IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ ゴジョ・インダストリーズ・インコーポレイテッドの特許一覧

<>
  • 特開-抗菌ペプチド刺激性清浄組成物 図1
  • 特開-抗菌ペプチド刺激性清浄組成物 図2
  • 特開-抗菌ペプチド刺激性清浄組成物 図3
  • 特開-抗菌ペプチド刺激性清浄組成物 図4
  • 特開-抗菌ペプチド刺激性清浄組成物 図5
  • 特開-抗菌ペプチド刺激性清浄組成物 図6
  • 特開-抗菌ペプチド刺激性清浄組成物 図7
  • 特開-抗菌ペプチド刺激性清浄組成物 図8
  • 特開-抗菌ペプチド刺激性清浄組成物 図9
  • 特開-抗菌ペプチド刺激性清浄組成物 図10
  • 特開-抗菌ペプチド刺激性清浄組成物 図11
  • 特開-抗菌ペプチド刺激性清浄組成物 図12
  • 特開-抗菌ペプチド刺激性清浄組成物 図13
  • 特開-抗菌ペプチド刺激性清浄組成物 図14
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022120167
(43)【公開日】2022-08-17
(54)【発明の名称】抗菌ペプチド刺激性清浄組成物
(51)【国際特許分類】
   A61K 8/9789 20170101AFI20220809BHJP
   A61K 8/34 20060101ALI20220809BHJP
   A61K 36/55 20060101ALI20220809BHJP
   A61K 36/87 20060101ALI20220809BHJP
   A61K 36/185 20060101ALI20220809BHJP
   A61P 31/02 20060101ALI20220809BHJP
   A61Q 17/00 20060101ALI20220809BHJP
   A61Q 19/10 20060101ALI20220809BHJP
   A61K 8/64 20060101ALI20220809BHJP
   A61K 38/08 20190101ALI20220809BHJP
   A61P 17/00 20060101ALI20220809BHJP
【FI】
A61K8/9789
A61K8/34
A61K36/55
A61K36/87
A61K36/185
A61P31/02
A61Q17/00
A61Q19/10
A61K8/64
A61K38/08
A61P17/00 101
【審査請求】有
【請求項の数】12
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022097548
(22)【出願日】2022-06-16
(62)【分割の表示】P 2018550529の分割
【原出願日】2017-03-31
(31)【優先権主張番号】62/316,149
(32)【優先日】2016-03-31
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(71)【出願人】
【識別番号】506190555
【氏名又は名称】ゴジョ・インダストリーズ・インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】110002321
【氏名又は名称】弁理士法人永井国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ティアン, ケグイ
(72)【発明者】
【氏名】ティトゥル, ジェシカ レイ
(72)【発明者】
【氏名】ギャンツ, サラ
(57)【要約】      (修正有)
【課題】皮膚上の抗菌ペプチド濃度を上昇させる組成物および方法が提供される。
【解決手段】洗浄剤および清浄剤のうちの少なくとも1つで皮膚を洗浄することと、皮膚に局所用組成物を塗布することと、を含む。本局所用組成物は、抗菌ペプチドの濃度を上昇させる1つ以上のポリペプチドおよび天然抽出物から構成される。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
抗菌ペプチドの産生を刺激するための局所用清浄組成物であって、
約0.02重量%~約10.0重量%の有効成分と、
少なくとも約40重量%の1つ以上のC1-6アルコールと、
水と、を含み、
前記有効成分は、天然抽出物およびポリペプチドのうちの1つ以上を含み、前記有効成分を含まないがそれ以外は同一の局所用組成物と比較して、抗菌ペプチドの濃度を上昇させる、局所用清浄組成物。
【請求項2】
請求項1に記載の局所用清浄組成物であって、前記天然抽出物が、植物抽出物、種子抽出物および果実抽出物のうち1つ以上である、局所用清浄組成物。
【請求項3】
請求項1に記載の局所用清浄組成物であって、前記天然抽出物が種子抽出物である、局所用清浄組成物。
【請求項4】
請求項3に記載の局所用清浄組成物であって、前記種子抽出物が、亜麻仁抽出物、アマニ抽出物、麻種子抽出物、ブドウ種子抽出物およびグレープフルーツ種子抽出物のうち少なくとも1つである、局所用清浄組成物。
【請求項5】
請求項4に記載の局所用清浄組成物であって、前記種子抽出物が亜麻仁抽出物である、局所用清浄組成物。
【請求項6】
請求項1に記載の局所用清浄組成物であって、前記有効成分がポリペプチドである、局所用清浄組成物。
【請求項7】
請求項6に記載の局所用清浄組成物であって、前記ポリペプチドが、オリゴペプチドおよびヘキサペプチドのうち少なくとも1つである、局所用洗清浄成物。
【請求項8】
請求項1に記載の局所用清浄組成物であって、前記組成物全体の重量に対して0.05~約5.0重量%の有効成分を含む、局所用清浄組成物。
【請求項9】
請求項1に記載の局所用清浄組成物であって、前記組成物全体の重量に対して0.1~約1.0重量%の有効成分を含む、局所用清浄組成物。
【請求項10】
請求項1に記載の局所用清浄組成物であって、前記C1-6アルコールが、メタノール、エタノール、プロパノール、ブタノール、ペンタノール、ヘキサノールおよびそれらの異性体および混合物のうち1つ以上である、局所用清浄組成物。
【請求項11】
請求項1に記載の局所用清浄組成物であって、前記C1-6アルコールが、前記組成物全体の重量に対して約70重量%を上回る量で存在する、局所用清浄組成物。
【請求項12】
請求項1に記載の局所用清浄組成物であって、プロピレングリコール、ヘキシレングリコール、1,4-ジヒドロキシヘキサン、1,2,6-ヘキサントリオール、ソルビトール、ブチレングリコール、カプリリルグリコール、プロパンジオール、例えばメチルプロパンジオールなど、ジプロピレングリコール、トリエチレングリコール、グリセリン(グリセロール)、ポリエチレングリコール、エトキシジグリコール、ポリエチレンソルビトールおよびそれらの組み合わせからなる群から選択される1つ以上の保湿剤を含む、局所用清浄組成物。
【請求項13】
請求項12に記載の局所用清浄組成物であって、前記保湿剤が、カプリリルグリコールおよびグリセリンのうち1つ以上を含む、局所用清浄組成物。
【請求項14】
請求項12に記載の局所用清浄組成物であって、前記保湿剤が、前記組成物全体の重量に対して最大約20.0重量%の量で存在する、局所用清浄組成物。
【請求項15】
請求項1に記載の局所用清浄組成物であって、ミリスチン酸セチル、ミリストオレイン酸セチルおよび他のセチルエステル、セバシン酸ジイソプロピル、ミリスチン酸イソプロピルおよびそれらの組み合わせからなる群から選択される1つ以上の保湿性エステルを含む、局所用清浄組成物。
【請求項16】
請求項15に記載の局所用清浄組成物であって、前記保湿性エステルが、前記組成物全体の重量に対して最大約10.0重量%の量で存在する、局所用清浄組成物。
【請求項17】
請求項1に記載の局所用清浄組成物であって、前記有効成分を含まないがそれ以外は同一の組成物と比較して、抗菌ペプチド濃度を統計学的に有意な量、上昇させる、局所用清浄組成物。
【請求項18】
請求項1に記載の局所用清浄組成物であって、前記有効成分を含まないがそれ以外は同一の局所用組成物と比較して、HBD-1の濃度を少なくとも約20%上昇させる、局所用清浄組成物。
【請求項19】
請求項1に記載の局所用清浄組成物であって、前記有効成分を含まないがそれ以外は同一の局所用組成物と比較して、HBD-2の濃度を少なくとも約7%上昇させる、局所用清浄組成物。
【請求項20】
請求項1に記載の局所用清浄組成物であって、前記有効成分を含まないがそれ以外は同一の局所用組成物と比較して、HBD-3の濃度を少なくとも約18%上昇させる、局所用清浄組成物。
【請求項21】
請求項1に記載の局所用清浄組成物であって、前記有効成分を含まないがそれ以外は同一の局所用組成物と比較して、LL-37の濃度を少なくとも約32%上昇させる、局所用清浄組成物。
【請求項22】
請求項1に記載の局所用清浄組成物であって、前記有効成分を含まないがそれ以外は同一の局所用組成物と比較して、IL-8の濃度を少なくとも約30%低下させる、局所用清浄組成物。
【請求項23】
請求項1に記載の局所用清浄組成物であって、前記有効成分を含まないがそれ以外は同一の局所用組成物と比較して、HBD-1の濃度を少なくとも約4pg/mL上昇させる、局所用清浄組成物。
【請求項24】
請求項1に記載の局所用清浄組成物であって、前記有効成分を含まないがそれ以外は同一の局所用組成物と比較して、HBD-2の濃度を少なくとも約4pg/mL上昇させる、局所用清浄組成物。
【請求項25】
請求項1に記載の局所用清浄組成物であって、前記有効成分を含まないがそれ以外は同一の局所用組成物と比較して、HBD-3の濃度を少なくとも約1pg/mL上昇させる、局所用清浄組成物。
【請求項26】
皮膚上の抗菌ペプチドの産生を増加させるための皮膚処置の方法であって、局所用清浄組成物を皮膚表面に塗布することを含み、前記局所用組成物が、
約0.02重量%~約10.0重量%の有効成分と、
少なくとも約40重量%の1つ以上のC1-6アルコールと、
100重量%までの残りの部分である水と、
を含み、前記有効成分が、天然抽出物およびポリペプチドのうち1つ以上を含み、前記局所用組成物が、前記有効成分を含まないがそれ以外は同一である局所用清浄組成物と比較して、皮膚上の抗菌ペプチドの濃度を上昇させる、方法。
【請求項27】
約0.02重量%~約10.0重量%の、天然抽出物およびポリペプチドのうち1つ以上を含む有効成分と、
約40.0重量%~約95.0重量%の1つ以上のC1-6アルコールと、
約0.01重量%~約10.0重量%保湿剤と、
約0.01重量%~約5.0重量%の保湿性エステルと、
100重量%までの残りの部分である水と、
を含む、皮膚処置組成物。
【請求項28】
皮膚の自然免疫を向上させるための局所用組成物であって、
約0.02重量%~約10.0重量%の、天然抽出物およびポリペプチドのうち1つ以上を含む有効成分と、
約40.0重量%~約95.0重量%の1つ以上のC1-6アルコールと、
約0.01重量%~約5.0重量%の皮膚軟化剤と、
約0.01重量%~約5.0重量%の粘度調整剤と、
水と、を含む、局所用組成物。
【請求項29】
皮膚の自然免疫を向上させるための局所用組成物であって、
約0.02重量%~約10.0重量%の、天然抽出物およびポリペプチドのうち1つ以上を含む有効成分と、
約40.0重量%~約95.0重量%の1つ以上のC1-6アルコールと、
約0.01重量%~約5.0重量%の発泡剤と、
約0.01重量%~約10.0重量%の保湿剤と、
水と、を含む、局所用組成物。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願
本願は、全体の開示が参照により本明細書中に組み込まれる、「ANTIMICROBIAL PEPTIDE STIMULATING SANITIZING COMPOSITION」という題名であり、2016年3月31日提出の、米国仮特許出願第62/316,149号明細書に対する優先権および利益を主張する。
【背景技術】
【0002】
