(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022120887
(43)【公開日】2022-08-19
(54)【発明の名称】不動産物件紹介装置および不動産物件紹介プログラム
(51)【国際特許分類】
G06Q 50/16 20120101AFI20220812BHJP
【FI】
G06Q50/16
【審査請求】未請求
【請求項の数】6
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021017916
(22)【出願日】2021-02-08
(71)【出願人】
【識別番号】505125956
【氏名又は名称】東京経済株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100197642
【弁理士】
【氏名又は名称】南瀬 透
(74)【代理人】
【識別番号】100099508
【弁理士】
【氏名又は名称】加藤 久
(74)【代理人】
【識別番号】100182567
【弁理士】
【氏名又は名称】遠坂 啓太
(74)【代理人】
【識別番号】100219483
【弁理士】
【氏名又は名称】宇野 智也
(72)【発明者】
【氏名】中村 一美
【テーマコード(参考)】
5L049
【Fターム(参考)】
5L049CC27
(57)【要約】
【課題】着工前、販売前から即入居可物件まで段階的に販売ステージに関する情報を利用者に情報提供することで、購入予定者とデベロッパーの両者のミスマッチを無くし、満足を与えることができる不動産物件紹介装置および不動産物件紹介プログラムを提供する。
【解決手段】不動産物件紹介装置は、不動産物件の宣伝済物件と宣伝前物件とを示す物件情報が格納される記憶手段と、物件データベースから指定地域に基づいて物件情報を読み取るデータベース制御手段と、指定地域の地図データに、データベース制御手段により読み取られた物件情報における宣伝済物件と宣伝前物件とに基づいて割り当てたアイコン(第1アイコン151~第4アイコン154)をプロットするプロット手段と、地図データにアイコンがプロットされた物件表示地
図150を含む不動産物件紹介ページを、利用者が操作する端末装置からの要求に応じて送信するページ提供手段とを備えている。
【選択図】
図6
【特許請求の範囲】
【請求項1】
不動産物件の宣伝済物件と宣伝前物件とを示す物件情報が物件データベースとして格納される記憶手段と、
前記物件データベースから指定地域に基づいて物件情報を読み取るデータベース制御手段と、
前記指定地域の地図データに、前記データベース制御手段により読み取られた物件情報における宣伝済物件と宣伝前物件とに基づいて割り当てたアイコンをプロットするプロット手段と、
前記地図データに前記アイコンがプロットされた物件表示地図を含む不動産物件紹介ページを、利用者が操作する端末装置からの要求に応じて送信するページ提供手段とを備えた不動産物件紹介装置。
【請求項2】
前記プロット手段は、前記アイコンとして、不動産物件が完成し、販売中で即入居可の物件を示す第1アイコンと、販売中であるが建築中の物件を示す第2アイコンと、販売前であるが販売予告された物件を示す第3アイコンと、販売前であり、計画中の物件を示す第4アイコンとを選択してプロットする請求項1記載の不動産物件紹介装置。
【請求項3】
前記ページ提供手段が提供する前記不動産物件紹介ページには、不動産物件の住環境を紹介する動画を再生するための動画プレーヤーが設置され、
前記プロット手段は、前記アイコンをプロットする際に、前記物件情報を参照して、前記動画が有ることが含まれていれば、前記アイコンに動画有りを示すマークを付与する請求項1または2記載の不動産物件紹介装置。
【請求項4】
前記動画は、映像に重畳された周辺地図に、不動産物件の位置を起点とした前記不動産物件の周囲を辿るコースに沿った経路が表示され、前記周辺地図に撮影位置を示すマークが、前記撮影位置の周囲の状況を示す映像の進行と共に、前記経路を移動する請求項3記載の不動産物件紹介装置。
【請求項5】
前記ページ提供手段が提供する前記不動産物件紹介ページには、前記不動産物件の住環境を紹介する動画が無いことに対して動画撮影を要望するための問い合わせページが含まれる請求項3または4記載の不動産物件紹介装置。
【請求項6】
コンピュータを、
