(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022121014
(43)【公開日】2022-08-19
(54)【発明の名称】予約支援システム、予約支援方法、及び予約支援プログラム
(51)【国際特許分類】
G06Q 10/02 20120101AFI20220812BHJP
G06Q 50/12 20120101ALI20220812BHJP
【FI】
G06Q10/02
G06Q50/12
【審査請求】未請求
【請求項の数】13
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021018131
(22)【出願日】2021-02-08
(71)【出願人】
【識別番号】500175565
【氏名又は名称】株式会社ぐるなび
(74)【代理人】
【識別番号】100167302
【弁理士】
【氏名又は名称】種村 一幸
(74)【代理人】
【識別番号】100181869
【弁理士】
【氏名又は名称】大久保 雄一
(72)【発明者】
【氏名】岩田 真治
【テーマコード(参考)】
5L049
【Fターム(参考)】
5L049AA03
5L049CC24
(57)【要約】
【課題】飲食店を予約する利用者の利便性を向上させることが可能な予約支援システム、予約支援方法、及び予約支援プログラムを提供すること。
【解決手段】本発明に係る予約支援システムは、飲食店が提供する料理メニューに対応する複数の予約枠に対する利用者の予約要求を受け付ける受付処理部と、前記料理メニューに対して前記利用者が提示する提示価格を取得する取得処理部と、前記取得処理部による取得される前記提示価格に基づいて、前記利用者の予約を確定させる予約処理部と、前記取得処理部による取得される前記提示価格に基づいて、前記利用者に提供する前記料理メニューの販売価格を決定する決定処理部と、を備える。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
飲食店が提供する料理メニューに対応する複数の予約枠に対する利用者の予約要求を受け付ける受付処理部と、
前記料理メニューに対して前記利用者が提示する提示価格を取得する取得処理部と、
前記取得処理部による取得される前記提示価格に基づいて、前記利用者の予約を確定させる予約処理部と、
前記取得処理部による取得される前記提示価格に基づいて、前記利用者に提供する前記料理メニューの販売価格を決定する決定処理部と、
を備える予約支援システム。
【請求項2】
前記受付処理部は、複数の利用者のそれぞれから前記予約要求を受け付け、
前記取得処理部は、前記複数の利用者のそれぞれが提示する前記提示価格を取得し、
前記予約処理部は、前記複数の予約枠を前記提示価格の高い利用者から順に割り当てて予約を確定させる、
請求項1に記載の予約支援システム。
【請求項3】
前記受付処理部は、予約対象日の所定日数前まで、前記複数の利用者のそれぞれから前記予約要求を受け付け、
前記取得処理部は、前記所定日数前までに前記複数の利用者のそれぞれが提示する前記提示価格を取得し、
前記予約処理部は、前記提示価格の高い順に前記予約枠の数に相当する人数の前記利用者の予約を確定させる、
請求項1又は2に記載の予約支援システム。
【請求項4】
前記決定処理部は、前記予約処理部により予約が確定された複数の利用者のそれぞれの前記提示価格のうち最低価格の前記提示価格を、前記複数の利用者のそれぞれに提供する前記料理メニューの前記販売価格に決定する、
請求項2又は3に記載の予約支援システム。
【請求項5】
前記決定処理部は、前記最低価格が予め設定された下限価格以上である場合に、前記最低価格の前記提示価格を前記販売価格に決定する、
請求項4に記載の予約支援システム。
【請求項6】
前記決定処理部は、前記最低価格が予め設定された下限価格未満である場合に、前記下限価格を前記販売価格に決定する、
請求項4又は5に記載の予約支援システム。
【請求項7】
前記決定処理部は、前記予約処理部により予約が確定された複数の利用者のそれぞれの前記提示価格の分布に基づいて、前記複数の利用者のそれぞれに提供する前記料理メニューの前記販売価格を決定する、
請求項2又は3に記載の予約支援システム。
【請求項8】
前記決定処理部は、前記予約処理部により予約が確定された複数の利用者のそれぞれの前記提示価格の平均価格を、前記複数の利用者のそれぞれに提供する前記料理メニューの前記販売価格に決定する、
請求項2又は3に記載の予約支援システム。
【請求項9】
前記複数の利用者のそれぞれの前記提示価格と、前記提示価格の順位とを含む入札状況を表示させる表示処理部をさらに備える、
請求項2~8のいずれかに記載の予約支援システム。
【請求項10】
前記受付処理部は、予め設定された下限価格以上の前記提示価格の受け付けを許可する、
請求項1~9のいずれかに記載の予約支援システム。
【請求項11】
前記受付処理部は、前記料理メニューに応じて予め設定される所定期間に前記予約要求を受け付ける、
請求項1~10のいずれかに記載の予約支援システム。
【請求項12】
一又は複数のプロセッサーが、
飲食店が提供する料理メニューに対応する複数の予約枠に対する利用者の予約要求を受け付ける受付ステップと、
前記料理メニューに対して前記利用者が提示する提示価格を取得する取得ステップと、
前記取得ステップによる取得される前記提示価格に基づいて、前記利用者の予約を確定させる予約ステップと、
前記取得ステップによる取得される前記提示価格に基づいて、前記利用者に提供する前記料理メニューの販売価格を決定する決定ステップと、
を実行する予約支援方法。
【請求項13】
飲食店が提供する料理メニューに対応する複数の予約枠に対する利用者の予約要求を受け付ける受付ステップと、
前記料理メニューに対して前記利用者が提示する提示価格を取得する取得ステップと、
前記取得ステップによる取得される前記提示価格に基づいて、前記利用者の予約を確定させる予約ステップと、
前記取得ステップによる取得される前記提示価格に基づいて、前記利用者に提供する前記料理メニューの販売価格を決定する決定ステップと、
を一又は複数のプロセッサーに実行させるための予約支援プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、飲食店の予約を行うことが可能な予約支援システム、予約支援方法、及び予約支援プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
飲食店では、コース料理等など利用者に提供する料理メニューに対して所定数の予約枠を設定し、利用者から予約を受け付ける予約方法が採用されている。従来、料理メニューの在庫数量を管理して、在庫がない料理メニューを指定した予約を受け付けないようにすることにより予約を確保する予約システムが提案されている(例えば特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ここで、例えば人気店の飲食店では、利用者が予約を取り難い状況が発生する。また、このような飲食店の場合、予約対象の料理メニューが高価格であっても予約を希望する利用者が存在する。また、飲食店としては、高価格の料理メニューの予約を多く確保することができれば売り上げを拡大することができる。しかし、従来の技術では、飲食店の人気が高くなる程、利用者は当該飲食店を予約し難くなり、予約を行う利用者の利便性が低下する問題が生じる。
【0005】
