(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022119676
(43)【公開日】2022-08-17
(54)【発明の名称】商品生産システム及びプログラム
(51)【国際特許分類】
G06Q 30/06 20120101AFI20220809BHJP
G16Y 10/45 20200101ALI20220809BHJP
【FI】
G06Q30/06 300
G16Y10/45
【審査請求】有
【請求項の数】4
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021016969
(22)【出願日】2021-02-04
(11)【特許番号】
(45)【特許公報発行日】2021-11-02
(71)【出願人】
【識別番号】520154438
【氏名又は名称】末次 功憲
(74)【代理人】
【識別番号】100178179
【弁理士】
【氏名又は名称】桐生 美津恵
(72)【発明者】
【氏名】末次 功憲
【テーマコード(参考)】
5L049
【Fターム(参考)】
5L049BB47
5L049BB57
(57)【要約】
【課題】注文を受けてから短期間で商品を生産することができる商品生産システム及びプログラムを提供する。
【解決手段】商品生産システム1は、消費者による商品の購入予約があった場合に、購入予約に関する商品購入予約情報を各工場端末12に一斉送信するブロードキャスト部111と、ブロードキャスト部111による一斉送信に対する応答として、部品の製造に関する部品製造情報を各工場端末12から受信する部品製造情報受信部112と、部品製造情報受信部112により各工場端末12から受信された複数の部品製造情報を収集し、商品を消費者に販売するにあたって消費者に事前に通知すべき販売商品情報を生成し、該生成した販売商品情報を消費者端末15に送信する販売商品情報送信部113とを備える。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
消費者による商品の購入予約があった場合に、前記購入予約に関する商品購入予約情報を、前記商品の部品を製造する各工場が所持する各工場端末に一斉送信するブロードキャスト手段と、
前記ブロードキャスト手段による一斉送信に対する応答として、前記部品の製造に関する部品製造情報を前記各工場端末から受信する部品製造情報受信手段と、
前記部品製造情報受信手段により前記各工場端末から受信された複数の部品製造情報を収集し、前記商品を前記消費者に販売するにあたって前記消費者に事前に通知すべき販売商品情報を生成し、該生成した販売商品情報を前記消費者が所持する消費者端末に送信する販売商品情報送信手段と
を備えたことを特徴とする商品生産システム。
【請求項2】
前記販売商品情報には、前記商品の納期及び価格が含まれることを特徴とする
請求項1に記載の商品生産システム。
【請求項3】
前記商品の購入予約には、前記商品の仕様全体を特別注文する購入予約と、既製品の仕様の一部を特別注文する購入予約と、既製品の購入数量のみを指定する購入予約と、の何れかが含まれることを特徴とする
請求項1又は2に記載の商品生産システム。
【請求項4】
前記商品の各部品を前記各工場が製造した成果に応じた報酬額を示す報酬情報を前記各工場端末に送信する報酬分配手段をさらに備えたことを特徴とする
請求項1から3の何れか1項に記載の商品生産システム。
【請求項5】
コンピュータを、
消費者による商品の購入予約があった場合に、前記購入予約に関する商品購入予約情報を、前記商品の部品を製造する各工場が所持する各工場端末に一斉送信するブロードキャスト手段と、
前記ブロードキャスト手段による一斉送信に対する応答として、前記部品の製造に関する部品製造情報を前記各工場端末から受信する部品製造情報受信手段と、
前記部品製造情報受信手段により前記各工場端末から受信された複数の部品製造情報を収集し、前記商品を前記消費者に販売するにあたって前記消費者に事前に通知すべき販売商品情報を生成し、該生成した販売商品情報を前記消費者が所持する消費者端末に送信する販売商品情報送信手段と
して機能させるためのプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、商品生産システム及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、アパレルメーカーにおける販売用の被服類の生産方法の多くは、既製品の見込み生産であるため、余剰在庫、売れ残り品の値下げ、廃棄等が発生し、経営上及び環境上の問題があった。
