(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022119732
(43)【公開日】2022-08-17
(54)【発明の名称】生理用ナプキン及び該生理用ナプキンを備えた生理用ナプキン付き下着
(51)【国際特許分類】
A61F 13/51 20060101AFI20220809BHJP
A61F 13/472 20060101ALI20220809BHJP
A61F 13/511 20060101ALI20220809BHJP
A61F 13/512 20060101ALI20220809BHJP
A61F 13/514 20060101ALI20220809BHJP
A61F 13/534 20060101ALI20220809BHJP
A61F 13/53 20060101ALI20220809BHJP
A61F 13/56 20060101ALI20220809BHJP
A61F 13/66 20060101ALI20220809BHJP
【FI】
A61F13/51
A61F13/472
A61F13/511 300
A61F13/512
A61F13/514 100
A61F13/534 100
A61F13/511 400
A61F13/53 300
A61F13/56 110
A61F13/66
【審査請求】有
【請求項の数】10
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022009809
(22)【出願日】2022-01-26
(31)【優先権主張番号】110104269
(32)【優先日】2021-02-04
(33)【優先権主張国・地域又は機関】TW
(31)【優先権主張番号】110119856
(32)【優先日】2021-06-01
(33)【優先権主張国・地域又は機関】TW
(71)【出願人】
【識別番号】511156508
【氏名又は名称】三雨國際股▲ふん▼有限公司
(74)【代理人】
【識別番号】110000855
【氏名又は名称】特許業務法人浅村特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ヤン シェン チェ
【テーマコード(参考)】
3B200
【Fターム(参考)】
3B200AA03
3B200AA15
3B200BA01
3B200BA05
3B200BB03
3B200BB06
3B200BB13
3B200BB20
3B200CA11
3B200CA13
3B200DA12
3B200DA17
3B200DA21
3B200DB02
3B200DB12
3B200DB23
3B200DC02
3B200DC04
3B200DC07
3B200DD02
3B200DE03
3B200DE09
3B200DE15
3B200DE16
(57)【要約】
【課題】吸収した経血の逆流を抑えることができる生理用ナプキンの提供。
【解決手段】それぞれ防水材料により作成された下カバーシート21及び上カバーシート22を有し、上カバーシート22に液体通過孔223が形成されているカバー手段2内に、第1の液体吸収層3と、液体が通過できる材料により作成されて第1の液体吸収層3とカバー手段2の上カバーシート22との間に挟まれて液体通過孔223を覆う液体通過シート5と、を備える。
【選択図】
図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
それぞれ防水材料により作成された下カバーシート及び上カバーシートが重なってなり、且つ、前記下カバーシートと前記上カバーシートとの間に収容空間が画成され、且つ、前記上カバーシートに液体通過孔が形成されているカバー手段と、
液体を吸収できる材料により作成されて前記下カバーシートと前記上カバーシートとの間に挟まれる第1の液体吸収層と、
液体が通過できる材料により作成されて前記液体通過孔を覆うように前記第1の液体吸収層と前記上カバーシートとの間に挟まれる液体通過シートと、を備えることを特徴とする生理用ナプキン。
【請求項2】
前記第1の液体吸収層は前記液体通過孔より広い面積を有するように構成されたことを特徴とする請求項1に記載の生理用ナプキン。
【請求項3】
前記カバー手段は細長い形状に形成されている上、該細長い形状の左右両側にそれぞれ突起部が形成されており、また、該左右両側の突起部には該左右両側の突起部同士を接続する接続手段がそれぞれ配置されていることを特徴とする請求項1または2に記載の生理用ナプキン。
【請求項4】
