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特開2022-121353情報処理装置、通信端末及びネットワークシステム
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022121353
(43)【公開日】2022-08-19
(54)【発明の名称】情報処理装置、通信端末及びネットワークシステム
(51)【国際特許分類】
   G06Q 50/10 20120101AFI20220812BHJP
【FI】
G06Q50/10
【審査請求】未請求
【請求項の数】8
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021081464
(22)【出願日】2021-05-13
(31)【優先権主張番号】P 2021017974
(32)【優先日】2021-02-08
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(71)【出願人】
【識別番号】506393422
【氏名又は名称】ハイドサイン株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100090273
【弁理士】
【氏名又は名称】國分 孝悦
(72)【発明者】
【氏名】吉井 秀雄
【テーマコード(参考)】
5L049
【Fターム(参考)】
5L049CC12
(57)【要約】
【課題】衣服の受発注を効率的にかつ利便性良く行えるようにする。
【解決手段】ネットワークシステム1は、通信端末2と情報処理装置3とがネットワーク4を介して接続する。通信端末2は、特定の衣服用のメジャーを使って、特定の衣服の着用者であるユーザが採寸した採寸結果を、特定の衣服の情報に関連付けて入力し、入力した採寸結果をネットワークを介して情報処理装置3に送信する。情報処理装置3は、通信端末2から、採寸結果を、特定の衣服の情報に関連付けてネットワークを介して取得し、前記ユーザのユーザ情報と、前記特定の衣服の情報と、取得した採寸結果とを関連付けて記憶装置3dに記憶する。メジャーは、人体の所定の部位を採寸するのに利用されるメジャーであって、テープ状のメジャー本体に記載された複数のサイズエリアは、特定の衣服に対応付けて、所定の部位の寸法に合うサイズを表すように区分けされたものである。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
特定の衣服用のメジャーを使って、前記特定の衣服の着用者であるユーザが採寸した採寸結果を、前記特定の衣服の情報に関連付けてネットワークを介して取得する取得手段と、
前記ユーザのユーザ情報と、前記特定の衣服の情報と、前記取得手段で取得した前記採寸結果とを関連付けて記憶装置に記憶する管理手段とを備え、
前記メジャーは、人体の所定の部位を採寸するのに利用されるメジャーであって、可撓性を有するテープ状のメジャー本体に複数のサイズエリアが視認可能に記載されており、前記複数のサイズエリアは、前記特定の衣服に対応付けて、前記所定の部位の寸法に合うサイズを表すように区分けされたものであり、
前記採寸結果は、前記サイズエリアの情報を含むことを特徴とする情報処理装置。
【請求項2】
複数の前記サイズエリアは色分けされており、
前記サイズエリアの情報は色の情報を含むことを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記記憶装置に記憶されている情報を表示装置に表示する表示制御手段を備えたことを特徴とする請求項1又は2に記載の情報処理装置。
【請求項4】
所定の権限を有する者としてのユーザ登録が済んだ状態で、前記所定の権限を有する者が、前記記憶装置に記憶されている情報にアクセスできるようになることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の情報処理装置。
【請求項5】
特定の衣服用のメジャーを使って、前記特定の衣服の着用者であるユーザが採寸した採寸結果を、前記特定の衣服の情報に関連付けて入力する入力手段と、
前記入力手段で入力した前記採寸結果をネットワークを介して外部に送信する送信手段とを備え、
前記メジャーは、人体の所定の部位を採寸するのに利用されるメジャーであって、可撓性を有するテープ状のメジャー本体に複数のサイズエリアが視認可能に記載されており、前記複数のサイズエリアは、前記特定の衣服に対応付けて、前記所定の部位の寸法に合うサイズを表すように区分けされたものであり、
前記採寸結果は、前記サイズエリアの情報を含むことを特徴とする通信端末。
【請求項6】
複数の前記サイズエリアは色分けされており、
前記サイズエリアの情報は色の情報を含むことを特徴とする請求項5に記載の通信端末。
【請求項7】
前記特定の衣服の着用者としてのユーザ登録が済んだ状態で、前記入力手段による入力及び前記送信手段による送信が可能になることを特徴とする請求項5又は6に記載の通信端末。
【請求項8】
通信端末と情報処理装置とがネットワークを介して接続するネットワークシステムであって、
前記通信端末は、特定の衣服用のメジャーを使って、前記特定の衣服の着用者であるユーザが採寸した採寸結果を、前記特定の衣服の情報に関連付けて入力する入力手段と、前記入力手段で入力した前記採寸結果を前記ネットワークを介して前記情報処理装置に送信する送信手段とを備え、
前記情報処理装置は、前記通信端末から、前記採寸結果を、前記特定の衣服の情報に関連付けて前記ネットワークを介して取得する取得手段と、前記ユーザのユーザ情報と、前記特定の衣服の情報と、前記取得手段で取得した前記採寸結果とを関連付けて記憶装置に記憶する管理手段とを備え、
前記メジャーは、人体の所定の部位を採寸するのに利用されるメジャーであって、可撓性を有するテープ状のメジャー本体に複数のサイズエリアが視認可能に記載されており、前記複数のサイズエリアは、前記特定の衣服に対応付けて、前記所定の部位の寸法に合うサイズを表すように区分けされたものであり、
前記採寸結果は、前記サイズエリアの情報を含むことを特徴とするネットワークシステム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報処理装置、通信端末及びネットワークシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
企業制服や学校制服等のユニフォームの受発注を行う場合に、ユニフォームの販売者等の受注者が企業や学校に出向いて、個人別採寸を行うやり方がある。しかしながら、受注者にとって大きな手間がかかる。
そこで、着用者(社員や学生等)に採寸を委ねて、ウエストや胸囲等の採寸値を自己申告してもらうやり方がある。しかしながら、自己申告する採寸値が、第三者である発注者(総務部の社員や教職員等)を介して受注者側に伝えられることが多い。そのため、例えば女性が正確な採寸値を発注者に伝えることを嫌がり、場合によっては正確な採寸値を伝えず、結果、サイズ不一致による製品交換やキャンセルが発生するおそれがある。
