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特開2022-119186センサ装置及びセンサ装置を含むモバイル機器
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022119186
(43)【公開日】2022-08-16
(54)【発明の名称】センサ装置及びセンサ装置を含むモバイル機器
(51)【国際特許分類】
   A61B 5/0245 20060101AFI20220808BHJP
   A61B 5/1455 20060101ALI20220808BHJP
   G01N 21/27 20060101ALI20220808BHJP
【FI】
A61B5/0245 100B
A61B5/1455
G01N21/27 Z
【審査請求】未請求
【請求項の数】20
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021208077
(22)【出願日】2021-12-22
(31)【優先権主張番号】10-2021-0015316
(32)【優先日】2021-02-03
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(71)【出願人】
【識別番号】390019839
【氏名又は名称】三星電子株式会社
【氏名又は名称原語表記】Samsung Electronics Co.,Ltd.
【住所又は居所原語表記】129,Samsung-ro,Yeongtong-gu,Suwon-si,Gyeonggi-do,Republic of Korea
(74)【代理人】
【識別番号】100107766
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠重
(74)【代理人】
【識別番号】100070150
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠彦
(74)【代理人】
【識別番号】100135079
【弁理士】
【氏名又は名称】宮崎 修
(72)【発明者】
【氏名】鄭 成珍
(72)【発明者】
【氏名】嚴 龍
(72)【発明者】
【氏名】柳 承材
【テーマコード(参考)】
2G059
4C017
4C038
【Fターム(参考)】
2G059AA05
2G059AA06
2G059BB08
2G059BB13
2G059CC18
2G059EE02
2G059EE13
2G059FF04
2G059FF06
2G059GG07
2G059JJ03
2G059KK03
2G059MM01
2G059MM07
2G059MM09
2G059NN09
2G059PP10
4C017AA08
4C017AA10
4C017AB02
4C017AB08
4C017AC28
4C017BC11
4C017BC20
4C017BD01
4C017BD04
4C017EE01
4C017FF05
4C017FF17
4C038KK01
4C038KL07
4C038KX02
4C038VA05
4C038VB12
4C038VB40
4C038VC01
(57)【要約】
【課題】複数のフォトダイオードが生成した電流信号をエンコーディングして1つの信号処理モジュールが信号処理し、信号処理モジュールの出力を電流信号に対応するデータ信号にデコーディングすることにより、ノイズ特性を改善することができるセンサ装置及びこれを含むモバイル機器を提供する。
【解決手段】本発明の一実施例に係るセンサ装置は、光に反応して電流信号を生成する複数のフォトダイオードを有するセンサアレイ、電流信号をエンコーディングして複数のアナログ信号を生成し、複数のアナログ信号を順に出力するエンコーダ、エンコーダから受信した複数のアナログ信号を信号処理してデジタル信号を生成する信号処理モジュール、及び信号処理モジュールから受信したデジタル信号をデコーディングして電流信号に対応する複数のデータ信号を生成するデコーダを含む。
【選択図】図6
【特許請求の範囲】
【請求項1】
光に反応して電流信号を生成する複数のフォトダイオードを有するセンサアレイと、
前記電流信号をエンコーディングして複数のアナログ信号を生成し、前記複数のアナログ信号を順に出力する、エンコーダと、
前記エンコーダから受信した前記複数のアナログ信号を信号処理してデジタル信号を生成する信号処理モジュールと、
前記信号処理モジュールから受信した前記デジタル信号をデコーディングして前記電流信号に対応する複数のデータ信号を生成するデコーダと、を含む、
センサ装置。
【請求項2】
前記データ信号は、心拍数、血中酸素飽和度、及び血圧のうち少なくとも一つを生成するための生体情報を含む、請求項1に記載のセンサ装置。
【請求項3】
前記センサアレイは、身体の血管から反射された光に反応して前記電流信号を生成する、請求項1又は2に記載のセンサ装置。
【請求項4】
前記エンコーダは、所定の直交コードにより前記電流信号をエンコーディングして前記アナログ信号を生成し、
前記デコーダは、前記直交コードの逆行列により前記デジタル信号をデコーディングして前記データ信号を生成する、
請求項1~3のうちのいずれか1項に記載のセンサ装置。
【請求項5】
前記複数のフォトダイオードの個数は、N個(Nは2以上の自然数)であり、前記直交コードは、N×N行列として定義される、請求項4に記載のセンサ装置。
【請求項6】
前記エンコーダは、前記複数のフォトダイオードと前記信号処理モジュールの入力端との間に連結され、前記アナログ信号のそれぞれに所定の係数をかける乗算器を含む、請求項1に記載のセンサ装置。
【請求項7】
前記信号処理モジュールは、ポジティブ入力端及びネガティブ入力端を含み、
前記エンコーダは、前記複数のフォトダイオードと前記ポジティブ入力端との間に連結される複数のポジティブスイッチ、及び前記複数のフォトダイオードと前記ネガティブ入力端との間に連結される複数のネガティブスイッチを含む、
請求項1に記載のセンサ装置。
【請求項8】
前記複数のフォトダイオードのうち一つに連結された前記ポジティブスイッチがオンにされると、前記複数のフォトダイオードのうちの残りに連結された前記ネガティブスイッチがオンにされる、請求項7に記載のセンサ装置。
【請求項9】
前記複数のフォトダイオードが前記アナログ信号を出力する間、前記複数のポジティブスイッチが順にオンにされる、請求項8に記載のセンサ装置。
【請求項10】
光を放出する発光部をさらに含み、
前記発光部がオンにされる発光時間は、複数の単位時間を含み、
前記エンコーダは、前記複数の単位時間のそれぞれにおいて、前記電流信号のうち少なくとも一部に互いに異なる係数をかけて加算することで、前記アナログ信号を順に生成する、
請求項1~9のうちのいずれか1項に記載のセンサ装置。
【請求項11】
前記複数の単位時間のそれぞれの長さは、前記信号処理モジュールが前記アナログ信号のそれぞれをデジタルドメインに変換する時間に対応する、請求項10に記載のセンサ装置。
【請求項12】
光に反応して電流信号を生成する複数のフォトダイオードと、
前記フォトダイオードと複数のアナログチャンネルを介して連結され、所定の直交コードにより動作する、乗算器及び加算器を含み、前記電流信号をエンコーディングした複数のアナログ信号を1つの入力チャンネルを介して順に出力する、エンコーダと、
前記入力チャンネルに連結される入力端を含み、出力端を介して前記アナログ信号に対応する複数のデジタル信号を連続的に出力する、信号処理モジュールと、
前記出力端に連結され、前記直交コードに対応する直交行列の逆行列により前記デジタル信号をデコーディングした複数のデータ信号を複数のデジタルチャンネルを介してそれぞれ出力する、デコーダと、
