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特開2022-121294小売店舗運用システム及び小売店舗運用方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022121294
(43)【公開日】2022-08-19
(54)【発明の名称】小売店舗運用システム及び小売店舗運用方法
(51)【国際特許分類】
   G06Q 30/06 20120101AFI20220812BHJP
【FI】
G06Q30/06
【審査請求】未請求
【請求項の数】10
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021018566
(22)【出願日】2021-02-08
(71)【出願人】
【識別番号】516371298
【氏名又は名称】ダンサイエンス株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002871
【氏名又は名称】弁理士法人坂本国際特許商標事務所
(72)【発明者】
【氏名】西尾 考弘
【テーマコード(参考)】
5L049
【Fターム(参考)】
5L049BB72
(57)【要約】      (修正有)
【課題】小売店の出店と運営に関わるコストを軽減し、近くの店舗で長年買物に訪れている店舗と同等の買い物を可能にし、生活者の購買環境を充実させることができる小売店舗運用システム及び小売店舗運用方法を提供する。
【解決手段】小売店構築運用システム10は、陳列棚に商品が陳列される複数の実店舗に対応付けられてる複数のサテライト店舗装置11a~11fを備える。複数のサテライト店舗装置11a~11fは、商品を表示する表示部と、表示部による表示を制御するとともに、商品の注文を受け付ける制御部と、を備える。制御部は、入力された利用者識別情報に基づいて利用者が利用者識別情報の入力を受け付けたサテライト店舗装置の利用が想定されている利用者である場合、利用者識別情報の入力を受け付けたサテライト店舗装置の表示部に、利用者識別情報に対応付けられた実店舗の商品配列を参考にした商品配列の陳列棚画像を表示する。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
小売店構築運用システムであって、
複数のサテライト店舗にそれぞれ設けられ、陳列棚に商品が陳列される複数の実店舗に対応付けられている複数のサテライト店舗装置を備え、
前記複数のサテライト店舗装置は、
商品を表示する表示部と、
前記表示部による表示を制御するとともに、前記表示部に表示された商品の注文を受け付ける制御部と、を備え、
前記制御部は、利用者識別情報の入力を受け付け、前記入力された利用者識別情報に基づいて前記利用者が前記複数のサテライト店舗装置のうち前記利用者識別情報の入力を受け付けたサテライト店舗装置の利用が想定されている利用者である場合、前記利用者識別情報の入力を受け付けたサテライト店舗装置の表示部に、前記利用者識別情報に対応付けられた実店舗の商品配列を参考にした商品配列の陳列棚画像を表示する、小売店構築運用システム。
【請求項2】
前記制御部は、
前記実店舗の陳列棚と同じ又はそれを模した配置図を前記表示部に表示し、
前記表示部に表示された実店舗の陳列棚の配置図画像から所定の陳列棚画像が選択された場合、前記選択された陳列棚画像と前記選択された陳列棚画像に対応する商品画像を前記表示部に表示する、請求項1に記載のコンテンツ型小売店構築運用システム。
【請求項3】
前記制御部は、
前記陳列棚画像に配列する商品画像を実寸大の大きさで表示する第1表示と、
前記陳列棚画像に配列する商品画像を縮小表示する第2表示と、を前記陳列棚画像に配列される商品カテゴリーに応じて、選択的に表示する、請求項1又は請求項2に記載の小売店構築運用システム。
【請求項4】
前記制御部は、
前記実店舗が行う商品入替情報、商品配置変更情報及び価格変更情報、販売促進情報、タイムセール情報の少なくも一つを取得し、
前記サテライト店舗に対応する前記実店舗の商品入替、商品配置変更及び価格変更、販売促進、タイムセールに合せて、前記商品入替情報、商品配置変更情報及び価格変更情報、販売促進情報、タイムセール情報に基づいて、前記サテライト店舗における前記商品配列の陳列棚画像を変更する、請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の小売店構築運用システム。
【請求項5】
前記制御部は、
他の実店舗のリストを表示し、
前記利用者の選択操作により、前記他の実店舗の商品配列を参考にした商品配列の陳列棚画像を表示する、請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の小売店構築運用システム。
【請求項6】
前記制御部は、前記注文した商品の受け取り先を、前記注文したサテライト店舗又は指定した受取先の中から選択された受取先を受け付ける、請求項1から請求項5のいずれか1項に記載の小売店構築運用システム。
【請求項7】
前記制御部は、前記利用者の選択に応じて前記表示部に表示する言語を切り替える、請求項1から請求項6のいずれか1項に記載の小売店構築運用システム。
【請求項8】
小売店構築運用システムは、
