(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022121407
(43)【公開日】2022-08-19
(54)【発明の名称】動的熱特性評価を用いたジャンクション温度セッティング半導体素子の信頼性試験装置および方法
(51)【国際特許分類】
G01R 31/26 20200101AFI20220812BHJP
【FI】
G01R31/26 H
【審査請求】有
【請求項の数】12
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022017068
(22)【出願日】2022-02-07
(31)【優先権主張番号】10-2021-0017692
(32)【優先日】2021-02-08
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(71)【出願人】
【識別番号】503257778
【氏名又は名称】コリア エレクトロニクス テクノロジ インスティチュート
【住所又は居所原語表記】25,Saenari-ro,Bundang-gu,Seongnam-si,Gyeonggi-do 13509 Republic of Korea
(74)【代理人】
【識別番号】100091683
【弁理士】
【氏名又は名称】▲吉▼川 俊雄
(74)【代理人】
【識別番号】100179316
【弁理士】
【氏名又は名称】市川 寛奈
(72)【発明者】
【氏名】マ,ビョン ジン
【テーマコード(参考)】
2G003
【Fターム(参考)】
2G003AA01
2G003AA02
2G003AA04
2G003AA06
2G003AB16
2G003AC01
2G003AD02
2G003AH05
(57)【要約】 (修正有)
【課題】ジャンクション温度をセットして半導体素子の信頼性試験を行う場合、動的熱特性評価を利用して半導体素子の信頼性試験の正確度を高めることができる信頼性試験装置および方法を提供する。
【解決手段】半導体素子の信頼性試験に必要なジャンクション温度をセットし、セットされたジャンクション温度に対応するように実装ボード20のボード温度を維持する。駆動電流を印加して、信頼性試験中に、駆動電流からセンシング電流にスイッチングされる時点で半導体素子10から出力される出力電圧の変化量を算出して半導体素子10のジャンクション温度を算出する。また、算出したジャンクション温度がセットされたジャンクション温度に変更されるようにボード温度を調節する。
【選択図】
図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
実装ボードに実装された半導体素子に対する信頼性試験を行うことができるように、前記実装ボードのボード温度を調節する温度調節部と、
信頼性試験が行われる前記半導体素子に駆動電流またはセンシング電流を印加する電流印加部と、
前記実装ボードのボード温度を測定するボード温度測定部と、
前記駆動電流から前記センシング電流にスイッチングされる時点で前記半導体素子から出力される出力電圧の変化量を算出する電圧測定部と、
前記半導体素子の信頼性試験に必要なジャンクション温度をセットし、セットされたジャンクション温度に対応するように、前記実装ボードのボード温度を維持し、信頼性試験中に前記出力電圧の変化量から前記半導体素子のジャンクション温度を算出し、算出したジャンクション温度がセットされたジャンクション温度に変更されるように、前記温度調節部を用いてボード温度を調節する制御部と、
を含む動的熱特性評価を用いたジャンクション温度セッティング半導体素子の信頼性試験装置。
【請求項2】
前記出力電圧の変化量は、前記センシング電流に対応する基準電圧値Vrefと、駆動電流からセンシング電流にスイッチングされる時点tiでのセンシング電圧値Viとの差分値であることを特徴とする請求項1に記載の動的熱特性評価を用いたジャンクション温度セッティング半導体素子の信頼性試験装置。
【請求項3】
前記制御部は、k因子と、ジャンクション温度とボード温度の相関関係からボード温度の調節値を決定することを特徴とする請求項1に記載の動的熱特性評価を用いたジャンクション温度セッティング半導体素子の信頼性試験装置。
【請求項4】
前記制御部は、前記k因子が一定の場合、
ジャンクション温度がセットされた時点でのジャンクション温度を算出し、ジャンクション温度とボード温度の相関関係を参照して前記算出したジャンクション温度によって前記ボード温度を調節することを特徴とする請求項3に記載の動的熱特性評価を用いたジャンクション温度セッティング半導体素子の信頼性試験装置。
【請求項5】
前記制御部は、前記k因子が変更される場合、
ジャンクション温度がセットされた時点でk因子を算出し、算出したK因子によるジャンクション温度とボード温度の相関関係を修正し、修正した相関関係から前記算出したジャンクション温度によって前記ボード温度を調節することを特徴とする請求項3に記載の動的熱特性評価を用いたジャンクション温度セッティング半導体素子の信頼性試験装置。
【請求項6】
