(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022119215
(43)【公開日】2022-08-16
(54)【発明の名称】車両用の接続カメラシステム
(51)【国際特許分類】
G08G 1/00 20060101AFI20220808BHJP
G08G 1/09 20060101ALI20220808BHJP
G16Y 40/60 20200101ALI20220808BHJP
G16Y 20/20 20200101ALI20220808BHJP
G16Y 10/40 20200101ALI20220808BHJP
【FI】
G08G1/00 D
G08G1/09 H
G16Y40/60
G16Y20/20
G16Y10/40
【審査請求】未請求
【請求項の数】20
【出願形態】OL
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2022015763
(22)【出願日】2022-02-03
(31)【優先権主張番号】17/166,949
(32)【優先日】2021-02-03
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(71)【出願人】
【識別番号】507342261
【氏名又は名称】トヨタ モーター エンジニアリング アンド マニュファクチャリング ノース アメリカ,インコーポレイティド
(74)【代理人】
【識別番号】100099759
【弁理士】
【氏名又は名称】青木 篤
(74)【代理人】
【識別番号】100123582
【弁理士】
【氏名又は名称】三橋 真二
(74)【代理人】
【識別番号】100092624
【弁理士】
【氏名又は名称】鶴田 準一
(74)【代理人】
【識別番号】100147555
【弁理士】
【氏名又は名称】伊藤 公一
(74)【代理人】
【識別番号】100123593
【弁理士】
【氏名又は名称】関根 宣夫
(74)【代理人】
【識別番号】100133835
【弁理士】
【氏名又は名称】河野 努
(72)【発明者】
【氏名】中川 真志
【テーマコード(参考)】
5H181
【Fターム(参考)】
5H181AA01
5H181AA25
5H181AA26
5H181BB04
5H181BB05
5H181BB20
5H181CC04
5H181CC27
5H181FF04
5H181FF10
5H181FF13
5H181FF22
5H181FF27
5H181FF33
5H181LL06
5H181LL09
5H181MC19
(57)【要約】
【課題】車両間で画像データを共有するための方法及びシステムを提供すること。
【解決手段】本システムは、道路を走行するとき第1車両の周りの環境の画像データを検出するように構成された第1車両の画像センサを含む。本システムは、又、検出された画像データを通信するように構成された第1車両のトランシーバを含む。本システムは、検出された画像データを受信するように構成された第2車両のトランシーバを含む。本システムは、又、検出された画像データに基づき道路の周りの環境のビューを表示するように構成された第2車両の表示画面を含む。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
車両間で画像データを共有するためのシステムであって、
道路を走行するとき第1車両の周りの環境の画像データを検出するように構成された前記第1車両の画像センサと、
前記検出された画像データを通信するように構成された前記第1車両のトランシーバと、
前記検出された画像データを受信するように構成された第2車両のトランシーバと、
前記検出された画像データに基づいて前記道路の周りの前記環境のビューを表示するように構成された前記第2車両の表示画面と、
を備える、システム。
【請求項2】
移動式機器であって、該移動式機器のトランシーバを介して前記検出された画像データを受信し、該移動式機器の表示画面を介して前記検出された画像データを表示するように構成された移動式機器を更に備える、請求項1に記載のシステム。
【請求項3】
前記画像センサが、360度の視野で画像データを検出するように構成され、
前記システムが、更に、ユーザーからの視野視点の入力に基づいて前記第2車両の前記表示画面に表示するために前記道路の周りの前記環境のビューを動的に与えるように構成された前記第2車両の電子制御ユニット(ECU)を備える、
請求項1に記載のシステム。
【請求項4】
前記検出された画像データと関連付けられた位置データを検出するように構成された前記第1車両の位置センサと、
前記第2車両の位置データを検出するように構成された前記第2車両の位置センサと、
前記第2車両の前記位置データ及び前記検出された画像データと関連付けられた前記位置データに基づいて前記道路の前記環境のビューを表示するように前記表示画面に命令するように構成された前記第2車両の電子制御ユニット(ECU)と、
を更に備える、請求項1に記載のシステム。
【請求項5】
複数の車両からそれぞれの車両が前記道路を走行するとき前記それぞれの車両の周りの前記環境の画像データを受信するように構成された遠隔データサーバを更に備える、請求項1に記載のシステム。
【請求項6】
前記遠隔データサーバは、前記複数の車両からの前記画像データに基づいて前記道路の周りの前記環境の複合ビューを生成するように構成される、請求項5に記載のシステム。
【請求項7】
前記道路を走行しながら前記第1車両の車両センサデータを検出するように構成された前記第1車両の1つ又は複数の車両センサと、
前記第1車両からの前記車両センサデータに基づいて、前記道路に沿って前記第2車両を自律的に操縦するように構成された前記第2車両の電子制御ユニット(ECU)と、
を更に備える、請求項1に記載のシステム。
【請求項8】
車両間で画像データを共有するためのシステムであって、
ある場所に居る第1車両の画像の要請を通信するように構成された前記第1車両のトランシーバと、
前記場所に居る前記第1車両の画像データを検出するように構成された第2車両の画像センサと、
前記画像データを通信するように構成された前記第2車両のトランシーバと、
遠隔データサーバであって、
前記場所に居る前記第1車両の前記画像の要請を受信し、
前記第2車両へ要請を通信し、
前記第2車両から前記画像データを受信し、
前記場所に居る前記第1車両の前記画像を前記第1車両へ通信する、
ように構成された遠隔データサーバと、
を備える、システム。
【請求項9】
前記場所が関心地点を含み、
前記システムが、更に、前記第1車両のユーザーから前記関心地点の識別事項を受信するように構成された入力ユニットを備える、
請求項8に記載のシステム。
【請求項10】
前記遠隔データサーバが、複数の可能性のある車両から前記第2車両を識別するように構成される、請求項9に記載のシステム。
【請求項11】
前記第2車両の前記識別は前記第2車両の位置、前記第1車両の位置及び前記関心地点の位置に基づく、請求項10に記載のシステム。
【請求項12】