皮膚消毒または清浄組成物は、刺激作用なく皮膚に抗菌効果を提供するために、医療業界において、ならびに世間一般とともに次第に普及してきた。一般に、界面活性剤、研磨剤または物理的にならびに顕微鏡的に皮膚を浄化するために使用される他の有効成分を一般的に含む、石けん、シャンプーおよび洗剤などの皮膚洗浄組成物とは区別されるべきであるこれらの皮膚消毒または清浄組成物は、皮膚、特に手指に存在し得る広範囲の微生物を死滅させるアルコールを含む。
【0003】
最近のマイクロバイオーム研究によって、皮膚の化学的構造および病原菌に対する皮膚防御および皮膚の自然免疫性の両方を改善するための清浄組成物に対する可能性が分析されてきた。これには、内部法および外部法の両方を通じた病原菌コントロールが含まれる。外部法には、病原菌を直接死滅させるかまたはその増殖を遅延させる衛生用品が含まれる。内部法には、病原菌自体と戦うために生物の免疫系を改善することが含まれる。
【0004】
宿主防御ペプチドとしても知られる抗菌ペプチド(「AMP」)は、様々な数のアミノ酸を含有するオリゴペプチドで作られる広範囲の天然および合成ペプチドを含む。AMPは、全ての生活領域に存在する感染に対する宿主防御の必須の構成要素である。AMPは、全複合生物により産生され、多様で複雑な抗菌活性を有する。全体として、これらのペプチドは、一連の作用方式を通じて広範囲の抗ウイルスおよび抗菌活性を示す。AMPは、グラム陰性およびグラム陽性細菌、ある種のウイルス、寄生虫および真菌を死滅させることが分かっている。いくつかの研究から、これらが、広範囲の細菌およびウイルスに対する複合生物の内部免疫も促進し得ることが示唆される。全ての動物に存在する自然免疫系に加えて、脊椎動物は、抗原の特異的認識に基づいて適応免疫系を進化させた。微生物の侵入に応答して放出されるAMPが、抗原提示樹状細胞を侵入部位に誘引することによって適応免疫を活性化し得ることを示唆する証拠が増加している。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0005】
いくつかの例示的な実施形態によれば、AMPの濃度を上昇させるための組成物が提供される。本局所用組成物は、天然抽出物およびポリペプチドのうちの1つ以上である、約0.02重量%~約10.0重量%の有効成分を含む。本局所用組成物はまた、少なくとも40重量%の1つ以上のC1-6アルコールも含み、この組成物の残りは水を含む。本局所用組成物の適用によって、有効成分がないがそれ以外は同一の局所用組成物と比較して、皮膚表面上のAMP濃度が統計学的に有意な量、上昇する。
【0006】
いくつかの例示的な実施形態において、有効成分は、植物抽出物、種子抽出物および果実抽出物のうち1つ以上である天然抽出物を含む。他の実施形態において、種子抽出物は、亜麻仁抽出物、アマニ抽出物、麻種子抽出物、ブドウ種子抽出物およびグレープフルーツ種子抽出物のうち少なくとも1つである。
【0007】
いくつかの例示的な実施形態において、有効成分は、オリゴペプチドおよびヘキサペプチドのうち1つ以上であるポリペプチドである。
【0008】
いくつかの例示的な実施形態において、本局所用組成物は、プロピレングリコール、ヘキシレングリコール、1,4-ジヒドロキシヘキサン、1,2,6-ヘキサントリオール、ソルビトール、ブチレングリコール、カプリリルグリコール、プロパンジオール、例えばメチルプロパンジオールなど、ジプロピレングリコール、トリエチレングリコール、グリセリン(グリセロール)、ポリエチレングリコール、エトキシジグリコール、ポリエチレンソルビトールおよびそれらの組み合わせからなる群から選択される、最大約20.0重量%の保湿剤も含有する。
【0009】
いくつかの例示的な実施形態において、本局所用組成物は、ミリスチン酸セチル、ミリストオレイン酸セチルおよび他のセチルエステル、セバシン酸ジイソプロピル、ミリスチン酸イソプロピルおよびこれらの組み合わせからなる群から選択される、最大約10.0重量%の保湿性エステルも含有する。
【0010】
別の例示的な実施形態において、抗菌ペプチドの産生を増加させるための皮膚処置方法が提供される。この方法は、局所用洗浄組成物を皮膚表面に塗布することを含み、この局所用組成物は、約0.02重量%~約10.0重量%の有効成分を含む。有効成分は、天然抽出物およびポリペプチドのうち1つ以上であり得る。本局所用組成物はまた、少なくとも40重量%の1つ以上のC1-6アルコールも含み、この組成物の残りは水を含む。本局所用組成物の適用によって、有効成分がないがそれ以外は同一の局所用組成物と比較して、皮膚表面上のAMP濃度が統計学的に有意な量、上昇する。
【0011】
別の例示的な実施形態において、皮膚処置組成物が提供される。本皮膚処置組成物は、約0.02重量%~約10.0重量%の、天然抽出物およびポリペプチドのうち1つ以上を含む有効成分と、約40.0重量%~約95.0重量%の1つ以上のC1-6アルコールと、約0.01重量%~約10.0重量%保湿剤と、約0.01重量%~約5.0重量%の保湿性エステルと、を含み、100重量%までの残りの部分が水である。
【0012】
別の例示的な実施形態において、皮膚の自然免疫を向上させるための局所用組成物が提供される。本局所用組成物は、約0.02重量%~10.0重量%の、天然抽出物およびポリペプチドのうち1つ以上を含む有効成分と、約40.0重量%~約95.0重量%の1つ以上のC1-6アルコールと、約0.01重量%~約5.0重量%の皮膚軟化剤と、約0.01重量%~約5.0重量%の粘度調整剤とを含み、100重量%までの残りの部分が水である。
【0013】
別の例示的な実施形態において、皮膚の自然免疫を向上させるための局所用組成物が提供される。本局所用組成物は、約0.02重量%~10.0重量%の、天然抽出物およびポリペプチドのうち1つ以上を含む有効成分と、約40.0重量%~約95.0重量%の1つ以上のC1-6アルコールと、約0.01重量%~約5.0重量%の発泡剤と、約0.01重量%~約10.0重量%の保湿剤とを含み、100重量%までの残りの部分が水である。
【図面の簡単な説明】
【0014】
図1図1は、様々な濃度のデコリニルおよびパルミトイルペンタペプチド-3での処理後のHBD-1濃度をグラフで示す。
図2図2は、様々な濃度のデコリニルおよびパルミトイルペンタペプチド-3での処理後のHBD-2濃度をグラフで示す。
図3図3は、様々な濃度のデコリニルおよびパルミトイルペンタペプチド-3での処理後のHBD-3濃度をグラフで示す。
図4図4は、0.1%および1.0%のLipigenine(商標)での処理後のHBD-1濃度をグラフで示す。
図5図5は、0.1%および1.0%のLipigenine(商標)での処理後のHBD-2濃度をグラフで示す。
図6図6は、0.1%および1.0%のLipigenine(商標)での処理後のHBD-3濃度をグラフで示す。
図7図7は、0.1%および1.0%のLipigenine(商標)での処理後のLL-37濃度をグラフで示す。
図8図8は、0.1%および1.0%のLipigenine(商標)での処理後のIL-8濃度をグラフで示す。
図9図9は様々な成分での処理後のHBD-1濃度をグラフで示す。
図10図10は様々な成分での処理後のHBD-2濃度をグラフで示す。
図11図11は様々な成分での処理後のHBD-3濃度をグラフで示す。
図12(a)】図12(a)は、PURELL Advancedゲル清浄剤にLipigenine(商標)を添加した後のHBD-1濃度をグラフで示す。
図12(b)】図12(b)は、PURELL Advancedゲル清浄剤にLipigenine(商標)を添加した後のHBD-1濃度をグラフで示す。
図13(a)】図13(a)は、PURELL Advancedゲル清浄剤にLipigenine(商標)を添加した後のHBD-2濃度をグラフで示す。
図14図14は、PURELL Advancedゲル清浄剤にLipigenine(商標)を添加した後のHBD-3濃度をグラフで示す。
【発明を実施するための形態】
【0015】
別段の定めがない限り、本明細書中で使用される技術および科学用語は全て、本出願が関係する技術分野の熟練者によって一般的に理解されるものと同じ意味を有する。本明細書中に記載のものと類似または等価な他の方法および材料が、例示的な実施形態の実施または試験において使用され得るが、例示的な適切な方法および材料を以下で記載する。矛盾する場合、定義を含む本明細書が優先される。さらに、材料、方法および実施例は、単なる例示であり、全般的な発明概念を限定するものではない。
【0016】
本明細書中に記載の用語は、例示的な実施形態の説明のためのものに過ぎず、本出願全体を限定するものとして解釈されるべきではない。別段の指示がない限り、「a」、「an」、「the」および「少なくとも1つ」は交換可能に用いられる。さらに、本願および添付の特許請求の範囲の記載中で使用される場合、単数形「a」、「an」および「the」は、このようなものを取り巻く文脈と矛盾しない限り、複数形を含むものとする。
【0017】
「統計学的に有意」という句は、試験組成物対有効成分を含有しない対照について、p<0.05を意味する。分析は、1)1つの被験物質対1つの対照を比較するだけである場合、T検定(2つの集団平均の統計学的検定);または2)2つ以上の被験物質対対照を比較する場合の分散分析(ANOVA)検定を使用して完遂される。
【0018】
「局所用組成物」という句は、皮膚および/または毛髪および爪などの他の表面を含む、ヒトまたは動物の体の表面など、表面に直接塗布するのに適した組成物を意味する。
【0019】
本明細書中で使用される場合、「ポリペプチド」および「ポリペプチド(複数)」という用語は、2つ以上のペプチド結合を有するアミノ酸の鎖を指す。このように、これらの用語は、オリゴペプチド(一般に2~10個のアミノ酸を有するペプチド鎖であると一般に考えられる。)ならびにポリペプチド(一般に10個を超えるアミノ酸を有するペプチド鎖であると考えられる。)の両方を包含することを意味する。
【0020】
全般的な発明概念は、天然抽出物および/または1つ以上のポリペプチドを含む、AMP刺激有効成分を含有する局所用組成物に関する。有効成分の導入。いくつかの例示的な実施形態において、有効成分は、天然タンパク質の加水分解から生成する、植物抽出物、果実抽出物および/または種子抽出物などの天然抽出物由来である。したがって、天然抽出物は、それ自体、1つ以上のペプチドおよび/またはポリペプチドを含み得るか、または有効成分は、独立してポリペプチド(1つまたは複数)を含み得る。天然抽出物の非限定例としては、種子抽出物、果実抽出物、亜麻仁抽出物、アマニ抽出物、麻種子抽出物、ブドウ種子抽出物、グレープフルーツ種子抽出物、スイカ果実抽出物、リンゴ果実抽出物、ヒラマメ果実抽出物、ハイビスカス花抽出物、ナシ果実抽出物、根抽出物、葉抽出物、スチヌス・テレビンシホリウス(Schinus terebinthifolius)種子抽出物、アスコフィルム・ノドスム(Ascophyllum nodosum)抽出物、ダイズ抽出物、クロスマム・マルチマム(Crothmum martimum)抽出物、ラバンデュラ・ストエカス(Lavandula stoechas)抽出物、茎抽出物、サピンズス・ムクロッシ(Sapindus Mukurossi)果実抽出物、サンダルウッド抽出物、樹皮抽出物、オオムギ抽出物、ポリゴヌム・ファゴピルム(Polygonum fagopyrum)種子抽出物、アボカド抽出物、クランベリー果実抽出物、ブルーベリー果実抽出物、シレナ・ユニホルラ(Silena uniforla)抽出物、ロサ・ムルチフローラ(Rosa multiflora)抽出物、エボディア・ルタエカルパ(Evodia rutaecarpa)果実抽出物、藻類抽出物、甘草葉抽出物、ジョビ(jobi)種子抽出物、種子油、ローズマリー抽出物、緑茶抽出物、プランクトン抽出物、ヒマンサリア・エロンガタ(himanthalia elongata)抽出物、ユニダリア・ピンナチフィダ(unidaria pinnatifida)抽出物、クロレラ・ブルガリス(Chlorella vulgaris)抽出物、ヨモギ抽出物などが挙げられ得る。
【0021】
