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特開2022-122101業務支援装置、業務支援方法、および業務支援プログラム
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022122101
(43)【公開日】2022-08-22
(54)【発明の名称】業務支援装置、業務支援方法、および業務支援プログラム
(51)【国際特許分類】
   G06Q 10/08 20120101AFI20220815BHJP
   B65G 61/00 20060101ALI20220815BHJP
【FI】
G06Q10/08 330
B65G61/00 422
【審査請求】未請求
【請求項の数】6
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021019187
(22)【出願日】2021-02-09
(71)【出願人】
【識別番号】398040527
【氏名又は名称】株式会社オービック
(74)【代理人】
【識別番号】110002147
【氏名又は名称】特許業務法人酒井国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】志水 敦史
(72)【発明者】
【氏名】小関 峻介
(72)【発明者】
【氏名】上野 剛光
【テーマコード(参考)】
5L049
【Fターム(参考)】
5L049CC52
(57)【要約】
【課題】業務遂行の効率向上を図る。
【解決手段】記憶部は、商品の保管場所と商品情報と商品の在庫数とが対応付けて登録された在庫テーブルと、商品の移動出荷側の前記保管場所である第1保管場所と商品の移動入荷側の前記保管場所である第2保管場所と移動入荷処理の必要の有無を示す積送管理フラグと、が対応付けて登録されたマスタテーブルを記憶する。受付手段は、第1保管場所および第2保管場所の組合せの選択を受付ける。特定手段は、組合せの選択を受付けたときに、マスタテーブルにおける、受付けた組合せに対応する積送管理フラグを特定する。更新手段は、特定した積送管理フラグに応じて、在庫テーブルを更新する。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
記憶部および制御部を備えた業務支援装置であって、
前記記憶部は、
商品の保管場所と、商品情報と、商品の在庫数と、が対応付けて登録された在庫テーブルと、
商品の移動出荷側の前記保管場所である第1保管場所と、商品の移動入荷側の前記保管場所である第2保管場所と、移動入荷処理の必要の有無を示す積送管理フラグと、が対応付けて登録されたマスタテーブルと、
を記憶し、
前記制御部は、
前記第1保管場所および前記第2保管場所の組合せの選択を受付ける受付手段と、
前記組合せの選択を受付けたときに、前記マスタテーブルにおける、受付けた前記組合せに対応する前記積送管理フラグを特定する特定手段と、
特定した前記積送管理フラグが前記移動入荷処理の必要有を示す場合、商品の移動出荷時に前記在庫テーブルにおける選択を受付けた前記第1保管場所に対応する在庫数を更新し、該商品の移動入荷時に前記在庫テーブルにおける選択を受付けた前記第2保管場所に対応する在庫数を更新し、
特定した前記積送管理フラグが前記移動入荷処理の必要無を示す場合、商品の移動出荷時に前記在庫テーブルにおける選択を受付けた前記第1保管場所に対応する在庫数を更新し、且つ、前記在庫テーブルにおける選択を受付けた前記第2保管場所に対応する在庫数を更新する、更新手段と、
を備えることを特徴とする業務支援装置。
【請求項2】
前記更新手段は、
特定した前記積送管理フラグが前記移動入荷処理の必要無を示す場合、商品の移動出荷時に、前記在庫テーブルにおける選択を受付けた前記第1保管場所に対応する該商品の在庫数を出荷された商品数減算した値に更新し、且つ、前記在庫テーブルにおける選択を受付けた前記第2保管場所に対応する該商品の在庫数を該商品数加算した値に更新する、
ことを特徴とする請求項1に記載の業務支援装置。
【請求項3】
前記更新手段は、
特定した前記積送管理フラグが前記移動入荷処理の必要有を示す場合、商品の移動出荷時に前記在庫テーブルにおける選択を受付けた前記第1保管場所に対応する該商品の在庫数を、出荷された商品数減算した値に更新し、該商品の移動入荷時に前記在庫テーブルにおける選択された前記第2保管場所に対応する該商品の在庫数を該第2保管場所に入荷された商品数加算した値に更新する、
ことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の業務支援装置。
【請求項4】
前記在庫テーブルは、
商品の前記保管場所と、前記商品情報と、商品の在庫数と、商品の積送数と、を対応付けて登録し、
前記更新手段は、
特定した前記積送管理フラグが前記移動入荷処理の必要有を示す場合、商品の移動出荷時に、前記在庫テーブルにおける選択を受付けた前記第1保管場所に対応する該商品の在庫数を出荷された商品数減算した値に更新するとともに、該商品に対応する前記積送数を該商品数加算した値に更新し、
該商品の移動入荷時に、前記在庫テーブルにおける選択を受付けた前記第2保管場所に対応する該商品の在庫数を該第2保管場所に入荷された商品数加算した値に更新するとともに、該商品に対応する前記積送数を該商品数減算した値に更新する、
ことを特徴とする請求項3に記載の業務支援装置。
【請求項5】
制御部および記憶部を備えた情報処理装置に実行させるための業務支援方法であって、
前記記憶部には、
商品の保管場所と、商品情報と、商品の在庫数と、が対応付けて登録された在庫テーブルと、
商品の移動出荷側の前記保管場所である第1保管場所と、商品の移動入荷側の前記保管場所である第2保管場所と、移動入荷処理の必要の有無を示す積送管理フラグと、が対応付けて登録されたマスタテーブルと、
が記憶され、
前記制御部で実行される、
前記第1保管場所および前記第2保管場所の組合せの選択を受付ける受付ステップと、
前記組合せの選択を受付けたときに、前記マスタテーブルにおける、受付けた前記組合せに対応する前記積送管理フラグを特定する特定ステップと、
特定した前記積送管理フラグが前記移動入荷処理の必要有を示す場合、商品の移動出荷時に前記在庫テーブルにおける選択を受付けた前記第1保管場所に対応する在庫数を更新し、該商品の移動入荷時に前記在庫テーブルにおける選択を受付けた前記第2保管場所に対応する在庫数を更新し、
特定した前記積送管理フラグが前記移動入荷処理の必要無を示す場合、商品の移動出荷時に前記在庫テーブルにおける選択を受付けた前記第1保管場所に対応する在庫数を更新し、且つ、前記在庫テーブルにおける選択を受付けた前記第2保管場所に対応する在庫数を更新する、更新ステップと、
を含むことを特徴とする業務支援方法。
【請求項6】
制御部および記憶部を備えた情報処理装置に実行させるための業務支援プログラムであって、
前記記憶部には、
商品の保管場所と、商品情報と、商品の在庫数と、が対応付けて登録された在庫テーブルと、