前記第1の液体吸収層は洗濯可能な織布もしくは不織布材料により作成されたことを特徴とする請求項1~3のいずれか一項に記載の生理用ナプキン。
【請求項5】
面積が前記第1の液体吸収層より狭い第2の液体吸収層が、前記下カバーシートと前記第1の液体吸収層との間に挟まれて且つ前記液体通過孔の中央部分に対応する位置に配置されていることを特徴とする請求項2に記載の生理用ナプキン。
【請求項6】
前記第2の液体吸収層は洗濯可能な織布もしくは不織布材料により作成されたことを特徴とする請求項5に記載の生理用ナプキン。
【請求項7】
前記上カバーシートは、繊維材料層と該繊維材料層に塗布される防水材料とにより作成されたことを特徴とする請求項1~6のいずれか一項に記載の生理用ナプキン。
【請求項8】
前記下カバーシートの下面には、下着の股布に接着可能な接着手段が配置されていることを特徴とする請求項1~7のいずれか一項に記載の生理用ナプキン。
【請求項9】
前記接着手段は、前記股布から取り外し可能かつ再接着可能に構成されたことを特徴とする請求項8に記載の生理用ナプキン。
【請求項10】
請求項9に記載の生理用ナプキンと、該生理用ナプキンの前記接着手段が接着される下着とを備えることを特徴とする生理用ナプキン付き下着。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は生理用ナプキン及び該生理用ナプキンを備えた生理用ナプキン付き下着に関し、特に、洗濯して再利用可能な生理用ナプキン及び該生理用ナプキンを備えた生理用ナプキン付き下着に関する。
【背景技術】
【0002】
再利用可能な生理用ナプキンに関しては、例えば特許文献1に記載されるものが挙げられる。
【0003】
該従来の再利用可能な生理用ナプキンは、布材からなっていて洗濯可能であり、使用者の肌に接触する液体通過層と、該液体通過層の下に配置されている液体吸収層とを有し、液体通過層を通過した経血などを液体吸収層で吸収する構成になっている。
【0004】
しかしながら、経血の量が多くなると、該従来の生理用ナプキンでは、液体吸収層により吸収されきれない経血などが液体吸収層を経由して肌側に逆流する可能性があり、これによって液体通過層が使用者の肌に張り付いて不快感を与えることになる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】台湾実用新案登録第M402096号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は上記問題点に鑑みて、液体吸収層により吸収された経血などの逆流を抑えることができる生理用ナプキン及び該生理用ナプキンを備えた生理用ナプキン付き下着の提供を目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記目的を達成すべく、本発明は、
それぞれ防水材料により作成された下カバーシート及び上カバーシートが重なってなり、且つ、前記下カバーシートと前記上カバーシートとの間に収容空間が画成され、且つ、前記上カバーシートに液体通過孔が形成されているカバー手段と、
液体を吸収できる材料により作成されて前記下カバーシートと前記上カバーシートとの間に挟まれる第1の液体吸収層と、
液体が通過できる材料により作成されて前記液体通過孔を覆うように前記第1の液体吸収層と前記上カバーシートとの間に挟まれる液体通過シートと、を備えることを特徴とする生理用ナプキンを提供する。
【発明の効果】
【0008】
上記構成により、本発明は防水材料により作成された下カバーシートと上カバーシートとの間に画成された収容空間内に第1の液体吸収層と液体通過シートとが挟まれて収容されるので、経血の量が多い場合であっても、第1の液体吸収層から逆流して液体通過シートを通過した経血は上カバーシートにより阻まれるので、経血の逆流を抑えることができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【
図1】本発明の生理用ナプキンの第1の実施形態が示される斜視図である。
【
図2】同第1の実施形態が示される分解斜視図である。
【
図3】
図1のIII-III線における断面が示される断面図である。
【
図4】同第1の実施形態が示される一部拡大断面図である。
【
図5】同第1の実施形態が下着に装着される様子が示される説明図である。
【
図6】本発明の生理用ナプキンと市販の生理用ナプキンを用いて行った液体の吸収及び保持効果の実験の結果を示す写真である。
【
図7】本発明の生理用ナプキンの第2の実施形態が示される斜視図である。
【