本発明の目的は、飲食店を予約する利用者の利便性を向上させることが可能な予約支援システム、予約支援方法、及び予約支援プログラムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明に係る予約支援システムは、飲食店が提供する料理メニューに対応する複数の予約枠に対する利用者の予約要求を受け付ける受付処理部と、前記料理メニューに対して前記利用者が提示する提示価格を取得する取得処理部と、前記取得処理部による取得される前記提示価格に基づいて、前記利用者の予約を確定させる予約処理部と、前記取得処理部による取得される前記提示価格に基づいて、前記利用者に提供する前記料理メニューの販売価格を決定する決定処理部と、を備えるシステムである。
【0007】
本発明に係る予約支援方法は、一又は複数のプロセッサーが、飲食店が提供する料理メニューに対応する複数の予約枠に対する利用者の予約要求を受け付ける受付ステップと、前記料理メニューに対して前記利用者が提示する提示価格を取得する取得ステップと、前記取得ステップによる取得される前記提示価格に基づいて、前記利用者の予約を確定させる予約ステップと、前記取得ステップによる取得される前記提示価格に基づいて、前記利用者に提供する前記料理メニューの販売価格を決定する決定ステップと、を実行する方法である。
【0008】
本発明に係る予約支援プログラムは、飲食店が提供する料理メニューに対応する複数の予約枠に対する利用者の予約要求を受け付ける受付ステップと、前記料理メニューに対して前記利用者が提示する提示価格を取得する取得ステップと、前記取得ステップによる取得される前記提示価格に基づいて、前記利用者の予約を確定させる予約ステップと、前記取得ステップによる取得される前記提示価格に基づいて、前記利用者に提供する前記料理メニューの販売価格を決定する決定ステップと、を一又は複数のプロセッサーに実行させるためのプログラムである。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、飲食店を予約する利用者の利便性を向上させることが可能な予約支援システム、予約支援方法、及び予約支援プログラムが提供される。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【
図1】
図1は、本発明の実施形態に係る予約支援システムの構成を示すブロック図である。
【
図2】
図2は、本発明の実施形態に係る予約支援システムで使用される店舗情報の一例を示す図である。
【
図3】
図3は、本発明の実施形態に係る予約支援システムで使用される予約状況情報の一例を示す図である。
【
図4】
図4は、本発明の実施形態に係る予約支援システムで使用される入札状況情報の一例を示す図である。
【
図5】
図5は、本発明の実施形態に係る予約支援システムで使用される予約情報の一例を示す図である。
【
図6】
図6は、本発明の実施形態に係る利用者端末に表示される検索条件設定ページの一例を示す図である。
【
図7】
図7は、本発明の実施形態に係る利用者端末に表示される検索結果ページの一例を示す図である。
【
図8】
図8は、本発明の実施形態に係る利用者端末に表示される検索結果ページの一例を示す図である。
【
図9】
図9は、本発明の実施形態に係る利用者端末に表示される予約申し込みページの一例を示す図である。
【
図10】
図10は、本発明の実施形態に係る利用者端末に表示される予約申し込み結果ページの一例を示す図である。
【
図11】
図11は、本発明の実施形態に係る予約支援システムで実行される予約支援処理の手順の一例を示すフローチャートである。
【
図12】
図12は、本発明の実施形態に係る利用者端末に表示される予約申し込み結果ページの一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下添付図面を参照しながら、本発明の実施形態について説明し、本発明の理解に供する。なお、以下の実施形態は、本発明を具体化した一例であって、本発明の技術的範囲を限定するものではない。
【0012】
[予約支援システム1]
図1に示されるように、本発明の実施形態に係る予約支援システム1は、予約支援装置2と利用者端末3と店舗端末4とを含む。予約支援装置2、利用者端末3、及び店舗端末4は、インターネット、LAN、WAN、又は公衆電話回線などの通信網N1を介して通信可能である。
【0013】
予約支援装置2は、飲食店を検索するための検索条件を利用者端末3から受付可能であり、検索条件に基づく検索処理を実行して検索結果を利用者端末3に提示する。また、予約支援装置2は、検索結果に含まれる飲食店のうち利用者に選択された飲食店の予約処理を実行する。前記予約処理には、後述する即予約、リクエスト予約、入札予約(オークション予約)が含まれる。例えば、予約支援装置2は、利用者端末3から予約対象の料理コースの入札価格(本発明の提示価格に相当)を取得し、当該入札価格に基づいて利用者の予約を確定させる。また、予約支援装置2は、前記入札価格に基づいて、前記料理コースの販売価格(提供価格)を決定する。なお、前記料理コースは、飲食店が利用者に提供する料理メニューの一例であって、前記料理コースには飲食店の管理者により所定数の予約枠が設定される。
【0014】
利用者端末3は、飲食店の検索及び予約を要求する利用者によって操作される情報処理装置である。店舗端末4は、飲食店に配置され、飲食店の予約を管理する情報処理装置である。予約支援システム1には、1又は複数の利用者端末3と、飲食店ごとに配置される複数の店舗端末4とが含まれる。
【0015】
本実施形態では、予約支援装置2単体が本発明に係る予約支援システムに相当するが、本発明に係る予約支援システムは、予約支援装置2、利用者端末3、及び店舗端末4のうち一又は複数の構成要素を含むものであってもよい。例えば、予約支援装置2、利用者端末3、及び店舗端末4の構成要素が協働して後述する各種の予約支援処理(
図11参照)を分担して実行する場合には、その処理を実行する複数の構成要素を含むシステムを本発明に係る予約支援システムとして捉えることが可能である。例えば、予約支援装置2及び店舗端末4が本発明に係る予約支援システムを構成してもよい。
【0016】
[予約支援装置2]
図1に示されるように、予約支援装置2は、制御部21、記憶部22、操作表示部23、及び通信I/F24などを備えるサーバーである。なお、予約支援装置2は、1台のコンピュータに限らず、複数台のコンピュータが協働して動作するコンピュータシステムであってもよい。また、予約支援装置2で実行される各種の処理は、一又は複数のプロセッサーによって分散して実行されてもよい。
【0017】
通信I/F24は、予約支援装置2を有線又は無線で通信網N1に接続し、通信網N1を介して利用者端末3、店舗端末4などの外部機器との間で所定の通信プロトコルに従ったデータ通信を実行するための通信インターフェースである。
【0018】
操作表示部23は、各種の情報を表示する液晶ディスプレイ又は有機ELディスプレイのような表示部と、操作を受け付けるマウス、キーボード、又はタッチパネルのような操作部とを備えるユーザーインターフェースである。
【0019】
記憶部22は、各種の情報を記憶するHDD(Hard Disk Drive)又はSSD(Solid State Drive)などの不揮発性の記憶部である。具体的に、記憶部22には、店舗情報D1、予約状況情報D2、入札状況情報D3、予約情報D4などのデータが記憶される。店舗情報D1には、検索対象及び予約対象の飲食店に関する情報が含まれる。予約状況情報D2には、飲食店ごとに、現時点における予約状況に関する情報が含まれる。入札状況情報D3には、飲食店ごとに、予約対象の料理コースに対して各利用者が入札した入札価格に関する情報(入札情報)が含まれる。予約情報D4には、予約対象の飲食店の予約情報が含まれる。
図2は店舗情報D1の一例を示す図であり、
図3は予約状況情報D2の一例を示す図であり、
図4は入札状況情報D3の一例を示す図であり、
図5は予約情報D4の一例を示す図である。また、記憶部22には、飲食店の店内、外観などを示す画像データ、飲食店の場所を示す地図データなども記憶されている。
