(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022118876
(43)【公開日】2022-08-16
(54)【発明の名称】半導体装置
(51)【国際特許分類】
H01L 21/60 20060101AFI20220808BHJP
【FI】
H01L21/60 301N
H01L21/60 301A
【審査請求】未請求
【請求項の数】8
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021015671
(22)【出願日】2021-02-03
(71)【出願人】
【識別番号】318010018
【氏名又は名称】キオクシア株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100176599
【弁理士】
【氏名又は名称】高橋 拓也
(74)【代理人】
【識別番号】100205095
【弁理士】
【氏名又は名称】小林 啓一
(74)【代理人】
【識別番号】100208775
【弁理士】
【氏名又は名称】栗田 雅章
(72)【発明者】
【氏名】森安 紀之
【テーマコード(参考)】
5F044
【Fターム(参考)】
5F044AA02
5F044EE01
5F044EE02
5F044EE03
5F044EE07
(57)【要約】
【課題】高い集積度および薄いパッケージ厚を実現し、良好な電気接続が得られる半導体
装置を提供することである。
【解決手段】本実施形態の半導体装置は、基板と、半導体チップと、第1、第2のボンデ
ィングパッドと、第1、第2のプローブパッドと、前記ボンディングパッドと前記プロー
ブパッドを各々接続する幅が小さい第1、第2の接続部とを具備する。前記第1のプロー
ブパッドの一部は、前記第2のボンディングパッドと前記第2のプローブパッドとの間に
存在し、前記第2のボンディングパッドの一部は、前記第1のボンディングパッドと前記
第1のプローブパッドの間に存在し、噛み合うように配置されている。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
基板と、
前記基板の主面の上方に設けられ、第1の方向に沿って伸びる第1の辺と、前記第1の方
向に直交する第2の方向に沿って伸びる第2の辺とを有する半導体チップと、
前記半導体チップの主面上に設けられ、かつ前記第1の辺に沿って設けられた複数のボ
ンディングパッドと、
前記半導体チップの主面上に設けられ、かつ前記第1の辺に沿って、前記第1の辺から
前記複数のボンディングパッドより内側に設けられた複数のプローブパッドと、
前記複数のボンディングパッドと前記複数のプローブパッドの対応するもの同士を各々
電気的に接続し、前記ボンディングパッドの前記第1の方向の幅及び前記プローブパッド
の前記第1の方向の幅より前記第1の方向の幅が小さい複数の接続部と、
前記基板の主面上に、前記第1の辺に沿って設けられた複数の接続パッドと、
前記複数のボンディングパッドと前記複数の接続パッドの対応するもの同士を各々電気
的に接続する複数のボンディングワイヤと、
を具備し、
前記複数のボンディングパッドは、第1のボンディングパッドと、前記第1の辺から前
記第1のボンディングパッドより内側に配置された第2のボンディングパッドとを有し、
前記複数のプローブパッドは、第1のプローブパッドと、前記第1の辺から前記第1の
プローブパッドより内側に配置された第2のプローブパッドとを有し、
前記複数の接続部は、前記第1のボンディングパッドと前記第1のプローブパッドを電
気的に接続する第1の接続部と、前記第1の辺から前記第1の接続部より内側に配置され
、前記第2のボンディングパッドと前記第2のプローブパッドを電気的に接続する第2の
接続部とを有し、
前記第1のプローブパッドの一部は、前記第2のボンディングパッドと前記第2のプロ
ーブパッドの間に存在し、前記第2のボンディングパッドの一部は、前記第1のボンディ
ングパッドと前記第1のプローブパッドの間に存在し、噛み合うように配置されている、
半導体装置。
【請求項2】
前記第1のボンディングパッド、前記第1のプローブパッド及び前記第1の接続部を含
む第1の複合パッドと、
前記第2のボンディングパッド、前記第1のプローブパッド及び前記第1の接続部を含
