(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022119160
(43)【公開日】2022-08-16
(54)【発明の名称】露光マスク
(51)【国際特許分類】
G03F 1/70 20120101AFI20220808BHJP
G02B 3/00 20060101ALI20220808BHJP
G03F 1/54 20120101ALI20220808BHJP
【FI】
G03F1/70
G02B3/00 A
G03F1/54
【審査請求】有
【請求項の数】11
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021117844
(22)【出願日】2021-07-16
(31)【優先権主張番号】17/166,633
(32)【優先日】2021-02-03
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(71)【出願人】
【識別番号】507296388
【氏名又は名称】采▲ぎょく▼科技股▲ふん▼有限公司
【氏名又は名称原語表記】VisEra Technologies Company Limited
【住所又は居所原語表記】No.12,Dusing Rd.1, Hsinchu Science Park,Hsin-Chu City,Taiwan
(74)【代理人】
【識別番号】100105946
【弁理士】
【氏名又は名称】磯野 富彦
(72)【発明者】
【氏名】鄭 嶽青
(72)【発明者】
【氏名】曾 琳雅
(72)【発明者】
【氏名】盧 俊佑
【テーマコード(参考)】
2H195
【Fターム(参考)】
2H195BB02
2H195BB35
2H195BB36
2H195BC05
2H195BC09
2H195BC27
(57)【要約】
【課題】 曲面を有するパターンプロファイルを形成するバイナリ露光マスクを提供する。
【解決手段】 露光マスクは、複数のパターンプロファイルを定義する複数のパターンブロックを含む。各複数のパターンブロックは、マスクパターンを有する複数のパターンユニットを含む。マスクパターンは非対称な配置で形成される。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数のパターンプロファイルを定義する複数のパターンブロックを含み、
各前記複数のパターンブロックは、マスクパターンを有する複数のパターンユニットを含み、前記マスクパターンは非対称な配置で形成される露光マスク。
【請求項2】
前記マスクパターンは異なる形状を有し、前記異なる形状は、長方形、正方形、円形、菱形、ダーツ形状、フレーム形状、または不規則な形状を含む請求項1に記載の露光マスク。
【請求項3】
前記マスクパターンは正方形として形成され、各前記正方形の幅は0より大きく、360nm以下であるか、または
前記マスクパターンは菱形として形成され、各前記菱形の一辺の長さは0より大きく、360nm以下であるか、または
前記マスクパターンは円形として形成され、各前記円形の直径は0より大きく、360nm以下である請求項2に記載の露光マスク。
【請求項4】
前記マスクパターンの1つは、少なくとも2つの幅を有する請求項2に記載の露光マスク。
【請求項5】
前記複数のパターンユニットの1つは、少なくとも2つのマスクパターンを有し、各前記パターンブロックには異なる数の前記パターンユニットがある請求項2に記載の露光マスク。
【請求項6】
各前記複数のパターンユニットの幅は180nm~400nmの間である請求項1に記載の露光マスク。
【請求項7】
各前記複数のパターンブロックの厚さは一定である請求項1に記載の露光マスク。
【請求項8】
前記複数のパターンプロファイルは、非対称の凹状プロファイルまたは非対称の凸状プロファイル、あるいは各前記複数のパターンプロファイルは可変の曲率を有する請求項1に記載の露光マスク。
【請求項9】
前記複数のパターンブロックは遮光部と透過部に分けられ、前記マスクパターンは前記遮光部と前記透過部で形成され、前記遮光部の材料はクロムまたは二酸化ケイ素を含む請求項1に記載の露光マスク。