前記第2車両の前記識別は、特定の時点における前記第2車両の予測位置及び前記第1車両の予測位置に基づく、請求項10に記載のシステム。
【請求項13】
前記第2車両は、前記第1車両の1つ又は複数の特徴に基づいて前記第1車両を識別し、前記第1車両の前記識別に基づいて前記場所に居る前記第1車両の画像データを検出する、請求項8に記載のシステム。
【請求項14】
前記1つ又は複数の特徴は、前記第1車両のライセンスプレート番号を含む、請求項13に記載のシステム。
【請求項15】
前記1つ又は複数の特徴は、メーカー、型、色又は車種の少なくとも1つを含む前記第1車両の物理的様相を含む、請求項13に記載のシステム。
【請求項16】
前記遠隔データサーバは、前記第2車両から受信した前記画像データから前記第1車両を識別する、請求項8に記載のシステム。
【請求項17】
前記第2車両は複数の第2車両であり、前記複数の第2車両の各々が、前記場所に居る前記第1車両の画像データを検出する、請求項8に記載のシステム。
【請求項18】
車両間で画像データを共有する方法であって、
画像撮影車両の画像センサによって、前記画像撮影車両の周りの環境の画像データを検出することと、
前記画像撮影車両のトランシーバによって、前記検出された画像データを通信することと、
画像受信車両のトランシーバ又は移動式機器のトランシーバによって、前記検出された画像データを受信することと、
前記画像受信車両の表示画面又は前記移動式機器の表示画面によって、前記画像撮影車両の周りの前記環境のビューを表示することと、
を含む、方法。
【請求項19】
前記画像撮影車両の周りの環境が、前記画像撮影車両が走行している道路を含み、前記画像撮影車両の周りの環境のビューが前記道路わきの風景を含む、請求項18に記載の方法。
【請求項20】
前記画像受信車両のトランシーバによって、ある場所に居る前記画像受信車両の画像の要請を通信することであって、前記場所に居る前記画像撮影車両の周りの環境のビューが、前記画像受信車両を含むという、要請を通信することと、
遠隔データサーバによって、前記場所に居る前記画像受信車両の前記画像の要請を受信することと、
前記遠隔データサーバによって、前記画像撮影車両へ前記要請を通信することと、
前記遠隔データサーバによって、前記画像撮影車両から前記画像データを受信することと、
前記遠隔データサーバによって、前記場所に居る前記画像受信車両の前記画像を前記画像受信車両へ通信することと、
を更に含む、請求項18に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本明細書は、第1車両から第2車両へ画像データを提供するためのシステム及び方法に関する。
【背景技術】
【0002】
車両は、1つの地点から別の地点へ人及び/又は貨物を輸送するために使用できる。車両は、例えば、仕事場、ランドマーク、レストラン又は家庭へ移動するために使用できる。車両を使用する移動時に、車両は、道路わきに風光明媚な景色(scenic views)を持つ道路を走行(traverse roads)できる。車両は、又、操縦が困難な道路を走行する場合がある。このような道路は、曲りくねり、狭い道路、未舗装道路及び高度の変化など、操縦を困難にする多くの特徴を持つ場合がある。従来の車両は、これらの道路を走行する経験を共有する手段を持たない。したがって、車両システムの改良の必要がある。
【発明の概要】
【0003】
本明細書で説明するのは、車両間で画像データを共有するためのシステムである。システムは、道路を走行するとき第1車両の周りの環境の画像データを検出するように構成された第1車両の画像センサを含む。システムは、又、検出された画像データを通信するように構成された第1車両のトランシーバを含む。システムは、又、検出された画像データを受信するように構成された第2車両のトランシーバを含む。システムは、又、検出された画像データに基づき道路の周りの環境のビュー(view)を表示するように構成された第2車両の表示画面を含む。
【0004】
又、車両間で画像データを共有するためのシステムについても説明する。システムは、1つの場所に居る第1車両の画像の要請を通信するように構成された第1車両のトランシーバを含む。システムは、又、前記場所に居る第1車両の画像データを検出するように構成された第2車両の画像センサを含む。システムは、又、画像データを通信するように構成された第2車両のトランシーバを含む。システムは、又、遠隔データサーバを含む。遠隔データサーバは、前記場所に居る第1車両の画像の要請を受信するように構成される。遠隔データサーバは、又、第2車両へ要請を通信するように構成される。遠隔データサーバは、又、第2車両から画像データを受信するように構成される。遠隔データサーバは、又、前記場所に居る第1車両の画像を第1車両へ通信するように構成される。
【0005】
車両間で画像データを共有する方法についても説明する。方法は、画像撮影車両の画像センサによって画像撮影車両の周りの環境の画像データを検出することを含む。方法は、画像撮影車両のトランシーバによって、検出された画像データを通信することを含む。方法は、画像受信車両のトランシーバ又は移動式機器のトランシーバによって、検出された画像データを受信することを含む。方法は、画像受信車両の表示画面又は移動式機器の表示画面によって、画像撮影車両の周りの環境のビューを表示することを含む。
【0006】
本発明の他のシステム、方法、特徴及び利点は、下記の図面及び詳細な説明を検証することによって当業者には明らかであろう。図面に示す構成部品は、必ずしも縮尺通りではなく、本発明の重要な特徴をより良く図解するために誇張する場合がある。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【
図1】本発明の様々な実施形態に従った、風光明媚なルートを走行する車両の図を示す。
【
図2】本発明の様々な実施形態に従った、風光明媚なルートの道路上の車両を示す。
【
図3】本発明の様々な実施形態に従った、車両によって検出された画像データを共有するためのシステムを示す。
【
図4A】本発明の様々な実施形態に従った、記録内容を示すユーザーインターフェイスのビューを示す。
【
図4B】本発明の様々な実施形態に従った、記録内容を示すユーザーインターフェイスのビューを示す。
【
図5A】本発明の様々な実施形態に従った、他の車両のカメラの使用を示す。
【
図5B】本発明の様々な実施形態に従った、他の車両のカメラの使用を示す。
【
図6A】本発明の様々な実施形態に従った、他の車両の識別を示す。
【
図6B】本発明の様々な実施形態に従った、他の車両の識別を示す。
【
図7】本発明の様々な実施形態に従った、システムのコンポーネントのブロック図を示す。
【
図8】本発明の様々な実施形態に従った、システムのプロセスを示す。
【発明を実施するための形態】
【0008】
