(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022121792
(43)【公開日】2022-08-22
(54)【発明の名称】車両用表示装置
(51)【国際特許分類】
B60K 35/00 20060101AFI20220815BHJP
G01D 7/00 20060101ALI20220815BHJP
G08G 1/09 20060101ALI20220815BHJP
【FI】
B60K35/00 Z
G01D7/00 K
G08G1/09 D
【審査請求】未請求
【請求項の数】3
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021018688
(22)【出願日】2021-02-09
(71)【出願人】
【識別番号】000002967
【氏名又は名称】ダイハツ工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100180644
【弁理士】
【氏名又は名称】▲崎▼山 博教
(72)【発明者】
【氏名】黒木 貴志
(72)【発明者】
【氏名】岡本 満
(72)【発明者】
【氏名】河本 章一
【テーマコード(参考)】
2F041
3D344
5H181
【Fターム(参考)】
2F041EA02
2F041EA03
2F041EA08
3D344AA19
3D344AB01
3D344AD01
5H181AA01
5H181CC04
5H181FF33
5H181LL14
(57)【要約】
【課題】本発明は、コストを抑制しつつ道路標識など所定の情報の表示を可能とし、運転者に注意喚起を行うことができる車両用表示装置の提供を目的とした。
【解決手段】本発明の車両用表示装置10は、所定の情報を視覚的に示すシンボルSが複数設けられた表示盤40と、シンボルSを点灯させる光源30と、を有し、表示盤40には、複数の層が形成されており、複数のシンボルSのうち所定の情報を示すシンボルSを第一シンボルS1とし、表示盤40の領域のうち第一シンボルS1が設けられた領域を第一領域40aとした場合、第一領域40aには、第一シンボルSの少なくとも一部を所定の色で表示させるための有色層44が設けられていることを特徴とする。
【選択図】
図5
【特許請求の範囲】
【請求項1】
所定の情報を視覚的に示すシンボルが複数設けられた表示盤と、
前記シンボルを点灯させる光源と、を有し
前記表示盤には、複数の層が形成されており、
複数の前記シンボルのうち所定の情報を示す前記シンボルを第一シンボルとし、前記表示盤の領域のうち前記第一シンボルが設けられた領域を第一領域とした場合、
前記第一領域には、前記第一シンボルの少なくとも一部を所定の色で表示させるための有色層が設けられていることを特徴とする、車両用表示装置。
【請求項2】
前記第一領域には、前記光源の消灯時に前記シンボルを視認困難にする目隠し層が設けられており、
前記シンボルのうち、前記第一シンボル以外の前記シンボルであって車両の状態に関する情報を示す前記シンボルを第二シンボルとし、
前記第一シンボルに対して設けられた前記光源を第一光源とし、前記第二シンボルに対して設けられた前記光源を第二光源とした場合、
前記第一光源は、前記目隠し層を透過可能であり、前記第二光源よりも輝度が高いことを特徴とする、請求項1に記載の車両用表示装置。
【請求項3】
道路に関する情報を取得するカメラが設けられた車両に用いられるものであって、
前記第一シンボルが、前記カメラが取得した情報に関するものであることを特徴とする、請求項1又は2に記載の車両用表示装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、所定の情報を表示させる表示装置に関する。
【背景技術】
【0002】
車両には、車速やエンジン回転数などの走行情報を表示するための表示装置が搭載されている。表示装置(メータ)には、従来からあるアナログ機械式のものと、液晶ディスプレイなどの画像表示装置に画像としてメータなどを表示させるものとがある。
【0003】
また、近年では、カメラで認識した情報(道路標識など車両外環境に関する情報)を認識して、その認識した情報を液晶ディスプレイに表示する表示装置が提供されている。例えば、下記特許文献1には、カメラが認識した道路標識をディスプレイに表示することができる標識表示装置が開示されている。特許文献1の標識表示装置では、ディスプレイに道路標識を表示させることで、運転者に道路標識などに関する注意喚起を行い、車両の安全運転を支援することができるとされている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献1に開示されている技術のように、ASV(Advanced Safety Vehicle)と呼ばれる先進安全運転自動車では、カメラから取得した標識などの情報をCAN通信で受信し、TFT(Thin Film Transistor)液晶を備えるメータ(TFTメータ)に表示されている。
