(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022119205
(43)【公開日】2022-08-16
(54)【発明の名称】進入灯の角度照準機構
(51)【国際特許分類】
F21V 14/02 20060101AFI20220808BHJP
F21S 2/00 20160101ALI20220808BHJP
F16M 11/12 20060101ALI20220808BHJP
B64F 1/20 20060101ALI20220808BHJP
【FI】
F21V14/02 200
F21S2/00 664
F16M11/12 Z
B64F1/20
【審査請求】未請求
【請求項の数】13
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022014345
(22)【出願日】2022-02-01
(31)【優先権主張番号】63/145,177
(32)【優先日】2021-02-03
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(71)【出願人】
【識別番号】518042280
【氏名又は名称】イートン インテリジェント パワー リミテッド
【氏名又は名称原語表記】Eaton Intelligent Power Limited
【住所又は居所原語表記】30 Pembroke Road, Dublin 4 D04 Y0C2, Ireland
(74)【代理人】
【識別番号】110001999
【氏名又は名称】特許業務法人はなぶさ特許商標事務所
(72)【発明者】
【氏名】エシャント・チャンドラカント・バハラオ
(72)【発明者】
【氏名】モハン・スクラル・アヒール
(72)【発明者】
【氏名】トビアス・トルドー
(57)【要約】 (修正有)
【課題】ユーザが灯を迅速かつ容易に適切な角度に調整することを可能にし、更なる調整を必要とせずに所望の角度で灯を維持する機構を提供する。
【解決手段】灯アセンブリのための角度照準機構角度照準機構は、本体と、灯アセンブリに回転可能に結合された歯車と、第1の位置と第2の位置との間で移動可能な角度調整器と、を含む。角度調整器が第1の位置にあるときに、角度調整器は歯車と係合する。角度調整器が第2の位置にあるとき、角度調整器は歯車との係合を解除する。角度調整器は、第1の位置における角度調整器の回転が、基準面に対する灯アセンブリの角度を変化させるように構成されている。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
灯アセンブリ用の角度照準機構であって、
本体と、
前記灯アセンブリに回転可能に結合された歯車と、
第1の位置と第2の位置との間で移動可能な角度調整器であって、前記第1の位置にあるときに前記歯車と係合し、前記第2の位置にあるときに前記歯車との係合を解除する、角度調整器と、
を備え、
前記第1の位置における前記角度調整器の回転が、基準面に対して前記灯アセンブリの角度を変化させる、角度照準機構。
【請求項2】
前記角度調整器を前記第1の位置に付勢するためのばねを更に備える、請求項1に記載の角度照準機構。
【請求項3】
前記ばねが、湾曲ばね又は平坦なばねである、請求項2に記載の角度照準機構。
【請求項4】
前記第1の位置は、前記角度調整器が前記本体に対して上方位置にあることに対応し、前記第2の位置は、前記角度調整器が前記本体に対して下方位置にあることに対応する、請求項1に記載の角度照準機構。
【請求項5】
前記歯車が平歯車であり、前記角度調整器が、前記角度調整器が前記第1の位置にあるときに前記平歯車に係合するように構成されたウォーム歯車を含む、請求項1に記載の角度照準機構。
【請求項6】
ユーザが前記角度調整器を回転させることを可能にするために、ノブが前記角度調整器の遠位端に取り付けられている、請求項1に記載の角度照準機構。
【請求項7】
キーが、前記歯車を前記灯アセンブリに回転可能に結合する、請求項1に記載の角度照準機構。
【請求項8】