不動産物件の宣伝済物件と宣伝前物件とを示す物件情報が物件データベースとして格納される記憶手段、
前記物件データベースから指定地域に基づいて物件情報を読み取るデータベース制御手段、
前記指定地域の地図データに、前記データベース制御手段により読み取られた物件情報における宣伝済物件と宣伝前物件とに基づいて割り当てたアイコンをプロットするプロット手段、
前記地図データに前記アイコンがプロットされた物件表示地図を含む不動産物件紹介ページを、利用者が操作する端末装置からの要求に応じて送信するページ提供手段として機能させる不動産物件紹介プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、不動産物件に関する情報を利用者に提供する不動産物件紹介装置および不動産物件紹介プログラムに関するものである。
【背景技術】
【0002】
不動産物件が所在する位置を地図上にプロットして、購入を検討する購入予定者に不動産物件に関する情報を紹介する不動産物件紹介装置が知られている(例えば、特許文献1,2参照。)。
【0003】
特許文献1の不動産物件評価装置には、検索条件ページにより入力した住所に基づいて表示された地図上に、不動産物件の所在地を示すマークがプロットされており、戸建住宅が青色、マンションが赤色、土地が黄色で表示され、また、「成約済」が「成」でプロットされ、「公開」がピンでプロットされていることが記載されている。
【0004】
また、特許文献2の不動産情報提供システムには、利用者が希望する不動産物件の条件を利用者端末装置に入力すると、検索結果がエリア毎の不動産物件の分布が地図上に表示され、希望するエリアを選択すると、そのエリアの地図上に不動産物件がマークで表示され、目印となる施設がアイコンで表示されることが記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特許第6648889号公報
【特許文献2】特開2002-123589号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
分譲マンションの購入を検討している購入予定者は、居住を希望する地域やその近隣に、どのような物件があるか、情報を幅広く収集することは、後悔しないためにも重要である。
【0007】
特許文献1,2に記載の従来の不動産物件紹介装置では、購入可能な物件が表示される。しかし、購入予定者は、購入可能な物件を閲覧して購入を決定した後に、新しく購入可能となった物件を発見することがあり、その新物件が購入を決定した物件より、物件の間取りや価格などが好条件であったり、物件周辺の住環境が好条件であったりすることがある。このように、購入予定者は、幅広く情報が収集できず、早急に結論を出してしまったため、購入予定者の希望とはミスマッチの物件を購入しまうことがある。
【0008】
また、マンションの販売は、通常、着工とともに開始され、マンションが完成するまでに完売するのがデベロッパーにとっては最適な状況である。しかし、マンションの販売予告を開始してからの限られた期間では、優良な物件であっても売れ残ってしまうおそれがある。情報を早めに購入予定者に提供できれば、ミスマッチを起こすことなく、購入予定者に希望通りの不動産物件を早期に販売することができる。
【0009】
そこで本発明は、着工前、販売前から即入居可物件まで段階的に販売ステージに関する情報を利用者に情報提供することで、購入予定者とデベロッパーの両者のミスマッチを無くし、満足を与えることができる不動産物件紹介装置および不動産物件紹介プログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明の不動産物件紹介装置は、不動産物件の宣伝済物件と宣伝前物件とを示す物件情報が物件データベースとして格納される記憶手段と、前記物件データベースから指定地域に基づいて物件情報を読み取るデータベース制御手段と、前記指定地域の地図データに、前記データベース制御手段により読み取られた物件情報における宣伝済物件と宣伝前物件とに基づいて割り当てたアイコンをプロットするプロット手段と、前記地図データに前記アイコンがプロットされた物件表示地図を含む不動産物件紹介ページを、利用者が操作する端末装置からの要求に応じて送信するページ提供手段とを備えたことを特徴とする。
【0011】