【0006】
ここで、ステレオカメラECU(ステレオカメラとそのECUとが一体化した装置)は標準装備となりつつあり、カメラが認識した情報に関する信号を受信可能となっている。しかしながら、TFT液晶付きの表示装置(TFTメータ)は高価であり、一部グレードの車両のみで採用されている。そのため、カメラが認識した情報(道路標識などの情報)は、TFTメータを搭載する車両でしか表示することができなかった。
【0007】
すなわち、従来の技術では、TFT液晶を備えないメータを搭載している廉価グレードの車両では、道路標識などの信号を受信しているにも関わらず、これらの情報の表示ができなかった。その一方、高齢者や初心者の乗る機会がある全てのグレードの車両で、標識表示などの表示を行いたいという要望が高くなっている。
【0008】
そこで本発明は、コストを抑制しつつ道路標識など所定の情報の表示を可能とし、運転者に注意喚起を行うことができる車両用表示装置の提供を目的とした。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上述の課題について本発明の発明者らは、TFT液晶を備えないメータ(アナログ機械式のメータ)に対して、道路標識などの表示を追加することを検討した。ここで、一時停止や進入禁止など所定の表示(シンボル)は、白色と所定色(例えば赤色)など白色を含む複数の色が用いられている。
【0010】
例えば「一時停止」の表示では、赤色の逆三角形の図形の中に「STOP」という文字と「止まれ」という文字とが白色で表示されている。また、このような道路標識などのシンボルでは、例えば文字部分を黒表示にするなど、従来のアナログ式の表示装置のように単色表示(LEDの発光色による単色)で表そうとすると、運転者が認識するイメージから離れ、結果として認識性が低下するおそれがある。
【0011】
このような問題を解決するための方策について本発明の発明者らがさらに検討した結果、表示盤の一部(道路標識などのシンボルが設けられた領域)に有色層を設けることとすれば、一つのシンボルを白色(LEDの発光色)と有色層による色との複数色で表すことができ、認識性を向上させることができるとの知見に至った。
【0012】
より詳細に説明すると、表示盤の一部の領域に有色層を設けることとすれば、一つのシンボルにおいて有色層が設けられた部分と有色層が設けられていない部分とを形成し、有色層の色(例えば赤色)と光源の発光色(例えば白色)とを含む複数色で表示することができる。これにより、TFT液晶で表示するかのように所定のシンボルを表示させることができる。その結果、TFT液晶を備えないメータで道路標識など所定のシンボルを表示して、運転者への注意喚起を行うことができるとの知見に至った。
【0013】
(1)上述の知見に基づき提供される本発明の車両用表示装置は、所定の情報を視覚的に示すシンボルが複数設けられた表示盤と、前記シンボルを点灯させる光源と、を有し前記表示盤には、複数の層が形成されており、複数の前記シンボルのうち所定の情報を示す前記シンボルを第一シンボルとし、前記表示盤の領域のうち前記第一シンボルが設けられた領域を第一領域とした場合、前記第一領域には、前記第一シンボルの少なくとも一部を所定の色で表示させるための有色層が設けられていることを特徴とする。
【0014】
本発明の車両用表示装置によれば、高価な液晶ディスプレイを用いずに、所定のシンボル(道路標識などの表示)とその他のシンボル(走行モードなど車両の状態を示す表示など)とで表示態様を異ならせることができる(第一シンボルは赤色及び白色を含む多色で表示し、他のシンボルは光源の発光色の単色で表示するなど)。これにより、コストを低減しつつ、第一シンボルを目立たせることができる。
【0015】
すなわち、本発明の車両用表示装置では、表示盤の一部(道路標識などのシンボルが設けられた領域)に有色層を設けることで、一つのシンボルを複数色で表すことができ、第一シンボルを際立たせてTFT液晶に表示しているかのように表示することが可能となる。また、単色では表現が困難となるシンボル(道路標識など)を、TFT液晶を備えないアナログ式の表示装置で表示することができる。
【0016】
その結果、本発明の車両用表示装置は、コスト抑制が可能となり、高齢者や初心者の乗る機会のある全てのグレードの車両で採用可能となる。また、これらの車両で所定の情報(道路標識などの情報)に関する表示を可能とし、運転者の注意喚起を行い安全運転に貢献することができる。
【0017】
ここで、シンボルを所定の色で表示するために、有色の印刷層(例えば赤色印刷層)を設けると、有色印刷層が設けられていない場合と比較して透過率が低下し、結果として運転者に視認される輝度が低下する。また、シンボルの消灯時に有色層の色(例えば赤色)やシンボルの輪郭が見えてしまうと、点灯時と消灯時との差が分かり難く、視認性や意匠性が悪くなる可能性がある。
【0018】
