(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022121434
(43)【公開日】2022-08-19
(54)【発明の名称】センサユニット
(51)【国際特許分類】
H01H 35/00 20060101AFI20220812BHJP
【FI】
H01H35/00 E
H01H35/00 R
【審査請求】有
【請求項の数】11
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022089362
(22)【出願日】2022-06-01
(62)【分割の表示】P 2021150982の分割
【原出願日】2017-09-27
(71)【出願人】
【識別番号】000129253
【氏名又は名称】株式会社キーエンス
(74)【代理人】
【識別番号】110003281
【氏名又は名称】特許業務法人大塚国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】山崎 健太郎
(72)【発明者】
【氏名】田頭 剛
(57)【要約】
【課題】閾値と物理量とともに他の情報を同時に表示するセンサユニットを提供すること。
【解決手段】センサユニットは第一表示態様においてドットマトリクス表示部に閾値と物理量を表示させ、第二表示態様においてドットマトリクス表示部に物理量と異なり、かつ、閾値とも異なる追加情報(例:パワーモードなど)を物理量および閾値と一緒に表示させる。第二表示態様における閾値の第三表示領域303の面積は、第一表示態様における閾値の第二表示領域302の面積よりも小さい。第二表示態様における情報の第四表示領域304の面積は、第二表示領域302の面積を削減することで確保される。
【選択図】
図9
【特許請求の範囲】
【請求項1】
発光素子と、
前記発光素子により発光された検出光を受光して、受光量に応じた受光信号を出力する受光素子と、
前記受光素子から出力された受光信号に基づいて受光量を表示するドットマトリクス表示部と、
前記受光素子から出力された受光信号に基づく受光量と閾値との比較結果を出力する出力部と、
前記閾値の調整操作を受け付ける操作部と、
前記ドットマトリクス表示部を制御する制御部と、を有し、
前記制御部は、表示画面として前記ドットマトリクス表示部に前記閾値と前記受光素子から出力された受光信号に基づく受光量とを表示させるように構成されており、
前記ドットマトリクス表示部は、前記表示画面からメニューを表示する表示状態に移行可能であり、前記メニューは、前記表示画面から移行する第一設定メニューと前記表示画面から移行する第二設定メニューとを含み、前記第一設定メニューは、ユーザ操作に応じて順次切り替えながら表示される簡易設定項目を有し、当該簡易設定項目の一つは言語設定であり、前記第二設定メニューは、前記第一設定メニューにおける前記言語設定を通じて設定された言語で表示される詳細設定項目であってユーザ操作に応じて順次切り替えながら表示される複数の設定項目を有することを特徴とする光電スイッチ。
【請求項2】
前記第二設定メニューは、階層型のメニュー構造を有しており、
前記第二設定メニューは、前記階層型のメニュー構造における上位階層に位置する第一階層設定メニューと、前記階層型のメニュー構造における下位階層に位置する第二階層設定メニューとを有し、
前記第一階層設定メニューは、前記詳細設定項目として、前記言語設定により設定された言語で、ユーザ操作に応じて順次切り替えながら表示される複数の設定項目を有し、当該複数の設定項目の一つは、前記第一階層設定メニューから前記第二階層設定メニューに移行するかどうかを選択するための設定項目であり、
前記第二階層設定メニューは、前記第一階層設定メニューから前記第二階層設定メニューに移行すると、前記詳細設定項目として、前記言語設定により設定された言語で、ユーザ操作に応じて順次切り替えながら表示される複数の設定項目を有することを特徴とする請求項1に記載の光電スイッチ。
【請求項3】
前記第一階層設定メニューは、パワーモードを切り替えるための設定項目を含むことを特徴とする請求項2に記載の光電スイッチ。
【請求項4】
前記第一階層設定メニューは、検知結果の出力方法を選択するための設定項目を含むことを特徴とする請求項2または3に記載の光電スイッチ。
【請求項5】
前記第一設定メニューは、検知結果の出力方法を選択するための設定項目を含むことを特徴とする請求項4に記載の光電スイッチ。
【請求項6】
前記言語設定は、前記第一設定メニューの設定項目であるとともに、前記第二設定メニューにおける前記第二階層設定メニューの設定項目でもあることを特徴とする請求項2~5のいずれか一項に記載の光電スイッチ。
【請求項7】
前記言語設定は、選択対象の言語にアルファベットの言語と漢字の言語を含むことを特徴とする請求項1~6のいずれか一項に記載の光電スイッチ。
【請求項8】
前記制御部は、前記言語設定が言語を設定するための設定項目であることを示す表記を複数の言語で表示することを特徴とする請求項1~7のいずれか一項に記載の光電スイッチ。
【請求項9】
前記第一設定メニューは、前記詳細設定項目の一つとして、前記メニューを表示する状態から、前記表示画面に戻ることを指示するための設定項目を含むことを特徴とする請求項1~8のいずれか一項に記載の光電スイッチ。
【請求項10】
前記操作部は、さらに、前記表示画面から前記メニューを表示する状態に移行する際に操作されるボタンを含み、
前記制御部は、前記表示画面を表示する表示状態において、前記ボタンが短押しされると、前記第一設定メニューを表示し、前記表示画面を表示する表示状態において、前記ボタンが長押しされると、前記第二設定メニューを表示することを特徴とする請求項1~9のいずれか一項に記載の光電スイッチ。
【請求項11】
前記制御部は、前記表示画面を表示する表示状態において、前記受光量と前記閾値とを数値で表示するとともに、前記閾値を閾値表示領域に表示することを特徴とする請求項1~10のいずれか一項に記載の光電スイッチ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、光電スイッチなどのセンサユニットに関する。
【背景技術】
【0002】
工場において生産される製品(ワーク)はベルトコンベイヤーなどの搬送装置によって搬送され、光電スイッチによって所定の場所に到着したことを検知される。光電スイッチは、投光素子と受光素子を有し、投光素子からの光を受光素子が受光し、受光量が閾値を超えているかどうかに応じてワークの有無を判定する。そのため、光電スイッチは受光量や閾値を表示する7セグメントのLED表示器を有指していた(特許文献1)。特許文献2、3によれば光電スイッチの表示器としてドットマトリクス表示器を採用することが提案されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2005-210720号公報
【特許文献2】特開2015-81869号公報
【特許文献3】特開2015-81870号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1のようにスリム型のセンサユニットでは7セグメントLEDが主流であったが、特許文献2、3のように大型のセンサユニットではドットマトリックス方式のディスプレイを採用可能であった。ここで、スリム型のセンサユニットにおいてもドットマトリックス方式のディスプレイを採用できれば表示の自由度が増す。センサユニットは閾値と受光量などの物理量とを同時に表示するが、これら以外の追加情報(例:動作モードを示す情報など)も同時に表示することが望まれることもある。そこで、本発明は、閾値と物理量とともに他の情報を同時に表示するセンサユニットを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明は、たとえば、
発光素子と、
前記発光素子により発光された検出光を受光して、受光量に応じた受光信号を出力する受光素子と、
前記受光素子から出力された受光信号に基づいて受光量を表示するドットマトリクス表示部と、
前記受光素子から出力された受光信号に基づく受光量と閾値との比較結果を出力する出力部と、
前記閾値の調整操作を受け付ける操作部と、
前記ドットマトリクス表示部を制御する制御部と、を有し、
前記制御部は、表示画面として前記ドットマトリクス表示部に前記閾値と前記受光素子から出力された受光信号に基づく受光量とを表示させるように構成されており、
