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  • 特開-給油所システム 図1
  • 特開-給油所システム 図2
  • 特開-給油所システム 図3
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022118760
(43)【公開日】2022-08-16
(54)【発明の名称】給油所システム
(51)【国際特許分類】
   B67D 7/34 20100101AFI20220808BHJP
【FI】
B67D7/34
【審査請求】有
【請求項の数】3
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021015445
(22)【出願日】2021-02-03
(71)【出願人】
【識別番号】000151346
【氏名又は名称】株式会社タツノ
(74)【代理人】
【識別番号】100106563
【弁理士】
【氏名又は名称】中井 潤
(72)【発明者】
【氏名】田中 和則
(72)【発明者】
【氏名】瀧 小緒里
【テーマコード(参考)】
3E083
【Fターム(参考)】
3E083AA02
3E083AB20
3E083AD01
3E083AD29
3E083AK10
(57)【要約】
【課題】各々の給油所で各給油制御装置の処理負担を小さく抑えながら、給油設定や決済を自動かつセキュリティ上安全に行うことができる給油所システムを提供する。
【解決手段】車両Vを撮影するカメラ3と、車両に搭乗する顧客Cの生体情報を取得する生体情報取得手段と、カメラの撮影画像から車両の車番を取得すると共に、生体情報取得手段から車両に搭乗する顧客の生体情報を取得し、車番及び顧客の生体情報が予め登録された車番及び顧客の生体情報と一致する場合に、車番及び顧客に関連付けて予め記憶された給油設定情報又は/及び精算情報に基づいて給油を許可する認証設定手段と、認証設定手段の給油許可により給油を行う給油装置2とを備える給油所システム1。生体情報取得手段を顧客の身体の一部を撮影するカメラ3とすることができる。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
車両を撮影するカメラと、
前記車両に搭乗する顧客の生体情報を取得する生体情報取得手段と、
前記カメラの撮影画像から前記車両の車番を取得すると共に、前記生体情報取得手段から前記車両に搭乗する顧客の生体情報を取得し、前記車番及び顧客の生体情報が予め登録された車番及び顧客の生体情報と一致する場合に、前記車番及び顧客に関連付けて予め記憶された給油設定情報又は/及び精算情報に基づいて給油を許可する認証設定手段と、
該認証設定手段の給油許可により給油を行う給油装置とを備えることを特徴とする給油所システム。
【請求項2】
前記生体情報取得手段は、前記顧客の身体の一部を撮影するカメラであることを特徴とする請求項1に記載の給油所システム。
【請求項3】
前記認証設定手段は、
前記カメラの撮影画像及び前記車両に搭乗する顧客の生体情報が入力され、前記車番及び顧客の生体情報が予め登録された車番及び顧客の生体情報と一致するか否かを判断するクラウド管理装置と、
前記車番及び顧客の生体情報が予め登録された車番及び顧客の生体情報と一致する場合に、前記クラウド管理装置から認証受理信号を受けて給油許可要求信号と給油設定情報を出力するローカル管理装置と、
該ローカル管理装置から給油許可要求信号と給油設定情報を受けて給油許可要求表示信号を出力する通信変換制御装置と、
該通信変換制御装置から給油許可要求表示信号を受けて給油許可信号を出力する給油許可装置からなることを特徴とする請求項1又は2に記載の給油所システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、自動車等の車両にガソリン等の燃料を給油する給油所システムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、給油制御の方法として、顧客が所持するカードに給油顧客情報として氏名、決済方法、油種等のデータを記録しておき、給油時にこのカードをカードリーダに挿入することで、所定の給油装置を給油可能とするものがある。
【0003】
