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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022011989
(43)【公開日】2022-01-17
(54)【発明の名称】プログラム、情報処理装置、方法
(51)【国際特許分類】
   G07G 1/01 20060101AFI20220107BHJP
   G07G 1/12 20060101ALI20220107BHJP
   G06Q 30/06 20120101ALI20220107BHJP
【FI】
G07G1/01 301D
G07G1/12 321Z
G06Q30/06
【審査請求】未請求
【請求項の数】17
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2020113451
(22)【出願日】2020-06-30
(71)【出願人】
【識別番号】504440133
【氏名又は名称】株式会社ポケモン
(74)【代理人】
【識別番号】110002815
【氏名又は名称】IPTech特許業務法人
(72)【発明者】
【氏名】谷口 亜実
【テーマコード(参考)】
3E142
5L049
【Fターム(参考)】
3E142AA01
3E142DA08
3E142EA23
3E142FA50
3E142GA41
5L049BB56
5L049BB72
(57)【要約】
【課題】ユーザが決済を開始する前に、必要な買い物袋の情報を当該ユーザに提示する技術を提供する。
【解決手段】ユーザが商品について決済処理を開始するための操作を受け付けずとも、取得した商品の情報に基づき、商品を詰めるのに必要な買い物袋の情報をユーザに提示する第2のステップと、を実行させるプログラム。
【選択図】図16
【特許請求の範囲】
【請求項1】
プロセッサを備えるコンピュータに、
ユーザが購入しようとする1または複数の商品の情報を取得する第1のステップと、
前記ユーザが当該商品について決済処理を開始するための操作を受け付けずとも、前記取得した商品の情報に基づき、前記商品を詰めるのに必要な買い物袋の情報を前記ユーザに提示する第2のステップと、を実行させる、プログラム。
【請求項2】
前記第2のステップにおいて、前記取得した商品の情報のうち、所定の手順で当該商品の体積を減少させられる商品の情報を特定し、
前記特定した商品の情報に基づき、前記商品を詰めるのに必要な買い物袋の情報を特定する、請求項1に記載のプログラム。
【請求項3】
前記第2のステップにおいて、前記取得した商品の情報のうち、買い物袋への収納の手順が定められている商品の情報を特定し、
前記特定した商品の情報に基づき、前記商品を詰めるのに必要な買い物袋の情報を特定する、請求項1に記載のプログラム。
【請求項4】
前記コンピュータは、記憶部に、所定の商品の組み合わせについて、買物袋に収容する手順を学習させた学習済みモデルを記憶させており、
前記第2のステップにおいて、前記取得した商品の情報と、学習済みモデルとに基づき、前記商品を詰めるのに必要な買い物袋の情報を特定する、請求項1から3のいずれかに記載のプログラム。
【請求項5】
前記プログラムは、前記プロセッサに、
前記ユーザが購入しようとする商品の組み合わせにより定まる買い物袋の情報と、当該商品とに基づき、当該買い物袋のサイズを変更することなく追加で購入することができる商品の候補を前記ユーザに提示するステップを実行させる、請求項1から4のいずれかに記載のプログラム。
【請求項6】
前記ユーザから、買い物袋の種類を指定する操作を受け付けるステップと、
受け付けた前記買い物袋の種類に基づいて、当該買い物袋に収容できる商品の候補を前記ユーザに提示するステップと、を実行させる、請求項1から5のいずれかに記載のプログラム。
【請求項7】
前記種類を指定する操作を受け付けるステップにおいて、
前記第2のステップにより前記ユーザに前記買い物袋の情報を提示する一方、当該買い物袋の情報を変更するための入力操作を、前記種類を指定する操作として前記ユーザから受け付け、
前記変更された買い物袋の情報に基づき、当該買い物袋に収容できる商品の候補を前記ユーザに提示するステップを実行させる、請求項6に記載のプログラム。
【請求項8】
前記プログラムは、前記プロセッサに、
前記取得した商品の情報に特定の商品が含まれる場合に、第1の買い物袋の情報を前記ユーザに提示し、前記特定の商品が含まれない場合に、前記第1の買い物袋の情報とは異なる第2の買い物袋の情報を前記ユーザに提示するステップを実行させる、請求項1から7のいずれかに記載のプログラム。
【請求項9】
前記特定の商品が、発売された時期が一定期間以内である新商品と、販売数量または販売の時期が限定される限定商品と、店舗の運営者により指定されるおすすめ商品と、商品の製造又は販売を行う事業者が他の事業者と連携して提供されるコラボ商品と、店舗の在庫が一定個数以下である在庫稀少商品と、通常の価格帯と比べて割り引かれた値下げ商品と、の少なくとも1つである、請求項8に記載のプログラム。
【請求項10】
前記プログラムは、前記プロセッサに、
前記取得した商品の情報に基づいて、前記ユーザが購買行動を行う空間に設置される複数の決済装置のうち特定の決済装置で決済することを促す通知を行うステップを実行させる、請求項1から9のいずれかに記載のプログラム。
【請求項11】
前記プログラムは、前記プロセッサに、
前記取得した商品の情報に基づいて、袋詰めに要する時間を判定し、
前記判定結果に基づいて、前記ユーザが購買行動を行う空間に設置される複数の決済装置のうち、いずれかの決済装置または特定の決済装置で決済することを促す通知を行うステップを実行させる、請求項1から10のいずれかに記載のプログラム。
【請求項12】
前記プログラムは、前記プロセッサに、
前記取得した商品の情報に基づいて、前記買い物袋に収納可能な商品の情報を特定し、
前記特定された商品の情報を前記ユーザに提示するステップを実行させる、請求項1から11のいずれかに記載のプログラム。
【請求項13】
前記プログラムは、前記プロセッサに、
前記取得した商品の情報に基づいて、前記ユーザから発送する商品と持ち帰る商品とについての選択を受け付け、
前記持ち帰る選択をした商品の情報に基づいて、買い物袋の情報を特定し、
前記特定した買い物袋の情報を前記ユーザに提示するステップを実行させる、請求項1から12のいずれかに記載のプログラム。
【請求項14】
前記プログラムは、前記プロセッサに、
前記取得した商品の情報に基づいて、前記ユーザが持ち帰る選択をした商品の組み合わせではなく、前記ユーザが購入しようとする商品の組み合わせにより、送料無料も含んだ送料を特定し、
前記特定した送料を前記ユーザに提示するステップを実行させる、請求項1から13のいずれかに記載のプログラム。
【請求項15】
プロセッサを備えるコンピュータに、
ユーザが指定した買い物袋の情報を取得する第1のステップと、
前記取得した買い物袋の情報に基づき、収納可能な店舗内商品の情報を特定し、
前記特定した店舗内商品の情報を前記ユーザに提示する第2のステップと、を実行させる、プログラム。
【請求項16】
制御部を備える情報処理装置であって、前記制御部が、
ユーザが購入しようとする1または複数の商品の情報を取得することと、
前記ユーザが当該商品について決済処理を開始するための操作を受け付けずとも、前記取得した商品の情報に基づき、前記商品を詰めるのに必要な買い物袋の情報を前記ユーザに提示することとを行う、情報処理装置。
【請求項17】
プロセッサを備えるコンピュータによって実行される方法であって、前記プロセッサが、
ユーザが購入しようとする1または複数の商品の情報を取得する第1のステップと、
前記ユーザが当該商品について決済処理を開始するための操作を受け付けずとも、前記取得した商品の情報に基づき、前記商品を詰めるのに必要な買い物袋の情報を前記ユーザに提示する第2のステップと、を実行する、方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、プログラム、情報処理装置、方法に関する。
【背景技術】
【0002】
店舗において、顧客が商品を購入しようとする際、顧客自身が、POS端末において商品を登録し、精算を行うセルフレジシステムが知られている。
【0003】
特開2019-169197号公報には、商品のICタグを読み取るセルフPOS端末装置であって、未登録の商品があるにもかかわらず、精算されてしまうという不具合に対処するための技術が記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2019-169197号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
顧客が店舗で商品を購買する一連の体験を、よりいっそう向上させる技術が必要とされている。
【課題を解決するための手段】
【0006】
一実施形態によると、プロセッサを備えるコンピュータに、ユーザが購入しようとする1または複数の商品の情報を取得する第1のステップと、ユーザが当該商品について決済処理を開始するための操作を受け付けずとも、取得した商品の情報に基づき、商品を詰めるのに必要な買い物袋の情報をユーザに提示する第2のステップと、を実行させるプログラムが提供される。
【発明の効果】
【0007】
本開示によれば、顧客が店舗で商品を購買する一連の体験を、よりいっそう向上させる技術を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】システム1全体の構成を示すブロック図である。
図2】端末装置10の機能的な構成を示す図である。
図3】サーバ20の機能的な構成を示す図である。
