(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022120176
(43)【公開日】2022-08-17
(54)【発明の名称】情報印刷物付き印刷物の製造方法
(51)【国際特許分類】
B42D 15/04 20060101AFI20220809BHJP
B42D 15/08 20060101ALI20220809BHJP
【FI】
B42D15/04 A
B42D15/08 Z
【審査請求】有
【請求項の数】1
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022098013
(22)【出願日】2022-06-17
(62)【分割の表示】P 2018088602の分割
【原出願日】2018-05-02
(71)【出願人】
【識別番号】518040275
【氏名又は名称】当矢印刷株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100095337
【弁理士】
【氏名又は名称】福田 伸一
(74)【代理人】
【識別番号】100174425
【弁理士】
【氏名又は名称】水崎 慎
(74)【代理人】
【識別番号】100203932
【弁理士】
【氏名又は名称】高橋 克宗
(72)【発明者】
【氏名】妻鹿 吉晃
(72)【発明者】
【氏名】山口 貴弘
(57)【要約】
【課題】収容された情報印刷物が破れずに印刷物から分離できる情報印刷物付き印刷物の製造方法を提供する。
【解決手段】情報印刷物付き印刷物の製造方法は、おもて面2A及びうら面2Bに印刷が施され、仮想折り曲げ線4Aを境とし、第一紙体5とこの第一紙体5と連なった第二紙体6とを有する紙本体2に、情報印刷物3が収容された印刷物1を製造するものである。この製造方法は、第一紙体5に粘着剤8を塗布し、粘着剤8上に情報印刷物3を載置し、第一紙体5に情報印刷物3を粘着させる工程と、紙本体2の縁部に接着剤9を塗布する工程と、仮想折り曲げ線4Aに沿って紙本体2を折り畳み、接着剤9を介して、第一紙体5と第二紙体6とを接着させることで、情報印刷物3を紙本体2に収容する工程と、情報印刷物3が収容された紙本体2を仮想折り曲げ線4Aに対して垂直な方向に裁断する工程とを含む構成をとる。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
おもて面及びうら面に印刷が施され、仮想折り曲げ線を境とし、第一紙体とこの第一紙体と連なった第二紙体とを有する紙本体に、情報印刷物が収容された印刷物を製造する印刷物の製造方法であって、
前記第一紙体に粘着剤を塗布し、前記粘着剤上に前記情報印刷物を載置し、前記第一紙体に前記情報印刷物を粘着させる情報印刷物粘着工程と、
前記情報印刷物粘着工程後、前記紙本体の縁部に接着剤を塗布する接着剤塗布工程と、
前記仮想折り曲げ線に沿って前記紙本体を折り畳み、前記接着剤を介して、前記第一紙体の縁部と前記第二紙体の縁部とを接着させることで、前記情報印刷物を前記紙本体に収容する情報印刷物収容工程と、を含む、
ことを特徴とする情報印刷物付き印刷物の製造方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報印刷物が収容された情報印刷物付き印刷物の製造方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
新聞や雑誌などに折り込み用チラシとして広告印刷物が使用されている。広告印刷物として、例えば、返信用葉書やカード紙片が付いたものが知られている(例えば、特許文献1及び特許文献2)。
特許文献1の返信用葉書付き広告印刷物は、仮想折れ線で左側部と右側部とに区画される本紙部と、返信用葉書部が設けられた紙片部とを有している。そして、この返信用葉書付き広告印刷物は、返信用葉書部の外周にカット線が形成され、紙片部が本紙部の左側部に接着されている。
【0003】