しかし、かかる方法は給油に先立ち、カードをカードリーダに挿入する必要があり、人手を要して作業能率が低い。そこで、本出願人は、特許文献1において、カードに代えて、給油顧客の所持する車両の車番を給油所の給油制御装置に記憶しておき、給油に先立って車番を給油位置で読み取り、所定の給油装置を給油可とし、給油が終了すると給油位置で読み取った車番情報と給油データを精算位置に送り、精算位置に該当車両が停車すると給油料金が精算される給油所を提案した。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開平6-100091号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上記発明は、給油開始だけでなく給油終了後の作業も自動的に行うことができ、作業効率は高くなったが、給油位置と精算位置が別々に設けられているために移動する必要があり、給油開始から精算終了までをその場で完結することはできない。
【0006】
また、決済に関しては、発行される伝票を基に給油所事務所内又は決済デバイスにて決済行為を行う必要があるため、完全に人の手がかからないシステムであるとは言い難い。
【0007】
さらに、車番を基に給油設定を行うため、同じ車両で違う人が異なる給油設定を行いたい場合(例えば、A車両でAさんは満タン、同じA車両でBさんは20L給油)には、給油所にて給油設定を改めて行う必要があり、人手を要する。
【0008】
また、給油所の給油制御装置で車番を記憶しておくため、車番が記憶されている給油制御装置のある給油所でしか上記システムを利用することはできない。これに加え、給油制御装置に多くの情報を保持する必要があるため、各給油制御装置の処理負担が大きい。また、給油制御装置で個人情報を保持しているため、漏洩のリスクが否めないなどの問題があった。
【0009】
そこで、本発明は、上記従来の技術に鑑みてなされたものであって、各々の給油所で各給油制御装置の処理負担を小さく抑えながら、給油設定や決済を自動かつセキュリティ上安全に行うことができる給油所システムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記目的を達成するため、本発明は、給油所システムであって、車両を撮影するカメラと、前記車両に搭乗する顧客の生体情報を取得する生体情報取得手段と、前記カメラの撮影画像から前記車両の車番を取得すると共に、前記生体情報取得手段から前記車両に搭乗する顧客の生体情報を取得し、前記車番及び顧客の生体情報が予め登録された車番及び顧客の生体情報と一致する場合に、前記車番及び顧客に関連付けて予め記憶された給油設定情報又は/及び精算情報に基づいて給油を許可する認証設定手段と、該認証設定手段の給油許可により給油を行う給油装置とを備えることを特徴とする。
【0011】
本発明によれば、認証設定手段に予め登録した情報を基に給油設定や精算を行うことで、顧客が給油の際に特別に持参したり、車両に予め設置すべきものがなく、顧客及び車両の設備投資の負担を軽減しながら、給油設定や決済を自動かつセキュリティ上安全に行うことができる。また、車番認証又は生体認証だけで給油許可を行うと、どちらか一方の情報を盗み取るなどされた場合、不正に給油ができたり決済ができたりするなどの不正が起きる可能性があるが、生体及び車番の両方で認証をすることにより、確実に不正を防ぐことができて安全である。
【0012】
上記給油所システムにおいて、前記生体情報取得手段を前記顧客の身体の一部を撮影するカメラとすることができる。
【0013】
また、上記給油所システムにおいて、前記認証設定手段を、前記カメラの撮影画像及び前記車両に搭乗する顧客の生体情報が入力され、前記車番及び顧客の生体情報が予め登録された車番及び顧客の生体情報と一致するか否かを判断するクラウド管理装置と、前記車番及び顧客の生体情報が予め登録された車番及び顧客の生体情報と一致する場合に、前記クラウド管理装置から認証受理信号を受けて給油許可要求信号と給油設定情報を出力するローカル管理装置と、該ローカル管理装置から給油許可要求信号と給油設定情報を受けて給油許可要求表示信号を出力する通信変換制御装置と、該通信変換制御装置から給油許可要求表示信号を受けて給油許可信号を出力する給油許可装置とで構成することができる。
【発明の効果】
【0014】
以上のように、本発明によれば、給油設定や決済を自動かつセキュリティ上安全に行うことができる給油所システムを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