いくつかの例示的な実施形態において、天然抽出物は、以下の組成物のうち1つ以上から選択される:(1)グリセリン、プランタゴ・ランセオラタ(plantago lanceolata)葉抽出物およびキサンタンガム(SedermaによってSenestem(商標)の商品名で販売);(2)ベノイチン(Benoitine)(水中のプランクトン抽出物);(3)水、グリセリンおよび加水分解パール(Croda Inc.によってCrodarom(登録商標)の商品名で販売);(4)レッドブッシュ(ルイボス)植物抽出物、(5)Phyko-Al-PF(水および加水分解アルギン)および水、グリセリンおよび亜麻仁(リヌム・ウシタチッシマム(linum usitatissimum))種子抽出物(Ashland Chemical CompanyによってLipigenine(商標)の商品名で販売)。
【0022】
いくつかの例示的な実施形態において、有効成分は1つ以上のアミノ酸を含む。アミノ酸は、アミンおよびカルボン酸官能基を含有する有機化合物である。アミノ酸は、アルファ、ベータ、ガンマまたはデルタアミノ酸であり得、エナンチオマー(LまたはD異性体)の何れかであり得る。本発明のアミノ酸は特に限定されず、ヒスチジン、イソロイシン、ロイシン、リジン、メチオニン、フェニルアラニン、スレオニン、トリプトファン、バリン、アラニン、アルギニン、アスパラギン、アスパラギン酸、システイン、グルタミン酸、グルタミン、グリシン、プロリン、セレノシステイン、セリンおよびチロシンが挙げられ得るが限定されない。
【0023】
いくつかの例示的な実施形態において、有効成分は、1つ以上のペプチドを含む。ペプチドは、縮合反応を通じて形成されるアミド(ペプチド)結合によって一緒に連結された、生物学的に生成するアミノ酸モノマーの短い鎖である。
【0024】
他の例示的な実施形態において、有効成分は、1つ以上のオリゴペプチドを含む。オリゴペプチドは、一般に、10個以下のアミノ酸を有するペプチド鎖として定義される。このように、オリゴペプチドとしては、ジペプチド、トリペプチド、テトラペプチド、ペンタペプチド、ヘキサペプチド、ヘプタペプチド、オクタペプチド、ノナペプチドおよびデカペプチドなどのオリゴペプチドが挙げられ得るが限定されない。
【0025】
他の例示的な実施形態において、有効成分は、1つ以上のポリペプチドを含む。ポリペプチドは、長く、連続した、分岐のないペプチド鎖である。ポリペプチドは、一般に、10個を超えるアミノ酸を有するペプチド鎖として定義される。本発明のポリペプチドは、特に限定されず、あらゆる数のペプチド結合から作り得る。
【0026】
他の例示的な実施形態において、有効成分は、生物学的に機能的に配置される少なくとも1つの長いポリペプチドを含むタンパク質を含む。本発明のタンパク質は、特に限定されず、生物学的に活性になるように配置されるあらゆる数のポリペプチドを含み得る。本局所用組成物を含むペプチド、オリゴペプチド、ポリペプチドおよびタンパク質は、天然または合成ペプチドまたはポリペプチドであり得る。
【0027】
代表的なポリペプチドとしては、Juvefoxo(商標);テトラペプチド、例えばUplevity(商標)、Relistase(登録商標)およびDecorinyl(登録商標)など;ペンタペプチド、例えばパルミトイルペンタペプチド-4、パルミトイルペンタペプチド-3およびアセチルペンタペプチド-1など;ヘキサペプチド、例えばAdifyline(登録商標)およびアセチルヘキサペプチドなど;およびポリペプチドと天然抽出物との混合物、例えばTriple A Complex、Trylagen(登録商標)PCBなどが挙げられる。代表的なアセチルヘキサペプチドとしては、アセチルヘキサペプチド-1、アセチルヘキサペプチド-3、アセチルヘキサペプチド-7、アセチルヘキサペプチド-8、アセチルヘキサペプチド-19、アセチルヘキサペプチド-20、アセチルヘキサペプチド-22、アセチルヘキサペプチド-24、アセチルヘキサペプチド-30、アセチルヘキサペプチドヘキサペプチド-31、アセチルヘキサペプチド-37、アセチルヘキサペプチド-38、アセチルヘキサペプチド-39、アセチルヘキサペプチド-46およびアセチルヘキサペプチド49が挙げられる。いくつかの例示的な実施形態において、本ポリペプチドは、2つ以上のアセチルヘキサペプチドを含む。
【0028】
いくつかの例示的な実施形態において、本明細書中で開示される局所用組成物は、皮膚の表面上で、例えばHBD-1、HBD-2およびHBD-3ならびにLL-37(カテリシジン)を含む1つ以上のAMPの濃度を上昇させるための有効量の有効成分を含む。このような濃度の上昇は、細菌に対する皮膚の防御能を支援し、皮膚の自然免疫を向上させるのに役立つ。伝統的に、AMPの産生を刺激するために使用される組成物は、皮膚炎症および/または皮膚刺激も引き起こすことが分かっている。しかし、本有効成分を含む局所用組成物は、皮膚の刺激作用/炎症を引き起こすことなく皮膚上のAMP濃度を上昇させることが可能であることが発見された。
【0029】
本局所用組成物中の有効成分の有効量は、本組成物の総重量に対して最大約10.0重量%の有効成分を含み得る。いくつかの例示的な実施形態において、有効成分の有効量は、本局所用組成物の総重量に対して約0.02~約5.0重量%または約0.5~約2.0重量%を含む。他の例示的な実施形態において、有効成分の有効量は、局所用組成物の総重量に対して約0.1~約1.0重量%を含む。
【0030】
いくつかの例示的な実施形態において、本局所用組成物は、ヒトの皮膚など、表面への塗布に使用される清浄組成物である。清浄組成物は、ゲル、泡、軟膏、拭き取り製品、クリームなどの形態であり得る。例えばパッド、包帯、パッチ、スティック、エアロゾルディスペンサー、ポンプスプレー、トリガースプレー、キャニスター、泡ポンプ、拭き取り製品など、本局所用組成物を送達させるために多岐にわたる媒介物を使用し得る。本局所用組成物は、皮膚洗浄の前、皮膚洗浄中または皮膚洗浄後に皮膚に塗布され得る。いくつかの例示的な実施形態において、本局所用組成物は皮膚洗浄後に塗布される。
【0031】
いくつかの例示的な実施形態において、本局所用組成物は、アルコールベースの清浄剤であり、1種類以上のアルコールを含む。アルコールは抗菌性を有し、多くの形態の細菌、真菌、およびウイルスを死滅させる能力を有する。いくつかの実施形態において、アルコールはC1-6アルコール、すなわち1~6個の炭素原子を含有するアルコールである。このようなアルコールは、低級アルカノールと呼ばれ得る。低級アルカノールの例としては、メタノール、エタノール、プロパノール、ブタノール、ペンタノール、ヘキサノールおよびそれらの異性体および混合物が挙げられるが限定されない。アルコールは、純粋なアルコールまたは変性アルコールの何れかであり得る。1つ以上の例示的な実施形態において、アルコールは、エタノール、プロパノールまたはブタノールまたはそれらの異性体もしくは混合物を含む。1つ以上の例示的な実施形態において、アルコールはイソプロパノールを含む。他の例示的な実施形態において、アルコールはエタノールを含む。1つ以上の例示的な実施形態において、本局所用組成物は、アルコールの混合物を含む。1つ以上の例示的な実施形態において、本局所用組成物は、エタノールおよびイソプロパノールの混合物を含む。1つ以上の例示的な実施形態において、本局所用組成物は、イソプロパノールおよびn-プロパノールの混合物を含む。1つ以上の例示的な実施形態において、本局所用組成物は、エタノールを含む。
【0032】
一般に、本局所用組成物は、本組成物の総重量に対して少なくとも約1.0重量%のC1-6アルコールを含み得る。一実施形態において、本局所用組成物は、組成物の総重量に対して、少なくとも約2.0重量%のC1-6アルコールを含み、別の実施形態において、本局所用組成物は、少なくとも約10.0重量%のC1-6アルコールを含み、別の実施形態において、本局所用組成物は、少なくとも約20.0重量%のC1-6アルコールを含み、別の実施形態において、本局所用組成物は、少なくとも約40.0重量%のC1-6アルコールを含み、別の実施形態において、本局所用組成物は、少なくとも約50.0重量%のC1-6アルコールを含み、別の実施形態において、本局所用組成物は、少なくとも約60.0重量%のC1-6アルコールを含み、別の実施形態において、本局所用組成物は、少なくとも約65.0重量%のC1-6アルコールを含み、さらに別の実施形態において、本局所用組成物は、少なくとも約70.0重量%のC1-6アルコールを含み、また別の実施形態において、本局所用組成物は、少なくとも約80.0重量%のC1-6アルコールを含む。他の実施形態において、本局所用組成物は、約60.0~約95.0重量%のC1-6アルコールを含む。他の例示的な実施形態において、本局所用組成物は、約73.0~約78.0重量%のC1-6アルコールを含む。特定の例において、特に、本局所用組成物中の他の成分および/または使用されるその量に応じて、必要とされるアルコールの量はより多くてもよいし、またはより少なくてもよい。
【0033】
アルコールベースの溶液中での有効成分のAMP産生刺激能は特に驚くべきものであった。典型的には、アルコールがタンパク質(ポリペプチド)の存在下で添加される場合、タンパク質の変性が起こり、その二次および三次構造が失われる。具体的には、タンパク質中の正常なアルファ-ヘリックスおよびベータシートは解かれ、タンパク質はランダムな形状に戻される。このようにして、タンパク質はもはや目的どおりに機能できなくなる。アルコールは、タンパク質中の水素結合を破壊するので、この望ましくない反応を引き起こす。水素結合は、水素原子が電気陰性度の高い原子(典型的には酸素または窒素)に結合するときに生じる極性基間の静電引力である。タンパク質の場合、水素結合は、二次タンパク質構造の(窒素原子を含む)アミド基と特定のアミノ酸の三次タンパク質構造との間で起こる。アルコール中のOH基(タンパク質と水素結合することもできる。)のために、タンパク質内の内部水素結合が破壊される。本明細書中に記載の有効成分の特定の構造ゆえに、分子は上で詳述する破壊的な反応を回避する。
【0034】
いくつかの例示的な実施形態において、本局所用組成物は水を十分な量で(q.s.)含む。いくつかの例示的な実施形態において、本局所用組成物は、少なくとも約1.0重量パーセントの水を含み、別の実施形態において、本局所用組成物は、少なくとも約10.0重量パーセントの水を含み、別の実施形態において、本局所用組成物は、少なくとも約20.0重量パーセントの水を含み、別の実施形態において、本局所用組成物は、少なくとも約30.0重量パーセントの水を含み、別の実施形態において、本局所用組成物は、少なくとも約40.0重量パーセントの水を含み、別の実施形態において、本局所用組成物は、少なくとも約50.0重量%の水を含み、さらに別の実施形態において、本局所用組成物は、少なくとも約60.0重量%の水を含み、さらにまた別の実施形態において、本局所用組成物は、少なくとも約70.0重量%の水を含む。他の実施形態において、本局所用組成物は、約20.0重量%~約30.0重量%の水を含む。好ましい実施形態において、本局所用組成物は、約20.0重量%~約24.0重量%の水を含む。特定の例において、特に、本局所用組成物中の他の成分および/または使用されるその量に応じて、必要とされる水の量はより多くてもよいし、またはより少なくてもよい。
【0035】
いくつかの例示的な実施形態において、本局所用組成物は1つ以上の保湿剤を含む。保湿剤の例としては、プロピレングリコール、ヘキシレングリコール、1,4-ジヒドロキシヘキサン、1,2,6-ヘキサントリオール、ソルビトール、ブチレングリコール、カプリリルグリコール、プロパンジオール、例えばメチルプロパンジオールなど、ジプロピレングリコール、トリエチレングリコール、グリセリン(グリセロール)、ポリエチレングリコール、エトキシジグリコール、ポリエチレンソルビトールおよびそれらの組み合わせが挙げられる。他の保湿剤としては、グリコール酸、グリコール酸塩、乳酸塩、尿素、ヒドロキシエチル尿素、アルファ-ヒドロキシ酸、例えば乳酸など、ピロリドンカルボン酸ナトリウム、ヒアルロン酸、キチンなどが挙げられる。例示的な一実施形態において、保湿剤は、カプリリルグリコールおよびグリセリンの混合物である。
