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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022122277
(43)【公開日】2022-08-22
(54)【発明の名称】拒否された環境での通信
(51)【国際特許分類】
   H04W 76/14 20180101AFI20220815BHJP
   H04W 72/04 20090101ALI20220815BHJP
   H04W 24/04 20090101ALI20220815BHJP
   H04W 88/04 20090101ALI20220815BHJP
【FI】
H04W76/14
H04W72/04 132
H04W24/04
H04W88/04
【審査請求】未請求
【請求項の数】15
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022017593
(22)【出願日】2022-02-08
(31)【優先権主張番号】17/171,324
(32)【優先日】2021-02-09
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.BLUETOOTH
2.3GPP
(71)【出願人】
【識別番号】505347433
【氏名又は名称】ロックウェル・コリンズ・インコーポレーテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100086232
【弁理士】
【氏名又は名称】小林 博通
(74)【代理人】
【識別番号】100092613
【弁理士】
【氏名又は名称】富岡 潔
(72)【発明者】
【氏名】ジョン ヴィー.ソマーナ
(72)【発明者】
【氏名】リジー ポール
【テーマコード(参考)】
5K067
【Fターム(参考)】
5K067AA01
5K067EE02
5K067EE04
5K067EE10
5K067EE25
(57)【要約】
【課題】5G波形の使用可能性が向上したシステムを提供する。
【解決手段】5Gセルラーなどのセルラー通信は、携帯電話と基地局との間のプライマリリンクであり得る。そのようなセルラー通信は、高いリンクレートのために望ましくなり得る。セルラー通信が拒否されるとき、携帯電話と基地局との間の通信をブリッジするために戦術波形が使用され得る。戦術波形は、携帯電話に結合された戦術無線機間で送信され得る。戦術無線機は、携帯電話の特定用途向け集積回路(application-specific integrated circuit(ASIC))が変化しないよう維持できるように、携帯電話のアプリケーション層に結合されたアプリケーション層を含むことができる。
【選択図】図5
【特許請求の範囲】
【請求項1】
システムであって、
セルラー波形によって通信するように構成されたリモートユーザ機器(UE)と、
戦術波形によって通信するように構成されたリモート戦術無線機であって、前記リモートUEへ情報を送信し、前記リモートUEから前記情報を受信するための第1の接続性インターフェースによってリモートUEと結合した前記リモート戦術無線機と、
前記セルラー波形によって通信するように構成されたリレーUEと、
前記戦術波形によって通信するように構成されたリレー戦術無線機であって、前記リレー戦術無線機は、前記リレーUEへ前記情報を送信し、前記リレーUEから前記情報を受信するための第2の接続性インターフェースによって前記リレーUEと結合され、前記戦術波形によって前記リモート戦術無線機へ前記情報を送信し、前記リモート戦術無線機から前記情報を受信するように構成されている前記リレー戦術無線機と、を含むシステム。
【請求項2】
セルラー領域を含む基地局をさらに含み、前記リレーUEが、前記セルラー波形によって、前記基地局へ前記情報を送信し、前記基地局から前記情報を受信するように構成されており、前記リモートUEが、前記リモート戦術無線機、前記リレー戦術無線機、及び前記リレーUEによって前記基地局と双方向通信するように構成されている、請求項1に記載のシステム。
【請求項3】
前記セルラー波形による前記基地局との直接セルラー接続性が利用可能であるとき、かつ、前記セルラー波形による前記リモートUEと前記リレーUEとの間のデバイス間(D2D)接続性が利用不可能であるとき、前記リモートUEが、前記基地局と双方向通信するように構成されている、請求項2に記載のシステム。
【請求項4】
前記リモート戦術無線機が、第1のチャネル及び第2のチャネルのうち少なくとも1つを含むマルチチャンネル戦術無線機であり、前記第1のチャネルが、第1の周波数帯域で動作し、前記第2のチャネルが、第2の周波数帯域で動作する、請求項1に記載のシステム。
【請求項5】
