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特開2022-120259情報処理装置、情報処理方法、及びプログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022120259
(43)【公開日】2022-08-18
(54)【発明の名称】情報処理装置、情報処理方法、及びプログラム
(51)【国際特許分類】
   G16H 10/60 20180101AFI20220810BHJP
【FI】
G16H10/60
【審査請求】未請求
【請求項の数】15
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021017041
(22)【出願日】2021-02-05
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.TENSORFLOW
(71)【出願人】
【識別番号】309007911
【氏名又は名称】サントリーホールディングス株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100115749
【弁理士】
【氏名又は名称】谷川 英和
(74)【代理人】
【識別番号】100166811
【弁理士】
【氏名又は名称】白鹿 剛
(72)【発明者】
【氏名】金川 典正
(72)【発明者】
【氏名】久津見 ゆうか
(72)【発明者】
【氏名】ゼイ田 満広
【テーマコード(参考)】
5L099
【Fターム(参考)】
5L099AA15
(57)【要約】      (修正有)
【課題】ユーザに適したタスクの情報を出力する情報処理装置、情報処理方法及びプログラムを提供する。
【解決手段】情報処理システムにおいて、情報処理装置100は、一のユーザの、生体から発せられる音である生体音に関する音情報を取得する音情報取得部141と、音情報取得部141により取得された音情報を含む入力情報と、予め用意された学習情報とを用いて、ユーザに対応する1以上のタスクを取得するタスク取得部162と、タスク取得部162により取得されたタスクの情報を出力するタスク出力部168と、を備える。
【選択図】図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
一のユーザの、生体から発せられる音である生体音に関する音情報を取得する音情報取得部と、
前記音情報取得部により取得された音情報を含む入力情報と、予め用意された学習情報とを用いて、前記ユーザに対応する1以上のタスクを取得するタスク取得部と、
前記タスク取得部により取得されたタスクの情報を出力するタスク出力部とを備える、情報処理装置。
【請求項2】
前記学習情報は、音情報を含む入力情報と、体の調子を改善させるためのタスクを識別するタスク識別子を含む出力情報とを有する2以上の教師データを用いて構成された情報である、請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記学習情報は、音情報を含む情報を入力情報と、体の調子に関する課題を識別する課題識別子を含む出力情報とを有する2以上の教師データを用いて構成された情報であり、
前記タスク取得部は、前記音情報取得部により取得された音情報を含む入力情報を前記学習情報に適用することにより前記課題識別子を取得し、取得した課題識別子を用いてタスクを取得する、請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項4】
一の課題識別子と1以上のタスクとが対応付けられた組が2以上格納されたタスク格納部をさらに備え、
前記タスク取得部は、前記タスク格納部に格納されている、前記学習情報を用いて取得した課題識別子に対応するタスクを取得する、請求項3に記載の情報処理装置。
【請求項5】
前記タスク取得部は、前記音情報取得部により取得された音情報を含む入力情報を前記学習情報に適用することにより取得した出力情報に基づいて、健康状態に関する所定の指標の値を取得し、取得した所定の指標の値を用いてタスクを取得する、請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項6】
前記生体音は、腹部から発せられる腹部音であり、
前記所定の指標は、便通の状態、単位時間当たりの腸蠕動運動の回数、及び腹部音の鳴る頻度のうち少なくとも1つである、請求項5に記載の情報処理装置。
【請求項7】
2以上のタスクのそれぞれについて、前記所定の指標の値に関する選択条件が予め設定されており、
前記タスク取得部は、前記学習情報を用いて取得した所定の指標の値が一の選択条件を満たす場合に、当該選択条件に対応するタスクを取得する、請求項5又は6に記載の情報処理装置。
【請求項8】
前記タスク取得部は、2以上のタスクが取得候補である場合において、当該2以上のタスクのうちランダムに特定した一のタスクの情報を取得する、請求項1から7のいずれかに記載の情報処理装置。
【請求項9】
前記タスク取得部は、ユーザについて現在適用されているタスクを識別するタスク識別子を取得し、取得したタスク識別子に基づいて当該ユーザに対応する1以上のタスクを取得する、請求項1から8のいずれかに記載の情報処理装置。
【請求項10】
前記タスク取得部は、ユーザについて現在適用されているタスクとは異なるタスクを取得する、請求項9に記載の情報処理装置。
【請求項11】
前記音情報に対応する、生体音の取得に用いた機器の種類を識別する機器識別情報を取得する機器識別情報取得部をさらに備え、
前記学習情報は、それぞれ機器識別情報に対応付けられて複数用意されており、
前記タスク取得部は、前記機器識別情報取得部により取得された機器識別情報に対応する学習情報を用いてタスクを取得する、請求項1から10のいずれかに記載の情報処理装置。
【請求項12】
前記生体音を録音するためのマイクと、
前記タスク出力部により出力されたタスクが表示される表示部とをさらに備える、請求項1から11のいずれかに記載の情報処理装置。
【請求項13】
前記学習情報が格納される学習情報格納部をさらに備え、
前記タスク取得部は、前記マイクにより録音された生体音からの音情報を含む入力情報を前記学習情報に適用して1以上のタスクを取得し、
前記タスク出力部は、前記表示部に前記タスクを表示する、請求項12に記載の情報処理装置。
【請求項14】
情報処理装置の音情報取得部と、タスク取得部と、タスク出力部とにより実現される情報処理方法であって、
前記音情報取得部が、一のユーザの、生体から発せられる音である生体音に関する音情報を取得する音情報取得ステップと、
前記タスク取得部が、前記音情報取得ステップにより取得された音情報を含む入力情報と、予め用意された学習情報とを用いて、前記ユーザに対応する1以上のタスクを取得するタスク取得ステップと、
前記タスク出力部が、前記タスク取得ステップにより取得されたタスクの情報を出力するタスク出力ステップとを備える、情報処理方法。
【請求項15】
コンピュータを、
一のユーザの、生体から発せられる音である生体音に関する音情報を取得する音情報取得部と、
前記音情報取得部により取得された音情報を含む入力情報と、予め用意された学習情報とを用いて、前記ユーザに対応する1以上のタスクを取得するタスク取得部と、
前記タスク取得部により取得されたタスクの情報を出力するタスク出力部と、として機能させる、プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ユーザの活動状態に関する情報を出力する情報処理装置、情報処理方法、及びプログラムに関するものである。
【背景技術】
【0002】
近年、ユーザの間で、自身の健康に関する意識が高まっている。このような状況の中で、健康や生活習慣に関する情報の支援を行うための各種装置やサービスが提供されるようになっている。例えば、下記特許文献1には、ユーザの健康管理情報を取得して記録し、その内容に基づいて、ユーザに対して健康管理に係るメッセージを出力するように構成された健康管理支援システムの構成が記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2017-041035号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
従来より、いわゆる健康に良い活動が何であるかという知識や、健康に良くない活動が何であるかという知識などが知られている。そして、そのような活動に関するタスクを各ユーザに設定し、各ユーザが、例えば健康状態を維持したり改善したりするために、当該タスクに取り組むようにすることが行われている。しかしながら、個々のユーザの健康状態は様々であるところ、一のタスクについて複数のユーザがそれぞれ取り組んだ場合に、すべてのユーザが期待される効果を得ることができるとは限られない。すなわち、ユーザ毎に、実行するのに適したタスクが異なる可能性がある。
【0005】
本発明は、かかる事項を鑑みてなされたものであり、ユーザに適したタスクの情報を出力することができる情報処理装置、情報処理方法、及びプログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本第一の発明の情報処理装置は、一のユーザの、生体から発せられる音である生体音に関する音情報を取得する音情報取得部と、音情報取得部により取得された音情報を含む入力情報と、予め用意された学習情報とを用いて、ユーザに対応する1以上のタスクを取得するタスク取得部と、タスク取得部により取得されたタスクの情報を出力するタスク出力部とを備える、情報処理装置である。
【0007】
かかる構成により、ユーザに適した1以上のタスクの情報を出力することができる。
【0008】
また、本第二の発明の情報処理装置は、第一の発明に対して、学習情報は、音情報を含む入力情報と、体の調子を改善させるためのタスクを識別するタスク識別子を含む出力情報とを有する2以上の教師データを用いて構成された情報である、情報処理装置である。
【0009】
かかる構成により、ユーザに体の調子を改善させるためのタスクの情報を出力することができる。
【0010】
また、本第三の発明の情報処理装置は、第一の発明に対して、学習情報は、音情報を含む情報を入力情報と、体の調子に関する課題を識別する課題識別子を含む出力情報とを有する2以上の教師データを用いて構成された情報であり、タスク取得部は、音情報取得部により取得された音情報を含む入力情報を学習情報に適用することにより課題識別子を取得し、取得した課題識別子を用いてタスクを取得する、情報処理装置である。
【0011】
かかる構成により、ユーザの体の調子に関する課題に対応するタスクの情報を出力することができる。
【0012】
また、本第四の発明の情報処理装置は、第三の発明に対して、一の課題識別子と1以上のタスクとが対応付けられた組が2以上格納されたタスク格納部をさらに備え、タスク取得部は、タスク格納部に格納されている、学習情報を用いて取得した課題識別子に対応するタスクを取得する、情報処理装置である。
【0013】
かかる構成により、ユーザの体の調子に関する課題に対応するタスクの情報を出力することができる。
【0014】
また、本第五の発明の情報処理装置は、第一の発明に対して、生体音は、腹部から発せられる腹部音であり、タスク取得部は、音情報取得部により取得された音情報を含む入力情報を学習情報に適用することにより取得した出力情報に基づいて、健康状態に関する所定の指標の値を取得し、取得した所定の指標の値を用いてタスクを取得する、情報処理装置である。
【0015】
かかる構成により、ユーザの健康状態に関する所定の指標の値に対応するタスクの情報を出力することができる。
【0016】
また、本第六の発明の情報処理装置は、第五の発明に対して、生体音は、腹部から発せられる腹部音であり、所定の指標は、便通の状態、単位時間当たりの腸蠕動運動の回数、及び腹部音の鳴る頻度のうち少なくとも1つである、情報処理装置である。
【0017】
かかる構成により、ユーザの腸の活動状態を反映する値に対応するタスクの情報を出力することができる。
【0018】
また、本第七の発明の情報処理装置は、第五又は六の発明に対して、2以上のタスクのそれぞれについて、所定の指標の値に関する選択条件が予め設定されており、タスク取得部は、学習情報を用いて取得した所定の指標の値が一の選択条件を満たす場合に、選択条件に対応するタスクを取得する、情報処理装置である。
【0019】
かかる構成により、ユーザの健康状態に関する所定の指標の値に対応するタスクの情報を出力することができる。
【0020】
また、本第八の発明の情報処理装置は、第一から七のいずれかの発明に対して、タスク取得部は、2以上のタスクが取得候補である場合において、当該2以上のタスクのうちランダムに特定した一のタスクの情報を取得する、情報処理装置である。
【0021】
かかる構成により、ユーザに一のタスクの情報を出力することができる。
【0022】
また、本第九の発明の情報処理装置は、第一から八のいずれかの発明に対して、タスク取得部は、ユーザについて現在適用されているタスクを識別するタスク識別子を取得し、取得したタスク識別子に基づいてユーザに対応する1以上のタスクを取得する、情報処理装置である。
【0023】
かかる構成により、現在適用されているタスクに基づいてタスクの情報を出力することができる。
【0024】
また、本第十の発明の情報処理装置は、第九の発明に対して、タスク取得部は、ユーザについて現在適用されているタスクとは異なるタスクを取得する、情報処理装置である。
【0025】
かかる構成により、現在適用されているタスクとは異なるタスクの情報を出力することができる。
【0026】
また、本第十一の発明の情報処理装置は、第一から十のいずれかの発明に対して、音情報に対応する、生体音の取得に用いた機器の種類を識別する機器識別情報を取得する機器識別情報取得部をさらに備え、学習情報は、それぞれ機器識別情報に対応付けられて複数用意されており、タスク取得部は、機器識別情報取得部により取得された機器識別情報に対応する学習情報を用いてタスクを取得する、情報処理装置である。
