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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022118898
(43)【公開日】2022-08-16
(54)【発明の名称】販売支援システム及び販売支援方法
(51)【国際特許分類】
   G06Q 30/06 20120101AFI20220808BHJP
【FI】
G06Q30/06 300
【審査請求】未請求
【請求項の数】15
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021015717
(22)【出願日】2021-02-03
(71)【出願人】
【識別番号】397054761
【氏名又は名称】株式会社ジェイ・キャスト
(74)【代理人】
【識別番号】110002000
【氏名又は名称】特許業務法人栄光特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】蜷川 真夫
(72)【発明者】
【氏名】蜷川 竜夫
【テーマコード(参考)】
5L049
【Fターム(参考)】
5L049BB46
(57)【要約】      (修正有)
【課題】自動販売機を用いて電子刊行物のコンテンツを容易に通信ネットワーク経由で販売できる販売支援システムを提供する。
【解決手段】自動販売機10は、複数の電子刊行物のコンテンツから第1の電子刊行物のコンテンツを指定し、そのコンテンツを取得するための決済に関する決済処理を行って、第1の電子刊行物のコンテンツの識別情報を含む第1の決済情報を生成し、第1の決済情報を基に、第1の電子刊行物のコンテンツを取得するための第1の補助情報を生成し、第1の補助情報を出力する。端末30は、第1の補助情報に対応し第1の電子刊行物のコンテンツを取得するための第2の補助情報を入力し、第2の補助情報をコンテンツサーバ20へ送信する。該サーバは、端末から第2の補助情報を取得し、その情報を基に、第1の電子刊行物のコンテンツの識別情報を取得し、そのコンテンツの識別情報を基に、第1の電子刊行物のコンテンツを端末に送信する。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
電子刊行物のコンテンツの販売を支援する販売支援システムであって、
自動販売機と、複数の電子刊行物のコンテンツを蓄積するサーバと、端末と、を備え、
前記自動販売機は、
複数の電子刊行物のコンテンツから第1の電子刊行物のコンテンツを指定し、
前記第1の電子刊行物のコンテンツを取得するための決済に関する決済処理を行って、前記第1の電子刊行物のコンテンツの識別情報を含む第1の決済情報を生成し、
前記第1の決済情報を基に、前記第1の電子刊行物のコンテンツを取得するための第1の補助情報を生成し、
前記第1の補助情報を出力し、
前記端末は、
前記第1の補助情報に対応し前記第1の電子刊行物のコンテンツを取得するための第2の補助情報を入力し、
前記第2の補助情報を前記サーバへ送信し、
前記サーバは、
前記端末から前記第2の補助情報を取得し、
前記第2の補助情報を基に、前記第1の電子刊行物のコンテンツの識別情報を取得し、
前記第1の電子刊行物のコンテンツの識別情報を基に、前記第1の電子刊行物のコンテンツを前記端末に送信する、
販売支援システム。
【請求項2】
前記自動販売機は、前記第1の補助情報としてワンタイムパスワードを示す文字情報を前記端末へ近距離通信により送信し、
前記端末は、
前記文字情報を前記端末から近距離通信により受信し、
前記端末が備える操作部を介して前記ワンタイムパスワードを示す前記文字情報を入力し、
入力された前記ワンタイムパスワードの前記文字情報を、入力された前記第2の補助情報とする、
請求項1に記載の販売支援システム。
【請求項3】
前記自動販売機は、前記第1の補助情報としてワンタイムパスワードを示す文字情報を印刷し、
前記端末は、
前記端末が備える操作部を介して前記ワンタイムパスワードの前記文字情報を入力し、
入力された前記ワンタイムパスワードの前記文字情報を、入力された前記第2の補助情報とする、
請求項1に記載の販売支援システム。
【請求項4】
前記自動販売機は、前記第1の補助情報としてワンタイムパスワードを示すコードを前記端末へ近距離通信により送信し、
前記端末は、
前記コードを前記端末から近距離通信により受信し、
前記端末が備える操作部を介して前記ワンタイムパスワードの前記コードを入力し、
前記コードを画像解析してコード解析情報を取得し、
前記コード解析情報を、入力された前記第2の補助情報とする、
請求項1に記載の販売支援システム。
【請求項5】
前記自動販売機は、前記第1の補助情報としてワンタイムパスワードを示すコードを印刷し、
前記端末は、
前記コードを撮像し、前記コードを画像解析してコード解析情報を取得し、
前記コード解析情報を、入力された前記第2の補助情報とする、
請求項1に記載の販売支援システム。
【請求項6】
前記自動販売機は、
前記端末から前記端末又は前記端末のユーザの識別情報を取得し、
前記端末又は前記端末のユーザの識別情報を含む前記第1の決済情報を生成する、
請求項1~5のいずれか1項に記載の販売支援システム。
【請求項7】
前記電子刊行物のコンテンツは、逐次刊行物のコンテンツを含み、
前記自動販売機は、
時刻を計時し、
計時された時刻に応じて、前記逐次刊行物の最新号に関する情報の表示を更新する、
請求項1~6のいずれか1項に記載の販売支援システム。
【請求項8】
前記自動販売機は、
前記第1の決済情報を前記サーバへ送信し、
前記サーバは、
各自動販売機の販売実績が記録された第2の決済情報を保持し、
前記第1の決済情報を前記自動販売機から受信し、
前記第1の決済情報を基に、前記第2の決済情報を更新し、
前記第2の決済情報の更新を基に、前記第1の補助情報を生成するための生成指示情報を前記自動販売機へ送信し、
前記自動販売機は、
前記サーバから前記生成指示情報を取得し、
前記生成指示情報に応じて、前記第1の補助情報を生成する、
請求項1~7のいずれか1項に記載の販売支援システム。
【請求項9】
前記サーバは、複数の電子刊行物のコンテンツを蓄積し、
前記自動販売機は、前記サーバを有する、
請求項1~8のいずれか1項に記載の販売支援システム。
【請求項10】
前記自動販売機は、前記電子刊行物のコンテンツ及び物理的な商品を提供する自動販売機である、
請求項1~9のいずれか1項に記載の販売支援システム。
【請求項11】
電子刊行物のコンテンツの販売を支援する自動販売機であって、
前記電子刊行物のコンテンツの販売の支援に関する処理を行うプロセッサを備え、
前記プロセッサは、
複数の電子刊行物のコンテンツから第1の電子刊行物のコンテンツを指定し、
前記第1の電子刊行物のコンテンツを取得するための決済に関する決済処理を行って、前記第1の電子刊行物のコンテンツの識別情報を含む第1の決済情報を生成し、
前記第1の決済情報を基に、前記第1の電子刊行物のコンテンツを取得するための第1の補助情報を生成し、
前記第1の補助情報を出力する、
自動販売機。
【請求項12】
印刷機、を更に備え、
前記プロセッサは、前記印刷機を介して前記第1の補助情報を印刷することで、前記第1の補助情報を出力する、
請求項11に記載の自動販売機。
【請求項13】
前記プロセッサは、
前記第1の補助情報に対応し前記第1の電子刊行物のコンテンツを取得するための第2の補助情報を、端末から受信し、
前記第2の補助情報に基づいて、前記端末との間で無線接続を確立し、
前記無線接続を介して、サーバから前記端末への前記第1の電子刊行物のコンテンツの通信を中継する、
請求項11又は12に記載の自動販売機。
【請求項14】
表示部、を更に備え、
前記電子刊行物のコンテンツは、逐次刊行物のコンテンツであり、
前記プロセッサは、
時刻を計時し、
計時された時刻に応じて、前記逐次刊行物の最新号に関する情報の前記表示部による表示を更新する、
請求項11~13のいずれか1項に記載の自動販売機。
【請求項15】
電子刊行物のコンテンツの販売を支援する販売支援方法であって、
自動販売機が、
複数の電子刊行物のコンテンツから第1の電子刊行物のコンテンツを指定し、
前記第1の電子刊行物のコンテンツを取得するための決済に関する決済処理を行って、前記第1の電子刊行物のコンテンツの識別情報を含む第1の決済情報を生成し、
前記第1の決済情報を基に、前記第1の電子刊行物のコンテンツを取得するための第1の補助情報を生成し、
前記第1の補助情報を出力し、
端末が、
前記第1の補助情報に対応し前記第1の電子刊行物のコンテンツを取得するための第2の補助情報を入力し、
前記第2の補助情報を、複数の電子刊行物のコンテンツを蓄積するサーバへ送信し、
前記サーバが、
前記端末から前記第2の補助情報を取得し、
前記第2の補助情報を基に、前記第1の電子刊行物のコンテンツの識別情報を取得し、
前記第1の電子刊行物のコンテンツの識別情報を基に、前記第1の電子刊行物のコンテンツを前記端末に送信する、
販売支援方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、電子刊行物のコンテンツの販売を支援する販売支援システム及び販売支援方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、飲食物等の物理的な商品を販売する自動販売機が広く普及している。また、ソフトウェアを販売するソフトウェア自動販売機も知られている(特許文献1参照)。このソフトウェア自動販売機は、商品としての多数のソフトウェアを記憶装置に格納しておき、入力装置により選択された商品のデータを、記憶装置から読み出して生ディスク格納装置から取り出された生ディスクに、データ書込/消去装置により書き込んでから外部に搬出する。また、このソフトウェア自動販売機は、多数の販売が予測される商品については、そのデータを予めディスクに書き込み、書き込まれたディスクを記録済ディスク格納装置に格納しておく。そして、格納されたディスクに対応する商品が選択されたときは、記録済ディスク格納装置から該当する記録済ディスクを取り出して搬出する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2002-133512号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