前記データ信号を利用して前記電流信号に対応する情報を生成するプロセッサと、を含む、
センサ装置。
【請求項13】
前記エンコーダは、前記電流信号に前記直交コードから決定されるエンコーディング係数をかけて加算することで、前記アナログ信号を生成する、請求項12に記載のセンサ装置。
【請求項14】
前記エンコーディング係数のそれぞれは0ではない、請求項13に記載のセンサ装置。
【請求項15】
前記エンコーディング係数のうち一つは1であり、前記エンコーディング係数のうち残りは-1である、請求項14に記載のセンサ装置。
【請求項16】
前記デコーダは、前記デジタル信号に前記直交コードから決定されるデコーディング係数をかけて加算することで、前記データ信号を生成する、請求項13~15のうちのいずれか1項に記載のセンサ装置。
【請求項17】
前記デコーディング係数のそれぞれの絶対値は、前記エンコーディング係数のそれぞれの絶対値よりも小さい、請求項16に記載のセンサ装置。
【請求項18】
前記エンコーダは、前記アナログチャンネルのそれぞれに連結される乗算器、及び前記入力チャンネルに連結される加算器を含む、請求項12に記載のセンサ装置。
【請求項19】
前記デコーダは、前記デジタルチャンネルのそれぞれに連結される加算器と減算器、及び累算器を含む、請求項12に記載のセンサ装置。
【請求項20】
基板と、
前記基板の第1面に実装され、オブジェクトから入射する光に反応して電流信号を生成する、複数のフォトダイオードと、
前記第1面または前記第1面と向き合う前記基板の第2面に実装され、前記電流信号を複数のデータ信号に変換する、信号処理装置と、
前記データ信号を利用して生体情報を取得するプロセッサと、を含み、
前記信号処理装置は、複数の入力チャンネルを介して受信した前記電流信号を利用して生成した複数のアナログ信号を順に複数のデジタル信号に変換し、前記デジタル信号を利用して前記データ信号を生成する、
モバイル機器。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、センサ装置及びセンサ装置を含むモバイル機器に関するものである。
【背景技術】
【0002】
最近では、ウェアラブルデバイスはもちろん、様々なモバイル機器などに生体情報を収集してユーザに有益なサービスを提供することができるバイオセンサなどのセンサ装置が搭載される傾向にある。生体情報を収集するためのセンサ装置は、光に反応して電荷を生成するフォトダイオードを含むことができ、フォトダイオードが生成した電荷を信号処理して生体情報を判断することができる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
本発明の技術的思想が解決しようとする課題の一つは、複数のフォトダイオードが生成した電流信号をエンコーディングして1つの信号処理モジュールが信号処理し、信号処理モジュールの出力を電流信号に対応するデータ信号にデコーディングすることにより、ノイズ特性を改善することができるセンサ装置及びセンサ装置を含むモバイル機器を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0004】
本発明の一実施例に係るセンサ装置は、光に反応して電流信号を生成する複数のフォトダイオードを有するセンサアレイ、電流信号をエンコーディングして複数のアナログ信号を生成し、複数のアナログ信号を順に出力するエンコーダ、エンコーダから受信した複数のアナログ信号を信号処理してデジタル信号を生成する信号処理モジュール、及び信号処理モジュールから受信したデジタル信号をデコーディングして電流信号に対応する複数のデータ信号を生成するデコーダを含む。
【0005】
本発明の一実施例に係るセンサ装置は、光に反応して電流信号を生成する複数のフォトダイオード、フォトダイオードと複数のアナログチャンネルを介して連結され、所定の直交コードにより動作する乗算器及び加算器を含み、電流信号をエンコーディングした複数のアナログ信号を1つの入力チャンネルを介して順に出力するエンコーダ、入力チャンネルに連結される入力端を含み、出力端を介してアナログ信号に対応する複数のデジタル信号を連続的に出力する信号処理モジュール、出力端に連結され、直交コードに対応する直交行列の逆行列によってデジタル信号をデコーディングした複数のデータ信号を複数のデジタルチャンネルを介してそれぞれ出力するデコーダ、及びデータ信号を利用して電流信号に対応する情報を生成するプロセッサを含む。
【0006】
本発明の一実施例に係るモバイル機器は、基板、基板の第1面に実装され、オブジェクトから入射する光に反応して電流信号を生成する、複数のフォトダイオード、第1面または第1面と向き合う基板の第2面に実装され、電流信号を複数のデータ信号に変換する、信号処理装置、及びデータ信号を利用して生体情報を取得するプロセッサを含み、信号処理装置は、複数の入力チャンネルを介して受信した電流信号を利用して生成した複数のアナログ信号を順に複数のデジタル信号に変換し、デジタル信号を用いてデータ信号を生成する。
【発明の効果】
【0007】
本発明の一実施例によると、複数のフォトダイオードが出力する電流信号をエンコーディングして1つの信号処理モジュールに入力し、信号処理モジュールが出力する信号をデコーディングして電流信号に対応するデータ信号を生成することができる。したがって、電流信号をデータ信号に変換する過程で、データ信号に反映されるノイズを減少させ、信号に対する雑音比などのノイズ特性を改善することができる。
【0008】
本発明の多様でありながらも有意義な利点及び効果は、上述した内容に限定されず、本発明の具体的な実施形態を説明する過程で、より容易に理解することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】本発明の一実施例に係るモバイル機器を簡略に示した図面である。
図2】本発明の一実施例に係るモバイル機器を簡略に示した図面である。
図3】本発明の一実施例に係るセンサ装置を簡略に示した図面である。
図4】本発明の一実施例に係るセンサ装置の動作を説明するための図面である。
図5】本発明の一実施例に係るセンサ装置を簡略に示した図面である。
図6】本発明の一実施例に係るモバイル機器を簡略に示したブロック図である。
図7】本発明の一実施例に係るセンサ装置を簡略に示したブロック図である。
図8】本発明の一実施例に係るセンサ装置に含まれる信号処理モジュールを簡略に示した図面である。
図9】本発明の一実施例に係るセンサ装置を簡略に示した図面である。
図10】本発明の一実施例に係るセンサ装置の動作を説明するために提供されるタイミングダイアグラムである。
図11a】本発明の一実施例に係るセンサ装置の動作を説明するために提供される図面である。
図11b】本発明の一実施例に係るセンサ装置の動作を説明するために提供される図面である。
図12a】本発明の一実施例に係るセンサ装置の動作を説明するために提供される図面である。
図12b】本発明の一実施例に係るセンサ装置の動作を説明するために提供される図面である。
図13】本発明の一実施例に係るセンサ装置の動作を説明するために提供されるグラフである。
図14】本発明の一実施例に係るセンサ装置を簡略に示した図面である。
図15】本発明の一実施例に係るセンサ装置を説明するための比較例である。
図16】本発明の一実施例に係るセンサ装置を説明するための比較例である。
図17】本発明の一実施例に係るセンサ装置を説明するための比較例である。
図18】本発明の一実施例に係るモバイル機器を簡略に示したブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、添付された図面を参照して、本発明の好ましい実施形態を、以下のように説明する。