また、本発明の不動産物件紹介プログラムは、コンピュータを、不動産物件の宣伝済物件と宣伝前物件とを示す物件情報が物件データベースとして格納される記憶手段、前記物件データベースから指定地域に基づいて物件情報を読み取るデータベース制御手段、前記指定地域の地図データに、前記データベース制御手段により読み取られた物件情報における宣伝済物件と宣伝前物件とに基づいて割り当てたアイコンをプロットするプロット手段、前記地図データに前記アイコンがプロットされた物件表示地図を含む不動産物件紹介ページを、利用者が操作する端末装置からの要求に応じて送信するページ提供手段として機能させることを特徴とする。
【0012】
本発明によれば、データベース制御手段が記憶手段に格納された物件データベースから指定地域に基づいて物件情報を読み取り、プロット手段が指定地域の地図データに、データベース制御手段により読み取られた物件情報における宣伝済物件と宣伝前物件とに基づいて割り当てたアイコンをプロットし、ページ提供手段が地図データにアイコンがプロットされた物件表示地図を含む不動産物件紹介ページを、利用者が操作する端末装置からの要求に応じて送信する。そのため、利用者は、販売予告から即入居可物件までの宣伝済物件だけでなく、計画中の宣伝前物件までも購入の検討に加えることができる。また、デベロッパーは、宣伝前物件から利用者に不動産物件を広報することができるため、不動産物件の実質的な販売開始時期を早めることができる。
【0013】
前記プロット手段は、前記アイコンとして、不動産物件が完成し、販売中で即入居可の物件を示す第1アイコンと、販売中であるが建築中の物件を示す第2アイコンと、販売前であるが販売予告された物件を示す第3アイコンと、販売前であり、計画中の物件を示す第4アイコンとを選択してプロットするものとすることができる。
宣伝済物件を示す第1アイコンから第3アイコンと、宣伝前物件を示す第4アイコンとにより、不動産物件の段階的な状態を示すことができるため、利用者は購入時期や内覧など具体的な検討をアイコンの種類を見るだけで容易に把握することができる。
【0014】
前記ページ提供手段が提供する前記不動産物件紹介ページには、不動産物件の住環境を紹介する動画を再生するための動画プレーヤーが設置され、前記プロット手段は、前記アイコンをプロットする際に、前記物件情報を参照して、前記動画が有ることが含まれていれば、前記アイコンに動画有りを示すマークを付与するものとすることができる。
プロット手段がアイコンに動画有りを示すマークを付与するため、動画の有無を容易に把握することができ、動画を再生することで不動産物件の住環境を容易に把握することができる。
【0015】
前記動画は、映像に重畳された周辺地図に、前記不動産物件の位置を起点とした前記不動産物件の周囲を辿るコースに沿った経路が表示され、前記周辺地図に撮影位置を示すマークが、前記撮影位置の周囲の状況を示す映像の進行と共に、前記経路を移動するものとすることができる。
動画が、不動産物件の位置を起点とした不動産物件の周囲を辿るコースに沿った経路の周辺の映像である。そして、周辺地図に撮影位置を示すマークが経路を移動するので、利用者は撮影位置(進行位置)が把握できるため、不動産物件の周囲を観察しながら進行しているとの感覚を得ることができ、不動産物件の住環境を把握することができる。
【0016】
前記ページ提供手段が提供する前記不動産物件紹介ページには、前記不動産物件の住環境を紹介する動画が無いことに対して動画撮影を要望するための問い合わせページが含まれるものとすることができる。
動画が無い不動産物件であっても、問い合わせページにより動画撮影を要望することができ、管理者は、利用者が興味を持つ不動産物件を把握したり、問い合わせ数から興味の度合いを把握したりすることができる。
【発明の効果】
【0017】
本発明は、利用者に、着工前、販売前から即入居可物件まで段階的に販売ステージに関する情報を利用者に情報提供することで、不動産物件の販売開始時期を早めることができるので、購入予定者とデベロッパーの両者のミスマッチを無くし、満足を与えることができるため、購入予定者とデベロッパーの両者に満足を与えることができる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【
図1】本発明の実施の形態に係る不動産物件紹介装置を説明するための図である。
【
図2】
図1に示す不動産物件紹介装置の紹介サイト提供サーバの構成を説明するための図である。