【0036】
ポリエチレングリコール保湿剤の例としては、PEG-4、PEG-6、PEG-7、PEG-8、PEG-9、PEG-10、PEG-12、PEG-14、PEG-16、PEG-18、PEG-20、PEG-32、PEG-33、PEG-40、PEG-45、PEG-55、PEG-60、PEG-75、PEG-80、PEG-90、PEG-100、PEG-135、PEG-150、PEG-180、PEG-200、PEG-220、PEG-240およびPEG-800が挙げられる。
【0037】
保湿剤は、最大約20.0重量%または最大約15.0%または最大約12.0重量%または最大約10.0重量%または最大約8.0重量%または最大約8.0重量%または最大約3.0重量の量で本局所用組成物中に含まれ得る。いくつかの例示的な実施形態において、保湿剤は、本組成物の総重量に対して、約0.001重量%から、または約0.01重量%から、または約0.05重量%から、または約0.1重量%から、または約0.5重量%から、または約0.7重量%から、または約1.0重量%から、または約1.5重量%から、または約2.0重量%からの量で含まれる。例示的な一実施形態において、保湿剤は、本組成物の総重量に対して、約0.4~約3.0重量%の量で含まれる。
【0038】
本局所用組成物は、1つ以上のコンディショニングまたは保湿性エステルをさらに含み得る。このようなコンディショニングまたは保湿性エステルの例としては、ミリスチン酸セチル、ミリストオレイン酸セチルおよび他のセチルエステル、セバシン酸ジイソプロピルおよびミリスチン酸イソプロピルが挙げられる。エステルは、本組成物の総重量に対して、最大約10.0重量%または最大約8.0%または最大約5.0重量%または最大約3.0重量%または最大約2.0重量%または最大約1.0重量の量で存在し得る。いくつかの例示的な実施形態において、保湿性エステルは、本局所用組成物の総重量に対して、約0.001重量%から、または約0.005重量%から、または約0.01重量%から、または約0.05重量%から、または約0.1重量%から、または約0.5重量%から、または約1.0重量%からの量で存在する。例示的な一実施形態において、保湿性エステルは、本組成物の総重量に対して、0.01~0.30重量%の量で存在する。別の例示的な一実施形態において、保湿性エステルは、本組成物の総重量に対して、0.05重量%~0.25重量%の量で存在する。
【0039】
1つ以上の実施形態において、本局所用組成物は、1つ以上の乳化剤を含む。乳化剤の例としては、ステアリルアルコール、オレイン酸ソルビタン トリデセス-2、ポロキサマーおよびPEG/PPG-20/6ジメチコンが挙げられる。いくつかの例示的な実施形態において、乳化剤は、本局所用組成物の総重量に対して最大約10.0重量%の量で存在する。他の例示的な実施形態において、乳化剤は、本局所用組成物の総重量に対して、約0.1~約5.0重量%または約0.5~約2.0重量%の量で存在する。
【0040】
1つ以上の実施形態において、本局所用組成物は1つ以上の皮膚コンディショナーまたは皮膚軟化剤を含む。適切な皮膚コンディショナーおよび皮膚軟化剤の非限定例としては、アロエ、ビタミンE、ビタミンEアセテート(酢酸トコフェロール)、ビタミンB3(ナイアシンアミド)およびC6-10アルカンジオールが挙げられる。
【0041】
皮膚コンディショナーは、本局所用組成物中に、本組成物の総重量に対して、約0.0001~約1.0重量%の量で、他の実施形態においては、約0.0005~約0.01重量%の量で含まれ得る。例示的な一実施形態において、種々の皮膚コンディショナーが、本組成物の総重量に対して、約0.1~約0.5重量%の量で存在する。
【0042】
いくつかの例示的な実施形態において、本局所用組成物は、ベースクリーナー(base cleaner)などの担体成分をさらに含む。
【0043】
本局所用組成物は、1つ以上の沈着促進剤をさらに含み得る。適切な沈着促進剤は一方向性に働き、皮膚からの物質の損失を防ぎながら、本組成物内の成分が角質層により深く浸透することを可能にする。有利に、沈着促進剤は、化粧品として許容可能な肌触りを処方物に提供する。
【0044】
1つ以上の実施形態において、沈着促進剤は、界面活性剤、胆汁酸塩およびその誘導体、キレート剤およびスルホキシドのうち1つ以上を含む。
【0045】
許容可能な沈着促進剤の一部の例としては、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ジメチルスルホキシド(DMSO)、DMA、DMF、1-ドデシルアザシクロヘプタン-2-オン(アゾン)、ピロリドン、例えば2-ピロリドン(2P)およびN-メチル-2-ピロリドン(NMP)など、長鎖脂肪酸、例えばオレイン酸および約C10~C12の飽和アルキル鎖長を有する脂肪酸など、精油、テルペン、テルペノイド、オキサゾリジノン、例えば4-デシルオキサゾリジン-2-オンなど、ラウリル硫酸ナトリウム(SLS)、ラウリン酸ナトリウム、ポリソルベート、グリコール酸ナトリウム、デオキシコール酸ナトリウム、カプリル酸、EDTA、リン脂質、C1215安息香酸アルキル、ペンチレングリコール、エトキシジグリコール、ポリソルベート-ポリエチレンソルビタンモノラウレートおよびレシチンが挙げられる。
【0046】
1つ以上の例示的な実施形態において、沈着促進剤は、4級アンモニウム化合物、例えばポリクオタニウム-6、-7、-10、-22、-37、-39、-74または-101などである。
【0047】
沈着促進剤は、本組成物の総重量に対して、約0.005重量%~約10.0重量%、他の実施形態において約0.01重量%~約5.0重量%、他の実施形態において、約0.05重量%~約3.0重量%の量で本局所用組成物中に含まれ得る。
【0048】
1つ以上の例示的な実施形態において、沈着促進剤は、ポリオールプレポリマー-2、ポリオールプレポリマー14およびポリオールプレポリマー-15から選択されるヒドロキシ末端ポリウレタン化合物を含む。ポリオールプレポリマー-2は、PPG-12/SMDIコポリマーと呼ばれることがある。ポリウレタン化合物は、本組成物の総重量に対して、約0.005重量%~約5.0重量%、他の実施形態において約0.01重量%~約3.0重量%、他の実施形態において、約0.05重量%~約1.0重量%の量で本局所用組成物中に存在し得る。
【0049】
本局所用組成物は、1つ以上の抗刺激剤をさらに含み得る。抗刺激剤は、腫脹、圧痛、疼痛、かゆみまたは発赤などの皮膚上の炎症の徴候の軽減を助ける。抗刺激剤には3つの主要なタイプがあり、これらは全て、本発明において適用可能であるものと想定される:(1)刺激物自体を複合化することによって作用する化合物、(2)皮膚と反応して、反応部位を遮断し、刺激物が皮膚と直接反応することを防ぐ化合物および(3)皮膚と刺激物との間の物理的接触を防ぐ化合物。
【0050】
適切な抗刺激剤のいくつかの非限定例としては、アロエベラ、アラントイン、アニオン-カチオン複合体、アリールオキシプロピオン酸塩、アズレン、カルボキシメチルセルロース、セチルアルコール、フタル酸ジエチル、Emcol E607、エタノールアミン、グリコーゲン、ラノリン、N-(2-ヒドロキシルエチル)パルミトアミド、N-ラウロイルサルコシネート、Maypon 4C、鉱油、ミラノール、乳酸ミリスチル、ポリプロピレングリコール、ポリビニルピロリドン(PVP)、三級アミンオキシド、チオジグリコール酸およびジルコニアが挙げられる。例示的な一実施形態において、抗刺激剤は、アベナンスルミド(avenanthrmides)(アベナ・サチバ(avena sativa)(オート)、核油およびグリセリン)およびナイアシンアミドである。
【0051】
抗刺激剤は、本組成物の総重量に対して、最大約10.0重量%、他の実施形態において約0.005重量%~約3.0重量%、他の実施形態において、約0.01重量%~約1.0重量%の量で本局所用組成物中に含まれ得る。
【0052】
本局所用組成物は、皮膚の表面上のAMP濃度を刺激する組成物の能力に有害な影響を及ぼさない、多岐にわたる任意成分をさらに含み得る。CTFA International Cosmetic Ingredient Dictionary and Handbook、第11版2005年および2004 CTFA International Buyer’s Guide(両者とも、その全体において本明細書中に参照により組み込まれる。)は、スキンケア業界において一般的に使用される多岐にわたる非限定美容および医薬成分を記載しており、これらは、本発明の組成物中での使用に適している。これらの機能性クラスの例としては、研磨剤、抗ニキビ剤、凝固防止剤、抗酸化剤、結合剤、生物学的添加物、増量剤、キレート剤、化学的添加物;着色剤、化粧用収れん剤、化粧用殺生物剤、変性剤、薬物収れん剤、乳化剤、外用鎮痛薬、フィルム形成剤、芳香剤成分、乳白剤、可塑剤、保存料(抗菌剤と呼ばれることがある。)、噴射剤、還元剤、皮膚漂白剤、皮膚コンディショニング剤(皮膚軟化剤、混合剤および閉塞剤)、皮膚保護剤、溶媒、界面活性剤、発泡増進剤、ヒドロトロープ、可溶化剤、懸濁化剤(非界面活性剤)、日焼け止め剤、紫外線吸収剤、粘着防止剤および増粘剤(水性および非水性)が挙げられる。当業者にとって周知である、本明細書中で有用な他の物質の機能性クラスの例としては、可溶化剤、捕捉剤、角質溶解剤、局所有効成分などが挙げられる。
【0053】
本局所用組成物は、約3~約12.0の範囲のpHまたは約4~約8の範囲のpHまたは約4.5~約7の範囲のpHを示す。必要に応じて、組成物のpHを提供および/または維持するためにpH調整剤または構成成分を使用し得る。代表的なpH調整剤としては、有機酸、例えばクエン酸、乳酸、ギ酸、酢酸、プロピオン酸、酪酸、カプロン酸、シュウ酸、マレイン酸、安息香酸、炭酸などが挙げられるが限定されない。
【0054】
本局所用組成物は、芳香剤をさらに含み得る。シナモン、クローブ、ラベンダー、ペパーミント、ローズマリー、タイム、シーブ(thieves)、レモン、シトラス、ココナツ、アプリコット、プラム、スイカ、ショウガおよびそれらの組み合わせを含むが限定されない何らかの芳香が本局所用組成物中で使用され得る。
【0055】
芳香剤は、本組成物の総重量に対して、約0.005重量%~約5.0重量%、他の実施形態において約0.01重量%~約3.0重量%、他の実施形態において、約0.05~約1.0重量%の量で本局所用組成物中に含まれ得る。芳香剤は、何らかの香料、精油、香気化合物、固定剤、テルペン、溶媒などから作製され得る何れかのものであり得る。
【0056】
本発明の組成物の形態は特に限定されない。1つ以上の実施形態において、本発明の局所用組成物は、発泡性組成物、増粘ゲル組成物、噴霧可能な液体、リンスとして処方され得るか、または拭き取り製品に適用され得る。
【0057】
1つ以上の実施形態において、本発明の局所用組成物は、1つ以上の増粘剤および場合によっては1つ以上の安定化剤を含む、増粘ゲルの形態であり得る。増粘剤および安定化剤の例としては、ヒドロキシエチルセルロース ヒドロキシプロピルセルロース、メチルセルロース、カルボキシメチルセルロースおよびアンモニウムアクリロイルジメチルタウレート/VPコポリマーが挙げられる。増粘剤または安定化剤がデンプン系である場合、増粘剤または安定化剤は、本組成物の総重量に対して、最大約10.0重量%の量で、または約0.1~約5.0重量%または約0.2~約1.0重量%の量で存在し得る。増粘剤または安定化剤が合成ポリマーである場合、増粘剤または安定化剤は、本組成物の総重量に対して、最大約15.0重量%の量で、または約0.05~約5.0重量%または約0.1~約1.0重量%の量で存在し得る。
【0058】
