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特開2022-119768身体部分の周囲を測定する装置および方法
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022119768
(43)【公開日】2022-08-17
(54)【発明の名称】身体部分の周囲を測定する装置および方法
(51)【国際特許分類】
   A61B 5/107 20060101AFI20220809BHJP
   G01B 7/00 20060101ALI20220809BHJP
   A61F 13/02 20060101ALI20220809BHJP
【FI】
A61B5/107 100
G01B7/00 101C
A61F13/02 D
【審査請求】有
【請求項の数】12
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022073203
(22)【出願日】2022-04-27
(62)【分割の表示】P 2018555816の分割
【原出願日】2017-01-13
(31)【優先権主張番号】PA201670014
(32)【優先日】2016-01-13
(33)【優先権主張国・地域又は機関】DK
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.ブルートゥース
(71)【出願人】
【識別番号】518249498
【氏名又は名称】スペシャルバンデージャー.ディーケー エー/エス
(74)【代理人】
【識別番号】100078282
【弁理士】
【氏名又は名称】山本 秀策
(74)【代理人】
【識別番号】100113413
【弁理士】
【氏名又は名称】森下 夏樹
(74)【代理人】
【識別番号】100181674
【弁理士】
【氏名又は名称】飯田 貴敏
(74)【代理人】
【識別番号】100181641
【弁理士】
【氏名又は名称】石川 大輔
(74)【代理人】
【識別番号】230113332
【弁護士】
【氏名又は名称】山本 健策
(72)【発明者】
【氏名】ジェンズ エットラップ
(72)【発明者】
【氏名】ヘンリック ハーボー
(57)【要約】
【課題】身体部分の周囲を測定する装置および方法の提供。
【解決手段】本開示は、一般に身体部分の周囲を測定する装置および方法に関する。より詳細には、本開示は、身体部分の周囲を測定する方法に関する。そこにおいて身体部分は肥大していることがありえて、それによってそれは、例えば、身体部分がさらに肥大するかしないか観察することができる。最も詳細には、肥大した身体部分は、浮腫および/またはリンパ浮腫により肥大することがありえる。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
身体部分の周囲の測定結果を提供するように構成されている装置であって、
前記身体部分に接着することなく、前記身体部分の周辺に、および/または、前記身体部分の上に配置されるように構成されている第1の弾性支持材であって、前記第1の弾性支持材は、長手方向軸を定める第1の弾性支持材長さと、垂直軸を定める第1の弾性支持材幅と、横軸を定める第1の弾性支持材厚さを有し、前記第1の弾性支持材は、浮腫および/またはリンパ浮腫を処置するための包帯または圧迫衣服である、第1の弾性支持材と、
前記長手方向軸の少なくとも一部に沿って、および/または前記垂直軸の少なくとも一部に沿って前記第1の弾性支持材の少なくとも一部より上に、および/または、前記第1の弾性支持材の少なくとも一部より下に位置する2つ以上の導電層であって、前記2つ以上の導電層は伸ばすことが可能である、2つ以上の導電層と、
前記2つ以上の導電層に電気的に接続されている測定ユニットであって、前記測定ユニットは、前記2つ以上の導電層に関連する電気的特性を測定するように構成されており、前記電気的特性は、前記横軸に沿って分離されてい前記2つ以上の導電層の間伸ばすことが可能なフィルムの電気的な静電容量であり、前記電気的特性は前記身体部分の周囲の測定結果に関連し、前記身体部分の周囲の測定結果は、代替的におよび/または追加的に、前記身体部分の周囲における変化である、測定ユニット
を備える、装置。
【請求項2】
前記装置は、前記2つ以上の導電層より上に、および/または、前記2つ以上の導電層より下に位置する少なくとも1つの追加層を備え、前記少なくとも1つの追加層は弾性であり前記少なくとも1つの追加層は、前記第1の弾性支持材接触するように構成されており、これにより、前記第1の弾性支持材と前記少なくとも1つの追加層との中間に前記2つ以上の導電層をカプセル化し前記2つ以上の導電層の少なくとも一部は、前記第1の弾性支持材に対して、および/または前記少なくとも1つの追加層に対して移動することが可能である、請求項1に記載の装置。
【請求項3】
前記2つ以上の導電層は、その弛緩した状態に対して少なくとも20%伸ばされることが可能である導電層長さを有する、請求項1~2のいずれか一項に記載の装置。
【請求項4】
前記第1の弾性支持幅は、弛緩した状態で、1cmと16cmとの間にあり、および/または前記2つ以上の導電層は、弛緩した状態でかつ垂直軸に沿って、2mmと80mmとの間にある導電層幅を有する、請求項1~3のいずれか一項に記載の装置。
【請求項5】
前記第1の弾性支持材は、その摩擦係数により規定される滑らかな表面をもって構成されており、前記摩擦係数は0.2と0.4との間にあり前記摩擦係数は鋼の表面に対して規定されている、請求項1~4のいずれか一項に記載の装置。
【請求項6】
前記装置は、前記身体部分の周囲の測定結果を受信ユニットおよび/または制御ユニットに送信するように構成されている送信ユニットをさらに備え、随意に前記受信ユニットはデータ格納ユニットを備える、請求項1~5のいずれか一項に記載の装置。
【請求項7】
前記装置は、前記長手方向軸に沿って前記2つ以上の導電層の長さを制御するように構成されている制御ユニットを備える、請求項1~6のいずれか一項に記載の装置。
【請求項8】
前記第1の弾性支持材は、身体部分の周辺に適合するように構成されている円形バンドであり、および/または前記第1の弾性支持材は、前記身体部分接触する第2の弾性支持材の周辺に、および/または、前記身体部分に接触する第2の弾性支持材の上に配置されるように構成されている、請求項1~8のいずれか一項に記載の装置。
【請求項9】
前記装置は、前記2つ以上の導電層から、または前記第1の弾性支持材から前記長手方向軸に沿って、および/または前記垂直軸に沿って延びている1つ以上の非弾性支持材をさらに備える、請求項1~8のいずれか一項に記載の装置。
【請求項10】
前記第1の弾性支持材が前記身体部分の周辺におよび/または前記身体部分の上に配置された時点で前記第1の弾性支持材が適所にとどまるように、前記第1の弾性支持材は、ある粗さをもって採用される表層組織を備えるかまたは綿を備え、および/または前記第1の弾性支持材は、前記身体部分の皮膚に取り付けられるように構成されており、および/または前記第1の弾性支持材は、包帯または圧迫衣服であり、および/または前記第1の弾性支持材長さは、弛緩した状態で、15cmと85cmとの間にあり、および/または前記第1の弾性支持材長さは、その弛緩した状態に対して少なくとも20%伸ばされることが可能であり、および/または前記第1の弾性支持材長さは、その弛緩した状態に対して最高250%伸ばされることが可能である、請求項1~9のいずれか一項に記載の装置。
【請求項11】
前記2つ以上の導電層は、弛緩した状態で、前記弾性支持体長さに対して90%未満、例えば75%未満、例えば60%未満、例えば50%未満、例えば40%未満、例えば30%未満、例えば20%未満、または例えば10%未満である導電層長さを有し、および/または前記2つ以上の導電層は、前記第1の弾性支持材が前記身体部分の周辺におよび/または前記身体部分の上に配置されるときに、前記導電層長さがその弛緩した状態に対して少なくとも20%予め伸ばされるように、前記身体部分によって定められる導電層長さを有し、および/または前記2つ以上の導電層は、前記垂直軸に沿って互いから分離されている、請求項1~10のいずれか一項に記載の装置。
