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特開2022-121363マルチ型精紡機とワインダをリンクさせたトレイ搬送装置及び搬送方法
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  • 特開-マルチ型精紡機とワインダをリンクさせたトレイ搬送装置及び搬送方法 図1
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022121363
(43)【公開日】2022-08-19
(54)【発明の名称】マルチ型精紡機とワインダをリンクさせたトレイ搬送装置及び搬送方法
(51)【国際特許分類】
   D01H 9/18 20060101AFI20220812BHJP
【FI】
D01H9/18 A
D01H9/18 J
D01H9/18 H
【審査請求】有
【請求項の数】10
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021147545
(22)【出願日】2021-09-10
(31)【優先権主張番号】202110173109.5
(32)【優先日】2021-02-08
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(71)【出願人】
【識別番号】517002904
【氏名又は名称】青島宏大紡織機械有限責任公司
(74)【代理人】
【識別番号】110001807
【氏名又は名称】弁理士法人磯野国際特許商標事務所
(72)【発明者】
【氏名】王麗霞
(72)【発明者】
【氏名】車社海
(72)【発明者】
【氏名】賈坤
(72)【発明者】
【氏名】周愛紅
(72)【発明者】
【氏名】王炳堂
(72)【発明者】
【氏名】宋騰
(72)【発明者】
【氏名】張志浩
(72)【発明者】
【氏名】丁慶▲ウェイ▼
【テーマコード(参考)】
4L056
【Fターム(参考)】
4L056AA02
4L056AA45
4L056BF07
4L056BF08
4L056BF09
4L056BF17
4L056BF31
4L056BF38
4L056BF39
4L056BF40
4L056BF69
4L056EA05
4L056EA15
4L056EA32
4L056EA34
4L056EA49
4L056EB29
4L056EC68
4L056EC83
4L056ED01
4L056FC06
(57)【要約】      (修正有)
【課題】マルチ型精紡機とワインダをリンクさせたトレイ搬送装置を提供する。
【解決手段】ワインダのボビン交換装置1と、給糸ボビン処理装置2と、精紡機4,5,6と、制御システムと、を備え、精紡機は、トレイが配置され、給糸ボビン処理装置は、CBFフルボビン進入通路2.1と、CBF空ボビン送り出し通路2.2と、を備え、給糸ボビン処理装置は、CBFフルボビン進入通路と、CBF空ボビン送り出し通路と、を介してマルチ型給糸ボビン分配アセンブリにそれぞれ連結され、マルチ型給糸ボビン分配アセンブリは、少なくとも3台の精紡機に連結され、トレイは、RFIDチップを、各精紡機は、フルボビンコードライタ4.1を、CBF空ボビンの送り出し通路に空ボビンコードライタ2.4を、備え、フルボビンコードライタと空ボビンコードライタは制御システムに接続され、1台のワインダで3台以上の精紡機に対応できる、トレイ搬送装置。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ワインダの単錘のボビン交換装置と、給糸ボビン処理装置と、精紡機と、制御システムと、を備えるマルチ型精紡機とワインダをリンクさせたトレイ搬送装置であり、前記精紡機は、対応する若干のトレイがそれぞれ配置されており、
前記給糸ボビン処理装置は、CBFフルボビン進入通路と、CBF空ボビン送り出し通路と、を備え、前記給糸ボビン処理装置は、前記CBFフルボビン進入通路と、前記CBF空ボビン送り出し通路と、を介してマルチ型給糸ボビン分配アセンブリにそれぞれ連結され、前記マルチ型給糸ボビン分配アセンブリは、少なくとも3台の前記精紡機に連結されており、前記マルチ型給糸ボビン分配アセンブリは、各前記精紡機からそれぞれ送り出しされた給糸ボビンを前記給糸ボビン処理装置によって対応する前記ワインダの単錘のボビン交換装置に輸送するために使用され、前記トレイは、RFIDチップを備え、各前記精紡機は、前記精紡機からフルボビンが送り出しされたトレイのRFIDチップに関連データを書き込むためのフルボビンコードライタを備え、前記CBF空ボビンの送り出し通路の片側に、前記給糸ボビン処理装置から空ボビンが送り出しされたトレイのRFIDチップに関連データを書き込むための空ボビンコードライタを備え、前記フルボビンコードライタと前記空ボビンコードライタはそれぞれ前記制御システムに接続されている
ことを特徴とするマルチ型精紡機とワインダをリンクさせたトレイ搬送装置。
【請求項2】
前記精紡機は、精紡機Aと、精紡機Bと、精紡機Cと、からなり、前記トレイはAトレイと、Bトレイと、Cトレイと、からなり、
前記精紡機Aは、フルボビン送り出し通路Aと、空ボビンリターン通路Aと、備え、前記フルボビン送り出し通路Aの片側にフルボビンコードライタAが設置され、前記空ボビンリターン通路Aにはボビン挿入装置Aが設置され、