図8】本発明の生理用ナプキン付き下着の第1の実施形態が示される分解斜視図である。
【
図9】同第1の実施形態が示される要部断面図である。
【
図10】本発明の生理用ナプキン付き下着の第2の実施形態が示される分解斜視図である。
【
図11】本発明の生理用ナプキン付き下着の第3の実施形態が示される分解斜視図である。
【
図12】同第3の実施形態が示される要部断面図である。
【
図13】本発明の生理用ナプキン付き下着の第3の実施形態が示される斜視図である。
【
図14】同第4の実施形態が示される要部断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、本発明に係る各好ましい実施形態について詳しく説明する。
【0011】
図1~
図5に本発明の生理用ナプキンの第1の実施形態が示される。
図1は該生理用ナプキンの全体の構成が示される斜視図であり、
図2は同第1の実施形態の構成が示される分解斜視図であり、
図3はその断面図であり、
図4はその一部拡大断面図であり、
図5は同第1の実施形態が下着に装着される様子が示される説明図である。
【0012】
図1と
図2に示されるように、本発明の生理用ナプキン100は、カバー手段2と、第1の液体吸収層3と、第2の液体吸収層4と、液体通過シート5と、を備える。
【0013】
カバー手段2はそれぞれ防水材料により作成された下カバーシート21及び上カバーシート22が重なってなり、且つ、下カバーシート21と上カバーシート22との間に、第1の液体吸収層3と第2の液体吸収層4と液体通過シート5とが収容される収容空間が画成されている。また、上カバーシート22及び下カバーシート21は、それぞれ前後方向に細長い形状に形成されていて、上カバーシート22には前後方向に細長く延伸する液体通過孔223が形成されている。また、上カバーシート22に関しては、繊維材料層と該繊維材料層に塗布される防水材料とにより作成することができる。
【0014】
第1の液体吸収層3と第2の液体吸収層4は、いずれも液体を吸収でき、且つ、洗濯可能な織布もしくは不織布材料により作成されたものである。下カバーシート21と上カバーシート22との間に配置される第1の液体吸収層3は液体通過孔223より広い面積を有するように形成されて液体通過孔223を覆い、そして第1の液体吸収層3と下カバーシート21との間に配置される第2の液体吸収層4は第1の液体吸収層3より狭い面積を有するが、第1の液体吸収層3を液体通過孔223側に押し当てると共に、液体通過孔223の中央辺りに該当する部分における吸収効果を補強することができる。
【0015】
液体通過シート5は、多数の孔(図示せず)を有し且つ液体が通過できる材料により作成されたものであり、第1の液体吸収層3及び第2の液体吸収層4と上カバーシート22との間に挟まれ、且つ、液体通過孔223より広い面積を有して、液体通過孔223を覆うように配置されている。この構成により経血は速いスピードで液体通過シート5を通過して第1の液体吸収層3に吸収されることが可能となる。また、液体通過孔223の広さは液体通過シート5の材料に応じて決めることができ、液体通過シート5として水への親和性が高い材料であれば、液体通過孔223を小さく形成することが可能であり、そして逆に水への親和性が低い材料を用いて液体通過シート5を作成する場合は、液体通過孔223を広く形成する。
【0016】
また、図示のように、カバー手段2は左右両側にそれぞれ突起部6(いわゆる羽)が形成されている。そして該左右両側の突起部6には該左右両側の突起部6同士を接続する接続手段7がそれぞれ配置されている。ちなみに、この実施形態において、接続手段7としてスナップボタンの凸側部71と凹側部72が用いられている。
【0017】
図示のように、この第1の実施形態においては、左右突起部6にそれぞれ配置される接続手段7として係止し合うことができるボタンが用いられ、そして
図1と
図5に示されるように、カバー手段2の前記収容空間を画成する中央部分を下着9の股布91の人体に面する内側面911に配置し、且つ、左右両側それぞれの突起部6を下着9の股布91の外側面912に回すようにして接続手段7により接続すると、該生理用ナプキン100を下着9に取り付けることができる。
【0018】
なお、本実施形態では、
図1、
図3に示されるように、一方の突起部6に1つの凸側部71が設けられ、他方の突起部6に左右に並んだ2つの凹側部72が設けられ、凸側部71を所望の凹側部72に係止させることができるように構成されている。また、スナップボタンの代わりに面ファスナーを用いることもできる。
【0019】