前記注文された商品の販売を支援する商品販売支援装置を備え,
前記商品販売支援装置は、
前記利用者識別情報に基づいて前記利用者が前記複数のサテライト店舗装置のうち前記利用者識別情報の入力を受け付けたサテライト店舗装置の利用が想定されている利用者である場合と判断した場合、前記利用者識別情報に対応付けられた実店舗の商品配列を参考にした商品配列の陳列棚画像データを、前記利用者識別情報の入力を受け付けたサテライト店舗装置に送信する、請求項1から請求項7のいずれか1項に記載の小売店構築運用システム。
【請求項9】
前記商品販売支援装置は、利用者識別情報の入力を受け付け、前記入力された利用者識別情報に基づいて前記利用者が前記複数のサテライト店舗装置のうち前記利用者識別情報の入力を受け付けたサテライト店舗装置の利用が想定されている利用者である場合、利用者端末に、前記利用者識別情報に対応付けられた実店舗の商品配列を参考にした商品配列の陳列棚画像を表示する、請求項8に記載の小売店構築運用システム。
【請求項10】
小売店構築運用方法であって、
複数のサテライト店舗にそれぞれ設けられ、陳列棚に商品が陳列される複数の実店舗のそれぞれに対応付けられている複数のサテライト店舗装置を備え、
前記複数のサテライト店舗装置は、
表示部による表示を制御する表示ステップと、
前記表示部に表示された商品の注文を受け付ける制御ステップと、を有し、
前記表示ステップは、利用者識別情報の入力を受け付け、前記入力された利用者識別情報に基づいて前記利用者が前記複数のサテライト店舗装置のうち前記利用者識別情報の入力を受け付けたサテライト店舗装置の利用が想定されている利用者である場合、前記利用者識別情報の入力を受け付けたサテライト店舗装置の表示部に、前記利用者識別情報に対応付けられた実店舗の商品配列を参考にした商品配列の陳列棚画像を表示する、小売店構築運用方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、小売店舗運用システム及び小売店舗運用方法に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、インターネットの発達により実際の店舗に訪れなくても、インターネット上で利用者の端末を用いて買い物をすることができ、注文した商品は宅配便などにより自宅等に配達を手配することができる。
【0003】
また、特許文献1の商品販売支援システムでは、仮想店舗装置を設けて、顧客の識別情報及び属性情報に基づいて、顧客に販売する商品と棚割情報を設定して仮想店舗装置に送信し、仮想店舗装置は、受信した棚割情報に基づいて、ディスプレイに顧客に販売する商品を表示し、顧客から指定された商品に係る購買の注文を受け付けるようにしている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2018-151923号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、お年寄り等は、長年買物に訪れる買い慣れた店舗で買い物をすることを望んでいる。また、年を取るにつれ、買い慣れた店舗に足を運ぶことも大変になる。近くに店舗を構えることも考えられるが、コストの面で現実的ではない。
【0006】
そこで、本発明は、小売店の出店と運営に関わるコストを軽減し、近くの店舗で長年買物に訪れている店舗と同等の買い物を可能にし、生活者の購買環境を充実させることができる小売店舗運用システム及び小売店舗運用方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明は、複数のサテライト店舗にそれぞれ設けられ、陳列棚に商品が陳列される複数の実店舗に対応付けられている複数のサテライト店舗装置を備え、前記複数のサテライト店舗装置は、商品を表示する表示部と、前記表示部による表示を制御するとともに、前記表示部に表示された商品の注文を受け付ける制御部と、を備え、前記制御部は、利用者識別情報の入力を受け付け、前記入力された利用者識別情報に基づいて前記利用者が前記複数のサテライト店舗装置のうち前記利用者識別情報の入力を受け付けたサテライト店舗装置の利用が想定されている利用者である場合、前記利用者識別情報の入力を受け付けたサテライト店舗装置の表示部に、前記利用者識別情報に対応付けられた実店舗の商品配列を参考にした商品配列の陳列棚画像を表示する。
【0008】
前記制御部は、前記実店舗の陳列棚と同じ又はそれを模した配置図を前記表示部に表示し、前記表示部に表示された実店舗の陳列棚の配置図画像から所定の陳列棚画像が選択された場合、前記選択された陳列棚画像と前記選択された陳列棚画像に対応する商品画像を前記表示部に表示する。
【0009】
前記制御部は、前記陳列棚画像に配列する商品画像を実寸大の大きさで表示する第1表示と、前記陳列棚画像に配列する商品画像を縮小表示する第2表示と、を前記陳列棚画像に配列される商品カテゴリーに応じて、選択的に表示する。
【0010】
前記制御部は、前記実店舗が行う商品入替情報、商品配置変更情報及び価格変更情報、販売促進情報、タイムセール情報の少なくも一つを取得し、前記サテライト店舗に対応する前記実店舗の商品入替、書品配置変更、価格変更、販売促進、タイムセールに合せて、前記商品入替情報、商品配置変更情報及び価格変更情報、販売促進情報、タイムセール情報に基づいて、前記サテライト店舗における前記商品配列の陳列棚画像を変更する。
