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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022122032
(43)【公開日】2022-08-22
(54)【発明の名称】撮像装置及び撮像方法
(51)【国際特許分類】
   H04N 5/232 20060101AFI20220815BHJP
   G03B 15/02 20210101ALI20220815BHJP
   H04N 5/225 20060101ALI20220815BHJP
【FI】
H04N5/232 290
G03B15/02
G03B15/02 F
G03B15/02 G
H04N5/225 600
H04N5/225 200
【審査請求】有
【請求項の数】10
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021019081
(22)【出願日】2021-02-09
(71)【出願人】
【識別番号】515076622
【氏名又は名称】菱光科技股▲ふん▼有限公司
(74)【代理人】
【識別番号】100079049
【弁理士】
【氏名又は名称】中島 淳
(74)【代理人】
【識別番号】100084995
【弁理士】
【氏名又は名称】加藤 和詳
(72)【発明者】
【氏名】呉少洋
(72)【発明者】
【氏名】林意絢
【テーマコード(参考)】
5C122
【Fターム(参考)】
5C122EA12
5C122FH04
5C122FH06
5C122FH09
5C122GG04
5C122GG05
5C122GG08
5C122HA42
5C122HA82
5C122HA85
5C122HB01
(57)【要約】
【課題】撮像装置及び撮像方法を提供する。
【解決手段】撮像装置は、被測定物に少なくとも1つの参照ビームを出力する少なくとも1つの発光ユニットと、前記被測定物から反射された前記少なくとも1つの参照ビームを受信し、前記被測定物に基づいて、複数の画素データを生成する画像センサと、前記少なくとも1つの発光ユニットと前記画像センサとに結合され、前記画像センサが受信した前記少なくとも1つの参照ビームに基づいて、前記複数の画素データに対して再配置、一部削除、及び一部追加の少なくとも1つを実行して補正画像を生成する処理ユニットと、を含む。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
被測定物に適用される撮像装置であって、
それぞれが前記被測定物に少なくとも1つの参照ビームを出力する少なくとも1つの発光ユニットと、
前記被測定物から反射された前記少なくとも1つの参照ビームを受信し、前記被測定物に基づいて、複数の画素データを生成する画像センサと、
前記少なくとも1つの発光ユニットと前記画像センサとに結合され、前記画像センサが受信した前記少なくとも1つの参照ビームに基づいて、前記複数の画素データに対して再配置、一部削除、及び一部追加の少なくとも1つを実行して補正画像を生成する処理ユニットと、を含む、撮像装置。
【請求項2】
前記画像センサは、前記複数の画素データを生成するための複数の画素ユニットを含み、
前記複数の画素ユニットのうちの少なくとも1つは、前記少なくとも1つの参照ビームを受信し、前記処理ユニットによって光点としてマークされ、
前記処理ユニットは、前記複数の画素ユニットにおける前記光点の位置に基づいて、前記複数の画素データに対して再配置、一部削除、及び一部追加の少なくとも1つを実行する、請求項1に記載の撮像装置。
【請求項3】
前記少なくとも1つの発光ユニットのそれぞれは、レーザ及び不可視光発光ユニットの少なくとも1つを含む、請求項1に記載の撮像装置。
【請求項4】
前記少なくとも1つの発光ユニットの数は複数であり、
前記少なくとも1つの発光ユニットは、前記画像センサの外側を囲むように設けられ、円形、楕円形、又は多角形に配置される、請求項1に記載の撮像装置。
【請求項5】
前記少なくとも1つの発光ユニットと前記画像センサとを収容するための筐体と、
前記筐体に接続され、前記筐体の前記被測定物に対する位置及び距離を調整する可撓性ブラケットと、をさらに含む、請求項1に記載の撮像装置。
