(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022121529
(43)【公開日】2022-08-19
(54)【発明の名称】電子ベイピング装置、電池セクションおよび充電器
(51)【国際特許分類】
A24F 40/90 20200101AFI20220812BHJP
A24F 40/40 20200101ALI20220812BHJP
A24F 40/57 20200101ALI20220812BHJP
【FI】
A24F40/90
A24F40/40
A24F40/57
【審査請求】有
【請求項の数】12
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022100911
(22)【出願日】2022-06-23
(62)【分割の表示】P 2019503296の分割
【原出願日】2017-07-31
(31)【優先権主張番号】15/224,608
(32)【優先日】2016-07-31
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(71)【出願人】
【識別番号】596060424
【氏名又は名称】フィリップ・モーリス・プロダクツ・ソシエテ・アノニム
(74)【代理人】
【識別番号】100094569
【弁理士】
【氏名又は名称】田中 伸一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100109070
【弁理士】
【氏名又は名称】須田 洋之
(74)【代理人】
【識別番号】100067013
【弁理士】
【氏名又は名称】大塚 文昭
(74)【代理人】
【識別番号】100086771
【弁理士】
【氏名又は名称】西島 孝喜
(74)【代理人】
【識別番号】100109335
【弁理士】
【氏名又は名称】上杉 浩
(74)【代理人】
【識別番号】100120525
【弁理士】
【氏名又は名称】近藤 直樹
(74)【代理人】
【識別番号】100139712
【弁理士】
【氏名又は名称】那須 威夫
(74)【代理人】
【識別番号】100167911
【弁理士】
【氏名又は名称】豊島 匠二
(72)【発明者】
【氏名】デンディ チャールズ
(72)【発明者】
【氏名】ダイアナ フィリップ
(72)【発明者】
【氏名】ヴァイゲンスベルク アイザック
(72)【発明者】
【氏名】カオ カイ
(72)【発明者】
【氏名】コブラー パトリック ジェイ
(72)【発明者】
【氏名】バトラー ポール
(57)【要約】
【課題】改善された電子ベイピングまたはeベイピング装置を提供する。
【解決手段】電子ベイピング装置(60)の電池セクション(72)であって、長手方向に延在するハウジング(6’)を備え、ハウジング(6’)は、第一の端および第二の端を有する、電池セクション(72)が提供される。電池セクションはまた、ハウジング(6’)内の電源(1)およびハウジング(6’)内の制御回路(200)を備える。電池セクション(72)はまた、ハウジング(6’)の第二の端における伝導性の接点組立品(300)を備え、接点組立品(300)は、電源(1)と制御回路(200)を電気的に接続し、接点組立品(300)は、外部電源および少なくとも一つの命令を受けるように構成される。
【選択図】
図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
電子ベイピング装置の電池セクションであって、
長手方向に延在するハウジングであって、第一の端および第二の端を有する、ハウジングと、
前記ハウジング内の電源と、
前記ハウジング内の制御回路と、
前記ハウジングの前記第二の端における伝導性の接点組立品であって、前記電源と前記制御回路を電気的に接続し、外部電源および少なくとも一つの命令を受けるように構成される、伝導性の接点組立品と、を備える、電池セクション。
【請求項2】
前記制御回路が、前記少なくとも一つの命令を検出するために、抵抗の変化および静電容量の変化のうちの少なくとも一つを検出するように構成される、請求項1に記載の電池セクション。
【請求項3】
前記接点組立品が、
充電アノードと、
充電カソードと、を含み、
前記制御回路が、
共通接地面から前記充電カソードを電気的に分離するように構成される、分離要素を含む、請求項1または2に記載の電池セクション。
【請求項4】
前記接点組立品が、
第一の接点と、
前記第一の接点から絶縁される第二の接点と、を備える、請求項1、2または3に記載の電池セクション。
【請求項5】
前記第一の接点および前記第二の接点のうちの一つが略環状であり、前記第一の接点および前記第二の接点のうちの一つが、前記電池セクションの端部壁の少なくとも一部分を形成し、前記端部壁が、長手方向に対して略横断方向に延在する、請求項4に記載の電池セクション。
【請求項6】
前記第一の接点が、前記端部壁であり、前記第二の接点が、略環状であり、前記端部壁の周囲に延在する、請求項5に記載の電池セクション。
【請求項7】
前記接点組立品が、
その中に前記第一の接点を保持するように構成される端部キャップハウジングであって、少なくとも一つのスロットを含む、端部キャップハウジングをさらに備える、請求項6に記載の電池セクション。
【請求項8】
前記第二の接点が、長手方向に延在する少なくとも一つのタブと一体的に形成され、前記少なくとも一つのタブが、前記少なくとも一つのスロットに受けられるように構成される、請求項7に記載の電池セクション。
【請求項9】
前記端部キャップハウジングが、略円柱状の側壁を含み、前記側壁が、前記端部キャップハウジングを貫通するオリフィスを画定し、前記略円柱状の側壁の第一の部分が、前記ハウジング内にその第二の端で受けられ、前記側壁の第二の部分が、前記ハウジング内になく、前記第二の部分が、実質的に透明である、請求項7または8に記載の電池セクション。
【請求項10】
前記端部壁が実質的に不透明である、請求項5~9のいずれかに記載の電池セクション。
【請求項11】
前記端部壁がプリント回路基板を含む、請求項5~10のいずれかに記載の電池セクション。
【請求項12】
前記第一の接点および前記第二の接点のうちの少なくとも一つが、磁性である、請求項4~11のいずれかに記載の電池セクション。
【請求項13】
前記第一の接点および前記第二の接点のうちの少なくとも一つが、ステンレス鋼、金または銀のうちの少なくとも一つで形成される、請求項4~12のいずれかに記載の電池セクション。
【請求項14】
長手方向に延在するハウジングであって、第一の端および第二の端を有する、ハウジングと、
前記ハウジング内の電源と、
前記ハウジング内の制御回路と、
前記ハウジングの前記第二の端における伝導性の接点組立品であって、前記電源と前記制御回路を電気的に接続し、外部電源および少なくとも一つの命令を受けるように構成される、伝導性の接点組立品と、
プレベイパー製剤を収容するように構成される、貯蔵部と、
前記プレベイパー製剤を加熱するように構成されるヒーターであって、前記電源に電気的に接続される、ヒーターと、を備える、電子ベイピング装置。
【請求項15】
前記制御回路が、前記少なくとも一つの命令を検出するために、抵抗の変化および静電容量の変化のうちの少なくとも一つを検出するように構成される、請求項14に記載の電子ベイピング装置。
【請求項16】
前記接点組立品が、
充電アノードと、
充電カソードと、を含み、
前記制御回路が、
共通接地面から前記充電カソードを電気的に分離するように構成される、スイッチを含む、請求項14または15に記載の電子ベイピング装置。
【請求項17】
前記接点組立品が、
第一の接点と、
前記第一の接点から絶縁される第二の接点と、を備える、請求項14、15または16に記載の電子ベイピング装置。
【請求項18】
前記第二の接点が略環状であり、前記第一の接点が端部壁の少なくとも一部分を形成し、前記電池セクションの前記端部壁が、長手方向に対して略横断方向に延在する、請求項17に記載の電子ベイピング装置。
【請求項19】
前記接点組立品が、
その中に前記第一の接点を保持するように構成される、端部キャップハウジングをさらに備え、前記端部キャップハウジングが、少なくとも一つのスロットを含み、前記第二の接点が、長手方向に延在する少なくとも一つのタブと一体的に形成され、前記少なくとも一つのタブが、前記少なくとも一つのスロットに受けられるように構成される、請求項18に記載の電子ベイピング装置。
【請求項20】
前記電子ベイピング装置が、電池セクションおよび第一のセクションを含み、前記電池セクションが、前記電源、前記制御回路、および前記伝導性の接点組立品を収容し、前記第一のセクションが、前記貯蔵部および前記ヒーターを収容する、請求項14~19のいずれかに記載の電子ベイピング装置。
【請求項21】
電子ベイピング装置を充電するように構成されるユニバーサルシリアルバス(USB)充電器であって、
充電スロットを有する上部壁であって、前記充電スロットが、前記電子ベイピング装置の端部を受けるように構成される、上部壁、
前記充電スロット内の第一の充電器接点、
前記充電スロット内の第二の充電器接点、
前記上部壁に対向する底部壁、および
前記上部壁と前記底部壁との間の少なくとも一つの側壁、を含む、ハウジングと、
前記充電スロットに隣接する少なくとも一つの磁石と、
前記充電スロットを囲み、前記充電スロットから前記USB充電器の外部表面に延在する光パイプであって、電子ベイピング装置の充電状態を示すように、前記電子ベイピング装置から前記USB充電器の前記外部表面へと光を伝送するように構成される、光パイプと、を備える、ユニバーサルシリアルバス(USB)充電器。
【請求項22】
前記ハウジングが、内部区画を画定し、
前記充電器が、
前記内部区画内に収容される充電器回路であって、前記第一の充電器接点および前記第二の充電器接点と通信する、充電器回路をさらに含む、請求項21に記載のUSB充電器。
【請求項23】
電池セクションであって、
長手方向に延在する第一のハウジングと、
前記第一のハウジング内の電源であって、前記電池セクションが、貯蔵部およびヒーターコイルを含むカートリッジセクションと係合した時に、前記ヒーターコイルに電力を供給するように構成される、電源と、
抵抗測定回路およびコントローラを含む制御回路であって、
アナログ領域における前記ヒーターコイルの初期抵抗を測定し、
前記測定した初期抵抗に基づいて、デジタル領域における前記ヒーターコイルの基準抵抗を算出し、
吸煙事象の検出に応じて、前記ヒーターコイルの目下の抵抗を測定し、
前記ヒーターコイルの前記測定した目下の抵抗、および前記基準抵抗に基づいて、前記ヒーターコイルの抵抗の増減率を算出し、ならびに、
前記ヒーターコイルの抵抗の前記算出された増減率に基づいて、前記ヒーターコイルへの電力を制御するように構成される、制御回路と、を含む、電池セクションを備える、電子ベイピング装置。
【請求項24】
前記制御回路が、前記ヒーターコイルの抵抗の前記算出された増減率と閾値との間の比較に基づいて、前記ヒーターコイルへの電力を制御するようにさらに構成される、請求項23に記載の電子ベイピング装置。
【請求項25】
前記制御回路が、前記ヒーターコイルの抵抗の前記算出された増減率が前記閾値を超える場合に、前記ヒーターコイルへの電力を遮断するようにさらに構成される、請求項24に記載の電子ベイピング装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、電子ベイピングまたはeベイピング装置に関連する。
【背景技術】
【0002】
eベイピング装置は、プレベイパー製剤を気化して「べイパー(vapor)」を生成するヒーター要素を含む。
【0003】
eベイピング装置は、その装置内に配置された、再充電可能電池などの電源を含む。電池は、プレベイパー製剤をベイパーに変化させるためにヒーターを十分な温度まで加熱するように、ヒーターに電気的に接続される。ベイパーは、少なくとも一つの出口を含むマウスピースを通って、eベイピング装置を抜け出る。
【発明の概要】
【0004】
少なくとも一つの例示的な実施形態は、電子ベイピング装置の電池セクションに関連する。
【0005】
少なくとも一つの例示的な実施形態では、電子ベイピング装置の電池セクションは、長手方向に延在するハウジングであって、第一の端および第二の端を有するハウジングと、ハウジング内の電源と、ハウジング内の制御回路と、ハウジングの第二の端における伝導性の接点組立品と、を備え、接点組立品は、電源と制御回路を電気的に接続し、接点組立品は、外部電源および少なくとも一つの命令を受けるように構成される。
【0006】
少なくとも一つの例示的な実施形態では、制御回路は、少なくとも一つの命令を検出するために抵抗の変化および静電容量の変化のうちの少なくとも一つを検出するように構成される。
【0007】
少なくとも一つの例示的な実施形態では、接点組立品は、充電アノードおよび充電カソードを含む。制御回路は、共通接地面から充電カソードを電気的に分離するように構成される、スイッチを備える。
