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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022121354
(43)【公開日】2022-08-19
(54)【発明の名称】着脱式電気結合装置
(51)【国際特許分類】
   H02J 7/00 20060101AFI20220812BHJP
   H04M 1/00 20060101ALI20220812BHJP
   G06F 3/00 20060101ALI20220812BHJP
   H02J 50/10 20160101ALI20220812BHJP
【FI】
H02J7/00 301D
H04M1/00 V
G06F3/00 A
H02J7/00 301B
H02J50/10
【審査請求】有
【請求項の数】10
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021096299
(22)【出願日】2021-06-09
(31)【優先権主張番号】110104603
(32)【優先日】2021-02-08
(33)【優先権主張国・地域又は機関】TW
(71)【出願人】
【識別番号】514239844
【氏名又は名称】民傑資科股▲ふん▼有限公司
(74)【代理人】
【識別番号】100082418
【弁理士】
【氏名又は名称】山口 朔生
(74)【代理人】
【識別番号】100167601
【弁理士】
【氏名又は名称】大島 信之
(74)【代理人】
【識別番号】100201329
【弁理士】
【氏名又は名称】山口 真二郎
(74)【代理人】
【識別番号】100220917
【弁理士】
【氏名又は名称】松本 忠大
(74)【代理人】
【識別番号】100112874
【弁理士】
【氏名又は名称】渡邊 薫
(72)【発明者】
【氏名】陳 良信
【テーマコード(参考)】
5G503
5K127
【Fターム(参考)】
5G503AA01
5G503BA01
5G503BB01
5G503FA03
5G503FA07
5G503GB08
5G503GD04
5K127AA36
5K127BA03
5K127BB12
5K127GA14
5K127GE19
(57)【要約】      (修正有)
【課題】充電及びデータバックアップ機能を有する着脱式電気結合装置を提供する。
【解決手段】充電及びデータバックアップ機能を有する着脱式電気結合装置(着脱式キャリア100)であって、吸着結合素子は、電子装置200の結合素子と着脱可能に結合することによって、着脱式電気結合装置を電子装置に吸着させると共に電子装置に電気的に結合する。吸着結合素子が電子装置と電気的に結合されたときに、着脱式電気結合装置が備える電力供給素子は、電子装置に電力を供給する。データ保存素子は、電子装置のデータをバックアップするか又は電子装置に提供するデータを保存する。着脱式電気結合装置は、電子装置との間で電力、データ又はその両者を伝送すると同時に、ユーザーが電子装置を操作して他の作業を行うことを可能とする。
【選択図】図6
【特許請求の範囲】
【請求項1】
電子装置の表面に装着でき、充電及びデータバックアップ機能を有する着脱式電気結合装置であって、
前記電子装置を充電またはバックアップするときに、前記電子装置が備える結合素子と着脱可能に結合することによって、前記着脱式電気結合装置を前記電子装置に吸着させると共に前記電子装置に電気的に結合する吸着結合素子と、
前記着脱式電気結合装置が前記電子装置と電気的に結合されたときに、前記電子装置を充電するために前記電子装置に給電する電力供給素子と、
前記電子装置からデータを受信してバックアップする、または前記電子装置に送信されるデータが保存されているデータ保存素子と、
前記電力供給素子及び前記データ保存素子に接続され、前記電子装置とデータを送受信するように前記データ保存素子を制御する、または、前記吸着結合素子と前記結合素子との接続状態を判断する、或いは、前記吸着結合素子が前記電子装置と電気的に結合されたときに、前記電子装置に給電するように前記電力供給素子を制御する主制御素子と、
を備え、
前記着脱式電気結合装置と前記電子装置との間で給電、及び/またはデータの送受信が行われているときに、ユーザーが前記電子装置を操作することができることを特徴とする、着脱式電気結合装置。
【請求項2】
