(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022122243
(43)【公開日】2022-08-22
(54)【発明の名称】鉄筋かごの組立方法及び組立装置
(51)【国際特許分類】
E04G 21/12 20060101AFI20220815BHJP
E04C 5/06 20060101ALI20220815BHJP
【FI】
E04G21/12 105A
E04C5/06
【審査請求】未請求
【請求項の数】13
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021174967
(22)【出願日】2021-10-26
(31)【優先権主張番号】P 2021019231
(32)【優先日】2021-02-09
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(71)【出願人】
【識別番号】390026723
【氏名又は名称】東京鐵鋼株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100085556
【弁理士】
【氏名又は名称】渡辺 昇
(74)【代理人】
【識別番号】100115211
【弁理士】
【氏名又は名称】原田 三十義
(74)【代理人】
【識別番号】100153800
【弁理士】
【氏名又は名称】青野 哲巳
(72)【発明者】
【氏名】瀬出井 康志
【テーマコード(参考)】
2E164
【Fターム(参考)】
2E164CA01
2E164CA02
2E164CA11
2E164CA39
(57)【要約】
【課題】先組鉄筋かごの組立ての作業性を向上させ、組み立てられた先組鉄筋かごの品質を向上させる。
【解決手段】主筋10とせん断補強筋20とを有する鉄筋かごCを先組みする組立装置1は、せん断補強筋20が並べ置かれる配筋ラック30と、配筋ラック30に沿って設けられ上端主筋11が架け渡されて載置される複数の第1架台40とを備える。配筋ラック30は、所定の間隔で形成された複数の係合溝32a,36aを有し、この係合溝はせん断補強筋20を直立状態で着脱可能に保持する。第1架台40は、配筋ラック30に近接配置された支柱部41と、支柱部41に昇降可能に支持され配筋ラック30と交差方向に延びて上端主筋11が載置される主筋載置部42とを有している。主筋載置部42は、配筋ラック30の係合溝に保持させたせん断補強筋20内に挿通された上端主筋11を載せ、せん断補強筋20の上辺部20aの内側まで持ち上げ可能である。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
互いに平行に延びる部分を有する複数の主筋と、これら主筋を囲む複数の枠状のせん断補強筋とを有する鉄筋かごを組み立てる方法であって、
上記せん断補強筋を直立状態で所定の間隔に並べ置く整列工程と、
並べ置かれた上記せん断補強筋内に複数の上記主筋を挿し通す挿通工程と、
挿し通した上記主筋を架け渡し状態で載せる複数の昇降可能でもよい架台と上記せん断補強筋とを上下方向に相対移動させ、上記せん断補強筋内の所定位置に上記主筋を配設する配筋工程と、
を備えたことを特徴とする鉄筋かごの組立方法。
【請求項2】
請求項1に記載の鉄筋かごの組立方法において、
複数の上記主筋は、直立状態で所定の間隔に並べ置かれた上記せん断補強筋の上辺部の内側に配設される複数の第1主筋と、上記上辺部の内側以外の上記せん断補強筋内に配設される複数の第2主筋とを含み、複数の上記架台は、上記第1主筋の配設のための昇降可能な第1架台を含んでおり、
上記配筋工程は、上記第1架台の上昇により上記第1主筋を持ち上げて上記上辺部の内側に配設した後、上記上辺部の内側以外の上記せん断補強筋内に上記第2主筋を配設することを含む、
ことを特徴とする鉄筋かごの組立方法。
【請求項3】
請求項1に記載の鉄筋かごの組立方法において、
複数の上記主筋は、直立状態で所定の間隔に並べ置かれた上記せん断補強筋の上辺部の内側に配設される複数の第1主筋と、上記上辺部の内側以外の上記せん断補強筋内に配設される複数の第2主筋とを含み、複数の上記架台は、上記第1主筋の配設のための第1架台を含んでおり、
上記整列工程で上記せん断補強筋は昇降可能な配筋ラックに並べ置かれ、
上記配筋工程は、上記配筋ラックの昇降により、上記配筋ラックに並べ置かれたせん断補強筋内に上記架台に載せた上記主筋を配設することを含む、
ことを特徴とする鉄筋かごの組立方法。
【請求項4】
請求項2又は3に記載の鉄筋かごの組立方法において、
複数の上記架台は、上記第2主筋の配設のための第2架台を含んでおり、
上記配筋工程は、上記第2架台と上記せん断補強筋とを上下方向に相対移動させ上記第2架台に載せた上記第2主筋を上記せん断補強筋内に配設することを含む、
ことを特徴とする鉄筋かごの組立方法。
【請求項5】
請求項4に記載の鉄筋かごの組立方法において、
上記配筋工程は、上記第1架台に載せられ上記せん断補強筋の上辺部の内側に配設された上記第1主筋に上記せん断補強筋を吊り下げ上記第2架台に対して上下方向に相対移動させることにより、上記第2架台に載せた上記第2主筋を上記せん断補強筋内に配設することを含む、
ことを特徴とする鉄筋かごの組立方法。
【請求項6】
請求項1~5の何れか1項に記載の鉄筋かごの組立方法において、
上記挿通工程は、並べ置かれた上記せん断補強筋内に複数の上記主筋を同じ高さ位置から挿し通すことを含む、
ことを特徴とする鉄筋かごの組立方法。
【請求項7】
請求項1~6の何れか1項に記載の鉄筋かごの組立方法において、
上記鉄筋かごは、長手方向の中途部に段差を有しており、複数の上記主筋は、長手方向の中途部がクランク状に折り曲げられた折曲げ主筋を含み、複数の上記せん断補強筋は、上記鉄筋かごの長手方向の部位によって大きさを異ならせて形成されており、
上記整列工程は、整列方向における第1領域に第1の大きさの上記せん断補強筋を並べ置くこと、及び上記第1領域に隣接する第2領域に第2の大きさの上記せん断補強筋を並べ置くことを含み、
上記挿通工程は、並べ置かれた寸法の異なる上記せん断補強筋内に上記折曲げ主筋を挿し通すことを含み、
挿し通した上記折曲げ主筋を載せる複数の上記架台は、上記折曲げ主筋の形状に対応して載置高さ位置を異ならせ得ることを特徴とする鉄筋かごの組立方法。
【請求項8】
互いに平行に延びる部分を有する複数の主筋と、これら主筋を囲む複数の枠状のせん断補強筋とを有する鉄筋かごを組み立てる装置であって、複数の上記主筋は、直立させた上記せん断補強筋の上辺部の内側に配設される複数の第1主筋と、上記上辺部の内側以外の上記せん断補強筋内に配設される複数の第2主筋とを含んでおり、
直線状に延びるように設けられ、複数の上記せん断補強筋が直立状態で所定の間隔に並べ置かれる配筋ラックと、
この配筋ラックに沿って設けられ、上記配筋ラックに並べ置かれたせん断補強筋内に挿し通された上記主筋を架け渡し状態で載置可能な複数の架台と、を備え、
複数の上記架台は、上記第1主筋の配設のための第1架台を含み、各架台は、上記配筋ラックの延在方向と交差方向に延びて上記主筋を載せる昇降可能でもよい主筋保持部を有しており、
上記第1架台の主筋保持部は、上記第1主筋を載せ少なくとも上記せん断補強筋の上辺部の内側まで持ち上げるよう上昇可能であることを特徴とする鉄筋かごの組立装置。
【請求項9】
互いに平行に延びる部分を有する複数の主筋と、これら主筋を囲む複数の枠状のせん断補強筋とを有する鉄筋かごを組み立てる装置であって、複数の上記主筋は、直立させた上記せん断補強筋の上辺部の内側に配設される複数の第1主筋と、上記上辺部の内側以外の上記せん断補強筋内に配設される複数の第2主筋とを含んでおり、
直線状に延びるように設けられ、複数の上記せん断補強筋が直立状態で所定の間隔に並べ置かれる配筋ラックと、
この配筋ラックに沿って設けられ、上記配筋ラックに並べ置かれたせん断補強筋内に挿し通された上記主筋を架け渡し状態で載置可能な複数の架台と、を備え、
複数の上記架台は、上記第1主筋の配設のための第1架台を含み、各架台は、上記配筋ラックの延在方向と交差方向に延びて上記主筋を載せる昇降可能でもよい主筋保持部を有しており、
上記架台の主筋保持部に載せた上記主筋の高さ位置に、上記配筋ラックに並べ置かれたせん断補強筋における主筋の配設高さ位置を合致させるように、上記配筋ラックは昇降可能であることを特徴とする鉄筋かごの組立装置。
【請求項10】
請求項8又は9に記載の鉄筋かごの組立装置において、
複数の上記架台は、上記第2主筋の配設のための第2架台を含み、
上記第2架台の主筋保持部と、上記せん断補強筋とは上下方向に相対移動可能であることを特徴とする鉄筋かごの組立装置。
【請求項11】
請求項10に記載の鉄筋かごの組立装置において、
上記せん断補強筋の上辺部の内側に配設された上記第1主筋を載せた上記第1架台の主筋保持部と上記せん断補強筋が並べ置かれた配筋ラックとを上下方向に相対移動させることにより、上記第1主筋に上記せん断補強筋が吊り下がり上記配筋ラックから取り外され得ることを特徴とする鉄筋かごの組立装置。
【請求項12】
請求項8~11の何れか1項に記載の鉄筋かごの組立装置において、
