(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022121349
(43)【公開日】2022-08-19
(54)【発明の名称】二輪車駐輪装置
(51)【国際特許分類】
E04H 6/06 20060101AFI20220812BHJP
B62H 3/08 20060101ALI20220812BHJP
【FI】
E04H6/06 X
B62H3/08
【審査請求】未請求
【請求項の数】11
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021071897
(22)【出願日】2021-04-21
(31)【優先権主張番号】202110171632.4
(32)【優先日】2021-02-08
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(31)【優先権主張番号】202110341526.6
(32)【優先日】2021-03-30
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(71)【出願人】
【識別番号】521172893
【氏名又は名称】楊 朋▲い▼
(74)【代理人】
【識別番号】110000671
【氏名又は名称】八田国際特許業務法人
(72)【発明者】
【氏名】ヤン,ミンイ
(57)【要約】 (修正有)
【課題】駐輪する時に二輪車を安定的に上昇させ、二輪車を搬出する時に省力化を図って、ユーザの体験感のよい二輪駐輪装置を提供する。
【解決手段】第二昇降部2は、第二可動体21と、一端が支柱における巻取器に掛け渡され、他端が直接又は間接的に第二可動体21に接続される第二定荷重ばね22を有する第二付勢部材20と、を備え、支柱内には、更に、ピストン式構造となる圧縮ダンパー23が設けられ、ピストンロッド23aがダンパー筐体23bに嵌め込まれると減衰力を生じ、ピストンロッド23aとダンパー筐体23bとのうちの他端がダンピングワイヤー25によって動滑車261と定滑車262とを含む巻き掛け伝動機構26を介して直接又は間接的に第二可動体21に接続され、第二可動体21を牽引して上向きに運動させると、圧縮ダンパー23は、ダンピングワイヤー25に動かされて圧縮して第二可動体21の上への運動に対して減衰力を生じる。
【選択図】
図5
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ラック、第一可動体及び第一付勢部材を有する第一昇降部と、第一昇降部の下方に配置され、第二可動体と第二付勢部材とを有する第二昇降部と、前記第一昇降部と第二昇降部との間に設けられる係合部と、支柱と、を備える二輪車駐輪装置であって、第二付勢部材は、一端が支柱における巻取器に掛け渡され、他端が直接又は間接的に第二可動体に接続される第二定荷重ばねを有し、支柱内には、更に、ピストン式構造となる圧縮ダンパーが設けられ、ピストンロッドがダンパー筐体に嵌め込まれると減衰力を生じ、ピストンロッドとダンパー筐体のうちの一端が支柱内に掛け渡され、ピストンロッドとダンパー筐体のうちの他端がダンピングワイヤーによって動滑車と定滑車とを含む巻き掛け伝動機構を介して直接又は間接的に第二可動体に接続され、第二定荷重ばねが第二可動体を牽引して上向きに運動させると、圧縮ダンパーは、ダンピングワイヤーに動かされて圧縮して第二可動体の上への運動に対して減衰力を生じる二輪車駐輪装置。
【請求項2】
前記第二定荷重ばねの他端が付勢ワイヤーと定滑車とによって第二可動体に間接的に接続され、ダンピングワイヤーが巻き掛け伝動機構を通してから付勢ワイヤーと定滑車とによって第二可動体に間接的に接続され、
又は、前記第二定荷重ばねの他端が直接的に第二可動体に接続され、ダンピングワイヤーが巻き掛け伝動機構を通してから直接的に第二可動体に接続され、
又は、前記第二定荷重ばねの他端が付勢ワイヤーと定滑車とによって第二可動体に間接的に接続され、ダンピングワイヤーが巻き掛け伝動機構を通してから直接的に第二可動体に接続されることを特徴とする請求項1に記載の二輪車駐輪装置。
【請求項3】
前記圧縮ダンパーは、ダンパー筐体が上にあり、ピストンロッドが下向きに突出するように支柱内に取り付けられ、ダンパー筐体の上端が支柱内に固定されることを特徴とする請求項1に記載の二輪車駐輪装置。
【請求項4】
前記巻き掛け伝動機構は、ピストンロッドの下端に固定されるN個の動滑車と、ダンパー筐体の上端に対応して支柱内に固定されるN個の定滑車と、を有し、N≧1であり、ダンピングワイヤーは、一端が相対的に静止するように支柱内に固定され又は定滑車に固定され、他端がN個の動滑車とN個の定滑車とを含む巻き掛け伝動機構を介して第二可動体に直接又は間接的に接続され、
又は、前記巻き掛け伝動機構は、ピストンロッドの下端に固定されるN個の動滑車と、ダンパー筐体の上端に対応して支柱内に固定されるN+1個の定滑車と、を有し、N≧1であり、ダンピングワイヤーは、一端が動滑車に固定され、他端がN個の動滑車とN+1個の定滑車とを含む巻き掛け伝動機構を介して第二可動体に直接又は間接的に接続されることを特徴とする請求項3に記載の二輪車駐輪装置。