【請求項10】
各前記複数のパターンブロックの前記複数のパターンユニットはM×Nのアレイを形成し、MとNは、1以上の正の整数である請求項1に記載の露光マスク。
【請求項11】
前記複数のパターンプロファイルは、シリコン、水素化ケイ素化合物、二酸化ケイ素、またはそれらの組み合わせのエッチングに用いられる請求項1に記載の露光マスク。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、露光マスクに関するものであり、特に、曲面を有するパターンプロファイルを形成するバイナリ露光マスクに関するものである。
【背景技術】
【0002】
露光マスクは、感光材料に用いられ、フォトレジストパターンを形成することができる。例えば、フォトレジスト(感光材料を含む)は、フォトレジストに必要な露光分布を与えることにより三次元で処理されることができ、シリコンまたはガラス基板などは、フォトレジストをマスクとして用いて、所望の形状にエッチングされることができる。技術の進歩に伴い、フォトレジストパターンはより複雑になっている。
【0003】
一般に、複数の露光マスクを用いる複数の露光は、曲面を有するパターンプロファイルを形成するように用いられる。しかしながら、この方法は処理時間を増やすだけでなく、全体のコストも増やす。近年、グラデーションマスク法が用いられて曲面を有するパターンプロファイルを形成している。この方法では、光の透過量は、(グラデーション)露光マスク上の遮光層の厚さによって決まる。しかしながら、この方法は、異なる厚さ(または可変の厚さ)を有する遮光層を形成するのに、より多くのステップ(例えば、リソグラフィおよびエッチング製造プロセスの繰り返し)を必要とする。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
曲面を有するパターンプロファイルを形成するバイナリ露光マスクを提供する。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本開示のいくつかの実施形態では、露光マスクは、曲面を有するパターンプロファイルを形成するバイナリ露光マスクであることができる。露光マスクは、複数のパターンブロックを含む。各パターンブロックは、マスクパターンを有する複数のパターンユニットを含む。本開示の実施形態では、マスクパターンは、非対称な配置で形成されており、これはリソグラフィおよびエッチング製造プロセスを繰り返すのではなく、一度のリソグラフィおよびエッチング製造プロセスによって生成されることができる。従って、プロセスステップが簡素化され、処理時間と全体のコストが効果的に削減されることができる。
【0006】
本開示のいくつかの実施形態によれば、露光マスクが提供される。露光マスクは、複数のパターンプロファイルを定義する複数のパターンブロックを含む。各パターンブロックは、マスクパターンを有する複数のパターンユニットを含み、マスクパターンは非対称な配置で形成される。
【0007】
いくつかの実施形態では、マスクパターンは異なる形状を有する。
【0008】
いくつかの実施形態では、異なる形状は、長方形、正方形、円形、菱形、ダーツ形状、フレーム形状、または不規則な形状を含む。
【0009】
いくつかの実施形態では、マスクパターンは正方形として形成され、各正方形の幅は0より大きく、360nm以下である。
【0010】
いくつかの実施形態では、マスクパターンは菱形として形成され、各菱形の一辺の長さは0より大きく、360nm以下である。
【0011】
いくつかの実施形態では、マスクパターンは円形として形成され、各円形の直径は0より大きく、360nm以下である。
【0012】
いくつかの実施形態では、マスクパターンの1つは、少なくとも2つの幅を有する。
【0013】
いくつかの実施形態では、パターンユニットの1つは、少なくとも2つのマスクパターンを有する。
【0014】
いくつかの実施形態では、各パターンユニットの幅は180nm~400nmの間である。
【0015】
いくつかの実施形態では、各パターンブロックの厚さは一定である。
【0016】
いくつかの実施形態では、各パターンブロックには異なる数のパターンユニットがある。