上記配筋ラックの上方に設けられ、上記配筋ラックの延在方向と交差方向に延びて軸回りに回転可能であるとともに、上記配筋ラックに並べ置かれたせん断補強筋内に挿し通される上記主筋を載せる、主筋送りローラを備えたことを特徴とする鉄筋かごの組立装置。
【請求項13】
請求項8~12の何れか1項に記載の鉄筋かごの組立装置において、
上記鉄筋かごは、長手方向の中途部に段差を有しており、複数の上記主筋は、長手方向の中途部がクランク状に折り曲げられた折曲げ主筋を含み、上記配筋ラックに並べ置かれる複数の上記せん断補強筋は、上記配筋ラックの第1領域に置かれる第1の大きさのせん断補強筋と、上記第1領域に隣接する第2領域に置かれる第2の大きさのせん断補強筋とを含み、
複数の上記架台の主筋保持部は、上記折曲げ主筋の形状に対応して載置高さ位置を異ならせ得ることを特徴とする鉄筋かごの組立装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、鉄筋コンクリート構造物の柱や梁等の鉄筋かごを先組みするための組立方法及び組立装置に関する。
【背景技術】
【0002】
鉄筋コンクリート構造物の工法において、柱や梁等の鉄筋かごを地上であらかじめ組立てるいわゆる先組工法が行われており、工期の短縮、鉄筋かごの品質の安定化等が図られている。
【0003】
下記特許文献1には、梁の先組鉄筋かごの組立装置及び組立方法が開示されている。
先組鉄筋かごは、互いに平行に延びる複数の主筋と、これら主筋を囲む複数の枠状の肋筋(せん断補強筋)とを有している。複数の主筋は、肋筋内でその上側に配設される上端主筋と、肋筋内でその下側に配設される下端主筋とからなる。
【0004】
特許文献1の組立装置は、一直線上に間隔を空けて配置された3つの架台を備える。これらの架台は、一端側、中間部及び他端側の架台からなり、各架台は、その上端部に設けられ上端主筋を支持するビームと、昇降可能に設けられ上端主筋及び下端主筋の水平移動を補助するローラとを有している。中間部の架台はさらに、昇降可能な肋筋受台を有している。
【0005】
特許文献1の組立装置による先組鉄筋かごの組立方法では、先ず、中間部の架台の肋筋受台を所定高さに設定し、ここに直立に束ねた肋筋を保持させる。また、各架台のローラをビームより上方の最上部に設定する。続いて、一端側の架台のローラから中間部及び他端側の架台のローラ上に上端主筋を水平に移動させつつ、肋筋受台に保持された束状の肋筋内に挿通させる。
【0006】
次に、すべての架台で上端主筋を支持するローラを中段位置まで下降させる。これにより、上端主筋は各架台のビームに支持される。その後、肋筋受台を下降させて、肋筋を上端主筋に吊り下げる。続いて、中段位置に下降させた一端側の架台のローラから同じ中段位置にある中間部及び他端側の架台のローラ上に下端主筋を水平に移動させつつ、上端主筋に吊り下がった束状の肋筋内に挿通させる。
【0007】
次に、束状の肋筋をそれぞれ上端主筋の長手方向の所定位置に配置する。続いて、下端主筋を支持するすべてのローラを最下部まで下降させることにより、下端主筋を肋筋の底に載置させる。その後、肋筋を上端主筋及び下端主筋と結束することにより、先組鉄筋かごは組み立てられる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
特許文献1の先組鉄筋かごの組立装置及び組立方法では、上端主筋に吊り下がった束状の肋筋から各肋筋を上端主筋の長手方向の所定位置に配置しなければならず、肋筋配置の作業性が悪かった。それだけでなく、肋筋は上端主筋に不正確な間隔で配置される恐れがあった。そのため、上端主筋に肋筋の配置位置をマーキングすることが行われているが、このマーキングは労力と時間を要していた。
【0010】
また、各架台のローラは、上端主筋を肋筋内に挿通させるときには最上部に設定され、下端主筋の挿通のときには中段位置に設定されていた。すなわち、主筋の種類によって異なる高さ位置から肋筋内へ挿通させなければならず、肋筋内への主筋挿通の作業性が悪かった。
さらに、肋筋内に上端主筋と下端主筋の他に上側二段筋や下側二段筋を設ける場合には、これらの二段筋を肋筋に結束するとき二段筋を保持する複数の人手を要するため主筋配設の作業性が悪かった。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本発明は上記課題の少なくとも1つを解決するためになされたものであって、本発明の一態様に係る鉄筋かごの組立方法は、
互いに平行に延びる部分を有する複数の主筋と、これら主筋を囲む複数の枠状のせん断補強筋とを有する鉄筋かごを組み立てる方法であって、
上記せん断補強筋を直立状態で所定の間隔に並べ置く整列工程と、
並べ置かれた上記せん断補強筋内に複数の上記主筋を挿し通す挿通工程と、
挿し通した上記主筋を架け渡し状態で載せる複数の昇降可能でもよい架台と上記せん断補強筋とを上下方向に相対移動させ、上記せん断補強筋内の所定位置に上記主筋を配設する配筋工程と、
を備えたことを特徴とする。
【0012】
上記構成によれば、位置決めされたせん断補強筋に主筋を挿し通し所定位置に配設することで、せん断補強筋の間隔が正確な鉄筋かごを組み立てることができる。組立て時に主筋に吊り下がるせん断補強筋を主筋上に並べる必要はなく、鉄筋かご組立ての作業性を向上させることができる。また、せん断補強筋の配置位置を主筋にマーキングする必要はなく、組立てに要する労力と時間を削減することができる。
【0013】
好ましくは、複数の上記主筋は、直立状態で所定の間隔に並べ置かれた上記せん断補強筋の上辺部の内側に配設される複数の第1主筋と、上記上辺部の内側以外の上記せん断補強筋内に配設される複数の第2主筋とを含み、複数の上記架台は、上記第1主筋の配設のための昇降可能な第1架台を含んでおり、
上記配筋工程は、上記第1架台の上昇により上記第1主筋を持ち上げて上記上辺部の内側に配設した後、上記上辺部の内側以外の上記せん断補強筋内に上記第2主筋を配設することを含む。
上記構成によれば、せん断補強筋の上辺部の内側に第1主筋を第1架台で下から近づけるため、第1主筋を配設しやすく、第1主筋とせん断補強筋との結束も容易となる。
【0014】
好ましくは、複数の上記主筋は、直立状態で所定の間隔に並べ置かれた上記せん断補強筋の上辺部の内側に配設される複数の第1主筋と、上記上辺部の内側以外の上記せん断補強筋内に配設される複数の第2主筋とを含み、複数の上記架台は、上記第1主筋の配設のための第1架台を含んでおり、
上記整列工程で上記せん断補強筋は昇降可能な配筋ラックに並べ置かれ、
上記配筋工程は、上記配筋ラックの昇降により、上記配筋ラックに並べ置かれたせん断補強筋内に上記架台に載せた上記主筋を配設することを含む。
上記構成によれば、せん断補強筋を並べ置いた配筋ラックを昇降させるため、せん断補強筋内への主筋の配設を一定の高さ位置で行うことが可能となる。
【0015】
好ましくは、複数の上記架台は、上記第2主筋の配設のための第2架台を含んでおり、
上記配筋工程は、上記第2架台と上記せん断補強筋とを上下方向に相対移動させ上記第2架台に載せた上記第2主筋を上記せん断補強筋内に配設することを含む。
上記構成によれば、第2架台により第2主筋を保持でき、第2架台とせん断補強筋の相対移動により第2主筋をせん断補強筋内の配設位置で保持できる。そのため、上二段筋や下二段筋を含む第2主筋であっても人手によらず保持できる。
【0016】
好ましくは、上記配筋工程は、上記第1架台に載せられ上記せん断補強筋の上辺部の内側に配設された上記第1主筋に上記せん断補強筋を吊り下げ上記第2架台に対して上下方向に相対移動させることにより、上記第2架台に載せた上記第2主筋を上記せん断補強筋内に配設することを含む。
上記構成によれば、第1主筋を第1架台により持ち上げたり、配筋ラックを下降させたりして、せん断補強筋を吊り下げることにより、下方が解放されたせん断補強筋内に第2主筋を配設することになるので、第2主筋配設の作業性がよい。
【0017】
好ましくは、上記挿通工程は、並べ置かれた上記せん断補強筋内に複数の上記主筋を同じ高さ位置から挿し通すことを含む。
上記構成によれば、せん断補強筋内への主筋挿通の作業性を向上させることができる。
【0018】
好ましくは、上記鉄筋かごは、長手方向の中途部に段差を有しており、複数の上記主筋は、長手方向の中途部がクランク状に折り曲げられた折曲げ主筋を含み、複数の上記せん断補強筋は、上記鉄筋かごの長手方向の部位によって大きさを異ならせて形成されており、
上記整列工程は、整列方向における第1領域に第1の大きさの上記せん断補強筋を並べ置くこと、及び上記第1領域に隣接する第2領域に第2の大きさの上記せん断補強筋を並べ置くことを含み、
上記挿通工程は、並べ置かれた寸法の異なる上記せん断補強筋内に上記折曲げ主筋を挿し通すことを含み、
挿し通した上記折曲げ主筋を載せる複数の上記架台は、上記折曲げ主筋の形状に対応して載置高さ位置を異ならせ得る。
上記構成によれば、並べ置かれたせん断補強筋内に挿し通される折曲げ主筋の形状に対応して、架台の載置高さ位置を変えることにより、架台に載置される折曲げ主筋を安定させた状態で段差を有する鉄筋かごを組み立てることができる。
【0019】
本発明の他の態様に係る鉄筋かごの組立装置は、互いに平行に延びる部分を有する複数の主筋と、これら主筋を囲む複数の枠状のせん断補強筋とを有する鉄筋かごを組み立てる装置であって、複数の上記主筋は、直立させた上記せん断補強筋の上辺部の内側に配設される複数の第1主筋と、上記上辺部の内側以外の上記せん断補強筋内に配設される複数の第2主筋とを含んでおり、
