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<図1>
  • 特開-塗装膜評価方法及び塗装膜評価装置 図1
  • 特開-塗装膜評価方法及び塗装膜評価装置 図2
  • 特開-塗装膜評価方法及び塗装膜評価装置 図3
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022119302
(43)【公開日】2022-08-17
(54)【発明の名称】塗装膜評価方法及び塗装膜評価装置
(51)【国際特許分類】
   G01N 21/57 20060101AFI20220809BHJP
【FI】
G01N21/57
【審査請求】未請求
【請求項の数】7
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021016307
(22)【出願日】2021-02-04
(71)【出願人】
【識別番号】515086908
【氏名又は名称】株式会社トヨタプロダクションエンジニアリング
(74)【代理人】
【識別番号】100114306
【弁理士】
【氏名又は名称】中辻 史郎
(74)【代理人】
【識別番号】100148655
【弁理士】
【氏名又は名称】諏訪 淳一
(72)【発明者】
【氏名】石田 雄貴
【テーマコード(参考)】
2G059
【Fターム(参考)】
2G059AA05
2G059BB10
2G059EE02
2G059FF01
2G059KK04
2G059MM01
2G059MM02
2G059MM04
2G059MM09
2G059MM10
(57)【要約】
【課題】光輝材を含む塗装膜の深み感の定量評価を広範囲かつ高速に行うことができる塗装膜評価方法及び塗装膜評価装置を提供すること。
【解決手段】塗装膜2の表面Sをリング照明6による暗視野照明により撮像する撮像部4と、撮像部4が塗装膜2の表面Sに対して平行移動するように塗装膜2の表面Sと撮像部4とを相対移動させ、撮像部4の相対移動速度を調整して撮像部4により動体ブレが生じた塗装膜表面の動画を撮像する撮像制御部16と、塗装膜表面の動画の画像フレームを二値化した二値化画像を生成する二値化画像生成部17と、二値化画像の高輝度領域の形状及び分布をもとに塗装膜2の光輝材3による深み感を評価する評価部18とを備える。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
光輝材を含む塗装膜の深み感を評価する塗装膜評価方法であって、
撮像部が前記塗装膜の表面に対して平行移動するように前記塗装膜の表面と前記撮像部とを相対移動させ、前記撮像部の相対移動速度を調整して前記撮像部により動体ブレが生じた塗装膜表面の動画を撮像する撮像ステップと、
前記塗装膜表面の動画の画像フレームを二値化した二値化画像を生成する二値化画像生成ステップと、
前記二値化画像の高輝度領域の形状及び分布をもとに前記塗装膜の光輝材による深み感を評価する評価ステップと
を含むことを特徴とする塗装膜評価方法。
【請求項2】
前記評価ステップは、前記撮像部の移動方向に直交する直交方向における前記高輝度領域の存在ばらつきを示すパラメータ、前記直交方向における前記高輝度領域の幅の最大値と最小値との差を示すパラメータ、及び、前記移動方向における高輝度領域の長さを示すパラメータ、のうちの1以上のパラメータをもとに前記深み感を評価することを特徴とする請求項1に記載の塗装膜評価方法。
【請求項3】
前記評価ステップは、2以上のパラメータの加減算値あるいは乗除算値をもとに前記深み感を評価することを特徴とする請求項2に記載の塗装膜評価方法。
【請求項4】
前記評価ステップは、各パラメータにそれぞれ異なる重み付け係数を乗算して前記深み感を評価することを特徴とする請求項3に記載の塗装膜評価方法。
【請求項5】
前記撮像部は、暗視野照明による反射光を撮像することを特徴とする請求項1~4のいずれか一つに記載の塗装膜評価方法。
【請求項6】
