(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022120742
(43)【公開日】2022-08-18
(54)【発明の名称】広範囲の電圧レギュレーション制御システム及びその制御方法
(51)【国際特許分類】
G05F 1/56 20060101AFI20220810BHJP
【FI】
G05F1/56
【審査請求】有
【請求項の数】6
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021041286
(22)【出願日】2021-03-15
(31)【優先権主張番号】202110163533.1
(32)【優先日】2021-02-05
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(71)【出願人】
【識別番号】521108825
【氏名又は名称】恵州市有為創科電子有限公司
(74)【代理人】
【識別番号】100130111
【弁理士】
【氏名又は名称】新保 斉
(72)【発明者】
【氏名】▲ホー▼ 春栄
【テーマコード(参考)】
5H420
【Fターム(参考)】
5H420BB02
5H420BB12
5H420CC02
5H420DD02
5H420DD10
5H420EA10
5H420EA20
5H420EA23
5H420EB09
5H420EB37
(57)【要約】 (修正有)
【課題】レーザ印刷制御システムにおいて広範囲の電圧レギュレーション制御システム及びその制御方法を提供する。
【解決手段】高電圧発生器と、正/負高電圧制御回路と、第1ACカップリング/第1整流フィルタリングと、第2ACカップリング/第2整流フィルタリングと、正高電圧レギュレーションユニットと、直流成分制御ユニットと、を備えた広範囲の電圧レギュレーション制御システムであって、高電圧発生器内の高圧変圧器の高圧巻線は、各々第1ACカップリング及び第1整流フィルタリング並びに第2ACカップリング及び第2整流フィルタリングと接続し、正/負高電圧制御回路が各々直流成分制御ユニット及び正高電圧レギュレーションユニットと接続し、ACカップリング整流フィルタリングが正高電圧レギュレーションユニットと接続し、正/負高電圧出力側が電圧帰還回路を通じて正/負高電圧制御回路と接続する。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
高電圧発生器と、正/負高電圧制御回路と、第1ACカップリング/第1整流フィルタリングと、第2ACカップリング/第2整流フィルタリングと、正高電圧レギュレーションユニットと、直流成分制御ユニットと、を備えた広範囲の電圧レギュレーション制御システムであって、前記高電圧発生器内の高圧変圧器の高圧巻線は、各々前記第1ACカップリング/第1整流フィルタリング及び前記第2ACカップリング/第2整流フィルタリングと接続し、前記正/負高電圧制御回路が各々前記直流成分制御ユニット及び前記正高電圧レギュレーションユニットと接続し、ACカップリング整流フィルタリングが前記正高電圧レギュレーションユニットと接続し、前記ACカップリング整流フィルタリングが前記直流成分制御ユニットと接続し、前記ACカップリング整流フィルタリングと前記正高電圧レギュレーションユニットが正/負高電圧出力側で接続し、前記正/負高電圧出力側が電圧帰還回路を通じて前記正/負高電圧制御回路と接続することを特徴とする、広範囲の電圧レギュレーション制御システム。
【請求項2】
前記第1ACカップリング/第1整流フィルタリングは、2つのコンデンサ(C1-1、C1-2)と、2つのダイオード(D1-1、D1-2)と、抵抗(R1-1)と、ツェナーダイオード(ZD1-1)と、を含み;前記コンデンサ(C1-1)の一端は、前記高電圧発生器の変圧器出力巻線の一端に接続され、前記コンデンサ(C1-1)の他端が前記ダイオード(D1-1)のカソード及び前記ダイオード(D1-2)のアノードに接続され、前記ダイオード(D1-1)のアノードが接地され、前記ダイオード(D1-2)のカソードが前記抵抗(R1-1)の一端に接続され、前記抵抗(R1-1)の他端が前記コンデンサ(C1-2)及び前記ツェナーダイオード(ZD1-1)のカソードに接続され、前記コンデンサ(C1-2)の他端が接地され、前記ツェナーダイオード(ZD1-1)のアノードが接地され、前記ツェナーダイオード(ZD1-1)のカソードが前記正高電圧レギュレーションユニットの入力側に接続されることを特徴とする、請求項1に記載の広範囲の電圧レギュレーション制御システム。