本明細書において、車両間で画像データを共有するためのシステム、車両及び方法を開示する。車両のドライバは、様々なファクタ(例えば、曲りくねり、狭い道路、未舗装道路、高度の変化)のせいで走行が困難な道路及び/又は道路わきに風光明媚な景色を持つ道路を走行中の場合がある。いくつかの状況において、ドライバは、他者とドライバの経験を共有したい場合がある。このような道路走行の共有は、教訓的(その道路をどのように安全に走行するかを他のドライバに知らせるため)であるか、又は娯楽のために(車両の道路走行を体験するため及び/又は風光明媚な景色を観るために)使用できる。更に、車両のドライバは、風光明媚な場所又はランドマークに居る車両の写真を車両から出ることなく又は離れた有利なポイントから撮りたい場合がある。しかし、風光明媚な場所又はランドマークは、このようなことが不可能又は実際的ではない場所に在る可能性がある。
【0009】
従来の車両は、車両の道路走行を記録すること、道路わきの風光明媚な景色を捕捉すること又は特定の場所に居る別の車両の画像を捕捉することができない。本明細書において説明するシステム及び方法は、車両の道路走行を記録し、道路わきの風光明媚な景色を捕捉し、特定の場所に居る別の車両の画像を捕捉するために車両の画像センサを使用する。更に、本明細書において説明するシステム及び方法は、検出した画像及びビデオを他者と共有できる。
【0010】
熟練した又は地元のドライバの道路走行を共有することによって、後に続くドライバは、道路をどのように走行するかについてより良い情報を得ることができる。道路わきの風光明媚な景色を共有することによって、後に続くドライバは、別のときに見ることができることを知って、運転しながらあえて風光明媚な景色を観ようと言う気にならない可能性がある。風光明媚な場所又はランドマークに居る別の車両の画像を他の車両と共有することによって、他の車両のドライバは、自身を危険な又は不安定な状況に置いてあえて写真を撮ろうと言う気にならない可能性がある。これらの態様の各々は、車両及び車両のドライバの安全を向上し、同時に、他のドライバ及びそのそれぞれの車両の全体的安全を向上する。
【0011】
本明細書において、「ドライバ」は、車両が非自律車両である場合は車両を運転する人を指し、かつ/又は車両を自律的又は半自律的に運転するために使用される1つ又は複数のコンピュータプロセッサを指す場合もある。「ユーザー」は、車両が非自律車両である場合車両の運転者又は乗客を指し、「ユーザー」は、又、車両が自律又は半自律車両である場合、車両の乗客を指すために使用できる。
【0012】
図1は、道路104及び道路上を走行する車両102を示す。車両102のドライバは、熟練のドライバ又は特定の道路104に慣れた地元民である可能性がある。
図1に示すように、道路104は、風光明媚なエリアに在る。多くの状況において、風光明媚なエリアの道路は、風が強いか、又は走行が難しい場合がある。したがって、このような道路を初めて走行するドライバは、道路及び道路を安全に走行するために要求される多くの操縦技術に慣れていない可能性がある。更に、安全のために、ドライバは、道路104を安全に走行することに集中していて、道路の風光明媚な様相を見ることができない可能性がある。
【0013】
図2は、道路104及び車両102を示す。車両102の熟練したドライバは、車両102の1台又は複数台のカメラ202を使用してドライバの道路104走行を記録できる。このように、車両102は、画像撮影車両と呼ぶことができる。カメラ202は、ビデオ又は静止画像の形式で画像データを検出するように構成できる。カメラ202は、任意の角度(例えば、35度、90度、180度、360度)の視野を持つことができ、車両102の内部及び外部を含めて、車両102上の任意の場所に位置付けることができる。
【0014】
車両102のカメラ202は、車両102が第1カーブ204及び/又は第2カーブ206など道路104の様々な部分を走行するとき、画像データを捕捉できる。画像データは、車両102の前、車両102の脇、車両102の背後の景色及びその間の任意の様相を捕捉できる。
【0015】
車両102は、風光明媚なエリアに到着したとき画像データを検出するようカメラ202に自動的に命令できる。車両102は、地理的位置のID(識別事項: identification)(例えば、GPS座標において)を含むマップデータを持つメモリを備えることができ、ここでは画像データが重要である場合がある。車両102は、車両102のユーザーからのプロンプトを受けたとき画像データを検出するようカメラ202に命令できる。車両102のユーザーは、車両102の入力ユニット(例えば、タッチスクリーン、ボタン、マイクロフォン)を使用してプロンプトを与えることができる。
【0016】
画像データがカメラ202によって検出され、記録されたら、画像データは、様々な機器によって使用できる。
図3は、車両102によって記録された画像データの共有を示す。車両102は、1つ又は複数のトランシーバを介してネットワーク304(例えば、インターネット)に通信上結合できる。ネットワーク304は、それぞれのトランシーバを介して他の複数の機器にアクセス可能とすることができる。
【0017】
第2車両302は、ネットワーク304に通信上結合でき、車両102から画像データを受信できる。第2車両302は、車両102のカメラ202によって検出された画像データを第2車両302内の1つ又は複数の表示画面上に表示できる。このように、第2車両302は、画像受信車両と呼ぶことができる。第2車両302は、又、車両102からの検出画像データを、道路104を走行するためのガイダンスとして使用できる。例えば、第2車両302は、車両速度及び車両の旋回などの画像データの分析から、道路104を走行する車両102の様々な様相を検出できる。第2車両302は、第2車両302が道路104を走行するときこれらの検出された走行の様相を使用できる。いくつかの実施形態において、第2車両302は、道路104を自律的に操縦し走行するために検出された様相を使用できる。いくつかの実施形態において、第2車両302は、危険の可能性がある道路104の部分を予測して第2車両302のドライバに警告を与えることができる。
【0018】
いくつかの実施形態において、車両102は、又、道路104を走行しながら車両102の様々な運行形態を検出するための1つ又は複数のセンサ(例えば、IMU、加速計、ステアリングホイールセンサ、アクセルペダルセンサ、ブレーキペダルセンサ、ジャイロ、ドライブトレインセンサ)を含む。この車両センサデータは、車両センサデータを検出するとき車両102の位置(例えば、地理的座標)と調整できる。したがって、車両センサデータは、車両102が道路104を走行するとき車両102の運行を正確に表現できる。
【0019】
道路の走行に関連付けられるこの車両センサデータは、カメラ202からの画像データと一緒に通信できる。いくつかの実施形態において、車両センサデータは、画像データなしに通信される。第2車両302は、道路104を自律的に操縦し走行するために及び/又は危険の可能性のある道路104の部分を予測して第2車両302のドライバに警告を与えるためにセンサデータを使用できる。例えば、車両データは、第2車両302の位置データと調整でき、第2車両302は、車両102からの車両センサデータを使用して道路104を自律的に走行しながら、第2車両302の車両運行を反映又は模倣できる。