前記ドットマトリクス表示部は、前記表示画面からメニューを表示する表示状態に移行可能であり、前記メニューは、前記表示画面から移行する第一設定メニューと前記表示画面から移行する第二設定メニューとを含み、前記第一設定メニューは、ユーザ操作に応じて順次切り替えながら表示される簡易設定項目を有し、当該簡易設定項目の一つは言語設定であり、前記第二設定メニューは、前記第一設定メニューにおける前記言語設定を通じて設定された言語で表示される詳細設定項目であってユーザ操作に応じて順次切り替えながら表示される複数の設定項目を有することを特徴とする光電スイッチを提供する。
【発明の効果】
【0006】
本発明によれば、閾値と物理量とともに他の情報を同時に表示するセンサユニットが提供される。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【
図5】カバー部材、表示器およびシールド部材の位置関係を示す斜視図
【
図6】隣接して配置された光電スイッチのファイバヘッドを示す図
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下に本発明の一実施形態を示す。以下で説明される個別の実施形態は、本発明の上位概念、中位概念および下位概念など種々の概念を理解するために役立つであろう。また、本発明の技術的範囲は、特許請求の範囲によって確定されるのであって、以下の個別の実施形態によって限定されるわけではない。
【0009】
図1は光電スイッチを示す斜視図である。光電スイッチ1は略長方形の筐体を有している。ここでz軸は長手方向に対応している。x軸は短手方向に対応している。y軸は高さ方向に対応している。筐体は概ね六つの外面を有している。六つの外面は上面、底面、前面、背面、左側面および右側面を含む。
図1においては上面、前面、右側面が見えている。筐体は下ケース2と上ケース3とを有している。下ケース2と上ケース3とを嵌合することで、制御基板などが収容される内部空間が形成される。上ケース3の一部は上面を形成している。上面には表示器5、モードボタン8、アクティブレシーバボタン7、調整ボタン9、スライドスイッチ10、セットボタン11、表示灯24、クランプモジュール14などが設けられている。表示器5は、OLEDなどのドットマトリクス表示器であり、閾値や受光量などを表示する。表示器5は上ケース3の外面とカバー部材4とによって挟持されて固定されている。表示器5は、上面の中心よりも、前面側にオフセットされて設けられている。調整ボタン9は、閾値を上下させたり、メニューを操作したりするためのボタンである。メニューとは、表示器5に表示され、光電スイッチ1の動作を設定するための各種の設定項目を有するメニューである。モードボタン8は、投光量などに関連した動作モードを切り替えるためのボタンである。アクティブレシーバボタン7は、光電スイッチ1から外部へ受光ファイバを通じて光を投光するための特殊なボタンである。光電スイッチ1はアクティブレシーバボタン7の押し下げを検知すると、受光ファイバを投光ファイバとして兼用し、外部から入射してくる光を受光しつつ、外部に向かって光を投光する。この光は、ワークを検出するための光ではなく、ユーザの光軸調整をアシストするための光である。なお、アシスト光を出力する発光素子は、たとえば、受光素子の中央に配置されてもよい。この場合、受光素子の受光面は発光素子の発光面よりも大きい。スライドスイッチ10は、複数ある設定パラメータのセットを選択するためのスイッチである。セットボタン11は、閾値の自動設定を開始するためのボタンである。光電スイッチ1はセットボタン11が押されたことを検知すると、受光量に応じて閾値を決定する。表示灯24は、たとえば、ワークを検知すると点灯または消灯する。クランプモジュール14は、投光ファイバと受光ファイバをクランプして保持するモジュールである。筐体の前面には投光ファイバが挿入される筒状の穴12と受光ファイバが挿入される筒状の穴13が設けられている。筐体の背面には出力ケーブルが取り付けられる。ケーブルブッシュ15は出力ケーブルを保持するためのブッシュである。
【0010】
筐体の右側面にはコネクタ16aと、連結部17a、17bが設けられている。
図2(A)、
図2(B)は、複数の光電スイッチ1がそれぞれコネクタ16aと、連結部17a、17bによって相互に連結され、DINレール18に固定されていることを示している。DINはドイツ規格協会の略称である。
図2(A)では四つの光電スイッチ1が連結されており、
図2(B)では八つの光電スイッチ1a~1gが連結されている。各光電スイッチ1の投光ファイバ22の入射端が穴12に挿入され、受光ファイバ23の出射端が穴13に挿入されている。
図2(A)においては、筐体の上面を覆う開閉可能な上カバー19も示されている。なお、
図2(B)が示すように、上カバー19が透光性を有している場合、上カバー19の上面には穴が設けられていなくてもよい。これは、透光性を有している上カバー19であれば、上カバー19が閉じた状態であってもユーザは表示器5の表示内容を確認できるからである。上カバー19が透光性を有していない場合、
図2(A)が示すように、上カバー19の上面には穴ないしは窓が設けられてもよい。上カバー19はダストカバーとして機能する。
図2(A)、(B)が示すように複数の光電スイッチ1はそれぞれ横に連結可能であるため、連設型センサとも呼ばれる。
【0011】
図3は光電スイッチ1の爆発図である。上カバー19の後端側には装飾部材20が設けられてもよい。上カバー19の後端側には回動ピン19aが設けられている。回動ピン19aは、上ケース3の後端側に設けられた保持穴19bに嵌合する。これにより、上カバー19は回動可能に上ケース3に連結される。上カバー19が閉じられている状態でもユーザが表示器5に表示されている情報を確認できるようにするために、上カバー19は透明部材により形成されていてもよい。上ケース3の中央付近には、表示器5を支持するための背骨部材36が設けられている。背骨部材36の左右には四つのフリンジ47が設けられている。四つのフリンジ47は上ケース3から上方に突出した突出部であり、表示器5を短手方向(x方向)において位置決めしている。なお、四つのフリンジ47はカバー部材4の凹部と嵌合する。また、背骨部材36の左右には二つの爪部48が設けられている。爪部48はカバー部材の中央脚の内側に設けられた凹部と嵌合し、カバー部材4を上ケース3に固定する。凹部は溝であってもよいし、貫通孔であってもよい。背骨部材36を中心とする表示器搭載部の後端側には開口部25が設けられている。開口部25は信号ケーブルを上ケース3の外面から内面側に通過させるための貫通孔や切欠きである。信号ケーブルは、表示器5に電力を供給する電源線と制御信号を供給する制御線とを含む。信号ケーブルは制御基板30に接続される。ここで制御基板30は一枚の基板であってもよい。x軸方向において二枚の基板を設けると、光電スイッチ1のx軸方向の長さが長くなってしまう。そこで、本実施例では、x軸方向においては一枚の制御基板30だけが設けられている。制御基板30にはCPU(中央演算処理装置)などのコントローラ6が搭載されている。コントローラ6は閾値や受光量を表示器5に表示させる。制御基板30には、調整ボタン9、モードボタン8、アクティブレシーバボタン7、スライドスイッチ10およびセットボタン11に対応するスイッチが実装されている。これらのボタンはPOM(ポリアセタール)などの樹脂により形成されていてもよい。なお、上カバー19やカバー部材4、筐体は基本的にポリカーボネートにより形成されていてもよい。また、表示灯24の光拡散部材に光を供給するLED(発光ダイオード)も制御基板30に実装されている。制御基板30には、隣接した別の光電スイッチ1と通信したり、電力を受給したりするためのコネクタ16aが設けられている。制御基板30の前面側には素子ホルダ26が設けられ、発光素子モジュール32と受光素子モジュール33とが取り付けられる。素子ホルダ26には、穴12から挿入された投光ファイバ22用の穴と、穴13から挿入された受光ファイバ23用の穴とを有している。素子ホルダ26の前面側にクランプモジュール14が配置され、投光ファイバ22と受光ファイバ23を保持する。下ケース2の底面には、DINレール18に固定するための固定具28と、金属カバー29とが取り付けられる。金属カバー29は放熱と電磁シールドの役割を果たしてもよい。
【0012】
図4(A)はカバー部材4が上ケース3に固定された状態の光電スイッチ1の斜視図である。
図4(B)はカバー部材4が上ケース3に固定されていない状態の光電スイッチ1の斜視図である。ここでは、上ケース3に対して各種のボタンや表示器5が固定され、さらに、上ケース3に対して制御基板30も固定されている。表示器5と制御基板30と電気的に接続する信号ケーブル51は開口部25を通過して筐体内部に進入し、制御基板30のコネクタに接続される。制御基板30の左側面にはコネクタ16bが設けられている。光電スイッチ1のコネクタ16bは、雌型のコネクタであり、光電スイッチ1の左隣に位置している別の光電スイッチ1の雄型のコネクタ16aと嵌合して電気的に接続する。