【0027】
かかる構成により、生体音の取得に用いた機器の特性等に応じて適切なタスクを取得することができる。
【0028】
また、本第十二の発明の情報処理装置は、第一から十一のいずれかの発明に対して、生体音を録音するためのマイクと、タスク出力部により出力されたタスクが表示される表示部とをさらに備える、情報処理装置である。
【0029】
かかる構成により、ユーザが、マイクで録音した生体音に基づいて表示されたタスクを確認できる。
【0030】
また、本第十三の発明の情報処理装置は、第十二の発明に対して、学習情報が格納される学習情報格納部をさらに備え、タスク取得部は、マイクにより録音された生体音からの音情報を含む入力情報を学習情報に適用して1以上のタスクを取得し、タスク出力部は、表示部にタスクを表示する、情報処理装置である。
【0031】
かかる構成により、他の装置と通信等を行うことなく、ユーザが、マイクで録音した生体音に基づいて表示されたタスクを確認できるようになる。
【発明の効果】
【0032】
本発明による情報処理装置によれば、ユーザに適したタスクの情報を出力することができる。
【図面の簡単な説明】
【0033】
図1】本発明の実施の形態1に係る情報処理システムの概要を示す図
図2】同情報処理装置のブロック図
図3】同端末装置のブロック図
図4】同情報処理装置の動作の一例を示すフローチャート
図5】同情報処理装置のタスク取得処理の一例を示すフローチャート
図6】同情報処理装置で用いられるタスク対応情報の一例を示す図
図7】同情報処理装置の対応タスク取得処理の一例を示すフローチャート
図8】同端末装置の画面遷移の一具体例を示す第1の図
図9】同端末装置の画面遷移の一具体例を示す第2の図
図10】同情報処理装置のタスク取得処理の一例を示すフローチャート
図11】本発明の実施の形態2に係る情報処理装置のブロック図
図12】同情報処理装置で用いられるタスク対応情報の一例を示す図
図13】同情報処理装置の動作の一例を示すフローチャート
図14】同情報処理装置のスコア取得処理の一例を示すフローチャート
図15】同情報処理装置の腹部音使用処理の一例を示すフローチャート
図16】同情報処理装置の腸関係スコア取得処理の一例を示すフローチャート
図17】同情報処理装置の排泄スコア取得処理の一例を示すフローチャート
図18】同情報処理装置のタスク取得処理の一例を示すフローチャート
図19】上述の実施の形態1の他の変形例に係る端末装置の構成を示すブロック図
図20】上記実施の形態におけるコンピュータシステムの概観図
図21】同コンピュータシステムのブロック図
【発明を実施するための形態】
【0034】
以下、情報処理装置等の実施形態について図面を参照して説明する。なお、実施の形態において同じ符号を付した構成要素は同様の動作を行うので、再度の説明を省略する場合がある。
【0035】
なお、以下において用いる用語は、一般的には次のように定義される。なお、これらの用語の語義は常にここに示されるように解釈されるべきではなく、例えば以下において個別に説明されている場合にはその説明も踏まえて解釈されるべきである。
【0036】
生体音とは、ユーザの生体から発せられる音をいう。生体音としては、例えば、腹部音、心音、呼吸音、頸部音、脚部音、関節音、耳鳴音、嚥下音などが挙げられる。腹部音とは、ユーザの腹部から発せられる音をいう。腹部音には、例えば、腸から発せられた腸音が含まれうる。また、腹部音には、腹部の血流により発せられる音(例えば、腹部大動脈音)や、胃等の器官から発せられる音が含まれうる。心音とは、心臓が拍動することにより発せられる音をいう。呼吸音とは、呼吸する際に肺から発せられる音をいう。頸部音とは、頸部より発せられる音をいう。脚部音とは、脚部の血流が流れる際に発せられる音をいう。関節音とは、関節部から発せられる音をいう。耳鳴音とは、耳の血流が流れる際に発せられる音をいう。嚥下音は、飲食物が咽頭部から食道にかけて流れ込む際に発せられる嚥下音や頸部大動脈から発せられる音などをいう。
【0037】
音情報とは、生体音に基づいて得られた情報をいう。音情報とは、録音された生体音のデータそのものであってもよいし、当該データを加工したり編集したりして得られたデータなどであってもよい。
【0038】
生活情報とは、一のユーザの生活状況に関する情報である。生活状況には、ユーザの行動、状態等に関する種々の要素のものが含まれうる。以下の実施の形態においては、生活情報は、例えば、排泄関係情報、飲食情報、活動状況情報を含む。すなわち、生活状況には、例えば、ユーザの排泄状況、ユーザの飲食の状況、ユーザの活動状況などが含まれる。ただし、これに限られず、生活情報には、他の要素に関する情報が含まれていてもよいし、これらの要素の一部のみに関する情報が含まれていてもよい。なお、生活情報の各要素についての情報(排泄関係情報、飲食情報、活動状況情報など)のそれぞれは、細かな要素についての情報を含みうる。
【0039】
排泄関係情報とは、ユーザの排泄状況に関する情報である。上述のように、排泄関係情報としては、例えば、排泄物の排泄を行った時間や、量、臭い、形態(形状、色など)など、種々の観点のパラメータの値が含まれうる。より具体的には、例えば、本実施の形態においては、排泄関係情報として、公知のブリストルスツールフォームスケール(以下、ブリストルスケールということもある)により表される値が含まれる。ブリストルスケールは、生理的な消化管通過時間を示唆するものであり、腸の状態を間接的に表しうるものであるといえる。なお、ブリストルスケールにより表される値に対応するラベル(例えば「バナナ」、「ぷりぷり」、「どろどろ」など)が、排泄関係情報として用いられるようにしてもよい。なお、排泄関係情報としては、ユーザ等の評価者が排泄物について評価を行った結果の情報(評価者の主観が伴う情報)が用いられていてもよいし、評価機器等により測定や評価が行われた結果の情報が用いられていてもよい。
【0040】
飲食情報とは、ユーザの飲食の状況に関する情報である。上述のように、飲食情報としては、例えば、水、飲酒量、食事の内容など、種々の観点の情報が含まれうる。飲食情報を、食事や食生活に関する食事情報と、飲料の摂取に関する飲料情報とに概念的に分けて表現してもよい。より具体的には、例えば、本実施の形態においては、飲食情報には、飲水量に関する情報、飲酒の有無若しくは飲酒量に関する情報、食事の有無若しくは食事の内容に関する情報、及び摂取した特定群の食品の有無若しくは摂取量に関する情報のうち少なくとも1つが含まれるが、これに限られない。なお、特定群の食品とは、例えば、肉類、乳製品、野菜などと分類される群のうち特定の群に属する食品をいうが、このような「群」の分類の観点や粒度はこれに限られない。また、食事情報や、飲料情報のいずれか一方又は両方には、いわゆるサプリメント(健康食品)に関するものが含まれていてもよい。なお、飲食情報としては、ユーザ等の評価者が飲食の状況について評価を行って入力した情報であるが、これに限られず、例えば評価機器等により測定や評価が行われた結果の情報が用いられていてもよい。例えば、摂取した食品や飲料の種類や量によって、消化器運動に異なる影響が及びうる。
【0041】
活動状況情報とは、ユーザの活動状況に関する情報である。ここでいう活動状況とは、飲食の状況を除く、生活習慣(ユーザが日々の生活において繰り返して行っている行為や動作をいう)に関する状況をいう。すなわち、活動状況情報とは、飲食情報を除き、生活習慣に関する情報を含みうるものである。本実施の形態において、活動状況情報は、睡眠に関する睡眠情報(睡眠時間や睡眠の質など)及び運動に関する運動情報(歩数、消費した熱量、習慣にしている運動の有無、運動強度や運動の頻度、など)のうち少なくとも1つが含まれるが、これに限られない。例えば、喫煙の有無や喫煙歴などに関する情報が含まれていてもよい、なお、活動状況情報としては、例えば、ユーザが所持していたり身に付けていたりする機器(例えば、ウェアラブル端末その他携帯端末など)に設けられている活動量計により取得された情報であってもよいし、ユーザ等の評価者が評価を行って入力した情報であってもよい。
【0042】
基礎情報とは、ユーザの形態や特性に関する情報である。例えば、基礎情報には、ユーザの身長、体重、年齢、性別、体脂肪率、筋肉量、脈拍数、呼吸数、血圧など、種々の情報が含まれうる。また、基礎情報には、ユーザのアンケートの回答やその回答に基づいて生成された情報、ユーザの既往歴に関する情報などが含まれていてもよい。例えば、腸障害を持つ人の診断に利用されるようなアンケート項目の回答内容は、ユーザの体質を客観的に表しうるものである。基礎情報は、例えば、予めユーザにより入力等が行われるものであるが、これに限られず、例えばユーザが身に付けるウェアラブル端末等により取得される情報や、ユーザ情報が記録された外部のデータベース等などから取得される情報であってもよい。
【0043】
タスクとは、ユーザが取り組むべき行動又は動作や、それに取り組んだ結果として達成しているべき状態を示すものということができるものである。タスクは、例えば、食事に関するもの、活動状況に関するものなどに分類されうる。タスクには、ユーザが取り組むべき所定の量(時間、回数、頻度、負荷の大きさ等であるが、これに限られない)に関する要素が含まれていてもよい。このようなタスクについて、当該タスクを行うべきものとして設定しているか否かや、当該タスクを行ったかどうかや、タスクの遂行に関する進捗状況や達成した程度等を表す情報(タスクの値という)を取り扱うようにすることができる。なお、一のタスクの値は、当該タスクが関連する、別の値に関連するものとして取り扱うことも可能であるし、その逆も可能である。例えば、一のユーザが所定の距離のジョギングを行うというタスクを遂行したことを、当該ユーザが運動を行うことにより消費した熱量を表す情報として取り扱ったり、一のユーザが牛乳を摂取したというタスクを遂行したことを、ユーザが摂取した熱量や栄養素の量を表す情報として取り扱ったりするようにしてもよい。
【0044】
ある事項について識別子とは、当該事項を一意に示す文字又は符号等である。識別子は、例えば、IDであるが、対応する事項を識別しうる情報であれば種類は問わない。すなわち、識別子は、それが示すものそのものの名前であってもよいし、一意に対応するように符号を組み合わせたものであってもよい。
【0045】
取得とは、ユーザ等により入力された事項を取得することを含んでいてもよいし、自装置又は他の装置に記憶されている情報(予め記憶されている情報であってもよいし当該装置において情報処理が行われることにより生成された情報であってもよい)を取得することを含んでいてもよい。他の装置に記憶されている情報を取得するとは、他の装置に記憶されている情報をAPI経由などで取得することを含んでいてもよいし、他の装置により提供されている文書ファイルの内容(ウェブページの内容なども含む)についてスクレイピング等を行うことにより取得することを含んでいてもよい。また、画像ファイルについて光学式文字読み取りを行うことにより情報を取得することなど、元の情報に基づいてそれとは異なるフォーマットの情報を取得することを含んでいてもよい。
【0046】
また、情報の取得には、いわゆる機械学習の手法を利用するようにしてもよい。機械学習の手法の利用については、例えば次のようにすることができる。すなわち、特定の種類の入力用の情報を入力とし、取得したい種類の情報を出力とする分類器を、機械学習の手法を用いて構成する。例えば、予め、入力用の情報と出力する情報とを含む組(教師データと呼んでもよい)を2以上用意し、当該2組以上の情報を機械学習の分類器を構成するためのモジュールに与えて分類器を構成し、構成した分類器を格納部に蓄積する。なお、分類器は学習器ということもできる。なお、機械学習の手法としては、例えば、深層学習、ランダムフォレスト、SVR等、問わない。また、機械学習には、例えば、fastText、tinySVM、random forest、TensorFlow等の各種の機械学習フレームワークにおける関数や、種々の既存のライブラリを用いることができる。
【0047】
また、分類器は、機械学習により得られるものに限られない。分類器は、例えば、入力用の情報等に基づく入力ベクトルと、出力する情報との対応関係を示すテーブルであってもよい。この場合、入力用の情報に基づく特徴ベクトルに対応する出力する情報をテーブル中から取得するようにしてもよいし、テーブル中の2以上の入力ベクトルと各入力ベクトルの重み付けなどを行うパラメータとを用いて入力用の情報に基づく特徴ベクトルに近似するベクトルを生成し、生成に用いた各入力ベクトルに対応する出力する情報とパラメータとを用いて、最終的な出力する情報を取得するようにしてもよい。また、分類器は、例えば、入力用の情報等に基づく入力ベクトルと、出力する情報を生成するための情報との関係を表す関数などであってもよい。この場合、例えば、入力用の情報に基づく特徴ベクトルに対応する情報を関数により求めて、求めた情報を用いて出力する情報を取得するなどしてもよい。
【0048】
情報を出力するとは、ディスプレイへの表示、プロジェクタを用いた投影、プリンタでの印字、音出力、外部の装置への送信、記録媒体への蓄積、他の処理装置や他のプログラムなどへの処理結果の引渡しなどを含む概念である。具体的には、例えば、情報のウェブページへの表示を可能とすることや、電子メール等として送信することや、印刷するための情報を出力することなどを含む。
【0049】
情報の受け付けとは、キーボードやマウス、タッチパネルなどの入力デバイスから入力された情報の受け付け、他の装置等から有線もしくは無線の通信回線を介して送信された情報の受信、光ディスクや磁気ディスク、半導体メモリなどの記録媒体から読み出された情報の受け付けなどを含む概念である。
【0050】