また、特許文献2のカード紙片付印刷物は、第1用紙と、この第1用紙に第2用紙の裏面を接着剤により貼り合わせて形成された貼り合せ部分と、この貼り合せ部分において、第1用紙又は第2用紙を打ち抜いて分離可能にしたカード紙片と、カード紙片以外の貼り合せ部分において、第1用紙又は第2用紙を打ち抜いて分離可能に形成したシール紙片とを備えている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2018-34457号公報
【特許文献2】特開2017-7286号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献1の返信用葉書付き広告印刷物は、返信用葉書部の外周に形成されたカット線に沿って、返信用葉書部を広告印刷物から切り取る必要がある。そうすると、力の加える度合いによって、切り取り線に沿って切り取れず、返信用葉書が破れてしまうおそれがある。また、特許文献2のカード紙付印刷物においても、カード紙片を打ち抜き枠から分離する必要が生じ、打ち抜き枠から綺麗に分離できなかった場合、カード紙片が破れるおそれがある。
【0006】
そこで、本発明は、収容された情報印刷物が破れずに印刷物から分離できる情報印刷物付き印刷物の製造方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
情報印刷物付き印刷物の製造方法は、おもて面及びうら面に印刷が施され、仮想折り曲げ線を境とし、第一紙体とこの第一紙体と連なった第二紙体とを有する紙本体に、情報印刷物が収容された印刷物を製造するものであり、第一紙体に粘着剤を塗布し、粘着剤上に情報印刷物を載置し、第一紙体に情報印刷物を粘着させる情報印刷物粘着工程と、紙本体の縁部に接着剤を塗布する接着剤塗布工程と、仮想折り曲げ線に沿って紙本体を折り畳み、接着剤を介して、第一紙体の縁部と第二紙体の縁部とを接着させることで、情報印刷物を紙本体に収容する情報印刷物収容工程と、情報印刷物が収容された紙本体を裁断する裁断工程とを含むことを特徴とする。
【0008】
情報印刷物付き印刷物の製造方法は、情報印刷物収容工程の後、裁断工程の前に、紙本体にミシン目を形成するミシン目形成工程とを含むことが好ましい。
【0009】
情報印刷物付き印刷物の製造方法は、裁断工程の後に、裁断された印刷物の重量又は厚みを測定することで、情報印刷物が紙本体に収容されているかを確認する情報印刷物確認工程とを含むことが好ましい。
【0010】
情報印刷物付き印刷物の製造方法は、情報印刷物粘着工程の後、情報印刷物収容工程の前に、画像判別装置によって、情報印刷物が第一紙体の所定の位置に粘着されているかを検査する情報印刷物検査工程とを含むことが好ましい。
【0011】
情報印刷物付き印刷物の製造方法は、情報印刷物粘着工程において、情報印刷物を供給フィーダによって、第一紙体に載置することが好ましい。
【0012】
情報印刷物付き印刷物の製造方法は、紙本体のおもて面及びうら面に印刷を施す印刷工程とを含み、印刷工程から裁断工程をインライン方式により連続して行うことが好ましい。
【0013】
情報印刷物付き印刷物の製造方法は、第一紙体は第二仮想折り曲げ線を有し、情報印刷物粘着工程の前に、第一紙体に第二粘着剤を塗布し、第二仮想折り曲げ線に沿って第一紙体を折り畳むことで、第一紙体同士を粘着させる第一紙体粘着工程を含むことを特徴とする。
【発明の効果】
【0014】
本発明に係る情報印刷物付き印刷物の製造方法は、情報印刷物が収容された情報印刷物付き印刷物を製造する。情報印刷物は、粘着剤で第一紙体に貼り付けられているため、情報印刷物付き印刷物を開封した後、情報印刷物を容易に第一紙体から剥がして分離できる。したがって、情報印刷物が破れることなく、第一紙体から分離できる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【
図1】本発明の第一実施形態に係る情報印刷物付き印刷物の製造方法により製造した情報印刷物付き印刷物の正面図である。
【
図2】本発明の第一実施形態に係る情報印刷物付き印刷物の製造方法により製造した情報印刷物付き印刷物を開封した状態を示す図である。
【
図3】本発明の第一実施形態に係る情報印刷物付き印刷物の製造方法に使用する印刷装置の概略図である。
【