近年では、電子書籍を通信ネットワーク(例えばインターネット)経由で販売することも頻繁に行われている。したがって、電子書籍を通信ネットワーク経由で購入できることも好ましい。この場合、電子書籍を販売するためのアプリケーションやシステムを用いることが考えられるが、このアプリケーションやシステムに顧客情報やクレジットカード情報を予め登録する必要がある場合、購入手続きが煩雑になる。また、既存の自動販売機(ソフトウェア自動販売機や飲食物の自動販売機)を利用して、電子書籍を販売するための補助を行うようにすると、既に多数設置されている既存の自動販売機を効率良く使用することができるので、好ましい。このことは、電子的な刊行物である電子刊行物の販売についても同様である。
【0005】
本開示は、上記事情に鑑みてなされたものであり、自動販売機を用いて電子刊行物のコンテンツを容易に通信ネットワーク経由で販売できる販売支援システム及び販売支援方法を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示の一態様は、電子刊行物のコンテンツの販売を支援する販売支援システムであって、自動販売機と、複数の電子刊行物のコンテンツを蓄積するサーバと、端末と、を備え、前記自動販売機は、複数の電子刊行物のコンテンツから第1の電子刊行物のコンテンツを指定し、前記第1の電子刊行物のコンテンツを取得するための決済に関する決済処理を行って、前記第1の電子刊行物のコンテンツの識別情報を含む第1の決済情報を生成し、前記第1の決済情報を基に、前記第1の電子刊行物のコンテンツを取得するための第1の補助情報を生成し、前記第1の補助情報を出力し、前記端末は、前記第1の補助情報に対応し前記第1の電子刊行物のコンテンツを取得するための第2の補助情報を入力し、前記第2の補助情報を前記サーバへ送信し、前記サーバは、前記端末から前記第2の補助情報を取得し、前記第2の補助情報を基に、前記第1の電子刊行物のコンテンツの識別情報を取得し、前記第1の電子刊行物のコンテンツの識別情報を基に、前記第1の電子刊行物のコンテンツを前記端末に送信する、販売支援システムである。
【0007】
本開示の一態様は、電子刊行物のコンテンツの販売を支援する販売支援方法であって、自動販売機が、複数の電子刊行物のコンテンツから第1の電子刊行物のコンテンツを指定し、前記第1の電子刊行物のコンテンツを取得するための決済に関する決済処理を行って、前記第1の電子刊行物のコンテンツの識別情報を含む第1の決済情報を生成し、前記第1の決済情報を基に、前記第1の電子刊行物のコンテンツを取得するための第1の補助情報を生成し、前記第1の補助情報を出力し、端末が、前記第1の補助情報に対応し前記第1の電子刊行物のコンテンツを取得するための第2の補助情報を入力し、前記第2の補助情報を、複数の電子刊行物のコンテンツを蓄積するサーバへ送信し、前記サーバが、前記端末から前記第2の補助情報を取得し、前記第2の補助情報を基に、前記第1の電子刊行物のコンテンツの識別情報を取得し、前記第1の電子刊行物のコンテンツの識別情報を基に、前記第1の電子刊行物のコンテンツを前記端末に送信する、販売支援方法である。
【発明の効果】
【0008】
本開示によれば、自動販売機を用いて電子刊行物のコンテンツを容易に通信ネットワーク経由で販売できる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】第1の実施形態における販売支援システムの一例を示す図
図2】自動販売機の構成例を示すブロック図
図3】コンテンツサーバの構成例を示すブロック図
図4】端末の構成例を示すブロック図
図5】販売支援システムの動作例を示すシーケンス図
図6】販売支援システムの動作例を示すシーケンス図(図5の続き)
図7】自動販売機の変形例を示す外観図
図8】販売支援システムを更に補足する図
図9】自動販売機の表示部に表示される定期刊行物の一覧の一例を示す図
図10】端末に表示される定期刊行物の目次ページの表示例を示す図
図11A】折り畳み式の端末を展開した状態で端末に表示される定期刊行物の内容の表示例を示す図
図11B】折り畳み式の端末を取り畳んだ状態で端末に表示される定期刊行物の内容の表示例を示す図
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、適宜図面を参照しながら、実施形態を詳細に説明する。但し、必要以上に詳細な説明は省略する場合がある。例えば、既によく知られた事項の詳細説明や実質的に同一の構成に対する重複説明を省略する場合がある。これは、以下の説明が不必要に冗長になることを避け、当業者の理解を容易にするためである。尚、添付図面及び以下の説明は、当業者が本開示を十分に理解するために提供されるものであり、これらにより特許請求の範囲に記載の主題を限定することは意図されていない。
【0011】
(第1の実施形態)
図1は、第1の実施形態における販売支援システム5の構成例を示すブロック図である。販売支援システム5は、自動販売機10とコンテンツサーバ20と端末30とを含む。自動販売機10とコンテンツサーバ20とは、ネットワークを介して接続される。コンテンツサーバ20と端末30とは、ネットワークを介して接続される。このネットワークは、インターネット、公衆通信網(例えばセルラー網)、有線LAN(Local Area Network)、無線LAN、等を含んでよい。また、コンテンツサーバ20と端末30とは、近距離通通信(非接触通信)によりデータを通信可能である。
【0012】
自動販売機10は、1つ以上の定期刊行物などの逐次刊行物(例えば主に新聞、週刊誌)のデータを含む逐次刊行物のコンテンツの販売を補助する。自動販売機10は、図1に示すように、逐次刊行物のコンテンツとともに、既存の自動販売機のように、飲食物FDや書籍等の物理的な商品を販売してよい。飲食物FDは、飲料と食料の少なくとも一方を含んでよい。自動販売機10の設置場所は、街頭でも店頭でもよい。自動販売機10の大きさは、設置場所によって異なってよい。街頭では、自動販売機10が地上に設置されてもよい。コンビニ等の商店では、卓上に自動販売機10が設置されてもよい。
【0013】
自動販売機10は、例えば、自動販売機10の操作部14(図4参照)を介して逐次刊行物のコンテンツを指定し、指定されたコンテンツ(指定コンテンツとも称する)をコンテンツサーバ20に通知する。また、自動販売機10は、逐次刊行物のコンテンツを販売するための補助情報を発行し、購入者が所持する端末30に提供する。端末30は、補助情報を取得し、取得された補助情報(取得補助情報とも称する)を基に補助情報を入力し、入力された補助情報(入力補助情報とも称する)をコンテンツサーバ20へ送信する。コンテンツサーバ20は、複数の逐次刊行物のコンテンツを蓄積する。コンテンツサーバ20は、端末30から入力補助情報を取得し、入力補助情報を基に、指定コンテンツを端末30へ提供する。端末30は、コンテンツサーバ20から指定コンテンツを取得する。
【0014】
図2は、自動販売機10の構成例を示すブロック図である。自動販売機10は、制御部11、第1通信部12、記憶部13、操作部14、表示部15、近距離通信部16、現金投入部17、及び印刷機18を備える。自動販売機10により販売を補助される逐次刊行物のコンテンツは、雑誌(例えば週刊誌、写真誌)又は新聞等の繰り返し発行されるコンテンツを広く含む。
【0015】
逐次刊行物のコンテンツは、各種ジャンル(例えば小説、科学、漫画、雑誌、ファッション、通信、コンピュータ、旅行、写真、アウトドア)の逐次刊行物のコンテンツを含む。また、逐次刊行物のコンテンツは、日刊紙、週刊誌、月刊誌、業界紙、専門紙、等の逐次刊行物のコンテンツを含んでよい。なお、日刊紙は、例えば日毎に発行される一般の新聞、スポーツ紙、夕刊紙、又はタブロイド紙を含んでよい。週刊誌は、例えば、週毎に発行される新聞や、総合週刊誌、女性誌、写真誌、タウン誌などの雑誌を含んでよい、月刊誌は、例えば、月毎に発行される総合誌又は趣味の雑誌等を含んでよい。
【0016】
逐次刊行物のコンテンツは、定期刊行物のコンテンツを含んでよい。逐次刊行物は、電子的で一般的な刊行物を含む電子刊行物の一例であり、同じ媒体名で定期的に発行されるものが主たるものである。刊行物は、新聞社、出版社、官公庁などが発行する印刷物を指す。刊行物のうち、同じ媒体名で逐次発行されるものを逐次刊行物と呼ぶ。定期刊行物の媒体名で臨時に刊行される増刊号などを含めることを想定すると、不定期に刊行される刊行物が含まれることがあるため、逐次刊行物と称する。
【0017】
制御部11は、例えば、プロセッサにより構成され、プロセッサが記憶部13に保持されたプログラムを実行することで、各種機能を実現する。プロセッサは、MPU(Micro processing Unit)、CPU(Central Processing Unit)、DSP(Digital Signal Processor)、等を含んでよい。
【0018】