前記リモート戦術無線機が、前記情報のロバスト性を向上するために、前記第1のチャネル及び前記第2のチャネルの前記情報を冗長的に送信及び受信することか、またはデータレートを向上するために前記第1のチャネル及び前記第2のチャネルの前記情報を非冗長的に送信及び受信することのうち少なくとも1つで構成されている、請求項4に記載のシステム。
【請求項6】
前記第1のチャネル及び前記第2のチャネルの前記情報が、前記リレー戦術無線機へ送信され、前記リレー戦術無線機から受信される、請求項5に記載のシステム。
【請求項7】
前記セルラー波形によって通信するように構成された追加のリレーUEと、
追加の戦術波形によって通信するように構成された追加のリレー戦術無線機であって、前記追加のリレーUEと結合した追加のリレー戦術無線機と、をさらに含み、
前記リモート戦術無線機が、前記第1のチャネルの前記リレー戦術無線機に送信し、前記第1のチャネルの前記リレー戦術無線機から受信するように構成され、前記リモート戦術無線機が、前記第2のチャネルの前記追加のリレー戦術無線機へ送信し、前記第2のチャネルの前記追加のリレー戦術無線機から受信するように構成されている、請求項5に記載のシステム。
【請求項8】
前記リモート戦術無線機及び前記リレー戦術無線機と通信するように構成された少なくとも1つの中間戦術無線機をさらに含む、請求項1に記載のシステム。
【請求項9】
前記第1の接続性インターフェース及び前記第2の接続性インターフェースが、WiFi、Bluetooth,NFC、イーサネット、USB接続のうち少なくとも1つを含む、請求項1に記載のシステム。
【請求項10】
前記リモート戦術無線機が、プロキシミティサービスアプリケーションを含み、それによって、前記リモート戦術無線機が、接続性メトリックに基づいて前記リレー戦術無線機及び前記リレーUEを選択する、請求項1に記載のシステム。
【請求項11】
前記第1の接続性インターフェースが、リモートコンピュータをさらに含み、前記リモートコンピュータが、プロキシミティサービスアプリケーションを含み、それによって、前記リモートコンピュータが、接続性メトリックに基づいて前記リレー戦術無線機及び前記リレーUEを選択する、請求項1に記載のシステム。
【請求項12】
情報を送信するための方法であって、
リモートユーザ機器(UE)によって、前記リモートUEと基地局との間の直接セルラー接続性をチェックすることと、
前記リモートUEと前記基地局との間の接続を確立することと、を含み、
前記接続が、
前記リモートUEのアプリケーション層とリモート戦術無線機のアプリケーション層との間のローカル接続を開始することと、
前記リモート戦術無線機の物理層とリレー戦術無線機の物理層との間のメッシュ接続を開始することと、
前記リレー戦術無線機のアプリケーション層とリレーUEとの間のローカル接続を開始することと、
前記リレーUEの物理層の前記基地局との間のセルラー接続を開始することと、によって確立されている、方法。
【請求項13】
前記接続が、リレー要請、リレー応答、直接接続要求、直接セキュリティモード命令、直接セキュリティモード完了、直接通信受け入れ、のうち少なくとも1つによってさらに確立されている、請求項12に記載の方法。
【請求項14】
前記リモートUEによって、前記リモートUEと前記リレーUEとの間のデバイス間(D2D)セルラー接続性をチェックすることをさらに含み、前記リモートUEと前記リレーUEとの間の直接的セルラー接続性が利用可能でないことを判定することで、前記D2Dセルラー接続性がチェックされ、前記リモートUEと前記リレーUEとの間の前記D2Dセルラー接続性が利用可能でないことを判定することで、前記リモートUEと前記基地局との間に確立された前記接続が、確立されている、請求項12に記載の方法。
【請求項15】
前記リモート戦術無線機のプロキシミティサービスアプリケーションによって、接続性メトリックに基づいて前記リレーUE及び前記リレー戦術無線機を選択することをさらに含む、請求項12に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、一般に、通信システム、より具体的には、拒否耐性のある通信に関する。
【背景技術】
【0002】
2015年には、Long-Term Evolution Advanced(LTE-A)リリース12が公開された。この公開の一環として、「デバイス間(D2D)」通信と呼ばれる機能がサポートされ、緊急時の公共安全オペレーションが可能になった。それ以降、この機能は進化し、今日では、5GでのV2X(Vehicle to Everything)通信をサポートするための直接デバイス間通信の基盤を形成している。このような5G通信は、サイバー脅威と5G規格によって提供されるすべてのセキュリティ機能が有効になっている場合、許容環境において使用可能である。外部のエンドツーエンド暗号化の使用とゼロトラストネットワークの組み込みは、許容環境で動作するのに十分であると考えられている。しかしながら、敵対しているシアターでは、近くのピアである敵が5G波形を拒否する機能を持っていることから、5G波形は制限された使用性を有する。