【0011】
前記制御部は、他の実店舗のリストを表示し、前記利用者の選択操作により、前記他の実店舗の商品配列を参考にした商品配列の陳列棚画像を表示する。
【0012】
前記制御部は、前記注文した商品の受け取り先を、前記注文したサテライト店舗又は指定した受取先の中から選択された受取先を受け付ける。
【0013】
前記制御部は、前記利用者の選択に応じて前記表示部に表示する言語を切り替える。
【0014】
本発明の小売店構築運用システムは、前記注文された商品の販売を支援する商品販売支援装置を備え、前記商品販売支援装置は、前記利用者識別情報に基づいて前記利用者が前記複数のサテライト店舗装置のうち前記利用者識別情報の入力を受け付けたサテライト店舗装置の利用が想定されている利用者である場合と判断した場合、前記利用者識別情報に対応付けられた実店舗の商品配列を参考にした商品配列の陳列棚画像データを、前記利用者識別情報の入力を受け付けたサテライト店舗装置に送信する。
【0015】
前記商品販売支援装置は、利用者識別情報の入力を受け付け、前記入力された利用者識別情報に基づいて前記利用者が前記複数のサテライト店舗装置のうち前記利用者識別情報の入力を受け付けたサテライト店舗装置の利用が想定されている利用者である場合、利用者端末に、前記利用者識別情報に対応付けられた実店舗の商品配列を参考にした商品配列の陳列棚画像を表示する。
【0016】
本発明の小売店構築運用方法であって、複数のサテライト店舗にそれぞれ設けられ、陳列棚に商品が陳列される複数の実店舗のそれぞれに対応付けられている複数のサテライト店舗装置を備え、前記複数のサテライト店舗装置は、表示部による表示を制御する表示ステップと、前記表示部に表示された商品の注文を受け付ける制御ステップと、を有し、前記表示ステップは、利用者識別情報の入力を受け付け、前記入力された利用者識別情報に基づいて前記利用者が前記複数のサテライト店舗装置のうち前記利用者識別情報の入力を受け付けたサテライト店舗装置の利用が想定されている利用者である場合、前記利用者識別情報の入力を受け付けたサテライト店舗装置の表示部に、前記利用者識別情報に対応付けられた実店舗の商品配列を参考にした商品配列の陳列棚画像を表示する。
【発明の効果】
【0017】
本発明によれば、小売店の出店と運営に関わるコストを軽減し、長年買物に訪れている近隣の実店舗と同等の買い物を可能にし、生活者の購買環境を充実させることができる小売店舗運用システム及び小売店舗運用方法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
図1】本発明の実施形態に係る小売店構築運用システムの説明図である。
図2】本発明の実施形態に係る小売店構築運用システムの仕組みについての説明図である。
図3】(a)は、サテライト店舗装置を説明する図、(b)は、8人用のタイプAのサテライト店舗、(c)は4人用のタイプBのサテライト店舗を示す図である。
図4】本発明の実施形態に係る小売店構築運用システムの説明図である。
図5】本発明の実施形態に係るコンテンツ生成送受信構造を説明する図である。
図6】利用者管理テーブルを示す図である。
図7】サテライト店舗装置の処理フローチャートである。
図8】ハブ店舗をリスト表示する画面である。
図9】カテゴリー別に配置されたハブ店舗の陳列棚の配置図画像を表示部に表示した例を示す図である。
図10】(a)は、陳列棚画像に配列する商品画像を実寸表示する第1表示、(b)は、陳列棚画像に配列する商品画像を縮小表示する第2表示をそれぞれ示す図である。
図11】商品販売支援サーバの処理フローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0019】
以下、添付図面を参照して、本発明を実施するための形態(以下、実施形態)について詳細に説明する。
なお、実施形態の説明の全体を通して同じ要素には同じ番号又は符号を付している。
【0020】
図1は、本発明の実施形態に係る小売店構築運用システムの説明図である。図2は、本発明の実施形態に係る小売店構築運用システムの仕組みについての説明図である。
図1及び図2に示すように、利用者が普段買い物する店舗として複数のハブ店舗a1、a2が設けられている。小売本部Hは、複数のハブ店舗a1、a2を統括的に管理している。
【0021】
地域1にあるハブ店舗a1には、複数のサテライト店舗Y1~Y3が設けられている。地域2にあるハブ店舗a2には、複数のサテライト店舗Y11~Y13が設けられている。ハブ店舗a1、a2は、利用者の自宅から遠い距離に設けられており、サテライト店舗Y1~3、Y11~Y13は、利用者の自宅から近い距離に設けられている。
【0022】
地域1に住む利用者は、自宅から遠いハブ店舗a1、a2に買い物に行くよりも、自宅から近いサテライト店舗Y1~Y3、Y11~Y13に買い物に行き、サテライト店舗装置11a~11fの表示部21には、ハブ店舗a1、a2と同じように陳列棚に商品が配列されて、その商品を見ながら買い物をすることができれば、利用者にとってとても便利である。小売店構築運用システム10は、これを実現するものである。
【0023】