(2)上述の問題に対応するため、本発明の車両用表示装置は、前記第一領域には、前記光源の消灯時に前記シンボルを視認困難にする目隠し層が設けられており、前記シンボルのうち、前記第一シンボル以外の前記シンボルであって車両の状態に関する情報を示す前記シンボルを第二シンボルとし、前記第一シンボルに対して設けられた前記光源を第一光源とし、前記第二シンボルに対して設けられた前記光源を第二光源とした場合、前記第一光源は、前記目隠し層を透過可能であり、前記第二光源よりも輝度が高いものであるとよい。
【0019】
上述の構成によれば、第一シンボルの消灯時には、運転者から視認しにくくすることができる。また、第一シンボルの点灯時には、一転して第一シンボルが浮かび上がるように表示される。従って、点灯時と消灯時との間で第一シンボルの視認性に大きな差が生じ、第一シンボルが表示された際に運転者に注視させることができる。
【0020】
付言して説明すると、目隠し層が設けられていない通常のシンボルでは、消灯時であっても遮光層(黒色層)が設けられている部分(遮光領域)とシンボルとして表示される部分(透光領域)との境界が視認可能となっており、消灯時にシンボルがうっすらと透けて見えている。これに対して目隠し層が設けられた第一シンボルでは、消灯時にはほとんど見えない状態であるのに対して点灯時には他のシンボル(目隠し層が設けられていないシンボル)よりも際立つように表示される。これにより、第一シンボルを点灯時と消灯時との間で視認性に大きな差が生じ、第一シンボルが表示された際に運転者に注視させることができる。
【0021】
また、上述の構成によれば、第一シンボルを取り囲む白フチを不要にでき、第一シンボルをその分(白フチ分)拡大して、視認性や判別性を高めることができる。より詳細に説明すると、シンボルを液晶画面上に表示する場合では、バックライトの明るさは均一であり部分的に輝度をあげられない。
【0022】
また、液晶画面上に白フチが無いシンボル(例えば道路標識)を表示すると、着色部分(例えば赤表示部分)と黒背景とが隣接することとなり、色弱者がシンボルを判別することが困難となる。そのため、TFTメータ(液晶付きのメータ)では、
図8(b)に示すとおり、シンボルと周りの部分(黒色の部分)との境界を明瞭にするために、シンボルを取り囲む白フチ(シンボルの周りの部分色の反対色など)が必要となる(TFTメータでは白フチを削除することができない)。
【0023】
これに対して本発明の車両用表示装置では、第一シンボルが他のシンボル(第二シンボル)と比較して輝度の高い光源が用いられている。そのため、白フチを設けずとも第一シンボルを十分な明るさで表示可能となる。そのため、白フチを含む大きさまで第一シンボルの大きさを拡大し、第一シンボルの視認性や判別性を高めることができる(
図8(a)参照)。また、限られた範囲で第一シンボルを最大限大きくすることができるため、意匠自由度の向上が図れることに加え、他のシンボル(警告を表示するシンボルなど)との差別化を図ることができる。
【0024】
(3)本発明の車両用表示装置は、道路に関する情報を取得するカメラが設けられた車両に用いられるものであって、前記第一シンボルが、前記カメラが取得した情報に関するものであるとよい。
【0025】
上述の構成によれば、コストを抑制しつつ、道路標識などカメラが認識した情報(車両外の情報)の表示を行い、運転者に注意喚起を行うことができる。すなわち、本発明の車両用表示装置は、高価な液晶ディスプレイを用いることを要さずコストを抑制して、カメラが取得した情報を十分に活用して、これらのシンボル(第一シンボル)を表示可能となる。そのため、本発明の車両用表示装置は、高齢者や初心者の乗る機会のある全てのグレードの車両で道路標識などの情報の表示を行い、運転者の注意喚起を行い安全運転に貢献することができる。
【0026】
(4)本発明の車両用表示装置は、前記第一シンボルが、道路標識の情報であるとよい。
【0027】
上述の構成によれば、進入禁止、一時停止、制限速度など、カメラが取得した道路標識を適宜表示させ、運転者に注意を促すことができる。
【0028】
(5)本発明の車両用表示装置は、前記第一シンボルには、前記有色層が設けられていない部分が形成されており、前記有色層の色により表示される着色領域と、前記光源の発光色により表示される発光色領域と、が含まれるものであるとよい。
【0029】
上述の構成によれば、第一シンボルを複数色(有色層の色と光源の発光色との二色)で表示させることができる。これにより、一時停止や進入禁止、あるいは制限速度の表示など、単色(例えば赤色)で表示させるよりも複数色(例えば赤色と白色)で表示させたほうが運転者にとって認識しやすくなるシンボルを、運転者がより認識しやすい態様で(リアルな態様で)表示することができる。
【発明の効果】
【0030】
本発明によれば、コストを抑制しつつ道路標識など所定の情報の表示を可能とし、運転者に注意喚起を行うことができる車両用表示装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0031】