【0003】
従って、上述の欠点を解決するデバイス、システム、及び方法を提供することは有利となるであろう。
【発明の概要】
【0004】
本開示の1つ以上の実施形態によるシステムが開示されている。一実施形態では、本システムは、セルラー波形によって通信するように構成されたリモートユーザ機器(UE)を含む。別の実施形態では、本システムは、戦術波形によって通信するように構成されたリモート戦術無線機を含み、リモート戦術無線機は、リモートUEとの間で情報を送受信するための第1の接続性インターフェースによってリモートUEと結合されている。別の実施形態では、本システムは、セルラー波形によって通信するように構成されたリレーUEを含む。別の実施形態では、本システムは、戦術波形によって通信するように構成されたリレー戦術無線機を含み、リレー戦術無線機は、リレーUEとの間で情報を送受信するための第2の接続性インターフェースによってリレーUEと結合されている。別の実施形態では、リレー戦術無線機は、戦術波形によってリモート戦術無線機との間で情報を送受信するように構成される。
【0005】
本開示の1つ以上の実施形態に従って、情報を送信する方法が開示される。本方法により、リモートUEと基地局との間の接続が確立され得る。一実施形態では、本方法は、リモートユーザ機器(UE)によって、リモートUEと基地局との間の直接セルラー接続性をチェックすることを含む。別の実施形態では、本方法は、リモートUEと基地局との間の直接セルラー接続性が利用可能でないと判定すると、リモートUEによって、リモートUEとリレーUEとの間のデバイス間(D2D)セルラー接続性をチェックすることを含む。別の実施形態では、本方法は、リモートUEとリレーUEとの間のD2Dセルラー接続性が利用可能でないと判定すると、リモートUEと基地局との間の接続を確立することを含む。別の実施形態では、接続は、リモートUEのアプリケーション層とリモート戦術無線機のアプリケーション層との間のローカル接続を開始することによって確立される。別の実施形態では、接続は、リモート戦術無線機の物理層とリレー戦術無線機の物理層との間のメッシュ接続を開始することによって確立される。別の実施形態では、接続は、リレー戦術無線機のアプリケーション層とリレーUEとの間のローカル接続を開始することによって確立される。別の実施形態では、接続は、リレーUEの物理層と基地局との間のセルラー接続を開始することによって確立される。
【0006】
本明細書に開示される概念の実装は、その以下の詳細な説明を考慮すると、よりよく理解され得る。そのような説明は、含まれた図面を参照して行われ、それら図面は必ずしも原寸に比例しておらず、一部の特徴が誇張され得、一部の特徴が省略され得、または明確化のために概略的に表され得る。図面中の同様の参照番号は、同じまたは類似の要素、特徴、または機能を表し、参照することができる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
図1A】本開示の1つ以上の実施形態によるプロキシミティサービス通信を示す。
図1B】本開示の1つ以上の実施形態によるプロトコルスタックを示す。
図2】A~Cは、本開示の1つ以上の実施形態による、プロキシミティサービス通信を示す。
図3】本開示の1つ以上の実施形態による非常に敵対したシアターを示す。
図4】本開示の1つ以上の実施形態による敵対したシアターを示す。
図5】本開示の1つ以上の実施形態によるシステムを示す。
図6】本開示の1つ以上の実施形態によるシステムを示す。
図7】本開示の1つ以上の実施形態によるシステムを示す。
図8】本開示の1つ以上の実施形態によるシステムを示す。
図9】本開示の1つ以上の実施形態によるシステムを示す。
図10】本開示の1つ以上の実施形態によるシステムを示す。
図11】本開示の1つ以上の実施形態による方法のシーケンス図を示す。
図12】本開示の1つ以上の実施形態によるシステムを示す。
【発明を実施するための形態】
【0008】
本開示の1つ以上の実施形態を詳細に説明する前に、実施形態は、以下の説明に記載され、図面に示されている構成要素またはステップまたは方法論の構成及び配置の詳細への適用に限定されないことを理解されたい。以下の実施形態の詳細な説明では、本開示のより完全な理解を提供するために、多数の特定の詳細が示され得る。しかしながら、本明細書に開示される実施形態は、これらの特定の詳細のいくつかを伴わずに実施され得ることが、本開示の利益を有する当業者には明らかであろう。他の事例では、本開示を不必要に複雑にすることを回避するために、周知の特徴は詳細に説明しないことがある。