具体的には、商品販売支援サーバ12は、利用者から入力された利用者ID(利用者識別情報)に基づいて利用者が複数のサテライト店舗装置11a~11fのうち利用者IDの入力を受け付けたサテライト店舗装置(例えば、11a)の利用が想定されている利用者である場合、利用者IDに対応付けられたハブ店舗(例えば、a1)の商品配列を参考にした商品配列の陳列棚画像を、サテライト店舗装置11a又は利用者端末13の表示部に表示する。
【0024】
小売店構築運用システム10は、複数のサテライト店舗装置11a~11fと、商品販売支援サーバ12と、利用者端末13と、本部管理者端末14とを備えている。複数のサテライト店舗装置11a~11fは、複数のサテライト店舗Y1~Y3、Y11~Y13にそれぞれ設けられており、陳列棚に商品が陳列される複数の実店舗であるハブ店舗a1、a2に対応付けられている。
【0025】
サテライト店舗Y1~Y3、Y11~Y13は、原則として現物商品の陳列在庫がなく、デジタル機器と最小限の従業員及び什器で構成されている。
利用者である顧客は、必要に応じてサテライト店舗Y1~Y3、Y11~Y13の従業員による接客支援を受けながら、既存実店舗であるハブ店舗a1、a2の商品在庫と各種リソースを利用し、デジタル機器に投影された商品棚から商品の選択と注文を行い、商品はハブ店舗a1、a2の陳列在庫又は物流拠点から顧客が指定した方法で手配することができる。
【0026】
商品販売支援サーバ12は、ハブ店舗a1、a2、サテライト店舗装置11a~11f及び利用者端末13に対して、各種のデータを提供し、商品の販売を支援する各種の処理を行う。商品販売支援サーバ12は、注文された商品の販売を支援する商品販売支援装置として機能する。
利用者端末13は、利用者によって所有されるものであり、サテライト店舗装置11a~11fと同様の機能を有する。利用者は、利用者端末13を用いることにより、家にいながらハブ店舗a1、a2に買い物に行ったのと同じように買い物を楽しむことができる。
本部管理者端末14は、ハブ店舗a1、a2及びサテライト店舗Y1~Y3、Y11~Y13を管理する。
【0027】
各サテライト店舗装置11a~11fは、表示部21と、制御部22とを備えている。
表示部21は、商品を表示する。制御部22は、表示部21による表示を制御するとともに、表示部21に表示された商品の注文を受け付ける制御を行う。
制御部22は、商品販売支援サーバ12からの指示に基づき、利用者から利用者IDの入力を受け付け、入力された利用者IDに基づいて利用者が複数のサテライト店舗装置11a~11fのうち利用者IDの入力を受け付けたサテライト店舗装置(例えば11a)の利用が想定されている利用者である場合、表示部21に、利用者IDに対応付けられたハブ実店舗a1の商品配列を参考にした商品配列の陳列棚画像を表示する。コンテンツは、陳列棚、商品(商品名、価格、商品画像、付帯情報)、店舗からお知らせ、売り場を構成する複合的な情報である。ハブ店舗a1とサテライト店舗Y1~Y3、Y11~Y13は、商品入替、商品配列変更、商品価格変更、販売促進又はタイムセールなどが同時に行われるようになっている。
【0028】
商品販売支援サーバ12は、利用者IDの入力を受け付け、入力された利用者IDに基づいて利用者が複数のサテライト店舗装置11a~11fのうち利用者IDの入力を受け付けたサテライト店舗装置(例えば11a)の利用が想定されている利用者である場合、利用者端末13の表示部に、利用者IDに対応付けられたハブ店舗a1の商品配列を参考にした商品配列の陳列棚画像を、表示する。
【0029】
図3(a)は、サテライト店舗装置の説明図であって、仮想商品棚ディスプレイ端末31、仮想買物カゴ端末32を説明する図である。図3(b)は、8人用のタイプAのサテライト店舗、図3(c)は4人用のタイプBのサテライト店舗を示している。
利用者は、従来は少し距離のある遠くのハブ店舗a1に買い物に行っていた。利用者の自宅の近くには、ハブ店舗a1に対応するサテライト店舗Y1が設けられている。サテライト店舗Y1には、図3(b)(c)に示すよう、キャパが8人用のタイプAと、4人用のタイプBがある。
【0030】
サテライト店舗Y1には、サテライト店舗装置11aが設置されている。サテライト店舗装置11aは、仮想商品棚ディスプレイ装置31と仮想買物カゴ端末32とで構成されている。仮想商品棚ディスプレイ端末31は、2台のディスプレイ装置が並んで構成されている。図3に示した例では、図2のサテライト店舗装置11aの表示部21は、仮想商品棚ディスプレイ端末31内に設けられ、制御部22は仮想商品棚ディスプレイ端末31内もしくはそれと接続する形で設けられている。
【0031】
仮想商品棚ディスプレイ端末31は、利用者IDの入力を受け付け、入力された利用者IDに基づいて利用者が複数のサテライト店舗装置Y1~Y13のうち利用者IDの入力を受け付けたサテライト店舗Y1の利用が想定されている利用者である場合、利用者IDに対応付けられたハブ店舗a1の商品配列を参考にした商品配列の陳列棚画像を仮想商品棚ディスプレイ端末31のディスプレイに表示する。これにより、利用者は、ハブ店舗a1に訪れることなく、近くのサテライト店舗Y1を訪れるだけで、ハブ店舗a1を訪れているのと同様に買い物をすることができる。
【0032】