図4】サーバ20の記憶部に記憶されている商品情報DB、買い物袋情報DB、決済装置情報DBのデータ構造である。
図5】ユーザが購入しようとしている商品の情報に基づき、必要な買い物袋の情報をユーザに提示する処理を表すフローチャートである。
図6】詰め方によって体積が減らせる商品がある場合に、アドバイスとともに必要な買い物袋の情報をユーザに提示する処理を表すフローチャートである。
図7】所定の収納手順が定められている商品がある場合に、アドバイスとともに必要な買い物袋の情報をユーザに提示する処理を表すフローチャートである。
図8】商品情報と買い物袋情報とに基づき、追加で購入可能な商品をユーザに提示する処理を表すフローチャートである。
図9】ユーザが買い物袋の情報を変更した場合に、収納できる商品をユーザに提示する処理を表すフローチャートである。
図10】商品情報中に特定の商品が含まれるときに、特別な買い物袋の情報をユーザに提示する処理を表すフローチャートである。
図11】取得した商品情報に基づき、特定の決済装置をユーザに通知する処理を表すフローチャートである。
図12】袋詰めに要する時間などに応じて、ユーザに提示する決済装置情報を変えて通知する処理を表すフローチャートである。
図13】取得した商品情報に基づき、買い物袋に収納可能な商品情報をユーザに提示する処理を表すフローチャートである。
図14】ユーザから持ち帰りと発送の選択を受け付ける処理を表すフローチャートである。
図15】ユーザから買い物袋の指定を受け付けた場合に、収納可能な商品の候補を提示する処理を表すフローチャートである。
図16】ユーザが購入しようとしている商品の情報に基づき、必要な買い物袋の情報をユーザに提示する画面例である。
図17】詰め方によって体積が減らせる商品がある場合に、アドバイスとともに必要な買い物袋の情報をユーザに提示する処理を表す画面例である。
図18】所定の収納手順が定められている商品がある場合に、アドバイスとともに必要な買い物袋の情報をユーザに提示する画面例である。
図19】商品情報と買い物袋情報とに基づき、追加で購入可能な商品をユーザに提示する画面例である。
図20】ユーザが買い物袋の情報を変更した場合に、収納できる商品をユーザに提示する画面例である。
図21】商品情報中に特定の商品が含まれるときに、特別な買い物袋の情報をユーザに提示する画面例である。
図22】取得した商品情報に基づき、特定の決済装置をユーザに通知する画面例である。
図23】袋詰めに要する時間などに応じて、ユーザに提示する決済装置情報を変えて通知する画面例である。
図24】取得した商品情報に基づき、買い物袋に収納可能な商品情報をユーザに提示する画面例である。
図25】ユーザから持ち帰りと発送の選択を受け付ける画面例である。
図26】ユーザから買い物袋の指定を受け付けた場合に、収納可能な商品の候補を提示する画面例である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、図面を参照しつつ、本発明の実施の形態について説明する。以下の説明では、同一の部品には同一の符号を付してある。それらの名称および機能も同じである。したがって、それらについての詳細な説明は繰り返さない。
【0010】
<第1の実施の形態>
<概要>
以下の実施形態では、店舗に来店したユーザが購入しようとしている商品の情報に基づいて、商品を収納するのに適した買い物袋の情報を提示する技術について説明する。ここで、ユーザの商品情報を取得し、買い物袋を当該ユーザに提示する装置に関しては、ユーザの所持しているスマートフォン、タブレット端末などの端末装置の場合もあれば、店舗に設置された端末装置により提示されることもある。
【0011】
一般的な店舗における買い物のシステムでは、ユーザは店舗内のカートに商品を入れ、有人レジ、あるいはセルフレジで決済をしてから、袋詰めのためのスペース(サッカー台)で買い物袋に購入した商品を収納する。しかし、従来のシステムでは、ユーザは決済後にしか、どの大きさの買い物袋があるか、または、購入した商品がどの大きさの買い物袋に収納可能かを知ることができない。そのため、ユーザに買い物後の持ち帰りの負担などの懸念が生じてしまい、購買体験の楽しみを削いでしまうおそれがある。また、ぬいぐるみ、シャツなどの嵩張る商品を購入したとき、買い物袋への収納手順がわからないまま袋詰めを行うと、必要な買い物袋の枚数が増えてしまい、ユーザが商品を持ち帰る際の負担が増加してしまうおそれがある。
【0012】
セルフレジがある店舗において、顧客は、セルフレジで商品を精算したあと、商品を買物袋に収納したうえで退店する。一方、店舗には、大きさ、形状、材質が様々な複数の商品が陳列されており、各顧客が購入する商品の内容、量も異なる。そのため、顧客は、セルフレジで商品を精算したのち、どの程度の大きさの買物袋に収納すればよいかを、決済を開始する前に事前に判断することが困難となる。顧客によっては、退店したのち、買物袋が必要以上にかさばってしまうことを気にすることもある。
【0013】
そこで、システム1では、ユーザが購入しようとしている商品の情報に基づいて、商品を収納するのに適した買い物袋の情報を提示し、ユーザの一連の購買体験における興趣性を高め、ユーザが適切に買い物袋に商品を収納できるシステムを提供する。
【0014】
システム1は、ユーザの所持しているスマートフォンなどの端末装置を用いて、ユーザが購入しようとしている商品の情報を取得する。取得した情報に基づいて、当該ユーザが商品を収納するのに適した買い物袋をユーザに提示する。また、収納に特別な手順が必要な商品に関しては、同時に収納手順を当該ユーザに提示する。これにより、ユーザは商品購入後、どの買い物袋を選択し、どう買い物袋に収納するかを迷わなくてよく、スムーズに購買体験を楽しむことができる。
【0015】
以上のように、システム1は、ユーザが商品を購入しようとする商品の情報に基づいて、当該商品を買い物袋に適切に収納できる方法をユーザに提示し、ユーザの購買体験のおける興趣性、利便性を高めることのできるシステムを提供する。
【0016】
システム1は、例えば、実店舗における購買システムに使用され得る。ユーザは購入しようとしている商品を店舗内の手提げ式籠、またはショッピングカートに入れると同時に、自身のスマートフォンのアプリなどで商品情報を取得することで、ユーザが購入しようとしている商品に必要な買い物袋と収納方法を決済処理前に知ることができる。そのため、ユーザは決済後に、どの買い物袋を使用すべきか、または、どのように収納すべきかを悩むことがなく、スムーズな購買体験が可能となる。
【0017】
他にも、ユーザが購入しようとしている商品の種類、組み合わせなどによって、通知される決済装置を判定し、通知することで、ユーザは多数の商品を持っての長距離移動、適切なサッカー台を探す必要がなくなり、決済装置における混雑の緩和が可能となる。
【0018】
<1 システム全体の構成図>
図1は、第1の実施の形態におけるシステム1の全体の構成を表している。
【0019】
図1に示すように、システム1は、複数の端末装置(図1では端末装置10Aおよび端末装置10Bを示している。以下、総称して「端末装置10」ということもある)と、サーバ20とを含む。端末装置10とサーバ20とは、ネットワーク80を介して通信接続する。
【0020】
端末装置10は、各ユーザが操作する装置である。端末装置10は、移動体通信システムに対応したスマートフォン、タブレット等の携帯端末などにより実現される。この他に、端末装置10は、例えば据え置き型のPC(Personal Computer)、ラップトップPC、店舗に設置されているデータ端末であるとしてもよい。図1に端末装置10Bとして示すように、端末装置10は、通信IF(Interface)12と、入力装置13と、出力装置14と、メモリ15と、記憶部16と、プロセッサ19とを備える。サーバ20は、通信IF22と、入出力IF23と、メモリ25と、ストレージ26と、プロセッサ29とを備える。
【0021】
端末装置10は、ネットワーク80を介してサーバ20と通信可能に接続される。端末装置10は、5G、LTE(Long Term Evolution)などの通信規格に対応した無線基地局81、IEEE(Institute of Electrical and Electronics Engineers)802.11などの無線LAN(Local Area Network)規格に対応した無線LANルータ82等の通信機器と通信することによりネットワーク80に接続される。
【0022】
通信IF12は、端末装置10が外部の装置と通信するため、信号を入出力するためのインタフェースである。入力装置13は、ユーザからの入力操作を受け付けるための入力装置(例えば、タッチパネル、タッチパッド、マウス等のポインティングデバイス、キーボード等)である。出力装置14は、ユーザに対し情報を提示するための出力装置(ディスプレイ、スピーカ等)である。メモリ15は、プログラム、および、プログラム等で処理されるデータ等を一時的に記憶するためのものであり、例えばDRAM(Dynamic Random Access Memory)等の揮発性のメモリである。記憶部16は、データを保存するための記憶装置であり、例えばフラッシュメモリ、HDD(Hard Disc Drive)である。プロセッサ19は、プログラムに記述された命令セットを実行するためのハードウェアであり、演算装置、レジスタ、周辺回路などにより構成される。
【0023】
サーバ20は、ユーザの購買体験に関連する情報を管理する。サーバ20は、ユーザが店舗で手に取る商品についての各種情報、商品ごとに関連付けられた買い物袋の情報、ユーザに商品の買い物袋への収納手順を提示する際に参照する学習済みモデルの情報、ユーザが商品を決済処理する際の決済装置についての情報を記憶する。