前記制御部は、信頼性試験の時間経過に伴って前記ボード温度を段階的に下降させることを特徴とする請求項4または5に記載の動的熱特性評価を用いたジャンクション温度セッティング半導体素子の信頼性試験装置。
【請求項7】
前記ボード温度測定部は、前記半導体素子が実装される前記実装ボードの一面の反対側に位置する前記実装ボードの他面の温度をボード温度として測定することを特徴とする請求項1に記載の動的熱特性評価を用いたジャンクション温度セッティング半導体素子の信頼性試験装置。
【請求項8】
前記制御部は、前記実装ボードの他面から半導体素子のジャンクションまでの動的熱特性に基づいてジャンクション温度を算出することを特徴とする請求項7に記載の動的熱特性評価を用いたジャンクション温度セッティング半導体素子の信頼性試験装置。
【請求項9】
前記制御部は、下記の数式によってジャンクション温度を算出する、
【数1】
ことを特徴とする請求項8に記載の動的熱特性評価を用いたジャンクション温度セッティング半導体素子の信頼性試験装置。
【請求項10】
前記制御部は、周期的に前記半導体素子のジャンクション温度を算出して前記ボード温度を調節することを特徴とする請求項1に記載の動的熱特性評価を用いたジャンクション温度セッティング半導体素子の信頼性試験装置。
【請求項11】
前記半導体素子は、LED,LD,VCSEL,IGBT、トランジスター、ダイオードおよびICからなる群から選ばれる少なくとも一つの素子を含むことを特徴とする請求項1に記載の動的熱特性評価を用いたジャンクション温度セッティング半導体素子の信頼性試験装置。
【請求項12】
実装ボードに実装された半導体素子の信頼性試験に必要なジャンクション温度をセットする段階と、
前記実装ボードに熱を印加して、セットされたジャンクション温度に対応するように、前記実装ボードのボード温度を維持する段階と、
駆動電流を印加して、信頼性試験中に、前記駆動電流からセンシング電流にスイッチングされる時点で前記半導体素子から出力される出力電圧の変化量を算出する段階と、
前記出力電圧の変化量から半導体素子のジャンクション温度を算出する段階と、
算出したジャンクション温度がセットされたジャンクション温度に変更されるように、前記ボード温度を調節する段階と、
を含む動的熱特性評価を用いたジャンクション温度セッティング半導体素子の信頼性試験方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、半導体素子の信頼性試験装置および方法に関し、より詳細には、ジャンクション温度をセットして半導体素子の信頼性試験を行う場合、動的熱特性評価を用いて半導体素子の信頼性試験の正確度を高めることができる動的熱特性評価を用いたジャンクション温度セッティング半導体素子の信頼性試験装置および方法に関する。
【背景技術】
【0002】
一般的に、半導体素子製造工程によって製造された半導体素子は、出荷される前に電気的特性試験、機能試験(function test)、信頼性試験などのような多様な試験を実施する。
【0003】
半導体素子のうち発光ダイオード(LED)は、効率の向上、パッケージング技術力の向上などに伴ってLED光源の普及が大きく拡大しており、その応用領域も次第に広くなっている。しかしながら、供給過剰に応じた製造メーカー間の価格競争の深化によって生存のための努力がさらに切実に要求されている。このような危機状況で、半導体素子のサイズを半導体チップのサイズレベル(CSP;chip scale package)に減らして低価格化を達成するための研究が活発に行われており、一部の製品は、すでにディスプレイのBLU(Back Light Unit)などに採択されている。
【0004】
このようなLEDは、ダイオードのジャンクション温度によって寿命などの信頼性が大きく左右されることはよく知られた事実である。したがって、LEDのような半導体素子の信頼性試験において、ジャンクション温度の精密測定および熱管理が大変重要な要素である。
【0005】
ここで、ジャンクション温度を推定する方法としては、
図1に示されたように、信頼性試験装置のチャンバー内部の温度Taを測定する方法と、半導体素子10の場合、パッケージの上部に露出したソルダーポイント(solder point)の温度Tsを測定する方法がある。
【0006】
まず、チャンバー内部の温度Taを測定し、ジャンクションからチャンバー内部までの熱抵抗Rja(K/W)を通じてジャンクション温度を推定できる。
【0007】
次に、半導体素子の場合、パッケージの上部に露出したソルダーポイントの温度Tsを測定し、ジャンクションからソルダーポイントまでの熱抵抗Rjs(K/W)を通じてジャンクション温度を推定できる。
【0008】
このように推定したジャンクション温度に基づいて半導体素子の信頼性試験装置は、信頼性試験を行う間に、半導体素子がジャンクション温度を維持できるように、チャンバーの内部温度をセットする方法が主に使用されている。
【0009】
しかしながら、セットされた温度にチャンバーの内部温度を一定に維持しても、
図7のように、長時間進行される信頼性試験において半導体素子の実際ジャンクション温度が変化する。すなわち、チャンバーの内部温度を一定に維持する場合、半導体素子のジャンクション温度は、時間の経過につれて増加する傾向を示す。したがって、チャンバーの内部温度を一定に維持することでは、半導体素子の信頼性試験の正確度を高めることができない。