また、いずれの場合も、受注者は、各人でばらばらの数値になる個人別の採寸値を確認して適合するサイズを選ぶ必要があり、受注者にとって大きな手間がかかる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2009-249748号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明は、上述したような事情に鑑みてなされたものであり、衣服の受発注を効率的にかつ利便性良く行えるようにすることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明の情報処理装置は、特定の衣服用のメジャーを使って、前記特定の衣服の着用者であるユーザが採寸した採寸結果を、前記特定の衣服の情報に関連付けてネットワークを介して取得する取得手段と、前記ユーザのユーザ情報と、前記特定の衣服の情報と、前記取得手段で取得した前記採寸結果とを関連付けて記憶装置に記憶する管理手段とを備え、前記メジャーは、人体の所定の部位を採寸するのに利用されるメジャーであって、可撓性を有するテープ状のメジャー本体に複数のサイズエリアが視認可能に記載されており、前記複数のサイズエリアは、前記特定の衣服に対応付けて、前記所定の部位の寸法に合うサイズを表すように区分けされたものであり、前記採寸結果は、前記サイズエリアの情報を含むことを特徴とする。
本発明の通信端末は、特定の衣服用のメジャーを使って、前記特定の衣服の着用者であるユーザが採寸した採寸結果を、前記特定の衣服の情報に関連付けて入力する入力手段と、前記入力手段で入力した前記採寸結果をネットワークを介して外部に送信する送信手段とを備え、前記メジャーは、人体の所定の部位を採寸するのに利用されるメジャーであって、可撓性を有するテープ状のメジャー本体に複数のサイズエリアが視認可能に記載されており、前記複数のサイズエリアは、前記特定の衣服に対応付けて、前記所定の部位の寸法に合うサイズを表すように区分けされたものであり、前記採寸結果は、前記サイズエリアの情報を含むことを特徴とする。
本発明のネットワークシステムは、通信端末と情報処理装置とがネットワークを介して接続するネットワークシステムであって、前記通信端末は、特定の衣服用のメジャーを使って、前記特定の衣服の着用者であるユーザが採寸した採寸結果を、前記特定の衣服の情報に関連付けて入力する入力手段と、前記入力手段で入力した前記採寸結果を前記ネットワークを介して前記情報処理装置に送信する送信手段とを備え、前記情報処理装置は、前記通信端末から、前記採寸結果を、前記特定の衣服の情報に関連付けて前記ネットワークを介して取得する取得手段と、前記ユーザのユーザ情報と、前記特定の衣服の情報と、前記取得手段で取得した前記採寸結果とを関連付けて記憶装置に記憶する管理手段とを備え、前記メジャーは、人体の所定の部位を採寸するのに利用されるメジャーであって、可撓性を有するテープ状のメジャー本体に複数のサイズエリアが視認可能に記載されており、前記複数のサイズエリアは、前記特定の衣服に対応付けて、前記所定の部位の寸法に合うサイズを表すように区分けされたものであり、前記採寸結果は、前記サイズエリアの情報を含むことを特徴とする。
【発明の効果】
【0006】
本発明によれば、衣服の受発注を効率的にかつ利便性良く行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
図1】実施形態に係るネットワークシステムを示す図である。
図2】実施形態に係るネットワークシステムの利用例を説明するための図である。
図3】実施形態に係る通信端末で表示される画面の例を示す図である。
図4A】実施形態に係る通信端末で表示される画面の例を示す図である。
図4B】実施形態に係る通信端末で表示される画面の例を示す図である。
図4C】実施形態に係る通信端末で表示される画面の例を示す図である。
図4D】実施形態に係る通信端末で表示される画面の例を示す図である。
図5】特定の衣服用のメジャーの例を示す図である。
図6】特定の衣服用のメジャーの使い方を説明するための図である。
図7】特定の衣服用のメジャーの例を示す図である。
図8】特定の衣服用のメジャーの例を示す図である。
図9】衣服の説明画面の例を示す図である。
図10】衣服の説明画面で特定の衣服用のメジャーを入手できるようにしたネットワークシステムの概略構成を示す図である。
図11】特定の衣服用のメジャーを作成することのできる画像が紙に印刷された状態を示す図である。
図12】実施例におけるネットワークシステムを示す図である。
図13A】実施例において店長が利用する情報処理装置で表示される画面の例を説明するための図である。
図13B】実施例において店長が利用する情報処理装置で表示される画面の例を説明するための図である。
図13C】実施例において店長が利用する情報処理装置で表示される画面の例を説明するための図である。
図14A】実施例において本部が利用する情報処理装置で表示される画面の例を説明するための図である。
図14B】実施例において本部が利用する情報処理装置で表示される画面の例を説明するための図である。
図14C】実施例において本部が利用する情報処理装置で表示される画面の例を説明するための図である。
図15】実施例においてシステム提供者が利用する情報処理装置で表示される画面の例を説明するための図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下、添付図面を参照して、本発明の好適な実施形態について説明する。
本発明を適用した実施形態に係るネットワークシステムについて説明する前に、まず図5図11を参照して、特定の衣服用のメジャーについて説明する。
<特定の衣服用のメジャー>
図5に、特定の衣服用のメジャー100の例を示す。図5に示すのは女性用のボトムス及びトップス用のメジャー100であり、(a)が表面を、(b)が裏面を示す。
このメジャー100は、特定のボトムス及び特定のトップス用として用意されたものである。ボトムスとはスカートやパンツ等の下衣であり、例えば「スカートA」が特定のボトムスであるとする。また、トップスとはブラウスやジャケット等の上衣であり、例えば「ブラウスB」が特定のトップスであるとする。
【0009】
メジャー100は、可撓性を有するテープ状のメジャー本体101を備える。メジャー本体101の材質は限定されるものではなく、例えば布製、紙製、樹脂製等とすればよい。
【0010】
メジャー本体101は、その一端101aをゼロ点とし、表面及び裏面において、複数のサイズエリアが視認可能に記載されている。