【
図1】本発明の実施形態に係る車両用表示装置を示す正面図である。
【
図2】
図1の車両用表示装置のケース体に設けられた開口の位置を示す図である。
【
図3】
図1の車両用表示装置のシンボルと開口の位置を示す図である。
【
図4】
図1の車両用表示装置の第一シンボル近傍を示す拡大図である。
【
図5】
図1の車両用表示装置の表示盤の層を示す模式図である。
【
図6】
図1の車両用表示装置の遮光領域及び透光領域を示す図である。
【
図7】
図1の車両用表示装置における第一シンボルの消灯状態及び点灯状態を示す図である。
【
図8】(a)は
図1の車両用表示装置において表示される道路標識、(b)は液晶表示装置で表示される道路標識を示す参考図である。
【発明を実施するための形態】
【0032】
以下、図面を参照しつつ本発明の車両用表示装置10について説明する。車両用表示装置10は、車両に用いられるものであり、カメラで撮影された画像を解析して車両の進路上に設置されている道路標識の情報や、車両の状態に関する情報など、各種情報を表示可能とされている。
【0033】
車両用表示装置10は、走行状態に関する表示(走行モードなど)や警告、道路標識に関する表示など、予め設けられた各種の表示(シンボルS)の点灯及び消灯を切り替えることでこれらの表示及び非表示を切り替え、運転者に所定の情報を報知するものである。すなわち、車両用表示装置10は、アナログ式の表示装置(メータ)とされている。
【0034】
なお、本発明の車両用表示装置は、電気自動車、ハイブリッド車、自動運転車など、様々な車両に幅広く適用可能である。
【0035】
車両用表示装置10が設けられる車両は、図示を省略したカメラ、及びECU(Electronic Control Unit)を備えており、複数のECUがCAN(Controller Area Network)通信プロトコルにより双方向に通信可能とされている。
【0036】
カメラ(図示を省略)は、静止画を連続して撮影可能なステレオカメラであり、車両の前方を広角で撮像可能なように、たとえば、車室内の前部中央のルームミラーの前方に設置されている。カメラでは、左右両眼のイメージセンサから入力される一対の画像データから、イメージセンサに撮像された各画像で同一対象物に対応する対象画素が抽出され、その一対の画像間での対象画素の位置のずれ量が検出されて、三角測量の原理で同一対象物までの距離が算出される。カメラ出力信号は、車両のECU(図示を省略)に入力され、車両用表示装置10の表示に用いられる。また、カメラは、両の前方(進行方向)に存在する道路標識が画角内に入るように設けられている。
【0037】
図1に示すとおり、車両用表示装置10は、表示部本体12を備えており、表示部本体12の略中央にはエンジン回転数を示すメータ14が設けられている。なお、車両用表示装置10は、表示部本体12やメータ14が図示を省略したケース内に収容され、表ガラス(アクリル板、ポリカーボネートでもよい)で覆われた状態で車両に取り付けられている。
【0038】
表示部本体12には、表示盤40(
図1参照)と、光源30(
図5参照)とが設けられている。また、表示部本体12には、ケース体20(
図2参照)、及び基板24(
図5参照)が設けられている。
【0039】
なお、以下の説明では、表示盤40の表裏をなす面のうち、運転者が視認する面を単に「表面」と記載し、表面とは反対側の面(光源30が配置されている側の面)を単に「裏面」と記載して説明する場合がある。
【0040】
ケース体20は、表示盤40のベース部材であり、光源30を配置させるための複数の開口22が設けられている(
図2参照)。なお、開口22は、一つの光源30に対して一つ設けられている。
図5に示すとおり、光源30は基板24上に配置されている。
図5に示すとおり、ケース体20の表面側には表示盤40が配置され、裏面側には基板24が取り付けられている。
【0041】
図5に示すとおり、表示盤40、ケース体20、及び光源30が配置された基板24が組み立てられた状態では、光源30が開口22に配置され、表示盤40の裏面側に配置された状態となる。そのため、光源30が点灯すると、表示盤40の裏面側から光が照射され、表示盤40に設けられたシンボルSが点灯する。
【0042】
図1に示すとおり、表示盤40には、各種情報を視覚的に示す表示(シンボルS)が複数設けられている(シンボルSは表示盤40に他にも存在するが、図示を省略)。車両用表示装置10では、表示盤40に各種の情報を示す複数のシンボルSが予め設けられており、これらのシンボルSを点灯させることで、所定の情報(道路標識、警告、車両の状態などの情報)を運転者に視覚的に示唆するようになっている。
【0043】
図1に示すとおり、表示盤40には、「4WD」などの走行状態に関するシンボルSや、「一時停止」や「進入禁止」など道路標識に関するシンボルSなどが設けられている。