商品の移動出荷側の前記保管場所である第1保管場所と、商品の移動入荷側の前記保管場所である第2保管場所と、移動入荷処理の必要の有無を示す積送管理フラグと、が対応付けて登録されたマスタテーブルと、
が記憶され、
前記制御部で実行される、
前記第1保管場所および前記第2保管場所の組合せの選択を受付ける受付ステップと、
前記組合せの選択を受付けたときに、前記マスタテーブルにおける、受付けた前記組合せに対応する前記積送管理フラグを特定する特定ステップと、
特定した前記積送管理フラグが前記移動入荷処理の必要有を示す場合、商品の移動出荷時に前記在庫テーブルにおける選択を受付けた前記第1保管場所に対応する在庫数を更新し、該商品の移動入荷時に前記在庫テーブルにおける選択を受付けた前記第2保管場所に対応する在庫数を更新し、
特定した前記積送管理フラグが前記移動入荷処理の必要無を示す場合、商品の移動出荷時に前記在庫テーブルにおける選択を受付けた前記第1保管場所に対応する在庫数を更新し、且つ、前記在庫テーブルにおける選択を受付けた前記第2保管場所に対応する在庫数を更新する、更新ステップと、
を実行させるための業務支援プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、業務支援装置、業務支援方法、および業務支援プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
倉庫などの保管場所に保管されている商品を管理するシステムが知られている。例えば、受注情報の入力時に納品方法と集荷場所を指定することで、在庫管理と出荷判断を行うシステムが知られている(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開平5-135083号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ここで、倉庫間や拠点間などの商品の保管場所間で、商品の在庫移動が発生する場合がある。商品の在庫移動の際には、倉庫間の距離、倉庫の管理形態、および、配送業者利用の有無などによってユーザに要求される業務オペレーションが異なり、業務遂行の効率が低下する場合があった。
【0005】
本発明は、上記問題点に鑑みてなされたものであり、業務遂行の効率向上を図ることが可能な業務支援装置、業務支援方法、および業務支援プログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明に係る業務支援装置は、記憶部および制御部を備えた業務支援装置であって、前記記憶部は、商品の保管場所と、商品情報と、商品の在庫数と、が対応付けて登録された在庫テーブルと、商品の移動出荷側の前記保管場所である第1保管場所と、商品の移動入荷側の前記保管場所である第2保管場所と、移動入荷処理の必要の有無を示す積送管理フラグと、が対応付けて登録されたマスタテーブルと、を記憶する。前記制御部は、前記第1保管場所および前記第2保管場所の組合せの選択を受付ける受付手段と、前記組合せの選択を受付けたときに、前記マスタテーブルにおける、受付けた前記組合せに対応する前記積送管理フラグを特定する特定手段と、特定した前記積送管理フラグが前記移動入荷処理の必要有を示す場合、商品の移動出荷時に前記在庫テーブルにおける選択を受付けた前記第1保管場所に対応する在庫数を更新し、該商品の移動入荷時に前記在庫テーブルにおける選択を受付けた前記第2保管場所に対応する在庫数を更新し、特定した前記積送管理フラグが前記移動入荷処理の必要無を示す場合、商品の移動出荷時に前記在庫テーブルにおける選択を受付けた前記第1保管場所に対応する在庫数を更新し、且つ、前記在庫テーブルにおける選択を受付けた前記第2保管場所に対応する在庫数を更新する更新手段と、を備えることを特徴とする。
【0007】
また、本発明に係る業務支援装置の前記更新手段は、特定した前記積送管理フラグが前記移動入荷処理の必要無を示す場合、商品の移動出荷時に、前記在庫テーブルにおける選択を受付けた前記第1保管場所に対応する該商品の在庫数を出荷された商品数減算した値に更新し、且つ、前記在庫テーブルにおける選択を受付けた前記第2保管場所に対応する該商品の在庫数を該商品数加算した値に更新することを特徴とする。
【0008】
また、本発明に係る業務支援装置の前記更新手段は、特定した前記積送管理フラグが前記移動入荷処理の必要有を示す場合、商品の移動出荷時に前記在庫テーブルにおける選択を受付けた前記第1保管場所に対応する該商品の在庫数を、出荷された商品数減算した値に更新し、該商品の移動入荷時に前記在庫テーブルにおける選択された前記第2保管場所に対応する該商品の在庫数を該第2保管場所に入荷された商品数加算した値に更新する、ことを特徴とする。
【0009】
また、本発明に係る業務支援装置の前記在庫テーブルは、商品の前記保管場所と、前記商品情報と、商品の在庫数と、商品の積送数と、を対応付けて登録する。前記更新手段は、特定した前記積送管理フラグが前記移動入荷処理の必要有を示す場合、商品の移動出荷時に、前記在庫テーブルにおける選択を受付けた前記第1保管場所に対応する該商品の在庫数を出荷された商品数減算した値に更新するとともに、該商品に対応する前記積送数を該商品数加算した値に更新し、該商品の移動入荷時に、前記在庫テーブルにおける選択を受付けた前記第2保管場所に対応する該商品の在庫数を該第2保管場所に入荷された商品数加算した値に更新するとともに、該商品に対応する前記積送数を該商品数減算した値に更新する、ことを特徴とする。
【0010】
また、本発明に係る業務支援方法は、制御部および記憶部を備えた情報処理装置に実行させるための業務支援方法であって、前記記憶部には、商品の保管場所と、商品情報と、商品の在庫数と、が対応付けて登録された在庫テーブルと、商品の移動出荷側の前記保管場所である第1保管場所と、商品の移動入荷側の前記保管場所である第2保管場所と、移動入荷処理の必要の有無を示す積送管理フラグと、が対応付けて登録されたマスタテーブルと、が記憶され、前記制御部で実行される、前記第1保管場所および前記第2保管場所の組合せの選択を受付ける受付ステップと、前記組合せの選択を受付けたときに、前記マスタテーブルにおける、受付けた前記組合せに対応する前記積送管理フラグを特定する特定ステップと、特定した前記積送管理フラグが前記移動入荷処理の必要有を示す場合、商品の移動出荷時に前記在庫テーブルにおける選択を受付けた前記第1保管場所に対応する在庫数を更新し、該商品の移動入荷時に前記在庫テーブルにおける選択を受付けた前記第2保管場所に対応する在庫数を更新し、特定した前記積送管理フラグが前記移動入荷処理の必要無を示す場合、商品の移動出荷時に前記在庫テーブルにおける選択を受付けた前記第1保管場所に対応する在庫数を更新し、且つ、前記在庫テーブルにおける選択を受付けた前記第2保管場所に対応する在庫数を更新する、更新ステップと、を含むことを特徴とする。
【0011】