情報処理装置等に格納されている各種の情報について、更新とは、格納されている情報の変更のほか、格納されている情報に新たな情報が追加されることや、格納されている情報の一部又は全部が消去されることなどを含む概念である。
【0051】
(実施の形態1)
【0052】
本実施の形態において、情報処理装置は、一のユーザの生体音に関する音情報を含む入力情報と、予め用意された学習情報とを用いて、1以上のタスクを選択し、選択したタスクに関する情報を出力するように構成されている。なお、本実施の形態では、生体音として腹部音が用いられる。以下、このように構成された情報処理装置100を有する情報処理システム1について説明する。
【0053】
図1は、本発明の実施の形態1に係る情報処理システム1の概要を示す図である。
【0054】
本実施の形態において、情報処理システム1は、情報処理装置100と、端末装置600とを備えている。情報処理装置100と、端末装置600とは、例えばローカルエリアネットワークやインターネットなどのネットワークを介して互いに通信可能である。なお、情報処理システム1の構成はこれに限られるものではない。情報処理システム1に含まれるそれぞれの装置の数は問わないし、他の装置が情報処理システム1に含まれていてもよい。
【0055】
情報処理システム1のユーザは、端末装置600を利用して、情報処理システム1を利用することができる。なお、図1においては、例えばいわゆるスマートフォンなどの携帯情報端末装置であってそれぞれ内蔵のマイク681を有するものが端末装置600として示されているが、端末装置600として用いられるのはこのような携帯情報端末装置に限られない。例えば、ラップトップコンピュータなどのパーソナルコンピュータ(PC)である端末装置600bが用いられていてもよいし、タブレット型の情報端末装置など、これら以外の装置が用いられていてもよい。また、マイクとして、外付けのマイク681bが用いられてもよい。以下の例においては、端末装置600として、スマートフォンなどの携帯情報端末装置が用いられることを想定して説明するが、これに限られるものではない。
【0056】
図2は、同情報処理装置100のブロック図である。図3は、同端末装置600のブロック図である。
【0057】
図2に示されるように、情報処理装置100は、格納部110、受信部120、受付部130、処理部140、及び送信部170を備える。情報処理装置100は、例えば、サーバ装置である。
【0058】
格納部110は、学習情報格納部111と、ユーザ情報格納部115と、タスク格納部118とを備える。
【0059】
学習情報格納部111には、予め取得された学習情報が格納されている。学習情報は、例えば後述のようにいわゆる機械学習の手法を利用して学習情報生成部147により生成されて学習情報格納部111に記憶されたものであるが、これに限られない。すなわち、情報処理装置100とは異なる装置において生成された学習情報が学習情報格納部111に格納されていてもよい。なお、学習情報は、機械学習の手法を利用して生成されたものに限られない。上述の分類器のような、入力用の情報等に基づく入力ベクトルと出力する情報との対応関係を示すテーブルであってもよいし、入力用の情報等に基づく入力ベクトルと出力する情報を生成するための情報との関係を表す関数などであってもよい。
【0060】
ここで、本実施の形態において、学習情報は、複数用意されている。各学習情報は、機器識別情報に対応付けられて学習情報格納部111に格納されている。機器識別情報は、学習情報の生成時に用いられた学習入力情報に含まれる音情報に対応する情報であり、当該音情報に対応する腹部音の取得すなわち録音等に用いた機器の種類等を識別する情報である。機器識別情報は、腹部音の録音等を行った方法を識別する情報であるといってもよい。ここで機器とは、例えば、腹部音の録音に用いられたマイクを意味してもよいし、当該マイクが含まれる装置セットを意味してもよい。機器識別情報の具体例としては、例えば、腹部音の録音に用いられた機器のモデルを識別する符号であったり、録音に用いられた機器のタイプ(スマートフォンの内蔵マイクが用いられたか、外付けマイクが用いられたかなど)を識別する符号であったりすればよいが、これに限られない。録音方法、録音された腹部音の加工方法(例えば、適用されたフィルタの有無、種類、音質調整等)など、学習入力情報の由来をある程度の粒度で識別可能な符号が、機器識別情報として用いられうる。
【0061】
ユーザ情報格納部115には、ユーザ情報が格納される。本実施の形態において、ユーザ情報は、情報処理システム1を利用するユーザを識別する識別子であるユーザ識別子と、当該ユーザに関する情報とが対応付けられている情報である。ユーザ情報には、種々の情報が含まれうる。例えば、ユーザが使用する端末装置600から送信される情報や、ユーザについて後述のようにして情報処理装置100により取得される情報等が含まれうる。ユーザが使用する端末装置600から送信される情報には、例えば、ユーザの基礎情報等のほか、後述するような音情報や、機器識別情報や、生活情報等が該当する。また、ユーザについて情報処理装置100により取得された情報には、例えば、後述するような、課題識別子や、タスクや、そのほか腸音の頻度に関する情報、腸の状態の推定結果、各要素スコア、腸スコアなどが該当しうる。ユーザ情報格納部115には、その他の外部装置等から送信されたユーザ情報が格納されていてもよい。
【0062】
タスク格納部118には、一の課題識別子と1以上のタスクとが対応付けられた組が2以上含まれる、タスク対応情報が格納される。ここで課題識別子とは、例えば、ユーザが抱えている課題を識別するものである。課題とは、特に健康面に関する課題であって、例えば、下痢気味であるとか、便秘気味であるというような、消化器官の活動や状態についてのものが挙げられる。例えば、腸の調子に関する課題である、下痢であること、便秘であること、低蠕動運動であることなどが課題とされうる。ここで低蠕動運動であるとは、例えば、蠕動運動の頻度が小さい状態であったり、蠕動運動が活発な時間が比較的短かかったりすることをいうが、これに限られない。また、これに限られず、広く心身の健康状態についての課題が該当するようにしてもよい。また、摂取する食事等の内容に関するものや、運動量に関するものなど、一般的に好ましいと考えられている活動状態との差異が課題とされうるように構成されていてもよい。本実施の形態においては、予め、2以上の課題が、ユーザについて該当する可能性があるものとして用意されている。そして、そのそれぞれが、タスク対応情報において、1以上のタスクに対応付けられている。
【0063】
なお、具体的には、例えば、一の課題識別子と1以上のタスクとが対応付けられた組として、次のようなものが挙げられる。例えば、下痢気味であるという課題に対して、辛いものや酒を控えるというようなタスクが対応付けられうる。また、便秘気味であるという課題に対して、食物繊維を採るタスクや、所定の飲料を採るタスクなどが対応付けられうる。また、低蠕動運動であるという課題に対して、所定の飲料を採るタスクや、マッサージを施す(所定の部位や全身などに対するマッサージの施術を受ける)タスクなどが対応付けられうる。
【0064】
受信部120は、他の装置から送信された情報を受信する。受信部120は、受信した情報を、例えば、格納部110に保存する。本実施の形態において、ユーザは、例えば、端末装置600を用いて情報の入力等を行い、情報処理装置100に送信する。受信部120は、送信された各情報を、ユーザ識別子に対応付けて格納部110に保存することができる。また、後述するように、本実施の形態において、各端末装置600から送信された、音情報を受信し、ユーザ識別子に対応付けて格納部110に保存することができる。なお、受信部120は、端末装置600からこれらの情報を受信する場合に、送信された情報に基づいて、送信に係るユーザのユーザ識別子を特定可能である。
【0065】
受付部130は、情報処理装置100に接続された図示しない入力手段を用いて入力された情報を受け付ける。受付部130は、受け付けた情報を、例えば、格納部110に保存する。なお、入力手段は、テンキーやキーボードやマウスやメニュー画面によるもの等、何でもよい。受付部130は、情報処理装置100に接続された読み取り装置(例えば、コードリーダなど)を用いて行われた入力操作(例えば、装置により読み取られた情報も含む)により入力された情報を受け付けてもよい。
【0066】
なお、受付部130は、受信部120が受信した情報を、情報処理装置100に入力された情報として受け付けると捉えてもよい。すなわち、情報処理装置100への情報の入力とは、これらの情報が端末装置600等を介してユーザによって間接的に情報処理装置100に入力されることを意味すると解釈してもよいし、ユーザによって、入力手段を用いて直接的に情報処理装置100に入力されることを意味すると解釈してもよい。また、ユーザが、情報を自動的に生成するプログラムを実行させたり種々の情報をプログラムに与えて機能させたりすることなどによって情報処理装置100に情報が与えられるようにすることを、情報処理装置100への情報の入力と捉えてもよい。
【0067】
処理部140は、音情報取得部141、機器識別情報取得部143、生活情報取得部145、学習情報生成部147、タスク取得部162、及びタスク出力部168を備える。処理部140は、各種の処理を行う。各種の処理とは、例えば、以下のように処理部140の各部が行う処理である。
【0068】
音情報取得部141は、一のユーザの音情報を取得する。本実施の形態において、音情報取得部141は、ユーザの端末装置600から送信され、受信部120により受信された音情報を取得する。
【0069】
機器識別情報取得部143は、音情報に対応する機器識別情報を取得する。本実施の形態において、機器識別情報は、音情報に対応付けてユーザの端末装置600から送信されたものであるが、これに限られない。予め当該ユーザの端末装置600を識別する情報として格納部110に格納されている機器識別情報を、機器識別情報取得部143が取得するように構成されていてもよい。
【0070】
生活情報取得部145は、生活情報を取得する。本実施の形態において、生活情報は、排泄関係情報、飲食情報、及び活動状況情報(すなわち運動情報や睡眠情報)を含むが、これに限られない。生活情報取得部145は、例えばユーザ情報格納部115に格納されている情報を取得する。そのほか、生活情報取得部145は、ユーザの基礎情報を取得するようにしてもよい。
【0071】
学習情報生成部147は、機械学習の手法を利用して、学習情報を生成する。機械学習の手法を利用は、例えば次のようにすることができる。すなわち、音情報を含む入力情報を入力とし、出力情報を出力する分類器を、機械学習の手法を用いて構成する。例えば、予め、学習入力情報と、学習用の出力情報との組(教師データ)を2以上用意し、当該2組以上の情報を機械学習の分類器を構成するためのモジュールに与えて分類器を構成し、構成した分類器を学習情報として学習情報格納部111に蓄積する。なお、分類器は学習器ということもできる。なお、機械学習の手法としては、例えば、畳み込みニューラルネットワーク(CNN)などの深層学習、ランダムフォレスト、SVR等、問わない。また、機械学習には、例えば、fastText、tinySVM、random forest、TensorFlow等の各種の機械学習フレームワークにおける関数や、種々の既存のライブラリを用いることができる。学習入力情報と学習用の出力情報との組合せは、予め用意されていればよい。なお、新たに情報処理装置において取得された音情報や出力情報との組み合わせを用いて、所定のタイミングで学習情報を再生成するように構成してもよい。
【0072】
本実施の形態においては、学習情報生成部147は、例えば、音情報を含む情報を学習入力情報と、腸の調子に関する課題を識別する課題識別子を含む出力情報とを有する2以上の教師データを用いて学習情報を構成する。すなわち、学習情報格納部111には、学習情報として、音情報を含む情報を学習入力情報と、腸の調子に関する課題を識別する課題識別子を含む出力情報とを有する2以上の教師データを用いて構成された情報が格納される。
【0073】
タスク取得部162は、音情報取得部141により取得された音情報を含む入力情報と、予め用意された学習情報とを用いて、ユーザに対応する1以上のタスクを取得する。本実施の形態において、タスク取得部162は、音情報取得部141により取得された音情報を含む入力情報を学習情報に適用することにより課題識別子を取得する。そして、タスク取得部162は、取得した課題識別子を用いてタスクを取得する。課題識別子を用いたタスクの取得は、例えば、タスク格納部118に格納されているタスク対応情報に基づいて行われる。すなわち、タスク取得部162は、例えば、学習情報を用いて取得した課題識別子に対応する1以上のタスクをタスク対応情報において検索する(取得候補として選択する)。そして、検索された1以上のタスク(選択候補として選択されたタスク)を、ユーザに対応するタスクとして取得する。換言すると、タスク取得部162は、取得した課題識別子を用いてタスク格納部118に格納されているタスクを取得する。
【0074】
本実施の形態において、タスク取得部162は、機器識別情報取得部143により取得された機器識別情報に対応する学習情報を、学習情報格納部111から取得し、取得した学習情報を用いて上記の処理を行うように構成されている。これにより、腹部音の録音に用いられた端末装置600の特性等に対応する学習情報を用いることができるので、入力情報を学習情報に適用することにより、より適した出力情報を得ることができるようになる。
【0075】