【0011】
図1及び図2は、本発明の一実施例に係るモバイル機器を簡略に示した図面である。
【0012】
まず、図1を参照すると、モバイル機器10は、時計タイプのウェアラブル装置に実現されることができる。モバイル機器10は、本体11、及びユーザの身体、例えば、手首にモバイル機器10を固定する固定部であるストラップ12などを含むことができる。本体11の前面には、画面を出力するディスプレイが設けられ、時間情報、受信メッセージ情報などを含む、様々なアプリケーションの画面が表示されることができる。実施例によって、本体11の前面と側面とのうち少なくとも一つには、ユーザの入力を受信し、これを処理する入力装置13が設けられることができる。入力装置13は、機械式キー、タッチパネルなどを含むことができる。
【0013】
ユーザの身体と接触する本体11の後面には、センサ装置14が配置されることができる。センサ装置14は、ストラップ12などにより本体11が固定されるユーザの身体、例えば、ユーザの手首などに光を放出する光源と、ユーザから反射される光に反応して電流信号を生成する少なくとも一つのフォトダイオード、及び電流信号を処理する信号処理モジュールなどを含むことができる。一例として、モバイル機器10は、センサ装置14が出力するデータ信号を利用してユーザの心拍数、血中酸素飽和度、血圧などの生体情報を判断することができる。
【0014】
次に、図2を参照すると、モバイル機器20は、イヤー(ear)ウェアラブル装置としても実現されることができる。図2を参照すると、モバイル機器20は、ユーザの身体に固定される固定部であるイヤーストラップ21を含み、ユーザはイヤーストラップ21を耳介にかけてモバイル機器20を着用することができる。ユーザがモバイル機器20を着用した状態で、本体は、ユーザの外耳道に挿入されることができる。
【0015】
モバイル機器20の本体またはイヤーストラップ21などには、センサ装置が搭載されることができる。一例として、センサ装置は、ユーザの肌と接触するイヤーストラップ21に備えられ、ユーザの身体に光を出力し、ユーザの身体から反射された光を感知してデジタル信号を出力することができる。モバイル機器20は、デジタル信号を利用してユーザの生体情報を判断し、生体情報を利用する様々なアプリケーションを提供することができる。
【0016】
図3は、本発明の一実施例に係るセンサ装置を簡略に示した図面である。
【0017】
図3を参照すると、本発明の一実施例に係るセンサ装置30は、ユーザの身体40に近接した形で動作し、発光部31及びセンサアレイ32を含むことができる。センサアレイ32は、複数のセンシング素子33を含み、一例として、複数のセンシング素子のそれぞれは、フォトダイオードを含むことができる。一例として、センサ装置30は、複数のフォトダイオードを含むマルチチャンネル光センサとして、PPG(Photoplethysmography)センサまたはスペクトロメータであることができる。
【0018】
図3に示したように、発光部31は、ユーザの身体40に向かって光を放出することができる。発光部31は、少なくとも一つの光源を含み、実施例によって光源は、特定の波長帯域の光を放出することができる。一例として、光源が放出する光の波長帯域は、センサ装置30を利用して判断しようとする生体情報に応じて異なることができる。
【0019】
例えば、ユーザの身体40から心拍数を判断しようとする場合、緑色波長帯域の光を出力する光源が発光部31に含まれることができる。他の例示において、ユーザの身体40から血中酸素飽和度を判断しようとする場合、赤色波長帯域及び赤外線波長帯域の光を出力する光源が発光部31に含まれることができる。互いに異なる波長帯域の光を放出する複数の光源で発光部31を構成することができ、判断しようとする生体情報に応じて光源のうち少なくとも一つを動作させ、センサアレイ32からの信号を取得することができる。
【0020】
一実施例において、センサアレイ32は、マトリックス形態に配置される複数のセンシング素子33を含むことができる。但し、実施例によってセンシング素子33の配置形態は多様に変形されることができる。センシング素子33のそれぞれは、フォトダイオードを含み、フォトダイオードは、光に反応して電流信号を生成することができる。センサ装置30に含まれる信号処理モジュールは、電流信号を処理してデジタル信号を生成し、センサ装置30が搭載されたモバイル機器のプロセッサがデジタル信号を利用して生体情報を判断することができる。
【0021】
図4は、本発明の一実施例に係るセンサ装置の動作を説明するための図面である。
【0022】
図4を参照すると、本発明の一実施例に係るセンサ装置のセンサアレイ50は、フィルタレイヤー51及びフォトダイオードレイヤー52を含むことができる。フィルタレイヤー51は、複数のカラーフィルタを含み、フォトダイオードレイヤー52は、複数のフォトダイオードを含むことができる。
【0023】
発光部が放出してユーザの身体、例えば、身体内部の血管などから反射された光は、図4に示した第1グラフ60のように、すべての波長帯域で現れることができる。但し、上述のように、センサ装置を利用して判断しようとする生体情報の種類に応じて、特定の波長帯域の光を選択的に利用することができ、このために、センサアレイ50がフィルタレイヤー51を含むことができる。フィルタレイヤー51は、第2グラフ70のように特定の波長帯域の光を選択的に透過させてフォトダイオードレイヤー52に伝達することができる。したがって、図4に示した一実施例に係るセンサアレイ50を含むセンサ装置は、マルチ波長PPGセンサとして動作することができる。
【0024】
したがって、センサ装置の感度を改善することができ、すべての波長帯域の光を放出する光源で発光部を構成し、フィルタレイヤー51を介して選択的に必要な波長帯域の光をフォトダイオードに入射させることで、一つの光源で様々な生体情報を判断することができるセンサ装置を実現することもできる。このため、複数のカラーフィルタのうち少なくとも一部は、互いに異なる波長帯域の光を通過させることができる。
【0025】
一例として、複数のカラーフィルタのうち第1カラーフィルタ51Aは、緑色波長帯域の光のみを通過させることができる。第1カラーフィルタ51Aは、赤外線遮断フィルタ、及び緑色波長帯域の光だけを通過させる緑色カラーフィルタが積層された構造を有することができる。したがって、発光部の光源が放出して血管などで反射された光のうち緑色波長帯域の光のみが第1カラーフィルタ51Aの下部の第1フォトダイオード52Aに入射することができる。センサ装置が搭載されたモバイル機器のプロセッサは、第1フォトダイオード52Aが出力する電流信号を利用してユーザの心拍数、脈拍などを判断することができる。
【0026】
一方、複数のカラーフィルタのうち第2カラーフィルタ51Bは、赤色波長帯域の光のみを通過させることができ、第3カラーフィルタ51Cは、赤外線波長帯域の光のみを通過させることができる。したがって、発光部の光源が放出して血管などで反射された光のうち赤色波長帯域の光が第2カラーフィルタ51Bの下部の第2フォトダイオード52Bに入射し、赤外線波長帯域の光が第3カラーフィルタ51Cの下部の第3フォトダイオード52Cに入射することができる。センサ装置が搭載されたモバイル機器のプロセッサは、第2フォトダイオード52B及び第3フォトダイオード52Cが出力する電流信号を利用してユーザの血中酸素飽和度を判断することができる。
【0027】