【0013】
なお、
図4(A)などからわかるように、アクティブレシーバボタン7の高さは、モードボタン8や調整ボタン9の高さよりも低い。これはアクティブレシーバボタン7の誤操作を防ぐためである。
【0014】
図5はカバー部材4を詳細に説明するための斜視図である。カバー部材4は二つの前脚42、二つの中央脚43、二つの後脚44を有している。カバー部材4の上面には窓部40が設けられている。ユーザは窓部40を通じて表示器5の表示面を見ることができる。窓部40は四つの枠により囲まれている。左枠41a、右枠41bは、前枠41dや後枠41cと比較して細い。これは、光電スイッチ1の短手方向における表示面積を確保するためである。後枠41cは、他の枠と比べて面積が大きい。これは、後枠41cが表示器5を制御するICなどを保護するためである。後枠41cには文字情報などが印刷されてもよい。また、後枠41cがある程度の面積を有しているため、ユーザが指で調整ボタン9を押したとしても、表示器5の表示情報が指で隠れにくい。つまり、後枠41は表示器5とボタンとの距離を十分に離すことができる。なお、前枠41での面積は小さいため、表示灯24と表示器5とを近接させることができる。これにより、ユーザによって注目される情報伝達機構を一か所に集約することができる。カバー部材4の右側面と左側面とには合計で四つの切欠き46が設けられている。四つの切欠き46は、上ケース3に設けられた四つのフリンジ47に嵌合し、カバー部材4を上ケース3に対して位置決めするとともに、固定する。二つの中央脚43の内面側にはそれぞれ凹部45が設けられている。凹部45は、上ケース3の右側面と左側面とにそれぞれ設けられた爪部48に嵌合する。表示器5の前面、底面、左側面、右側面を保護するために、シールド部材50が採用されてもよい。シールド部材50は、表示器5の前面を保護する前壁50d、表示器5の底面を保護する底部50a、表示器5の右側面を保護する右壁50b、表示器5の左側面を保護する左壁50cを有している。表示器5はシールド部材50に覆われた状態で、背骨部材36とカバー部材4とによって挟持される。シールド部材50はFPC(フレキシブルプリント回路基板)によって形成されていてもよい。
【0015】
図6は透過型の光電スイッチ1における投光ファイバ22と受光ファイバ23を示している。投光ファイバ22の一端は検出光をワークwの通過領域に対して出射する。投光ファイバ22の他端は穴12に挿入され、発光素子からの光が入射する。受光ファイバ23の一端は通過領域からの検出光が入射する。受光ファイバ23の他端は穴13に挿入され、受光素子へ光を出射する。通過領域にワークwが存在しない場合、投光ファイバ22の出射端から出射された光は受光ファイバ23の入射端に入射する。通過領域にワークwが存在する場合、投光ファイバ22の出射端から出射された光はワークwによって遮光されるため、光は受光ファイバ23の入射端に入射しない。コントローラ6は受光ファイバ23に光が入射していないかどうかに応じてワークwの有無を検知する。
【0016】
なお、反射型の光電スイッチ1では、投光ファイバ22から出力された光がワークwで反射し、反射光が受光ファイバ23に入射する。通過領域にワークwが存在しない場合、投光ファイバ22の出射端から出射された光は受光ファイバ23の入射端に入射しない。通過領域にワークwが存在する場合、投光ファイバ22の出射端から出射された光はワークwによって反射し、反射光が受光ファイバ23の入射端に入射する。コントローラ6は、受光ファイバ23に光が入射しているかどうかに応じてワークwの有無を検知する。なお、リフレクタを使用する反射型の光電スイッチ1であっても本発明は適用可能である。
【0017】
●コントローラ
図7はコントローラ6を説明するブロック図である。CPU100はメモリ110の一部であるROMに記憶されている制御プログラムにしたがって各種の機能を実現する。メモリ110はRAMやROMを含む記憶装置である。メモリ110には、たとえば、調整ボタン9により設定された閾値Thなどを含む設定情報111が記憶されている。
【0018】
発光素子モジュール32は、検出光を発光して投光ファイバ22に入射する発光素子91と、発光素子91aを駆動する駆動電流を発光素子91aに供給する駆動回路93aとを有している。受光素子モジュール33は、受光ファイバ23から入射した光を受光し、受光量に応じ受光信号を出力する受光素子92と、受光信号を増幅する増幅回路94とを有している。駆動IC54はCPU100の指示にしたがって表示器5を駆動する回路である。駆動回路93bは、表示灯24に光を供給する発光素子91bを駆動する回路である。
【0019】
I/O回路95は、ワークwの検出結果を示す信号DETを外部機器(例:外部表示装置やPLCなど)に出力したり、外部機器から情報を入力したりする回路である。さらに、I/O回路95は操作部90を通じてユーザ操作に応じた信号を受け付ける。操作部90は、調整ボタン9やモードボタン8、アクティブレシーバボタン7などを含む。
【0020】
CPU100の検知部101は、受光素子92が受光した検出光の受光量をA/Dコンバータなどを通じて取得する。検知部101は、検出光の受光量と閾値Thとを比較して比較結果をI/O回路95に出力する。点灯制御部102は、発光素子91aの点灯タイミングを制御したり、発光素子91aの点灯指示となるパルス信号を生成して駆動回路93aに供給したりする。UI制御部103は、たとえば、駆動IC54を通じて表示器5に受光量と閾値Thを表示する。また、UI制御部103は、受光量と閾値Thに加えて、動作モードを表す情報など、他の情報(追加情報)を一緒に表示器5に表示させてもよい。さらに、UI制御部103は、様々な設定項目についてユーザの設定を受け付けるための設定メニューを表示器5に表示させてもよい。UIはユーザインタフェースの略称である。
【0021】
●表示態様の切り替え
本発明のようにx方向の寸法が10mm前後(例:5mm以上かつ14mm以下)の光電スイッチ1では表示器5の表示面積が非常に狭い。そのため、受光量と閾値とはできる限り大きな文字で表示されることが望ましい。しかし、閾値の調整が実行される際には、これら以外の予備的な情報がユーザにとって必要となることもある。たとえば、発光素子91aの発光量は数段階にわたって切り替え可能である。つまり、ユーザは、発光素子91aの動作モード(パワーモード)を把握しないと、適切に閾値を設定できないだろう。そこで、本発明では、UI制御部103が表示態様を切り替えることで、ユーザに対して必要な情報を提供する。
【0022】
図8はCPU100(UI制御部103)によって実行されるユーザインタフェース制御を示すフローチャートである。
【0023】
S1でUI制御部103は第一表示態様でトップ画面を表示する。トップ画面は、ユーザが操作部90を操作しない状態で表示されるデフォルト画面である。
図9(A)は第一表示態様にしたがったUI300aの一例を示す。UI300aは第一表示領域301と第二表示領域302とを有している。なお、点線による枠線は領域を示唆するための枠線であり、表示器5に表示されるわけではない。第一表示領域301は、センサユニットによって測定された物理量、つまり、光電スイッチ1によって測定された受光量を表示する領域である。第二表示領域302は、閾値を表示する領域である。このように、第一表示態様では表示器5のx方向の寸法をほぼ最大限に利用して受光量と閾値とを表示することでユーザによる数値の視認性を向上させている。なお、UI制御部103は閾値を強調表示してもよい。強調表示とは、
図9(A)に示すような反転表示や、閾値を枠で囲んで表示する囲い表示、物理量の表示色と異なる表示色による閾値の表示、などである。反転表示とは、第一表示態様における受光量の数値の色を第二表示態様における背景色とし、第一表示態様における背景色を第二表示態様における数値の色とする表示形式である。
【0024】
S2でUI制御部103は操作部90の調整ボタン9が押されたかどうかを判定する。調整ボタン9は、閾値を上下させるために二つのスイッチを有していてもよい。たとえば、調整ボタン9の前半分は閾値を上昇させるための第一スイッチに対応し、調整ボタン9の後半分は閾値を上昇させるための第二スイッチに対応していてもよい。UI制御部103は第一スイッチまたは第二スイッチのいずれかがユーザによってオンにされると、調整ボタン9が押されたと判定し、S3に進む。
【0025】
S3でUI制御部103は第一表示態様でトップ画面を表示する。