前記撮像部は、前記動画を撮像する場合、前記塗装膜の表面と前記撮像部との相対移動の移動方向を2以上の異なる移動方向で撮像することを特徴とする請求項1~5のいずれか一つに記載の塗装膜評価方法。
【請求項7】
光輝材を含む塗装膜の深み感を評価する塗装膜評価装置であって、
前記塗装膜の表面を暗視野照明により撮像する撮像部と、
前記撮像部が前記塗装膜の表面に対して平行移動するように前記塗装膜の表面と前記撮像部とを相対移動させ、前記撮像部の相対移動速度を調整して前記撮像部により動体ブレが生じた塗装膜表面の動画を撮像する撮像制御部と、
前記塗装膜表面の動画の画像フレームを二値化した二値化画像を生成する二値化画像生成部と、
前記二値化画像の高輝度領域の形状及び分布をもとに前記塗装膜の光輝材による深み感を評価する評価部と
を備えたことを特徴とする塗装膜評価装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、光輝材を含む塗装膜の深み感の定量評価を広範囲かつ高速に行うことができる塗装膜評価方法及び塗装膜評価装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、自動車などの塗装における傷、ブツ、艶、凹凸などの不良部分をカメラなどの撮像によって定量的に評価している。一方、近年、高付加価値塗装としてマイカやアルミフレークなどの光輝材を拡散させたメタリック塗装が行われている。このメタリック塗装は、光輝材の量やその見え方が深み感に大きく影響するが、この深み感を客観的かつ定量的に評価することは困難であった。
【0003】
このため、特許文献1には、光源から塗膜に光を照射し正反射光が入射しない角度から受光して塗膜の所定の評価範囲を輝度により高輝度部と低輝度部に2値化し、ドットとして見える高輝度部についてドットの面積siごとの個数niを求め、ドットの面積siごとに所定の評価範囲の面積Aに基づきsi×ni/Aから面積率を計算し、面積siごとの面積率から面積率の変化量ΔRを求めるとともに最大面積と最小面積の差ΔSを求め、変化量ΔRと差ΔSを予め求められた検量値と比較することにより塗装深み感を評価するものが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開平7-55705号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、特許文献1に記載された評価方法では、塗装面の局所的な領域のみを評価することが前提となっており、広範囲の塗装面を評価しようとすると、多大な時間がかかってしまうという課題があった。
【0006】
本発明は、上記の課題を解決するためになされたものであり、光輝材を含む塗装膜の深み感の定量評価を広範囲かつ高速に行うことができる塗装膜評価方法及び塗装膜評価装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上述した課題を解決し、目的を達成するため、本発明は、光輝材を含む塗装膜の深み感を評価する塗装膜評価方法であって、撮像部が前記塗装膜の表面に対して平行移動するように前記塗装膜の表面と前記撮像部とを相対移動させ、前記撮像部の相対移動速度を調整して前記撮像部により動体ブレが生じた塗装膜表面の動画を撮像する撮像ステップと、前記塗装膜表面の動画の画像フレームを二値化した二値化画像を生成する二値化画像生成ステップと、前記二値化画像の高輝度領域の形状及び分布をもとに前記塗装膜の光輝材による深み感を評価する評価ステップとを含むことを特徴とする。
【0008】
また、本発明は、上記の発明において、前記評価ステップは、前記撮像部の移動方向に直交する直交方向における前記高輝度領域の存在ばらつきを示すパラメータ、前記直交方向における前記高輝度領域の幅の最大値と最小値との差を示すパラメータ、及び、前記移動方向における高輝度領域の長さを示すパラメータ、のうちの1以上のパラメータをもとに前記深み感を評価することを特徴とする。
【0009】