直線状に延びるように設けられ、複数の上記せん断補強筋が直立状態で所定の間隔に並べ置かれる配筋ラックと、
この配筋ラックに沿って設けられ、上記配筋ラックに並べ置かれたせん断補強筋内に挿し通された上記主筋を架け渡し状態で載置可能な複数の架台と、を備え、
複数の上記架台は、上記第1主筋の配設のための第1架台を含み、各架台は、上記配筋ラックの延在方向と交差方向に延びて上記主筋を載せる昇降可能でもよい主筋保持部を有しており、
上記第1架台の主筋保持部は、上記第1主筋を載せ少なくとも上記せん断補強筋の上辺部の内側まで持ち上げるよう上昇可能であることを特徴とする。
上記構成によれば、配筋ラックに並べ置いたせん断補強筋内に挿し通した第1主筋を、第1架台の主筋保持部でせん断補強筋の上辺部の内側まで持ち上げることにより、第1主筋を配設しやすくして鉄筋かご組立ての作業性を向上させることができる。せん断補強筋は位置決めされており、せん断補強筋の間隔が正確な鉄筋かごが組み立てられる。
【0020】
本発明のさらに他の態様に係る鉄筋かごの組立装置は、互いに平行に延びる部分を有する複数の主筋と、これら主筋を囲む複数の枠状のせん断補強筋とを有する鉄筋かごを組み立てる装置であって、複数の上記主筋は、直立させた上記せん断補強筋の上辺部の内側に配設される複数の第1主筋と、上記上辺部の内側以外の上記せん断補強筋内に配設される複数の第2主筋とを含んでおり、
直線状に延びるように設けられ、複数の上記せん断補強筋が直立状態で所定の間隔に並べ置かれる配筋ラックと、
この配筋ラックに沿って設けられ、上記配筋ラックに並べ置かれたせん断補強筋内に挿し通された上記主筋を架け渡し状態で載置可能な複数の架台と、を備え、
複数の上記架台は、上記第1主筋の配設のための第1架台を含み、各架台は、上記配筋ラックの延在方向と交差方向に延びて上記主筋を載せる昇降可能でもよい主筋保持部を有しており、
上記架台の主筋保持部に載せた上記主筋の高さ位置に、上記配筋ラックに並べ置かれたせん断補強筋における主筋の配設高さ位置を合致させるように、上記配筋ラックは昇降可能であることを特徴とする。
上記構成によれば、架台の主筋保持部に載せた各主筋を、せん断補強筋が並べ置かれた配筋ラックを昇降させることにより、せん断補強筋内に配設できる。これにより、せん断補強筋内への主筋の配設を一定の高さ位置で行うことができる。
【0021】
好ましくは、複数の上記架台は、上記第2主筋の配設のための第2架台を含み、
上記第2架台の主筋保持部と、上記せん断補強筋とは上下方向に相対移動可能である。
上記構成によれば、せん断補強筋に対し上下方向に相対移動可能な第2架台の主筋保持部に第2主筋を保持させてせん断補強筋内に配設できるので、第2主筋を配設しやすくして鉄筋かご組立ての作業性を向上させることができる。上二段筋や下二段筋を含む第2主筋にも対応できる。
【0022】
好ましくは、上記せん断補強筋の上辺部の内側に配設された上記第1主筋を載せた上記第1架台の主筋保持部と上記せん断補強筋が並べ置かれた配筋ラックとを上下方向に相対移動させることにより、上記第1主筋に上記せん断補強筋が吊り下がり上記配筋ラックから取り外され得る。
上記構成によれば、第1架台の主筋保持部上の第1主筋に吊り下がって配筋ラックに対して遠ざかるせん断補強筋内に第2架台上の第2主筋を配設することになる。配筋ラックから取り外され下方が解放されたせん断補強筋内へは第2主筋を容易に配設することができる。
【0023】
好ましくは、上記配筋ラックの上方に設けられ、上記配筋ラックの延在方向と交差方向に延びて軸回りに回転可能であるとともに、上記配筋ラックに並べ置かれたせん断補強筋内に挿し通される上記主筋を載せる、主筋送りローラを備える。
上記構成によれば、配筋ラックに並べ置かれたせん断補強筋内に主筋を挿し通すとき、配筋ラックの延在方向への主筋の移動を主筋送りローラにより補助されるため主筋送りの労力を省くことができる。また、主筋送りローラにより配筋ラックやせん断補強筋と主筋との干渉も避けることができる。第1主筋と第2主筋は、主筋送りローラの高さ位置、すなわち同じ高さ位置でせん断補強筋内に挿し通されるため、せん断補強筋内への主筋挿通の作業性を向上させることができる。
【0024】
好ましくは、上記鉄筋かごは、長手方向の中途部に段差を有しており、複数の上記主筋は、長手方向の中途部がクランク状に折り曲げられた折曲げ主筋を含み、上記配筋ラックに並べ置かれる複数の上記せん断補強筋は、上記配筋ラックの第1領域に置かれる第1の大きさのせん断補強筋と、上記第1領域に隣接する第2領域に置かれる第2の大きさのせん断補強筋とを含み、
複数の上記架台の主筋保持部は、上記折曲げ主筋の形状に対応して載置高さ位置を異ならせ得る。
上記構成によれば、折曲げ主筋の形状に対応して載置高さ位置を異ならせた主筋保持部には、折曲げ主筋が安定した状態で載置される。これにより、段差を有する鉄筋かごの組み立てが容易になっている。
【発明の効果】
【0025】
本発明によれば、鉄筋かごの組立ての作業性を向上させ、組み立てられた鉄筋かごの品質を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0026】
【
図1】本発明の第1実施形態に係る鉄筋かごの組立装置を示す図であって、(A)は平面図、(B)は正面図である。
【
図3】(A)同組立装置の拡大正面図である。(B)
図3(A)の円部Bの拡大図である。(C)
図3(A)の円部Cの拡大図である。
【
図4】(A)同組立装置の拡大側面図である。(B)
図4(A)の円部Bの拡大図である。
【
図5】同組立装置を用いた鉄筋かごの組立工程を示す概略図であって、(A)は全ての主筋保持部を最下部に位置させた状態の正面図、(B)は
図5(A)のB矢視図、(C)は配筋ラックにせん断補強筋を並べ置いた状態の正面図、(D)は
図5(C)のD矢視図である。
【
図6】同組立工程を示す概略図であって、(A)はせん断補強筋内に第1主筋を挿通させた状態の正面図、(B)は
図6(A)のB矢視図、(C)は第1架台の主筋保持部の上昇により第1主筋(上端主筋)をせん断補強筋の上辺部の内側に配した状態の正面図、(D)は
図6(C)のD矢視図である。
【
図7】同組立工程を示す概略図であって、(A)はせん断補強筋内に第2主筋を挿通させた状態の正面図、(B)は
図7(A)のB矢視図、(C)は
図7(A)のC矢視図である。
【
図8】同組立工程を示す概略図であって、(A)は第2架台の主筋保持部の上昇により第2主筋を第1主筋近くまで移動させた状態の正面図、(B)は
図8(A)のB矢視図、(C)は
図8(A)のC矢視図である。
【
図9】同組立工程を示す概略図であって、(A)は第1架台の主筋保持部をさらに上昇させせん断補強筋を吊り下げた状態の正面図、(B)は
図9(A)のB矢視図、(C)は
図9(A)のC矢視図である。
【
図10】同組立工程を示す概略図であって、(A)は第2架台の主筋保持部の下降途中の状態の正面図、(B)は
図10(A)のB矢視図、(C)は
図10(A)のC矢視図である。
【
図11】同組立工程を示す概略図であって、(A)は第2架台の主筋保持部を最下部まで下降させた状態の正面図、(B)は
図11(A)のB矢視図、(C)は
図11(A)のC矢視図である。
【
図12】同組立工程における第2主筋(上側二段筋)の配筋工程を鉄筋かごの長手方向から見て説明する図であって、(A)は第1主筋にコの字形の治具を引っ掛けた状態、(B)は上昇するコの字形の治具により上側二段筋が位置決めされた状態、(C)はコの字形の治具が上昇し終えた状態を示す。
【
図13】同組立工程における第2主筋(下側二段筋)の配筋工程を鉄筋かごの長手方向から見て説明する図であって、(A)はせん断補強筋の下辺部にコの字形の治具を拘束させた状態、(B)は第2架台の主筋保持部の下降により下側二段筋がコの字形の治具によって位置決めされた状態、(C)は第2架台の主筋保持部の下降により第2主筋(下端主筋)がせん断補強筋の下辺部の内側に載置された状態を示す。
【
図14】本発明の第2実施形態に係る鉄筋かごの組立装置を示す正面概略図である。
【
図15】(A)~(E)は、同実施形態に係る鉄筋かごの組立工程を説明する図であって、鉄筋かごの長手方向から見た図である。
【
図16】(A)~(E)は、本発明の第3実施形態に係る鉄筋かごの組立工程を説明する図であって、鉄筋かごの長手方向から見た図である。
【
図17】本発明の第4実施形態に係る鉄筋かごの組立装置を示す正面概略図である。
【
図18】(A)~(D)は、同実施形態に係る鉄筋かごの組立工程を説明する図であって、鉄筋かごの長手方向から見た図である。
【
図19】(A)~(D)は、本発明の第5実施形態に係る鉄筋かごの組立工程を説明する図であって、鉄筋かごの長手方向から見た図である。
【
図20】本発明の第6実施形態に係る鉄筋かごの組立装置を示す正面概略図である。
【
図21】(A)~(E)は、同実施形態に係る鉄筋かごの組立工程を説明する図であって、鉄筋かごの長手方向から見た図である。
【
図22】(A)~(C)は、本発明の第7実施形態に係る鉄筋かごの組立工程を説明する図であって、鉄筋かごを正面から見た図である。
【
図23】(A)~(C)は、同組立工程を説明する図であって、鉄筋かごを正面から見た図である。