【0024】
通信IF22は、サーバ20が外部の装置と通信するため、信号を入出力するためのインタフェースである。入出力IF23は、ユーザからの入力操作を受け付けるための入力装置、および、ユーザに対し情報を提示するための出力装置とのインタフェースとして機能する。メモリ25は、プログラム、および、プログラム等で処理されるデータ等を一時的に記憶するためのものであり、例えばDRAM(Dynamic Random Access Memory)等の揮発性のメモリである。ストレージ26は、データを保存するための記憶装置であり、例えばフラッシュメモリ、HDD(Hard Disc Drive)である。プロセッサ29は、プログラムに記述された命令セットを実行するためのハードウェアであり、演算装置、レジスタ、周辺回路などにより構成される。
【0025】
本実施形態において、各装置(端末装置、サーバ等)を情報処理装置として把握することもできる。すなわち、各装置の集合体を1つの「情報処理装置」として把握することができ、システム1を複数の装置の集合体として形成してもよい。1つ又は複数のハードウェアに対して本実施形態に係るシステム1を実現することに要する複数の機能の配分の仕方は、各ハードウェアの処理能力及び/又はシステム1に求められる仕様等に鑑みて適宜決定することができる。
【0026】
<1.1 端末装置10の構成>
図2は、実施の形態1のシステム1を構成する端末装置10のブロック図である。図2に示すように、端末装置10は、複数のアンテナ(アンテナ111、アンテナ112)と、各アンテナに対応する無線通信部(第1無線通信部121、第2無線通信部122)と、操作受付部130(タッチ・センシティブ・デバイス131およびディスプレイ132を含む)と、音声処理部140と、マイク141と、スピーカ142と、位置情報センサ150と、カメラ160と、モーションセンサ170と、記憶部180と、制御部190と、を含む。端末装置10は、図2では特に図示していない機能及び構成(例えば、電力を保持するためのバッテリ、バッテリから各回路への電力の供給を制御する電力供給回路など)も有している。図2に示すように、端末装置10に含まれる各ブロックは、バス等により電気的に接続される。
【0027】
アンテナ111は、端末装置10が発する信号を電波として放射する。また、アンテナ111は、空間から電波を受信して受信信号を第1無線通信部121へ与える。
【0028】
アンテナ112は、端末装置10が発する信号を電波として放射する。また、アンテナ112は、空間から電波を受信して受信信号を第2無線通信部122へ与える。
【0029】
第1無線通信部121は、端末装置10が他の無線機器と通信するため、アンテナ111を介して信号を送受信するための変復調処理などを行う。第2無線通信部122は、端末装置10が他の無線機器と通信するため、アンテナ112を介して信号を送受信するための変復調処理などを行う。第1無線通信部121と第2無線通信部122とは、チューナー、RSSI(Received Signal Strength Indicator)算出回路、CRC(Cyclic Redundancy Check)算出回路、高周波回路などを含む通信モジュールである。第1無線通信部121と第2無線通信部122とは、端末装置10が送受信する無線信号の変復調、および周波数変換を行い、受信信号を制御部190へ与える。
【0030】
操作受付部130は、ユーザの入力操作を受け付けるための機構を有する。具体的には、操作受付部130は、タッチスクリーンとして構成され、タッチ・センシティブ・デバイス131と、ディスプレイ132とを含む。タッチ・センシティブ・デバイス131は、端末装置10のユーザの入力操作を受け付ける。タッチ・センシティブ・デバイス131は、例えば静電容量方式のタッチパネルを用いることによって、タッチパネルに対するユーザの接触位置を検出する。タッチ・センシティブ・デバイス131は、タッチパネルにより検出したユーザの接触位置を示す信号を入力操作として制御部190へ出力する。
【0031】
ディスプレイ132は、制御部190の制御に応じて、画像、動画、テキストなどのデータを表示する。ディスプレイ132は、例えばLCD(Liquid Crystal Display)、または有機EL(Electro-Luminescence)ディスプレイによって実現される。
【0032】
音声処理部140は、音声信号の変復調を行う。音声処理部140は、マイク141から与えられる信号を変調して、変調後の信号を制御部190へ与える。また、音声処理部140は、音声信号をスピーカ142へ与える。音声処理部140は、例えば音声処理用のプロセッサによって実現される。マイク141は、音声入力を受け付けて、当該音声入力に対応する音声信号を音声処理部140へ与える。スピーカ142は、音声処理部140から与えられる音声信号を音声に変換して当該音声を端末装置10の外部へ出力する。
【0033】
位置情報センサ150は、端末装置10の位置を検出するセンサであり、例えばGPS(Global Positioning System)モジュールである。GPSモジュールは、衛星測位システムで用いられる受信装置である。衛星測位システムでは、少なくとも3個または4個の衛星からの信号を受信し、受信した信号に基づいて、GPSモジュールが搭載される端末装置10の現在位置を検出する。例えば、システム1において、ユーザの位置情報を参照可能にしている場合、ユーザの近くにある決済装置を優先してユーザに提示することができる。また、位置情報センサ150は、情報機器間の近距離通信システムで用いられる通信規格に基づく送受信装置であるとしてもよい。具体的には、位置情報センサ150は、Bluetooth(登録商標)モジュールなど2.4GHz帯を使用して、Bluetooth(登録商標)モジュールを搭載した他の情報機器からのビーコン信号を受信する。端末装置10は、当該近距離通信を利用したビーコンに基づき、端末装置10の位置の情報を取得することとしてもよい。
【0034】
カメラ160は、受光素子により光を受光して、撮影画像として出力するためのデバイスである。カメラ160は、例えば、カメラ160から撮影対象までの距離を検出できる深度カメラである。
【0035】
モーションセンサ170は、ジャイロセンサ、加速度センサ等により構成され、端末装置10の傾きを検出する。
【0036】
記憶部180は、例えばフラッシュメモリ等により構成され、端末装置10が使用するデータおよびプログラムを記憶する。ある局面において、記憶部180は、ユーザ情報181を記憶する。
【0037】
ユーザ情報181は、ユーザの生年月日、住所、氏名、購入履歴、嗜好性などの情報である。一連の購買体験において、一部または全部の発送選択を行った場合、当該ユーザ情報から住所情報などを参照して発送先の決定に使用することができる。他にも、ユーザの購入履歴、嗜好性などの情報から、おすすめ商品の決定に使用することができる。しかしながら、一連の購買体験において、当該ユーザ情報の登録は必須ではなく、仮にユーザによる登録がない場合でも、本プログラムの処理に影響はない。
【0038】
制御部190は、記憶部180に記憶されるプログラムを読み込んで、プログラムに含まれる命令を実行することにより、端末装置10の動作を制御する。制御部190は、例えばアプリケーションプロセッサである。制御部190は、プログラムに従って動作することにより、入力操作受付部191と、送受信部192と、データ処理部193と、報知制御部194としての機能を発揮する。
【0039】
入力操作受付部191は、タッチ・センシティブ・デバイス131等の入力装置に対するユーザの入力操作を受け付ける処理を行う。入力操作受付部191は、タッチ・センシティブ・デバイス131に対してユーザが指などを接触させた座標の情報に基づき、ユーザの操作がフリック操作であるか、タップ操作であるか、ドラッグ(スワイプ)操作であるか等の操作の種別を判定する。
【0040】
送受信部192は、端末装置10が、サーバ20等の外部の装置と、通信プロトコルに従ってデータを送受信するための処理を行う。
【0041】
データ処理部193は、端末装置10が入力を受け付けたデータに対し、プログラムに従って演算を行い、演算結果をメモリ等に出力する処理を行う。
【0042】
データ処理部193は、ユーザが購入しようとしている商品の情報の取得を受け付ける。データ処理部193は、例えば、カメラ160等により商品の情報を光学的に読み取ることにより、商品の情報を取得する。具体的には、データ処理部193は、ユーザが購入しようとしている商品の写真あるいは商品に付与されているバーコードなどの二次元タグを読み取ることで、サーバ20内に記憶されている商品情報と参照し、ユーザ端末の画面上に表示させる。また、データ処理部193は、商品に関連付けられる通信ユニットと通信することで、商品の情報を特定することとしてもよい。例えば、商品にRFID(radio frequency identifier)タグが取り付けられている場合、端末装置10がRFIDタグから近距離無線通信により情報を読み取ることにより、商品の情報を特定する。ユーザはいちいちカート内の商品を確認せずとも、ユーザ端末の画面上で購入予定の商品数などを確認することができる。
【0043】
報知制御部194は、表示画像をディスプレイ132に表示させる処理、音声をスピーカ142に出力させる処理、振動をカメラ160に発生させる処理を行う。
【0044】
<1.2 サーバ20の機能的な構成>
図3は、サーバ20の機能的な構成を示す図である。図3に示すように、サーバ20は、通信部201と、記憶部202と、制御部203としての機能を発揮する。
【0045】
通信部201は、サーバ20が外部の装置と通信するための処理を行う。