また、本発明に係る業務支援プログラムは、制御部および記憶部を備えた情報処理装置に実行させるための業務支援プログラムであって、前記記憶部には、商品の保管場所と、商品情報と、商品の在庫数と、が対応付けて登録された在庫テーブルと、商品の移動出荷側の前記保管場所である第1保管場所と、商品の移動入荷側の前記保管場所である第2保管場所と、移動入荷処理の必要の有無を示す積送管理フラグと、が対応付けて登録されたマスタテーブルと、が記憶され、前記制御部で実行される、前記第1保管場所および前記第2保管場所の組合せの選択を受付ける受付ステップと、前記組合せの選択を受付けたときに、前記マスタテーブルにおける、受付けた前記組合せに対応する前記積送管理フラグを特定する特定ステップと、特定した前記積送管理フラグが前記移動入荷処理の必要有を示す場合、商品の移動出荷時に前記在庫テーブルにおける選択を受付けた前記第1保管場所に対応する在庫数を更新し、該商品の移動入荷時に前記在庫テーブルにおける選択を受付けた前記第2保管場所に対応する在庫数を更新し、特定した前記積送管理フラグが前記移動入荷処理の必要無を示す場合、商品の移動出荷時に前記在庫テーブルにおける選択を受付けた前記第1保管場所に対応する在庫数を更新し、且つ、前記在庫テーブルにおける選択を受付けた前記第2保管場所に対応する在庫数を更新する、更新ステップと、を実行させるための業務支援プログラムである。
【発明の効果】
【0012】
本発明によれば、業務遂行の効率向上を図ることが可能となるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0013】
図1図1は、業務支援装置の構成の一例を示すブロック図である。
図2A図2Aは、マスタテーブルのデータ構成の一例を示す模式図である。
図2B図2Bは、在庫テーブルのデータ構成の一例を示す模式図である。
図2C図2Cは、移動指示テーブルのデータ構成の一例を示す模式図である。
図2D図2Dは、出荷テーブルのデータ構成の一例を示す模式図である。
図2E図2Eは、入荷テーブルのデータ構成の一例を示す模式図である。
図3図3は、本実施の形態における業務支援装置が実行する情報処理の流れの一例を示すフローチャートである。
図4図4は、本実施の形態における業務支援装置を用いた業務の流れの一例の説明図である。
図5A図5Aは、移動指示テーブルの一例の模式図である。
図5B図5Bは、出荷テーブルの一例を示す模式図である。
図5C図5Cは、更新前の在庫テーブルの一例の模式図である。
図5D図5Dは、更新後の在庫テーブルの一例の模式図である。
図6A図6Aは、入荷テーブルの一例の模式図である。
図6B図6Bは、更新前の在庫テーブルの一例の模式図である。
図6C図6Cは、更新後の在庫テーブルの一例の模式図である。
図7A図7Aは、移動指示テーブルの一例の模式図である。
図7B図7Bは、出荷テーブルの一例を示す模式図である。
図7C図7Cは、入荷テーブルの一例を示す模式図である。
図7D図7Dは、更新前の在庫テーブルの一例の模式図である。
図7E図7Eは、更新後の在庫テーブルの一例の模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下に、本発明に係る業務支援装置、業務支援方法、および業務支援プログラムの実施形態を、図面に基づいて詳細に説明する。なお、本実施形態により本発明が限定されるものではない。
【0015】
[1.概要]
本発明は、複数の拠点間や倉庫間で、商品の在庫移動が発生する場面を想定している。在庫移動するパターンとしては、主に、以下が挙げられる。
【0016】
・別の倉庫への移動(近距離)
・別の倉庫への移動(遠距離)
・同一倉庫内でのロケーション変更
【0017】
近距離とは、一方の倉庫または拠点から出荷された商品が、当日中に他方の倉庫または拠点へ入荷されることを意味する。遠距離とは、一方の倉庫または拠点から出荷された商品が、一日以上かけて他方の倉庫または拠点へ入荷されることを意味する。
【0018】
ここで、商品の在庫移動の際には、倉庫や拠点などの商品の保管場所間の距離、保管場所の管理形態、および、配送業者利用の有無などによって、ユーザに要求される業務オペレーションは異なるものとなる。
【0019】
例えば、同じ会社で管理されている近距離の倉庫間で在庫移動が行われる場合には、移動出荷時に出荷実績および入荷実績の双方を、在庫管理のための在庫テーブルなどに登録可能である。一方、同じ会社または異なる会社で管理されている遠距離の倉庫間で在庫移動が行われる場合には、移動出荷時に出荷実績を在庫テーブルに登録し、移動入荷時に入荷実績を在庫テーブルに登録する必要があった。また、異なる会社で管理されている倉庫間で在庫移動が行われる場合には、配送業者の指定を考慮した業務オペレーションが必要であった。
【0020】
このため、従来では、ユーザは、倉庫間の距離、倉庫の管理形態、配送業者利用の有無、などを考慮した業務オペレーションを実行する必要があり、業務遂行の効率が低下する場合があった。
【0021】
そこで、本実施形態の業務支援装置では、上記課題を解消可能な機能を有する。以下、本実施形態にかかる業務支援装置について詳細に説明する。なお、本実施形態では、商品の保管場所が、倉庫である場合を一例として説明する。しかし、商品の保管場所は、倉庫に限定されない。
【0022】
[2.構成]
本実施形態に係る業務支援装置100の構成の一例について、図1を参照して説明する。図1は、業務支援装置100の構成の一例を示すブロック図である。
【0023】
業務支援装置100は、複数の契約を結合管理する装置である。業務支援装置100は、市販のデスクトップ型パーソナルコンピュータである。なお、業務支援装置100は、デスクトップ型パーソナルコンピュータのような据置型情報処理装置に限らず、市販されているノート型パーソナルコンピュータ、PDA(Personal Digital Assistants)、スマートフォン、タブレット型パーソナルコンピュータなどの携帯型情報処理装置であってもよい。
【0024】
業務支援装置100は、制御部102と通信インターフェース部104と記憶部106と入出力インターフェース部108と、を備える。業務支援装置100が備える各部は、任意の通信路を介して通信可能に接続されている。
【0025】
通信インターフェース部104は、ルータ等の通信装置および専用線等の有線または無線の通信回線を介して、業務支援装置100をネットワーク300に通信可能に接続する。通信インターフェース部104は、他の装置と通信回線を介してデータを通信する機能を有する。ここで、ネットワーク300は、業務支援装置100とサーバ200とを相互に通信可能に接続する機能を有し、例えばインターネットやLAN(Local Area Network)等である。なお、記憶部106に記憶されている各種のデータは、例えばサーバ200に格納されてもよい。
【0026】
入出力インターフェース部108には、入力装置112および出力装置114が接続されている。出力装置114には、モニタ(家庭用テレビを含む)の他、スピーカやプリンタを用いることができる。入力装置112には、キーボード、マウス、及びマイクの他、マウスと協働してポインティングデバイス機能を実現するモニタを用いることができる。なお、以下では、出力装置114をモニタ114とし、入力装置112をキーボード112またはマウス112として記載する場合がある。