【請求項3】
前記第2ACカップリング/第2整流フィルタリングは、3つのコンデンサ(C2-1、C2-2、C2-3)と、2つのダイオード(D2-1、D2-2)と、を含み;前記コンデンサ(C2-1)の一端は、前記高電圧発生器の前記変圧器出力巻線の一端に接続され、前記コンデンサ(C2-1)の他端が前記ダイオード(D2-1)のアノード及び前記ダイオード(D2-2)のカソードに接続され、前記ダイオード(D2-1)のカソードが前記コンデンサ(C2-2)の一端に接続され、前記コンデンサ(C2-2)の他端が接地され、前記ダイオード(D2-2)のアノードが前記コンデンサ(C2-3)の一端に接続され、前記コンデンサ(C2-3)の他端が接地され、前記ダイオード(D2-2)のアノードが前記正/負高電圧出力側に接続されることを特徴とする、請求項1に記載の広範囲の電圧レギュレーション制御システム。
【請求項4】
前記正高電圧レギュレーションユニットは、ツェナーダイオード(ZD1-2)と、抵抗(R1-2)と、フォトカプラ(U1-1)と、1つ以上のPNPトランジスタ(Q3)と、1つ以上の抵抗(R3)と、を含み、前記ツェナーダイオード(ZD1-2)のカソードが前記正/負高電圧制御回路の出力側に接続され、前記ツェナーダイオード(ZD1-2)のアノードが前記抵抗(R1-2)の一端に接続され、前記抵抗(R1-2)の他端が前記フォトカプラ(U1-1)のダイオードのアノードに接続され、前記フォトカプラ(U1-1)のダイオードのカソードが接地され、前記フォトカプラのコレクタがACカップリング整流フィルタリング回路に接続され、同時に前記フォトカプラのコレクタがトランジスタ(Q3-1)のエミッタに接続され、前記フォトカプラのエミッタが前記トランジスタ(Q3-1)のベースに接続され、前記トランジスタ(Q3-1)のコレクタがトランジスタ(Q3-2)のエミッタに接続され、抵抗R3-1の両端が各々前記トランジスタ(Q3-1)及び前記トランジスタ(Q3-2)のベースに接続され、前記トランジスタのベース及びコレクタはそれぞれ異なる前記抵抗に接続され、前記トランジスタと前記抵抗が間隔を置いて配置され、末端にある前記トランジスタが前記正/負高電圧出力側に接続されることを特徴とする、請求項1に記載の広範囲の電圧レギュレーション制御システム。
【請求項5】
前記直流成分制御ユニットは、PNPトランジスタ(Q2-1)と、NPNトランジスタ(Q2-2)と、4つの抵抗(R2-1、R2-2、R2-3、R2-4)と、1つ以上のPNPトランジスタ(Q4)と、1つ以上の抵抗(R4)と、を含み;前記抵抗(R2-1)の一端は、前記正/負高電圧制御回路の出力側に接続され、前記抵抗(R2-1)の他端が前記トランジスタ(Q2-1)のベースに接続され、前記抵抗(R2-2)の一端が基準電圧(+Vref)に接続され、前記抵抗(R2-2)の他端が前記トランジスタ(Q2-1)のベースに接続され、前記トランジスタ(Q2-1)のエミッタが前記基準電圧(+Vref)に接続され、前記トランジスタ(Q2-1)のコレクタが前記抵抗(R2-3)の一端に接続され、前記抵抗(R2-3)の他端が前記トランジスタ(Q2-2)のベースに接続され、前記抵抗(R2-4)の一端が前記トランジスタ(Q2-2)のベースに接続され、前記抵抗(R2-4)の他端が接地され、前記トランジスタ(Q2-2)のエミッタが接地され、前記トランジスタ(Q2-2)のコレクタがトランジスタ(Q4-1)のベースに接続され、前記トランジスタ(Q4-1)のエミッタが接地され、前記トランジスタ(Q4-1)のコレクタがトランジスタQ4-2のエミッタに接続され、抵抗R4-1の一端が前記トランジスタ(Q4-1)のベースに接続され、前記抵抗(R4-1)の他端が前記トランジスタ(Q4-2)のベースに接続され、抵抗R4-2の一端が前記トランジスタ(Q4-2)のベースに接続され、末端にある前記抵抗の一端はダイオード(D2-1)のカソードに接続され、他端が末端にある前記トランジスタのベースに接続され、末端にある前記トランジスタのコレクタが前記ダイオード(D2-1)のカソードに接続され、エミッタが前面の隣接するトランジスタのコレクタに接続され、末端にある前記トランジスタのベースが前面の隣接する前記抵抗の一端に接続され、磁気抵抗の他端が前面の隣接する前記トランジスタのベースに接続されることを特徴とする、請求項1に記載の広範囲の電圧レギュレーション制御システム。