前記精紡機Bは、フルボビン送り出し通路Bと、空ボビンリターン通路Bと、備え、前記フルボビン送り出し通路Bの片側にフルボビンコードライタBが設置され、前記空ボビンリターン通路Bにはボビン挿入装置Bが設置され、
前記精紡機Cは、フルボビン送り出し通路Cと、空ボビンリターン通路Cと、備え、前記フルボビン送り出し通路Cの片側にフルボビンコードライタCが設置され、前記空ボビンリターン通路Cにはボビン挿入装置Cが設置され、
前記精紡機Aは、前記フルボビン送り出し通路Aと前記空ボビンリターン通路Aを介して前記マルチ型給糸ボビン分配アセンブリに連結され、
前記精紡機Bは、前記フルボビン送り出し通路Bと前記空ボビンリターン通路Bを介して前記マルチ型給糸ボビン分配アセンブリに連結され、
前記精紡機Cは、前記フルボビン送り出し通路Cと前記空ボビンリターン通路Cを介して前記マルチ型給糸ボビン分配アセンブリに連結されている
ことを特徴とする請求項1に記載のマルチ型精紡機とワインダをリンクさせたトレイ搬送装置。
【請求項3】
前記マルチ型給糸ボビン分配アセンブリは、第1のメイン通路と、第2のメイン通路と、第3のメイン通路と、第4のメイン通路と、第5のメイン通路と、第6のメイン通路と、第1のトランジション通路と、第2のトランジション通路と、からなり、
前記第1のメイン通路の両端は、それぞれ前記CBFフルボビン進入通路と前記フルボビン送り出し通路に連結され、
前記第2のメイン通路の一端は、前記空ボビンリターン通路Aに連結され、前記第2のメイン通路の他端は前記フルボビン送り出し通路Bと前記第3のメイン通路の一端にそれぞれ連結され、
前記第3のメイン通路の他端は前記空ボビンリターン通路Bと前記第4のメイン通路の一端にそれぞれ連結され、前記第4のメイン通路の他端が前記フルボビン送り出し通路Cに連結され、
前記第5のメイン通路の両端は、それぞれ前記CBF空ボビンリターン通路と前記空ボビンリターン通路Cに連結され、
前記第6のメイン通路の両端は、それぞれ前記第1のメイン通路と前記第5のメイン通路に連結され、
前記第1のメイン通路の中間は、前記第2のメイン通路の中間に前記第1のトランジション通路を介して連結され、
前記第4のメイン通路の中間は、前記第5のメイン通路の中間に前記第2のトランジション通路を介して連結され、
前記第1のメイン通路は、前記CBFフルボビン進入通路に連結された箇所に第1のシフティングフォークと、第1のコードリーダーと、が設置され、
前記第5のメイン通路は、前記第2のトランジション通路に連結された箇所に第2のシフティングフォークと、第2のコードリーダーと、が設置され、
前記第4のメイン通路は、前記空ボビンリターン通路Bに連結された箇所に第3のシフティングフォークと、第3のコードリーダーと、が設置され、
前記第2のメイン通路は、前記第1のトランジション通路に連結された箇所に第4のシフティングフォークと第4コードリーダーが設置され、
前記第1のシフティングフォークと、前記第1のコードリーダーと、前記第2のシフティングフォークと、前記第2のコードリーダーと、前記第3のシフティングフォークと、前記第3コードリーダーと、前記第4のシフティングフォークと、前記第4のコードリーダーと、がそれぞれ前記制御システムに接続されている
ことを特徴とする請求項1または2に記載のマルチ型精紡機とワインダをリンクさせたトレイ搬送装置。
【請求項4】
前記CBF空ボビンリターン通路は、残糸ボビン通路と並列に連結され、前記残糸ボビン通路には残糸引き抜き装置が設置されている
ことを特徴とする請求項1または2に記載のマルチ型精紡機とワインダをリンクさせたトレイ搬送装置。
【請求項5】
前記CBF空ボビンリターン通路は、残糸ボビン通路と並列に連結され、前記残糸ボビン通路には残糸引き抜き装置が設置されている
ことを特徴とする請求項3に記載のマルチ型精紡機とワインダをリンクさせたトレイ搬送装置。
【請求項6】
前記ワインダの単錘のボビン交換装置は、単錘給糸ボビン循環通路と、前記単錘給糸ボビン循環通路に連結された前段単錘給糸ボビンリターン通路と、を備え、前記給糸ボビン処理装置は、給糸ボビン糸端生成装置と、ボビン挿入装置と、給糸ボビン処理搬送通路と、を備える
ことを特徴とする請求項1または2に記載のマルチ型精紡機とワインダをリンクさせたトレイ搬送装置。
【請求項7】
前記ワインダの単錘のボビン交換装置は、単錘給糸ボビン循環通路と、前記単錘給糸ボビン循環通路に連結された前段単錘給糸ボビンリターン通路と、を備え、前記給糸ボビン処理装置は、給糸ボビン糸端生成装置と、ボビン挿入装置と、給糸ボビン処理搬送通路と、を備える
ことを特徴とする請求項5に記載のマルチ型精紡機とワインダをリンクさせたトレイ搬送装置。
【請求項8】
請求項1~7の何れか一項に記載のマルチ型精紡機とワインダをリンクさせたトレイ搬送装置の搬送方法であって、
少なくとも3台の精紡機が、マルチ型給糸ボビン分配アセンブリと給糸ボビン処理装置用の対応するトレイによって、同一のワインダの対応するワインダの単錘のボビン交換装置にそれぞれ対応する給糸ボビンを搬送するために使用され、各精紡機がそれぞれ異なる品種の給糸ボビンを搬送し、各精紡機に配置されたフルボビンコードライタによって、搬送されたフルボビントレイに関連データを書き込み、各ワインダの単錘のボビン交換装置が所在された単錘が搬送された給糸ボビンを巻き取り、巻き取られた空ボビンは、対応するトレイに伴って、対応する精紡機の空ボビンリターン通路に戻る