【0027】
記憶部106には、各種のデータベース、テーブルおよびファイルなどが格納される。記憶部106には、OS(Operating System)と協働してCPU(Central Processing Unit)に命令を与えて各種処理を行うためのコンピュータプログラムが記録される。記憶部106として、例えば、RAM(Random Access Memory)・ROM(Read Only Memory)等のメモリ装置、ハードディスクのような固定ディスク装置、フレキシブルディスク、および光ディスク等を用いることができる。
【0028】
記憶部106は、例えば、マスタテーブル106a、在庫テーブル106b、移動指示テーブル106c、出荷テーブル106d、および、入荷テーブル106e、を含む。
【0029】
これらのテーブルのデータ構成の一例を説明する。なお、本実施形態では、マスタテーブル106a、在庫テーブル106b、移動指示テーブル106c、出荷テーブル106d、および、入荷テーブル106e、などのテーブルの構造を簡略化して記載するものとする。実際のテーブルの構造は、より複雑であるが、本発明と直接関係のない部分については実際より簡略化して示した。また、これらのテーブルのデータ形式は、テーブルに限定されない。例えば、テーブルのデータ形式は、データベースまたはファイルであってもよい。
【0030】
図2Aは、マスタテーブル106aのデータ構成の一例を示す模式図である。
【0031】
マスタテーブル106aは、倉庫間ごとに、在庫移動される商品に関する業務オペレーションを規定するためのテーブルである。詳細には、マスタテーブル106aは第1保管場所と、第2保管場所と、積送管理フラグと、が対応付けて登録されたテーブルである。言い換えると、マスタテーブル106aは、第1保管場所と第2保管場所との組合せごとに、積送管理フラグが登録されたテーブルである。
【0032】
第1保管場所とは、商品の移動出荷側の保管場所を表す情報である。本実施形態では、第1保管場所によって表される保管場所が、出庫倉庫である場合を一例として説明する。
【0033】
第2保管場所とは、商品の移動入荷側の保管場所を表す情報である。本実施形態では、第2保管場所によって表される保管場所が、入庫倉庫である場合を一例として説明する。
【0034】
積送管理フラグとは、移動入荷処理の必要の有無を示すフラグである。移動入荷処理とは、ユーザによる移動入荷の業務処理を意味する。
【0035】
移動入荷処理の必要有とは、移動出荷と移動入荷の処理が必要であることを意味する。詳細には、商品の移動出荷時に、出荷倉庫における該商品の在庫数を出荷数分減算した値に更新することを意味する。また、商品の移動入荷時に、入荷倉庫における該商品の在庫数を入荷数分加算した値に更新することを意味する。
【0036】
移動入荷処理の必要無とは、移動入荷の処理が必要ない事を意味する。詳細には、商品の移動出荷時に、出荷倉庫における該商品の在庫数を出荷数分減算するとともに、入荷倉庫における該商品の在庫数を出荷数分加算した値に更新することを意味する。すなわち、“管理しない”の場合、移動入荷時には、入荷した商品の入荷数の更新処理を省略可能であることを意味する。
【0037】
本実施形態では、マスタテーブル106aには、積送管理フラグとして“管理する”または“管理しない”が登録される形態を一例として説明する。すなわち、本実施形態では、マスタテーブル106aには、移動入荷処理の必要有を表す積送管理フラグとして、“管理する”が登録される形態を一例として説明する。また、本実施形態では、マスタテーブル106aには、移動入荷処理の必要無を表す積送管理フラグとして、“管理しない”が登録される形態を一例として説明する。
【0038】
なお、積送管理フラグは、移動入荷処理の必要の有無を表す情報であればよく、“管理する”および“管理しない”によって表される情報に限定されない。例えば、移送管理フラグは、移動入荷処理の必要有を表す“0”、移動入荷処理の必要無を表す“1”で表してもよい。
【0039】
マスタテーブル106aは、ユーザによる入力装置112の操作指示などによって、予め設定されていればよい。また、ユーザによる入力装置112の操作指示などによって、適宜、追加または変更が可能であってもよい。
【0040】
本実施形態では、マスタテーブル106aには、図2Aに示すように、出荷倉庫が東京倉庫であり入荷倉庫が大阪倉庫である場合には、移動入荷処理の必要有を示す“管理する”が対応付けて登録されている場合を一例として説明する。また、本実施形態では、マスタテーブル106aには、出荷倉庫が大阪倉庫であり入荷倉庫が東京倉庫である場合には、移動入荷処理の必要有を示す“管理する”が対応付けて登録されている場合を一例として説明する。また、本実施形態では、マスタテーブル106aには、出荷倉庫が横浜倉庫であり入荷倉庫が東京倉庫である場合には、移動入荷処理の必要無を示す“管理しない”が対応付けて登録されている場合を一例として説明する。
【0041】
図2Bは、在庫テーブル106bのデータ構成の一例を示す模式図である。
【0042】
在庫テーブル106bは、商品の在庫状況を管理するためのテーブルである。本実施形態では、在庫テーブル106bは、商品の在庫状況を保管場所である倉庫ごとに管理するためのテーブルである。詳細には、在庫テーブル106bは、商品の保管場所である倉庫と、商品情報と、商品の在庫数である数量と、商品の積送数と、が対応付けて登録されたテーブルである。
【0043】
商品情報とは、商品を表す情報である。例えば、商品情報は、商品名を含む。なお、商品情報に含まれる情報は、商品名に限定されない。例えば、商品情報は、商品の識別情報、ロット数などの各種の情報を含んでいてもよい。積送数とは、倉庫間を積送中の商品の数である。
【0044】
図2Cは、移動指示テーブル106cのデータ構成の一例を示す模式図である。移動指示テーブル106cは、移動指示情報を管理するためのテーブルである。移動指示情報は、商品の在庫移動を指示するときにユーザによって登録される情報である。
【0045】
本実施形態では、移動指示情報は、移動指示番号と、行番号と、移動指示日と、出荷日と、入荷日と、出荷倉庫と、入荷倉庫と、商品と、数量と、を対応付けたテーブルである。
【0046】
図2Dは、出荷テーブル106dのデータ構成の一例を示す模式図である。出荷テーブル106dは、出荷情報を登録するためのテーブルである。出荷テーブル106dは、商品の移動出荷時に、出荷担当者などのユーザによって登録されるテーブルである。
【0047】
本実施形態では、出荷情報は、出荷番号、行番号、出荷日、出荷倉庫、商品、数量、移動指示番号、を対応付けたテーブルである。
【0048】
図2Eは、入荷テーブル106eのデータ構成の一例を示す模式図である。出荷テーブル106dは、入荷情報を登録するためのテーブルである。入荷テーブル106eは、商品の移動出荷時、または、商品の移動入荷時に、入荷担当者などのユーザによって登録されるテーブルである。