【0017】
いくつかの実施形態では、パターンプロファイルは、非対称の凹状プロファイルを含む。
【0018】
いくつかの実施形態では、パターンプロファイルは、非対称の凸状プロファイルを含む。
【0019】
いくつかの実施形態では、各パターンプロファイルは可変の曲率を有する。
【0020】
いくつかの実施形態では、パターンブロックは遮光部と透過部に分けられ、マスクパターンは遮光部と透過部で形成される。
【0021】
いくつかの実施形態では、遮光部の材料はクロムまたは二酸化ケイ素を含む。
【0022】
いくつかの実施形態では、各パターンブロックのパターンユニットはM×Nのアレイを形成し、MとNは、1以上の正の整数である。
【0023】
いくつかの実施形態では、パターンプロファイルは、シリコン、水素化ケイ素化合物(silicon-hydrogen compounds)、二酸化ケイ素、またはそれらの組み合わせのエッチングに用いられる。
【図面の簡単な説明】
【0024】
本開示は、添付の図面を参照することで、以下の詳細な説明からより完全に理解され得る。産業における標準的な慣行に従って、種々の特徴が縮尺通りに描かれていないことに留意されたい。実際、種々の特徴の寸法は、議論を明確化するために、任意に増加または減少されている。
【
図1】
図1は、本開示のいくつかの実施形態による、露光マスクの部分上面図、露光マスクの部分断面図、およびフォトレジスト層の部分断面図を示している。
【
図2】
図2は、本開示のいくつかの実施形態によるパターンブロックの上面図を示す。
【
図4】
図4は、本開示のいくつかの実施形態による、露光マスクの部分上面図、露光マスクの部分断面図、およびフォトレジスト層の部分断面図を示している。
【発明を実施するための形態】
【0025】
次の開示では、異なる特徴を実施するために、多くの異なる実施形態または実施例を提供する。本開示を簡潔に説明するために、複数の要素および複数の配列の特定の実施形態が以下に述べられる。これらはもちろん単に例示するためであり、それに限定するという意図はない。例えば、下記の開示の第2の特徴の上方、または上への第1の特徴の形成は、第1と第2の特徴が直接接触で形成される複数の実施形態を含むことができ、また、第1と第2の特徴が直接接触でないように、付加的な特徴が第1と第2の特徴間に形成された複数の実施形態を含むこともできる。
【0026】
説明された方法の前、間、または後に追加のステップが実施されてもよく、図示された方法の他の実施形態ではいくつかのステップが置き換えられる、または省略されてもよいことを理解されたい。
【0027】
更に、「下の方」、「下方」、「下部」、「上方」、「上部」およびこれらに類する語のような、空間的に相対的な用語は、図において1つの要素または特徴の関係を別の(複数の)要素と(複数の)特徴で記述するための説明を簡潔にするために用いられる。空間的に相対的な用語は、図に記載された方向に加えて、使用または操作する装置の異なる方向を包含することを意図している。装置は、他に方向づけされてもよく(90度回転、または他の方向に)、ここで用いられる空間的に相対的な記述は、同様にそれに応じて解釈され得る。
【0028】
本開示では、「約」、「およそ」、および「実質的に」という用語は、一般的に、所定値の+/-20%を意味し、より一般的に、所定値の+/-10%を意味し、より一般的に、所定値の+/-5%を意味し、より一般的に、所定値の+/-3%を意味し、より一般的に、所定値の+/-2%を意味し、より一般的に、所定値の+/-1%を意味し、さらにより一般的に、所定値の+/-0.5%を意味する。本開示の所定値は、近似値である。即ち、「約」、「およそ」、および「実質的に」という用語の具体的な説明がないとき、所定値は、「約」、「およそ」、および「実質的に」の意味を含む。
【0029】
特に定義されない限り、本明細書で使用される全ての用語(技術的及び科学的用語を含む)は、本発明が属する技術分野の当業者によって一般的に理解されるのと同じ意味を有する。さらに、一般的に使用される辞書に定義されているような用語は、関連技術の文脈における意味と一致する意味を有するものと解釈されるべきであり、本開示の実施形態において明示的に定義されていない限り、理想化された又は過度に形式的な意味で解釈されない。