図9(B)は第二表示態様にしたがったUI300bの一例を示す。第二表示態様にしたがったUI300bの第一表示領域301の面積は第一表示態様のUI300aの第一表示領域301の面積と同じである。これは、受光量が最も重要な情報だからである。一方で、UI300bでは、第二表示領域302が第三表示領域303と第四表示領域304とに分割されている。第三表示領域303は第二表示態様において閾値を表示する領域である。第四表示領域304は動作モードを表示する領域である。第二表示領域302の面積と比較して、第三表示領域303の面積は小さい。つまり、第二表示領域302における閾値の表示領域の面積を削減することで、追加情報(動作モード)の表示領域が確保されている。第三表示領域303は第二表示領域302よりも小さいため、閾値を表示するための文字サイズは変更される。ただし、第二表示領域302では閾値が細字で表示され、第三表示領域303では閾値が太字で表示される。これにより文字サイズを小さくしても閾値が読みやすくなる。UI制御部103は、UI300bを表示器5に表示している間にユーザによって調整ボタン9が押されると、ユーザ操作にしたがって閾値を調整し、調整された閾値を第三表示領域303に表示する。
S4でUI制御部103は無操作時間が所定時間を超えたかどうかを判定する。UI制御部103はユーザが操作部90を最後に操作したときからの経過時間(無操作時間)を、タイマーなどを用いて計時する。タイマーはCPU100に内蔵されていてもよいし、カウンタ回路により実現されてもよい。無操作時間が所定時間を超えると、UI制御部103はS5に進む。操作部90に対するユーザ操作を検知すると、UI制御部103はタイマーをリセットする。
【0026】
S5でUI制御部103はトップ画面の表示態様を第二表示態様から第一表示態様に切り替わる。これにより、表示器5には再び第一表示態様のUI300aが表示される。つまり、所定時間にわたり無操作状態が継続すると、UI制御部103は閾値の調整が終了したと判定し、UI300bをUI300aに戻す。上述したように本発明の光電スイッチ1の上面の面積は非常に小さいため、調整終了をCPU100に伝えるための専用ボタンを設けるスペースがほぼないといえる。そのため、UI制御部103は無操作状態の継続を調整終了と判定する。なお、UI300bからUI300aに戻ったとしても、ユーザは、再び調整ボタン9を操作することですぐに、UI300aをUI300bに切り替えることができる。
【0027】
●UIの変形例
図10(A)は数値の桁数が増加したときの第一表示態様のUI300aを示している。発光素子91aは複数の動作モード(パワーモード)を有している。複数の動作モードのうち発光量の大きな動作モードが選択されると、受光量を4桁の数値では表現できなくなる。そこで、UI制御部103は発光素子91aの動作モードに応じて、受光量の表示桁数を増加させたり、減少させたりしてもよい。ただし、UI制御部103は、受光量の表示桁数を変更したとしても、受光量を表示するための第一表示領域301の面積を維持してもよい。
図10(A)が示すように、UI制御部103は、閾値の表示桁数も発光素子91aの動作モードに応じて増減してもよい。ただし、第二表示領域302の面積は維持される。
【0028】
図10(B)は数値の桁数が増加したときの第一表示態様のUI300aを示している。受光量を4桁の数値で表示できるほどに受光量が小さくなっても、UI制御部103は、表示桁数を5桁に維持している。同様に、閾値を4桁の数値で表示できるほどに閾値が小さくなっても、UI制御部103は、表示桁数を5桁に維持している。このように、表示桁数は動作モードに応じて増減され、数値には依存しなくてもよい。
【0029】
図10(C)は数値の桁数が増加したときの第二表示態様のUI300bを示している。UI制御部103は、発光素子91aの動作モードに応じて第三表示領域303の表示桁数を増減する。なお、第二表示態様のUI300bにおいてもUI制御部103は発光素子91aの動作モードに応じて受光量の表示桁数を増減してもよい。UI制御部103は、第二表示態様においても、第一表示領域301の面積と第二表示領域302の面積とを維持してもよい。
【0030】
図11(A)は受光量をグラフ形式で表示する第一表示態様のUI300aを示している。UI制御部103は、受光量をバーグラフや円グラフなどにより表示してもよい。バータイプのグラフ401aは受光量に応じて伸び縮みするグラフィックオブジェクトである。バータイプのグラフ401aは、受光量の増加に比例して光電スイッチ1の前方向(z方向)に伸びる。閾値マーク402aは、バータイプのグラフ401aに対する閾値の位置を示すオブジェクトである。ピークマーク403aは受光量のピーク値(最大値)を示すオブジェクトである。ボトムマーク404aは受光量のボトム値(最小値)を示すオブジェクトである。この例では第一表示領域301a内にバータイプのグラフ401aが表示されている。
【0031】
図11(B)は受光量をグラフ形式で表示する第二表示態様のUI300bを示している。UI300bはユーザが閾値を調整するために使用される。そのため、ユーザは実際の閾値を数値として理解することを望むであろう。UI制御部103は、第一表示領域301aの面積を削減することで第一表示領域301bを作成し、さらに、第一表示領域301aの面積を削減することで確保された第三表示領域303に受光量を数値で表示してもよい。第三表示領域303は受光量の数値表示領域405を有している。なお、第一表示領域301aの面積の削減に伴い、UI制御部103は、グラフ401a、閾値マーク402a、ピークマーク403a、ボトムマーク404aの縮小化または簡易化を実行して、グラフ401b、閾値マーク402b、ピークマーク403b、ボトムマーク404bを表示する。ピークマーク403aはpeakの頭文字であるPの文字を含むが、ピークマーク403bはPの文字を含まなくてもよい。ボトムマーク404aはbottomの頭文字であるBの文字を含むが、ボトムマーク404bはBの文字を含まなくてもよい。これらの文字を省略することで、より広く第三表示領域303を確保可能となるからである。
【0032】
図12(A)は受光量の微分値とその閾値とを表示する第一表示態様のUI300aを示している。UI制御部103は、第一表示領域301に表示されている数値が微分値であることを示すために、数値の先頭にΔマークを付与している。UI制御部103は、第二表示領域302に表示されている閾値が受光量の微分値であることを示すために、数値の先頭にΔマークを付与している。
【0033】
図12(B)は受光量の微分値とその閾値とを表示する第二表示態様のUI300bを示している。UI制御部103は、第三表示領域303に表示されている閾値が受光量の微分値であることを示すために、数値の先頭にΔマークを付与している。
【0034】
図13(A)は閾値に対する受光量の余裕度[%]を表示する第一表示態様のUI300aを示している。UI制御部103は、第二表示領域302に閾値を表示し、この閾値に対する受光量の余裕度を演算して、第一表示領域301に余裕度を表示する。UI制御部103は、余裕度の演算部を有している。また、UI制御部103は余裕度が示されていることをユーザに示すために単位マークである%を余裕度とともに表示してもよい。
【0035】
図14(A)は受光量のピーク値とボトム値とを表示する第一表示態様のUI300aを示している。UI制御部103は第一表示領域301内に第五表示領域305と第六表示領域306とを確保し、第五表示領域305に受光量のピーク値を表示し、第六表示領域306に受光量のボトム値を表示する。なお、UI制御部103は第五表示領域305内にピーク値を示すPの文字を表示してもよい。同様に、UI制御部103は第六表示領域306にボトム値を示すBの文字を表示してもよい。これは、表示される数値の数が増加すると、どの数値が何を示しているかをユーザが簡単には把握できなくなってしまう。よって、これらの文字はユーザが数値の意味を理解することを補助することになろう。UI制御部103は過去に得られた受光量のピーク値と現在の受光量とを比較し、現在の受光量がピーク値を超えていれば、ピーク値に現在の受光量を代入してピーク値を更新する。同様にUI制御部103は過去に得られた受光量のボトム値と現在の受光量とを比較し、現在の受光量がボトム値を下回っていれば、ボトム値に現在の受光量を代入してボトム値を更新する。このようにUI制御部103はピーク値決定部とボトム値決定部とを有している。UI制御部103は第二表示領域302に閾値を表示する。なお、ピーク値の定義やボトム値の定義は異なってもよい。たとえば、ピーク値は、閾値を超えた受光量の中の最大値であってもよい。受光量が閾値よりも大きいときに検知信号がONとなる設定が採用されている場合、ピーク値は、検知信号がONとなっている期間における受光量の最大値であってもよい。検知信号のレベルがONからOFFに切り替わるたびにピーク値は更新される。ボトム値は、ピーク値と同様に、閾値を下回っている受光量の最小値であってもよい。検知信号のレベルがOFFからONに切り替わるたびにボトム値は更新される。