【請求項6】
請求項1~5のいずれか一項に記載の制御システムに使用され、以下のステップ1~ステップ5を含む制御方法。
高電圧発生器を作動させて高電圧を生成させ、高圧変圧器の高圧巻線は、2つのACカップリング及び整流フィルタリングを通じて各々正高電圧及び負高電圧を生成させ、生成された正高電圧の電圧値が前記広範囲の正負高電圧レギュレーション制御システムの出力電圧調整範囲の上限値より高く、負高電圧の電圧値が前記広範囲の正負高電圧レギュレーション制御システムの出力電圧調整範囲の下限値より低いステップ1、
正/負高電圧の指令入力側からプリセット出力電圧にPWMレギュレーション指令を送信するステップ2、
正/負高電圧制御回路は、前記PWMレギュレーション指令に基づき正高電圧レギュレーションユニット及び直流成分制御ユニットを同時に制御するステップ3、
前記正高電圧レギュレーションユニットは、正高電圧の電圧値を調整し、前記直流成分制御ユニットが前記ACカップリングの直流成分を調整し、それをもって前記負高電圧の電圧値を調整するステップ4、
前記正/負高電圧制御回路は、前記広範囲の正負高電圧レギュレーション制御システムの出力電圧をサンプリングし、サンプリングされた電圧を通じて正/負高電圧出力側がプリセット出力電圧に達したかどうかを確認し、閉ループを形成して調整することで、必要な正/負高電圧を得るステップ5。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、レーザ印刷制御システムに関し、特に、広範囲の電圧レギュレーション制御システム及びその制御方法に関わる。
【背景技術】
【0002】
レーザプリンターなどの機器では、通常、マルチチャネルの独立した調整可能な高電圧直流電源が必要であり、各チャネルの高電圧直流電源が制御された電子高電圧発生器によって発生され、この要件を満たすため、独立して制御された複数の電子高電圧発生器を必要とする。電子高電圧発生器は、高電圧変圧器、高出力トランジスタなどの体積が比較的大きくてコストが高い部品を使用する必要がある。複数の独立した高電圧発生器で構成されるマルチチャネルの独立した調整可能な高電圧直流電源には、複雑な構造、大型、高コストの欠点が存在していた。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
本発明の目的は、上記背景技術内で言及されていた問題点を解決するため、広範囲の電圧レギュレーション制御システム及びその制御方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0004】
本発明では、上記目的を達成するために、次の技術的手段を講じた。
高電圧発生器と、正/負高電圧制御回路と、第1ACカップリング/第1整流フィルタリングと、第2ACカップリング/第2整流フィルタリングと、正高電圧レギュレーションユニットと、直流成分制御ユニットと、を備えた広範囲の電圧レギュレーション制御システムであって、高電圧発生器内の高圧変圧器の高圧巻線は、各々第1ACカップリング/第1整流フィルタリング及び第2ACカップリング/第2整流フィルタリングと接続し、正/負高電圧制御回路が各々直流成分制御ユニット及び正高電圧レギュレーションユニットと接続し、ACカップリング整流フィルタリングが正高電圧レギュレーションユニットと接続し、ACカップリング整流フィルタリングが直流成分制御ユニットと接続し、ACカップリング整流フィルタリングと正高電圧レギュレーションユニットが正/負高電圧出力側で接続し、正/負高電圧出力側が電圧帰還回路を通じて正/負高電圧制御回路と接続する。
【0005】