【請求項12】
前記電気的特性は、さらに前記2つ以上の導電層の抵抗率であり、および/または前記測定ユニットは、前記2つ以上の導電層に関連する電気的特性を測定するようにさらに構成されており、前記電気的特性は温度および/または水分に関連する、請求項1~11のいずれか一項に記載の装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、一般に、身体部分の周囲を測定する装置および方法に関する。より詳細には、本開示は、身体部分の周囲を測定する方法に関するものであり、そこにおいて身体部分は肥大している場合があり、そうすると、それは、例えば、身体部分が更に肥大するかまたはそれより肥大しないかどうか観察されることがありえる。最も詳細には、肥大した身体部分は、浮腫および/またはリンパ浮腫により肥大することがありえる。
【背景技術】
【0002】
リンパ浮腫は、1つまたは複数の身体部分の肥大として現れることがありえる。肥大は、他の身体部分、例えば頭頸部に影響を及ぼすこともありえる。リンパ浮腫は、組織空間における流体の蓄積の結果である。リンパ浮腫は、重大な身体的および心因性病的状態をもたらすことがありえる。痛みおよび不快は頻繁な症状であり、そして急性蜂巣炎に対する増加した罹病性は、頻繁な入院および抗生物質への長期依存に結果としてなることがありえる。リンパ浮腫は、現在治療が可能でない慢性症状であるが、適切な処置によって軽減できる。無視される場合、それは進行して処置するのが困難になることがありえる。
【0003】
リンパ浮腫を処置する1つの方法は、例えば、ストッキング、マスク、シャツ、およびベストのような包帯または圧迫衣服を用いる圧迫とリンパマッサージの有無にかかわらない運動(例えば、手動リンパ排液、簡単なリンパ排液、または断続的な空気圧迫法)の組合せによって肥大を軽減することである。
【0004】
リンパ浮腫の良好な処置は、現在では、積極的役割を演じる患者および医師による。
【0005】
特に、包帯および/または圧迫衣服が使われるとき、患者または医師は、圧迫包帯または圧迫衣服を最初に取り外し、肥大している身体部分を評価して、それから新規な包帯または圧迫衣服を肥大した身体部分に着けて、評価を考慮しなければならない。
【0006】
浮腫および/またはリンパ浮腫を処置する方法は、現在では、包帯の際に多くの作業および材料を必要とする。
【0007】
したがって、浮腫および/またはリンパ浮腫の処置を改善することが可能である装置が必要である。
【発明の概要】
【0008】
本開示は、浮腫および/またはリンパ浮腫の処置を改善することが可能である装置および方法を提供する。
【0009】
本発明の第1の態様において、身体部分の周辺に且つ/またはその上に配置されるように構成される第1の弾性支持材であって、長手方向軸を定める第1の弾性支持材長さ、垂直軸を定める第1の弾性支持材幅、および横軸を定める第1の弾性支持材厚さを有する第1の弾性支持材と、長手方向軸の少なくとも一部に沿って、且つ/または垂直軸の少なくとも一部に沿って第1の弾性支持材の少なくとも一部より上に且つ/またはその下に位置する1つまたは複数の導電層であって、伸ばすことができる導電層と、1つまたは複数の導電層に電気的に接続する測定ユニットであって、測定ユニットは1つまたは複数の導電層に関連した電気的特性を測定するように構成されて、電気的特性は身体部分の周囲の測定に関連する測定ユニットとを備える、身体部分の周囲を測定するように構成される装置が提供される。
【0010】
これに加えて、装置は、一実施形態において、1つまたは複数の導電層より上に且つ/またはその下に位置する少なくとも1つの追加層を備え、そこにおいて少なくとも1つの追加層は弾性であり、そして少なくとも1つの追加層は、第1の弾性支持材と接触するように構成され、それによって第1の弾性支持材と少なくとも1つの追加層の間に1つまたは複数の導電層をカプセル化し、そうすると、1つまたは複数の導電層の少なくとも一部は、第1の弾性支持材と関連して、そして/または少なくとも1つの追加層と関連して移動することが可能であり、そして/または1つまたは複数の導電層は、その弛緩した状態と関連して少なくとも20%伸ばすことが可能である導電層長さを有し、そして/または身体部分の周囲の測定は、身体部分の周囲の変化であり、そして/または第1の弾性支持幅は、弛緩した状態で、1cm~16cmでありえて、そして/または1つまたは複数の導電層は、弛緩した状態で且つ垂直軸に沿って2mm~80mmである導電層を有する。
【0011】
いくつかの実施形態では、1つまたは複数の導電層の少なくとも一部は、第1の弾性支持材および/または少なくとも1つの追加層に固定される。
【0012】
1つまたは複数の導電層を身体部分の周辺に且つ/またはその上に配置するために、そして身体部分の周囲の測定がなされるときに、1つまたは複数の導電層を適所に少なくとも保持することが可能である第1の弾性支持材があることが重要であると、本発明の発明者は認識している。したがって、1つまたは複数の導電層が、衣類、衣服などに適しているとして開示されたにもかかわらず、身体部分の周囲の測定がなされるときに、この種の材料自体は、身体部分の所与の位置周辺に配置するのに適していないと、発明者はわかった。身体部分の周囲の測定がなされるときに、1つまたは複数の導電層が身体部分の周囲を定めるその位置にとどまることは非常に重要である。したがって、第1の弾性支持材の1つの役割は、1つまたは複数の導電層を適所に保持することである。
【0013】
身体部分の周辺に第1の弾性支持材を配置する1つの方法は、例えば、第1の弾性支持材の長さ、またはその一部が、身体部分の周囲、または身体部分の少なくほぼ周囲を定めるように、身体部分の周辺に第1の弾性支持材を単に巻き付けることでありえる。にもかかわらず、長手方向軸は身体部分の周辺でカーブする。さらにまた、弾性支持材は当然弾性であり、そして長さは、したがってその弛緩した状態から伸びることができる。このように、弾性支持材が、身体部分に弛緩した状態で配置されないとき、長手方向軸は、弾性支持材の長さによって定められる。
【0014】
長手方向軸は、層材料が身体部分に配置されず、そして身体部分の周りに巻き上げられず、または巻き付けられない場合でなく、例えばテーブルのような平坦面に配置される場合に定めることができる。別の実施形態では、第1の弾性支持材は、例えば圧迫衣服、特に圧迫靴下のような衣服である。そのような場合、長手方向軸は、圧迫衣服がテーブルのような平坦面にも配置される場合に定めることができる。長さは、この場合、所与の位置の周りの弛緩した状態の圧迫衣服の周囲である。
【0015】
一実施形態において、第1の弾性支持材は、1つまたは複数の導電層を適所に保持する役割を果たす層材料、例えばテープであるか、または身体部分に圧力を加える役割を果たす層材料、例えば包帯または圧迫衣服である。本願明細書において称される圧迫衣服は、例えば、ストッキング、マスク、シャツ、およびベストでありえる。
【0016】
圧迫包帯および圧迫衣服は、浮腫の軽減を維持するために、1日につき24時間、毎日着用するように作られており、そして定期的に取り替えなければならない。療法士の裁量に応じて、圧迫衣服は、特別に仕立てたものか、または店頭で、すなわち標準サイズで購入できる。一部の人は、カスタムメイドの圧迫衣服を必要として、これらの衣服が適切に適合することは重要である。
【0017】