【0008】
少なくとも一つの例示的な実施形態では、接点組立品は、第一の接点と、第一の接点から絶縁される第二の接点と、を含む。第一の接点および第二の接点のうちの一つは、略環状であり、第一の接点および第二の接点のうちの一つは、電池セクションの端部壁の少なくとも一部分を形成する。端部壁は、長手方向に対して略横断方向に延在する。第一の接点は、端部壁であってもよく、第二の接点は、略環状であってもよく、端部壁の周囲に延在してもよい。端部壁は、実質的に不透明でありうる。
【0009】
少なくとも一つの例示的な実施形態では、接点組立品は、その中に第一の接点を保持するように構成される端部キャップハウジングであって、少なくとも一つのスロットを含む、端部キャップハウジングをさらに備えうる。第二の接点は、長手方向に延在する少なくとも一つのタブと一体的に形成されうる。少なくとも一つのタブは、少なくとも一つのスロットに受けられるように構成されうる。端部キャップハウジングは、略円柱状の側壁を含みうる。側壁は、端部キャップハウジングを貫通するオリフィスを画定する。略円柱状の側壁の第一の部分は、ハウジング内にその第二の端で受けられる。側壁の第二の部分は、ハウジング内にない。第二の部分は、実質的に透明であってもよい。端部壁は、プリント回路基板を含みうる。
【0010】
少なくとも一つの例示的な実施形態では、第一の接点および第二の接点のうちの少なくとも一つは、磁性であってもよい。第一の接点および第二の接点のうちの少なくとも一つは、ステンレス鋼、金または銀のうちの少なくとも一つで形成される。
【0011】
少なくとも一つの例示的な実施形態は、電子ベイピング装置に関連する。
【0012】
少なくとも一つの例示的な実施形態では、電子ベイピング装置は、長手方向に延在するハウジングであって、第一の端および第二の端を有するハウジングと、ハウジング内の電源と、ハウジング内の制御回路と、ハウジングの第二の端における伝導性の接点組立品と、プレベイパー製剤を収容するように構成される貯蔵部と、プレベイパー製剤を加熱するように構成されるヒーターであって、電源に電気的に接続される、ヒーターと、を備える。接点組立品は、電源と制御回路を電気的に接続する。接点組立品は、外部電源および少なくとも一つの命令を受けるように構成されうる。
【0013】
少なくとも一つの例示的な実施形態では、制御回路は、少なくとも一つの命令を検出するために抵抗の変化および静電容量の変化のうちの少なくとも一つを検出するように構成される。
【0014】
少なくとも一つの例示的な実施形態では、接点組立品は、充電アノードおよび充電カソードを含む。制御回路は、共通接地面から充電カソードを電気的に分離するように構成される、スイッチを備える。接点組立品は、第一の接点および第一の接点から絶縁される第二の接点を含む。第二の接点は、略環状であってもよく、第一の接点は、端部壁の少なくとも一部分を形成しうる。電池セクションの端部壁は、長手方向に対して略横断方向に延在しうる。
【0015】
少なくとも一つの例示的な実施形態では、接点組立品は、その中に第一の接点を保持するように構成される、端部キャップハウジングをさらに備える。端部キャップハウジングは、少なくとも一つのスロットを含みうる。第二の接点は、長手方向に延在する少なくとも一つのタブと一体的に形成されうる。少なくとも一つのタブは、少なくとも一つのスロットに受けられるように構成される。
【0016】
少なくとも一つの例示的な実施形態において、電子ベイピング装置は、電池セクションおよび第一のセクションを含む。電池セクションは、電源、制御回路、および伝導性の接点組立品を含みうる。第一のセクションは、貯蔵部およびヒーターを含みうる。
【0017】
少なくとも一つの例示的な実施形態は、USB充電器に関連する。
【0018】
少なくとも一つの例示的な実施形態では、USB充電器はハウジングを備える。ハウジングは、その中に充電スロットを有する上部壁と、充電スロット内の第一の充電器接点と、充電スロット内の第二の充電器接点と、上部壁に対向する底部壁と、上部壁と底部壁との間の少なくとも一つの側壁と、を含む。充電スロットは、電子ベイピング装置の端部を受けるように構成されうる。充電器はまた、充電スロットに隣接する少なくとも一つの磁石を含む。充電器はまた、充電スロットを囲み、充電スロットからUSB充電器の外部表面へと延在する、光パイプを含みうる。光パイプは、電子ベイピング装置からUSB充電器の外部表面へと、電子ベイピング装置の充電状態を示す光を通信し、伝送し、または通信かつ伝送するように構成されうる。ハウジングは、内部区画を画定する。充電器は、内部区画内に含まれる充電器回路をさらに備えうる。充電器回路は、第一の充電器接点および第二の充電器接点と通信する。
【0019】
少なくとも一つの例示的な実施形態は、電子ベイピング装置の電池セクションに関連する。
【0020】
少なくとも一つの例示的な実施形態では、電池セクションは、長手方向に延在するハウジングであって、第一の端および第二の端を有するハウジングと、ハウジング内の電源と、ハウジングの第二の端における伝導性の接点組立品であって、電源と制御回路を電気的に接続する、接点組立品と、少なくとも一つの命令の入力を検出するために抵抗の変化および静電容量の変化のうちの少なくとも一つを検出するように構成される、ハウジング内の制御回路と、を備える。接点組立品は、外部電源および少なくとも一つの命令を受けるように構成される。接点組立品は、充電アノードおよび充電カソードを含みうる。制御回路は、共通接地面から充電カソードを電気的に分離するように構成される、スイッチを備える。
【0021】
少なくとも一つのその他の例示的な実施形態は、電池セクションを含む電子ベイピング装置を提供する。電池セクションは、長手方向に延在する第一のハウジングと、第一のハウジング内の電源であって、電池セクションが貯蔵部およびヒーターコイルを含むカートリッジセクションと係合した時にヒーターコイルに電力を供給するように構成される、電源と、抵抗測定回路およびコントローラを含む制御回路と、を含む。制御回路は、アナログ領域におけるヒーターコイルの初期抵抗を測定し、測定した初期抵抗に基づいて、デジタル領域におけるヒーターコイルの基準抵抗を算出し、吸煙事象の検出に応じてヒーターコイルの電流抵抗を測定し、ヒーターコイルの測定した電流抵抗および基準抵抗に基づいて、ヒーターコイルの抵抗の増減率を算出し、ヒーターコイルの抵抗の算出された増減率に基づいて、ヒーターコイルへの電力を制御するように構成される。
【0022】
本明細書の非限定的な実施形態の様々な特徴および利点は、詳細な説明を添付の図面と併せて検討すると、より明らかになるはずである。添付の図面は単に図示の目的のために提供され、請求項の範囲を制限するものと解釈されるべきではない。添付の図面は、明示的に注記されていない限り、実寸に比例して描かれていると考えられるべきでない。明瞭化の目的で、図面の様々な寸法は誇張されている場合がある。
【図面の簡単な説明】
【0023】
【
図1】
図1は、少なくとも一つの例示的な実施形態によるeベイピング装置の側面図である。
【
図2】
図2は、少なくとも一つの例示的な実施形態による、
図1のeベイピング装置の線II~IIに沿った断面図である。
【
図3A】
図3Aは、少なくとも一つの例示的な実施形態によるeベイピング装置の電池セクションの端部の拡大図である。
【
図3B】
図3Bは、少なくとも一つの例示的な実施形態によるeベイピング装置の電池セクションの端部の拡大図である。
【
図4】
図4は、少なくとも一つの例示的な実施形態による
図2の伝導性の接点組立品の分解図である。
【
図5】
図5は、少なくとも一つの例示的な実施形態による
図2の伝導性の接点組立品の断面図である。
【
図6】
図6は、
図1に示したeベイピング装置の制御回路の例示的な実施形態を示す回路図である。
【
図7】
図7は、少なくとも一つの例示的な実施形態による
図1のeベイピング装置の回路の線図である。
【
図8】
図8は、少なくとも一つの例示的な実施形態による
図1のeベイピング装置の回路の線図である。
【
図9】
図9は、少なくとも一つの例示的な実施形態によるeベイピング装置の充電器の斜視図である。
【
図10】
図10は、少なくとも一つの例示的な実施形態による、
図9の充電器の上面図である。
【
図12】
図12は、少なくとも一つの例示的な実施形態による、線XII~XIIに沿った
図10の充電器の断面図である。
【
図13】
図13は、少なくとも一つの例示的な実施形態による、
図9~
図12の充電器の充電器接点組立品の分解図である。
【
図14】
図14は、
図6に示した制御回路を動作する方法の例示的な実施形態を図示するフローチャートである。
【
図15】
図15は、
図6に示した制御回路を動作する方法の別の例示的な実施形態を図示するフローチャートである。
【
図16】
図16は、較正フェーズにおいて制御回路を動作する方法の例示的な実施形態を図示するフローチャートである。
【
図17】
図17は、抵抗測定フェーズにおいて制御回路を動作する方法の例示的な実施形態を図示するフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0024】
いくつかの詳細な例示的な実施形態が本明細書で開示されている。しかしながら、本明細書に開示されている特定の構造面および機能面の詳細は、例示的な実施形態を説明することを目的とした単なる典型である。しかしながら、例示的な実施形態は、数多くの代替的な形態で具体化されることができ、本明細書に記載の実施形態のみに限定されるものと解釈されるべきではない。
【0025】
従って、例示的な実施形態は、様々な修正および代替的形態が可能である一方で、その実施形態は例として図面に示されており、本明細書で詳細に記載する。ところが、当然のことながら、開示された特定の形態に対する例示的な実施形態に限定する意図はなく、反対に、例示的な実施形態は、例示的な実施形態の範囲の中に収まるあらゆる修正、均等物、代替物が網羅される。同様の数字は、図の説明の全体で同様の要素を意味する。
【0026】
要素または層が別の要素もしくは層「の上にある」、「に接続される」、「に結合される」、または「を覆う」と言及される時、これはもう一方の要素もしくは層の上に直接ある、それに直接的に接続される、それに直接的に結合される、またはそれを直接的に覆う、あるいは介在する要素もしくは層が存在してもよいことが理解されるべきである。対照的に、要素が別の要素もしくは層「の上に直接ある」、「に直接的に接続される」、または「に直接的に結合される」と言及される時、介在する要素もしくは層は存在しない。同様の数字は、明細書の全体で同様の要素を指す。
【0027】
当然のことながら、第一の、第二の、第三のなどという用語は、様々な要素、構成要素、領域、層、またはセクションを記述するために本明細書で使用されてもよいが、これらの要素、構成要素、領域、層、またはセクションはこれらの用語によって限定されない。これらの用語は、ある一つの要素、構成要素、領域、層、またはセクションを別の構成要素、領域、層、またはセクションと区別するためにのみ使用される。従って、下記で説明される第一の要素、構成要素、領域、層、またはセクションは、例示的な実施形態の教示内容から逸脱することなく、第二の要素、構成要素、領域、層、またはセクションと呼ぶこともできる。
【0028】
空間的関係の用語(例えば、「下に」、「下方に」、「下部」、「上方に」、「上部」、およびこれに類するもの)は、図中で図示する際に、一つの要素または特徴と他の要素または特徴との間の関係を説明しやすくするために本明細書で使用されてもよい。空間的関係の用語は、図に図示されている方向に加えて、使用時または動作時に装置の異なる方向を包含することが意図されていることを理解するべきである。例えば、図中の装置をひっくり返した場合、他の要素または特徴の「下方に」または「下に」と記載されている要素は、その後は他の要素または特徴の「上方に」方向付けられることになる。従って、用語「下方に」は上方および下方の両方の方向を包含する場合がある。装置は、その他の方法で(90度回転して、または他の方向で)方向付けられる場合があり、本明細書で使用される空間的関係の記述語は適宜に解釈される。
【0029】
本明細書で使用される用語は、様々な例示的な実施形態を説明する目的のみのものであり、例示的な実施形態の制限を意図しない。単数形「一つの(a)」、「一つの(an)」、および「その(the)」は本明細書で使用される場合、複数形も含むことが意図されているが、文脈によって明らかにそうではないことが示される場合はその限りではない。「含む(includes)」、「含む(including)」「備える(comprises)」、および「備える(comprising)」という用語は本明細書で使用される時、述べられた特徴、整数、工程、動作、要素、または構成要素の存在を特定するが、一つ以上の他の特徴、整数、工程、動作、要素、構成要素、またはこれらの群の存在または追加を除外しないことがさらに理解されるであろう。