【
図24】(A),(B)は、本発明の第8実施形態に係る鉄筋かごの組立工程を説明する図であって、鉄筋かごを正面から見た図である。
【
図25】(A)~(D)は、本発明の第9実施形態に係る鉄筋かごの組立工程を説明する図であって、鉄筋かごを正面から見た図である。
【
図26】(A)~(C)は、同組立工程を説明する図であって、鉄筋かごを正面から見た図である。
【
図27】本発明の第10実施形態に係る鉄筋かごの組立工程を説明する図であって、鉄筋かごを正面から見た図である。
【発明を実施するための形態】
【0027】
<第1実施形態>
本発明の第1実施形態を、図面を参照しながら説明する。本実施形態は、本発明をコンクリート構造物における梁の鉄筋かごを先組みするための組立装置及び組立方法に適用したものである。以下、鉄筋かご、組立装置、その周辺構造物、及び組立方法の順に説明する。
【0028】
[鉄筋かご]
組立装置1Aにより組み立てられる梁の鉄筋かごCgは、
図11に示すように、互いに平行に延びる複数の主筋10と、これら主筋10を囲む複数のせん断補強筋20とを有している。せん断補強筋20は、枠状の四辺形に形成され上辺部20a、左右の側辺部20b,20c、及び下辺部20dを有し、主筋10の長手方向に所定の間隔で配置されている。
【0029】
主筋10は、上端主筋11、上側二段筋12、下端主筋13及び下側二段筋14を含み、それぞれ金属線等によりせん断補強筋20に結束される。
上端主筋11は、せん断補強筋20の上辺部20aの内側に等間隔に複数(
図11では5つ)配設されている。上側二段筋12は、上端主筋11から下方に所定の間隔を置いてせん断補強筋20の左右の側辺部20b,20cの内側に沿って配設されている。
【0030】
下端主筋13は、せん断補強筋20の下辺部20dの内側に等間隔に複数(
図11では5つ)配設されている。下側二段筋14は、下端主筋13から上方に所定の間隔を置いてせん断補強筋20の側辺部20b,20cの内側に沿って配設されている。
本説明では、せん断補強筋20の上辺部20aの内側に配設された主筋である上端主筋11を第1主筋とし、上辺部20aの内側以外のせん断補強筋20内に配設された主筋である、上側二段筋12、下端主筋13及び下側二段筋14を第2主筋とする。
【0031】
[組立装置]
上記鉄筋かごCgを組み立てるための組立装置1Aは、
図1に示すように、配筋ラック30と、複数の主架台40(第1架台)と、複数の副架台50(第2架台)と、主筋送り台60とを有している。組立装置1Aの周りには、周辺構造物として足場2と、主筋供給台3と、ストッパースタンド4が設けられている。
【0032】
(配筋ラック)
配筋ラック30は、鉄筋かごCgの組立ての過程でせん断補強筋20を直立状態で所定の間隔に並べ置くためのものであって、
図2~
図4に示すように、せん断補強筋20の下辺部20dを支持する下辺支持部31と、せん断補強筋20の側辺部20b,20cを支持する側辺支持部35とを有している。
【0033】
下辺支持部31は、
図4(B)に示すように、鉄筋かごCgの長手方向に延びて互いに平行をなすL形断面の鋼材で構成された一対の下辺支持材32,32と、これら下辺支持材32を下方から支え交差方向に延びる複数の水平基部33とを有している。
【0034】
下辺支持材32,32は互いに隅角部を外側かつ上方に向けている。各下辺支持材32の垂直壁には、
図3に示すように、せん断補強筋20の下辺部20dを受け入れるための係合溝32a(保持部)が形成され、下辺支持材32の長手方向に所定の間隔で複数配置されている。隣り合う下辺支持材32,32において各係合溝32aは長手方向の同じ位置に形成されている。
【0035】
水平基部33は、下辺支持材32の長手方向に間隔を置いて配置されており、各水平基部33の両端部は、
図4(B)に示すように、下辺支持材32,32の幅方向に対向する一対の小支柱34,34に支持されている。水平基部33は、水平基部33の端部と小支柱34の間に設けられた高さ調整手段34aによって、高さ調整可能になっており、ひいては、下辺支持材32,32が高さ調整可能である。
【0036】
図4(B)に示す一対の小支柱34,34と、そこから
図3(A)に示すように下辺支持材32の長手方向に近接して設けられたもう一対の小支柱34,34とにより、すなわち、組立装置1Aの長手方向に近接する2組の対の小支柱34,34により、小支柱ユニット34Uが構成されている。
図2、
図3に示すように、小支柱ユニット34Uは、下辺支持材32の長手方向に等間隔で複数、本実施形態では9つ設けられている。
【0037】
側辺支持部35は、
図4(B)に示すように、組立装置1Aの長手方向に延びて互いに平行をなすL形断面の鋼材で構成された一対の側辺支持材36,36と、これら側辺支持材36を支え上下方向に延びる複数の柱部37とを有している。
【0038】
向かい合う一対の側辺支持材36,36は互いに隅角部を内側に向けている。側辺支持材36,36の垂直壁には、それぞれ柱部37,37の上端部が固定されており、側辺支持材36,36の水平壁には、それぞれ、
図2に示すように、せん断補強筋20の側辺部20b,20cを受け入れるための係合溝36a(保持部)が形成され、側辺支持材36の長手方向に所定の間隔で複数配置されている。各係合溝36aの長手方向の配置位置は、上記下辺支持材32の係合溝32aの長手方向の位置に一致している。
【0039】
各柱部37は、
図3に示すように各側辺支持材36の長手方向に間隔を置いて配置されており、一対の側辺支持材36,36のそれぞれの柱部37,37の長手方向の配置位置は同じである。同じ長手方向位置にある一対の柱部37,37の下端部は、
図4(B)に示すように、側辺支持材36の長手方向と直交方向に延びるベース38に支持されている。柱部37は、その下端部とベース38の間に設けられた幅調整手段38aによって側辺支持材36の長手方向と直交方向(幅方向)に位置調整可能になっており、ひいては、側辺支持材36,36がその幅方向に位置調整可能である。
【0040】
上記配筋ラック30には、上方からせん断補強筋20の側辺部20b,20cがそれぞれ側辺支持材36の係合溝36a,36aに、下辺部20dが下辺支持材32の係合溝32aに受け入れられることにより、直立状態で着脱可能に保持される。また、係合溝32a,36aを任意に選択して、せん断補強筋20を所定間隔で並べ置くことができる。さらに、下辺支持材32と側辺支持材36の位置調整が可能であるため、配筋ラック30は大きさの異なるせん断補強筋20に対応でき、ひいては、大きさの異なる先組み鉄筋かごCgに対応できる。
【0041】
(主架台)
主架台40(第1架台)は、鉄筋かごCgの組立ての過程で上端主筋11を載せ置き、持ち上げることができるものであって、
図2、
図3に示すように、配筋ラック30に沿って複数設けられ、本実施形態では5つ設けられている。配筋ラック30の長手方向における主架台40の配置位置は、奇数番目の小支柱ユニット34Uに対応している。
本説明では、せん断補強筋20内に上記第1主筋を配設するために第1主筋を載せる台を第1架台とする。
【0042】
各主架台40は、一対の支柱部41,41と、これら支柱部41に支持され上端主筋11が載置される主筋載置部42(主筋保持部)とを有している。主筋載置部42は棒材により形成され、
図3(B)に示すように、本実施形態では角パイプにより形成されているが角棒、丸パイプ、丸棒、ローラとしてもよい。
【0043】
一対の支柱部41,41は、
図2、
図4(A)に示すように、配筋ラック30に近接して配置され配筋ラック30を挟んで配筋ラック30の長手方向と直交方向に対向している。各支柱部41には、上下方向に移動可能な昇降部43が設けられている。昇降部43は、一対の支柱部41,41の一方の近傍に配置されたモータ44の回転運動が伝達機構45を経て上下運動に変換されることにより駆動される。
【0044】
一対の昇降部43,43は、同時に同じ高さで昇降させることができる。
図3(A)に示すように、各支柱部41の下端部には、昇降部43の下降を阻止する停止部41aが設けられている。昇降部43は、停止部41aの位置にあるとき最下部位置にある。
【0045】
各昇降部43には、
図3(B)に示すように、配筋ラック30の長手方向における一端部と他端部に矩形の貫通孔からなる載置部受部43aが形成されている。載置部受部43aをU字溝で形成してもよい。載置部受部43aは、支柱部41,41の対向方向に延びている。対向方向に向かい合う載置部受部43a,43aには上記主筋載置部42が着脱自在に装着されている。したがって、主筋載置部42は昇降部43に支持され、ひいては、支柱部41に昇降可能に支持されている。尚、主筋載置部42は、ローラで形成された場合には、その両端部が載置部受部43a,43aに軸支され回転可能であるため、載置された主筋10の移動を補助できる。
5つの主架台40の主筋載置部42には、
図1(B)に示すように、上端主筋11が交差方向に架け渡されるようにして載置され保持される。
【0046】
(副架台)
副架台50(第2架台)は、鉄筋かごCgの組立ての過程で主筋10のうち上端主筋11以外のもの、すなわち第2主筋である上側二段筋12、下端主筋13及び下側二段筋14を載せ置き、持ち上げることができるものである。