【請求項5】
前記圧縮ダンパーは、ダンパー筐体が下にあり、ピストンロッドが上向きに突出するように支柱内に取り付けられ、ピストンロッドの上端が支柱内に固定されることを特徴とする請求項1に記載の二輪車駐輪装置。
【請求項6】
前記巻き掛け伝動機構は、ダンパー筐体の下端に固定されるN個の動滑車と、ピストンロッドの上端に対応して支柱内に固定されるN個の定滑車と、を有し、N≧1であり、ダンピングワイヤーは、一端が相対的に静止するように支柱内に固定され又は定滑車に固定され、他端がN個の動滑車とN個の定滑車とを含む巻き掛け伝動機構を介して第二可動体に直接又は間接的に接続され、
又は、前記巻き掛け伝動機構は、ダンパー筐体の下端に固定されるN個の動滑車と、ピストンロッドの上端に対応して支柱内に固定されるN+1個の定滑車と、を有し、N≧1であり、ダンピングワイヤーは、一端が動滑車に固定され、他端がN個の動滑車とN+1個の定滑車とを含む巻き掛け伝動機構を介して第二可動体に直接又は間接的に接続されることを特徴とする請求項5に記載の二輪車駐輪装置。
【請求項7】
前記圧縮ダンパーは、ダンパー筐体が上にあり、ピストンロッドが下向きに突出するように支柱内に取り付けられ、ピストンロッドの下端が支柱内に固定され、
又は、前記圧縮ダンパーは、ダンパー筐体が下にあり、ピストンロッドが上向きに突出するように支柱内に取り付けられ、ダンパー筐体の下端が支柱内に固定されることを特徴とする請求項1に記載の二輪車駐輪装置。
【請求項8】
前記第二定荷重ばねはM個あり、M≧1であり、M個の第二定荷重ばねは、一端が支柱下方に上から下へ並列設置されたM個の巻取器に一つ一つ掛け渡され、他端が合わせられて付勢ワイヤーによって定滑車を介して第二可動体に接続されることを特徴とする請求項1に記載の二輪車駐輪装置。
【請求項9】
ラック、第一可動体及び第一付勢部材を有する第一昇降部と、第一昇降部の下方に配置され、第二可動体と第二付勢部材とを有する第二昇降部と、前記第一昇降部と第二昇降部との間に設けられる係合部と、支柱と、を備える二輪車駐輪装置であって、第一付勢部材は、一端が支柱における巻取器に掛け渡され、他端が直接又は間接的に第一可動体に接続される第一定荷重ばねを有し、支柱内には、更に、ピストン式構造となる圧縮ダンパーが設けられ、ピストンロッドがダンパー筐体に嵌め込まれると減衰力を生じ、ピストンロッドとダンパー筐体とのうちの一端が支柱内に掛け渡され、ピストンロッドとダンパー筐体とのうちの他端がダンピングワイヤーによって動滑車と定滑車とを含む巻き掛け伝動機構を介して直接又は間接的に第一可動体に接続され、第一定荷重ばねが第一可動体を牽引して上向きに運動させると、圧縮ダンパーはダンピングワイヤーに動かされて圧縮して第一可動体の上への運動に対し減衰力を生じることを特徴とする二輪車駐輪装置。
【請求項10】
前記第一定荷重ばね及び圧縮ダンパーと第一可動体との接続方式としては、前記第一定荷重ばねの他端が直接的に第一可動体に接続され、ダンピングワイヤーが巻き掛け伝動機構を通してから直接的に第一可動体に接続され、
又は、前記第一定荷重ばねの他端が付勢ワイヤーと定滑車とによって第一可動体に間接的に接続され、ダンピングワイヤーが巻き掛け伝動機構を通してから付勢ワイヤーと定滑車とによって第一可動体に間接的に接続され、
又は、前記第一定荷重ばねの他端が付勢ワイヤーと定滑車とによって第一可動体に間接的に接続され、ダンピングワイヤーが巻き掛け伝動機構を通してから直接的に第一可動体に接続されることを特徴とする請求項9に記載の二輪車駐輪装置。
【請求項11】
前記圧縮ダンパーは、ダンパー筐体が上にあり、ピストンロッドが下向きに突出するように支柱内に取り付けられ、ダンパー筐体の上端が支柱内に固定され、
又は、前記圧縮ダンパーは、ダンパー筐体が下にあり、ピストンロッドが上向きに突出するように支柱内に取り付けられ、ピストンロッドの上端が支柱内に固定され、
又は、前記圧縮ダンパーは、ダンパー筐体が上にあり、ピストンロッドが下向きに突出するように支柱内に取り付けられ、ピストンロッドの下端が支柱内に固定され、
又は、前記圧縮ダンパーは、ダンパー筐体が下にあり、ピストンロッドが上向きに突出するように支柱内に取り付けられ、ダンパー筐体の下端が支柱内に固定されることを特徴とする請求項9に記載の二輪車駐輪装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、二輪車駐輪装置に関し、第一昇降部と第二昇降部との構造に関する。
【背景技術】
【0002】
自転車を容易に駐輪するために、自転車駐輪専用の駐輪装置の開発設計がなされており、関連する特許も少なくない。例えば、中国の特許CN108798095Bには、
図1と