【0030】
例示的な実施形態は、例示的な実施形態の理想的な実施形態の概略図(および中間構造)である断面図を参照して本明細書で記載される。このように、例えば製造技法または許容差の結果として得られた図の形状からの変化が予想される。従って、例示的な実施形態は、本明細書に図示された領域の形状を限定するものとして解釈されるべきでなく、例えば製造に起因する形状の逸脱を含む。
【0031】
その他の方法で定義されない限り、本明細書で使用されるすべての用語(技術的用語および科学的用語を含む)は、例示的な実施形態が属する当該技術分野の当業者が通常理解しているものと同じ意味を有する。用語(一般的に使用されている辞書で定義された用語を含む)は、関連する技術分野の文脈でのそれらの用語の意味と一致する意味を有するものと解釈されるべきであり、理想的なまたは過度に正式な意味で解釈されないが、本明細書で明示的にそのように定義されている場合はその限りではないことがさらに理解されるであろう。
【0032】
図1は、少なくとも一つの例示的な実施形態によるeベイピング装置の側面図である。
【0033】
少なくとも一つの例示的な実施形態において、
図1に示す通り、電子ベイピング装置(eベイピング装置)60は、交換可能なカートリッジ(または第一のセクション)70および再利用可能な電池セクション(または第二のセクション)72を含んでもよく、これらは、ねじ状のコネクター205でまとめて結合されうる。コネクター205が、滑り嵌め、戻り止め、クランプ、差込みピン、または留め金のうちの少なくとも一つなどの、任意のタイプのコネクターであってもよいことは認識されるべきである。
【0034】
少なくとも一つの例示的な実施形態では、コネクター205は、2016年5月13日出願された米国特許出願第15/154,439号に記載されたものであってもよく、その内容全体をそれを参照することによって本明細書に組み込む。米国特許出願第15/154,439号に記載されるように、コネクター205は、深絞り加工処理によって形成されうる。
【0035】
少なくとも一つの例示的な実施形態では、第一のセクション70は、ハウジング6を含んでもよく、第二のセクション72は、第二のハウジング6’を含んでもよい。eベイピング装置60は、口側の端インサート8を含む。
【0036】
少なくとも一つの例示的な実施形態において、ハウジング6および第二のハウジング6’は、略円柱状の断面を有しうる。その他の例示的な実施形態では、ハウジング6および6’は、第一のセクション70および第二のセクション72のうち一つ以上に沿う略三角形の断面を持ちうる。さらに、ハウジング6と6’は、同じもしくは異なる断面形状、または同じもしくは異なる大きさを有してもよい。本明細書で説明されるように、ハウジング6および6’はまた、外側または主要なハウジングとして言及されうる。
【0037】
少なくとも一つの例示的な実施形態では、eベイピング装置60は、以下でより詳細に記載される第一の接点310(
図2~
図3および
図5~
図6に示す)、第二の接点320、および端部キャップハウジング340を含む、伝導性の接点組立品300を含みうる。第一の接点310および第二の接点320のそれぞれは、eベイピング装置の電源の充電に使用されうる。第一の接点310、第二の接点320および端部キャップハウジング340は、以下でより詳細に記載される。
【0038】
後でより詳細に説明されるように、第一の接点310、第二の接点320またはその両方は、eベイピング装置の電源の充電だけでなく、タッチ命令の入力のために利用されうる。従って、伝導性の接点組立品300は、eベイピング装置の電源を充電する、およびタッチ命令を入力してeベイピング装置を制御するために使用されるように構成されうる。
【0039】
図2は、
図1のeベイピング装置の線II-IIに沿った断面図である。
【0040】
少なくとも一つの例示的な実施形態では、
図2に示すように、第一のセクション70は、プレベイパー製剤を貯蔵するように構成される貯蔵部22と、プレベイパー製剤を気化しうるヒーター14と、を含んでもよく、プレベイパー製剤は、芯28によって貯蔵部22から引き出されうる。eベイピング装置60は、米国特許出願公開第2013/0192623号(Tucker et al.2013年1月31日出願)に記載の特徴を含んでもよく、その内容全体をそれを参照することによって本明細書に組み込む。その他の例示的な実施形態では、eベイピング装置は、2016年4月22日に出願された米国特許出願第15/135,930号、2016年4月22日に出願された米国特許出願第135,923号、および2016年3月22日に公布された米国特許第9,289,014号のうちの少なくとも一つに記載の特徴を含んでもよく、それぞれの内容全体が参照によって本明細書に組み込まれる。
【0041】
少なくとも一つの例示的な実施形態において、プレベイパー製剤は、ベイパーに変化しうる材料または材料の組み合わせである。例えば、プレベイパー製剤は、水、ビーズ、溶媒、活性成分、エタノール、植物抽出物、天然または人工の香料、グリセリンおよびプロピレングリコールなどのベイパー形成体、ならびにこれらの組み合わせ(ただしこれらに限定されない)を含む、液体製剤、固体製剤、またはゲル製剤のうちの少なくとも一つであってもよい。
【0042】
少なくとも一つの例示的な実施形態では、第一のセクション70は、長手方向に延在するハウジング6と、ハウジング6の中に同軸に位置付けられた内側管(またはチムニー)62と、を含んでもよい。
【0043】
内側管62の上流端部分において、ガスケット(またはシール)15のノーズ部61は、内側管62に嵌合されてもよく、ガスケット15の外周が、ハウジング6の内部表面とのシールを提供しうる。ガスケット15はまた、内側管62と流体連通して、内部通路(中央流路または中央内部通路とも称される)21を画定する、中央の長手方向の空気通路20を含みうる。ガスケット15の背面部分における横断方向チャネル33は、ガスケット15の空気通路20と交差し、かつ連通してもよい。この横断方向チャネル33は、空気通路20と、ガスケット15と第一の接続部品37の間に画定されるスペース35との間の連通を確実にする。
【0044】
少なくとも一つの例示的な実施形態では、第一の接続部品37は、第一のセクション70と第二のセクション72の間の接続を達成するように、雄型のねじ状のセクションを含みうる。
【0045】
少なくとも一つの例示的な実施形態では、二つより多い空気吸込み口ポート44は、ハウジング6内に含まれうる。あるいは、単一の空気吸込み口ポート44は、ハウジング6内に含まれうる。こうした配置は、第一の接続部品37の存在による塞がりなく、空気吸込み口ポート44をコネクター205の近くに置くことを可能にする。この配置はまた、空気吸込み口ポート44の面積を強化して、空気吸込み口ポート44の精密なドリル加工を容易にしうる。
【0046】
少なくとも一つの例示的な実施形態では、空気吸込み口ポート44は、ハウジング6の代わりにコネクター205内に提供されうる。他の例示的な実施形態において、コネクター205は、ねじ状の部分を含まなくてもよい。
【0047】
少なくとも一つの例示的な実施形態では、少なくとも一つの空気吸込み口ポート44は、コネクター205に隣接してハウジング6に形成されてもよく、成人eベイピング装置使用者の指がポートのうちの一つを塞ぐ可能性を最小にし、またベイピングの間の引き出し抵抗(RTD)を制御する。少なくとも一つの例示的な実施形態では、空気吸込み口ポート44は、それらの直径が、製造時に正確に制御されて、一つのeベイピング装置60から次のものへと複製されるように、精密な工具を用いてハウジング6内に機械加工されうる。
【0048】
少なくとも一つの例示的な実施形態では、空気吸込み口ポート44は、eベイピング装置60が約60ミリメートルの水~約150ミリメートルの水の範囲において引き出し抵抗(RTD)を有するように寸法決めされ、かつ構成されうる。
【0049】
少なくとも一つの例示的な実施形態では、第二のガスケット10のノーズ部93は、内側管62の第一の端部81に嵌合されうる。第二のガスケット10の外周は、ハウジング6の内部表面97との実質的な気密シールを提供しうる。第二のガスケット10は、内側管62の内部通路21と口側端インサート8の内部との間に配置された中央チャネル63を含んでもよく、これにより内部通路21から口側端インサート8へとベイパーを移動しうる。口側の端インサート8は、少なくとも二つの出口を含み、これらはeベイピング装置60の長手方向軸の軸外に配置されうる。出口は、eベイピング装置60の長手方向軸に対して、外側に角度付けられてもよい。出口は、ベイピングの間に成人eベイピング装置使用者の口内にペイパーを実質的に均一に分配して、口内にすぐれた十分な知覚を生成するように、口側の端インサート8の周囲に実質的に均一に分布されてもよい。従って、ベイパーが成人eベイピング装置使用者の口内に入るとき、ベイパーは口の中に入り込むことができ、また口いっぱいの感覚を提供するように異なる方向へと移動することもできる。
【0050】
少なくとも一つの例示的な実施形態では、ガスケット10およびガスケット15とハウジング6および内側管62との間に画定される空間は、貯蔵部22の境界を確立しうる。貯蔵部22は、プレベイパー製剤および随意にプレベイパー製剤を貯蔵するように構成される貯蔵媒体(図示せず)を含んでもよい。貯蔵媒体は、内側管62の周りに巻かれたコットンガーゼまたは他の繊維質材料を含んでもよい。
【0051】
少なくとも一つの例示的な実施形態では、貯蔵部22は、内側管62とハウジング6との間、およびガスケット10とガスケット15との間の外側環状部に収容されてもよい。従って、貯蔵部22は内部通路21を少なくとも部分的に囲みうる。ヒーター14は横断方向に内部通路21を横切って貯蔵部22の反対側の部分間を延在していてもよい。いくつかの例示的な実施形態では、ヒーター14は、内部通路21の長手方向軸に平行に延在しうる。
【0052】
少なくとも一つの例示的な実施形態では、貯蔵部22は、eベイピング装置60が少なくとも約200秒間のベイピング用に構成され得るように、十分なプレベイパー製剤を保持するように寸法決めされ、かつ構成されうる。さらに、eベイピング装置60は、毎回の吸煙が最大約5秒間継続することを可能にするように構成されてもよい。
【0053】
少なくとも一つの例示的な実施形態では、貯蔵媒体は、綿、ポリエチレン、ポリエステル、レーヨン、およびこれらの組み合わせのうちの少なくとも一つを含む繊維質材料であってもよい。繊維は、約6ミクロン~約15ミクロン(例えば、約8ミクロン~約12ミクロン、または約9ミクロン~約11ミクロン)のサイズの範囲である直径を有してもよい。貯蔵媒体は、焼結材料、多孔性材料、または発泡性材料であってもよい。また、繊維は無関係に寸法決めされてもよく、またY字形状、十字形状、クローバー形状、または任意の他の好適な形状の断面を有してもよい。少なくとも一つの例示的な実施形態では、貯蔵部22は、いくつかの貯蔵媒体が不足しており、プレベイパー製剤のみを収容して充填されたタンクを含みうる。
【0054】
ベイピングの間、プレベイパー製剤は、芯28の毛細管作用によって、貯蔵部22、貯蔵媒体またはその両方からヒーター14の近傍へと移動されうる。芯28は、貯蔵部22の対向する側部内に延在し得る、少なくとも第一の端部分および第二の端部分を含みうる。ヒーター14が作動した時、芯28の中央部分の中のプレベイパー製剤がヒーター14によって気化されてベイパーを形成してもよいように、ヒーター14は芯28の中央部分を少なくとも部分的に囲んでもよい。
【0055】
少なくとも一つの例示的な実施形態では、芯28は、プレベイパー製剤を引き出す能力を有するフィラメント(またはスレッド)を含んでもよい。例えば、芯28は、ガラス(または、セラミック)フィラメントの束、および巻かれたガラスフィラメントの一群などを含む束などであってもよく、そのすべての配置では、フィラメント間のすきま間隔による毛管作用によってプレベイパー製剤を引き出すことが可能であってもよい。フィラメントは、eベイピング装置60の長手方向に対して垂直な(横軸する)方向に概して整列されてもよい。少なくとも一つの例示的な実施形態では、芯28は、1~8のフィラメントストランドを含んでもよく、各ストランドは、互いにねじれた複数のガラスフィラメントを含む。芯28の端部分は、可撓性であってもよく、貯蔵部22の境界内に折り畳めてもよい。フィラメントは、略十字型、クローバー型、Y字型、または任意の他の好適な形状の断面を有する。
【0056】