【請求項6】
前記処理ユニットに結合され、工場出荷設定を記憶するための記憶ユニットをさらに含み、
前記処理ユニットは、前記工場出荷設定、及び前記画像センサによって受信された前記少なくとも1つの参照ビームに基づいて、前記複数の画素データに対して再配置、一部削除、及び一部追加の少なくとも1つを実行する、請求項1に記載の撮像装置。
【請求項7】
被測定物に適用される撮像方法であって、
前記被測定物に出力する少なくとも1つの参照ビームを調整して、前記少なくとも1つの参照ビームを画像センサの光軸に平行させるステップと、
前記少なくとも1つの参照ビームをプリセット位置に投射させるように、前記少なくとも1つの参照ビームの前記被測定物に対する位置を調整するステップと、
前記少なくとも1つの参照ビームが前記光軸に平行になり、前記少なくとも1つの参照ビームが前記プリセット位置に投射された場合、工場出荷設定を生成するステップと、
前記画像センサは、前記被測定物に基づいて複数の画素データを生成するステップと、
前記工場出荷設定と、前記画像センサが受信した被測定物から反射された前記少なくとも1つの参照ビームとに基づいて、前記複数の画素データに対して再配置、一部削除、及び一部追加の少なくとも1つを実行して補正画像を生成するステップと、を含む、撮像方法。
【請求項8】
前記画像センサは、前記複数の画素データを生成するための複数の画素ユニットを含み、
前記画像センサが前記少なくとも1つの参照ビームを受信するとき、前記少なくとも1つの参照ビームを受信した前記複数の画素ユニットの少なくとも1つを光点としてマークするステップと、
前記複数の画素ユニットにおける前記光点の位置に基づいて、前記複数の画素データに対して再配置、一部削除、及び一部追加の少なくとも1つを実行するステップと、をさらに含む、請求項7に記載の撮像方法。
【請求項9】
前記画像センサ及び前記少なくとも1つの参照ビームを出力する前記少なくとも1つの発光ユニットの前記被測定物に対する距離を調整するステップをさらに含む、請求項7に記載の撮像方法。
【請求項10】
前記少なくとも1つの発光ユニットの数は複数であり、
前記少なくとも1つの発光ユニットは、前記画像センサの外側を囲むように設けられ、円形、楕円形、又は多角形に配置される、請求項9に記載の撮像方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、撮像装置及び撮像方法に関し、特に、画像の歪みを正確に補正し、持ち運び操作を容易に行うことができる撮像装置及び撮像方法に関する。
【背景技術】
【0002】
電子製品が溢れる時代に、人々は生活記録、商業及び医学などの内容の画像に対する需要と要求が次第に増加し、画像の記録形式も初期の伝統的なネガフィルムから、次第にデジタルファイルになるようになった。特に、商業や医療の分野で頻繁に使用される平面画像では、画像の正確性が要求される。抽出された画像の正確性が十分でないため、深刻な認識と判断結果が発生し、生命の安全や財産の損失を招く可能性がある。そのためには,画像に対する校正が重要な課題となっている。
【0003】
従来技術では、より正確な画像を取得するために、通常、ユーザが最適な置物距離を調整しないなどの状況を避けるために、固定式構造の画像スキャン装置が採用されていた。上記画像スキャン装置は、調整済みの固定距離の置台を併用しているため、全画素構成の最大解像度を完全に発揮することができる。しかしながら、固定された置物距離を使用するこのような固定式スキャン装置は、一般に、スキャン機、ファックス機、多機能事務機、又は他の机上型スキャン機などのように、膨大な体積と同等の重量を有する。あるいは、非固定式の方式で被測定物の画像を取得することを考えると、例えば、手持ち又は支持体にデジタルカメラを設置する。一般のユーザが操作する際には、被測定物を置く水平位置とデジタルカメラの水平位置を同時に補正することはできないので、歪んだ画像を取得しやすく、取得した歪んだ画像に対して台形補正(keystone adjustment)などのエッジ補正処理を行い、画像全体をリアルに近づける必要がある。
【0004】