【0009】
本明細書で使用される場合、参照番号に続く文字は、同じ参照番号(例えば、1、1a、1b)を有する前述の要素または特徴と類似し得るが必ずしも同一ではない可能性がある特徴または要素の実施形態を参照することを意図している。このような省略表記は、便宜上の目的でのみ使用されており、特に明記されていない限り、開示を制限するものと解釈されるべきではない。
【0010】
さらに、反対するものとして明示的に述べられていない限り、「または」は、排他的論理和ではなく、包括的論理和を指す。例えば、条件AまたはBは、次のいずれか1つによって満たされ、それらは、Aが真(または存在する)及びBが偽(または存在しない)、Aが偽(または存在しない)及びBが真(または存在する)、及びAとBの両方が真(または存在する)である。
【0011】
さらに、「a」または「an」の使用は、本明細書に開示される実施形態の要素及び構成要素を説明するために使用され得る。このことは単に便宜上行われるものであり、「a」と「an」は、「1つの」または「少なくとも1つの」を含むことを意図しており、特に意味がない限り、単数形には複数形も含まれます。
【0012】
最後に、本明細書で使用される場合、「一実施形態」または「いくつかの実施形態」への言及は、実施形態に関連して説明される特定の要素、特徴、構造、または特性が、本明細書に開示される少なくとも1つの実施形態に含まれることを意味する。本明細書の様々な場所における「いくつかの実施形態において」という句の出現は、必ずしもすべてが同じ実施形態を指すとは限らず、実施形態は、本明細書に明示的に説明されたか、もしくは本明細書に本質的に存在する1つ以上の特徴、または2つ以上のそのような特徴の任意の組み合わせ、もしくはサブコンビネーションを、必ずしも明示的に説明されていないか、または本開示に本質的に存在し得る他の特徴のいずれかを伴って含み得る。
【0013】
ここで、添付の図面に示されている開示された主題を詳細に参照する。
【0014】
セルラー通信の波形はロバスト性が低いために、セルラー通信は、軍隊によって採用される、主の、予備の、不測事態の、緊急事態の(Primary, Alternate, Contingent, Emergency、PACE)方針の最終的代替策として使用される。本開示は、プライマリリンクとして5Gセルラーの使用を可能にし、セルラーノードがサービス不能の対象となるときに通信をブリッジするための戦術波形にフォールバックすることができる。セルラー通信をプライマリリンクとして使用することは、戦術波形よりもスペクトル効率の高い方法ではるかに高いスループットを維持できるため、望ましいことである。戦術波形は代替的選択肢になることができ、5Gが拒否された場合にのみデータ転送に使用される。
【0015】
ユーザ機器(UE)は、基地局とメッセージを通信(例えば、送信及び/または受信)することができる。UEは、限定するものではないが、携帯電話またはセルラーネットワーク接続用に装備された任意のデバイスなど、基地局と通信するための任意の適切なデバイスを含み得る。基地局は、一般にeNBと呼ばれる、進化地上無線アクセスネットワーク(Evolved-Terrestrial Radio Access Network,E-UTRAN)ノードB局を含み得る。基地局はまた、一般にgNBと呼ばれる3GPP 5G次世代ノードB基地局を含み得る。UEは、1つ以上のエアインターフェース(例えば、アクセスモード)によって基地局と通信することができる。エアインターフェースは、物理層とデータリンク層の両方を含み得る。例えば、エアインターフェースには、一般にUuインターフェースまたはUuと呼ばれるLTE/LTE-Aモードを含み得る。基地局(例えば、eNBまたはgNB)は、次いでネットワークとメッセージを通信(例えば、送信及び/または受信)することができる。ネットワークは、Evolved Packet Core(EPC)などの適切な3GPPネットワークアーキテクチャを含み得るが、これに限定されない。基地局は、限定されるものでないが、S1インターフェースなどの任意の適切なインターフェースによってネットワークと通信することができる。
【0016】
図1A図1Bは、リモートUEとリレーUEとの間でリレーする従来技術のサイドリンク近接サービス(ProSe)を示している。
【0017】