このような問題を解決するために、特許文献1には、受注生産をすることにより、在庫を必要としない仮想試着/試用システムが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、受注生産は、納期が長くなり、また、特注品は既製品に比べて価格が高くなるという問題があった。また、特注品は、納期や価格が直ぐに判らないという問題があった。
【0005】
本発明は、注文を受けてから短期間で商品を生産することができる商品生産システム及びプログラムを提供することを課題とする。
また、本発明は、受注生産の商品の価格や納期を消費者が直ぐに知ることができる商品生産システム及びプログラムを提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決するために、本発明の商品生産システムは、
消費者による商品の購入予約があった場合に、前記購入予約に関する商品購入予約情報を、前記商品の部品を製造する各工場が所持する各工場端末に一斉送信するブロードキャスト手段と、
前記ブロードキャスト手段による一斉送信に対する応答として、前記部品の製造に関する部品製造情報を前記各工場端末から受信する部品製造情報受信手段と、
前記部品製造情報受信手段により前記各工場端末から受信された複数の部品製造情報を収集し、前記商品を前記消費者に販売するにあたって前記消費者に事前に通知すべき販売商品情報を生成し、該生成した販売商品情報を前記消費者が所持する消費者端末に送信する販売商品情報送信手段と
を備えたことを特徴とする。
【0007】
上記発明によれば、商品生産システムは、消費者による商品の購入予約があった場合に、前記購入予約に関する商品購入予約情報を、前記商品の部品を製造する各工場が所持する各工場端末に一斉送信するため、各工場は直ぐに商品の部品の生産計画を立てて生産を開始することができるので、注文を受けてから短期間で商品を生産することができる。
また、前記各工場端末から受信された複数の部品製造情報を収集し、前記商品を前記消費者に販売するにあたって前記消費者に事前に通知すべき販売商品情報を生成し、該生成した販売商品情報を前記消費者が所持する消費者端末に送信するため、消費者は商品の購入予約をすると直ぐに商品の納期、価格等の販売商品情報の通知を受けることができる。
【0008】
上記発明において、前記商品販売情報には、前記商品の納期及び価格が含まれることを特徴とする。
【0009】
上記発明によれば、消費者は商品の購入予約をした後、直ぐに商品の納期及び価格を知ることができる。
【0010】
上記発明において、前記商品の購入予約には、前記商品の仕様全体を特別注文する購入予約と、既製品の仕様の一部を特別注文する購入予約と、既製品の購入数量のみを指定する購入予約と、の何れかが含まれることを特徴とする。
【0011】
上記発明によれば、消費者は、様々なパターンで商品の購入予約をすることができる。また、既製品の購入数量のみを指定する購入予約の場合であって購入数量を増やした場合には、商品の購入単価を下げることも可能となる。
【0012】
上記発明において、前記商品の各部品を前記各工場が製造した成果に応じた報酬額を示す報酬情報を前記各工場端末に送信する報酬分配手段をさらに備えたことを特徴とする。
【0013】
上記発明によれば、各工場は、前記商品の各部品を製造した成果に応じた報酬を得ることができる。
【0014】
本発明のプログラムは、
コンピュータを、
消費者による商品の購入予約があった場合に、前記購入予約に関する商品購入予約情報を、前記商品の部品を製造する各工場が所持する各工場端末に一斉送信するブロードキャスト手段と、
前記ブロードキャスト手段による一斉送信に対する応答として、前記部品の製造に関する部品製造情報を前記各工場端末から受信する部品製造情報受信手段と、
前記部品製造情報受信手段により前記各工場端末から受信された複数の部品製造情報を収集し、前記商品を前記消費者に販売するにあたって前記消費者に事前に通知すべき販売商品情報を生成し、該生成した販売商品情報を前記消費者が所持する消費者端末に送信する販売商品情報送信手段として機能させることを特徴とする。
【0015】
この特徴によれば、消費者による商品の購入予約があった場合に、前記購入予約に関する商品購入予約情報を、前記商品の部品を製造する各工場が所持する各工場端末に一斉送信するため、各工場は直ぐに商品の部品の生産計画を立てて生産を開始することができるので、注文を受けてから短期間で商品を生産することができる。
また、前記各工場端末から受信された複数の部品製造情報を収集し、前記商品を前記消費者に販売するにあたって前記消費者に事前に通知すべき販売商品情報を生成し、該生成した販売商品情報を前記消費者が所持する消費者端末に送信するため、消費者は商品の購入予約をすると直ぐに商品の納期、価格等の販売商品情報の通知を受けることができる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【