1つ以上の例示的な実施形態において、本局所用組成物は、ポリアクリレート増粘剤、例えば従来から入手可能なものおよび/または当業界で公知のものなどで増粘され得る。ポリアクリレート増粘剤の例としては、カルボマー、アクリレート/C10-30アルキルアクリレートクロスポリマー(例えばThe Lubrizol CorporationからCarbopol(登録商標)Ultrez 21の商品名で販売)、アクリル酸およびアルキル(C5-C10)アクリレートのコポリマー、アクリル酸および無水マレイン酸のコポリマーおよびそれらの混合物が挙げられる。1つ以上の実施形態において、本ゲル組成物は、ゲルの粘度を約1000~約65,000センチポアズの粘度範囲に調整するための有効量のポリマー増粘剤を含む。一実施形態において、ゲルの粘度は約5000~約35,000であり、別の実施形態において粘度は約10,000~約25,000である。粘度は、RVおよび/またはLVスピンドルを用いて22℃+/-3℃でブルックフィールドRV粘度計により測定する。
【0059】
当業者にとって当然のことながら、増粘剤の有効量は、本ゲル組成物中のアルコールおよび他の成分の量を含む多くの要因に依存して変動する。1つ以上の実施形態において、増粘剤の有効量は、本ゲル組成物の総重量に対して少なくとも約0.01重量%である。他の実施形態において、有効量は少なくとも約0.02重量%であるか、または少なくとも約0.05重量%であるか、または少なくとも約0.1重量%である。いくつかの例示的な実施形態において、増粘剤の有効量は、本ゲルの総重量に対して、少なくとも約0.5重量%または少なくとも約0.75重量%である。1つ以上の実施形態において、本発明による組成物は、本組成物全体の重量に対して最大約10.0重量%のポリマー増粘剤を含む。ある特定の実施形態において、増粘剤の量は、本抗菌ゲルの総重量に対して、約0.01~約1.0重量%または約0.02~約0.4重量%または約0.05~約0.3重量%である。増粘剤の量は、本抗菌ゲルの総重量に対して、約0.1~約10.0重量%または約0.5%~約5.0重量%または約0.75~約2.0重量%であり得る。
【0060】
1つ以上の実施形態において、本ゲル組成物は、中和剤をさらに含み得る。中和剤の例としては、アミン、アルカノールアミン、アルカノールアミド、無機塩基、アミノ酸が挙げられ、それらの塩、エステルおよびアシル誘導体が含まれる。代表的な中和剤としては、トリエタノールアミン、水酸化ナトリウム、モノエタノールアミンおよびジメチルステアリルアミンが挙げられる。他の中和剤も知られており、例えば、HO(Cm2m2NH(mは2~3の値を有する。)およびアミノメチルプロパノール、アミノメチルプロパンジオールおよびエトキシ化アミン、例えばPEG-25コカミン、ポリオキシエチレン(5)コカミン(PEG-5コカミン)、ポリオキシエチレン(25)コカミン(PEG-25コカミン)、ポリオキシエチレン(5)オクタデシルアミン(PEG-5ステアルアミン)、ポリオキシエチレン(25)オクタデシルアミン(PEG-25ステアルアミン)、ポリオキシエチレン(5)タロウアミン(PEG-5タロウアミン)、ポリオキシエチレン(15)オレイルアミン(PEG-15オレイルアミン)、ポリエチレン(5)ダイズアミン(PEG-5ダイズアミン)およびポリオキシエチレン(25)ダイズアミン(PEG-15ダイズアミン)などである。これらの多くは、イリノイ州シカゴのAkzo Chemie America,Armak ChemicalsからEthomeen(登録商標)の商品名で市販されている。
【0061】
いくつかの例示的な実施形態において、中和剤は、水酸化ナトリウムまたは水酸化ナトリウム前駆体のうち少なくとも1つを含む。水中の水酸化ナトリウムの溶液は、水酸化ナトリウムを含有する中和剤の非限定例である。
【0062】
中和剤は、増粘剤のカルボキシル基の部分を中和し、所望のpH範囲を生成させるのに有効な量で使用される。水中で分散される未中和増粘剤のpHは、一般に酸性である。例えば、Carbopol(登録商標)ポリマー分散液のpHは、ポリマー濃度に依存して、およそ2.5~3.5の範囲である。有効量の中和剤は、増粘剤分散液に添加した場合、約4.1~4.8または約4.2~4.6の所望の範囲にpHを調整する。このpH範囲に影響を及ぼすのに必要な中和剤の量は、増粘剤のタイプ、増粘剤の量などの要因に依存して変動する。しかし、一般に、1.0重量%未満および約0.001~約0.3重量%の範囲の量である中和剤は十分であり有効であると考えられる。
【0063】
1つ以上の実施形態において、本局所用組成物は、発泡性組成物として処方される。1つ以上の発泡剤が場合によっては発泡性組成物中に含まれ得る。
【0064】
従来から知られ、使用される何らかの発泡剤を本局所用組成物中で使用し得る。1つ以上の実施形態において、発泡剤は、デシルグルコシドなどの非イオン性発泡剤またはコカミドプロピルベタインなどの両性発泡剤を含む。1つ以上の実施形態において、非イオン性または両性発泡剤の量は、本局所用組成物の総重量に対して、約0.5~約3.5重量%、他の実施形態において、約1.0~約3.0重量%である。1つ以上の実施形態において、デシルグルコシドまたはコカミドプロピルベタインの量は、本局所用組成物の総重量に対して、約0.5~約3.5重量%、他の実施形態において、約1~約3.0重量%である。
【0065】
いくつかの例示的な実施形態において、発泡剤としては、シリコーングリコールおよびフルオロ界面活性剤のうち1つ以上が挙げられる。シリコーングリコールは、一般に、ポリマー主鎖中に1つ以上のSi-O-Si結合を含有することを特徴とし得る。シリコーングリコールとしては、オルガノポリシロキサンジメチコンポリオール、シリコーンカルビノール液、シリコーンポリエーテル、アルキルメチルシロキサン、アモジメチコン、トリシロキサンエトキシレート、ジメチコノール、四級化シリコーングリコール、ポリシリコーン、シリコーンクロスポリマーおよびシリコーンワックスが挙げられる。
【0066】
シリコーングリコールの例としては、ジメチコンPEG-7ウンデシレネート、PEG-10ジメチコン、PEG-8ジメチコン、PEG-12ジメチコン、ペルフルオロノニルエチルカルボキシデカール(carboxydecal)PEG10、PEG-20/PPG-23ジメチコン、PEG-11メチルエーテルジメチコン、ビス-PEG/PPG-20/20ジメチコン、シリコーン・クアット(quats)、PEG-9ジメチコン、PPG-12ジメチコン、フルオロPEG-8ジメチコン、PEG-23/PPG-6ジメチコン、PEG-20/PPG-23ジメチコン、PEG17ジメチコン、PEG-5/PPG-3メチコン、ビス-PEG-18メチルエーテルジメチルシラン、ビス-PEG-20ジメチコン、PEG/PPG-20/15ジメチコンコポリオールおよびスルホサクシネートブレンド、PEG-8ジメチコン\ダイマー酸(dimmer acid)ブレンド、PEG-8ジメチコン\脂肪酸ブレンド、PEG-8ジメチコン\コールドプレス植物油\ポリクオタニウムブレンド、ランダムブロックポリマーおよびそれらの混合物が挙げられる。
【0067】
シリコーングリコール発泡剤の量は、発泡を生じさせるための有効量が存在する限り、特に限定されない。特定の実施形態において、発泡を生じさせるための有効量は、存在するアルコールおよび他の成分の量に依存して変動し得る。1つ以上の実施形態において、本組成物は、本組成物の総重量に対して、少なくとも約0.002重量%のシリコーングリコール発泡剤を含む。別の実施形態において、本組成物は、本組成物の総重量に対して、少なくとも約0.01重量%のシリコーングリコール発泡剤を含む。また別の実施形態において、本組成物は、本組成物の総重量に対して、少なくとも約0.05重量%のシリコーングリコール発泡剤を含む。好ましい実施形態では、発泡剤はPeg-12ジメチコンである。
【0068】
いくつかの例示的な実施形態において、発泡剤は、本組成物の総重量に対して、約0.002~約4.0重量%の量で、または約0.01~約2.0重量%の量で存在する。好ましい実施形態において、発泡剤は約1.0~1.8重量%の量で存在する。泡を生じさせるためにより多くの量も有効となり得ることが想定される。全てのこのような重量は、それらが列挙される成分にふさわしい場合、活性レベルに基づき、したがって、特に指定のない限り、市販の材料に含まれ得る担体または副産物を含まない。
【0069】
他の実施形態において、より多量の発泡剤を使用することが望ましい場合がある。例えば、本発明の発泡性組成物が表面に塗布され、次いですすぎ落とされる洗浄または清浄製品を含む特定の実施形態において、より多量の発泡剤が使用され得る。これらの実施形態において、発泡剤の量は、本組成物の総重量に対して、最大約35.0重量%の量で存在する。
【0070】
本発明の局所用組成物は、エアロゾルまたは非エアロゾル発泡性組成物として処方され得る。いくつかの例示的な実施形態において、本局所用組成物は、本組成物を空気と混合する非加圧または低圧ディスペンサーから分配される。
【0071】
1つ以上の実施形態において、非エアロゾル発泡性組成物の粘度は、約100mPas未満、一実施形態において約50mPas未満、別の実施形態において約25mPas未満である。
【0072】
本発明の組成物は、ゲル製品に一般的に使用される何らかのタイプのディスペンサー、例えばポンプディスペンサー中で使用され得る。多岐にわたるポンプディスペンサーが適している。ポンプディスペンサーはボトルまたは他の自立式容器に取り付けられ得る。ポンプディスペンサーは、壁掛け式のディスペンサーに組み込まれ得る。ポンプディスペンサーは手または足ポンプによって手動で作動させ得るか、または自動的に作動させ得る。有用なディスペンサーとしては、NXT(登録商標)およびTFX(商標)という商品名でGOJO Industriesから入手可能なものならびに従来のバッグインボックスディスペンサーが挙げられる。ディスペンサーの例は、全て参照により本明細書中に組み込まれる、米国特許第5,265,772号明細書、同第5,944,227号明細書、同第6,877,642号明細書、同第7,028,861号明細書、同第7,611,030号明細書および同第7,621,426号明細書に記載されている。1つ以上の実施形態において、ディスペンサーは、本組成物が分配されるノズルなどの出口を含む。いくつかの例示的な実施形態において、本局所用組成物は、周囲空気または不活性ガスと組成物とを混合チャンバー中で組み合わせ、メッシュスクリーンに混合物を通過させる発泡ポンプを使用するディスペンサーおいてに使用される。
【0073】
1つ以上の実施形態において、本局所用組成物は、拭き取り組成物に組み込まれる。本発明による拭き取り組成物は、少なくとも1つのアルコール、C1-10アルカンジオールエンハンサーを含み、拭き取り基材に適用される。
【0074】
抗菌拭き取り製品中で使用される拭き取り基材は、米国特許第5,686,088号明細書、同第6,410,499号明細書、同第6,436,892号明細書、同第6,495,508号明細書、同第6,844,308号明細書中でさらに記載されている。1つ以上の実施形態において、拭き取り製品は、スパンボンド/メルトブロー/スパンボンド法(SMS)によって形成された積層品を含み得る。一般に、SMS材料は、2つの外部スパンボンドウェブの間に挟まれたメルトブロー化ウェブを含有する。SMS材料は、米国特許第4,041,203号明細書、同第5,169,706号明細書、同第5,464,688号明細書および同第4,766,029号明細書にさらに記載されており、例えば、Spunguard 7およびEvolution 7などの商標下でKimberly-Clark Corporationから市販されている。SMS積層板は、処理されていてもよいし、または未処理でもよい。
【0075】
いくつかの例示的な実施形態において、本局所用組成物は、少なくともヒトベータデフェンシン(HBD)1、HBD-2およびHBD-3ならびにLL37を含め、皮膚上のAMPの存在を増加させる。
【0076】