圧迫包帯または衣服の材料は、通常、弾性であるか、長く伸びるか、非弾性であるか、または短く伸びる材料によって特徴づけられる。用語「弾性であって長く伸びる(弾性/長く伸びる)包帯」は、「非弾性であって短く伸びる(非弾性/短く伸びる)包帯」と同義的にしばしば用いられる。伸展性は、これらの2つの基本タイプの間で著しく異なる。「伸展性」とは、包帯が引っ張られるときに伸びることができる程度を意味する。通常、弾性/長く伸びる包帯は100%より大きい最大伸展性を有するが、非弾性/短く伸びる包帯は100%未満の最大伸展性を有する。
【0018】
後述するように、2つの異なるタイプの圧迫包帯および衣服の材料は、異なるタイプの浮腫および患者に適していることがありえる。さらにまた、異なる商業的供給者からの同じカテゴリ、例えば非弾材料の範囲内の材料さえ、異なる程度の弾性および耐久性を有することがありえる。
【0019】
勾配圧迫、すなわち心臓に向って減少する圧力勾配は、圧迫療法の基本原則である。身体の総血液量のおよそ60%~80%は静脈循環にある。歩行または重量シフトの間、ふくらはぎの筋肉の収縮は、静脈によって心臓に血液を戻す主要な手段である。ふくらはぎの筋肉から発生する圧力は、最高300mmHgに達して、収縮毎に静脈量の60%を近位に推進することがありえる。短く伸びる包帯は、ふくらはぎの筋肉の収縮に対して外部の力を発生させる。それらは、ふくらはぎの筋肉が、それらが収縮して短縮するときに外へ膨張するのを不可能にするので、それらによって内部圧力が発生する。
【0020】
例えばテープ、包帯、圧迫衣服のような第1の弾性支持材を例えば浮腫および/またはリンパ浮腫により肥大した身体部分周辺に配置することが、肥大の一部もしくは全部が消えるように、肥大への好影響を有することがありえることは公知である。したがって、第1の弾性支持材を提供することの1つの利点は、治癒効果を患者、特に浮腫および/またはリンパ浮腫をもつ患者へ提供することである。
【0021】
第1の弾性支持材は、身体部分の周辺に配置されるときに、必ずしも身体部分に張り付くことができるというわけではない。第1の弾性支持材が、例えば適当な復元力を加えるために引っ張られることが可能な限り、第1の弾性支持材の復元力を利用することによって第1の支持材を身体部分の上に/その周辺に配置することが可能でありえる。復元力が圧迫衣服を保って、それにより本発明を用いて1つまたは複数の導電材料層を身体部分の適所に保つことが可能であるように、圧迫衣服は、身体部分に適合されるときに、実際になされる。
【0022】
本発明によって、1つまたは複数の導電材料層が第1の弾性支持材の一方の側に配置されることができることを理解すべきである。本発明の利点は、1つまたは複数の導電材料層が、例えば、
順序:
a)身体部分、および
b)1つまたは複数の導電材料層、および
c)第1の弾性支持材、および/または
順序:
a)身体部分、
b)第1の弾性支持材、および
c)1つまたは複数の導電材料層
で配置することができるということである。
【0023】
このように、1つまたは複数の導電材料層は、第1の弾性支持材の内部および/または外部にありえる。第2の弾性体は身体周辺にさらに配置することができる。そうすると、
a)およびc)は第2の弾性体より下である。例えば、第2の弾性体は包帯または圧迫衣服でありえる。
【0024】
第1の態様の一実施形態において、身体部分の周辺に且つ/またはその上に配置されるように構成される第1の弾性支持材が、構成される第1の弾性支持材が身体部分と接触する第2の弾性支持材の周辺に且つ/またはその上に配置されるように構成されることを意味することもありえることを理解すべきである。理由は、周囲をまだ提供できるということである。例えば、第2の弾性支持材が、第1の弾性支持材の前に身体部分の周辺に配置されるときに、身体の周囲は第2の弾性支持材の厚みを含む。第2の弾性体は、例えば包帯でありえる。
【0025】
1つまたは複数の導電材料層が、まさに上述したように第1の弾性支持材の内部および/または外部にありえるので、1つまたは複数の導電材料層を
順序:
a)身体部分、および
b)第2の弾性支持材、
c)1つまたは複数の導電材料層、および
d)第1の弾性支持材、および/または
順序:
d)身体部分、
e)第2の弾性支持材、
f)第1の弾性支持材、および
g)1つまたは複数の導電材料層
で配置することもできる。
【0026】
いくつかの他の層は、材料および/または層のいずれかの間に配置できる。上記の実施形態は、まさしく実施例である。
【0027】
本発明の1つの利点は、このように、1つまたは複数の電導材料層を配置できる柔軟性である。上記の配置の順序から分かるように、1つまたは複数の導電材料層は、身体部分と直接接触する必要がない。その理由は、前にも記載したように、全ての場合に、身体部分の周囲の測定を提供できるということである。
【0028】
本発明の第1の態様において述べたように、1つまたは複数の導電層は、長手方向軸の少なくとも一部に沿って、そして/または垂直軸の少なくとも一部に沿って第1の弾性支持材の少なくとも一部より上に且つ/またはその下にあることがありえる。このことにより、第1の弾性支持材が身体部分の周辺に配置され、特に第1の弾性支持材の長さによって、周辺の身体部分をたどるときに、1つまたは複数の導電層は、伸ばすことが可能である長さを有すると理解される。1つまたは複数の導電層の長さの変化は、1つまたは複数の導電層の電気的特性を変える。そうすると、1つまたは複数の導電層の所与の長さは、身体部分の所与の長さおよび/または周囲を特定する。
【0029】
身体部分の周囲に関して、特に、浮腫および/またはリンパ浮腫を処置するときに、身体部分の正確な周囲を得ることが必要でないことがありえる。より重要でありえることは、身体部分の周囲の変化である。このように、本発明の第1の態様の一実施形態によれば、身体部分の周囲の測定は、加えて、または別の方法として、身体部分の周囲の変化でありえる。
【0030】
肥大の経過は、その場合、身体部分の周囲の変化を観察することによってモニターすることができる。肥大はさらに悪化することがありえて、それにより身体部分の周囲を増加させるか、または肥大はより良好になることがありえて、それにより身体部分の周囲を減少させる。
【0031】
記述されているように、測定ユニットは、1つまたは複数の導電層に関連した電気的特性を測定するように構成されて、電気的特性は身体部分の周囲の測定に関する。詳細な説明において後述するように、周囲は電気的特性に線形に依存することがありえる。このように、一実施形態において、身体部分の周囲、または単に1つまたは複数の導電層の長さの測定は、線形関係として関連することがありえる。そうすると、長さLは、測定される電気的特性Eで乗算される比例係数Pを追加して、定数Cに比例している。したがって、一実施形態において、電気的特性を周囲の測定と関連づけるために、CおよびPを決定しなければならない。定数Cは、1つまたは複数の導電層、ならびに/あるいは1つまたは複数の導電層から、または長手方向軸に沿った第1の弾性支持材から伸びる別の材料の長さに依存することがありえる。比例係数Pは、測定される電気的特性および装置の製造方法に依存することがありえる。すなわち、Pは、例えば1つまたは複数の導電層との間で、1つまたは複数の導電層および/または他の材料の材料特性に依存することがありえる。換言すれば、測定ユニットが1つまたは複数の導電層に関連した電気的特性を測定するように構成されると述べたときに、電気的特性は身体部分の周囲の測定に関連し、予め定義する必要がありえて、装置の製造方法および測定ユニットが何を測定しているかに依存することがありえる、少なくとも2つのパラメータ、例えばCおよびPがありえる。
【0032】
本発明の第1の態様の第2の実施形態によれば、装置はまた、1つまたは複数の導電層より上に且つ/またはその下に位置する少なくとも1つの追加層を備え、そこにおいて、少なくとも1つの追加層は弾性であり、そして少なくとも1つの追加層は、第1の弾性支持材と接触しているように構成される。1つまたは複数の導電層の少なくとも一部が、第1の弾性支持材と関連して、そして/または少なくとも1つの追加層と関連して移動することが可能であるように、この種の2つの層は、1つまたは複数の導電層をカプセル化することができる。この実施形態によって、1つまたは複数の導電層の測定が、1つまたは複数の導電層が第1の弾性支持材に付着される場合より正確でありえると、発明者はわかった。理由は、後の場合の測定が第1の弾性支持材に依存することになるということである。本発明によって、測定は第1の弾性支持材から独立していて、したがってより精密な装置を提供する。