第1の止めねじが、前記歯車を主軸に回転可能に結合することができ、第2の止めねじが、前記主軸を前記灯アセンブリに取り付けられたハブに回転可能に結合することができる、請求項1に記載の角度照準機構。
【請求項9】
前記灯アセンブリの回転軸を画定する主軸を更に備え、前記歯車が前記主軸に取り付けられている、請求項1に記載の角度照準機構。
【請求項10】
前記灯アセンブリを前記角度で固定するために、前記主軸上にナットを更に備える、請求項9に記載の角度照準機構。
【請求項11】
前記主軸の長手方向軸が、前記角度調整器の長手方向軸に直交する、請求項9に記載の角度照準機構。
【請求項12】
前記角度調整器が、前記第1の位置と前記第2の位置との間で移動するときに、前記本体に対して枢動するように構成されている、請求項1に記載の角度照準機構。
【請求項13】
前記角度調整器が前記第1の位置と前記第2の位置との間で枢動することを可能にするために、回転軸受が、前記角度調整器の遠位端に取り付けられている、請求項1に記載の角度照準機構。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、灯アセンブリのための照準機構、より具体的には、進入灯のための角度照準機構に関する。
【背景技術】
【0002】
灯システムは、滑走路に近接して配置され、空港で着陸するために航空機を適切に位置決めする際にパイロットを支援することができる。具体的には、進入のための精密進入経路指示灯(PAPI)からの光と閾値光との組み合わせは、パイロットが滑走路を視覚的に識別し、航空機と滑走路とを位置合わせするのを助ける。飛行場の動作要件は、滑走路用の照明システムの精巧化及び構成を定める。
【0003】
既知の進入灯は、進入灯を所望の角度で位置決めするために使用されるねじ及び止めナットの複雑な配置を含む。しかしながら、この既知の配置は、使用が困難であり、ユーザが進入灯を位置決めするために過剰な時間を必要とする傾向がある。更に、ねじ及び止めナットが進入灯を長期間にわたって所望の角度で維持することが困難な場合が多い。
【0004】
ユーザが灯を迅速かつ容易に適切な角度に調整することを可能にし、更なる調整を必要とせずに所望の角度で灯を維持する機構を有することが望ましい。
【発明の概要】
【0005】
灯アセンブリのための角度照準機構が提供される。角度照準機構は、本体と、灯アセンブリに回転可能に結合された歯車と、第1の位置と第2の位置との間で移動可能な角度調整器と、を含む。角度調整器が第1の位置にあるときに、角度調整器は歯車と係合する。角度調整器が第2の位置にあるとき、角度調整器は歯車との係合を解除する。角度調整器は、第1の位置における角度調整器の回転が、基準面に対する灯アセンブリの角度を変化させるように構成されている。
【0006】
角度照準機構では、角度調整器を第1の位置に付勢するためのばねが提供され得る。
【0007】
角度照準機構では、ばねは、湾曲ばね又は平坦ばねであってもよい。
【0008】
角度照準機構では、第1の位置は、角度調整器が本体に対して上方位置にあることに対応し、第2の位置は、角度調整器が本体に対して下方位置にあることに対応し得る。
【0009】
角度照準機構では、歯車は平歯車であってもよく、角度調整器は、角度調整器が第1の位置にあるときに平歯車に係合するように構成されたウォーム歯車を含んでもよい。
【0010】
角度照準機構では、ユーザが角度調整器を回転させることを可能にするために、角度調整器の遠位端にノブを取り付けることができる。
【0011】
角度照準機構では、キーは、歯車を灯アセンブリに回転可能に結合することができる。
【0012】
角度照準機構では、第1の止めねじは、歯車を主軸に回転可能に結合することができ、第2の止めねじは、主軸を灯アセンブリに取り付けられたハブに回転可能に結合することができる。
【0013】
角度照準機構では、主軸は、灯アセンブリの回転軸を画定し得、歯車は、主軸に取り付けられ得る。
【0014】
角度照準機構では、灯アセンブリを角度で固定するために、主軸上にナットが提供され得る。
【0015】
角度照準機構では、主軸の長手方向軸は、角度調整器の長手方向軸に直交し得る。
【0016】
角度照準機構では、角度調整器は、第1の位置と第2の位置との間で移動するときに本体に対して枢動するように構成され得る。