ここで、本実施の形態において、学習情報生成部147で学習入力情報として用いられる音情報やタスク取得部162で入力される音情報は、腹部音を録音して得られた音声データ(加工されたものであってもよい)をフーリエ変換や高速フーリエ変換により解析した結果を所定の態様で表したスペクトログラムである。なお、音情報は、音声データ(加工されたものであってもよい)そのものであってもよいし、その他の形式にデータ変換を行ったものであってもよい。このような学習情報生成部147で学習入力情報として用いられる音情報やタスク取得部162で入力される音情報の用意は、処理部140において行われるようにすればよい。なお、腹部音の録音等が行われた機器など情報処理装置100以外の機器において、スペクトログラムである音情報が予め用意され、その音情報が情報処理装置100に送信されるようにしてもよい。
【0076】
なお、学習情報生成部147やタスク取得部162は、学習情報の生成や利用に伴い、基礎情報等のユーザ情報を含む学習入力情報を用いるように構成されていてもよい。この場合、生成される学習情報は、ユーザ情報によりユーザを分類可能ないくつかのタイプ別に、当該タイプを識別する識別子に対応付けて学習情報格納部111に記憶されるようにすればよい。また、タスク取得部162は、ユーザ情報に基づいて特定される識別子に対応するタイプの学習情報を学習情報格納部111から取得して、当該学習情報を利用してタスクを取得するように構成されていればよい。これにより、より高精度の出力結果を得ることができる。また、生活情報が入力情報に含まれるように構成されていてもよい。
【0077】
ここで、タスク取得部162は、取得候補として選択したタスクのうち、所定の取得条件を満たすタスクを取得するようにしてもよい。取得条件は、種々設定されうる。
【0078】
例えば、タスク取得部162は、ユーザについて現在又は過去に適用されているタスクを識別するタスク識別子を取得し、取得したタスク識別子に基づいてユーザに対応する1以上のタスクを取得するように構成されていてもよい。本実施の形態においては、タスク取得部162は、ユーザについて現在適用されているタスクとは異なるタスクを取得する。この場合、取得条件は、ユーザについて現在適用されているタスクとは異なるタスクであることであると表現することができる。例えば、タスク取得部162は、学習情報を用いて取得した課題識別子に対応するタスクのうち、現在適用されているタスクとは異なるタスクを優先的に取得するように構成されている。なお、本実施の形態において、タスク取得部162は、学習情報を用いて取得した課題識別子に対応するタスクのすべてが現在適用されているタスクである場合には、これらのタスクを取得するように構成されているが、これに限られない。このように、現在適用されているタスクとは異なるタスクが取得されるようにすることにより、ユーザにとって新鮮味のあるタスクをユーザに提示することができるようになる。なお、タスク取得部162は、現在だけではなく過去の所定期間に適用されていたタスクにも該当しないタスクを取得するように構成されていてもよい。また、これとは異なり、タスク取得部162は、課題識別子に対応するタスクのうち、現在又は過去に適用されていたことのあるタスクを優先的に取得するようにしてもよい。この場合、取得条件は、現在又は過去に適用されていたことのあるタスクと同一であることであると表現することができる。このようにすることにより、ユーザにとってなじみがあり取り組みやすいタスクを提示することができるようになる。なお、このように過去に適用されているタスクのタスク識別子に基づいて今回のタスクを取得する場合において、過去に適用されているタスクのうち、ユーザが完了させたタスク(達成したタスク、行ったタスクなどといってもよい)に基づいて今回のタスクを取得するようにしてもよい。すなわち、現在又は過去に適用されているタスクのタスク識別子と、当該タスクの遂行情報とに基づいて、今回のタスクを取得するように構成されていてもよい。
【0079】
タスク取得部162は、取得したタスクを、ユーザ識別子に対応付けて、ユーザ情報格納部115に蓄積する。なお、タスク取得部162は、取得したタスクを、ユーザに対して出力するべきタスクとして蓄積するようにしてもよいし、ユーザが取り組むべきタスクとしてユーザに対して適用した状態で蓄積するようにしてもよい。
【0080】
なお、タスク取得部162は、このようなタスクの取得に関して用いる所定の方法を、ユーザの基礎情報に基づいて、適時変更してもよい。具体的には、例えば、タスク取得部162は、ユーザの性別や年齢、身長、体重、既往歴や所定のアンケート結果等などに応じて、異なる方法により音情報を用いた課題識別子の取得や、課題識別子に対応するタスクのうち取得するタスクの選択を行うように構成されていてもよい。すなわち、タスク取得部162は、ユーザの基礎情報に基づいて、タスクを取得するようにしてもよい。
【0081】
タスク出力部168は、タスク取得部162により取得されたタスクの情報を出力する。なお、タスクの情報の出力とは、送信部170によりユーザの端末装置600に対して情報を送信することであったり、ユーザが端末装置600等を用いて情報を取得することができるように、情報処理装置100の格納部110又は他の装置に情報を記憶させること(電子メール等のメッセージの送信も含まれる)であったり、なんでもよい。タスク出力部168が出力するタスクの情報は、例えば、タスクを識別するタスク識別子と、それに対応するその他の情報(例えば、タスク対応情報においてタスク識別子に対応する情報)とを含むものであるが、これに限られない。例えば、タスク識別子のみであってもよい。この場合、タスク識別子を受信した端末装置600等において、タスク識別子に対応するその他の情報が取得されるようにしてもよい。
【0082】
なお、本実施の形態において、タスク取得部162は、2以上のタスクを取得候補として特定した場合において、当該2以上のタスクのうちランダムに特定した一のタスクの情報を取得するようにしてもよい。このことは、タスク出力部168が、タスク取得部162により2以上のタスクが取得された場合に、ランダムに特定した一のタスクの情報を出力すると表現してもよい。なお、タスク出力部168は、タスク取得部162により3以上のタスクが取得された場合に、ランダムに特定した2以上のタスクの情報を出力するように構成されていてもよい。また、タスク出力部168は、タスク取得部162により2以上のタスクが取得された場合に、上記以外の方法で、取得されたタスクの数よりも少ない数のタスクを出力するようにしてもよい。
【0083】
送信部170は、情報を、ネットワークを介して情報処理システム1を構成する他の装置に送信する。送信部170は、例えば、端末装置600に対して情報を送信する。換言すると、送信部170は、例えば、端末装置600に対して情報を出力する。
【0084】
次に、端末装置600の構成について説明する。
【0085】
図3に示されるように、端末装置600は、端末格納部610、端末受信部620、端末受付部630、端末処理部640、端末出力部660、端末送信部670、及びセンサ部680を備える。端末出力部660は、表示部661を備える。センサ部680は、マイク681及び加速度センサ683を備える。
【0086】
端末格納部610は、音情報格納部611、機器識別情報格納部613、及び生活情報格納部615を備える。
【0087】
音情報格納部611には、端末装置600のセンサ部680を用いて録音された音情報が蓄積される。音情報は、端末送信部670により情報処理装置100に送信されるが、送信が完了した場合には音情報格納部611から削除されるようにしてもよいし、そのまま所定の期間が経過するまで保持されるようにしてもよいし、ユーザによる削除操作があるまで永続的に保持されるようにしてもよい。
【0088】
機器識別情報格納部613には、機器識別情報が格納されている。機器識別情報は、端末装置600の型式を識別可能な情報であるが、これに限られない。機器識別情報格納部613に対しては、異なる情報が書き込み不能であってもよい。
【0089】
生活情報格納部615には、生活情報が蓄積される。生活情報は、端末送信部670により情報処理装置100に送信されるが、送信が完了した場合には生活情報格納部615から削除されるようにしてもよいし、そのまま所定の期間が経過するまで保持されるようにしてもよいし、ユーザによる削除操作があるまで永続的に保持されるようにしてもよい。
【0090】
生活情報格納部615に蓄積される生活情報は、ユーザが入力した情報又はそれに基づく情報を含むものであってもよい。これらの情報は、例えば、端末受付部630により受け付けられた情報であってもよいし、端末受付部630により受け付けられた情報に基づいて演算等を行うことにより端末処理部640が取得した情報であってもよい。
【0091】
また、生活情報格納部615に蓄積される生活情報は、計測値又はそれに基づく情報を含むものであってもよい。これらの情報は、例えば、センサ部680により計測された情報であってもよいし、センサ部680により計測された情報に基づいて演算等を行うことにより端末処理部640が取得した情報であってもよい。また、端末装置600に対して通信可能に接続されたセンサ装置によって測定等が行われ、端末装置600に送信された情報であってもよい。
【0092】
端末受信部620は、情報処理装置100や、その他の装置から送信された情報を、ネットワークを介して受信する。端末受信部620は、受信した情報を、例えば端末格納部610に蓄積し、端末処理部640などが取得できるようにする。
【0093】
端末受付部630は、端末装置600を使用するユーザによる、端末装置600に対する種々の入力操作を受け付ける。操作は、例えば、図示しない入力装置を用いて行われるが、これに限られない。端末受付部630は、例えば、マイク681により入力された音声による入力操作を受け付けるようにしてもよい。
【0094】
端末処理部640は、端末装置600の各部を用いて、種々の情報処理動作を行う。
【0095】
端末出力部660は、例えばディスプレイデバイスである表示部661に表示することなどにより、情報の出力を行う。なお、情報の出力方法はこれに限られず、音声等をスピーカーなどから出力することなどにより行われるようにしてもよい。
【0096】
端末送信部670は、例えば端末処理部640等により取得した情報をネットワークを介して送信する。
【0097】
センサ部680は、例えば、マイク681及び加速度センサ683のほか、気圧センサ等を有していてもよい。センサ部680は、マイク681を用いた録音や、計測事項について計測を行い、得られた音声データや計測値などの情報を出力する。得られた情報は、例えば、端末格納部610に蓄積される。ここで、計測値は、例えば加速度センサにより取得された加速度の推移を示す値や、気圧センサにより取得された気圧の推移を示す値などであるが、これに限られない。センサ部680には、例えば、脈拍センサや、照度センサや、カメラや、GPSなどにより位置を特定可能な位置情報センサなどが含まれてもよい。また、センサ部680は、時間の経過を計測するタイマ等であってもよい。本実施の形態において、センサ部680は、消費された熱量や、歩数などのユーザの活動量に関する情報や、ユーザの起床時刻、就寝時刻や、通勤時間など、ユーザの生活習慣に関する情報を取得するための活動量計として機能する。なお、センサ部680により得られる計測値に基づいて、例えばユーザが生活する地域や、気候や、騒音環境など、ユーザの生活環境に関する情報などが取得され、端末格納部610に蓄積されるようにしてもよい。
【0098】
なお、上述の格納部110や、端末格納部610は、不揮発性の記録媒体が好適であるが、揮発性の記録媒体でも実現可能である。これらには、それぞれの装置において取得された情報などがそれぞれ格納されるが、情報等が記憶される過程はこれに限られない。例えば、記録媒体を介して情報等が記憶されるようになってもよく、通信回線等を介して送信された情報等が記憶されるようになってもよく、あるいは、入力デバイスを介して入力された情報等が記憶されるようになってもよい。
【0099】
また、上述の処理部140や、端末処理部640は、通常、MPUやメモリ等から実現されうる。処理部140や、端末処理部640の処理手順は、通常、ソフトウェアで実現され、当該ソフトウェアはROM等の記録媒体に記録されている。但し、ハードウェア(専用回路)で実現してもよい。
【0100】
また、受付部130や端末受付部630により受付可能な情報の入力に用いられうる入力手段は、テンキーやキーボードやマウスやメニュー画面によるものなど、何でもよい。受付部130や端末受付部630は、テンキーやキーボード等の入力手段のデバイスドライバーや、メニュー画面の制御ソフトウェア等で実現されうる。
【0101】
また、受信部120や、端末受信部620は、通常、無線又は有線の通信手段で実現されるが、放送を受信する手段で実現されてもよい。
【0102】
また、送信部170や、端末送信部670は、通常、無線又は有線の通信手段で実現されるが、放送手段で実現されてもよい。
【0103】
次に、本実施の形態に係る情報処理システム1をユーザが用いる際に行われる情報処理装置100の動作の一例について説明する。本実施の形態において、ユーザは、例えば、端末装置600を介して情報処理装置100にアクセスを行ったり情報処理装置100から送信される情報を受信したりしながら、端末装置600において所定のアプリケーションを動作させることにより、情報処理システム1を利用することができる。なお、所定のアプリケーションとは、例えば、情報処理装置100から送信される情報を用いて動作する専用のアプリケーションであってもよいし、情報処理装置100において提供されるウェブアプリケーションを使用可能に表示等するウェブブラウザ等であってもよい。
【0104】
