(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022118304
(43)【公開日】2022-08-15
(54)【発明の名称】照明器具
(51)【国際特許分類】
F21S 8/04 20060101AFI20220805BHJP
F21V 29/503 20150101ALI20220805BHJP
F21V 29/70 20150101ALI20220805BHJP
F21V 29/83 20150101ALI20220805BHJP
F21V 23/00 20150101ALI20220805BHJP
F21Y 115/10 20160101ALN20220805BHJP
F21Y 105/18 20160101ALN20220805BHJP
【FI】
F21S8/04 110
F21V29/503
F21V29/70
F21V29/83
F21V23/00 120
F21Y115:10
F21Y105:18
【審査請求】未請求
【請求項の数】5
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021014731
(22)【出願日】2021-02-02
(71)【出願人】
【識別番号】000006013
【氏名又は名称】三菱電機株式会社
(71)【出願人】
【識別番号】390014546
【氏名又は名称】三菱電機照明株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100109612
【弁理士】
【氏名又は名称】倉谷 泰孝
(74)【代理人】
【識別番号】100153176
【弁理士】
【氏名又は名称】松井 重明
(74)【代理人】
【識別番号】100116643
【弁理士】
【氏名又は名称】伊達 研郎
(72)【発明者】
【氏名】坂本 哲也
【テーマコード(参考)】
3K014
【Fターム(参考)】
3K014AA01
(57)【要約】
【課題】 放熱性を得るためにヒートシンクを用いると照明器具が重くなるおそれがあった。
【解決手段】 本開示の照明装置1は、発光部210と、ベース230と、柱部240と、天板部250と、電源装置260とを備える。発光部210は、発光素子211を実装した基板212を有する。ベース230は、板状であり、上方向Z1側の面である第二面234を有する。天板部250は、第二面234と対向する電源取付面253が形成されている。電源装置260は、ベース230と間隔を設けて電源取付面253に取付られている。柱部240は、互いに対向するように対に設けられ、一端部がベース230に取り付けられ、他端部が天板部250に取り付けられていることで、重量化を抑制することができる。
【選択図】
図4
【特許請求の範囲】
【請求項1】
発光素子を実装した基板と、
板状であり、前記基板が取り付けられる第一面と前記第一面の反対側の第二面が形成されるベースと、
板状であり、前記第二面と対向する取付面が形成されている天板部と、
前記ベースと間隔を設けて前記天板部の前記取付面に取り付けられる電源装置と、
互いに対向するように対に設けられ、一端部が前記ベースに取り付けられ、他端部が前記天板部に取り付けられる柱部と
を備え、
前記ベースと前記電源装置の間の空気は、前記第二面と平行であって前記柱部が対向する方向に対して交差する少なくとも二つの方向において、前記第二面に沿って流れることが可能である照明器具。
【請求項2】
前記柱部は、前記第二面と平行である方向において前記電源装置と対向しており、前記第二面と平行である方向において前記電源装置よりも巾が小さい請求項1に記載の照明器具。
【請求項3】
前記ベースは、前記ベースの外周において前記第二面側から前記第一面側に向かう方向へ突出するように設けられたベース鍔部を有する請求項1または請求項2に記載の照明器具。
【請求項4】
前記天板部の前記取付面は、前記ベースの前記第二面よりも面積が小さい請求項1から請求項3に記載のいずれか1項に記載の照明器具。
【請求項5】
前記天板部の形状は、矩形または円板形または十字形のいずれかである
請求項4に記載の照明器具。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は発光素子を用いた照明器具に関する
【背景技術】
【0002】
従来、一方側の面に光源モジュールが取り付けられ、他方側の面に放熱フィンが突設されたベースと、放熱フィンの上方に配設された電源ユニットと、電源ユニットを覆うようにベースに架設されたアームを備える照明器具が知られている。(例えば、特許文献1参照)
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1に開示された照明器具は、一方側の面に光源モジュールが取り付けられ、他方側の面に放熱フィンが備えられているベースが設けられる。電源装置は、放熱フィンの上に配設される。アームは、電源装置を覆うようにベースに取り付けられている。特許文献1に開示された照明器具は、ベースに放熱フィン取り付けられているため、照明器具が重量化するおそれがあった。
【0005】
本開示は、上記の問題を解決するためにされたものであり、重量化を抑制した照明器具を得ることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の照明器具は、発光素子を実装した基板と、板状であり、基板が取り付けられる第一面と第一面の反対側の第二面が形成されるベースと、板状であり、第二面と対向する取付面が形成されている天板部と、ベースと間隔を設けて天板部の取付面に取り付けられる電源装置と、互いに対向するように対に設けられ、一端部がベースに取り付けられ、他端部が天板部に取り付けられる柱部とを備え、ベースと電源装置の間の空気は、第二面と平行であって柱部が対向する方向に対して交差する少なくとも二つの方向において、第二面に沿って流れることが可能である。
【発明の効果】
【0007】
本開示の照明器具は、重量化を抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図7】実施の形態1に係る柱部240bを外した状態の照明器具1の正面図
【
図8】実施の形態1に係る光源ユニット200の上面図
【発明を実施するための形態】
【0009】
実施の形態1.