図4】本発明の第一実施形態に係る情報印刷物付き印刷物の製造方法の過程を説明するための図である。
【
図5】本発明の第二実施形態に係る情報印刷物付き印刷物の製造方法の過程を説明するための図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
[第一実施形態]
本実施形態に係る情報印刷物付き印刷物の製造方法及びこの製造方法により製造される情報印刷物付き印刷物を、
図1から
図4を参照し説明する。
【0017】
初めに、情報印刷物付き印刷物について説明する。
本実施形態において、情報印刷物とは、情報が印刷され、かつ何らかの情報を伝達するために使用されるものであり、例えば、封筒、葉書、試供品などが挙げられる。本実施形態では、情報印刷物の例を、店情報が印刷された封筒として説明する。
【0018】
情報印刷物付き印刷物1(以下、印刷物1とも記す。)は、
図1及び
図2に示すように、紙本体2と、紙本体2の内側に収容される情報印刷物としての封筒3とを備えている。紙本体2のおもて面2A及びうら面2Bには、広告情報が印刷されている。紙本体2は、折れ線4を境に第一紙体5と第二紙体6とから構成されている(
図2)。
印刷物1は、折れ線4に沿って、紙本体2が折り畳まれ、第一紙体5と第二紙体6が重ね合わされることで構成されている(
図1)。また、折り畳まれた状態の印刷物1には、横方向Xと縦方向Yの端部に、それぞれミシン目7が形成されている。
【0019】
封筒3は、粘着剤8を介して、第一紙体5に貼りつけられている。この粘着剤8は、大きな力を加えることなく、封筒3を第一紙体5から取り外せる程度の粘着強度を有している。
粘着剤8は、縦方向Yに向けて、2つ設けられている。この粘着剤8は、封筒3のサイズや重量によって、設ける領域、個数、形状を適宜変更することができる。
【0020】
印刷物1は、開封前の状態では、封筒の役割を担い、ミシン目7に沿って、紙本体2の端部を切断した後の開封後の状態では、広告情報を伝達する役割を担う。
【0021】
印刷物1は、例えば、
図3に示した印刷物製造装置10を使用して製造することができる。この印刷物製造装置10は、インライン方式であり、紙本体が供給される側(
図3:左側)から紙本体供給部11、粘着剤供給部12、情報印刷物供給部13、接着剤供給部14、折り畳み部15、ミシン目形成部17、裁断部16を主として備えている。また、この印刷物製造装置10は、情報印刷物供給部13と折り畳み部15との間に画像判別装置(図示しない)、裁断部16を通過した箇所に重量計測装置(図示しない)が、それぞれ設けられている。
【0022】
次に、本実施形態に係る情報印刷物付き印刷物1の製造方法(以下、印刷物の製造方法と記す。)について、
図3及び
図4を参照して説明する。
本実施形態に係る印刷物の製造方法は、おもて面2A及びうら面2Bに印刷が施され、仮想折り曲げ線4Aを境とし、第一紙体5とこの第一紙体5と連なった第二紙体6とを有する紙本体2に、情報印刷物としての封筒3が収容された印刷物1を製造する方法である。
【0023】
この印刷物の製造方法は、少なくとも、紙本体2に印刷を施す印刷工程と、第一紙体5に封筒3を粘着させる情報印刷物粘着工程と、紙本体2の縁部に接着剤を塗布する接着剤塗布工程と、紙本体2を折り畳み、封筒3を紙本体2のうら面2B側に収容する情報印刷物収容工程と、封筒3が収容された紙本体2を裁断する裁断工程とを含む。
本実施形態に係る印刷物の製造方法では、印刷工程から裁断工程を、インライン方式により連続して行う。
【0024】
印刷工程では、長尺の紙本体2のおもて面2A及びうら面2Bに、所望の図柄、文字等を印刷する。印刷が完了した紙本体2は、印刷製造装置10の紙本体供給部11に供給される(
図3)。
【0025】
情報印刷物粘着工程では、
図4(a)に示すように、紙本体供給部11から供給された長尺の紙本体2の第一紙体5の所定の位置に粘着剤8を塗布する。粘着剤8には、例えば、アクリル系重合体接着剤を使用することができる。粘着剤を塗布する工程は、粘着剤供給部12で行う。粘着剤供給部12には、樹脂パッドが取り付けられた粘着剤塗布ローラが設けられている。樹脂パットには予め粘着剤をしみ込ませ、紙本体5が樹脂パットに接触することで、所定の位置に粘着剤8が塗布される。