しかしながら、従来技術の歪んだ画像の取得及び補正のためのプログラムでは、歪んだ画像の境界(通常、コントラストの差が大きい部分)を最初に探してマークしなければならない。次に、特定のアプリケーションを使用して、歪んだ画像全体を2次元方向に拡大又は圧縮する。しかし、歪んだ画像に対して2次元方向の拡張又は圧縮を行うと、細部のテクスチャのオフセットが発生する可能性が高いため、複数のテクスチャ間の比例関係が不正確になり(顔の歪みなど)、修正後の歪んだ画像の歪みが大きくなる。さらに、一般のユーザが画像を取得するたびに、被測定物とデジタルカメラとの間の距離を調整することも困難であり、全画素によって構成される最大解像度を発揮することができない。
【0005】
そこで、撮像装置及び撮像方法をどのように設計して、特に従来技術の携帯性がなく、補正された歪んだ画像がより歪んでしまい、全画素によって構成される最大解像度を発揮できないという技術的問題を解決するかが、本願発明者によって検討された重要な課題である。
【発明の概要】
【0006】
本発明の目的は、従来技術の携帯性がなく、補正後の歪んだ画像より歪んでしまい、及び全画素によって構成される最大解像度を発揮できないという技術的問題を回避し、持ち運びが容易で、高精度と高解像度を達成することができる撮像装置を提供することにある。
【0007】
上記の目的を達成するために、本発明に係る撮像装置は、被測定物に適用され、それぞれが前記被測定物に少なくとも1つの参照ビームを出力する少なくとも1つの発光ユニットと、前記被測定物から反射された前記少なくとも1つの参照ビームを受信し、前記被測定物に基づいて、複数の画素データを生成する画像センサと、前記少なくとも1つの発光ユニットと前記画像センサとに結合され、前記画像センサが受信した前記少なくとも1つの参照ビームに基づいて、前記複数の画素データに対して再配置、一部削除、及び一部追加の少なくとも1つを実行して補正画像を生成する処理ユニットと、を含む。
【0008】
また、前記撮像装置において、前記画像センサは、前記複数の画素データを生成するための複数の画素ユニットを含み、前記複数の画素ユニットのうちの少なくとも1つは、前記少なくとも1つの参照ビームを受信し、前記処理ユニットによって光点としてマークされ、前記処理ユニットは、前記複数の画素ユニットにおける前記光点の位置に基づいて、前記複数の画素データに対して再配置、一部削除、及び一部追加の少なくとも1つを実行する。
【0009】
また、前記撮像装置において、前記少なくとも1つの発光ユニットのそれぞれは、レーザ及び不可視光発光ユニットの少なくとも1つを含む。
【0010】
また、前記撮像装置において、前記少なくとも1つの発光ユニットの数は複数であり、前記少なくとも1つの発光ユニットは、前記画像センサの外側を囲むように設けられ、円形、楕円形、又は多角形に配置される。
【0011】
また、前記撮像装置は、前記少なくとも1つの発光ユニットと前記画像センサとを収容するための筐体と、前記筐体に接続され、前記筐体の前記被測定物に対する位置及び距離を調整する可撓性ブラケットと、をさらに含む。
【0012】
また、前記撮像装置は、前記処理ユニットに結合され、工場出荷設定を記憶するための記憶ユニットをさらに含み、前記処理ユニットは、前記工場出荷設定、及び前記画像センサによって受信する前記少なくとも1つの参照ビームに基づいて、前記複数の画素データに対して再配置、一部削除、及び一部追加の少なくとも1つを実行する。
【0013】
本発明の他の目的は、従来技術の携帯性がなく、補正後の歪んだ画像がより歪んでしまい、及び全画素によって構成される最大解像度を発揮できないという技術的問題を回避し、持ち運びが容易で、高精度と高解像度を達成することができる撮像方法を提供することにある。
【0014】