リモートUE102は、デバイス間(D2D)通信103によってリレーUE104とメッセージを通信することができる。D2D通信は、PC5インターフェースを含み得る。D2D通信でサポートされるサービスは、プロキシミティサービス(Proximity Service、ProSe)として知られている。UE間のD2D通信はまた、サイドリンク通信として知られている。リリース12のD2D規格は、プロキシミティサービスをサポートするために必要なD2D検出、ネットワーク同期、リソース管理、及びモビリティ管理プロトコルをサポートする。D2D over LTEは、UEが互いの範囲内にあり、セルラー帯域が妨害されていない場合に利用可能である。
【0018】
リレーUE104は、次いでUuインターフェース105によって基地局106とメッセージを通信することができる。従って、リモートUE102は、リレーUE104を介して情報を中継することによって、基地局106と通信することができる。さらに、リレーUE104は、プロキシミティサービス(ProSe)サーバ108と通信することができる。リレーUE104は、限定されるものでないが、PC3インターフェース107などの任意の適切なインターフェースによってProSeサーバ108と通信することができる。図示するように、PC3インターフェース107は、セルラー基地局106で同じ場所に配置されているProSeサーバ108と通信するためのセルラーインターフェース仕様であるが、これは限定することを意図するものではない。PC3インターフェース107は、基地局106がProSeサーバ108にルーティングされて、Uuインターフェース105を介して中継され得る。
【0019】
ここで図1Bを参照すると、UEのためのプロトコルスタック(例えば、リモートUE102及び/またはリレーUE104)は、1つ以上のスタック層を含み得る。1つ以上のスタック層は、以下の層を含み得、それらは、プロキシミティサービス(ProSe)アプリケーション層、ネットワーク層(IP)、パケットデータコンバージェンス制御(PDCP)層、無線リソース制御(RRC)層、無線リンク制御(RLC)層、媒体アクセス(MAC)層、及び物理層(LTE-PHY)である。リリース12のD2D通信は、UE間の通信にLTEアップリンク物理層を使用することができる。
【0020】
図2A図2Cは、従来技術のプロキシミティサービス(ProSe)通信のシナリオを示している。
【0021】
D2D通信は、カバレッジ内(図2A)、部分カバレッジ(図2B)、及びカバレッジ外(図2C)の3つのユースケースをサポートする。Rohde&Schwarzによる「Device to Device Communication in LTE」が、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。
【0022】
ここで図2Aを参照すると、UE206a及びUE208aは各々が、基地局204のセルラーカバレッジ領域202内にあり得る。これに関して、UE206a及びUE208aの両方は、基地局204と通信することができる(例えば、Uuインターフェースによって、図1Aを参照されたい)。さらに、UE206aは、D2D通信210aによってUE208aと通信することができる。
【0023】
ここで図2Bを参照すると、UE206bは、基地局204のセルラーカバレッジ領域202内にあり得る。これに関して、UE206bは、基地局204と通信することができる(例えば、Uuインターフェースによって、図1Aを参照されたい)。UE208bは、基地局204のセルラーカバレッジ領域202の外側にあり得る。これに関して、UE208bは、基地局204と直接通信することはできない。しかしながら、UE208bは、D2D通信210bによってUE206bと通信することができる。UE206bは、次いでUE208bから基地局204に情報を中継することができる。
【0024】
ここで図2Cを参照すると、UE208c及びUE208cは、基地局204のセルラーカバレッジ領域202の外側にあり得る。これに関して、UE206cとUE208cは、基地局204と通信することができない。しかしながら、UE206cは、D2D通信210cによってUE208cと通信することができる。
【0025】
図3は、本開示の1つ以上の実施形態によるシアター300を示している。
【0026】
実施形態では、シアター300は非常に敵対し得る。非常に敵対したシアターでは、敵の拒否302の領域は、基地局204のカバレッジ領域202を完全に包含する。カバレッジ領域202が敵の拒否302によって完全に包含される場合、すべてのセルラー通信(例えば、4G/5G)が拒否され得る。これに関して、リモートUE206と基地局204との間の通信(例えば、Uuインターフェースによる)は拒否され得る。さらに、リモートUE206とリレーUE208との間のD2D通信210は拒否され得る。従って、D2D通信210は、リレーUE208がリモートUE206の通信を基地局204に中継することを可能にしない。
【0027】
図4は、本開示の1つ以上の実施形態によるシアター400を示している。