【0046】
記憶部202は、サーバ20が使用するデータ及びプログラムを記憶する。記憶部202は、商品情報データベース281と、買い物袋情報データベース282と、学習済みモデル情報データベース283と、決済装置情報データベース284等を記憶する。
【0047】
商品情報データベース281は、店舗内商品の各種情報を保持するためのデータベースである。詳細は後述する。
【0048】
買い物袋情報データベース282は、商品を収納するための買い物袋の各種情報を保持するためのデータベースである。詳細は後述する。
【0049】
学習済みモデル情報データベース283は、収納に所定の手順が必要な商品についての収納手順などを学習した学習済みモデルを管理するためのデータベースである。例えば、シャツなどの商品では、畳み方によって買い物袋への収納状況が大きく変化する。そのため、新たな商品を取り扱う際に、実際に当該商品の販売を開始する前に、特定の商品と、店員による買い物袋への収納の手順(商品を折りたたむ手順、買い物袋へと収納する手順など)とを対応付けたデータ(例えば、店員が商品を折りたたむ局面を撮影することにより、商品を折りたたむ手順を抽出したデータ、または、1または複数の商品を買い物袋に収納する局面を撮影することにより、収納する手順を抽出したデータ等)とを関連付けておき、学習済みモデルを生成する。サーバ20は、このようにして、ベテランの店員による収納手順を学習済みモデルとして保持しておく。端末装置10は、サーバ20の学習済みモデル情報データベース283を参照することにより、ユーザが購入しようとしている商品の中に、当該商品が含まれる場合に、各商品を折りたたんで体積を小さくする手順、または、複数の商品を買い物袋に収納する手順をユーザに提示して、ユーザによる商品の収納を容易にする。他にも、重ねて収納する商品、収納の順序が重要になる商品など、商品の特性ごとにそれぞれ学習済みモデルを保持していることとしてもよい。
【0050】
決済装置情報データベース284は、ユーザが決済処理に進む際に、ユーザに提示する決済装置の情報を保持するためのデータベースである。詳細は後述する。
【0051】
受信制御モジュール2041は、サーバ20が外部の装置から通信プロトコルに従って信号を受信する処理を制御する。
【0052】
送信制御モジュール2042は、サーバ20が外部の装置に対し通信プロトコルに従って信号を送信する処理を制御する。
【0053】
商品情報取得モジュール2043は、ユーザが購入しようとしている商品の情報を取得する。
【0054】
買い物袋情報取得モジュール2044は、ユーザが購入しようとしている商品の情報に基づいて、ユーザに提示する際の買い物袋の情報を取得する。
【0055】
学習済みモデル参照モジュール2045は、ユーザが購入しようとしている商品の情報の中に、所定の収納手順を必要とする商品、または、所定の手順で収納する必要のある商品の組み合わせ等が含まれている場合に、対応した学習済みモデルを参照する。
【0056】
決済装置情報取得モジュール2046は、ユーザが決済処理に進む場合に、決済装置の情報を取得する。
【0057】
<2 データ構造>
図4は、サーバ20が記憶する商品情報データベース281、買い物袋情報データベース282、決済装置情報データベース284のデータ構造を示す図である。
【0058】
図4に示すように、商品情報データベース281は、項目「商品ID」と、項目「商品種別」と、項目「商品サイズ」と、項目「体積(通常)」と、項目「体積(収納時)」と、項目「収納手順」と、項目「特別情報」等を含む。
【0059】
項目「商品ID」は、商品それぞれを識別する情報である。
【0060】
項目「商品種別」は、商品ごとの種類を識別する情報である。例えば、プラッシュ、カードパック、Tシャツ、マグカップなどを表す。
【0061】
項目「商品サイズ」は、商品ごとの大きさを示す情報である。
【0062】
項目「体積(通常)」は、買い物袋に収納前の商品の体積を示す情報である。
【0063】
項目「体積(収納時)」は、買い物袋に収納時の商品の体積を示す情報である。例えば、商品ID「P003」の商品種別「Tシャツ」は、買い物袋収納前は300cm3の体積を有しているが、収納時には半分の150cm3に減らすことが可能であることを示している。
【0064】
項目「収納手順」は、買い物袋に収納する場合の手順を示す情報である。例えば、商品ID「P001」の商品種別「プラッシュ」、商品ID「P002」の商品種別「カードパック」などはそのまま買い物袋に収納できることを示しているが、商品ID「P003」の商品種別「Tシャツ」、商品ID「P004」の商品種別「マグカップ」などは畳む、重ねるといった手順が定められていることを示す。ユーザが購入しようとしている商品が1点のみの場合などは、当該手順に基づいた収納方法をユーザに提示する。また、商品の組み合わせなどによっては、先述の学習済みモデルを参照し、収納方法をユーザに提示してもよい。
【0065】
項目「特別情報」は、商品ごとの属性情報を示す。例えば、商品ID「P001」の商品種別「プラッシュ」は期間限定品であることを示し、他の商品(例えば、商品ID「P002」の商品種別「カードパック」など)は恒常商品である、といった情報を示す。当該情報に基づき、ユーザに提示する買い物袋の情報を変化させてもよい。
【0066】
買い物袋情報データベース282は、項目「買い物袋ID」と、項目「袋サイズ」と、項目「袋容積」と、項目「特別情報」等を含む。
項目「買い物袋ID」は、買い物袋それぞれを識別する情報である。
【0067】
項目「袋サイズ」は、買い物袋それぞれの大きさを識別する情報である。
【0068】
項目「袋容積」は、買い物袋それぞれの容積を識別する情報である。当該情報と商品の体積情報(項目「体積(収納時)」)に基づいて、商品の収納可否等を判定する。
【0069】
項目「特別情報」は、買い物袋ごとの属性情報を示す。例えば、買い物袋ID「B001」は「汎用(いずれの商品でも使用可能)」だが、買い物袋ID「B003」は商品ID「P001」専用の買い物袋であること、すなわち、期間限定商品専用の買い物袋であることを示す。
【0070】
決済装置情報データベース284は、項目「決済装置ID」と、項目「装置名」と、項目「決済状況」と、項目「優先商品情報」等を含む。
項目「決済装置ID」は、決済装置それぞれを識別する情報である。
【0071】
項目「装置名」は、決済装置それぞれの名称を示す情報である。
【0072】
項目「決済状況」は、各決済装置における決済処理の状況を示す情報である。例えば、決済装置ID「R001」は決済中であることを示し、決済装置ID「R002」は決済処理が行われておらず待機中であることを示している。
【0073】
項目「優先商品情報」は、各決済装置において、ユーザが購入しようとしている商品による優先度を示す情報である。例えば、決済装置ID「R001」は、優先商品情報が「全般」のため、ユーザが購入しようとしている商品がいずれの場合でも、決済装置の候補として提示することを示し、決済装置ID「R002」は、優先商品情報が「袋詰め5分以上優先」のため、ユーザが購入しようとしている商品を買い物袋に収納するための所要時間が5分以上かかると推定される場合に、当該決済装置を優先して提示することを示す。このとき、袋詰めの所要時間に関しては、学習済みモデルにベテランの店員の袋詰めの所要時間を学習させておき、適宜参照して推定してもよい。
【0074】
<3 動作>
以下、システム1が商品情報に基づき、買い物袋の情報、または決済装置の情報をユーザに提示をする処理について説明する。
【0075】
<3.1 商品情報の取得による、買い物袋情報の特定>
図5図7は、ユーザが購入しようとしている商品の情報に基づき、ユーザが決済装置を通じて決済処理を実行する前に、商品の収納に必要な買い物袋の情報をユーザに提示する処理を表すフローチャートである。
【0076】
ステップS501において、端末装置10Aの制御部190は、ユーザが購入しようとしている商品の情報を取得する。端末装置10Aは、例えば、ユーザが端末装置10Aを操作して、ユーザが購入しようとしている商品の情報を読みとることにより、読み取った結果をサーバ20へ送信する。
【0077】
または、端末装置10Aは、ユーザから、購入しようとしている商品の情報の入力を受け付けることに応答して、当該商品の情報をサーバ20へ送信する。例えば、端末装置10Aにおいてショッピング用のアプリケーションを実行することにより、予め店舗で購入可能な商品の情報をユーザに閲覧可能とする。端末装置10Aは、当該アプリケーションにおいて、ユーザから、購入しようとする商品を指定する(例えば、仮想的なカートに入れる)操作を受け付ける。端末装置10Aは、当該指定する操作に応答して、ユーザが購入しようとする商品の情報をサーバ20へ送信する。
【0078】
ステップS551において、サーバ20の制御部203は、端末装置10Aから取得した商品情報に基づいて、商品情報データベース281、買い物袋情報データベース282を参照することにより、商品の収納に必要な買い物袋の情報を特定し、特定した結果を端末装置10Aへ送信する。例えば、サーバ20は、商品情報データベース281から商品の種別、体積などの情報を参照し、当該参照結果に基づいて、買い物袋情報データベース282から、商品体積に対応した買い物袋のサイズなどを参照することで、商品の収納に必要な買い物袋のサイズ、枚数等を特定し、特定した結果を端末装置10Aへ送信する。
【0079】
ステップS502において、端末装置10Aは、特定結果に基づいて、必要な買い物袋の情報をディスプレイ132に表示する等により、ユーザに当該情報を提示する。
【0080】
図6は、詰め方によって体積が減らせる商品がある場合に、アドバイスとともに必要な買い物袋の情報をユーザに提示する処理について説明する。