様々な生体情報を一つのセンサ装置で判断するために、図4を参照して説明したように、フィルタレイヤー51とフォトダイオードレイヤー52でセンサアレイ50を構成することができる。図4に示した一実施例に係るセンサアレイ50が出力する電流信号を処理して所望の生体情報を判断するために、フォトダイオードレイヤー52に含まれるフォトダイオードが電流信号を処理する信号処理モジュールと複数のチャンネルを介して連結されることができる。信号処理モジュールは、複数のチャンネルを介して受信する電流信号を独立して処理してデジタル信号を生成するように構成されることができるが、この場合、信号処理モジュールが占める面積及び信号処理モジュールの消耗電極などが増加することがある。
【0028】
本発明の一実施例では、一つの信号処理モジュールでセンサアレイ50が生成する電流信号を処理することができるセンサ装置を提案する。本発明の一実施例に係るセンサ装置は、信号処理モジュールの入力端とセンサアレイ50との間に連結されるエンコーダ及び信号処理モジュールの出力端に連結されるデコーダを含むことができる。エンコーダは、複数のチャンネルを介して受信した電流信号をエンコーディングしてアナログ信号を生成し、アナログ信号を順に信号処理モジュールに入力することができる。信号処理モジュールがアナログ信号を順に処理してデジタル信号を出力すると、デコーダは、デジタル信号を利用して複数のチャンネルに対応するデータ信号を生成することができる。したがって、1つの信号処理モジュールで複数のチャンネルを介して受信する電流信号を処理することができ、センサ装置の面積及び消費電力などを減少させることができる。また、信号処理モジュールが電流信号をデータ信号に変換する過程で発生するノイズの影響を低減することができる。
【0029】
図5は、本発明の一実施例に係るセンサ装置を簡略に示した図面である。
【0030】
図5を参照すると、本発明の一実施例に係るセンサ装置100は、基板101、基板101の第1面に実装される光源110、光源110と一緒に第1面に実装される複数のフォトダイオード120、及び信号処理装置130などを含むことができる。実施例によって信号処理装置130は、基板101の第1面と向き合う第2面に実装されることもできる。基板101は、コネクタ140を含むことができ、コネクタ140を介してセンサ装置100が搭載されるモバイル機器のプロセッサとセンサ装置100が互いに電気的に連結されることができる。
【0031】
図5に示した一実施例において、フォトダイオード120は、光源110の周辺に分散配置されることができる。但し、これは一つの実施例に過ぎず、フォトダイオード120の個数及び位置は多様に変形されることができる。一方、上述したように、フォトダイオード120の上部には、特定の波長帯域の光を選択的に透過させるカラーフィルタがさらに配置されることもできる。
【0032】
図5を参照すると、センサ装置100が4つのフォトダイオード120を含み、信号処理装置130は、4つのチャンネルを介してフォトダイオード120から電流信号を受信することができる。信号処理装置130は、4つのチャンネルを介して電流信号を受信するエンコーダ、エンコーダが出力するアナログ信号を順に処理してデジタル信号を出力する信号処理モジュール、及び信号処理モジュールが出力するデジタル信号を利用して4つのチャンネルに対応するデータ信号を復元するデコーダなどを含むことができる。
【0033】
図6は、本発明の一実施例に係るモバイル機器を簡略に示したブロック図である。
【0034】
図6を参照すると、本発明の一実施例に係るモバイル機器200は、センサ装置210及びプロセッサ220を含むことができる。プロセッサ220は、モバイル機器200の動作の全般を制御する半導体装置であって、センサ装置210の動作を制御し、センサ装置210が出力するデジタル信号を利用してオブジェクトOBJに関連する情報を判断することができる。一例として、オブジェクトOBJが人の身体である場合、プロセッサは心拍数、血中酸素飽和度、血圧などの情報を判断し、それに基づいた様々なアプリケーションを実行することができる。
【0035】
センサ装置210は、光源211、光源ドライバ212、センサアレイ213、信号処理装置214などを含むことができる。光源211は、光源ドライバ212が出力する光制御信号に応答してオブジェクトOBJに向かって光を放出することができる。一例として、光源ドライバ212が光源211に出力する光制御信号は、PWM(Pulse Width Modulation)信号であることができる。したがって、光源211は、センサ装置210が活性化して動作する間、オン/オフを繰り返すことができる。
【0036】
センサアレイ213は、複数のフォトダイオードPDを含み、実施例によってフォトダイオードPDに所定の波長帯域の光を選択的に入射させるカラーフィルタをさらに含むこともできる。フォトダイオードPDは、光源211が放出し、オブジェクトOBJで反射された光に反応して電流信号を生成することができる。但し、実施例によって光源211が省略されることができ、この場合、フォトダイオードPDは、オブジェクトOBJなどから入射された光に反応して電流信号を生成することができる。
【0037】
信号処理装置214は、電流信号をデジタル信号に変換して、プロセッサ220に出力することができる。センサ装置210が活性化して動作する間、光源211が所定の周波数でオン/オフを繰り返すことができるため、信号処理装置214は、光源ドライバ212と同期化して光源211がオンにされる時間の間フォトダイオードPDから電流信号を獲得することができる。
【0038】
図7は、本発明の一実施例に係るセンサ装置を簡略に示したブロック図である。
【0039】
図7を参照すると、本発明の一実施例に係るセンサ装置300は、複数のフォトダイオードPD1~PD4、信号処理モジュール310、エンコーダ320及びデコーダ330などを含むことができる。フォトダイオードPD1~PD4は、外部から入射する光に反応して電流信号I1~I4を生成することができる。一例として、フォトダイオードPD1~PD4は、別の光源から放出されてオブジェクトで反射された光に反応して電流信号I1~I4を生成することができ、オブジェクトは、ユーザの身体の一部であることができる。電流信号I1~I4は、複数のアナログチャンネルACH1~ACH4を介してエンコーダ320に入力されることができる。
【0040】
エンコーダ320は、アナログチャンネルACH1~ACH4を介してフォトダイオードPD1~PD4と連結され、1つの入力チャンネルICHを介して信号処理モジュール310の入力端に連結されることができる。エンコーダ320は、電流信号I1~I4をエンコーディングしてアナログ信号を生成し、入力チャンネルICHを介してアナログ信号を順に信号処理モジュール310に入力することができる。したがって、信号処理モジュール310は、入力チャンネルICHを介してアナログ信号を順に受信することができる。エンコーダ320によってエンコーディングされたアナログ信号のそれぞれは、電流信号I1~I4を成分として構成された信号であることができ、所定の直交コードにより電流信号I1~I4をエンコーディングした信号であることができる。
【0041】
信号処理モジュール310は、順に入力されたアナログ信号を信号処理してデジタル信号を生成することができる。一例として、エンコーダ320は、4つの電流信号I1~I4を利用して、4つのアナログ信号を生成することができ、信号処理モジュール310は、4つのアナログ信号をデジタルドメインに変換して4つのデジタル信号を出力することができる。信号処理モジュール310は、出力端に連結された一つの出力チャンネルOCHを介してデコーダ330に4つのデジタル信号を順に出力することができる。
【0042】