【0028】
実施形態では、シアター400は敵対し得る。敵対するシアターでは、敵が拒否する領域402は、基地局204のカバレッジ領域202の一部のみを拒否する。カバレッジ領域202と敵が拒否する領域402が重なる場合、セルラー通信は拒否され得る。従って、敵がノードのサブセットへのアクセスを拒否している場合、それらのノードは、セルラー規格(LTE-Aリリース12以降)によって提供されるD2D機能を使用して他のセルラーノードと通信することができない。
【0029】
ここで、図5図12を参照すると、敵対する環境で5Gを使用できるようにするシステムと方法が提示されている。ネットワーク内のセルラーノード(例えば、UE)は、敵対する領域で動作できる戦術無線機と対にすることができる。戦術無線機は、基地局との壊れた、または拒否されたセルラー接続を修復するための戦術メッシュアドホックネットワーク波形によって他の戦術無線機と通信するように構成され得る。
【0030】
戦術無線機及び戦術波形は、一般に、Fredrik Maxen2011による「A Comparative Analysis of Network Approaches For Tactical Wireless Communications, Validated By Joint Communication Simulation System (JCSS) Simulations: A Swedish Perspective」、及び「Techniques for Tactical Radio Operations」 Army Techniques Publication (ATP) 6-02.53において説明されており、これらは両方とも、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。
【0031】
図5は、本開示の1つ以上の実施形態によるシステム500を示している。
【0032】
実施形態では、システム500は、リモートUE502、リモート戦術無線機504、リレー戦術無線機506、及びリレーUE508を含む。
【0033】
リモートUE502及びリレーUE508は、基地局(例えば、基地局204)とメッセージを通信する(例えば、送信及び/または受信する)ように構成され得る。リモートUE502及びリレーUE508は、限定するものでないが、携帯電話またはセルラーネットワーク接続用に装備された任意のデバイスなど、基地局と通信するための任意の適切なデバイスを含むことができる。UE502、508は、1つ以上のエアインターフェースによって基地局と通信することができる。エアインターフェースは、物理層とデータリンク層の両方を含み得る。例えば、エアインターフェースは、一般にUuインターフェースまたはUuと呼ばれる広帯域LTE/LTE-Aモードを含み得る。リモートUE502は、基地局と直接通信することが防止されることがあり、同様に、リレーUE508とのD2Dサイドリンクを形成することが拒否されることがある(例えば、リモートUEは、敵の拒否302または敵の拒否402、リモートに配置され、リモートUEは、セルラーカバレッジ領域202の外に配置されるか、または基地局204は、動的攻撃によって破壊されることがある)。任意選択で、リレーUE508がUuインターフェースによって基地局との間でメッセージを送受信し得るように、リレーUE508は拒否され得ない。
【0034】
実施形態では、リモートUE502及びリモート戦術無線機504は、第1の接続性インターフェース503によって結合され得る。同様に、リレー戦術無線機506及びリレーUE508は、第2の接続性インターフェース507によって結合され得る。例えば、第1の接続性インターフェース503及び/または第2の接続性インターフェース507は、PC5インターフェースを含み得る。PC5インターフェースは、WiFi、Bluetooth、NFC、イーサネット、またはUSB接続のうち1つ以上を介して転送され得る。UEのタイプ(例えば、リモートUE502、リレーUE508)及び戦術無線機のタイプ(例えば、リモート戦術無線機504、リレー戦術無線機506)に応じて、アダプタ(図示されていない)が、PC5インターフェースの転送に必要とされ得る。例えば、戦術無線機にAN/PRC-162戦術無線機が含まれている場合、アダプターは、WiFi、Bluetooth、NFC、またはイーサネット接続に必要となり得るが、USB接続には必要となり得ない。
【0035】
実施形態では、リモート戦術無線機504及びリレー戦術無線機506は、メッシュ波形505(本明細書では戦術波形とも呼ばれる)によって通信(例えば、送信及び受信)するように構成され得る。戦術無線機504、506間のブリッジング範囲は、メッシュ波形505のリンクカバレッジ範囲に依存し得る。理解され得るように、戦術無線機は、メッシュ波形505によって通信を送受信するための任意の適切なトランシーバ(図示されていない)を含み得る。