【0049】
本実施形態では、入荷情報は、入荷番号と、行番号と、入荷日と、入荷倉庫と、商品と、数量と、出荷番号と、を対応付けたテーブルである。
【0050】
図1に戻り説明を続ける。制御部102は、業務支援装置100を統括的に制御するCPU等である。制御部102は、OS(オペレーティング・システム)等の制御プログラム・各種の処理手順等を規定したプログラム・所要データなどを格納するための内部メモリを有し、格納されているこれらのプログラムに基づいて種々の情報処理を実行する。
【0051】
本実施形態では、制御部102は、受付部102aと、特定部102bと、更新部102cと、出力制御部102dと、を備える。
【0052】
受付部102aは、ユーザによる入力装置112の操作指示によって入力される各種の情報を受け付ける。
【0053】
本実施形態では、受付部102aは、出荷倉庫および入荷倉庫の組合せの選択を受付ける。出荷倉庫は、上述したように、第1保管場所の一例である。入荷倉庫は、第2保管場所の一例である。
【0054】
例えば、ユーザは、出荷倉庫および入荷倉庫の組合せを含む移動指示情報を入力することで、出荷倉庫と入荷倉庫の組合せを入力する。受付部102aは、移動指示情報に含まれる出荷倉庫と入荷倉庫を特定することで、出荷倉庫と入荷倉庫の組合せの選択を受付ける。
【0055】
特定部102bは、出荷倉庫と入荷倉庫の組合せの選択を受付けたときに、マスタテーブル106aにおける、受付けた組合せに対応する積送管理フラグを特定する。特定部102bは、受付けた出荷倉庫と入荷倉庫との組合せに対応する積送管理フラグをマスタテーブル106aから読み取ることで、積送管理フラグを特定する。
【0056】
更新部102cは、特定された積送管理フラグに応じたタイミングで、在庫テーブル106bを更新する。出力制御部102dは、記憶部106に登録されている複数のテーブルの各々に基づいて、各種の情報の入力を受付けるための登録画面や各種の情報を出力装置114へ出力する制御を行う。
【0057】
特定部102bが特定した積送管理フラグが、移動入荷処理の必要有を示す“管理する”であった場合を想定する。
【0058】
この場合、更新部102cは、商品の移動出荷時に、在庫テーブル106bにおける、選択を受付けた組合せに含まれる出荷倉庫に対応する在庫数を更新する。詳細には、更新部102cは、商品の移動出荷時に、在庫テーブル106bにおける、選択を受付けた組合せに含まれる出荷倉庫に対応する該商品の在庫数を、出荷された商品数減算した値に更新する。
【0059】
また、更新部102cは、商品の移動入荷時に、在庫テーブル106bにおける、該入荷倉庫に対応する在庫数を更新する。詳細には、更新部102cは、商品の移動入荷時に、在庫テーブル106bにおける、選択を受付けた組合せに含まれる入荷倉庫に対応する在庫数を、該入荷倉庫に実際に入荷された実績数である商品数加算した値に更新する。
【0060】
なお、更新部102cは、ユーザによる入力装置112の操作指示によって入力された出荷情報および入荷情報に応じて、在庫テーブル106bの更新を実行する。このため、移動入荷処理の必要有の場合、出力制御部102dは、選択を受付けた組合せに含まれる出荷倉庫からの商品の移動出荷時に、出荷情報の入力を受付けるための登録画面を出力装置114へ表示する。ユーザは、該登録画面を参照しながら入力装置112を操作することで、商品の移動出荷時に、出荷情報を入力する。更新部102cは、入力を受付けた出荷情報を出荷テーブル106dへ登録し、登録された出荷情報を用いて、在庫テーブル106bを更新すればよい。
【0061】
また、出力制御部102dは、選択を受付けた組合せに含まれる入荷倉庫への商品の移動入荷時に、入荷情報の入力を受付けるための登録画面を出力装置114へ表示する。ユーザは、該登録画面を参照しながら入力装置112を操作することで、商品の移動入荷時に、出荷情報を入力する。更新部102cは、入力を受付けた入荷情報を入荷テーブル106eへ登録し、登録された入荷情報を用いて、在庫テーブル106bを更新すればよい。
【0062】
一方、特定部102bが特定した積送管理フラグが、移動入荷処理の必要無を示す“管理しない”であった場合を想定する。
【0063】
この場合、更新部102cは、商品の移動出荷時に、在庫テーブル106bにおける、選択を受付けた組合せに含まれる出荷倉庫に対応する在庫数を更新する。詳細には、更新部102cは、商品の移動出荷時に、在庫テーブル106bにおける、選択を受付けた組合せに含まれる出荷倉庫に対応する商品の在庫数を、出荷された商品数減算した値に更新する。
【0064】
また、更新部102cは、商品の移動出荷時に、該組合せに含まれる入荷倉庫に対応する在庫数を更新する。詳細には、更新部102cは、該組合せに含まれる入荷倉庫に対応する商品の在庫数を、出荷された商品数加算した値に更新する。
【0065】
すなわち、更新部102cは、移動入荷処理の必要無の場合には、商品の移動出荷時に、在庫テーブル106bにおける、該商品の出荷倉庫に対応する在庫数および該商品の入荷倉庫に在庫数の双方を更新する。
【0066】
なお、更新部102cは、ユーザによる入力装置112の操作指示によって入力された出荷情報および入荷情報に応じて、在庫テーブル106bの更新を実行する。このため、移動入荷処理の必要無の場合、出力制御部102dは、選択を受付けた組合せに含まれる出荷倉庫からの商品の移動出荷時に、出荷情報の入力を受付けるための登録画面と、入荷情報の入力を受付けるための登録画面とを、出力装置114へ表示する。ユーザは、登録画面を参照しながら入力装置112を操作することで、商品の移動出荷時に、出荷情報を入力する。また、ユーザは、登録画面を参照しながら入力装置112を操作することで、商品の移動出荷時に、該商品が入荷したとみなした数量である入荷情報を入力する。更新部102cは、入力を受付けた出荷情報を出荷テーブル106dへ登録するとともに、入力を受付けた入荷情報を入荷テーブル106eへ登録する。そして、更新部102cは、登録された出荷情報および入荷情報を用いて、在庫テーブル106bを更新すればよい。
【0067】
[3.具体例]
図3図7Eを参照して、本実施の形態における業務支援装置100の処理の具体例を説明する。
【0068】
まず、本実施形態の業務支援装置100が実行する情報処理の流れを説明する。
【0069】
図3は、本実施の形態における業務支援装置100が実行する情報処理の流れの一例を示すフローチャートである。
【0070】
受付部102aは、移動指示情報を受付ける(ステップS100)。出力制御部102dは、移動指示情報の入力を受付けるための登録画面を出力装置114へ表示する。ユーザは、登録画面を参照しながら入力装置112を操作することで、移動指示情報を入力する。本実施形態では、図2Cを用いて説明したように、移動指示情報には、出荷倉庫と入荷倉庫の組合せが含まれる物として説明する。
【0071】
更新部102cは、ステップS100で受付けた移動指示情報を移動指示テーブル106cへ登録する(ステップS102)。