【0030】
本開示は、複数の例において同じ構成要素の符号または文字を繰り返し用いる可能性がある。繰り返し用いる目的は、簡易化した、明確な説明を提供するためのもので、複数の以下に討論する実施形態および/または配置の関係を限定するものではない。
【0031】
図1は、本開示のいくつかの実施形態による、露光マスク100の部分上面
図100T、露光マスク100の部分断面
図100C、およびフォトレジスト層10の部分断面図を示している。
図1に示されるように、露光マスク100の部分上面
図100Tおよび部分断面
図100Cは、互いに対応し得る。即ち、露光マスク100の部分断面
図100Cは、露光マスク100の部分断面
図100Cの断面線C-C’に沿った部分断面図であることができるが、本開示はそれに限定されるものではない。
【0032】
フォトレジスト層10のパターンプロファイルP1~P5は、
図1のフォトレジスト層10の部分断面図では、2次元パターンとして示されているが、フォトレジスト層10のパターンプロファイルP1~P5は、実際には曲面を有する3次元パターンであるべきことに留意されたい。
【0033】
図1に示すように、露光マスク100は、複数のパターンプロファイル(例えば、フォトレジスト層10のパターンプロファイルP1~P5)を定義する複数のパターンブロックB1~B5を含む。また、各パターンブロックは、複数のパターンユニット11を含む。
図1に示されるように、各パターンユニット11は、少なくとも1つのマスクパターン11Pを有し、パターンユニット11のマスクパターン11Pは非対称配置で形成される。
【0034】
いくつかの実施形態では、パターンブロックB1~B5は、遮光部111と透過部113に分けられることができる。
図1に示されるように、パターンユニット11の各マスクパターン11Pは、遮光部111と透過部113で形成される。いくつかのパターンユニット11は、遮光部111のみ、または透過部113のみで形成されることもできることに留意されたい。例えば、パターンブロックB5のパターンユニット11’は、透過部113’のみで形成され、これによりパターンユニット11’はマスクパターン11Pを有さなくてもよい。
【0035】
いくつかの実施形態において、遮光部111の材料はクロム(Cr)または二酸化ケイ素(SiO2)を含むことができ、透過部113の材料はガラス(例えば、高エネルギービーム感受性(high energy beam sensitive; HEBS)ガラス)を含むことができるが、本開示はそれに限定されない。
【0036】
いくつかの実施形態では、各パターンブロックのパターンユニット11は、M×Nのアレイを形成することができ、MおよびNは、1以上の正の整数である。
図2は、本開示のいくつかの実施形態によるパターンブロックB2の上面図を示している。
図2に示されるように、パターンブロックB2は、81個のパターンユニット11を含み、81個のパターンユニット11は、9×9のアレイを形成するが、本開示は、これらに限定されない。
図1に示されたパターンブロックB2の部分上面図および部分断面図は、
図2に示されたパターンブロックB2の第3列の上面図および断面図であることができるが、本開示はそれに限定されない。
【0037】
いくつかの実施形態では、
図1に示されるように、各パターンブロックのパターンユニット11の数は異なることもできる。例えば、
図1に示された露光マスク100の部分上面
図100Tおよび部分断面
図100Cでは、パターンブロックB1は、5つのパターンユニット11(5×5のアレイを形成することができる)を含むように示され、パターンブロックB2は、9つのパターンユニット11(9×9のアレイを形成することができる)を含むように示され、パターンブロックB3は、7つのパターンユニット11(7×7のアレイを形成することができる)を含むように示され、パターンブロックB4は、5つのパターンユニット11(5×5のアレイを形成することができる)を含むように示され、パターンブロックB5は、5つのパターンユニット11(5×5のアレイを形成することができる)を含むように示されるが、本開示はそれに限定されない。