【0033】
さらに、本発明の第1の態様の第3の実施形態において、1つまたは複数の導電層は、その弛緩した状態と関連して少なくとも20%伸びることが可能である導電層長さを有することができる。この実施形態によって、まず第1に、周囲の測定が行われ、そこでは、第1の弾性支持層、およびそれにより1つまたは複数の導電層もほぼ弛緩した状態にあるように、周囲は、例えば第1の支持材料が身体部分に付着される場合、少なくとも20%増加することがありえる。第2に、周囲の測定が行われ、そこでは、例えば、1つまたは複数の導電層が、第1の弾性支持材を身体部分および/または第2の弾性支持材の上に配置するプロセスにおいて、少なくとも20%まで予め伸ばされた場合、第1の弾性支持材が身体部分および/または第2の弾性支持材の周辺に配置された後に、周囲は減少することがありえる。前述したように、身体部分、すなわち周囲は、例えば肥大が減少するときにより小さくなることが可能である。
【0034】
本発明の第1の態様の第4の実施形態において、弛緩した状態の第1の弾性支持幅は1cm~15cmでありえて、そして/または1つまたは複数の導電層は、弛緩した状態で且つ垂直軸に沿って2mm~80mmである導電層幅を有する。導電層幅は、両方のケースに対して、1cm~15cm、例えば2cm~4cm、例えば2cm~6cm、例えば2cm~8cm、または例えば2cm~10cmでもありえる。ここで定義されている弾性支持材範囲は、これが肥大した身体部分に対する効果が無いかまたはごくわずかでありえるので、肥大した身体部分が小さい領域に限定されない圧力を経験することを容易にすることがありえる。さらに、より小さい第1の弾性支持幅によって、肥大した身体部分に痛みが生じることがありえる。さらにもっと、より小さい幅によって、肥大した身体部分が、1つまたは複数の導電層および/または第1の弾性支持材の外側に肥大することがありえる。それは理想的でない。
【0035】
本発明の第2の態様において、身体部分の周囲を測定する方法が提供される。この方法は、身体部分の周囲を測定するように構成される装置を提供するステップであって、装置は少なくとも第1の弾性支持材から成るステップと、第2の弾性支持材を提供するステップと、第1の弾性支持材を身体部分の周辺に且つ/またはその上に配置するステップと、第2の弾性支持材を身体部分の周辺に且つ/またはその上に配置するステップであって、第2の弾性支持材を配置するステップは、第2の弾性支持材が第1の支持材の周辺に且つ/またはその上に配置されるように第1の支持材が身体部分の周辺に配置された後に、または第1の弾性支持材が第2の支持材料の周辺に且つ/またはその上に配置されるように第1の支持材が身体部分の周辺に配置される前に、または第1の支持材および第2の支持材が互いに予め取り付けられるように第1の弾性支持材が第1の支持材の周辺に配置されると同時に行われる、ステップと、第1および第2の弾性支持材が配置された後に身体部分の周囲の測定をモニターするステップとを含む。
【0036】
一実施形態において、本発明の第2の態様において説明した装置は、本発明の第1の態様による装置である。
【0037】
本発明が、浮腫および/またはリンパ浮腫、および/または総じて肥大を処置することに関するので、本発明の利点は、それが、例えば、第1の支持材および/または第2の支持材が、新規な第1の支持材および/または第2の支持材と置き換えられることを必要とする時を決定する装置および方法を提供するということである。
【0038】
本発明による装置、および/または本発明による方法を用いて、包帯の下の周囲を測定することが可能でありえる。周囲の測定に基づいて、包帯が交換されることを必要とするか否か、またはそれが続けることができるかどうかを決定できる。このように、本発明は、肥大患者を処置するためのコストを減らす装置および/または方法を提供する。本発明は、包帯材料に関してだけでなく、時間-身体部分を評価することに関連した時間、および例えば包帯を交換することに関連した時間に関してもコストを減らすことが可能である。
【0039】
本発明のさらなる詳細を以下に説明する。
【図面の簡単な説明】
【0040】
図1】本発明の第1の態様による装置の実施形態を示す。
図2】本発明の第1の態様による装置の測定ユニットを用いて測定された電気的特性の例を示す。
図3A】本発明の第1の態様による装置の測定ユニットを用いて測定された電気的特性の別の例を示す。
図3B】本発明の第1の態様による装置の測定ユニットを用いて測定された電気的特性の別の例を示す。
図3C】本発明の第1の態様による装置の測定ユニットを用いて測定された電気的特性の別の例を示す。
図4A】本発明の第1の態様による装置の測定ユニットを用いて測定された電気的特性の別の例を示す。
図4B】本発明の第1の態様による装置の測定ユニットを用いて測定された電気的特性の別の例を示す。
図4C】本発明の第1の態様による装置の測定ユニットを用いて測定された電気的特性の別の例を示す。
図5A】本発明の第1の態様による装置の測定ユニットを用いて測定された電気的特性の別の例を示す。
図5B】本発明の第1の態様による装置の測定ユニットを用いて測定された電気的特性の別の例を示す。
図5C】本発明の第1の態様による装置の測定ユニットを用いて測定された電気的特性の別の例を示す。
図6A】本発明の第1の態様による装置の測定ユニットを用いて測定された電気的特性の別の例を示す。
図6B】本発明の第1の態様による装置の測定ユニットを用いて測定された電気的特性の別の例を示す。
図6C】本発明の第1の態様による装置の測定ユニットを用いて測定された電気的特性の別の例を示す。
図7A】本発明の第1の態様による装置の測定ユニットを用いて測定された電気的特性の別の例を示す。
図7B】本発明の第1の態様による装置の測定ユニットを用いて測定された電気的特性の別の例を示す。
図7C】本発明の第1の態様による装置の測定ユニットを用いて測定された電気的特性の別の例を示す。
図8A】本発明の第1の態様による装置の測定ユニットを用いて測定された電気的特性の別の例を示す。
図8B】本発明の第1の態様による装置の測定ユニットを用いて測定された電気的特性の別の例を示す。
図8C】本発明の第1の態様による装置の測定ユニットを用いて測定された電気的特性の別の例を示す。
図9】本発明の第1の態様による装置の他の実施例を示す。
図10】本発明の第1の態様による装置の他の実施例を示す。
【発明を実施するための形態】
【0041】
前述したように、身体部分の周囲の測定は、身体部分の周囲の変化でありえる。別法として、そして/または加えて、身体部分の周囲の測定は、身体部分の周囲の一部でありえる。本願明細書に開示する装置および方法は、肥大した身体部分の処置に特に適している。
【0042】
本願明細書に記載の身体部分は、通常、肢と呼ばれる。しかしながら、本発明の背景にも述べたように、身体部分は胴体または頭部でありえる。身体部分は、脚もしくはその部分、足もしくはその部分、腕もしくはその部分、ならびに/または手もしくはその部分でもありえる。
【0043】
本発明の概要に記載されたか、または少なくとも言及されもしたように、第1の弾性体は包帯および/または圧迫衣服でありえる。また、第2の弾性支持材は、包帯または圧迫衣服でありえる。
【0044】
装置の一実施形態において、装置は、1つまたは複数の導電層から、または第1の弾性支持材から長手方向軸に沿って、そして/または垂直軸に沿って伸びる1つまたは複数の非弾性支持材からさらに成る。そのような方法で、周囲の一部だけを測定できる。また一方、これは身体部分の周囲を測定するのに充分でありえる。非弾性支持材を備えることにより、装置のコストをさらに下げることができる。