む第2の複合パッドとを有する、
請求項1に記載の半導体装置。
【請求項3】
前記第2の辺から前記第2のボンディングパッドまでの距離は、前記第2の辺から前記
第1のボンディングパッドまでの距離より離れており、
前記第2の辺から前記第2のプローブパッドまでの距離は、前記第2の辺から前記第1
のプローブパッドまでの距離より離れている、
請求項1に記載の半導体装置。
【請求項4】
前記第1のボンディングパッドの前記第1の方向の幅は、前記第1のプローブパッドの
前記第1の方向の幅と同じであり、
前記第1のボンディングパッドの前記第2の方向の幅は、前記第1のプローブパッドの
前記第2の方向の幅と同じである、
請求項2に記載の半導体装置。
【請求項5】
前記複数の接続パッドは、第1の接続パッドと、第2の接続パッドとを有し、
前記複数のボンディングワイヤは、第1のボンディングワイヤと、第2のボンディング
ワイヤとを有し、
前記第1のボンディングワイヤは前記第1のボンディングパッドと前記第1の接続パッ
ドを電気的に接続し、
前記第2のボンディングワイヤは前記第2のボンディングパッドと前記第2の接続パッ
ドを電気的に接続し、
前記第1のボンディングワイヤの前記基板からの高さは、前記第2のボンディングワイ
ヤの前記基板からの高さより低い、
請求項1に記載の半導体装置。
【請求項6】
前記第1のボンディングパッドと前記第2のボンディングパッドは、前記第1の方向に
交互に繰り返し配置され、
前記第1の接続パッドと前記第2の接続パッドは、前記第1の方向に交互に繰り返し配
置されている、
請求項4に記載の半導体装置。
【請求項7】
前記複数のプローブパッドの形状は4角形であり、前記複数のボンディングパッドの形
状は6角形である、
請求項1乃至請求項5のいずれか1項に記載の半導体装置。
【請求項8】
前記複数のプローブパッドにプローブ針の接触痕を有する、
請求項1乃至請求項5のいずれか1項に記載の半導体装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の実施形態は、半導体装置に関する。
【背景技術】
【0002】
半導体装置のパッケージ内にて半導体チップと基板を接続する方法の一つとして、ワイ
ヤボンディングが知られている。半導体チップ上に設けられたボンディングパッド上にワ
イヤの一端が接続される。基板上に設けられた接続パッド上にワイヤの他端が接続される
。ボンディングパッドと接続パッドが、ワイヤを介して電気的に接続される。組み立て時
にプローブ針をボンディングパッドに接触させ、半導体チップのプローブテスト(動作試
験)が行われる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2003-338519号公報
【特許文献2】特開2016-062212号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
高い集積度および薄いパッケージ厚を実現し、良好な電気接続が得られる半導体装置を
提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本実施形態の半導体装置は、基板と、前記基板の主面の上方に設けられ、第1の方向に
沿って伸びる第1の辺と、前記第1の方向に直交する第2の方向に沿って伸びる第2の辺とを
有する半導体チップと、前記半導体チップの主面状に設けられ、かつ前記第1の辺に沿っ
て配置された複数のボンディングパッドと、前記半導体チップの主面上に設けられ、かつ
に前記第1の辺に沿って、前記第1の辺から前記複数のボンディングパッドより内側に設
けられた複数のプローブパッドと、前記複数のボンディングパッドと前記複数のプローブ
パッドの対応するもの同士を各々電気的に接続し、前記ボンディングパッドの前記第1の
方向の幅及び前記プローブパッドの前記第1の方向の幅より前記第1の方向の幅が小さい
複数の接続部と、前記基板の主面上に、前記第1の辺に沿って設けられた複数の接続パッ
ドと、前記複数のボンディングパッドと前記複数の接続パッドの対応するもの同士を各々
電気的に接続する複数のボンディングワイヤとを有している。前記複数のボンディングパ
ッドは、第1のボンディングパッドと、前記第1の辺から前記第1のボンディングパッド