図5(a)に示すように、メジャー本体101の表面において、複数のサイズエリアa~iは、スカートAに対応付けて、ウエスト(胴囲)に合うサイズを表すように区分けされている。詳細には、ゼロ点を基準として54cm(センチメートル)~58cmの範囲がサイズエリアaとなっている。このサイズエリアaは、スカートAについて、着用者のウエストがこの範囲にあれば、受注者側としてはサイズ5号が合っていると推奨していることを表す。同様に、ゼロ点を基準として58cm~64cmの範囲がサイズエリアbとなっている。このサイズエリアbは、スカートAについて、着用者のウエストがこの範囲にあれば、受注者側としてはサイズ7号が合っていると推奨していることを表す。なお、サイズエリアc~iについても同様であり、その説明は省略する。これらサイズエリアa~iが、視認性を高めるために色分けされている。
なお、図5(a)において、参考のために、54cm、58cm、64cm、・・・の寸法や、5号、7号、9号、・・・のサイズを付記しているが、これらの数値を各サイズエリアa~iに印字するようにしてもよい。
【0011】
また、図5(b)に示すように、メジャー本体101の裏面において、複数のサイズエリアj~rは、ブラウスBに対応付けて、胸囲に合うサイズを表すように区分けされている。詳細には、ゼロ点を基準として80cm~84cmの範囲がサイズエリアjとなっている。このサイズエリアjは、ブラウスBについて、着用者の胸囲がこの範囲にあれば、受注者側としてはサイズ5号が合っていると推奨していることを表す。同様に、ゼロ点を基準として84cm~88cmの範囲がサイズエリアkとなっている。このサイズエリアkは、ブラウスBについて、着用者の胸囲がこの範囲にあれば、受注者側としてはサイズ7号が合っていると推奨していることを表す。なお、サイズエリアl~rについても同様であり、その説明は省略する。これらサイズエリアj~rが、視認性を高めるために色分けされている。
なお、図5(b)において、参考のために、80cm、84cm、88cm、・・・の寸法や、5号、7号、9号、・・・のサイズを付記しているが、これらの数値を各サイズエリアj~rに印字するようにしてもよい。
【0012】
図6に示すように、例えばブラウスBの購入を希望するユーザは、メジャー100を使って自身の胸囲を採寸し、ゼロ点が位置するサイズエリアを確認する。これにより、ユーザは、自身の胸囲がブラウスBのどのサイズが合っているかを容易に把握することができる。例えばゼロ点がサイズエリアlに位置すれば、胸囲については9号(88cm~92cm)が合っていることを容易に把握することができる。一般的なメジャーのように目盛を読み取るのではなく、ゼロ点が位置するサイズエリアを確認すればよいので、一人でも容易に採寸することができる。
或いは、ユーザが88cm~92cmや9号ということ把握しなくても、ゼロ点が位置するサイズエリアの色を受注者に伝えることにより、受注者側で、ユーザの胸囲に合ったブラウスBのサイズを容易に把握することができる。
【0013】
図7に、特定の衣服用のメジャー200の他の例を示す。図7に示すのは男性用のボトムス及びトップス用のメジャー200であり、(a)が表面を、(b)が裏面を示す。
このメジャー200は、特定のボトムス及び特定のトップス用として用意されたものである。ボトムスとはスラックス等の下衣であり、例えば「スラックスC」が特定のボトムスであるとする。また、トップスとはシャツやジャケット等の上衣であり、例えば「シャツD」が特定のトップスであるとする。
なお、メジャー200が可撓性を有するテープ状のメジャー本体201を備える点、メジャー本体200の一端201aをゼロ点とする点は、図5に示すメジャー100と同様であり、その説明は省略する。また、メジャー200の使い方は、図6で述べたのと同様であり、その説明は省略する。
【0014】
メジャー本体201の表面及び裏面において、複数のサイズエリアが視認可能に記載されている。
図7(a)に示すように、メジャー本体201の表面において、複数のサイズエリアa~mは、スラックスCに対応付けて、ウエストに合うサイズを表すように区分けされている。詳細には、ゼロ点を基準として70cm~73cmの範囲がサイズエリアaとなっている。このサイズエリアaは、スラックスCについて、着用者のウエストがこの範囲にあれば、受注者側としてはサイズ70-73が合っていると推奨していることを表す。同様に、ゼロ点を基準として73cm~76cmの範囲がサイズエリアbとなっている。このサイズエリアbは、スラックスCについて、着用者のウエストがこの範囲にあれば、受注者側としては73-76が合っていると推奨していることを表す。なお、サイズエリアc~mについても同様であり、その説明は省略する。これらサイズエリアa~mが、視認性を高めるために色分けされている。
なお、図7(a)において、参考のために、70cm、73cm、76cm、・・・の寸法を付記しているが、これらの数値を各サイズエリアa~mに印字するようにしてもよい。
【0015】
また、図7(b)に示すように、メジャー本体201の裏面において、複数のサイズエリアn~tは、シャツDに対応付けて、胸囲に合うサイズを表すように区分けされている。詳細には、ゼロ点を基準として102cm~106cmの範囲がサイズエリアnとなっている。このサイズエリアnは、シャツDについて、着用者の胸囲がこの範囲にあれば、受注者側としてはSサイズが合っていると推奨していることを表す。同様に、ゼロ点を基準として106cm~110cmの範囲がサイズエリアoとなっている。このサイズエリアoは、シャツDについて、着用者の胸囲がこの範囲にあれば、受注者側としてはMサイズが合っていると推奨していることを表す。なお、サイズエリアp~tについても同様であり、その説明は省略する。これらサイズエリアn~tが、視認性を高めるために色分けされている。
なお、図7(b)において、参考のために、102cm、106cm、110cm、・・・の寸法や、S、M、L、・・・のサイズを付記しているが、これらの数値を各サイズエリアn~tに印字するようにしてもよい。
【0016】
図8に、特定の衣服用のメジャー300の他の例を示す。図8に示すのは男性用のトップス用のメジャー300である。
このメジャー300は、特定のトップス用として用意されたものである。トップスとはシャツやジャケット等の上衣であり、例えば「シャツE」が特定のトップスであるとする。
なお、メジャー300が可撓性を有するテープ状のメジャー本体301を備える点、メジャー本体301の一端301aをゼロ点とする点は、図5に示すメジャー100と同様であり、その説明は省略する。また、メジャー200の使い方は、図6で述べたのと同様であり、その説明は省略する。
【0017】
メジャー本体301の片面の上下において、複数の人体の所定の部位に対して、それぞれ複数のサイズエリアが視認可能に記載されている。
図8に示すように、メジャー本体301の片面の上位置において、複数のサイズエリアa~gは、シャツEに対応付けて、首廻りに合うサイズを表すように区分けされている。また、メジャー本体301の片面の下位置において、複数のサイズエリアh~nは、シャツEに対応付けて、胸囲に合うサイズを表すように区分けされている。なお、サイズエリアa~g、h~nの詳細については、上述したメジャー100、200と同様の考え方によるものであり、その説明は省略する。