デコーダ330は、デジタル信号を利用してデータ信号DATA1~DATA4を生成することができる。データ信号DATA1~DATA4は、複数のデジタルチャンネルDCH1~DCH4を介してそれぞれ出力され、電流信号I1~I4をデジタルドメインにそれぞれ変換した信号であることができる。例えば、第1データ信号DATA1は、第1電流信号I1をデジタルドメインに変換した信号であることができ、第2データ信号DATA2は、第2電流信号I2をデジタルドメインに変換した信号である。
【0043】
デコーダ330は、エンコーダ320が電流信号I1~I4をエンコーディングしてアナログ信号を生成する際に用いた直交コードを参照して、データ信号DATA1~DATA4を生成することができる。一例として、デコーダ330は、直交コードに対応する直交行列の逆行列を利用して、デジタル信号からデータ信号DATA1~DATA4を復元することができる。
【0044】
信号処理モジュール310は、アナログ-フロントエンド(Analog-Front End)モジュールであることができる。信号処理モジュール310は、電流信号I1~I4から生成されたアナログ信号を電圧に変換する電流-電圧コンバータ、アナログ信号を増幅する増幅器、及びアナログ-デジタルコンバータ(Analog-to-Digital Converter、ADC)などを含むことができる。以下、図8を参照して、さらに詳しく説明する。
【0045】
図8は、本発明の一実施例に係るセンサ装置に含まれる信号処理モジュールを簡略に示した図面である。
【0046】
図8を参照すると、本発明の一実施例に係る信号処理モジュール310は、電流-電圧コンバータ311、増幅器312、及びアナログ-デジタルコンバータ313などを含むことができる。電流-電圧コンバータ311は、入力チャンネルICHを介して順に受信するアナログ信号を電圧に変換する回路であり、一例として、演算増幅器及びフィードバック抵抗などを含むことができる。電流-電圧コンバータ311の出力は、増幅器312に伝達され、増幅器312は、プログラマブルゲイン増幅器(Programmable Gain Amplifier)を含むことができる。
【0047】
アナログ-デジタルコンバータ313は、増幅器312が出力する信号をデジタルドメインに変換してデジタル信号を生成し、出力チャンネルOCHに送り出すことができる。信号処理モジュール310の動作において、信号処理モジュール310の入力端に連結されるエンコーダによってアナログ信号が順に入力され、アナログ-デジタルコンバータ313は、アナログ信号に対応するデジタル信号を順に出力することができる。
【0048】
図9は、本発明の一実施例に係るセンサ装置を簡略に示した図面である。
【0049】
図9を参照すると、本発明の一実施例に係るセンサ装置400は、信号処理モジュール410、エンコーダ420及びデコーダ430などを含むことができる。エンコーダ420は、複数のフォトダイオードPD1~PD4と連結され、電流信号I1~I4をエンコーディングしてアナログ信号AINを生成することができる。アナログ信号AINは順に信号処理モジュール410に入力されることができる。
【0050】
信号処理モジュール410は、アナログ信号AINをデジタル変換してデジタル信号DOUTを生成することができる。デジタル信号DOUTはデコーダ430に入力され、デコーダ430は、デジタル信号DOUTを利用してデータ信号DATA1~DATA4を生成することができる。一例として、データ信号DATA1~DATA4は、フォトダイオードPD1~PD4が生成する電流信号I1~I4にそれぞれ対応することができる。
【0051】
図9に示した一実施例において、エンコーダ420は、複数の乗算器421~424及び加算器425を含むことができる。乗算器421~424は、エンコーディング係数ENC1~ENC4がそれぞれ入力され、電流信号I1~I4にエンコーディング係数ENC1~ENC4をかけて出力することができる。エンコーディング係数ENC1~ENC4は0ではないことができる。加算器425は、エンコーディング係数ENC1~ENC4と電流信号I1~I4の乗算信号を加算してアナログ信号AINを生成することができる。エンコーディング係数ENC1~ENC4は、エンコーダ420が電流信号I1~I4をエンコーディングして、アナログ信号AINを生成する際に利用する直交コードによって決定されることができる。
【0052】
一例として、複数のフォトダイオードPD1~PD4が電流信号I1~I4を出力する間、エンコーディング係数ENC1~ENC4の値が変わることができる。フォトダイオードPD1~PD4の個数が4つである場合、エンコーダ420は、電流信号I1~I4が出力される時間を4つの単位時間に区分し、単位時間においてエンコーディング係数ENC1~ENC4のうち少なくとも一つを互いに異なる値で設定することができる。エンコーディング係数ENC1~ENC4及びそれに伴うエンコーダ420の動作については、図10を参照して後述する。
【0053】
また、図9を参照すると、デコーダ430は、複数の乗算器431~434及び複数の累算器435~438を含むことができる。一例として、データ信号DATA1~DATA4を出力するデジタルチャンネルのそれぞれに、乗算器431~434のいずれか一つと累算器435~438のいずれか一つが割り当てられることができる。
【0054】
乗算器431~434は、デコーディング係数DEC1~DEC4がそれぞれ入力され、順に出力されるデジタル信号DOUTのそれぞれにデコーディング係数DEC1~DEC4を乗算することができる。累算器435~438は、デコーディング係数DEC1~DEC4をかけたデジタル信号DOUTを順に累積加算してデータ信号DATA1~DATA4を生成することができる。デコーディング係数DEC1~DEC4はエンコーダ420が利用する直交コードの逆行列によって決定されることができる。一実施例において、デコーディング係数DEC1~DEC4のそれぞれの絶対値は、エンコーディング係数ENC1~ENC4のそれぞれの絶対値よりも小さいことがある。
【0055】
以下、図10図11a及び図11bを併せて参照して、センサ装置400の動作をより詳細に説明する。
【0056】
図10は、本発明の一実施例に係るセンサ装置の動作を説明するために提供されるタイミングダイアグラムである。図11a及び図11bは、本発明の一実施例に係るセンサ装置の動作を説明するために提供される図面である。
【0057】
まず、図10を参照すると、光制御信号によって光源がオンにされる発光時間TONの間、フォトダイオードPD1~PD4が電流信号I1~I4を出力することができる。センサ装置400は、発光時間TONを複数の単位時間T1~T4に区分することができ、エンコーダ420は、単位時間T1~T4のそれぞれにおいてエンコーディング係数ENC1~ENC4を調節し、アナログ信号AINを生成することができる。
【0058】
一例として、第1単位時間T1の間、エンコーディング係数ENC1~ENC4を[+1、-1、-1、-1]に決定することができる。したがって、第1単位時間T1の間に信号処理モジュール410に入力される第1アナログ信号AIN1は、[I1-I2-I3-I4]に決定されることができる。次の第2単位時間T2の間にエンコーディング係数ENC1~ENC4は、[-1、+1、-1、-1]に決定され、信号処理モジュール410には、[-I1+I2-I3-I4]で定義される第2アナログ信号AIN2が入力されることができる。同様に、第3単位時間T3の間に信号処理モジュール410に入力される第3アナログ信号AIN3は、[-I1-I2+I3-I4]で、第4単位時間T4の間に信号処理モジュール410に入力される第4アナログ信号AIN4は、[-I1-I2-I3+I4]で表すことができる。
【0059】