【0081】
ステップS601において、端末装置10Aは、ユーザが購入しようとしている商品の情報を取得する。端末装置10Aは、取得した情報をサーバ20に送信する。
【0082】
ステップS651において、サーバ20は、商品情報データベース281を参照することにより、取得した商品情報のうち、詰め方によって体積が減少する商品を特定する。
【0083】
ステップS652において、サーバ20は、特定した商品情報に基づいて、減少後の商品体積の総量を特定し、特定結果に基づいて、買い物袋情報データベース282を参照し、必要な買い物袋の情報を特定する。商品の詰め方について、サーバ20は、商品情報データベース281と学習済みモデル情報データベース283とを参照し、当該買い物袋への商品の詰め方を特定する。サーバ20は、特定した買い物袋の情報と詰め方の情報とを、端末装置10Aに送信する。
【0084】
ここで、ユーザに買い物袋の情報を提示する方法について説明する。ユーザが購入しようとしている商品のうち、買い物袋への所定の収納手順が定められている商品およびその組み合わせについて、商品情報データベース281内に予め記憶されている商品ごとの収納手順の他に、学習済みモデル情報データベース283内の学習済みモデル(例えば、ベテランの店員の詰め方を学習済みモデルとして記憶させておく)に基づいた収納方法をユーザに提示してもよい。具体的には、シャツ、ぬいぐるみ、マグカップなど、畳み方、詰め方によって買い物袋への収納状況が変化するような商品について、ぬいぐるみは最初に収納し、隙間にシャツを畳んで入れ、残りのスペースにマグカップを重ねて収納するなど、商品の種類に応じた買い物袋への収納手順をユーザに提示することで、ユーザは商品を適切に買い物袋に収納することができる。
【0085】
ステップS602において、端末装置10Aは、特定結果に基づいて、必要な買い物袋の情報と詰め方の情報とをディスプレイ132に表示する等により、ユーザに当該情報を提示する。
【0086】
図7は、所定の収納手順が定められている商品がある場合に、アドバイスとともに必要な買い物袋の情報をユーザに提示する処理について説明する。
【0087】
ステップS701において、端末装置10Aは、ユーザが購入しようとしている商品の情報を取得する。端末装置10Aは、取得した情報をサーバ20に送信する。
【0088】
ステップS751において、サーバ20は、商品情報データベース281を参照し、取得した商品情報に基づいて、所定の収納手順を有する商品情報を特定する。
【0089】
ステップS752において、サーバ20は、特定した商品情報に基づいて、商品収納時の総体積を特定し、特定結果に基づいて、買い物袋情報データベース282を参照し、必要な買い物袋の情報を特定する。商品の詰め方について、商品情報データベース281と学習済みモデル情報データベース283とを参照し、特定した買い物袋への詰め方を特定する。サーバ20は、特定した情報を端末装置10Aに送信する。
【0090】
ステップS702において、端末装置10Aは、特定結果に基づいて、必要な買い物袋の情報と詰め方の情報とをディスプレイ132に表示する等により、ユーザに当該情報を提示する。
【0091】
<3.2 買い物袋情報に応じた商品候補の提示>
図8図9は、買い物袋の情報に応じ、追加で収納可能な商品をユーザに提示する処理を表すフローチャートである。
【0092】
図8は、商品情報と買い物袋情報とに基づき、買い物袋の空き容量に応じて追加で購入可能な商品をユーザに提示する処理について説明する。
【0093】
ステップS801において、端末装置10Aは、ユーザが購入しようとしている商品の情報を取得する。端末装置10Aは、取得した情報をサーバ20に送信する。
【0094】
ステップS851において、サーバ20は、取得した商品情報に基づいて、必要な買い物袋の情報を特定する。
【0095】
ステップS852において、サーバ20は、当該買い物袋の情報と、取得した商品情報とに基づいて当該買い物袋の空き容量を特定する。サーバ20は、特定結果と商品情報データベース281とを参照し、特定した買い物袋の空き容量に、さらに収納可能な商品の候補を特定する。ここで、さらに収納可能な商品の候補として、店舗内在庫商品のうち、特定した空き容量に収納可能な商品をランダムに候補としても良いし、商品ごとに所定の優先順位を設定し、優先順位の高い順に候補としてもよいし、ユーザ情報181を参照し、ユーザの嗜好性に合わせた商品を候補としてもよいし、商品情報を参照し、購入予定の商品と関連する商品を候補としてもよい。サーバ20は、特定した当該商品の候補の情報を端末装置10Aへ送信する。
【0096】
ステップS802において、端末装置10Aは、特定結果に基づいて、必要な買い物袋の情報および、さらに購入可能な商品の候補をディスプレイ132に表示する等により、ユーザに当該情報を提示する。
【0097】
図9は、ユーザが買い物袋の情報を変更した場合に、収納できる商品をユーザに提示する処理について説明する。
【0098】
ステップS901において、端末装置10Aは、ユーザが購入しようとしている商品の情報を取得する。端末装置10Aは、取得した情報をサーバ20に送信する。
【0099】
ステップS952において、サーバ20は、取得した商品情報に基づいて、必要な買い物袋の情報を特定する。サーバ20は、特定した情報を端末装置10Aに送信する。
【0100】
ステップS902において、端末装置10Aは、特定結果に基づいて、必要な買い物袋の情報をディスプレイ132に表示する等により、ユーザに当該情報を提示する。
【0101】
ステップS903において、端末装置10Aは、ユーザからの買い物袋の変更のための所定の入力操作を受け付ける。例えば、商品情報データベース281を参照し、「Mサイズ」の買い物袋を提示した後、ユーザからの操作により、異なるサイズとして「Sサイズ」の買い物袋への変更を受け付ける。端末装置10Aは、ユーザから受け付けた、サイズ変更後の買い物袋の情報をサーバ20に送信する。
【0102】
ステップS952において、サーバ20は、ユーザ操作に基づいて買い物袋の情報を更新し、更新した買い物袋のサイズに基づいて、買い物袋情報データベース282と、商品情報データベース281とを参照し、更新した買い物袋の容量に収納可能な商品を特定する。サーバ20は、更新した買い物袋の容量に収納可能な商品の情報を端末装置10Aに送信する。このとき、サイズを小さくした場合には、複数枚の買い物袋の情報を提示してもよいし、サイズを大きくした場合には、当該商品を収納後、空き容量に応じてさらに収納可能な店舗内商品の候補をユーザに提示してもよい。
【0103】
ステップS904において、端末装置10Aは、特定結果に基づいて、更新した買い物袋に収納可能な商品情報をディスプレイ132に表示する等により、ユーザに当該情報を提示する。
【0104】
<3.3 ユーザへの特別な買い物袋の提示>
図10は、商品情報中に特定の商品が含まれるときに、特別な買い物袋の情報をユーザに提示する処理を表すフローチャートである。
【0105】
ステップS1001において、端末装置10Aは、ユーザが購入しようとしている商品の情報を取得する。端末装置10Aは、取得した情報をサーバ20に送信する。
【0106】
ステップS1051において、サーバ20は、商品情報データベース281を参照し、取得した商品情報中の特定の商品を特定する。具体的には、特定の商品として、販売されている期間が規定されているもの、販売される数量が規定されているものがある。例えば、特定の商品としては、期間限定商品、限定コラボ商品などがある。サーバ20は、当該特定の商品を特定する。
【0107】
ステップS1052において、サーバ20は、特定した商品情報に基づいて、買い物袋情報データベース282を参照し、特定の商品のための買い物袋情報を特定する。例えば、サーバ20は、通常の買い物袋とは別の、特別な買い物袋の情報(例えば、当該限定商品のイラスト、写真などがプリントされた買い物袋など)を特定する。サーバ20は、特定した情報を端末装置10Aに送信する。
【0108】
ステップS1002において、端末装置10Aは、特定結果に基づいて、特別な買い物袋情報をディスプレイ132に表示する等により、ユーザに当該情報を提示する。
【0109】
<3.4 決済処理における決済装置のユーザへの提示>
図11図12は、取得した商品情報に基づき、特定の決済装置をユーザに通知する処理を表すフローチャートである。
【0110】
ステップS1101において、端末装置10Aは、ユーザが購入しようとしている商品の情報を取得する。端末装置10Aは、取得した情報をサーバ20に送信する。
【0111】
ステップS1151において、サーバ20は、取得した商品情報に基づいて、必要な買い物袋の情報を特定する。サーバ20は、特定した情報を端末装置10Aに送信する。
【0112】
ステップS1102において、端末装置10Aは、特定結果に基づいて、必要な買い物袋の情報をディスプレイ132に表示する等により、ユーザに当該情報を提示する。
【0113】
ステップS1103において、端末装置10Aは、ユーザから、決済をする意思を示す所定の入力操作(買い物が完了し決済装置での決済を希望する旨の操作、決済装置の場所を確認する操作、決済を行うべき決済装置の場所を問い合わせる操作など)を受け付ける。端末装置10Aは、受け付けた情報をサーバ20に送信する。
【0114】
ステップS1152において、サーバ20は、取得した商品情報に基づいて、商品情報データベース281と学習済みモデル情報データベース283とを参照し、商品の総体積、袋詰めの手順などの情報から、特定の決済装置で決済することが望ましいか判別する。
【0115】