図2とに示すように、自転車を搭載可能なラック11’と、前記ラック11’を上下方向に筒状形態で立設された支柱3’に沿って昇降可能な第一可動体12’とを有し、自転車を搭載しない空車状態のラック11’と第一可動体12’との合計荷重を牽引する機能を有する第一付勢部材1’によって常時上方に引き上げるように付勢される第一昇降部10’と、前記第一昇降部10’の下方に配置され、前記支柱3’に沿って前記第一昇降部10’と一体的に昇降可能な第二可動体21’を有し、前記ラック11’に実車状態で搭載された自転車と前記第二可動体21’との合計荷重を牽引する機能を有する第二付勢部材80’によって常時上方に引き上げるように付勢される第二昇降部20’と、前記第一昇降部10’と第二昇降部20’との間に設けられ、前記第一昇降部10’と第二昇降部20’を前記支柱3’に対して個別にロック可能にするとともに、前記空車状態では前記第一昇降部10’の単独状態での昇降を可能とし、前記実車状態では前記第一昇降部10’及び第二昇降部20’にそれぞれ設けられた当接部が圧接することにより両者が一体化した状態での昇降を可能とする係合部301’、302’と、を備える自転車駐輪機が開示されており、上記構成は自転車駐輪機の一般の構成設計であり、この特許の自転車駐輪機の設計要点は、前記第一付勢部材1’が前記第一可動体12’と支柱3’内に設けられる巻取器との間に掛け渡される第一定荷重ばねであり、前記第二付勢部材80’が前記支柱3’の内部に配置されたガススプリングで構成され、該ガススプリングのシリンダ801’が前記支柱3’に対し直接又は間接的に取り付けられ、下向きに突出して牽引力を発揮するピストンロッド802’の先端部が動滑車81’、定滑車82’を含む巻き掛け伝動機構8’を介して前記第二可動体21’に接続されることである。
【0003】
上記特許の自転車駐輪機を細かに分析すれば、欠点が存在することを分かるのは難事ではない。
前記第二付勢部材80’としてはガススプリングが用いられ、ピストンロッド802’が牽引力を発揮するには下向きに突出しなければならないが、軽量二輪車(例えば、自転車又は電動バイク等)を搭載する第一昇降部10’と第二昇降部20’が最上部にある時に、ガススプリングのピストンロッド802’が下向きに突出しており、二輪車を搬出する時に、第二昇降部20’が最上部から最下部まで降下することを可能にするには、付勢して第一昇降部10’と第二昇降部20’とを下方に押し下げて、ガススプリングのピストンロッド802’を圧縮させてシリンダ801’に復帰させる必要があり、ガススプリングそのものの構成の特徴のため、ピストンロッド802’の収縮過程で大きい摩擦力と抵抗が発生するので、二輪車を搬出する時に第二昇降部20’を下方に押し下げる付勢力F’は、摩擦力f1、圧縮抵抗f2、及び元に存在する、ピストンロッド802’が下向きに突出する牽引力f3が軽量二輪車の重量Gを相殺した後の残りの力を克服しなければならなく、即ち、F’≧(f1+f2)+(f3-G)になり、例えば、第二昇降部20’の牽引力f3が20Kgである時に、軽量二輪車を搭載する重量Gが10Kgであれば、相殺した後、更に(f3-G)つまり10Kgの下方への押出力を必要とし、更にピストンロッド802’の収縮過程で発生する大きい摩擦力f1と圧縮抵抗f2を加算し、(f1+f2)が約(7-10)Kgであり、二輪車を搬出する時に第二昇降部20’を下方に押し下げる付勢力F’が約(17-20)Kgになり、そのようにして、二輪車を搬出する時に大きい下方への押出力を必要として、二輪車の搬出に手間が掛かり、ユーザの体験感がよくなくなる。
【0004】
以上に鑑みて、本発明者は、上記特許の自転車駐輪機の欠陥及び不便に対して、念入りに構想し、鋭意研究と改良を行い試作したところ、本発明を開発設計した。
【発明の概要】
【0005】
本発明は、駐輪する時に二輪車を安定的に上昇させるだけでなく、二輪車を搬出する時に省力化を図り、ユーザの体験感をよくする二輪車駐輪装置を提供することを目的とする。
【0006】
上記目的を達成するために、本発明の解決手段1は、第二昇降部に圧縮ダンパーを増加する。
【0007】
本発明の二輪車駐輪装置は、ラック、第一可動体及び第一付勢部材を有する第一昇降部と、第一昇降部の下方に配置され、第二可動体と第二付勢部材とを有する第二昇降部と、前記第一昇降部と第二昇降部との間に設けられる係合部と、支柱と、を備える二輪車駐輪装置であって、第二付勢部材は、一端が支柱における巻取器に掛け渡され、他端が直接又は間接的に第二可動体に接続される第二定荷重ばねを有し、支柱内には、更に、ピストン式構造となる圧縮ダンパーが設けられ、ピストンロッドがダンパー筐体に嵌め込まれると減衰力を生じ、ピストンロッドとダンパー筐体とのうちの一端が支柱内に掛け渡され、ピストンロッドとダンパー筐体とのうちの他端がダンピングワイヤーによって動滑車と定滑車とを含む巻き掛け伝動機構を介して直接又は間接的に第二可動体に接続され、第二定荷重ばねが第二可動体を牽引して上向きに運動させると、圧縮ダンパーは、ダンピングワイヤーに動かされて圧縮して第二可動体の上への運動に対して減衰力を生じる。
【0008】