図2、
図3に示すように、副架台50は、配筋ラック30に沿って複数設けられ、本実施形態では4つ設けられている。配筋ラック30の長手方向における副架台50の配置位置は、偶数番目の小支柱ユニット34Uに対応しており、隣り合う上記主架台40,40の間である。
本説明では、せん断補強筋20内に第2主筋を配設するために第2主筋を載せる台を第2架台とする。
【0047】
各副架台50は、一対の支柱部51,51と、これら支柱部51に支持され上側二段筋12、下端主筋13及び下側二段筋14が載置される主筋載置部52(主筋保持部)とを有している。主筋載置部52は棒材により形成され、
図3(C)に示すように、本実施形態では角棒により形成されているが角パイプ、丸パイプ、丸棒、ローラとしてもよい。
【0048】
一対の支柱部51,51は、
図2に示すように、配筋ラック30に近接して配置され配筋ラック30を挟んで配筋ラック30の長手方向と直交方向に対向している。各支柱部51には、上下方向に移動可能な昇降部53が設けられている。昇降部53は、一対の支柱部51,51の一方の近傍に配置されたモータ54の回転運動が伝達機構55(
図4(A)参照)を経て上下運動に変換されることにより駆動される。
【0049】
一対の昇降部53,53は、同時に同じ高さで昇降させることができる。
図3(A),(C)に示すように、各支柱部51の下端部には、昇降部53の下降を阻止する停止部51aが設けられている。昇降部53は、停止部51aの位置にあるとき最下部位置にある。
【0050】
各昇降部53には、
図3(C)に示すように、配筋ラック30の長手方向における一端部と他端部に、上方に開口するU字溝からなる載置部受部53aが形成されている。載置部受部53aを貫通孔で形成してもよい。載置部受部53aは、支柱部51,51の対向方向に延びている。対向方向に向かい合う載置部受部53a,53aには上記主筋載置部52が着脱自在に装着されている。したがって、主筋載置部52は昇降部53に支持され、ひいては、支柱部51に昇降可能に支持されている。尚、主筋載置部52は、ローラで形成された場合には、その両端部が載置部受部53a,53aに軸支され回転可能であるため、載置された主筋10の移動を補助できる。
4つの副架台50の主筋載置部52には、上側二段筋12、下端主筋13及び下側二段筋14が交差方向に架け渡されるようにして載置され保持される。
尚、主架台40の支柱部41と副架台50の支柱部51の上端部間に、
図1(B)、
図3に示す梁部材70を設けてもよい。
【0051】
(主筋送り台)
主筋送り台60は、鉄筋かごCgの組立ての過程で配筋ラック30の係合溝32a,36aに保持させたせん断補強筋20内に主筋10を挿通させるとき、主筋10を載せるとともに配筋ラック30の長手方向への主筋10の移動を補助するものである。
【0052】
主筋送り台60は、
図4(B)に示すように上記小支柱ユニット34Uと主筋送りローラ61を含む。主筋送りローラ61は、上記配筋ラック30の長手方向と交差方向に延びており、上記小支柱ユニット34Uを構成する一対の小支柱34,34毎にその上方に架け渡されるようにして設けられている。すなわち、主筋送りローラ61は、
図2に示すように小支柱ユニット34U毎に2つ設けられており、ひいては上記の主架台40及び副架台50に対応した位置に設けられている。各主筋送りローラ61の長手方向の両端部は、
図4(B)に示す小支柱34の上端に設けられたブラケット34bに回転可能に軸支されている。尚、主筋送りローラ61を小支柱ユニット34U毎に1つ設けてもよく3つ以上設けてもよい。
【0053】
主筋送りローラ61は、
図4(B)に示すように、配筋ラック30の下辺支持部31より上方に配置されているので、主筋10が主筋送りローラ61に移動を補助されるとき、配筋ラック30に保持されたせん断補強筋20の下辺部20dや、配筋ラック30の下辺支持部31に干渉することはない。
また、主筋送りローラ61は、
図3(A)に示すように、昇降部53が最下部位置にある副架台50の主筋載置部52より高い位置にあり、主架台40の昇降部43が最下部位置のときにも主筋載置部42より高い位置にある。主筋送りローラ61はすべて同じ高さ位置に設定されている。
【0054】
図2に示すように平面視において、小支柱ユニット34U及びその2つの主筋送りローラ61は、主架台40の2つの主筋載置部42の間、副架台50の2つの主筋載置部52の間に配置される。そのため、主筋載置部42,52が昇降するとき、主筋送り台60の小支柱ユニット34U及び主筋送りローラ61と干渉することはない。
【0055】
[足場]
図1に示す足場2は、作業者の作業スペースとして、鉄筋かごCgの組立ての過程で、配筋ラック30にせん断補強筋20を並べ置くときや、せん断補強筋20内の所定位置に主筋10を配設するときや、せん断補強筋20と主筋10を結束するときなどに利用される。
【0056】
足場2は、配筋ラック30の側方に設けられる板足場2aと、板足場2aを跨ぐように配筋ラック30の上方に設けられる格子足場2bとを有する。格子足場2bの隙間からせん断補強筋20が挿入され配筋ラック30に保持される。このとき、格子足場2bは、せん断補強筋20の左右の側辺部20b,20cを支持することができ、せん断補強筋20の上辺部20aと下辺部20bの間に中子筋を設けた場合には、この中子筋も支持することができる。
【0057】
[主筋供給台]
図1に示す主筋供給台3は、鉄筋かごCgの材料の主筋10を仮置きし、鉄筋かごCgの組立ての過程で、主筋10を組立装置1Aに送るものである。主筋供給台3は、配筋ラック30の延び方向の近傍に設けられている。主筋供給台3は、仮置き部3aと、供給部3dとを有している。
【0058】
仮置き部3aは、配筋ラック30と同方向に延びる一対のフレーム3b,3bを有し、フレーム3b,3b間には、ローラ3cが架け渡されフレーム3b,3bの長手方向に複数配置されている。各ローラ3cは、その両端部がフレーム3b,3bに軸支されており回転可能である。
【0059】
供給部3dは、仮置き部3aと並列に設けられ、フレーム3b,3bと平行な一対のフレーム3e,3eを有し、隣り合うフレーム3bとフレーム3eは固定されている。フレーム3e,3e間には、ローラ3fが架け渡されフレーム3e,3eの長手方向に複数配置されている。各ローラ3fは、その両端部がフレーム3e,3eに軸支されており回転可能である。
【0060】
供給部3dは、配筋ラック30の延び方向の延長線上に配置されている。供給部3dと仮置き部3aは、
図1(B)に示す脚部3gにより支えられ、上記組立装置1Aの主筋送りローラ61と同じ高さに設定されている。
【0061】
主筋供給台3では、仮置き部3aに仮置きされた主筋10が供給部3dに移され、供給部3dから組立装置1Aに送られる。仮置き部3aと供給部3dは、同じ高さで隣接するため主筋10の移しは容易である。また、供給部3dから組立装置1Aへの主筋10の送り作業では、ローラ3f及び主筋送りローラ61に補助されるので、作業性がよい。
【0062】
[ストッパースタンド]
図1に示すストッパースタンド4は、主筋供給台3から組立装置1Aに送られた主筋10を、鉄筋かごCgの長手方向において位置決めするためのものである。ストッパースタンド4は、配筋ラック30の延び方向の近傍であって、主筋供給台3とは反対側に設けられている。ストッパースタンド4は、その板面を配筋ラック30の延び方向に向けている。主筋供給台3から組立装置1Aに送られた主筋10は、ストッパースタンド4に当接することより位置決めされる。
【0063】
[鉄筋かごの組立方法]
上記構成の組立装置1Aを用いた鉄筋かごCgの組立方法について、工程の概略図である
図5~
図11を参照して説明する。尚、
図5~
図11の組立装置1Aでは、4つの主架台40と3つの副架台50が示され、主架台40及び副架台50のそれぞれの主筋載置部42及び52は丸パイプにより形成され、主架台40の載置部受部43aはU字溝で形成されている。
図5(A),(B)に示すように、鉄筋かごCgの組立て前に主架台40及び副架台50のそれぞれの昇降部43及び53は全て最下部位置まで降下させてある。
【0064】
(せん断補強筋の整列と、上端主筋の挿通)
先ず、
図5(C),(D)に示すように、配筋ラック30にせん断補強筋20を直立状態で所定の間隔に並べ置いて整列させる。
次に、主筋供給台3(
図1参照)から上端主筋11(第1主筋)を組立装置1Aに送り、
図6(A),(B)に示すように、各せん断補強筋20内に挿通させ、主筋送りローラ61上を移動させ、ストッパースタンド4に当接させる。
【0065】
(上端主筋の持ち上げと配設)
次に、
図6(C),(D)に示すように、主架台40の主筋載置部42を上昇させ、上端主筋11を主筋載置部42に載せた状態でせん断補強筋20の上辺部20aの内側まで持ち上げる。続いて上端主筋11をせん断補強筋20の幅方向の所定位置に配設し、せん断補強筋20に結束する。
【0066】
(二段筋と下端主筋の挿通)
次に、主筋供給台3から第2主筋としての上側二段筋12、下端主筋13及び下側二段筋14を組立装置1Aに送り、
図7に示すように、各せん断補強筋20内に挿通させ、主筋送りローラ61上を移動させ、ストッパースタンド4に当接させる。
【0067】
(二段筋と下端主筋の持ち上げ)
次に、