【0018】
なお、ここではメジャー本体301の片面を上下に分けたが、首廻り(一般的な男性で37cm~55cm程度)と胸囲(一般的な男性で102cm~136cm程度)のように、その両者の数値が重複することが想定されない場合は、メジャー本体301の片面において、上下に分けずに、首廻り用の複数のサイズエリアa~gと、胸囲用の複数のサイズエリアh~nとが記載されるようにしてもよい。
【0019】
以上述べたように、メジャー100(200、300)のメジャー本体101(201、301)に複数のサイズエリアが視認可能に記載されており、複数のサイズエリアは、特定の衣服に対応付けて、人体の所定の部位の寸法(例えばウエストや胸囲等)に合うサイズを表すように区分けされている。これにより、特定の衣服のサイズ選択に利用するのに適したメジャーを提供することができる。
例えば図6で説明したように、ブラウスBの購入を希望するユーザの胸囲をメジャー100を使って採寸することにより、胸囲に合ったブラウスBのサイズを容易に把握することができる。これにより、例えば通販でブラウスBを販売、購入するときにも、サイズ不一致を減らして、販売者及び購入者の両方にとってメリットが得られる。
また、採寸結果を他人(受注者や発注者)に伝える必要があるときに、例えばサイズエリアの色を伝えれば済むようにすれば、採寸結果を他人に伝えるときの抵抗感を減らすことができる。
【0020】
また、人体の複数の所定の部位を対象とし、メジャー本体101(201、301)に、一の所定の部位の寸法に合うサイズを表すように区分けされている複数のサイズエリア(例えばメジャー100のウエスト用のサイズエリアa~i)と、他の所定の部位の寸法に合うサイズを表すように区分けされている複数のサイズエリア(例えばメジャー100の胸囲用のサイズエリアj~r)とが記載されるようにしたので、一本のメジャー100(200、300)で複数の所定の部位を採寸することができる。
【0021】
次に、特定の衣服用のメジャーの利用の仕方について具体例を述べる。
例えば販売者の店舗等で、衣服の購入を希望するユーザに、当該衣服用のメジャーを配布等すればよい。
【0022】
また、例えばオンラインショップにおける衣服の説明画面で、当該衣服用のメジャーをユーザが入手できるようにしてもよい。
図9は、オンラインショップにおける衣服の説明画面の例を示す図である。また、図10は、オンラインショップにおける衣服の説明画面で特定の衣服用のメジャーを入手できるようにしたネットワークシステムの概略構成を示す図である。なお、オンラインショップを実現するためのECの仕組み等は従来から知られているものを利用すればよく、ここではメジャーの入手に関連する内容だけを説明する。
【0023】
図10に示すように、情報処理装置601は、表示制御部601aと、送信部601bとを備える。また、情報処理装置601に、記憶装置602が接続する。記憶装置602には、製品である衣服の情報と、各衣服に対応付けたメジャーの情報とが記憶されている。メジャーの情報には、メジャーを紙で作成するための画像を印刷可能にしたデータが含まれる。情報処理装置601は、例えばCPU、ROM、RAM等を備えたコンピュータ装置により実現される。
【0024】
表示制御部601aは、外部の情報処理装置604の表示装置に、インターネット等のネットワーク603を介して、図9に示すような衣服の説明画面500を表示する。衣服の説明画面500には、記憶装置2に記憶されている衣服501の画像等の情報に加えて、衣服501用のメジャーの入手方法を選択するためのボタン、具体的には「送付」ボタン502と、「ダウンロード」ボタン503とが表示される。「送付」ボタン502が押された場合、販売者は、衣服501用のメジャーを郵送等によりユーザに送付する。
【0025】
送信部601bは、「ダウンロード」ボタン503が押された場合に、記憶装置602に記憶されている、衣服501用のメジャーを所定のサイズの紙で作成するための画像を印刷可能にしたデータを、外部の情報処理装置604に送信する。
データを受信した外部の情報処理装置604では、ユーザ操作に従って、所定のサイズの紙を用いて印刷を実行する。これにより、図11に示すように、所定のサイズの紙700に、衣服501用のメジャーを作成することのできる画像が印刷される。図示例では、紙700に、帯701a~701dが印刷される。帯701a~701dの適所には、色分けされた複数のサイズエリアが印刷される。これら帯701a~701dを切り取って、帯701aの右端ののり代702を帯702bの左端につなぎ、以下同様に、帯701bの右端ののり代702を帯702cの左端につなぎ、帯701cの右端ののり代702を帯702dの左端につなぐことで、衣服501用のメジャーを作成することができる。
以上のように、ユーザは、購入を希望する衣服用のメジャーを、ネットワークを介して取得したデータを利用して作成することができ、迅速に入手することができる。
【0026】
なお、特定の衣服用のメジャーは、特定の衣服に対応付けるものであるが、対応付ける特定の衣服が一つである必要はない。例えば女性用のトップス用のメジャーとして、複数のメジャー(第1のメジャー、第2のメジャー・・・等)を用意しておく。これら複数のメジャーは、衣服のシルエットやフィット感に応じて、人体の所定の部位の寸法と受注者側が推奨するサイズとの関係に合わせてサイズエリアの位置がそれぞれ設定されている。そして、受注者側で、販売するトップスを、第1のメジャーに合うトップス、第2のメジャーに合うトップス・・・のように分類する。このようにした複数のメジャーをユーザに予め提供しておき、以降、例えばオンラインショップにおけるトップスの紹介画面で「このトップスには第2のメジャーをご利用ください」等のメッセージを伝える。ユーザは、事前に取得している第2のメジャーを使って、自身の所定の部位を採寸することにより、どのサイズが合っているかを容易に把握することができる。
【0027】
また、図5図7図8に示したメジャー100、200、300は一例に過ぎず、これに限定されるものではない。例えば色分けするのに比べて視認性は劣るが、複数のサイズエリアが線だけで区分けされ、サイズエリアの情報となる文字、絵柄、模様等が付されるようにしてもよい。また、色分けと、文字、絵柄、模様等との両方を使うようにしてもよい。
【0028】
また、一般的なメジャーのようにメジャー本体にcm及びmm(ミリメートル)の目盛を記載した上で、複数のサイズエリアが記載されるようにしてもよい。
また、人体の所定の部位の寸法として、ウエスト(胴囲)、胸囲、首廻りを述べたが、それ以外にも、例えば肩巾、裄丈、袖丈、腰囲等を対象としてもよい。
【0029】
<ネットワークシステム>
次に、図1図4Dを参照して、実施形態に係るネットワークシステムについて説明する。
図1は、実施形態に係るネットワークシステム1を示す図である。また、図2は、実施形態に係るネットワークシステム1の利用例を説明するための図である。