前記第二定荷重ばねはM個あり、M≧1であり、M個の第二定荷重ばねは、一端が支柱下方に上から下へ並列設置されたM個の巻取器に一つ一つ掛け渡され、他端が合わせられて付勢ワイヤーによって定滑車を介して第二可動体に接続される。
【0009】
前記第二定荷重ばね及び圧縮ダンパーと第二可動体との接続方式としては、前記第二定荷重ばねの他端が付勢ワイヤーと定滑車とによって第二可動体に間接的に接続され、ダンピングワイヤーが巻き掛け伝動機構を通してから付勢ワイヤーと定滑車とによって第二可動体に間接的に接続される。又は、前記第二定荷重ばねの他端が直接的に第二可動体に接続され、ダンピングワイヤーが巻き掛け伝動機構を通してから直接的に第二可動体に接続される。又は、前記第二定荷重ばねの他端が付勢ワイヤーと定滑車とによって第二可動体に間接的に接続され、ダンピングワイヤーが巻き掛け伝動機構を通してから直接的に第二可動体に接続される。
【0010】
本発明の解決手段2は、第一昇降部に圧縮ダンパーを増加する。
【0011】
本発明の二輪車駐輪装置は、ラック、第一可動体及び第一付勢部材を有する第一昇降部と、第一昇降部の下方に配置され、第二可動体と第二付勢部材とを有する第二昇降部と、前記第一昇降部と第二昇降部との間に設けられる係合部と、支柱と、を備える二輪車駐輪装置であって、第一付勢部材は、一端が支柱における巻取器に掛け渡され、他端が直接又は間接的に第一可動体に接続される第一定荷重ばねを有し、支柱内には、更に、ピストン式構造となる圧縮ダンパーが設けられ、ピストンロッドがダンパー筐体に嵌め込まれると減衰力を生じ、ピストンロッドとダンパー筐体とのうちの一端が支柱内に掛け渡され、ピストンロッドとダンパー筐体とのうちの他端がダンピングワイヤーによって動滑車と定滑車とを含む巻き掛け伝動機構を介して直接又は間接的に第一可動体に接続され、第一定荷重ばねが第一可動体を牽引して上向きに運動させると、圧縮ダンパーはダンピングワイヤーに動かされて圧縮して第一可動体の上への運動に対し減衰力を生じる。
【0012】
前記第一定荷重ばね及び圧縮ダンパーと第一可動体との接続方式としては、前記第一定荷重ばねの他端が直接的に第一可動体に接続され、ダンピングワイヤーが巻き掛け伝動機構を通してから直接的に第一可動体に接続される。又は、前記第一定荷重ばねの他端が付勢ワイヤーと定滑車とによって第一可動体に間接的に接続され、ダンピングワイヤーが巻き掛け伝動機構を通してから付勢ワイヤーと定滑車とによって第一可動体に間接的に接続される。又は、前記第一定荷重ばねの他端が付勢ワイヤーと定滑車とによって第一可動体に間接的に接続され、ダンピングワイヤーが巻き掛け伝動機構を通してから直接的に第一可動体に接続される。
【0013】
以上の圧縮ダンパーの取付方式は以下のようにしてよく、前記圧縮ダンパーは、ダンパー筐体が上にあり、ピストンロッドが下向きに突出するように支柱内に取り付けられ、ダンパー筐体の上端が支柱内に固定される。又は、前記圧縮ダンパーは、ダンパー筐体が下にあり、ピストンロッドが上向きに突出するように支柱内に取り付けられ、ピストンロッドの上端が支柱内に固定される。又は、前記圧縮ダンパーは、ダンパー筐体が上にあり、ピストンロッドが下向きに突出するように支柱内に取り付けられ、ピストンロッドの下端が支柱内に固定される。又は、前記圧縮ダンパーは、ダンパー筐体が下にあり、ピストンロッドが上向きに突出するように支柱内に取り付けられ、ダンパー筐体の下端が支柱内に固定される。
【0014】
圧縮ダンパーの異なる取付方式に対して、ダンピングワイヤーの巻き掛け方式は多種にしてよい。
【0015】
解決手段1を例とすると、
前記圧縮ダンパーはダンパー筐体が上にあり、ピストンロッドが下向きに突出するように支柱内に取り付けられ、ダンパー筐体の上端が支柱内に固定される場合に、巻き掛け伝動機構は以下のようにしてよい。前記巻き掛け伝動機構は、ピストンロッドの下端に固定されるN個の動滑車と、ダンパー筐体の上端に対応して支柱内に固定されるN個の定滑車と、を有し、N≧1であり、ダンピングワイヤーは、一端が相対的に静止するように支柱内に固定され又は定滑車に固定され、他端がN個の動滑車とN個の定滑車とを含む巻き掛け伝動機構を介して第二可動体に直接又は間接的に接続される。又は、前記巻き掛け伝動機構は、ピストンロッドの下端に固定されるN個の動滑車と、ダンパー筐体の上端に対応して支柱内に固定されるN+1個の定滑車と、を有し、N≧1であり、ダンピングワイヤーは、一端が動滑車に固定され、他端がN個の動滑車とN+1個の定滑車とを含む巻き掛け伝動機構を介して第二可動体に直接又は間接的に接続される。
【0016】