【0072】
特定部102bは、ステップS100で受付けた移動指示情報に含まれる出荷倉庫と入荷倉庫との組合せに対応する積送管理フラグを、マスタテーブル106aから特定する(ステップS104)。
【0073】
更新部102cは、移動入荷処理の必要有か否かを判断する(ステップS106)。更新部102cは、ステップS104で特定した積送管理フラグが、“管理する”を示すか否かを判別することで、ステップS106の判断を行う。移動入荷処理の必要有と判断すると(ステップS106:Yes)、ステップS108へ進む。
【0074】
ステップS108では、受付部102aが出荷情報を受付ける(ステップS108)。出力制御部102dは、出荷情報の入力を受付けるための登録画面を出力装置114へ表示する。ユーザは、登録画面を参照しながら入力装置112を操作することで、出荷情報を入力する。これらの処理により、受付部102aは、出荷情報を受付ける。
【0075】
更新部102cは、ステップS108で受付けた出荷情報を出荷テーブル106dへ登録する(ステップS110)。
【0076】
更新部102cは、ステップS110で登録された出荷情報を用いて、在庫テーブル106bを更新する(ステップS112)。
【0077】
次に、制御部102は、ステップS100で受付けた入荷倉庫に商品が入荷したか否かを判断する(ステップS114)。例えば、ユーザによる入力装置112の操作指示によって、入荷倉庫から入荷情報を受付けたユーザが入荷完了を示す情報を入力したときに、制御部102は、ステップS114で肯定判断すればよい(ステップS114:Yes)。ステップS114では、肯定判断(ステップS114:Yes)するまで否定判断(ステップS114:No)を繰り返す。ステップS114で肯定判断すると(ステップS114:Yes)、ステップS116へ進む。
【0078】
ステップS116では、受付部102aが入荷情報を受付ける(ステップS116)。出力制御部102dは、入荷情報の入力を受付けるための登録画面を出力装置114へ表示する。ユーザは、登録画面を参照しながら入力装置112を操作することで、入荷情報を入力する。これらの処理により、受付部102aは、出荷情報を受付ける。
【0079】
更新部102cは、ステップS116で受付けた入荷情報を入荷テーブル106eへ登録する(ステップS118)更新部102cは、ステップS118で登録された入荷情報を用いて、在庫テーブル106bを更新する(ステップS120)。そして、本ルーチンを終了する。
【0080】
一方、ステップS106で、移動入荷処理の必要無と判断した場合(ステップS106:No)、ステップS122へ進む。
【0081】
ステップS122では、受付部102aが出荷情報を受付ける(ステップS122)。出力制御部102dは、出荷情報の入力を受付けるための登録画面を出力装置114へ表示する。ユーザは、登録画面を参照しながら入力装置112を操作することで、出荷情報を入力する(ステップS124)。これらの処理により、受付部102aは、出荷情報を受付ける。
【0082】
次に、受付部102aは入荷情報を受付ける(ステップS126)。出力制御部102dは、入荷情報の入力を受付けるための登録画面を出力装置114へ表示する。ユーザは、登録画面を参照しながら入力装置112を操作することで、入荷情報を入力する。これらの処理により、受付部102aは、出荷情報を受付ける。
【0083】
更新部102cは、ステップS126で受付けた入荷情報を入荷テーブル106eへ登録する(ステップS128)。
【0084】
そして、更新部102cは、ステップS124で登録された出荷情報およびステップS128で登録された入荷情報を用いて、在庫テーブル106bを更新する(ステップS130)。そして、本ルーチンを終了する。
【0085】
次に、本実施の形態における業務支援装置100を用いた業務の流れと、テーブルの内容の推移について、具体的に説明する。
【0086】
図4は、本実施の形態における業務支援装置100を用いた業務の流れの一例の説明図である。ステップS1~S3は、移動入荷処理の必要有の場合の業務の流れの一例である。ステップS4~ステップS5は、移動入荷処理の必要無の場合の業務の流れの一例である。
【0087】
まず、移動入荷処理の必要有の場合の業務の流れについて、ステップS1~ステップS3を用いて説明する。
【0088】
例えば、在庫担当者などのユーザが、倉庫に保管されている商品の移動指示情報を登録する(ステップS1)。例えば、ユーザは、業務支援装置100の入力装置112を操作することで、移動指示情報を入力する。移動指示情報の入力を受付けると、業務支援装置100の更新部102cは、受付けた移動指示情報を移動指示テーブル106cへ登録する。このとき、出力制御部102dは、受付けた移動指示情報に基づいて、配送依頼書、出庫依頼書、入庫依頼書などの指示書を出力してもよい。
【0089】
図5Aは、移動指示テーブル106cの一例の模式図である。例えば、移動指示情報が登録されることで、移動指示テーブル106cが図5Aに示す状態となった場合を想定する。すなわち、移動指示情報には、出荷倉庫と入荷倉庫の組合せが含まれる。ここでは、出荷倉庫として東京倉庫が選択され、入荷倉庫として大阪倉庫が選択された場合を想定して説明する。このため、特定部102bは、図2Aに示すマスタテーブル106aから、出荷倉庫が東京倉庫であり入荷倉庫が大阪倉庫である組合せに対応する積送管理フラグとして、管理する、すなわち、移動入荷処理の必要有を特定する。
【0090】
次に、出荷担当者などのユーザが、商品の移動出荷時に、ステップS1で登録された移動指示情報を確認しながら出荷情報を登録する(ステップS2)。例えば、出荷担当者は、ステップS1で登録した出荷倉庫から商品が出荷されたときに、出荷実績である出荷情報を登録する。このため、出荷テーブル106dには、商品の移動出荷時に、出荷情報が登録される。図5Bは、出荷テーブル106dの一例を示す模式図である。例えば、ステップS2の処理によって、出荷テーブル106dが図5Bに示す状態になったと想定する。
【0091】
更新部102cは、ステップS2で登録された出荷情報を用いて、在庫テーブル106bを更新する。図5Cは、更新前の在庫テーブル106bの一例の模式図である。図5Dは、更新後の在庫テーブル106bの一例の模式図である。
【0092】
更新部102cによる更新処理によって、例えば、在庫テーブル106bは、図5Cに示す状態から図5Dに示す状態となる。すなわち、更新部102cは、在庫テーブル106bにおける、ステップS1で登録された出荷倉庫である東京倉庫、および、ステップS1で登録された移動指示情報に含まれる商品Aおよび商品B、の各々に対応する数量を、ステップS2で登録された出荷情報に含まれる数量減算した値に変更する。また、更新部102cは、在庫テーブル106bにおける、ステップS1で登録された出荷倉庫である東京倉庫、および、ステップS1で登録された移動指示情報に含まれる商品Aおよび商品B、の各々に対応する積送数を、ステップS2で登録された出荷情報に含まれる数量に変更する。