制御部11は、操作部14を介して複数の逐次刊行物のコンテンツの中から特定の逐次刊行物のコンテンツを指定する。制御部11は、近距離通信部16又は現金投入部A1を介して、指定コンテンツを購入するための決済の処理を行う。制御部11は、後述する指定コンテンツの情報や購入者の識別情報等を含む決済情報に基づいて、ワンタイムパスワードを生成(発行)する。ワンタイムパスワードは、どの方式で生成されたものでもよく、例えばチャレンジレスポンス方式により生成されても、時刻同期方式で生成されてもよい。なお、ワンタイムパスワードには、制限された複数回の取得が可能な回数制限パスワードや、時間的な期限が設定された短期パスワードが含まれてもよい。
【0019】
第1通信部12は、各種データ、情報を通信する。第1通信部12による通信方式は、例えば、WAN(Wide Area Network)、LAN(Local Area Network)、電力線通信、携帯電話用のセルラー通信等の通信方式を含んでよい。
【0020】
第1通信部12は、指定コンテンツの決済に関する決済情報、等をコンテンツサーバ20へ送信する。決済情報は、決済対象の逐次刊行物のコンテンツ(つまり指定コンテンツ)の情報、決済済みか否かの情報、決済金額、等の情報を含んでよい。第1通信部12は、生成されたワンタイムパスワードを示す補助情報を、例えば文字情報又は二次元コードの形式で端末30へ送信してもよい。また、端末30を用いて決済された場合には、決済情報は、上記の情報の他に、端末30の識別情報又は端末30のユーザU1の識別情報、つまり逐次刊行物のコンテンツの購入者の識別情報を含んでよい。
【0021】
記憶部13は、一次記憶装置(例えばRAM(Random Access Memory)やROM(Read Only Memory))を含む。記憶部13は、二次記憶装置(例えばHDD(Hard Disk Drive)やSSD(Solid State Drive))や三次記憶装置(例えば光ディスク、SDカード)を含んでよい。記憶部13は、その他の記憶装置を含んでよい。記憶部13は、各種データ、情報、プログラム等を記憶する。記憶部13は、決済データベース13d(決済DB)を保持する。決済データベース13dは、購入された各逐次刊行物のコンテンツの決済情報を保持する。決済データベース13dは、更に、逐次刊行物を購入した購入者(ユーザU1)の情報(例えば端末30のID)を関連付けて保持してもよい。
【0022】
操作部14は、各種ボタン、キー、タッチパネル、マイクロホン、又はその他の入力デバイスを含んでよい。操作部14は、各種データや情報の入力を受け付ける。操作部14は、逐次刊行物のコンテンツの購入者による特定のコンテンツの指定を受け付けてよい。操作部14は、逐次刊行物のコンテンツの購入に関する決済方式の指定(例えば現金決済、非接触IC決済)を受け付けてよい。非接触IC決済は、電子マネーによる決済、非接触クレジットカードによる決済、等を含んでよい。操作部14による指定操作等による操作情報は、制御部11に送られる。
【0023】
表示部15は、液晶表示デバイス、有機ELデバイス、又はその他の表示デバイスを含んでよい。表示部は、各種データや情報を表示する。表示部15は、第1表示部15a及び第2表示部15bを備える。第1表示部15aは、自動販売機10が販売可能な複数の逐次刊行物のコンテンツの情報(例えば逐次刊行物の表紙の情報、サムネイルの情報)を表示してよい。第2表示部15bは、複数の逐次刊行物のコンテンツの中から指定された指定コンテンツの情報(例えば逐次刊行物の表紙の情報、サムネイルの情報)を表示してよい。また、第2表示部15bは、決済を支援する情報(例えば決済方式を指定するための操作支援画面)を表示してもよい。第1表示部15aに表示される逐次刊行物のコンテンツの情報は、最新号のコンテンツの情報であってよいし、所定の号のコンテンツの情報であってもよいし、操作部14を介して指定された号のコンテンツの情報であってもよい。第2表示部15bに表示される指定コンテンツの情報は、第1表示部15aに表示される号の情報に対応する。
【0024】
近距離通信部16は、近距離通信(例えばNFC:Near field communication)によりデータを通信する。近距離通信部16は、例えば、端末30や非接触ICカードとの間で、指定コンテンツの購入金額の決済を行うためのデータを通信する。近距離通信部16は、生成されたワンタイムパスワードを示す補助情報を、例えば文字情報又は二次元コードの形式で端末30へ送信してもよい。また、近距離通信部16は、決済情報や指定コンテンツの情報を端末30へ送信してもよい。なお、近距離通信は、例えば、赤外線通信やBluetooth(登録商標)通信であってもよい。
【0025】
印刷機18は、生成されたワンタイムパスワードを示す補助情報を、例えば文字情報、コード(例えば二次元コード(例えばQRコード(登録商標)))、又はその他の形式で印刷する。補助情報が印刷される印刷媒体は、紙、カッティングシート、カード、シール、ラベル、チケット、等であってよい。
【0026】
また、図2では不図示であるが、自動販売機10は、以下の構成も備えていてよい。例えば、自動販売機10は、例えば、飲食物FD等の自動販売機10が販売可能な商品を収納する商品収納部や、印刷機18により補助情報が印刷される印刷媒体を収納する印刷媒体収納部を備えてよい。また、自動販売機10は、現金投入部A1、印刷媒体吐出部A2、及び商品取出部A3を備えてよい(図1参照)。現金投入部A1は、コインや紙幣を投入口である。コインや紙幣は、現金決済に用いられる。印刷媒体吐出部A2は、印刷機18により補助情報が印刷された印刷媒体(例えば紙、カード)を吐き出す吐出部である。商品取出部A3は、操作部14を介して購入者により購入され、商品収納部から出された飲食物FDを取り出す取出口である。
【0027】
図3は、コンテンツサーバ20の構成例を示すブロック図である。コンテンツサーバ20は、制御部21、通信部22、及び記憶部23を備える。
【0028】
制御部21は、例えば、プロセッサにより構成され、プロセッサが記憶部23に保持されたプログラムを実行することで、各種機能を実現する。プロセッサは、MPU、CPU、DSP、等を含んでよい。制御部21は、コンテンツサーバ20の各部の動作を統括し、各種処理を行う。
【0029】
通信部22は、各種データ、情報を通信する。通信部22による通信方式は、例えば、WAN、LAN、電力線通信、携帯電話用のセルラー通信等の通信方式を含んでよい。通信部22は、例えば、自動販売機10により生成された決済情報を、自動販売機10から受信する。通信部22は、自動販売機10を介して補助情報を端末30から受信してよい。通信部22は、指定コンテンツを端末30へ送信してよい。
【0030】
記憶部23は、一次記憶装置(例えばRAMやROM)を含む。記憶部23は、二次記憶装置(例えばHDDやSSD)や三次記憶装置(例えば光ディスク、SDカード)を含んでよい。記憶部23は、その他の記憶装置を含んでよい。記憶部23は、各種データ、情報、プログラム等を記憶する。
【0031】
記憶部23は、決済データベース23d1を保持する。決済データベース23d1は、各自動販売機10が保持する各決済データベース23d1が保持する情報と同様に、決済情報を保持する。決済情報は、上記のように、指定コンテンツの情報、購入者の識別情報(端末30の識別情報やユーザU1の識別情報)、その他の決済に関する情報(例えば決済が完了したか否かの情報、決済金額)、等を含む。つまり、決済データベース23d1に保持される決済情報は、各自動販売機の販売実績が記録された情報である。決済データベース23d1は、各自動販売機10が保持する各決済データベース23d1の情報をまとめて保持する。コンテンツサーバ20の決済データベース23d1は、制御部21の制御により、通信部22を介して、各自動販売機10の各決済データベース23d1と同期してよい。
【0032】
記憶部23は、コンテンツデータベース23d2(コンテンツDB)を保持する。コンテンツデータベース23d2は、少なくとも、自動販売機100により購入可能な複数の逐次刊行物のコンテンツを保持する。なお、自動販売機100毎に、販売対象の逐次刊行物のコンテンツが異なっていてもよい。つまり、コンテンツデータベース23d2は、各自動販売機100により購入の指定が可能な複数の逐次刊行物のコンテンツの全て又は一部を保持する。
【0033】
図4は、端末30の構成例を示すブロック図である。端末30は、制御部31、第1通信部32、記憶部33、操作部34、表示部35、及び近距離通信部36を備える。端末30は、スマートフォン、タブレット端末、携帯電話端末、等であってよい。
【0034】
制御部31は、例えば、プロセッサにより構成され、プロセッサが記憶部33に保持されたプログラムを実行することで、各種機能を実現する。プロセッサは、MPU、CPU、DSP、等を含んでよい。
【0035】
制御部31は、例えば補助情報を二次元コードの形式で取得した場合、二次元コードを画像解析して解析結果を得てよい。この解析結果が、入力補助情報として用いられてよい。
【0036】
第1通信部32は、各種データ、情報を通信する。第1通信部32による通信方式は、例えば、WAN、LAN、電力線通信、携帯電話用のセルラー通信等の通信方式を含んでよい。第1通信部32は、生成されたワンタイムパスワードを示す補助情報を、例えば文字情報又は二次元コードの形式で自動販売機10から受信してよい。この補助情報は、取得補助情報である。第1通信部32は、指定コンテンツの情報、指定コンテンツの決済に関する決済情報、等を自動販売機10から受信してもよい。第1通信部32は、コンテンツサーバ20に、入力された補助情報(入力補助情報)を送信する。第1通信部32は、コンテンツサーバ20から指定コンテンツを受信する。
【0037】