仮想商品棚ディスプレイ端末31は、利用者が複数のハブ店舗a1、a2を利用していることが登録されている場合には、仮想商品棚ディスプレイ装置31のディスプレイに、どこのハブ店舗の商品配列を行うかを選択するハブ店舗をリスト表示する(後述の図8参照)。利用者が、普段、ハブ店舗a1及びハブ店舗a2を訪れているため、ハブ店舗a1とハブ店舗a2を選択するリスト画面が表示部に表示される(図8参照)。これにより、利用者は、近くのサテライト店舗を訪れるだけで、普段訪問している複数のハブ店舗と同様に商品の買い物をすることができる。
【0033】
図4は、本発明の実施形態に係る小売店構築運用システムの説明図である。図5は、本発明の実施形態に係るコンテンツ生成送受信構造を説明する図である。
図4及び図5に示すように、商品販売支援サーバ12は、ミドルウェアであるDB(データベース)/API(アプリケーションプログラミングインターフェース)サーバ110と、フロントエンドサーバ130と、CMS(コンテンツマネージメントシステム)140とによって構成されている。
【0034】
DB/APIサーバ110は、データ種類として、数値、テキスト、メディアファイル、通信映像等を扱うとともに、専用データベース120を備えている。
専用データベース120は、共通商品データベース12a、小売事業者別データベース12b、顧客情報等を保存する一時保存データベース12cによって、構成されている。
【0035】
共通商品データベース12aは、小売事業者間で共通して利用することのできる商品情報及び提供情報を有し、主に、商品共通コード(JANコード等)、商品名、商品画像、希望小売価格、サイズ、成分等を数値及びテキストファイル及び画像映像によって記述格納するデータベースである。共通商品DB12aは、外部のサードパーティーDB及び各種外部DBに接続されている。
【0036】
小売事業者別データベース12bは、共通商品データベース12aを流用、複製、追加等により、小売事業者が独自に取扱う商品情報及び提供情報を有し、主に、商品共通コード(JANコード等)、商品名、映像画像、希望小売価格、販売価格、サイズ、成分等を数値及びテキストファイル及び画像映像によって記述格納するデータベースである。また、小売事業者別データベース12bは、商品の外観や内容物および広告等の付帯情報、棚割り設定、売場設定、機器端末、商品以外の小売店運営に関わる各種情報(お知らせ、サービスメニューなど)、および外部から提供された複製や引用が可能な情報を、数値及びテキストファイル及び音声や映像やその他の手法によって記述制作格納するデータベースである。
一時保存データベース12cは、取引データ、顧客情報及び利用者管理テーブルなど、システムと連携する小売事業者のシステムとデータ送受信に必要なファイルを保管格納するデータベースである。一時保存データベース12cは、外部の小売事業者データベース及び各種システムに接続されている。
【0037】
フロントエンドサーバ130を構成するWebアプリケーションA-1-1は、フロントUIを構成し、WebアプリケーションA-1-2は、拡張又はバリエーションのフロントUIを構成する。フロントエンドサーバ130は、コンテンツの種類として、テキスト、音声、2D画像、3D画像、動画、VR等を扱う。フロントエンドサーバ130は、棚割コンテンツ、売場コンテンツ、サテライト店運営コンテンツを提供する。棚割コンテンツは、標準棚割コンテンツ、テーマ棚割コンテンツ及びAI棚割コンテンツ等を含む。この棚割りコンテンツを用いて、利用者の識別IDに対応付けられたハブ店舗の商品配列を参考にした商品配列の陳列棚画像を、サテライト店舗装置11a~11fの表示部21に表示する。
サテライト店運営コンテンツは、利用者向け及び店舗スタッフ向けに作成編集され、公報、情報及び外部媒体等を含む。
【0038】
サテライト店舗Y1~Y3、Y11~Y13には、サテライト店舗装置11a~11f、仮想買物カゴ端末32、店舗管理者端末33及び決済端末34が設置されている。仮想買物カゴ端末32は、サテライト店舗装置11a~11fと同じ機能を有する。店舗管理者端末33は、サテライト店舗Y1~Y3、Y11~Y13の管理者が使用する端末である。
【0039】
また、図5に示すように、専用データベース120は、商品データベース121と、棚割/売場データベース121と、デザイン/レイアウトDB123と、店舗/端末データベース124と、注文処理部125と、を有する。
【0040】
商品データベース121は、商品分類、商品データ(JAN/品名/希望小売価格)、商品画像/映像、税金区分及び税率を記憶している。
棚割/売場データベース122は、ハブ店/他既存店棚割りデータ、サテライト点棚割りデータ、部門別/商品分類別棚割りデータ、季節/催事別棚割りデータ、売場構成/売場配置データを記憶している。
デザイン/レイアウトDB123は、デザイン/レイアウト/表現データ、表現種別/領域/サイズデータ、期間/拠点設定データを記憶している。
店舗/端末データベース124は、ハブ店/サテライト店詳細データ、設置什器/端末データ、店舗案内/店舗マップ/館内放送/告知データ等を記憶する。
注文処理部125は、商品手配方法/手数料/配達料設定、支払総額計算、利用者ログ、注文履歴データを処理し、またデータを格納する。