ステップS1153において、サーバ20は、特定の決済装置で決済することが望ましいと判別した場合に、決済装置情報データベース284とユーザ情報181とを参照し、最適な決済装置を特定する。サーバ20は、特定結果を端末装置10Aに送信する。
【0116】
ステップS1104において、端末装置10Aは、特定の決済装置の情報をディスプレイ132に表示する等により、ユーザに当該情報を提示する。
【0117】
図12は、袋詰めに要する時間などに応じて、ユーザに提示する決済装置の情報を変えて通知する処理について説明する。
【0118】
ステップS1201において、端末装置10Aは、ユーザが購入しようとしている商品の情報を取得する。端末装置10Aは、取得した情報をサーバ20に送信する。
【0119】
ステップS1251において、サーバ20は、取得した商品情報に基づいて、必要な買い物袋の情報を特定する。サーバ20は、特定した情報を端末装置10Aに送信する。
【0120】
ステップS1202において、端末装置10Aは、必要な買い物袋情報をディスプレイ132に表示する等により、ユーザに当該情報を提示する。
【0121】
ステップS1203において、端末装置10Aは、ユーザから、決済をする意思を示す所定の入力操作を受け付ける。端末装置10Aは、受け付けた情報をサーバ20に送信する。
【0122】
ステップS1252において、サーバ20は、取得した商品情報に基づいて、商品情報データベース281と学習済みモデル情報データベース283とを参照し、袋詰めにかかる時間を推定する。
【0123】
ステップS1253において、サーバ20は、推定した袋詰めにかかる時間に応じて、決済装置情報データベース284を参照し、決済装置の稼働状況に基づいて、ユーザに提示する決済装置の候補を決定する。サーバ20は、決定した情報を端末装置10Aに送信する。
【0124】
ステップS1203において、端末装置10Aは、決済装置の候補をディスプレイ132に表示する等により、当該情報をユーザに提示する。
【0125】
<3.5 1枚の買い物袋に収納できない場合のユーザへの買い物袋情報の提示>
図13は、取得した商品情報に基づき、買い物袋に収納可能な商品情報をユーザに提示する処理についてのフローチャートである。
【0126】
ステップS1301において、端末装置10Aは、ユーザが購入しようとしている商品の情報を取得する。端末装置10Aは、取得した情報をサーバ20に送信する。
【0127】
ステップS1351において、サーバ20は、取得した商品情報に基づいて、必要な買い物袋の情報を特定する。
【0128】
ステップS1352において、サーバ20は、商品情報データベース281と、買い物袋情報データベース282と、学習済みモデル情報データベース283とを参照し、1枚の買い物袋に収納できるか否かを判定し、1枚の買い物袋に収納できない場合、買い物袋への商品の詰め方の組み合わせを特定する。サーバ20は、特定結果を端末装置10Aに送信する。
【0129】
ステップS1302において、端末装置10Aは、特定結果に基づいて、必要な買い物袋の情報をディスプレイ132に表示する等により、ユーザに当該情報を提示する。ここで、所定サイズ外の商品について、商品が収納しきれない可能性があること、発送を推奨することなどのアドバイスを同時にユーザに提示してもよい。
【0130】
<3.6 ユーザからの発送商品と持ち帰り商品とを選択するための入力操作の受け付け>
図14は、ユーザから、持ち帰る商品と発送する商品とを選択するための入力操作を受け付ける処理についてのフローチャートである。
【0131】
ステップS1401において、端末装置10Aは、ユーザが購入しようとしている商品の情報を取得する。端末装置10Aは、取得した情報をサーバ20に送信する。
【0132】
ステップS1451において、サーバ20は、取得した商品情報に基づいて、必要な買い物袋の情報を特定する。サーバ20は、特定した情報を端末装置10Aに送信する。
【0133】
ステップS1402において、端末装置10Aは、特定結果に基づいて、買い物袋情報をディスプレイ132に表示する等により、ユーザに当該情報を提示する。
【0134】
ステップS1403において、端末装置10Aは、ユーザから、発送する商品と持ち帰る商品とを選択するための所定の入力操作(カート内全てを発送商品として選択する操作、商品選択画面にて持ち帰る商品と発送する商品とを選択する操作、発送するための条件を予め設定しておき、当該条件を満たす商品を選択する操作など)を受け付ける。端末装置10Aは、受け付けた情報をサーバ20に送信する。
【0135】
ステップS1452において、サーバ20は、持ち帰る選択をした商品情報に基づいて、商品情報データベース281と買い物袋情報データベース282とを参照し、商品の収納に必要な買い物袋の情報を更新する。サーバ20は、更新した買い物袋情報を端末装置10Aに送信する。
【0136】
ステップS1404において、端末装置10Aは、更新した買い物袋の情報に基づいて、持ち帰りに必要な買い物袋の情報をディスプレイ132に表示する等により、ユーザに当該情報を提示する。
【0137】
<3.7 ユーザからの買い物袋情報の指定>
図15は、ユーザから買い物袋の指定を受け付けた場合に、収納可能な商品の候補を提示する処理についてのフローチャートである。
【0138】
ステップS1501において、端末装置10Aは、ユーザが使用する買い物袋を選択するための所定の入力操作(予め提示された買い物袋の候補のうちいずれかを選択する操作、買い物袋のサイズなどの条件を入力し、条件を満たす買い物袋を選択する操作など)を受け付ける。端末装置10Aは、ユーザが選択した買い物袋の情報をサーバ20に送信する。
【0139】
ステップS1551において、サーバ20は、受け付けた買い物袋の情報に基づいて、買い物袋情報データベース282と商品情報データベース281とを参照し、収納可能な商品の候補の情報を特定する。サーバ20は、特定した商品の情報を端末装置10Aに送信する。
【0140】
ステップS1502において、端末装置10Aは、特定結果に基づいて、選択した買い物袋に収納できる商品の候補の情報をディスプレイ132に表示する等により、ユーザに当該情報を提示する。ここで、収納可能な商品の候補として、店舗内在庫商品のうち、特定した空き容量に収納可能な商品をランダムに候補としても良いし、商品ごとに所定の優先順位を設定し、優先順位の高い順に候補としてもよいし、ユーザ情報181を参照し、ユーザの嗜好性に合わせた商品を候補としてもよい。
【0141】
<4 画面例>
図16図26は、端末装置10Aに表示される画面例を示す図である。
【0142】
図16は、ユーザが購入しようとしている商品の情報に基づき、必要な買い物袋の情報をユーザに提示する画面例を示す図である。
【0143】
図16において、商品情報1601(A),1601(B)は、図5のステップS501に示されるように、端末装置10Aが取得した、ユーザが購入しようとしている商品の情報を示す。買い物袋・詰め方情報1602(A),買い物袋・詰め方情報1602(B)は、図5のステップS551およびステップS502に示されるように、サーバ20により特定された、収納に必要な買い物袋の情報および詰め方の情報を示す。買い物袋・詰め方情報1602(A)が示すように、プラッシュを入れた隙間にカードパックを入れ、残りの隙間にお菓子(丸缶)を入れることで、1枚の買い物袋(Mサイズ)にすべての商品を収納することが可能となる。また、発送選択パネル1603は後述の発送選択において使用され、決済パネル1604は後述の決済処理において使用される。
【0144】
図17は、詰め方によって体積が減らせる商品がある場合に、アドバイスとともに必要な買い物袋の情報をユーザに提示する画面例を示す図である。
【0145】
図17において、商品情報1701(A),1701(B)は、図6のステップS601に示されるように、端末装置10Aが取得した、ユーザが購入しようとしている商品の情報を示す。買い物袋・詰め方情報1702(A),1702(B)は、図6のステップS651およびステップS602に示されるように、サーバ20により特定された、収納に必要な買い物袋の情報および詰め方の情報を示す。買い物袋・詰め方情報1702(A)が示すように、プラッシュを入れた隙間にカードパックを入れ、その後メラミンカップを収納している。メラミンカップは重ねて収納することで商品の体積を減らすことのできる商品のため、重ねた状態で買い物袋の残りの隙間に入れることで、1枚の買い物袋(Mサイズ)にすべての商品を収納することが可能となる。
【0146】
図18は、所定の収納手順が定められている商品がある場合に、アドバイスとともに必要な買い物袋の情報をユーザに提示する画面例を示す図である。
【0147】
図18において、商品情報1801(A),1801(B)は、図7のステップS701に示されるように、端末装置10Aが取得した、ユーザが購入しようとしている商品の情報を示す。買い物袋・詰め方情報1802(A),1802(B)は、図7のステップS751およびステップS702に示されるように、サーバ20により特定された、収納に必要な買い物袋の情報および詰め方の情報を示す。買い物袋・詰め方情報1802(A)が示すように、プラッシュを入れた隙間にカードパックを入れ、その後Tシャツを収納している。Tシャツは畳むことで体積を減らすことのできる商品のため、畳んだ状態で買い物袋の残りの隙間に入れることで、1枚の買い物袋(Mサイズ)にすべての商品を収納することが可能となる。
【0148】
図19は、商品情報と買い物袋情報とに基づき、追加で購入可能な商品をユーザに提示する画面例を示す図である。
【0149】