【0017】
角度照準機構では、角度調整器が第1の位置と第2の位置との間で枢動することを可能にするために、回転軸受が角度調整器の遠位端に取り付けられ得る。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【
図1】本発明の一実施形態による、灯アセンブリの下部に取り付けられた角度照準機構を有する灯アセンブリの正面斜視図である。
【
図2】
図1の灯アセンブリ及び角度照準機構の分解斜視図である。
【
図4】
図1の角度照準機構の正面上部斜視図である。
【
図5】
図1の角度照準機構の後面上部斜視図である。
【
図6】
図4の角度照準機構のハウジングの正面斜視図である。
【
図8】
図4の角度照準機構の様々な内部構成要素の分解斜視図である。
【
図10】第1の位置における角度照準機構の角度調整器を示す、
図1の線10-10に沿った断面図である。
【
図11】第2の位置における角度照準機構の角度調整器を示す、
図1の線10-10に沿った断面図である。
【
図12】ゼロ角度位置にある灯アセンブリを示す、
図1の線12-12に沿った断面図である。
【
図13】第2の実施形態による、
図4の角度照準機構の様々な内部構成要素の分解斜視図である。
【
図14】
図13の第2の実施形態による、様々な内部構成要素を示す
図1の線9-9に沿った断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
ここで図面を参照すると、
図1は、角度照準機構50に取り付けられた灯アセンブリ10の正面斜視図である。
図1は、進入灯として灯アセンブリ10を示しているが、角度照準機構50は、基準面に対する灯の角度位置を調整及び固定することが望ましい場合、他の灯と共に使用され得る。
図1はまた、灯アセンブリ10の下部に取り付けられた角度照準機構を示す。角度照準機構50は、角度照準機構50を使用して基準面に対する灯アセンブリ10の角度を調整することができる限り、灯アセンブリ10の任意の他の部分に取り付けることができると企図される。
【0020】
図2を参照すると、灯アセンブリ10及び角度照準機構50の分解図が提供される。角度照準機構50は、灯アセンブリ10から取り外されて示されている。
【0021】
図3を参照すると、灯アセンブリ10の底面斜視図が提供される。灯アセンブリ10は、灯アセンブリ10のハウジング14の底部から延在する一対の離間した装着脚部12を含む。穴16a、16bはそれぞれ、各脚部12を通って延在する。穴16aの周囲にキー溝18が形成されている。キー溝18は、以下で詳細に説明するように寸法決め及び位置決めされる。図示される実施形態では、各脚部12の遠位端12a、12bは、湾曲するように輪郭形成されている。
【0022】
図4及び
図5を参照すると、角度照準機構50が示され、概して、ハウジング52、主軸72、平歯車82、キー92、角度調整器102、及びばね112(
図5)を含む。
【0023】
図6、7A、及び
図7Bを参照すると、ハウジング52が示されている。ハウジング52は、ハウジング52の両側にある一対の離間した支持体54a、54bを含む。穴56a、56bはそれぞれ、各支持体を通って延在する。以下で詳細に説明するように、穴56a、56bは整列されて、角度照準機構50の枢動軸Aを画定する。図示される実施形態では、支持体54a、54bの内面はそれぞれ、輪郭形成されたレッジ57a、57b(
図4)を画定するように窪んでいる。輪郭形成されたレッジ57a、57b(
図4)は、以下で詳細に説明するように寸法決めされる。
【0024】
細長開口部58は、ハウジング52の前壁52aを通って延在する。細長開口部58は、垂直方向に延在するように配向される。開口部62は、ハウジング52の後壁52bに形成されている。開口部62は、回転軸受120を受容するように寸法決めされる。