【0020】
ここで、利用者が飲食店を予約する予約方法には、飲食店を予約する際に当該飲食店への確認を要しない、又は、予約の申し込み完了と同時に予約が成立する即予約(即時予約ともいう。)と、飲食店を予約する際に当該飲食店への確認を要する、又は、予約の申し込み完了後に飲食店から利用者に予約の許否の回答を通知するリクエスト予約と、料理コースの販売価格に対する入札価格を入札して予約の申し込みを行い当該入札価格に応じて予約が成立する入札予約とがある。
【0021】
前記リクエスト予約では、飲食店が予約を許可した場合に予約が成立し、飲食店が予約を拒否した場合に予約が不成立となる。予約枠の残数がある飲食店に対して利用者から予約が申し込まれた場合には、前記即予約が行われ、申し込みと同時に予約が成立する。これに対して、予約枠の残数がない飲食店に対して利用者から予約が申し込まれた場合には、前記リクエスト予約が行われ、当該飲食店に予約許否の問い合わせ(予約要求)が通知される。例えば、利用者が予約を希望する飲食店に空席がある場合には利用者は即予約を行い、利用者が予約を希望する飲食店に空席がない場合(満席の場合)には利用者はリクエスト予約を行う。
【0022】
前記入札予約では、料理コースに対して利用者が入札価格を入力して予約の申し込みを行い、入札価格が高い順に当該料理コースに予め設定された予約枠数に相当する人数の利用者の予約を確定させる。利用者は、前記入札予約が設定されている料理コースの予約を希望する場合に、入札価格を提示して予約の申し込みを行う。
【0023】
各飲食店では、予約方法を予め設定することが可能である。例えば、飲食店は、前記即予約、前記リクエスト予約、及び前記入札予約のそれぞれの予約要求の受け付けを許可する設定を行ったり、前記即予約の予約要求の受け付けを許可し、前記リクエスト予約の予約要求の受け付けを許可しない設定を行ったり、料理コースごとに前記入札予約の予約要求の受け付け可否の設定を行ったりすることができる。例えば、人気店の飲食店では、料理コースについて、前記即予約及び前記リクエスト予約の予約要求の受け付けを許可せず、前記入札予約の予約要求の受け付けのみを許可する設定を行うことが考えられる。
【0024】
図2に示されるように、店舗情報D1には、飲食店ごとに、対応する「店舗ID」、「店舗名」、「エリア」、「ジャンル」、「住所」、「URL」などの情報が含まれる。前記店舗IDは、飲食店の識別情報であり、前記店舗名は、飲食店の名称である。前記エリアは、飲食店の所在地の地域名称などである。前記ジャンルは、飲食店で提供されるサービスの内容を識別可能な情報であって、例えば料理ジャンルを示す。前記住所は、飲食店の詳細な住所であり、当該飲食店の位置を示す情報として用いられる。前記URLは、飲食店のホームページ、予約ページなどのウェブページにアクセスするためのアクセス情報である。また、店舗情報D1には、飲食店の利用について必要な平均的な金額として予め設定された金額(予算)の情報、飲食店の画像の識別情報などが含まれてもよい。
【0025】
図3に示されるように、予約状況情報D2には、飲食店ごとに、対応する「店舗ID」、「店舗名」、「料理コース」、「予約枠数」、「下限価格」、「販売価格」、「予約状況」などの情報が含まれる。前記料理コースは、飲食店が利用者に提供するコース料理のコース名であり、利用者が予約可能な予約対象である。利用者は、料理コースを指定して予約を申し込むことができる。また、利用者は、料理コースを指定しないで席のみの予約を申し込むこともできる。前記予約対象には、飲食店ごとに、料理コース及び席(テーブル、個室を含む)の少なくともいずれかが含まれる。
【0026】
前記予約枠数は、料理コースの予約可能数である。例えば、飲食店AのコースC1について、10人分の予約を受け付け可能な場合、前記予約枠数に「10」が登録される。前記下限価格は、料理コースの最低販売価格(定価)である。飲食店は、入札予約において決定される販売価格(後述)が前記下限価格以上の価格になる場合に利用者に料理コースを提供することを許可し、前記販売価格が前記下限価格未満の価格になる場合には利用者に料理コースを提供することを許可しない。前記予約枠数及び前記下限価格は、飲食店の管理者により料理コースごとに予め設定される。
【0027】
前記販売価格は、各利用者による料理コースに対する入札により決定される料理コースの提供価格である。前記販売価格は、前記下限価格以上の価格に決定される。前記予約状況は、飲食店の現在の予約状況を示す情報であり、前記予約枠数の残数が登録される。「コースC1」に対応する「残0」は、コースC1の予約枠数「10」が全て予約済みであることを示している。
【0028】
図4に示されるように、入札状況情報D3には、入札ごとに、対応する「入札日時」、「入札者名」、「人数」、「来店日」「料理コース」、「入札価格」、「順位」などの情報が含まれる。
図4には、飲食店AのコースC1に対する入札状況情報D3の一例を示している。
【0029】
前記入札日時は、利用者が利用者端末3を使用して入札価格を入札した日時である。前記人数は、飲食店に来店する予定の利用者の人数(利用人数)である。前記来店日は、飲食店の利用日(予約日)である。前記料理コースは、予約対象の料理コースである。前記入札価格は、前記料理コースに対して利用者が入力(入札)した価格である。前記順位は、前記入札価格の順位であり、前記入札価格が高い順に順位が登録される。例えば、利用者は、飲食店AのコースC1の予約を申し込む際に、予約が可能と考える任意の価格を入札する。入札状況情報D3は、例えば予約対象日(来店日)の所定日数前(例えば3日前)の締切日時まで、利用者が入札するごとに登録される。なお、前記締切日時は、飲食店の管理者が設定可能であり、例えば飲食店Aでは、コースC1の「2020年12月10日」の予約の締切日時は、「2020年12月7日 24:00」に設定される。
【0030】
予約情報D4は、店舗情報D1に登録されている飲食店ごとに対応付けて記憶部22に記憶される。
図5には、飲食店Aの予約情報D4を示している。
図5に示されるように、予約情報D4には、「予約者名」、「人数」、「来店日」、「来店時間」、「料理コース」、「販売価格」などの情報が含まれる。前記予約者名は、予約を行った利用者の氏名である。前記来店時間は、利用者が飲食店に来店する予定時刻(利用開始時刻)である。前記料理コースは、利用者が予約した料理コースの名称である。前記販売価格は、各利用者によるコースC1に対する入札により決定されるコースC1の提供価格である。予約情報D4は、予約支援装置2の制御部21によって、店舗端末4又は利用者端末3からの新規予約又は予約変更が受け付けられるごとに登録又は変更される。
【0031】
なお、他の実施形態として、店舗情報D1、予約状況情報D2、入札状況情報D3、及び予約情報D4の一部又は全部が、予約支援装置2から通信網N1を介してアクセス可能な他のサーバーに記憶されてもよい。この場合、予約支援装置2の制御部21は、前記他のサーバーから前記情報を取得して、後述の予約支援処理(
図11参照)などの各処理を実行してもよい。
【0032】
また、記憶部22には、利用者端末3に表示される予約サイト(例えば飲食店予約サイト)に含まれる、検索条件設定ページP1(
図6参照)、検索結果ページP2(
図7、
図8参照)、予約申し込みページP3(
図9参照)、予約申し込み結果ページP4(