図19において、商品情報1901(A),1901(B)は、図8のステップS801に示されるように、端末装置10Aが取得した、ユーザが購入しようとしている商品の情報を示す。買い物袋・詰め方情報1902は、図7のステップS851およびステップS802に示されるように、サーバ20により特定された、収納に必要な買い物袋の情報および詰め方の情報を示す。追加商品情報1903は、図8のステップS852に示されるように、サーバ20により、買い物袋の空き容量に基づいて特定された、さらに収納可能な商品の候補の情報を示す。買い物袋・詰め方情報1902が示すように、現在の買い物袋には空きが存在しており、その隙間に収納可能な商品の候補を追加商品情報1903に示している。また、「And More」ボタンを選択することで、画面に表示しきれない商品候補をさらに表示してもよい。
【0150】
端末装置10Aは、追加商品情報1903を、ユーザの入力操作に応答して、ポップアップ等により表示してもよい。例えば、端末装置10Aは、ユーザがショッピングカートに商品を登録する操作に応答して、または、ショッピングカートに商品が登録されてから一定時間が経過することに応答して、追加商品情報1903を表示することとしてもよい。これにより、ユーザが買い物をする行動を支援することができる。
【0151】
図20は、ユーザが買い物袋の情報を変更した場合に、収納できる商品をユーザに提示する画面例を示す図である。
【0152】
図20Aにおいて、買い物袋・詰め方情報2001(A),2001(B)は、図9のステップS951およびステップS902に示されるように、サーバ20により特定された、収納に必要な買い物袋の情報および詰め方の情報を示しており、ユーザからの買い物袋のサイズの変更を受け付ける画面が買い物袋情報変更パネル2001(C)に示されている。買い物袋情報変更パネル2001(C)にて、図9のステップS903に示されるように、買い物袋の情報を指定する操作をユーザから受け付けると、図20Bに示すように、買い物袋変更後画面2002が表示される。買い物袋・詰め方情報2003(A),2003(B)において、図9のステップS952およびステップS904に示されるように、サーバ20により特定された、買い物袋のサイズ変更後に必要となる買い物袋の枚数と、収納方法がユーザに示される。
【0153】
これにより、ユーザは、例えば購入しようとしている商品を小分けにしたい時、提示された袋が大きすぎるため、持ち運びに便利なサイズに変更したいときなどに、買い物袋のサイズを変更し、購買行動を楽しむことができる。また、小分けにしたいとき、例えば、複数同じ商品を購入し、知人・友人とシェアしたいときなどには、買い物袋のサイズを変更後、変更した買い物袋に収納する商品をユーザ自身が選べるようにしてもよい。
【0154】
図21は、商品情報中に特定の商品が含まれるときに、特別な買い物袋の情報をユーザに提示する画面例を示す図である。
【0155】
図21において、商品情報2101(A),2101(B)は、図10のステップS1001に示されるように、端末装置10Aが取得した、ユーザが購入しようとしている商品の情報を示す。買い物袋・詰め方情報2102(A),2102(B)は、図10のステップS1051、ステップS1052、およびステップS1002に示されるように、サーバ20により特定された、収納に必要な買い物袋の情報および詰め方の情報を示す。ここで、商品情報2101(A),2101(B)において、ユーザが購入しようとしている商品のうち、プラッシュが限定商品であることが示されている。この情報に基づき、買い物袋・詰め方情報2102(A),2102(B)において、ユーザに提示する買い物袋を、限定商品に対応した買い物袋(限定商品の画像がプリントされた買い物袋)が提示される。
【0156】
これにより、ユーザの購買体験を通じて限定商品のプロモーションをすることが可能となる。また、特定の買い物袋を選択したユーザに対し、何かしらの対価を報酬として付与してもよい。例えば、特別な買い物袋を使用したユーザに対し、次回購買時に特となるようなクーポンの付与、店舗オリジナルのポイントの付与などが挙げられるが、これに限定されない。ユーザが特別な買い物袋を使用したか否かの認証については、買い物袋の写真を撮影しアップロードする方法、買い物袋に印刷されたバーコード、QRコード(登録商標)などを読み取る方法など、限定されない。
【0157】
図22は、取得した商品情報に基づき、特定の決済装置をユーザに通知する画面例を示す図である。
【0158】
図22において、レジ・サッカー台情報2201,2202は、図11のステップS1103に示されるように、ユーザが前述の決済パネル1604の表示を選択したのちに表示される、決済装置とサッカー台の配置図、およびユーザに適した決済装置について示している。取得した商品情報に基づき、ユーザ位置に近い決済装置、および広いサッカー台が必要と判定された場合に、決済装置「H」をユーザに提示していることを示す。
これにより、ユーザがカート内に多くの商品を入れている場合、折り畳みなどが必要な商品がある場合などに、ユーザ位置に近い決済装置、または、広いサッカー台が近くにある決済装置などの情報をユーザに提示し、ユーザはスムーズに購買体験をすることが可能になる。ユーザ位置の特定の方法については、ユーザの端末装置10AのGPS機能、またはBluetooth(登録商標)を利用して特定してもよい。
【0159】
図23は、袋詰めに要する時間などに応じて、ユーザに提示する決済装置情報を変えて通知する画面例を示す図である。
【0160】
図23において、レジ・サッカー台情報2301,2302は、図12のステップS1203に示されるように、ユーザが前述の決済パネル1604を選択したのちに表示される、決済装置とサッカー台の配置図、およびユーザに適した決済装置について示している。取得した商品情報に基づき、待機中の決済装置であればいずれの決済装置でも良いと判定された場合に、待機中の決済装置「A」と、決済装置「C」と、決済装置「H」とをユーザに候補として提示していることを示す。
【0161】
これにより、ユーザが購入しようとしている商品が1点のみの場合、または多数商品があり袋付けに相当の(例えば、5分以上など)時間を要する場合などに、商品が1点のみの場合にはいずれかの決済装置のうち、空いている装置を通知し、袋詰めに時間を要する場合には、近くに広いサッカー台がある決済装置を通知することで、他のユーザの購買体験の障害となることを防ぐことができる。
【0162】
図24は、取得した商品情報に基づき、買い物袋に収納可能な商品情報をユーザに提示する画面例を示す図である。
【0163】
図24において、商品情報2401(A),2401(B)は、図13のステップS1301に示されるように、端末装置10Aが取得した、ユーザが購入しようとしている商品の情報を示す。買い物袋・詰め方情報2402(A),2402(B)は、図13のステップS1351およびステップS1352に示されるように、サーバ20により特定された、収納に必要な買い物袋の情報および詰め方の情報を示す。ここで、買い物袋・詰め方情報2402(A)において、ユーザが購入しようとしている商品のうち、プラッシュ(特大)には、最大サイズ(LLL)の買い物袋が必要であり、仮にそれを使用した場合でも、当該商品を買い物袋に収納しきれない可能性があることを示している。このとき、ユーザに最大サイズの買い物袋への収納方法を提示する一方で、完全には収納できない可能性についてユーザに示唆していてもよく、ユーザは当該情報に基づき、後述する購買時の持ち帰り選択について意思決定することができるようにしてもよい。
【0164】
これにより、ユーザは決済処理に移る前に、発送が必要な商品などの情報を知ることができるため、購買行動における利便性を向上することができる。
【0165】
図25は、ユーザから持ち帰りと発送の選択を受け付ける画面例を示す図である。
【0166】
図25において、商品発送選択画面2501は、図14のステップS1403に示されるように、ユーザが前述の発送選択パネル1603を選択したのちに表示される、持ち帰る商品の情報と、発送する商品の情報と、送料の情報等とを表示した画面を示す。持ち帰り商品情報2502(A),2502(B)は、ユーザによって選択された持ち帰る商品の情報(つまり、買い物袋に収納して持ち帰る商品)を示し、発送商品情報2503(A),2503(B)は、ユーザによって選択された発送する商品の情報を示す。ここで、持ち帰り、発送の選択の方法については、画像のドラッグ操作、タップ操作などの方法が挙げられるが、これに限定されない。また、決済処理に進む場合の送料の判定は、ユーザが持ち帰る選択をした商品の金額の組み合わせではなく、ユーザが購入しようとする商品すべての金額の組み合わせにより、送料無料も含んだ送料を判定する。なお、送料無料となる金額について、商品発送選択画面2501中に示してもよいし、ユーザが決済の意思を示す入力操作をしたときに示してもよい。また、端末装置10は、ボタン2504を表示して、ユーザからの選択を受け付ける。端末装置10は、ボタン2504へのユーザの操作に応答して、オンラインショップで販売している商品をユーザに対し表示し、当該商品を選択する操作をユーザから受け付ける。端末装置10は、オンラインショップで販売している商品についてユーザから指定を受け付けることにより、指定を受け付けた商品と、当該ユーザが店舗で購入しようとしている商品とを併せて購入する処理、購入した商品を発送するための処理を行うこととしてもよい。つまり、店舗でユーザが購入しようとしている商品と、オンラインショップで販売されている商品とをあわせてユーザが購入可能であるとしてもよい。このとき、発送に伴い送料を無料とする購入金額について、オンラインショップでユーザが選択した商品の販売価格も含めてもよい。
【0167】