いくつかの例示的な実施形態において、最大約10.0重量%のポリペプチド有効成分を含む局所用組成物は、有効成分を含まないがそれ以外は同一の組成物と比較して、HBD-1の濃度を統計学的に有意な量、上昇させる。いくつかの例示的な実施形態において、最大約10.0重量%のポリペプチド有効成分を含む局所用組成物は、有効成分を含まないがそれ以外は同一の組成物と比較して、HBD-1の濃度を少なくとも25%または少なくとも100%または少なくとも500%または少なくとも800%または少なくとも1000%上昇させる。いくつかの例示的な実施形態において、最大約10.0重量%のポリペプチド有効成分を含む局所用組成物は、有効成分を含まないがそれ以外は同一の組成物と比較して、HBD-1の濃度を少なくとも1400%または少なくとも1700%上昇させる。
【0077】
いくつかの例示的な実施形態において、最大約10.0重量%のポリペプチド有効成分を含む局所用組成物は、有効成分を含まないがそれ以外は同一の組成物と比較して、HBD-2の濃度を統計学的に有意な量、上昇させる。いくつかの例示的な実施形態において、最大約10.0重量%のポリペプチド有効成分を含む局所用組成物は、有効成分を含まないがそれ以外は同一の組成物と比較して、HBD-2の濃度を少なくとも25%または少なくとも100%または少なくとも500%または少なくとも800%または少なくとも1000%上昇させる。いくつかの例示的な実施形態において、最大約10.0重量%のポリペプチド有効成分を含む局所用組成物は、有効成分を含まないがそれ以外は同一の組成物と比較して、HBD-2の濃度を少なくとも1100%または少なくとも1200%または少なくとも2000%上昇させる。
【0078】
いくつかの例示的な実施形態において、最大約10.0重量%のポリペプチド有効成分を含む局所用組成物は、有効成分を含まないがそれ以外は同一の組成物と比較して、HBD-3の濃度を統計学的に有意な量、上昇させる。いくつかの例示的な実施形態において、最大約10.0重量%のポリペプチド有効成分を含む局所用組成物は、有効成分を含まないがそれ以外は同一の組成物と比較して、HBD-3の濃度を少なくとも25%または少なくとも50%または少なくとも100%または少なくとも500%または少なくとも800%または少なくとも1000%上昇させる。いくつかの例示的な実施形態において、最大約10.0重量%のポリペプチド有効成分を含む局所用組成物は、有効成分を含まないがそれ以外は同一の組成物と比較して、HBD-3の濃度を少なくとも2000%または少なくとも2500%または少なくとも4000%上昇させる。
【0079】
いくつかの例示的な実施形態において、最大約10.0重量%の天然抽出物有効成分を含む局所用組成物は、有効成分を含まないがそれ以外は同一の組成物と比較して、HBD-1の濃度を統計学的に有意な量、上昇させる。特に、最大約10.0重量%の亜麻仁抽出物を含む局所用組成物は、有効成分を含まないがそれ以外は同一の組成物と比較して、HBD-1の濃度を少なくとも10%または少なくとも20%または少なくとも50%または少なくとも75%または少なくとも95%上昇させる。
【0080】
いくつかの例示的な実施形態において、最大約10.0重量%の天然抽出物有効成分を含む局所用組成物は、有効成分を含まないがそれ以外は同一の組成物と比較して、HBD-2の濃度を統計学的に有意な量、上昇させる。特に、最大約10.0重量%の亜麻仁抽出物を含む局所用組成物は、有効成分を含まないがそれ以外は同一の組成物と比較して、HBD-2の濃度を少なくとも5%または少なくとも10%または少なくとも20%または少なくとも23%上昇させる。
【0081】
いくつかの例示的な実施形態において、最大約10.0重量%の天然抽出物有効成分を含む局所用組成物は、有効成分を含まないがそれ以外は同一の組成物と比較して、HBD-3の濃度を統計学的に有意な量、上昇させる。特に、最大約10.0重量%の亜麻仁抽出物を含む局所用組成物は、有効成分を含まないがそれ以外は同一の組成物と比較して、HBD-3の濃度を少なくとも5%または少なくとも10%または少なくとも20%または少なくとも29%上昇させる。
【0082】
いくつかの例示的な実施形態において、最大約10.0重量%の天然抽出物有効成分を含む局所用組成物は、有効成分を含まないがそれ以外は同一の組成物と比較して、LL-37の濃度を統計学的に有意な量、上昇させる。特に、最大約10.0重量%の亜麻仁抽出物を含む局所用組成物は、有効成分を含まないがそれ以外は同一の組成物と比較して、LL-37の濃度を少なくとも5%または少なくとも10%または少なくとも20%または少なくとも30%または少なくとも38%上昇させる。
【0083】
いくつかの例示的な実施形態において、最大約10.0重量%の天然抽出物有効成分を含む局所用組成物は、有効成分を含まないがそれ以外は同一の組成物と比較して、IL-8の濃度を統計学的に有意な量、低下させる。特に、最大約10.0重量%の亜麻仁抽出物を含む局所用組成物は、有効成分を含まないがそれ以外は同一の組成物と比較して、IL-8の濃度を少なくとも5%または少なくとも10%または少なくとも20%または少なくとも30%または少なくとも33%低下させる。
【0084】
いくつかの例示的な実施形態において、リーブオン処方物中に最大約10.0重量%の天然抽出物有効成分を含む局所用組成物は、有効成分を含まないがそれ以外は同一の組成物と比較して、HBD-1の濃度を統計学的に有意な量、上昇させる。特に、リーブオン処方物中で最大約10.0重量%の亜麻仁抽出物を含む局所用組成物は、有効成分を含まないがそれ以外は同一の組成物と比較して、HBD-1の濃度を少なくとも1pg/mLまたは少なくとも6pg/mLまたは少なくとも8ng/mLまたは少なくとも10pg/mLまたは少なくとも16pg/mL、上昇させる。
【0085】
いくつかの例示的な実施形態において、リーブオン処方物中に最大約10.0重量%の天然抽出物有効成分を含む局所用組成物は、有効成分を含まないがそれ以外は同一の組成物と比較して、HBD-2の濃度を統計学的に有意な量、上昇させる。特に、リーブオン処方物中で最大約10.0重量%の亜麻仁抽出物を含む局所用組成物は、有効成分を含まないがそれ以外は同一の組成物と比較して、HBD-2の濃度を少なくとも1pg/mLまたは少なくとも4pg/mLまたは少なくとも10pg/mLまたは少なくとも15pg/mLまたは少なくとも20pg/mL、上昇させる。
【0086】
いくつかの例示的な実施形態において、リーブオン処方物中に最大約10.0重量%の天然抽出物有効成分を含む局所用組成物は、有効成分を含まないがそれ以外は同一の組成物と比較して、HBD-3の濃度を統計学的に有意な量、上昇させる。特に、リーブオン処方物中に最大約10.0重量%の亜麻仁抽出物を含む局所用組成物は、有効成分を含まないがそれ以外は同一の組成物と比較して、HBD-3の濃度を少なくとも1pg/mL上昇させる。
【実施例0087】
以下の実施例は、説明のために含まれるものであり、本明細書中に記載の方法の範囲を限定するものではない。
【実施例0088】
有効成分の最適用量を決定するために、Decorinyl(登録商標)およびパルミトイルペンタペプチド-3の両方を用いて試験用量反応実験を行った。様々なレベルの有効成分におけるHBD-1の濃度を決定するために、これらの試験用量反応実験を委託した。新生児ヒト表皮ケラチノサイト(NHEK;Life Technology,Grand Island,NY,USA)をケラチノサイト増殖培地(KGM,Medium 154:M-154-500 Life Technology、サプリメントS-001,Life Technologiesを添加)とともに培養した。ウェルあたり200μLの培地中、細胞10000個の密度で96ウェルプレートにNHEKを播種した。48時間後、各濃度について4回の反復で、培地(KGM)中の各成分溶液の濃度を変動させて、37℃、5%CO2および湿度95%で一晩(16時間)、細胞を温置した。これらの有効成分のそれぞれを、全培養物の重量に対して以下の重量パーセントで試験した:0.02重量%、0.05重量%、0.1重量%、0.2重量%、0.5重量%、1.0重量%、2.0重量%。これらの組成物のそれぞれを対照培地と比較した。
【0089】
HBD-1 ELISA(酵素結合免疫吸着アッセイ)デベロッピングキット(developing kit)(Peprotechより市販)を用いてHBD-1を検出した。一晩の処理の後に100μL/ウェルの培地を添加することによって、各キットの製造説明書に従って、ELISAを実施した。ELISA反応の基質は、R&D Systems(DY999)からの基質試薬を使用しており、各ウェルに50μLの1N H2SO4を添加することによって反応を停止させた。比色計を用いて結果を測定し、30分以内に450ナノメートル(nm)で吸光度を測定した。波長補正は570nmに設定した。ELISA標準曲線を用いて各試料の濃度を算出した。
【0090】
結果を以下の表1で示し、図1でグラフにより示す。以下に示すように、1.0および2.0重量%の濃度のDecorinyl(登録商標)から、1.0重量%および2.0重量%Decorinyl(登録商標)に対してそれぞれ1763%および1465%のHBD-1濃度上昇が認められたことが分かった。1.0重量%および2.0重量%のパルミトイルペンタペプチド-3に対してそれぞれ、311%および1561%のHBD-1濃度の上昇が観察された。
【0091】
【表1】
【実施例0092】
有効成分の最適用量を決定するために、Decorinyl(登録商標)およびパルミトイルペンタペプチド-3の両方を用いて試験用量反応実験を行った。様々なレベルの有効成分におけるHBD-2の濃度を決定するために、これらの試験用量反応実験を委託した。新生児ヒト表皮ケラチノサイト(NHEK;Life Technology,Grand Island,NY,USA)をケラチノサイト増殖培地(KGM,Medium 154:M-154-500 Life Technology、サプリメントS-001,Life Technologiesを添加)とともに培養した。ウェルあたり200μLの培地中、細胞10000個の密度で96ウェルプレートにNHEKを播種した。48時間後、各濃度について4回の反復で、培地(KGM)中の各成分溶液の濃度を変動させて、37℃、5%CO2および湿度95%で一晩(16時間)、細胞を温置した。これらの有効成分のそれぞれを、全培養物の重量に対して以下の重量パーセントで試験した:0.02重量%、0.05重量%、0.1重量%、0.2重量%、0.5重量%、1.0重量%、2.0重量%。これらの組成物のそれぞれを対照培地と比較した。
【0093】
HBD-2 ELISAデベロッピングキット(developing kit)(Peprotechより市販)を用いてHBD-2を検出した。一晩の処理の後に100μL/ウェルの培地を添加することによって、各キットの製造説明書に従って、ELISAを実施した。ELISA反応の基質は、R&D Systems(DY999)からの基質試薬を使用しており、各ウェルに50μLの1N H2SO4を添加することによって反応を停止させた。比色計を用いて結果を測定し、30分以内に450ナノメートル(nm)で吸光度を測定した。波長補正は570nmに設定した。ELISA標準曲線を用いて各試料の濃度を算出した。
【0094】
結果を以下の表2で示し、図2でグラフにより示す。1.0重量%および2.0重量%Decorinyl(登録商標)に対してそれぞれ、HBD-2濃度の11,371%および12,329%の上昇が観察された。2.0重量%のパルミトイルペンタペプチド-3に対して、2800%のHBD-2濃度の上昇が観察された。
【0095】
【表2】
【実施例0096】