前記データ保存素子と前記電子装置との間では、同期又は非同期的にデータの送受信及び給電が行われる、請求項1に記載の着脱式電気結合装置。
【請求項3】
着脱式キャリアをさらに含み、前記吸着結合素子は、前記着脱式キャリアに設置される、または前記着脱式キャリアと一体成形される、請求項1に記載の着脱式電気結合装置。
【請求項4】
前記電力供給素子及び前記データ保存素子は、前記着脱式キャリア内に設置される、請求項3に記載の着脱式電気結合装置。
【請求項5】
前記着脱式キャリアは、ソケットを有し、前記着脱式キャリアの前記ソケットと電力装置のソケットとのそれぞれに伝送線の両端が挿入され、
前記電力装置は、前記伝送線を介して前記電力供給素子に給電する、請求項4に記載の着脱式電気結合装置。
【請求項6】
前記データ保存素子と前記電子装置との間では、前記伝送線を介して単方向または双方向にデータの送受信が行われる、請求項5に記載の着脱式電気結合装置。
【請求項7】
前記電子装置に無線接続されると共に前記データ保存素子に接続される無線伝送モジュールをさらに含み、
前記データ保存素子と前記電子装置との間では、前記無線伝送モジュールを介して無線伝送方式でデータの送受信が行われる、請求項1に記載の着脱式電気結合装置。
【請求項8】
前記電子装置はモバイル装置を含み、前記モバイル装置は携帯電話を含む、請求項1に記載の着脱式電気結合装置。
【請求項9】
前記吸着結合素子に含まれた磁石は、前記結合素子に含まれた磁石と吸着結合し、
前記吸着結合素子に含まれたコイルは、前記結合素子に含まれたコイルに電気的に結合される、請求項1に記載の着脱式電気結合装置。
【請求項10】
前記電子装置には前記結合素子が設けられたケース体が着脱可能に取り付けられており、
前記着脱式電気結合装置は、前記ケース体に装着されると共に前記電子装置に電気的に結合される、請求項1に記載の着脱式電気結合装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は電気結合装置に関し、特に、携帯電話に吸着されながら、携帯電話の充電及びデータバックアップが可能な充電及びデータバックアップ機能を有する着脱式電気結合装置に関する。
【背景技術】
【0002】
既存のモバイルバッテリーは、携帯電話を充電するニーズを満足できるが、その外形寸法が厚いため、ユーザーが携帯電話と共に持ちづらい。そのため、モバイルバッテリーで充電しながら携帯電話を操作することは非常に不便である。
【0003】
上記の問題を解決するために、携帯電話の背面に取り付けるバッククリップパワーバンクが開発されている。このバッククリップパワーバンクは、携帯電話と一体化することができる。しかし、常に携帯電話にセットする必要があるため、携帯電話の美観に影響するのみならず、ユーザーがいつもと同じ好みの保護ケースを使用することができない。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明が解決しようとする技術的問題は、従来技術の不足に対し、充電及びデータバックアップ機能を有する着脱式電気結合装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明に係る充電及びデータバックアップ機能を有する着脱式電気結合装置は、電子装置の表面に着脱可能に吸着することが可能である。着脱式電気結合装置は、吸着結合素子、電力供給素子、データ保存素子、及び主制御素子を備える。吸着結合素子は、電子装置を充電またはバックアップする必要があるときに、電子装置の結合素子と着脱可能に結合することによって、着脱式電気結合装置を電子装置に吸着させると共に電子装置と電気的に結合する。電力供給素子は、着脱式電気結合装置が電子装置と電気的に結合されたときに、電子装置を充電するために電子装置に給電するように構成される。データ保存素子は、電子装置からデータを受信してバックアップする、または保存されたデータを電子装置に送信するように構成される。主制御素子は、電力供給素子及びデータ保存素子に接続される。主制御素子は、データを電子装置から送受信するようにデータ保存素子を制御するか、または、吸着結合素子と前記電子装置の前記結合素子との接続状態を判断するか、或いは、吸着結合素子が電子装置と電気的に結合された時に、電子装置に給電するように電力供給素子を制御するように機能される。着脱式電気結合装置と電子装置との間で、電力の給電及び/またはデータの送受信が行われているときに、ユーザーが電子装置を操作し他の作業を行うことが可能である。