図1】本発明に係る給油所システムの一実施の形態を示す全体構成図である。
図2図1に示す給油所システムのブロック図である。
図3図1に示す給油所システムの動作を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0016】
次に、本発明を実施するための形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。
【0017】
図1及び図2は、本発明に係る給油所システムの一実施の形態を示し、この給油所システム1は、給油装置2と、車両V及び顧客Cを撮影するカメラ3と、顧客情報を記憶すると共に、カメラ3の撮影画像から車両Vの車番や顧客Cの生体情報を取得し、顧客Cの生体情報から会員番号等を特定するクラウド管理装置4と、給油装置2とクラウド管理装置4の間に配置されたローカル管理装置5及び通信変換制御装置6と、給油装置2に給油許可操作を行う給油許可装置7と、POS8と、SSC(セルフサービスコンソール)9とで構成される。
【0018】
給油装置2は、給油データ等を表示する表示器2aと、データ入出力機2bと、給油ポンプから流量計を介して給油ノズルに燃料油を送る給油機構(不図示)と、給油機構を制御する給油制御装置2cを備える。
【0019】
カメラ3は、給油装置2の近傍に停車する車両Vを撮影する車番認証カメラ3aと、車両Vに搭乗する顧客Cを撮影する生体認証カメラ3bからなり、これらの撮影画像をクラウド管理装置4に送信するために設けられる。撮影画像は静止画でもよく、動画でもよい。このカメラ3は、各給油装置2の近傍の車両Vを撮影することができれば、給油装置2毎に設置せずに給油所に1台設置してもよい。また、既に給油所に存在するものを利用してもよく、新設してもよい。尚、顧客Cの生体情報とは、顧客Cの指紋、静脈、顔、手等、顧客Cの身体の一部の画像等である。尚、顧客Cの生体情報は、顧客Cの声等、生体認証カメラ3bで撮影せずに取得するものも存在するので、生体認証カメラ3bを設けずに、他の手段で生体情報を取得することもできる。
【0020】
クラウド管理装置4は、予め顧客情報を記憶すると共に、車番認証カメラ3aの画像から車両Vの車番を特定し、生体認証カメラ3bの画像から顧客Cを特定するために設けられる。クラウド管理装置4は、集計した各種データを記憶する集計データ記憶手段4bと、会員となっている顧客情報を記憶する会員情報記憶手段4cからなるクラウド記憶手段4aと、集計制御通信手段4dと、特定した車番と顧客Cの生体情報が会員情報記憶手段4cに記憶した情報と一致するか否かを確認する認証処理手段4eと、決済情報を決定するための決済情報決定手段4fと、カメラ3、ローカル管理装置5、顧客端末10及び各種決済代行サービスプロバイダ11と通信するための第6データ通信手段4gとを備える。
【0021】
ローカル管理装置5は、集計した各種データを記憶する集計データ記憶手段5bを有するローカル記憶手段5aと、集計したデータを処理して送信等するための集計制御通信手段5cと、顧客Cの給油設定データ等を記憶する顧客給油操作情報記憶手段5dと、クラウド管理装置4や通信変換制御装置6と通信するための第5データ通信手段5eとを備える。
【0022】
通信変換制御装置6は、給油装置2、ローカル管理装置5、給油許可装置7及びSSC9と通信するための第1~第4データ通信手段6a、6c、6f、6gと、メモリ6bと、給油許可信号を送信するか否かを判断する給油許可判断手段6dと、通信方式を変換するための通信変換手段6eとを備える。
【0023】
給油許可装置7は、固定式又は可搬式の端末であって、通信変換制御装置6から給油要求があり、顧客Cが適切な油種の給油ノズルを外した場合に給油許可信号を出力可能に構成される。
【0024】
POS8は、給油毎の売上げ管理や、日報及び月報の管理、給油許可管理等を行うものであって、既存の店内に設置されるPOSでも、クラウドに情報を集約するものでもどちらでもよい。
【0025】
SSC9は、給油装置から給油許可要求信号を受けた際に、前記給油装置に給油許可信号を出力するために設けられる。
【0026】
次に、顧客Cの携帯端末10による事前登録によってクラウド管理装置4が予め記憶する会員情報について、表1を参照しながら説明する。
【0027】
【表1】
【0028】