上記の他の目的を達成するために、本発明に係る撮像方法は、被測定物に適用され、前記被測定物に出力する少なくとも1つの参照ビームを調整して、前記少なくとも1つの参照ビームを画像センサの光軸に平行させるステップと、前記少なくとも1つの参照ビームをプリセット位置に投射させるように、前記少なくとも1つの参照ビームの前記被測定物に対する位置を調整するステップと、前記少なくとも1つの参照ビームが前記光軸に平行になり、前記少なくとも1つの参照ビームが前記プリセット位置に投射された場合、工場出荷設定を生成するステップと、前記画像センサは、前記被測定物に基づいて複数の画素データを生成するステップと、前記工場出荷設定と、前記画像センサが受信した被測定物から反射された前記少なくとも1つの参照ビームとに基づいて、前記複数の画素データに対して再配置、一部削除、及び一部追加の少なくとも1つを実行して補正画像を生成するステップと、を含む。
【0015】
また、前記撮像方法において、前記画像センサは、前記複数の画素データを生成するための複数の画素ユニットを含み、前記撮像方法は、前記画像センサが前記少なくとも1つの参照ビームを受信するとき、前記少なくとも1つの参照ビームを受信した前記複数の画素ユニットの少なくとも1つを光点としてマークするステップと、前記複数の画素ユニットにおける前記光点の位置に基づいて、前記複数の画素データに対して再配置、一部削除、及び一部追加の少なくとも1つを実行するステップと、をさらに含む。
【0016】
また、前記撮像方法は、前記画像センサ及び前記少なくとも1つの参照ビームを出力する前記少なくとも1つの発光ユニットの前記被測定物に対する距離を調整するステップをさらに含む。
【0017】
また、前記撮像方法において、前記少なくとも1つの発光ユニットの数は複数であり、前記少なくとも1つの発光ユニットは、前記画像センサの外側を囲むように設けられ、円形、楕円形、又は多角形に配置される。
【0018】
本発明の撮像装置及び撮像方法を使用するとき、まず、工場出荷前に被測定物に出力する少なくとも1つの参照ビームを調整して、少なくとも1つの参照ビームと画像センサの光軸を平行させ、プリセット位置に関連する工場出荷設定を生成する。次に、一般のユーザが撮像装置を使用する場合、工場出荷前の補正環境又は実験室のように正確でなくても、複数の画素データを生成するために、現在の環境に応じて画像センサを被測定物に対して直接撮影することができる。最後に、処理ユニットは、工場出荷設定と、画像センサが受信した被測定物から反射された少なくとも1つの参照ビームとに基づいて、複数の画素データに対して再配置、一部削除、及び一部追加の少なくとも1つを実行して補正画像を生成する。つまり、処理ユニットは、予め保存された工場出荷設定における参照ビームとプリセット位置に関連する情報により、現在の環境の少なくとも1つの参照ビームの持つオフセット量を知ることができ、さらに複数の画素データに対して再配置、一部削除及び一部追加の少なくとも1つを実行する。これらの補正は、複数の画素データを補正画像に合成する前であるため、解像度を損なう問題はなく、複数のテクスチャ間の比例関係が正しくない(例えば、顔が歪んで口が斜めになる)という状況はない。
【発明の効果】
【0019】
このため、本発明に係る撮像装置及び撮像方法は、従来技術のような携帯性がなく、補正された歪んだ画像がさらに歪んで、全画素によって構成される最大解像度を発揮できないという技術的問題を回避して、持ち運びの容易化、高精度化及び高解像度化を達成することができる。
【0020】
本発明の目的を達成するためになされた本発明の技術、手段、及び効果をより良く理解するために、本発明の目的及び特徴は、本発明の詳細な説明及び添付図面を参照することによってより良く理解されると考えられるが、添付図面は、参照及び説明のみを提供するものであり、本発明を限定するものではない。
【図面の簡単な説明】
【0021】
図1】本発明に係る撮像装置のシステム構成図である。
図2】本発明に係る撮像装置の概略外観図である。
図3】本発明の第1の実施形態に係る撮像装置の筐体の底面図である。
図4】本発明に係る撮像方法の工場校正の概略図である。
図5A】本発明に係る撮像方法の工場校正のフローチャートである。
図5B】本発明に係る撮像方法の工場校正のフローチャートである。
図6】本発明に係る撮像方法の動作説明図である。
図7】本発明に係る撮像方法の動作説明図である。
図8】本発明に係る撮像方法の動作説明図である。
図9】本発明に係る撮像方法の動作のフローチャートである。
図10】本発明の第2の実施形態に係る撮像装置の筐体の底面図である。