【0006】
一実施態様において、データ保存素子と電子装置との間では、データの送受信及び給電は同期又は非同期的に行われる。
【0007】
一実施態様において、前記充電及びデータバックアップ機能を有する着脱式電気結合装置は、着脱式キャリアをさらに含み、吸着結合素子は、着脱式キャリアに設置される、または着脱式キャリアと一体成形される。
【0008】
一実施態様において、電力供給素子及びデータ保存素子は、着脱式キャリア内に設置される。
【0009】
一実施態様において、着脱式キャリアは、ソケットを有する。着脱式キャリアのソケットと電力装置のソケットとのそれぞれに伝送線の両端が挿入され、電力装置は、前記伝送線を介して電力供給素子に給電する。
【0010】
一実施態様において、着脱式電気結合装置のデータ保存素子と電子装置との間では、伝送線を介して単方向または双方向にデータの送受信が行われる。
【0011】
一実施態様において、前記充電及びデータバックアップ機能を有する着脱式電気結合装置は、電子装置に無線接続されると共にデータ保存素子に接続される無線伝送モジュールをさらに含む。無線伝送モジュールを介してデータ保存素子と電子装置との間でデータの送受信が無線伝送方式で行われる。
【0012】
一実施態様において、電子装置はモバイル装置を含み、モバイル装置は携帯電話を含む。
【0013】
一実施態様において、着脱式電気結合装置の吸着結合素子に含まれた磁石が、電子装置の結合素子に含まれた磁石と吸着結合し、着脱式電気結合装置の吸着結合素子に含まれたコイルが、電子装置の結合素子に含まれたコイルと電気的に結合される。
【0014】
一実施態様において、電子装置には結合素子が設けられたケース体が着脱可能に取り付けられている。着脱式電気結合装置はケース体に装着されると共に電子装置に電気的に結合される。
【発明の効果】
【0015】
本発明に係る着脱式電気結合装置は、吸着結合素子(例えば、磁石など)を携帯電話における結合素子(例えば、磁石など)と結合させることによって、携帯電話に装着する。さらに、着脱式キャリアにおける回路素子を携帯電話における回路素子に電気的に結合することによって、着脱式電気結合装置と携帯電話との間で給電または信号の送受信が単方向または双方向に行われることができる。例えば、着脱式電気結合装置は、携帯電話を充電することができる。携帯電話を充電するとき(または充電する前、充電した後)、着脱式電気結合装置は、有線または無線方式で、携帯電話からデータを受信する、または携帯電話にデータを送信することができる。それによって、データがバックアップされることができる。充電及び/またはデータバックアップが行われる過程において、ユーザーは、影響されずに容易に片手で携帯電話を持ちながら、他の操作を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
図1】本発明の実施形態に係る着脱式電気結合装置が携帯電話に吸着されることを示す使用模式図である。
図2】本発明の実施形態に係る着脱式電気結合装置と携帯電話の結合素子との間に結合力が発生する状態を示す模式図である。
図3】本発明の実施形態に係る着脱式電気結合装置の回路素子と、電子装置との間で電力とデータを伝送することを示すブロック図である。
図4】本発明の実施形態に係る着脱式電気結合装置が携帯電話の背面に吸着されることを示す正面模式図である。
図5】本発明の実施形態に係る着脱式電気結合装置が携帯電話の背面に吸着されることを示す側面模式図である。
図6】本発明の実施形態に係る着脱式電気結合装置と、電子装置との間の電力及び/またはデータ伝送、及び外部の電力装置との電力伝送を示すブロック図である。
図7】本発明の実施形態に係る着脱式電気結合装置と電子装置との間の電力及び/またはデータの無線伝送、及び外部の電力装置との電力伝送を示すブロック図である。
図8】本発明の実施形態に係る着脱式電気結合装置と電子装置との間の電力及び/またはデータ伝送による、外部電力装置との電力伝送、及びクラウドサーバとの間のデータ伝送を示すブロック図である。
図9】本発明の実施形態に係る着脱式電気結合装置の着脱式キャリアにおける吸着結合素子を示す第一態様の模式図である。
図10】本発明の実施形態に係る着脱式電気結合装置の着脱式キャリアにおける吸着結合素子を示す第二態様の模式図である。