少なくとも一つの例示的な実施形態では、芯28は任意の適切な材料または材料の組み合わせを含みうる。好適な材料の例として、ガラス、セラミック系、黒鉛系材料を挙げることができるが、それに限定されない。芯28は密度、粘性、表面張力、蒸気圧といった異なる物理特性を有するプレベイパー製剤に適応するように、任意の適切な毛細管吸上げ現象を有してもよい。芯28は、非伝導性であってもよい。
【0057】
少なくとも一つの例示的な実施形態では、ヒーター14は、芯28を少なくとも部分的に囲む、ワイヤーコイルを含みうる。ワイヤーは、金属ワイヤーであってもよい。ヒーターコイルは、芯28の長さに沿って完全にまたは部分的に延在してもよい。ヒーターコイルは、芯28の周りに完全にまたは部分的にさらに延在してもよい。一部の例示的な実施形態では、ヒーター14は、芯28と接触してもよく、接触しなくてもよい。
【0058】
少なくとも一つの例示的な実施形態では、ヒーターコイルは、任意の適切な電気抵抗性材料で形成されうる。好適な電気抵抗性材料の例としては、銅、チタン、ジルコニウム、タンタル、および白金族由来の金属が含まれうるが、それらに限定されない。好適な合金の実施例としては、ステンレス鋼、ニッケル含有、コバルト含有、クロミウム含有、アルミニウム-チタン-ジルコニウム含有、ハフニウム含有、ニオビウム含有、モリブデン含有、タンタル含有、タングステン含有、スズ含有、ガリウム含有、マンガン含有、および鉄含有合金、ならびにニッケル系、鉄系、コバルト系、およびステンレス鋼系の超合金が挙げられるがそれに限定されない。例えば、ヒーター14は、ニッケルアルミナイド、表面上にアルミナの層をもつ材料、鉄アルミナイドおよび他の複合材料で形成されてもよく、電気抵抗性の材料は、必要とされるエネルギー伝達の動態学および外部の物理化学的性質に応じて、随意に断熱材料に埋め込み、封入、または断熱材料で被覆されてもよく、もしくはその逆であってもよい。ヒーター14は、ステンレス鋼、銅、銅合金、ニッケル-クロム合金、超合金、およびこれらの組み合わせから成る群から選択される少なくとも一つの材料を含んでもよい。例示的な実施形態では、ヒーター14はニッケル-クロム合金または鉄-クロム合金で形成されてもよい。別の例示的な実施形態において、ヒーター14は、その外側表面上に電気抵抗性の層を有するセラミックヒーターでもよい。
【0059】
内側管62は、一対の対向するスロットを含んでもよく、そのため芯28ならびに第一および第二の電気リード線109および109’またはヒーター14の先端は、それぞれの対向するスロットから延在してもよい。内側管62に対向するスロットを設けることは、スロットの端とヒーター14のコイルが巻きついたセクションとが衝突することなく、内側管62内の位置へのヒーター14および芯28の配置を容易にしうる。従って、スロットの端は、別のやり方では、潜在的な熱点の源を形成することがあるヒーター14のコイル間隔に影響を与え、またそれを変えることができなくなる。少なくとも一つの例示的な実施形態では、内側管62は、約4ミリメートルの直径を有してもよく、対向するスロットのそれぞれは、約2ミリメートル~約4ミリメートルの大きい寸法、および小さい寸法を有してもよい。
【0060】
第一のリード線109は、雄型のねじ状の接続部品37に物理的かつ電気的に接続される。示されるように、雄型のねじ状の第一の接続部品37は、外側層表面の一部分に雄型のねじ山を有する中空の円筒である。接続部品は、伝導性であり、導電材料で形成されてもよく、またはそれで被覆されてもよい。第二のリード線109’は、第一の伝導性のポスト110に物理的かつ電気的に接続される。第一の伝導性のポスト110は、導電材料(例えば、ステンレス鋼、銅等)で形成されてもよく、
図2に示すように、T字形の断面を有してもよい。第一の伝導性のポスト110は、第一の接続部品37の中空部分内に収まり、断熱シェル111によって第一の接続部品37から電気的に絶縁される。第一の伝導性のポスト110は、示されるように中空であってもよく、中空部分は、空気通路20と流体連通していてもよい。従って、第一の接続部品37および第一の伝導性のポスト110は、ヒーター14へのそれぞれの外部電気的接続を形成する。
【0061】
少なくとも一つの例示的な実施形態では、ヒーター14は、熱伝導によって芯28内のプレベイパー製剤を加熱しうる。あるいは、ヒーター14からの熱は、熱伝導要素によってプレベイパー製剤へと伝導されてもよく、またはヒーター14は、ベイピングの間にイーベイピング装置60を通して引き出される入ってくる周囲空気へと熱を伝達してもよく、その結果プレベイパー製剤を対流によって加熱する。
【0062】
当然のことながら、芯28を使用する代わりに、ヒーター14は、迅速に熱を生成する能力を有する高い電気抵抗を有する材料で形成された抵抗ヒーターを組み込む多孔性材料を含みうる。
【0063】
図2に示すように、第二のセクション72は、電源1と、制御回路200と、センサー16と、伝導性の接点組立品(接点組立品またはコネクター組立品としても言及される)300と、を含む。示されるように、制御回路200およびセンサー16は、ハウジング6’内に配置される。接点組立品300は、第二のセクション72の一方の端を形成し、雌型のねじ状の第二の接続部品112は、第二の端を形成する。示されるように、第二の接続部品112は、内側層表面にねじ山を有する中空の円筒形状を有する。第二の接続部品112の内径は、第一の接続部品37の外径に適合し、そのため二つの接続部品37および112は、螺合して、接続205を形成しうる。さらに、第二の接続部品112または少なくともその他の層表面は、例えば、導電材料で伝導性に形成され、またはそれを含む。そのため、電気的かつ物理的な接続は、接続された時に第一の接続部品37と第二の接続部品112との間に発生する。
【0064】
示されるように、第一のリード線720は、第二の接続部品112を制御回路200に電気的に接続する。第二のリード線730は、制御回路200を電源1の第一の端子113に電気的に接続する。第三のリード線725は、電源1の第二の端子114を制御回路200の電力端子に電気的に接続し、それにより、制御回路200に電力が供給される。電源1の第二の端子114はまた、第二の伝導性のポスト115に物理的かつ電気的に接続される。第二の伝導性のポスト115は、導電材料(例えば、ステンレス鋼、銅等)で形成されてもよく、
図2に示すように、T字形の断面を有してもよい。第二の伝導性のポスト115は、第二の接続部品112の中空部分内に収まり、断熱シェル116によって第二の接続部品112から電気的に絶縁される。第二の伝導性のポスト115はまた、示されるように中空でありうる。第一の接続部品37と第二の接続部品112が嵌合した時に、第二の伝導性のポスト115は、第一の伝導性のポスト110に物理的かつ電気的に接続される。さらに、第二の伝導性のポスト115の中空部分は、第一の伝導性のポスト110の中空部分と流体連通しうる。
【0065】
第一のセクション70が雄型の接続部品を有するように示され、かつ記載され、第二のセクション72が雌型の接続部品を有するように示され、かつ記載される一方で、代替的な実施形態は、第一のセクション70が雌型の接続部品を有し、第二のセクション72が雄型の接続部品を有するという反対を含む。
【0066】
少なくとも一つの例示的な実施形態において、電源1はeベイピング装置60内に配置された電池を含む。電源1は、リチウム-イオン電池またはその別形のうちの一つ、例えばリチウム-イオンポリマーバッテリーでもよい。あるいは、電源1は、ニッケル水素電池、ニッケルカドミウム電池、リチウムマンガン電池、リチウムコバルト電池、または燃料電池であってもよい。eベイピング装置60は、電源1のエネルギーが消耗されるまで、またはリチウムポリマー電池の場合には、最小の電圧カットオフレベルが達成されるまで、成人eベイピング装置使用者によってベイピング可能でありうる。
【0067】
少なくとも一つの例示的な実施形態では、電源1は再充電可能である。第二のセクション72は、外部充電装置による電池の充電を可能にするように構成される回路を含んでもよい。eベイピング装置60を再充電するために、USB充電器または他の適切な充電器組立品が、以下に記載されるように使用されてもよい。
【0068】
少なくとも一つの例示的な実施形態では、センサー16は、eベイピング装置60内の気流の大きさおよび方向を示す出力を生成するように構成される。制御回路200は、センサー16の出力を受け取り、(1)気流の方向が口側の端インサート8での引き出しを示す(吹き出しに対する)、(2)引き出しの大きさが閾値レベルを超えるかどうかを決定する。これらのベイピング条件を満たしている場合、制御回路200は、電源1をヒーター14に電気的に接続し、従って、ヒーター14が起動される。すなわち、制御回路200は、第一のリード線720と第二のリード線730を電気的に接続し(例えば、
図6に関して以下に説明されるように、ヒーター電力制御回路945を起動することによって)、そのためヒーター14は、電池1に電気的に接続される。代替的な実施形態において、センサー16は、圧力降下を示してもよく、制御回路200は、それに応答してヒーター14を起動する。
【0069】
少なくとも一つの例示的な実施形態では、制御回路200はまた、ヒーター14が作動した時、電池が再充電された時、またはその両方において、制御回路200がそれを点灯するように起動させる灯48を含みうる。灯48は、一つ以上の発光ダイオード(LED)を含みうる。LEDは、一つ以上の色(例えば、白、黄、赤、緑、青等)を含みうる。さらに、灯48は、ベイピングの間に成人eベイピング装置使用者から見えるように配置されてもよく、eベイピング装置60の第一の端210と第二の端220との間に位置付けられてもよい。加えて、灯48は、eベイピングシステムの診断に、または再充電の進行を示すために利用することができる。灯48を、成人eベイピング装置使用者がプライバシーのためにヒーター作動灯48を作動する、作動停止する、または作動および作動停止するようにも構成することもできる。
【0070】
少なくとも一つの例示的な実施形態において、制御回路200は時間リミッターを含んでもよい。別の例示的な実施形態において、制御回路200は、成人eベイピング装置使用者が加熱を開始するための手動で操作可能なスイッチを含んでもよい。ヒーター14への電流供給の時間は、気化されるプレベイパー製剤の所望の量に応じて、設定されても、または予め設定されてもよい。さらに別の例示的な実施形態において、センサー16は、圧力降下を検出することができ、制御回路200は、ヒーター作動条件を満たす限り、ヒーター14に電力を供給しうる。
【0071】
次に、ベイパーを形成するためのeベイピング装置の動作を記載する。例えば、空気は、口側の端インサート8での吸い込みに応じて、少なくとも一つの空気吸込み口44を通して、主に第一のセクション70に引き出される。空気は、空気吸込み口50を通って、ガスケット15の後部部分における横断流路33内へ、ガスケット15の空気通路20内へ、内部通路21内へ、さらに口側の端インサート8の出口24を通じて通る。制御回路200が上述したベイピング条件を検出した場合、制御回路200は、ヒーター14への電力供給を開始し、そのためヒーター14は、芯28内のプレベイパー製剤を加熱して、ベイパーを形成する。内部通路21を通じて流れるベイパーおよび空気は、組み合わされ、口側の端インサート8の出口24を介して、eベイピング装置60を抜け出る。
【0072】
ヒーター14は作動した時、ヒーターによって囲まれた芯28の一部分を約10秒間未満加熱してもよい。
【0073】
少なくとも一つの例示的な実施形態では、第一のセクション70は交換可能であってもよい。言い換えれば、カートリッジのプレベイパー製剤が消耗したら、第一のセクション70のみを交換しうる。代替の構成には、貯蔵部22が消耗されると、eベイピング装置60全体が廃棄されうる、例示的な実施形態が含まれうる。少なくとも一つの例示的な実施形態では、eベイピング装置60は、一体型のeベイピング装置でありうる。
【0074】
少なくとも一つの例示的な実施形態では、eベイピング装置60は、約80ミリメートル~約110ミリメートルの長さ、および約7ミリメートル~約8ミリメートルの直径としうる。例えば、一つの例示的な実施形態では、eベイピング装置は、約84ミリメートルの長さであってもよく、約7.8ミリメートルの直径を有してもよい。
【0075】
少なくとも一つの例示的な実施形態では、
図2に示すように、eベイピング装置60は、
図4および
図5を参照しながら以下でより詳細に記載されるような接点組立品300を含む。
【0076】
図3Aは、少なくとも一つの例示的な実施形態によるeベイピング装置の第二の(または電池)セクションの端部の拡大図である。
【0077】
少なくとも一つの例示的な実施形態では、
図3Aに示すように、第二のセクション72は
図2と同様である。制御回路200は、剛直なプリント回路基板410上に配置される。回路基板410は、リード線700を介して第一の接点310に接続される。回路基板410は、リード線710を介して第二の接点320に接続される。