【0038】
また、パターンブロックの1列にあるパターンユニット11の数と、パターンブロックの1行にあるパターンユニット11の数は、異なることができる。例えば、パターンブロックB2は、63のパターンユニット11(9×7のアレイを形成することができる)を含むことができる。即ち、本開示の実施形態では、MおよびNは1以上の正の整数であり、MおよびNは互いに異なることができる。
【0039】
いくつかの実施形態では、フォトレジスト層10の材料は、酸化ケイ素(SiO2)、窒化ケイ素(SiN)、酸窒化ケイ素(SiON)、炭化ケイ素(SiC)、炭窒化ケイ素(SiCN)など、またはそれらの組み合わせを含むことができるが、本開示はそれらに限定されない。また、フォトレジスト層10は、実際の必要性に応じて変更されることができる単層または多層構造であることができる。
【0040】
図1に示されるように、フォトレジスト層10はポジ型フォトレジスト層であることができる。即ち、フォトレジスト層10の、パターンブロックB1~B5の遮光部111に対応する部分(露光されなくてもよい)は、フォトレジスト現像液に非可溶のままであり、フォトレジスト層10の、パターンブロックB1~B5の透過部113に対応する別の部分(露光されてもよい)は、フォトレジスト現像液に可溶になるが、本開示はこれらに限定されない。
【0041】
いくつかの他の実施形態では、フォトレジスト層10は、ネガ型フォトレジスト層であることができる。即ち、フォトレジスト層10の、パターンブロックB1~B5の遮光部111に対応する部分(露光されなくてもよい)は、フォトレジスト現像液で溶解され、フォトレジスト層10の、パターンブロックB1~B5の透過部113に対応する別の部分(露光されてもよい)は、フォトレジスト現像液に非可溶になる。
【0042】
図1(および
図2)に示されるように、マスクパターン11Pは、異なる形状を有することができ、これによりパターンブロックB1~B5はフォトレジスト層10に異なるパターンプロファイルP1~P5を定義できるようになる。
図1に示された実施形態では、フォトレジスト層10はポジ型フォトレジスト層であることより、パターンプロファイルP1~P5は、互いに異なる非対称の凸状プロファイルとして形成されるが、本開示はこれに限定されない。いくつかの他の実施形態では、フォトレジスト層10がネガ型フォトレジスト層である場合、パターンプロファイルP1~P5は、互いに異なる非対称の凹状プロファイルとして形成されてもよい。さらに、いくつかの実施形態では、各パターンブロックB1~B5は、
図1に示されるように可変の曲率を有することができる。
【0043】
図1に示されるように、各パターンブロックB1~B5の厚さTKは一定である(即ち、パターンブロックB1~B5は同じ高さを有する)。より具体的には、パターンブロックB1~B5の遮光部111の厚さは一定である。即ち、露光マスク100は、リソグラフィおよびエッチング製造プロセスを繰り返すのではなく、1回のリソグラフィおよびエッチング製造プロセスによって生成されることができるバイナリマスクである。従って、プロセスステップが簡素化され、処理時間と全体のコストが効果的に削減されることができる。
【0044】
いくつかの実施形態では、フォトレジスト層10のパターンプロファイルP1~P5(即ち、曲面を有する3次元パターン)は、シリコン(基板)、水素化ケイ素化合物(SiHx)(基板)、二酸化ケイ素(SiO2)(基板)など、またはそれらの組み合わせをエッチングするためのハードマスクとして用いられることができるが、本開示はこれらに限定されない。
【0045】
図3A~
図3Gは、マスクパターン11Pの異なる例である。より詳細には、
図3A~
図3Gは、異なるマスクパターン11Pの上面図である。
図3A~
図3Gに示される実施形態では、各パターンユニット11は正方形に形成され、各パターンユニット11の幅Tは、約180nm~約400nmの間であることができるが、本開示はこれらに限定されない。
【0046】