【
図3】
図2に示す紹介サイト提供サーバの記憶手段に格納される物件データベースの内容を説明するための図である。
【
図4】
図2に示す不動産物件紹介装置が提供する登録ページの一例の図である。
【
図5】
図2に示す不動産物件紹介装置が提供する不動産物件紹介サイトのトップページの一例の図である。
【
図6】
図5に示すトップページの物件紹介エリアを説明するための一例の図である。
【
図7】
図6に示す物件紹介エリアのアイコンが示す意味を詳細に説明した解説ページの一例の図である。
【
図8】
図7に示す物件紹介エリアの地域選択ボタンが押下された状態の一例の図である。
【
図9】
図8に示す物件紹介エリアの物件表示地図に表示されたアイコンが押下された状態の一例の図である。
【
図10】
図5に示す不動産物件紹介サイトの物件詳細ページの一例の図である。
【
図11】(A)~(D)は、
図10に示す物件詳細ページの動画プレーヤーで再生される動画を説明するための図である。
【
図12】
図5に示す不動産物件紹介サイトの問い合わせページの一例の図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
本発明の実施の形態に係る不動産物件紹介装置を図面に基づいて説明する。
図1に示す不動産物件紹介装置10は、不動産物件紹介サイトを通じて不動産物件に関する情報を利用者に提供するものである。
不動産物件紹介装置10は、紹介サイト提供サーバ20と、不動産物件に関する動画が登録された動画を配信する動画配信サーバ30と、地図データを配信する地図配信サーバ40とを備えている。
【0020】
紹介サイト提供サーバ20は、電気通信回線の一例であるインターネットWを介して、動画配信サーバ30と、地図配信サーバ40と、利用者が操作する端末装置50(51~53)とに通信可能に接続されている。
【0021】
端末装置50は、紹介サイト提供サーバ20にインターネットWを介してアクセスして、紹介サイト提供サーバ20が提供する不動産物件紹介サイトが閲覧可能なブラウザが動作するコンピュータである。端末装置50は、例えば、デスクトップ型(端末装置51)やノートブック型(端末装置52)、スマートフォン(端末装置53)、タブレット型などのコンピュータとすることができる。スマートフォンである端末装置53は、中継基地Rを介してインターネットWに接続される。
【0022】
紹介サイト提供サーバ20は、管理者が操作する管理用端末Tと印刷装置Pとに、LANにより接続されている。紹介サイト提供サーバ20は、不動産物件紹介プログラムが動作することで以下の手段として機能している。
図2に示すように、紹介サイト提供サーバ20は、通信手段21と、ページ提供手段22と、登録手段23と、プロット手段24と、データベース制御手段25と、問い合わせ管理手段26と、記憶手段27とを備えている。
【0023】
通信手段21は、インターネットWを介して受信したデータを紹介サイト提供サーバ20の各手段に出力したり、各手段から入力したデータをインターネットWへ送信したりする機能を有する。
ページ提供手段22は、端末装置50からの閲覧の要求に応じて不動産物件紹介サイトを記憶手段27から読み出し、要求元の端末装置50へ送信する機能を有する。
登録手段23は、ページ提供手段22により記憶手段27から読み出され、管理用端末Tへ送信された登録ページによって管理者が入力した不動産物件情報を、記憶手段27に登録する。
【0024】
プロット手段24は、物件情報の宣伝済物件と宣伝前物件とに基づいて割り当てたアイコンを指定地域の地図データにプロットする機能を有する。
データベース制御手段25は、ページ提供手段22からの要求に応じて、不動産物件に関する情報である物件情報を記憶手段27から読み取り、プロット手段24とページ提供手段22とに通知する機能を有する。
問い合わせ管理手段26は、不動産物件紹介サイトの問い合わせページからの問い合わせ情報を記憶手段27に格納すると共に、
図1に示す管理用端末Tからの要求に応じて各情報を管理用端末Tに表示したり、印刷装置Pに印刷したりする機能を有する。
【0025】
記憶手段27は、OSやアプリケーションソフト、各種の設定の他、不動産物件紹介プログラム、不動産物件紹介サイト、物件データベースが格納されている。