【0044】
なお、本明細書における「シンボルS」とは、図形や記号、文字、あるいはこれらの組み合わせにより、所定の情報を視覚的に示すものである。各シンボルSは、後述するとおり、表示盤40の第一遮光層42(黒色印刷層)が設けられていない部分(透光領域51)が所定の文字や図形をなしており、透光領域51に光源30の光が透過することより点灯する。
【0045】
なお、以下の説明では、複数のシンボルSのうち、前記カメラが取得した道路標識など車両外に関する情報に関するシンボルS(所定の情報を示すシンボルS)を、単に「第一シンボルS1」と記載して説明する場合がある。
【0046】
また、複数のシンボルSのうち、第一シンボルS1以外のシンボルSであって、車両故障の警告、車両機能のオン・オフ、走行モードなど車両の状態に関する情報を示すシンボルSを、単に「第二シンボルS2」と記載して説明する場合がある。
【0047】
光源30は、シンボルSを点灯させるために設けられている。光源30は、LEDが用いられており、図示を省略した制御部によって点灯、消灯が制御されている。上述のとおり、本実施形態の車両用表示装置10では、一つのシンボルSに対して一つの光源30が設けられている。別の観点から説明すると、本実施形態の車両用表示装置10では、シンボルSの数と同じ数の光源30が設けられている。
【0048】
本実施形態では、点灯させようとするシンボルSに応じて、白色の発光色の光源30や、有色の発光色(例えばオレンジや緑)の光源30が用いられている。例えば、第一シンボルS1に対して設けられた光源30(第一光源31)では白発光のLEDが用いられている。また、第二シンボルS2に対して設けられた光源30(第二光源32)では、白発光やオレンジ発光、あるいは緑発光のLEDなどシンボルSに応じた発光色のLEDが用いられている。
【0049】
なお、以下の説明では、第一シンボルS1に対して設けられた光源30を単に「第一光源31」と記載し、第二シンボルS2に対して設けられた光源30を単に「第二光源32」と記載して説明する場合がある。
【0050】
ここで、第一光源31は、第二光源32と比較して輝度が高いもの(高輝度のもの)が用いられている。より詳細に説明すると、第一光源31は、有色層44(赤色の印刷層)を透過させて赤色の成分を十分に抽出可能な輝度であり、かつ第一スモーク層43を透過させても十分な明るさが維持できる輝度(本実施形態では、第二光源32の輝度の約数十倍の輝度)とされている。また、第一光源31の輝度は、第二シンボルS2の第二光源32の発光色や第二シンボルS2の色により適宜設定される。
【0051】
表示盤40は、シート材である基材45に対して印刷が施されたものである。表示盤40には、基材45の表面側及び裏面側に複数の印刷が施されることで、基材45を含む複数の層が形成されている。
【0052】
なお、以下の説明では、表示盤40の領域のうち第一シンボルS1が設けられた領域を単に「第一領域40a」と記載して説明し、第二シンボルS2が設けられた領域を単に「第二領域」と記載して説明する場合がある。
【0053】
本実施形態の車両用表示装置10では、表示盤40は、八層構造とされている。より具体的に説明すると、
図5(a)及び
図5(b)に示すとおり、表示盤40は、表面側(上層側)から順に、ハードコート層41、第一遮光層42、第一スモーク層43、有色層44、基材45、第二遮光層46、第二スモーク層47、及びクリア層48により構成されている。
【0054】
すなわち、表示盤40は、基材45の表面側にハードコート層41、第一遮光層42、第一スモーク層43、及び有色層44が印刷により形成されており、基材45の裏面側に第二遮光層46、第二スモーク層47、及びクリア層48が形成されている。なお、本実施形態では、基材45以外の層を印刷により形成される層とした例を示したが、表示盤40を構成する層のうち、一部をフィルムなどのシート材により構成してもよい。以下、表示盤40に構成されている各層について説明する。
【0055】
ハードコート層41は、表示盤40の傷付きを抑制するためのものであり、光源30の輝度ムラ抑制にも寄与している。
【0056】
第一遮光層42は、黒色の印刷層であり、光源30の光をほとんど透過しない層(非透過層)である。そのため、第一遮光層42が設けられた領域は、光をほとんど透過しない遮光領域50となり、第一遮光層42が設けられていない領域は光を透過させる透光領域51となる。言い換えれば、第一遮光層42は、シンボルSの輪郭をなしている。
【0057】
第一スモーク層43(目隠し層)は、光源30の消灯時にシンボルSを視認困難にするために設けられている。第一スモーク層43は、透過率の低い層とされており、消灯時のシンボルを隠すスモーク層である。なお、第一スモーク層43は、第一シンボルS1(道路標識の表示)の専用層として設けられている。
【0058】