【0010】
チャンバーの内部温度をセットする方法は、チャンバーのサイズや半導体素子の構造がチャンバーの内部温度セッティングに考慮されないため、半導体素子の信頼性試験の正確度を低下させることができる。
【0011】
チャンバーの内部温度をセットする方法は、半導体素子がLEDである場合に発生する光出力ドループ(droop)、熱抵抗の非線形性などに起因して、半導体素子の信頼性試験の正確度を低下させることができる。
【0012】
また、半導体素子のサイズが半導体チップのサイズレベルである場合、ソルダーポイントを定義することが非常に難しく、温度センサーの付着正確度によるジャンクション温度推定値の偏差がさらに大きくなるので、温度センサーを通じて推定したジャンクション温度にも誤差が発生することがある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0013】
【特許文献1】韓国特許登録第10-1869804号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0014】
したがって、本発明の目的は、ジャンクション温度Tjをセットして半導体素子の信頼性試験を行う場合、動的熱特性評価を用いて半導体素子の信頼性試験の正確度を高めることができる動的熱特性評価を用いたジャンクション温度セッティング半導体素子の信頼性試験装置および方法を提供することにある。
【0015】
本発明の他の目的は、半導体素子のサイズに関係なく、半導体素子が実装される実装ボードの温度Tbの調節を通じてジャンクション温度Tjを一定に維持して、半導体素子の信頼性試験の正確度を高めることができる動的熱特性評価を用いたジャンクション温度セッティング半導体素子の信頼性試験装置および方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0016】
上記目的を達成するために、本発明は、実装ボードに実装された半導体素子に対する信頼性試験を行うことができるように、前記実装ボードのボード温度を調節する温度調節部と、信頼性試験が行われる前記半導体素子にセンシング電流を印加する電流印加部と、前記実装ボードのボード温度を測定するボード温度測定部と、前記センシング電流の印加後に前記半導体素子のジャンクションで温度の変化が発生する一定時点で前記センシング電流に対して前記半導体素子から出力される出力電圧の変化量を算出する電圧測定部と、前記半導体素子の信頼性試験に必要なジャンクション温度をセットし、セットされたジャンクション温度に対応するように前記実装ボードのボード温度を維持し、信頼性試験中に前記出力電圧の変化量から前記半導体素子のジャンクション温度を算出し、算出したジャンクション温度がセットされたジャンクション温度に変更されるように、前記温度調節部を用いてボード温度を調節する制御部と、を含む動的熱特性評価を用いたジャンクション温度セッティング半導体素子の信頼性試験装置を提供する。
【0017】
前記出力電圧の変化量は、前記センシング電流に対応する基準電圧値Vrefと、駆動電流からセンシング電流にスイッチングされる時点tiでのセンシング電圧値Viとの差分値である。
【0018】
前記制御部は、k因子と、ジャンクション温度とボード温度の相関関係からボード温度の調節値を決定できる。
【0019】
前記制御部は、前記k因子が一定の場合、ジャンクション温度がセットされた時点でのジャンクション温度を算出し、ジャンクション温度とボード温度の相関関係を参照して前記算出したジャンクション温度によって前記ボード温度を調節できる。
【0020】
前記制御部は、前記k因子が変更される場合、ジャンクション温度がセットされた時点でk因子を算出し、算出したK因子によるジャンクション温度とボード温度の相関関係を修正し、修正した相関関係から前記算出したジャンクション温度によって前記ボード温度を調節できる。
【0021】
前記制御部は、信頼性試験の時間経過に伴って前記ボード温度を段階的に下降させることができる。
【0022】
前記ボード温度測定部は、前記半導体素子が実装される前記実装ボードの一面の反対側に位置する前記実装ボードの他面の温度をボード温度として測定できる。
【0023】
前記制御部は、前記実装ボードの他面から半導体素子のジャンクションまでの動的熱特性に基づいてジャンクション温度を算出できる。
【0024】
前記制御部は、下記の数式によってジャンクション温度を算出できる。
【0025】
【0026】
前記制御部は、周期的に前記半導体素子のジャンクション温度を算出して前記ボード温度を調節できる。
【0027】
前記半導体素子は、LED、LD、VCSEL、IGBT、トランジスター、ダイオードおよびICからなる群から選ばれる少なくとも一つの素子を含んでもよい。
【0028】