信号処理モジュール410は、第1~第4アナログ信号AIN1~AIN4を順にデジタルドメインに変換して第1~第4デジタル信号DOUT1~DOUT4を出力することができる。信号処理モジュール410が第1~第4アナログ信号AIN1~AIN4のそれぞれをデジタルドメインに変換する際にかかる時間により、第1~第4デジタル信号DOUT1~DOUT4の出力タイミングが図10に示したように決定されることができる。但し、第1~第4アナログ信号AIN1~AIN4の入力時間と第1~第4デジタル信号DOUT1~DOUT4の出力時間の差である遅延時間は、信号処理モジュール410の構成に応じて多様に変形されることができる。
【0060】
エンコーダ420が電流信号I1~I4をエンコーディングして、アナログ信号AINを生成する際に利用するエンコーディングコードは直交コードに基づいて生成されるコードであることができ、直交行列で表すことができる。一例として、図10を参照して説明した一実施例において、エンコーディングコードは、下記数学式1のように表すことができる。エンコーディングコードの行は、単位時間T1~T4にそれぞれ対応し、列はエンコーディング係数ENC1~ENC4にそれぞれ対応することができる。数学式1に示したように、エンコーディング係数ENC1~ENC4は0ではないことができる。
【0061】
【数1】
【0062】
上述したように、デコーダ430がデジタル信号DOUTからデータ信号DATA1~DATA4を復元する際に利用するデコーディング係数DEC1~DEC4は、直交行列の逆行列で表すデコーディングコードにより決定されることができる。一例として、数学式1に表したエンコーディングコードに対応するデコーディングコードは、下記数学式2のように表すことができる。デコーディングコードでの行は、デコーディング係数DEC1~DEC4にそれぞれ対応することができる。数学式1及び数学式2に示したように、デコーディング係数DEC1~DEC4のそれぞれの絶対値は、エンコーディング係数ENC1~ENC4のそれぞれの絶対値よりも小さいことがある。
【0063】
【数2】
【0064】
以下、図11a及び図11bを参照して、エンコーダ420及びデコーダ430の動作をより詳細に説明する。
【0065】
まず、図11aはエンコーダ420の動作を説明するための図面であることができる。図11aを参照すると、フォトダイオードPD1~PD4が生成する電流信号I1~I4が行列で表現され、エンコーディングコードと電流信号I1~I4の演算結果として、第1~第4アナログ信号AIN1~AIN4が生成されることができる。第1~第4アナログ信号AIN1~AIN4は、順に信号処理モジュール410に入力され、信号処理モジュール410は、第1~第4アナログ信号AIN1~AIN4のそれぞれをデジタルに変換して第1~第4デジタル信号DOUT1~DOUT4を順に出力することができる。
【0066】
一実施例において、信号処理モジュール410が第1~第4アナログ信号AIN1~AIN4をデジタルに変換する動作中にノイズが発生することがある。したがって、第1~第4デジタル信号DOUT1~DOUT4のそれぞれは、所定のノイズ成分Vを含むことがある。図11aに示した一実施例では、第1~第4デジタル信号DOUT1~DOUT4のそれぞれが同一大きさのノイズ成分Vを含むものと示したが、実施例によって第1~第4デジタル信号DOUT1~DOUT4のうち少なくとも一部においてノイズ成分Vの大きさが異なることもある。
【0067】
次に、図11bはデコーダ430の動作を説明するための図面である。図11bを参照すると、デコーダ430の動作は、デコーディングコードで表すことができる。まず、信号処理モジュール410が第1デジタル信号DOUT1を出力する間、デジタル係数DEC1~DEC4は、[+1/4、-1/4、-1/4、-1/4]に定義されることができる。したがって、第1累算器435には、+1/4×DOUT1が入力され、第2~第4累算器436~438には、-1/4×DOUT1がそれぞれ入力されることができる。
【0068】
次に信号処理モジュール410が第2デジタル信号DOUT2を出力する間、デジタル係数DEC1~DEC4は、[-1/4、+1/4、-1/4、-1/4]に決定されることができる。したがって、第2累算器436には、+1/4×DOUT2が入力され、第1、第3及び第4累算器435、437、438には、-1/4×DOUT2がそれぞれ入力されることができる。信号処理モジュール410が第3デジタル信号DOUT3を出力する間、デジタル係数DEC1~DEC4は、[-1/4、-1/4、+1/4、-1/4]に決定され、第3累算器437には、+1/4×DOUT3が入力され、第1、第2及び第4累算器435、436、438には、-1/4×DOUT3がそれぞれ入力されることができる。最後に、信号処理モジュール410が第4デジタル信号DOUT4を出力する間、デジタル係数DEC1~DEC4は、[-1/4、-1/4、-1/4、+1/4]で決定され、第4累算器438には、+1/4×DOUT4が入力され、第1~第3累算器435~437には、-1/4×DOUT4がそれぞれ入力されることができる。
【0069】
信号処理モジュール410が第4デジタル信号DOUT4まで出力した後、累算器435~438のそれぞれに累積加算された信号は、下記数学式3のように表すことができる。
【0070】
【数3】
【0071】
信号処理モジュール410が出力するデジタル信号DOUT1~DOUT4は、ノイズ成分Vを含み、図11aを参照して説明したように定義することができる。数学式3に図11aを参照して説明したデジタル信号DOUT1~DOUT4を適用すると、累算器435~438が出力するデータ信号DATA1~DATA4は、図11bに示すように定義されることができる。換言すると、データ信号DATA1~DATA4のそれぞれは、電流信号I1~I4のそれぞれをデジタルドメインに変換したデータと、デコーダ430の動作によってアベレージングされて減少したノイズ成分(0.5V)を含むことができる。
【0072】
本発明の一実施例では、信号処理モジュール410の入力端と出力端にそれぞれエンコーダ420とデコーダ430を連結し、エンコーダ420は、複数のアナログチャンネルを介して受信した電流信号I1~I4をエンコーディングしたアナログ信号AINを順に信号処理モジュール410に入力することができる。信号処理モジュール410は、アナログ信号AINをデジタル信号DOUTに変換して順にデコーダ430に出力し、この過程で所定のノイズ成分Vがデジタル信号DOUTのそれぞれに反映されることができる。デコーダ430がデジタル信号DOUTを利用して、電流信号I1~I4に対応するデータ信号DATA1~DATA4を復元する過程でノイズ成分Vを相殺及び/または減少することができる。したがって、信号に対する雑音比の特性に優れたセンサ装置400を実現することができる。
【0073】
エンコーダ420及びデコーダ430の動作のためのエンコーディングコード及びデコーディングコードの構成は、図10図11a及び図11bを参照して説明したように限定されない。エンコーディングコード及びデコーディングコードを定義するエンコーディング係数ENC1~ENC4及びデコーディング係数DEC1~DEC4は、直交コードの特徴を満たす条件で自由に選択することができる。一方、エンコーディングコード及びデコーディングコードを表す行列の大きさは、信号処理モジュール410に連結されるセンシング素子、例えば、フォトダイオードPD1~PD4の個数に応じて決定されることができる。
【0074】
図12a及び図12bは、本発明の一実施例に係るセンサ装置の動作を説明するために提供される図面である。
【0075】