前記圧縮ダンパーはダンパー筐体が下にあり、ピストンロッドが上向きに突出するように支柱内に取り付けられ、ピストンロッドの上端が支柱内に固定される場合に、巻き掛け伝動機構は以下のようにしてよい。前記巻き掛け伝動機構は、ダンパー筐体の下端に固定されるN個の動滑車と、ピストンロッドの上端に対応して支柱内に固定されるN個の定滑車と、を有し、N≧1であり、ダンピングワイヤーは、一端が相対的に静止するように支柱内に固定され又は定滑車に固定され、他端がN個の動滑車とN個の定滑車とを含む巻き掛け伝動機構を介して第二可動体に直接又は間接的に接続される。又は、前記巻き掛け伝動機構は、ダンパー筐体の下端に固定されるN個の動滑車と、ピストンロッドの上端に対応して支柱内に固定されるN+1個の定滑車と、を有し、N≧1であり、ダンピングワイヤーは、一端が動滑車に固定され、他端がN個の動滑車とN+1個の定滑車とを含む巻き掛け伝動機構を介して第二可動体に直接又は間接的に接続される。
【0017】
上記解決手段を採用した後、本発明は、従来技術におけるガススプリング又は他の付勢部材に替えて、第二定荷重ばねと圧縮ダンパーとを組み合わせて第二付勢部材を構成することができる。軽量二輪車を搭載する場合に、二輪車を駐輪する過程で、第二昇降部の第二可動体は第二定荷重ばねによる上向きの引張力作用を受けて上昇すると同時に、圧縮ダンパーのピストンロッドは動かされてダンパー筐体に嵌め込まれると減衰力を生じて圧縮ダンパーに緩衝作用を果たさせ、そのようにして、第二定荷重ばねの引張力が二輪車搭載重量を大幅に超えたため第二可動体が快速に上昇することがなく、ラックでの二輪車の危険な跳ね状況を回避し、二輪車を駐輪する時に二輪車を安定的に上昇させる。二輪車を搬出する過程で、圧縮ダンパーのピストンロッドが減衰力を生じることなくダンパー筐体から自然に伸び、同等重量の二輪車を搭載する場合に、本発明の第二昇降部を最上部から最下部に押し下げるために必要な押下力が従来技術より大幅に低減され、二輪車を搬出する時に省力化を図って、ユーザの体験感をよくした。
【0018】
同じ理由から、本発明は、第一定荷重ばねと圧縮ダンパーとを組み合わせて第一付勢部材を構成し、従来技術における単一な定荷重ばね構造又は他の付勢部材を改良することもでき、第一昇降部の第一可動体は第一定荷重ばねによる上向きの引張力作用を受けて上昇する時に、圧縮ダンパーは緩衝及び静音効果を果たす。軽量二輪車を搭載する場合に、二輪車を駐輪する過程で、第一昇降部の第一可動体は第一定荷重ばねによる上向きの引張力作用を受けて上昇し、第二昇降部の第二可動体は第二付勢部材による上向きの引張力作用を受けて上昇すると同時に、圧縮ダンパーのピストンロッドはダンパー筐体に嵌め込まれると減衰力を生じ、圧縮ダンパーの緩衝作用が第一可動体によって第二可動体に伝達され、そのようにして、第二付勢部材の引張力が二輪車搭載重量を大幅に超えたため第二可動体と第一可動体とが快速に上昇することがなく、ラックの急上昇又はラックでの二輪車の危険な跳ね状況を回避し、二輪車を駐輪する時に二輪車を安定的に上昇させる。二輪車を搬出する過程で、圧縮ダンパーのピストンロッドが減衰力を生じることなくダンパー筐体から自然に伸び、同等重量の二輪車を搭載する場合に、本発明の第二昇降部と第一昇降部とを最上部から最下部に押し下げるために必要な押下力が従来技術より大幅に低減され、二輪車を搬出する時に省力化を図って、ユーザの体験感をよくした。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【
図3】本発明の実施例1であり、第一昇降部と第二昇降部の実車初期状態模式図である。
【
図4】本発明の実施例1であり、第一昇降部と第二昇降部の実車完成状態模式図である。
【
図5】本発明の実施例1であり、第二昇降部の実車初期状態概略図(ダンピングワイヤーを奇数本巻き付けた)である。
【
図6】本発明の実施例1であり、第二昇降部の実車完成状態概略図(ダンピングワイヤーを奇数本巻き付けた)である。
【
図7】本発明の実施例1であり、第二昇降部の実車初期状態概略図(ダンピングワイヤーを偶数本巻き付けた)である。
【
図8】本発明の実施例1であり、第二昇降部の実車完成状態概略図(ダンピングワイヤーを偶数本巻き付けた)である。
【
図9】本発明の実施例2であり、第二昇降部の実車初期状態概略図である。
【
図10】本発明の実施例2であり、第二昇降部の実車完成状態概略図である。
【
図11】本発明の実施例3であり、第二昇降部の実車初期状態概略図である。
【
図12】本発明の実施例3であり、第二昇降部の実車完成状態概略図である。
【
図13】本発明の実施例4であり、第一昇降部と第二昇降部の実車初期状態模式図である。
【
図14】本発明の実施例4であり、第一昇降部と第二昇降部の実車完成状態模式図である。
【
図15】本発明の実施例5であり、第一昇降部と第二昇降部の実車初期状態模式図である。
【
図16】本発明の実施例5であり、第一昇降部と第二昇降部の実車完成状態模式図である。
【
図17】本発明の実施例6であり、第一昇降部の実車初期状態概略模式図である。
【
図18】本発明の実施例6であり、第一昇降部の実車完成状態概略模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0020】
(解決手段1の実施例)
図3~