また、本発明は、実装ボードに実装された半導体素子の信頼性試験に必要なジャンクション温度をセットする段階と、前記実装ボードに熱を印加して、セットされたジャンクション温度に対応するように、前記実装ボードのボード温度を維持する段階と、信頼性試験中に、前記半導体素子にセンシング電流を印加した後、前記半導体素子のジャンクションで温度の変化が発生する一定時点で前記センシング電流に対して前記半導体素子から出力される出力電圧の変化量を算出する段階と、前記出力電圧の変化量から半導体素子のジャンクション温度を算出する段階と、算出したジャンクション温度がセットされたジャンクション温度に変更されるように、前記チャンバーに印加される熱を調節して前記ボード温度を調節する段階と、を含む動的熱特性評価を用いたジャンクション温度セッティング半導体素子の信頼性試験方法を提供する。
【発明の効果】
【0029】
本発明によれば、半導体素子のジャンクション温度Tjのモニタリングを通じて半導体素子が実装される実装ボードの温度Tb(ボード温度)を調節することによって、セットされたジャンクション温度Tjを一定に維持できる。すなわちジャンクション温度Tjをセットして半導体素子の信頼性試験を行う場合、半導体素子のジャンクション温度Tjを動的熱特性方式で算出し、ジャンクション温度Tjとボード温度Tb間の相関関係を通じてボード温度Tbを調節することによって、セットされたジャンクション温度を一定に維持できる。
【0030】
したがって、ジャンクション温度をセットして半導体素子の信頼性試験を行う場合、動的熱特性評価を用いて半導体素子の信頼性試験の正確度を高めることができる。
【0031】
ボード温度Tbを調節するために、半導体素子のジャンクション温度Tjをモニタリングする場合、駆動電流からセンシング電流にスイッチングされる時点tiでのセンシング電圧値Viのみを測定すればよいので、出力電圧の変化量ΔVを迅速に算出できる。これによって、出力電圧の変化量ΔVから半導体素子のジャンクション温度Tjを迅速に算出できるので、セットされたジャンクション温度に対応するようにボード温度Tbの調節を迅速に行うことができる。
【0032】
また、ボード温度Tbは、実装ボードを用いて測定するので、半導体素子のサイズによってソルダーポイントの定義や温度センサーの付着正確度に関係なく、ボード温度Tbを正確に測定できる。
【図面の簡単な説明】
【0033】
【
図1】実装ボードに実装された半導体素子を示す例示図である。
【
図2】本発明の実施形態による動的熱特性評価を用いたジャンクション温度セッティング半導体素子の信頼性試験装置を示す図である。
【
図5】
図2の信頼性試験装置を用いた信頼性試験方法によるフローチャートである。
【
図6】
図3の信頼性試験方法による時間に対する出力電圧の変化を示すグラフである。
【
図7】ボード温度セッティング方式におけるジャンクション温度の変化を示すグラフである。
【
図8】ジャンクション温度セッティング方式におけるジャンクション温度の変化を示すグラフである。
【発明を実施するための形態】
【0034】
下記の説明では、本発明の実施形態を理解するのに必要な部分のみが説明され、その他の部分の説明は、本発明の要旨を不明にしない範囲で省略されることに留意しなければならない。
【0035】
以下で説明される本明細書および請求範囲に使用される用語や単語は、通常的や辞書的な意味に限定して解すべきものではなく、発明者は、自分の発明を最善の方法で説明するために用語の概念として適切に定義できるという原則に基づいて本発明の技術的思想に符合する意味や概念として解すべきである。したがって、本明細書に記載された実施形態と図面に示された構成は、本発明の好適な実施形態に過ぎず、本発明の技術的思想を全部表すものではないので、本出願時点においてこれらを代替できる多様な均等物と変形例がありえることを理解しなければならない。
【0036】
以下、添付の図面を参照して本発明の実施形態をより詳細に説明する。
【0037】
図1は、実装ボードに実装された半導体素子を示す例示図である。
【0038】
図1を参照すると、半導体素子10は、実装ボード20に実装された形態で具現される。半導体素子10は、下部面に形成された金属バンプ13を介して実装ボード20にフリップチップボンディング方式で接合される。実装ボード20は、下部面に金属バンプ13が接合される電極パッド23が形成されている。
【0039】
半導体素子10は、実装ボード20に実装された状態で信頼性試験装置用チャンバー(
図2の30)に投入されて、信頼性試験が行われてもよい。半導体素子10は、LED、LD、VCSEL、IGBT、トランジスター、ダイオードおよびICからなる群から選ばれる少なくとも一つの素子を含む。
【0040】
または、半導体素子10が実装された実装ボード20は、ホットプレート(hot plate)の上に搭載された状態で信頼性試験が行われてもよい。すなわち実装ボード20のボード温度Tbは、チャンバーまたはホットプレートを介して供給される熱により調節できる。
【0041】
半導体素子10のジャンクション温度は、従来、チャンバー内部の温度Taまたはソルダーポイントの温度Tsに基づいて算出した。
【0042】
しかしながら、本実施形態では、半導体素子10のジャンクション温度をボード温度Tbに基づいて算出する。ここで、ボード温度Tbは、半導体素子10が実装される実装ボード20の一面の反対側に位置する実装ボード20の他面の温度を意味する。ジャンクション温度は、実装ボード20の他面から半導体素子10のジャンクションまでの動的熱特性に基づいて算出する。