図7Bを参照すると、回転軸受120は、旋回軸受120のハウジング120b内で旋回するように寸法決め及び構成された内側軸受120aを含む。内側軸受120aの内側開口部は、以下で詳細に説明するように、角度調整器102と係合するように寸法決めされる。ハウジング120bの外側円筒周辺部は、開口部62内に受容されて、回転軸受120を開口部62内に固定するように寸法決めされる。細長開口部58及び開口部62は、以下で詳細に説明するように位置決め及び寸法決めされる。
図7Aを参照すると、装着穴64は、前壁52aの後面に隣接して位置する棚部65内に延在する。装着穴64は、以下で詳細に説明するように寸法決め及び位置決めされる。
【0025】
図示される実施形態では、ハウジング52は、ハウジング52を基部(図示せず)に固定するための下部本体部66を含む。下部本体部66は、ハウジング52を基部(図示せず)に固定するための、例えば、スロット、ボルト、タブなどの任意の数の装着要素を含み得ると企図される。
【0026】
図8を参照すると、主軸72は、ねじ付き端部72a、本体部72b、及び肩部72cを含む。肩部72cは、本体部72bと主軸72のヘッド74との間を延在する。キー溝スロット76が本体部72bに形成され、主軸72に沿って軸方向に延在する。
【0027】
平歯車82は、主軸上に位置決めされるように寸法決めされている。平歯車82は、複数の歯82aを含む。キー開口部84は、平歯車82を通って延在し、その中に主軸72を受容するように寸法決めされている。
【0028】
キー92は、主軸72のキー溝スロット76及び平歯車82のキー開口部84に受容されるように寸法決めされた細長要素である。この点で、キー92は、平歯車82及び主軸72が一緒に回転するように、平歯車82を主軸72に結合するように構成されている。キー92は、以下で詳細に説明するように寸法決めされた段差部92aを一端に含む。
【0029】
ナット94及び座金96が、主軸72のねじ付き端部72aに取り付けるために提供されてもよい。図示される実施形態では、座金96は止め座金である。
【0030】
角度調整器102は、平歯車82と係合するように寸法決めされている。角度調整器102は、ロッド部102aの外面の一部に形成されたウォーム歯車104を有するロッド部102aを含む。ウォーム歯車104は、以下で詳細に説明するように、平歯車82の歯82aと係合するように寸法決め及び構成される。ノブ106は、ノブ106が回転するにつれてウォーム歯車104を回転させるために、角度調整器102のロッド部102aの遠位端に固定されるように寸法決めされている。
【0031】
ばね112は、ねじ114を介してハウジング52(
図6)に固定された湾曲ばねとして示されている。ばね112は平坦ばねであってもよいと企図される。図示される実施形態では、ばね112は、角度調整器102のロッド部102aを受容するように位置決め及び構成された戻り止め112aを含む。ばね112は、詳細に上述したように、ばね112が角度調整器102を細長開口部58内の上方位置へ付勢する限り、他の構成を有し得ると企図される。例えば、ばね112は、角度調整器102を上向き方向に付勢する圧縮ばねであってもよい。
【0032】
角度照準機構50を灯アセンブリ10に組み付けることに関して、角度照準機構50を以下に説明する。
図4及び
図5を参照すると、最初の工程として、ねじ114を使用してばね112をハウジング52に固定することができる。
図5に示すように、ねじ114及びばね112は、ばね112が前壁52aの細長開口部58の下に配置されるように位置決めされている。
【0033】
その後、角度調整器102は、ノブ106がハウジング52の前壁52aの外側に位置決めされ、角度調整器102の遠位端が回転軸受に位置するように(
図7B)、細長開口部58及び開口部62を通して挿入される。角度調整器102はまた、ばね112上に置かれるように位置決めされる。この点で、ばね112は、ノブ106を細長開口部58の上端に向かって付勢する(
図10を参照)。
【0034】
ここで
図9を参照すると、灯アセンブリ10は、装着脚部12の穴16a、16bがそれぞれハウジング52の穴56a、56bと位置合わせされるように、角度照準機構50のハウジング52上に位置決めされる。この点で、穴16a、16bは、角度照準機構50の枢動軸Aと整列する。輪郭形成されたレッジ57a、57b(