【0020】
移動式機器306(例えば、スマートフォン、タブレット、ラップトップ)は、ネットワーク304に通信上結合でき、車両102からの画像データを受信できる。移動式機器306は、車両102のカメラ202によって検出された画像データを移動式機器306の表示画面上に表示できる。このようにして、移動式機器306のユーザーは、風光明媚な景色を観る楽しみのために又は将来道路104を走行することに備えて、車両102の視点(perspective)を見ることができる。
【0021】
仮想現実(VR)ヘッドセット308は、ネットワーク304に通信上結合でき、車両102から画像データを受信できる。VRヘッドセット308は、車両102のカメラ202によって検出された画像データを、VRヘッドセット308の表示画面上に表示できる。VRヘッドセット308に示される視野視点(viewing perspective)は、VRヘッドセット308のユーザーの検出される動きに基づいて変化できる。このように、VRヘッドセット308のユーザーは、風光明媚な景色を楽しむために又は将来の道路104の走行に備えるために、車両102の視点を見ることができる。VRヘッドセット308によって使用される画像データは、車両102の360度カメラから得られるか又は道路104を走行しながら画像データを検出する1台又は複数台の車両(例えば、車両102)からの様々な別個の画像データから得られる複合360度ビューとすることができる。
【0022】
車両102からの画像データは、後続車両が道路104に接近しつつあるとき又は道路104に到着したとき、後続車両が後続車両のユーザーに通知できるように、ロケーションタグと関連付けることができる。
【0023】
図4Aは、後続車両(例えば、第2車両302又は画像受信車両)の表示画面402を示す。表示画面402は、後続車両の計器盤、後部娯楽システムまたは報道娯楽ユニットに配置できる。表示画面402は、後続車両のプロセッサ(例えば、ECU)によって与えられるグラフィックユーザーインターフェイス404を表示するように構成される。グラフィックユーザーインターフェイス404は、後続車両の位置に関連付けられる風光明媚な景色内容があることを示し、ユーザーがその内容を観たいか否かを尋ねる。「はい」406及び「いいえ」408のそれぞれのアイコンが提示される。
【0024】
ユーザーが「いいえ」408アイコンを選ぶと、表示画面402との対話を終了できる。
図4Bは、「はい」406アイコンが選ばれた場合のビューの例を示す。表示画面402は、車両102によって捕捉された風光明媚な景色410を示すことができる。車両102の複数のカメラ又は回転カメラから得られる視野視点が複数ある場合、ユーザーは、入力ユニットを使用して風光明媚な景色410の視野視点を制御できる。
【0025】
表示画面402を介して風光明媚な景色410を提供することによって、車内に居て風光明媚な景色410を見る人は、車両のドライバの限界又は車両自体の限界のために車内に座ったままでは見ることができない視点を体験できる。
【0026】
後続車両が自律的に道路104を走行するため又は道路104を走行するとき後続車両のドライバに通知を与えるために、後続車両が車両102からの走行の様相を使用する場合、道路104を走行しながら車両102からの補足的なガイダンスが使用されることがドライバに通知される。
【0027】
車両が風光明媚な景色410の場所に居るとき、風光明媚な景色410を表示することに加えて、後続車両又は移動式機器のユーザーは、オンデマンドで風光明媚な景色410を見ることができる。風光明媚な景色410は、後続車両又は移動式機器のユーザーが見るための複数の風光明媚な景色の1つである場合がある。複数の風光明媚な景色は、遠隔データサーバに記憶して、ネットワーク(例えば、ネットワーク304)を介してアクセス可能とすることができる。複数の風光明媚な景色の各々は、例えば、風光明媚な景色が捕捉されたとき車両を運転していたドライバの名前、風光明媚な景色の日時、又は走行ルートの難しさ、などのビューの様々な様相と関連付けることができる。ユーザーは、複数の風光明媚な景色の任意のものを見るために選択でき、複数の風光明媚な景色は、ユーザーによって分類及び/又は選択できる。
【0028】
道路の走行ビューを共有する以外に、本明細書に説明するシステムは、別の車両の視点からの車両の画像を取得するためにも使用できる。この形態を
図5A~5Bに示す。第1車両502は、風光明媚なエリアに居て、第1車両502の周りの風光明媚なエリアと一緒に第1車両502の写真を撮りたいと思うとする。多くの状況において、第1車両502のユーザーが第1車両502から出て、第1車両502を撮影するための場所に自身の身を置くことは安全ではない又は実際的では可能性がある。
【0029】
図5Aにおいて、ユーザーが第1車両502から出て木の間に在る第1車両502の写真を撮るためには川が障害となっている。他の状況において、例えば、背景が通行量の多いエリアに位置するモニュメントを含み、第1車両502を駐車することが実際的ではない場合には、他の障害がある可能性がある。
【0030】
このような状況において、第2車両552は、1台又は複数台のカメラ554を含む場合がある。カメラ554は、車両102のカメラ202と同様とすることができる。カメラ554は、風光明媚な背景と一緒に第1車両502の画像データを検出できる。画像データは、第1車両502に送信されかつ/又は1つ又は複数の機器(例えば、移動式機器又は車両)によってアクセスするために遠隔データサーバに記憶できる。このように、第1車両502は、画像受信車両又は画像要請車両と呼ぶことができ、第2車両552は画像撮影車両と呼ぶことができる。
【0031】
図5Bは、第2車両552のカメラ554によって撮影された第1車両502の画像506を示す表示画面504を示す。表示画面504は、第1車両502の表示画面、移動式機器(例えば、移動式機器306)の表示画面又は任意のネットワーク接続機器であり得る。
【0032】
第2車両552に第1車両502の画像データを検出させることによって、第1車両502のユーザーは、第1車両502の画像を安全に取得できる。いくつかの実施形態において、第1車両502のユーザーは、車から出ても安全な場所で車両から出ることができ、第2車両552によって捕捉される画像の中に居ることもできる。
【0033】
図6Aは、第1車両602(例えば、第1車両502又は画像受信車両又は画像要請車両)が、1台又は複数台の第2車両604(例えば、第2車両552又は画像撮影車両)によって一緒に写真が撮影されることを望む関心地点606を示すマップ600を示す。
【0034】