【0045】
装置の別の実施形態において、装置は、取付け手段を長手方向軸の両端に備える。そうすると、両端を互いに取り付けることができる。例えば、取付け手段は、1つまたは複数の非弾性支持材に取り付けることができる。ここに開示した取付け手段は、身体部分の周辺に且つ/またはその上における装置の簡単な配置を容易にすることができる。
【0046】
送信ユニット、受信ユニット、および制御ユニット
装置の一実施形態において、装置は、身体部分の周囲の測定を受信ユニットに送信するように構成される送信ユニットをさらに備える。受信ユニットは、無線通信によって、そして/または有線通信によって身体部分の周囲の測定を含むデータを受信できる。無線通信は、ブルートゥースまたは近距離無線通信のような技術によることができる。
【0047】
いくつかの実施形態では、受信ユニットは、データ格納ユニットを備えることができる。一実施形態において、データ格納ユニットは、ハードドライブ、例えばソリッド・ステート・ドライブのような携帯用ドライブ、または例えば有線通信の場合にUSBを介して接続される光ドライブである。他の実施形態において、データ格納ユニットを備えた受信ユニットは、測定ユニットと統合される。
【0048】
装置の好ましい実施形態において、データ格納ユニットは、第1の弾性支持体に着脱自在に取り付けることもできる。これは、装置の統合される解決策だけでなく、ある解決策も容易にすることができる。そこでは、データ格納ユニットを第1の弾性支持材から取り出すことが可能であり、それによって、データ格納ユニットを外部データ・アクセス・ユニット、例えばコンピュータまたは携帯端末に接続することが可能であり、それによって、データ格納ユニットのデータにアクセスすることができる。
【0049】
装置のいくつかの実施形態において、送信ユニットおよび/または測定ユニットおよび/または受信ユニットは、1つのユニットに統合される。
【0050】
装置の別の好ましい実施形態において、受信ユニットは、第1の弾性支持体から分離される。これは、例えば、装置が包帯の下に配置される場合、または単に受信ユニットが着脱自在に取り付けられるユニットである必要はない場合に重要でありえる。例えば、受信ユニットは、コンピュータ、サーバ、または携帯端末でありえる。これらの受信ユニットのいずれかにアクセスすることによって、身体部分の周囲の測定を含むデータへのアクセスを得ることができる。別法として、および/または加えて、身体部分の周囲の測定は、患者に肥大および/または非肥大についての彼(女)の状態を通知するために用いることができる。例えば、受信ユニットは、本発明による装置からのデータを処理するように構成され、そして処理データ、例えば青出力または赤出力に基づいて通知を提供するように構成することができる。
【0051】
装置の最も好ましい実施形態において、装置は、例えば、送信ユニットから直接に身体部分の周囲の測定を受信することによって、長手方向軸に沿って1つまたは複数の導電層の長さを制御するように構成される制御ユニットをさらに備える。1つまたは複数の導電層はアクチュエータとして構成できる。そうすると、コントローラが例えば身体の周囲の測定に基づいて入力を受信するときに、制御ユニットは、1つまたは複数の導電層に電気信号を送ることができる。そうすると、長さは短縮する。このように、制御ユニットを備えることによって、本発明は、フィードバック機構、すなわちそれが測定ユニットからの出力に基づいて命令を受信するときに第1の弾性支持材を身体部分にさらに密接させることに基づく処置を提供する。換言すれば、本発明は、例えば包帯および/または圧迫衣服のような、自動且つ自己適応できる支持材を提供できる。
【0052】
弾性支持材
装置の一実施形態において、第1の弾性支持材は、身体部分の皮膚に付着するように構成される。第1の弾性支持材は、例えば、綿、アクリル繊維から成り、通気性があって防水でありえる。最も好ましい実施形態において、第1の弾性支持材は、ポリウレタン繊維、例えばエラステインから成る。
【0053】
他の最も好ましい実施形態において、第1の弾性支持材は、その摩擦係数により規定される滑らかな表面により構成されて、そこにおいて摩擦係数は0.2~0.4の値であり、そして摩擦係数は鋼の表面と関連して規定される。
【0054】
摩擦係数は、例えば、KESシステム(日本繊維機械学会のHand Evaluation and Standardization Committeeにより開発されたシステム)として公知の市販システムを用いて、標準摩擦試験を使用して測定できる。特に、摩擦係数はKES-FB4を使用して測定できる。
【0055】
摩擦係数は、温度および水分を含む多くの要因に依存する。したがって、本願明細書において言及される摩擦係数は、65±2%の相対湿度および22±1℃の温度で調整される織物に対するものでありえる。
【0056】
摩擦試験は、プローブを試験材料の上を一定の力で摺動させることを含むことがありえる。それによって、摩擦係数曲線は、垂直力に対する(プローブに取付けられた)トランスデューサに記録される力の比率によって与えられる。摩擦係数の平均値は、したがって曲線の平均高さである。
【0057】
したがって、本願明細書において言及される摩擦係数は、動力学的摩擦係数と呼ぶことができる。さらにまた、本願明細書において言及される摩擦係数は、平均動力学的摩擦係数と呼ぶことができる。
【0058】
摩擦係数もプローブ材料に依存することは明白である。標準化された測定のために、プローブは鋼でできている。
【0059】
しかしながら、例えば、多成分力センサーを備えた測定プローブで皮膚の一部を擦ることによって、皮膚上の織物の摩擦係数を測定することが可能でありえて、それによって垂直力および接線分力は、摩擦係数を決定するために測定できる。身体のいろいろな部分、すなわち身体のいろいろな皮膚部分は、織物の摩擦係数の測定値を変えることがわかった。さらにまた、皮膚上で測定する場合の摩擦係数は、皮膚タイプに非常に依存し、そして人によって変り、従って標準測定を提供することを困難にする。
【0060】
このために、摩擦係数を定めるために使用する鋼プローブは、摩擦係数の標準化測定を可能にする。
【0061】
本願明細書において説明されるように、第1の弾性支持材が患者と接触していることができる装置の層でありえるので、それは皮膚と接触していることができる。
【0062】
滑らかな表面と鋼の表面の間の摩擦係数が0.2~0.4である、その摩擦係数により規定される滑らかな表面により構成される第1の弾性支持材を備えることによって、装置が身体部分上のその配置を変えないように、装置が皮膚上に配置されることを可能にすると、発明者はわかった。さらにまた、上記の0.2~0.4の摩擦係数は、装置が、第1の支持材が例えば身体部分から離れることによって、しわにならずに身体部分に容易に適応する接触面を画成するように、装置が皮膚上に配置されることを可能にする。
【0063】
本願明細書に説明されるように、第1の弾性支持材は、第2の弾性体、例えば包帯と接触していることもできる。
【0064】
滑らかな表面と鋼の表面の間の摩擦係数が0.2~0.4である、その摩擦係数により規定される滑らかな表面により構成される第1の弾性支持材を備えることによって、装置が、支持材が例えば第2の弾性支持材、例えば包帯から離れることによって、しわにならずに身体部分に適応することを可能にすると、発明者はわかった。
【0065】
換言すれば、上記の0.2~0.4の摩擦係数は、第1の弾性支持材が身体部分または第2の弾性支持材から離れるように、その表面が身体部分に適応することを可能にするように選択される。発明者は、この特定の摩擦係数が最適値を提供するとわかった。値がより小さい場合、装置は誤って配置されるだろう。値がより大きい場合、装置はしわが寄るだろう。このように、上記の0.2~0.4の摩擦係数は、身体部分の周囲の非常に正確な測定を容易にすると、発明者はわかった。