図3Aに示されるように、透過部113は正方形状を有するように形成され、遮光部111は透過部113を囲むように形成され(例えば、遮光部111はフレーム形状を有するように形成される)、これにより
図3Aに示されたパターンユニット11のマスクパターン11Pは正方形に形成されるようになるが、本開示はこれらに限定されない。いくつかの実施形態では、正方形の幅Wは、0より大きく、約360nm以下であってもよく、本開示はそれらに限定されない。いくつかの実施形態では、正方形の幅Wは、120nmより大きく、約240nmより小さくてもよい。
【0047】
図3Bに示されるように、透過部113は菱形を有するように形成され、遮光部111は透過部113を囲むように形成され、これにより
図3Bに示されたパターンユニット11のマスクパターン11Pが菱形として形成されるが、本開示はこれらに限定されない。いくつかの他の実施形態では、遮光部111は菱形を有するように形成されてもよく、透過部113は遮光部111を囲むように形成されてもよい。いくつかの実施形態では、菱形の一辺の長さLは、0より大きく、約360nm以下であってもよく、本開示はそれらに限定されない。いくつかの他の実施形態では、菱形の一辺の長さLは、約120nmより大きく、約240nmより小さくてもよい。
【0048】
図3Cに示されるように、透過部113は円形を有するように形成され、遮光部111は透過部113を囲むように形成され、これにより
図3Cに示されたパターンユニット11のマスクパターン11Pは円形として形成されるが、本開示はこれらに限定されない。いくつかの他の実施形態では、遮光部111は円形を有するように形成されてもよく、透過部113は遮光部111を囲むように形成されてもよい。いくつかの実施形態では、円の直径Dは、0より大きく、約360nm以下であってもよく、本開示はそれらに限定されない。いくつかの他の実施形態では、円形の直径Dは、約120nmより大きく、約240nm以下であってもよい。
【0049】
図3Dに示されるように、透過部113はダーツ形状(dart shape)を有するように形成され、遮光部111は透過部113を囲むように形成され、これにより
図3Dに示されたパターンユニット11のマスクパターン11Pはダーツ形状として形成されるが、本開示はこれらに限定されない。いくつかの他の実施形態では、遮光部111はダーツ形状を有するように形成されてもよく、透過部113は遮光部111を囲むように形成されてもよい。
【0050】
図3Eに示されるように、遮光部111は正方形を有するように形成され、透過部113は遮光部111を囲むように形成され(例えば、透過部113はフレーム形状を有するように形成される)、これにより
図3Eに示されたパターンユニット11のマスクパターン11Pは正方形として形成されるが、本開示はこれらに限定されない。
【0051】
図3Fに示されるように、透過部113は、3つの長方形で形成された形状を有するように形成され、遮光部111は、透過部113の上側と下側に形成され、これにより
図3Fに示されたパターンユニット11のマスクパターン11Pは3つの長方形で形成された形状として形成されるが、本開示はこれらに限定されない。いくつかの他の実施形態では、遮光部111と透過部113の位置は互いに置き換えられてもよい。
図3Fに示された実施形態では、マスクパターン11Pは、少なくとも2つの異なる幅W1およびW2を有する。
【0052】
図3Gに示されるように、透過部113は複数の正方形(例えば、9つの正方形)を有するように形成され、遮光部111はそれらの正方形を囲むように形成され、これにより
図3Gに示されたパターンユニット11は正方形として形成された複数のマスクパターン11Pを有するが、本開示はこれらに限定されない。いくつかの他の実施形態では、遮光部111と透過部113の位置は互いに置き換えられてもよい。いくつかの実施形態では、各マスクパターン11P(各正方形)は、同じ幅W(例えば、0~360nm、または120nm~240nm)を有することができる。
【0053】
図4は、本開示のいくつかの他の実施形態による、露光マスク100’の部分上面
図100T、露光マスク100’の部分断面
図100C、およびフォトレジスト層10’の部分断面図を示している。