図10参照)、経路案内ページ(不図示)などの各種のウェブページを生成するためのレイアウトデータ及び画像データなども記憶される。また、記憶部22には、店舗端末4に表示される予約管理サイト(例えば飲食店予約管理サイト)に含まれる、入札設定ページ(不図示)、予約管理ページ(不図示)などの各種のウェブページを生成するためのレイアウトデータ及び画像データなども記憶される。なお、本実施形態において、予約支援装置2の制御部21は、前記各種のウェブページを生成してそのウェブページの情報を利用者端末3及び店舗端末4に送信することにより、利用者端末3及び店舗端末4のそれぞれに前記各種のウェブページを表示させることが可能である。また、他の実施形態として、予約支援装置2の制御部21は、利用者端末3及び店舗端末4のそれぞれに前記各種のウェブページを表示するために必要なデータを送信することにより、利用者端末3の制御部31及び店舗端末4の制御部41のそれぞれに前記各種のウェブページの表示を実行させてもよい。
【0033】
なお、前記予約サイト及び前記予約管理サイトは、予め設定された一つのドメインに属するウェブページの集合体であってもよいが、例えば同一の予約支援装置2の記憶部22に記憶された複数のドメインに属するウェブページの集合体を前記予約サイトとして捉えてもよい。また、前記予約サイト及び前記予約管理サイトに含まれる各種のページは、複数のサーバーに分散して記憶されたものであってもよい。
【0034】
さらに、記憶部22には、制御部21に後述の予約支援処理(
図11参照)を実行させるための予約支援プログラムなどの制御プログラムが記憶されている。例えば、前記予約支援プログラムは、CD又はDVDなどのコンピュータ読取可能な記録媒体に非一時的に記録されており、予約支援装置2が備えるCDドライブ又はDVDドライブなどの読取装置(不図示)で読み取られて記憶部22に記憶される。
【0035】
制御部21は、CPU、ROM、及びRAMなどの制御機器を有する。前記CPUは、各種の演算処理を実行するプロセッサーである。前記ROMは、前記CPUに各種の演算処理を実行させるためのBIOS及びOSなどの制御プログラムが予め記憶される不揮発性の記憶部である。前記RAMは、各種の情報を記憶する揮発性又は不揮発性の記憶部であり、前記CPUが実行する各種の処理の一時記憶メモリー(作業領域)として使用される。そして、制御部21は、前記ROM又は記憶部22に予め記憶された各種の制御プログラムを前記CPUで実行することにより予約支援装置2を制御する。
【0036】
ここで、例えば人気店の飲食店では、利用者が予約を取り難い状況が発生する。また、このような飲食店の場合、予約対象の料理コースが高価格であっても予約を希望する利用者が存在する。また、飲食店としては、高価格の料理コースの予約を多く確保することができれば売り上げを拡大することができる。しかし、従来の技術では、飲食店の人気が高くなる程、利用者は当該飲食店を予約し難くなり、予約を行う利用者の利便性が低下する問題が生じる。これに対して、本実施形態に係る予約支援装置2では、飲食店を予約する利用者の利便性を向上させることが可能である。
【0037】
具体的に、制御部21は、
図1に示されるように、検索処理部211、受付処理部212、予約処理部213、表示処理部214、取得処理部215、決定処理部216などの各種の処理部を含む。なお、制御部21は、前記CPUで前記予約支援プログラムに従った各種の処理を実行することによって前記各種の処理部として機能する。また、一部又は全部の前記処理部が電子回路で構成されていてもよい。なお、前記予約支援プログラムは、複数のプロセッサーを前記処理部として機能させるためのプログラムであってもよい。
【0038】
検索処理部211は、利用者端末3からエリア、利用日時(来店日、来店時間)、及び利用人数などの検索条件を含む検索要求を受け付ける。エリア、利用日時、及び利用人数の各情報は、予約可能な飲食店を検索する検索処理に用いられる。
【0039】
例えば、検索処理部211は、利用者端末3に検索条件設定ページP1(
図6参照)を表示させる。検索条件設定ページP1には、希望のエリアを入力するエリア入力欄K11、希望の来店日を入力する来店日入力欄K12、希望の来店時間を入力する来店時間入力欄K13、利用人数を入力する利用人数入力欄K14、予約方法を設定する予約方法設定欄K15などが含まれる。利用者が前記予約方法を「即予約ができる店」に設定した場合、検索処理部211は、即予約が可能な飲食店(「空席」を有する飲食店)のみを検索対象とする。また、利用者が前記予約方法を「入札予約ができる店」に設定した場合、検索処理部211は、入札予約が可能な飲食店のみを検索対象とする。また、利用者が前記予約方法を「指定なし」に設定した場合、検索処理部211は、即予約が可能な飲食店と、入札予約が可能な飲食店と、リクエスト予約が可能な飲食店とを検索対象とする。なお、利用者が前記予約方法を「リクエスト予約ができる店」を選択可能であってもよい。
【0040】
利用者が検索条件設定ページP1において前記各情報を入力して「決定」の決定ボタンK16を押下すると、検索処理部211は、利用者端末3から検索要求を受け付ける。
【0041】
検索処理部211は、前記検索要求を受け付けた場合に飲食店を検索するための検索処理を実行する。具体的に、検索処理部211は、前記検索処理において、予約要求を受け付け可能な飲食店を検索する。例えば、前記予約方法が「即予約ができる店」に設定された場合には、検索処理部211は、前記検索条件で即予約が可能な飲食店を検索する。また、前記予約方法が「指定なし」に設定された場合には、検索処理部211は、前記検索条件で即予約が可能な飲食店と、入札予約の予約要求の受け付けを許可設定している飲食店と、リクエスト予約の予約要求の受け付けを許可設定している飲食店とを検索する。なお、以下では、検索条件設定ページP1において前記予約方法が「指定なし」に設定されているものとする。
【0042】
また、検索処理部211は、検索処理の検索結果を出力する。具体的に、検索処理部211は、前記検索結果を利用者端末3に送信することにより、検索結果ページP2(
図7、
図8参照)を利用者端末3に表示させる。これにより、利用者端末3において、利用者は前記検索結果として表示される飲食店から、予約を希望する飲食店を選択することが可能となる。
【0043】
図7に示されるように、検索結果ページP2には、前記検索条件を満たす各飲食店の情報(飲食店情報R1)が一覧表示される。各飲食店情報R1には、飲食店の概要、画像、飲食店の詳細ページを表示させるための詳細ボタンK22、リクエスト予約の予約要求を行うためのリクエスト予約ボタンK23、即予約を行うための即予約ボタンK24、入札予約の予約要求を行うための入札予約ボタンK25などが表示される。利用者は、検索結果ページP2に予約希望の飲食店がある場合に、対応する飲食店情報R1のリクエスト予約ボタンK23、即予約ボタンK24、又は入札予約ボタンK25を押下して予約要求を行う。例えば、利用者が飲食店Aの入札予約ボタンK25を押下すると、飲食店Aの料理コースの入札を行うための予約申し込みページP3(
図9参照)が表示される。一方、利用者は、検索結果ページP2に予約希望の飲食店がない場合には、条件変更ボタンK21を押下する。条件変更ボタンK21が押下されると、検索処理部211は、検索条件設定ページP1(
図6参照)を再表示させて、利用者から検索条件の変更操作を受け付ける。
【0044】
検索結果ページP2は、
図8に示されるように、料理コースごとに予約要求を行うことが可能に構成されてもよい。例えば、利用者が飲食店AのコースC1の詳細ボタンK22を押下すると、コースC1の詳細情報を含む詳細ページが表示され、コースC1の入札予約ボタンK25を押下すると、コースC1の入札を行うための予約申し込みページP3(
図9参照)が表示される。なお、料理コースごとに、予約方法(即予約、リクエスト予約、入札予約)が設定可能であってもよい。
【0045】
受付処理部212は、利用者から予約対象の飲食店の予約要求を受け付ける。具体的には、受付処理部212は、利用者から即予約の予約要求、リクエスト予約の予約要求、入札予約の予約要求を受け付ける。受付処理部212は、本発明の受付処理部の一例である。