【0036】
メッシュ波形505は、妨害対策であり、戦術的に敵対する環境で動作することができる1つ以上の戦術無線アドホックネットワーク(MANET)波形を含み得る。1つ以上のPC5メッセージをリモート戦術無線機504とリレー戦術無線機506との間で転送するために、1つ以上のMANET波形が使用され得る。1つ以上のMANET波形は、1つ以上の周波数帯域を含み得る。同様に、MANET波形はマルチバンド周波数帯域を含み得る。システム500が、第1のチャネル内の第1のMANET波形及び第2のチャネル内の第2の戦術波形で構成される場合、第1のMANETは、第2のMANETと比較して異なるロバスト性を有し得る。さらに、第1のMANETは、第2のMANETと比較して、異なるデータレート及び/またはネットワークスループットをサポートし得る。MANET波形のいずれか1つを使用して、リモートUE502とリレーUE508との間でPC5メッセージを転送することができる。
【0037】
実施形態では、リレーUE508は、基地局(例えば、eNB/gNB)と通信するように構成され得る。これに関して、リレーUE508は、リモートUE502と基地局との間の間接通信を確立され得るように、リモートUE502用のリレーUEとして機能することができる。例えば、リレーUE508は、Uuインターフェースによって基地局と通信するように構成され得る。
【0038】
実施形態では、リモート戦術無線機504及びリレー戦術無線機506は、脅威認識ネットワークモデルを生成するように構成される。脅威認識ネットワーキングモデルは、脅威に対抗するためにリレーUE508を選択することができる(例えば、リモートUE502がUuインターフェースによって通信を拒否される場合)。同様に、脅威認識ネットワークモデルは、脅威に対抗するために1つ以上の戦術無線機を選択することができる。脅威認識ネットワーキングモデルは、本開示の1つ以上の実施形態に従って、システム500のネットワークトポロジを生成することができる。
【0039】
システム500は、リモートUE502、リレーUE508、リモート戦術無線機504、及びリレー戦術無線機506に限定されるべきではない。例えば、システム500は、複数のリレー戦術無線機を含むことができ、そのようなリレー戦術無線機は、リレーUEとそれぞれ結合される(例えば、図10を参照)。別の例として、システム500は、リレー戦術無線機504とリモート戦術無線機502との間に配置された1つ以上の中間戦術無線機を含むことができる(例えば、図8を参照)。従って、接続は、本明細書でさらに説明されるように、様々なネットワークトポロジで確立され得る。リモート戦術無線機504及びリレー戦術無線機506は、限定するものでないが、マンパック、携帯無線機、車両用無線機、または空中無線機などの任意の戦術無線機を含み得る。理解され得るように、単一チャネル、2チャネル、マルチチャネルの戦術無線機の任意の組み合わせを使用して、ミッション固有のネットワークトポロジを作成できる。
【0040】
図6は、1つ以上の実施形態によるシステム500aを示している。
【0041】
システム500aは、システム500と同一であり得るが、以下を追加している。
【0042】
実施形態では、リモート戦術無線機504は、リモートUE502のプロトコルスタックを調整することなく、リモートUE502と通信するように構成され得る。これに関して、リモートUE502のアプリケーション層は、リモート戦術無線機504のIPリレー層と通信することができる。第1の接続性インターフェース503を介してリモート戦術無線機504との間で送信される任意のメッセージは、リモートUE502のアプリケーション層との間で送信され得る。同様に、リレー戦術無線機506は、リレーUE508のプロトコルスタックを調整することなく、リレーUE508と通信するように構成され得る。
【0043】
本明細書で前述したように、UEは、以下のプロトコル層を含み得、それらは、プロキシミティサービス(ProSe)アプリケーション層、ネットワーク層(IP)、パケットデータコンバージェンス制御(PDCP)層、無線リソース制御(RRC)層、無線リンク制御(RLC)層、媒体アクセス(MAC)層、及び物理層(LTE-PHY)である。リモートUE502及びリレーUE508は、前述のプロトコル層のうちの1つ以上を含み得る。さらに、リモートUE502及びリレーUE508は、以下の層のうちの1つ以上を含み得、それらはUSB-プロトコル層、USBリンク層、及びUSB物理層である。例えば、リモートUE502及びリレーUE508は、限定されるものでないが、USB1.1、2.0、3.0、または3.1などの任意のUSB規格で構成され得る。USBプロトコル層は、データをネットワーク層(IP)から受信、及び/またはUSBリンク層に送信するように構成できる。同様に、USB-リンク層は、データをUSB-物理層から受信、及び/またはUSB-物理層に送信するように構成できる。同様に、USB物理層は、接続性インターフェース(例えば、第1の接続性インターフェース503または第2の接続性インターフェース507)を介して、USB-リンク層からデータを受信及び/または送信するように構成されることができる。