前記第1ACカップリング/第1整流フィルタリングは、2つのコンデンサC1-1、C1-2と、2つのダイオードD1-1、D1-2と、抵抗R1-1と、ツェナーダイオードZD1-1と、を含み;コンデンサC1-1の一端は、高電圧発生器の変圧器出力巻線の一端に接続され、コンデンサC1-1の他端がダイオードD1-1のカソード及びダイオードD1-2のアノードに接続され、ダイオードD1-1のアノードが接地され、ダイオードD1-2のカソードが抵抗R1-1の一端に接続され、抵抗R1-1の他端がコンデンサC1-2及びツェナーダイオードZD1-1のカソードに接続され、コンデンサC1-2の他端が接地され、ツェナーダイオードZD1-1のアノードが接地され、ツェナーダイオードZD1-1のカソードが正高電圧レギュレーションユニットの入力側に接続される。
【0006】
前記第2ACカップリング/第2整流フィルタリングは、3つのコンデンサC2-1、C2-2、C2-3と、2つのダイオードD2-1、D2-2と、を含み;コンデンサC2-1の一端は、高電圧発生器の変圧器出力巻線の一端に接続され、コンデンサC2-1の他端がダイオードD2-1のアノード及びダイオードD2-2のカソードに接続され、ダイオードD2-1のカソードがコンデンサC2-2の一端に接続され、コンデンサC2-2の他端が接地され、ダイオードD2-2のアノードがコンデンサC2-3の一端に接続され、コンデンサC2-3の他端が接地され、ダイオードD2-2のアノードが正/負高電圧出力側に接続される。
【0007】
前記正高電圧レギュレーションユニットは、ツェナーダイオードZD1-2と、抵抗R1-2と、フォトカプラU1-1と、1つ以上のPNPトランジスタQ3と、1つ以上の抵抗R3と、を含み、ツェナーダイオードZD1-2のカソードが正/負高電圧制御回路の出力側に接続され、ツェナーダイオードZD1-2のアノードが抵抗R1-2の一端に接続され、抵抗R1-2の他端がフォトカプラU1-1のダイオードのアノードに接続され、フォトカプラU1-1のダイオードのカソードが接地され、フォトカプラのコレクタがACカップリング整流フィルタリング回路に接続され、同時にフォトカプラのコレクタがトランジスタQ3-1のエミッタに接続され、フォトカプラのエミッタがトランジスタQ3-1のベースに接続され、トランジスタQ3-1のコレクタがトランジスタQ3-2のエミッタに接続され、抵抗R3-1の両端が各々トランジスタQ3-1及びトランジスタQ3-2のベースに接続され、m番目のトランジスタのベースがm-1番目の抵抗一端及びm番目の抵抗の一端と接続し、m番目の抵抗の他端がm番目のトランジスタのコレクタに接続され、m番目のトランジスのタエミッタがm-1番目のトランジスタのコレクタと接続し、m番目のトランジスタのコレクタが正/負高電圧出力側に接続される。
【0008】
前記直流成分制御ユニットは、PNPトランジスタQ2-1と、NPNトランジスタQ2-2と、4つの抵抗R2-1、R2-2、R2-3、R2-4と、1つ以上のPNPトランジスタQ4と、1つ以上の抵抗R4と、を含み;抵抗R2-1の一端は、正/負高電圧制御回路の出力側に接続され、抵抗R2-1の他端がトランジスタQ2-1のベースに接続され、抵抗R2-2の一端が基準電圧+Vrefに接続され、抵抗R2-2の他端がトランジスタQ2-1のベースに接続され、トランジスタQ2-1のエミッタが基準電圧+Vrefに接続され、トランジスタQ2-1のコレクタが抵抗R2-3の一端に接続され、抵抗R2-3の他端がトランジスタQ2-2のベースに接続され、抵抗R2-4の一端がトランジスタQ2-2のベースに接続され、抵抗R2-4の他端が接地され、トランジスタQ2-2のエミッタが接地され、トランジスタQ2-2のコレクタがトランジスタQ4-1のベースに接続され、トランジスタQ4-1のエミッタが接地され、トランジスタQ4-1のコレクタがトランジスタQ4-2のエミッタに接続され、抵抗R4-1の一端がトランジスタQ4-1のベースに接続され、抵抗R4-1の他端がトランジスタQ4-2のベースに接続され、抵抗R4-2の一端がトランジスタQ4-2のベースに接続され、m番目の抵抗の一端がダイオードD2-1のカソードに接続され、m番目の抵抗の他端がm番目のトランジスタのベースに接続され、m番目のトランジスタのコレクタがダイオードD2-1のカソードに接続され、m番目のトランジスタのエミッタがm-1番目のトランジスタのコレクタに接続され、m番目のトランジスタのベースがm-1番目の抵抗の一端に接続され、m-1番目の抵抗の他端がm-1番目のトランジスタのベースに接続される。