【0078】
図3Bは、少なくとも一つの例示的な実施形態によるeベイピング装置の第二のセクションの端部の拡大図である。
【0079】
少なくとも一つの例示的な実施形態では、
図3Bに示すように、第二のセクション72は
図2と同様である。制御回路200は、可撓性のプリント回路基板1000上に配置される。可撓性のプリント回路基板1000は、可撓性のプリント回路基板1000が
図3Aの剛直な回路基板410よりもハウジング6’内で小さい空間を必要とするので、大きな電池1の包含を許容する。
【0080】
図4は、少なくとも一つの例示的な実施形態による
図2の伝導性の接点組立品の分解図である。
図5は、少なくとも一つの例示的な実施形態による、
図4の線V~Vに沿った
図4の伝導性の接点組立品の組み立てられた(または分解されていない)様式の断面図である。
【0081】
図4および
図5に示すように、接点組立品300は、
図2と同様であり、より詳細に示される。
図4に示すように、接点組立品300は、第一の接点310、第二の接点320および端部キャップハウジング340を含む。
【0082】
第一の接点310は、円板形状を持つ。少なくとも一つの例示的な実施形態では、第一の接点310は、剛直または可撓性でありうるプリント回路基板(PCB)で形成されうる。第一の接点310は、その上部表面に形成される第一の伝導性部分312、およびその下部表面に形成される第二の伝導性部分314を有する基体315を含む。少なくとも一つの伝導性ビア313は、第一の伝導性部分312と第二の伝導性部分314を電気的に接続する(
図5を参照のこと)。第一の伝導性部分312および第二の伝導性部分314は、銅、ステンレス鋼、磁性ステンレス鋼等でありうる。第一の伝導性部分312は、略円形状を有してもよく、パターンを形成してもよく、またはその両方であってもよい。例えば、伝導性部分312は、
図4の実施例において、数字「10」の外形を形成する。第一の伝導性部分312は、第二の接点320が第一の伝導性部分312と部分的に重ならず、第一の接点310の第一の伝導性部分312が第二の接点320から電気的に絶縁されるように領域を有する。その代わりに、基体315の非伝導性部分311が露出され、第二の接点320は、非伝導性部分311と部分的に重なり、接触し、または部分的に重なりかつ接触する。
【0083】
示されるように、端部キャップハウジング340は、側壁350によって画定される略中空の円筒形状を有する。側壁350の下側部分は隆起355を含み、上側部分はフランジ360を含む。少なくとも一つの例示的な実施形態では、フランジ360は、ハウジング6’の外径とおおよそ同じである外径を有する。側壁350は、ハウジング6’の内径よりわずかに小さい外径を有し、その結果、側壁350は、摩擦ばめによりハウジング6’内の適所に保持されうる。側壁350は、ハウジング6’内に端部キャップハウジング340を保持することを助ける、隆起355を含みうる。
【0084】
少なくとも一つの例示的な実施形態では、端部キャップハウジング340は、内側層表面から突出する隆起または内側レッジ305を含む。第一の接点310は、内側レッジ305上に置かれる。二つの突出フィン315は、端部キャップハウジング340の端部から突出する。突出フィン315は、内側レッジ305をフランジ360から分離する。第二の接点320は、フランジ360の外側レッジ上に置かれる。端部キャップハウジング340の端部の周りを少なくとも90度でそれぞれ延在する二つの突出フィン315が示される一方で、二つより多いまたは少ない突出フィン315が形成されてもよいことが理解されよう。
【0085】
上述したように、第二の接点320の一部分は、端部キャップハウジング340のフランジ360と嵌合し、そうすることで、第二の接点320のタブ380は、端部キャップハウジング340で第二の接点320を固定し、内側レッジ305に対して適所に第一の接点310を保持するように、端部キャップハウジング340の側壁350におけるスロット390と嵌合する。
図5に示すように、リード線700は、第二の伝導性部分314に接続され、リード線710は、タブ380のうちの少なくとも一つに接続される。
【0086】
少なくとも一つの例示的な実施形態では、端部キャップハウジング340はプラスチックで形成されうる。端部キャップハウジング340のフランジ360の少なくとも一部分は、透明であってもよく、その結果、ヒーター作動灯48からの光をフランジ360を通じて見ることができる。第一の接点310および第二の接点320は、不透明であってもよく(例えば、PCBを通じて光を見ることを実質的に防ぐためにはんだマスクを含んでもよく)、そのため灯48をeベイピング装置60の端部を通じて見ることができない。
【0087】
図4に示すように、停止部440がタブ380に配置され、停止部は、タブ380がスロット390と嵌合した時にフランジ360の一部分450の下にラッチする。タブ380は、タブ380がスロット390内に挿入された時にわずかに曲がるが、スロット390内にタブ380を係止するために元の位置にスプリングバックするように弾力性であってもよい。
【0088】
第二の接点320は、伝導性であり、第一の接点310の伝導性部分は、上で記載されたように第二の接点320から電気的に分離される。さらに、少なくとも一つの例示的な実施形態では、第一の接点310および第二の接点320は磁性である。従って、タブ380およびスロット390は、磁気引力がeベイピング装置60から第一の接点310および第二の接点320を取り外すことを防ぐように、一緒に係止されるように構成される。
【0089】
少なくとも一つの代替的な実施形態では、第一の接点310の少なくとも一部分は、光48が端部キャップハウジング340の側面部分を通じて見えるように、実質的に透明であってもよい。
【0090】
図6は、
図1に示したeベイピング装置の制御回路200の例示的な実施形態を示す回路図である。
図6に示す制御回路200は、上述したように第一のセクション70が第二のセクション72に接続されている状態に関連して記載される。従って、ヒーター14と電源1の両方が
図6に示される。
【0091】
図6に示すように、制御回路200は、マイクロコントローラ905、充電コントローラ800、モード制御スイッチ回路920、ヒーター電力制御回路945、抵抗測定回路94、および抵抗器910を含む。この実施例では、モード制御スイッチ回路920は、モード制御スイッチU3を含み、ヒーター電力制御回路945は、ヒーター電力制御スイッチU1を含む。マイクロコントローラ905は、アナログ-デジタル変換器(ADC)9052およびデジタル-アナログ変換器(DAC)9054を含む。ADC9052は10ビットADCであってもよく、DAC9054は8ビットDACであってもよい。しかし、例示的な実施形態は、これらの実施例に限定されるべきではない。
【0092】
抵抗測定回路94は、第一の抵抗器R1、第二の抵抗器R2、第三の抵抗器R3、第四の抵抗器R4、演算増幅器(OP-AMP)947、および抵抗測定スイッチ回路946を含む。抵抗測定スイッチ回路946は、抵抗測定スイッチU2を含む。OP-AMP947は、差動演算増幅器であってもよい。
【0093】
ヒーター電力制御スイッチU1、抵抗測定スイッチU2、およびモード制御スイッチU3のそれぞれは、トランジスタ(例えば、NMOSまたはMOSFETトランジスタ)であってもよいが、例示的な実施形態はこれらの実施例に限定されるべきではない。例示的な目的のために、スイッチU1~U3は、トランジスタとして本明細書で記載される。この点について、ヒーター電力制御スイッチU1は、ヒーター電力制御トランジスタU1として言及されてもよく、抵抗測定スイッチU2は、抵抗測定トランジスタU2として言及されてもよく、モード制御スイッチU3は、モード制御トランジスタU3として言及されてもよい。この場合もやはり、しかしながら、例示的な実施形態は、これらの実施例に限定されるべきではない。
【0094】
図6を参照すると、マイクロコントローラ905の静電容量型入力940は、抵抗器910の第一の端子に接続される。抵抗器910の第二の端子は、リード線710を介して第二の接点320に接続される。
【0095】
モード制御トランジスタU3の第一の端子は、抵抗器910の第二の端子と第二の接点320との間の第一のノードNODE1に接続される。モード制御スイッチU3の第二の端子は、第二のノードNODE2で、電源1の負端子、ヒーター14の第一の端、および抵抗測定回路94の第五の抵抗器R4の第一の端子に接続される。モード制御トランジスタU3のゲートは、マイクロコントローラ905におけるタッチ/充電有効端子930(有効端子として本明細書でまた言及される)に接続される。本明細書で説明されるように、電源1の負端子はまた、共通接地、接地、接地面または共通接地面として言及されてもよい。
【0096】
充電コントローラ800は、第一の接点310(リード線700を介して)とマイクロコントローラ905の充電有効端子935との間に電気的に接続される。充電コントローラ800はまた、第三のノードNODE3で電源1の正端子に電気的に接続される。電源1の正端子は、リード線703を介して制御回路200に接続され、リード線725を介してマイクロコントローラ905の電力入力端子PWRにさらに接続されて、制御回路200およびマイクロコントローラ905に電力を供給する。
【0097】
少なくとも一つの例示的な実施形態によると、充電コントローラ800は、いくつかの公知の充電コントローラであってもよい。一例では、充電コントローラ800は、線形の調節器を含みうる。少なくとも一つの例示的な実施形態によると、充電コントローラ800は、電源1の充電レベルを決定し、充電の定めたレベルに基づいて、電源1への充電電流iCH、電圧またはその両方の印加を制御するように構成されうる。充電コントローラ800はまた、第一の接点310およびリード線700を介する充電電流iCHの入力を検出し、検出した充電電流iCHに基づいて、充電有効信号CHG_ENを出力しうる。少なくとも一つの例示的な実施形態では、充電有効信号CHG_ENは、充電電流が検出されなかった時に無効にされてもよく(例えば、低論理などの第一の論理値を有する)、充電電流が検出された時に有効にされてもよい(例えば、高レベル論理などの第二の論理値を有する)。別の実施例では、充電有効信号CHG_ENは、充電電流を検出した時に出力され、充電電流を検出しなかった時に出力されないように記載されうる。充電コントローラ800はまた、調節した充電電流iCHを電源1の正端子に出力して、電源1を充電してもよい。このような充電コントローラは周知であるので、より詳細な説明を省く。
【0098】
さらに
図6を参照すると、ヒーター電力制御トランジスタU1の第一の端子は、電源1の正端子に接続され、ヒーター電力制御トランジスタU1の第二の端子は、ヒーター14と制御回路200との間の第一のリード線720を介して、第四のノードNODE4でヒーター14の第二の端に接続される。ヒーター電力制御トランジスタU1のゲートは、マイクロコントローラ905のヒーター電力制御端子955に電気的に接続される。少なくともこの例示的な実施形態によると、マイクロコントローラ905は、ヒーター電力制御信号HEAT_PWR_CTRLを出力して、ヒーター電力制御トランジスタU1を制御し、電源1からヒーター14への電力を調節および制御する。
【0099】
抵抗測定回路94は、ノードNODE3を介して第五のノードNODE5で、ヒーター電力制御トランジスタU1の第一の端子、電源1の正端子、および充電コントローラ800に電気的に接続される。抵抗測定回路94はまた、マイクロコントローラ905におけるADC9052、DAC9054、および抵抗測定有効端子956に電気的に接続される。
【0100】
抵抗測定回路94内の抵抗測定トランジスタ946の第一の端子は、第五のノードNODE5で、ヒーター電力制御トランジスタU1の第一の端子、電源1の正端子、および充電コントローラ800に接続される。抵抗測定トランジスタ946の第二の端子は、第一の抵抗器R1の第一の端子に接続される。抵抗測定トランジスタ946のゲートは、マイクロコントローラ905における抵抗測定有効端子956に接続される。
【0101】
第一の抵抗器R1の第二の端子は、第六のノードNODE6で、演算増幅器(OP-AMP)947の正入力、ヒーター電力制御トランジスタU1の第二の端子、ヒーター14の第二の端、およびマイクロコントローラ905のアナログ入力ANALOGに接続される。
【0102】
OP-AMP947の出力端子は、マイクロコントローラ905におけるADC9052に接続される。第二の抵抗器R2は、負入力端子とOP-AMP947の出力端子との間に並列に接続される。OP-AMP947の負入力端子はまた、第三の抵抗器R3の第一の端子および第四の抵抗器R4の第二の端子に接続される。