記憶部33は、一次記憶装置(例えばRAMやROM)を含む。記憶部13は、二次記憶装置(例えばHDDやSSD)や三次記憶装置(例えば光ディスク、SDカード)を含んでよい。記憶部33は、その他の記憶装置を含んでよい。記憶部33は、各種データ、情報、プログラム等を記憶する。記憶部33は、端末30や端末30のユーザU1を識別するためのID(端末ID、ユーザID)を記憶してよい。記憶部33は、コンテンツサーバ20から取得した逐次刊行物のコンテンツを記憶してよい。
【0038】
操作部34は、マウス、キーボード、タッチパッド、タッチパネル、マイクロホン、又はその他の入力デバイスを含んでよい。操作部34は、各種データや情報の入力を受け付ける。
【0039】
操作部34は、例えば、取得補助情報を基に、補助情報(入力補助情報)を入力する。例えば、ユーザU1は、表示部35に表示された取得補助情報を確認し、操作部34が、ユーザU1から取得補助情報と同じ補助情報の入力操作を受け付ける。また、端末30のユーザU1は、自動販売機10から、補助情報を印刷物の形式で取得してもよい。この場合、ユーザU1は、印刷物で得られた取得補助情報を確認し、操作部34が、ユーザU1から取得補助情報と同じ補助情報の入力操作を受け付けてよい。入力された補助情報(入力補助情報)は、制御部31に送られ、第1通信部32を介してコンテンツサーバ20に送信される。
【0040】
表示部35は、液晶表示デバイス、有機ELデバイス、又はその他の表示デバイスを含んでよい。表示部35は、各種データや情報を表示する。表示部35は、取得補助情報を表示してよい。表示部35は、逐次刊行物を購入するための補助画面(例えばワンタイムパスワードの入力画面)を表示してよい。表示部35は、コンテンツサーバ20から取得した指定コンテンツとしての逐次刊行物のコンテンツを表示してよい。
【0041】
近距離通信部36は、近距離通信によりデータを通信する。近距離通信部36は、例えば、自動販売機10との間で、指定コンテンツの購入金額の決済を行うためのデータを通信する。近距離通信部36は、ワンタイムパスワードを示す補助情報を、例えば文字情報又は二次元コードの形式で、自動販売機10から受信してもよい。また、近距離通信部36は、決済情報や指定コンテンツの情報を自動販売機10から受信してもよい。この場合、端末30は、例えば表示部35を介して決済情報や指定コンテンツの情報を表示し、購入者である端末30のユーザU1にこれらの情報を提示できる。なお、近距離通信は、例えば、赤外線通信やBluetooth(登録商標)通信であってもよい。
【0042】
次に、販売支援システム5の動作例について説明する。
図5及び図6は、販売支援システム5の動作例を示すシーケンス図である。
【0043】
端末30のユーザU1は、自動販売機10の第1表示部15aの表示を確認する。自動販売機10では、制御部11は、操作部14を介して購入者による購入対象の逐次刊行物のコンテンツの指定操作を受け付け、購入対象の逐次刊行物のコンテンツを指定する(S11)。制御部11は、第2表示部15bを介して指定コンテンツの情報を表示する。また、制御部11は、第1表示部15a又は第2表示部15bを介して、指定コンテンツの価格の情報を表示する(S12)。
【0044】
制御部11は、操作部14を介してユーザU1からの決済方式(支払い方式)の指定操作を受け付け、決済方式を決定する(S13)。制御部11は、指定コンテンツについて決済方式に応じた決済処理を行う(S14)。例えば、現金決済の場合、現金投入部A1に現金が投入され、指定コンテンツの支払いが完了した旨の情報を決済データベース13dに登録する。この場合、決済データベース13dには、指定コンテンツの情報(例えば指定コンテンツの識別情報、価格情報)、決済済みであることを示す情報(決済済み情報)、等が記憶されてよい。また、例えば、非接触IC決済の場合、近距離通信部16が、非接触IC決済機能を有する端末30又は非接触ICカードとの間で決済のためのデータが通信し、制御部11が、この通信のデータに基づいて、非接触IC決済機能を有する端末30又は非接触ICカードを所持する購入者により指定コンテンツの決済が完了した旨の情報を、決済データベース13dに登録する。この場合、決済データベース13dには、指定コンテンツの情報(例えば指定コンテンツの識別情報、価格情報)、決済済み情報、購入者の識別情報(例えば端末ID、ユーザID)、等が記憶されてよい。なお、支払いが完了するまでは、指定コンテンツの決済が未完了である旨の情報が決済データベース13dに保持されていてよい。また、制御部11は、近距離通信部16を介して、指定コンテンツの価格を基に、非接触IC決済機能を有する端末30又は非接触ICカードの情報に含まれる残高情報を更新し、第2表示部15bに表示させてよい。なお、制御部11は、非接触クレジットカード決済の場合、端末30又は非接触ICカードが保持する情報である有効期限、利用限度額、等が参照されてよい。
【0045】
なお、購入対象の逐次刊行物のコンテンツの指定は、複数まとめて行われ、複数の購入対象の逐次刊行物のコンテンツの決済処理が、複数まとめて行われてもよい。
【0046】
第1通信部12は、逐次刊行物のコンテンツの購入に応じて決済データベース13dに登録された情報をコンテンツサーバ20へ送信する(S15)。例えば、第1通信部12は、指定コンテンツの情報を含む決済情報や、指定コンテンツの情報及び購入者の識別情報を含む決済情報を送信してよい。
【0047】
コンテンツサーバ20では、通信部22は、自動販売機10から、逐次刊行物のコンテンツの購入に応じて決済データベース13dに登録された情報を受信する(S21)。例えば、通信部22は、指定コンテンツの情報を含む決済情報や、指定コンテンツの情報及び購入者の識別情報を含む決済情報を受信してよい。制御部21は、この受信された情報で、コンテンツサーバ20の決済データベース23d1が保持する自動販売機10に係る部分の情報を更新する。つまり、制御部21は、自動販売機10の決済データベース13dが保持する決済情報と、コンテンツサーバ20の決済データベース23d1が保持する自動販売機10に係る部分の決済情報と、を同期させる(S22)。
【0048】
制御部21は、S22の同期が完了すると、通信部22を介して、ワンタイムパスワードの生成指示を自動販売機10に送信する(S23)。
【0049】
自動販売機10では、第1通信部12は、コンテンツサーバ20からワンタイムパスワードの生成指示を受信する。制御部11は、ワンタイムパスワードの生成指示に応じて、決済情報に基づいて、ワンタイムパスワードを生成する(S16)。制御部11は、生成されたワンタイムパスワードを出力する(S17)。この場合、例えば、制御部11は、近距離通信部16を介して、ワンタイムパスワードを示す文字情報又は二次元コードを端末30へ送信してよい。また、例えば、制御部11は、印刷機18を介して、ワンタイムパスワードを示す文字情報又は二次元コードを印刷媒体(例えば紙)に印刷してよい。ワンタイムパスワードが印刷された紙は、購入者に取得される。
【0050】
端末30では、操作部34は、ワンタイムパスワードを入力する(S31)。この場合、近距離通信部36が、ワンタイムパスワードを示す文字情報又は二次元コードを受信し、制御部31が、表示部35を介してワンタイムパスワードを表示してよい。端末30のユーザU1である購入者は、ワンタイムパスワードの文字情報の表示を確認して、操作部34を介してワンタイムパスワードを入力してよい。また、購入者は、紙に印刷されたワンタイムパスワードの文字情報を確認して、操作部34を介してワンタイムパスワードを入力してもよい。また、制御部31が、受信された二次元コードを画像解析して、二次元コードに対応するワンタイムパスワードを得てよい。また、端末30が備える不図示のカメラが、紙に印刷された二次元コードを撮像し、制御部31が、撮像された二次元コードを画像解析して、二次元コードに対応するワンタイムパスワードを得てよい。このようにして得られたワンタイムパスワードが、入力補助情報の一例でよい。
【0051】
第1通信部32は、ワンタイムパスワードを、自動販売機10を経由してコンテンツサーバ20に送信する。ワンタイムパスワードは、無線LANの無線接続を許可するためのパスワードでもある。自動販売機10の第1通信部12がワンタイムパスワードを受信すると、制御部11は、受信されたワンタイムパスワードと、発行されたワンタイムパスワードとを比較し、両ワンタイムパスワードが一致するか否かを判別する。発行されたワンタイムパスワードの情報は、記憶部13に記憶されていてよい。制御部11は、両ワンタイムパスワードが一致する場合、自動販売機10とワンタイムパスワードを送信した端末30との間での無線接続の確立を許可し、自動販売機10とワンタイムパスワードを送信した端末30との間での無線接続を確立する。
【0052】
制御部31は、表示部35を介して、指定コンテンツのダウンロードするためのダウンロード確認画面を表示する(S33)。ダウンロード確認画面は、例えば、指定コンテンツのダウンロードを許可するか否かを指定する操作画面を含んでよい。制御部31は、操作部34を介して指定コンテンツのダウンロードの指示の操作を受け付け、第1通信部32を介してダウンロードの指示情報を、自動販売機10を介してコンテンツサーバ20へ送信する(S34)。ダウンロードの指示情報は、ワンタイムパスワードを含む。
【0053】
コンテンツサーバ20では、通信部22は、端末30からダウンロードの指示情報を受信する。制御部21は、ダウンロードの指示情報に含まれるワンタイムパスワードを基に、指定コンテンツを特定し、指定コンテンツの送信許否を判定する(S24)。この場合、制御部21は、例えば、ワンタイムパスワードを基に特定される決済情報と、コンテンツサーバ20が自動販売機10から取得していた決済情報と、が一致する場合、指定コンテンツの送信を許可し、上記の双方の決済情報が不一致である場合、指定コンテンツの送信を禁止してよい。指定コンテンツの送信が許可された場合、通信部22は、特定された指定コンテンツを端末30へ送信する(S24)。