本実施の形態において、情報処理システム1は、典型的には、以下のように用いられる。すなわち、ユーザは、端末装置600を用いて自身の腹部音を録音する。そうすると、音情報が端末装置600から情報処理装置100に送信され、情報処理装置100においてタスクが取得される。情報処理装置100は、取得したタスクを端末装置600に送信(出力)する。端末装置600は、タスクを受信し、端末出力部660によってティスプレイデバイスにタスクを含む情報を表示する。これにより、ユーザは、情報処理システム1により自身が遂行するべきものとしてお勧めされたタスクの情報を確認することができる。腹部音に応じて適切なタスクが提示されるので、ユーザは、自身の健康に関連するタスクを知ったり、当該タスクに取り組んだりすることができる。このような情報処理システム1の動作が行われる場合において、情報処理装置100は、例えば以下のようにして種々の動作を行う。これらの動作は、処理部140が、各部を用いながら制御動作等を実行することにより行われる。
【0105】
図4は、同情報処理装置100の動作の一例を示すフローチャートである。
【0106】
(ステップS101)処理部140は、受信部120により、端末装置600等から送信された情報を受信したか否かを判断する。受信したと判断した場合はステップS102に進み、そうでない場合はステップS103に進む。
【0107】
(ステップS102)処理部140は、受信した情報に基づいてユーザを識別し、ユーザ識別子に対応付けて、受信した情報をユーザ情報格納部115に蓄積する。例えば、生活情報、音情報、又は機器識別情報などが、端末装置600からユーザ識別子に対応付けて送信されると、処理部140は、受信した情報を、そのユーザ識別子に対応付けてユーザ情報格納部115に蓄積する。
【0108】
(ステップS103)処理部140は、タスクを取得することについてのトリガが発生した(トリガがキックされた)か否かを判断する。換言すると、処理部140は、タスクの取得を開始する条件が満たされたか否かを判断する。トリガが発生したと判断した場合には、ステップS104に進む。そうでない場合には、ステップS101に戻る。
【0109】
なお、例えば、端末装置600を通じて、ユーザから、タスクを取得することについての指示が行われたこと(指示に対応する所定の情報が送信されたこと)などを上記のトリガとすることができるが、トリガはこれに限られない。例えば、所定の時刻になったことや、音情報やその他の生活情報を新たに受信したことなど、種々の条件が満たされたことをトリガとすることができる。
【0110】
(ステップS104)処理部140は、タスク取得部162により、タスク取得処理を行う。タスク取得処理については、後述する。タスク取得処理により、ユーザのタスクの情報が取得され、ユーザ情報格納部115に蓄積される。
【0111】
(ステップS105)処理部140は、タスク出力部168により、取得したタスクの情報を用いて、出力する情報を構築する。本実施の形態においては、タスクの情報を端末装置600で表示させるための情報が構築される。
【0112】
(ステップS106)処理部140は、タスク出力部168により、対象となるユーザに対して、構築した情報を出力する。すなわち、処理部140は、送信部170により、ユーザが使用する端末装置600に対して、タスクについて構築した情報を出力する。これにより、情報を受信した端末装置600において、タスクに関する表示を行うことができる。
【0113】
図5は、同情報処理装置100のタスク取得処理の一例を示すフローチャートである。
【0114】
(ステップS111)タスク取得部162は、腹部音を録音して得られた音声データである音情報から、スペクトログラムを生成する。
【0115】
(ステップS112)タスク取得部162は、ユーザ情報格納部115から、対象となるユーザのユーザ識別子に基づいて、生成したスペクトログラムと、当該ユーザに関する生活情報及び過去のユーザ情報などを取得する。基礎情報を取得してもよい。
【0116】
(ステップS113)タスク取得部162は、学習情報格納部111に格納されている学習情報のうち、音情報に対応する機器識別情報に対応する学習情報を、使用する学習情報として選択する。
【0117】
(ステップS114)タスク取得部162は、入力情報を選択した学習情報に対して適用して、出力情報を取得する。これにより、本実施の形態においては、課題識別子が取得される。
【0118】
(ステップS115)タスク取得部162は、取得された課題識別子に対応するタスクを取得する(対応タスク取得処理)。対応タスク取得処理については、後述する。
【0119】
(ステップS116)タスク取得部162は、取得されたタスクを対象ユーザのユーザ識別子に対応付けて、ユーザ情報格納部115に蓄積する。その後、図4の処理に戻る。
【0120】
なお、端末装置600から送信された音情報がスペクトログラムである場合など、ユーザ情報格納部115に格納された音情報がスペクトログラムである場合には、ステップS121の処理は行われないようにすればよい。また、スペクトログラムを入力画像とせず、録音された音声データをそのまま音情報として用いるようにしてもよい。
【0121】
図6は、同情報処理装置100で用いられるタスク対応情報の一例を示す図である。
【0122】
図6に示されるように、タスク対応情報には、例えば課題識別子と、タスクを識別するタスク識別子とが対応付けられている。本実施の形態においては、タスク識別子に対応する、タスクの名称、タスクについての説明文、タスクに対応する商品を識別する商品識別子などが、さらにタスク対応情報に含められている。なお、タスク対応情報はこれに限られず、他の属性の属性値がさらに含まれていてもよいし、上述のうちいずれかの属性値が含まれていなくてもよい。
【0123】
図6においては、一例として、種々の属性値が挙げられている。課題識別子としては、低蠕動運動である状態を示す「蠕動運動」や、「下痢気味」、「便秘気味」というような、課題を識別する文字列が含まれている。タスク識別子としては、タスク名称やタスク説明の各属性値で示されるようなタスクを一意に識別可能な文字列が含まれている。商品識別子としては、例えばタスクの遂行に関連する特定の商品がある場合に、その商品を識別可能な文字列が含まれている。なお、各識別子やその他の属性値は、このような態様に限られず、他の資源を示す情報や、他のテーブル等で用いられるキーの値などであってもよい。
【0124】
図7は、同情報処理装置100の対応タスク取得処理の一例を示すフローチャートである。
【0125】
図7に示される例では、タスク取得部162は、取得候補となるタスクが1つである場合には当該タスクを取得する。他方、タスク取得部162は、取得候補となるタスクが2以上ある場合において、これまで(現在又は過去に)適用されているタスクとは異なる一のタスクを取得する。そのようなタスクが取得候補となっていない場合には、タスク取得部162は、取得候補からランダムに選択した一のタスクを取得する。
【0126】
(ステップS151)タスク取得部162は、タスク対応情報を取得した課題識別子を用いて検索し、課題識別子に対応するタスクを特定する。また、タスク取得部162は、特定したタスクの数が2以上であるか否かを判断する。2以上であると判断した場合にはステップS153に進み、そうでない場合にはステップS152に進む。
【0127】
(ステップS152)タスク取得部162は、1つのみ特定されたタスクを取得し、図5の処理に戻る。
【0128】
(ステップS153)タスク取得部162は、カウンタiにゼロをセットする。カウンタiをリセットすると言ってもよい。
【0129】
(ステップS154)タスク取得部162は、カウンタiを1だけインクリメントする。カウンタiの値に1を加えると言ってもよい。
【0130】
(ステップS155)タスク取得部162は、特定したタスクのうち、i番目のタスクがあるか否かを判断する。タスクがある場合にはステップS156に進み、そうでない場合はステップS158に進む。
【0131】
(ステップS156)タスク取得部162は、i番目のタスクが、所定の取得条件を満たすものであるか否かを判断する。取得条件を満たすものであると判断された場合にはステップS157に進み、そうでない場合はステップS154に戻る。ここで、取得条件は、例えば、ユーザについて現在又は過去に適用されているタスクとは異なるタスクであることである。
【0132】
(ステップS157)タスク取得部162は、i番目のタスクを選択する。その後、ステップS159に進む。
【0133】
(ステップS158)タスク取得部162は、取得候補のタスクからランダムに一のタスクを選択する。その後、ステップS159に進む。
【0134】
(ステップS159)タスク取得部162は、選択した一のタスクを取得する。その後、図5の処理に戻る。
【0135】
このように、対応タスク取得処理により一のタスクが取得されると、当該タスクの情報が出力される。したがって、複数のタスクが取得候補となるような場合においても、それらのうち一のタスクの情報を選別してユーザに知らせることができる。そのため、ユーザは、タスクが多いことによる過度の負担感を覚えることなく、タスクの情報を知ったり、当該タスクに取り組んだりすることができる。また、上述の例では、できるだけ、現在又は過去のタスクとは異なるタスクが取得され、出力される。したがって、ユーザは、自身にとって新鮮味のあるタスクを、優先的に、知ったり当該タスクに取り組んだりすることができる。
【0136】
次に、本実施の形態にかかる情報処理システム1の動作の具体例について、ユーザが使用する端末装置600の画面遷移について示しながら説明する。
【0137】
以下の具体例において、情報処理システム1が、ユーザが健康的に生活できるように支援するための健康支援アプリケーションを提供する場合を想定する。健康支援アプリケーションは、ユーザの生活情報に関する入力操作を受け付けると共に、健康を維持するために有用な情報をユーザに提供する。健康支援アプリケーションは、ユーザが端末装置600において所定のアプリケーションを実行させて、端末装置600と情報処理装置100との間で通信が行われることにより実現されるものである。以下の健康支援アプリケーションの画面例は、端末処理部640の制御に基づいて、端末出力部660により表示されるものである。
【0138】
図8は、同端末装置600の画面遷移の一具体例を示す第1の図である。
【0139】
図8においては、健康支援アプリケーションのタスク表示画面905が示されている。タスク表示画面905には、例えば、ユーザについて現在設定されているタスクついての情報を表示するタスク表示部951と、タスクの完了回数などの遂行実績に関する情報を表示する遂行実績表示部953と、新たにタスクの提案を実行させるためのタスク提案ボタン955と、タスクの設定履歴を確認するための履歴表示ボタン957などが含まれる。ユーザは、タスク提案ボタン955を操作することで、腹部音の録音を端末装置600に実行させて、タスク提案画面906に遷移することができる。ユーザは、履歴表示ボタン957を操作することで、タスクの設定記録を確認することができる。タスク提案ボタン955が操作されると、腹部音の録音が行われた後、タスク提案画面906に遷移する。
【0140】
タスク表示部951は、例えば、タスクの名称やその説明文などを含むものである。なお、タスク表示部951は、設定されているタスクの遂行状況に関する情報が含まれていてもよい。例えば、タスクの遂行が完了したかどうかや、遂行度合いなどについて示す情報が含まれていてもよい。
【0141】
図9は、同端末装置600の画面遷移の一具体例を示す第2の図である。
【0142】
図9においては、健康支援アプリケーションのタスク提案画面906が示されている。図9に示されるように、タスク提案画面906には、例えば、出力されたタスクを表示するタスク表示部961と、表示されているタスクをユーザが遂行すべきものとして設定するための操作を受け付けるためのタスク設定ボタン963とが含まれる。ユーザは、タスク表示部961に表示されているタスクを確認することで、当該タスクが自身の健康状態の向上に効果的に寄与する可能性があることを認識することができる。また、ユーザは、タスク設定ボタン963を操作することで、表示されているタスクを自身が遂行すべきものとして容易に設定することができる。すなわち、情報処理装置100によりこのようなタスクの情報を端末装置600に出力し、タスク提案画面906を表示させることにより、ユーザに、健康状態を効果的に改善させるための動機付けを容易にかつ効果的に行うことができる。
【0143】
本具体例において、タスク提案画面906には、さらに、関連情報表示部964が含まれている。関連情報表示部964には、出力された情報に含まれる、タスクに関連する情報が表示される。例えば、タスク表示部961に表示されているタスクの説明や、当該タスクに関連する商品についての情報等を含めることができる。これにより、ユーザに、遂行すべきタスクに関する情報をより詳しく認識させたり、関連する商品の購入の動機付けを効果的に行ったりすることができる。なお、タスクに関連する情報は、例えば、タスク対応情報に基づく情報であればよいが、これに限られない。
【0144】
以上説明したように、情報処理装置100は、格納部110に格納されている学習情報と音情報とを用いて、以下のような情報処理方法を実現可能であるといえる。すなわち、情報処理装置100は、一のユーザの、腹部から出る音である腹部音に関する音情報を取得し、取得された音情報を含む入力情報と、予め用意された学習情報とを用いて、ユーザに対応する1以上のタスクを取得し、取得したタスクの情報を出力する。音情報に基づいて取得されたタスクが出力されるので、ユーザは、客観的に選ばれた自身に適したタスクについて容易に知ることができる。本実施の形態において、課題識別子に対応するタスクが出力されるので、ユーザは、ユーザの腸の調子に関する課題に対応するタスクについて容易に知ることができる。
【0145】
(実施の形態1の変形例の説明)
【0146】