図8に示すように、副架台50の主筋載置部52を上昇させ、上側二段筋12、下端主筋13及び下側二段筋14を主筋載置部52に載せた状態でせん断補強筋20内の上側二段筋12の配設高さ位置よりやや上の位置まで持ち上げる。続いて、上側二段筋12をせん断補強筋20の側辺部20b,20cに沿わせる。
【0068】
(せん断補強筋の吊り下げ)
次に、
図9に示すように、主架台40の主筋載置部42をさらに上昇させ、主筋載置部42上の上端主筋11にせん断補強筋20を吊り下げて、せん断補強筋20を配筋ラック30から取り外す。この取外しによりせん断補強筋20はその下方が解放されるので、下端主筋13、下側二段筋14の配設が容易となる。
【0069】
(治具を用いた上側二段筋の配設)
この、せん断補強筋20の上昇吊下げ時に、上側二段筋12をせん断補強筋20内に配設することができる。上側二段筋12の配設には、
図12に示すように、コの字形の治具5を用いて位置決めしてもよい。治具5は、連結部5aと、その両端から直交方向に延びる腕部5b,5cとを有している。
【0070】
図12(A)に示すように、せん断補強筋20を上昇させる前に、治具5の一方の腕部5bを上端主筋11に引っ掛け、連結部5aを外側(せん断補強筋20の側辺部の側)に向ける。他方の腕部5cの位置は、せん断補強筋20における上側二段筋12の配設高さ位置に設定されている。腕部5cの上方では、上側二段筋12がせん断補強筋20の側辺部20bに沿った状態で副架台50の主筋載置部52に載置されている。
【0071】
図12(B)に示すように、せん断補強筋20を上昇させると、せん断補強筋20における上側二段筋12の配設位置が、主筋載置部52上の上側二段筋12に到達する。このとき、上側二段筋12が腕部5cに載ることにより位置決めされ、上側二段筋12をせん断補強筋20内に配設することができる。配設後に、上側二段筋12はせん断補強筋20に結束されるが、
図12(C)に示すように、せん断補強筋20を上昇させ終えた後、結束してもよい。
【0072】
(治具を用いた下側二段筋の配設)
次に、
図10に示すように、副架台50の主筋載置部52を下降させ、下側二段筋14をせん断補強筋20内の所定の位置に配設する。下側二段筋14の配設にも、
図13に示すように、コの字形の治具5を用いて位置決めが可能である。
【0073】
図13(A)に示すように、主筋載置部52を下降させる前に、そこに載置された下側二段筋14をせん断補強筋20の側辺部20b,20cに沿わせる。また、治具5の腕部5cをせん断補強筋20の下辺部20dに拘束し、連結部5aを外側(せん断補強筋20の側辺部の側)に向ける。腕部5bの位置は、せん断補強筋20における下側二段筋14の配設高さ位置に設定されている。腕部5bの上方では、下側二段筋14がせん断補強筋20の側辺部20bに沿った状態で主筋載置部52に載置されている。
【0074】
図13(B)に示すように、主筋載置部52を下降させると、主筋載置部52上の下側二段筋14が、せん断補強筋20における下側二段筋14の配設位置に到達する。このとき、下側二段筋14が腕部5bに載ることにより位置決めされ、下側二段筋14をせん断補強筋20内に配設することができる。配設後に、下側二段筋14はせん断補強筋20に結束されるが、
図13(C)に示すように、主筋載置部52を下降させ終えた後、結束してもよい。
【0075】
(下端主筋の配設)
図11に示すように、主筋載置部52がせん断補強筋20の下辺部20dより下方へ下降すると、下端主筋13は下辺部20dに載り、下辺部20dの幅方向の所定位置に配設され、下辺部20dに結束される。
このようにして、鉄筋かごCgは組み立てられる。その後、上端主筋11にクレーンからのワイヤが掛止され(ともに図示しない)、主架台40の主筋載置部42を取り外すことにより、鉄筋かごCgは搬送可能となる。鉄筋かごCgの大きさによっては、ワイヤの掛止や、主筋載置部42の取外しを、鉄筋かごCgを降下させた位置で行ってもよい。
【0076】
[第1実施形態の効果]
上記実施形態によれば、配筋ラック30に直立状態で所定の間隔に並べられたせん断補強筋20に主筋10を挿し通し所定位置に配設するので、せん断補強筋20の間隔が正確な先組鉄筋かごCgを組み立てることができる。従来技術のように、主筋に吊り下がるせん断補強筋を主筋の長手方向の各位置に配置することや、この配置に伴う上端主筋へのせん断補強筋の配置位置のマーキングが不要となるため、鉄筋かごCgの組立てにおいて、作業性を向上させ、要する労力と時間を削減することができる。
上記実施形態によれば、上端主筋11を主筋載置部5で保持してせん断補強筋20の上辺部20aの内側まで持ち上げるので、上辺部20aの内側に上端主筋11を配設しやすいとともに、上端主筋11とせん断補強筋20との結束が容易である。
上記実施形態によれば、第2主筋としての上側二段筋12、下端主筋13及び下側二段筋14は、第2架台の主筋載置部52により保持され持ち上げられてせん断補強筋20内に配設されるので、第2主筋配設の作業性がよい。これにより、従来技術のように、上側二段筋、下側二段筋の配設時にこれら二段筋を保持する人手は不要となる。
上記実施形態によれば、せん断補強筋20の吊り下げにより、せん断補強筋20の下方を解放した状態でせん断補強筋20内に第2主筋(上側二段筋12、下端主筋13、下側二段筋14)を配設することになるので、第2主筋配設の作業性を向上させることができる。
上記実施形態によれば、主筋10は全て、主筋供給台3から主筋送りローラ61に送られせん断補強筋20内に挿通される。すなわち同じ高さ位置から挿通させるため、せん断補強筋20内への主筋10の挿通の作業性を向上させることができる。主筋送りローラ61により主筋10の移動が補助されるため主筋送りの労力を省くことができる。
【0077】
次に、本発明の他の実施形態について説明する。なお、以下の実施形態については、上記実施形態と異なる構成だけを説明することとし、同様な構成部分には同一符号を付してその説明を省略する。
【0078】
<第2実施形態>
図14、
図15は、本発明の第2実施形態を示す。本実施形態では、上記第1実施形態とは異なりせん断補強筋を吊り下げずに配筋ラックに置いたままで主筋を配設している。
【0079】
図14に示す本実施形態の組立装置1Bでは、副架台50(第2架台)の主筋載置部52(主筋保持部)が配筋ラック30の下辺支持材32より下方に移動できるように、下辺支持材32に、主筋載置部52に対応する位置に切れ目32bが形成されている。
図14に示されない側辺支持材36にも主筋載置部52の通り抜けを許容する切れ目36b(図示しない)が形成されている。
また、図示しないが、組立装置1Bでは副架台50の昇降部53の下降を阻止する停止部51aが下辺支持材32より下方に設けられている。
【0080】
上記第1実施形態の組立装置1Aに設けられた主筋送りローラ61は、組立装置1Bでは、下方移動する主筋載置部52に載せた下端主筋13及び下側二段筋14との干渉を避けるために設けられていない。また、
図15に示すように下方支持材32,32は互いに隅角部を内側かつ上方に向けている。
【0081】
上記構成の組立装置1Bを用いた鉄筋かごCgの組立方法について、組立工程を示す
図15を参照して説明する。
図15(A)に示すように配筋ラック30にせん断補強筋20を整列させた後、
図15(B)に示すようにせん断補強筋20内に上端主筋11(第1主筋)を挿し通し主筋載置部42,52に載せる。
【0082】
次に、
図15(C)に示すように、せん断補強筋20の上辺部20aの内側まで主筋載置部42により上端主筋11を持ち上げ、所定位置に配設する。
図15(D)に示すように、上側二段筋12、下端主筋13及び下側二段筋14(第2主筋)をせん断補強筋20内に挿し通し主筋載置部52に載せる。
【0083】
その後、上側二段筋12を含む第2主筋をせん断補強筋20内の上側二段筋12の配設高さ位置まで主筋載置部52により持ち上げ、
図15(E)に示すように上側二段筋12をせん断補強筋20の側辺部20b,20cに配設する。
【0084】
続いて主筋載置部52を下降させ、せん断補強筋20内の下側二段筋14の配設高さ位置で下側二段筋14を側辺部20b,20cに配設する。さらに主筋載置部52をせん断補強筋20の下辺部20dより下方へ下降させることにより、下端主筋13を下辺部20dに載せ、所定位置に配設する。このようにして、鉄筋かごCgが組み立てられる。
【0085】
<第3実施形態>
図16は、本発明の第3実施形態を示す。本実施形態は、上記第2実施形態と同様にせん断補強筋を吊り下げずに配筋ラックに置いたままで主筋を配設するものであるが、第2実施形態とは異なり上側二段筋を主架台の主筋載置部に保持させて配設している。
【0086】
本実施形態では、第2実施形態と同様に組立装置1B(
図14参照)が用いられる。組立装置1Bを用いた本実施形態の鉄筋かごCgの組立方法について、組立工程を示す
図16を参照して説明する。
【0087】
図16(A)のせん断補強筋20の整列後、
図16(B)に示すようにせん断補強筋20内に上端主筋11(第1主筋)及び第2主筋の上側二段筋12を挿し通し、主架台40の主筋載置部42及び副架台50の主筋載置部52に載せる。
【0088】
次に、