表1に示すように、個々の会員には会員番号(No.)が付与され、会員毎に決済代行ID、生体情報が記憶される。また、一人の会員が複数の車両を保有している場合には、車両毎に会員No.サブコードが付与される。例えば、会員No.「00001」のAさんは3台の車両を保有するので、「01」~「03」の会員No.サブコードが付与される。そして、会員No.サブコード毎に、車番と、給油設定情報と、決済方法(区分)と、購買情報が記憶される。
【0029】
次に、上記構成を有する給油所システム1の動作について、図3を中心に参照しながら説明する。尚、以下のフローチャートにおいて、ルートが分岐するステップにおいては、下方向がYes、横方向がNoに対応する。
【0030】
カメラ3のステップS1において、給油所に車両Vが進入したことを確認すると(ステップS1;Yes)、ステップS2において人(顧客C)を検知したか否かを確認し、人を検知した場合には(ステップS2;Yes)、車両V及び顧客Cを撮影し、撮影データをクラウド管理装置4に出力し(ステップS3)、カメラ3の動作を終了する。撮影データには、給油所名、停止位置(給油装置番号及びエリア)、車両Vの車番、顧客Cの生体情報が含まれる。
【0031】
クラウド管理装置4のステップS4において、カメラ3から撮影データの入力があると(ステップS4;Yes)、クラウド管理装置4はステップS5において、撮影データから車番と生体情報のデータが登録されているか否かを確認する(認証を行う)。認証の結果、車番及び生体情報のデータが登録されている場合(認証受理(OK))にはステップS7に進み、車番及び生体情報のデータが登録されていない場合(認証棄却)には動作を終了する。
【0032】
ステップS7で登録されている会員No.、サブコード及び給油設定情報を抽出し、ステップS8で認証を受理したことを示す情報と共に、抽出した会員No.、サブコード及び給油設定情報をローカル管理装置5に出力する。ローカル管理装置5は、クラウド管理装置4から認証を受理したことを示す情報と共に、抽出した会員No.、サブコード及び給油設定情報の入力があると(ステップS9;Yes)、給油許可要求と給油設定情報を通信変換制御装置6に出力する(ステップS10)。
【0033】
一方、給油装置2のステップS17において、顧客Cがノズル掛けから給油ノズルを外してノズルSW(スイッチ)がONになると(ステップS17;Yes)、給油装置2は、給油許可要求と、外れた給油ノズルが給油する燃料油の油種を通信変換制御装置6に出力する(ステップS18)。
【0034】
通信変換制御装置6のステップS11において、ローカル管理装置5及び給油装置2から給油許可要求の入力があると(ステップS11;Yes)、通信変換制御装置6はステップS12において、給油設定情報で指定された油種と、外れた給油ノズルが給油する燃料油の油種とを比較し、一致しているか否かを判断する。両者が一致する場合には(ステップS12;Yes)、通信変換制御装置6はステップS13において、給油許可装置7に給油許可要求表示信号を出力する。一方、両者が一致しない場合には(ステップS12;No)、通信変換制御装置6はステップS16において、油種が異なることを給油許可装置7に出力する。
【0035】
給油許可装置7のステップS26において、通信変換制御装置6から給油許可要求表示信号の入力があると、給油許可装置7はステップS27において、給油許可要求があったことを表示し、ステップS29において、給油許可ボタンが押下されると(ステップS29;Yes)、通信変換制御装置6に給油許可ボタンが押下されたことを通知する(ステップS30)。一方、給油許可装置7のステップS26において、通信変換制御装置6から給油許可要求表示信号の入力がない場合、すなわち、通信変換制御装置6から油種が異なる旨の通知があった場合には、給油許可装置7は油種が異なる旨を報知して動作を終了する。
【0036】
通信変換制御装置6のステップS14において、給油許可装置7から、給油所係員Sが給油許可ボタンを押下した旨の通知があると、通信変換制御装置6はステップS15において、給油装置2に給油許可信号と給油設定情報を出力する。
【0037】
給油装置2は、通信変換制御装置6から給油許可信号及び給油設定情報の入力があると(ステップS19;Yes)、表示器2aにリセット信号を送信することで前回なされた給油に関する情報の帰零(リセット)を行い、給油ポンプを駆動する(ステップS20)。
【0038】