有効成分の最適用量を決定するために、Decorinyl(登録商標)およびパルミトイルペンタペプチド-3の両方を用いて試験用量反応実験を行った。様々なレベルの有効成分におけるHBD-3の濃度を決定するために、これらの試験用量反応実験を委託した。新生児ヒト表皮ケラチノサイト(NHEK;Life Technology,Grand Island,NY,USA)をケラチノサイト増殖培地(KGM,Medium 154:M-154-500 Life Technology、サプリメントS-001,Life Technologiesを添加)とともに培養した。ウェルあたり200μLの培地中、細胞10000個の密度で96ウェルプレートにNHEKを播種した。48時間後、各濃度について4回の反復で、培地(KGM)中の各成分溶液の濃度を変動させて、37℃、5%CO2および湿度95%で一晩(16時間)、細胞を温置した。これらの有効成分のそれぞれを、全培養物の重量に対して以下の重量パーセントで試験した:0.02重量%、0.05重量%、0.1重量%、0.2重量%、0.5重量%、1.0重量%、2.0重量%。これらの組成物のそれぞれを対照培地と比較した。
【0097】
HBD-3 ELISAデベロッピングキット(developing kit)(Peprotechより市販)を用いてHBD-3を検出した。一晩の処理の後に100μL/ウェルの培地を添加することによって、各キットの製造説明書に従って、ELISAを実施した。ELISA反応の基質は、R&D Systems(DY999)からの基質試薬を使用しており、各ウェルに50μLの1N H2SO4を添加することによって反応を停止させた。比色計を用いて結果を測定し、30分以内に450ナノメートル(nm)で吸光度を測定した。波長補正は570nmに設定した。ELISA標準曲線を用いて各試料の濃度を算出した。
【0098】
結果を以下の表3で示し、図3でグラフにより示す。1.0重量%および2.0重量%Decorinyl(登録商標)に対してそれぞれ、HBD-3濃度の4438%および2616%の上昇が観察された。1.0重量%および2.0重量%のパルミトイルペンタペプチド-3に対してそれぞれ、1005%および1890%のHBD-3濃度の上昇が観察された。
【0099】
【表3】
【実施例0100】
HBD-1濃度上昇を刺激する能力についてLipigenine(商標)を試験した。HBD-1標準ABTS(2,2’-アジノビス[3-エチルベンゾチアゾリン-6-スルホン酸]-ジアンモニウム塩)ELISAデベロップメントキット(development kit)をPeproTech(Cat#900-K202)から入手した。一晩処理した後に100μL/ウェルの培地を添加することによって、各キットの製造説明書に従って、ELISAを実施した。ELISA反応の基質は、R&D Systems(DY999)からの基質試薬を使用しており、各ウェルに50μLの1N H2SO4を添加することによって反応を停止させた。Lipigenine(商標)培養物を、他成分不含の対照培地と比較した。比色計を用いて結果を測定し、30分以内に450ナノメートル(nm)で吸光度を測定した。波長補正は570nmに設定した。ELISA標準曲線を用いて各試料の濃度を算出した。
【0101】
Lipigenine(商標)の添加によって、対照と比較して溶液中の0.1%および1%Lipigenine(商標)の両方で高いHBD-1濃度が示された。0.1%のLipigenine(商標)について20%のHBD-1濃度上昇が観察され、一方で1%Lipigenine(商標)については95%のHBD-1濃度上昇が観察された。これらの結果は図4で示す。
【実施例0102】
HBD-2濃度上昇を刺激する能力についてLipigenine(商標)を試験した。HBD-2標準ABTS ELISAデベロップメントキット(development kit)はPeproTech(Cat#900-K172)から入手した。一晩処理した後に100μL/ウェルの培地を添加することによって、各キットの製造説明書に従って、ELISAを実施した。ELISA反応の基質は、R&D Systems(DY999)からの基質試薬を使用しており、各ウェルに50μLの1N H2SO4を添加することによって反応を停止させた。Lipigenine(商標)培養物を、他成分不含の対照培地と比較した。比色計を用いて結果を測定し、30分以内に450ナノメートル(nm)で吸光度を測定した。波長補正は570nmに設定した。ELISA標準曲線を用いて各試料の濃度を算出した。
【0103】
Lipigenine(商標)の添加によって、対照と比較して溶液中の0.1%および1%Lipigenine(商標)の両方でHBD-2濃度上昇が示された。0.1%のLipigenine(商標)処方物について7%のHBD-2濃度上昇が観察され、一方で1%Lipigenine(商標)処方物については23%のHBD-2発現増加が観察された。これらの結果は図5で示す。
【実施例0104】
HBD-3濃度上昇を刺激する能力についてLipigenine(商標)を試験した。HBD-3標準ABTS ELISAデベロップメントキット(development kit)はPeproTech(Cat#900-K210)から入手した。一晩処理した後に100μL/ウェルの培地を添加することによって、各キットの製造説明書に従って、ELISAを実施した。ELISA反応の基質は、R&D Systems(DY999)からの基質試薬を使用しており、各ウェルに50μLの1N H2SO4を添加することによって反応を停止させた。Lipigenine(商標)培養物を、他成分不含の対照培地と比較した。比色計を用いて結果を測定し、30分以内に450ナノメートル(nm)で吸光度を測定した。波長補正は570nmに設定した。ELISA標準曲線を用いて各試料の濃度を算出した。
【0105】
Lipigenine(商標)の添加によって、対照と比較して溶液中の0.1%および1%Lipigenine(商標)の両方でHBD-3濃度上昇が示された。0.1%のLipigenine(商標)処方物について29%のHBD-3濃度上昇が観察され、一方で1%Lipigenine(商標)処方物については18%のHBD-3濃度上昇が観察された。これらの結果は図6で示す。
【実施例0106】
炎症および創傷部位における病原体の局所感染および侵入に対する防御において重要な役割を果たす両親媒性アルファヘリックスペプチドであるカテリシジン(LL37)の濃度を上昇させる能力について、Lipigenine(商標)を含む局所用組成物を試験した。ヒトLL-37 ELISAキットはHycult Biotech(Cat#HK321)から入手した。一晩処理した後に100μL/ウェルの培地を添加することによって、各キットの製造説明書に従って、ELISAを実施した。比色計を用いて結果を測定し、30分以内に450ナノメートル(nm)で吸光度を測定した。波長補正は570nmに設定した。
【0107】
Lipigenine(商標)の添加によって、対照と比較して溶液中の0.1%および1%Lipigenine(商標)の両方でLL-37濃度上昇が示された。0.1%のLipigenine(商標)処方物について32%のLL-37濃度上昇が観察され、一方で1%Lipigenine(商標)処方物については38%のLL-37濃度上昇が観察された。これらの結果は図7で示す。
【実施例0108】
マクロファージおよび上皮細胞などの他の細胞型によって産生されるケモカインおよび炎症促進性サイトカインであるインターロイキン8(IL-8またはCXCL8)の濃度を低下させる能力について、Lipigenine(商標)を含む局所用組成物を試験した。これは、炎症性刺激に反応して皮膚のケラチノサイトから分泌される。IL-8は、分泌され、自然免疫系応答における免疫反応の重要なメディエーターである。過剰発現IL-8は皮膚刺激のバイオマーカーである。IL-8は、炎症と関連し、結腸直腸癌に関与する。
【0109】
対照Aについて、ヒト皮膚ケラチノサイトを未処理のままにした。刺激はないと予想され、したがって対照Aはベースラインを提供する(0として設定)。対照Bについて、ラウレス硫酸ナトリウムとポリクオタニウム-10との組み合わせである界面活性剤混合物を塗布することによって、ヒト皮膚ケラチノサイトにおいてIL-8が誘導される(100%として設定)。全ての他の試料について、界面活性剤混合物および指定濃度のLipigenine(商標)を含有する組成物で、ヒト皮膚ケラチノサイトを同時処理する。IL-8発現低下は、成分の抗刺激活性を反映する。試験方法を実施するために、R&D Systems:Human CXCL8/IL-8 Duoset ELISA Kit(DY208)から得たアッセイキットを使用した。ELISAキットの製造説明書に従って、100μL/ウェルの培地を添加することによって使用して、一晩処理した後に、ELISAを実施した。比色計を用いて結果を測定し、30分以内に450ナノメートル(nm)で吸光度を測定した。波長補正は570nmに設定した。
【0110】
Lipigenine(商標)の添加によって、界面活性剤と比較して溶液中の0.1%および1%Lipigenine(商標)の両方でIL-8濃度低下が示された。0.1%のLipigenine(商標)処方物について30%のIL-8濃度低下が観察され、一方で1%Lipigenine(商標)処方物については33%のIL-8濃度低下が観察された。これらの結果は図8で示す。
【実施例0111】
Lipigenine(商標)を含まない手指清浄剤ゲル処方物(リーブオン)と比較して、皮膚上のHBD-1、HBD-2およびHBD-3を含むAMPの濃度を決定するために、手指清浄ゲル処方物(リーブオン)中の1%Lipigenine(商標)を用いてテープ剥離試験も行った。Lipigenine(商標)入りの手指清浄剤およびLipigenine(商標)なしの手指清浄剤の両方について、2カ所の隣接部位で、7層のテープ片を皮膚に貼付した。2種類の処方物を使用して各皮膚部位を洗浄した後、テープ片を貼付した。塗布後、テープの第1層を廃棄した。その後、第2~4層を組み合わせ(「上層」)、第5~7層を組み合わせた(「下層」)。これらのテープ剥離実験は、第0日(塗布前)、塗布後5日および塗布後10日に実行して、経時的にAMP濃度の上昇を観察した。上層および下層のそれぞれをガラスバイアルに入れ、分析まで凍結した。
【0112】
Lipigenine(商標)なしの手指清浄剤と比較して、Lipigenine(商標)入りの手指清浄剤については、上層で5日後におよそ4pg/mLのHBD-1濃度の上昇が観察された。さらに、未処置の皮膚と比較して、Lipigenine(商標)入りの手指清浄剤については、下層で10日後に約35pg/nLのHBD-1濃度の統計学的に有意な(95%信頼)上昇が観察された。Lipigenine(商標)なしの手指清浄剤と比較して、1%Lipigenine(商標)入りの手指清浄剤については、下層で10日後に約21pg/mLのHBD-2濃度の上昇が観察された。さらに、下層で10日後に約48pg/mLのHBD-2濃度の統計学的に有意な(90%信頼)上昇が観察された。最後に、上層において10日後に約48pg/mLのHBD-3濃度の統計学的に有意な(90%信頼)上昇が観察された。これらの結果は以下の表4で示す。
【0113】
【表4】
【実施例0114】
3D皮膚モデルEpiDerm(商標)を用いて、清浄剤中のLipigenine(商標)のAMP刺激効力を評価した。
【0115】
2種類の清浄組成物を調製した:1)PURELL Advanced gel(対照)および2)0.1%Lipigenine(商標)を含むPURELL Advanced gel。
【0116】
清浄組成物を1日2回および1日10回、5日間にわたり、3D皮膚組織の上面に塗布した。24時間の処理後、培地を貯蔵プレートに回収し、ラベルを付し、-70℃で保存した。組織に新鮮な培地を与え、処置を繰り返した。培地試料を保存し、組織に毎日(24時間ごとに)供給した。5日間のこの処理プロトコールの後、MTTアッセイを実施して、組織状態を評価し、被験物質の細胞傷害性を測定した。ELISA試験をHBDおよびIL-1αの発現を決定するために使用した。
HBD-1
【0117】
図12(a)および12(b)で示されるように、PURELL Advancedゲル清浄剤(試料)へのLipigenine(商標)の添加によって、1日2回および10回の両方の適用後、対照と比較してHBD-1発現が増加することが示された。それぞれの場合において、試料は、第2日以降、その後毎日、対照を凌ぐHBD-1発現増加を示した(1日10回処置では、試料は第1日にHBD-1発現上昇を示した。)