図16(C)に示すように、せん断補強筋20の上辺部20aの内側まで主筋載置部42により上端主筋11及び上側二段筋12を持ち上げ、上端主筋11を所定位置に配設する。続いて主筋載置部42を下降させ、
図16(D)に示すように、上側二段筋12をせん断補強筋20内の配設高さ位置で側辺部20b,20cに配設する。したがって本実施形態では、主架台40が第1架台としてだけでなく第2架台としての機能の一部も果たしている。
【0089】
また、
図16(D)に示すように、下端主筋13及び下側二段筋14、すなわち残りの第2主筋をせん断補強筋20内に挿し通し主筋載置部52に載せる。その後、
図16(E)に示すように主筋載置部52を下降させ、せん断補強筋20内の下側二段筋14の配設高さ位置で下側二段筋14を側辺部20b,20cに配設する。さらに主筋載置部52をせん断補強筋20の下辺部20dより下方へ下降させることにより、下端主筋13を下辺部20dに載せ、所定位置に配設する。
【0090】
<第4実施形態>
図17、
図18は、本発明の第4実施形態を示す。本実施形態は、上記第2及び第3実施形態と同様にせん断補強筋を吊り下げずに配筋ラックに置いたままで第2主筋を配設するものであるが、第2、第3実施形態とは異なり本実施形態の組立装置は主架台のみで構成され副架台を有していない。
【0091】
図17に示された本実施形態の組立装置1Cの概略図では、4つの主架台40が示されている。主架台40の主筋載置部42は、ローラで形成されており、載置される主筋の移動を補助可能である。
【0092】
主筋載置部42が配筋ラック30の下辺支持材32より下方に移動できるように、下辺支持材32に主筋載置部42に対応する位置に切れ目32bが形成されている。
図17に示されない側辺支持材36にも主筋載置部42の通り抜けを許容する切れ目36b(図示しない)が形成されている。
また、図示しないが、組立装置1Cでは主架台40の昇降部43の下降を阻止する停止部41aが下辺支持材32より下方に設けられている。
【0093】
上記第1実施形態の組立装置1Aに設けられた主筋送りローラ61は、組立装置1Cでは、下方移動する主筋載置部42に載せた主筋との干渉を避けるために設けられていない。また、
図18に示すように下方支持材32,32は互いに隅角部を内側かつ上方に向けている。
【0094】
上記構成の組立装置1Cを用いた鉄筋かごCg’の組立方法について、組立工程を示す
図18を参照して説明する。尚、鉄筋かごCg’は、上端主筋11(第1主筋)及び下端主筋13(第2主筋)を含み、上側二段筋及び下側二段筋を有さない。
【0095】
図18(A)のせん断補強筋20の整列後、
図18(B)に示すようにせん断補強筋20内に上端主筋11及び下端主筋13を挿し通し、主架台40の主筋載置部42に載せる。
次に、
図18(C)に示すように、せん断補強筋20の上辺部20aの内側まで主筋載置部42により上端主筋11及び下端主筋13を持ち上げ、上端主筋11を所定位置に配設する。
【0096】
続いて、
図18(D)に示すように、主筋載置部42をせん断補強筋20の下辺部20dより下方へ下降させることにより、下端主筋13を下辺部20dに載せ、所定位置に配設する。このようにして、鉄筋かごCg’が組み立てられる。本実施形態では、主架台40が第1架台としてだけでなく第2架台としての機能も果たしている。
【0097】
本実施形態によれば、架台を主架台40のみで構成することにより、組立装置1Cの製造コストを低減することができる。
【0098】
尚、組立装置1Cでは、上記第1~第3の実施形態での組立てに係る鉄筋かごCgの組立ても可能である。その場合、せん断補強筋20内へ主筋の挿通時には、すべての主筋を挿し通し主筋載置部42に載せ、主筋載置部42の下降時には、上側二段筋12及び下側二段筋14の順に所定の配設高さ位置でせん断補強筋20の側辺部20b,20cに配設した後、下端主筋13を配設すればよい。
【0099】
<第5実施形態>
図19は、本発明の第5実施形態を示す。本実施形態は、上記第4実施形態とは異なり、主架台の主筋載置部を昇降させる代わりに配筋ラックを昇降させて、配筋ラックに並べ置かれたせん断補強筋内に、主筋載置部に載せた主筋を一定の高さ位置で配設している。
【0100】
本実施形態では、第4実施形態で用いられた組立装置1C(
図17)の配筋ラック30を昇降可能にした組立装置1C’が用いられる。組立装置1C’の配筋ラック30は、その近傍に配置された図示しないモータの回転運動が伝達機構(図示せず)を経て上下運動に変換されることにより駆動される。
【0101】
組立装置1C’を用いた鉄筋かごCg’の組立方法について、組立工程を示す
図19を参照して説明する。
図19(A)に示すように、配筋ラック30にせん断補強筋20の整列させた後、
図19(B)に示すように、せん断補強筋20内に上端主筋11及び下端主筋13を挿し通し、主架台40の主筋載置部42に載せる。
【0102】
次に、
図19(C)に示すように、主筋載置部42の高さ位置を一定に保ったまま、配筋ラック30を下降させ、せん断補強筋20の上辺部20aの内側を、主筋載置部42に載せた上端主筋11の高さ位置に合わせ、上端主筋11をせん断補強筋20内の所定位置に配設する。
【0103】
続いて、
図19(D)に示すように、配筋ラック30を上昇させ、せん断補強筋20の下辺部20dの内側を、主筋載置部42に載せた下端主筋13の高さ位置に合わせ、下端主筋13をせん断補強筋20内の所定位置に配設する。このようにして、鉄筋かごCg’が組み立てられる。第4実施形態と同様に、本実施形態でも、主架台40が第1架台としてだけでなく第2架台としての機能も果たしている。
【0104】
本実施形態によれば、せん断補強筋20が並べ置かれた配筋ラック30を昇降させることにより、主架台40の主筋載置部42の高さ位置を一定にして主筋載置部42に載せた主筋10をせん断補強筋20内の所定位置に配設することができる。
【0105】
<第6実施形態>
図20、
図21は、本発明の第6実施形態を示す。本実施形態では、上記第1実施形態とは異なり、上端主筋以外の主筋(第2主筋)をせん断補強筋内に配設するために載せる台(第2架台)としての機能を、副架台に代えて主筋送り台に持たせるものである。そのため、本実施形態の組立装置の架台は主架台のみで構成され副架台を有していない。
【0106】
図20に示された本実施形態の組立装置1Dの概略図では、4つの主架台40(第1架台)が示され、主架台40毎に主筋送り台60(第2架台)が設けられている。主筋送り台60の主筋送りローラ61は、配筋ラック30に整列させたせん断補強筋20における上側二段筋12の配設高さ位置に対応して高さが設定されている。また、
図21に示すように配筋ラック30の下方支持材32,32は、互いに隅角部を内側かつ上方に向けている。
【0107】
上記構成の組立装置1Dを用いた鉄筋かごCgの組立方法について、組立工程を示す
図21を参照して説明する。
【0108】
図21(A)のせん断補強筋20の整列後、
図21(B)に示すようにせん断補強筋20内に上端主筋11を挿し通し、主筋送り台60の主筋送りローラ61に載せる。
次に、
図21(C)に示すように、上端主筋11をせん断補強筋20の上辺部20aの内側まで主筋載置部42により持ち上げ所定位置に配設する。
【0109】
次に、
図21(D)に示すように、せん断補強筋20内に上側二段筋12、下側二段筋14及び下端主筋13を挿し通し、主筋送りローラ61に載せる。次に、主筋送りローラ61上の上側二段筋12をせん断補強筋20の側辺部20b,20cに配設する。
【0110】
続いて
図21(E)に示すように主筋載置部42を上昇させ、主筋載置部42上の上端主筋11にせん断補強筋20を吊り下げて、配筋ラック30から取り外す。せん断補強筋20の上昇により、主筋送りローラ61上の下側二段筋14がせん断補強筋20における下側二段筋14の配設高さ位置に到達したとき、下側二段筋14をせん断補強筋20の側辺部20b,20cに配設する。
【0111】
せん断補強筋20を更に上昇させることにより、主筋送りローラ61上の下端主筋13をせん断補強筋20の下辺部20dに載せ、所定位置に配設する。このようにして、鉄筋かごCgが組み立てられる。本実施形態では、主筋送りローラ61は、せん断補強筋20内に第2主筋を配設するための第2架台における主筋保持部としても機能している。
【0112】
<第7実施形態>
図22、
図23は、本発明の第7実施形態を示す。本実施形態では、上記第1~第6実施形態とは異なり、長手方向の中途部に段差を有する鉄筋かごが組み立てられる。
【0113】
鉄筋かごCgaは、
図23(C)に示すように、配筋ラック30の一端側から中央部にかけて並べ置かれるせん断補強筋20Aと他端側に並べ置かれるせん断補強筋20Bとを有しており、せん断補強筋20Bの寸法はせん断補強筋20Aより大きい。また、鉄筋かごCgaは、長手方向の中途部がクランク状に折り曲げられた上端主筋11A(折曲げ主筋、第1主筋)を有しており、上端主筋11Aの折曲げ部11Axは、せん断補強筋20Aとせん断補強筋20Bとの間に配置され鉄筋かごCgaの段差を形成している。
【0114】
鉄筋かごCgaの組み立てには、上記第2実施形態で用いた組立装置1B(
図14)を用いることができる。組立装置1Bを用いた鉄筋かごCgaの組立方法について、組立工程を示す
図22(A)~(C)及び