【0066】
装置の第2の実施形態において、第1の弾性支持材長さは、弛緩した状態で、15cm~85cmである。このことにより、それは、さまざまなサイズのさまざまな身体部分に適合するように構成しなければならない。
【0067】
装置の第3の実施形態において、第1の弾性支持材は、身体部分の周辺で適合するように構成される円形のバンドである。円形のバンドは、例えば、第1の弾性支持材の2つの端を縫い合わせることによって、本発明による装置から作ることができる。換言すれば、第1の弾性支持材またはそれの少なくとも一部は、円形のバンドを形成するために縫うことができる。
【0068】
いくつかの実施形態では、第1の弾性支持材またはそれの少なくとも一部は、のり付け可能である。この種の実施形態は、装置に取り付けられる送信ユニットを提供できる。
【0069】
最も好ましくは、キットは複数の装置から成り、各装置は、本発明の第1の態様に従って身体部分の周囲を測定するように構成される。複数の装置は最高4つの装置でありえる。第1の弾性支持材がちょうど記載されたように円形であって、各装置が長さの異なる第1の弾性支持材を有するように、各装置は構成される。このようにして、1つの周囲を有する第1の装置は、第1の周囲間隔を伴う肥大した脚を有する一部の患者に適合できる。その一方で、第2の周囲を有する別の装置は、第2の周囲間隔を有する他の患者に適合できる。第2の周囲は、例えば第1の周囲間隔より大きいことがありえる。これに関して、第2の装置を有する患者が脱肥大を経験する場合、その患者が第1の装置に適合可能でありえて、それによって、より効果的な測定または処置が達成されることもありえる。
【0070】
以前にも述べたように、弾性支持体幅は、弛緩した状態で、1cm~16cm、例えば2cm~15cmでありえる。
【0071】
第1の弾性支持材長さは、その弛緩した状態と関連して少なくとも20%伸びることが可能である。この実施形態によって、まず第1に周囲の測定が行われ、そこでは、例えば、第1の弾性支持層、それによって1つまたは複数の導電層もほぼ弛緩した状態にあるように、第1の弾性支持材が身体部分に取り付けられる場合、周囲は少なくとも20%増加できる。第2に、周囲の測定が行われ、そこでは、例えば、1つまたは複数の導電層が第1の弾性支持材を身体部分および/または第2の弾性支持材の上に配置する過程で少なくとも20%まで予め伸ばされた場合、第1の弾性支持材が身体部分および/または第2の弾性支持材の周辺に配置された後に、周囲は減少できる。
【0072】
好ましい実施形態において、第1の弾性支持材長さは、その弛緩した状態と関連して最高250%、例えば最高40%、例えば最高60%、例えば最高80%、例えば最高100%、例えば最高120%、例えば最高150%、または例えば最高200%伸びることが可能である。
【0073】
最も好ましい実施形態において、第1の弾性支持材は、1つまたは複数の導電層と同じ程度に伸ばすことができる。
【0074】
導電層
1つまたは複数の導電層は、10-2Ωcm未満、例えば10-4Ωcm未満である抵抗率を有する材料から作ることができる。
【0075】
1つまたは複数の導電層は、好ましくは、金属または導電性合金から、例えば一群の銀、金、およびニッケルから選択される金属から作ることができる。代わりに他の適当な金属または導電性合金を選択できる。
【0076】
1つまたは複数の導電層は、例えばニッケルメッキの炭素スクリムを備えた導電性アクリルでできている電気的テープでありえる。テープは粘着性でありえる。
【0077】
1つまたは複数の導電層は、0.01μm~0.1μmの範囲、例えば0.02μm~0.1μmの範囲、例えば0.08μm~0.1μmの範囲の厚みを有することがありえる。
【0078】
第1の導体は、第1の接続点で1つまたは複数の導電層に取り付けることができる。導体は、従来のワイヤまたはケーブルのような長尺体として形成できる。別の実施形態では、導体は、電極との電気的伝達を確立するために適切な円形、卵形、または別の形状であるポーチとして形成できる。導体の長さが変化できるか、または導体が少なくとも柔軟に屈曲可能であるように、導体は非常に弾力的に変形可能でありえる。
【0079】
1つまたは複数の導電層は、弛緩した状態において、弾性支持体長さと関連して90%未満、例えば75%未満、例えば60%未満、例えば50%未満、例えば40%未満、例えば30%未満、例えば20%未満、または例えば10%未満である電導層長さを有することができる。これは導電層長さのコストを削減して、それでも身体部分の周囲を測定できる。
【0080】
1つまたは複数の導電層は、弛緩した状態において、2cm~85cmの導電層長さを有することができる。
【0081】
1つまたは複数の導電層は、弛緩した状態で且つ垂直軸に沿って、2mm~80mm、または2cm~15cmの導電層幅を有することができる。
【0082】
1つまたは複数の導電層は、その弛緩した状態と関連して少なくとも20%伸びることが可能である導電層長さを有することができる。
【0083】
1つまたは複数の導電層は、第1の弾性支持材と同じ程度に伸ばすことができる。
【0084】
第1の弾性支持材が、身体部分の周辺に且つ/またはその上に、そして/または身体部分と接触する第2の弾性支持材の上に配置されるときに、導電層長さがその弛緩した状態と関連して少なくとも20%予め伸びるように、1つまたは複数の導電層は、身体部分によって定められる導電層長さを有することができる。
【0085】
装置の一実施形態において、1つまたは複数の導電層は、垂直軸に沿って互いから分離される。
【0086】
装置の別の一実施形態において、1つまたは複数の導電層は、長手方向軸に沿って互いから分離される。
【0087】
装置の好ましい実施形態において、1つまたは複数の導電層は、導電層の2つの間に伸ばすことができるフィルムを備えることによって横軸に沿って互いから分離できる。伸ばすことができるフィルムは、電気的特性が伸ばすことができるフィルムの電気容量であることを定める。伸ばすことができるフィルムの静電容量は、2つの導電層が重なる面積に比例し、そして2つの導電層の間の距離に反比例、すなわち、伸ばすことができるフィルムの厚みに反比例する。このように、静電容量は導電層の長さにも比例している。それ故、導電層が長いほど、静電容量は大きい。このように、肥大することによって、長さ、従って周囲は増加して、静電容量は増加する。
【0088】
装置の代わりの且つ/または付加的な実施形態において、電気的特性は、導電層の抵抗率である。抵抗率は、導電層の長さと比例し、そして導電層の断面積、すなわち導電層の厚みおよび幅と反比例する。それ故、導電層が長いほど、静電容量は大きい。このように、肥大することによって、長さ、従って周囲は増加して、抵抗率は増加する。
【0089】
1つまたは複数の導電層が引っ張られる時に関する静電容量と抵抗率の間の差は、静電容量は、伸ばすことができるフィルムの厚みの変化により影響されることであり、一方、抵抗率は1つまたは複数の導電層の厚みの変化により影響される。
【0090】
しかしながら、1つまたは複数の導電層および伸ばすことができるフィルムの厚みが同様に変形できる場合、どのように測定値が長さと比例するかの違いがないことがありえる。一方では、特に静電容量が、1つまたは複数の導電層の長さの変形にほぼ線形に依存して作られることができるので、伸ばすことができるフィルムは、それが1つまたは複数の導電層のそれと異なる方法で変形するように選択することができて、それによって、抵抗率を測定することと比較して静電容量を測定する際に利点を提供する。伸ばすことができるフィルムのいくつかの特徴は、以下の節に記載されている。
【0091】
伸ばすことができるフィルム
2つの層の間に伸ばすことができるフィルムを使用して、静電容量を測定することにより、特に伸ばすことができるフィルムがポリマーであるときに、誘電電気活性ポリマー(EAP)構造を提供する手段が提供される。好ましい実施形態では、伸ばすことができるフィルムは、シリコーンでできている。