また、本発明は、上記の発明において、前記評価ステップは、2以上のパラメータの加減算値あるいは乗除算値をもとに前記深み感を評価することを特徴とする。
【0010】
また、本発明は、上記の発明において、前記評価ステップは、各パラメータにそれぞれ異なる重み付け係数を乗算して前記深み感を評価することを特徴とする。
【0011】
また、本発明は、上記の発明において、前記撮像部は、暗視野照明による反射光を撮像することを特徴とする。
【0012】
また、本発明は、上記の発明において、前記撮像部は、前記動画を撮像する場合、前記塗装膜の表面と前記撮像部との相対移動の移動方向を2以上の異なる移動方向で撮像することを特徴とする。
【0013】
また、本発明は、光輝材を含む塗装膜の深み感を評価する塗装膜評価装置であって、前記塗装膜の表面を暗視野照明により撮像する撮像部と、前記撮像部が前記塗装膜の表面に対して平行移動するように前記塗装膜の表面と前記撮像部とを相対移動させ、前記撮像部の相対移動速度を調整して前記撮像部により動体ブレが生じた塗装膜表面の動画を撮像する撮像制御部と、前記塗装膜表面の動画の画像フレームを二値化した二値化画像を生成する二値化画像生成部と、前記二値化画像の高輝度領域の形状及び分布をもとに前記塗装膜の光輝材による深み感を評価する評価部とを備えたことを特徴とする。
【発明の効果】
【0014】
本発明によれば、光輝材を含む塗装膜の深み感の定量評価を広範囲かつ高速に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
図1図1は、本実施の形態に係る塗装膜評価装置の構成を示す模式図である。
図2図2は、制御部による塗装膜評価処理手順を示すフローチャートである。
図3図3は、具体的な塗装膜評価処理を説明する説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下、添付図面を参照して、本実施の形態に係る塗装膜評価方法及び塗装膜評価装置について説明する。
【0017】
<概要構成>
図1は、本実施の形態に係る塗装膜評価装置1の構成を示す模式図である。図1に示すように、塗装膜評価装置1は、マイカやアルミフレークなどの光輝材3を含む塗装膜2の深み感を評価する装置であり、撮像部4が塗装膜2の表面Sに対して平行移動するように塗装膜2の表面Sと撮像部4とを相対移動させ、撮像部4の相対移動速度を調整して撮像部4により動体ブレ(Motion Blur)が生じた塗装膜表面の動画を撮像し、動画の画像フレームの二値化画像を生成し、この二値化画像の高輝度領域の形状及び分布をもとに塗装膜2の光輝材3による深み感を評価するものである。この塗装膜2は、例えば生産ラインにおける自動車の塗装膜である。
【0018】
塗装膜評価装置1は、撮像部4、走行部7及び塗装膜評価装置本体11を有する。撮像部4は、カメラ5とリング照明6とを有する。カメラ5は、リング照明6の暗視野照明により塗装膜2の画像を+Y方向に移動しつつ、動画撮影する。この暗視野照明による塗装膜2の撮像を行うことにより、外来光による影響を抑えることができる。
【0019】
走行部7は、塗装膜評価装置本体11による制御により撮像部4を塗装膜2の表面Sに対してY方向に相対移動させる。この撮像部4の相対移動速度は、撮像部4により撮像される画像フレームに動体ブレが生じさせる速度である。動画撮影の場合、フレームレートが規定されているため、撮像部4の相対移動速度を調整することによって動体ブレを生じさせる。なお、動画撮影ではなく連続撮像の場合には、シャッター速度、すなわち露光時間の調整を加えるようにしてもよい。また、撮像部4は、塗装膜2に対して相対移動すればよく、撮像部4を固定配置して塗装膜2を撮像部4に対して相対移動させてもよいし、撮像部4及び塗装膜2をともに相対移動させるようにしてもよい。
【0020】
塗装膜評価装置本体11は、入力部12、表示部13、記憶部14及び制御部15を有する。入力部12は、マウスやキーボードなどの入力インタフェースである。表示部13は、各種情報を表示する液晶ディスプレイなどの表示インタフェースである。記憶部14は、ハードディスク装置や不揮発性メモリなどの記憶デバイスである。