【0054】
端末30では、第1通信部32は、コンテンツサーバ20から指定コンテンツを受信する(S35)。表示部35は、この指定コンテンツを表示する(S36)。
【0055】
このように、販売支援システム5によれば、自動販売機10で所望の逐次刊行物のコンテンツを指定するという簡単な操作により、購入者は、所望の逐次刊行物のコンテンツを購入するための補助情報(取得補助情報)を取得でき、取得補助情報に対応する(例えば同一の)入力補助情報を用いて、簡単に所望の逐次刊行物のコンテンツを取得できる。また、コンテンツサーバ20は、取得補助情報に対応する入力補助情報を受け取ることで、入力補助情報を基に、指定コンテンツを識別し、決済に関する情報を識別できる。よって、コンテンツサーバ20は、第2の補助情報を基に、指定コンテンツ以外の逐次刊行物のコンテンツが誤って購入者に提供されたり、決済を済ませていない第三者に指定コンテンツが提供されたりすることを抑制できる。
【0056】
また、自動販売機10における決済処理はS14に実施され、指定コンテンツのダウンロードの処理はS24,S35において実施されるが、購入者視点で見るとこれらの処理はごく短時間で実施される。したがって、自動販売機10を用いて逐次刊行物のコンテンツを取得するために購入者が待たされるという感覚は抑制可能である。
【0057】
また、取得補助情報に対応する入力補助情報は、決済情報(端末30による決済の場合には購入者情報を含み得る)と関連付けられている。そのため、コンテンツサーバ20は、入力補助情報を取得することで、決済が正当に行われたか等を基に指定コンテンツの送信を許可するか否かを決定できる。
【0058】
また、自動販売機10がワンタイムパスワードを文字情報や二次元コードの形式で印刷し、購入者が印刷された情報を取得することで、ワンタイムパスワードの情報漏洩を抑制しつつ、指定コンテンツを高いセキュリティで取得できる。
【0059】
また、販売支援システム5では、逐次刊行物のコンテンツの購入時に、購入者が顧客情報やクレジットカード情報を購入手続きとは別に登録することが不要である。端末30を用いて決済を行う場合でも、端末30と自動販売機10との間で購入者情報が自動的に伝送され、特別な操作は不要である。したがって、販売支援システム5は、逐次刊行物のコンテンツの購入時の煩雑性を低減できる。
【0060】
なお、本実施形態では、自動販売機10とコンテンツサーバ20とが別体であることを主に説明したが、これに限られない。自動販売機10が、コンテンツサーバ20又はコンテンツサーバ20の機能を内蔵してもよい。自動販売機10とコンテンツサーバ20とが別体である場合、自動販売機10が販売可能な複数の逐次刊行物は、コンテンツサーバ20が扱う複数の逐次刊行物の全部又は一部であってよい。
【0061】
本実施形態では、指定コンテンツのダウンロードは、自動販売機10と端末30との間では、第1通信部12及び第1通信部32を介してダウンロードすることを例示したが、これに限られない。例えば、自動販売機10と端末30との間では、近距離通信部16及び近距離通信部36を介して指定コンテンツをダウンロードしてもよい。
【0062】
本実施形態では、自動販売機10が、逐次刊行物のコンテンツとともに、飲食物FDや書籍等の物理的な商品を販売可能であることを例示したが、これに限られない。図7に示すように、自動販売機10は、逐次刊行物のコンテンツの販売(販売の補助)に特化した機器であってもよい。図7は、自動販売機10の変形例を示す外観図である。
【0063】
以上のように、本実施形態の販売支援システム5は、逐次刊行物(電子刊行物の一例)のコンテンツの販売を支援する。販売支援システム5は、自動販売機10と、複数の逐次刊行物のコンテンツを蓄積するコンテンツサーバ20(サーバの一例)と、端末30と、を備える。自動販売機10は、複数の逐次刊行物のコンテンツから第1の逐次刊行物のコンテンツを指定する。自動販売機10は、第1の逐次刊行物のコンテンツ(例えば指定コンテンツ)を取得するための決済に関する決済処理を行って、第1の逐次刊行物のコンテンツの識別情報を含む第1の決済情報を生成する。自動販売機10は、第1の決済情報を基に、第1の逐次刊行物のコンテンツを取得するための第1の補助情報を生成する。自動販売機10は、第1の補助情報を出力する。端末30は、第1の補助情報に対応し第1の逐次刊行物のコンテンツを取得するための第2の補助情報を入力する。端末30は、第2の補助情報をコンテンツサーバ20へ送信する。コンテンツサーバ20は、端末30から第2の補助情報を取得する。コンテンツサーバ20は、第2の補助情報を基に、第1の逐次刊行物のコンテンツの識別情報を取得する。コンテンツサーバ20は、第1の逐次刊行物のコンテンツの識別情報を基に、第1の逐次刊行物のコンテンツを端末30に送信する。
【0064】
これにより、販売支援システム5は、自動販売機100で所望を指定するという簡単な操作により、購入者は、所望の逐次刊行物のコンテンツを購入するための第1の補助情報を取得でき、第1の補助情報に対応する(例えば同一の)第2の補助情報を用いて簡単に所望の逐次刊行物のコンテンツを取得できる。また、コンテンツサーバ20は、第1の補助情報に対応する第2の補助情報を受け取ることで、第2の補助情報を基に、第1の逐次刊行物のコンテンツを識別し、決済に関する情報を識別できる。よって、コンテンツサーバ20は、第2の補助情報を基に、第1の逐次刊行物のコンテンツ以外の逐次刊行物のコンテンツが誤って購入者に提供されたり、決済を済ませていない第三者に第1の逐次刊行物のコンテンツが提供されたりすることを抑制できる。
【0065】
また、自動販売機10は、第1の補助情報としてワンタイムパスワードを示す文字情報を端末30へ近距離通信により送信してよい。端末30は、この文字情報を端末30から近距離通信により受信し、端末30が備える操作部34を介してワンタイムパスワードを示す文字情報を入力し、入力されたワンタイムパスワードの文字情報を、入力された第2の補助情報としてよい。
【0066】
これにより、販売支援システム5は、ワンタイムパスワードを用いることで、逐次刊行物のコンテンツの購入時に一度だけ使用が許可されるので、決済に紐づいた第1の逐次刊行物のコンテンツの販売のセキュリティを向上できる。また、販売支援システム5は、端末30を用いた決済の際に容易にワンタイムパスワードを取得して使用できる。
【0067】
また、自動販売機10は、第1の補助情報としてワンタイムパスワードを示す文字情報を印刷してよい。端末30は、端末30が備える操作部34を介してワンタイムパスワードの文字情報を入力し、入力されたワンタイムパスワードの文字情報を、入力された第2の補助情報としてよい。
【0068】
これにより、販売支援システム5は、ワンタイムパスワードを用いることで、逐次刊行物のコンテンツの購入時に一度だけ使用が許可されるので、決済に紐づいた第1の逐次刊行物の販売のセキュリティを向上できる。また、販売支援システム5は、端末30が電子決済機能を有していなくても、印刷媒体を介してワンタイムパスワードを取得して使用できる。
【0069】
また、自動販売機10は、第1の補助情報としてワンタイムパスワードを示すコードを端末30へ近距離通信により送信してよい。端末30は、コードを端末30から近距離通信により受信し、コードを画像解析してコード解析情報を取得し、コード解析情報を、入力された第2の補助情報としてよい。
【0070】
これにより、販売支援システム5は、ワンタイムパスワードを用いることで、逐次刊行物のコンテンツの購入時に一度だけ使用が許可されるので、決済に紐づいた第1の逐次刊行物のコンテンツの販売のセキュリティを向上できる。また、販売支援システム5は、近距離通信によりコードを取得して画像解析により第2の補助情報を得ることができるので、自動販売機10においてユーザ操作を介さずに第2の補助情報を取得できる。
【0071】
また、自動販売機10は、第1の補助情報としてワンタイムパスワードを示すコードを印刷してよい。端末30は、コードを撮像し、コードを画像解析してコード解析情報を取得し、コード解析情報を、入力された第2の補助情報としてよい。
【0072】
これにより、販売支援システム5は、ワンタイムパスワードとしてコードを用いることで、逐次刊行物のコンテンツの購入時に一度だけ使用が許可されるので、決済に紐づいた第1の逐次刊行物のコンテンツの販売のセキュリティを向上できる。また、販売支援システム5は、端末30が電子決済機能を有していなくても、印刷媒体を介してワンタイムパスワードを取得して使用できる。
【0073】
また、自動販売機10は、端末30から端末30又は端末30のユーザU1の識別情報(購入者の識別情報の一例)を取得し、端末30又は端末30のユーザU1の識別情報を含む第1の決済情報を生成してよい。
【0074】
これにより、コンテンツサーバ20は、購入者の識別情報が加味された第1の補助情報に対応する第2の補助情報を受け取ることで、第2の補助情報を基に第1の逐次刊行物のコンテンツを取得すべき第1の逐次刊行物のコンテンツの購入者を識別できる。よって、コンテンツサーバ20は、第2の補助情報を基に、購入者以外の第三者に誤って第1の逐次刊行物のコンテンツが提供されることを抑制できる。
【0075】
また、自動販売機10は、時刻を計時し、計時された時刻に応じて、逐次刊行物の最新号に関する情報の表示を更新してよい。
【0076】
逐次刊行物の最新号が出版される度に、逐次刊行物のコンテンツの情報が更新される。この場合に、自動販売機10は、最新号の内容に沿うような画像に更新して第1表示部15aに表示することで、購入検討者に逐次刊行物の最新情報を示すことができる。例えば、6月号の電子雑誌の次は7月号の電子雑誌というように、逐次刊行物の更新を容易に実施でき、最新号ではない電子雑誌の在庫の入れ替えが不要である。