図4)は、脚部12の遠位端12a、12b(
図3)をハウジング52内に受容することを可能にするように成形され得る。輪郭形成されたレッジ57a、57b(
図4)は、ハウジング52内に灯アセンブリ10を適切に位置決めするのに役立つ「ポケット」を支持体54a、54bの内壁に画定することによって、灯アセンブリ10のハウジング52への組付けを補助することができる。
【0035】
主軸72は、ハウジング52の穴56b及び装着脚部12の穴16bを通じて挿入される。主軸72のねじ付き端部72aが、灯アセンブリ10及びハウジング52のそれぞれの反対側の穴16a、56aを出る前に、平歯車82は主軸72上で摺動される。特に、平歯車82は、本体部72b上に位置決めされ、肩部72cに当接する。その後、キー92は、キー92の段差部92aがキー開口部84に挿入され、キー92の残りの部分が主軸72のキー溝スロット76に挿入されるように位置決めされる。
図9に示すように、平歯車82は、主軸72の肩部72cと、鍵92の段差部92aによって形成された段部との間で主軸72に軸方向に固定されている。
【0036】
次いで、主軸72のねじ付き端部72aは、脚部12の穴16a、次いでハウジング52の穴56aを通じて挿入される。主軸72が脚部12の穴16aを通って挿入されると、キー92は、灯アセンブリ10が主軸72に回転可能に結合されるように、脚部12のキー溝18と係合する。これに関し、主軸72の回転は灯アセンブリ10を回転させ、逆もまた同様である。
【0037】
いったんねじ付き端部72aがハウジング52の穴56aを出ると、ナット94及び座金96は主軸72上に配置される。ナット94は、灯アセンブリ10が角度照準機構50に対して回転又は枢動するときに、所望量の摩擦を生成するのに十分なトルクまで締め付けられ得る。
図9に示すように、主軸72が完全に組み付けられると、平歯車82はまた、角度調整器102上のウォーム歯車104と係合する。
図8に戻って参照すると、主軸72は、主軸72の長手方向軸が角度調整器102の長手方向軸に直交するようにハウジング52内に配向されている。
【0038】
図10を参照すると、組付け後、角度調整器102は、細長開口部58の上方位置に付勢される。したがって、角度調整器102の回転はウォーム歯車104を回転させ、次に、平歯車82、主軸72、及び灯アセンブリ10を回転又は枢動させる。
図1及び
図10を参照すると、図示される実施形態では、角度調整器102が(ノブ106から見たとき)反時計回り方向に回転すると、ウォーム歯車104は、平歯車82を(主軸72のヘッド74から見たとき)反時計回り方向に回転させ、基準面150に対する灯アセンブリ10の角度を減少させる、すなわち、灯アセンブリ10は、枢動軸Aを中心として方向D2に枢動する。図示される実施形態では、基準面150は、角度照準機構50が上に置かれる水平面である。同様に、角度調整器102が時計回り方向に回転すると、平歯車82は、反対方向に回転し、基準面150に対する灯アセンブリ10の角度は増加する、すなわち、灯アセンブリ10は枢動軸Aを中心に方向D1に枢動する。角度調整器102の回転に対する灯アセンブリ10の反対方向の枢動は、ウォーム歯車104の歯が図に示されるものとは反対のピッチを有することによって達成され得ると企図される。上述したように、角度調整器102の回転により、ユーザは、単一のデバイス、すなわち、角度調整器102を回転させることによって、灯アセンブリ10の角度をわずかに調整することができる。
【0039】
図1に示す実施形態では、角度調整器102の長手方向軸は座標x軸と整列し、角度照準機構50の枢動軸Aは座標y軸と整列する。言い換えれば、角度調整器102の長手方向軸は、枢動軸Aに直交している。したがって、x軸を中心とする角度調整器102の回転は、灯アセンブリ10をy軸を中心に枢動させる。x軸及びy軸は基準面150を画定し、y軸を中心とする灯アセンブリ10の枢動は、角度調整器102が回転する方向に基づいて、基準面150に対する灯アセンブリ10の角度を増加/減少させる。別の平面(例えば、y-z平面)に対する灯アセンブリ10の枢動は、角度調整器102及び枢動軸Aの長手方向軸を、その平面を画定する直交軸(例えば、y軸及びz軸)に位置合わせすることによって達成され得ると企図される。これに関して、角度照準機構50を使用して、任意の基準面に対する灯アセンブリ10の角度を調整することができる。