図11】本発明の第3の実施形態に係る撮像装置の筐体の底面図である。
図12】本発明の第4の実施形態に係る撮像装置の筐体の底面図である。
【発明を実施するための形態】
【0022】
本発明の好ましい実施形態について、図面を参照して詳細に説明する。
【0023】
図1図3を参照すると、図1は、本発明に係る撮像装置のシステム構成図であり、図2は、本発明に係る撮像装置の概略外観図であり、図3は、本発明の第1の実施形態に係る撮像装置の筐体の底面図である。
【0024】
本発明に係る撮影装置は、被測定物(図示せず)に適用され、少なくとも1つの発光ユニット10と、画像センサ20と、処理ユニット30と、記憶ユニット40とを含んでもよい。ここで、少なくとも1つの発光ユニット10のそれぞれは、被測定物に少なくとも1つの参照ビーム(図示せず)を出力する。本発明の第1の実施形態では、少なくとも1つの発光ユニット10のそれぞれは、レーザ及び不可視光発光ユニットの少なくとも1つを含み、画像センサ20に隣接して配置されてもよい(図3に示す)。不可視光は、赤外線(Infrared、IR)又は紫外線(ultraviolet、UV)を含んでもよい。
【0025】
画像センサ20は、被測定物から反射された少なくとも1つの参照ビームを受信し、被測定物に基づいて複数の画素データを生成することができる。さらに、画像センサ20は複数の画素ユニット21を含み、複数の画素ユニット21は複数の画素データを生成するのに用いられる。ここで、複数の画素ユニット21の少なくとも1つは少なくとも1つの参照ビームを受信することができ、少なくとも1つの参考ビームを受信した一部の画素ユニット21は、処理ユニット30によって光点としてマークされることができる。
【0026】
処理ユニット30は、少なくとも1つの発光ユニット10と、画像センサ20とに結合でされてもよい。画像センサ20は、電荷結合素子(charge-coupled device、CCD)や相補型金属酸化物半導体(complementary metal oxide semiconductor、CMOS)などを含んでもよい。このため、画像センサ20は、光線中の光信号を特殊な電気的電気信号に変換することができる。
【0027】
記憶ユニット40は、処理ユニット30に結合され、工場出荷設定41を記憶する。本発明の第1の実施形態では、処理ユニット30は、工場出荷設定41、複数の画素ユニット21における光点の位置、及び画像センサ20によって受信する少なくとも1つの参照ビームに基づいて、複数の画素データに対して再配置、一部削除、及び一部追加の少なくとも1つを実行して補正画像(図示せず)を生成することができる。
【0028】
本発明の第1の実施形態では、撮像装置は、筐体100と、可撓性ブラケット200と、コネクタ300とをさらに含んでもよい。ここで、筐体100は、少なくとも1つの発光ユニット10と画像センサ20とを収容することができる。可撓性ブラケット200は、筐体100に接続され、筐体100の被測定物に対する位置及び距離を調整可能である。コネクタ300は、可撓性ブラケット200に結合され、コンピュータホスト又は他の電子機器に挿入することができる。コネクタ300は可撓性ブラケット200を支持し、画像センサ20が可撓性ブラケット200及びコネクタ300を介してデータ伝送を行うことができる。ここで、コネクタ300はUSBポートであってもよいが、本発明はこれに限定されない。
【0029】
さらに、撮像装置は、レンズ50と、筐体60とをさらに含んでもよい。ここで、筐体60は、レンズ50と画像センサ20とを被覆し、レンズ50は、筐体60の側面の一方に露出している。図3に示すように、レンズ50は、被測定物400から反射された光を集めて画像センサ20に入力するために、被測定物400と画像センサ20との間に配置されてもよい。さらに、発光ユニット10は、2つであってもよく、プリセット位置Pi、Pj、Pn、及びPmに対して図3に示すように配置されてもよい。また、2つの発光ユニット10は、被測定物400のプリセット位置Pi及びPjに対応していてもよい。
【0030】