本実施の形態の照明器具1は、重量化を抑制した照明器具に関するものである。
以下、本開示に係る実施の形態として、天井や壁などに吊りボルトを介して取り付けられる照明器具1について説明する。
なお、以下の説明において方向を表す用語を適宜用いるが、これは説明のためのものであって、これらの用語は照明器具を限定するものではない。方向を表す用語としては、例えばX方向、Y方向、Z方向である。X方向、Y方向、Z方向は互いに直交するものである。
X方向は、
図1に示すX軸の方向であり、巾方向を示し、巾方向を巾方向X、巾方向Xにおいて一方の方向を右方向X1、巾方向Xにおいて右方向X1に対して反対の方向を左方向X2として説明する。
Y方向は、
図1に示すY軸の方向であり、奥行方向を示し、奥行方向を奥行方向Y、奥行方向において一方の方向を前方向Y1、奥行方向Yにおいて前方向Y1に対して反対の方向を前方向Y2として説明する。
Z方向は、
図1に示すZ軸の方向であり上下方向を示し、上下方向を上下方向Z、上方向を上方向Z1、下方向を下方向Z2として説明する。
【0010】
照明器具1について
図1から
図6を用いて説明する。
図1は、照明器具1の上方向Z1側から視た斜視図である。
図2は、
図1に示す照明器具1の下方向Z2側から視た斜視図である。
図3は、
図1に示す照明器具1の上方向Z1側から視た分解斜視図である。
図4は、
図1に示す照明器具1の下方向Z2側から視た分解斜視図である。
図5は、
図1に示す柱部240を説明する斜視図であり、
図5の(a)は、一方側から視た柱部240の斜視図であり、
図5の(b)は他方側から視た柱部240の斜視図である。
図6は、
図1に示す天板部250の斜視図である。
【0011】
照明器具1は、天井などの被取付部に設けられるものであり、図示しない吊りボルトに取り付けられるアーム100と、アーム100によって回転可能に保持される光源ユニット200とを備えたものである。なお、被取付部は、天井を想定した説明を行っているが、天井に限らず梁や壁であってもよい。
【0012】
アーム100は、コの字形状をしており、光源ユニット200を挟み込むように保持するものである。アーム100は、被取付部に取り付けられるアーム本体110と、アーム110に光源ユニット200を取り付ける接続部材120とを備える。
【0013】
アーム本体110は、被取付部に取り付けられるアーム水平部111と、光源ユニット200が取り付けられるアーム縦部113とを備えたものである。
なお、アーム本体110は、板金を折り曲げて一体に形成された構成であるが、押出成型などの成形方法により一体に形成されたものでもよい。また、複数の部材を組み合わせて形成したものでもよい。
【0014】
アーム水平部111は、長尺で矩形状の平板である。アーム水平部111は、被取付部に設けられた図示しない吊りボルトを挿通する1対の吊りボルト取付用孔112が設けられている。吊りボルト取付用孔112の一方側の孔は、アーム水平部111の巾方向Xに沿った長孔形状をしている。よって、吊りボルト取付用孔112は、アーム水平部111と被取付部に設けられた吊りボルトとの位置が巾方向Xにずれた場合でも、吊りボルトを挿通させることができる。
【0015】
アーム縦部113は、板状であり、巾方向Xにおいてアーム水平部111の端部側から下方向Z2側へ対に突出するように設けられたものである。アーム縦部113は、アーム縦部113においてアーム水平部111と反対の端部側にアーム接続部114が設けられる。
【0016】
アーム接続部114は、アーム100を光源ユニット200に取り付けるボルト形状をした接続部材120を挿通させる円形に貫通した穴であるアーム挿通孔115が形成されたものである。また、アーム接続部114は、下方向Z2側の外縁にアーム縦部113と光源ユニット200から発する光の方向との角度の差を表示する目盛116が刻まれている。この光の方向は、後述する基板211と垂直な方向である。
アーム110は、接続部材120がアーム挿通孔115に挿通され光源ユニット200
と接続することで、光源ユニット200を回転可能に保持している。
【0017】
光源ユニット200は、発光部210と、カバー220と、ベース230と、柱部240と天板部250と、電源装置260とを備え、アーム100に保持されるものである。
【0018】
発光部210は、ベース230に取り付けられる基板211と、基板211に実装される発光素子212とを備えたものである。発光部210は、電源装置260から電力を供給され、発光するものである。