ことを特徴とすることを特徴とするマルチ型精紡機とワインダをリンクさせたトレイ搬送装置の搬送方法。
【請求項9】
前記精紡機は、精紡機Aと、精紡機Bと、精紡機Cと、からなり、前記精紡機Aと、前記精紡機Bと、前記精紡機Cとは異なる種類の給糸ボビンを製造し、前記精紡機Aは給糸ボビンを搬送するために若干のAトレイを使用し、前記精紡機Bは給糸ボビンを搬送するために若干のBトレイを使用し、前記精紡機Cは給糸ボビンを搬送するために若干のCトレイを使用し、各前記AトレイにおけるRFIDチップに個別のID番号を有し、各前記AトレイにおけるRFIDチップのID番号において同じフィールドを有し、各前記BトレイにおけるRFIDチップに個別のID番号を有し、各前記BトレイにおけるRFIDチップのID番号において同じフィールドを有し、各前記CトレイにおけるRFIDチップに個別のID番号を有し、各前記CトレイにおけるRFIDチップのID番号において同じフィールドを有し、搬送方法は、具体的に以下の同期に行うステップを含む、即ち、
ステップ1:精紡機Aで製造された給糸ボビンは、フルボビンコードライタAによって関連データが書き込まれた後、フルボビン送り出し通路Aを介して第1のメイン通路に進入し、第1のコードリーダーによってコードが読み取られた後、第1のシフティングフォークによってCBFのフルボビン進入通路に導入される;
ステップ2: 精紡機Bで製造された給糸ボビンは、フルボビンコードライタBによって関連データが書き込まれた後、フルボビン送り出し通路Bを介して第2のメイン通路に進入し、第4のコードリーダーによってコードが読み取られた後、第4のシフティングフォークによって第1のトランジション通路と第1のメイン通路に導入され、その後、第1のコードリーダーによってコードが読み取られた後、第1のシフティングフォークによってCBFフルボビン進入通路に導入される;
ステップ3:精紡機Cで製造された給糸ボビンは、フルボビンコードライタCによって関連データが書き込まれた後、フルボビン送り出し通路Cを介して第4のメイン通路に進入し、第3のコードリーダーによってコードが読み取られた後、第3のシフティングフォークによって第3のメイン通路に導入され、次に第2のメイン通路に進入し、第4のコードリーダーによってコードが読み取られた後、第4のシフティングフォークによって第1のトランジション通路と第1のメイン通路に導入され、さらに第1のコードリーダーによってコードが読み取られた後、第1のシフティングフォークによってCBFフルボビン進入通路に導入される
ことを特徴とする請求項8に記載のマルチ型精紡機とワインダをリンクさせたトレイ搬送装置の搬送方法。
【請求項10】
前記ワインダの単錘のボビン交換装置が所在された単錘を介してチーズ巻きに巻き取った後、トレイにおける給糸ボビンは、フルボビンと、残糸ボビンと、空ボビンとの3つの状態に分け、フルボビンは新たな糸端を生成して前記ワインダの単錘のボビン交換装置に戻り、空ボビンと残糸が引き抜かれたボビンのトレイは空ボビンコードライタでコードが書き込まれて、第5のメイン通路に進入し、第2のコードリーダーでコードが読み取られた後、以下のステップが同期に実行される、即ち、
ステップa:Cトレイの空ボビンがそのまま空ボビンリターン通路Cに進入し、空のCトレイがボビン挿入装置Cによって空ボビンに挿入され、その後、精紡機Cに進入する;
ステップb:AトレイとBトレイは、第2のシフティングフォークによって第2のトランジション通路と第4のメイン通路に導入され、第3のコードリーダーによってコードが読み取られ、Bトレイの空ボビンは、そのまま空ボビンリターン通路Bに進入し、空のBトレイは、ボビン挿入装置Bによって空ボビンに挿入され、その後、精紡機Bに進入する;
ステップc:Aトレイは、第3のシフティングフォークによって第3のメイン通路と第2のメイン通路に導入された後、第4のコードリーダーによってコードが読み取られ、Aトレイの空ボビンはそのまま空ボビンリターン通路Aに進入し、空のAトレイは、ボビン挿入装置Aによって空ボビンに挿入され、その後、精紡機Aに進入する
ことを特徴とする請求項8または9に記載のマルチ型精紡機とワインダをリンクさせたトレイ搬送装置の搬送方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、繊維機械製造の技術分野に属し、精紡機とワインダをリンクさせた設備の改良、具体的にはマルチ型精紡機とワインダをリンクさせたトレイ搬送装置及び搬送方法に関する。
【背景技術】
【0002】
精紡機とワインダをリンクさせた自動ワインダでは、精紡機の給糸ボビンを搬送装置によって精紡機の給糸ボビン処理装置まで自動的に搬送し、給糸ボビンは、ピッキング・糸端生成を介して単錘の自動ワインダに自動搬送され、1台の精紡機のスピンドル数は通常400~1800の間で制限され、精紡機の生産能力とワインダの生産能力は一致せず、ワインダには通常、ヘッドアセンブリ、ボビン小型車、可動ファン、電動クリーニングコントロールボックス、ホストコンピューターなどを配置する必要がある。これらの装置が少数の単錘にしか対応しない場合、コストが高くなり、自動ワインダの投資コストが増加する。この課題を解決するには、複数の精紡機に連結された1台の自動ワインダを使用するのが効果的であり、1台のワインダで複数の品種の給糸ボビンを紡績し、複数の品種の給糸ボビンに対応する精紡機に自動的に分配することは、この分野の緊急に解決する必要のある技術的課題である。