図12a及び図12bに示した一実施例において、センサ装置は、8つのセンシング素子を含むことができる。したがって、図12aに示したように、エンコーディングコードは、8×8行列で表すことができる。図12aに示した一実施例において、エンコーディングコードの対角成分は、すべて+1であり、残りの成分は、すべて-1であることができる。但し、これは一つの実施例であり、直交コードの特徴を満たす条件でエンコーディングコードの成分は、多様に変形されることができる。
【0076】
センサ装置は、光源が発光する発光時間を8つの単位時間T1~T8に区分することができる。単位時間T1~T8のそれぞれにおいてエンコーディング係数ENC1~ENC8のうち少なくとも一部が互いに異なる値を有することができ、信号処理モジュールは、発光時間の間、エンコーダが生成する8つのアナログ信号AIN1~AIN8が順に入力されることができる。
【0077】
図12bは、デコーダの動作を説明するための図面であることができる。図12bを参照すると、デコーディングコードは、エンコーディングコードの逆行列であり、8×8行列で表すことができる。デコーディングコードにより、信号処理モジュールがアナログ信号AIN1~AIN8のそれぞれをデジタルに変換したデジタル信号DOUT1~DOUT8がデータ信号DATA1~DATA8に復元されることができる。一例として、データ信号DATA1~DATA8のそれぞれは、電流信号I1~I8のそれぞれをデジタルドメインに変換したデータと、デコーダによってアベレージングされて減少したノイズ成分(0.75V)とを含むことができる。
【0078】
したがって、エンコーダ及びデコーダを適用しない場合に比べて、センサ装置のノイズ特性を改善することができる。また、一つの信号処理モジュールで複数のセンシング素子が出力する電流信号を処理することができるため、センサ装置の集積度を高め、消費電力を下げることができる。
【0079】
図13は、本発明の一実施例に係るセンサ装置の動作を説明するために提供されるグラフである。
【0080】
図13は、センサ装置に含まれるフォトダイオードの個数が増加することによって、センサ装置の信号に対する雑音比(SNR)が増加することができる。一例として、信号処理モジュールが1つのフォトダイオードが生成する電流信号を利用してデータ信号を生成する場合の信号に対する雑音比に比べて、4つのフォトダイオードが生成する電流信号を利用する場合の信号に対する雑音比は、約6dBほど改善されることができる。また、8つのフォトダイオードが生成する電流信号を利用してデータ信号を生成する場合、約9dBほどの信号に対する雑音比が改善されることができる。
【0081】
その結果、光源が放出し、ユーザの身体などから反射された光に反応して電流信号を生成するフォトダイオードの個数を増加させることで、信号に対する雑音比を改善し、センサ装置の性能を改善することができる。但し、フォトダイオードの個数が増加することによって、信号処理モジュール及びフォトダイオードを連結するチャンネルの個数が一緒に増加し、信号処理モジュールの消耗電力及び信号処理モジュールが占める回路面積が増加することがある。
【0082】
本発明の一実施例では、エンコーダとデコーダを信号処理モジュールの入力端と出力端にそれぞれ連結することにより、上記のような問題を解決することができる。フォトダイオードが生成する電流信号は、エンコーダによってアナログ信号にエンコーディングされて順に信号処理モジュールに入力され、信号処理モジュールは順にデジタル信号を出力することができる。デコーダは、順に出力されるデジタル信号を利用してデータ信号を復元することができる。したがって、1つの信号処理モジュールだけで複数のチャンネルに連結されたフォトダイオードの電流信号を処理することができるため、センサ装置の消耗電力及び回路面積を減らし、センサ装置の生産単価も下げることができる。
【0083】
但し、実施例によってセンサ装置が2つ以上の信号処理モジュールを含むこともできる。例えば、N個のチャンネルを介してN個のフォトダイオードが連結される場合、N/2個ずつフォトダイオードを区分して2つの信号処理モジュールに分散連結することもできる。この場合、信号処理モジュールのそれぞれに連結されるフォトダイオードの個数と、それによって信号処理モジュールのそれぞれが処理すべき電流信号の個数とを減らすことで、センサ装置の動作速度を改善することができる。
【0084】
図14は、本発明の一実施例に係るセンサ装置を簡略に示した図面である。
【0085】
図14に示した一実施例において、センサ装置500は、複数のフォトダイオードPD1~PD4、信号処理モジュール510、エンコーダ520及びデコーダ530などを含むことができる。上述したように、フォトダイオードPD1~PD4の個数は、多様に変形されることができる。
【0086】
エンコーダ520は、複数のスイッチSW1、SW2を含み、フォトダイオードPD1~PD4のそれぞれは、一対のスイッチSW1、SW2に連結されることができる。一対のスイッチSW1、SW2のオン/オフは、エンコーディング係数ENC1~ENC4によって決定されることができる。一例として、一対のスイッチSW1、SW2は、同時にオンにされないことがある。例えば、一対のスイッチSW1、SW2のうち第1スイッチSW1がオンにされると、第2スイッチSW2がオフにされ、第2スイッチSW2がターン-オンされると、第1スイッチSW1がオフにされることがある。
【0087】
図14に示した一実施例において、信号処理モジュール510は、ポジティブ入力端511とネガティブ入力端512とを介して差動信号方式でアナログ信号が入力されることができる。第1スイッチSW1は、ポジティブ入力端511に連結され、第2スイッチSW2は、ネガティブ入力端512に連結されることができる。エンコーダ520の動作は、先に図10及び図11aを参照して説明した内容と類似する。
【0088】
例えば、第1単位時間の間、第1エンコーディング係数ENC1によって第1フォトダイオードPD1に連結された第1スイッチSW1がオンにされ、第2~第4エンコーディング係数ENC2~ENC4によって第2~第4フォトダイオードPD2~PD4に連結された第2スイッチSW2がオンにされることがある。したがって、第1単位時間の間、信号処理モジュール510に入力されるアナログ信号AINは、[I1-I2-I3-I4]で定義されることができる。同様に、第2単位時間には、第2フォトダイオードPD2に連結された第2スイッチSW2がオンにされ、第1、第3、第4フォトダイオードPD1、PD3、PD4に連結された第1スイッチSW1がオンにされることがある。したがって、先に図10及び図11aを参照して説明した内容と同様にエンコーダ520が動作することがある。デコーダ530の動作も先に図11bを参照して説明した内容と類似する。
【0089】
図15図17は、本発明の一実施例に係るセンサ装置を説明するための比較例である。
【0090】
比較例に係るセンサ装置600を示した図15を参照すると、信号処理モジュール610は、アナログ信号AINをデジタル信号DOUTに変換することができる。信号処理モジュール610の入力端には、複数のフォトダイオードPD1~PD4が複数のスイッチSW1~SW4を介して連結されることができる。
【0091】
図16は、センサ装置600の動作を説明するためのタイミングダイアグラムである。図16を参照すると、第1~第4時間T1~T4のそれぞれにおいて、第1~第4スイッチSW1~SW4が順にオンにされることができる。したがって、第1~第4電流信号I1~I4が順に信号処理モジュール610に入力され、信号処理モジュール610は、第1~第4電流信号I1~I4に対応するデジタル信号DOUT1~DOUT4を順に出力することができる。
【0092】