図1】本発明の実施形態に係る商品生産システムの全体構成図である。
【
図2】同実施形態に係る商品生産システムを構成する制御ノードの機能構成図である。
【
図3】同実施形態に係る商品生産システムの動作を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下、本発明の実施形態について、図面を参照して詳細に説明する。
【0018】
図1は、本発明の実施形態に係る商品生産システム1の全体構成図である。同図に示すように、商品生産システム1は、ブロックチェーンネットワーク20を構成する複数のノード10を備えている。複数のノード10は、商品生産システム1を制御する制御ノード11、商品の部品を製造する各工場が所持する各工場端末12、マネキン制作会社が所持するマネキン会社端末13、商品の企画・制作・販売を行う企画会社が所持する企画会社端末14、及び、消費者が所持する消費者端末15を含み、ブロックチェーンネットワーク20を介して相互に通信可能に構成されている。なお、
図1では、工場端末12及び消費者端末15をそれぞれ1つずつ図示しているが、実際には複数存在する。
また、本実施形態では、「商品」は主に被服を想定しており、「商品の部品」は、被服を構成する部品として、例えば、布、糸、ファスナー、ボタン等を想定している。また、ここでの「被服」には、帽子、眼鏡、マスク、イヤホン、カバン、指輪、アクセサリー、靴、マフラー、スカーフ、手袋、ベルト、財布等、マネキンが着用する可能性があるもの全てが含まれる。
【0019】
制御ノード11は、通信機能を有するコンピュータであり、ハードウェアとして、CPUと、RAM、ROM、ハードディスク等の記憶装置と、ブロックチェーンネットワーク20を介した通信を制御する通信インターフェースと、キーボードやディスプレイ等の入出力インターフェースと、を備えている。制御ノード11の記憶装置には、各種データ、プログラム等のソフトウェアが記憶されている。制御ノード11のCPUが記憶装置に記憶されているソフトウェアに従って処理を実行することにより、
図2に示す機能構成が制御ノード11に実現される。
【0020】
制御ノード11のブロードキャスト部111は、消費者による商品の購入予約があった場合に、当該購入予約に関する商品購入予約情報を各工場端末12に一斉送信する。
部品製造情報受信部112は、ブロードキャスト部111による一斉送信に対する応答として、各工場が製造を担当する前記商品の部品の納期、価格等の、前記部品の製造に関する部品製造情報を、前記各工場端末12から受信する。
【0021】
販売商品情報送信部113は、部品製造情報受信部112により各工場端末12から受信された複数の部品製造情報を収集し、前記商品を購入予約した消費者に販売するにあたって前記消費者に事前に通知すべき、商品の納期、価格等の、販売商品情報を生成し、当該生成した販売商品情報を前記消費者が所持する消費者端末15に送信する。例えば、商品の納期は、各部品の納期のうち最も遅い納期に1週間を加えた日付として算出され、また、価格は、各部品の価格の合計額の10割増しの金額として算出される。
報酬分配部114は、前記商品の各部品を各工場が製造した成果に応じて、各工場に報酬を分配する。具体的には、報酬分配部114は、各工場の報酬額を算出し、当該算出した各報酬額を各工場に付与するための報酬情報を含むトークンを各工場が所持する工場端末12に送信する。
【0022】
工場端末12は、商品の部品を製造する工業に設置されている通信機能を有するコンピュータであり、商品購入予約情報のブロードキャストを制御ノード11から受信する機能と、当該受信した商品購入予約情報で示される商品の部品を製造するに当たって、当該部品の納期、価格等を示す部品製造情報を返信する機能と、当該商品の部品を製作し、それに応じた報酬としてトークンを受領する機能と、を有する。
なお、工場端末12は、制御ノード11に代わって、他の工場における部品製造情報を連結・連携し、商品の納期、価格等を示す販売商品情報を消費者端末15に送信してもよい。
【0023】
マネキン会社端末13は、マネキン制作会社に設置されている通信機能を有するコンピュータであり、マネキン画像を表示するためのマネキンデータを作成する機能と、マネキンデータをブロックチェーンネットワーク20に登録することにより消費者端末15からの要求に応じてマネキンと被服類とが合体した試着画像を配信できるように準備する機能と、消費者が店舗に入店して被服を閲覧した実績、試着画像が配信された実績、当該消費者が当該被服を購入又は購入予約をした実績等に応じて報酬をトークンで受領する機能と、を有する。