【0003】
マルチ型精紡機とワインダをリンクさせたトレイ搬送装置及び搬送方法をどのように設計するか、また、構造が合理的で、且つ1台のワインダが3台以上の精紡機に対応でき、1台のワインダで複数の品種の給糸ボビンを巻き取ることができ、複数の品種の給糸ボビンに対応する紡績機に柔軟かつ便利に自動的に分配することができるようにすることが解決しなければならない技術的課題である。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上述した従来技術の問題点や欠点を解決するために、本発明では、1台のワインダで3台以上の精紡機に対応でき、且つ1台のワインダで複数品種の給糸ボビンを加工でき、複数品種の給糸ボビンに対応する精紡機に柔軟かつ便利に自動分配できるように、マルチ型精紡機とワインダをリンクさせたトレイ搬送装置及び搬送方法を提供するものである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明の目的は、以下の技術的解決策によって達成される:
ワインダの単錘のボビン交換装置と、給糸ボビン処理装置と、精紡機と、制御システムと、を備えるマルチ型精紡機とワインダをリンクさせたトレイ搬送装置であり、前記精紡機は、対応する若干のトレイがそれぞれ配置されており、前記給糸ボビン処理装置は、CBFフルボビン進入通路と、CBF空ボビン送り出し通路と、を備え、前記給糸ボビン処理装置は、前記CBFフルボビン進入通路と、前記CBF空ボビン送り出し通路と、を介してマルチ型給糸ボビン分配アセンブリにそれぞれ連結され、前記マルチ型給糸ボビン分配アセンブリは、少なくとも3台の前記精紡機に連結されており、前記マルチ型給糸ボビン分配アセンブリは、各前記精紡機からそれぞれ送り出しされた給糸ボビンを前記給糸ボビン処理装置によって対応する前記ワインダの単錘のボビン交換装置に輸送するために使用され、前記トレイは、RFIDチップを備え、各前記精紡機は、前記給糸ボビン処理装置からフルボビンが送り出しされたトレイのRFIDチップに関連データを書き込むためのフルボビンコードライタを備え、前記CBF空ボビンの送り出し通路の片側に、前記給糸ボビン処理装置から空ボビンが送り出しされたトレイのRFIDチップに関連データを書き込むための空ボビンコードライタを備え、前記フルボビンコードライタと前記空ボビンコードライタはそれぞれ前記制御システムに接続されている。
【0006】
上記技術的解決策を改善し、前記精紡機は、精紡機Aと、精紡機Bと、精紡機Cと、からなり、前記トレイはAトレイと、Bトレイと、Cトレイと、からなり、前記精紡機Aは、フルボビン送り出し通路Aと、空ボビンリターン通路Aと、備え、前記フルボビン送り出し通路Aの片側にフルボビンコードライタAが設置され、前記空ボビンリターン通路Aにはボビン挿入装置Aが設置され、前記精紡機Bは、フルボビン送り出し通路Bと、空ボビンリターン通路Bと、備え、前記フルボビン送り出し通路Bの片側にフルボビンコードライタBが設置され、前記空ボビンリターン通路Bにはボビン挿入装置Bが設置され、前記精紡機Cは、フルボビン送り出し通路Cと、空ボビンリターン通路Cと、備え、前記フルボビン送り出し通路Cの片側にフルボビンコードライタCが設置され、前記空ボビンリターン通路Cにはボビン挿入装置Cが設置され、前記精紡機Aは、前記フルボビン送り出し通路Aと前記空ボビンリターン通路Aを介して前記マルチ型給糸ボビン分配アセンブリに連結され、前記精紡機Bは、前記フルボビン送り出し通路Bと前記空ボビンリターン通路Bを介して前記マルチ型給糸ボビン分配アセンブリに連結され、前記精紡機Cは、前記フルボビン送り出し通路Cと前記空ボビンリターン通路Cを介して前記マルチ型給糸ボビン分配アセンブリに連結されている。
【0007】
上記技術的解決策をさらに改善し、前記マルチ型給糸ボビン分配アセンブリは、第1のメイン通路と、第2のメイン通路と、第3のメイン通路と、第4のメイン通路と、第5のメイン通路と、第6のメイン通路と、第1のトランジション通路と、第2のトランジション通路と、からなり、前記第1のメイン通路の両端は、それぞれ前記CBFフルボビン進入通路と前記フルボビン送り出し通路Aに連結され、前記第2のメイン通路の一端は、前記空ボビンリターン通路Aに連結され、前記第2のメイン通路の他端は前記フルボビン送り出し通路Bと前記第3のメイン通路の一端にそれぞれ連結され、前記第3のメイン通路の他端は前記空ボビンリターン通路Bと前記第4のメイン通路の一端にそれぞれ連結され、前記第4のメイン通路の他端が前記フルボビン送り出し通路Cに連結され、前記第5のメイン通路の両端は、それぞれ前記CBF空ボビンリターン通路と前記空ボビンリターン通路Cに連結され、前記第6のメイン通路の両端は、それぞれ前記第1のメイン通路と前記第5のメイン通路に連結され、前記第1のメイン通路の中間は、前記第2のメイン通路の中間に前記第1のトランジション通路を介して連結され、前記第4のメイン通路の中間は、前記第5のメイン通路の中間に前記第2のトランジション通路を介して連結され、前記第1のメイン通路は、前記CBFフルボビン進入通路に連結された箇所に第1