【0046】
予約処理部213は、前記予約要求に基づいて、予約対象の飲食店の予約が可能な場合に予約処理を実行する。予約処理部213は、前記予約処理において、予約対象の飲食店に対応する予約情報D4(
図5参照)に予約内容を登録する。なお、予約処理部213は、予約情報D4に登録されている予約を利用者端末3の操作に応じて取り消すこと又は自動的に取り消すことも可能である。予約処理部213は、予約処理が完了すると、例えば予約完了メールを利用者端末3及び店舗端末4に送信する。予約処理部213は、本発明の予約処理部の一例である。
【0047】
例えば、利用者が検索結果ページP2(
図7参照)において飲食店Dの即予約ボタンK24を押下した場合、予約処理部213は、飲食店Dの予約を成立させる。予約処理部213は、飲食店Dに対応する予約情報D4に予約内容を登録する。
【0048】
また、例えば、利用者が検索結果ページP2(
図7参照)において飲食店Cのリクエスト予約ボタンK23を押下した場合、予約処理部213は、飲食店Cの店舗端末4にリクエスト予約に関する予約許否の問い合わせ(予約要求)を通知する。飲食店Cの管理者は、前記問い合わせに対して、前記リクエスト予約を許可するか否かを決定する。例えば、管理者は、飲食店Cの予約状況、空席状況、予約しないで来店する客(ウォークイン客)の来店状況などを考慮して、前記リクエスト予約を許可するか否かを判断する。管理者が前記リクエスト予約を許可した場合、予約処理部213は、飲食店Cの予約を成立させて、飲食店Cに対応する予約情報D4に予約内容を登録する。一方、管理者が前記リクエスト予約を拒否した場合、予約処理部213は、飲食店Cの予約を成立させず、例えば予約不可メールを利用者端末3に送信する。
【0049】
ここで、例えば、利用者が検索結果ページP2(
図8参照)において飲食店AのコースC1の入札予約ボタンK25を押下した場合、制御部21は、以下の各処理を実行する。
【0050】
具体的には、利用者が飲食店AのコースC1の入札予約ボタンK25(
図8参照)を押下した場合、表示処理部214は、利用者端末3に予約申し込みページP3(
図9参照)を表示させる。予約申し込みページP3には、予約対象の料理コース(ここではコースC1)、当該料理コースの予約枠数(例えば10枠)、当該料理コースの即決価格、当該料理コースの下限価格、当該料理コースの入札の締切日時の情報が含まれる。前記即決価格は、飲食店Aの管理者により予め設定された価格であり、利用者の入札価格が前記即決価格の場合に当該利用者の予約を即時に確定させる価格である。前記即決価格の情報は、予約状況情報D2(
図3参照)に予め登録されてもよい。また、利用者は、予約申し込みページP3において、予約対象の料理コースを変更することが可能である。利用者が料理コースを変更した場合、表示処理部214は、変更された料理コースに対応する、前記予約枠数、前記即決価格、前記下限価格、前記締切日時の情報を更新する。
【0051】
また、表示処理部214は、予約申し込みページP3において、現時点で入札済みの入札状況M1を表示させる。具体的には、表示処理部214は、前記下限価格及び前記即決価と、前記下限価格から前記即決価格までの間の各利用者の入札価格と、前記入札価格の順位とを含む入札状況M1を表示させる。また、表示処理部214は、各入札価格に対応付けて、入札価格を入札した利用者の人数(検索条件における利用人数)の合計を表示させる。また、表示処理部214は、現時点で予約可能な入札価格の目安(予約可能ライン)を表示させる。
図9に示す例では、現時点で6500円~8000円を入札した利用者の合計が9人であるため、残り1枠に入るためには6000円よりも高い価格を入札する必要がある。このため、表示処理部214は、6000円を超える価格帯に前記予約可能ラインを表示させる。これにより、利用者は、入札価格を入力する際に現時点の入札状況を容易に把握することができる。表示処理部214は、本発明の表示処理部の一例である。
【0052】
利用者は、利用者端末3に表示された予約申し込みページP3において、入札状況M1を参照しながら、入札価格を入力する。利用者が入札価格を入力して入札ボタンK31を押下すると、受付処理部212は、利用者から予約要求を受け付ける。また、受付処理部212は、前記締切日時まで、複数の利用者のそれぞれから前記予約要求を受け付ける。また、受付処理部212は、前記料理コースに応じて予め設定される所定期間に前記予約要求を受け付ける。前記所定期間は、前記料理コースごとに、前記締切日時までの数日、数週間、又は数か月の期間に設定される。
【0053】
取得処理部215は、前記予約要求に含まれる、料理コースに対して利用者が入札した入札価格を取得する。また、取得処理部215は、前記締切日時までに複数の利用者のそれぞれが入札した前記入札価格を取得する。取得処理部215は、本発明の取得処理部の一例である。
【0054】
制御部21は、前記予約要求を受け付けるごとに、入札状況情報D3(
図4参照)を記憶部22に記憶する。
【0055】
予約処理部213は、取得処理部215による取得される前記入札価格に基づいて、利用者の予約を確定させる。具体的には、予約処理部213は、複数の予約枠を前記入札価格の高い利用者から順に割り当てて予約を確定させる。また、予約処理部213は、前記入札価格の高い順に予約枠の数に相当する人数の利用者の予約を確定させる。
【0056】
例えば、飲食店AのコースC1の予約について、締切日時に到達した時点の入札状況(入札結果)が
図4の入札状況情報D3に示す状態であった場合に、予約処理部213は、コースC1の予約枠数「10」を、入札価格の高い利用者から順に割り当てる。ここでは、予約処理部213は、第1位の「8000円」を入札した利用者U9に2人分の予約枠を割り当て、第2位の「7500円」を入札した利用者U7及び利用者U10のそれぞれに2人分ずつ予約枠を割り当て、第3位の「7000円」を入札した利用者U5及び利用者U8のそれぞれに2人分ずつ予約枠を割り当てる。この時点で、コースC1の予約枠数「10」に達するため、予約処理部213は、第4位以下の「7000円」未満を入札した各利用者には予約枠を割り当てない。すなわち、予約処理部213は、順位が第1位から第3位までの利用者U5、U7、U8、U9、U10の予約を確定させる。予約処理部213は、予約を確定させると、予約情報D4(
図5参照)を記憶部22に記憶する。
【0057】
決定処理部216は、予約対象の料理コースの販売価格を決定する。具体的には、決定処理部216は、取得処理部215による取得される前記入札価格に基づいて、前記販売価格を決定する。例えば、決定処理部216は、予約処理部213により予約が確定された複数の利用者のそれぞれの前記入札価格のうち最低価格の前記入札価格を、予約対象の料理コースの販売価格に決定する。ここでは、コースC1に対する予約が確定した利用者U5、U7、U8、U9、U10のそれぞれの入札価格のうち「7000円」が最低価格であるため、決定処理部216は、コースC1の販売価格を「7000円」に決定する。決定処理部216は、決定した販売価格を予約状況情報D2(
図3参照)及び予約情報D4(
図5参照)に登録する。
【0058】
予約処理部213が予約を確定させ、決定処理部216が販売価格を決定すると、表示処理部214は、利用者端末3に予約申し込み結果を通知して予約申し込み結果ページP4(
図10参照)を表示させる。予約申し込み結果ページP4には、予約が確定したことを示す情報、予約情報(来店日、来店時間、利用人数など)、予約対象の料理コース(ここではコースC1)、利用者が入札した入札価格、決定した販売価格(支払額)などの情報が含まれる。
【0059】