【0077】
また、自動販売機10は、第1の決済情報をコンテンツサーバ20へ送信してよい。コンテンツサーバ20は、各自動販売機10の販売実績が記録された第2の決済情報を保持してよい。コンテンツサーバ20は、第1の決済情報を自動販売機10から受信し、第1の決済情報を基に、第2の決済情報を更新し、第2の決済情報の更新を基に、第1の補助情報を生成するための生成指示情報を自動販売機10へ送信してよい。自動販売機10は、コンテンツサーバ20から生成指示情報を取得し、生成指示情報に応じて、第1の補助情報を生成してよい。
【0078】
これにより、コンテンツサーバ20は、各自動販売機10が保持している第1の決済情報を集約し、自サーバが保持する第2の決済情報と同期して管理できる。そして、コンテンツサーバ20が第1の決済情報と第2の決済情報の一部(今回逐次刊行物のコンテンツが購入された自動販売機10に係る部分)とが同期したことを契機に、自動販売機10が、第1の補助情報を生成することで、コンテンツサーバ20による決済管理と第1の補助情報の発行管理とを対応付けて実施できる。
【0079】
また、コンテンツサーバ20は、複数の逐次刊行物のコンテンツを蓄積してよい。自動販売機10は、コンテンツサーバ20を有してよい。
【0080】
これにより、販売支援システム5は、自動販売機10がコンテンツサーバ20が有するサーバ機能、データベース機能を内蔵する。したがって、販売支援システム5は、自動販売機10とコンテンツサーバ20とが別体で構成される場合と同様のサービスを提供可能であるとともに、システム構成を簡素化できる。
【0081】
また、自動販売機10は、逐次刊行物のコンテンツ及び物理的な商品(例えば飲食物FD)を提供してよい。
【0082】
これにより、販売支援システム5は、逐次刊行物のコンテンツの購入に付加して物理的な商品を購入したり、物理的な商品の購入に付加して逐次刊行物のコンテンツを購入したりでき、購入者の利便性を向上できる。
【0083】
また、自動販売機10は、逐次刊行物のコンテンツの販売を支援する。自動販売機10は、逐次刊行物のコンテンツの販売の支援に関する処理を行う制御部11(プロセッサの一例)を備える。制御部11は、複数の逐次刊行物のコンテンツから第1の逐次刊行物のコンテンツを指定する。制御部11は、第1の逐次刊行物のコンテンツを取得するための決済に関する決済処理を行って、第1の逐次刊行物のコンテンツの識別情報を含む第1の決済情報を生成する。制御部11は、第1の決済情報を基に、第1の逐次刊行物のコンテンツを取得するための第1の補助情報を生成し、第1の補助情報を出力する。
【0084】
これにより、第1の逐次刊行物のコンテンツの購入者は、自動販売機100を介して所望の逐次刊行物のコンテンツを指定するという簡単な操作により、所望の逐次刊行物のコンテンツを購入するための第1の補助情報を取得できる。よって、例えば、購入者は、端末30を介して第1の補助情報に対応する(例えば同一の)第2の補助情報を入力することで、簡単に所望の逐次刊行物のコンテンツを取得できる。
【0085】
また、自動販売機10は、印刷機18を備えてよい。制御部11は、印刷機18を介して第1の補助情報を印刷することで、第1の補助情報を出力してよい。
【0086】
これにより、第1の逐次刊行物のコンテンツの購入者は、印刷媒体に印刷された第1の補助情報を取得できる。また、自動販売機10における決済の際に、印刷された第1の補助情報を取得できるので、一連の逐次刊行物のコンテンツの購入手続きの中で第1の補助情報を取得できる。
【0087】
また、制御部11は、第1の補助情報に対応し第1の逐次刊行物のコンテンツを取得するための第2の補助情報を、端末30から受信してよい。制御部11は、第2の補助情報に基づいて、端末30との間で無線接続を確立し、無線接続を介して、コンテンツサーバ20から端末30への第1の逐次刊行物のコンテンツの通信を中継してよい。
【0088】
これにより、自動販売機10は、第2の補助情報(例えばワンタイムパスワード)を受け取り、この第2の補助情報を送信した端末30に対して、自動販売機10と端末30との間の無線接続を許可できる。よって、自動販売機10は、第2の補助情報が有効である場合に限り、第1の逐次刊行物のコンテンツをコンテンツサーバ20から端末30へ通信することを補助でき、第1の逐次刊行物のコンテンツを提供するための通信セキュリティを高く維持できる。
【0089】
また、自動販売機10は、表示部15を備えてよい。制御部11は、時刻を計時し、計時された時刻に応じて、逐次刊行物の最新号に関する情報の表示部15による表示を更新してよい。
【0090】
逐次刊行物の最新号が出版される度に、逐次刊行物のコンテンツの情報が更新される。この場合に、自動販売機10は、最新号の内容に沿うような画像に更新して表示部15(例えば第1表示部15a)に表示することで、購入検討者に逐次刊行物の最新情報を示すことができる。
【0091】
(第1の実施形態の補足)
次に、第1の実施形態を補足する。
販売支援システム5は、例えば、パッケージ型のデジタルコンテンツ(逐次刊行物のコンテンツ)を販売する。パッケージ型とは、コンテンツの表示デバイスの画面サイズや文字サイズの変更などに依存せず、テキストやレイアウトが固定的に表示される方式である。つまり、パッケージ型とは、電子刊行物の表示形式の1つである。
【0092】
パッケージ型のコンテンツは、例えば、参考特許出願1(特願2019-073707)の段落0009等に、電子書籍データとして示されている。この電子書籍データは、ページ毎に区分されるページ形式であり、記事データがページ毎に単数又は複数段に区分される段組み形式であるレイアウトを有する。
【0093】
また、パッケージ型のコンテンツは、例えば、参考特許出願2(特願2020-098610)の段落0052~0056及び図3等に、記事コンテンツとして示されている。この記事コンテンツでは、記事レイアウトに基づいて複数の記事データが配列される。記事レイアウトは、ページ毎に定められ、段組み形式の情報を含む。なお、参考特許出願2の図3に示された記事コンテンツの内容は、後述する図11Aに示す定期刊行物の内容の全体を1つの表示部の画面で示したものに相当する。
【0094】
第1の実施形態の自動販売機10における商品の展示は、飲食物販売に倣ってよい。例えば、自動販売機10を正面から見た場合の上部の透明ガラスの奥に、飲食物FD(例えば飲料水)と同じようにデジタルコンテンツ(逐次刊行物のコンテンツ)を陳列したように表示してもよい。この表示は、第1表示部15aにより行われてよい。なお、飲食物FDの一例として飲料水を主に説明するが、他の飲食物でも他の物理的な商品でもよい。
【0095】
商品購入時には、購入者が、指定の商品のボタン(操作部14の一例)を押して選択してもよい。ボタンを押すという手触り感があり、ボタンを押して商品を受け取るという実感がある。これにより、逐次刊行物のコンテンツの売買であっても、販売者から購入者のものになるという実感を得ることができる。
【0096】
自動販売機10におけるデジタルコンテンツの陳列状態の表示方法は、自動販売機10における飲料水の陳列状態の表示と同じ空間にまとめて一覧できることが好ましい。つまり、第1表示部15aは、自動販売機10によって提供可能な逐次刊行物のコンテンツと飲料水との双方を表示し、様々な逐次刊行物のコンテンツや飲料水を提供可能であることを購入検討者に提示してよい。
【0097】
逐次刊行物のコンテンツの決済は、現金決済、プリペイドカード決済、クレジットカード決済、スマホ決済、等でよい。商品(逐次刊行物のコンテンツ)の引き渡しでは、自動販売機10は、例えば、自動販売機10(例えば近距離通信部16)への端末30の接触により、端末30に対して逐次刊行物のコンテンツを送信してもよい。また、商品の引き渡しでは、自動販売機10は、印刷媒体に暗号情報や認証情報(例えばワンタイムパスワード)を印刷して排出して、購入者に暗号情報や認証を提示し、購入者が端末30を用いて暗号情報や認証情報を入力し、端末30が入力された暗号情報や認証情報をコンテンツサーバ20に送り、コンテンツサーバ20から逐次刊行物のコンテンツを取得してよい。
【0098】
また、従来、デジタル定期刊行物はほとんど市場に出ていない。その理由は、デジタルの定期刊行物の有効な販売場所や販売機能がほとんどなく、デジタル定期刊行物を制作しても、販売が困難であるためである。Web上で提供されているデジタルのコンテンツの多くは、リフロー型のコンテンツであり、パッケージ型のコンテンツではない。リフロー型とは、コンテンツの表示デバイスの画面サイズや文字サイズの変更などに合わせて、テキストやレイアウトが流動的に表示される方式である。リフロー型のコンテンツは、例えば、上述の参考特許出願1の段落0003等に、Web上のコンテンツとして示されている。
【0099】
これに対し、第1の実施形態の販売支援システム5は、デジタル定期刊行物(定期刊行物のコンテンツ)の有効利用を促進可能である。自動販売機10が多数設置されることにより、定期刊行印刷物を販売する書店や即売店と同様に、定期刊行物のコンテンツの販売網を構築できる。デジタル定期刊行物の販売プラットフォームが構築されることにより、定期刊行物を販売可能なデジタルコンテンツ市場が出来上がる。よって、販売支援システム5は、新聞の販売店、即売店、雑誌の書店、即売店に代わる逐次刊行物(例えば定期刊行物)のコンテンツの販売網を構築できる。
【0100】