【0092】
本発明の一実施形態では、伸ばすことができるフィルムは、1010Ωcmより大きい抵抗率を有する材料から作ることができるポリマーである。
【0093】
好ましくは、誘電材料の抵抗率は、導電層の抵抗率よりかなり大きく、好ましくは少なくとも1014~1018倍大きい。
【0094】
フィルム構造は、弾性変形可能なポリマーフィルムのいかなる数の層、例えば、積層構造を形成するために互いの上に接着剤で接合されるかまたは単に積み重なる弾性変形可能なフィルムの1、2、3、4、または5つの層からも成ることができる。弾性変形可能なフィルムは、電流を導通せずに電界を維持できるいかなる材料もカバーすると本願明細書においてみなされる誘電材料、例えば、2以上である比誘電率を有する材料から特に作ることができる。それは、ポリマー、例えば、シリコーンエラストマーや弱粘着性シリコーンのようなエラストマー、または一般に弾性変形に関してエラストマー様の特徴を有する材料でありえる。例えば、3つ全てがWacker-Chemic製であるElastosil RT 625、Elastosil RT 622、Elastosil RT 601は、誘電材料として使うことができる。
【0095】
現在の前後関係において、「誘電材料」という用語は、2以上である比誘電率を有する材料を意味すると、特に、しかし非排他的に解釈しなければならない。
【0096】
エラストマーでない誘電材料が用いられる場合には、誘電材料が、例えば弾力性に関してエラストマー様の特性を有しなければならない点に留意する必要がある。このように、誘電材料は、複合物が屈折して、それによって誘電材料の変形のために押したり引いたりできる程度まで変形可能でなければならない。
【0097】
フィルムは、10μm~200μm、例えば20μm~150μm、例えば30μm~100μm、例えば40μm~80μmの厚みを有することができる。
【0098】
2つの導電層に関するセットアップとの関連で、第1の導体は第1の接続ポイントで第1の導電層に取り付けることができて、第2の導体は第2の接続ポイントで第2の導電層に取り付けることができる。導体は、従来のワイヤまたはケーブルのような長尺体として形成できる。別の実施形態では、導体は、電極の1つとの電気的伝達を確立するために適切な円形、卵形、または別の形状であるポーチとして形成できる。
【0099】
記載されている伸ばすことができるフィルム、特に誘電電気活性ポリマーを有することによって、1つまたは複数の導電層がアクチュエータとして構成されることは明らかである。作動は、その場合、ポリマーを圧迫する2つの電極の間の静電力によって生じる。誘電エラストマーは、非常に高い圧力に耐え得ることができて、基本的に、ポリマーが電界によって厚みが縮んで面積が広がることができることによって電圧が印加されるときにその静電容量を変えるコンデンサである。
【0100】
このように、伸ばすことができるフィルムを用いて、人工筋肉として機能することが可能である装置が提供される。
【0101】
追加層
装置の一実施形態において、装置は、1つまたは複数の導電層の上に且つ/またはその下に位置する少なくとも1つの追加層をさらに備え、そこにおいて少なくとも1つの追加層は弾性であり、そして少なくとも1つの追加層は、第1の弾性支持材と接触しているように構成されて、それによって1つまたは複数の導電層を第1の弾性支持材と少なくとも1つの追加層の間にカプセル化して、それにより1つまたは複数の導電層の少なくとも一部は、第1の弾性支持材と関連して且つ/または少なくとも1つの追加層と関連して移動することが可能である。
【0102】
装置の別の一実施形態において、少なくとも1つの追加層は、第1の弾性支持材と同一である。好ましい実施形態では、少なくとも1つの追加層はシリコーンでできている。
【0103】
装置のさらに別の実施形態において、少なくとも1つの追加層は、弛緩した状態で、そして垂直軸に沿って1cm~16cmである追加層幅を有する。
【0104】
好ましい実施形態において、少なくとも1つの追加層は、第1の支持材と同じ程度に伸ばすことができる。
【0105】
測定ユニット
前述したように、一実施形態において、例えば伸ばされることによるポリマーフィルムの変形は、フィルム構造の両面にある2つの導電層の間の距離を変える。これは静電容量を変えて、従って変形は測定ユニットを使用して測定できる。
【0106】
いくつかの実施形態では、測定ユニットが、層の少なくとも1つと関連して、例えば締め紐縁内で移動することが可能であるように、測定ユニットは装置に組み込まれる。締め紐縁は、第1の弾性支持材に設置できる。さらに、締め紐縁は、滑らかな表面で構成される内壁から成ることができる。そうすると、測定ユニットは、締め紐縁内を滑らかに移動することが可能である。
【0107】
装置の別の実施形態において、測定ユニットは、1つまたは複数の導電層に関連した電気的特性を測定するようにさらに構成されて、電気的特性は、温度および/または水分に関連する。例えば、抵抗率が例えば温度に依存することは公知であるので、これは単一の導電層の抵抗率を測定することによって達成できる。
【0108】
最も好ましい実施形態において、測定ユニットは、1分当たり10未満の測定値のサンプリングレートでサンプリングするように構成される。最も好ましくは、サンプリングレートは、1分当たり12の測定値に対応する5秒当たり1つの測定値である。最も好ましくは、サンプリングレートは、1分当たり6つの測定値に対応する10秒当たり1つの測定値である。小さいサンプリングレートを有することは、長い間持続できる装置を提供する。装置が通常数日間着用されることになるので、長持ちする装置は重要である。場合によっては、測定ユニットが例えば包帯の下に配置されるときにアクセス不可能でありえるので、それは再充電することができない。
【0109】
測定ユニットは、印刷回路基板、例えばフレックスプリントとして公知であるフレキシブル印刷回路基板でありえる。
【0110】
代替または付加的な実施形態において、装置は温度および/または水分を測定するセンサーをさらに備える。
【0111】
別の代替または付加的な実施形態において、装置は、例えば装置を着用している人の活動をモニターすることが可能である加速度計をさらに備える。
【0112】
好ましくは、測定ユニットは、第1の弾性支持材に取り付けることができる。
【0113】
いくつかの実施形態では、測定ユニットは、しかしながら、例えば1つまたは複数の導電層に対する配線接続を用いて第1の弾性支持材から分離できる。
【0114】
方法
本発明によれば、方法の一実施形態で、身体部分の周囲の測定は、身体部分の周囲の変化である。
【0115】
方法の別の実施形態において、第1の弾性支持体および第2の弾性支持体を配置するステップは、装置またはそれの少なくとも一部を弛緩した寸法から少なくとも20%予め伸ばすことにより行われる。
【0116】
方法のさらに別の実施形態において、モニターするステップは、例えばコンピュータ、サーバ、または携帯端末によってデータ格納ユニットをモニターすることにより行われる。
【0117】
実施例1-本発明の第1の態様による装置の実施形態