それぞれのデータベース121~124は、相互に連携し、APIを通じてDB/APIサーバ12の内外のアプリケーション・ソフトウェアと連携し、小売店構築運用システム10を機能させるためのものである。
【0041】
DB/APIサーバ110は、小売店事象者のDB/各種システム、サードパーティーDB、管理システム(CMC)A-3等と連携する。
専用データベース120は、サードパーティーDB、EC/クライドサービスなど外部データと連携することもできる。管理システムA-3は、本部管理者端末14と連携する。
本部管理端末14は、アカウント管理、商品/売場/店舗/端末管理、各種マスタ/コンテンツ管理を行う。管理システムA-3は、サテライト店舗Y1~Y3、Y11~Y13の店舗管理端末33と連携する。
サテライト店舗Y1~Y3、Y11~Y13の小売店事業者端末である決済端末34は、サードパーティーDB等の各種外部DB、小売店事業者DB/各種システムと連携する。
【0042】
CMS140は、ソフトウェアで構成され、DB/APIサーバ110から製作素材の提供を受け、販売商品、販売価格、販売設定/標準・テーマ別等の棚割コンテンツC1と、商品棚割、棚割配置及び売場配置等の売場コンテンツC2と、利用者向け及び店舗スタッフ向けのサテライト店舗運営コンテンツC3とをDB/APIサーバ110及びフロントエンドサーバ130に提供する。
【0043】
CMS140は、主に小売事業者本部管理者が、小売店構築運用システム10全体の統合管理を行い、DB/APIサーバ110及び第三者のデータベースやサービス又は小売事業者の運用する各種システムと連携し、仮想商品棚ディスプレイ端末31と仮想買物カゴ端末32に表示するコンテンツを制作管理するソフトウェアであり、次の機能を有するものである。
【0044】
1.小売店構築運用システム10全体を運用管理する機能
2.小売店構築運用システム10の各機能における利用権限の数量や範囲を管理する機能
3.小売店構築運用システム10の各端末に、ソフトウェアやアプリケーションを追加更新する機能
4.専用データベース120に情報を登録または編集・複製・拡張する機能
5.専用データベース120に格納された個別の情報を組合わせ、コンテンツを制作・編集・複製・拡張する機能
6.既存実店舗であるハブ店舗の陳列商品棚の情報(文字や映像等)を元に、コンテンツを制作・編集・複製・拡張する機能
7.第三者から得た有償無償の情報を元に、コンテンツを制作・編集・複製・拡張する機能
8.小売事業者の委託先または第三者が制作したコンテンツデータを読込み、データベースへ格納する機能
9.5~8で制作管理するコンテンツの基本的な表示設定をする機能
10.5~8で制作管理するコンテンツの、利用者属性や操作や季節、日時等に応じた可変表示条件を設定する機能
【0045】
WebアプリケーションA-1-1、A-1-2は、仮称商品棚ディスプレイ端末31、仮想買物カゴ端末32及び利用者端末13にインストールすることで、CMS140で制作管理するコンテンツを、閲覧操作可能なユーザーインターフェースとして生成するアプリケーションであり、次の機能を有するものである。
【0046】
1.CMS140で制作管理するコンテンツを、閲覧操作可能なユーザーインターフェースとして生成する機能
2.端末の設置状況や仕様に応じて、閲覧操作可能なユーザーインターフェースを自動的に調整する機能
3.顧客又はサテライト店舗管理者の操作に応じて、ユーザーインターフェースの表示言語を切り替える機能
4.顧客又はサテライト店管理者の操作に応じて、ユーザーインターフェースのレイアウト変更や音声ガイドを追加する機能
5.小売事業者の委託先または第三者が制作したデザインやコンテンツ及びサービスと連携し、ユーザーインターフェースのバリエーションを拡張する機能
【0047】
本部管理者は、本部管理者端末14を利用して、サテライト店舗装置11a~11f、商品販売支援サーバ12の管理運用を行い、ハブ店舗a1、a2と共同でサテライト店舗の小売サービスを生活者に提供し、顧客の来店から商品受取までの売買取引における一切の責務を負う。
【0048】
利用者である顧客は、サテライト店舗Y1~Y3、Y11~Y13に設置されたサテライト店舗装置11a~11fを利用して購入予定商品を選択し、商品入手方法を指定し、仮想買物カゴ端末32をサテライト店管理者(主にサテライト店の従業員)に引き渡し、レジ等による手続きを受ける。
サテライト店舗管理者は、顧客への接客業務により仮想商品棚ディスプレイ端末31、仮想買物カゴ端末32の操作補助を行い、レジ等の手続き業務により、店舗管理者端末33を利用して注文票や商品受取方法の記載伝票等を管理する。
【0049】
また、顧客は、仮想商品棚ディスプレイ端末31又は仮想買物カゴ端末32の代わりに自身の保有する利用者端末13を利用し、同じサービスを自宅や職場から利用することもできる。その場合、サテライト店舗管理者は、利用者端末13から通信により傍受した注文データを、店舗管理者端末33で確認処理し、帳票を電子ファイルで顧客に送付し、上記と同様に管理を行う。
【0050】
図6は、利用者管理テーブルを示す図である。この利用者管理テーブルは、主に小売店事業社が運用する顧客管理システムと連携して機能する。図6に示すように、利用者管理テーブルは、利用者ID、利用者の基本情報である利用者情報、実店舗情報、サテライト店舗情報、購入履歴等を有する。利用者IDがAのXは、実店舗としてハブ店舗a1、a2に買い物に行っており、最寄りのサテライト店舗は、Y1、Y2に買い物に行っている。