図11】本発明の実施形態に係る着脱式電気結合装置の着脱式キャリアにおける吸着結合素子を示す第三態様の模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
本発明の特徴及び技術内容がより一層分かるように、以下の本発明に関する詳細な説明と添付図面を参照されたい。なお、提供される添付図面は参考と説明のために提供するものに過ぎず、本発明の請求の範囲を制限するためのものではない。
【0018】
以下、所定の具体的な実施態様によって本発明の実施形態を説明する。当業者は、本明細書に開示された内容に基づいて本発明の利点と効果を理解することができる。本発明は、他の異なる具体的な実施態様によって実行又は適用できる。本明細書における各細部についても、異なる観点と用途に基づいて、本発明の構想から逸脱しない限り、各種の修正と変更を行うことができる。また、本発明の添付図面は、簡単な模式的な説明であり、実際の寸法で描かれたものではない。以下の実施形態に基づいて本発明に係る技術内容を更に詳細に説明するが、開示される内容は本発明の保護範囲を制限するためのものではない。なお、本明細書において使用される「または」という用語は、実際の状況に応じて、関連して挙げられる項目におけるいずれか1つ又は複数の組み合わせを含む可能性がある。
【0019】
図1図3を参照されたい。図1は、本発明の実施形態に係る着脱式電気結合装置が携帯電話に吸着されることを示す使用模式図である。図2は、本発明の実施形態に係る着脱式電気結合装置と携帯電話の結合素子との間に結合力が発生する状態を示す模式図である。図3は、本発明の実施形態に係る着脱式電気結合装置の回路素子と、電子装置との間で電力とデータを伝送することを示すブロック図である。
【0020】
本発明の実施形態に係る着脱式電気結合装置は、電力供給素子20、及び主制御素子40を含むことができる。それによって、本発明の実施形態に係る着脱式電気結合装置は、充電機能を有することができる。
【0021】
本発明の実施形態に係る着脱式電気結合装置は、吸着結合素子10をさらに含むことができる。当該吸着結合素子10は、着脱式キャリア100に設置されてもよく、着脱式キャリア100と一体成形されてもよい。着脱式電気結合装置における吸着結合素子10(例えば、磁石など)を、電子装置200(例えば、携帯電話、またはその他のモバイル装置など)における結合素子201(例えば、磁石など)と互いに結合させることで、着脱式キャリア100を電子装置200に吸着させることができる。それによって、着脱式電気結合装置における回路素子(図示省略。例えば、コイルなど)を、電子装置200における回路素子(図示省略。例えば、コイルなど)に電気的に結合する。
【0022】
実務上、本願が例示した磁気により吸着する方式を、例えば機械結合、粘着結合、またはその他の結合により吸着する方式に置換して、着脱式電気結合装置における着脱式キャリア100を着脱可能に電子装置200(例えば、携帯電話など)に付着させることができる。例えば、電子装置200には着脱可能にケース体(例えば、携帯電話ケースなど)が取り付けられており、当該ケース体には結合素子201としての嵌合凸起が設けられており、当該嵌合凸起は、マッチングした着脱式電気結合装置における(吸着結合素子10としての)嵌合凹部と互いに嵌合できる、または、当該ケース体には嵌合凹部が設けられており、当該嵌合凹部は、着脱式電気結合装置における嵌合凸起と互いに嵌合できる。このように、着脱式電気結合装置における着脱式キャリア100は、ケース体に接続することができる。それによって、着脱式電気結合装置における回路素子を、電子装置200における回路素子に近接させる、または直接接触させることで、着脱式電気結合装置における着脱式キャリア100を電子装置200に電気的に結合する。
【0023】
主制御素子40は、電力供給素子20(例えば、電池であってもよいが、これに制限されるものではない)に接続することによって、電力供給素子20の動作を制御することができる。主制御素子40は、吸着結合素子10と、結合素子201との接続状態を判断することができる。着脱式電気結合装置における着脱式キャリア100が電子装置200の表面に吸着されることによって、着脱式キャリア100における電力供給素子20が電子装置200における蓄電素子203に電気的に結合される。このとき、主制御素子40は、電力供給素子20を、電子装置200における蓄電素子203(例えば、電池など)に電力を供給するように制御し、蓄電素子203を充電することができる。