第1車両602は、第1車両602のユーザーから関心地点606のIDを受信する。IDは、第1車両602の入力ユニット(例えば、タッチスクリーン、ボタン、マイクロフォン)を介して受信できる。第1車両602は、写真の要請を遠隔データサーバへ通信でき、要請は、関心地点606のIDを含むことができる。関心地点606のIDは、地理的座標(例えば、GPS座標)と関連付けることができ、この地理的座標は、第1車両602又は遠隔データサーバによって取得できる。
【0035】
遠隔データサーバは、その後、第1車両602の識別情報及び/又は関心地点606の位置を含めて、複数の第2車両604へ写真の要請を通信できる。識別情報は、第1車両602の物理的特性(メーカー、型、色、車種)及び/又は第1車両602の識別符号(ライセンスプレート番号)を含むことができる。
【0036】
複数の第2車両604は、第1車両602が関心地点606の付近に居るときに第1車両602の1枚又は複数枚の写真を撮影できる。本明細書において使用する場合、関心地点606の付近は、第1車両と関心地点を1枚の写真に捉えることができる関心地点との間の空間関係を意味できる。
【0037】
遠隔データサーバは、関心地点606の周りの境界線608に対する第2車両604の位置に基づいて複数の第2車両604を測定できる。この境界608内の車両は、第1車両602が関心地点606の付近に居るとき同時に関心地点606及び第1車両602の付近に居るとき、第2車両604として識別できる。これらの第2車両604は、1台又は複数台の車載カメラを使用して画像データを検出せよと言う命令を受信できる。これらの第2車両604は、画像データを検出し、遠隔データサーバ又はその他のコンピューティング機器は、写真内の第1車両602を識別して、これらの写真を保存できる。このようにして、遠隔データサーバ又はその他のコンピューティング機器は、大量の画像データを受信する可能性があり、どのサブセットの画像データが第1車両602及び関心地点606を含むかを測定するタスクを課せられる。人工知能及び/又は機械学習の技術を使用して、第1車両602及び関心地点606を識別し、画像の質を評価できる。画像の質は、第1車両602に焦点が合っているか又は第1車両602及び/又は関心地点606が画像の中心にあるか否かを含めて様々なファクタの影響を受ける可能性がある。
【0038】
あるいは又はこれに加えて、第2車両604は、第1車両602(例えば、メーカー、型、色)及び関心地点606(例えば、構造的特徴、道路目及び番号、標識)の1つ又は複数の特徴に基づいて第1車両602及び関心地点606を識別でき、第2車両604は、その後第1車両602及び関心地点606の写真を撮影できる。したがって、遠隔データサーバ又は他のコンピューティング機器は、第2車両604から第1車両602及び関心地点606を含む画像データを受信するだけでよい。
【0039】
図6Bは、第1車両652(例えば、第1車両502又は画像受信車両又は画像要請車両)が接近しつつあり1台又は複数の第2車両654(例えば、第2車両552又は画像撮影車両)によって第1車両と一緒に写真を撮って欲しい関心地点606を示すマップ650を示す。
【0040】
第1車両652は、第1車両652のユーザーから関心地点606のIDを受信できる。IDは、第1車両652の入力ユニット(例えば、タッチスクリーン、ボタン、マイクロフォン)を介して受信できる。第1車両652は、遠隔データサーバへ写真の要請を通信でき、要請は、関心地点606のIDを含むことができる。関心地点606のIDは、地理的座標(例えば、GPS座標)と関連付けることができ、この地理的座標は、第1車両652又は遠隔データサーバによって取得できる。
【0041】
遠隔データサーバは、その後第1車両652の識別情報及び/又は関心地点606の位置を含めて写真の要請を複数の第2車両654へ通信できる。識別情報は、第1車両652の物理的特徴(例えば、メーカー、型、色)及び/又は第1車両652の識別符号(例えば、ライセンスプレート番号)を含むことができる。
【0042】
複数の第2車両654は、第1車両652が関心地点606の付近に居るときに第1車両652の1枚又は複数枚の写真を撮影できる。第2車両654は、第1車両652が関心地点606の付近に居ると予想されるときに第2車両654の予測位置に基づいて識別できる。
【0043】
第1車両652が関心地点606の付近に居る時点は、第1車両652及び/又は遠隔データサーバによって測定されて、第2車両654に提示できる。第1車両652が関心地点606の付近に居る時点を第1車両652が測定する場合、第1車両652は、第1車両652が関心地点606の付近に居る時点を測定するために交通量データ及びナビゲーションデータと一緒に第1車両の現在位置を使用できる。第1車両652が関心地点606の付近に居る時点を遠隔データサーバが測定する場合、遠隔データサーバは、第1車両652から第1車両652の現在位置を受信し(例えば、第1車両から要請が送信されるとき又はその後に)、遠隔データサーバは、第1車両652が関心地点606の付近に居る時点を測定するために交通量データ及びナビゲーションデータと一緒に第1車両の位置データを使用できる。
【0044】
測定された時点を使用して、要請の送信先の第2車両654を識別できる。1台又は複数台の第2車両654は、可能性のある車両のプールから識別できる。1台又は複数台の第2車両654の識別は、第1車両652が関心地点606の付近に居る時点の第2車両654の予測位置を測定するために、可能性のある車両の各々について現在位置、既知の現在目的地、既知の運転パターン、及び/又は現在ルートに基づいて行える。
【0045】
本明細書において説明するシステム及び方法において、第2車両(例えば、第2車両552、604、654)のカメラによる写真の撮影は、第2車両のドライバ又は乗客が警告を受けることなく行える。したがって、システムは、画像データを共有する受動システムとすることができる。いくつかの実施形態において、第2車両の所有者またはユーザーは、第2車両のカメラによって検出された画像データの共有に参加することに同意を与えることができる。いくつかの実施形態において、第2車両のカメラによって検出された画像データは、画像データが第1車両(例えば、第1車両502、602、652)への送信のために遠隔データサーバへ通信された後に、第2車両のローカルメモリから自動的に削除できる。いくつかの実施形態において、画像データは、第2車両が第1車両の付近に居るとき車車間(V2V)通信プロトコルを使用して第2車両から第1車両へ直接送られる。
【0046】
図7は、システム700を示す。システム700は、第1車両702A、第2車両702B、遠隔データサーバ736及び移動式機器722を含む。文字接尾辞を有するコンポーネントは、まとめて又は個別に、文字接尾辞の前の番号で呼ぶ場合がある。例えば、車両702は、第1車両702A及び第2車両702Bをまとめて意味するか、又は第1車両702A又は第2車両702Bを個別に意味することもできる。車両702は、車両102、302、502、552、602、604、652、654など本明細書において説明する車両の任意のものと同様のものとすることができる。
【0047】