のシフティングフォークと、第1のコードリーダーと、が設置され、前記第5のメイン通路は、前記第2のトランジション通路に連結された箇所に第2のシフティングフォークと、第2のコードリーダーと、が設置され、前記第4のメイン通路は、前記空ボビンリターン通路Bに連結された箇所に第3のシフティングフォークと、第3のコードリーダーと、が設置され、前記第2のメイン通路は、前記第1のトランジション通路に連結された箇所に第4のシフティングフォークと、第4コードリーダーと、が設置され、前記第1のシフティングフォークと、前記第1のコードリーダーと、前記第2のシフティングフォークと、前記第2のコードリーダーと、前記第3のシフティングフォークと、前記第3のコードリーダーと、前記第4のシフティングフォークと、前記第4のコードリーダーと、がそれぞれ前記制御システムに接続されている。
【0008】
上記技術的解決策をさらに改善し、前記CBF空ボビンリターン通路は、残糸ボビン通路と並列に連結され、前記残糸ボビン通路には残糸引き抜き装置が設置されている。
【0009】
上記技術的解決策をさらに改善し、前記ワインダの単錘のボビン交換装置は、単錘給糸ボビン循環通路と、前記単錘給糸ボビン循環通路に連結された前段単錘給糸ボビンリターン通路と、を備え、前記給糸ボビン処理装置は、給糸ボビン糸端生成装置と、ボビン挿入装置と、給糸ボビン処理搬送通路と、を備える。
【0010】
上記のマルチ型精紡機とワインダをリンクさせたトレイ搬送装置の搬送方法であって、少なくとも3台の精紡機が、マルチ型給糸ボビン分配アセンブリと給糸ボビン処理装置用の対応するトレイによって、同一のワインダの対応するワインダの単錘のボビン交換装置にそれぞれ対応する給糸ボビンを搬送するために使用され、各精紡機がそれぞれ異なる品種の給糸ボビンを搬送し、各精紡機に配置されたフルボビンコードライタによって、精紡機から搬送されたフルボビントレイに関連データを書き込み、各ワインダの単錘のボビン交換装置が所在された単錘が搬送された給糸ボビンを巻き取り、巻き取られた空ボビンは、対応するトレイに伴って、対応する精紡機の空ボビンリターン通路に戻ることを特徴とする。
【0011】
上記の技術的解決策を改善し、前記精紡機は、精紡機Aと、精紡機Bと、精紡機Cと、からなり、精紡機Aと、精紡機Bと、精紡機Cとは異なる種類の給糸ボビンを製造し、前記精紡機Aは給糸ボビンを搬送するために若干のAトレイを使用し、前記精紡機Bは給糸ボビンを搬送するために若干のBトレイを使用し、前記精紡機Cは給糸ボビンを搬送するために若干のCトレイを使用し、各前記AトレイにおけるRFIDチップに個別のID番号を有し、各前記AトレイにおけるRFIDチップのID番号において同じフィールドを有し、各前記BトレイにおけるRFIDチップに個別のID番号を有し、各前記BトレイにおけるRFIDチップのID番号において同じフィールドを有し、各前記CトレイにおけるRFIDチップに個別のID番号を有し、各前記CトレイにおけるRFIDチップのID番号において同じフィールドを有し、搬送方法は、具体的に以下の同期に行うステップを含む、即ち、
ステップ1:精紡機Aで製造された給糸ボビンは、フルボビンコードライタAによって関連データが書き込まれた後、フルボビン送り出し通路Aを介して第1のメイン通路に進入し、第1のコードリーダーによってコードが読み取られた後、第1のシフティングフォークによってCBFのフルボビン進入通路に導入される;
ステップ2: 精紡機Bで製造された給糸ボビンは、フルボビンコードライタBによって関連データが書き込まれた後、フルボビン送り出し通路Bを介して第2のメイン通路に進入し、第4のコードリーダーによってコードが読み取られた後、第4のシフティングフォークによって第1のトランジション通路と第1のメイン通路に導入され、その後、第1のコードリーダーによってコードが読み取られた後、第1のシフティングフォークによってCBFフルボビン進入通路に導入される;
ステップ3:精紡機Cで製造された給糸ボビンは、フルボビンコードライタCによって関連データが書き込まれた後、フルボビン送り出し通路Cを介して第4のメイン通路に進入し、第3のコードリーダーによってコードが読み取られた後、第3のシフティングフォークによって第3のメイン通路に導入され、次に第2のメイン通路に進入し、第4のコードリーダーによってコードが読み取られた後、第4のシフティングフォークによって第1のトランジション通路と第1のメイン通路に導入され、第1コードリーダーによってコードが読み取られた後、第1のシフティングフォークによってCBFフルボビン進入通路に導入される。
【0012】
上記の技術的解決策をさらに改善し、前記ワインダの単錘のボビン交換装置が所在された単錘を介してチーズ巻きに巻き取った後、トレイにおける給糸ボビンは、フルボビンと、残糸ボビンと、空ボビンとの3つの状態に分け、フルボビンは新たな糸端を生成して前記ワインダの単錘のボビン交換装置に戻り、空ボビンと残糸が引き抜かれたボビンのトレイは空ボビンコードライタでコードが書き込まれて、第5のメイン通路に進入し、第2のコードリーダーでコードが読み取られた後、以下のステップが同期に実行される、即ち、
ステップa:Cトレイの空ボビンがそのまま空ボビンリターン通路Cに進入し、空のCトレイがボビン挿入装置Cによって空ボビンに挿入され、その後、精紡機Cに進入する;