【0024】
注意すべきことは、従来の充電スタンドを使用する場合、ユーザーは、携帯電話を充電スタンドに置く必要がある。そのため、ユーザーは、携帯電話と、体積が大きく重量が重い充電スタンドとを同時に手で持つことが困難となる。また、充電スタンドで携帯電話を充電する過程において、ユーザーは、携帯電話を用いて任意に他の操作を行うことができない。それに対し、本発明の実施形態に係る軽量な着脱式キャリア100は、電子装置200に吸着されることができ、着脱式電気結合装置と電子装置200との間で電力、データ、またはその両者を伝送すると同時に、ユーザーが電子装置200を操作し、他の作業を行うことを可能としている。
【0025】
図4図6を参照されたい。図4は、本発明の実施形態に係る着脱式電気結合装置が携帯電話の背面に吸着されることを示す正面模式図である。図5は、本発明の実施形態に係る着脱式電気結合装置が携帯電話の背面に吸着されることを示す側面模式図である。図6は、本発明の実施形態に係る着脱式電気結合装置と、電子装置との間の電力及び/またはデータ伝送、及び外部の電力装置との電力伝送を示すブロック図である。上記説明と同様の部分はここでは省略する。
【0026】
図1及び図2に示すように、着脱式キャリア100は、電子装置200(例えば、携帯電話など)の背面の中間に設置されてもよく、図4及び図5に示すように、着脱式キャリア100は、電子装置200(例えば、携帯電話など)の背面の下縁付近に設置されてもよい。これはあくまでも例として挙げられたもので、着脱式キャリア100は、実務上、電子装置200(例えば、携帯電話)における他の位置に設置されてもよい(例えば、側面、または携帯電話の背面上方など、電子装置200の結合素子201の設置位置に基づいて設置することができる)。理解すべきことは、本発明は、着脱式キャリア100の大きさや形状、着脱式キャリア100の吸着位置、及び電子装置200における結合素子201の設置位置の制限を受けない。
【0027】
図6に示すように、本発明の実施形態に係る着脱式電気結合装置は、電力供給素子20及び主制御素子40を含むことができるのみならず、データ保存素子30をさらに含むことができる。電力供給素子20、主制御素子40、及びデータ保存素子30はいずれも、着脱式キャリア100内に設置することができる。それによって、着脱式電気結合装置は、電力、及びデータの両者を伝送する機能を有するが、実務上、電力を伝送するのみ、またはデータを伝送するのみの機能を有してもよい。
【0028】
着脱式キャリア100は、一つのソケットを有することができる。マッチングした一般の伝送線60の一端のプラグが当該ソケットに插入されることができる。この伝送線60の他端のプラグが同時に電力装置300(例えば、モバイルバッテリー、またはその他の外部電源供給装置など)のソケットに插入されることができる。上記のソケットとプラグとの接続は、例えば、USBソケットと、USBプラグとの相互接続であってもよいが、これに制限されるものではない。着脱式キャリア100のソケットは、着脱式キャリア100の底縁付近に位置してもよいが、本発明はこれに制限されるものではない。
【0029】
電力供給素子20は、伝送線60を介して電力装置300に電気的に結合することができる。電力供給素子20及び電力装置300が、伝送線60を介して互いに電気的に結合されるとき(ならびに電力供給素子20の蓄積電力が蓄電量しきい値よりも低いとき)、電力供給素子20は、伝送線60を介して電力装置300が供給する電力を受け、当該電力を蓄積することができる。必要があれば、電力供給素子20は、取得または保存した電力を着脱式電気結合装置における他の回路素子(例えば、主制御素子40、データ保存素子30など)に提供することができると共に、電子装置200(例えば、携帯電話など)に提供することができる。
【0030】
以上、伝送線60兩端のプラグが、電力装置300及び着脱式キャリア100のソケットにそれぞれ挿入されることによって、着脱式電気結合装置と、電力装置300との間で電力が伝送されると例示した。なお、実務上、伝送線60兩端のプラグが、電子装置200のソケット及び着脱式キャリア100のソケットにそれぞれ挿入されることによって、着脱式キャリア100におけるデータ保存素子30が、伝送線60を介して電子装置200におけるメモリ202またはその他の保存ユニットに電気的に接続されてもよい。