決定処理部216による販売価格の決定方法は、上述の実施形態に限定されない。他の実施形態として、決定処理部216は、前記最低価格が予め設定された下限価格以上である場合に、前記最低価格の入札価格を前記販売価格に決定してもよい。また、決定処理部216は、前記最低価格が予め設定された下限価格未満である場合に、前記下限価格を前記販売価格に決定してもよい。例えば、前記下限価格が「5000円」に設定されている場合において、予約が確定した利用者の入札価格のうち最低価格が「4500円」である場合、決定処理部216は、前記下限価格の「5000円」を前記販売価格に決定する。これにより、予約対象の料理コースの販売価格が、飲食店の管理者が設定した下限価格を下回る価格に決定されることを防ぐことができる。
【0060】
また他の実施形態として、決定処理部216は、予約処理部213により予約が確定された複数の利用者のそれぞれの前記入札価格の分布に基づいて、前記料理メニューの前記販売価格を決定してもよい。例えば、決定処理部216は、複数の入札価格の平均価格を前記販売価格を決定してもよい。また、決定処理部216は、複数の入札価格と、予約が確定した利用者の人数との割合に応じた価格を前記販売価格に決定してもよい。例えば、
図4に示す例では、決定処理部216は、前記販売価格を「7400円(=(8000×2+7500×4+7000×4)/10)」に設定する。
【0061】
また、受付処理部212は、前記下限価格以上の入札価格の受け付けを許可し、前記下限価格未満の入札価格の受け付けを禁止する構成であってもよい。例えば、受付処理部212は、予約申し込みページP3(
図9参照)において、前記下限価格である「5000円」未満の入札価格の入力を禁止し、「5000円」以上の入札価格の入力を受け付ける。
【0062】
また、予約処理部213は、利用者の前記入札価格が予め設定された即決価格(本発明の上限価格の一例)である場合に、当該利用者の予約を即時に確定させてもよい。これにより、利用者は、即決価格を入力して予約の申し込みを行った時点で予約を確定させることができる。また、飲食店は、決定される販売価格を高めることができるため売り上げを拡大することができる。
【0063】
また、受付処理部212は、一度入札した利用者から再入札を受け付け可能であってもよい。これにより、利用者は、前記締切日時まで入札状況を見ながら入札を繰り返すことができる。
【0064】
[利用者端末3]
図1に示されるように、利用者端末3は、制御部31、記憶部32、操作表示部33、及び通信I/F34などを備える。利用者端末3は、例えば携帯電話、スマートフォン、タブレット端末、又はパーソナルコンピューターのような情報処理装置である。
【0065】
通信I/F34は、利用者端末3を有線又は無線で通信網N1に接続し、通信網N1を介して予約支援装置2、店舗端末4などの外部機器との間で所定の通信プロトコルに従ったデータ通信を実行するための通信インターフェースである。
【0066】
操作表示部33は、各種のウェブページなどの情報を表示する液晶ディスプレイ又は有機ELディスプレイのような表示部と、操作を受け付けるマウス、キーボード、又はタッチパネルのような操作部とを備えるユーザーインターフェースである。
【0067】
記憶部32は、各種の情報を記憶するHDD、SSD又はフラッシュメモリーなどの不揮発性の記憶部である。例えば、記憶部32には、ブラウザプログラム等の制御プログラムが記憶される。具体的に、前記ブラウザプログラムは、HTTP(Hypertext Transfer Protocol)などの通信プロトコルに従って予約支援装置2などの外部装置との間で通信処理を制御部31に実行させるための制御プログラムである。また、前記ブラウザプログラムは、予約支援装置2との間で予め定められた通信プロトコルに従って通信処理を実行するための専用アプリケーションであることも考えられる。なお、記憶部32には、地図データ等の他の情報が記憶されていてもよい。
【0068】
制御部31は、CPU、ROM、及びRAMなどの制御機器を有する。前記CPUは、各種の演算処理を実行するプロセッサーである。前記ROMは、前記CPUに各種の処理を実行させるためのBIOS及びOSなどの制御プログラムが予め記憶された不揮発性の記憶部である。前記RAMは、各種の情報を記憶する揮発性又は不揮発性の記憶部であり、前記CPUが実行する各種の処理の一時記憶メモリー(作業領域)として使用される。そして、制御部31は、前記ROM又は記憶部32に予め記憶された各種の制御プログラムを前記CPUで実行することにより利用者端末3を制御する。
【0069】
具体的に、制御部31は、記憶部32に記憶されている前記ブラウザプログラムに従って各種の処理を実行することによりブラウザ処理部311として機能する。ブラウザ処理部311は、予約支援装置2から通信網N1を介して提供されるウェブページを操作表示部33に表示させ、操作表示部33に対する操作を予約支援装置2に入力するブラウザ処理を実行することが可能である。すなわち、利用者端末3は、制御部31によって前記ブラウザプログラムが実行されることにより、予約支援装置2の操作用端末として機能することが可能である。なお、制御部31に含まれる一部又は全部の処理部は電子回路で構成されていてもよい。
【0070】
具体的に、利用者端末3では、予約支援システム1で提供される予約サービスの前記予約サイトに対応する所定のURLへのアクセス要求を行うためのユーザー操作が行われた場合に、制御部31が、予約支援装置2から前記予約サイトのウェブページのデータを取得して、操作表示部33に前記予約サイトのウェブページを表示させる。なお、例えば前記所定のURLへのアクセス要求は、予め登録されたウェブサイトの一覧からの選択操作、情報検索サイトにおける検索結果からの選択操作、又はテキスト入力操作などによって行われる。また、利用者端末3に予約支援装置2に対応する専用アプリケーションがインストールされている場合には、利用者端末3の利用者が当該専用アプリケーションを起動する操作を行うことにより操作表示部33に前記予約サイトのウェブページが表示される。
【0071】
利用者は、利用者端末3を操作することにより、前記予約サイトの検索条件設定ページP1(
図6参照)において所望の検索条件を設定して飲食店の検索を要求し、検索結果ページP2(
図7、
図8参照)を閲覧することができる。さらに利用者は、検索結果として提示された飲食店の中から所望の飲食店を選択して予約(即予約、リクエスト予約、入札予約)の申し込み(予約要求)を行うことができる。また、利用者は、利用者端末3を操作することにより、予約申し込みページP3(
図9参照)において、入札価格を入力して入札予約の申し込み(予約要求)を行うことができる。また、利用者は、予約申し込み結果ページP4(
図10参照)において、入札予約の入札結果を取得することができる。
【0072】
[店舗端末4]
図1に示されるように、店舗端末4は、制御部41、記憶部42、操作表示部43、及び通信I/F44などを備える。店舗端末4は、例えば、タブレット端末又はパーソナルコンピューターのような情報処理装置である。なお、店舗端末4は、予約支援装置2と同一の機能をさらに備えてもよいし、予約支援装置2と一体の情報処理装置であってもよい。
【0073】
通信I/F44は、店舗端末4を有線又は無線で通信網N1に接続し、通信網N1を介して予約支援装置2、利用者端末3などの外部機器との間で所定の通信プロトコルに従ったデータ通信を実行するための通信インターフェースである。
【0074】
操作表示部43は、各種のウェブページなどの情報を表示する液晶ディスプレイ又は有機ELディスプレイのような表示部と、操作を受け付けるマウス、キーボード、又はタッチパネルのような操作部とを備えるユーザーインターフェースである。
【0075】