図1は、本発明の第1の態様による装置の実施例を示す。ここで、装置は、身体部分の周辺に且つ/またはその上に配置されるように構成される第1の弾性支持材1を備え、第1の弾性支持材は、長手方向軸2を定める第1の弾性支持材長さ、垂直軸3を定める第1の弾性支持材幅を有することが分かる。2つの弾性層の間にカプセル化される1つまたは複数の導電層がある。したがって、1つまたは複数の導電層は、それらが2つの層の間にあるように見えない。測定ユニットは、1つまたは複数の導電層に電気的に接続することが可能であり、この場合、測定ユニットは、1つまたは複数の導電層への配線接続4を用いて、第1の弾性支持材1から分離される。測定ユニット(ここで図示されない)は、1つまたは複数の導電層に関連した電気的特性を測定するように構成されて、電気的特性は身体部分の周囲の測定に関連する。この例では、一旦第1の弾性支持材が身体部分の周辺に且つ/またはその上に配置されるならば、第1の弾性支持材が適所にとどまるように、第1の弾性支持材1は、綿と類似の粗さにより採用される表層組織から成る(第1の弾性支持材は綿でできている)。さらに、弛緩した状態において、垂直軸3を定める第1の弾性支持体幅は約5cmである。第1の弾性支持材は、長手方向軸の両端に取付け手段5を有することによって、身体部分の周辺に且つ/またはその上に配置するように構成される。そうすると、両端は互いに取り付けることができる(ここで、取付け手段は両側にあるが、一端の取り付け手段だけが見える)。
【0118】
実施例2-測定ユニットによる第1の測定
図2は、本発明の第1の態様による装置の測定ユニットを用いて測定される電気的特性の例を示す。装置は、測定の時刻で分かるように約12時間の間脚の周囲に配置された。この例では、電気的特性は静電容量であり、そして12時間の間に、静電容量が、肥大が減少するにつれて脚がより小さくなる関数として減少することが分かる。このように、静電容量、すなわち電気的特性は、身体部分-この場合脚-の周囲の測定に関連することが可能である。夜間、すなわち22:15~5:00に患者が横になっているため、脚が水平面にあるとき、脚は実際より小さくなることに留意できる。夜間に、静電容量は、約6nFから5.5nFまで減少する。
【0119】
実施例3-測定ユニットによる第2の測定
図3Aは、本発明の第1の態様による装置の測定ユニットを使用して24時間の期間の間に測定された電気的特性の例を示す。
【0120】
図3Bは、24時間の期間の間の活動記録の例を示す。そこにおいて25時間は図3Aの24時間と同一である。
【0121】
図3Cは、温度を測定するためにセンサーを使用して、24時間の期間の間に測定された温度の例を示す。そこにおいて25時間は図3Aの24時間と同一である。
【0122】
装置は、8:00頃の朝の始まりから脚の周囲に配置された。この例では、電気的特性は静電容量であり、そして8:00~0:00の期間に、静電容量は、肥大が減少するにつれて脚がより小さくなる関数として減少することが分かる。このように、静電容量、すなわち電気的特性は、身体部分-この場合脚-の周囲の測定に関連することが可能である。この例では、周囲は、一夜で約3.7cm減少する。
【0123】
同じ期間に、装置を着用している患者は、測定期間の間に彼(女)の活動を記録するように言われた。この例では、記録は手動で作成される。しかしながら、いくつかの実施形態では、装置は、装置を着用している患者の活動を自動的に記録するように構成される加速度計を備える。
【0124】
また同じ期間に、患者の脚の温度は、図3Cに示すように測定された。温度は、患者の活動に関連があり、そして/または脚の炎症の徴候でありえる。
【0125】
実施例4-測定ユニットによるさらなる測定
図4~8は、図3に示す測定値と類似のさらなる測定を示す。図3~8は、装置が五夜を含む5日間個人に装着されていたことを示す。五夜にわたって、身体部分、この場合脚の周囲は、6.3cm減少した。図3~8から観察されるように、脚は夜間の間に周囲が減少して、昼間の間に周囲が増加する。
【0126】
第1の夜、周囲は57cmから53.3cmに減少する。第2の夜、周囲は52.4cmに減少する。第3の夜、周囲は52.1cmに減少する。第4の夜、周囲は51.6cmに減少し、その後に新規な包帯が適用される。第5の夜、周囲は50.7cmに減少する。
【0127】
提供されている本発明は、身体部分の周囲が測定されることを可能にする。図3~8に示される測定に関するケースに関しては、測定は、包帯を変える必要がある時、例えば、示されたように、脚の周囲が5cm以上減少して、包帯がその特定の周囲のためにもはや最適でなかったことを示す時を決定するために用いることができた。示されたように、これは4夜後にすでに生じた。本発明は、肥大した脚の処置をより効果的にする装置および方法を提供する。さらにまた、実験の結果は、脱肥大が線形でないことを示した。脚は昼間に肥大して、夜間に脱肥大し、しかしながら、それにより周囲が数昼夜にわたって効果的に減少する。本発明は、このように、前に可能でなかった、肥大した脚の処置に対する洞察を提供した。したがって、新しい装置が本願明細書に開示されるだけではない。新しい処置も、本願明細書に記載されている装置を用いて達成される。
【0128】
実施例5-装置の別の実施形態
図9は、本発明の第1の態様による装置の別の実施例を示す。ここで、装置は、身体部分の周辺に且つ/またはその上に配置されるように構成される第1の弾性支持材1を備え、第1の弾性支持材は、長手方向軸(2)(軸はここで示されない)を定める第1の弾性支持材長さ、垂直軸3(軸はここで示されない)を定める第1の弾性支持材幅を有することが分かる。2つの弾性層の間にカプセル化される1つまたは複数の導電層がある。したがって、1つまたは複数の導電層は、それらが2つの層の間にあるように見えない。測定ユニットは、1つまたは複数の導電層に電気的に接続することが可能であり、この場合、測定ユニットは、1つまたは複数の導電層への配線接続4を用いて第1の弾性支持材1から分離される。測定ユニット(ここで示されない)は、1つまたは複数の導電層に関連した電気的特性を測定するように構成されて、電気的特性は身体部分の周囲の測定に関連する。この例では、一旦第1の弾性支持材が身体部分の周辺に且つ/またはその上に配置されるならば、第1の弾性支持材が適所にとどまるように、第1の弾性支持材1は、ポリウレタン繊維でできている材料と類似の粗さにより採用される表層組織から成る(第1の弾性支持材はポリウレタン繊維でできている)。さらに、弛緩した状態において、垂直軸3を定める第1の弾性支持体幅は約1.5cmである。第1の弾性支持材は、長手方向軸の両端に取付け手段5を有することによって、身体部分の周辺に且つ/またはその上に配置するように構成される。そうすると、両端は互いに取り付けることができる。
【0129】
実施例6-測定ユニットを備えた装置の別の実施形態
図10は、ここで測定ユニット6を含む、本発明の第1の態様による装置の別の実施例を示す。ここで、装置は、身体部分の周辺に且つ/またはその上に配置されるように構成される第1の弾性支持材1を備え、第1の弾性支持材は、長手方向軸(2)(軸はここで示されない)を定める第1の弾性支持材長さ、垂直軸3(軸はここで示されない)を定める第1の弾性支持材幅を有することが分かる。2つの弾性層の間にカプセル化される1つまたは複数の導電層がある。したがって、1つまたは複数の導電層は、それらが2つの層の間にあるように見えない。測定ユニットは、1つまたは複数の導電層に電気的に接続することが可能であり、この場合、測定ユニットは、1つまたは複数の導電層への配線接続4を用いて、第1の弾性支持材1から分離される。測定ユニット6(現在ここに示されない)は、1つまたは複数の導電層に関連した電気的特性を測定するように構成されて、電気的特性は身体部分の周囲の測定に関連する。この例では、一旦第1の弾性支持材が身体部分の周辺に且つ/またはその上に配置されるならば、第1の弾性支持材が適所にとどまるように、第1の弾性支持材1は、ポリウレタン繊維でできている材料と類似の粗さにより採用される表層組織から成る(第1の弾性支持材はポリウレタン繊維でできている)。さらに、弛緩した状態において、垂直軸3を定める第1の弾性支持体幅は約1.5cmである。第1の弾性支持材は、長手方向軸の両端に取り付け手段5を有することによって、身体部分の周辺に且つ/またはその上に配置するように構成される。そうすると、両端は互いに取り付けることができる。
図1
図2
図3A
図3B
図3C
図4A
図4B
図4C
図5A
図5B
図5C
図6A
図6B
図6C
図7A
図7B
図7C
図8A
図8B
図8C
図9
図10