車両702は、自動又は手動トランスミッションを持つことができる。車両702は、人、物又は永久的又は一時的に固定された装置を輸送できる輸送機関である。車両702は、乗用車、スポーツユーティリティビークル、トラック、バス、バン又はその他のモーター又はバッテリ駆動車両など、自走車輪付き輸送機関とすることができる。例えば、車両702は、電動車、バイブリッド車、差込型ハイブリッド車、燃料電池車又はモーター/発電機を含むその他のタイプの車両とすることができる。車両の他の例は、二輪車、列車、飛行機又はボート及び輸送できるその他の形式の輸送機関を含む。
【0048】
車両702は、非自律的運行又は半自律的運行又は自律的運行が可能である場合がある。即ち、車両702は、人間のドライバが運転するか又は人の入力なしに自動操縦及びナビゲートできる。半自律的又は自律的に運行する車両は、自律的に運転するための1つ又は複数のセンサ及び/又はナビゲーション装置を使用できる。
【0049】
車両702は、トランシーバ708(例えば、708A及び708B)、入出力機器712(例えば、712A及び712B)、メモリ706(例えば、706A及び706B)、位置センサ710(例えば、710A及び710B)、画像センサ704(例えば、704A及び704B)に接続されたECU703(例えば、703A及び703B)を含む。ECU703は、車両の1回又は複数回の運行を制御するために適切にプログラムされた1つ又は複数のECUとすることができる。1つ又は複数のECU703は、単一ECU又は複数のECUとして実現できる。ECU703は、車両のコンポーネントのいくつか又は全てに電気的に結合できる。いくつかの実施形態において、ECU703は、車両全体の1回又は複数の運行を制御するように構成された中央ECUである。いくつかの実施形態において、ECU703は、車両内に配置され、各々が車両の1つ又は複数の局地的運行を制御するように構成された複数のECUである。いくつかの実施形態において、ECU703は、非一時的メモリ706に記憶された命令を実行するように構成された1つ又は複数のコンピュータプロセッサ又はコントローラである。車両702の要素の全ては、通信バスを介して接続できる。
【0050】
本明細書において説明するように、画像センサ704(例えば、カメラ202、554)は、車両702外部の環境の画像データを検出するように構成される。画像センサ704は、任意の角度(例えば、35度、90度、180度、360度)の視野を持つことができ、車両702の内部又は外部を含めて、車両の102の任意の場所に位置付けできる。画像センサ704は、連続的に又はECU703によって命じられる通りに画像データを自動的に検出できる。
【0051】
位置センサ710は、位置データを検出するように構成される。位置センサ710は、GPSユニット又は車両702の位置を測定するための他の機器とすることができる。ECU703は、車両の位置を測定するために、メモリ706に記憶されたマップデータと一緒に位置データを使用できる。いくつかの実施形態において、位置センサ710は、マップデータへのアクセスを有し、車両の位置を測定して、車両の位置をECU703へ提供できる。
【0052】
入出力機器712は、ナビゲート先のアドレス、関心地点で撮影する写真の要請又は本明細書において説明するように別の車両が撮影したビデオ又は画像にアクセスするための要請など、ユーザーからの入力を受信するように構成される。入出力機器712は、例えば、タッチスクリーンディスプレイ、マイクロフォン、キーパッド、ジェスチャを検出するためのカメラ及び/又は1つ又は複数のボタン又はダイアルを含むことができる。入出力機器712は、又、ナビゲーション指示などの出力をユーザーへ与えるように構成される。入出力機器712は、例えば、表示画面、ヘッドアップディスプレイユニット、スピーカ又はバイブレーションユニットを含むことができる。入出力機器712は、ユーザーの入力を受信しユーザーへ出力を与えるために一緒に作動しECU703の命令を受ける複数の機器及びユニットを含むことができる。
【0053】
メモリ706は、ECU703に接続され、車両の他の任意のコンポーネントに接続できる。メモリ706は、画像データ、マップデータ、位置データ又はトランシーバ708を介して遠隔データサーバ736、別の車両702又は移動式機器722から受信した任意のデータなど、本明細書において説明する任意のデータを記憶するように構成される。
【0054】
車両702は、ネットワーク720に結合できる。ローカルエリアネットワーク(LAN)、ワイドエリアネットワーク(WAN)、セルラーネットワーク、デジタル近距離通信(DSRC)、LORA(遠距離)、インターネット、又はその他のタイプの相互接続またはこれらの組合せなどのネットワーク720が、車両702を他の車両702、遠隔データサーバ736及び/又は移動式機器722に接続する。
【0055】
トランシーバ708は、Wi-Fiユニット、Bluetooth(登録商標)ユニット、無線周波識別(RFID)タグ又はリーダー、DSRCユニット、LORAユニット又はセルラーネットワーク(3G、4G又は5Gなど)又はその他の任意の無線テクトロジーにアクセスするためのセルラーネットワークユニットなどの通信ポートまたはチャンネルを含むことができる。トランシーバ708は、車両に物理的に接続されない機器及びシステムとの間でデータを送受信できる。例えば、ECU703は、遠隔データサーバ736と通信できる。更に、トランシーバ708は、ネットワーク720にアクセスでき、これに、遠隔データサーバ736も接続される。
【0056】
第1車両702AのECU703Aは、
図1及び2に関連して本明細書において説明するように、第1車両702Aが道路を走行するとき画像センサ704Aを使用して画像データを検出し記憶できる。画像データは、道路を走行する第1車両702Aを示す写真又はビデオである場合があり、第1車両702Aの周りの風光明媚な環境も示すことができる。
【0057】
画像データは、トランシーバ708Aを使用して第1車両702Aから遠くへ通信できる。画像データは、ネットワーク720を介して又は直接(例えば、車車間通信プロトコルを使用して)、第2車両702Bによって受信できる。画像データは、遠隔データサーバ736によって受信でき、遠隔データサーバは、その後画像データを他の車両又はコンピューティング機器へ送信できる。画像データは、これを見るために移動式機器722(例えば、スマートフォン、タブレット、ラップトップ、VRヘッドセット)によって受信できる。
【0058】
本明細書において説明するように、第2車両702Bは、第1車両702Aによって撮影された道路を第2車両702Bが自律的に運転するのを助けるために第1車両702Aによって検出された画像データ及び他の任意の走行の様相(例えば、IMUからの慣性データ、加速計からの加速データ、速度センサからの車両速度データ、ステアリングホイールセンサからのステアリングデータ、アクセルペダルセンサからのドライバ加速データ、及び/又はブレーキペダルセンサからのブレーキデータ)を使用できる。