図4図5Bを参照すると、図4は、本発明に係る撮像方法の工場校正の概略図であり、図5A及び図5Bは、本発明に係る撮像方法の工場校正のフローチャートである。その他の関連構成部品の番号は、前述の説明及び図を参照することができ、ここでは省略する。
【0031】
本発明に係る撮像装置は、以下の方式によって工場出荷時に補正を行うことができる。
【0032】
(方式1)
図5Aに示すように、まず、筐体100と被測定物400の中心位置Cとの間の距離をHとして配置し、つまり、画像センサ20及び少なくとも1つの参照ビームを出力する少なくとも1つの発光ユニット10の被測定物400に対する距離をHとするように調整する(ステップS1)。その後、筐体100の位置を調整して、即ち、少なくとも1つの参照ビームの被測定物400に対する位置を調整して、2つの参照ビームをプリセット位置Pi及びPjに投射させる(ステップS2)。最後に、少なくとも1つの参照ビームが画像センサ20の光軸に平行であることを確認した後、画像センサ20が受信した、Pi及びPjから反射された少なくとも1つの参照ビームの情報を記憶して、工場出荷設定41を生成する(ステップS3)。
【0033】
(方式2)
図5Bに示すように、被測定物の400に出力する少なくとも1つの参照ビームを調整して、少なくとも1つの参考ビームを画像センサ20の光軸に平行させる(ステップS4)。次に、筐体100の位置を調整して、2つの参照ビームをプリセット位置のPn及びPmに投射させる(ステップS2)。最後に、画像センサ20が受信した、Pn及びPmから反射された少なくとも1つの参照ビームの情報を記憶して、工場出荷設定41を生成する(ステップS3)。
【0034】
図6図9を参照すると、図6図8は、本発明に係る撮像方法の動作説明図であり、図9は、本発明に係る撮像方法の動作のフローチャートである。その他の関連構成部品の番号は、前述の説明及び図を参照することができ、ここでは省略する。
【0035】
図6に示すように、被測定物400が複数の発光ユニット10及び画像センサ20に対して平行であると仮定すると、複数の参照ビーム11は画像センサ20の光軸と平行であると見なすことができる。複数の参照ビーム11は、被測定物400のプリセット位置Pi及びPjに投射し、そしてレンズ50によって一次交差した後、画像センサ20に投射してもよい。このとき、画像センサ20上に記録された光点位置は、工場出荷設定とみなすことができる。
【0036】
図7に示すように、ユーザが本発明の撮像装置を操作するとき、被測定物400が複数の発光ユニット10及び画像センサ20のいずれに対しても平行でなく、複数の参照ビーム11が被測定物400上に投射する位置がP’i及びP’jになることがある。さらに、複数の参照ビーム11のそれぞれについて、画像センサ20の複数の画素ユニット21におけるオフセット量は、被測定物400の傾きの状態に応じて異なる場合がある。このとき、画像センサ20上に記録された光点の位置は、工場出荷設定からずれている。
【0037】
図8及び図9に示すように、画像センサ20は、被測定物400に基づいて複数の画素データを生成することができる(ステップS5)。画像センサ20の複数の画素ユニット21において工場出荷設定の光点位置はAであり、ユーザが本発明の撮像装置を操作するときに画像センサ20に記録された光点位置はBである場合、処理ユニット30は、光点の複数の画素ユニット21における位置に基づいて、被測定物400の画像センサ20に対するオフセットの程度を判断することができる(ステップS6)。次に、処理ユニット30は、複数の画素データに対して再配置、一部削除、及び一部追加の少なくとも1つを実行した後、補正画像を生成してもよい(ステップS7)。また、処理ユニット30は、光信号の強度に基づいて被測定物400と画像センサ20との相対距離を判定してもよい。
【0038】
図10図12を参照すると、図10は、本発明の第2の実施形態に係る撮像装置の筐体の底面図であり、図11は、本発明の第3の実施形態に係る撮像装置の筐体の底面図であり、図12は、本発明の第4の実施形態に係る撮像装置の筐体の底面図である。
【0039】
図10に示すように、本発明の第2の実施形態は、上記第1の実施形態とほぼ同じである。ただし、本発明の第2の実施形態では、少なくとも1つの発光ユニット10の数量が3つである。複数の発光ユニット10は、画像センサ20の外側を囲むように設けられ、三角形に配置される。