【0043】
以下、このような本実施形態による半導体素子10の信頼性試験装置について
図2~
図4を参照して説明する。ここで、
図2は、本発明の実施形態に係る動的熱特性評価を用いたジャンクション温度セッティング半導体素子10の信頼性試験装置を示す図である。また、
図3および
図4は、
図2のチャンバー30の内部を示す写真である。
【0044】
本実施形態に係る信頼性試験装置100は、半導体素子10が有する動的熱特性を用いて製造工程が完了した半導体素子10に対する信頼性試験を行う。
【0045】
ここで、動的熱特性は、半導体素子10に入力される駆動電流により半導体素子10の温度が上昇すると、温度の上昇に反比例して出力電圧が低下する特性をいう。反対に、動的熱特性は、半導体素子10に入力される駆動電流により半導体素子10の温度が下降すると、温度の下降に反比例して出力電圧が上昇する特性をいう。すなわち動的熱特性は、半導体素子10に入力される駆動電流による出力電圧が変化する特性をいう。
【0046】
信頼性試験装置100による半導体素子10の信頼性評価は、製造工程が完了した全体の半導体素子10に対して行ったり、製造された半導体素子10のうちサンプリングした半導体素子10に対して行うことができる。
【0047】
このような本実施形態に係る信頼性試験装置100は、ジャンクション温度セッティングを基盤とするボード温度の調節を通じて半導体素子10に対する信頼性試験を行う。
【0048】
このような本実施形態に係る信頼性試験装置100は、温度調節部50、電流印加部60、ボード温度測定部70、電圧測定部80および制御部90を含む。ここで、温度調節部50は、実装ボード20に実装された半導体素子10に対する信頼性試験を行うことができるように、実装ボード20のボード温度を調節する。電流印加部60は、信頼性試験が行われる半導体素子10に駆動電流またはセンシング電流を印加する。ボード温度測定部70は、実装ボード20のボード温度を測定する。電圧測定部80は、駆動電流からセンシング電流にスイッチングされる時点で半導体素子10から出力される出力電圧の変化量を算出する。制御部90は、半導体素子10の信頼性試験に必要なジャンクション温度をセットし、セットされたジャンクション温度に対応するように実装ボードのボード温度を維持する。また、制御部90は、信頼性試験中に出力電圧の変化量から半導体素子10のジャンクション温度を算出し、算出したジャンクション温度がセットされたジャンクション温度に変更されるように、温度調節部50を用いてボード温度を調節する。
【0049】
このように、本実施形態に係る信頼性試験装置100は、信頼性試験時間中にチェック周期によって周期的に半導体素子10のジャンクション温度を算出してボード温度を調節する。すなわち半導体素子10のジャンクション温度のモニタリングを通じて半導体素子10が実装される実装ボード20のボード温度を調節することによって、セットされたジャンクション温度を一定に維持できる。すなわちジャンクション温度をセットして半導体素子10の信頼性試験を行う場合、半導体素子10のジャンクション温度を動的熱特性評価を利用して算出し、算出したジャンクション温度とボード温度間の相関関係を通じてボード温度を調節することによって、セットされたジャンクション温度を一定に維持できる。
【0050】
したがって、ジャンクション温度をセットして半導体素子10の信頼性試験を行う場合、動的熱特性評価を利用して半導体素子10の信頼性試験の正確度を高めることができる。
【0051】
また、ボード温度は、実装ボード20を用いて測定するので、半導体素子10のサイズによってソルダーポイントの定義や温度センサーの付着正確度に関係なく、ボード温度を正確に測定できる。
【0052】
以下、このような本実施形態に係る信頼性試験装置100について具体的に説明する。
【0053】
半導体素子10が実装された実装ボード20は、チャンバー30に投入されるとき、チャンバー30に設けられたテストボード40に実装された形態で投入される。半導体素子10は、テストボード40を介して信頼性試験による電気的シグナルを入力され、出力できる。また、電流印加部60および電圧測定部80は、テストボード40を介して半導体素子10に電気的に連結される。ボード温度測定部70は、実装ボード20に直接連結される。テストボード40には、
図3および
図4に示されたように、半導体素子10が実装ボード20を介して複数個が実装されて、信頼性試験が行われてもよい。
【0054】
温度調節部50は、実装ボード20に実装された半導体素子10が投入されて信頼性試験が行われるチャンバー30に投入される熱を調節して、実装ボード20のボード温度を調節できる。すなわち温度調節部50は、チャンバー30に投入される熱を調節して、ボード温度を調節する。温度調節部50は、ヒーターによりチャンバー30の内部を直接加熱したり、チャンバー30の内部に熱風を供給して加熱できる。
【0055】