記憶部42は、各種の情報を記憶するHDD、SSD又はフラッシュメモリーなどの不揮発性の記憶部である。例えば、記憶部42には、ブラウザプログラム等の制御プログラムが記憶される。具体的に、前記ブラウザプログラムは、HTTPなどの通信プロトコルに従って予約支援装置2などの外部装置との間で通信処理を制御部41に実行させるための制御プログラムである。また、前記ブラウザプログラムは、予約支援装置2との間で予め定められた通信プロトコルに従って通信処理を実行するための専用アプリケーションであることも考えられる。
【0076】
また、記憶部42には、飲食店に対応する予約を管理する予約管理情報(不図示)が記憶される。前記予約管理情報には、予約者名、利用人数、来店日、来店時間、料理コース、販売価格などの情報が含まれる。
【0077】
制御部41は、CPU、ROM、及びRAMなどの制御機器を有する。前記CPUは、各種の演算処理を実行するプロセッサーである。前記ROMは、前記CPUに各種の処理を実行させるためのBIOS及びOSなどの制御プログラムが予め記憶された不揮発性の記憶部である。前記RAMは、各種の情報を記憶する揮発性又は不揮発性の記憶部であり、前記CPUが実行する各種の処理の一時記憶メモリー(作業領域)として使用される。そして、制御部41は、前記ROM又は記憶部42に予め記憶された各種の制御プログラムを前記CPUで実行することにより店舗端末4を制御する。
【0078】
具体的に、制御部41は、記憶部42に記憶されている前記ブラウザプログラムに従って各種の処理を実行することによりブラウザ処理部411として機能する。ブラウザ処理部411は、予約支援装置2から通信網N1を介して提供されるウェブページを操作表示部43に表示させ、操作表示部43に対する操作を予約支援装置2に入力するブラウザ処理を実行することが可能である。すなわち、店舗端末4は、制御部41によって前記ブラウザプログラムが実行されることにより、予約支援装置2の操作用端末として機能することが可能である。なお、制御部41に含まれる一部又は全部の処理部は電子回路で構成されていてもよい。
【0079】
例えば、店舗端末4では、予約支援システム1で提供される前記予約管理サイトに対応する所定のURLへのアクセス要求を行うためのユーザー操作が行われた場合に、制御部41が、予約支援装置2から前記予約管理サイトのウェブページのデータを取得して、操作表示部43に前記予約管理サイトのウェブページを表示させる。例えば、制御部41は、入札設定ページ(不図示)を表示させて、飲食店の管理者から予約対象の料理コースの予約枠数、下限価格、即決価格などの入札設定情報の設定操作を受け付ける。制御部41が前記入札設定情報を受け付けると、予約支援装置2の制御部21は、前記入札設定情報を予約状況情報D2(
図3参照)に登録する。
【0080】
また、制御部41は、予約支援装置2において予約処理が完了すると、予約支援装置2から予約完了メールを取得する。制御部41は、前記予約完了メールを取得すると、前記予約管理情報に予約内容を登録する。
【0081】
[予約支援処理]
以下、
図11を参照しつつ、予約支援システム1において実行される予約支援処理について説明する。具体的に、本実施形態では、予約支援装置2の制御部21によって前記予約支援処理が実行される。また、制御部21は、利用者端末3各々からのアクセスに応じて利用者端末3各々に対応して予約支援処理を並行して実行することが可能である。なお、制御部21は、利用者端末3の所定の操作によって予約支援処理を途中で終了することがある。
【0082】
なお、本発明は、前記予約支援処理に含まれる一又は複数のステップを実行する予約支援方法の発明として捉えることができる。また、ここで説明する前記予約支援処理に含まれる一又は複数のステップは適宜省略されてもよい。なお、前記予約支援処理における各ステップは同様の作用効果を生じる範囲で実行順序が異なってもよい。さらに、ここでは制御部21が前記予約支援処理における各ステップを実行する場合を例に挙げて説明するが、一又は複数のプロセッサーが当該予約支援処理における各ステップを分散して実行する予約支援方法も他の実施形態として考えられる。
【0083】
ここでは、利用者が検索処理により抽出された飲食店のうち飲食店AのコースC1を入札予約する場合の予約支援処理について説明する。
【0084】
先ず、ステップS11において、制御部21は、利用者端末3から飲食店AのコースC1の入札予約の予約要求を受け付けたか否かを判定する。例えば、利用者は、利用者端末3に表示される予約申し込みページP3(
図9参照)において、入札価格を入力して予約の申し込みを行う。制御部21は、一又は複数の利用者の利用者端末3から、前記予約要求を受け付ける。制御部21が利用者端末3から前記予約要求を受け付けると(S11:Yes)、処理はステップS12に移行する。制御部21は、利用者端末3から前記予約要求を受け付けるまで待機する(S11:No)。ステップS11は、本発明の受付ステップの一例である。
【0085】
ステップS12において、制御部21は、前記予約要求に含まれる、コースC1に対して利用者が入札した入札価格を取得する。ステップS12は、本発明の取得ステップの一例である。
【0086】
次にステップS13において、制御部21は、現在日時が締切日時に到達したか否かを判定する。前記締切日時は、飲食店Aの管理者により予め設定される日時であり、利用者が入札予約の申し込みを行うことができる期間の最終日時である。現在日時が締切日時に到達した場合(S13:Yes)、処理はステップS14に移行する。現在日時が締切日時に到達していない場合(S13:No)、処理はステップS11に戻る。このように、制御部21は、現在日時が締切日時に到達するまで、一又は複数の利用者からコースC1の入札予約の予約要求を受け付ける。制御部21は、締切日時までの間に複数の利用者から入札予約の予約要求を受け付けると、複数の入札価格を取得する。制御部21は、前記予約要求を受け付けるごとに、入札状況情報D3(
図4参照)を記憶部22に記憶する。
【0087】
ステップS14において、制御部21は、予約を確定させる予約処理を実行する。具体的には、制御部21は、取得した前記入札価格に基づいて、利用者の予約を確定させる。例えば、制御部21は、複数の予約枠を前記入札価格の高い利用者から順に割り当てて予約を確定させる。また、制御部21は、前記入札価格の高い順に予約枠の数に相当する人数の利用者の予約を確定させる。
【0088】
上述の例では、制御部21は、コースC1の予約枠数「10」を、入札価格の高い利用者U9、利用者U7、利用者U10、利用者U5、及び利用者U8のそれぞれに順に割り当てる。すなわち、制御部21は、利用者U5、U7、U8、U9、U10の予約を確定させる。制御部21は、予約を確定させると、予約情報D4(
図5参照)を記憶部22に記憶する。ステップS14は、本発明の予約ステップの一例である。
【0089】
次にステップS15において、制御部21は、予約対象の料理コース(ここではコースC1)の販売価格を決定する。例えば、制御部21は、予約が確定された複数の利用者のそれぞれの前記入札価格のうち最低価格の前記入札価格を、コースC1の販売価格に決定する。ここでは、コースC1に対する予約が確定した利用者U5、U7、U8、U9、U10のそれぞれの入札価格のうち「7000円」が最低価格であるため、制御部21は、コースC1の販売価格を「7000円」に決定する。制御部21は、決定した販売価格を予約状況情報D2(
図3参照)及び予約情報D4(
図5参照)に登録する。ステップS15は、本発明の決定ステップの一例である。
【0090】
次にステップS16において、制御部21は、入札結果を入札予約を行った各利用者に通知する。具体的には、制御部21は、前記予約要求の要求元である利用者端末3のそれぞれに予約申し込み結果ページP4(