図3に示すように、物件データベース(物件情報)は、例えば、不動産物件について、物件共通情報と、販売期情報とを備えている。物件共通情報は、所在地、交通、総戸数、用途地域や、デベロッパーや施工会社、管理会社など、物件全体に関する情報が含まれている。販売情報は、販売スケジュールや完成時期、入居時期や価格、管理費など販売に関する情報が含まれている。
【0026】
また、物件情報には、不動産物件に対応させて宣伝前物件と宣伝済物件とが含まれている。
ここで、宣伝前物件とは、一般には非公開の物件を指し、建築確認申請が完了しているが、間取りや価格が決定されてないために販売予告が未だである物件などである。宣伝済物件は、販売予告となる予告広告や、本広告により、広く一般に公開されている物件を指すものである。
【0027】
図1に示すように、動画配信サーバ30は、不動産物件紹介サイトによる端末装置50からの要求に応じて登録された動画を端末装置50へ配信する動画配信手段として機能するものである。
地図配信サーバ40は、不動産物件紹介サイトにより指定された地域の地図データを端末装置50に配信する地図データ配信手段として機能するものである。
【0028】
以上のように構成された本発明の実施の形態に係る不動産物件紹介装置の動作および使用状態を図面に基づいて説明する。
【0029】
まず、管理者は、管理用端末Tを操作して、物件情報の登録を行う。物件情報は、
図4に示す登録ページP0により入力される。
登録ページP0には、不動産物件名を入力するタイトル入力欄R01と、
図3に示す物件共通情報および販売情報を入力する物件情報入力欄R02とが表示されている。
【0030】
そして、登録ページP0の右欄には、宣伝前物件と宣伝済物件とを示す物件情報を指定するためのラジオボタンB01が表示されている。本実施の形態では、宣伝前物件として「販売前(計画中)」と、宣伝済物件として「販売前(販売予告)」と「販売中(建築中)」と「販売中(即入居可)」とが選択可能に表示されている。
【0031】
管理用端末Tにより物件情報を入力して登録する旨の操作が行われると、紹介サイト提供サーバ20の登録手段23が、これらの物件情報を記憶手段27に登録する。
物件情報の登録が完了すれば、端末装置50による購入予定者からのアクセスの受付が可能となる。
【0032】
不動産物件としてマンションの購入を検討している購入予定者が不動産物件紹介サイトを閲覧したいときには、端末装置50を操作して不動産物件紹介サイトを示すアドレス(URL)をブラウザによりアクセスする。
端末装置50からの要求を、紹介サイト提供サーバ20の通信手段21を介してページ提供手段22が受信する。ページ提供手段22は、記憶手段27から不動産物件サイトにおける不動産物件紹介ページのトップページを読み出し、要求元の端末装置50へ通信手段21を介して送信する。
【0033】
ここで、
図5に不動産物件サイトの一例を説明する。
図5に示す不動産物件サイトによる不動産物件紹介ページのトップページ100は、物件紹介エリア110と、動画サムネイルエリア120と、ニュースエリア130とを備えている。
ニュースエリア130の下方には、地域に関する情報を紹介するページを表示させるための地域紹介ボタン141が配置されている。また、地域紹介ボタン141の下方には、デベロッパーに関する情報を紹介するページを表示させるための索引ボタン群142が、「あ」行から「わ」行までを横列に並べて配置されている。索引ボタン群142の下方には、マンション購入に関して相談できるページを表示させるための問い合わせページ表示ボタン143が配置されている。
【0034】
図6に示すように、物件紹介エリア110には、アイコンが示す意味を説明するためのアイコン説明部111が表示されている。
アイコン説明部111には、アイコンが示す意味を詳細に説明したポップアップウィンドウが表示されるヘルプボタン111aが配置されている。ヘルプボタン111aを押下すると、
図7に示すような解説ページ200がポップアップウィンドウにより表示される。
【0035】
図6に示すアイコン説明部111の下方には、地図上に物件の位置を示すアイコンが表示された物件表示地
図150が表示されている。
【0036】
図2に示すページ提供手段22が、
図5に示す物件表示地
図150を不動産物件紹介ページに表示するときには、まず、
図2に示すページ提供手段22が、指定地域を