図1に示すように、ネットワークシステム1は、通信端末2と、情報処理装置3とがインターネット等のネットワーク4を介して接続する。
本実施形態では、図2に示すように、複数の店舗(A店、B店、・・・)を展開する企業が、従業員用のユニフォームを採用している事例を述べる。従業員には、ユニフォーム用のメジャーが配布されている。ユニフォーム用のメジャーは、上述した特定の衣服用のメジャーであり、ユニフォームに対応付けて、人体の所定の部位の寸法に合うサイズを表すように、色分けされた複数のサイズエリアに区分けされている。ユニフォームとして例えばブルゾン、長袖シャツ、半袖シャツ、パンツがあれば、ブルゾン用のメジャー、長袖シャツ用のメジャー、半袖シャツ用のメジャー、パンツ用のメジャーが用意されている(なお、例えば長袖シャツ用のメジャー及び半袖シャツ用のメジャーの両者を兼ねるメジャーや、ブルゾン用のメジャー及びシャツ用のメジャーの両者を兼ねるメジャー等としてもよい)。
【0030】
通信端末2は、ユニフォームの着用者であるユーザ、すなわち図2でいう従業員が各々所有するスマートフォンやパーソナルコンピュータ等のユーザ端末である。
通信端末2は、通信制御部2aと、表示制御部2bとを備える。また、通信端末2は、例えばタッチパネル式の表示部2cを備える。表示制御部2bは、表示部2cに後述するような画面を表示して、この画面を介して、ユニフォーム用のメジャーを使って従業員が採寸した自身の所定の部位の採寸結果を、ユニフォームの情報に関連付けて入力する。ユニフォームの情報は、例えばアイテム名(ブルゾン、長袖シャツ、・・・等)である。また、通信制御部2aは、表示制御部2bで入力した採寸結果をネットワーク4を介して情報処理装置3に送信する。ユニフォーム用のメジャーはサイズエリアが色分けされており、採寸結果であるサイズエリアの情報は色の情報である。
このようにした通信端末2は、例えばCPU、ROM、RAM等を備えたコンピュータ装置により実現される。通信制御部2a、表示制御部2bの機能は、通信端末2に所定のアプリケーションソフトウェアがインストールされることにより実現されるようにすればよい。なお、本実施形態では、表示制御部2bが本発明でいう入力手段として機能し、通信制御部2aが本発明でいう送信手段として機能する。
【0031】
情報処理装置3は、通信端末2から送信される採寸結果をデータベース化して一元管理するサービスを提供するサーバである。
情報処理装置3は、通信制御部3aと、管理部3bと、表示制御部3cとを備える。また、情報処理装置3には、記憶装置3dと、表示装置3eと、キーボードやポインティングデバイス等の入力装置3fとが接続する。通信制御部3aは、通信端末2から、ユニフォーム用のメジャーを使って従業員が採寸した自身の所定の部位の採寸結果を、ユニフォームの情報に関連付けてネットワーク4を介して取得する。また、管理部3bは、従業員のユーザ情報と、ユニフォームの情報と、通信制御部3aで取得した採寸結果とを関連付けて記憶装置3dに記憶して管理する。ユニフォーム用のメジャーはサイズエリアが色分けされており、採寸結果は色の情報であり、色の情報はユニフォームのサイズ情報として利用することができる。例えば図2に示すように、記憶装置3dには、ユニフォームの情報であるアイテム名(ブルゾン、長袖シャツ、・・・等)に関連付けて、各従業員について、ユーザ情報である所属店舗及び氏名と、登録日と、採寸結果である色の情報とが関連付けて記憶される。なお、記憶装置3dに記憶されている情報には、所定の権限を有する者だけがアクセスできるようにする。また、表示制御部3cは、記憶装置3dに記憶されている情報を、表示装置3eに表示したり、ネットワークを介して外部の情報処理装置から所定の権限を有する者のアクセスがあった場合に当該情報処理装置の表示装置に表示したりする。
このようにした情報処理装置3は、例えばCPU、ROM、RAM等を備えたコンピュータ装置により実現される。なお、本実施形態では、通信制御部3aが本発明でいう取得手段として機能し、管理部3bが本発明でいう管理手段として機能し、表示制御部3cが本発明でいう表示制御手段として機能する。また、例えば記憶装置3dが情報処理装置3と別体のような構成例を述べたが、記憶装置3dが情報処理装置3に内蔵される構成としてもよい。
【0032】
ここで、図3及び図4A図4Dを参照して、通信端末2において表示部2cに表示される画面の例を説明する。
図3を参照して、新規のユーザ登録を行うための画面の例を説明する。ホーム画面11において「新規登録する」ボタン12を操作すると、入力画面13に遷移する。入力画面13では、氏名、店舗地域及び店舗名、メールアドレス、電話番号、パスワードの各入力欄が表示される。各入力欄に入力後、「確認画面へ」ボタン14を操作すると、確認画面(図示は省略)に遷移する。確認画面で登録内容を確認後、登録操作を行うと、ユーザ登録が完了する。なお、新規のユーザ登録に際して、二段階認証を行うようにしてもよい。二段階認証の方式については公知のものを利用すればよく、ここではその詳細な説明は省略する。
【0033】
次に、図4A図4Dを参照して、ユーザ登録が済んだ状態での各種画面の例を説明する。図3に示すホーム画面11において「ログイン」ボタン15を操作すると、ログイン画面(図示は省略)に遷移する。ログイン画面でメールアドレス及びパスワードを入力してログインを行うと、図4Aに示すように、メニュー画面16に遷移する。メニュー画面16には、「測り方ガイド」ボタン17、「サイズ登録」ボタン18、「マイページ」ボタン19が表示される。
【0034】
メニュー画面16において「測り方ガイド」ボタン17を操作すると、図4Bに示すように、測り方ガイド画面20に遷移する。測り方ガイド画面20では、図6で述べたようなメジャーの使い方がイラストを用いて説明されている。
【0035】
メニュー画面16において「サイズ登録」ボタン18を操作すると、図4Cに示すように、サイズ登録画面21(アイテム選択画面22、サイズ入力画面23、確認画面24、登録完了通知画面25)に遷移する。まずアイテム選択画面22が表示され、アイテムを選択、入力するようになっている。アイテムの入力後、サイズ入力画面23が表示され、採寸結果である色の情報を選択、入力するようになっている。なお、サイズ入力画面23において、色の情報に加えて、対応する実際サイズ(図示例のようにS、M、L・・・等)が表示されるようにしてもよい。採寸結果の入力後、確認画面24が表示され、アイテム及び色の情報を確認することができる。「登録する」ボタン26を操作すると、採寸結果が情報処理装置3に送信され、その後、サイズ登録が完了した旨の登録完了通知画面25が表示される。
【0036】
メニュー画面16において「マイページ」ボタン19を操作すると、図4Dに示すように、マイページ画面27に遷移する。マイページ画面27では、サイズ登録履歴の確認(履歴一覧画面28)、ユーザ登録内容の確認及び修正(画面の図示は省略)を行うことができる。