【0021】
制御部15は、塗装膜評価装置1の全体を制御する制御部であり、撮像制御部16、二値化画像生成部17、評価部18及び出力処理部19を有する。制御部15は、これらの機能部に対応するプログラムを不揮発性メモリや磁気ディスク装置などの記憶装置に記憶しておき、これらのプログラムをメモリにロードして、CPUで実行することで、対応するプロセスを実行させることになる。
【0022】
撮像制御部16は、上記のように、接続される撮像部4及び走行部7を制御し、動体ブレを有した塗装膜2の動画を撮影させる。二値化画像生成部17は、撮影された動画の画像フレームを二値化した二値化画像を生成する。評価部18は、二値化画像の高輝度領域の形状及び分布をもとに前記塗装膜の光輝材による深み感を評価する。出力処理部19は、評価部18による評価結果を表示部13または記憶部14に出力する。
【0023】
なお、評価部18は、撮像部4の移動方向(+Y方向)に直交する直交方向(X方向)における高輝度領域の存在ばらつきを示すパラメータPA、直交方向における高輝度領域の幅の最大値と最小値との差を示すパラメータPB、及び、移動方向における高輝度領域の長さを示すパラメータPCのうちの1以上のパラメータをもとに深み感を評価する。パラメータPAは、値が小さいほど深み感が大きいことを示し、パラメータPB及びPCは、値が大きいほど深み感が大きいことを示す。
【0024】
また、評価部18は、各パラメータPA,PB,PCの加算値又は乗算値をもとに深み感を評価する。また、評価部18は、各パラメータにそれぞれ異なる重み付け係数を乗算して深み感を評価するようにしてもよい。
【0025】
<塗装膜評価処理>
図2は、制御部15による塗装膜評価処理手順を示すフローチャートである。図2に示すように、まず、制御部15は、撮像部4により、動体ブレが生じた塗装膜2の動画を撮像する(ステップS110)。
【0026】
その後、制御部15は、二値化画像生成部17により、動画の画像フレームの二値化画像を生成する(ステップS120)。そして、この二値化画像を用いて、撮像部4の移動方向に直交する直交方向における高輝度領域の存在ばらつきを示すパラメータPA、直交方向における高輝度領域の幅の最大値と最小値との差を示すパラメータPB、及び、移動方向における高輝度領域の長さを示すパラメータPCを算出する(ステップS130)。
【0027】
その後、評価部18は、パラメータPA,PB,PCを加減算あるいは乗除算した評価値を算出する(ステップS140)。この際、各パラメータPA,PB,PCにそれぞれ異なる重み付け係数を乗算しもよい。そして、出力処理部19は、評価値を表示部13または記憶部14に出力し(ステップS150)、本処理を終了する。なお、この処理は、連続する各画像フレームに対して行われる。
【0028】
<具体的な塗装膜評価処理>
図3は、具体的な塗装膜評価処理を説明する説明図である。図3に示すように、連続する画像フレームは、二値化画像Fに変換される。二値化画像Fには、Y方向に動体ブレした光跡である複数の高輝度領域EHが現れて表示される。すなわち、光輝材3からの正反射光は、鋭いきらめきをもつため、高輝度領域EHとして撮像される。評価部18は、この高輝度領域EHの形状と分布とにより、パラメータPA,PB,PCを算出する。
【0029】
パラメータPAは、直交方向(X方向)の直線LXで-Y方向に操作し、各直線LX上における高輝度領域EHの幅(画素数)Wを計測し、そのばらつき(分散あるいは標準偏差)を求める。ここでは、パラメータPAは、幅Wのばらつきではなく、面積に対応する統計量W2のばらつきとして求める。このパラメータPAのばらつきが小さいほど深み感が大きい。
【0030】
パラメータPBは、直交方向における高輝度領域の幅Wの最大値と最小値との差であるが、パラメータPAと同様に、高輝度領域の幅Wの統計量W2の最大値と最小値との差として求められる。このパラメータPBの差が大きいほど深み感が大きい。なお、パラメータPA,PBの統計量W2を統計量(W/2)2としてもよい。