ステップS20において、給油ポンプがONになることで給油ノズルより燃料油が吐出され、給油設定情報に基づいて給油が行われる。これにより流量パルス信号が表示器2aに出力されると(ステップS21;Yes)、表示器2aに給油量の表示(計数表示)がなされる(ステップS22)。尚、流量パルス信号が出力されない場合には(ステップS21;No)、ノズルSWがOFFでない限り(ステップS23;No)、すなわち給油が中止又は終了するまで流量パルス信号の出力を待つ。
【0039】
ステップS21へ戻り、流量パルス信号が表示器2aに出力されなくなり(ステップS21;No)、顧客Cが給油ノズルをノズル掛けに戻すことでノズルSWがOFFになると(ステップS23;Yes)、給油ポンプを停止し(ステップS24)、通信変換制御装置6に給油量と金額を含む給油データを出力し、給油装置2の動作を終了する。
【0040】
通信変換制御装置6のステップS26において、給油装置2から給油データの入力があると(ステップS26;Yes)、通信変換制御装置6はローカル管理装置5に給油の終了と給油データを通知し(ステップS27)、動作を終了する。
【0041】
ローカル管理装置5のステップS28において、通信変換制御装置6から給油終了の通知があると(ステップS28;Yes)、ローカル管理装置5はクラウド管理装置4に会員No.、サブコード及び給油データと、売り上げが確定したことを通知し(ステップS29)、給油データを保存し(ステップS30)、動作を終了する。
【0042】
クラウド管理装置4のステップS31において、ローカル管理装置5から売り上げ確定の入力があると(ステップS31;Yes)、クラウド管理装置4は会員No.、サブコードから決済情報(決済代行ID、決済方法)を抽出し(ステップS32)、給油データ及び決済情報に基づいて決済代行サービスプロバイダに決済を指示し(ステップS33)、給油データの保存を含む売上集計を行い(ステップS34)、動作を終了する。
【0043】
上記実施の形態によれば、給油の開始から精算終了まで給油装置の前(その場)で行うことができるため、顧客Cの負担を軽減することができると共に、個人情報を持つ必要がないため、個人情報の漏洩リスクを軽減することができる。また、車番と生体(個人)を紐づけて記憶しているため、同じ車両で異なる顧客Cが給油を行う場合でも、異なる給油設定で給油することが可能となり、給油設定の手間を省くことができる。さらに、クラウド管理装置4で車番や顧客Cの情報を管理しているため、本発明に係るシステムが導入されている給油所であれば、どこでも給油設定や決済を自動で行うことができ、給油制御装置の負担を軽減することができる。尚、顧客Cがクラウド管理装置4に記憶した給油設定情報と異なる給油を行いたい場合(例えば、クラウド管理装置4には「満タン」と記憶されている場合に、「20L給油」を行いたい場合)に備え、給油所システム1に音声認識機能を設け、顧客Cの発する音声に基づいて給油設定を行うようにしてもよい。また、給油所システム1に入力機能を設け、入力に基づいて給油設定を行うようにしてもよい。
【0044】
また、クラウド管理装置4及びローカル管理装置5の双方で給油データを保存することで、クラウド管理装置4に何らかの障害が起きて通信が途絶えてしまったとしても、ローカル管理装置5で給油データを集計することができるため、店舗運営が途切れることなく可能となる。また、クラウド管理装置4が使えなくなったとしても、給油伝票を印刷することができる。さらに、顧客Cの登録情報や給油履歴は、顧客端末10を用いてクラウド管理装置4にアクセスすることで確認することができる。
【0045】
尚、上記実施の形態では、店舗の売り上げ管理に関しては記載していないが、従来通りPOS8で管理することも、クラウドを利用して管理することもできる。また、クレジットカードで決済を行っているが、その他の手法(プリペイドカード、デビットカード、QRコード(登録商標)、現金等)にも対応可能である。顧客Cのクレジットカード情報はクラウド上では管理せず、顧客IDとして管理しているため、クレジットカード情報が漏洩してしまい、顧客Cに多大な迷惑がかかることはない。
【0046】
図示の実施形態はあくまでも例示であり、本発明の技術範囲を限定する趣旨の記述ではない。
【符号の説明】
【0047】
1 給油所システム
2 給油装置
3 カメラ
4 クラウド管理装置
5 ローカル管理装置
6 通信変換制御装置
7 給油許可装置
8 POS
9 SSC
10 顧客端末
11 各種決済代行サービスプロバイダ
C 顧客
V 車両
図1
図2
図3