【0019】
基板211は、板状であり、下方向Z2側の面であって複数の発光素子212が実装されている発光面213と、上方向Z1側の面であってベース230に取り付けられる基板取付面214とを有するものである。
【0020】
発光素子212は、LED素子であり、基板211の発光面213に複数実装されている。なお、発光素子212は、LED素子に限らず、有機ELやレーザといった発光素子であってもよい。
【0021】
カバー220は、発光部210を覆うようにベース230に取り付けられるものであり、カバー主部221と、カバー鍔部222とを備えたものである。カバー220は、発光素子212が発した光を拡散透過するものであり、ポリカーボネートやアクリルなどの樹脂で成形されたものである。
【0022】
カバー主部221は、基板211と対向しているカバー主面部2211と、カバー主面部2211の外周から上方向Z1側へ突出するように設けられたカバー側面部2212とを有するものである。カバー主部221は、発光部210を覆って保護し、発光素子212が発した光を拡散透過する。
【0023】
カバー鍔部222は、カバー側面部2212の上方向Z1の端部側から外側へ突出するように設けられたものである。カバー鍔部222は、光源ユニット200に柱部240が取り付けられた状態において、カバー鍔部222は、図示しないねじなどの取付手段によりベース230に取り付けられる。
【0024】
ベース230は、矩形の板状であるベース主部231と、ベース主部231の外周から突出するように設けられたベース鍔部232とを備えたものである。ベース230は、汎用性の優れたアルミニウム合金を用いて成形されているが、アルミニウム合金に限らず、熱伝導率の高い金属材料であればよい。なお、ベース230は、1枚の板金を折り曲げたものでもよく、押出し成形などの成形方法で一体に形成したものでもよい。
【0025】
ベース主部231は、下方向Z2側の面であって発光部210が取り付けられた第一面233と、上方向Z1側の面であって柱部240が取り付けられた第二面234とを有するものである。ベース主部231は、発光部210が発生する熱を受けて放熱する。
【0026】
ベース鍔部232は、ベース主部231の外周から下方向Z2側へ突出するように設けられたものである。ベース鍔部232は、ベース主部231から下方向Z2側に突出しているため、ベース主部231の第二面234に水や埃なだが堆積するのを抑制することができる。
また、ベース鍔部232は、ベース230の剛性を向上させることができる。よって、ベース鍔部232は、ベース230を薄い板で形成しても剛性を保つことができ、軽量化をすることができ、
【0027】
柱部240は、板状であり、柱主部241と、天板側取付部243と、柱側部244と、ベース側突設部245と、カバー保持部246とを備えたものである。柱部240は、鉄鋼またはステンレス鋼などの金属材料を用いて成形されたものである。柱部240は、ベース230と天板部250との間に設置され、ベース側突設部245がベース230に取り付けられ、天板側取付部243が天板部250に取り付けられたものである。
柱部240は、ベース230と天板部250との間において、巾方向Xおよび奥行方向Yにおいてそれぞれ対向するように4つ配設されている。
なお、柱部240は、板金を折り曲げて形成されたものであるが、押出成形などの成形方法により一体成形したものでもよい。
【0028】
柱部240のうち巾方向Xにおいて対向するように対に設けられているものを柱部240aとする。
柱部240aは、光源ユニット200がアーム100に保持されている状態において、アーム接続部114と対向し、アーム100に挟みこまれるように保持されるものである。
【0029】
柱部240のうち奥行方向Yにおいて互いに対向するように対に設けられているものを柱部240bとする。
柱部240bは、電源装置260が光源ユニット200に取り付けられた状態において、柱部240のうち電源装置260の奥行方向Yの端面と対向している。
【0030】
柱主部241は、矩形の平板状であり、電源装置260と対向している柱内面部2411と、柱内面部2411の反対側の柱外面部2412とを有するものである。柱主部241は、柱内面部2411と柱外面部2412とを貫通し、雌ねじを設けられた接続孔242が形成されている。接続部材120は、アーム挿通孔115を挿通してアーム本体110をアーム接続部114側から柱主部241側に向かう方向に押圧するとともに接続孔242に取り付けられる。