【0031】
パラメータPCは、移動方向における高輝度領域EHの長さLである。このパラメータPCの長さLは、移動方向における光輝材3の反射角度範囲を示し、値が大きいほど深み感が大きい。なお、長さLは、各高輝度領域EHの平均値でもよいし、合計長さであってもよい。
【0032】
評価部18は、このようにして得られたパラメータPBとパラメータPCを加算した値からパラメータPAを減算する。これにより得られた値が大きいほど、深み感が大きいと定量的に評価する。なお、評価部18は、パラメータPBとパラメータPCを乗算した値をパラメータPAで除算した値を評価値としてもよい。また、パラメータPAに負の重み係数を乗算した値と、パラメータPBに正の異なる重み係数を乗算した値と、パラメータPCに正の異なる重み係数を乗算した値とを加算してもよい。また、パラメータPBに重み係数を乗算した値とパラメータPCに異なる重み係数を乗算した値とを乗算し、乗算した値をパラメータPAに異なる重み係数を乗算した値で除算してもよい。
【0033】
本実施の形態では、塗装膜2の光輝材3からの反射光を、動体ブレが生じた動画撮影を行い、動画の各画像フレームの撮像エリアごとに動体ブレの形状及び分布をもとに塗装膜2の光輝材3の深み感を定量評価するようにしているので、光輝材3を含む塗装膜2の深み感の定量評価を広範囲かつ高速に行うことができる。
【0034】
また、本実施の形態では、暗視野照明によって動画撮影を行っているので、外来光の影響を受けずに精度の高い定量評価を行うことができる。
【0035】
なお、評価部18は、各パラメータPA,PB,PCを説明関数とし、人間が感じる深み感を目的関数とする重回帰分析結果を用いて深み感を評価するようにしてもよい。
【0036】
また、上記の実施の形態では、3つのパラメータPA,PB,PCを用いて深み感を定量化していたが、4つ以上のパラメータを用いてよいし、3つのパラメータPA,PB,PCのうちの1つ、あるいは2つのパラメータを用いて深み感を定量化してもよい。
【0037】
なお、上記の実施の形態では、移動方向(Y方向)のみに撮像部4を移動させていたが、移動方向(Y方向)とは異なる複数方向、例えば直交方向(X方向)に相対移動させ、光輝材3、特にアルミフレークなどの配向方向を考慮した評価を行うようにしてもよい。
【0038】
また、撮像部4の相対移動は、走行部7によって行うようにしていたが、撮像部4を多軸ロボットアームに搭載し、撮像部4の移動走査軌跡をティーチングによって学習させて移動させるようにしてもよいし、塗装された車両が生産ライン上を流れる場合、単軸の往復ロボットによって撮像部4を移動させてもよい。
【0039】
さらに、上記の実施の形態では、グローバルシャッターを用いたカメラ5を前提として説明したが、ローリングシャッターを用いたカメラ5を用いてもよい。この場合、画像フレーム内のずれを補正することが好ましい。
【0040】
なお、上記の実施の形態で図示した各構成は機能概略的なものであり、必ずしも物理的に図示の構成をされていることを要しない。すなわち、各装置の分散・統合の形態は図示のものに限られず、その全部又は一部を各種の負荷や使用状況などに応じて、任意の単位で機能的又は物理的に分散・統合して構成することができる。
【産業上の利用可能性】
【0041】
本発明の塗装膜評価方法及び塗装膜評価装置は、光輝材を含む塗装膜の深み感の定量評価を広範囲かつ高速に行う場合に有用である。
【符号の説明】
【0042】
1 塗装膜評価装置
2 塗装膜
3 光輝材
4 撮像部
5 カメラ
6 リング照明
7 走行部
11 塗装膜評価装置本体
12 入力部
13 表示部
14 記憶部
15 制御部
16 撮像制御部
17 二値化画像生成部
18 評価部
19 出力処理部
EH 高輝度領域
F 二値化画像
LX 直線
PA,PB,PC パラメータ
S 表面
W 幅
2 統計量
図1
図2
図3