ステップb:AトレイとBトレイは、第2のシフティングフォークによって第2のトランジション通路と第4のメイン通路に導入され、第3のコードリーダーによってコードが読み取られ、Bトレイの空ボビンは、そのまま空ボビンリターン通路Bに進入し、空のBトレイは、ボビン挿入装置Bによって空ボビンに挿入され、その後、精紡機Bに進入する;
ステップc:Aトレイは、第3のシフティングフォークによって第3のメイン通路と第2のメイン通路に導入された後、第4のコードリーダーによってコードが読み取られ、Aトレイの空ボビンはそのまま空ボビンリターン通路Aに進入し、空のAトレイは、ボビン挿入装置Aによって空ボビンに挿入され、その後、精紡機Aに進入する。
【発明の効果】
【0013】
本発明は従来技術に比べて、以下の利点と積極的効果がある。
【0014】
本発明における給糸ボビン処理装置は、CBFフルボビン進入通路と、CBF空ボビン送り出し通路と、を介してマルチ型給糸ボビン分配アセンブリにそれぞれ連結され、前記マルチ型給糸ボビン分配アセンブリは、少なくとも3台の精紡機に連結されている。トレイにはRFIDチップが搭載されており、各トレイにおけるRFIDチップに個別のID番号が付けられ、同一の精紡機で使用されるトレイのID番号には同じフィールドが含まれている。これにより、1台のワインダで3台または3台以上の精紡機に対応することができ、且つ1台のワインダで複数種類の給糸ボビンを加工し、複数種類の給糸ボビンにそれぞれ対応する精紡機に柔軟かつ容易に自動的に分配することが可能となる。合理的な配置により、設備コストや運用コストを削減できる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
図1】本発明のマルチ型精紡機とワインダをリンクさせたトレイ搬送装置の平面配置を示す模式図である。
図2】本発明のマルチ型精紡機とワインダをリンクさせたトレイ搬送装置におけるマルチ型給糸ボビン分配アセンブリとワインダとの連結構造を示す模式図である。
図3】本発明のマルチ型精紡機とワインダをリンクさせたトレイ搬送装置におけるマルチ型給糸ボビン分配アセンブリと精紡機Cとの連結構造を示す模式図である。
図4】本発明のマルチ型精紡機とワインダをリンクさせたトレイ搬送装置におけるマルチ型給糸ボビン分配アセンブリと精紡機Bとの連結構造を示す模式図である。
図5】本発明のマルチ型精紡機とワインダをリンクさせたトレイ搬送装置におけるマルチ型給糸ボビン分配アセンブリと精紡機Aとの連結構造を示す模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
次は附図を併せて本発明について詳細に説明をする。
図1から図5に示すように、本発明のマルチ型精紡機とワインダをリンクさせたトレイ搬送装置の一実施形態であり、前記マルチ型精紡機とワインダをリンクさせたトレイ搬送装置は、ワインダの単錘のボビン交換装置1と、給糸ボビン処理装置2と、精紡機と、制御システムと、を備え、前記精紡機は、対応する若干のトレイがそれぞれ配置されており、前記給糸ボビン処理装置2は、CBFフルボビン進入通路2.1と、CBF空ボビン送り出し通路2.2と、を備え、前記給糸ボビン処理装置2は、CBFフルボビン進入通路2.1と、CBF空ボビン送り出し通路2.2と、を介してマルチ型給糸ボビン分配アセンブリ3にそれぞれ連結され、前記マルチ型給糸ボビン分配アセンブリ3は、少なくとも3台の前記精紡機に連結されており、前記マルチ型給糸ボビン分配アセンブリは、各前記精紡機からそれぞれ送り出しされた給糸ボビンを前記給糸ボビン処理装置によって対応する前記ワインダの単錘のボビン交換装置1に輸送するために使用される。前記トレイは、RFIDチップを備え、各前記精紡機は、前記精紡機からフルボビンが送り出しされたトレイのRFIDチップに関連データを書き込むためのフルボビンコードライタを備え、前記CBF空ボビンの送り出し通路2.2の片側に、前記給糸ボビン処理装置から空ボビンが送り出しされたトレイのRFIDチップに関連データを書き込むための空ボビンコードライタ2.4を備え、前記フルボビンコードライタと空ボビンコードライタ2.4はそれぞれ前記制御システムに接続されている。
【0017】
具体的には、前記精紡機は、精紡機A4と、精紡機B5と、精紡機C6と、からなり、前記トレイはAトレイ7と、Bトレイ8と、Cトレイ9と、からなり、前記精紡機A4は、フルボビン送り出し通路A4.2と、空ボビンリターン通路A4.4と、備え、前記フルボビン送り出し通路A4.2の片側にフルボビンコードライタA4.1が設置され、前記空ボビンリターン通路A4.4にはボビン挿入装置A4.3が設置される。前記精紡機B5は、前記フルボビン送り出し通路B5.2と、前記空ボビンリターン通路B5.4と、備え、前記フルボビン送り出し通路B5.2の片側にフルボビンコードライタB5.1が設置され、前記空ボビンリターン通路B5.4にはボビン挿入装置B5.3が設置される。前記精紡機C6は、フルボビン送り出し通路C6.2と、空ボビンリターン通路C6.4と、備え、前記フルボビン送り出し通路C6.2の片側にフルボビンコードライタC6.1が設置され、前記空ボビンリターン通路C6.4にはボビン挿入装置C6.3が設置される。前記精紡機A4は、前記フルボビン送り出し通路A4.2と前記空ボビンリターン通路A4.4を介して前記マルチ型給糸ボビン分配アセンブリ3に連結される。前記精紡機B5は、前記フルボビン送り出し通路B5.2と前記空ボビンリターン通路B5.4を介して前記マルチ型給糸ボビン分配アセンブリ3に連結される。前記精紡機C6は、前記フルボビン送り出し通路C6.2と前記空ボビンリターン通路C6.4を介して前記マルチ型給糸ボビン分配アセンブリ3に連結されている。