本実施形態では、粘着剤8は、作製される一つの印刷物1に対し2箇所塗布する。
【0026】
粘着剤8を塗布した後、情報印刷物供給部13で、封筒3が第一紙体5の上に載置され、第一紙体5に貼り付けられる。情報印刷物供給部13には、供給フィーダ13Aが設けられている。この供給フィーダ13Aは、高速で紙本体2に封筒3を供給できるものである。
【0027】
封筒3が貼り付けられた紙本体2は、接着剤供給部14で、接着剤9が塗布される。粘着剤供給部14には、上下に接着剤塗布ローラ14Aが設けられ、
図4(b)に示すように、この接着剤塗布ローラ14Aによって、第一紙体5に接着剤9が塗布される。接着剤9は、紙本体2において、製造される印刷物1の縁部となる位置に塗布される。
本実施形態において、接着剤9は、粘着剤8よりも剥離力(接着力)が大きいものが使用される。
【0028】
次に、紙本体2は、折り畳み部15において、
図4(c)に示すように、仮想折り畳み線4Aを境界として、二つ折りにする。具体的には、第二紙体6を第一紙体5側に折り畳み、接着剤9を介して、第一紙体5と第二紙体6を接着させる。第一紙体5と第二紙体6を接着させることで、第一紙体5に貼り付けられている封筒3は、紙本体2の内部(内側)に収容される。
【0029】
次に、二つ折りにされた紙本体2は、
図4(d)に示すように、ミシン目形成部17で接着剤9が塗布された内側にミシン目7が形成される。具体的には、ミシン目形成部17に設けられたダイカッタ17Aに紙本体2を通過させることで、ミシン目7が所望の位置に形成される。
【0030】
ミシン目7を形成した後、裁断部16で、所望のサイズに裁断する。裁断部16には、切断ローラ16Aが設けられ、この切断ローラ16Aに紙本体2を通過させることで、所望のサイズの印刷物1に切断される。
【0031】
本実施形態の印刷物の製造方法では、情報印刷物粘着工程の後、情報印刷物収容工程の前に、封筒3が第一紙体5の所望の位置に配置されているかを画像判別装置(図示しない)で検査する情報印刷物検査工程を実施することもできる。さらに、裁断工程の後に、裁断された印刷物の重量又は厚みを測定することで、封筒3が紙本体2の内部に収容されているかを重量測定装置(図示しない)で確認する情報印刷物収容確認工程を実施することができる。
【0032】
次に、本実施形態に係る印刷物の製造方法の作用効果について説明する。
【0033】
本実施形態に係る印刷物の製造方法では、内部に封筒3が収容された印刷物1を製造することができ、この封筒3は、粘着剤8で第一紙体5に貼り付けられている。そのため、印刷物1を開封した後、封筒3を容易に第一紙体5から剥がして分離できる。
したがって、封筒3を分離する際に、封筒3が破れることを防止できる。
【0034】
本実施形態に係る印刷物の製造方法は、供給フィーダ13Aによって、封筒3を第一紙体5に載置させることができ、さらに、この動作を高速で実施することができる。そのため、供給フィーダ13Aを使用することで、印刷物1の製造効率を向上させることができる。
【0035】
本実施形態に係る印刷物の製造方法は、画像判別装置によって、封筒3が第一紙体5の所望の位置に配置されているかを検査する。そのため、封筒3が所望の位置に貼り付けられた印刷物を常時提供することができる。
また、この印刷物の製造方法では、裁断工程後、重量測定装置によって、印刷物1の重量を測定する。そのため、封筒3が紙本体2の内部に確実に収容されている印刷物1を提供することができる。
【0036】
また、この印刷物の製造方法は、インライン方式で実施できるため、短時間で大量の印刷物1を製造できる。そのため、印刷物1を効率よく製造できる。
【0037】
[第二実施形態]
第一実施形態では、紙本体2を二つ折りにすることで印刷物1を製造する方法について説明した。本実施形態では、三つ折りの印刷物1を製造する方法について説明する。なお、第一実施形態の印刷物1と同じ構成は同符号を付し、同じ製造工程についての説明は省略する。
【0038】