【0059】
第1車両702AのECU703Aは、又、第1車両702A(例えば、第1車両502、602)のユーザーからの要請及び関心地点(例えば関心地点606)のIDを受信できる。IDは、入出力機器712Aを介して受信できる。第1車両702Aは、遠隔データサーバ736へ写真の要請を通信でき、要請は、関心地点のIDを含むことができる。
【0060】
遠隔データサーバ736は、第1車両702Aの識別情報及び/又は関心地点の位置を含めて写真の要請を1台又は複数台の第2車両702B(例えば、第2車両552、604)へ通信できる。識別情報は、第1車両702Aの物理的特徴(例えば、メーカー、型、色)及び/又は第1車両702Aの識別符号(例えば、ライセンスプレート番号)を含むことができる。
【0061】
1台又は複数台の第2車両702Bは、第1車両702Aが関心地点の付近に居るとき第1車両702Aの1枚又は複数枚の写真を撮影できる。遠隔データサーバ736は、関心地点の周りの境界に対する1台又は複数台の第2車両702Bの位置に基づいて1台又は複数台の第2車両702Bを測定できる。1台又は複数台の第2車両702Bは、連続的に又は周期的に、位置センサ710Bによって検出された位置データを遠隔データサーバ736へ送信できる。
【0062】
この境界内に居る第2車両702Bは、1台又は複数台の車載カメラを使用して画像データを検出せよと言う命令を受信できる。いくつかの実施形態において、第2車両702Bは、画像データを検出し、写真内の第1車両702Aを識別しこれらの写真を保存するために画像データを遠隔データサーバ736又は他のコンピューティング機器へ送信できる。いくつかの実施形態において、第2車両702Bは、第1車両702A(例えば、メーカー、型、色)及び関心地点(例えば、構造的特徴、道路名および番号又は標識)の1つ又は複数の特徴に基づいて第1車両702A及び関心地点を識別し、その後、第2車両702Bは、第1車両702A及び関心地点の写真を撮影できる。
【0063】
いくつかの実施形態において、第2車両702Bは、第1車両702A及び第2車両702Bが同様の時点で関心地点の付近に居ることを予測して、事前に識別できる。
【0064】
第1車両702A(例えば、第1車両652)のECU703Aが第1車両702Aのユーザーから関心地点のIDを受信した後、第1車両702Aは、関心地点のIDと一緒に写真の要請を遠隔データサーバへ通信できる。
【0065】
第1車両702Aが関心地点の付近に居る時点は、第1車両702A及び/又は遠隔データサーバ736によって測定でき、1台又は複数台の第2車両702Bに提示できる。第1車両702Aが関心地点の付近に居る時点を第1車両702Aが測定する場合、第1車両702Aは、第1車両702Aが関心地点の付近に居る時点を測定するために交通量データ及びナビゲーションデータと一緒に第1車両の現在位置を使用できる。第1車両702Aが関心地点の付近に居る時点を遠隔データサーバ736が測定する場合、遠隔データサーバ736は、第1車両702Aから第1車両702Aの現在位置を受信し(例えば、第1車両から要請が送信されるとき又はその後の時点で)、遠隔データサーバ736は、第1車両702Aが関心地点の付近にいる時点を測定するために交通量データ及びナビゲーションデータと一緒に第1車両の位置データを使用できる。
【0066】
測定された時点は、要請の送信先の1台又は複数台の第2車両702B(例えば、第2車両654)を識別するために使用できる。1台又は複数台の第2車両702Bは、可能性のある車両のプールから識別できる。1台又は複数台の第2車両702Bの識別は、第1車両702Aが関心地点の付近にいる時点で予想される第2車両702Bの位置を測定するために、可能性のある車両の各々についての現在位置、既知の現在目的地、既知の運転パターン、及び/又は現在ルートに基づいて行える。
【0067】
遠隔データサーバ736は、次に、第1車両702Aの識別情報及び/又は関心地点の位置を含めて写真の要請を1台又は複数台の第2車両702Bへ通信できる。1台又は複数台の第2車両702Bは、その後第1車両702Aが関心地点の付近にいるときに第1車両の702A写真を1枚又は複数枚撮影できる。
【0068】
遠隔データサーバ736は、非一時的メモリ740と、非一時的メモリ740に記憶された命令を実行するように構成されたプロセッサ438と、車両702など他の機器との間でデータを送受するように構成されたトランシーバ442と、を含むことができる。遠隔データサーバ736は、異なるサービスプロバイダの1つ又は複数のサーバとすることができる。1つ又は複数のサーバの各々は、1つ又は複数のデータベースに接続できる。サービスプロバイダは、ナビゲーションマップ、天気及び/又は交通量データなどのデータを車両に提供できる。
【0069】
データベースは、コンピュータ又はサーバなどによってサーチし検索するために組織化された情報断片の任意の集合であり、データベースは、表、概略図、問合せ、レポート又はその他の任意のデータ構造に組織化できる。データベースは、任意の数のデータベース管理システムを使用でき、情報を記憶又は提供する第三者サーバ又はウェブサイトを含むことができる。情報は、リアルタイム情報、周期的更新情報又はユーザー入力情報を含むことができる。サーバは、ファイルのアクセス又は周辺機器の共有などのサービスをネットワーク内の他のコンピュータに提供するために使用されるネットワークのコンピュータとすることができる。ウェブサイトは、ドメイン名と関連付けられる1つ又は複数のリソースの集合とすることができる。
【0070】
システムには、移動式機器722(例えば、移動式機器306)も含まれ、移動式機器は、非一時的メモリ728に記憶された命令を実行するように構成されたプロセッサ724を含む。移動式機器722は、又、トランシーバ708及び742と同様のトランシーバ726を含む。移動式機器722は、又、本明細書において説明するように、ユーザーから入力を受信しユーザーに出力を表示するように構成された入出力機器730も含む。入出力機器730は、タッチスクリーン、マイクロフォン、スタイラス又はキーボードなどの入力機器(又は入力ユニット)、及びタッチスクリーン、表示画面又はスピーカなどの出力機器(又は出力ユニット)である。本明細書において説明するように、移動式機器722は、道路走行中に車両702によって検出された画像データについてユーザーに画像データを提供するために使用できる。
【0071】