【0031】
天板側取付部243は、板状であり、柱主部241の上方向Z1の端部側において柱外面部2412側から柱内面部2411側に向かう方向へ突出するように設けられたものである。天板側取付部243は、天板部250に取り付けられるものである。
【0032】
柱側部244は、板状であり、上下方向Zにおける柱主部241の両側部側において柱外面部2412側から柱内面部2411側に向かう方向へ突出するように設けられたものである。柱側部244は、柱部240の剛性を向上させ、柱部240を軽量化させることができる。柱側部244は、一方側に図示しない落下防止用のワイヤーが取り付けられた第一柱側部2441と、他方側に下方向Z2側の端部がベース230と近接している第二柱側部とを有する。
第二柱側部2442は、柱主部241が振動などによって動いた場合に、ベース230と当接して柱部240の振動を抑制させることができる。
【0033】
ベース側突設部245は、板状であり、柱主部241の下方向Z2の端部側において柱外面部2412側から柱内面部2411側に向かう方向へ突出するように設けられたものである。ベース側突設部245は、図示しないねじなどの取付手段によりベース主部231の第二面234に取り付けられる。
【0034】
カバー保持部246は、板状であり、保持部縦部2461と、保持部水平部2462とを有するものである。
保持部縦部2461は、板状であり、柱主部241の下方向Z2の端部側において、ベース側突設部245と隣接した端部側からZ2方向側へ突出するように設けられたものである。
保持部水平部2462は、板状であり、保持部縦部2461の下方向Z2の端部側において柱外面部2412側から柱内面部2411側に向かう方向へ突出するように設けられたものである。保持部水平部2462は、カバー220とベース230と柱部240とが組み立てられた状態で上下方向Zにおいてカバー鍔部222の下方向Z2側の面と対向している。よって、保持部246は、カバー220がベース230から外れて落下した場合に、カバー220を保持し、落下を抑制することができる。
【0035】
天板部250は、板状であり、電源装置260が取り付けられる円形の天板主部251と、柱部240の天板側取付部243が取り付けられる天板突設部252とを有するものである。
【0036】
天板主部251は、円形の板状である。天板主部251は、下方向Z2側の面であってベース230が光源ユニット200に取り付けられた状態においてベース主部231と対向している電源取付面253を有する。電源取付面253は、図示しないねじなどによって電源装置260が取り付けられているものである。電源取付面253は、ベース主部231の第二面234より面積が小さく形成されている。
【0037】
天板突設部252は、板状であり、天板主部251の外周から外側へ突出するように設けられたものである。天板突設部252は、天板主部251の外周における巾方向Xおよび奥行方向Yにおいてそれぞれ対に設けられている。天板突設部252は、ねじなどの取付手段によって柱部240の天板側取付部243に取り付けられる。
【0038】
電源装置260は、箱形状をしており、電源ケース261と、点灯制御回路部262と、端子部263と、電源挿し込み口264とを有するものである。電源装置260は、図示しない外部電源から電力の供給を受け、発光素子212を点灯させる。
【0039】
電源ケース261は、奥行方向Yにおいて長尺の箱形状をしており、天板主部251の電源取付面253に取り付けられたものである。電源ケース261は、電源ケース261は、天板主部251の電源取付面253に取り付けられるケース底部2611と、ケース底部2611へねじなどによって取り付けられたケース蓋部2612とを有する。電源ケース261は、電源装置260が天板部250の電源取付面253に取り付けられた状態において、奥行方向Yにおける端面が柱部240bと対向し、奥行方向Yにおける側面が柱部240aと対向している。
電源ケース261は、上下方向Zにおいてベース主部231の第二面234との間に間隔が設けられるように配設されている。
なお、電源ケース261は、一枚の板金を折り曲げて成形された構成であるが、押出成型などの成形方法により一体で成形されたものでもよい。