【0024】
企画会社端末14は、被服等の商品を企画・制作・販売する企画会社に設置されている通信機能を有するコンピュータであり、既製服等の商品データをブロックチェーンネットワーク20に登録することにより消費者端末15からの要求に応じてマネキンと被服類とが合体した試着画像を配信できるように準備する機能と、試着画像が配信された実績に応じてマネキンの使用料をマネキン会社にトークンで支払う機能と、を有する。
ここで、企画会社が制作する被服は、実際の生地を縫製して作成する被服と、コンピュータ画面上に表示するデジタル被服と、の両方が含まれる。また、制作及び販売する被服には、既製品、特注品、リクエスト品が含まれる。
【0025】
次に、
図3に示すフローチャートを参照して、商品生産システム1が行う動作について説明する。
【0026】
前提として、マネキン制作会社が制作したマネキンデータ、及び、企画会社が制作した既製服等の商品データは、ブロックチェーンネットワーク20に予め登録されている。
【0027】
消費者は、インターネット上のECサイト、情報端末、専用機、IOT等により、被服の購入機会を得る。消費者は、ブロックチェーンネットワーク20で使用可能なウォレットを設定し、トークンを使用可能にする。
【0028】
そして、消費者は、インターネット上のECサイト、情報端末、専用機、IOT等を用いて、商品閲覧をしながら、自己のアバターとしてのマネキンと被服類とが合体した試着画像を表示して、サイズや着こなしを確認する。目的の商品を購入する際には、ブロックチェーンネットワーク20で使用可能なトークンで当該商品代金を支払う。消費者の購買行動に応じて、「入店→閲覧→試着→購買」、「入店→閲覧→試着→購買予約→受注生産」等のトランザクションが、ブロックチェーンネットワーク20に記録される。消費者が商品を再度購入したり、リクエストしたりする際には、ブロックチェーンネットワーク20に記録されている履歴から選択できるため、初回よりスムーズな商品購入が可能となる。また、消費者の行動履歴に応じて、ノード10間で報酬としてのトークンの授受が行われる。
【0029】
消費者が特注品を発注する際は、好みの商品を選択した後に、商品生産システム1から通知される特注品の納期及び価格を参照して、当該特注品を購入予約するかどうかを、他の消費者と共同で購入予約するかどうかも含めて検討する。そして、商品の購入予約を決断した場合には、消費者は、消費者端末15を操作して商品の購入予約を行う(ステップS101)。
【0030】
制御ノード11のブロードキャスト部111は、消費者による商品の購入予約があった場合に、当該購入予約に関する商品購入予約情報を、各工場端末12に一斉送信する(ステップS102)。
各工場端末12は、商品購入予約情報を受信すると、各工場で製造する当該商品の部品の製造スケジュールを立てて、当該部品の納期、価格等を示す部品製造情報を制御ノード11に返信する。
制御ノード11の部品製造情報受信部112は、ブロードキャスト部111による一斉送信に対する応答として、前記部品の納期、価格等、前記部品の製造に関する部品製造情報を前記各工場端末12から受信する(ステップS103)。
【0031】
制御ノード11の販売商品情報送信部113は、各工場端末12から送信されてきた複数の部品製造情報を収集する。そして、販売商品情報送信部113は、当該収集した複数の部品製造情報に基づいて、当該商品を消費者に販売するにあたって当該消費者に事前に通知すべき、商品の納期、価格等の、販売商品情報を生成する。そして、販売商品情報送信部113は、当該生成した販売商品情報を消費者端末15に送信する(ステップS104)。消費者端末15は販売商品情報を受信し、消費者は、購入予約した商品の納期や価格を直ぐに知ることができる。
【0032】
制御ノード11の報酬分配部114は、前記商品の各部品を前記各工場が製造した成果に応じた報酬額を示す報酬情報をトークンとして各工場端末12に送信する(ステップS105)。
【0033】
以上説明したように、商品生産システム1は、消費者による商品の購入予約があった場合に、当該購入予約に関する商品購入予約情報を各工場端末12に一斉送信するため、各工場は直ぐに商品の部品の生産計画を立てて生産を開始することができる。したがって、注文を受けてから短期間で商品を生産することができるため、早い納期で被服等の商品を消費者に納品することができる。
【0034】