【0031】
主制御素子40は、データ保存素子30に接続することができ、それによって、データ保存素子30の動作を制御する。着脱式電気結合装置が、電子装置200を充電するとき(または充電する前、充電した後)、主制御素子40は、データ保存素子30を、有線伝送方式で電子装置200からデータを受信すると共に、受信したデータを保存するように制御し、それによって、電子装置200におけるメモリ202またはその他のユニットが保存したデータをバックアップするか、またはデータ保存素子30が保存したデータを電子装置200に伝送することができる。
【0032】
上記のように、着脱式キャリア100は、ソケットを一つのみ有する。そのため、着脱式電気結合装置におけるデータ保存素子30と電子装置200におけるメモリ202との間の有線データ伝送、及び着脱式電気結合装置における電力供給素子20と電力装置300との間の有線電力伝送は、同時に行うことができない。実務上、ニーズに応じて、着脱式キャリア100はソケットをさらに増設することができる。例えば、着脱式キャリア100では、二本の伝送線のそれぞれの一端を插入するための二つのソケットが設置され、その中の一本の伝送線60の他端は、電力装置300のソケットに挿入され、もう一本の新設の伝送線の他端は、電子装置200のソケットに挿入されることができる。このように、有線伝送方式で上記電力及びデータの伝送を同時に行うことができる。
【0033】
本実施形態において、電力供給素子20、データ保存素子30、及び主制御素子40は、すべて着脱式キャリア100内に設置されると例示したが、実務上、着脱式キャリア100外の外部装置に設置されてもよい。この状況において、伝送線60を介してこの外部装置を電子装置200(例えば、携帯電話など)に有線接続することができる。この時、外部装置と電子装置200との間で、有線伝送方式で単方向または双方向に電力を伝送できると共に、同時または異なるタイミングで、有線または無線伝送方式で、単方向または双方向にデータを伝送できる。
【0034】
図7を参照されたい。図7は、本発明の実施形態に係る着脱式電気結合装置と電子装置との間の電力及び/またはデータの無線伝送、及び外部の電力装置との電力伝送を示すブロック図である。上記説明と同様の部分はここでは省略する。
【0035】
本実施形態において、着脱式電気結合装置は、電力供給素子20、データ保存素子30、及び主制御素子40を含むのみならず、無線伝送モジュール50をさらに含むことができる。当該無線伝送モジュール50は、着脱式キャリア100に設置することができる。無線伝送モジュール50は、データ保存素子30に接続できると共に、電子装置200における無線伝送モジュール204に無線接続できる。
【0036】
着脱式電気結合装置の着脱式キャリア100におけるデータ保存素子30が保存したデータは、無線伝送モジュール50を介して無線伝送方式で電子装置200における無線伝送モジュール204に伝送されることができると共に、無線伝送モジュール204を介して電子装置200におけるメモリ202、またはその他の保存ユニットに伝送されることができる。
【0037】
一方、電子装置200におけるメモリ202、またはその他の保存ユニットが保存または取得したデータは、無線伝送モジュール204を介して無線伝送方式で着脱式電気結合装置における無線伝送モジュール50に伝送されることができると共に、無線伝送モジュール50を介して着脱式電気結合装置におけるデータ保存素子30に伝送されて保存されることができる。
【0038】
着脱式電気結合装置が、電子装置200との間で、単方向または双方向にデータを伝送するとき(または伝送する前、伝送した後)、電力装置300は、着脱式電気結合装置における電力供給素子20を充電する、及び/または電力供給素子20は、電子装置200における蓄電素子203を充電することができる。
【0039】
図8を参照されたい。図8は、本発明の実施形態に係る着脱式電気結合装置と電子装置との間の電力及び/またはデータ伝送による、外部電力装置との電力伝送する、及びクラウドサーバとの間のデータ伝送を示すブロック図である。上記説明と同様の部分はここでは省略する。
【0040】
着脱式電気結合装置における無線伝送モジュール50は、電子装置200における無線伝送モジュール204との間で互いにデータを伝送できるのみならず、クラウドサーバ600またはその他の外部装置との間で無線または有線方式で互いにデータを伝送できる。