システムには、非一時的メモリ740に記憶された命令を実行するように構成されたプロセッサ738を含む遠隔データサーバ736も含まれる。遠隔データサーバ736も、トランシーバ708及びトランシーバ726と同様のトランシーバ742を含む。遠隔データサーバ736は、画像データの通信を含めて車両702間の通信を容易にできる。遠隔データサーバ736は、又、第1車両702Aからの画像の要請及び1台又は複数台の第2車両702Bによる要請された画像の履行及び送出を調整できる。遠隔データサーバ736は、又、他の機器(例えば、第2車両702B及び移動式機器722)が検出された画像データを後で見られるように、第1車両が道路の走行中に撮影した第1車両702Aからの検出画像データを記憶できる。遠隔データサーバ736は、複数の車両(例えば、102、702)から検出された画像データを収集して、別の機器が見るために走行道路の周りの環境の複合360度ビューを生成できる。遠隔データサーバ736は、機械学習又は人工知能の技術を使用して、画像を結合して複合360度ビューにすることができる。
【0072】
2台の車両702A~702Bしか図示しないが、任意の台数の車両を使用できる。同様に、1つの遠隔データサーバ736しか図示しないが、相互に通信する任意の数の遠隔データサーバを使用できる。複数の遠隔データサーバを使用して、遠隔データサーバを横断して記憶されるメモリのデータ容量を増やすか又は複数の遠隔データサーバの間でコンピューティング負荷を分散することによって、遠隔データサーバのコンピューティング効率を増すことができる。複数の遠隔データサーバは、任意のタイプのネットワークまたはインターネットを使用して相互接続できる。
【0073】
本明細書において使用するとき、「ユニット」は、1つ又は複数のコンピュータプロセッサ、コントローラ又は非一時的メモリに記憶された命令を実行するように構成されたコンピューティング機器などのハードウェアコンポーネントを意味することができる。
【0074】
図8は、本明細書において説明するシステムによって実施されるプロセス800を示す。プロセス800は、車両間で画像データを共有するためのものである。
【0075】
画像撮影車両(例えば、車両102、552)の画像センサ(例えば、画像センサ704)は、画像撮影車両の周りの環境の画像データを検出する(ステップ802)。画像データは、静止画像またはビデオの形式とすることができる。画像センサは、画像撮影車両上で外向きであり、任意の視野(例えば、35度、70度、90度、180度、360度)の画像データを検出するように構成できる。
【0076】
図1及び2に示すように、画像撮影車両の周りの環境の画像データは、画像撮影車両が走行している道路の周りの環境のビューである可能性がある。
図5A及び5Bに示すように、画像撮影車両の周りの環境の画像データは、画像要請車両又は画像受信車両(例えば、車両502)を含むことができる。
【0077】
画像受信車両(又は画像要請車両)は、トランシーバ(例えば、トランシーバ708)を使用して、画像撮影車両がある場所の付近に居て画像撮影車両の周りの環境のビューに画像受信車両を含むときその場所に居る画像受信車両の画像の要請を通信できる。
【0078】
画像撮影車両のトランシーバ(例えば、トランシーバ708)は、検出された画像データを通信し(ステップ804)、画像受信車両のトランシーバ又は移動式機器のトランシーバ(例えば、トランシーバ726)は、画像データを受信する(ステップ806)。画像データは、画像撮影車両から画像受信車両へ例えば車車間通信プロトコルを使用して直接通信できる。あるいは又はこれに加えて、画像データは、遠隔データサーバ(例えば、遠隔データサーバ736)を使用して画像撮影車両から画像受信車両へ通信でき、画像撮影車両は、遠隔データサーバに画像データをアップロードし、画像受信車両は、遠隔データサーバから画像データを取得する。移動式機器(例えば、移動式機器306、722)は、画像撮影車両から直接あるいは遠隔データサーバから画像データを取得できる。
【0079】
画像受信車両又は移動式機器の表示画面は、画像撮影車両の周りの環境のビューを表示する(ステップ808)。画像撮影車両の周りの環境のビューは、画像撮影車両が走行する道路の風景である可能性がある。画像撮影車両の周りの環境のビューは、画像受信車両を含む可能性があり、任意に、関心地点を含むことができる。
【0080】
画像受信車両(又は画像要請車両)は、画像受信車両のユーザーから、関心地点(例えば、関心地点606)のIDを受信できる。IDは、画像受信車両の入力ユニット(例えば、入出力機器712)を介して受信できる。画像受信車両は、遠隔データサーバへ写真の要請を通信でき、要請は、関心地点のIDを含むことができる。関心地点のIDは、地理的座標(例えば、GPS座標)と関連付けることができ、地理的座標は、画像受信車両又は遠隔データサーバによって取得できる。
【0081】
遠隔データサーバは、その後複数の画像撮影車両へ画像受信車両の識別情報及び/又は関心地点の位置を含めて画像の要請を通信できる。識別情報は、画像受信車両の物理的特徴(メーカー、型、色、車種)及び/又は画像受信車両の識別符号(例えば、ライセンスプレート番号)を含むことができる。複数の画像撮影車両は、画像受信車両が関心地点の付近にいるときに画像受信車両の1枚又は複数枚の写真を撮影できる。
【0082】
遠隔データサーバは、関心地点の周りの境界に対する画像撮影車両の位置に基づいて複数の画像撮影車両を測定できる。この境界内に居る車両は、この車両が関心地点の付近に居て画像受信車両が同時に関心地点の付近にいるとき、画像撮影車両となり得る。これらの画像撮影車両は、1台又は複数台の車載カメラを使用して画像データを検出せよと言う命令を受信できる。これらの画像撮影車両は、画像データを検出でき、遠隔データサーバ又はその他のコンピューティング機器は、写真内の画像受信車両を識別して、これらの写真を保存できる。人工知能及び/又は機械学習の技術を使用して、画像受信車両及び関心地点を識別し、画像の質を評価できる。
【0083】
あるいは又はこれに加えて、画像撮影車両は、画像受信車両及び関心地点の1つ又は複数の特徴に基づいて画像受信車両及び関心地点を識別でき、画像撮影車両は、その後画像受信車両及び関心地点の写真を撮影できる。
【0084】
いくつかの実施形態において、画像撮影車両は、画像受信車両が関心地点の付近にいると予想されるときの画像撮影車両の予測位置に基づいて識別できる。画像受信車両が関心地点の付近に居る時点は、画像受信車両及び/又は遠隔データサーバによって測定され、画像撮影車両へ提示できる。
【0085】
測定された時点を使用して、要請の送信先の画像撮影車両を識別できる。1台又は複数台の画像撮影車両は、可能性のある車両のプールから識別できる。1台又は複数台の画像撮影車両の識別は、画像受信車両が関心地点の付近に居るときの画像撮影車両の予測位置を測定するために、可能性のある車両の各々について現在位置、既知の現在目的地、既知の運転パターン及び/又は現在ルートに基づいて行える。
【0086】
方法/システムの好ましい実施形態について例示的に開示した。したがって、本明細書全体で使用する用語は、非限定的に解釈すべきである。本明細書に示す教示への多少の修正を当業者は思い浮かべることができるだろうが、本明細書において正当化される特許の範囲内に包含されることが意図されるのは、本明細書が寄与する技術分野の進歩の範囲に妥当に属する全ての実施形態であり、特許請求項及びその同等物を考慮することを除いて範囲は限定されないと、解釈すべきである。
【外国語明細書】