【0103】
第三の抵抗器R3の第二の端子は、マイクロコントローラ905におけるDAC9054に接続される。
【0104】
図6をさらに参照すると、マイクロコントローラ905はまた、センサー16に電気的に接続される。
【0105】
図6に示す例示的な実施形態は、マイクロコントローラ905から分離された抵抗測定回路94に関連して説明されたが、例示的な実施形態は、この実施例に限定されるべきではない。むしろ、一つ以上のその他の例示的な実施形態によると、抵抗測定回路94またはその一つ以上の構成要素(例えば、OP-AMP947)は、マイクロコントローラ905内に含まれて実行されてもよい。
【0106】
図6に示す制御回路200の例示的な動作が、ここに記載される。
【0107】
少なくとも一つの例示的な実施形態によると、第一のセクション70が第二のセクション72に接続された時に、モード制御トランジスタU3は、初期段階でのオン状態に設定される。この実施例では、モード制御トランジスタU3は、有効端子930(有効端子として本明細書でまた言及される)を介するマイクロコントローラ905からの充電監視信号EN_SIGの切替えに応じる制御回路200に関する監視周波数に基づいて、定期的にオン状態からオフ状態に移行する。監視周波数は、後でより詳細に説明される。
【0108】
少なくともいくつかの例示的な実施形態によると、モード制御トランジスタU3がオン状態からオフ状態に移行する度毎に、制御回路200は、比較的短い時間間隔(タッチ検出間隔として時々言及される)でタッチ事象を監視する。この比較的短い時間間隔は、マイクロコントローラのスリープ状態に基づく「起動」サイクルとして言及されうるその開始時に発生してもよく、その後、制御回路200は、電源1の充電が開始されうる状態に戻りうる。
【0109】
本明細書で説明されるように、充電監視信号EN_SIGの切替えは、論理高から論理低レベルへの信号の移行を意味しうる。本明細書で説明されるように、論理低レベルへの充電監視信号EN_SIGの切替えはまた、充電監視信号EN_SIGの無効化または出力無効とも称されうる。しかし、例示的な実施形態は、この実施例に限定されるべきではない。
【0110】
本明細書で説明されるように、モード制御トランジスタ920のオン状態はまた、起動状態として、またはモード制御トランジスタ920が起動しているものとして言及されてもよい。同様に、オフ状態はまた、停止状態として、またはモード制御トランジスタ920が非作動状態として言及されてもよい。
【0111】
一つ以上の例示的な実施形態によると、マイクロコントローラ905、制御回路200またはその両方は、監視モード、タッチ命令モード、および充電モードのうちの一つにおいて動作しうる。これらの動作モードのそれぞれにおける制御回路200の例示的な動作は、以下でより詳細に説明される。
【0112】
監視モードにおいて、充電有効信号CHG_ENは無効にされ、モード制御トランジスタU3は、マイクロコントローラ905の有効端子930からの充電監視信号EN_SIGの無効化に応じて、定期的に停止される。充電監視信号EN_SIGの無効化はまた、タッチ監視信号を可能にすることとして特徴付けられうる。
【0113】
充電監視信号EN_SIGの周波数、結果として、モード制御トランジスタU3の停止の周期は、監視モードにおけるマイクロコントローラ905の状態に基づく。一例では、監視モードは複数の状態を含みうる。複数の状態のそれぞれにおいて、充電監視信号EN_SIGは、異なる周波数を有してもよく、従って、モード制御トランジスタU3の停止は、異なる周期を有してもよい。一例では、監視モードは、起動状態、待機状態および休止状態を含みうる。
【0114】
起動状態の実施例において、充電監視信号EN_SIGは、モード制御トランジスタU3が約0.01秒毎で停止される(オフ状態への移行)ように、約100ヘルツの周波数を有してもよい。
【0115】
待機状態の実施例において、充電監視信号EN_SIGは、モード制御トランジスタU3が約0.05秒毎で停止されるように、約50ヘルツの周波数を有してもよい。
【0116】
休止状態の実施例において、充電監視信号EN_SIGは、モード制御トランジスタU3が約0.10秒毎で停止されるように、約10ヘルツの周波数を有してもよい。
【0117】
ヒーター要素を含むカートリッジ(例えば、第一のセクション70)が電池セクション(例えば、第二のセクション72)に取り付けられた時、マイクロコントローラ905は、カートリッジが電池セクションに取り付けられ、デフォルトで起動状態になったことを検出する。概して周知であるように、マイクロコントローラ905は、カートリッジの取付けに起因する抵抗の変化(例えば、本質的に無限の抵抗から有限抵抗値への)に基づいて、電池セクションへのカートリッジの取付けを検出しうる。
【0118】
カートリッジが取り付けられ、吸煙事象が、カートリッジが取り付けられた時間からの第一の閾値間隔(例えば、約20秒)内にセンサー16によって検出されない場合、ついで、マイクロコントローラ905は待機状態に移行する。待機状態の間、吸煙事象がカートリッジの取付けから第二の閾値時間周期(例えば、40秒)(または、あるいは、マイクロコントローラ905が待機状態に移行した時間から20秒の別の時間間隔)内にセンサー16によって検出されない場合、ついで、マイクロコントローラ905は休止状態に移行する。マイクロコントローラは、吸煙事象がセンサー16により検出されるまで休止状態のままである。センサー16が、待機または休止状態において吸煙事象を検出した場合、マイクロコントローラ905は、起動状態に移行して、成人eベイピング装置使用者に対する応答性を増大する。カートリッジが取り付けられていない時、マイクロコントローラ905は、カートリッジが取り付けられるまで休止状態のままである。上述したように、カートリッジが取り付けられた時、マイクロコントローラ905は起動状態に移行する。
【0119】
図14は、
図6に示した制御回路200を動作する方法の例示的な実施形態を図示するフローチャートである。
図14に示す例示的な実施形態は、モード制御トランジスタ920がオン状態にある監視モードにおいて、初期段階で作動するマイクロコントローラ905に関して説明される。しかし、例示的な実施形態は、この実施例に限定されるべきではない。
【0120】
上述したように、監視モードにおいて、モード制御トランジスタU3は、マイクロコントローラ905の有効端子930から出力された充電監視信号EN_SIGを無効にすることによって、定期的に停止される。
図14に示す方法は、モード制御トランジスタ920が停止された時に定期的に実施されうる。この点について、
図14に示す方法は、充電監視信号EN_SIGの周波数に従って実施されうる。
【0121】
図14を参照すると、モード制御トランジスタU3がマイクロコントローラ905によって充電監視信号EN_SIGの無効化に応じて停止された時、ステップS1404において、マイクロコントローラ905は、成人eベイピング装置使用者によりタッチが入力されたかどうかを検出する。
【0122】
ステップS1404に関して、一例では、モード制御トランジスタU3がオフ状態にあり、成人eベイピング装置使用者が第二の接点320にタッチした時、第二の接点320に接触する成人eベイピング装置使用者の一部分(例えば、指)、および第二の接点320自体は、第二の接点320と静電容量型入力940との間の回路経路に沿って測定される静電容量を変化させるコンデンサーの端子として機能する。マイクロコントローラ905が静電容量のこの変化を検出した時、マイクロコントローラ905は、成人eベイピング装置使用者が第二の接点320にタッチし、それによって、成人eベイピング装置使用者によるタッチ入力を検出したことを決定する。
【0123】
マイクロコントローラ905が、ステップS1404で成人eベイピング装置使用者によるタッチ入力を検出しない場合、その後、マイクロコントローラ905は、監視モードのままであり、上述したように動作する。
【0124】
ステップS1404をさらに参照すると、マイクロコントローラ905がタッチ入力を検出した場合、その後、マイクロコントローラ905は、ステップS1406においてタッチ命令モードに入る。
【0125】
タッチ命令モードにおいて、モード制御トランジスタ920は、オフ状態に維持されて、接点320、リード線710、および抵抗器910を、少なくともヒーター14、および電源1の負端子から電気的に分離する。モード制御トランジスタU3のデフォルト状態がオンであるので、マイクロコントローラ905は、充電監視信号EN_SIGが有効になって(または出力されて)、モード制御トランジスタ920をオンにすることを防ぐことによって、モード制御トランジスタU3をオフ状態に維持する。
【0126】
図14をさらに参照すると、ステップS1406でタッチ命令モードに入った後に、マイクロコントローラ905は、ステップS1408で成人eベイピング装置使用者によるタッチ命令入力を検出する。少なくともいくつかの例示的な実施形態によると、マイクロコントローラ905は、成人eベイピング装置使用者によるタッチの周波数、長さ、または周波数および長さに基づいて、成人eベイピング装置使用者によるタッチ命令入力を検出する。
【0127】
ステップS1408で成人eベイピング装置使用者によるタッチ命令入力を検出すると、マイクロコントローラ905は、ステップS1410において、検出したタッチ命令を実行する。
【0128】
以下の表は、一つ以上の例示的な実施形態による、例示的なタッチ命令および前記タッチ入力に応じて実行された動作を図示したものである。
【0129】
表1
【表1】
表2
【表2】
表3
【表3】
表4
【表4】
少なくとも一つの例示的な実施形態では、表1~表4に示すように、eベイピング装置は、様々な異なるタッチ命令に応答しうる。その他の例示的な実施形態では、ベイピングプロフィールは、入力により変えられてもよく、または装置は、接点組立品をタッピングすることによって、ベイピングからロックされてもよい。
【0130】
図14をさらに参照すると、明示的に示されないが、検出したタッチ命令を実行した後に、マイクロコントローラ905は、監視モードに戻ってもよい。
【0131】
図15は、
図6に示した制御回路200を動作する方法の別の例示的な実施形態を図示するフローチャートである。
図15に示す例示的な実施形態はまた、モード制御トランジスタU3がオン状態にある監視モードにおいて、初期段階で作動するマイクロコントローラ905に関して説明される。しかし、例示的な実施形態は、この実施例に限定されるべきではない。
【0132】
モード制御トランジスタ920がオン状態にある時、ステップS1504において、マイクロコントローラ905は、電源1が充電コントローラ800からの充電有効信号CHG_ENに基づいて、充電されたかどうかを決定する。上述したように、充電コントローラ800は、第一の接点310およびリード線700を通じる充電電流iCHの存在に基づいて、充電有効信号CHG_ENを出力する。一例では、マイクロコントローラ905は、充電コントローラ800からの充電有効信号CHG_ENが有効である(例えば、論理高レベルを有する)場合に、電源1が充電されていることを決定する。本明細書で説明されるように、充電有効信号CHG_ENの有効化はまた、充電有効信号CHG_ENの出力と言及されてもよい。
【0133】
マイクロコントローラ905が、ステップS1504で、電源1が充電していることを検出した場合、その後、マイクロコントローラ905は、ステップS1508において充電モードに入る。
【0134】
充電モードにおいて、モード制御トランジスタ920は、充電電流iCHが充電有効信号CHG_ENを無効にすることによって、電源1の正端子に流れていないことを充電コントローラ800が示すまで、オン状態のままである。一例では、充電モードの間、マイクロコントローラ905は、有効な充電監視信号EN_SIGの無効化を防ぐことによって、モード制御トランジスタ920をオン状態に維持する。
【0135】
図15に明示的に示されないが、充電コントローラ800が充電有効信号CHG_ENを無効にした時に、マイクロコントローラ905は、監視モードに戻りうる。
【0136】
ステップS1504に戻って、マイクロコントローラ905が、電源1が充電していることを検出しない場合、その後、マイクロコントローラ905は、監視モードのままであり、上述したように動作する。
【0137】
上述したように、制御回路200は、抵抗測定回路94をさらに含む。
【0138】