上述の実施の形態1においては、学習情報の出力情報に含まれる課題識別子に対応するタスクが取得され、出力されるが、学習情報の出力情報に、タスクを識別可能な情報が含まれるようにしてもよい。すなわち、学習情報として、音情報を含む入力情報と、腸の調子を改善させるためのタスクを識別するタスク識別子を含む出力情報とを有する2以上の教師データを用いて構成された情報が用いられてもよい。この場合、タスク取得部162は、音情報取得部141により取得された音情報を含む入力情報を学習情報に適用することにより、タスク識別子を含む出力情報を取得する。すなわち、タスクを取得する。そして、タスク出力部168は、取得されたタスクの出力を行う。このような変形例においては、例えば、次に説明するようにタスク取得処理が行われるようにすればよい。
【0147】
図10は、同情報処理装置100のタスク取得処理の一例を示すフローチャートである。
【0148】
ステップS611からステップS613の処理は、上述の実施の形態1のステップS111からステップS113の処理と同様である。すなわち、タスク取得部162は、音情報からスペクトログラムを生成し、ユーザのユーザ識別子に基づいて種々の情報を取得し、使用する学習情報を選択する。
【0149】
(ステップS614)タスク取得部162は、入力情報を、選択した学習情報に対して適用して、出力情報を取得する。ここで、本実施の形態においては、タスク識別子の情報を含む出力情報が取得される。これにより、本実施の形態においては、タスク識別子、すなわちタスクが取得される。
【0150】
(ステップS615)タスク取得部162は、取得されたタスクを、対象ユーザのユーザ識別子に対応付けて、ユーザ情報格納部115に蓄積する。その後、図4の処理に戻る。
【0151】
このように、学習情報を用いて得られる出力情報にユーザ識別子が含まれるように構成されており、タスク出力部162が学習情報を用いてタスクを取得するように構成されている場合においても、上述と同様の効果を得ることができる。
【0152】
(実施の形態2)
【0153】
実施の形態2の概要を、上述の実施の形態1とは異なる部分について説明する。実施の形態2では、情報処理装置200と、実施の形態1と同様の構成を有する端末装置600とを含む情報処理システム1が用いられる。本実施の形態では、情報処理装置100に替えて、腸の調子を示すスコアを用いてタスクを出力するように構成されている情報処理装置200が用いられる点が実施の形態1とは異なっている。
【0154】
すなわち、本実施の形態において、学習情報は、音情報を含む情報を入力情報とし、腸の活動状態に関する所定の指標の値を出力情報とするようにして作成されたものであり、情報処理装置200は、学習情報を用いて取得した所定の指標の値を用いてタスクを選択する。ここで所定の指標は、例えば、便通の状態及び単位時間当たりの腸蠕動運動の回数、腹部音の鳴る頻度のうち少なくとも1つであることが好ましい。また、所定の指標に対応付けられたタスクが予め用意されており、取得された所定の指標の値に基づいて、タスクが出力されるように構成されている。以下、このように構成された情報処理システム1の情報処理装置200について説明する。
【0155】
図11は、本発明の実施の形態2に係る情報処理装置200のブロック図である。
【0156】
情報処理装置200は、上述の実施の形態1と同様に構成されている格納部110、受信部120、受付部130、及び送信部170を備えている。また、情報処理装置200は、処理部140に替えて、処理部240を備えている。
【0157】
処理部240は、音情報取得部141、機器識別情報取得部143、生活情報取得部145、学習情報生成部147、及びタスク出力部168を備えている。また、本実施の形態において、処理部240は、タスク取得部262と、腸スコア出力部161とを備えている。
【0158】
本実施の形態において、学習情報生成部147は、音情報を含む学習入力情報と、腸の活動状態に関する所定の指標の値を含む出力情報との組を2以上を用いて、機械学習により、学習情報を生成する。すなわち、音情報を入力情報として所定の指標の値を含む出力情報を出力する学習情報が、学習情報格納部111に格納されている。
【0159】
タスク取得部262は、本実施の形態において、腸スコア取得部149を備えている。タスク取得部262は、腸スコア取得部149により、音情報取得部141により取得された音情報を含む入力情報を学習情報に適用することによって所定の指標の値を取得する。そして、タスク取得部262は、取得した所定の指標の値を用いてタスクを取得する。
【0160】
腸スコア取得部149は、音情報取得部141により取得された音情報を含む入力情報と、予め用意された学習情報とを用いて、ユーザの腸の調子に関する腸スコアを取得する。本実施の形態において、腸スコア取得部149は、要素スコア取得部151を有する。要素スコア取得部151は、腸関係スコア取得部152、排泄スコア取得部153、飲食スコア取得部154、及び活動状況スコア取得部155を有する。
【0161】
腸スコア取得部149は、本実施の形態において、学習情報格納部111に格納されている学習情報を用いて、所定の指標の値を取得し、この出力指標の値を用いて、腸スコアを取得する。所定の指標の値を取得する処理は、例えば後述の腸関係スコア取得部152により行われる。所定の指標としては、例えば、便通の状態、単位時間当たりの腸蠕動運動の回数のうち少なくとも1つが用いられる。腸蠕動運動の回数は、所定レベル以上の腹部音が鳴る頻度(以下、単に腸音の頻度ということがある)といってもよい。なお、腸スコア取得部149は、機器識別情報取得部143により取得された機器識別情報に対応する学習情報を、学習情報格納部111から取得し、取得した学習情報を用いて、腸スコアを取得するように構成されている。
【0162】
本実施の形態においては、腸スコア取得部149は、要素スコア取得部151により取得された要素スコアを用いて腸スコアを取得する。要素スコア取得部151は、以下に説明するように、各部により、入力情報に基づいて、2以上の評価要素のそれぞれについての要素スコアを取得する。2以上の評価要素としては、例えば、腸関係の要素、排泄、飲料、食事、活動状況などが挙げられる。すなわち、本実施の形態において、要素スコアとして、例えば、腸運動スコア、腸状態スコア、排泄スコア、飲料スコア、食事スコア、及び活動状況スコアなどが用いられる。各スコアは、対象とする事項の状態や良好な程度表す数値やグレード等を示す符号等であり、ユーザにとって簡便に把握可能な情報である。
【0163】
腸関係スコア取得部152は、音情報取得部141により取得された音情報と学習情報とを用いて、便通の状態(正常、下痢、便秘など)に関する腸状態スコアと、腸の蠕動運動(頻度等)に関する腸運動スコアとを取得する。本実施の形態において、腸関係スコア取得部152は、機械学習の手法により、音情報取得部141により取得された音情報を学習情報に入力することで出力指標の値を取得する。そして、出力指標の値に基づいて、腸関係スコア(腸状態スコア及び腸運動スコア)を取得する。
【0164】
ここで、本実施の形態においても、処理部240において用いられる音情報は、スペクトログラムであってもよいし、その他の音声データ等であってもよい。また、処理部240においても、学習情報の生成や利用に伴い、基礎情報等のユーザ情報を含む学習入力情報を用いるように構成されていてもよい。また、腸関係スコア取得部152は、ユーザ情報に基づいて特定される識別子に対応するタイプの学習情報を学習情報格納部111から取得して、当該学習情報を利用して腸関係スコアを取得するように構成されていればよい。これにより、より高精度の出力結果を得ることができる。
【0165】
排泄スコア取得部153は、排泄関係情報に基づいて、排泄スコアを取得する。
【0166】
飲食スコア取得部154は、飲食情報に基づいて、飲料スコア及び食事スコアを取得する。
【0167】
活動状況スコア取得部155は、活動状況情報に基づいて、活動状況スコアを取得する。
【0168】
これらの要素スコア取得部151の各部は、出力指標の値や各種生活情報に基づく要素スコアの取得を、例えば、出力指標の値や各種生活情報の内容が所定の条件を満たすか否かに基づいて行う。所定の条件は、各要素毎、各要素の各観点毎に設定されうる。例えば、所定の条件が満たされる場合に、第1の所定の点数を要素スコアに反映させ、そうでない場合には第2の所定の点数を要素スコアに反映させるというようにすることで、要素スコアを取得することができる。具体的には、例えば、出力指標の値として腸音の頻度が得られている場合に、腸音の頻度が所定の範囲内であれば、第1の所定の点数を基準となる腸運動スコアに加算し、そうでない場合は第2の所定の点数を基準となる腸運動スコアから減算するようにしてもよい。
【0169】
要素スコア取得部151の各部は、取得した要素スコアを、ユーザ識別子に対応付けて、ユーザ情報格納部115に蓄積する。
【0170】
なお、要素スコア取得部151の各部は、出力指標の値や各種生活情報の内容と所定の基準とを比較し、その結果に応じて、所定の計算式を用いるなどして要素スコアを算出してもよい。また、基準となる閾値を複数用意し、出力指標の値や各種生活情報の内容が該当する条件範囲内に対応する所定の点数を要素スコアに反映させるようにしてもよい。また、腸運動、腸状態、排泄、飲料、食事、活動状況などの各要素について、複数の評価観点(基準値と比較する観点など)を設け、観点毎に基準値と比較した結果に応じて所定の点数を要素スコアに反映させるようにしてもよい。また、反映させる点数を、予め、複数の観点軸で構成される空間においてマッピングした情報(例えば、n次元のルックアップテーブル)に基づいて、該当する点数を要素スコアに反映させるようにしてもよい。
【0171】
要素スコア取得部151の各部は、ユーザ情報格納部115に格納されている当該ユーザについて過去に取得された要素スコア、又は過去の時点における出力指標の値若しくは各種生活情報などに基づいて、要素スコアを取得するようにしてもよい。例えば、前回取得された要素スコアに対して、今回の点数を反映させることで、今回の要素スコアを取得するようにしてもよい。また、過去の所定の期間における出力指標の値又は各種生活情報と、今回の出力指標の値又は各種生活情報とを用いて、これらの平均値等を利用して要素スコアを取得してもよい。過去の所定数の出力指標の値又は各種生活情報と、今回の出力指標の値又は各種生活情報とのそれぞれについて特定した点数を用いて(合算するなど)、要素スコアを取得してもよい。
【0172】
なお、要素スコア取得部151の各部が、このような要素スコアの取得に関して設定される条件、比較する基準値、基準となる要素スコア、要素スコアに反映する点数、要素スコアに点数を反映する方法(加算、減算、乗算等)などの因子を、ユーザの基礎情報に基づいて、適時設定してもよい。すなわち、要素スコア取得部151の各部は、ユーザの基礎情報に基づいて、要素スコアを取得するようにしてもよい。具体的には、例えば、要素スコア取得部151の各部が、ユーザの性別や年齢に応じて異なる因子を適用して、要素スコアを取得するように構成されていてもよい。
【0173】
本実施の形態において、腸スコア取得部149は、このようにして腸関係スコア取得部152により取得した腸運動スコア及び腸状態スコアと、排泄スコア取得部153により取得した排泄スコアと、飲食スコア取得部154により取得した飲料スコア及び食事スコアと、活動状況スコア取得部により取得した活動状況スコアとを用いて、腸スコアを取得する。腸スコアの取得は、例えば、各要素スコアを、所定の方法で加算や乗算を行うなど、所定の計算式に適用して算出することにより行われてもよい。また、各要素スコアを入力として腸スコアを出力とするようにして機械学習の手法を用いて構成された学習器を用いて行わるなどしてもよい。各要素スコアは、必要に応じて正規化したりするなどしたうえで腸スコアの取得に用いるようにしてもよい。
【0174】
腸スコア取得部149は、取得した腸スコアを、ユーザ識別子に対応付けて、ユーザ情報格納部115に蓄積する。
【0175】
なお、腸スコア取得部149は、ユーザ情報格納部115に格納されている当該ユーザについて過去に取得された腸スコアに基づいて、今回の腸スコアを取得するようにしてもよい。例えば、前回の腸スコアに基づく基準のスコアに対して今回の各要素スコアに応じた点数を反映させることで、今回の腸スコアを取得するようにしてもよい。
【0176】
腸スコア出力部161は、腸スコア取得部149により取得された腸スコアを出力する。本実施の形態では、腸スコア出力部161は、例えば腸スコア等の情報を、端末装置600に送信することにより出力を行うが、これに限られない。例えば、情報処理装置100が備えるディスプレイに文字又は画像等により腸スコアを表示させることにより出力が行われてもよい。
【0177】
本実施の形態において、タスク取得部262は、腸スコア取得部149において学習情報を用いて取得された腸関係スコアに基づいて、タスクを取得する。なお、タスク取得部262は、腸関係スコアに限られず、腸スコアや他の要素スコアなどにも基づいて、タスクを取得するように構成されていてもよい。
【0178】
タスク取得部162は、学習情報を用いて取得した所定の指標の値(スコア)が、一の選択条件を満たす場合に、当該選択条件に対応するタスクを取得するように構成されている。すなわち、本実施の形態においては、2以上のタスクのそれぞれについて、所定の指標の値に関する選択条件が予め設定されている。ここで選択条件とは、例えば、ある指標の閾値と値との関係が所定の状態であることをいう。所定の状態とは、例えば、大きいこと、小さいこと、等しいこと、例えば所定の比であるなど所定の関数で示される関係であること、などをいうが、これに限られない。例えば、所定の内容のマッサージを施すというタスクに対して、例えば、腸蠕動運動についての選択条件として、単位時間あたりの蠕動運動回数が所定値以下であることなどが設定されうる。このような選択条件とタスクとの対応関係は、例えば、タスク対応情報として、タスク格納部118に格納されていればよいが、これに限られない。