【0037】
図2に説明を戻して、この事例では、各店舗の店長が、発注者を兼ねる承認者として、自店の従業員からのユニフォームの発注申請があると、それを承認した上で発注を行う。店長は、ユニフォームの販売者等の受注者に対して、自店の店舗名、アイテム、当該アイテムを貸与する従業員の氏名を含むようにして発注を行う。発注に際して、発注者が、各従業員に合うサイズを選び、どのサイズが何着必要かといったまとめが不要であり、発注を効率的にかつ利便性良く行うことができる。店長からの受注者に対する発注は、ネットワークシステム1のオンライン上で行えるようにすればよい。なお、電話やファクシミリでの発注を可能にしてもよい。
なお、上述したように情報処理装置3の記憶装置3dに記憶されている情報には、所定の権限を有する者だけがアクセスできるようになっている。例えば承認者である店長はアクセス不能とすることにより、店長が従業員の採寸結果を閲覧できないようにしてもよい。
【0038】
受注者は、発注に含まれる店舗名、アイテム、従業員の氏名に基づいて、情報処理装置3の記憶装置3dに記憶されているサイズ情報(採寸結果である色の情報)を確認して、当該店舗に発注に係るアイテムを配送する。受注に際して、受注者は、個人別の採寸値を確認して適合するサイズを選ぶ手間は不要で、色の情報でサイズを容易に把握することができ、受注を効率的にかつ利便性良く行うことができる。また、システム上で、個人のサイズ情報の管理と、ユニフォームの個体管理との両方が実現可能である。
【0039】
以上述べたように、特定の衣服用のメジャーを利用して、採寸結果の集計を効率的に行い、データベース化して一元管理することができる。
これにより、受注者が企業や学校に出向いて、個人別採寸を行う必要はなくなる。
また、従業員自身がサイズ情報となる採寸結果を申告するが、サイズエリアの色を伝えれば済むので、採寸結果を他人に伝えるときの抵抗感を減らすことができる。また、第三者である発注者がいる場合にも、発注者には採寸結果を伝える必要はないので、正確な採寸結果を伝えないといった事態は生じにくく、サイズ不一致による製品交換やキャンセルの発生を抑えることができる。
以上のように、衣服の受発注を効率的にかつ利便性良く行うことができる。
【0040】
なお、図2の事例は一例に過ぎず、これに限定されるものではない。店舗や事業所毎に承認者が発注を行う例としたが、店舗や事業所毎に分ける必要はなく、所定の承認者が発注を行うようにしてもよい。また、第三者である承認者が発注を行う例としたが、採寸結果を登録するユーザ自身が発注を行う場合にも本発明は適用可能である。
【0041】
また、図2の事例では、受注者が利用するコンピュータ装置が情報処理装置3として機能することを想定しているが、これに限定されるものではない。例えば受注者となる販売者とユニフォームのメーカとが別である場合に、メーカが利用するコンピュータ装置が情報処理装置3として機能し、販売者がネットワークを介して情報処理装置3の記憶装置3dに記憶されている情報にアクセスできるように構成してもよい。この場合に、メーカ各社が提供する情報処理装置3によるサービスを相互に連携させるようにしてもよい。また、店長が利用するコンピュータ装置が情報処理装置3として機能し、それぞれ自店の従業者の通信端末2から送信される採寸結果をデータベース化して一元管理するようにして、情報処理装置3の記憶装置3dに記憶されている情報に基づいて発注を行うように構成してもよい。また、受発注に関係する者とは別の者が情報処理装置3を提供し、受発注に関係する者がネットワークを介して情報処理装置3の記憶装置3dに記憶されている情報にアクセスできるように構成してもよい。
【実施例0042】
以下、図12図15を参照して、本発明を適用した一実施例を述べる。
図12は、実施例におけるネットワークシステムを示す図である。
本実施例では、複数の店舗(a店、b店、・・・)を展開する企業Zが、従業員用のユニフォームを採用している事例を述べる。複数の店舗(a店、b店、・・・)と、複数の店舗を統括管理する管理者である本部とがある。各店舗の店長が、発注者を兼ねる承認者として、自店の従業員からのユニフォームの発注申請があると、それを承認した上で、本部に対して発注を行う。本部は、受注者として、各店舗の店長からの発注に基づいて、倉庫等から店舗にユニフォームを配送する手配を行う。
【0043】
また、本実施例では、システム提供者が、ユニフォーム用のメジャー、及びこのメジャーを使った受発注を可能にするネットワークシステムの枠組みを提供し、それを企業Zが利用するかたちになっている。
【0044】
図12において、通信端末1201は、ユニフォームの着用者であるユーザ(従業員)が各々所有するスマートフォンやパーソナルコンピュータ等のユーザ端末である。従業員には、ユニフォーム用のメジャーが配布されている。通信端末1201は、図1でいう通信端末2に準ずるものであり、ユニフォーム用のメジャーを使って従業員が採寸した自身の所定の部位の採寸結果を、ユニフォームの情報に関連付けて入力し、この入力した採寸結果をネットワーク1205を介して情報処理装置1202に送信する。
【0045】
情報処理装置1202は、システム提供者が提供する情報処理装置であり、通信端末1201から送信される採寸結果をデータベース化して一元管理するサービスを提供するサーバである。情報処理装置1202は、図1でいう情報処理装置3に準ずるものであり、通信端末1201から、ユニフォーム用のメジャーを使って従業員が採寸した自身の所定の部位の採寸結果を、ユニフォームの情報に関連付けてネットワーク1205を介して取得し、従業員のユーザ情報と、ユニフォームの情報と、取得した採寸結果とを関連付けて記憶装置に記憶して管理する。
【0046】
情報処理装置1203は、承認者である店長が利用するパーソナルコンピュータ等のコンピュータ装置である。
【0047】
情報処理装置1204は、管理者かつ受注者である本部が利用するパーソナルコンピュータ等のコンピュータ装置である。
【0048】
以下、通信端末1201及び各情報処理装置1202~1204で表示される画面の例を説明する。
[従業員が利用する通信端末1201の画面の例]
通信端末1201で表示される画面は、図3及び図4A図4Dで説明したものと同様である。本実施例では、メニュー画面に、図4に示すように「測り方ガイド」ボタン17、「サイズ登録」ボタン18、「マイページ」ボタン19が表示されることに加えて、「申請」ボタンが表示される。「申請」ボタンを操作すると、発注申請画面(図示は省略)に遷移する。発注申請画面で、アイテム毎に希望の枚数を指定して発注申請を行うことができ、発注申請情報が、通信端末1201から情報処理装置1202に送信される。
【0049】
なお、メニュー画面に、例えば「アイテム一覧」ボタン等が表示されるようにしてもよい。「アイテム一覧」ボタンを操作すると、各アイテムの写真や説明を載せた画面に遷移する。