成人eベイピング装置使用者による吸煙事象の間、ヒーター14への電力の印加は、ヒーター14の抵抗係数に変わり、そのことはヒーター14の抵抗の増大をもたらす。抵抗測定回路94を用いることによって、マイクロコントローラ905は、吸煙事象の間のヒーター14の抵抗変化を監視し、抵抗の変化に基づいて、ヒーター14への電力を制御するように構成される。少なくとも一つの例示的な実施形態では、マイクロコントローラ905は、ヒーター14の抵抗の変化に基づいてヒーター14への電力を断つことによって、ベイピング動作を選択的に無効としうる。
【0139】
図6に示す抵抗測定回路94において、第一の抵抗器R1は、公知の抵抗値(例えば、約10.00Ωなど)を有する正確な基準抵抗器である。抵抗器R2、R3およびR4は、OP-AMP947のゲインおよびバイアスを設定するために用いられる、安定な抵抗器である。抵抗器R2、R3およびR4はまた、既知の抵抗値を有する。DAC9054およびADC9052は、同じ基準電圧V
batteryを共有する。この場合、基準電圧V
batteryは、電源1の電圧である。
図6に示す抵抗測定回路94の構成を与えることによって、OP-AMP947の電圧出力V
op-ampが、以下に示す式(1)により得られる。
【0140】
【数1】
一つ以上の例示的な実施形態によると、抵抗測定回路94は、較正モードまたはフェーズおよび監視モードまたはフェーズにおいて、動作しうる。
【0141】
図16は、較正フェーズにおいて制御回路200を動作する方法の例示的な実施形態を図示するフローチャートである。上述したように、ヒーター要素を含むカートリッジ(例えば、第一のセクション70)が電池セクション(例えば、第二のセクション72)に取り付けられた時、マイクロコントローラ905は、デフォルトで起動状態になる。追加的に、ヒーター要素を含むカートリッジ(例えば、第一のセクション70)が電池セクション(例えば、第二のセクション72)に取り付けられた時、制御回路200は、較正フェーズに入る。較正フェーズはまた、微小な抵抗較正フェーズと言及される。
【0142】
吸煙事象の間のヒーター14への圧力は、ヒーターコイルの「停止」抵抗における変遷を引き起こしうる。一例では、新しいカートリッジでの最初の5~10回の吸煙事象の間、「停止」抵抗は、前値から0.5パーセント程度変化しうる。従って、マイクロコントローラ905は、吸煙事象間の時間の長さを監視してもよく、吸煙事象間の時間間隔が閾値(例えば、約25秒)を超えた場合、制御回路200はまた、較正フェーズに入りうる。従って、制御回路200は、少なくとも二つの誘因事象(すなわち、第二のセクション72への新しいカートリッジの取付け、および吸煙事象間の時間間隔が閾値を超えた場合)に応じて、較正フェーズに入りうる。
【0143】
図16を参照すると、上述の誘因事象のうち一つ以上に応じて、ステップS1604において、マイクロコントローラ905は、ヒーターコイルの粗い抵抗R
coil_coarseを測定する。この場合、ヒーターコイルの粗い抵抗は、アナログ領域における、マイクロコントローラ905による低解像度の測定である。
【0144】
少なくとも一つの例示的な実施形態によると、ヒーター14、および抵抗測定回路94において既知の安定な抵抗である第一の抵抗器R1の構成は、マイクロコントローラ905のアナログ入力ANALOGに入力され、それで検知され、またはそれに入力され、かつそれで検知される第六のノードNODE6における電圧を示す。この実施例では、第一の抵抗器R1およびヒーター15のコイルは、電圧ディバイダ回路を形成する。マイクロコントローラ905は、その後、電源の既知の電圧(例えば、Vin)、第六のノードNODE6で検知または測定された電圧(例えば、Vout)、および第一の抵抗器R1の既知の抵抗に基づいて、ヒーター14の抵抗を算出する。
【0145】
少なくとも一つのその他の例示的な実施形態によると、OP-AMP947は、マイクロコントローラ905に組み込まれる構成要素であってもよい。この実施例では、粗い抵抗測定Rcoil_coarseは、マイクロコントローラ905のADC入力としてのOP-AMP947の正入力を再構成することによって、取得される。ピンが再構成されると、ヒーター14、および既知の安定な抵抗である第一の抵抗器R1の構成は、マイクロコントローラ905がヒーター14の抵抗を算出しうることに基づいて、NODE6における電圧を示す。マイクロコントローラ905は、上述したのと同じ様式において、ヒーター14の抵抗を算出しうる。
【0146】
ステップS1606において、マイクロコントローラ905は、初期段階の粗い抵抗測定Rcoil_coarseに基づいて、適切なデジタルコードまたはワードCODEDACを選択する。少なくとも一つの例示的な実施形態によると、マイクロコントローラ905は、OP-AMP947の出力電圧Vop-ampが、連続的な測定の間にADC9052の入力を飽和させないように、デジタルコードCODEDACを選択する。一例では、デジタルコードCODEDACは、OP-AMP947の出力が実質的にゼロであるように選択されうる。
【0147】
ステップS1608において、マイクロコントローラ905におけるADC9052は、OP-AMP947の電圧出力Vop-ampをサンプリングして、OP-AMP947の電圧出力Vop-ampのデジタル表現CODEADC_0を生成する。
【0148】
ステップS1610において、マイクロコントローラ905は、OP-AMP947のサンプリングした電圧出力Vop-ampに基づいて、ヒーターコイルRcoil_0の初期抵抗を算出し、それにより、抵抗測定回路94の較正フェーズを完成させる。
【0149】
較正の後、または較正フェーズの繰返しの間、デジタルコードCODEDACは、DAC9054の電圧出力を固定するために維持される。
【0150】
センサー16による吸煙事象の検出の後、および連続的なベイピングの間、ヒーター電力制御信号HEAT_PWR_CTRLは、ヒーター電力制御トランジスタU1を制御して、電源1からヒーター14への電圧出力を調節する。少なくとも一つの例示的な実施形態によると、ヒーター電力制御信号HEAT_PWR_CTRLは、64ミリ秒の負荷サイクルを有する。少なくともこの例示的な実施形態によると、負荷サイクルは、調節期間および抵抗測定期間を含む。調節期間は、64ミリ秒の最初および最後の60ミリ秒のうちの一つであってもよく、一方で、抵抗測定期間は、負荷サイクルの残りの部分(例えば、負荷サイクルの最初および最後の4ミリ秒のうちの一つ)であってもよい。
【0151】
負荷サイクルの調節期間の間、ヒーター電力制御信号HEAT_PWR_CTRLは、ヒーター電力制御トランジスタU1のスイッチンオンおよびオフを引き起こして、電源1によりヒーター14に加えられる電圧を調節する、パルス列である。さらに、負荷サイクルの調節期間の間、抵抗測定有効信号RES_MEAS_ENは、抵抗測定トランジスタU2がオフ(または開いた)状態に維持されるように無効にされる。
【0152】
抵抗測定期間の間、ヒーター電力制御トランジスタU1は、オフ(開いた)状態に切り替えられ、一方で、抵抗測定トランジスタU2は、マイクロコントローラ905がOP-AMP947の出力からの電圧サンプルを取得することを可能にするのに十分な所与の時間間隔の間、オン(閉じた)状態に維持される。一例では、所与の時間間隔は、約4ミリ秒以下(例えば、約1ミリ秒)でありうる。
【0153】
図17は、抵抗測定フェーズにおいて制御回路200を動作する方法の例示的な実施形態を図示するフローチャートである。
図17に示す方法は、吸煙事象の間の負荷サイクルの抵抗測定期間の間に実施される。
【0154】
図17を参照すると、ヒーター要素を含むカートリッジ(例えば、第一のセクション70)が電池セクション(例えば、第二のセクション72)に取り付けられたことに応じて、ステップS1702において、マイクロコントローラ905は、カートリッジに関するカウンタ値iをゼロに初期化する。マイクロコントローラ905は、カウンタ値iを利用して、ヒーター14への電力が取り付けられたカートリッジに関して遮断される多くの回数(例えば、連続的に)を追跡する。
【0155】
カウンタ値iを初期化した後、センサー16がステップS1704で吸煙事象を検出した場合、マイクロコントローラ905は、ステップS1706で、OP-AMP947からの出力電圧Vop-ampを測定する、またはサンプリングする。マイクロコントローラ905は、その後、サンプリングした出力電圧Vop-ampに基づいて、OP-AMP947の出力電圧Vop-ampの更新したデジタル表現(CODEADC_1)を生成する。
【0156】
ステップS1708において、マイクロコントローラ905は、その後、以下に示す式(2)に従って、OP-AMP947の出力電圧Vop-ampの更新されたデジタル表現CODEADC_1に基づいて、コイルの最初に測定した抵抗Rcoil_0とヒーター14の電流抵抗Rcoil_1との間の抵抗の増減率%ΔRを算出する。
【0157】
【数2】
抵抗の増減率%ΔRを算出した後、ステップS1710において、マイクロコントローラ905は、算出した抵抗の変化率%ΔRと閾値増減率%R
THとの間の比較に基づいて、ヒーターへの電力を断つかどうかを決定する。抵抗%ΔRの算出された増減率が、閾値増減率%R
THを超えた(例えば、大きい)場合、その後、ステップS1711において、マイクロコントローラ905は、ヒーター電力制御信号HEAT_PWR_CTRLを無効にし、それにより、ヒーター電力制御トランジスタU1をオフ状態(オープン)に設定することによって、ヒーター14への電力を断つ。
【0158】
マイクロコントローラ905は、その後、ステップS1712でカウンタ値iを増加し、ステップS1714で、カウンタ値iがカウンタ閾値LOCK_THを超えたかどうかを決定する。カウンタ閾値LOCK_THは、目下のカートリッジのためのヒーター14への電力が、目下のカートリッジを用いた成人eベイピング装置使用者によるさらなるベイピングが防がれる前に、一時的に遮断されうる閾値回数を表わす。カウンタ値iは、カウンタ値がカウンタ閾値LOCK_TH以上である場合にカウンタ閾値LOCK_THを超える。一例では、カウンタ閾値LOCK_THは、約5であってもよいが、例示的な実施形態は、この実施例に限定されるべきではない。
【0159】
マイクロコントローラ905が、カウンタ値iがカウンタ閾値LOCK_THを超えたことを決定した場合、その後、ステップS1716において、マイクロコントローラ905は、目下のカートリッジが取り外されて取り替えられるまで、電力がヒーター14に到達することを防ぐ。ステップS1711において、マイクロコントローラ905は、ヒーター電力制御信号HEAT_PWR_CTRLを無効にし、それにより、ヒーター電力制御トランジスタU1をオフ状態(オープン)に設定することによって、ヒーター14への電力を断つ。
【0160】
ステップS1714に戻って、カウンタ値iがカウンタ閾値LOCK_THを超えない(i<LOCK_TH)場合、その後、プロセスはステップS1704に戻り、方法は、センサー16による次の吸煙事象の検出に基づいて、上述したように続けられる。
【0161】
ここでステップS1710に戻って、マイクロコントローラ905が、%ΔRが閾値増減率%RTHを超えないこと(%ΔR<%RTH)を決定した場合、従って、ヒーター14への電力を遮断する必要がない場合、その後、ステップS1702で、マイクロコントローラ905は、カウンタ値iをゼロに再初期化し、センサー16による次の吸煙事象の検出に基づいて、上述したように続けられる。
【0162】
式(2)は、抵抗の変化の完全な解析的解法を提供するが、いくつかの仮定が、式を簡単にするために作られてもよい。一つの仮定は、抵抗変化が比較的小さく、その結果、いくつかの中間ステップがテイラー展開を用いて線形化され、それにより、以下に示す式(3)がもたらされうる。
【0163】
【数3】
マイクロコントローラ905上の静電容量タッチチャネルを用いるために、静止電流引き込みが潜在的に増加するので、制御回路200は、少なくとも一つの例示的な実施形態において、回路の静電容量に基づく成人eベイピング装置使用者の身体の影響を検出しうる。皮膚水分の違いは、成人eベイピング装置使用者の入力に応答する回路の能力に影響を与えるべきではない。
【0164】
上述したように、一つ以上の例示的な実施形態によると、モード制御トランジスタ920は、MOSFETまたはNMOSトランジスタであってもよく、静電容量測定の感度が減少する場合でさえ、より信頼性のある検出を提供しうる。
【0165】
少なくとも一つのその他の例示的な実施形態において、ダイオード(図示せず)が、充電コントローラ入力に加えられてもよい。この実施例では、ダイオードは、充電電圧が第二の接点320および第一の接点310にわたって存在するまで、開回路として機能する。
【0166】
図7は、別の例示的な実施形態による制御回路の線図である。
【0167】