また、電源ケース261は、ねじなどによってケース底部2611にケース蓋部2612を取り付けると説明したが、嵌め合いなどの手段によって取り付けられていてもよい。
【0040】
点灯制御回路部262は、電源ケース261に収納され、外部から供給される電力を変換して発光部210に供給するものである。なお、点灯回路制御部262は、図示しない外部からの制御信号を受信して発光素子212の点灯状態を制御していてもよい。
【0041】
端子部263は、奥行方向Yにおいて電源ケース261の一端部に設けられ、図示しない外部電線と接続されるものである。端子部263は、図示しない内部電線によって点灯制御回路部262と接続されている。
【0042】
電源挿し込み口264は、端子部263に開口を形成したものであり、図示しない電源線が挿通するものである。
【0043】
以上が本実施の形態1の照明器具1の全体構成である。次に、本実施の形態の照明器具1の取付方法に関して
図7を用いて説明する。
図7は、柱部240のうち、奥行方向Yにおいて互いに対向する柱部240bを図示していない状態の照明器具1の正面図である。
【0044】
はじめに、照明器具1は、図示しない被取付部の吊りボルトと別々の状態である。なお、電源装置260は、天板部250の電源取付面253に配設され、アーム100と天板部250との間に作業空間11が形成されている。
次に、作業者は、吊りボルトをアーム水平部111のボルト用孔112に挿通させ、作業空間11に突出させる。そして、作業者は、ナットなどの締結具によってアーム100を吊りボルトに取り付ける。
このとき、作業者は、作業空間11においてスパナやインパクトレンチなどの工具を用いてアーム100を吊りボルトに取り付ける。作業空間11は、電源装置260を天板部250の電源取付面253に配設したことによりアーム100を吊りボルトに固定するための作業スペース11を確保している。よって、本実施の形態1の照明器具1は、被取付部に取り付ける作業性を向上させることができる。
【0045】
以上が、本実施の形態1の照明器具1の取付方法である。次に、ベース230と電源装置260との間における空気の流れについて
図8を用いて説明する。
図8は、天板部250を図示していない状態の光源ユニット200の上面図である。
【0046】
柱部240は、ベース主部231の第二面234の間において、巾方向X側および奥行方向Y側それぞれで対向して設けられている。電源装置260は、上下方向Zにおいてベース主部231と間隔を設けるよう天板主部251の電源取付面253に配設されている。
図8の点線で示された柱部対向線12aは、巾方向Xにおいて互いに対向して対に設けられた柱部240aの奥行方向Yにおける両端の位置を巾方向Xに平行な点線で結んだ仮想の線である。
図8の点線で示された柱部対向線12bは、奥行方向Yにおいて互いに対向して対に設けられた柱部240bの巾方向Xにおける両端の位置を奥行方向Yに平行な点線で結んだ仮想の線である。
【0047】
上記構成におけるベース230と電源装置260との間の空気の流れに関して
図8を用いて説明する。
図8に矢印で示された空気流路13は、ベース230と電源装置260との間において、ベース主部231の第二面234に沿って流れる空気の流れの例である。
空気流路13aは、ベース230において、奥行方向Yにおける柱部240aの前方向Y2側であって巾方向Xにおける左方向X2側の端部から巾方向Xにおける柱部240bの左方向X2側であって奥行方向Yにおける前方向Y2側の端部に流れる空気の流れを示す。
空気流路13bは、ベース230において、奥行方向Yにおける柱部240aの前方向Y1側であって巾方向Xにおける右方向X1側の端部から奥行方向Yにおける柱部240aの前方向Y1側であって巾方向Xにおける左方向X2側の端部に流れ、巾方向Xにおいて柱部対向線12aを右方向X1側から左方向X2側に交差する空気の流れを示す。
空気流路13cは、ベース230において、巾方向Xにおける柱部240bの右方向X1側であって奥行方向Yにおける前方向Y2側の端部から巾方向Xにおける柱部240bの右方向X1側であって奥行方向Yにおける前方向Y1側の端部に流れ、奥行方向Yにおいて柱部対向線12bを前方向Y2側から前方向Y1側に交差する空気の流れを示す。
空気流路13dは、ベース230において、奥行方向Yにおける柱部240aの前方向Y2側であって巾方向Xにおける左方向X2側の端部から奥行方向Yにおける柱部240aの前方向Y1側であって巾方向Xにおける右方向X1側の端部に流れ、奥行方向Yにおいて柱部対向線12aを前方向Y2側から前方向Y1側に交差する空気の流れを示す。