使用者が本発明の生理用ナプキン100の第1の実施形態を使用する際、まずはこの生理用ナプキン100を下着9の股布91の内側面911に置いてから、突起部6を下着9の股布91の外側面912に回して、突起部6に配置されるスナップボタンの凸側部71をスナップボタンの凹側部72に嵌め込むことにより、この本発明の生理用ナプキン100の第1の実施形態を下着9の股布91に取り付けることが出来る。そして上カバーシート22の液体通過孔223を使用者のプライベートゾーンに当てることにより、使用者の経血やおりものが排出されると、まずは液体通過シート5に流れてから、第1の液体吸収層3と第2の液体吸収層4に吸収される。液体通過シート5は織物により作成されるので、これにより第1の液体吸収層3と第2の液体吸収層4が肌に接触するのを回避できる上、使用者の経血やおりものは第1の液体吸収層3と第2の液体吸収層4に迅速に吸収されるので、使用者の肌に張り付くことで引き起こされる不快感を抑えることができる。
【0020】
この実施形態において、第2の液体吸収層4の水に対する吸収力は第1の液体吸収層3より強く、そして第1の液体吸収層3の水に対する吸収力は液体通過シート5より強くなっているので、これにより使用者の経血を下方に案内することにより、使用者の経血が液体通過シート5に溜まるのを防止することができる。更に、第1の液体吸収層3及び第2の液体吸収層4は使用者の経血やおりものが直接に流れ込む位置にあるので、経血の吸収を補助して経血を第1の液体吸収層3及び第2の液体吸収層4に案内する。第1の液体吸収層3の殆どの部分は上カバーシート22により覆われて使用者の肌には直接に接触しないので、これにより使用者の快適感を大きく向上させることができる。また、第2の液体吸収層4は水に対する吸収力が第1の液体吸収層3より強い他、第2の液体吸収層4は第1の液体吸収層3より厚く形成されているので、これにより更に使用者の経血やおりものに対する吸収量が増え、そして使用者の快適感を更に向上させる。
【0021】
下カバーシート21は防水材料により作成される上、下着に隣接するので、経血が下方から漏れることを防止できる。そして液体通過シート5のトップ面を覆う上カバーシート22には液体通過孔223のみが形成されるので、液体通過シート5が肌に直接に接する面積が狭く、そして経血が上カバーシート22の上面に戻るのを防止する機能が備わり、これにより使用者の快適感を高め、その上防水材料は使用済みでも洗いやすい。
【0022】
注意すべきは、本発明の生理用ナプキン100の上記部材は加熱接着や超音波溶接や高周波溶接や縫い付けで接続して固定することができるが、これらの方法に限定されない。
また、他の実施形態では、第2の液体吸収層4を省いて第1の液体吸収層3のみ配置することも可能である。
【0023】
以上をまとめると、本発明の生理用ナプキン100は液体通過シート5と第1の液体吸収層3と第2の液体吸収層4を用いて使用者の経血やおりものを迅速に吸収でき、その上上カバーシート22は液体通過シート5が肌に直接に接する面積を狭くする上経血が上カバーシート22の上面に戻るのを防止できるので、これにより使用者の快適感を高めることができる。
【0024】
図6は本発明の生理用ナプキン100と市販の生理用ナプキンを用いて行った液体の吸収及び保持効果の実験の結果を示す写真である。
【0025】
図6の右側は本発明の生理用ナプキン100の製品であり、左側は市販の生理用ナプキンである。
図6のように、この両者に同じ量の黒い液体を注ぐと、本発明の生理用ナプキン100の製品において黒い液体が液体通過シート5において拡散する面積は市販の生理用ナプキンより明らかに小さいことが示されている。これは黒い液体が液体通過シート5に流れると、下方にある第1の液体吸収層3に吸収されるのに対して、市販の生理用ナプキンは液体を吸収する素材で肌に直接に接し液体もそのまま拡散することになり、そして液体(経血)が拡散する面積が即ち液体が肌に直接に接する面積になる。従って、生理用ナプキン100では経血を吸収した材料が肌に直接に接する面積が従来よりもはるかに狭いことが示されるので、よって使用者の快適感が著しく向上されることが予期できる。
【0026】
図7は本発明の生理用ナプキンの第2の実施形態が示される斜視図であり、
図8は本発明の生理用ナプキン付き下着の第1の実施形態が示される分解斜視図である。
【0027】
図7に示されるように、本発明の生理用ナプキンの第2の実施形態において、カバー手段2を構成する下カバーシート21の下面には、2本の接着テープにより構成されて下着の股布に接着可能な接着手段73が配置されている。そして第1の実施形態にある両側の突起部はこの実施形態では存在しない。