図12は、本発明の解決手段1の具体的な実施例1~3を示し、第一昇降部1、第二昇降部2、係合部4及び支柱3を備える二輪車駐輪装置を開示する。その中で、第一昇降部1、係合部4及び支柱3は図に示す構造を用いてもよいし、本発明の第二昇降部2を取り付けることに適合する他の構造を用いてもよい。本明細書は図示構造のみをもって説明する。第一昇降部1は、ラック11、第一可動体12及び第一付勢部材13を有し、第一付勢部材13としては第一定荷重ばねを用いる(ガススプリング等を用いてもよい)。第二昇降部2は、第一昇降部1の下方に配置され、第二可動体21と第二付勢部材20とを有する。係合部4は前記第一昇降部1と第二昇降部2との間に設けられる。
図3~
図12の解決手段1は、改良点が以下の通りである。第二付勢部材20は、一端が支柱3の下方に設けられた巻取器に掛け渡され、他端が直接又は間接的に第二可動体21に接続される第二定荷重ばね22を有し、支柱3内には、ピストン式構造となる圧縮ダンパー23が設けられ、ピストンロッド23aがダンパー筐体23bに嵌め込まれると減衰力を生じ、ピストンロッド23aとダンパー筐体23bのうちの一端が支柱3内に掛け渡され、ピストンロッド23aとダンパー筐体23bのうちの他端がダンピングワイヤー25によって動滑車261と定滑車262とを含む巻き掛け伝動機構26を介して直接又は間接的に第二可動体21に接続される。圧縮ダンパー23は具体的にはガスダンパー又は油圧ダンパーであってもよい。第二定荷重ばね22が第二可動体21を牽引して上向きに運動させると、圧縮ダンパー23は、ダンピングワイヤー25に動かされて圧縮し、ピストンロッド23aをダンパー筐体23bの中に押し込み、この時に、第二可動体21の上への運動に対して減衰力を生じる。
【0021】
その中で、第二定荷重ばね22と第二可動体21との接続方式、圧縮ダンパー23と第二可動体21との接続方式は様々あり、
図3~
図8に示すように、第二定荷重ばね22の他端が付勢ワイヤー24によって定滑車241を介して第二可動体21に間接的に接続され、ダンピングワイヤー25が巻き掛け伝動機構26を通してから第二定荷重ばね22の他端に接続され、それによっても付勢ワイヤー24と定滑車241とによって第二可動体21に間接的に接続される。
図9と
図10に示すように、第二定荷重ばね22の他端が依然として付勢ワイヤー24と定滑車241とによって第二可動体21に間接的に接続されるが、ダンピングワイヤー25が巻き掛け伝動機構26を通してから直接的に第二可動体21に接続される。
図11と
図12に示すように、第二定荷重ばね22が支柱3の上端に取り付けられてもよく、付勢ワイヤー24と定滑車241とを要らなく、第二定荷重ばね22の他端が直接的に第二可動体21に接続され、ダンピングワイヤー25も巻き掛け伝動機構26を通してから直接的に第二可動体21に接続される。
【0022】
図3~
図12に示すように、前記圧縮ダンパー23は、ダンパー筐体23bが上にあり、ピストンロッド23aが下向きに突出するように支柱3内に取り付けられ、ダンパー筐体23bの上端が支柱3内に固定され、定滑車262がダンパー筐体23bの上端位置に設けられ、動滑車261がピストンロッド23aの下端に固定される。勿論、圧縮ダンパー23は、ダンパー筐体23bが下に設けられ、ピストンロッド23aが上向きに突出するように、図示と反対の形態に転倒してもよく、ピストンロッド23aの上端が支柱3内に固定され、定滑車262がピストンロッド23aの上端位置に設けられ、動滑車261がダンパー筐体23bの下端に固定される。又は、
図13と
図14に示すように、前記圧縮ダンパー23は、ダンパー筐体23bが上にあり、ピストンロッド23aが下向きに突出し、ピストンロッド23aの下端が支柱3内に固定される。更に又は、
図15と
図16に示すように、圧縮ダンパー23は、ダンパー筐体23bが下にあり、ピストンロッド23aが上向きに突出し、ダンパー筐体23bの下端が支柱3内に固定される。
【0023】
軽量二輪車を搭載することに本発明の解決手段1を実用する場合に、二輪車を駐輪する時に、
図4に示すように、第一昇降部1の第一可動体12は第一付勢部材13による上向きの引張力作用を受けて上昇してラック11と第一可動体12との合計荷重を牽引し、第二昇降部2の第二可動体21は第二定荷重ばね22による上向きの引張力作用を受けて上昇してラック11に搭載された二輪車と第二可動体21との合計荷重を牽引すると同時に、圧縮ダンパー23のピストンロッド23aは引っ張られてダンパー筐体23bに嵌め込まれて減衰力を生じて緩衝作用を果たし、第二定荷重ばね22の引張力が搭載された二輪車の重量を大幅に超えた時の第二可動体21の快速上昇を回避し、ラック11での二輪車の危険な跳ね状況を回避し、二輪車を駐輪する時に二輪車を安定的に上昇させる。本発明においては、二輪車を搬出する過程で、圧縮ダンパー23は自然状態でピストンロッド23aが減衰力を生じることなくダンパー筐体23bから自然に伸びるので、同等重量の二輪車を搭載する場合に、本発明の第二昇降部2を最上部から最下部に押し下げるために必要な押下力が明らかに減少するため、二輪車を搬出する時に省力化を図って、ユーザの体験感をよくした。例えば、第二昇降部2の牽引力F
