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  • 特開-救命救急用院外活動服 図1
  • 特開-救命救急用院外活動服 図2
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022122213
(43)【公開日】2022-08-22
(54)【発明の名称】救命救急用院外活動服
(51)【国際特許分類】
   A41D 13/00 20060101AFI20220815BHJP
   A41D 27/10 20060101ALI20220815BHJP
   A41D 31/18 20190101ALI20220815BHJP
   A41D 27/20 20060101ALI20220815BHJP
【FI】
A41D13/00 102
A41D13/00 112
A41D27/10 C
A41D31/18
A41D27/20 B
【審査請求】未請求
【請求項の数】1
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021019403
(22)【出願日】2021-02-09
(71)【出願人】
【識別番号】517300682
【氏名又は名称】株式会社KAZEN東京
(74)【代理人】
【識別番号】230106909
【弁護士】
【氏名又は名称】権藤 龍光
(72)【発明者】
【氏名】根本 律子
【テーマコード(参考)】
3B011
3B035
【Fターム(参考)】
3B011AA01
3B011AB01
3B011AC17
3B035AA08
3B035AA10
3B035AA17
3B035AB05
3B035AB07
3B035AB10
(57)【要約】
【課題】
救急救命活動に際して上腕の動作にかかる負荷を軽くすることができる衛生的な院外活動上衣とすること、及びその上衣に設けられた胸ポケットにスマートフォンなどの小型の動画撮影装置を容易に装着できるとともに脱落や冠水や汚染の恐れなく撮影ができるようにする
【解決手段】
ラグラン形状の前身頃と後身頃の間に全周に渡って伸縮性のある生地をおき、上衣の裾先の部分に伸縮性のある織り方による生地をおき、小型の動画撮影装置の形状にあわせて深さ及び幅を面ファスナーによって調整し装着が容易で脱落のおそれがなく撮影を可能とする胸ポケットを設けた院外活動用上衣
【選択図】 図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
前身頃と後身頃の間に伸縮性のある生地をおき、その伸縮性のある生地の部分が首周りから上衣の下端までの全周に及び、生地の部分の幅が上腕等による救急救命活動に際しての伸張の幅に応じて十分な広さとする変化を有し、袖先に伸縮性のある生地をおくことによって、袖をまくり上げたりせずに、上腕等による救急救命活動を衛生的かつ容易し、装着する小型の動画撮影装置にあわせて深さ及び幅を調整できる胸ポケットを上衣に設け、その深さを調整する方法としていずれも面ファスナーを用いることによって、上腕等による救急救命活動に際しての負担を軽減すること及び小型の動画撮影装置による撮影を可能としかつ胸ポケットへの脱着が容易であると同時に脱落のおそれをなくすことを可能とすることを特徴とする上衣
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、救急救命や災害現場などへ向かう医師、看護師や救命士が、院外で緊急施術等をする際に、その作業のために容易かつ衛生的に上腕等を動作させることを可能とする上衣に関するものである。
【背景技術】
【0002】
救急救命や災害現場などへ向かう医師、看護師や救命士が、院外で緊急施術等をする際には、1つには救急現場が屋外であることから悪天候や酷寒の環境下で作業を行うことを余儀なくされることが予想され、もう1つには汚染血液が飛散している環境下で作業を行うことを余儀なくされることが予想されるとともに、一刻を争う救急救命の現場では、服の着替えなどは事実上不可能であることから、服を着用したまま救急救命活動が可能となる院外活動服が求められていた。
また、救急救命活動は、院外活動という性質上、院内での治療行為とは異なって、要救命者との間に事前の何らの契約関係がないこと、緊急施術等を施したにもかかわらず死亡しまたは重篤な後遺障害が残る可能性が高いことから、事後において、要救命者またはその遺族や後見人との間の法的なトラブルになる可能性が必ずしも低いとはいえず、また多くの場合、行政も関与することから、院外での緊急施術等の実施の一部始終を録画することが望ましいにもかかわらず、撮影のための要員を医師、看護師や救命士のほかに確保することは困難であり、施術等を行うものが自ら撮影をも担当するしかないところ、それを安全かつ容易にできるために装置を上衣に装着する方法やそれを実現するためのポケットが必要とされていた。