空気流路13eは、ベース230において、巾方向Xにおける柱部240bの左方向X2側であって奥行方向Yにおける前方向Y2側の端部から巾方向Xにおける柱部240bの右方向X1側であって奥行巾方向Yにおける前方向Y1側の端部に流れ、巾方向Xにおいて柱部対向線12bを左方向X2側から右方向X1側に交差し、奥行方向Yにおいて柱部対向線12aを前方向Y2側から前方向Y1側に交差する空気の流れを示す。
空気流路13fは、ベース230において、巾方向Xにおける柱部240bの左方向X2側であって奥行方向Yにおける前方向Y1側の端部から奥行方向Yにおける柱部240aの前方向Y2側であって巾方向Xにおける右方向X1側の端部に流れ、巾方向Xにおいて柱部対向線12bを左方向X2側から右方向X1側に交差し、奥行方向Yにおいて柱部対向線12aを前方向Y1側から前方向Y2側に交差する空気の流れを示す。
なお、ベース主部231の第二面234に沿って流れる空気の流路は、ベース230と電源装置260との間において、空気流路13aから13fであると説明したが、ベース230の外周において柱部240と干渉していなければよく、空気流路13aから13eに限定されない。
【0048】
照明器具1は、ベース主部231の第二面234に沿って流れる空気の流路を交差するように複数設けることができることで、ベース230の放熱能力を向上させることができる。
照明器具1は、柱部240が伝熱面であるベース主部231の第二面234の巾方向X側および奥行方向Y側においてそれぞれ対向して設けられており、電源装置260が上下方向Zにおいてベース主部231と間隔を設けて天板主部251の電源取付面253に配設されている。よって、本実施の形態1の照明器具1は、空気が空気流路13aから13fを流れることができる。
もし、ベース230に板状の放熱フィンが設けると、空気は放熱フィンに沿った方向にだけしか流れることができなく、放熱フィンと交差する方向からの流れてくる空気は放熱フィンに流れが遮られてしまうことが考えられる。また、複数の放熱フィンを設けた場合、複数の放熱フィンの間に介在する空気は、外側にある放熱フィンによって空気の流れが遮られ、放熱フィンから放熱された熱が留まってしまうことも考えられる。
ベース230は、このように放熱フィンなどの放熱機構を設けた場合と比較してベース主部231の第二面234に沿って流れる空気の流路を限定することを抑制することでき、複数の方向から遮られることなく空気を流すことができ放熱能力を向上させることができる。よって、本実施の形態1の照明器具1は、ベース230に放熱機構を設けずに温度の上昇を抑制することができる。また、重量化を抑制することができる。
【0049】
以上が、ベース230と電源装置260との間における空気の流れについて説明である。次に、本実施の形態1における効果を説明する。
【0050】
本実施の形態1の照明器具1は、第二面234が形成されたベース主部231と、第二面と対向する電源取付面253を形成した天板主部251と、ベース主部231と間隔を設けて電源取付面253に取り付けられた電源装置260と、互いに対向するように対に設けられ、天板側取付部243が天板突設部252に取り付けられ、ベース側突設部245がベース主部231に取り付けられた柱部240を備えている。本実施の形態1の照明器具1の構成において、ベース230と電源装置260の間の空気は、第二面234と平行であって柱部240が対向する柱部対向線12a、12bの方向に対して交差する少なくとも二つの方向において、第二面234に沿って流れることが可能である。よって本実施の形態1の照明器具1は、ベース230の放熱能力を向上させることができる。
【0051】
また、本実施の形態1の照明器具1は、ベース230の第二面と平行な方向において柱部240が奥行方向Yにおける電源装置260の端面および側面と対向しており、柱部240の巾が奥行方向Yにおける電源装置の端面の巾よりも小さい。ベース230と電源装置260との間に流れる空気は、柱部240の巾が小さいほど広い範囲で流れ易くなる。よって本実施の形態1の照明器具1は、ベース230の放熱能力を向上させることができる。
【0052】