【0036】
図14(B)は受光量のピーク値とボトム値とを表示する第二表示態様のUI300bを示している。UI制御部103は第二表示領域302に第三表示領域303と第七表示領域307とを確保し、第三表示領域303に閾値を表示し、第七表示領域307に受光量を表示する。ユーザは現在の受光量を参考にしながら閾値を調整する。そのため、受光量を表示することはユーザによる閾値調整を補助する。
【0037】
図15(A)は閾値に対する受光量の余裕度[%]のピーク値とボトム値とを表示する第一表示態様のUI300aを示している。UI制御部103は第一表示領域301内に第五表示領域305と第六表示領域306とを確保し、第五表示領域305に余裕度のピーク値を表示し、第六表示領域306に余裕度のボトム値を表示する。UI制御部103は第二表示領域302に閾値を表示する。
【0038】
図15(B)は閾値に対する受光量の余裕度[%]のピーク値とボトム値とを表示する第二表示態様のUI300bを示している。UI制御部103は第二表示領域302に第三表示領域303と第七表示領域307とを確保し、第三表示領域303に閾値を表示し、第七表示領域307に受光量を表示する。受光量を表示することはユーザによる閾値調整を補助する。
【0039】
●設定メニュー
光電スイッチ1の高機能化に伴い、各機能を設定するための設定項目を光電スイッチ1の表示器5に表示できれば、ユーザにとって便利であろう。従来のスリム型の光電スイッチでは7セグメントLEDが採用されていたため、設定項目をユーザにわかりやすく表示することは困難であった。本発明ではドットマトリクスディスプレイが表示器5として採用されているため、設定項目をユーザにわかりやすく表示することが可能となる。一方で、機能が増加するにつれて設定項目も増加する。表示器5のx方向の寸法はせいぜい10mm前後であるため、表示器5に表示可能な文字の行数は1行であろう。たとえば、20個の設定項目が存在する場合、ユーザはボタンを少なくとも19回も押さなければ目標とする設定項目にたどり着けない。そこで、本発明は複数の設定メニューを設け、ユーザ操作に応じて表示される設定メニューを選択することで、ユーザビリティを向上させる。たとえば、表示言語を設定するための設定項目にはできる限り少ないユーザ操作によりユーザが辿り着けるようにする。これにより、ユーザが表示言語を設定するための設定項目に辿り着くまでにユーザが意図しない言語による言葉が表示されてしまうことが削減される。なお、ユーザが光電スイッチ1を初めて起動したときや光電スイッチ1の設定を初期化したときに、光電スイッチ1が表示言語の設定項目を毎回表示することも考えられる。しかし、光電スイッチ1はTOP画面において受光量と閾値とを表示するものである。そのため、ユーザが言語の設定をしなければ光電スイッチ1を使用できないとすれば、ユーザビリティにかける。つまり、言語の設定をしなくても、光電スイッチ1は受光量と閾値を表示したほうがユーザには便利であろう。よって、言語の設定を必要と考えるユーザがより少ない操作で言語の設定項目に辿り着けることが重要であろう。
【0040】
図16は設定メニューに関する処理を示すフローチャートである。
【0041】
S11でUI制御部103はモードボタン8が短押しされたかどうかを判定する。短押しとは、比較的に短い時間にわたりボタンを押すことをいう。モードボタン8が短押しされたことを検知すると、UI制御部103はS12に進む。モードボタン8が短押しされていなければ、UI制御部103はS12をスキップしてS13に進む。
【0042】
S12でUI制御部103はシンプル設定メニューを表示器5に表示する。
【0043】
図17はシンプル設定メニューの一例を示している。トップ画面として第一表示態様のUI300aが表示されているときに、モードボタン8が短押しされると、UI制御部103はシンプル設定メニューを表示器5に表示する。シンプル設定メニューは、ワークwの検知結果の出力方法を選択するための設定項目311aと、言語を設定するための設定項目311bと、トップ画面に戻るための設定項目311cとを含む。設定項目311aが表示されているときに、調整ボタン9が押されると、UI制御部103は出力方法を選択するためのサブメニューを表示する。とりわけ、調整ボタン9の後端部分が押されると、UI制御部103は出力方法を選択するためのサブメニューを表示する。なお、設定項目311aは、サブメニューを表示するためのボタンを示唆するマークを有していてもよい。このマークは、
図1に示すように、調整ボタン9の後端部分にも印刷または刻印等により表示されていてもよい。また、設定項目311aは、次の設定項目を表示するためのボタンを示すマークを有していてもよい。この例では、モードボタン8を示唆するMが設定項目311aに含まれている。サブメニューは、投光ファイバ22から受光ファイバ23に向かう光が遮光されたときにI/O回路95の出力をONとするための選択項目381aと、光が受光ファイバ23に入光したときに出力をONとするための選択項目381bとを含む。UI制御部103は、調整ボタン9が押されるたびに、選択項目381aと選択項目381bを切り替え、モードボタン8が押されると選択結果を確定する。選択項目381aと選択項目381bは、切り替えるために操作されるべきボタンを示唆するマークを有していてもよい。この例では、調整ボタン9の前半部分に付与されているマークと、後半部分に付与されているマークとが選択項目381aと選択項目381bとに表示されている。また、選択を確定するために操作されるべきボタンを示唆するマークが選択項目381aと選択項目381bとに表示さていてもよい。この例では、モードボタン8を示唆するMが選択項目381aと選択項目381bとに表示さている。選択項目381aと選択項目381bについての選択結果は表示灯24の点灯制御に利用されてもよい。
【0044】
UI制御部103は、モードボタン8の短押しに基づき、設定項目311aから設定項目311bに切り替え、設定項目311bから設定項目311cに切り替え、設定項目311cからUI300aに切り替える。なお、設定項目311bが表示されているときに、調整ボタン9が押されると、UI制御部103は言語を選択するためのサブメニューを表示する。サブメニューは、英語を選択するための選択項目381cと、日本語の選択するための選択項目381dとを少なくとも含んでよい。もちろん、より多くの言語(例:ドイツ語、フランス語、スペイン語、中国語、韓国語など)が選択可能とされてもよい。UI制御部103は調整ボタン9が押されるたびに、選択項目を切り替えてゆく。また、UI制御部103はモードボタン8が押されたことを検知すると、ユーザによる言語の選択を確定する。たとえば、選択項目381aが表示器5に表示されているときに、モードボタン8の押されたことを検知すると、UI制御部103は表示言語を英語に設定する。パワーモードを選択するための設定項目311aは、複数のパワーモードのそれぞれに対応した複数の選択項目を有する。光電スイッチ1においてはパワーモードの切り替えが頻繁に実行されうるため、シンプル設定メニューにパワーモードを選択するための設定項目311aが含まれている。光電スイッチ1以外のセンサユニットにおいても、設定頻度の多い設定項目はシンプル設定メニューにも含まれる。
【0045】
S13でUI制御部103はアクティブレシーバボタン7が短押しされたかどうかを判定する。アクティブレシーバボタン7が短押しされていれば、UI制御部103はS14に進む。アクティブレシーバボタン7が短押しされていなければ、UI制御部103はS14をスキップしてS15に進む。
【0046】
S14でUI制御部103はAR関連メニューを表示器5に表示する。ARはアクティブレシーバの略称である。
【0047】
図18はAR関連メニューの一例を示している。トップ画面として第一表示態様のUI300aが表示されているときに、アクティブレシーバボタン7が短押しされると、UI制御部103はAR関連メニューを表示器5に表示する。AR関連メニューは、たとえば、点滅モードを設定するための設定項目311d、光軸調整モードを設定するための設定項目311e、アクティブレシーバを設定するための設定項目311fおよびトップ画面に戻るための設定項目311cを含む。
【0048】