より内側に配置された第2のボンディングパッドとを有し、前記複数のプローブパッドは
、第1のプローブパッドと、前記第1の辺から前記第1のプローブパッドより内側に配置
された第2のプローブパッドとを有し、前記複数の接続部は、前記第1のボンディングパ
ッドと前記第1のプローブパッドを電気的に接続する第1の接続部と、前記第1の辺から
前記第1の接続部より内側に配置され、前記第2のボンディングパッドと前記第2のプロ
ーブパッドを電気的に接続する第2の接続部とを有している。前記第1のプローブパッド
の一部は、前記第2のボンディングパッドと前記第2のプローブパッドの間に存在し、前
記第2のボンディングパッドの一部は、前記第1のボンディングパッドと前記第1のプロ
ーブパッドの間に存在し、噛み合うように配置されている。
【図面の簡単な説明】
【0006】
【
図1】第1の実施形態に係る半導体装置の内部構造を示す平面図である。
【
図3】
図1のB-B′に沿う断面から見た図である。
【
図4】第1の実施形態である半導体装置の製造過程におけるプローブテストを説明するための図である。
【
図5】第2の実施形態に係る半導体装置の内部構造を示す平面図である。
【
図7】
図5のD-D′に沿う断面から見た図である。
【
図8】第3の実施形態に係る半導体装置の内部構造を示す平面図である。
【
図10】第4の実施形態に係る半導体装置の内部構造を示す平面図である。
【発明を実施するための形態】
【0007】
以下、本発明を実施するための実施形態について、図面を参照して説明する。
【0008】
(第1の実施形態)
第1の実施形態の半導体装置を
図1乃至
図4を参照して説明する。
図1は第1の実施形
態である半導体装置の内部構造を示す平面図である。
図2は
図1の範囲Aを拡大した平面
図である。
図3は
図1のB-B′に沿う断面から見た図である。
図4は第1の実施形態で
ある半導体装置の製造工程におけるプローブテストを説明するための図である。
【0009】
図1に示すように、本実施形態1の半導体装置1は、基板2と、基板2の主面の上方に
搭載された半導体チップ3を備える。半導体チップ3はボンディングパッド4を備える。
基板2は接続パッド8を備える。ボンディングワイヤ9は、ボンディングパッド4と接続
パッド8との間を接続する。
【0010】
基板2は、多層配線板、またはシリコンチップ等を用いて形成されている。複数の半導
体チップを積層する場合も本実施形態は実施可能であり、その場合、基板2は半導体チッ
プとなる。半導体チップ3は、例えばインターフェースチップやコントローラチップであ
り、データの書込及び読出を制御可能である。また、半導体チップ3は、NAND型フラ
ッシュメモリ等の記憶素子を有するメモリチップであってもよい。半導体チップ3は、厚
さ方向と交差する平面形状が方形状になっており、第1の方向に伸びる第1の辺3aと、第
1の辺に直交する第2の方向に伸びる第2の辺3bを有する。本実施形態では、半導体チ
ップ3は正方形であるが、これに限定されない。
【0011】
図2に示すように、複数のボンディングパッド4は、例えば、Al等の金属を用いて形
成されるパッド状の電極である。複数のボンディングパッド4は、半導体チップ3の主面
に半導体チップ3の第1の辺3aに沿って配置されており、第1のボンディングパッド4
aと第2のボンディングパッド4bを有する。第2のボンディングパッド4bは、第1の
ボンディングパッド4aよりも半導体チップ3の第1の辺3a及び第2の辺3bから離れ
ており、半導体チップ3の内側に配置されている。
【0012】
複数のプローブパッド5は、例えば、NiとFeの合金やCu等の金属を用いて形成さ
れるパッド状の電極である。複数のプローブパッド5は、プローブテストを行う際に用い
ることが可能である。複数のプローブパッド5は、半導体チップ3の主面に半導体チップ
3の第1の辺3aに沿って、複数のボンディングパッド4よりも半導体チップ3の内側に
配置されており、第1のプローブパッド5aと第2のプローブパッド5bを有する。第2
のプローブパッド5bは、第1のプローブパッド5aよりも半導体チップ3の第1の辺3
a及び第2の辺3bから離れており、半導体チップ3の内側に配置されている。半導体チ