また、メニュー画面に、「×年×月×日までにサイズ登録をお願いします」等のアラートや、店長や本部からのお知らせが表示されるようにしてもよい。
また、メニュー画面から、店長や本部に問い合わせできる画面に遷移できるようにしてもよい。
【0050】
[店長が利用する情報処理装置1203の画面の例]
次に、図13A図13Cを参照して、店長が利用する情報処理装置1203で表示される画面の例を説明する。
前提として、承認者としてのユーザ登録を行う。承認者のユーザ登録に際しては、二段階認証を行うのが好ましい。二段階認証の方式については公知のものを利用すればよく、ここではその詳細な説明は省略する。このように承認者のユーザ登録を行うことにより、情報処理装置1203から、情報処理装置1202の記憶装置に記憶されている情報にアクセスして、以下の各画面を表示することができる。
【0051】
ユーザ登録が済んだ状態で、ログイン画面(図示は省略)でログインID及びパスワードを入力してログインを行うと、図13Aに示すように、メニュー画面1301に遷移する。メニュー画面1301には、「ユーザー登録一覧」ボタン1302、「申請承認」ボタン1303、「承認一覧」ボタン1304、「ユーザーからの問い合わせ」ボタン1305、「アラートメール自動送信設定」ボタン1306、「本部への問い合わせ」ボタン1307、「ユーザーへのお知らせ設定」ボタン1308、「よくあるご質問」ボタン1309が表示される。なお、自店の従業員から発注申請があるが未承認(未発注)のものがある場合に、「ユーザーのサイズ申請を承認してください」等のアラート1310が表示されるようにしてもよい。また、本部からのお知らせ1311が表示されるようにしてもよい。また、「申請承認」ボタン1303や「ユーザーからの問い合わせ」ボタン1305には、未承認の数や未読の問い合わせの数が表示されるようにしてもよい。
【0052】
メニュー画面1301において「ユーザー登録一覧」ボタン1302を操作すると、図13Bに示すように、ユーザー登録一覧画面1312に遷移する。ユーザ登録一覧画面1312では、従業員一覧1313が表示される。従業者一覧1313は、登録日時、店舗名、従業員の氏名、アイテム及びそのサイズ登録の済/未の情報が関連付けられた一覧である。なお、店舗名を選択する欄1314、氏名検索の欄1315があるが、店長が利用する情報処理装置1203では、自店のみが選択可能で、自店の従業員の氏名検索のみ可能にしてもよい。
また、ユーザ登録一覧画面1312では、「未登録者へ連絡」ボタン1316、「ユーザーを停止」ボタン1317、「CSV書き出し」ボタン1318が表示される。「未登録者へ連絡」ボタン1316を操作すると、サイズ未登録の従業員に申請催促アラートが送信される。「ユーザーを停止」ボタン1317を操作すると、ユーザ停止画面(図示は省略)に遷移し、退社した従業員を停止することができる。停止した従業員については、その登録履歴は残り、従業員一覧1313では例えばグレーアウトになる。「CSV書き出し」ボタン1318を操作すると、従業員一覧1313の内容がCSVファイルに書き出される。
【0053】
メニュー画面1301において「申請承認」ボタン1303を操作すると、図13Cに示すように、申請承認画面1319に遷移する。申請承認画面1319では、通信端末1201から送信された未承認の発注申請の一覧1320が表示される。未承認の発注申請の一覧1320は、申請日時、店舗名、従業員の氏名、アイテム及び枚数の情報が関連付けられた一覧であり、承認するものをチェックボックスで選択することができる。なお、枚数は、通信端末1201から送信された発注申請情報に含まれている枚数が表示されるが、申請承認画面1319で店長が変更することができる。また、店長にはサイズ登録が済んでいることが伝わればよく、採寸結果まで伝わる必要はないので、申請承認画面1319では、通信端末1201から送信された採寸結果(色の情報)は表示されないようになっている。
また、申請承認画面1319では、「確認する」ボタン1321が表示される。未承認の発注申請の一覧1320で承認するものを選択した上で、「確認する」ボタン1321を操作すると、確認画面(図示は省略)が表示される。確認画面で発注内容を確認した上で、承認操作を行うと、本部に対して発注を行うことができ、発注情報が、情報処理装置1203から情報処理装置1202に送信される。
【0054】
メニュー画面1301において「承認一覧」ボタン1304を操作すると、その詳細は省略するが、承認一覧画面に遷移し、これまでに承認した発注申請の確認を行うことができる。
メニュー画面1301において「ユーザーからの問い合わせ」ボタン1305、「アラートメール自動送信設定」ボタン1306、「本部への問い合わせ」ボタン1307、「ユーザーへのお知らせ設定」ボタン1308を操作すると、その詳細は省略するが、それぞれユーザーからの問い合わせ表示画面、アラートメール自動送信設定画面、本部への問い合わせ画面、ユーザーへのお知らせ設定画面に遷移し、従業員や本部との連絡を行うことができる。
メニュー画面1301において「よくある質問」ボタン1309を操作すると、予め想定された質問とその回答の一覧が表示される。
【0055】
[本部が利用する情報処理装置1204の画面の例]
次に、図14A図14Cを参照して、本部が利用する情報処理装置1204で表示される画面の例を説明する。
前提として、管理者かつ受注者としてのユーザ登録を行う。管理者かつ受注者のユーザ登録に際しては、二段階認証を行うのが好ましい。二段階認証の方式については公知のものを利用すればよく、ここではその詳細な説明は省略する。このように管理者かつ受注者のユーザ登録を行うことにより、情報処理装置1204から、情報処理装置1202の記憶装置に記憶されている情報にアクセスして、以下の各画面を表示することができる。
【0056】
ユーザ登録が済んだ状態で、ログイン画面(図示は省略)でログインID及びパスワードを入力してログインを行うと、図14Aに示すように、メニュー画面1401に遷移する。メニュー画面1401には、「承認者一覧・管理」ボタン1402、「ユーザー登録一覧」ボタン1403、「承認者からの発注確認」ボタン1404、「承認者からの問い合わせ」ボタン1405、「アラートメール自動送信設定」ボタン1406、「承認者・ユーザーへのお知らせ設定」ボタン1407が表示される。なお、システム提供者からのお知らせ1408が表示されるようにしてもよい。
【0057】
メニュー画面1401において「承認者一覧・管理」ボタン1402を操作すると、図14Bに示すように、承認者一覧・管理画面1409に遷移する。承認者一覧・管理画面1409では、承認者一覧1410が表示される。承認者一覧1410は、登録日時、店舗名、店長の氏名、メールアドレス、初回ログインID及び初回ログインパスワード、再設定したログインID及び再設定したログインパスワード、更新日時の情報が関連付けられた一覧である。