点滅モードは、受光素子92の受光面に設けられた不図示の発光素子を一時的に点滅させるモードである。この発光素子が発光した光は受光ファイバ23から外部に出射する。一般に、受光ファイバ23は光を受光する用途を有しており、光を出射することはない。しかし、受光ファイバ23の先端から光を出射することで、受光ファイバ23の断線確認を実行できる。設定項目311dが表示されているときに調整ボタン9が押されると、UI制御部103は点滅モードの有効/無効を切り替える。とりわけ、点滅モードが有効なときに、UI制御部103はアニメーション画像382aとアニメーション画像382aとを交互に表示することで、発光素子の点滅を表現してもよい。
【0049】
光軸調整モードは、受光ファイバ23の光軸と投光ファイバ22の光軸とを調整させるためのモードである。たとえば、受光ファイバ23の発光素子を点灯させることを選択することで、ユーザは、受光ファイバ23の位置を確認しやすくなろう。なお、光軸調整モードが有効化されると、UI制御部103は光軸調整を意味する画像382cを表示器5に表示してもよい。
【0050】
アクティブレシーバ設定は、受光ファイバ23の発光素子の点灯/消灯を設定するための複数の選択項目からなるサブメニューを有している。選択項目381mは、受光ファイバ23の発光素子を、ワークwの検知結果と連動して点灯させること(出力連動)を選択するための項目である。出力連動では、受光ファイバ23の発光素子は表示灯24の点灯/消灯と連動して点灯/消灯する。選択項目381nは、受光ファイバ23の発光素子を、ワークwの検知結果に対して反転させて点灯させること(出力反転)を選択するための項目である。出力反転が選択されると、受光ファイバ23の発光素子は、表示灯24の点灯/消灯と連動して消灯/点灯する。選択項目381oは、受光ファイバ23の発光素子を常時点灯させるための項目である。選択項目381pは、受光ファイバ23の発光素子を常に消灯させることを選択するための項目である。UI制御部103は、調整ボタン9が押されるたびに選択項目381m~381pを切り替えて表示器5に表示する。このときに、UI制御部103は、アクティブレシーバボタン7が短押しされると、選択項目381m~381pのうちその時点で表示されている選択項目をユーザにより選択されたものとして確定し、設定項目311fに戻る。なお、選択項目381m~381pは、アクティブレシーバボタン7を示唆するマークや調整ボタン9の前半部分を示唆するマーク、調整ボタン9の後半部分を示唆するマークを有していてもよい。これによりユーザは選択項目間を遷移するためのボタンと、選択項目を確定するためのボタンを視覚的に理解できるであろう。UI制御部103は、アクティブレシーバボタン7が短押しされるたびにこれらの設定項目を順番に切り替える。各設定項目は、設定項目を順番に切り替えるための、アクティブレシーバボタン7を示唆するマークを有しいてもよい。このマークも、
図1に示したアクティブレシーバボタン7の表面に付与されているマークと一致している。
【0051】
S15でUI制御部103はモードボタン8が長押しされたかどうかを判定する。長押しとは、比較的に長い時間にわたりボタンを押すことをいう。モードボタン8が長押しされたことを検知すると、UI制御部103はS16に進む。モードボタン8が長押しされていなければ、UI制御部103はS11に戻る。
【0052】
S16でUI制御部103は詳細設定メニューを表示器5に表示する。
【0053】
図19は詳細設定メニューの一部を示している。詳細設定メニューは、トップ画面として第一表示態様のUI300aが表示されているときに、モードボタン8が長押しされると、UI制御部103は詳細設定メニューを表示器5に表示する。詳細設定メニューは第一メニューと第二メニューとを有している。第一メニューは、パワーモードを選択するための設定項目311hと、出力切替に関する設定項目311aと、受光量のグラフ表示を実行するかどうかを選択するための設定項目311iと、第一メニューから第二メニューに移行するかどうかを選択するための設定項目311jとを有している。UI制御部103はモードボタン8が短押しされるたびに設定項目を切り替える。また、設定項目311iが表示されているときにモードボタンの長押しを検知すると、第一メニューから第二メニューに移行する。
【0054】
設定項目311hのサブメニューは、発光素子91aの発光量を選択するための複数の選択項目381q、381rなどを含む。たとえば、発光量は8段階に分かれていてもよい。FINEやSUPER、MEGA、TERAなど、発光量をユーザにわかりやすく説明するための名称が複数の選択項目381q、381rに表示されてもよい。UI制御部103は選択された発光量に応じて受光量の表示桁数を変更してもよい。設定項目311iは、グラフ表示を有効化するための選択項目381sと、グラフ表示を無効化するための選択項目381tとを有している。
【0055】
第二メニューは、たとえば、20個以上の設定項目を有していてもよい。設定項目311kは、受光量の表示形式を選択するための設定項目である。選択項目381uは、受光量を数値で表示することを選択するための選択項目である。選択項目381vは、受光量を余裕度で表示することを選択するための選択項目である。UI制御部103は、設定項目311kが表示されているときに、調整ボタン9が押されると、選択項目381uや選択項目381vを表示する。一方で、UI制御部103は、設定項目311kが表示されているときに、モードボタン8が押されると、選択項目381uの次の選択項目を表示する。なお、第二メニューには、言語を設定するための設定項目311bや設定を終了するための設定項目311zを有している。
【0056】
ここでは長押しと短押しといった二つの操作方法によってUI制御部103は異なるメニューを表示器5に表示している。長押しは比較的に操作の難しい操作方法であり、短押しは比較的に操作の易しい操作方法である。このように操作方法の難易度に応じて異なるメニューが表示されてもよい。このような操作方法としては、たとえば、小さなボタンを押すこと(難易度高)と、大きなボタンを押すこと(難易度低)が含まれている。また、操作方法として、複数のボタンを同時に押すこと(難易度高)と、単一のボタンを押すこと(難易度低)とが含まれてもよい。
【0057】
UI制御部103は、光電スイッチ1がワークwを検知しているとき(運用中)にも上述したメニューを表示して、設定の変更を受け付けてもよい。
【0058】
UI制御部103は、ある設定項目から次の設定項目に切り替える際にアニメーション表示を採用してもよい。ここでは設定項目が、たとえば、20行からなる画像であると仮定される。この場合に、UI制御部103は、第一設定項目の1行目から20行目を表示し、次に、UI制御部103は、第一設定項目の2行目から20行目と第二設定項目の1行目とを表示する。つまり、一番上に第一設定項目の2行目が表示され、一番下に第二設定項目の1行目が表示される。次に、UI制御部103は、第一設定項目の3行目から20行目と第二設定項目の1行目および2行目を表示する。UI制御部103はこのようなスクロール表示を採用することで、最終的に、第二設定項目の1行目から20行目を表示器5に表示する。これにより、徐々に、第一設定項目から第二設定項目へ表示画像が変更され、設定項目のアニメーション表示が実現される。
【0059】
図1が示すようにカバー部材4の後端部はある程度の面積を有する平面である。しかも、この後端部は表示器5のすぐ隣に位置している。そこで、遮光時ON(ダークオン/D-on)が選択されているのか、入光時ON(ライトオン/L-on)が選択されているのかを示すマーク(例:
図10(A)における“>”など)をUI制御部103は表示器5に表示してもよい。なお、表示器5に表示されたマークのとなりであって、カバー部材4の後端部にはD-onの文字とL-onの文字とが付与(例:印刷、刻印、貼付)されていてもよい。
【0060】
図1においては、操作部90は、表示器5とは異なる位置に配置されている。しかし、表示器5に対して操作部90が実装される、いわゆるタッチパネル式ディスプレイが光電スイッチ1に採用されてもよい。この場合、表示器5の表示面(タッチ感知面)に対するユーザ操作の位置やユーザの指の動きに応じて異なるメニューが表示されてもよい。たとえば、タッチ感知面における第一感知領域が短押しされたり(難易度低)、長押しされたりしてもよい(難易度高)。タッチ感知面に対しするフリック操作やダブルクリック操作などの指の動きの違いに応じてUI制御部103は異なるメニューを表示してもよい。
【0061】
図20(A)は第二表示態様のUI300bの他の例を示している。とりわけ、第七表示領域307は、携帯電話機の電波強度を示すグラフなどのような、階段状のグラフ401aを表示している。
図20(B)は線型のグラフ401aを示している。この線型のグラフ401aは、受光量に応じて左方向に伸びて行く。
図20(C)は半円タイプのグラフ401aを示している。このようにグラフ401aとしては様々なタイプのグラフが採用されうる。