図1に示す地図配信サーバ40に送信して得た地図データを取得する。次に、データベース制御手段25が、指定地域に基づいて記憶手段27に格納された物件データベースを読み取り、物件情報をプロット手段24とページ提供手段22とに通知する。そして、プロット手段24は、記憶手段27に格納された、宣伝済物件と宣伝前物件とを示す物件情報に基づいて4種類のアイコンを割り当て地図データにプロットする。
【0037】
図6に示すアイコンは、不動産物件が完成し、販売中で即入居可の物件を示す第1アイコン151と、販売中であるが建築中の物件を示す第2アイコン152と、販売前であるが販売予告された物件を示す第3アイコン153と、販売前であり、計画中の物件を示す第4アイコン154とが、物件情報に基づいて選択され、表示される。
このように、物件表示地
図150には、不動産物件として、宣伝済物件(第1アイコン151~第3アイコン153が示す不動産物件)だけでなく、宣伝前物件(第4アイコン154が示す物件)が表示されている。
【0038】
このように、物件表示地
図150にて表示された不動産物件を示すアイコンが、宣伝済物件を示す第1アイコン151から第3アイコン153と、宣伝前物件を示す第4アイコン154とにより、不動産物件の段階的な状態を示すことができるため、利用者は購入時期や内覧など具体的な検討をアイコンの種類を見るだけで容易に把握することができる。
【0039】
これらの第1アイコン151~第4アイコン154には、住環境を紹介する動画が閲覧できる不動産物件に、「動画有」りを示す円形に三角形が白抜きされたマーク155が付与されている。このマーク155は、プロット手段24がアイコンをプロットする際に、物件情報(
図3参照)を参照して、「動画有」りが含まれていれば付与される。
プロット手段がアイコンに動画有りを示すマークを付与するため、動画の有無を容易に把握することができ、動画を再生することで不動産物件の住環境を容易に把握することができる。
【0040】
図6に示す物件表示地
図150では、第1アイコン151により1物件、第2アイコン152により2物件、第3アイコン153により2物件、第4アイコン154により3物件が指し示されている。
【0041】
物件表示地
図150の下方には、地図に表示される地域を選択するための地域選択ボタン156が配置されている。本実施の形態では、地域選択ボタン156として、福岡エリア、北九州エリア、筑後エリアを選択可能なボタンが3つ設けられている。
【0042】
図8に示すように、地域選択ボタン156が押下されると、トップページを表示したときと同様に、地域選択ボタン156に対応する指定地域を地図配信サーバ40に送信して得た地図データに、物件データベースの販売情報に基づいて4種類のアイコンをプロットする。
そして、指定地域に属する各詳細地域を選択するための詳細選択ボタン157が配置されている。
本実施の形態では、「福岡エリア」と表示された地域選択ボタン156が押下されると、詳細選択ボタン157としては、福岡エリアに属する行政区が表示されている。
【0043】
地域選択ボタン156の押下により表示された「福岡エリア」から、この詳細選択ボタン157を押下することで、詳細選択ボタン157に対応する詳細地域の不動産物件を絞り込むことができる。
【0044】
この詳細選択ボタン157の下方には、不動産物件の詳細情報が掲載された物件情報ページにリンクされたタイル160が配置されている。
【0045】
利用者が端末装置50を操作して、
図6に示す物件表示地
図150や、
図8に示す物件表示地
図150に表示されたアイコンを押下する。例えば、
図9に示す第2アイコン152を押下する。この押下により、アイコンから吹き出し158が出現する。
この吹き出し158に表示された物件名、または
図8に示すタイル160を、端末装置50を操作して押下すると、ページ提供手段22は、記憶手段27から物件詳細ページを読み取り、端末装置50へ送信する。端末装置50では、物件詳細ページが表示される。
【0046】
図10に示すように、物件詳細ページ300では、不動産物件の外観や屋外を見たときの風景などの写真301などが掲載されている。また、物件詳細ページ300では、不動産物件の住環境を紹介する動画が再生できる動画プレーヤー302が埋め込まれていることで設置されている。
また、デベロッパーの公式ホームページへのリンクが張られたバナー303が配置されている。