【0093】
このため、出荷倉庫から移動出荷された商品は、在庫テーブル106bでは、積送中として管理される。
【0094】
次に、ステップS2で移動出荷された商品が入荷倉庫に移動入荷すると、入荷担当者は、入荷報告を入荷倉庫の担当者などから受け取る。すると、入荷担当者などのユーザは、入荷実績である入荷情報を登録する(ステップS3)。すなわち、入荷担当者は、移動出荷した商品が移動入荷されたときに、入荷実績である入荷情報を登録する。図6Aは、入荷テーブル106eの一例の模式図である。入荷担当者によって入荷情報が登録されることで、入荷テーブル106eは、例えば、図6Aに示す状態となる。
【0095】
更新部102cは、ステップS3で登録された出荷情報を用いて、在庫テーブル106bを更新する。図6Bは、更新前の在庫テーブル106bの一例の模式図である。図6Cは、更新後の在庫テーブル106bの一例の模式図である。
【0096】
更新部102cによる更新処理によって、例えば、在庫テーブル106bは、図6Bに示す状態から図6Cに示す状態となる。すなわち、更新部102cは、在庫テーブル106bにおける、ステップS1で登録された出荷倉庫である東京倉庫、および、ステップS1で登録された移動指示情報に含まれる商品Aおよび商品B、の各々に対応する積送数を、ステップS3で登録された入荷情報に含まれる数量減算した値に変更する。また、更新部102cは、在庫テーブル106bにおける、ステップS1で登録された入荷倉庫である大阪倉庫、および、ステップS1で登録された移動指示情報に含まれる商品Aおよび商品B、の各々に対応する在庫数である数量を、ステップS3で登録された入荷情報に含まれる数量を加算した値に変更する。
【0097】
このため、出荷倉庫から移動出荷され、入荷倉庫へ入荷された商品は、在庫テーブル106bでは、積送中から入庫済として管理される。
【0098】
次に、移動入荷処理の必要無の場合の業務の流れについて、ステップS4~ステップS5を用いて説明する。
【0099】
例えば、在庫担当者などのユーザが、倉庫に保管されている商品の移動指示情報を登録する(ステップS4)。例えば、ユーザは、業務支援装置100の入力装置112を操作することで、移動指示情報を入力する。移動指示情報の入力を受付けると、業務支援装置100の更新部102cは、受付けた移動指示情報を移動指示テーブル106cへ登録する。このとき、出力制御部102dは、受付けた移動指示情報に基づいて、配送依頼書、出庫依頼書、入庫依頼書などの指示書を出力してもよい。
【0100】
図7Aは、移動指示テーブル106cの一例の模式図である。例えば、移動指示情報が登録されることで、移動指示テーブル106cが図7Aに示す状態となった場合を想定する。すなわち、移動指示情報には、出荷倉庫と入荷倉庫の組合せが含まれる。ここでは、出荷倉庫として横浜倉庫が選択され、入荷倉庫として東京倉庫が選択された場合を想定して説明する。このため、特定部102bは、図2Aに示すマスタテーブル106aから、出荷倉庫が横浜倉庫であり入荷倉庫が東京倉庫である組合せに対応する積送管理フラグとして、管理しない、すなわち、移動入荷処理の必要無を特定する。
【0101】
なお、移動指示情報の入力が不要な場合がある。例えば、配送業者や倉庫業者に対しての指示情報が不要な場合などである。この場合、ユーザは、ステップS4の移動指示情報の登録に替えて、出荷倉庫と入荷倉庫の入力を行えばよい。特定部102bは、入力された出荷倉庫と入荷倉庫の組合せに対応する積送管理フラグを、マスタテーブル106aから特定すればよい。
【0102】
次に、出荷担当者などのユーザが、商品の移動出荷時に、ステップS4で登録された移動指示情報を確認しながら出荷情報および入荷情報を登録する(ステップS5)。例えば、出荷担当者は、ステップS4で登録した出荷倉庫から商品が出荷されたときに、出荷実績である出荷情報を登録する。また、出荷担当者は、出荷実績によって表される出荷数と同じ数を入荷数とみなし、該入荷数を入荷実績と仮定した入荷情報を登録する。
【0103】
このため、商品の移動出荷時に、出荷情報および入荷情報が登録される。図7Bは、出荷テーブル106dの一例を示す模式図である。図7Cは、入荷テーブル106eの一例を示す模式図である。例えば、ステップS5の処理によって、出荷テーブル106dおよび入荷テーブル106eが、図7Bおよび図7Cの各々に示す状態になったと想定する。
【0104】
更新部102cは、ステップS5で登録された出荷情報および入荷情報を用いて、在庫テーブル106bを更新する。図7Dは、更新前の在庫テーブル106bの一例の模式図である。図7Eは、更新後の在庫テーブル106bの一例の模式図である。
【0105】
更新部102cによる更新処理によって、例えば、在庫テーブル106bは、図7Dに示す状態から図7Eに示す状態となる。すなわち、更新部102cは、在庫テーブル106bにおける、ステップS4で登録された出荷倉庫である横浜倉庫、および、ステップS4で登録された移動指示情報に含まれる商品C、に対応する数量を、ステップS5で登録された出荷情報に含まれる数量減算した値に変更する。また、更新部102cは、在庫テーブル106bにおける、ステップS4で登録された入荷倉庫である東京倉庫、および、ステップS1で登録された移動指示情報に含まれる商品C、に対応する数量を、ステップS5で登録された入荷情報に含まれる数量減算した値に変更する。
【0106】
このように、本実施形態の業務支援装置100によれば、ユーザは、出荷倉庫と入荷倉庫との組合せを選択することで、倉庫間の距離や管理形態や配送業者の有無などを考慮することなく、これらの形態に応じた業務オペレーションを実行することができる。
【0107】
以上説明したように、本実施形態の業務支援装置100は、記憶部106および制御部102を備える。記憶部106は、在庫テーブル106bと、マスタテーブル106aと、を記憶する。在庫テーブル106bは、商品の保管場所と、商品情報と、商品の在庫数と、が対応付けて登録されたテーブルである。マスタテーブル106aは、商品の移動出荷側の保管場所である第1保管場所と、商品の移動入荷側の保管場所である第2保管場所と、移動入荷処理の必要の有無を示す積送管理フラグと、が対応付けて登録されたテーブルである。制御部102の受付部102aは、第1保管場所および第2保管場所の組合せの選択を受付ける。特定部102bは、組合せの選択を受付けたときに、マスタテーブル106aにおける、受付けた組合せに対応する積送管理フラグを特定する。更新部102cは、特定した積送管理フラグが移動入荷処理の必要有を示す場合、商品の移動出荷時に、在庫テーブル106bにおける選択を受付けた第1保管場所に対応する在庫数を更新し、該商品の移動入荷時に、在庫テーブル106bにおける選択を受付けた第2保管場所に対応する在庫数を更新する。また、更新部102cは、特定した積送管理フラグが移動入荷処理の必要無を示す場合、商品の移動出荷時に、在庫テーブル106bにおける選択を受付けた第1保管場所に対応する在庫数を更新し、且つ、前記在庫テーブルにおける選択を受付けた第2保管場所に対応する在庫数を更新する。