また、本実施の形態1の照明器具1は、ベース鍔部232がベース主部231の外周から下方向Z2側へ突出するように設けられているため、重力や空気の流れによってベース主部231の第二面234に水や埃が堆積することを抑制することができる。よって、本実施の形態1の照明器具1は、伝熱面である第二面への異物の付着を抑制できるため、ベース230における放熱能力の低下を抑制することができる。
【0053】
また、本実施の形態1の照明器具1は、ベース主部231の第二面が天板主部251の電源取付面253と対向して配設されている。ベース231によって暖められた空気は、電源取付面253の面積が第二面234の面積より小さいため、上下方向Zにおいて天板主部251側に流出し易くなる。よって、本実施の形態1の照明器具1は、空気をベース主部231と天板主部251との間に流れやすくさせるベース230の放熱能力を向上させることができる。
【0054】
また、本実施の形態1の照明器具1は、電源装置260が天板主部251の電源取付面253に配設され、柱部240が電源装置260と対向するように天板突設部252に設けられ、アーム本体110が上方向Z1側から柱部240aを挟み込むよう取り付けられている。よって、本実施の形態1の照明器具1は、
図7に示す作業スペース11のように、アーム本体110と天板主部251との間に工具を使うことができる作業スペースを確保することができ、取付の作業性を向上させることができる。
【0055】
また、本実施の形態1の照明器具1は、巾方向Xにおいてアーム本体110が柱部240aをアーム接続部114側から柱主部241側に向かう方向へ押圧するとともに取り付けられる。よって、本実施の形態1の照明器具1は、巾方向Xにおける移動を制限され、振動を抑制することができる。
さらに、本実施の形態1の照明器具1は、上下方向Zにおいてアーム本体110のアーム接続部114をベース鍔部232まで延伸し、アーム本体110によって柱部240aおよびベース230をアーム接続部114側から柱主部241側に向かう方向に押圧するとともに柱主部241に取り付けられてもよい。この場合、アーム本体110は、柱部240aのみ押圧した状態と比較してより振動を抑制することができる。
【0056】
以上が実施の形態1の照明器具1の効果の説明である。次に、実施の形態1の照明器具1に係る変形例1について
図8を用いて説明する。
図8は変形例1を示す照明器具1のZ2方向から視た斜視図である。
【0057】
本実施の形態1のカバー主部221は、箱型形状をしていると説明したが、
図8に示すカバー230aのカバー主部221aのように半球形状をしていてもよい。カバー主部221は、任意の配光制御が得られる形状をしていればよい。
また、本実施の形態1のベース主部231は、矩形状をしているが、
図8に示すベース230aのベース主部231aのように円板形状をしていてもよい。ベース主部231は、カバー主部221と対向し、カバー鍔部222を取り付ける大きさを有する平板であればよい。
【0058】
次に、実施の形態1の照明器具1に係る変形例2について説明する。
本実施の形態1の天板部250は、電源ケース261のケース底部2611と別体で成形されて取り付けられているが、ケース底部2611と一体で押出成形されていてもよい。天板部250は、ベース主部231と対向している電源取付面253を有し、柱部240に取り付けられていればよい。
【符号の説明】
【0059】
1 照明器具、100 アーム、110 アーム本体、111 アーム水平部、112 吊りボルト用穴、113 アーム縦部、114 アーム接続部、115 アーム挿通孔、116 目盛、120 接続部材、200 光源ユニット、210 発光部、211 基板、212 発光素子、213 発光面、214 基板取付面、220、220a カバー、221、221a カバー主部、2211 カバー主面部、2212 カバー側面部、222、222a カバー鍔部、230、230a ベース、231、231a ベース主部、232、232a ベース鍔部、233 第一面、234 第二面、240、240a、240b 柱部、241 柱主部、242 接続穴、243 天板側取付部、244 柱側部、2441 第一柱側部、2442 第二柱側部、245 ベース側突設部、246 カバー保持部、250 天板部、251 天板主部、252 天板突設部、253 電源取付面、260 電源装置、261 電源ケース、2611 ケース底部、2612 ケース蓋部、262 点灯制御回路部、263 端子部、264 電源挿し込み口、11 作業スペース12a、12b 柱部対向線、13a、13b、13c、13d、13e、13f 空気流路。