なお、チャンバーの代わりに、ホットプレートを使用する場合、温度調節部50は、実装ボード20が搭載されるホットプレートの熱を調節して、実装ボード20のボード温度を調節できる。
【0056】
電流印加部60は、半導体素子10に電流を印加するものの、駆動電流またはセンシング電流を印加する。電流印加部60は、半導体素子10の動作に必要な電流を印加する手段であり、通常の電源供給装置であってもよい。電流印加部60は、制御部90の制御によって駆動電流を印加しながら信頼性試験を行う一定時点に半導体素子10にセンシング電流を印加する。
【0057】
ボード温度測定部70は、実装ボード20のボード温度を測定する。
【0058】
電圧測定部80は、駆動電流からセンシング電流にスイッチングされる時点で半導体素子10から出力される出力電圧の変化量を算出する。
【0059】
電圧測定部80は、次のように出力電圧の変化量を算出できる。すなわち電圧測定部80は、一定時点に駆動電流をセンシング電流にスイッチングした後、センシング電流に対して半導体素子10から出力される出力電圧の変化量を算出する。ここで、出力電圧の変化量は、センシング電流に対応する基準電圧値Vrefと、駆動電流からセンシング電流にスイッチングされる時点tiでのセンシング電圧値Viとの差分値である。
【0060】
すなわち、電圧測定部80は、駆動電流からセンシング電流にスイッチングされる時点tiでのセンシング電圧値Viを測定する。基準電圧値Vrefは、センシング電流に対する基準電圧値であり、デフォルト形態で提供されたり、センシング電圧を測定する時点で測定できる。
【0061】
この際、一定時点は、信頼性試験時間内に設定され、信頼性試験時間内で複数回設定されてもよい。複数回は、周期的または非周期的に設定されてもよい。例えば信頼性試験は、1000時間以上行われてもよい。
【0062】
電圧測定部80は、ジャンクション温度の変化に対応する出力電圧の変化量の算出に必要なセンシング電圧値Viと基準電圧値Vrefを測定するための電圧計を含んでもよい。
【0063】
ここで、基準電圧値Vrefは、デフォルト形態で提供が可能なので、電圧測定部80は、駆動電流からセンシング電流にスイッチングされる時点tiでのセンシング電圧値Viのみを測定すればよいので、出力電圧の変化量を迅速に算出できる。
【0064】
また、制御部90は、信頼性試験装置100の全般的な制御動作を行うマイクロプロセスを含む。制御部90は、半導体素子10が有する動的熱特性を用いてセットされたジャンクション温度に基づいて信頼性試験を行う。すなわち制御部90は、電圧測定部80で受信される出力電圧の変化量を活用して、セットされたジャンクション温度を維持しつつ、半導体素子10の信頼性試験を行う。
【0065】
なお、本実施形態では、電圧測定部80で出力電圧の変化量を算出する例を開示したが、これに限定されるものではない。例えば制御部90が基準電圧値Vrefを保存している場合、電圧測定部80からセンシング電圧値Viを受信して、出力電圧の変化量を算出できる。または、制御部90は、電圧測定部80から基準電圧値Vrefとセンシング電圧値Viを受信して、出力電圧の変化量を算出できる。
【0066】
制御部90は、電圧測定部80で測定される出力電圧を活用して次に数式1によってジャンクション温度Tjを算出できる。数式1は、半導体素子10がLEDである場合を例示した。
【0067】
【0068】
LEDのような半導体素子10は、熱が発生すると、次第に電圧が低下する現象が発生する。一般的に、半導体素子10におけるpnジャンクション温度は、電圧と相関関係があるので、電圧を正確に測定できると、ジャンクション温度を数式1を用いて正確に算出できる。
【0069】
LEDでは、一般的に温度と電圧の関係値をk因子と言い、通常的に知られた方法で測定が可能である。一般的に、k因子の概略的な値は、-2~-1.0mV/℃であることが知られている。
【0070】
したがって、測定した出力電圧の変化量ΔV、ボード温度Tbおよびk因子(k)を数式1に代入することによって、制御部90は、半導体素子10のジャンクション温度Tjを算出できる。
【0071】
制御部90は、次のようにセットされたジャンクション温度に基づいて信頼性試験を行うことができる。すなわち制御部90は、半導体素子10の信頼性試験に必要なジャンクション温度をセットし、セットされたジャンクション温度に対応するように実装ボードのボード温度を維持する。制御部90は、信頼性試験中に出力電圧の変化量から半導体素子10のジャンクション温度Tjを算出する。また、制御部90は、算出したジャンクション温度Tjがセットされたジャンクション温度に変更されるように、温度調節部50を用いてボード温度Tbを調節することによって、セットされたジャンクション温度での半導体素子10に対する信頼性試験を正確に行うことができる。
【0072】
ここで、算出したジャンクション温度Tjによってボード温度Tbを調節するというのは、算出したジャンクション温度Tjがセットされたジャンクション温度より低い場合に、制御部90が既定のボード温度Tbをジャンクション温度とボード温度Tbの相関関係を参照して上昇させることを意味する。反対に、算出したジャンクション温度Tjがセットされたジャンクション温度より高い場合に、制御部90が既定のボード温度Tbをジャンクション温度とボード温度Tbの相関関係を参照して下降させることを意味する。一般的に、セットされたジャンクション温度で信頼性試験を行う場合、ボード温度Tbの調節は、前者よりは後者の場合がさらに多く発生する。