自動販売機10が販売する逐次刊行物のコンテンツは、例えば、端末30としてのスマートフォン用の電子新聞や電子雑誌を含んでよく、複数のパッケージ型の定期刊行物のコンテンツを含んでよい。定期刊行物のコンテンツは、日刊新聞をWeb化した刊行物、同じブランド名で例えば毎週同じ曜日に出版や配信されるデジタルコンテンツであってよい。定期刊行物のコンテンツは、毎号、内容が異なる。そのため、コンテンツサーバ20は、例えばネットワークを介して外部サーバと通信し、コンテンツデータベース23d2に蓄積されている定期刊行物のコンテンツを更新してよい。また、コンテンツサーバ20は、この定期刊行物のコンテンツの更新に同期して、各自動販売機10が販売可能な定期刊行物のコンテンツを更新させてよい。
【0101】
自動販売機10の第1表示部15aは、販売対象の電子新聞や電子雑誌などの逐次刊行物のコンテンツの主な内容の宣伝を表示してよい。第1表示部15aは、例えば、定期刊行物の最新号の更新に応じて、この最新号の内容の宣伝を表示してよい。第1表示部15aによる逐次刊行物のコンテンツの陳列表示のデザインは、印刷雑誌の中吊り広告の形式でもよい。
【0102】
自動販売機10では、印刷媒体吐出部A2が、印刷機18により印刷された印刷媒体(例えばカード)を排出してよい。印刷媒体には、ワンタイムパスワードなどの暗号情報や認証情報や回数を限ってコンテンツを掲出可能なクーポンが印刷されてよい。印刷媒体に印刷される情報は、英数字や文字列などの文字情報でもよいし、二次元コード等の模様でもよい。
【0103】
例えば、自動販売機10は、操作部14を介して購入者により商品の指定操作を受けると、逐次刊行物のコンテンツをダウンロードするための二次元コードが印刷されたカード等が排出する。購入者が所持する端末30は、この二次元コードを読み取り、画像解析し、購入目的の逐次刊行物のコンテンツを取得すると、端末30に保存したり表示したりして利用する。
【0104】
二次元コードは、自動販売機10内に設置された印刷機18によって、逐次刊行物のコンテンツの購入の度に印刷され、排出されてよい。二次元コードは、購入者の端末30により指定コンテンツを1回ダウンロード可能な暗号情報であってよい。自動販売機10は、印刷ではなく、第1表示部15aが二次元コードを表示し、表示された二次元コードを端末30により読み取ってもよい。自動販売機10は、読み取った(解析した)二次元コードを基に、端末30で展開して特定のネットワーク上のアドレスにアクセスし、購入した逐次刊行物のコンテンツをダウンロードしてよい。
【0105】
また、購入者は、端末30を用いて、自動販売機10から直接に逐次刊行物のコンテンツをダウンロードしてもよい。この場合、自動販売機10が、上述したコンテンツサーバ20のコンテンツデータベース23d2と同様のコンテンツデータベースを備えてよい。自動販売機10のコンテンツデータベースは、自身の自動販売機10が販売する分の逐次刊行物のコンテンツの情報があればよく、他の自動販売機10が販売する分の逐次刊行物のコンテンツの情報を有していなくてよい。
【0106】
また、自動販売機10は、既存の自動販売機に、上述したような、補助情報を用いた逐次刊行物のコンテンツを提供可能な付加機能を付けて実現してよい。例えば、自動販売機10は、飲料水としてのジュースのおまけに、電子雑誌のコンテンツを提供してよい。自動販売機10は、例えば、同じ飲料水の商品を長期にわたり販売し、あわせて逐次刊行物のコンテンツについて同じブランドの異なる商品(例えば、号が変わり、定期的に刊行される逐次刊行物のコンテンツ)を販売してよい。この場合、飲料水は商品の供補給が行われる。逐次刊行物のコンテンツは、例えばネットワークを介してオンラインで供給が可能である。また、既存の自動販売機の内部には余剰のスペースが存在し得るが、自動販売機10は、このスペースを有効活用できる。
【0107】
第1の実施形態の販売支援システム5によれば、事業としての逐次刊行物のコンテンツ(例えば電子新聞、電子雑誌)の販売プラットフォームを提供できる。電子新聞のコンテンツの購読は、主としてWebを介して端末30に表示され、読者がこの電子新聞を閲覧する形式で実施可能である。特に、日刊新聞等の定期刊行物のコンテンツでありながら、即売店で電子新聞1部を販売する販売モデルは、現時点では成立していない。自動販売機10を用いた販売プラットフォームが成り立つと、印刷新聞の衰退を救済する電子新聞のコンテンツの販売モデルが出来ることになる。
【0108】
また、電子雑誌等の定期刊行物の販売プラットフォームは、商品価格が少額であり、定期的に大量の商品が発売されるなどの特性から、従来には成立していない。出版界における印刷物の販売では、定期刊行物が売り上げの大きな割合を占める。主に書店、駅、即売店で定期刊行物が販売されており、広告を見て買う消費者動向が定着している。販売支援システム5が、逐次刊行物のコンテンツとしての定期刊行物のコンテンツを販売する場合、この販売は消費者動向に合うものであり、年々落ち込んできた定期刊行物の販売売り上げを回復できる可能性が高い。
【0109】
また、販売支援システム5は、逐次刊行物のコンテンツを扱うので、逐次刊行物のコンテンツについては物流が不要であり、オンラインで実現でき、逐次刊行物のコンテンツの販売に要するコストを低減できる。また、逐次刊行物としての電子新聞や電子雑誌の価格帯は、自動販売機10が販売する飲料水の価格帯と同程度であり、例えば数十円から百数十円程度である。また、定期刊行物のコンテンツは例えば日替わり、週替わりの商品であり、自動販売機10は、その商品を更新して表示する。そのため、更新された定期刊行物のコンテンツは、その商品表示が消費者の目を引きやすい。したがって、自動販売機10が、飲料水の付録として定期刊行物を提供したり、定期刊行物のコンテンツの付録として飲料水を提供したりするなど、両者は抱き合わせ商品として親和性がある。
【0110】
また、定期刊行物は、日刊新聞、スポーツ新聞、週刊誌、又は月刊誌等を含んでよい。また、将来出現する定期刊行物のコンテンツとして、動画情報、音声情報(ニュース、エンターテイメント等のジャンルの音声情報)、印刷物を発行していないネット情報サイト等による新刊の定期情報コンテンツがあり得る。
【0111】
また、自動販売機10は、電子刊行物のうち、定期刊行物のコンテンツを販売対象とすることが有益である。その理由は、自動販売機10内のコンテンツデータベースに蓄積する定期刊行物のコンテンツの情報量が、一般的な電子書籍のコンテンツと比較すると少なくて済むためである。また、自動販売機10内に収容する定期刊行物のコンテンツの入れ替えは、インターネットを介した通信によることが可能であるためである。また、現状、自動販売機10が蓄積する定期刊行物のコンテンツを物理的に運搬する手間が不要であるためである。また、自動販売機10の表面(表示面)は、端末30の表示面と比較して面積が大きく、この表示面に定期刊行物のコンテンツの陳列表示が可能であり、陳列表示される定期刊行物は読者の目に入りやすく、購入動機に結び付き易いためである。一方、従来の書籍販売サイトでは、商品の陳列表示は、例えば端末30の表示面に収まる範囲の表示である。そのため、複数の商品(定期刊行物のコンテンツ)を展示するためには、端末30の表示面に表示されたページをめくる、或いは、より広範囲の情報を表示可能な表示(例えば端末30の長手方向を縦方向とした表示)が行われる必要がある。したがって、第1の実施形態の自動販売機10の陳列表示は、従来の書籍販売サイトの表示と比較すると、コンテンツの展示表示力が圧倒的に優位である。
【0112】
また、必要な記憶容量が小さい新聞又は週刊誌等のページ数が限られた定期刊行物のコンテンツは、自動販売機10内のコンテンツデータベースに収容され、NFC等の近距離によりダウンロード可能とされている。つまり、第1の実施形態の販売支援システム5では、端末30は、単にインターネットを経由して定期刊行物のコンテンツをダウンロードするのではなく、近距離通信も用いてダウンロードする。これにより、販売支援システム5は、自動販売機10のコンテンツデータベースにおいて定期刊行物の日付又は時間帯による定期刊行物のコンテンツの入れ替えをスムーズに実施でき、自動販売機10のユーザ(端末30のユーザ)への定期刊行物のコンテンツの提供も迅速に実施できる。
【0113】
また、定期刊行物のコンテンツは、NFC等の近距離通信又は自動販売機10が使用するネットワークを介して、端末30によりダウンロードされ得る。コンテンツ発行元(例えば出版社、新聞社)のサーバは、コンテンツサーバ20(ホストサーバ)と通信し、締め切り又は任意のタイミングに応じて、定期刊行物のコンテンツの号の入れ替えを行う。コンテンツサーバ20は、自動販売機10と通信し、自動販売機10のコンテンツデータベースが有する定期刊行物のコンテンツの号の切り替えを行う。自動販売機10は、決められた発行時間に、定期刊行物のコンテンツの切り替えを行い、新しい号のコンテンツの発行を行う。
【0114】
図8は、販売支援システム5を更に補足する図である。図8では、販売支援システム5が自動販売機10とコンテンツサーバ20と端末30とを含むことの他、出版社のデータベースが記載されている。コンテンツサーバ20が、出版業界における取次に相当し、自動販売機10が、出版業界における小売りに相当する。各出版社のデータベースには、各出版社の定期刊行物のコンテンツ(コンテンツデータ)が蓄積され、定期的に様々なコンテンツが更新されて新たに蓄積される。例えば、電子新聞が日毎に、電子週刊誌が週毎に更新されて新たに蓄積される。
【0115】
図8では、自動販売機10の一部として、操作部14と表示部15を含むタッチパネルを有する自販機側機器10Tが例示されている。自販機側機器10Tは、自動販売機10に設けられてもよいし、自動販売機10とは別体として構成されてもよい。自動販売機10と自販機側機器10Tとが別体の場合、自販機側機器10Tは、自動販売機10との間で無線又は有線により通信してよい。ここでは、自販機側機器10Tの処理を、自動販売機10の処理として記載する。