1が20Kgである時に、軽量二輪車搭載重量Gが依然として10Kgであれば、相殺した後更に(F
1-G)、即ち10Kgの押下力を必要とし、圧縮ダンパー23のピストンロッド23aが減衰力を生じることなくダンパー筐体23bから自然に伸び、二輪車を搬出する時に第二昇降部2を押し下げる付勢力F≧(F
1-G)であり、即ち10Kg程度である。
【0024】
本発明は、設計要求に応じて奇数本又は偶数本のダンピングワイヤー25を選択することで、異なる力での制御を実現することができ、それに対して、巻き掛け伝動機構26の構造に対応する変更も施す。
図7と
図8に示すように、本発明において、偶数本のダンピングワイヤー25が用いられ、前記巻き掛け伝動機構26はN個の動滑車261とN個の定滑車262とを有し、図においてN=1であり、1つの定滑車262がダンパー筐体23bの上端に対応して支柱3内に固定され、1つの動滑車261がピストンロッド23aの下端に固定され、ダンピングワイヤー25は、一端が定滑車262の輪軸又は輪面に固定され(支柱3内に固定されてもよく、ダンピングワイヤー25と支柱3との固定点がダンパー筐体23bの下端より高い任意の有効位置にあってダンピングワイヤー25の伸縮距離とピストンロッド23aのストロークを満たせばよい)、他端が動滑車261と定滑車262とを介して第二定荷重ばね22の他端に接続される。
図5と
図6に示すように、本発明において、奇数本のダンピングワイヤー25が用いられ、前記巻き掛け伝動機構26はN個の動滑車261とN+1個の定滑車262とを有し、図においてN=1であり、2つの定滑車262がダンパー筐体23bの上端に対応して支柱3内に固定され、1つの動滑車261がピストンロッド23aの下端に固定され、ダンピングワイヤー25は、一端が動滑車261の輪軸(又は動滑車261の任意の有効位置)に固定され、他端が1つの動滑車261と2つの定滑車262とを介して第二定荷重ばね22の他端に接続される。
【0025】
本発明は、設計要求に応じて第二定荷重ばね22の数と仕様を選択することで、異なる力での制御を実現可能である。
図3と
図4に示すように、前記第二定荷重ばね22はM個あり、図においてM=2であり、図に示すように、2つの第二定荷重ばね22は、一端が支柱3の下方に上から下へ并列設置された2つの巻取器に掛け渡され、他端が合わせられて付勢ワイヤー24によって定滑車241を介して第二可動体21に接続される。本発明は、異なる重量の車両に適合するように、第二定荷重ばね22を増減することで付勢力を調整する。
【0026】
(解決手段2の実施例)
図13~
図18は、本発明の解決手段2の具体的な実施例4~6を示し、第一昇降部1、第二昇降部2、係合部4及び支柱3を備える二輪車駐輪装置を開示する。その中で、第二昇降部2、係合部4及び支柱3は図示構造を用いてもよいし、本発明の第一昇降部1を取り付けることに適合する他の構造を用いてもよい。二輪車駐輪装置の基本構造は実施例1に類似するので、ここで詳細な説明を省略する。
図13~
図18の解決手段2は、改良点が以下のとおりである。第一付勢部材13は、一端が支柱3における巻取器に掛け渡され、他端が直接又は間接的に第一可動体12に接続される第一定荷重ばねを有し、支柱3内には、更に、ピストン式構造となる圧縮ダンパー23が設けられ、ピストンロッド23aがダンパー筐体23bに嵌め込まれると減衰力を生じ、ピストンロッド23aとダンパー筐体23bとのうちの一端が支柱3内に掛け渡され、ピストンロッド23aとダンパー筐体23bとのうちの他端がダンピングワイヤー25によって動滑車261と定滑車262とを含む巻き掛け伝動機構26を介して第一可動体12に直接又は間接的に接続される。圧縮ダンパー23は具体的にはガスダンパー又は油圧ダンパーであってもよい。第一付勢部材13の第一定荷重ばねと圧縮ダンパー23とが組み合わせられ、更に第二付勢部材20と協同することで、実車状態でラック11に搭載された二輪車と第二可動体21、第一可動体12の合計荷重を牽引し、常時上方に引き上げるように第一昇降部1と第二昇降部2に付勢する。第一定荷重ばねが第一可動体12を牽引して上向きに運動させると、圧縮ダンパー23は、ダンピングワイヤー25に動かされて圧縮して第一可動体12の上への運動に対して減衰力を生じる。
【0027】
解決手段1に類似するように、第一定荷重ばねと第一可動体12との接続方式、圧縮ダンパー23と第一可動体12との接続方式は様々あり、
図13~
図16に示すように、第一定荷重ばねが支柱3の上端に取り付けられてもよく、第一定荷重ばねの他端が直接的に第一可動体12に接続され、ダンピングワイヤー25も巻き掛け伝動機構26を通してから直接的に第一可動体12に接続される。
図17と
図18に示すように、第一定荷重ばねが支柱3の下方に取り付けられてもよく、第一定荷重ばねの他端が付勢ワイヤー24によって定滑車241を介して第一可動体12に間接的に接続され、ダンピングワイヤー25が巻き掛け伝動機構26を通してから付勢ワイヤー24と定滑車241とによっても第一可動体12に間接的に接続される。又は、第一定荷重ばねの他端が