利用者管理テーブルへの初期登録は、ハブ店舗又はサテライト店舗で行うことができる。
【0051】
図7は、サテライト店舗装置の処理フローチャートである。
図7に示すように、サテライト店舗装置11a~11fは、利用者から利用者ID及びパスワードの入力を受け付け、入力された利用者IDに基づいて利用者が複数のサテライト店舗Y1~Y13のうち利用者IDの入力を受け付けたサテライト店舗装置(例えば11a)の利用が想定されている利用者である否かを商品販売支援サーバ12へ認証処理を依頼する(ステップS11)。
【0052】
図8は、ハブ店舗をリスト表示する画面である。サテライト店舗Y1において、サテライト店舗装置11aの制御部22は、認証が許可されると、利用者Xの利用者ID及びパスワードが入力された場合、図8に示すように、ハブ店舗a1及びハブ店舗a2を選択する画面を表示部21に表示する(ステップS12)。
ここで、利用者Xの利用者IDには、1つのハブ店舗しか紐づいていない場合には、ハブ店舗を選択する画面は省略される。
サテライト店舗装置11aの制御部21は、販売支援サーバ12から、利用者の識別IDに紐づいているハブ店舗a1の商品配列を参考にした商品配列の陳列棚画像データを取得する(ステップS13)。
サテライト店舗装置11aの制御部21は、利用者の識別IDに紐づいているハブ店舗a1の商品配列を参考にした商品配列の陳列棚画像データに基づいて、ハブ店舗a1の商品配列を参考にした商品配列の陳列棚画を表示部に表示する(ステップS14)。
【0053】
図9は、カテゴリー別に配置されたハブ店舗の陳列棚の配置図画像を表示部に表示した例を示す図である。
サテライト店舗装置11aの制御部22は、利用者Xが、ハブ店舗a1を選択したと判断した場合、図9に示すように、カテゴリー別に配置されたハブ店舗a1の陳列棚の配置図画像を表示部21に表示する。配置図画像を表示することにより、利用者は、ハブ店舗a1のどこの売り場に行きたいかを簡単に選ぶことができる。
【0054】
サテライト店舗装置11aの制御部22は、利用者の操作を検出し、表示部21に表示されたハブ店舗a1の陳列棚の配置図画像から所定の陳列棚画像が選択された場合、選択された陳列棚画像と選択された陳列棚画像に対応する商品画像を表示部21に表示する。
このようにして、サテライト店舗装置11aは、利用者IDに対応付けられたハブ店舗a1の商品配列を参考にした商品配列の陳列棚画像を、表示部21に表示することができる。
【0055】
サテライト店舗装置11aの制御部22は、利用者Xが、ハブ店舗a1の商品配列を参考にした商品配列の陳列棚画像を表示した後において、再度、図8に示したように、他のハブ店舗のリストを表示し、利用者の選択操作を検出して、他のハブ店舗a2の商品配列を参考にした商品配列の陳列棚画像を表示することもできる。このようにすることにより、ハブ店舗a1の商品配列を参考にした商品配列の陳列棚画像では買い物をし難い場合には、ハブ店舗a2の商品配列を参考にした商品配列の陳列棚画像を表示させることにより、利用者が買い物しやすい環境を作ることができる。
サテライト店舗装置11aの制御部22は、陳列棚画像に配列する商品画像を実寸表示する第1表示と、陳列棚画像に配列する商品画像を縮小表示する第2表示と、を陳列棚画像に配列される商品カテゴリーに応じて、選択的に表示する。
【0056】
図10(a)は、陳列棚画像に配列する商品画像を実寸表示する第1表示、(b)は、陳列棚画像に配列する商品画像を縮小表示する第2表示をそれぞれ示している。同図(b)では、実寸大で表示すると多くの商品を並べることができないため、このような場合には、縮小した画像を表示することができる。
例えば、サテライト店舗装置11aの制御部22は、商品販売支援サーバ12の表示処理の指示に基づき、売り場カテゴリーごとに、陳列棚画像に配列する商品画像のサイズを変更し、図10(a)に示すように、牛乳、ヨーグルト等の商品カテゴリーの場合は、サテライト店舗装置11aの制御部22は、陳列棚画像に配列する商品画像を実寸大の大きさで表示する第1表示を行う。
サテライト店舗装置11aの制御部22は、図10(b)に示すように、お菓子等のように商品が嵩張る包装袋に入っている場合には、陳列棚画像に配列する商品画像を縮小表示する第2表示を行う。
【0057】
図2で示すように、サテライト店舗装置11aの制御部22は、商品販売支援サーバ12の表示処理に基づき、ハブ店舗a1が、実際に、商品入替、商品配置変更及び価格変更、販売促進、タイムセールを行っている場合、ハブ店舗a1が行う商品入替情報、商品配置変更情報及び価格変更情報、販売促進情報、タイムセール情報を取得し、サテライト店舗Y1に対応するハブ店舗a1の商品入替、商品配置変更及び価格変更、販売促進、タイムセールに合せて、商品入替情報、商品配置変更情報及び価格変更情報、販売促進情報、タイムセール情報に基づいて、サテライト店舗Y1における商品配列の陳列棚画像を変更する(ステップS15)。これにより、実店舗と連携したリアルタイムな商品入替、商品配置変更及び価格変更、販売促進、タイムセールを行うことができる。
【0058】