【0179】
図12は、同情報処理装置200で用いられるタスク対応情報の一例を示す図である。
【0180】
図12に示されるように、タスク対応情報には、例えば選択条件と、タスクを識別するタスク識別子とが対応付けられている。また、実施の形態1と同様に、タスク識別子に対応する、タスクの名称、タスクについての説明文、タスクに対応する商品を識別する商品識別子などが、さらにタスク対応情報に含められている。なお、タスク対応情報はこれに限られず、他の属性の属性値がさらに含まれていてもよいし、上述のうちいずれかの属性値が含まれていなくてもよい。
【0181】
選択条件としては、例えば、腸状態スコアが閾値X1未満であること、腸運動スコアが閾値X2未満であることなど、スコアについて閾値との比較結果が所定の状態であるかに関するものが設定されている。なお、腸の状態が良くないこと、腸蠕動運動が不良であること、などというような、スコアとは異なる値が選択条件として用いられていてもよい。この場合、例えば、タスク取得部262が、腸の状態や腸蠕動運動などについての判定結果を取得し、判定結果が選択条件を満たすものであるか否かを判断すればよい。
【0182】
本実施の形態において、情報処理装置200は、例えば以下のようにして種々の動作を行う。これらの動作は、処理部240が、各部を用いながら制御動作等を実行することにより行われる。
【0183】
図13は、同情報処理装置200の動作の一例を示すフローチャートである。
【0184】
ステップS201からステップS203の処理は、上述の実施の形態1のステップS101からステップS103の処理と同様である。タスク取得部262は、ユーザのユーザ識別子に基づいて種々の情報をユーザ情報格納部115などに蓄積する。また、タスク取得部262は、タスク取得のためのトリガが発生した場合に、次の処理に進む。
【0185】
(ステップS204)処理部240は、腸スコア取得部149により、スコア取得処理を行う。スコア取得処理については、後述する。スコア取得処理により、ユーザのタスクの情報が取得され、ユーザ情報格納部115に蓄積される。
【0186】
(ステップS205)処理部240は、タスク取得部262により、タスク取得処理を行う。タスク取得処理については、後述する。タスク取得処理により、ユーザのタスクの情報が取得され、ユーザ情報格納部115に蓄積される。
【0187】
ステップS206及びステップS207の処理は、上述の実施の形態1のステップS105及びステップS106の処理と同様である。
【0188】
図14は、同情報処理装置200のスコア取得処理の一例を示すフローチャートである。
【0189】
(ステップS211)腸スコア取得部149は、ユーザ情報格納部115から、対象となるユーザのユーザ識別子に基づいて、当該ユーザに関する音情報、生活情報、及び過去のユーザ情報などを取得する。基礎情報を取得してもよい。
【0190】
(ステップS212)腸スコア取得部149は、音情報を用いて、腸音の頻度や、腸の状態の推定結果を取得する処理を行う。以下、このような処理を、腹部音使用処理ということがある。腹部音使用処理の詳細については、後述する。
【0191】
(ステップS213)腸スコア取得部149は、取得された腸音の頻度や腸の状態の推定結果などの情報を、対象ユーザのユーザ識別子に対応付けて、ユーザ情報格納部115に蓄積する。
【0192】
(ステップS214)腸スコア取得部149は、要素スコア取得部151により、各要素に関するスコアを取得する処理を行う。以下、このような処理を、要素スコア取得処理という。本実施の形態において、要素スコア取得処理としては、腸関係スコア取得処理、排泄スコア取得処理、食事スコア取得処理、飲料スコア取得処理、及び活動状況スコア取得処理がそれぞれ行われる。それぞれの要素スコア取得処理の詳細については、後述する。
【0193】
(ステップS215)各要素スコアが得られると、腸スコア取得部149は、各要素スコアから腸スコアを取得する。このとき、腸スコア取得部149は、上述のように、例えば各要素スコアを用いて所定の方法で加算や乗算を行うなどして腸スコアを取得するが、これに限られない。
【0194】
(ステップS216)腸スコア取得部149は、取得された腸スコアや各要素スコアを対象ユーザのユーザ識別子に対応付けて、ユーザ情報格納部115に蓄積する。その後、図13の処理に戻る。
【0195】
図15は、同情報処理装置200の腹部音使用処理の一例を示すフローチャートである。
【0196】
(ステップS221)腸スコア取得部149は、腹部音を録音して得られた音声データである音情報から、スペクトログラムを生成する。なお、端末装置600から送信された音情報がスペクトログラムである場合など、ユーザ情報格納部115に格納された音情報がスペクトログラムである場合には、このような処理は行われないようにすればよい。
【0197】
(ステップS222)腸スコア取得部149は、学習情報格納部111に格納されている学習情報のうち、音情報に対応する機器識別情報に対応する学習情報を、使用する学習情報として選択する。
【0198】
(ステップS223)腸スコア取得部149は、音情報を学習情報に対して入力して、出力指標の値を出力する。本実施の形態においては、腹部音に含まれる腸音の頻度や、腸の状態の推定結果が出力される。その後、図14に示される処理に戻る。
【0199】
図16は、同情報処理装置200の腸関係スコア取得処理の一例を示すフローチャートである。
【0200】
(ステップS241)腸関係スコア取得部152は、腸運動スコアと腸状態スコアとをそれぞれ初期値(例えば、ゼロ)にリセットする。
【0201】
(ステップS242)腸関係スコア取得部152は、腸音の頻度が所定範囲内であるか否かを判断する。所定範囲内であると判断した場合はステップS243に進み、そうでない場合はステップS244に進む。
【0202】
なお、腸音の頻度が所定範囲内であることとは、例えば、所定時間内において所定レベルより大きい腸音が5回以上20回未満であることなどと設定することができるが、回数等はこれに限られない。
【0203】
(ステップS243)腸関係スコア取得部152は、腸運動スコアを10点加点する。すなわち、腸関係スコア取得部152は、腸蠕動運動については適正な状態であると判定する。ステップS245に進む。
【0204】
(ステップS244)腸関係スコア取得部152は、腸運動スコアを5点加点する。すなわち、腸関係スコア取得部152は、腸蠕動運動について不良な状態であると判定する。ステップS245に進む。
【0205】
(ステップS245)腸関係スコア取得部152は、腸の状態の推定結果が「正常」であるか否かを判断する。所定範囲内であると判断した場合はステップS243に進み、そうでない場合はステップS244に進む。腸の状態の推定結果が「下痢」又は「便秘」である場合には、ステップS247に進むこととなる。
【0206】
(ステップS246)腸関係スコア取得部152は、腸状態スコアを10点加点する。すなわち、腸関係スコア取得部152は、腸の調子が良い状態であると判定する。
【0207】
(ステップS247)腸関係スコア取得部152は、腸状態スコアを5点加点する。すなわち、腸関係スコア取得部152は、腸蠕動運動については適正な状態であると判定する。
【0208】
ステップS246又はステップS247が終了すると、腸関係スコア取得部152が以上の結果として腸運動スコア及び腸状態スコアを取得し、図14に戻る。
【0209】
図17は、同情報処理装置200の排泄スコア取得処理の一例を示すフローチャートである。
【0210】
(ステップS251)排泄スコア取得部153は、排泄スコアをそれぞれ初期値(例えば、ゼロ)にリセットする。
【0211】
(ステップS252)排泄スコア取得部153は、排泄物の形状が所定のタイプに該当するか否かを判断する。例えば、排泄関係情報に含まれるブリストルスケールのラベル値が所定の値(例えば、「バナナ」、「ぷりぷり」などの予め定められた文言)であれば、排泄物の形状が所定のタイプに該当すると判断することができる。排泄物の形状は所定のタイプに該当すると判断した場合はステップS253に進み、そうでない場合はステップS254に進む。
【0212】
(ステップS253)排泄スコア取得部153は、排泄スコアに10点を加点する。ステップS255に進む。
【0213】
(ステップS254)排泄スコア取得部153は、排泄スコアに5点を加点する。ステップS255に進む。
【0214】
(ステップS255)排泄スコア取得部153は、排泄物の量が所定範囲内であるか否かを判断する。例えば、排泄物の量として、排泄関係情報に含まれる排泄物の量に関するユーザの入力値を用いることができる。また、例えば、0グラムから200グラムまでの範囲を所定範囲として定めることができるが、これに限られない。排泄物の量が所定範囲内であると判断した場合はステップS256に進み、そうでない場合はステップS257に進む。
【0215】
(ステップS256)排泄スコア取得部153は、排泄スコアに10点を加点する。ステップS258に進む。
【0216】
(ステップS257)排泄スコア取得部153は、排泄スコアに5点を加点する。ステップS258に進む。
【0217】
(ステップS258)排泄スコア取得部153は、排泄物の臭いが臭くないか否かを判断する。例えば、排泄物の臭いとして、排泄関係情報に含まれる排泄物の臭いに関するユーザの入力値を用いることができる。排泄物の臭いが臭くないと判断した場合はステップS259に進み、そうでない場合はステップS260に進む。
【0218】
(ステップS259)排泄スコア取得部153は、排泄スコアに10点を加点する。
【0219】
(ステップS260)排泄スコア取得部153は、排泄スコアに5点を加点する。
【0220】
ステップS259又はステップS260が終了すると、排泄スコア取得部153が以上の結果として排泄スコアを取得し、図14に戻る。
【0221】
なお、ここでは腸関係スコアや排泄スコアの取得について説明したが、他の要素スコアの取得も同様に行われればよい。すなわち、食事スコアや飲料スコアに関しては、例えば、食事等のタイミングや食事等の量、食事等の内容などについての判断結果に応じてスコアに所定の点数を加算したり減算したりして、スコアが取得されるようにすればよい。また、要素スコアの基礎点としては、所定の点数とするほか、過去の履歴等に基づいて設定されるようにしてもよい。例えば、前回取得した要素スコアを今回の基礎点として設定してもよい。また、所定期間内の過去の要素スコアの情報に基づいて算出した値(例えば、平均値など)を基礎点として設定してもよい。
【0222】
図18は、同情報処理装置200のタスク取得処理の一例を示すフローチャートである。
【0223】
(ステップS311)タスク取得部262は、ユーザ情報格納部115から、対象ユーザのユーザ識別子に対応付けられている腸スコアや各要素スコアを取得する。
【0224】
(ステップS312)タスク取得部262は、取得したスコアに基づいて、タスク対応情報に含まれる各選択条件が満たされるか否かを判断する。
【0225】
(ステップS313)タスク取得部262は、満たされると判断した選択条件に対応するタスクを取得する(この処理を対応タスク取得処理と呼ぶ。)。なお、対応タスク取得処理については、例えば、実施の形態1と同様に行われるようにすればよいが、これに限られない。例えば、満たされると判断した選択条件に対応するすべてのタスクを取得するようにしてもよい。
【0226】
(ステップS314)タスク取得部262は、取得されたタスクを対象ユーザのユーザ識別子に対応付けて、ユーザ情報格納部115に蓄積する。その後、図13の処理に戻る。
【0227】
以上説明したように、実施の形態2においても、情報処理装置200は、格納部110に格納されている学習情報と音情報とを用いて、ユーザに対応する1以上のタスクを取得し、取得したタスクの情報を出力することができる。したがって、実施の形態1と同様に、ユーザは、客観的に選ばれた自身に適したタスクについて容易に知ることができる。本実施の形態において、スコアに対応するタスクが出力されるので、ユーザは、ユーザの腸の活動状態を反映する値に対応するタスクの情報を容易に知ることができる。
【0228】
なお、本実施の形態において、タスク出力部168によりタスクが出力されるのにあわせて、腸スコア出力部161により、上述のようにして取得されユーザ情報格納部115に格納されている各スコアを示す情報が出力されるようにしてもよい。ユーザが、端末装置600を用いてタスクとスコアとをともに確認できるようにすることができ、ユーザに、腸の調子を示すスコアを意識させながら、タスクを確認させ、タスクを遂行する動機付けを効果的に行うことができる。
【0229】
(実施の形態2の変形例の説明)
【0230】
スコアの取得に関する処理は、上述に限られない。例えば、腸音の頻度の抽出と、腸の状態の推定とを、互いに異なる入力情報を用いて構成された学習情報を用いて行うようにしてもよい。具体的には、例えば、入力を音情報とし、出力が腹部音部分の音情報となるように機械学習の手法を用いて構成された学習情報を用いて腸音の頻度を出力し、音情報に加えて所定の生活情報(例えば排泄情報や飲食情報など)を入力とし、出力が腸の状態の推定結果となるように機械学習の手法を用いて構成された学習情報を用いて腸の状態推定結果を出力するようにしてもよい。これにより、より高い精度で各出力結果を得ることができる。
【0231】
また、例えば、生活情報に基づいて、使用する学習情報を選択するようにしてもよい。この場合、学習情報格納部111に格納されている学習情報が、生活情報に含まれうる一以上の要素、一以上の観点に対応付けられており、腹部音使用処理において、生活情報のうち一以上の要素、一以上の観点に基づいて、使用する学習情報を選択するようにすればよい。このように腹部音使用処理が行われるようにすることで、腸音の頻度や腸の状態推定結果をより高い精度で得ることができる。