【0003】
しかし、救急救命においては、心臓マッサージ施術に代表されるように、医師、看護師や救命士の特に上腕の負荷の大きな動作が必要とされることがあり、従前の院外服においては、上衣の可動域や柔軟性の点で、かかる上腕の動きに対して抵抗が大きく、救急救命活動に従事する医師、看護婦や救命士の負担となるおそれがあった。
また、撮影においては、従前のような胸ポケットの構造では、そこにスマートフォンなどの小型のビデオカメラ機能を有する装置を差し込むだけでは、スマートフォン等の大きさによってはスマートフォン等がポケットの中に埋もれてしまって撮影ができなくなったり、逆にスマートフォン等が外に大きくはみ出すことによってスマートフォン等が激しい動作の際に脱落する危険があった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特願2017-163753
【特許文献2】特願2018-216077
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
解決しようとする課題は、救急救命活動に際して上腕の動作にかかる負荷を軽くすることができる衛生的な院外活動上衣とすること、及びその上衣に設けられた胸ポケットにスマートフォンなどの小型の動画撮影装置を容易に装着できるとともに脱落や冠水や汚染の恐れなく撮影ができるようにする点にあり、この点では特願2018-216077と共通であるが、特に面ファスナーによってポケットの深さを調整することにより、スマートフォン等をポケットに固定しつつスマートフォン等の撮影レンズ部分がポケットに埋もれることなくかつ脱落のおそれがあるほどはみ出さないことを可能にすることにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、救急救命活動に際して上腕の動作にかかる負荷を軽くするため、上衣のラグラン形状の前身頃と後身頃の間にリブ織りまたはその他の伸縮性のある織り方による生地をおくこと、上衣の裾先の部分にリブ織りまたはその他の伸縮性のある織り方による生地をおくこと、及び小型の動画撮影装置を容易に装着でき脱落や冠水汚染の恐れをなくすため装置にあわせて深さ及び幅を調整する胸ポケットを上衣に設け、その調整の方法としてポケットを構成するポケットの大きさの小布の裏側とその小布に対応する上身頃の表側の全面に面ファスナーを置くことにより、ポケットの深さを精密に調整し、よってスマートフォン等をポケットに固定しつつスマートフォン等の撮影レンズ部分がポケットに埋もれることなくかつ脱落のおそれがあるほどはみ出さないことを可能にしようとするものである。
なお従前の技術では深さの調整のためにスナッパー(押すことによって固定するタイプのボタン)を用いていたが、あらかじめスナッパーの設置してある位置にしか深さを調整することができずスマートフォン等のレンズの位置を精密に調整することが困難であった。
【発明の効果】
【0007】
本発明には、救急救命活動に際して上腕の動作にかかる負荷を軽くすることができる上位において、その胸ポケットにおいて、スマートフォン等の小型の動画撮影装置を、その大きさにあわせてポケットの幅と深さを精密に調整することにより脱落や冠水汚染の恐れなく救急救命活動中も動画を撮影できるという利点がある。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1図1はポケットの部分を示した図面代用写真である。(実施例1)
【発明を実施するための形態】
【0009】
図1は、本発明の実施例の正面図であって、胸ポケットの内側の面ファスナーをある位置で止めた状態を示した図である。
【符号の説明】
【0010】
1 ポケット
2 面ファスナーの接着部分
図1
図2
【手続補正書】
【提出日】2021-12-20
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0008
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0008】
図1図1はラグラン形状の前身頃と後身頃の間に全周に渡って伸縮性のある生地をおいたことについての正面図である。
図2】 ラグラン形状の前身頃と後身頃の間に全周に渡って伸縮性のある生地をおいたことについての背面図である。