【0009】
上記制御システムの制御方法は、以下のステップ1~ステップ5を含む。すなわち、
高電圧発生器を作動させて高電圧を生成させ、高圧変圧器の高圧巻線は、2つのACカップリング及び整流フィルタリングを通じて各々正高電圧及び負高電圧を生成させ、生成された正高電圧の電圧値が前記広範囲の正負高電圧レギュレーション制御システムの出力電圧調整範囲の上限値より高く、負高電圧の電圧値が前記広範囲の正負高電圧レギュレーション制御システムの出力電圧調整範囲の下限値より低いステップ1、
正/負高電圧の指令入力側からプリセット出力電圧にPWMレギュレーション指令を送信するステップ2、
正/負高電圧制御回路は、PWMレギュレーション指令に基づき正高電圧レギュレーションユニット及び直流成分制御ユニットを同時に制御するステップ3、
正高電圧レギュレーションユニットは、正高電圧の電圧値を調整し、直流成分制御ユニットがACカップリングの直流成分を調整し、それをもって負高電圧の電圧値を調整するステップ4、
正/負高電圧制御回路は、前記広範囲の正負高電圧レギュレーション制御システムの出力電圧をサンプリングし、サンプリングされた電圧を通じて正/負高電圧出力側がプリセット出力電圧に達したかどうかを確認し、閉ループを形成して調整することで、必要な正/負高電圧を得るステップ5。
【発明の効果】
【0010】
従来技術と比べると、本発明は次の有利な効果を奏する。
1、本発明は、指令に基づき閉ループを通じて出力に対応する正/負高電圧を調整でき、広い出力範囲、強い負荷能力、低消費電力などといった利点を有し;
2、本発明が講じた技術的手段を利用して、単一の高電圧発生器は、マルチチャネル調整可能な広範囲の正負高電圧を供給することができ;
3、技術的手段は、信頼性が高く、適用性が強く、構造が単純で、コストも低く、実施し易い。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下に本発明の実施例中の図面を参照して、本発明の実施例中の技術手段を明確かつ完全に説明するが、説明する実施例は、本発明の一部の実施例であり、全ての実施例でないことは言うまでもない。本発明中の実施例に基づいて、当業者が創造性の活動をしない前提で得られたすべての実施例は、いずれも本発明の保護範囲に属する。
【0013】
本発明の説明において、用語「中央」、「上」、「下」、「左」、「右」、「垂直」、「水平」、「内」、「外」などが示した方位又は位置関係は、図面に基づいて示した方位又は位置関係であり、単に本発明を簡単に説明しやすくするためであり、示された装置又は部材が必ず特定の方位を有し、又は特定の方位で構成され操作することと指示又は示唆するものではないので、本発明に対する限定と理解してはいけない。なお、用語「第1」、「第2」、「第3」は、単に目的を描写するのに使われており、比較的な重要性を指示又は示唆すると理解してはいけない。
【0014】
特段の規定及び限定がない限り、本発明に用いられている用語「取り付けられた」、「結合された」、「接続された」は、広義に解釈すべきであり、例えば固結、取り外し可能に接続され、または一体的に連結され、電気的な接続であり得;直接的に結合または中間要素を介して間接的に結合してもよく、2つの要素内部の連通であり得る。当業者にとって、具体的状況に応じて本発明における上記用語の具体的な意味を理解することができる。
【0015】