【0018】
さらに、前記マルチ型給糸ボビン分配アセンブリ3は、第1のメイン通路3.2と、第2のメイン通路3.12と、第3のメイン通路3.13と、第4のメイン通路3.16と、第5のメイン通路3.6と、第6のメイン通路3.5と、第1のトランジション通路3.1と、第2のトランジション通路3.9と、からなる。前記第1のメイン通路3.2の両端は、それぞれ前記CBFフルボビン進入通路2.1と前記フルボビン送り出し通路A4.2に連結され、前記第2のメイン通路3.12の一端は、前記空ボビンリターン通路A4.4に連結され、前記第2のメイン通路3.12の他端は前記フルボビン送り出し通路B5.2と前記第3のメイン通路3.13の一端にそれぞれ連結される。前記第3のメイン通路3.13の他端は前記空ボビンリターン通路B5.4と前記第4のメイン通路3.16の一端にそれぞれ連結され、前記第4のメイン通路3.16の他端が前記フルボビン送り出し通路C6.2に連結される。前記第5のメイン通路の両端は、前記CBF空ボビンリターン通路と空ボビンリターン通路Cに連結される。前記第6のメイン通路の両端は、前記第1のメイン通路と前記第5のメイン通路にそれぞれ連結される。前記第1のメイン通路3.2の中間は、前記第2のメイン通路3.12の中間に前記第1のトランジション通路3.1を介して連結される。前記第4のメイン通路3.16の中間は、前記第5のメイン通路3.6の中間に第2のトランジション通路3.9を介して連結される。前記第1のメイン通路3.2は、前記CBFフルボビン進入通路2.1に連結された箇所に第1のシフティングフォーク3.4と、前記第1のコードリーダー3.3と、が設置され、前記第5のメイン通路3.6は、前記第2のトランジション通路3.9に連結された箇所に第2のシフティングフォーク3.8と、第2のコードリーダー3.7と、が設置され、前記第4のメイン通路3.16は、前記空ボビンリターン通路B5.4に連結された箇所に第3のシフティングフォーク3.14と、第3のコードリーダー3.15と、が設置され、前記第2のメイン通路3.12は、前記第1のトランジション通路3.1に連結された箇所に第4のシフティングフォーク3.10と第4のコードリーダー3.11が設置され、前記第1のシフティングフォーク3.4と、前記第1のコードリーダー3.3と、前記第2のシフティングフォーク3.8と、前記第2のコードリーダー3.7と、前記第3のシフティングフォーク3.14と、前記第3のコードリーダー3.15と、前記第4のシフティングフォーク3.10と、前記第4のコードリーダー3.11と、がそれぞれ前記制御システムに接続されている。
【0019】
また、さらに、前記CBF空ボビンリターン通路2.2は、残糸ボビン通路と並列に連結され、前記残糸ボビン通路には残糸引き抜き装置2.3が設置されている。
【0020】
前記ワインダの単錘のボビン交換装置1は、単錘給糸ボビン循環通路と、単錘給糸ボビン循環通路に連結された前段単錘給糸ボビンリターン通路と、を備え、前記給糸ボビン処理装置2は、給糸ボビン糸端生成装置と、ボビン挿入装置と、給糸ボビン処理搬送通路と、を備える。前記給糸ボビン処理装置2は、従来技術を用いるものであり、その機能や動作原理は従来技術のものと基本的に同じであるので、その説明は繰り返さない。
【0021】
本発明のマルチ型精紡機とワインダをリンクさせたトレイ搬送装置の搬送方法の具体的な実施形態として、少なくとも3台の精紡機が、マルチ型給糸ボビン分配アセンブリ3と給糸ボビン処理装置2用の対応するトレイによって、同一のワインダの対応するワインダの単錘のボビン交換装置1にそれぞれ対応する給糸ボビンを搬送するために使用され、各精紡機がそれぞれ異なる品種の給糸ボビンを搬送し、各精紡機に配置されたフルボビンコードライタによって、搬送されたフルボビントレイに関連データを書き込み、各ワインダの単錘のボビン交換装置1が所在された単錘が対応する給糸ボビンを巻き取り、巻き取られた空ボビンは、対応するトレイに伴って、対応する精紡機の空ボビンリターン通路に戻る。
【0022】
図1から図5に示すように、本発明のマルチ型精紡機とワインダをリンクさせたトレイ搬送装置の搬送方法の一実施形態として、前記精紡機は、精紡機A4と、精紡機B5と、精紡機C6と、からなり、精紡機A4と、精紡機B5と、精紡機C6とは異なる種類の給糸ボビンを製造し、前記精紡機A4は同一のワインダに対応するワインダの単錘のボビン交換装置1に給糸ボビンを搬送するために若干のAトレイ7を使用し、前記精紡機B5は同一のワインダに対応するワインダの単錘のボビン交換装置1に給糸ボビンを搬送するために若干のBトレイ8を使用し、前記精紡機C6は同一のワインダに対応するワインダの単錘のボビン交換装置1に給糸ボビンを搬送するために若干のCトレイ9を使用する。各前記AトレイにおけるRFIDチップに個別のID番号を有し、各前記AトレイにおけるRFIDチップのID番号において同じフィールドを有し、各前記BトレイにおけるRFIDチップに個別のID番号を有し、各前記BトレイにおけるRFIDチップのID番号において同じフィールドを有し、各前記CトレイにおけるRFIDチップに個別のID番号を有し、各前記CトレイにおけるRFIDチップのID番号において同じフィールドを有し、搬送方法は、具体的に以下の同期に行うステップを含む、即ち、
ステップ1:精紡機A4で製造された給糸ボビンは、フルボビンコードライタA4.1によって関連データが書き込まれた後、フルボビン送り出し通路A4.2を介して第1のメイン通路3.2に進入し、第1のコードリーダー3.3によってコードが読み取られた後、第1のシフティングフォーク3.4によってCBFのフルボビン進入通路2.1に導入される;
ステップ2: 精紡機B5で製造された給糸ボビンは、フルボビンコードライタB5.1によって関連データが書き込まれた後、フルボビン送り出し通路B5.2を介して第2のメイン通路3.12に進入し、第4のコードリーダー3.11によってコードが読み取られた後、第4のシフティングフォーク3.10によって第1のトランジション通路3.1と第1のメイン通路3.2に導入され、その後、第1のコードリーダー3.3によってコードが読み取られた後、第1のシフティングフォーク3.4によってCBFフルボビン進入通路2.1に導入される;
ステップ3:精紡機C6で製造された給糸ボビンは、フルボビンコードライタC6.1によって関連データが書き込まれた後、フルボビン送り出し通路C6.2を介して第4のメイン通路3.16に進入し、第3のコードリーダー3.15によってコードが読み取られた後、第3のシフティングフォーク3.14によって第3のメイン通路3.13に導入され、次に第2のメイン通路3.12に進入し、第4のコードリーダー3.11によってコードが読み取られた後、第4のシフティングフォーク3.10によって第1のトランジション通路3.1と第1のメイン通路3.2に導入され、第1のコードリーダー3.3によってコードが読み取られた後、第1のシフティングフォーク3.4によってCBFフルボビン進入通路2.1に導入される。
【0023】
さらに、前記ワインダの単錘のボビン交換装置が所在された単錘を介してチーズ巻きに巻き取った後、Aトレイ7と、Bトレイ8と、Cトレイ9における給糸ボビンは、フルボビンと、残糸ボビンと、空ボビンとの3つの状態に分け、フルボビンは新たな糸端を生成して前記ワインダの単錘のボビン交換装置1に戻り、空ボビンと残糸が引き抜かれたボビンのトレイは空ボビンコードライタ2.4でコードが書き込まれて、第5のメイン通路3.6に進入し、第2のコードリーダー3.7でコードが読み取られた後、以下のステップが同期に実行される、即ち、
ステップa:Cトレイ9の空ボビンがそのまま空ボビンリターン通路C6.4に進入し、空のCトレイ9がボビン挿入装置C6.3によって空ボビンに挿入され、その後、精紡機C6に進入する;
ステップb:Aトレイ7とBトレイ8は、第2のシフティングフォーク3.8によって第2のトランジション通路3.9と第4のメイン通路3.16に導入され、第3のコードリーダー3.15によってコードが読み取られ、Bトレイ8の空ボビンは、そのまま空ボビンリターン通路B5.4に進入し、空のBトレイ8は、ボビン挿入装置B5.3によって空ボビンに挿入され、その後、精紡機B5に進入する;
ステップc:Aトレイ7は、第3のシフティングフォーク3.14によって第3のメイン通路3.13と第2のメイン通路3.12に導入された後、第4のコードリーダー3.11によってコードが読み取られ、Aトレイ7の空ボビンはそのまま空ボビンリターン通路A4.4に進入し、空のAトレイ7は、ボビン挿入装置A4.3によって空ボビンに挿入され、その後、精紡機A4に進入する
【0024】
勿論、上記の記載は本発明に対する制限ではなく、また、本発明は上記の実施例に限定されるものではなく、本技術分野の一般技術者は、本発明の実質的範囲において、変更、改良、追加や置換してもよく、それらも本発明の保護範囲に属するものである。
【符号の説明】
【0025】
1 ワインダの単錘のボビン交換装置
2 給糸ボビン処理装置
2.1 CBFフルボビン進入通路
2.2 CBF空ボビン送り出し通路
2.3 残糸引き抜き装置
2.4 空ボビンコードライタ
3 マルチ型給糸ボビン分配アセンブリ
3.1 第1のトランジション通路
3.2 第1のメイン通路
3.3 第1のコードリーダー
3.4 第1のシフティングフォーク
3.5 第6のメイン通路
3.6 第5のメイン通路
3.7 第2のコードリーダー
3.8 第2のシフティングフォーク
3.9 第2のトランジション通路
3.10 第4のシフティングフォーク
3.11 第4のコードリーダー
3.12 第2のメイン通路
3.13 第3のメイン通路
3.14 第4のシフティングフォーク
3.15 第3のコードリーダー
3.16 第4のメイン通路
4 精紡機A
4.1 フルボビンコードライタA
4.2 フルボビン送り出し通路A
4.3 ボビン挿入装置A
4.4 空ボビンリターン通路A
5 精紡機B
5.1 フルボビンコードライタB
5.2 フルボビン送り出し通路B
5.3 ボビン挿入装置B
5.4 空ボビンリターン通路B
6 精紡機C
6.1 フルボビンコードライタC
6.2 フルボビン送り出し通路C
6.3 ボビン挿入装置C
6.4 空ボビンリターン通路C
7 Aトレイ
8 Bトレイ
9 Cトレイ
図1
図2
図3
図4
図5