また、商品生産システム1は、前記各工場端末から受信された複数の部品製造情報を収集し、当該商品を消費者に販売するにあたって当該消費者に事前に通知すべき販売商品情報を生成し、当該生成した販売商品情報を消費者端末15に送信するため、消費者は商品の購入予約をすると直ぐに商品の納期や価格を知ることができ、購入計画を立てたり、価格に応じて購入数量を増やしたりすることができる。
【0035】
また、消費者は、商品購入予約をする際に、商品の仕様全体を特別注文することができ、また、既製品の仕様の一部を特別注文することもでき、さらには、既製品の購入数量のみを指定することもでき、様々なパターンで商品の購入予約をすることができる。また、既製品の購入数量のみを指定する購入予約の場合であって購入数量を増やした場合には、商品の購入単価を下げることも可能となる。
また、各工場は、商品の各部品を製造した成果に応じて報酬を得ることができる。
【0036】
なお、上述した実施形態は一例に過ぎず、本発明は特許請求の範囲に記載の発明の要旨を変更しない範囲内で、種々変形して実施することができる。
【0037】
例えば、商品生産システム1の通信方式は、上述した実施形態におけるブロックチェーンネットワーク20に限定されることはなく、例えば、P2P(ピアツーピア)やクライアント・サーバー通信であってもよいし、分散ストーレージ型ブロックチェーンを使用した通信であってもよいし、これらを組み合わせた通信方式であってもよい。
【0038】
また、上述した実施形態では、商品生産システム1は複数のノード10で構成されているとして説明したが、商品生産システム1の装置構成はこれに限定されることはない。例えば、商品生産システム1は1つの装置で構成されていてもよいし、クライアント・サーバシステムで構成されていてもよい。商品生産システム1が1つの装置で構成されている場合には、当該装置はインターネット等の通信網に接続してないスタンドアロンの装置であってもよい。
【0039】
また、本発明に係る商品生産システム1において販売される商品は、消費者が実際に身に着けることができる被服が中心であるが、デジタル形態の被服、書籍、その他の商品であってもよい。
【符号の説明】
【0040】
1 商品生産システム
10 ノード
11 制御ノード
111 ブロードキャスト部
112 部品製造情報受信部
113 販売商品情報送信部
114 報酬分配部
12 工場端末
13 マネキン会社端末
14 企画会社端末
15 消費者端末
20 ブロックチェーンネットワーク
【手続補正書】
【提出日】2021-07-15
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
消費者による商品の購入予約があった場合に、前記購入予約に関する商品購入予約情報を、前記商品の部品を製造する各工場が所持する各工場端末に一斉送信するブロードキャスト手段と、
前記ブロードキャスト手段による一斉送信に対する応答として、前記部品の製造に関する部品製造情報を前記各工場端末から受信する部品製造情報受信手段と、
前記部品製造情報受信手段により前記各工場端末から受信された複数の部品製造情報を収集し、前記商品を前記消費者に販売するにあたって前記消費者に事前に通知すべき販売商品情報を生成し、該生成した販売商品情報を前記消費者が所持する消費者端末に送信する販売商品情報送信手段と、
前記商品の各部品を前記各工場が製造した成果に応じた報酬額を示す報酬情報を前記各工場端末に送信する報酬分配手段とを備えたことを特徴とする商品生産システム。
【請求項2】
前記販売商品情報には、前記商品の納期及び価格が含まれることを特徴とする
請求項1に記載の商品生産システム。
【請求項3】
前記商品の購入予約には、前記商品の仕様全体を特別注文する購入予約と、既製品の仕様の一部を特別注文する購入予約と、既製品の購入数量のみを指定する購入予約と、の何れかが含まれることを特徴とする
請求項1又は2に記載の商品生産システム。
【請求項4】
コンピュータを、
消費者による商品の購入予約があった場合に、前記購入予約に関する商品購入予約情報を、前記商品の部品を製造する各工場が所持する各工場端末に一斉送信するブロードキャスト手段と、
前記ブロードキャスト手段による一斉送信に対する応答として、前記部品の製造に関する部品製造情報を前記各工場端末から受信する部品製造情報受信手段と、
前記部品製造情報受信手段により前記各工場端末から受信された複数の部品製造情報を収集し、前記商品を前記消費者に販売するにあたって前記消費者に事前に通知すべき販売商品情報を生成し、該生成した販売商品情報を前記消費者が所持する消費者端末に送信する販売商品情報送信手段と、
前記商品の各部品を前記各工場が製造した成果に応じた報酬額を示す報酬情報を前記各工場端末に送信する報酬分配手段と
して機能させるためのプログラム。