ップ3の第1の辺3aから中心部に向かって、第1のボンディングパッド4a、第2のボ
ンディングパッド4b、第1のプローブパッド5a、第2のプローブパッド5bの順で配
置されている。
図2におけるボンディングパッド4及びプローブパッド5は正方形であり
、高さや幅が同じである場合について説明するが、この限りではない。ボンディングパッ
ド4が正方形で、プローブパッド5が三角形であってもよい。後述するように、ボンディ
ングパッド4が六角形で、プローブパッド5が正方形であってもよい。
【0013】
複数の接続部6は、複数のボンディングパッド4と複数のプローブパッド5の対応する
もの同士をそれぞれ電気的に接続している。例えば、複数の接続部6には、第1のボンデ
ィングパッド4aと第1のプローブパッド5aを接続する第1の接続部6aと、第2のボ
ンディングパッド4bと第2のプローブパッド5bを接続する第2の接続部6bを有する
。複数の接続部6の第1の方向における幅6wは、複数のボンディングパッド4の第1の
方向の幅4wと複数のプローブパッド5の第1の方向の幅5wよりも小さい(4w>6w
、5w>6w)。
【0014】
複数の複合パッドはそれぞれ対応する複数のボンディングパッド4、複数のプローブパ
ッド5及び複数の接続部6を有する。また、複合パッドは、第1の複合パッド7aと第2
の複合パッド7bを有する。第1の複合パッド7aは、第1のボンディングパッド4a、
第1のプローブパッド5a及び第1の接続部6aを有し、第2の複合パッド7bは、第2
のボンディングパッド4b、第2のプローブパッド5b及び第2の接続部6bを有する。
第1のプローブパッド5aは、第2のボンディングパッド4bと第2のプローブパッド5
bの間に位置し、第2のボンディングパッド4bは、第1のボンディングパッド4aと第
1のプローブパッド5aの間に位置し、第1の複合パッド7aと第2の複合パッド7bが
間隙を介して噛み合うように配置されている。本実施形態において、噛み合っている第1
の複合パッド7a及び第2の複合パッド7bは、半導体チップ3の第1の辺3aにそって
交互に繰り返し並んだ千鳥配列になっているが、これに限定されない。
【0015】
複数の接続パッド8は、基板2の主面に搭載された半導体チップ3の第1の辺3aに沿
って配置されている。複数の接続パッド8は、第1の接続パッド8aと第2の接続パッド
8bを有する。本実施形態において、第2の接続パッド8bから半導体チップ3の第1の
辺3aの距離は、第1の接続パッド8aから半導体チップ3の第1の辺3aの距離より遠
い。第1の接続パッド8a及び第2の接続パッド8bは、半導体チップ3の第1の辺に沿
って交互に繰り返し並んだ千鳥配置になっているが、この限りではない。
【0016】
複数のボンディングワイヤ9は、例えば、CuやAu、Alを用いて形成されており、
半導体チップ3と基板2とを電気的に接続する。接続方法としては、例えば、ボールボン
ディング法やウェッジボンディング法が用いられている。複数のボンディングワイヤ9は
、複数のボンディングパッド4と複数の接続パッド8の対応するもの同士をそれぞれ電気
的に接続し、第1のボンディングワイヤ9aと第2のボンディングワイヤ9bを有する。
第1のボンディングワイヤ9aによって、第1のボンディングパッド4aと第1の接続パ
ッド8aとが接続されており、第2のボンディングワイヤ9bによって、第2のボンディ
ングワイヤ4bと第2の接続パッド8bとが接続されている。
【0017】
以上のように、本実施形態によれば、
図2に示すように、第1の複合パッド7a及び第
2の複合パッド7bが間隙を介して噛み合うことで、半導体チップ3上の限られた面積を
有効に活用することができる。したがって、半導体チップ3の一辺あたりに配置できるボ
ンディングパッド4を増やすことができ、ボンディングパッド4が同数であれば半導体チ
ップ3の縮小が可能であり、高い集積度を実現することができる。
【0018】
ここでは、半導体チップ3の第1の辺3aと第2の辺3bからなる一部を例に挙げて説
明したが、半導体チップ3を形成する各辺に対しては同様の構成とすることができ、他の
2辺に対する構成の説明は省略する。
【0019】
さらに、
図3に示すように、第1のボンディングワイヤ9aの基板2からの高さ9ah