有色層44は、第一シンボルS1を赤色で表示させるために設けられている。有色層44は、赤色で印刷された層(赤色の印刷層)として形成されており、第一シンボルS1(道路標識の表示)の専用層として設けられている。すなわち、有色層44(赤色層)が含まれる第一領域40aに設けられた第一シンボルS1は、第一光源31の光が赤色層を透過して表示されるため、少なくとも一部が赤色で表示されることとなる。なお、有色層44の色は、所定の彩度を有する色(赤や青など)であり、白色や黒色など無彩色の色とは異なる色である。
【0059】
なお、本実施形態では、有色層44を赤色の印刷層とした例を示したが、有色層の色は赤色に限定されない。すなわち、有色層として青や緑など、他の色を用いてもよい。また、本実施形態では有色層を一つ(赤色層のみ)とした例を示したが、有色層を二つ以上設け、二つの色と白色とを含む三色でシンボルを表示してもよい。
【0060】
基材45は、表示盤40のベースとなるシート材である。本実施形態では、基材45は、PCシート(ポリカーボネートシート)が用いられている。なお、本発明の車両用表示装置では、基材の材質はポリカーボネートに限定されず、種々選択可能である。
【0061】
第二遮光層46は、黒色の印刷層であり、光源30の光をほとんど透過しない層である。なお、第一遮光層42がシンボルSの形状(輪郭)を形成するためのものであるのに対し、第二遮光層46は、第一遮光層42のピンホールや気泡を目立たなくするための対策として設けられている。
【0062】
第二スモーク層47は、透過率の低い層であり、輝度調整用の層である。なお、第二スモーク層47は、第一スモーク層43よりも透過率が高い(スモークが薄い)。第一スモーク層43が第一シンボルS1(道路標識の表示)の専用層として設けられているのに対して、第二スモーク層47は、第二シンボルS2などの輝度調整用として設けられている。
【0063】
なお、第一スモーク層43及び第二スモーク層47は、いずれも複数層(本実施形態では三層)で構成されており、シボが形成された層を含んでいる。第一スモーク層43のシボと、第二スモーク層47のシボとは、起伏の深さが異なるものとされており、第一スモーク層43のシボの深さは第二スモーク層47のシボの深さよりも大きい。そのため、第一スモーク層43の透過率は、第二スモーク層47の透過率よりも低いものとなっている。すなわち、第二スモーク層47が軽いスモークとなっているのに対して、第一スモーク層43は重いスモークとなっている。
【0064】
クリア層48は、光源30の輝度ムラ対策として設けられている。クリア層48は、光源30の光を拡散させて光源30の輝度ムラを抑制している。
【0065】
次に、
図5を参照しつつ、第一領域40aの表示盤40の構成、及び第二領域40bの表示盤40の構成について説明する。
【0066】
図5(a)に示すとおり、第一領域40aには、表面側(上層側)から順に、ハードコート層41、第一遮光層42、第一スモーク層43、有色層44、基材45、第二遮光層46、及びクリア層48が設けられている。また、
図5(b)に示すとおり、第二領域40bには、表面側(上層側)から順に、ハードコート層41、第一遮光層42、基材45、第二遮光層46、第二スモーク層47、及びクリア層48が設けられている。
【0067】
すなわち、ハードコート層41、第一遮光層42、基材45、第二遮光層46、及びクリア層48は、第一領域40a及び第二領域40bの双方に共通して設けられている。これに対して、第一領域40aには、第二領域40bには設けられていない第一スモーク層43、及び有色層44が設けられている。言い方を換えれば、第一領域40aには、専用層として第一スモーク層43及び有色層44が設けられている。
【0068】
なお、表示盤40は、基材45に対して複数の印刷を施す過程で、第一領域40aのみに第一スモーク層43や有色層44を設け、第二領域40bに第二スモーク層47を設けている。すなわち、表示盤40は、基材45に対して複数回の印刷を一連の工程で行うことで、部分的に異なる積層が構成されている。すなわち、第一領域40aと第二領域40bとは異なる積層となっている。
【0069】
図6は、第一領域40a及び第二領域40bがそれぞれ備える層と、第一領域40aに設けられた第一シンボルS1及び第二領域40bに設けられた第二シンボルS2の表示態様を示す図である。なお、
図6では、第一遮光層42、及び有色層44以外の層は図示を省略している。
【0070】
図6(a)に示すとおり、第一領域40aに設けられた第一シンボルS1は、遮光領域50が輪郭をなすように構成されており、赤色で表示される部分と白色で表示される部分とが形成されている。より詳細に説明すると、第一シンボルS1の透光領域51のうち、有色層44が見える部分(有色層44が遮光領域50に隠されずに露出している部分)は、印刷色により表示される部分(有色領域52)となる。また、第一シンボルS1の透光領域51のうち、有色層44が設けられていない部分は、第一光源31の発光色により表示される部分(発光色領域53)。このように、第一シンボルS1は、有色層44の色(赤色)と第一光源31の発光色(白色)との二色で表示される。
【0071】
一方、
図6(b)に示すとおり、第二領域40bに設けられた第二シンボルS2は、第二光源32の発光色の単色により表示される。
【0072】
<第一シンボルの消灯状態と点灯状態について>
続いて、第一シンボルS1の消灯状態と点灯状態について、
図7を参照しつつ説明する。
【0073】
図7(a)は、第一シンボルS1の消灯状態を示す図である。上述のとおり、第一シンボルS1が設けられた領域(第一領域40a)には、有色層44が設けられており、有色層44の表面側(上層側)には第一スモーク層43が設けられている。そのため、第一シンボルS1が消灯している状態(光源30から光が照射されていない状態)では、第一シンボルS1の透光領域51(黒色印刷の抜き部分)が第一スモーク層43により、透光領域51がほとんど見えない状態となる。
【0074】
図7(b)は、「一時停止」を示す第一シンボルS1が点灯した状態を示す図である。なお、第一シンボルS1は、カメラが認識した情報に基づき所定の信号が発せられ、当該信号に基づいて第一シンボルS1に対応する第一光源31が点灯し、第一シンボルS1が表示される。
【0075】
ここで、一時停止や進入禁止などを示すシンボルSでは、単色で表示することが困難となる。具体的に説明すると、例えば「一時停止」の表示では、赤色の逆三角形の図形の中に「STOP」という文字と「止まれ」という文字とが白抜きで表示されている。また、このような道路標識などのシンボルSでは、例えば文字部分を黒表示にするなど、既存の表示のような単色表示(LEDの発光色による単色)で表そうとすると、運転者が認識するイメージから離れ、結果として認識性が低下するおそれがある。
【0076】
これに対して、車両用表示装置10では、上述のとおり有色層44が設けられている。そのため、第一シンボルS1を複数色(本実施形態では赤色と白色の二色)で表すことができ、認識性を向上させることができる。より詳細に説明すると、表示盤40の一部の領域(第一領域40a)に有色層44(赤色層)を設けることにより、一つのシンボルSにおいて有色層44が設けられた部分と有色層44が設けられていない部分とを形成することができる。すなわち、一つのシンボルSを有色層44の色(赤色)と第一光源31の発光色(白色)とを含む複数色で表示することができる。
【0077】
これにより、一時停止や進入禁止の表示など、単色(例えば赤色の一色)で表示させるよりも複数色(赤色と白色)で表示させたほうが運転者にとって認識しやすくなるシンボルSを、運転者がより認識しやすい態様で(リアルな態様で)表示することができる。その結果、TFT液晶で表示するかのように第一シンボルS1を表示させることができる。また、コストを低減しつつ、第一シンボルS1を目立たせて認識性を向上させることができる。
【0078】
さらに付言すれば、車両用表示装置10では、TFT液晶を備えない表示装置であっても、第一シンボルS1を際立たせてTFT液晶に表示しているかのように表示することが可能となる(
図7(b)参照)。また、単色での表示では表現が難しい道路標識などの第一シンボルS1を、TFT液晶を備えずとも表示することができる。その結果、車両用表示装置10は、コストを抑制しつつ、高齢者や初心者の乗る機会のある全てのグレードの車両で所定の情報(道路標識などの情報)に関する表示を行い、運転者への注意を促して安全運転に貢献することができる。
【0079】
ここで、シンボルSを所定の色で表示するために、有色の印刷層(例えば赤色印刷層)を設けると、有色印刷層が設けられていない場合と比較して透過率が低下し、結果として運転者に視認される輝度が低下する。また、シンボルの消灯時に有色層の色(例えば赤色)やシンボルの輪郭が見えてしまうと、点灯時と消灯時との差が分かり難く、視認性や意匠性が悪くなる。
【0080】
これに対して本実施形態の車両用表示装置10では、第一領域40aに第一スモーク層43(目隠し層)が設けられており、かつ第一光源31は、第二光源32よりも輝度が高いものが採用されている。
【0081】
そのため、
図7(a)に示すとおり、第一シンボルS1の消灯時には、運転者(ユーザ)から第一シンボルS1を視認できない状態(ほぼ見えない状態であり、TFT液晶が第一シンボルS1を表示していない状態と同様)となるようにする一方、第一シンボルS1の点灯時には、一転して第一シンボルS1が浮かび上がるように表示される(
図7(b)参照)。従って、点灯時と消灯時との間で第一シンボルS1の視認性に大きな差が生じ、第一シンボルS1が表示された際に運転者に注視させることができる。
【0082】
付言して説明すると、
図7(a)に示すとおり、第一スモーク層43が設けられていない通常のシンボル(例えば
図7(a)中の「4WD」のシンボル)では、消灯時であっても第一遮光層42(黒色層)が設けられている部分(遮光領域50)とシンボルとして表示される部分(透光領域51)との境界が視認可能となっている。そのため、消灯時にシンボルがうっすらと透けて見えている。