図1~2を参照すると、本発明の実施例において、広範囲の電圧レギュレーション制御システムは、高電圧発生器と、正/負高電圧制御回路と、第1ACカップリング/第1整流フィルタリング(正高電圧)と、第2ACカップリング/第2整流フィルタリング(負高電圧)と、正高電圧レギュレーションユニットと、直流成分制御ユニットと、を備え;高電圧発生器内の高圧変圧器の高圧巻線は、各々第1ACカップリング/第1整流フィルタリング(正高電圧)及び第2ACカップリング/第2整流フィルタリング(負高電圧)と接続し、正/負高電圧制御回路が各々直流成分制御ユニット及び正高電圧レギュレーションユニットと接続し、ACカップリング整流フィルタリング(正高電圧)が正高電圧レギュレーションユニットと接続し、ACカップリング整流フィルタリング(負高電圧)が直流成分制御ユニットと接続し、ACカップリング整流フィルタリング(負高電圧)と正高電圧レギュレーションユニットが正/負高電圧出力側で接続し、正/負高電圧出力側が電圧帰還回路を通じて正/負高電圧制御回路と接続する。
【0016】
前記第1ACカップリング/第1整流フィルタリング(正高電圧)は、2つのコンデンサC1-1、C1-2と、2つのダイオードD1-1、D1-2と、抵抗R1-1と、ツェナーダイオードZD1-1と、を含み;コンデンサC1-1の一端は、高電圧発生器の変圧器出力巻線の一端に接続され、コンデンサC1-1の他端がダイオードD1-1のカソード及びダイオードD1-2のアノードに接続され、ダイオードD1-1のアノードが接地され、ダイオードD1-2のカソードが抵抗R1-1の一端に接続され、抵抗R1-1の他端がコンデンサC1-2及びツェナーダイオードZD1-1のカソードに接続され、コンデンサC1-2の他端が接地され、ツェナーダイオードZD1-1のアノードが接地され、ツェナーダイオードZD1-1のカソードが正高電圧レギュレーションユニットの入力側に接続される。
【0017】
前記第2ACカップリング/第2整流フィルタリング(負高電圧)回路は、3つのコンデンサC2-1、C2-2、C2-3と、2つのダイオードD2-1、D2-2と、を含み;コンデンサC2-1の一端は、高電圧発生器の変圧器出力巻線の一端に接続され、コンデンサC2-1の他端がダイオードD2-1のアノード及びダイオードD2-2のカソードに接続され、ダイオードD2-1のカソードがコンデンサC2-2の一端に接続され、コンデンサC2-2の他端が接地され、ダイオードD2-2のアノードがC2-3の一端に接続され、コンデンサC2-3の他端が接地され、ダイオードD2-2のアノードが正/負高電圧出力側に接続される。
【0018】
前記正高電圧レギュレーションユニットは、ツェナーダイオードZD1-2と、抵抗R1-2と、フォトカプラU1-1と、m個のPNPトランジスタQ3-1、Q3-2、…Q3-m(mは1以上の整数である)と、m個の抵抗R3-1、R3-2、…R3-m(mは1以上の整数である)と、を含み、ツェナーダイオードZD1-2のカソードが正/負高電圧制御回路の出力側に接続され、ツェナーダイオードZD1-2のアノードが抵抗R1-2の一端に接続され、抵抗R1-2の他端がフォトカプラU1-1のダイオードのアノードに接続され、フォトカプラU1-1のダイオードのカソードが接地され、フォトカプラのコレクタがACカップリング整流フィルタリング(正高電圧)回路に接続され、同時にフォトカプラのコレクタがトランジスタQ3-1のエミッタに接続され、フォトカプラのエミッタがトランジスタQ3-1のベースに接続され、トランジスタQ3-1のコレクタがトランジスタQ3-2のエミッタに接続され、抵抗R3-1の両端が各々トランジスタQ3-1及びトランジスタQ3-2のベースに接続され、m番目のトランジスタのベースがm-1番目の抵抗一端及びm番目の抵抗の一端と接続し、m番目の抵抗の他端がm番目のトランジスタのコレクタに接続され、m番目のトランジスのタエミッタがm-1番目のトランジスタのコレクタと接続し、m番目のトランジスタのコレクタが正/負高電圧出力側に接続される。
【0019】
前記直流成分制御ユニットは、PNPトランジスタQ2-1と、NPNトランジスタQ2-2と、4つの抵抗R2-1、R2-2、R2-3、R2-4と、m個のPNPトランジスタQ4-1、Q4-2、…Q4-m(mは1以上の整数である)と、m個の抵抗R4-1、R4-2、…R4-m(mは1以上の整数である)と、を含み;抵抗R2-1の一端は、正/負高電圧制御回路の出力側に接続され、抵抗R2-1の他端がトランジスタQ2-1のベースに接続され、抵抗R2-2の一端が基準電圧+Vrefに接続され、抵抗R2-2の他端がトランジスタQ2-1のベースに接続され、トランジスタQ2-1のエミッタが基準電圧+Vrefに接続され、トランジスタQ2-1のコレクタが抵抗R2-3の一端に接続され、抵抗R2-3の他端がトランジスタQ2-2のベースに接続され、抵抗R2-4の一端がトランジスタQ2-2のベースに接続され、抵抗R2-4の他端が接地され、トランジスタQ2-2のエミッタが接地され、トランジスタQ2-2のコレクタがトランジスタQ4-1のベースに接続され、トランジスタQ4-1のエミッタが接地され、トランジスタQ4-1のコレクタがトランジスタQ4-2のエミッタに接続され、抵抗R4-1の一端がトランジスタQ4-1のベースに接続され、抵抗R4-1の他端がトランジスタQ4-2のベースに接続され、抵抗R4-2の一端がトランジスタQ4-2のベースに接続され、m番目の抵抗の一端がダイオードD2-1のカソードに接続され、m番目の抵抗の他端がm番目のトランジスタのベースに接続され、m番目のトランジスタのコレクタがダイオードD2-1のカソードに接続され、m番目のトランジスタのエミッタがm-1番目のトランジスタのコレクタに接続され、m番目のトランジスタのベースがm-1番目の抵抗の一端に接続され、m-1番目の抵抗の他端がm-1番目のトランジスタのベースに接続される。
【0020】
上記制御システムの制御方法は、以下のステップ1~ステップ5を含む。すなわち、
高電圧発生器を作動させて高電圧を生成させ、高圧変圧器の高圧巻線は、2つのACカップリング及び整流フィルタリングを通じて各々正高電圧及び負高電圧を生成させ、生成された正高電圧の電圧値が前記広範囲の正負高電圧レギュレーション制御システムの出力電圧調整範囲の上限値より高く、負高電圧の電圧値が前記広範囲の正負高電圧レギュレーション制御システムの出力電圧調整範囲の下限値より低いステップ1、
正/負高電圧の指令入力側からプリセット出力電圧にPWMレギュレーション指令を送信するステップ2、
正/負高電圧制御回路は、PWMレギュレーション指令に基づき正高電圧レギュレーションユニット及び直流成分制御ユニットを同時に制御するステップ3、
正高電圧レギュレーションユニットは、正高電圧の電圧値を調整し、直流成分制御ユニットがACカップリングの直流成分を調整し、それをもって負高電圧の電圧値を調整するステップ4、
正/負高電圧制御回路は、前記広範囲の正負高電圧レギュレーション制御システムの出力電圧をサンプリングし、サンプリングされた電圧を通じて正/負高電圧出力側がプリセット出力電圧に達したかどうかを確認し、閉ループを形成して調整することで、必要な正/負高電圧を得るステップ5。
【0021】
実際の実施例において、本出願は、以下の応用に拡張することもできる。
1、直流成分制御ユニットによって交流・直流成分を制御して調整可能な高電圧を得;
2、第1ACカップリング/第1整流フィルタリング(正高電圧)回路を削減でき、正高電圧レギュレーションユニットの入力側を接地して、ゼロ電圧を負高電圧に調整し;
3、第2ACカップリング/第2整流フィルタリング(負高電圧)回路を削減でき、直流成分制御ユニットが正高電圧調節ユニットと協働してゼロ電圧を正高電圧に調整し;
4、ACカップリングの調整可能な高電圧は、2つに限られず、単一または複数にすることもできる。
【0022】
本発明は、上記例示的な実施例の詳細に限られず、かつ本発明の精神又は基本的特徴から逸脱することなく、その他の具体的な形態で本発明を実現できることが、当業者には、明らかとなろう。よって、どの視点からみるかどうかを問わず、均しく実施例を例示的かつ非限定的なものと見なし、本発明の範囲は上記説明ではなく、添付する特許請求の範囲で限定されるため、特許請求の範囲の均等要件の意味及び範囲内に入る全ての変化を本発明内に網羅することを目的とする。特許請求の範囲内のいかなる添付図面の符号は関わる特許請求の範囲を制限すると見なす。
【0023】
なお、本明細書は、実施形態に従って描写されているが、各実施形態に1つの独立した技術的手段のみが含まれているわけではなく、明細書のこのような記述方法が明確にするためだけのものであり、当業者は明細書を一体として扱われ、各実施例における技術的手段がまた、適切に組み合わされることで当業者に理解され得る他の実施形態を形成することができることに理解すべきである。