【0116】
出版社のデータベースを有するデータベースサーバが主導して、出版社側の任意のタイミングで、出版社のデータベースに蓄積された定期刊行物のコンテンツによって、コンテンツサーバ20が保持する定期刊行物のコンテンツを更新(例えば、最新号の定期刊行物のコンテンツを追加)しにいってよい。また、コンテンツサーバ20が主導して、コンテンツサーバ20側の任意のタイミングで、出版社のデータベースに蓄積されたコンテンツを取得し、コンテンツサーバ20のコンテンツデータベース23d2が保持する定期刊行物のコンテンツを更新(例えば、最新号の定期刊行物のコンテンツを追加)してよい。このようにして、コンテンツサーバ20では、各出版社のデータベースの最新状態に合わせるべく、制御部21が、通信部22を介して各出版社のデータベースから定期刊行物のコンテンツを取得し、コンテンツデータベース23d2に登録(蓄積)する。
【0117】
自動販売機10は、記憶部13が、コンテンツデータベースを有する。自動販売機10のコンテンツデータベースは、コンテンツサーバ20のコンテンツデータベース23d2よりも小規模であり、自動販売機10が販売可能な定期刊行物のコンテンツのみ蓄積している。自動販売機10では、制御部11は、第1通信部12を介して、コンテンツサーバ20が蓄積する定期刊行物のコンテンツの一部を取得し、自動販売機10のコンテンツデータベースが蓄積する定期刊行物のコンテンツを、定期的に又は任意のタイミングで入れ替えする。
【0118】
自動販売機10(自販機側機器10T)では、制御部11は、操作部14を介して端末30のユーザが所望のコンテンツを選択することで、自動販売機10のコンテンツデータベースから選択された定期刊行物のコンテンツを抽出し、第1通信部12を介してこの定期刊行物のコンテンツを端末30に送信する。これにより、端末30は、ユーザが自動販売機10で所望のコンテンツを選択し、自動販売機10のコンテンツデータベースから、ダウンロードすることが可能である。
【0119】
また、自動販売機10では、制御部11が操作部14を介して端末30のユーザが所望のコンテンツを選択すると、第1通信部12を介してこのコンテンツの選択情報をコンテンツサーバ20に送信してよい。そして、コンテンツサーバ20では、制御部21が、通信部22を介してこのコンテンツの選択情報に係る定期刊行物のコンテンツをコンテンツデータベース23d2から抽出し、通信部22を介してこの定期刊行物のコンテンツを端末30に送信してよい。これにより、端末30は、ユーザが自動販売機10で所望のコンテンツを選択し、コンテンツサーバ20のコンテンツデータベース23d2から、ダウンロードすることが可能である。コンテンツサーバ20からダウンロードされる定期刊行物のコンテンツとしては、例えば、大型の(データ量の多い)コンテンツ、ダウンロードに時間がかかるコンテンツ、又はその他のコンテンツが想定されてよい。
【0120】
定期刊行物は、パッケージになっており、発行点数が一般的な電子書籍の点数と比較すると少なく、また、例えば号数が更新されて繰り返し販売されるものである。そのため、限られた規模のデータベースを有する自動販売機10で販売されるコンテンツデータが、定期刊行物のデータであることは好ましい。
【0121】
また、自動販売機10が飲食物FDのディスプレイを電子的表示により行う場合、飲食物FDと定期刊行物とが混在して電子的に表示されることとなる。よって、自動販売機10のユーザは、自動販売機10を用いて、同じ感覚で飲食物FDと定期刊行物とを購入できる。
【0122】
図9は、自動販売機10の表示部15(例えば自販機側機器10T、第1表示部15a)に表示される定期刊行物の一覧の一例を示す図である。表示部15に表示される定期刊行物は、自動販売機10を用いて購入可能な定期刊行物である。
【0123】
表示部15は、図9に示すように、中吊り広告のように、各定期刊行物(例えば新聞又は週刊誌)の情報を表示させる。ここでの定期刊行物の情報は、定期刊行物の識別情報91(例えば刊行物名)、定期刊行物に掲載された各記事の概要を示す概要情報92、定期刊行物の価格を示す価格情報93、等を含んでよい。制御部11は、例えば、操作部14を介してユーザにより定期刊行物の価格の表示部分の押下を検出することで、押下された定期刊行物の購入のトリガを検出する。
【0124】
また、表示部15は、各定期刊行物の情報を、例えば、発行日が最新であるものから順に、又は発行元から指定された順に、表示してよい。また、表示部15に表示される定期刊行物の情報の表示に関する情報(例えば表示順の情報)は、自動販売機10単位での変更が可能である。表示部15に表示される表示対象の定期刊行物の情報は、数秒~数分毎に入れ替えられてよい。つまり、表示部15における表示可能な領域のサイズに対して定期刊行物の数が多い場合でも、表示部15の画面内に表示されていなかった定期刊行物の情報が順番に表示部15の画面内に表示されるように、表示状態が遷移されてよい。この場合、制御部11は、操作部14を介してスクロールの操作を受け、表示状態を遷移させてよい。また、制御部11は、タイマを有し、現在時刻に基づいて表示状態を遷移させてよい。また、制御部11は、操作部14を介して所望の定期刊行物を指定するための操作を受け、この所望の定期刊行物の情報を表示部15による表示対象に含むように、表示状態を遷移させてよい。
【0125】
図10は、端末30に表示される定期刊行物の目次ページの表示例を示す図である。図10では、各種の特集、コラム、又は話題等の見出し情報101毎に、どのような記事が掲載されているかを示す概要情報102と、各記事が掲載されたページを示すページ情報103と、が示されている。なお、これらの情報以外の情報が、端末30の表示部35に表示されてもよい。また、概要情報102及びページ情報103の少なくとも一方が、概要情報102及びページ情報103に対応する記事の内容を表示するためのリンクの情報を有してよい。つまり、制御部31は、操作部34を介して概要情報102及びページ情報103の少なくとも1つの選択操作を検出すると、リンクの情報に基づいて、選択された概要情報102又はページ情報103に対応する記事の内容を表示部35に表示させてよい。
【0126】
図11A及び図11Bは、折り畳み式の端末30に表示される定期刊行物の内容の表示例を示す図である。図11Aは、端末30が展開された状態を示し、図11Bは、端末30が折り畳まれた状態を示す。つまり、端末30は、折り畳み式の端末であってよく、表示部35を複数有してよい。ここでは、表示部35は、第1表示部35A及び第2表示部35Bを有するが、3つ以上の表示部を有してもよい。
【0127】
第1表示部35A及び第2表示部35Bは、端末30が折り畳まれた状態において、相互に対向するよう内側に配置されてもよいし、相互に対向しないように外側に配置されてもよい。第1表示部35A及び第2表示部35Bが端末30の折り畳み状態において内側に配置される場合、折り畳まれると両表示部による表示が視認不能である。第1表示部35A及び第2表示部35Bが端末30の折り畳み状態において外側に配置される場合、折り畳まれても両表示部による表示が視認可能である。図11A及び図11Bでは、第1表示部35A及び第2表示部35Bが端末30の折り畳み状態において外側に配置された例を示している。図11では、第1表示部35A及び第2表示部35Bにわたって、電子的な新聞の見開き1ページ分が表示されることを例示している。
【0128】
なお、定期刊行物のように定期的に刊行される刊行物に限らず、不定期に刊行される刊行物のコンテンツにも適用可能である。つまり、定期刊行物のコンテンツは、定期又は不定期に刊行される逐次刊行物の一例である。また、第1の実施形態は、逐次刊行物等の電子刊行物に限らず、電子的な書物全般を含む電子書籍に対しても提供可能である。
【0129】
以上、図面を参照しながら各種の実施の形態について説明したが、本発明はかかる例に限定されないことは言うまでもない。当業者であれば、特許請求の範囲に記載された範疇内において、各種の変更例又は修正例に想到し得ることは明らかであり、それらについても当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。また、発明の趣旨を逸脱しない範囲において、上記実施の形態における各構成要素を任意に組み合わせてもよい。
【0130】
特許請求の範囲、明細書、及び図面中において示した装置、システム、プログラム、及び方法における動作、手順、ステップ、及び段階等の各処理の実行順序は、特段「より前に」、「先立って」等と明示しておらず、前の処理の出力を後の処理で用いるのでない限り、任意の順序で実現可能である。特許請求の範囲、明細書、及び図面中の動作フローに関して、便宜上「先ず、」、「次に」等を用いて説明したとしても、この順で実施することが必須であることを意味するものではない。
【産業上の利用可能性】
【0131】
本開示は、自動販売機を用いて逐次刊行物のコンテンツを容易に通信ネットワーク経由で販売できる販売支援システム及び販売支援方法等に有用である。
【符号の説明】
【0132】
5 販売支援システム
10 自動販売機
11 制御部
12 第1通信部
13 記憶部
14 操作部
15 表示部
15a 第1表示部
15b 第2表示部
16 近距離通信部
18 印刷機
20 コンテンツサーバ
21 制御部
22 通信部
23 記憶部
30 端末
31 制御部
32 第1通信部
33 記憶部
34 操作部
35 表示部
A1 現金投入部
A2 印刷媒体吐出部
A3 商品取出部
FD 飲食物
U1 ユーザ
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11A
図11B