図4に示されるように、露光マスク100’の部分上面
図100Tと部分断面
図100Cは互いに対応することができる。即ち、露光マスク100’の部分断面
図100Cは、露光マスク100’の部分上面
図100Cの断面線E-E’に沿った部分断面図であってもよいが、本開示は、これに限定されない。
【0054】
同様に、フォトレジスト層10’のパターンプロファイルP1~P5は、
図4のフォトレジスト層10’の部分断面図では2次元パターンとして示されるが、フォトレジスト層10’のパターンプロファイルP1~P5は、実際には曲面を有する3次元パターンであるべきである。
【0055】
図4に示されるように、マスクパターン11Pは、異なる形状を有することができ、これによりパターンブロックB1~B5はフォトレジスト層10’に異なるパターンプロファイルP1~P5を定義できるようになる。
図4に示された実施形態では、フォトレジスト層10はポジ型フォトレジスト層であり、これによりパターンプロファイルP1~P5は、互いに異なる非対称の凹状プロファイルとして形成されるが、本開示はこれに限定されない。いくつかの他の実施形態では、フォトレジスト層10’がネガ型フォトレジスト層である場合、パターンプロファイルP1~P5は、互いに異なる非対称の凸状プロファイルとして形成されてもよい。
【0056】
要約すると、本開示の実施形態による露光マスクは、複数のパターンブロックを含む、曲面を有するパターンプロファイルを形成するバイナリ露光マスクである。パターンブロックのマスクパターンは、非対称な配置で形成されており、これはリソグラフィおよびエッチング製造プロセスを繰り返すのではなく、一度のリソグラフィおよびエッチング製造プロセスによって生成されることができる。従って、プロセスステップが簡素化され、処理時間と全体のコストが効果的に削減されることができる。
【0057】
前述の内容は、当業者が本開示の態様をよりよく理解できるように、いくつかの実施形態の特徴を概説している。当業者は、同じ目的を実行するため、および/または本明細書に導入される実施形態の同じ利点を達成するための他のプロセスおよび構造を設計または修正するための基礎として本開示を容易に使用できることを理解できる。当業者はまた、そのような同等の構造が本開示の精神および範囲から逸脱せず、本開示の趣旨および範囲から逸脱することなく、本明細書で様々な変更、置換、および代替を行うことができることを理解するべきである。従って、保護の範囲は請求項を通じて決定される必要がある。さらに、本開示のいくつかの実施形態が上記に開示されているが、それらは、本開示の範囲を限定することを意図していない。
【0058】
本明細書全体にわたる特徴、利点、または同様の用語への言及は、本開示で実現され得る全ての特徴および利点が、本開示の任意の単一の実施形態で実現されるべきまたは実現され得ることを意味するのではない。むしろ、特徴および利点に言及する用語は、実施形態に関連して説明される特定の特徴、利点、または特性が本開示の少なくとも1つの実施形態に含まれることを意味すると理解される。従って、本明細書全体にわたる特徴および利点、ならびに類似の用語の議論は、必ずしもそうではないが、同じ実施形態を指すことがある。
【0059】
さらに、1つまたは複数の実施形態では、本開示の説明された特徴、利点、および特性は、任意の適切な方法で組み合わせてもよい。当業者は、本明細書の説明に基づいて、特定の実施形態の1つまたは複数の特定の特徴または利点なしに本開示を実施できることを認識するであろう。他の例では、本開示の全ての実施形態に存在しない可能性がある、追加の特徴および利点が特定の実施形態において認識され得る。
【符号の説明】
【0060】
100、100’ 露光マスク
100C 露光マスクの部分断面図
100T 露光マスクの部分上面図
10、10’ フォトレジスト層
11、11’ パターンユニットのマスクパターン
11P パターンユニットのマスクパターン
111 遮光部
113、113’ 透過部
B1~B5 パターンブロック
C-C’ 断面線
E-E’ 断面線
D 直径
L 長さ
P1~P5 パターンプロファイル
T 幅
TK 厚さ
W、W1、W2 幅