【0083】
これに対して、第一スモーク層43が設けられた第一シンボルS1では、消灯時にはほとんど見えない状態(
図7(a)参照)であるのに対して、点灯時には他のシンボルS(目隠し層が設けられていないシンボルS)よりも際立つように表示される(
図7(b)参照)。これにより、第一シンボルS1を点灯時と消灯時との間で視認性に大きな差が生じ、第一シンボルS1が表示された際に運転者に注視させることができる。
【0084】
また、車両用表示装置10では、第一シンボルS1を取り囲む白フチを不要にでき、第一シンボルS1をその分(白フチ分)拡大して、視認性や判別性を高めることができる。より詳細に説明すると、シンボルを液晶画面上に表示する場合では、バックライトの明るさは均一であり部分的に輝度をあげられない。
【0085】
また、液晶画面上に白フチが無いシンボル(例えば道路標識)を表示すると、着色部分(例えば赤表示部分)と黒背景とが隣接することとなり、色弱者がシンボルを判別することが困難となる。そのため、
図8(b)に示すとおり、TFTメータ(液晶付きのメータ)では、シンボルと周りの部分(黒色の部分)との境界を明瞭に表示させるために、シンボルを取り囲む白フチが必要となる(TFTメータでは白フチを削除することができない)。
【0086】
これに対して車両用表示装置10では、第一シンボルS1が他のシンボルS(第二シンボルS2)と比較して高輝度の光源30が用いられている。従って、白フチを設けずとも第一シンボルS1を十分な明るさで表示可能となる。そのため、
図8(a)に示すとおり、白フチを含む大きさまで第一シンボルS1の大きさを拡大し、第一シンボルS1の視認性や判別性を高めることができる。また、限られた範囲で第一シンボルS1を最大限大きくすることができるため、意匠自由度を向上させることができることに加え、他のシンボルS(警告を表示するシンボルなど)との差別化を図ることができる。
【0087】
さらに、車両用表示装置10では、第一シンボルS1が、カメラが取得した情報に関するものとされている。より具体的には、第一シンボルS1は、道路標識の情報とされている。
【0088】
これにより、車両用表示装置10は、コストを抑制しつつ、進入禁止、一時停止、制限速度など、カメラが取得した道路標識を適宜表示させ、運転者に注意を促すことができる。すなわち、車両用表示装置10は、高価な液晶ディスプレイを用いることを要さずコストを抑制しつつ、カメラが取得した情報に関するシンボルS(第一シンボルS1)を表示可能となる。そのため、車両用表示装置10は、高齢者や初心者の乗る機会のある全てのグレードの車両で採用することができる。その結果、これらのグレードの車両でも道路標識などの情報の表示を行い、運転者の注意を促して安全運転に貢献することができる。
【0089】
以上、本発明の実施形態に係る車両用表示装置10について説明したが、本発明は上述の実施形態に限定されない。例えば、上述の車両用表示装置10では、第一領域40aに設けられたシンボルS(第一シンボルS1)として、「一時停止」、及び「進入禁止」の道路標識のシンボルSを設けたものを示したが、制限速度など他の道路標識のシンボルSを第一領域40aに設けてもよい。また、第一領域40aには、道路標識以外のシンボルSを設けてもよい。
【0090】
また、第一領域40a以外には、走行状態を示すシンボルSや警告を示すシンボルS以外のシンボルSを設けてもよい。
【0091】
さらに、上述の実施形態では、八層構造とされた表示盤40を一例として示し、表示盤40を構成する層として、表面側(上層側)から順に、ハードコート層41、第一遮光層42、第一スモーク層43、有色層44、基材45、第二遮光層46、第二スモーク層47、及びクリア層48を設けた例を示したが、本発明の車両用表示装置は本実施形態に限定されない。例えば、表示盤にさらに異なる層を設けてもよいし、ハードコート層など層の一部を省略したものであってもよい。
【0092】
本発明は、上述した実施形態として示したものに限定されるものではなく、特許請求の範囲を逸脱しない範囲でその教示および精神から他の実施形態があり得る。上述した実施形態の構成要素は任意に選択して組み合わせて構成するとよい。また実施形態の任意の構成要素と、発明を解決するための手段に記載の任意の構成要素または発明を解決するための手段に記載の任意の構成要素を具体化した構成要素とは任意に組み合わせて構成してもよい。
【産業上の利用可能性】
【0093】
本発明は、車両用の表示装置として好適に採用することができる。
【符号の説明】
【0094】
10 車両用表示装置
30 光源
31 第一光源(光源)
32 第二光源(光源)
40 表示盤
40a 第一領域
40b 第二領域
43 第一スモーク層(目隠し層)
44 有色層
S シンボル
S1 第一シンボル(シンボル)
S2 第二シンボル(シンボル)