【0073】
制御部90は、k因子と、ジャンクション温度Tjとボード温度Tbの相関関係からボード温度Tbの調節値を決定できる。
【0074】
例えば、k因子が一定の場合、制御部90は、ジャンクション温度がセットされた時点でのジャンクション温度Tjを算出する。制御部90は、ジャンクション温度Tjとボード温度Tbの相関関係を参照して算出したジャンクション温度Tjによってボード温度Tbを調節する。制御部90は、数秒以内にジャンクション温度Tjの算出とボード温度Tbの調節を行うことができる。
【0075】
k因子が変更される場合、制御部90は、ジャンクション温度がセットされた時点でk因子を算出し、算出したK因子によるジャンクション温度Tjとボード温度Tbの相関関係を修正し、修正した相関関係から算出したジャンクション温度Tjによってボード温度Tbを調節する。
【0076】
制御部90は、信頼性試験の時間経過に伴ってボード温度Tbを段階的に下降させることができる。すなわちセットされたジャンクション温度に対応するボード温度Tbで信頼性試験を行う間に、ボード温度Tbを一定に維持する場合、
図7に示されたように、半導体素子10が劣化し、実際ジャンクション温度が増加することができる。
【0077】
したがって、セットされたジャンクション温度に基づいて信頼性試験を行っても、ボード温度Tbを一定に維持する場合、実際ジャンクション温度が増加するので、セットされたジャンクション温度による信頼性試験を正確に行うことができない。
【0078】
他方で、本実施形態では、セットされたジャンクション温度に基づいて信頼性試験を行うものの、
図8に示されたように、制御部90は、一定時点で周期的に実際ジャンクション温度を算出し、算出したジャンクション温度がセットされたジャンクション温度に変更され得るように、ボード温度Tbを調節することによって、セットされたジャンクション温度による信頼性試験を正確に行うことができる。この際、制御部90は、信頼性試験の時間経過に伴ってボード温度Tbを段階的に下降させることができる。
【0079】
以下、このような本実施形態に係る信頼性試験装置100を用いた信頼性試験方法を
図2~
図6を参照して説明する。ここで、
図5は、
図2の信頼性試験装置100を用いた信頼性試験方法によるフローチャートである。
【0080】
まず、段階S10で、制御部90は、実装ボード20に実装された半導体素子10の信頼性試験に必要なジャンクション温度をセットする。
【0081】
次に、段階S20で、制御部90は、実装ボード20が投入されたチャンバー30に熱を印加して、セットされたジャンクション温度に対応するように実装ボード20のボード温度を維持する。
【0082】
次に、段階S30で、制御部90は、半導体素子10に対する信頼性試験を行う。信頼性試験は、例えば半導体素子10がLEDである場合に、Tj=150℃での加速寿命試験を含んでもよい。加速寿命試験は、1Aの駆動電流を3000時間の間印加する定電流駆動条件で行われてもよい。
【0083】
次に、信頼性試験中に、段階S40で、制御部90は、チェック周期になったか否かを判断する。ここで、チェック周期は、半導体素子10のジャンクション温度Tjを算出し、算出したジャンクション温度Tjとセットされたジャンクション温度とを比較してボード温度Tbを調節する周期である。
【0084】
段階S40での判断結果、チェック周期でない場合、段階S80で、制御部90は、信頼性試験の終了可否を判断する。
【0085】
段階S40での判断結果、チェック周期である場合、段階S50で、制御部90は、半導体素子10にセンシング電流を印加した後、半導体素子10から出力される出力電圧の変化量を電圧測定部80から受信する。この際、電圧測定部80は、駆動電流からセンシング電流にスイッチングされる時点で半導体素子10から出力される出力電圧の変化量を算出する。
【0086】
なお、制御部90が基準電圧値Vrefを保存している場合、電圧測定部80からセンシング電圧値Viを受信して出力電圧の変化量を算出できる。または、制御部90は、電圧測定部80から基準電圧値Vrefとセンシング電圧値Viを受信して出力電圧の変化量を算出できる。
【0087】
次に、段階S60で、制御部90は、算出した出力電圧の変化量から半導体素子10のジャンクション温度Tjを算出する。
【0088】
この際、半導体素子10のジャンクション温度Tjは、
図6に示されたように、センシング電圧による出力電圧の変化条件で算出できる。ここで、
図6は、
図3の信頼性試験方法による時間に対する出力電圧の変化を示すグラフである。
【0089】
図6では、信頼性試験が行われる時間中に2回の一定時点t
1、t
2で出力電圧の変化量を算出する例を開示したが、これに限定されるものではない。ここで、一定時点は、1000時間であってもよく、これに限定されるものではない。
【0090】