HBD-2
【0118】
この結果から、清浄剤中のアルコールが組織中のHBD-2の発現を阻害し得ることが示された。しかし、Lipigenine(商標)を清浄剤に添加すると、1日2回および10回の両方の処理によってHBD-2の発現が正常レベルに戻り得る。図13(a)および13(b)で示されるように、PURELL Advancedゲル清浄剤(試料)へのLipigenine(商標)の添加によって、1日2回および10回の両方の適用後、対照と比較してHBD-2発現が増加することが示された。それぞれの場合において、試料は、第1日以降、その後毎日、対照を凌ぐHBD-2発現増加を示した。
HBD-3
【0119】
この結果から、清浄剤中のアルコールが組織中のHBD-3の発現を阻害し得ることが示された。しかし、Lipigenine(商標)を清浄剤に添加すると、4日後、1日10回の処理によってHBD-3の発現が正常レベルに戻り得る。図14で示されるように、PURELL Advancedゲル清浄剤(試料)へのLipigenine(商標)の添加によって、1日10回の適用後、対照と比較してHBD-3発現が増加することが示された。試料は、第1日以降、その後毎日、対照を凌ぐHBD-3発現増加を示した。
【0120】
本発明の実施形態を本明細書中で説明してきたが、当然ではあるが、全般的な発明概念の精神および範囲から逸脱することなく、多くの改変をなし得る。このような改変は全て、本発明の範囲内に含まれるものとし、本発明の範囲は続く特許請求の範囲によってのみ限定される。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
【手続補正書】
【提出日】2022-07-07
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0014
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0014】
図1図1は、様々な濃度のデコリニルおよびパルミトイルペンタペプチド-3での処理後のHBD-1濃度をグラフで示す。
図2図2は、様々な濃度のデコリニルおよびパルミトイルペンタペプチド-3での処理後のHBD-2濃度をグラフで示す。
図3図3は、様々な濃度のデコリニルおよびパルミトイルペンタペプチド-3での処理後のHBD-3濃度をグラフで示す。
図4図4は、0.1%および1.0%のLipigenine(商標)での処理後のHBD-1濃度をグラフで示す。
図5図5は、0.1%および1.0%のLipigenine(商標)での処理後のHBD-2濃度をグラフで示す。
図6図6は、0.1%および1.0%のLipigenine(商標)での処理後のHBD-3濃度をグラフで示す。
図7図7は、0.1%および1.0%のLipigenine(商標)での処理後のLL-37濃度をグラフで示す。
図8図8は、0.1%および1.0%のLipigenine(商標)での処理後のIL-8濃度をグラフで示す。
図9図9は様々な成分での処理後のHBD-1濃度をグラフで示す。
図10図10は様々な成分での処理後のHBD-2濃度をグラフで示す。
図11図11は様々な成分での処理後のHBD-3濃度をグラフで示す。
図12図12(a)及び(b)は、PURELL Advancedゲル清浄剤にLipigenine(商標)を添加した後のHBD-1濃度をグラフで示す。
図13図13(a)及び(b)は、PURELL Advancedゲル清浄剤にLipigenine(商標)を添加した後のHBD-2濃度をグラフで示す。
図14図14は、PURELL Advancedゲル清浄剤にLipigenine(商標)を添加した後のHBD-3濃度をグラフで示す。
【手続補正2】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
抗菌ペプチドの産生を刺激するための局所用清浄組成物であって、
亜麻仁(linseed)抽出物を含む、0.02重量%~5重量%の有効成分と、
60重量%~95重量%の1つ以上のC1-6アルコールと、
0.01重量%~1重量%の、少なくとも1つのポリマー増粘剤と、
1つ以上の保湿剤と、
水と、を含み、
前記局所用組成物は、前記有効成分を含まない点を除いた、同一の局所的組成物と比較して、抗菌ペプチドの濃度を上昇させものである、
前記各重量%は、前記組成物全体の重量に対するものである、局所用清浄組成物。
【請求項2】
前記組成物全体の重量に対して0.1~1重量%の有効成分を含む、請求項1に記載の局所用清浄組成物。
【請求項3】
前記1つ以上の保湿剤が、前記組成物全体の重量に対して0.01~10重量%の量で存在する、請求項1に記載の局所用清浄組成物。
【請求項4】
前記C1-6アルコールが、前記組成物全体の重量に対して70重量%を上回る量で存在する、請求項1に記載の局所用清浄組成物。
【請求項5】
前記1つ以上のC1-6アルコールが、メタノール、エタノール、プロパノール、ブタノール、ペンタノール、ヘキサノール又はこれらの異性体あるいは混合物のうち1つ以上を含む、請求項1に記載の局所用清浄組成物。
【請求項6】
プロピレングリコール、ヘキシレングリコール、1,4-ジヒドロキシヘキサン、1,2,6-ヘキサントリオール、ソルビトール、ブチレングリコール、カプリリルグリコール、プロパンジオール、ジプロピレングリコール、トリエチレングリコール、グリセリン、ポリエチレングリコール、エトキシジグリコール、ポリエチレンソルビトール又はそれらの組み合わせからなる群から選択される前記1つ以上の保湿剤をさらに含む、請求項1に記載の局所用清浄組成物。
【請求項7】
前記保湿剤が、カプリリルグリコールおよびグリセリンのうち1つ以上を含む、請求項6に記載の局所用清浄組成物。
【請求項8】
前記保湿剤が、前記組成物全体の重量に対して最大20重量%の量で存在する、請求項1に記載の局所用清浄組成物。
【請求項9】
セチルエステル、セバシン酸ジイソプロピル、ミリスチン酸イソプロピル又はそれらの組み合わせからなる群から選択される1つ以上の保湿性エステルをさらに含む、請求項1に記載の局所用清浄組成物。
【請求項10】
前記1つ以上の保湿性エステルが、前記組成物全体の重量に対して最大10重量%の量で存在する、請求項9に記載の局所用清浄組成物。
【請求項11】
手指清浄剤ゲルである、請求項1に記載の局所用清浄組成物。
【請求項12】
中和剤をさらに含む、請求項1に記載の局所用清浄組成物。
【手続補正書】
【提出日】2022-08-08
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
抗菌ペプチドの産生を刺激するための局所用清浄組成物であって、
亜麻仁(linseed)抽出物を含む、0.02重量%~5重量%の有効成分と、
60重量%~95重量%の1つ以上のC1-6アルコールと、
0.01重量%~1重量%の、少なくとも1つのポリマー増粘剤と、
1つ以上の保湿剤と、
水と、を含み、
前記局所用組成物は、前記有効成分を含まない点を除いた、同一の局所的組成物と比較して、抗菌ペプチドの濃度を上昇させものである、
前記各重量%は、前記組成物全体の重量に対するものである、局所用清浄組成物。
【請求項2】
前記組成物全体の重量に対して0.1~1重量%の有効成分を含む、請求項1に記載の局所用清浄組成物。
【請求項3】
前記1つ以上の保湿剤が、前記組成物全体の重量に対して0.01~10重量%の量で存在する、請求項1に記載の局所用清浄組成物。
【請求項4】
前記C1-6アルコールが、前記組成物全体の重量に対して70重量%を上回る量で存在する、請求項1に記載の局所用清浄組成物。
【請求項5】
前記1つ以上のC1-6アルコールが、メタノール、エタノール、プロパノール、ブタノール、ペンタノール、ヘキサノール又はこれらの異性体あるいは混合物のうち1つ以上を含む、請求項1に記載の局所用清浄組成物。
【請求項6】
プロピレングリコール、ヘキシレングリコール、1,4-ジヒドロキシヘキサン、1,2,6-ヘキサントリオール、ソルビトール、ブチレングリコール、カプリリルグリコール、プロパンジオール、ジプロピレングリコール、トリエチレングリコール、グリセリン、ポリエチレングリコール、エトキシジグリコール、ポリエチレンソルビトール又はそれらの組み合わせからなる群から選択される前記1つ以上の保湿剤をさらに含む、請求項1に記載の局所用清浄組成物。
【請求項7】
前記保湿剤が、カプリリルグリコールおよびグリセリンのうち1つ以上を含む、請求項6に記載の局所用清浄組成物。
【請求項8】
前記保湿剤が、前記組成物全体の重量に対して最大20重量%の量で存在する、請求項1に記載の局所用清浄組成物。
【請求項9】
セチルエステル、セバシン酸ジイソプロピル、ミリスチン酸イソプロピル又はそれらの組み合わせからなる群から選択される1つ以上の保湿性エステルをさらに含む、請求項1に記載の局所用清浄組成物。
【請求項10】
前記1つ以上の保湿性エステルが、前記組成物全体の重量に対して最大10重量%の量で存在する、請求項9に記載の局所用清浄組成物。
【請求項11】
手指清浄剤ゲルである、請求項1に記載の局所用清浄組成物。
【請求項12】
中和剤をさらに含む、請求項1に記載の局所用清浄組成物。
【手続補正書】
【提出日】2022-08-08
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
抗菌ペプチドの産生を刺激するための局所用清浄組成物であって、
亜麻仁(linseed)抽出物を含む、0.02重量%~5重量%の有効成分と、
60重量%~95重量%の1つ以上のC1-6アルコールと、
0.01重量%~1重量%の、少なくとも1つのポリマー増粘剤と、
1つ以上の保湿剤と、
水と、を含み、
前記局所用洗浄組成物は、前記有効成分を含まない点を除いた、同一の局所的洗浄組成物と比較して、抗菌ペプチドの濃度を上昇させたものである、
前記各重量%は、前記組成物全体の重量に対するものである、局所用清浄組成物。
【請求項2】
前記組成物全体の重量に対して0.1~1重量%の有効成分を含む、請求項1に記載の局所用清浄組成物。
【請求項3】
前記1つ以上の保湿剤が、前記組成物全体の重量に対して0.01~10重量%の量で存在する、請求項1に記載の局所用清浄組成物。
【請求項4】
前記C1-6アルコールが、前記組成物全体の重量に対して70重量%を上回る量で存在する、請求項1に記載の局所用清浄組成物。
【請求項5】
前記1つ以上のC1-6アルコールが、メタノール、エタノール、プロパノール、ブタノール、ペンタノール、ヘキサノール又はこれらの異性体あるいは混合物のうち1つ以上を含む、請求項1に記載の局所用清浄組成物。
【請求項6】
プロピレングリコール、ヘキシレングリコール、1,4-ジヒドロキシヘキサン、1,2,6-ヘキサントリオール、ソルビトール、ブチレングリコール、カプリリルグリコール、プロパンジオール、ジプロピレングリコール、トリエチレングリコール、グリセリン、ポリエチレングリコール、エトキシジグリコール、ポリエチレンソルビトール又はそれらの組み合わせからなる群から選択される前記1つ以上の保湿剤をさらに含む、請求項1に記載の局所用清浄組成物。
【請求項7】
前記保湿剤が、カプリリルグリコールおよびグリセリンのうち1つ以上を含む、請求項6に記載の局所用清浄組成物。
【請求項8】
前記保湿剤が、前記組成物全体の重量に対して最大20重量%の量で存在する、請求項1に記載の局所用清浄組成物。
【請求項9】
セチルエステル、セバシン酸ジイソプロピル、ミリスチン酸イソプロピル又はそれらの組み合わせからなる群から選択される1つ以上の保湿性エステルをさらに含む、請求項1に記載の局所用清浄組成物。
【請求項10】
前記1つ以上の保湿性エステルが、前記組成物全体の重量に対して最大10重量%の量で存在する、請求項9に記載の局所用清浄組成物。
【請求項11】
手指清浄剤ゲルである、請求項1に記載の局所用清浄組成物。
【請求項12】
中和剤をさらに含む、請求項1に記載の局所用清浄組成物。