少なくとも一つの例示的な実施形態では、成人eベイピング装置使用者は、静電容量ではなく抵抗の変化を通じて検出されうる。この実施例では、第二の接点320は、充電カソードであり、それは電源の負端子70に電気的に接続される。第一の接点310’は、充電アノードであり、それはマイクロコントローラ905’に含まれるアナログ-デジタル(ADC)1010の入力に電気的に接続される。
【0168】
少なくともこの例示的な実施形態によると、マイクロコントローラ905’は、充電アノード310’と充電カソード320’との間の抵抗を検出するように構成されうる。成人eベイピング装置使用者が、例えば、充電アノード310’および充電カソード320’にわたって指を置いた時、充電アノード310’と充電カソード320’との間の接続が閉じられ、それにより、マイクロコントローラ905’への入力の抵抗を変化させる。マイクロコントローラ905’は、抵抗のこの変化を検出して、それにより、成人eベイピング装置使用者によるタッチ入力を検出する。
【0169】
図7の回路は、より低い静止電流引き込みを許容しうる。抵抗検出回路は、成人eベイピング装置使用者が、eベイピング装置60の第二の接点320をタッチすることによって回路を閉じて、それにより、eベイピング装置60を起動して、その結果、そのタッチに対する適切な応答が与えられうるまで、マイクロコントローラ905’および付属品が低電力スリープ状態におかれることを許容しうる、マイクロコントローラ905’に対する割込み機構として構成されうる。
【0170】
図8は、さらに別の例示的な実施形態による制御回路の線図である。
【0171】
少なくとも一つの例示的な実施形態では、
図8に示すように、第一の接点310’’は、充電アノードであり、それはダイオード1140を介して、充電コントローラ1120に電気的に接続される。第一の接点310’’はまた、抵抗器1100を介して、マイクロコントローラ905’’の静電容量型入力1110に電気的に接続される。この実施例では、制御回路は、eベイピング装置60による、抵抗タッチ検出と静電容量タッチ検出の両方を可能にする。
【0172】
少なくともこの例示的な実施形態によると、より敏感な抵抗測定が、成人eベイピング装置使用者がeベイピング装置60の第二の接点320にタッチした時にeベイピング装置60を起動するために用いられうる。抵抗を測定した後、静電容量が測定されて、それにより、成人eベイピング装置使用者が第二の接点320をタッチしたことを確認し、また単独で静電容量タッチ検出を利用して回路の静止電流引き込みの要求を抑制する。
【0173】
図9は、少なくとも一つの例示的な実施形態によるeベイピング装置の充電器の斜視図である。
【0174】
少なくとも一つの例示的な実施形態では、
図9に示すような充電器500を用いて、
図1~
図8のeベイピング装置60の電池1は、再充電されうる。
【0175】
少なくとも一つの例示的な実施形態では、充電器500は、上部壁520を含むハウジング510を含む。上部壁520は、丸みのある、略ベル型の、またはドーム型の断面のうちの少なくとも一つであってもよく、そのため上部壁520の側面部分は、上部壁520の中央部分から下向きに角度付けられる。ハウジング510はまた、上部壁520に接続される側壁530を含みうる。上部壁520、少なくとも一つの側壁530、および底部壁535(
図12に示す)は、以下で説明されるように充電回路を収容する、内部区画を画定する。ハウジング510は、プラスチックまたは金属などの一つ以上の材料の片から形成されうる。
【0176】
少なくとも一つの例示的な実施形態では、側壁530は、略丸みのある角を持ち、そのため側壁530は、充電器500の周囲全体に延在する。少なくとも一つの例示的な実施形態では、側壁530は、上部壁520と一体的に形成され、側壁530と上部壁520が接触する端は、略丸みがある。
【0177】
その他の例示的な実施形態では、ハウジング510は、角(図示せず)で接触する四つの側壁530を含みうる。
【0178】
少なくとも一つの例示的な実施形態では、充電スロット540は、ハウジング510の上部壁520に形成される。充電スロット540は、略円柱状でありうる。充電スロット540は、底部壁600および少なくとも一つの内部側壁610によって画定される。充電スロット540は、eベイピング装置60の第二の端220を受けるように寸法決めされ、かつ構成されうる。底部壁600は、略平坦でありうる。その他の例示的な実施形態では、底部壁600は、バンプまたは湾曲を含みうる。
【0179】
少なくとも一つの例示的な実施形態では、光パイプ550は、充電スロット540を実質的に囲む。光パイプ550は、略管形状であり、そのためeベイピング装置60の第二の端220が充電スロット540に挿入された時に、第二の端220は、光パイプ550を通り抜ける。光パイプ550は、内部区画525を通じ、かつ側壁530の一部分を貫通する延長部550aを含んでもよく、そのため延長部550aは、充電器500の第一の端605で可視的である。光パイプ550は、実質的に透明な材料で形成されてもよく、それにより、eベイピング装置60が充電スロット540につながれている間に、eベイピング装置60から光を見ることが許容される。上部壁520の頂部505は、光パイプ550の上部面とおおよそ同じ高さでありうる。
【0180】
少なくとも一つの例示的な実施形態では、充電器500はまたUSBプラグ560を含む。その他の例示的な実施形態では、USBプラグ560の代わりとして、ミニUSBプラグまたはその他の電力接続プラグが、充電器500に含まれうる。充電器500は、USBプラグ560を介して電源に接続され、それにより、充電器500に接続されたeベイピング装置60の電池1の充電が許容されうる。
【0181】
少なくとも一つの例示的な実施形態では、ハウジング510は、表面が滑らかである。その他の例示的な実施形態では、ハウジング510は、出口内にUSBプラグ560をつなぐ時、または出口からUSBプラグ560を取り外す時に、充電器500をつかむことを支持する、バンプ、隆起、またはバンプおよび隆起を含みうる。
【0182】
図10は、少なくとも一つの例示的な実施形態による、
図10の充電器の上面図である。
図12は、少なくとも一つの例示的な実施形態による、線XII~XIIに沿った
図10の充電器の断面図である。
【0183】
少なくとも一つの例示的な実施形態では、充電器500は
図9と同じである。示されるように、充電器500は、第一の充電接点630および第二の充電接点640を含む。第一の充電接点630および第二の充電接点640のうちの少なくとも一つは、磁性でありうる。第一の充電接点630は、環状の平らな上部面が充電スロット540内に突出する、T字形の断面を有する。第一の充電接点630は、それとともに第一の電気的接続を形成し、また充電スロット540内のeベイピング装置60の第二の端220と位置合わせされるように、eベイピング装置60の第一の接点310を引き付ける、それと接触する、または引き付け、かつ接触するように寸法決めされ、かつ構成される。第二の充電接点640は、円柱状であり、内方に突出するフランジを持つ上部面を有する。第二の充電接点640は、第一の充電接点630を囲み、絶縁体635によって第一の充電接点630から電気的に絶縁される。絶縁体635は、円柱状であり、外方に突出するフランジを持つ上部面を有する。第二の充電接点640は、それとともに第二の電気的接続を形成し、また充電スロット540内のeベイピング装置60の第二の端220と位置合わせされるように、eベイピング装置60の第二の接点320を引き付ける、それと接触する、または引き付け、かつ接触するように寸法決めされ、かつ構成される。第一の充電接点630、第二の充電接点640またはその両方は、良好な伝導を提供し、かつ磁性である、磁性ステンレス鋼または任意のその他の適切な材料で形成されうる。
【0184】
図12に示すように、充電器500の内部構成要素は、内部区画525内に配置されて示される。示されるように、USBプラグ560は、内部区画525内にハウジング510の側壁520を貫通する。USBプラグ560は、リード線645、647を介して第一の充電接点630および第二の充電接点640と電気通信する、充電器プリント回路基板650と直接的に電気通信する。磁石683は、第二の充電接点640の一部分の下に、かつ絶縁体635と第二の充電接点640との間に位置付けられる。絶縁体635および第二の充電接点640のフランジは、磁石683の上部面の上を延在する。磁石683は、円柱状であり、第一の充電接点630は、磁石683の中央を貫通する。第一の充電接点630は、絶縁体635内に配置されたばね632によって、充電スロット内で上方に偏向されてもよく、そのため第一の充電接点630は、eベイピング装置60が充電スロット540に挿入されていない時に、第二の充電接点640の上部面より上にある上部面を有する。
図13は、
図9~
図12の充電器の充電器接点組立品の分解図を示す。
図11は、
図9の充電器の分解図である。少なくとも一つの例示的な実施形態では、囲い板675は、光チューブ550を少なくとも部分的に囲む。囲い板675は、光チューブ550の一部分を通じる光の可視性を実質的に防ぐ、または低減しうる。示されるように、光チューブ550は、第一の管状の部分552と、側壁525の出口を通じて延在する延長部554と、を含みうる。
【0185】
例示的な実施形態が本明細書で開示されてきたが、他の変形物が可能でありうることを理解するべきである。こうした変形は、本開示の範囲を逸脱するものと見なされず、当業者にとって明らかであろうすべての変更は、以下の請求項の範囲内に含まれることが意図される。
【手続補正書】
【提出日】2022-07-25
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
電子ベイピング装置を充電するように構成されるユニバーサルシリアルバス(USB)充電器であって、
充電スロットを有する上部壁であって、前記充電スロットが、前記電子ベイピング装置の端部を受けるように構成される、上部壁、
前記充電スロット内の第一の充電器接点、
前記充電スロット内の第二の充電器接点、
前記上部壁に対向する底部壁、および
前記上部壁と前記底部壁との間の少なくとも一つの側壁、を含む、ハウジングと、
前記充電スロットに隣接する少なくとも一つの磁石と、
を備え、または前記第一の充電器接点および前記第二の充電器接点のうちの一つが磁性であり、
前記充電スロットを囲み、前記充電スロットから前記USB充電器の外部表面に延在する光パイプであって、電子ベイピング(eベイピング)装置の充電状態を示すように、前記電子ベイピング装置から前記USB充電器の前記外部表面へと光を伝送するように構成される、光パイプをさらに備える、ユニバーサルシリアルバス(USB)充電器。
【請求項2】
前記ハウジングが、内部区画を画定し、
前記充電器が、
前記内部区画内に収容される充電器回路であって、前記第一の充電器接点および前記第二の充電器接点と通信する、充電器回路をさらに含む、請求項1に記載のUSB充電器。
【請求項3】
前記光パイプが略管形状であり、そのためeベイピング装置の端が前記充電スロットに挿入された時に、前記eベイピング装置の前記端が前記光パイプを通り抜ける、請求項1または2に記載のUSB充電器。
【請求項4】
前記光パイプが、前記内部区画を通じかつ前記側壁の一部分を貫通する延長部を含み、そのため前記延長部が前記充電器の端で可視的である、請求項2または3に記載のUSB充電器。
【請求項5】
前記光パイプが実質的に透明な材料で形成され、それにより、eベイピング装置が前記充電スロットにつながれている間に前記eベイピング装置からの光を見ることが許容される、請求項1から4のいずれかに記載のUSB充電器。
【請求項6】
前記上部壁の頂部が、前記光パイプの上部面とおおよそ同じ高さである、請求項1から5のいずれかに記載のUSB充電器。
【請求項7】
前記ハウジングが、滑らかであり、または前記ハウジングが、バンプ、隆起、またはバンプおよび隆起の両方を含む、請求項1から6のいずれかに記載のUSB充電器。
【請求項8】
前記第二の充電接点が前記第一の充電接点を囲み、好ましくは、前記第二の充電接点が、絶縁体によって前記第一の充電接点から電気的に絶縁される、請求項1から7のいずれかに記載のUSB充電器。
【請求項9】
前記磁石が、前記第二の充電接点の一部分の下に位置付けられる、請求項1から8のいずれかに記載のUSB充電器。
【請求項10】
前記磁石が円柱状であり、前記第一の充電接点が前記磁石の中央を貫通する、請求項1から9のいずれかに記載のUSB充電器。
【請求項11】
前記第一の充電接点が、ばねによって前記充電スロット内で上方に偏向され、そのため前記第一の充電接点が、eベイピング装置が前記充電スロットに挿入されていない時に、前記第二の充電接点の上部面より上にある上部面を有する、請求項1から10のいずれかに記載のUSB充電器。
【請求項12】
前記光チューブを少なくとも部分的に囲む囲い板をさらに備える、請求項1から11のいずれかに記載のUSB充電器。