【0062】
図21(A)は受光量を数値とグラフとの両方で表示する第一表示態様のUI300aを示している。
図21(B)は受光量を数値とグラフとの両方で表示する第部表示態様のUI300bを示している。UI制御部103は第一表示領域301の一部を削減して、閾値を表示するための第三表示領域303を確保している。ただし、第一表示領域301のうち、数値表示領域の面積はUI300aとUI300bとの間で同じである。ただし、グラフ401aの表示領域が削減されて、第三表示領域303が確保されている。
【0063】
<まとめ>
図1などを用いて説明したように光電スイッチ1は略直方体形状の筐体を有している。つまり、筐体は細長い。表示器5は筐体の外面であって第一面に取り付けられる表示部の一例である。従来は表示器が光電スイッチの筐体内部に収容されていたため、筐体の外面から表示器までに距離があり、表示情報が見にくかった。本実施例では、表示器5は筐体の外面に取り付けられているため、光電スイッチ1の外縁から表示器5までの距離が短くなり、表示器5の表示情報が見やすくなる。発光素子モジュール32と穴12などは第一面の隣に位置する第二面の近くに設けられる投光部の一例である。受光素子モジュール33と穴13は第一面の隣に位置する第二面の近くに設けられる受光部の一例である。調整ボタン9などは第一面または表示部上に設けられ、ユーザ操作を受け付ける受付部の一例である。コントローラ6は受付部を通じて調整された閾値と、受光部により受光された光の量を示す信号値とを表示部に表示させる表示制御部の一例である。制御基板30は筐体の内部に収容され、表示制御部が実装また接続される制御基板(第一基板)の一例である。信号ケーブル51は制御基板30と表示器5とを接続する信号ケーブルの一例である。表示器5は、信号ケーブル51と接続される接続部を有している。表示器5の接続部は、筐体の長手方向において、表示領域と信号ケーブル51との間に配置されている。また、表示器5は、二つの短辺と二つの長辺とを有し、二つの短辺のうち一方の短辺の側に信号ケーブル51が接続されている。これにより、光電スイッチ1における表示器5に関して十分な表示面積を確保可能な信号ケーブル51の接続構造が提供される。シールド部材50は表示器5の側面の少なくとも一部に設けられたシールド部材の一例である。カバー部材4は、表示器5の側面との間でシールド部材50を挟み込み、少なくとも表示器5の側面の少なくとも一部をカバーするカバー部材の一例である。このようにシールド部材50も表示器5を衝撃から保護する役割を有している。
【0064】
上記の実施形態ではセンサユニットの一例として光電スイッチ1が採用された。しかし、センサユニットは圧力センサなど他の物理量を検知するセンサユニットであってもよい。検知部101は物理量(例:受光量や圧力)を検知する検知部の一例である。表示器5は検知部により検知された物理量を表示するドットマトリクス表示部の一例である。表示灯24や外部への出力ケーブル、I/O回路95などは検知部により検知された物理量と閾値との比較結果を出力する出力部の一例である。操作部90は閾値の調整操作を受け付ける操作部の一例である。UI制御部103はドットマトリクス表示部を制御する制御部の一例である。
図9(A)や
図9(B)などが示すように、UI制御部103は、第一表示態様においてドットマトリクス表示部に閾値と物理量を表示させ、第二表示態様においてドットマトリクス表示部に物理量と異なり、かつ、閾値とも異なる追加情報(例:パワーモードなど)を物理量および閾値と一緒に表示させるように構成されていてもよい。第二表示態様における閾値の表示領域(例:第三表示領域303)の面積は、第一表示態様における閾値の表示領域の面積(例:第二表示領域302)よりも小さい。第二表示態様における情報の表示領域(第四表示領域304)の面積は、閾値の表示領域(第二表示領域302)の面積を削減することで確保されていてもよい。ただし、
図21が示すように、第一表示領域301の面積が削減されて、第三表示領域303が確保されてもよい。このように表示項目が増加するときは一部の表示領域が削減されて、増加する表示項目の表示領域が確保される。なお、UI300bからUI300aに戻るときなど、表示項目が減少するときは、減少した表示項目の面積が他の表示領域の面積に追加されてもよい。なお、第二表示態様における物理用の表示領域の面積は、第一表示態様における物理量の表示領域の面積よりも小さくてもよい。この場合、第二表示態様における情報の表示領域(第四表示領域304)の面積は、物理量の表示領域の面積を削減することで確保されていてもよい。このように、閾値および物理量の一方の表示面積が削減されて、増加する表示項目の表示領域が確保されてもよい。
【0065】
追加で表示される情報はセンサユニットの動作モード(例:パワーモード)を示す情報であってもよい。
【0066】
UI制御部103は、操作部90により受け付けられた調整操作に応じて更新された閾値を、第一表示態様および第二表示態様の両方で、ドットマトリクス表示部に表示させるように構成されていてもよい。つまり、UI制御部103はUI300bを通じて更新された閾値をUI300aにも反映する。
【0067】
UI制御部103は、ドットマトリクス表示部に閾値を強調表示させるように構成されていてもよい。たとえば、閾値を強調表示させる手法は反転表示、囲い表示、物理量の表示色と異なる表示色を用いた表示のうちいずれか一つであってもよい。UI制御部103は、第一表示態様において閾値を細文字で表示させ、第二表示態様において閾値を太文字で表示させるように構成されていてもよい。
【0068】
図9(A)や
図9(B)などが示すように、第一表示態様における物理量の表示領域の面積は、第一表示態様における閾値の表示領域の面積よりも大きくてもよい。第二表示態様における物理量の表示領域の面積は、第二表示態様における閾値の表示領域の面積と情報の表示領域の面積との和よりも大きくてもよい。
【0069】
図9(B)などが示すように、第二表示態様における閾値の表示領域の高さは、第二表示態様における情報の表示領域の高さよりも高くてもよい。これにより重要な情報がより大きく表示可能となる。
【0070】
UI制御部103は、操作部90により閾値の調整操作が受け付けられると、第一表示態様を第二表示態様に切り替える。UI制御部103は、第一表示態様を第二表示態様に切り替えてから所定時間が経過すると、第二表示態様から第一表示態様に戻してもよい。これにより、ユーザは第二表示態様から第一表示態様に戻す操作を省略できる。
【0071】
図11(A)などが示すように、第一表示態様は、物理量をグラフにより表示するとともに、閾値の位置を示す閾値マークをグラフに表示する態様であってもよい。
図11(B)などが示すように、第二表示態様は、物理量をグラフにより表示するとともに、閾値マークをグラフに表示し、かつ、追加情報として閾値を示す数値を表示する態様であってもよい。
図11(A)や
図11(B)などが示すように、第二表示態様における閾値マークの表示領域の面積は、第一表示態様における閾値マークの表示領域の面積よりも小さくてもよい。また、第二表示態様における閾値を示す数値の表示領域の面積は、閾値マークの表示領域の面積を削減するとともにグラフの表示面積を削減することで確保されてもよい。
図11(A)などが示すように、第一表示態様は、物理量のピーク値を示すピークマークと物理量のボトム値を示すボトムマークを含んでもよい。
【0072】
発光素子モジュール32は、物理量を検知するためにワークwの検出領域(通過領域)に光を投光する投光部の一例である。
図11(A)などが示すように、グラフはバーグラフであってもよい。UI制御部103は、物理量が大きくなればなるほど投光部側に向かってバーグラフを伸ばすように構成されていてもよい。
【0073】
図11(A)や
図11(B)などが示すように、第一表示態様における物理量に対するバーグラフのスケールと、第二表示態様における物理量に対するバーグラフのスケールとは一致していてもよい。また、第一表示態様におけるバーグラフの幅は第二表示態様におけるバーグラフの幅よりも狭くてもよい。スケールが維持されているため、UI300aからUI300bに変わったとしても、ユーザは直感的に受光量を把握しやすい。
【0074】
操作部90は、センサユニットを設定するための設定メニューを表示させるボタン(例:モードボタン8やアクティブレシーバボタン7など)を有していてもよい。UI制御部103は、ボタンが押されると、第一表示態様または第二表示態様から第三表示態様に遷移し、ドットマトリクス表示部に設定メニューを表示させてもよい。
図17、
図18および
図19は第三表示態様の一例を示している。
【0075】