【0108】
このように、本実施形態の業務支援装置100では、マスタテーブル106aに、商品の移動出荷側の保管場所である第1保管場所と、商品の移動入荷側の保管場所である第2保管場所と、移動入荷処理の必要の有無を示す積送管理フラグと、を対応付けて登録する。そして、業務支援装置100では、出荷倉庫である第1保管場所と入荷倉庫である第2保管場所の組合せの選択を受付けると、受付けた選択の組合せに対応する積送管理フラグに応じて、在庫テーブル106bを更新する。すなわち、本実施形態の業務支援装置100では、マスタテーブル106aによって、出荷倉庫と入荷倉庫との組合せに応じた業務フローおよび業務オペレーションの切替えが可能となる。
【0109】
このため、本実施形態の業務支援装置100では、ユーザは、出荷倉庫と入荷倉庫との組合せを選択することで、倉庫間の距離や管理形態や配送業者の有無などを考慮することなく、これらの形態に応じた業務オペレーションを実行することができる。
【0110】
従って、本実施形態の業務支援装置100によれば、業務遂行の効率の向上を図ることができる。
【0111】
[4.国連が主導する持続可能な開発目標(SDGs)への貢献]
本実施形態により、業務効率化や企業の適切な経営判断を推進することに寄与することができるので、SDGsの目標8および9に貢献することが可能となる。
【0112】
また、本実施形態により、廃棄ロス削減や、ペーパレス・電子化を推進することに寄与することができるので、SDGsの目標12、13および15に貢献することが可能となる。
【0113】
また、本実施形態により、統制、ガバナンス強化に寄与することができるので、SDGsの目標16に貢献することが可能となる。
【0114】
[5.他の実施形態]
本発明は、上述した実施形態以外にも、特許請求の範囲に記載した技術的思想の範囲内において種々の異なる実施形態にて実施されてよいものである。
【0115】
例えば、実施形態において説明した各処理のうち、自動的に行われるものとして説明した処理の全部または一部を手動的に行うこともでき、あるいは、手動的に行われるものとして説明した処理の全部または一部を公知の方法で自動的に行うこともできる。
【0116】
また、本明細書中や図面中で示した処理手順、制御手順、具体的名称、各処理の登録データや検索条件等のパラメータを含む情報、画面例、データベース構成については、特記する場合を除いて任意に変更することができる。
【0117】
また、業務支援装置100に関して、図示の各構成要素は機能概念的なものであり、必ずしも物理的に図示の如く構成されていることを要しない。
【0118】
例えば、業務支援装置100が備える処理機能、特に制御部102にて行われる各処理機能については、その全部または任意の一部を、CPUおよび当該CPUにて解釈実行されるプログラムにて実現してもよく、また、ワイヤードロジックによるハードウェアとして実現してもよい。尚、プログラムは、本実施形態で説明した処理を情報処理装置に実行させるためのプログラム化された命令を含む一時的でないコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録されており、必要に応じて業務支援装置100に機械的に読み取られる。すなわち、ROMまたはHDD(Hard Disk Drive)などの記憶部などには、OSと協働してCPUに命令を与え、各種処理を行うためのコンピュータプログラムが記録されている。このコンピュータプログラムは、RAMにロードされることによって実行され、CPUと協働して制御部を構成する。
【0119】
また、このコンピュータプログラムは、業務支援装置100に対して任意のネットワークを介して接続されたアプリケーションプログラムサーバに記憶されていてもよく、必要に応じてその全部または一部をダウンロードすることも可能である。
【0120】
また、本実施形態で説明した処理を実行するためのプログラムを、一時的でないコンピュータ読み取り可能な記録媒体に格納してもよく、また、プログラム製品として構成することもできる。ここで、この「記録媒体」とは、メモリーカード、USB(Universal Serial Bus)メモリ、SD(Secure Digital)カード、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM、EPROM(Erasable Programmable Read Only Memory)、EEPROM(登録商標)(Electrically Erasable and Programmable Read Only Memory)、CD-ROM(Compact Disk Read Only Memory)、MO(Magneto-Optical disk)、DVD(Digital Versatile Disk)、および、Blu-ray(登録商標) Disc等の任意の「可搬用の物理媒体」を含むものとする。
【0121】
また、「プログラム」とは、任意の言語または記述方法にて記述されたデータ処理方法であり、ソースコードまたはバイナリコード等の形式を問わない。なお、「プログラム」は必ずしも単一的に構成されるものに限られず、複数のモジュールやライブラリとして分散構成されるものや、OSに代表される別個のプログラムと協働してその機能を達成するものをも含む。なお、本実施形態に示した各装置において記録媒体を読み取るための具体的な構成および読み取り手順ならびに読み取り後のインストール手順等については、周知の構成や手順を用いることができる。
【0122】
記憶部106に格納される各種のデータベース等は、RAM、ROM等のメモリ装置、ハードディスク等の固定ディスク装置、フレキシブルディスク、および、光ディスク等のストレージ手段であり、各種処理やウェブサイト提供に用いる各種のプログラム、テーブル、データベース、および、ウェブページ用ファイル等を格納する。
【0123】
また、業務支援装置100は、既知のパーソナルコンピュータまたはワークステーション等の情報処理装置として構成してもよく、また、任意の周辺装置が接続された当該情報処理装置として構成してもよい。また、業務支援装置100は、当該装置に本実施形態で説明した処理を実現させるソフトウェア(プログラムまたはデータ等を含む)を実装することにより実現してもよい。
【0124】
更に、装置の分散・統合の具体的形態は図示するものに限られず、その全部または一部を、各種の付加等に応じてまたは機能負荷に応じて、任意の単位で機能的または物理的に分散・統合して構成することができる。すなわち、上述した実施形態を任意に組み合わせて実施してもよく、実施形態を選択的に実施してもよい。
【符号の説明】
【0125】
100 業務支援装置
102a 受付部
102b 特定部
102c 更新部
102d 出力制御部
106a マスタテーブル
図1
図2A
図2B
図2C
図2D
図2E
図3
図4
図5A
図5B
図5C
図5D
図6A
図6B
図6C
図7A
図7B
図7C
図7D
図7E