更に、物件詳細ページ300には、物件情報に基づく「物件共通情報」および「販売期概要」や「周辺地域情報」、「周辺マップ」が掲載されている。
【0047】
利用者によりこの動画プレーヤー302の再生が指示されると、物件詳細ページ300が埋め込まれた動画プレーヤー302が、動画配信サーバ30にアクセスすることで、該当する動画がストリーミングされる。
【0048】
マンション(住宅)は人生最大の買い物と言っても過言ではない。購入予定者は、購入後に後悔しないために、部屋の間取り、内装、設備、外観や共有部分、眺望など「建物」は隈なく見るが、実は同じくらいに大切なのが、「住環境(周辺環境)」である。
学校、駅やバス停、スーパー、公園などは勿論のこと、コンビニエンスストアやクリーニング店、病院など生活に密着した施設の有無が、購入予定者には重要である場合がある。
購入予定者は、それらへの導線、街の雰囲気、落書きやごみの度合いまで、実際に歩き、五感で感じるのが望ましい。また、イメージが良くなかった地域が今では羨望の街並みに変わっていたり、近くに有名な飲食店があったりするため、購入予定者が自分の足で調べるのが一番である。
しかし、様々な不動産物件を探すのにいちいち現地に行って住環境を確認するのは、大変である。そこで、不動産物件紹介サイトでは、消費者目線で住環境を動画で撮影し配信している。
【0049】
この動画について、
図11(A)から同図(D)に基づいて説明する。
まず、
図11(A)に示すように、不動産物件の外観の映像が流れる。これにより、利用者は、不動産物件の外観を把握することができる。
次に、
図11(B)に示すように、不動産物件の位置を示すアイコン302mを衛星画像に重畳した映像が流れる。これにより、利用者は、不動産物件の地理的位置を把握することができる。
【0050】
次に、不動産物件の住環境を紹介する動画の撮影について説明が始まる。本実施の形態では、
図11(C)に示すように、映像に重畳された周辺地
図302aに、不動産物件の位置を起点とした不動産物件の周囲を辿るコースに沿った経路302bが表示される。本実施の形態では、経路302bは、不動産物件の位置を起点として、周回して戻ってくる経路302bが表示されている。しかし、不動産物件の周囲の状況が把握できればよいため、不動産物件の周囲を辿るコースに沿った経路であれば、必ずしも不動産物件に戻らなくてもよい。
これにより、利用者は、経路302b沿いの住環境を紹介するものであることを把握することができる。
【0051】
そして、
図11(D)に示すように、周辺地
図302aに撮影位置を示す三角形状のマーク302cが、撮影位置の周囲の状況を示す映像の進行と共に、経路302bを移動することで、利用者は、撮影位置(進行位置)が把握できるため、不動産物件の周囲を観察しながら進行しているとの感覚を得ることができ、経路302b沿いの住環境がどのような状況か容易に把握することができる。これにより、利用者(購入予定者)は、これまで得た知識だけで購入を決定するのではなく、動画により住環境を把握することで、判断ミスによる購入の後悔を抑止することでできる。従って、利用者と不動産物件とのミスマッチを回避することができる。
【0052】
この動画は、
図5に示す動画サムネイルエリア120のサムネイルを押下することでも、閲覧することができる。
図6に示す物件表示地
図150の第1アイコン151~第4アイコン154(アイコン)からも判るように、すべてのアイコンにはマーク155が付与されていない。つまり、マーク155が付与されていないアイコンは、住環境を紹介する動画が撮られていない不動産物件を示している。
【0053】
そこで利用者は、端末装置50を操作して、
図5に示すトップページ100の問い合わせページ表示ボタン143を押下する。
問い合わせページ表示ボタン143の押下が、紹介サイト提供サーバ20に通知されると、ページ提供手段22は、記憶手段27から問い合わせページを読み込み、端末装置50へ送信する。
端末装置50では、例えば、
図12に示す問い合わせページ400が表示される。
【0054】
問い合わせページ400では、氏名入力欄401と、メールアドレス入力欄402と、電話番号入力欄403と、問い合わせ選択ボタン404と、内容入力欄405とが表示されている。
【0055】