本実施形態に係る印刷物の製造方法では、
図5に示すように、仮想折り曲げ線4Aに加え、第二仮想折り曲げ線4Bを有する第一紙体5を使用する。この第二仮想折り曲げ線4Bは、仮想折り曲げ線4Aとほぼ平行である。また、本実施形態では、第一紙体5が第二紙体6よりも面積が大きい紙本体2を使用する。
【0039】
本実施形態に係る印刷物の製造方法は、情報印刷物粘着工程の前に、第一紙体粘着工程を実施することで、三つ折りの印刷物1を製造する。
具体的には、
図5(a)に示すように、第一紙体5において第二仮想折り曲げ線4Bよりも外側の所定の箇所に剥離糊(第二粘着剤)8Aを塗布する。この剥離糊8Aは、粘着剤8よりも粘着強度(剥離強度)が小さいものを使用する。そして、第二仮想折り曲げ線4Bに沿って、第一紙体5を折り畳むことで、第一紙体5同士を粘着させる。
【0040】
次に、
図5(b)に示すように、第二紙体6の縁部に剥離糊8Aを塗布する。次に情報印刷物粘着工程において、折り畳んだ第一紙体5の所定の位置に粘着剤8を塗布した後、供給フィーダ13Aによって、封筒3を第一紙体5の上に載置し、貼り付ける。この際、封筒3は、第一紙体5のおもて面2Aに粘着され、うら面2Bには粘着されていない。
その後、第二紙体6の所望の位置に、剥離糊8Aを塗布する。
【0041】
そして、折り畳み部15において、
図5(c)に示すように、仮想折り曲げ線4Aに沿って、第二紙体6を第一紙体5側に折り畳み、剥離糊8Aを介して、第一紙体5と第二紙体6を粘着させる。そうすると、封筒3は、第一紙体5と第二紙体6の間、つまり、紙本体2の内側に収容される。
この際、紙本体2は、第二紙体6の端部が、第二仮想折り曲げ線4Bに対応する折り曲げ線4よりも内側となるように折り畳まれる。最後に、裁断部16で、折り曲げ線に対して垂直な方向に切断され、所望のサイズの印刷物1が製造される。
【0042】
次に、本実施形態に係る印刷物1の製造方法の作用効果について説明する。
【0043】
本実施形態に係る印刷物1の製造方法は、第一実施形態の印刷物1の製造方法に作用効果に加え、三つ折りの印刷物1を形成することができる。
この印刷物1は、開封する際、剥離糊8Aを剥がしながら、第二紙本体6を第一紙本体5から剥がした後に、第一紙本体5同士の粘着を剥がす。そうすると、第一紙本体5に封筒3が粘着されたまま開封できる構成とすることができる。このように、印刷物1の開封時に封筒3が第一紙体5と共に持ち上がる構成とすることで、印刷物1は、開封者に広告等への興味を惹かせる効果をもつ。
【0044】
また、本実施形態に係る印刷物1の製造方法では、第一実施形態で説明した、接着剤塗布工程、ミシン目形成工程、情報印刷物収容確認工程、及び情報印刷物検査工程を実施することもできる。この場合の接着剤塗布工程は、第二紙体6に塗布した剥離糊8Aを接着剤9とするものであり、ミシン目形成工程は、接着剤9を塗布した箇所に対応する箇所に形成するものである。
【0045】
以上、本実施形態について説明したが、これ以外にも、本発明の主旨を逸脱しない限り、上記実施の形態で挙げた構成を取捨選択したり、他の構成に適宜変更することが可能である。
例えば、本実施形態の印刷物の製造方法は、接着剤9に粘着強度が小さいものを使用し、手で剥離できるような構成とすることもできる。この場合、ミシン目7は形成しなくてもよい。また、本実施形態では、二つ折り及び三つ折りの印刷物1について説明したが、これらの印刷物に限定されず、例えば、観音折りの印刷物1とすることもできる。
【符号の説明】
【0046】
1 情報印刷物付き印刷物(印刷物)
2 紙本体
2A おもて面
2B うら面
3 封筒(情報印刷物)
4 折れ線
4A 仮想折り曲げ線
4B 第二仮想折り曲げ線
5 第一紙体
6 第二紙体
7 ミシン目
8 粘着剤(粘着層)
8A 剥離糊(第二粘着剤)
9 接着剤(接着層)
10 印刷物製造装置
11 紙本体供給部
12 粘着剤供給部
13 情報印刷物供給部
13A 供給フィーダ
14 接着剤供給部
14A 接着材供給ローラ
15 折り畳み部
16 裁断部
16A 裁断ローラ
17 ミシン目形成部
17A ダイカッタ
X 横方向
Y 縦方向