は、第2のボンディングワイヤ9bの基板2からの高さ9bhより低くなる(9bh>9
ah)。したがって、本実施形態によれば、半導体チップ3上のより外側に第2のボンデ
ィングパッド4bを配置することにより、ボンディングワイヤ9の長さを短くし、基板2
からの高さを低くすることができる。これにより、半導体装置1のパッケージ厚を縮小す
ることができる。
【0020】
また、
図4に示すように、半導体装置1を組み立てる際には、プローブパッド5にプロ
ーブ針10を接触させて、プローブテスト(動作試験)が行われる。プローブテストでは
、半導体チップに設けられた電気回路の電気特性がプローブ針10に電気的に接続された
検査装置(図示なし)を用いて測定され、半導体チップの良品、不良品が判別される。こ
の工程において、プローブパッド5は、プローブ針10と接触することにより、傷、すな
わち接触跡が生じる恐れがある。ボンディングパッド4は、プローブパッド5と離れて独
立して設けられていることにより、プローブ針10と接触する必要がなく接触跡の発生を
抑制できる。プローブテストが行われた後、ボンディングパッド4上にボンディングワイ
ヤ9が圧着接続される際に、接触跡の発生が抑制できるので良好な電気接続を得ることが
できる。
【0021】
(第2の実施形態)
次に、本発明の第2の実施形態に係る半導体装置について、
図5乃至
図7を参照して説
明する。第2の実施形態が第1の実施形態と異なる点は、半導体チップ上のボンディング
パッドの形状を変更したことである。この半導体チップ上のボンディングパッドの形状以
外は第1の実施形態の半導体装置と同様であるので、同一部分には同一符号を付して詳細
な説明は省略する。
【0022】
図5は第2の実施形態である半導体装置の内部構造を示す平面図であり、
図6は
図5の
範囲Cを拡大した平面図であり、
図7は
図5のD-D′に沿う断面から見た図である。
【0023】
本実施形態における半導体装置では、複数のボンディングパッド4′の形状は、例えば
六角形である。
図5に示すように、複数のボンディングパッド4′の高さ及び幅は、プロ
ーブパッド5の高さおよび幅と同じである。尚、ボンディングパッド4の形状は、六角形
に限定されない。
【0024】
図6に示すように、第1のプローブパッド5aは、第2のボンディングパッド4b′と
第2のプローブパッド5bの間に位置し、第2のボンディングパッド4b′の一部は、第
1のボンディングパッド4a′と第1のプローブパッド5aの間に位置し、第1の複合パ
ッド7a′と第2の複合パッド7b′が間隙を介して噛み合うように配置されている。
【0025】
以上のように、本実施形態によれば、第1の実施形態と同様に、
図6に示すように、第
1の複合パッド7a′及び第2の複合パッド7b′が間隙を介して噛み合うことで、半導
体チップ3上の限られた面積を有効に活用することができる。また、第1のボンディング
ワイヤ9aの基板2からの高さ9ahは、第2のボンディングワイヤ9bの基板2からの
高さ9bhより低くなる(9bh>9ah)。半導体チップ3上のより外側に第2のボン
ディングパッド4bを配置することにより、ボンディングワイヤ9の長さを短くし、基板
2からの高さを低くすることができる。これにより、半導体装置1のパッケージ厚を縮小
することができる。本実施形態によれば、ボンディングパッド4′の形状を六角形とする
ことにより、第2のボンディングワイヤ9bの基板2からの高さ9bhは、第1の実施形
態に係る半導体装置と比べてより低くすることができる。
【0026】
第1の実施形態に係る半導体装置と同様、高い集積度および薄いパッケージ厚を実現し
、良好な電気接続を得ることができる。
【0027】
(第3の実施形態)
次に、本発明の第3の実施形態に係る半導体装置について
図8及び
図9を参照して説明
する。
図8は、第3の実施形態に係る半導体装置の内部構造を示す平面図である。
図9は
、
図8の範囲Eを拡大した平面図である。
【0028】
図9に示すように、第3の実施形態に係る半導体装置では、第1、第2の接続パッド8
a′、8b′は、第1、第2のボンディングパッド4a、4bより大きく、第1、第2の
接続パッド8a′、8b′の形状は長方形である。また、第1、第2のボンディングワイ
ヤ9a′、9b′は半導体チップ3から外側に拡がるように設けられている。