【0040】
図11に示すように、本発明の第3の実施形態は、上記第2の実施形態とほぼ同じである。ただし、本発明の第3の実施形態では、複数の発光ユニット10が画像センサ20の外側を囲むように設けられ、円形又は楕円形に配置される。
【0041】
図12に示すように、本発明の第4の実施形態は、上記第2の実施形態とほぼ同じである。ただし、本発明の第4の実施形態では、複数の発光ユニット10が画像センサ20の外側を囲むように設けられ、長方形に配置される。
【0042】
本発明の撮像装置及び撮像方法を使用するとき、まず、工場出荷前に被測定物400に出力する少なくとも1つの参照ビーム11を調整して、少なくとも1つの参照ビーム11と画像センサ20の光軸を平行させ、プリセット位置に関連する工場出荷設定41を生成してもよい。次に、一般のユーザは、本発明の撮像装置を使用するとき、工場出荷前の補正環境や実験室のように正確に補正する必要がなく、現在の環境に応じて画像センサを被測定物に直接撮影して複数の画素データを生成することができる。次いで、一般のユーザが撮像装置を使用する場合、工場出荷前の補正環境又は実験室のように正確でなくても、複数の画素データを生成するために、現在の環境に応じて画像センサ20を被測定物400に対して直接撮影することができる。
【0043】
最後に、処理ユニット30は、工場出荷設定41と、画像センサ20によって受信した被測定物400から反射された少なくとも1つの参照ビーム11とに基づいて、複数の画素データに対して再配置、一部削除、及び一部追加の少なくとも1つを実行して補正画像を生成する。つまり、処理ユニット30は、予め保存された工場出荷設定41における参照ビーム11とプリセット位置に関連する情報により、現在の環境の少なくとも1つの参照ビームの持つオフセット量を知ることができ、さらに複数の画素データに対して再配置、一部削除及び一部追加の少なくとも1つを実行する。これらの補正は、複数の画素データを補正画像に合成する前であるため、解像度を損なう問題はなく、複数のテクスチャ間の比例関係が正しくない(例えば、顔が歪んで口が斜めになる)という状況はない。
【0044】
このため、本発明に係る撮像装置及び撮像方法は、従来技術のような携帯性がなく、補正された歪んだ画像がさらに歪んで、全画素によって構成される最大解像度を発揮できないという技術的問題を回避して、持ち運びの容易化、高精度化及び高解像度化を達成することができる。
【0045】
以上、添付図面を参照しながら本発明の好適な実施形態について詳細に説明したが、本発明はかかる例に限定されないことは言うまでもなく、本発明の範囲を限定するものではなく、本発明の全ての範囲は以下の特許請求の範囲に基づくものであり、本発明の特許請求の範囲に合致する精神とその類似の変形例は、本発明の範囲に含まれるべきであり、当業者であれば、本発明の技術的範囲内において、容易に思いつくことができ、また、その変形例や修正例も、以下の特許請求の範囲に含まれる。
【0046】
なお、本明細書の図面に図示する構造、比率、サイズ等は、いずれも明細書に開示する内容に合せて、当業者が理解し閲読しやすくするためのものに過ぎず、本発明で実施可能な限定条件を限定するためのものではないため、技術上の実質的な意味を持たず、如何なる構造の付加、比率関係の変更またはサイズの調整も、本発明で発生する効果および達成可能な目的に影響がないという前提において、いずれも本発明で開示する技術内容に含まれるものであるということである。
【符号の説明】
【0047】
10…発光ユニット
11…参照ビーム
20…画像センサ
21…画素ユニット
30…プロセッシングユニット
40…記憶ユニット
41…工場出荷設定
50…レンズ
60…筐体
100…筐体
200…可撓性ブラケット
300…コネクタ
400…被測定物
C…中心位置
H…距離
Pi、Pj、Pn、Pm…プリセット位置
P’i、P’j…位置
A、B…光点位置
図1
図2
図3
図4
図5A
図5B
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12