また、承認者一覧・管理画面1409では、「未更新者へ連絡」ボタン1411、「ユーザーを停止」ボタン1412、「CSV書き出し」ボタン1413が表示される。「未更新者へ連絡」ボタン1411を操作すると、ログインID及びログインパスワードの再設定を行っていない店長に申請催促アラートが送信される。「ユーザーを停止」ボタン1412を操作すると、ユーザ停止画面(図示は省略)に遷移し、退社した店長を停止することができる。停止した店長については、その登録履歴は残り、承認者一覧1410では例えばグレーアウトになる。「CSV書き出し」ボタン1413を操作すると、承認者一覧1410の内容がCSVファイルに書き出される。
【0058】
メニュー画面1401において「ユーザー登録一覧」ボタン1403を操作すると、ユーザー登録一覧画面に遷移する。ユーザー登録一覧画面は、店長が利用する情報処理装置1203で表示されるユーザー登録一覧画面1312(図13B)と同様であり、ここではその詳細な説明を省略する。なお、店長が閲覧するユーザー登録一覧画面1312では、店舗名を選択する欄1314、氏名検索の欄1315において自店のみが選択可能で、自店の従業員の氏名検索のみ可能としたが、本部が閲覧するユーザー登録一覧画面では、全店舗及び全店舗の従業員が閲覧可能である。また、店長が閲覧するユーザー登録一覧画面1312では、「未登録者へ連絡」ボタン1316が表示されるが、サイズ未登録者への連絡は店長が行うものであり、本部が閲覧するユーザー登録一覧画面では、「未登録者へ連絡」ボタンは表示されなくてもよい。
【0059】
メニュー画面1401において「承認者からの発注確認」ボタン1404を操作すると、図14Cに示すように、承認者からの発注確認画面1414に遷移する。承認者からの発注確認画面1414では、情報処理装置1203から送信された発注情報の一覧1415が表示される。発注情報の一覧1415は、承認日時、店舗名、従業員の氏名、アイテム、採寸結果(色の情報)及び枚数の情報が関連付けられた一覧である。本部は、この発注情報の一覧1415に基づいて、店舗にユニフォームを配送する手配を行う。
また、承認者からの発注確認画面1414では、「CSV書き出し」ボタン1416が表示される。「CSV書き出し」ボタン1416を操作すると、発注情報の一覧1415の内容がCSVファイルに書き出される。
【0060】
メニュー画面1401において「承認者からの問い合わせ」ボタン1405、「アラートメール自動送信設定」ボタン1406、「承認者・ユーザーへのお知らせ設定」ボタン1407を操作すると、その詳細は省略するが、それぞれ承認者からの問い合わせ表示画面、アラートメール自動送信設定画面、承認者・ユーザーへのお知らせ設定画面に遷移し、従業員や店長との連絡を行うことができる。
【0061】
[システム提供者が利用する情報処理装置の画面の例]
次に、図15を参照して、システム提供者が利用する情報処理装置(情報処理装置1202でもよいし、それとは別の情報処理装置でもよい)で表示される画面の例を説明する。
システム提供者は、契約した企業に対して、特定の衣服用のメジャー、及びこのメジャーを使った受発注を可能にするネットワークシステムの枠組みを提供する。システム提供者が利用する情報処理装置では、図15に示すように、各管理者アカウント管理画面1501が表示され、本部毎(大部分は企業毎と同義)に各種画面やメジャーのカスタマイズが可能である。
【0062】
具体的には、各管理者アカウント管理画面1501の「デザインの編集」を選択すると、ホーム画面等の各種画面のデザインを設定することができる。例えば各種画面に企業ロゴや企業に合わせた背景画像を載せたり、各種画面を企業に合わせたカラーにしたりする等のカスタマイズが可能になる。
【0063】
また、各管理者アカウント管理画面1501の「服種の設定」を選択すると、服種を設定することができる。本実施例では、「ブルゾン・長袖シャツ」をまとめて一つのアイテムとして扱っている(すなわち、ブルゾン用のメジャー及び長袖シャツ用のメジャーの両者を兼ねるメジャーを用意する設定となっている)が、「ブルゾン」と「長袖シャツ」を別のアイテムとしたり、本実施例では設定されていないアイテム(スカート等)を含めたりする等のカスタマイズが可能になる。また、通信端末1201において各アイテムの写真や説明を載せる画面を表示する場合は、その写真や説明を設定することが可能になる。
【0064】
また、各管理者アカウント管理画面1501の「サイズの設定」を選択すると、図15に示すように、サイズの設定画面1502が表示される。サイズの設定画面1502では、特定の衣服用のメジャーのサイズエリアの情報を設定することができる。服種の欄1503には、「服種の設定」で設定された服種が表示される。メジャー表示サイズの欄1504では、メジャーのサイズエリアに付す、サイズエリアの情報となる文字、絵柄を設定することができる。また、カラー表示の欄1505では、メジャーのサイズエリアの色分けを設定することができる。サイズエリアの色分けは、標準を選ぶこともできるし、カスタマイズすることもできる。
【0065】
また、各管理者アカウント管理画面1501の「一覧表示内容の設定」を選択すると、図13Bに示すようなユーザー登録一覧画面1312の内容や、図14Bに示すような承認者一覧・管理画面1409の内容を設定することができる。例えば図13B図14Bの例では「店舗名」となっているが、「地域名」、「事業所名」、「部署名」、「グループ名」等のようにするカスタマイズが可能である、また、従業員や店長の氏名を載せるようになっているが、社員コードを載せるようにするカスタマイズが可能である。
【0066】
また、各管理者アカウント管理画面1501の「詳細設定」を選択すると、例えばユーザ登録時の二段階認証の有無等を設定することができる。
【0067】
また、各管理者アカウント管理画面1501の「測り方ガイド・画像アップロード」を選択すると、測り方ガイド画面(図4Bに示す測り方ガイド画面20を参照)を設定することができる。例えば測り方ガイド画面に載せる各アイテムのイラスト等の画像や文言を設定することができる。
【0068】
以上、本発明を実施形態と共に説明したが、上記実施形態は本発明を実施するにあたっての具体化の例を示したものに過ぎず、これらによって本発明の技術的範囲が限定的に解釈されてはならないものである。すなわち、本発明はその技術思想、又はその主要な特徴から逸脱することなく、様々な形で実施することができる。
【符号の説明】
【0069】
1:ネットワークシステム、2:通信端末、2a:通信制御部、2b:表示制御部、2c:表示部、3:情報処理装置、3a:通信制御部、3b:管理部、3c:表示制御部、3d:記憶装置、3e:表示装置、4:ネットワーク、100、200、300:メジャー、101、201、301:メジャー本体
図1
図2
図3
図4A
図4B
図4C
図4D
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13A
図13B
図13C
図14A
図14B
図14C
図15