これにより、ユーザは送料無料の条件を購入金額の総額で確認できるため、発送の必要のない商品を発送したり、無理に持ち帰る必要が出てくるために購入をあきらめたり、といった必要がなくなるため、ユーザ側は安心して購買行動を楽しめ、店舗側は機会損失を減らすことができる。また、ユーザはオンラインショップの商品を、店舗内の商品とあわせて購入し、発送することができるため、送料無料の条件のために購入する商品の選択肢が増え、かつ、オンラインショップに限定して販売される商品なども購入することができ、ユーザの購買における楽しさを増加させることができる。
【0168】
一般にユーザは、自身が選んだ商品として物理的に同じ物が欲しい場合と、同一商品であれば自身が選んだ商品と物理的に異なった物でも構わない場合がある。そこで、商品発送選択画面2501で発送商品する商品を決定するときに、ユーザが選んだ商品と物理的に異なった物でもよいかの確認画面を表示してもよい。ここで、ユーザが選んだ商品と物理的に異なった物でもよいと意思表示をした場合には、店舗内の商品ではなく店舗外(例えば、商品倉庫、または他店舗)にある同一商品をユーザが指定した送付先に送ることができる。
【0169】
これにより、店員の手間を削減しながら、ユーザの意志とは異なる商品が届くことを防止することができる。
【0170】
図26は、ユーザから買い物袋の指定を受け付けた場合に、収納可能な商品の候補を提示する画面例を示す図である。
【0171】
図26において、買い物袋情報2601(A),2602(B)は、図15のステップS1501に示されるように、ユーザが選択した、購買体験に使用する買い物袋の情報を示す。商品候補情報2602は、選択された買い物袋の情報に基づき、当該買い物袋に収納可能な店舗内商品の候補を示す。なお、「And more」ボタンを選択することで、画面に表示しきれない商品候補をさらに表示することとしてもよい。このとき、ユーザに提示する店舗内商品の候補は、指定された買い物袋の容量に基づいて商品の候補を決定してユーザに提示しても良いし、ユーザ情報181の参照などにより、事前にユーザの嗜好性に関する情報を受け付け、受け付けたユーザの嗜好性に関する情報と、指定された買い物袋の容量とに基づいて商品の候補を決定してユーザに提示してもよい。
【0172】
これにより、ユーザは購買体験の初めに自身の意思で買い物袋のサイズを指定することで、購買行動の途中で商品サイズに応じて買い物袋のサイズを変更したりすることなく、指定した買い物袋に収納可能な商品のみを選んで購買行動を楽しむことができる。他にも、子ども連れなどの場合に、子どもに予め買い物袋のサイズを提示しておくことで、子どもは決められた買い物袋のサイズの中で、欲しいものを選んで買うといった購買体験ができ、購買行動における子どもの学び、親子間のコミュニケーションの活発化も期待できる。
【0173】
<5 変形例>
本実施形態の変形例について説明する。すなわち、以下のような態様を採用してもよい。
(1)情報処理装置であって、このプログラムが予めインストールされていてもよいし、事後的にインストールされてもよいし、このようなプログラムを外部の非一時的な記憶媒体に記憶させてもよいし、クラウドコンピューティングで動作させてもよい。
(2)決済のための方法であって、コンピュータを情報処理装置として機能させ、当該情報処理装置に、このプログラムが予めインストールされていてもよいし、事後的にインストールされてもよいし、このようなプログラムを外部の非一時的な記憶媒体に記憶させてもよいし、クラウドコンピューティングで動作させてもよい。
【0174】
<6 付記>
以上の各実施形態で説明した事項を以下に付記する。
【0175】
(付記1)
プロセッサ29を備えるコンピュータに、ユーザが購入しようとする1または複数の商品の情報を取得する第1のステップと、ユーザが当該商品について決済処理を開始するための操作を受け付けずとも、取得した商品の情報に基づき、商品を詰めるのに必要な買い物袋の情報をユーザに提示する第2のステップと、を実行させる。
【0176】
(付記2)
第2のステップにおいて、取得した商品の情報のうち、所定の手順で当該商品の体積を減少させられる商品の情報を特定し、特定した商品の情報に基づき、商品を詰めるのに必要な買い物袋の情報を特定する、付記1に記載のプログラム。
【0177】
(付記3)
第2のステップにおいて、取得した商品の情報のうち、買い物袋への収納の手順が定められている商品の情報を特定し、特定した商品の情報に基づき、商品を詰めるのに必要な買い物袋の情報を特定する、付記1に記載のプログラム。
【0178】
(付記4)
コンピュータは、記憶部202に、所定の商品の組み合わせについて、買物袋に収容する手順を学習させた学習済みモデルを記憶させており、第2のステップにおいて、取得した商品の情報と、学習済みモデルとに基づき、商品を詰めるのに必要な買い物袋の情報を特定する、付記1から3のいずれかに記載のプログラム。
【0179】
(付記5)
プログラムは、プロセッサ29に、ユーザが購入しようとする商品の組み合わせにより定まる買い物袋の情報と、当該商品とに基づき、当該買い物袋のサイズを変更することなく追加で購入することができる商品の候補をユーザに提示するステップを実行させる、付記1から4のいずれかに記載のプログラム。
【0180】
(付記6)
ユーザから、買い物袋の種類を指定する操作を受け付けるステップと、受け付けた買い物袋の種類に基づいて、当該買い物袋に収容できる商品の候補をユーザに提示するステップと、を実行させる、付記1から5のいずれかに記載のプログラム。
【0181】
(付記7)
種類を指定する操作を受け付けるステップにおいて、第2のステップによりユーザに買い物袋の情報を提示する一方、当該買い物袋の情報を変更するための入力操作をユーザから受け付け、変更された買い物袋の情報に基づき、当該買い物袋に収容できる商品の候補をユーザに提示するステップを実行させる、付記6に記載のプログラム。
【0182】
(付記8)
プログラムは、プロセッサ29に、取得した商品の情報に特定の商品が含まれる場合に、第1の買い物袋の情報をユーザに提示し、特定の商品が含まれない場合に、第1の買い物袋の情報とは異なる第2の買い物袋の情報をユーザに提示するステップを実行させる、付記1から7のいずれかに記載のプログラム。
【0183】
(付記9)
特定の商品が、発売された時期が一定期間以内である新商品と、販売数量または販売の時期が限定される限定商品と、店舗の運営者により指定されるおすすめ商品と、商品の製造又は販売を行う事業者が他の事業者と連携して提供されるコラボ商品と、店舗の在庫が一定個数以下である在庫稀少商品と、通常の価格帯と比べて割り引かれた値下げ商品と、の少なくとも1つである、付記8に記載のプログラム。
【0184】
(付記10)
プログラムは、プロセッサ29に、取得した商品の情報に基づいて、ユーザが購買行動を行う空間に設置される複数の決済装置のうち特定の決済装置で決済することを促す通知を行うステップを実行させる、付記1から9のいずれかに記載のプログラム。
【0185】
(付記11)
プログラムは、プロセッサ29に、取得した商品の情報に基づいて、袋詰めに要する時間を判定し、判定結果に基づいて、ユーザが購買行動を行う空間に設置される複数の決済装置のうち、いずれかの決済装置または特定の決済装置で決済することを促す通知を行うステップを実行させる、付記1から10のいずれかに記載のプログラム。
【0186】
(付記12)
プログラムは、プロセッサ29に、取得した商品の情報に基づいて、買い物袋に収納可能な商品の情報を特定し、特定された商品の情報をユーザに提示するステップを実行させる、付記1から11のいずれかに記載のプログラム。
【0187】
(付記13)
プログラムは、プロセッサ29に、取得した商品の情報に基づいて、ユーザから発送する商品と持ち帰る商品とについての選択を受け付け、持ち帰る選択をした商品の情報に基づいて、買い物袋の情報を特定し、特定した買い物袋の情報をユーザに提示するステップを実行させる、付記1から12のいずれかに記載のプログラム。
【0188】
(付記14)
プログラムは、プロセッサ29に、取得した商品の情報に基づいて、ユーザが持ち帰る選択をした商品の組み合わせではなく、ユーザが購入しようとする商品の組み合わせにより、送料無料も含んだ送料を特定し、特定した送料をユーザに提示するステップを実行させる、付記1から13のいずれかに記載のプログラム。
【0189】
プロセッサ29を備えるコンピュータに、ユーザが指定した買い物袋の情報を取得する第1のステップと、取得した買い物袋の情報に基づき、収納可能な店舗内商品の情報を特定し、特定した店舗内商品の情報をユーザに提示する第2のステップと、を実行させる。
【符号の説明】
【0190】
10 端末装置、12 通信インタフェース、13 入力装置、14 出力装置、15 メモリ、16 記憶部、19 プロセッサ、20 サーバ、22 通信インタフェース、23 入出力インタフェース、25 メモリ、26 ストレージ、29 プロセッサ、80 ネットワーク、181 ユーザ情報、191 入力操作受付部、192 送受信部、193 データ処理部、194 報知制御部、132 ディスプレイ、160カメラ、281 商品情報データベース、282 買い物袋情報データベース、283 学習済みモデル情報データベース、284 決済装置情報データベース、2041 受信制御モジュール、2042 送信制御モジュール、2043 商品情報取得モジュール、2044 買い物袋情報取得モジュール、2045 学習済みモデル情報取得モジュール、2046 決済装置情報取得モジュール
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
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