【0041】
例えば、着脱式電気結合装置における無線伝送モジュール50は、クラウドサーバ600のデータを、着脱式電気結合装置におけるデータ保存素子30に伝送して保存する、及び/または電子装置200における無線伝送モジュール204を介して電子装置200におけるメモリ202に伝送して保存することができる。それによって、データのバックアップまたは提供が実現される。
【0042】
一方、着脱式電気結合装置における無線伝送モジュール50は、電子装置200における無線伝送モジュール204から、電子装置200(におけるメモリ202)のデータを受信し、着脱式電気結合装置におけるデータ保存素子30に伝送して保存する、及び/またはクラウドサーバ600またはその他の外部装置に伝送して保存することができる。それによって、データのバックアップまたは提供が実現される。
【0043】
図9を参照されたい。図9は、本発明の実施形態に係る着脱式電気結合装置の着脱式キャリアにおける吸着結合素子を示す第一態様の模式図である。
【0044】
より良く理解するために、着脱式電気結合装置における着脱式キャリアは、本願が例示した円形であるが、実務上、例えば方形、三角形、またはその他の形状に置換してもよい。着脱式キャリアにおける吸着結合素子191は、付着式キャリアの底面を完全にカバーする例えば磁石などを含むことができる。以上に例示して説明したが、本発明はこれに制限されるものではない。
【0045】
図10を参照されたい。図10は、本発明の実施形態に係る着脱式電気結合装置の着脱式キャリアにおける吸着結合素子を示す第二態様の模式図である。
【0046】
図10に示すように、着脱式電気結合装置の着脱式キャリアにおける吸着結合素子192は、付着式キャリア底面の内周縁をカバーする例えば磁石などを含むことができる。以上に例示して説明したが、本発明はこれに制限されるものではない。
【0047】
図11を参照されたい。図11は、本発明の実施形態に係る着脱式電気結合装置の着脱式キャリアにおける吸着結合素子を示す第三態様の模式図である。
【0048】
図11に示すように、着脱式電気結合装置は、任意の適当な数量の複数の吸着結合素子193(例えば、磁石)を含むことができる。当該吸着結合素子193は、規則的(例えば、アレイ状の配列など)または不規則的に着脱式キャリアに分布設置される。吸着結合素子193は、例えば三角形、またはその他の形状(例えば、円形、方形、または菱形など)であってもよく、以上に例示して説明したが、本発明はこれに制限されるものではない。
【0049】
上記の内容をまとめると、本発明に係る着脱式電気結合装置は、吸着結合素子(例えば、磁石など)を携帯電話における結合素子(例えば、磁石など)と結合させることによって、携帯電話に装着する。さらに、着脱式キャリアにおける回路素子を携帯電話における回路素子に電気的に結合することができる。それによって、着脱式電気結合装置と携帯電話との間で単方向または双方向に電力信号を伝送することができる(例えば、着脱式電気結合装置は、携帯電話を充電することができる)。携帯電話を充電するとき(または充電する前、充電した後)、着脱式電気結合装置は、有線または無線方式で、携帯電話のデータを受信する、または携帯電話にデータを伝送することができる。それによって、データがバックアップされることができる。充電及び/またはデータバックアップが行われる過程において、ユーザーは、影響されずに容易に片手で携帯電話を持ちながら、他の操作を行うことができる。
【0050】
以上に開示される内容は、好ましい本発明の実施形態に過ぎず、発明の範囲を限定することを意図していない。そのため、本発明の明細書及び図面でなされた均等の技術的変形は、全て本発明の請求の範囲に含まれるものである。
【符号の説明】
【0051】
100…着脱式キャリア
200…電子装置
201…結合素子
202…メモリ
203…蓄電素子
10、191、192、193…吸着結合素子
20…電力供給素子
30…データ保存素子
40…主制御素子
60…伝送線
300…電力装置
600…クラウドサーバ
50、204…無線伝送モジュール
図1
図2
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図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11