【0028】
そして
図8及び
図9に示されるように、本発明の生理用ナプキン付き下着の第1の実施形態は、本発明の生理用ナプキンの第2の実施形態が下着9の股布91に配置される接着テープ92に生理用ナプキン側の接着手段73を貼り付けることで接着されてなったものである。そして無論、本発明において接着手段73を構成するものは接着テープに限定されず、例えば面ファスナーを用いて接着手段73を構成することにより、下着9の股布91から取り外し可能かつ再接着可能になる。
【0029】
このように、第1の実施形態にある両側の突起部を配置しなくても、接着テープや面ファスナーを用いて本発明の生理用ナプキン100を下着9に固定することができる上、本発明の生理用ナプキン100は直接に下着9に固定されるので、突起部の切断により引き起こされる生理用ナプキン100のズレや、ズレにより引き起こされる経血の漏れの発生を回避できる。
【0030】
図10に示されるように、接着手段73を構成するものは2本の接着テープに限定されず、例えば環状の接着テープを接着手段73として用いて本発明の生理用ナプキン付き下着の第2の実施形態を構成することもできる。
【0031】
また、
図11と
図12に示されるように、カバー手段2の本体(細長い形状を成す部分)に2本の面ファスナーとしての接着手段73を配置する上、左右両側の突起部6にもそれぞれ面ファスナー74を配置し、これにより下着9の股布91に装着して本発明の生理用ナプキン付き下着の第3の実施形態を構成することもできる。
【0032】
使用者が本発明の本発明の生理用ナプキン付き下着の第3の実施形態を使用する際、まずはこの生理用ナプキン100を下着9の股布91の内側面911に置いてから、突起部6を下着9の股布91の外側面912に回して、左右両側の突起部6にそれぞれ配置される面ファスナー74を下着9の股布91の外側面912にある面ファスナー93に取り付けることにより、この本発明の生理用ナプキン付き下着の第3の実施形態を完成することができる。これにより生理用ナプキンの下着に固定される具合が強化され、そして生理用ナプキンのズレにより引き起こされる経血の漏れの発生を回避できる。
【0033】
この他、突起部6に配置される面ファスナー74が剥がされ、もしくは突起部6がカバー手段2から切り離された場合においても、本発明の生理用ナプキン100は接着手段73により下着9の股布91の内側面911に接着されるため引き続き使用することが出来る。
【0034】
更に、この実施例において、本発明の生理用ナプキン100が下着9の股布91の内側面911に取り付けられる際、カバー手段2は内側面911に対応し、そして左右両側の突起部6は股布91の左右両側をそれぞれ回ってから股布91の外側面912に固定されるので、左右両側の突起部6は互いに重ねることなく、これにより下着9の股布91と本発明の生理用ナプキン100全体の厚さを抑えることが可能となり、着用時に目立たなくなる。
【0035】
更に
図13と
図14に示されるように、接着手段73として縫い糸を採用し、本発明の生理用ナプキンを下着9の股布91に縫い付けることにより本発明の生理用ナプキン付き下着の第4の実施形態を構成することもできる。
【0036】
以上、本発明の好ましい実施形態を説明したが、本発明はこれらに限定されるものではなく、最も広い解釈の精神および範囲内に含まれる様々な構成として、全ての修飾および均等な構成を包含するものとする。
【産業上の利用可能性】
【0037】
上記構成により、本発明の生理用ナプキン及び該生理用ナプキンを備えた生理用ナプキン付き下着は、防水材料により作成された下カバーシート21と上カバーシート22との間に画成され収容空間内に第1の液体吸収層3と液体通過シート5とが挟まれて収容されるので、経血の量が多い場合であっても、第1の液体吸収層3から逆流して液体通過シート5を通過した経血は上カバーシート22により阻まれるので、経血の逆流を抑える生理用ナプキン及び該生理用ナプキンを備えた生理用ナプキン付き下着を提供することができ、そして洗濯すれば再利用することも可能である。
【符号の説明】
【0038】
100 生理用ナプキン
2 カバー手段
21 下カバーシート
22 上カバーシート
223 液体通過孔
3 第1の液体吸収層
4 第2の液体吸収層
5 液体通過シート
6 突起部
7 接続手段
71 凸側部
72 凹側部
73 接着手段
74 面ファスナー
9 下着
91 股布
911 内側面
912 外側面
92 接着テープ
93 面ファスナー