センサ装置600の動作は、図17に示した行列で表すことができる。図17を参照すると、対角成分がすべて1であり、残りの成分は、すべて0である行列で第1~第4時間T1~T4の間、第1~第4スイッチSW1~SW4の動作が表現されることができる。第1時間T1の間、第1スイッチSW1のみがオンにされて、第1電流信号I1が信号処理モジュール610に入力され、信号処理モジュール610は、第1電流信号I1をデジタル変換して、第1デジタル信号DOUT1を生成することができる。第2~第4時間T2~T4のそれぞれにおいても上記のような類似した動作が実行されることができる。
【0093】
したがって、第1~第4デジタル信号DOUT1~DOUT4には、信号処理モジュール610の動作で発生するノイズ成分Vがそのまま反映されることがある。本願とは異なり、信号処理モジュール610の入力端及び出力端にエンコーダ及びデコーダが連結されない比較例では、信号処理モジュール610の動作で発生するノイズ成分Vがアベレージングされて減少する効果を期待することができない。比較例と同様に、4つのフォトダイオードPD1~PD4を含む本発明の一実施例を説明した図11a及び図11bを参照すると、本発明の一実施例では、ノイズ成分Vがデコーダでアベレージングされて比較例と対比するとき、半分に減少することができる。したがって、信号に対する雑音比に優れて、ノイズ特性が改善されたセンサ装置を実現することができる。
【0094】
図18は、本発明の一実施例に係るモバイル機器を簡略に示したブロック図である。
【0095】
図18を参照すると、モバイル機器1000は、カメラ1100、ディスプレイ1200、オーディオ処理部1300、モデム1400、DRAM1500a、1500b、フラッシュメモリ装置1600a、1600b、入出力装置1700a、1700b、センサ装置1800、及びアプリケーションプロセッサ(Application Processor、以下、「AP」)1900を含むことができる。
【0096】
モバイル機器1000は、ラップトップコンピュータ、携帯用端末機、スマートフォン、タブレットPC、ウェアラブル機器、ヘルスケア機器、またはIoT(Internet-of-Things)機器で実現されることができる。また、モバイル機器1000は、サーバまたはパーソナルコンピュータで実現されることもできる。
【0097】
モバイル機器1000に含まれる様々な構成要素は、所定のクロックに同期化して動作することができる。例えば、ディスプレイ1200は、予め定められたレートによって画面を表示することができ、DRAM1500a、1500b及びフラッシュメモリ装置1600a、1600bも、予め定められた速度でデータを保存して読み取るか、または外部の他の装置と送受信するために、所定のクロックによって動作することができる。入出力装置1700a、1700b、及びアプリケーションプロセッサ1900も所定のクロックによって動作することができる。
【0098】
カメラ1100は、ユーザの制御によって静止画や動画を撮影することができる。モバイル機器1000は、カメラ1100で撮影した静止画/動画を利用して特定情報を取得するか、静止画/動画を文字などの他の形態のデータに変換して保存することができる。カメラ1100は、互いに異なる画角や絞り値などを有する複数のカメラを含むことができる。また、カメラ1100は、被写体を撮影して実際のイメージを生成するカメラ以外に被写体及び/または背景の奥行き情報を利用して、奥行きイメージを生成するカメラをさらに含むことができる。
【0099】
ディスプレイ1200は、タッチスクリーン機能を提供してモバイル機器1000の入力装置としても使用することができる。また、ディスプレイ1200は、指紋センサなどと一体で提供されてモバイル機器1000のセキュリティ機能を提供することもできる。オーディオ処理部1300は、フラッシュメモリ装置1600a、1600bに保存されたオーディオデータやモデム1400または入出力装置1700a、1700bなどを介して外部から受信したコンテンツに含まれるオーディオデータを処理することができる。
【0100】
モデム1400は、有線/無線データの送受信のために信号を変調して送信する一方、外部から受信した信号を復調して元の信号を復旧することができる。入出力装置1700a、1700bは、デジタル入出力を提供する装置であって、外部の記録媒体と連結可能なポート(port)、タッチスクリーンや機械式ボタンキーなどの入力装置、ハプティックなどの方式で振動を出力することができる出力装置などを含むことができる。
【0101】
センサ装置1800は、外部から様々な情報を収集する複数のセンサを含むことができる。一実施例において、センサ装置1800は、光の明るさを感知する照度センサ、モバイル機器1000の動きを感知するジャイロセンサ、モバイル機器1000に接触及び/または近接したユーザの身体から生体情報を獲得するためのマルチチャンネル光センサなどを含むことができる。一例として、マルチチャンネル光センサは、PPG(Photoplethysmography)センサ及び/またはスペクトロメータなどを含むことができる。
【0102】
センサ装置1800に含まれるマルチチャンネル光センサは、光源とセンサアレイ、及びセンサアレイが生成する信号を処理する信号処理モジュールなどを含むことができる。一例として、マルチチャンネル光センサは、先に図3図14を参照して説明した実施例によって実現されることができる。AP1900は、マルチチャンネル光センサが出力するデータ信号を利用してユーザの身体に関する生体情報、例えば、脈拍、心拍数、血中酸素飽和度、血圧などを測定し、それに合ったアプリケーションを実行することができる。
【0103】
AP1900は、モバイル機器1000の全体的な動作を制御することができる。具体的にAP1900は、フラッシュメモリ装置1600a、1600bに保存されたコンテンツの一部が画面に表示されるようにディスプレイ1200を制御することができる。また、AP1900は、入出力装置1700a、1700bなどを介してユーザの入力が受信されると、ユーザの入力に対応する制御動作を実行することができる。
【0104】
一実施例において、AP1900は、AIデータ演算のための専用回路である加速器(Accelerator)ブロック1920を含むこともできる。または、実施例によって、別の加速器チップがAP1900と分離されて提供されることもでき、加速器ブロック1920または加速器チップには、DRAM1500bがさらに連結されることができる。加速器ブロック1920は、AP1900の特定機能を専門的に実行する機能ブロックとして、グラフィックデータ処理を専門的に実行する機能ブロックであるGPU(Graphics Processing Unit)、AI計算及びインファレンス(Inference)を専門的に実行するためのブロックであるNPU(Neural Processing Unit)、データ転送を専門的にするブロックであるDPU(Data Processing Unit)などを含むことができる。
【0105】
本発明は、上述した実施形態及び添付された図面によって限定されるものではなく、添付された特許請求の範囲によって限定する。したがって、特許請求の範囲に記載された本発明の技術的思想を逸脱しない範囲内で当技術分野の通常の知識を有する者によって多様な形態の置換、変形及び変更が可能であり、これもまた本発明の範囲に属するといえる。
【符号の説明】
【0106】
10、20、200 モバイル機器
40、100、210、300、400、500 センサ装置
310、410、510 信号処理モジュール
320、420、520 エンコーダ
330、430、530 デコーダ
図1
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