図19が示すように、UI制御部103は、ボタンが長押しされると、ドットマトリクス表示部に設定項目数の多い第一メニューを表示させてもよい。
図17が示すように、ボタンが短押しされると、ドットマトリクス表示部に設定項目数の少ない第二メニューを表示させてもよい。
図17が示すように、第二メニューには表示言語を設定するための設定項目311bが含まれていてもよい。
【0076】
上記で説明された言語切替えの設定の階層や短押し、長押しは次のように変形されてもよい。
(1):センサユニットの筐体は設定変更の入力を受け付けるボタンを有してもよい。このボタンに対する短押しが検知されると第1の設定変更グループが表示される。このボタンに対する長押しが検知されると、第2の設定変更グループが表示される。言語切替えは、第1の設定変更グループに含まれる。
(2):(1)において第2の設定変更グループは、さらに詳細な設定の変更を受け付ける第3の設定変更グループを内包していてもよい。言語切替えは、第1の設定変更グループと第3の設定変更グループとの両方に含まれてもよい。
(3):筐体は設定変更の入力を受け付けるボタンを有してもよい。このボタンに対する第1の操作入力を受け付けると、第1の設定変更グループが表示される。第1の操作入力よりも複雑な第2の操作入力を受け付けると第2の設定変更グループが表示される。言語切替えは、第1の設定変更グループに含まれる。ここで、複雑とは、より小さなボタンを押すことや、ボタンの長押し、複数のボタンを同時に押すことなど、ユーザによる操作が難しいことである。
(4):(3)において第2の設定変更グループは、さらに詳細な設定の変更を受け付ける第3の設定変更グループを有してもよい。言語切替えは、第1の設定変更グループと第3の設定変更グループとの両方に含まれてもよい。
(5):(1)~(4)において、言語切替えは、ファイバセンサの運用中においても切替え可能であってもよい。
(6):簡易的な設定を可能とした簡単モードと、詳細な設定を可能とした応用モードとを切り替え可能なモード選択手段がさらに設けられてもよい。簡単モードに割り付けられたボタン操作と、応用モードに割り付けられたボタン操作があり、言語切替えは簡単モードにある。
【0077】
7セグメントタイプのLED表示器からドットマトリックスタイプの表示器に変更することで、数字や一部のアルファベット以外の文字(例:日本語、中国語、韓国語、フランス語、イタリア語、スペイン語)が表示可能となった。つまり、ドットマトリックスタイプの表示器は設定項目と設定内容を表示できる。この場合、ユーザはボタンなどを押すことで設定項目を順番に切り替えながら表示器に表示させる。ここで、工場から出荷されたセンサユニットは、ユーザが希望する言語とは異なる言語に初期設定されていることがある。この場合は、ユーザが言語設定に辿り着くまでに、非所望の言語による単語が何度も表示されてしまう。言語設定は何度も実行されるものではないため、通常は、階層型メニューの深い位置に設けられているからである。本発明によれば、簡単な方で言語切替えを実行できるため、非所望の言語による単語が表示されることは少なくなるだろう。なお、センサユニットは、内部に複数の言語セットを有している。本発明では、階層型メニューの浅い位置だけでなく、深い位置にも言語設定が設けられていてもよい。
【手続補正書】
【提出日】2022-06-14
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
物理量を検知する検知部と、
前記検知部により検知された物理量を表示するドットマトリクス表示部と、
前記検知部により検知された物理量と閾値との比較結果を出力する出力部と、
前記閾値の調整操作を受け付ける操作部と、
前記ドットマトリクス表示部を制御する制御部と、を備え、
前記制御部は、表示画面として前記ドットマトリクス表示部に前記閾値と前記物理量とを表示させ、
前記ドットマトリクス表示部は、前記表示画面から所定の操作入力により移行する第一設定メニューと、当該所定の操作入力も複雑な操作入力により移行する第二設定メニューとを表示可能であり、前記第一設定メニューは、ユーザ操作に応じて順次切り替えながら表示される簡易設定項目を有し、当該簡易設定項目の一つは言語設定であり、前記第二設定メニューは、前記第一設定メニューにおける前記言語設定を通じて設定された言語で表示される詳細設定項目であってユーザ操作に応じて順次切り替えながら表示される複数の設定項目を有することを特徴とするセンサユニット。
【請求項2】
前記第二設定メニューは、階層型のメニュー構造を有しており、
前記第二設定メニューは、前記階層型のメニュー構造における上位階層に位置する第一階層設定メニューと、前記階層型のメニュー構造における下位階層に位置する第二階層設定メニューとを有し、
前記第一階層設定メニューは、前記詳細設定項目として、前記言語設定により設定された言語で、ユーザ操作に応じて順次切り替えながら表示される複数の設定項目を有し、当該複数の設定項目の一つは、前記第一階層設定メニューから前記第二階層設定メニューに移行するかどうかを選択するための設定項目であり、
前記第二階層設定メニューは、前記第一階層設定メニューから前記第二階層設定メニューに移行すると、前記詳細設定項目として、前記言語設定により設定された言語で、ユーザ操作に応じて順次切り替えながら表示される複数の設定項目を有することを特徴とする請求項1に記載のセンサユニット。
【請求項3】
前記第一階層設定メニューは、パワーモードを切り替えるための設定項目を含むことを特徴とする請求項2に記載のセンサユニット。
【請求項4】
前記第一階層設定メニューは、検知結果の出力方法を選択するための設定項目を含むことを特徴とする請求項2または3に記載のセンサユニット。
【請求項5】
前記第一設定メニューは、検知結果の出力方法を選択するための設定項目を含むことを特徴とする請求項4に記載のセンサユニット。
【請求項6】
前記言語設定は、前記第一設定メニューの設定項目であるとともに、前記第二設定メニューにおける前記第二階層設定メニューの設定項目でもあることを特徴とする請求項2または3のいずれか一項に記載のセンサユニット。
【請求項7】
前記言語設定は、選択対象の言語にアルファベットの言語と漢字の言語を含むことを特徴とする請求項1~3のいずれか一項に記載のセンサユニット。
【請求項8】
前記制御部は、前記言語設定が言語を設定するための設定項目であることを示す表記を複数の言語で表示することを特徴とする請求項1~3のいずれか一項に記載のセンサユニット。
【請求項9】
前記第一設定メニューは、前記詳細設定項目の一つとして、前記第一設定メニューを表示する状態から、前記表示画面に戻ることを指示するための設定項目を含むことを特徴とする請求項1~3のいずれか一項に記載のセンサユニット。
【請求項10】
前記操作部は、さらに、前記表示画面からメニューを表示する状態に移行する際に操作されるボタンを含み、
前記制御部は、前記表示画面を表示する表示状態において、前記ボタンが短押しされると、前記第一設定メニューを表示し、前記表示画面を表示する表示状態において、前記ボタンが長押しされると、前記第二設定メニューを表示することを特徴とする請求項1~3のいずれか一項に記載のセンサユニット。
【請求項11】
前記制御部は、前記表示画面を表示する表示状態において、前記物理量と前記閾値とを数値で表示するとともに、前記閾値を閾値表示領域に表示することを特徴とする請求項1~3のいずれか一項に記載のセンサユニット。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0005
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0005】
本発明は、たとえば、
物理量を検知する検知部と、
前記検知部により検知された物理量を表示するドットマトリクス表示部と、
前記検知部により検知された物理量と閾値との比較結果を出力する出力部と、
前記閾値の調整操作を受け付ける操作部と、
前記ドットマトリクス表示部を制御する制御部と、を備え、
前記制御部は、表示画面として前記ドットマトリクス表示部に前記閾値と前記物理量とを表示させ、
前記ドットマトリクス表示部は、前記表示画面から所定の操作入力により移行する第一設定メニューと、当該所定の操作入力も複雑な操作入力により移行する第二設定メニューとを表示可能であり、前記第一設定メニューは、ユーザ操作に応じて順次切り替えながら表示される簡易設定項目を有し、当該簡易設定項目の一つは言語設定であり、前記第二設定メニューは、前記第一設定メニューにおける前記言語設定を通じて設定された言語で表示される詳細設定項目であってユーザ操作に応じて順次切り替えながら表示される複数の設定項目を有することを特徴とするセンサユニットを提供する。