【0232】
また、例えば、音情報と生活情報とを入力し、腸関係スコアを出力するように構成された学習情報を用いて、腸関係スコア取得部152が、音情報と生活情報とから腸関係スコアを取得するようにしてもよい。この場合、生活情報のうちいずれかの要素、観点を入力情報として用いるようにすればよい。また、生活情報を用いずに、腸関係スコアを取得するようにしてもよい。また、いずれの場合も、基礎情報を入力情報として用いるようにしてもよい。なお、用いられる学習情報は、音情報と生活情報とを含む学習入力情報と腸関係スコアとの組を2以上用いて、学習情報生成部147が、当該2組以上の情報と機械学習の分類器を構成するためのモジュールとを用いて分類器を構成することにより生成されればよいし、他の装置等において同様にして生成されてもよい。例えば学習入力情報と腸関係スコアとの組が十分な数だけ得られるような場合には、それらの組み合わせの情報を用いて生成した学習情報を利用して腸関係スコアを直接出力することにより、容易にかつ高い精度で腸関係スコア及び腸スコアを得ることができる。
【0233】
なお、学習入力情報と腸スコアとの組が多数得られるような場合には、それらの情報を用いて、腸スコアを出力情報とする学習情報を機械学習の手法により構成してもよい。この場合、腸スコア取得部149は、音情報と、その他の入力情報(生活情報や基礎情報など)とを学習情報に入力し、腸スコアを取得するようにしてもよい。容易にかつ高い精度で腸スコアを得ることができる。
【0234】
(その他)
【0235】
以上の実施の形態における処理は、ソフトウェアで実現してもよい。そして、このソフトウェアをソフトウェアダウンロード等により配布してもよい。また、このソフトウェアをCDROMなどの記録媒体に記録して流布してもよい。なお、以上の実施の形態における、情報処理装置を実現するソフトウェアは、以下のようなプログラムである。つまり、このプログラムは、コンピュータを、一のユーザの、腹部から出る音である腹部音に関する音情報を取得する音情報取得部と、音情報取得部により取得された音情報を含む入力情報と、予め用意された学習情報とを用いて、ユーザに対応する1以上のタスクを取得するタスク取得部と、タスク取得部により取得されたタスクの情報を出力するタスク出力部と、として機能させる、プログラムである。
【0236】
端末装置が、上述の情報処理装置が有するようなタスクの取得及び出力に関する機能を実現するための構成の一部又は全部を有していてもよい。
【0237】
図19は、上述の実施の形態1の他の変形例に係る端末装置の構成を示すブロック図である。
【0238】
図19において、上述の実施の形態1の構成と同様の構成については、同一の符号が付されている。端末装置1600は、上述の情報処理装置100と同様に腸スコアの取得及び出力を行うことができるように構成されている。
【0239】
図19に示されるように、端末装置1600において、端末格納部610に、学習情報格納部111と、ユーザ情報格納部115と、タスク格納部118とが設けられている。また、端末処理部640が、音情報取得部141、機器識別情報取得部143、生活情報取得部145、学習情報生成部147、タスク取得部162、及びタスク出力部168を備える。音情報取得部141は、マイク681により録音した腹部音に基づいて音情報を取得可能である。機器識別情報取得部143は、端末装置1600の機器識別情報を取得する。生活情報取得部145は、端末受付部630により受け付けられたユーザが入力した情報や、センサ部680を用いて取得された情報に基づいて、生活情報を取得する。
【0240】
このように、端末装置1600が、タスクの取得及び出力を行う情報処理装置として機能するように構成されていてもよい。上述と同様の効果を得ることができる。
【0241】
なお、タスクの取得及び出力に関して、端末装置1600の一部の機能や役割が、情報処理装置100などにおいて実行されたり担われたりするようにしてもよい。例えば、学習情報生成部147が情報処理装置100側に設けられており、生成された学習情報を端末装置1600が受信して用いるように構成されていてもよい。また、例えば、情報処理装置100側に複数の学習情報が格納された学習情報格納部111が配置されており、それらの学習情報のうち端末装置1600の機器識別情報等に対応する学習情報が、端末装置1600にダウンロードされて用いられるように構成されていてもよい。
【0242】
図20は、上記実施の形態におけるコンピュータシステム800の概観図である。図21は、同コンピュータシステム800のブロック図である。
【0243】
これらの図においては、本明細書で述べたプログラムを実行して、上述した実施の形態の情報処理装置等を実現するコンピュータの構成が示されている。上述の実施の形態は、コンピュータハードウェア及びその上で実行されるコンピュータプログラムで実現されうる。
【0244】
コンピュータシステム800は、CD-ROMドライブを含むコンピュータ801と、キーボード802と、マウス803と、モニタ804とを含む。
【0245】
コンピュータ801は、CD-ROMドライブ8012に加えて、MPU8013と、CD-ROMドライブ8012等に接続されたバス8014と、ブートアッププログラム等のプログラムを記憶するためのROM8015と、MPU8013に接続され、アプリケーションプログラムの命令を一時的に記憶するとともに一時記憶空間を提供するためのRAM8016と、アプリケーションプログラム、システムプログラム、及びデータを記憶するためのハードディスク8017とを含む。ここでは、図示しないが、コンピュータ801は、さらに、LANへの接続を提供するネットワークカードを含んでもよい。
【0246】
コンピュータシステム800に、上述した実施の形態の情報処理装置等の機能を実行させるプログラムは、CD-ROM8101に記憶されて、CD-ROMドライブ8012に挿入され、さらにハードディスク8017に転送されてもよい。これに代えて、プログラムは、図示しないネットワークを介してコンピュータ801に送信され、ハードディスク8017に記憶されてもよい。プログラムは実行の際にRAM8016にロードされる。プログラムは、CD-ROM8101またはネットワークから直接、ロードされてもよい。
【0247】
プログラムは、コンピュータ801に、上述した実施の形態の情報処理装置等の機能を実行させるオペレーティングシステム(OS)、またはサードパーティープログラム等を、必ずしも含まなくてもよい。プログラムは、制御された態様で適切な機能(モジュール)を呼び出し、所望の結果が得られるようにする命令の部分のみを含んでいればよい。コンピュータシステム800がどのように動作するかは周知であり、詳細な説明は省略する。
【0248】
なお、上記プログラムにおいて、情報を送信する送信ステップや、情報を受信する受信ステップなどでは、ハードウェアによって行われる処理、例えば、送信ステップにおけるモデムやインターフェースカードなどで行われる処理(ハードウェアでしか行われない処理)は含まれない。
【0249】
また、上記プログラムを実行するコンピュータは、単数であってもよく、複数であってもよい。すなわち、集中処理を行ってもよく、あるいは分散処理を行ってもよい。
【0250】
また、上記実施の形態において、一の装置に存在する2以上の構成要素は、物理的に一の媒体で実現されてもよい。
【0251】
上記実施の形態において、各構成要素は専用のハードウェアにより構成されてもよく、又は、ソフトウェアにより実現可能な構成要素については、プログラムを実行することによって実現されてもよい。例えば、ハードディスクや半導体メモリ等の記録媒体に記録されたソフトウェア・プログラムをCPU等のプログラム実行部が読み出して実行することによって、各構成要素が実現されうる。その実行時に、プログラム実行部は、記憶部や記録媒体にアクセスしながらプログラムを実行してもよい。また、そのプログラムは、サーバなどからダウンロードされることによって実行されてもよく、所定の記録媒体(例えば、光ディスクや磁気ディスク、半導体メモリなど)に記録されたプログラムが読み出されることによって実行されてもよい。また、このプログラムは、プログラムプロダクトを構成するプログラムとして用いられてもよい。また、そのプログラムを実行するコンピュータは、単数であってもよく、複数であってもよい。すなわち、集中処理を行ってもよく、又は分散処理を行ってもよい。
【0252】
また、上記実施の形態において、各処理(各機能)は、単一の装置(システム)によって集中処理されることによって実現されてもよく、あるいは、複数の装置によって分散処理されることによって実現されてもよい(この場合、分散処理を行う複数の装置により構成されるシステム全体を1つの「装置」として把握することが可能である)。例えば、上述の実施の形態において、情報処理装置が行うと記載されている動作の一部が、端末装置など、他の装置において実行されるようにしてもよい。
【0253】
また、上記実施の形態において、各構成要素間で行われる情報の受け渡しは、例えば、その情報の受け渡しを行う2個の構成要素が物理的に異なるものである場合には、一方の構成要素による情報の出力と、他方の構成要素による情報の受け付けとによって行われてもよく、又は、その情報の受け渡しを行う2個の構成要素が物理的に同じものである場合には、一方の構成要素に対応する処理のフェーズから、他方の構成要素に対応する処理のフェーズに移ることによって行われてもよい。
【0254】
また、上記実施の形態において、各構成要素が実行する処理に関係する情報、例えば、各構成要素が受け付けたり、取得したり、選択したり、生成したり、送信したり、受信したりした情報や、各構成要素が処理で用いる閾値や数式、アドレス等の情報等は、上記説明で明記していなくても、図示しない記録媒体において、一時的に、又は長期にわたって保持されていてもよい。また、その図示しない記録媒体への情報の蓄積を、各構成要素、又は、図示しない蓄積部が行ってもよい。また、その図示しない記録媒体からの情報の読み出しを、各構成要素、又は、図示しない読み出し部が行ってもよい。
【0255】
また、上記実施の形態において、各構成要素等で用いられる情報、例えば、各構成要素が処理で用いる閾値やアドレス、各種の設定値等の情報がユーザによって変更されてもよい場合には、上記説明で明記していなくても、ユーザが適宜、それらの情報を変更できるようにしてもよく、又は、そうでなくてもよい。それらの情報をユーザが変更可能な場合には、その変更は、例えば、ユーザからの変更指示を受け付ける図示しない受付部と、その変更指示に応じて情報を変更する図示しない変更部とによって実現されてもよい。その図示しない受付部による変更指示の受け付けは、例えば、入力デバイスからの受け付けでもよく、通信回線を介して送信された情報の受信でもよく、所定の記録媒体から読み出された情報の受け付けでもよい。
【0256】
本発明は、以上の実施の形態に限定されることなく、種々の変更が可能であり、それらも本発明の範囲内に包含されるものである。上述の実施の形態の構成そのものに限られず、上述の実施の形態の一部の構成要素や機能が省略されていてもよい。
【0257】
上述の実施の形態においては、生体音として腹部音が用いられているが、他の生体音が用いられていてもよい。また、例えば腹部音と他の生体音との組み合わせなど、複数の生体音の組み合わせが用いられてもよい。そして、体の調子を改善させるためのタスクが出力されるようにしてもよい。この場合、音情報を用いて体の課題に関する課題の課題識別子を取得して、その課題識別子を用いてタスクを取得してもよい。また、音情報を用いて、健康状態に関する所定の指標の値を取得し、取得した値を用いてタスクを取得してもよい。例えば、心音の音情報を利用し、音の間隔や雑音の有無等に応じて、不整脈や心臓弁膜症に関連するタスクの情報を出力するようにしてもよい。また、例えば、呼吸音の音情報を利用し、雑音の種類に応じて肺炎や喘息等に関連するタスクの情報を出力したり、取得した肺活量等に応じて適切な運動負荷を提案したりそれに応じたタスクの情報を出力したりするようにしてもよい。また、例えば、頸部音や脚部音、耳鳴音などの血流に関する音情報を利用して、適切な運動負荷のタスクを提案するなどしてもよい。また、嚥下音の音情報を利用して、誤嚥防止の観点で適当なとろみのある食品をとることをタスクとして出力したてもよい。また、例えば、飲料がのどを通る際ののど越しの音から、適した炭酸感(ガス圧の強さ)の飲料を飲むことをタスクとして出力したりしてもよい。
【産業上の利用可能性】
【0258】
以上のように、本発明にかかる情報処理装置は、ユーザに適したタスクの情報を出力するという効果を有し、情報処理装置等として有用である。
【符号の説明】
【0259】
1 情報処理システム
100、200 情報処理装置
110 格納部
111 学習情報格納部
115 ユーザ情報格納部
118 タスク格納部
120 受信部
130 受付部
140、240 処理部
141 音情報取得部
143 機器識別情報取得部
145 生活情報取得部
147 学習情報生成部
149 腸スコア取得部
151 要素スコア取得部
152 腸関係スコア取得部
153 排泄スコア取得部
154 飲食スコア取得部
155 活動状況スコア取得部
161 腸スコア出力部
162、262 タスク取得部
168 タスク出力部
170 送信部
600、1600 端末装置
610 端末格納部
611 音情報格納部
613 機器識別情報格納部
615 生活情報格納部
620 端末受信部
630 端末受付部
640 端末処理部
660 端末出力部
661 表示部
670 端末送信部
680 センサ部
681、681b マイク
683 加速度センサ
905 タスク表示画面
906 タスク提案画面
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
図18
図19
図20
図21