図10参照)を表示させる。制御部21は、予約が確定した利用者の利用者端末3において、予約申し込み結果ページP4に、予約が確定したことを示す情報、予約情報(来店日、来店時間、利用人数など)、予約対象の料理コース(ここではコースC1)、利用者が入札した入札価格、決定した販売価格(支払額)などの情報を表示させる。また、制御部21は、予約が確定しなかった利用者の利用者端末3において、予約申し込み結果ページP4に、予約が確定しなかったことを示す情報、利用者が入札した入札価格、決定した販売価格(支払額)などの情報を表示させる。
【0091】
なお、制御部21は、予約が確定した利用者が予約をキャンセルした場合に、前記販売価格に決定された前記最低価格に最も近い価格を入札して予約を取れなかった利用者に、予約が可能になったことを通知してもよい。
【0092】
以上のようにして、制御部21は、前記予約支援処理を実行する。制御部21は、各利用者からの予約要求に応じて並行して前記予約支援処理を実行する。
【0093】
以上説明したように、本実施形態に係る予約支援装置2は、飲食店が提供する料理メニュー(料理コース)に対応する複数の予約枠に対する利用者の予約要求を受け付け、前記料理メニューに対して利用者が提示(入札)する提示価格(入札価格)を取得する。そして、予約支援装置2は、取得した前記提示価格に基づいて、利用者の予約を確定させるとともに前記料理メニューの販売価格を決定する。例えば予約支援装置2は、複数の利用者のそれぞれが提示する入札価格を取得し、予約対象の料理コースに対応する複数の予約枠を前記入札価格の高い利用者から順に割り当てて予約を確定させる。これにより、利用者は、他の利用者よりも高い入札価格を入札して予約要求を行うことにより、希望の飲食店の料理コースの予約を行うことが可能になる。このように、飲食店の予約において入札方式を採用することにより、飲食店を予約する利用者の利便性を向上させることが可能となる。また、飲食店は、予め設定した価格(下限価格)よりも高い価格で料理メニューを販売できる場合があるため、売上拡大を図ることができる。
【0094】
また、利用者は入札予約を利用することにより検索、予約要求などの操作を繰り返し行う必要がないため、予約支援システム1は、検索処理及び予約処理に関する通信トラフィックの低減、及びコンピュータリソースの有効利用が可能となる。
【0095】
本発明の予約支援システムは、上述の実施形態に限定されない。本発明の他の実施形態として、予約支援装置2の制御部21は、前記入札価格を入札する際の価格の単位(入札単位)を所定の価格(例えば500円単位)に設定してもよい。また、制御部21は、前記入札単位を、料理コースごとに設定してもよい。
【0096】
ここで、上述の実施形態によれば、同一の料理コースについて、来店日ごとに販売価格が異なる事態が生じる場合がある。例えば、飲食店AのコースC1の販売価格が、2020年12月10日は7000円になり、2020年12月11日は8000円になる場合がある。他の実施形態として、制御部21は、同一の料理コースについて、例えば所定期間(1週間、1カ月など)において同一の販売価格を決定してもよい。例えば、制御部21は、2020年12月10日~12月16日までの1週間のコースC1の予約について、各日の利用者の入札価格に基づいて各日の予約を確定させ、各日の予約が確定した利用者のそれぞれの入札価格に基づいてコースC1の前記1週間の販売価格を決定する。これにより、前記所定期間の販売価格のばらつきを均一化することができる。
【0097】
また、上述の実施形態において、前記販売価格が最低の入札価格(最低価格)よりも高い価格に決定された場合には、最低価格を入札した利用者にとっては、希望価格よりも高い支払額になってしまう。そこで、他の実施形態として、制御部21は、
図12に示すように、予約申し込み結果ページP4において、利用者に予約を確定させるか否かを問い合わせてもよい。
図12に示す例では、利用者U5が「7000円」の入札価格で予約の申し込みを行い、販売価格が「7400円」に決定された場合を示している。制御部21は、予約申し込み結果ページP4において、利用者から予約をするか否かを選択する操作を受け付ける。制御部21は、利用者U5が予約許可ボタンK41を押下した場合に予約を確定させ、利用者U5が予約拒否ボタンK42を押下した場合に予約を確定させない。利用者U5が予約を拒否した場合、制御部21は、利用者U5の入札価格よりも低い価格を入札した他の利用者を予約候補者として入札結果を通知してもよい。また、制御部21は、前記他の利用者の入札価格を考慮して、販売価格を再計算して決定してもよい。
【0098】
また、他の実施形態として、制御部21は、前記入札価格に基づいて予約が確定した利用者の人数が前記予約枠数未満である場合に、飲食店が設定した前記下限価格を前記販売価格に決定してもよい。この構成によれば、利用者は、予約を希望する料理コースに対して入札価格を入力して予約要求を行った場合であっても、当該料理コースの予約枠に余裕がある場合すなわち締切日時に到達した時点で前記予約枠数が「0」でない(残「1」以上の)場合には、前記下限価格(定価)により前記料理コースの提供を受けることができる。
【0099】
また、他の実施形態として、制御部21は、前記入札価格に基づいて予約が確定した利用者ごとに前記入札価格を販売価格として決定してもよい。例えば、制御部21は、「8000円」を入札して予約が確定した利用者U9の前記販売価格を「8000円」に決定し、「7000円」を入札して予約が確定した利用者U5及び利用者U8の前記販売価格を「7000円」に決定する。このように、制御部21は、同一の料理コースについて、予約が確定した利用者ごとに前記販売価格を決定してもよい。
【0100】
本発明に係る予約支援システムは、飲食店が提供する料理メニューに対応する複数の予約枠に対する利用者の予約要求を受け付ける受付処理部と、前記料理メニューに対して前記利用者が提示する提示価格を取得する取得処理部と、前記取得処理部による取得される前記提示価格に基づいて、前記利用者の予約を確定させる予約処理部と、前記取得処理部による取得される前記提示価格に基づいて、前記利用者に提供する前記料理メニューの販売価格を決定する決定処理部と、を備えるシステムとして構成されてもよい。
【0101】
また、本発明に係る予約支援システムは、飲食店に対応する複数の予約枠に対する利用者の予約要求を受け付ける受付処理部と、前記飲食店に対して前記利用者が提示する提示価格を取得する取得処理部と、前記取得処理部による取得される前記提示価格に基づいて、前記利用者の予約を確定させる予約処理部と、前記取得処理部による取得される前記提示価格に基づいて、前記飲食店の利用価格を決定する決定処理部と、を備えるシステムとして構成されてもよい。前記利用価格は、例えば飲食店のテーブル、席、個室などの利用対象を利用するための価格である。すなわち、本発明は、飲食店の料理メニューに限定されず、前記利用対象に適用することもできる。
【0102】
また、本発明に係る予約支援方法は、一又は複数のプロセッサーが、飲食店が提供する料理メニューに対応する複数の予約枠に対する利用者の予約要求を受け付ける受付ステップと、前記料理メニューに対して前記利用者が提示する提示価格を取得する取得ステップと、前記取得ステップによる取得される前記提示価格に基づいて、前記利用者の予約を確定させる予約ステップと、前記取得ステップによる取得される前記提示価格に基づいて、前記利用者に提供する前記料理メニューの販売価格を決定する決定ステップと、を実行する方法であってもよい。
【符号の説明】
【0103】
1 :予約支援システム
2 :予約支援装置
3 :利用者端末
4 :店舗端末
21 :制御部
22 :記憶部
23 :操作表示部
24 :通信I/F
211 :検索処理部
212 :受付処理部
213 :予約処理部
214 :表示処理部
215 :取得処理部
216 :決定処理部