図17と
図18に示す通り、付勢ワイヤー24によって定滑車241を介して第一可動体12に間接的に接続され、ダンピングワイヤー25が
図13~
図16に示す通り、巻き掛け伝動機構26を通してから直接的に第一可動体12に接続される。
【0028】
同様に、解決手段2において、前記圧縮ダンパー23の支柱3内への取付形態を様々にしてもよい。
図13と
図14に示すように、前記圧縮ダンパー23は、ダンパー筐体23bが上にあり、ピストンロッド23aが下向きに突出し、ピストンロッド23aの下端が支柱3内に固定され、定滑車262がピストンロッド23aの下端位置に設けられ、動滑車261がダンパー筐体23bの上端に固定される。更に
図15と
図16に示すように、圧縮ダンパー23は、ダンパー筐体23bが下にあり、ピストンロッド23aが上向きに突出し、ダンパー筐体23bの下端が支柱3内に固定され、定滑車262がダンパー筐体23bの下端位置に設けられ、動滑車261がピストンロッド23aの上端に固定される。更に
図17と
図18に示すように、ダンパー筐体23bが上にあり、ピストンロッド23aが下向きに突出し、ダンパー筐体23bの上端が支柱3内に固定され、定滑車262がダンパー筐体23bの上端位置に設けられ、動滑車261がピストンロッド23aの下端に固定される。勿論、ダンパー筐体23bが下に設けられ、ピストンロッド23aが上向きに突出し、ピストンロッド23aの上端が支柱3内に固定され、定滑車262がピストンロッド23aの上端位置に設けられ、動滑車261がダンパー筐体23bの下端に固定されるようにしてもよい。
【0029】
解決手段2は、設計要求に応じて、同じく解決手段1に示すように奇数本又は偶数本のダンピングワイヤー25を選択することで、異なる力での制御を実現することができ、それに対して、巻き掛け伝動機構26の構造に対応する変更も施し、ここで詳細な説明を省略する。
【0030】
本発明の肝心なところは解決手段1と解決手段2とのいずれにも圧縮ダンパー23を増加したことにあり、解決手段1では、圧縮ダンパー23を第二昇降部2に取り付け、二輪車を駐輪する時に、圧縮ダンパー23が直接的に第二可動体21に作用して二輪車駐輪時に二輪車を安定的に上昇させると共に、二輪車搬出時に省力化を図るが、解決手段2では、圧縮ダンパー23を第一昇降部1に取り付け、二輪車を駐輪する時に、圧縮ダンパー23が直接的に第一可動体12に作用し、更に第一可動体12と第二可動体21とが係合部4によって一体化したので、圧縮ダンパー23が間接的に第二可動体21に作用して、同じく二輪車駐輪時に二輪車を安定的に上昇させると共に、二輪車搬出時に省力化を図ることは相違点である。
【0031】
本発明では、第一昇降部1を改良する時に、第二昇降部2の構造として従来技術における任意の構造を用いてもよく、例えば、第二付勢部材20としては図示に限定されることなく、ガススプリング、定荷重ばね等を用いてもよく、同様に、第二昇降部2を改良する時に、第一昇降部1の構造として従来技術における任意の構造を用いてもよく、第一付勢部材としては同じく図示に限定されることなく、ガススプリング、定荷重ばね等を用いてもよい。
【0032】
圧縮ダンパー23の支柱3への設置形態、ダンピングワイヤー25の巻き掛け方式及び巻き掛け伝動機構26の構造は、具体的な状況に応じて決定可能であり、動滑車と定滑車の数の簡単な増加又は減少、動滑車と定滑車の取付位置の調整、ワイヤーの巻き掛け順序の変更等によって、実用化に適合する多種の同等構造を得ることができる。各種の具体的な構造は、第一定荷重ばねが第一可動体12を牽引し又は第二定荷重ばね22が第二可動体21を牽引して上向きに運動させる時に圧縮ダンパー23が第一可動体12又は第二可動体21の上への運動に対して減衰力を生じることを満たせばよい。
【0033】
上述したのは本発明の好ましい実施例に過ぎず、本発明の設計構想はそれによって限定されるものではなく、この構想に基づく本発明に対する非実質的変更は、全て同等設計となり、本発明の保護範囲を侵害する行為となる。
【符号の説明】
【0034】
1’ 第一付勢部材(定荷重ばね)
3’ 支柱
4’ ベース部
10’ 第一昇降部
11’ ラック
12’ 第一可動体
20’ 第二昇降部
21’ 第二可動体
301’ 係合部
302’ 係合部
8’ 巻き掛け伝動機構
81’ 動滑車
82’ 定滑車
80’ 第二付勢部材(ガススプリング)
801’ シリンダ
802’ ピストンロッド
1 第一昇降部
11 ラック
12 第一可動体
13 第一付勢部材
2 第二昇降部
20 第二付勢部材
21 第二可動体
22 第二定荷重ばね
23 圧縮ダンパー
23a ピストンロッド
23b ダンパー筐体
24 付勢ワイヤー
241 定滑車
25 ダンピングワイヤー
26 巻き掛け伝動機構
261 動滑車
262 定滑車
3 支柱
4 係合部