半導体素子10に対する信頼性試験中に1次特定時刻に、1mAのセンシング電流にスイッチングする。この際、センシング電流にスイッチングされても、半導体素子10は、まだ冷却される時間がないので、センシング電流に対する期待電圧値よりも低い電圧値を有した後、半導体素子10が冷却されるにつれて、期待電圧値に上昇する。この際、1次特定時刻は、1000時間t1となる時刻である。
【0091】
ここで、1mAのセンシング電流を使用した理由は、次のとおりである。駆動電流1Aに対してセンシング電流1mAを半導体素子に印加する場合、安定したセンシング電圧値を読み出すことができ、駆動電流に対して十分に小さいので、熱的特性評価において無視が可能なためである。本実施形態では、センシング電流として1mAを例示したが、これに限定されるものではない。
【0092】
電圧測定部80は、駆動電流からセンシング電流にスイッチングされる時点t1のセンシング電圧値V1を測定する。また、電圧測定部80は、センシング電流に対応する基準電圧値Vrefと、測定されたセンシング電圧値V1との差から出力電圧の変化量ΔV1を算出する。
【0093】
制御部90は、ボード温度測定部70で測定されたボード温度Tbを受信する。
【0094】
また、制御部90は、出力電圧の変化量ΔV1、ボード温度Tbおよびk因子を数式1に代入して、実際ジャンクション温度Tjを算出できる。
【0095】
1次特定時刻に実際ジャンクション温度を算出する方式と同じ方式で、制御部は、2次特定時刻t2に、出力電圧の変化量ΔV2を基盤として実際ジャンクション温度Tjを算出できる。この際、2次特定時刻は、2000時間となる時刻である。
【0096】
次に、段階S70で、制御部90は、算出したジャンクション温度Tjがセットされたジャンクション温度に変更されるようにチャンバー30に印加される熱を調節してボード温度Tbを調節する。すなわち信頼性試験がセットされたジャンクション温度で行われ得るように、ボード温度Tbを調節する。
【0097】
以下、このようにジャンクション温度セッティング条件に信頼性試験を行う場合、ボード温度Tbを調節する理由を
図7および
図6を参照して説明する。ここで、
図7は、ボード温度セッティング方式におけるジャンクション温度の変化を示すグラフである。また、
図8は、ジャンクション温度セッティング方式におけるジャンクション温度の変化を示すグラフである。
【0098】
まず、セットされたジャンクション温度に対応するボード温度Tbで信頼性試験を行う間に、ボード温度Tbを一定に維持する場合、
図7に示されたように、セットされたジャンクション温度を維持せず、チャンバー30を介して半導体素子10に印加される熱と駆動電流による発熱などによって半導体素子10が劣化して、実際ジャンクション温度が増加する。
【0099】
すなわち信頼性試験が長時間行われるので、チャンバー30と実装ボード20を介して半導体素子10に熱的ストレスが継続的に印加される場合、半導体素子10がセットされたジャンクション温度を維持できない。
【0100】
従って、セットされたジャンクション温度に基づいて信頼性試験を行っても、ボード温度Tbを一定に維持する場合、実際ジャンクション温度が増加するので、セットされたジャンクション温度による信頼性試験を正確に行うことができない。
【0101】
他方で、本実施形態では、セットされたジャンクション温度に基づいて信頼性試験を行うものの、
図8に示されたように、制御部90は、一定時点で周期的に実際ジャンクション温度Tjを算出し、算出したジャンクション温度Tjがセットされたジャンクション温度に変更され得るようにボード温度Tbを調節することによって、セットされたジャンクション温度による信頼性試験を正確に行うことができる。この際、制御部90は、信頼性試験の時間経過に伴ってボード温度Tbを段階的に下降させることができる。
【0102】
段階S80で、制御部90は、信頼性試験の終了可否を判断する。先立って段階S40での判断結果、チェック周期でない場合、段階S80で、制御部90は、信頼性試験の終了可否を判断する。段階S80で、制御部90は、信頼性試験時間が終了した場合、信頼性試験を終了できる。または、制御部90は、設定された異常事態やユーザから信頼性試験終了シグナルを受信した場合、信頼性試験を終了できる。
【0103】
段階S80での判断結果、信頼性試験が終了しない場合、制御部90は、段階S30から再び行う。
【0104】
また、段階S80での判断結果、信頼性試験時間が終了した場合、制御部90は、信頼性試験を終了する。
【0105】
なお、本明細書と図面に開示された実施例は、理解を助けるために特定例を提示したものに過ぎず、本発明の範囲を限定しようとするものではない。ここに開示された実施例以外にも、本発明の技術的思想に基づく他の変形例が実施可能であるということは、本発明の属する技術分野における通常の知識を有する者にとって自明なものである。
【符号の説明】
【0106】
10 半導体素子
13 金属バンプ
20 実装ボード
23 電極パッド
30 チャンバー
40 テストボード
50 温度調節部
60 電流印加部
70 ボード温度測定部
80 電圧測定部
90 制御部
100 信頼性試験装置