【0040】
図11を参照すると、灯アセンブリ10の角度を大きく調整するためには、ユーザは、ノブ106を、ばね112(
図5)のばね力に対抗して細長開口部58に対して下向きに移動させて、ウォーム歯車104を平歯車82との係合から解除させるように移動させる。言い換えれば、角度調整器102は、細長開口部58内の第1の上方位置から第2の下方位置まで回転軸受120を介して枢動される。いったんウォーム歯車104と平歯車82の係合が解除されると、ユーザは、灯アセンブリ10の角度に対して大きな調整を行うことができる。いったん灯アセンブリ10が所望角度に近づくと、ユーザは角度調整器102を解放し、ウォーム歯車104を平歯車82に再係合させることができる。この時点で、ユーザは、上述したように灯アセンブリ10の角度にわずかな調整を行うことができる。
【0041】
図12を参照すると、輪郭形成されたレッジ57a、57b(
図12では、レッジ57aのみが見える)は、灯アセンブリ10が(基準面150に対して決定される)ゼロ角度位置にあるときに、ハウジング14の縁部14aがレッジ57a、57b上にとどまるように輪郭形成されている。これに関して、灯アセンブリ10が、0度未満の角度に回転することを物理的に防止することができる。角度調整器102を使用して、灯アセンブリ10の角度を0.1度刻みで調整することができること企図される。
【0042】
上述したように、座金96(
図9)は止め座金であってもよい。これに関して、灯アセンブリ10が所望の角度に配置されると、座金96(
図9)が灯アセンブリ10を所望角度で固定するように、ナット94(
図9)を締め付けることができる。
【0043】
更に、
図8を参照すると、ウォーム歯車104及び平歯車82は、灯アセンブリ10(
図1)の重量が、ウォーム歯車104を回転させることができないように構成されている。これに関して、いったん灯アセンブリ10(
図1)が1回所望角度に配置されると、灯アセンブリ10(
図1)は角度調整器102を回転させることが困難になり、それにより、灯アセンブリ10(
図1)が所望角度で保持される。
【0044】
上記の実施形態では、歯車82は、キー92(
図8及び
図9)を介して灯アセンブリ10に固定される。
図13及び
図14に示される第2の実施形態では、第1の止めねじ132は、歯車82を通って延在して、歯車82を主軸72に固定する。第2の止めねじ134は、ハブ136を主軸72の別の部分に固定する。ハブ136を灯アセンブリ10の装着脚部12のうちの1つに固定するための1つ以上の締結具138が提供される。上記の実施形態と同様に、歯車82がウォーム歯車104に係合すると、角度調整器102の回転はウォーム歯車104を回転させ、次に、平歯車82、主軸72、及び灯アセンブリ10を回転又は枢動させる。
図13及び
図14では、第1の実施形態と同様の構成要素は、同じ参照番号を使用して参照される。簡潔にするために、これらの構成要素の詳細な説明は本明細書では繰り返さない。
【0045】
上で詳細に説明した実施形態では、ばね112(
図8)をハウジング52(
図6)に固定するために単独のねじ114(
図8)が提供された。
図13及び
図14に示される代替の実施形態では、ばね144をハウジング52(
図7A)の穴64(
図7A)に固定するために2つのねじ(図示せず)が提供される。
【0046】
本明細書では、例示的な実施形態を上述した。本明細書に記載の実施形態の特徴を組み合わせることができることを理解されたい。したがって、本発明の概念は、より広い態様において、図示及び説明された特定の詳細及び表現に限定されない。上記の装置及び方法は、本開示の範囲から逸脱することなく、変更及び修正を組み込み得ることが当業者にとっては明らかであろう。したがって、本発明は、開示された実施形態の特定の詳細に限定されず、添付の特許請求の範囲に具体化される精神及び範囲を包含する。