【0029】
つまり、第1、第2の実施形態に係る半導体装置では複数の接続パッド8と複数のプロ
ーブパッド5は同じ形状(正方形)と同じ大きさであったが、第3の実施形態に係る半導
体装置では同じ形状と同じ大きさではない。
【0030】
以上のように、本実施形態によれば、第1の実施形態と同様に、
図9に示すように、第
1の複合パッド7a及び第2の複合パッド7bが間隙を介して噛み合うことで、半導体チ
ップ3上の限られた面積を有効に活用することができる。また、ワイヤボンディングにお
いて、隣り合う第1のボンディングワイヤ9a′と第2のボンディングワイヤ9b′との
間隔が、接続パッド側で広くなっている。そのため、ボンディングワイヤの接触による短
絡を抑制することが可能である。
【0031】
(第4の実施形態)
本発明の第4の実施形態に係る半導体装置について
図10乃至
図12を参照して説明す
る。
図10は、第4の実施形態に係る半導体装置の内部構造を示す平面図である。
図11
は、
図10の範囲Fを拡大した平面図である。
図12は、
図10のG-G′に沿う断面か
ら見た図である。
【0032】
図11に示すように、第4の実施形態に係る半導体装置では、第1、第2の接続パッド
8a′′、8b′′は、お互いに間隙を介して噛み合うような形状であり、正方形ではな
い。また、第1、第2の接続パッド8a′′、8b′′の大きさは、第1、第2のボンデ
ィングパッド4a、4b及び第1、第2のプローブパッド5a、5bの大きさより大きい
。
【0033】
つまり、第3の実施形態に係る半導体装置と同様に、複数の接続パッド8′′と複数の
プローブパッド5は同じ形状と同じ大きさではないが、第1の接続パッド8a′′及び第
2の接続パッド8b′′が間隙を介して噛み合っている。
【0034】
以上のように、本実施形態によれば、第1の実施形態と同様に、
図11に示すように、
第1の複合パッド7a及び第2の複合パッド7bが間隙を介して噛み合うことで、半導体
チップ3上の限られた面積を有効に活用することができる。また、第1のボンディングワ
イヤ9aの基板2からの高さ9ahは、第2のボンディングワイヤ9bの基板2からの高
さ9bhより低くなる(9bh>9ah)。基板2上のより内側に第2の接続パッド8b
′′を配置することにより、ボンディングワイヤ9の長さを短くし、基板2からの高さを
低くすることができる。これにより、半導体装置1のパッケージ厚を縮小することができ
る。本実施形態によれば、接続パッド4′の形状を凸型とすることにより、第2のボンデ
ィングワイヤ9bの基板2からの高さ9bhは、第1及び第2の実施形態に係る半導体装
置と比べてより低くすることができる。
【0035】
以上説明した少なくとも一つの実施形態の半導体装置によれば、第1の複合パッドと第
2の複合パッドを間隙を介して噛み合うように配置させることにより、高い集積度と薄い
パッケージ厚を可能とし、良好な電気接続が得られるワイヤボンディング構造を実現する
ことができる。
【0036】
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したも
のであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その
他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の
省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や
要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる
。
【符号の説明】
【0037】
1…半導体装置、2…基板、3…半導体チップ、4…ボンディングパッド、4a…第1の
ボンディングパッド、4b…第2のボンディングパッド、5…プローブパッド、5a…第
1のプローブパッド、5b…第2のボンディングパッド、6…接続部、6a…第1の接続
部、6b…第2の接続部、7a…第1の複合パッド、7b…第2の複合パッド、8…接続
パッド、8a…第1の接続パッド、8b…第2の接続パッド、9…ボンディングワイヤ、
9a…第1のボンディングワイヤ、9b…第2のボンディングワイヤ、10…プローブ針
。