図23(A)~(C)を参照して説明する。
【0115】
図22(A)に示すように、配筋ラック30の一端側から中央部かけて及び他端側にそれぞれせん断補強筋20A,20Bを整列させた後、
図22(B)に示すように、せん断補強筋20A,20B内に上端主筋11Aを挿し通し、上端主筋11Aの一部を同じ高さ位置にある複数の主筋載置部42に架け渡すように載せる。
【0116】
次に、
図22(C)に示すように、上端主筋11Aの異なる高さの部分に対応する主筋載置部42を上昇移動させる。これにより、上端主筋11Aは主筋載置部42に安定した状態で載置される。続いて
図23(A)に示すように、上端主筋11Aを、せん断補強筋20A,20Bの上辺部20aの内側まで主筋載置部42により持ち上げ所定位置に配設する。
【0117】
図23(B)に示すように、せん断補強筋20A,20B内に下端主筋13を挿し通し、複数の主筋載置部52に架け渡すように載せる。
図23(C)に示すように、主筋載置部52をせん断補強筋20A,20Bの下辺部20dより下方に下降させることにより、下端主筋13を下辺部20dに載せ、所定位置に配設する。このようにして、鉄筋かごCgaが組み立てられる。
【0118】
本実施形態によれば、主筋載置部42は、上端主筋11Aの形状に対応して載置高さ位置を異ならせることにより上端主筋11Aを安定した状態で載せることができ、ひいては、段差を有する鉄筋かごCgaの組み立てが容易になっている。
【0119】
<第8実施形態>
図24は、本発明の第8実施形態を示す。本実施形態は、上記第7実施形態と同様に上端主筋が折り曲げられ段差が形成された鉄筋かごが組み立てられるものであるが、上端主筋の形状に対応して主筋載置部の載置高さ位置を変える時機の点で第7実施形態とは異なっている。
【0120】
本実施形態での鉄筋かごCgaの組み立てには、上記第2、第7実施形態で用いた組立装置1B(
図14)の配筋ラック30を昇降可能にした組立装置1B’が用いられる。
組立装置1B’を用いた鉄筋かごCgaの組立方法では、第7実施形態の
図22(B)のようにせん断補強筋20A,20B内に上端主筋11Aを挿し通した後、
図24(A)に示すように、主筋載置部42の載置高さ位置を一定に保ったまま配筋ラック30を下降させ、せん断補強筋20A,20Bの上辺部20aの内側を上端主筋11Aの高さ位置に合わせる。その後、
図24(B)に示すように、上端主筋11Aの異なる高さの部分に対応する主筋載置部42を上昇移動させ、上端主筋11Aを安定させている。
【0121】
<第9実施形態>
図25、
図26は、本発明の第9実施形態を示す。上記第7実施形態では、段差を有する鉄筋かごの上端主筋が折り曲げられているが、本実施形態では、下端主筋が折り曲げられている。
【0122】
鉄筋かごCgbは、
図26(C)に示すように、直線状に延びる上端主筋11と、長手方向の中途部がクランク状に折り曲げられた下端主筋13A(折曲げ主筋、第2主筋)を有している。下端主筋13Aの折曲げ部13Axは、寸法の小さいせん断補強筋20Aと寸法の大きいせん断補強筋20Bとの間に配置され、鉄筋かごCgbの段差を形成している。
【0123】
鉄筋かごCgbの組み立てには、第2、第7実施形態で用いた組立装置1B(
図14)を用いることができる。組立装置1Bを用いた鉄筋かごCgbの組立方法について、組立工程を示す
図25(A)~(D)及び
図26(A)~(C)を参照して説明する。
【0124】
図25(A)に示すように、配筋ラック30の一端側から中央部かけて及び他端側にそれぞれせん断補強筋20A,20Bを整列させた後、
図25(B)に示すように、せん断補強筋20A,20B内に上端主筋11を挿し通し複数の主筋載置部42に架け渡すように載せる。
【0125】
次に、
図25(C)に示すように、せん断補強筋20Aの上辺部20aの内側まで主筋載置部42により上端主筋11を持ち上げる。続いて
図25(D)に示すように、せん断補強筋20A,20B内に下端主筋13Aを挿し通し、同じ高さ位置にある複数の主筋載置部52のうちの一部に下端主筋13Aの一部を載せる。
【0126】
次に、
図26(A)に示すように、下端主筋13Aの異なる高さの部分に対応する主筋載置部52を上昇移動させる。これにより、下端主筋13Aは主筋載置部52に安定した状態で載置される。
【0127】
次に、
図26(B)に示すように、主筋載置部42を上昇移動させることにより、主筋載置部42上の上端主筋11にせん断補強筋20Aを吊り下げるとともに、上端主筋11をせん断補強筋20Bの上辺部20aの内側まで持ち上げる。その後、上端主筋11をせん断補強筋20A,20B内の所定位置に配設する。
【0128】
次に、
図26(C)に示すように、主筋載置部52をせん断補強筋20A,20Bの下辺部20dより下方へ下降させることにより、下端主筋13Aを下辺部20dに載せ、所定位置に配設する。このようにして、鉄筋かごCgbが組み立てられる。
【0129】
<第10実施形態>
図27は、本発明の第10実施形態を示す。本実施形態は、上記第9実施形態と同様に下端主筋が折り曲げられ段差が形成された鉄筋かごが組み立てられるものであるが、下端主筋の形状に対応して主筋載置部の載置高さ位置を変える時機の点で第9実施形態とは異なっている。
【0130】
本実施形態での鉄筋かごCgb(
図26参照)の組み立てには、上記第2、第7、第9実施形態で用いた組立装置1B(
図14)が用いられる。
組立装置1Bを用いた鉄筋かごCgbの組立方法では、第9実施形態の
図25(C)のように、せん断補強筋20A,20B内に挿し通された上端主筋11がせん断補強筋20Aの上辺部20aの内側まで持ち上げられる。
【0131】
その後、
図27に示すように、下端主筋13Aの挿し通しに先立って、下端主筋13Aの形状に対応して主筋載置部52の載置高さ位置を異ならせている。下端主筋13Aを挿し通して、載置高さ位置の異なる主筋載置部52に載置させた後は、第9実施形態(
図26(B),(C))と同様の手順で鉄筋かごCgbが組み立てられる。
【0132】
なお、本発明は、上記実施形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において各種の変形例を採用することができる。また、異なる実施形態にわたる構成要素を適宜組み合わせてもよい。
上記第1~第3、第6実施形態では、上端主筋と下端主筋との間の他の主筋として上側二段筋と下側二段筋を有する鉄筋かごについて説明したが、上記第4、第5実施形態のように他の主筋を有しなくてもよく、二段筋うちの一方のみを有してもよく、より多くの他の主筋を含んでもよい。
上記第4実施形態のように上端主筋と下端主筋との間に他の主筋を有しない場合等には、組立装置に第2架台を設けなくてもよい。その場合、上端主筋をせん断補強筋内に配設し結束した後、下端主筋をせん断補強筋内に挿し通し主筋送り台に載せ、第1架台によるせん断補強筋の吊り下げにより、下端主筋をせん断補強筋の下辺部に載せ配設してもよい。
上記第1、第6実施形態では、配筋ラック30の下辺支持材32と側辺支持材36は鉄筋かごの長手方向に切れ目なく延びているが、上記第2~第5実施形態のように切れ目を設けこの切れ目から主筋載置部42,52が側辺支持材36及び下辺支持材32の下方に移動できるようにしてもよい。この場合、停止部41a,51aは、下辺支持材32より下方に設けられる。
上記実施形態では、先組みされる対象を梁の鉄筋かごとしたが、柱の鉄筋かごであってもよい。
上記実施形態では、昇降駆動源としてモータにより主筋載置部又は配筋ラックを昇降させているが、油圧又は空圧シリンダにより昇降させてもよい。
【産業上の利用可能性】
【0133】
本発明は、鉄筋コンクリート構造物の柱や梁等の鉄筋かごを先組みするための組立方法及び組立装置に適用することができる。
【符号の説明】
【0134】
Cg,Cg’,Cga,Cgb 鉄筋かご
1A,1B,1B’,1C,1C’,1D 組立装置
2 足場
2a 板足場
2b 格子足場
3 主筋供給台
3a 仮置き部
3b,3e フレーム
3c,3f ローラ
3d 供給部
3g 脚部
4 ストッパースタンド
5 コの字形の治具
10 主筋
11 上端主筋(第1主筋)
11A 上端主筋(折曲げ主筋、第1主筋)
11Ax 折曲げ部
12 上側二段筋(第2主筋)
13 下端主筋(第2主筋)
13A 下端主筋(折曲げ主筋、第2主筋)
13Ax 折曲げ部
14 下側二段筋(第2主筋)
20 せん断補強筋
20a 上辺部
20b,20c 側辺部
20d 下辺部
30 配筋ラック
31 下辺支持部
32 下辺支持材
32a 係合溝(保持部)
32b 切れ目
33 水平基部
34 小支柱
34a 高さ調整手段
34b ブラケット
34U 小支柱ユニット
35 側辺支持部
36 側辺支持材
36a 係合溝(保持部)
36b 切れ目
37 柱部
38 ベース
38a 幅調整手段
40 主架台(第1架台、第2架台)
41 支柱部
41a 停止部
42 主筋載置部(主筋保持部)
43 昇降部
43a 載置部受部
44 モータ
45 伝達機構
50 副架台(第2架台)
51 支柱部
51a 停止部
52 主筋載置部(主筋保持部)
53 昇降部
53a 載置部受部
54 モータ
55 伝達機構
60 主筋送り台(第2架台)
61 主筋送りローラ(主筋保持部)
70 梁部材