利用者は、購入を検討している不動産物件の住環境を知るための動画が撮られていない場合に、この問い合わせページ400の氏名入力欄401に氏名を、メールアドレス入力欄402に使用しているメールアドレスを入力する。そして、問い合わせ選択ボタン404として「住環境動画の撮影リクエスト」を選択する。また、内容入力欄405に、動画を希望するマンション名(不動産物件の名称)、または住所(地番や住居表示)等の不動産物件を特定する情報を入力する。
【0056】
そして、送信ボタン406が押下されることで、入力された問い合わせ情報(動画撮影の要望)は、
図1に示す端末装置50から紹介サイト提供サーバ20へ送信される。
紹介サイト提供サーバ20では、問い合わせ管理手段26は、問い合わせ情報を受信すると記憶手段27に格納する。
【0057】
管理者は、管理用端末Tを操作して、紹介サイト提供サーバ20にアクセスする。そして、問い合わせ管理手段26が生成する問い合わせ一覧(図示せず)を管理用端末Tに送信する。そうすることで、利用者は、動画な無い不動産物件であっても、問い合わせページ400により動画撮影を要望することができる。また、管理者は、どのような問い合わせが利用者から送信されたか把握することができる。
【0058】
管理者は、この問い合わせ一覧から、動画撮影の要望があった不動産物件を見つけることにより、利用者が興味を持つ不動産物件を把握したり、問い合わせ数から興味の度合いを把握したりすることができる。
【0059】
以上のように本発明の実施の形態に係る不動産物件紹介装置10によれば、利用者は、
販売中で即入居可の物件、販売中であるが建築中の物件、販売前であるが販売予告された物件などを示す宣伝済物件だけでなく、計画中の物件である宣伝前物件までも購入の検討に加えることができる。従って、利用者は、希望にマッチした不動産物件を選択することができる。
【0060】
また、デベロッパーは、宣伝前物件から利用者に不動産物件を広報することができるため、不動産物件の実質的な販売開始時期を早めることができる。従って、デベロッパーは、希望にマッチする可能性がある不動産物件に関する情報を、早期に利用者に提供することができる。
【0061】
従って、不動産物件紹介装置10は、着工前、販売前から即入居可物件まで段階的に販売ステージに関する情報を利用者に情報提供することで、購入予定者とデベロッパーの両者のミスマッチを無くし、満足を与えることができる。
【0062】
本実施の形態では、動画は動画配信サーバ30に登録したものが端末装置50に配信され、地図データは、地図配信サーバ40からのものが端末装置50に配信され、動画配信サーバ30および地図配信サーバ40が紹介サイト提供サーバ20と別体であるが、動画や地図データが、紹介サイト提供サーバ20に登録され、紹介サイト提供サーバ20が配信するようにしてもよい。
【0063】
また、本発明は、分譲マンションだけでなく、賃貸マンションや賃貸アパートなどの不動産物件に適用可能である。
【産業上の利用可能性】
【0064】
本発明は、不動産物件を紹介するサイトを提供する不動産物件紹介装置に好適である。
【符号の説明】
【0065】
10 不動産物件紹介装置
20 紹介サイト提供サーバ
21 通信手段
22 ページ提供手段
23 登録手段
24 プロット手段
25 データベース制御手段
26 問い合わせ管理手段
27 記憶手段
30 動画配信サーバ
40 地図配信サーバ
50,51,52,53 端末装置
100 トップページ
110 物件紹介エリア
111 アイコン説明部
111a ヘルプボタン
120 動画サムネイルエリア
130 ニュースエリア
141 地域紹介ボタン
142 索引ボタン群
143 問い合わせページ表示ボタン
150 物件表示地図
151 第1アイコン
152 第2アイコン
153 第3アイコン
154 第4アイコン
155 マーク
156 地域選択ボタン
157 詳細選択ボタン
158 吹き出し
160 タイル
200 解説ページ
300 物件詳細ページ
301 写真
302 動画プレーヤー
302a 周辺地図
302b 経路
302c マーク
303 バナー
400 問い合わせページ
401 氏名入力欄
402 メールアドレス入力欄
403 電話番号入力欄
404 問い合わせ選択ボタン
405 内容入力欄
P0 登録ページ
R01 タイトル入力欄
R02 物件情報入力欄
B01 ラジオボタン
R 中継基地
P 印刷装置
T 管理用端末
W インターネット