サテライト店舗装置11aの制御部22は、利用者の選択に応じて表示部21に表示する言語を切り替える(ステップS16)。サテライト店舗装置11aの制御部22は、利用者の選択に応じて、英語、中国語又は韓国語などの日本語とは別の言語に表示言語を切り替えることができる。
【0059】
サテライト店舗装置11aの制御部22は、注文した商品の受け取り先を、注文したサテライト店舗又は指定した受取先の中から選択された受取先を受け付ける(ステップS17)。利用者は、購入した商品の受取先として、自宅、購入したサテライト店舗、他のサテライト店舗又はその他の指定した場所を受取先として選択することができる。
サテライト店舗装置11aの制御部22は、注文確定し、決済処理を行い、会計処理を終了し(ステップS18)、全体の処理を終了する。
【0060】
図11は、商品販売支援サーバの処理フローチャートである。
図11に示すように、商品販売支援サーバ12は、サテライト店舗装置11aからの利用者ID及びパスワードに基づいて、利用者が複数のサテライト店舗装置11a~11fのうち利用者IDの入力を受け付けたサテライト店舗装置11aの利用が想定されている利用者である否かを認証処理する(ステップS21)。
商品販売支援サーバ12は、利用者が認証処理をパスした場合、利用者の利用が許可されているハブ店舗のリスト情報を、サテライト店舗装置11aに送る(ステップS22)。
商品販売支援サーバ12は、ハブ店舗のリストから特定のハブ店舗が選択された場合、利用者IDに紐づけられるハブ店舗の商品配列を参考にした商品配列の陳列棚画像データを、使用者IDの入力を受け付けたサテライト店舗装置11aへ送信する(ステップS23)。
陳列棚画像データは、CMS140により制作されたコンテンツを、Webアプリケーションによりインターフェースとして生成するために必要な画像要素とファイル形式のデータである。
画像要素は、大きく2つの種別により構成される。1つは、商品名称、外観、価格、容量、一括表示や販売促進を目的にした各種表記や表現といった陳列対象の個別商品ごとに設定された画像要素の種別、もう1つは、売場サイン、陳列什器のフレーム、売場カテゴリー全体の販売促進を目的にした各種表記や表現といった陳列棚全体に設定された画像要素の種別である。
また、そのファイル形式は複数あり、数値を含むテキスト、画像、動画、音声、プログラム等、Webアプリケーションが処理可能なあらゆる形式に対応するものである。
【0061】
図2に示したように、商品販売支援サーバ12は、ハブ店舗a1において、商品入替、商品配置変更及び価格変更、販売促進、タイムセールが行われたと判断した場合、ハブ店舗a1が行う商品入替情報、商品配置変更情報及び価格変更情報、販売促進情報、タイムセール情報をサテライト店舗装置11aへ送信する(ステップS24)
【0062】
商品販売支援サーバ12は、サテライト店舗装置11aにより表示部21に表示する言語の切り替えが選択された場合、選択された言語情報を送信する(ステップS25)。
商品販売支援サーバ12は、サテライト店舗装置11aから利用者の商品の受取先情報を受信した場合、受取先の処理を実行し(ステップS26)、注文確定、決済処理を実行し(ステップS27)、処理を終了する。
【0063】
本発明の実施形態に係る小売店構築運用方法は、複数のサテライト店舗Y1~Y3、Y11~Y13にそれぞれ設けられ、陳列棚に商品が陳列される複数の実店舗のそれぞれに対応付けられている複数のサテライト店舗装置11a~11fを備え、複数のサテライト店舗装置11a~11fは、表示部21による表示を制御する表示ステップと、表示部21に表示された商品の注文を受け付ける制御ステップと、を有し、表示ステップは、利用者IDの入力を受け付け、入力された利用者IDに基づいて利用者が前記複数のサテライト店舗装置11a~11fのうち利用者IDの入力を受け付けたサテライト店舗装置11a~11fの利用が想定されている利用者である場合、利用者IDに対応付けられたハブ店舗の商品配列を参考にした商品配列の陳列棚画像を表示部21に表示する。
【0064】
上記実施形態によれば、実際に行ったり見たりしたハブ店舗体験の価値を、近くのサテライト店舗においても体験することができる。小売店の出店と運営に関わるコストを軽減し、長年買物に訪れている近隣の実店舗と同等の買い物を可能にし、生活者の購買環境を充実させることができる。
【0065】
以上、実施形態について詳述したが、特定の実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された範囲内において、種々の変形及び変更が可能である。また、前述した実施形態の構成要素を全部又は複数を組み合わせることも可能である。
【符号の説明】
【0066】
10 小売店構築運用システム
a1、a2 サテライト店舗
11a~11f サテライト店舗装置
12 商品販売支援サーバ
13 利用者端末
14 本部管理端末
21 表示部
22 制御部
31 仮想商品棚ディスプレイ端末
32 仮想買物カゴ端末
33 店舗管理者端末
110 DB/APIサーバ
120 専用データベース
130 フロントエンドサーバ
140 CMS
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11