【0044】
リモート戦術無線機504及びリレー戦術無線506はまた、以下のプロトコル層のうちの1つ以上を含み得、それらは、プロキシミティサービス(ProSe)アプリケーション層、インターネットプロトコル(IP)リレー層、USBプロトコル層、USB-リンク層、USB-物理層、メッシュ-層1、メッシュ-層2、及び/またはメッシュ-層3である。
【0045】
リモート戦術無線機504のProSeアプリケーション層は、ネットワーク内の複数の戦術無線ノードのメッシュネットワーク接続性状態を追跡することができ、複数の戦術無線機に接続されたUEのセルラー接続性状態を追跡することができる。メッシュネットワーク接続とセルラー接続性強度の組み合わせを使用して、接続性メトリックを作成する。リレーUE508と結合されたリレー戦術無線機506は、接続性メトリックに基づいて、複数の戦術無線機から選択され得る。例えば、リレー戦術無線機506及びリレーUE508は、リレーUE508が基地局(例えば、基地局204)との直接セルラー接続性を有する場合に選択され得る。
【0046】
例えば、リモートUE502は、リモートUE502のアプリケーション層とPC5メッセージを転送するためのリモート戦術無線機504との間でローカルUSB接続を開始してPC5メッセージを転送することができる。ローカルUSB接続は、リモートUE502のUSB物理層とリモート戦術無線機504との間の第1の接続性インターフェース503によるものであり得る。これに関して、USB物理層は、接続性インターフェース503を介してUSBプロトコル層へのデータを受信及び/または送信するように構成され得る。USBプロトコル層は、データをUSB物理層から受信、及び/またはUSBプロトコル層へ送信するように構成することができる。同様に、USBプロトコル層は、データをUSBリンク層から受信、及び/またはIPリレー層へ送信するように構成することができる。
【0047】
リモート戦術無線機504は、次いで接続性メトリックに基づいて、リレー戦術無線機506とリレーUE508を選択することができる。接続性メトリックは、リレー戦術無線機506及びリレーUE508が基地局204との最高の接続性を有することを示し得る。例えば、接続性メトリックは、リモート戦術無線機504のProSeアプリケーション層によって判定され得る。リモート戦術無線機504は、次いでメッシュ波形505によって、PC5メッセージをリレー戦術無線機506と通信することができる。
【0048】
リモート戦術無線機504からの通信に応答して、リレー戦術無線機506は、リレーUE508とのローカル接続を開始することができる。例えば、リレー戦術無線機506は、PC5メッセージを通信するために、リレー戦術無線機506のアプリケーション層とリレーUE508との間のUSB接続を開始することができる。USB接続は、リレーUE508のUSB物理層とリレー戦術無線機506との間の第2の接続性インターフェース507によるものであり得る。これに関して、USB物理層は、接続性インターフェース507を介してUSBプロトコル層へのデータを受信及び/または送信するように構成され得る。USBプロトコル層は、データをUSB物理層から受信、及び/またはUSBプロトコル層へ送信するように構成することができる。同様に、USBプロトコル層は、データをUSBリンク層から受信、及び/またはIPリレー層へ送信するように構成することができる。
【0049】
次に、リレーUE508のLTE物理層は、Uuインターフェース(例えば、Uuインターフェース105)によって基地局(例えば、基地局204)との通信を送信及び/または受信するように構成され得る。これに関して、リモート戦術無線機504、リレー戦術無線機506、及びリレーUE508は、基地局とリモートUE502との間のブリッジまたはリレーとして機能することができる。従って、リモートUE502は、リモート戦術無線機504、リレー戦術無線機506、及びリレーUE508によって、基地局204との双方向通信を開始することができる。
【0050】
リモートUE502、リモート戦術無線機504、リレー戦術無線機506、及びリレーUE508は、1つ以上のUSB層を含むものとして説明することができるが、これは限定することを意図していない。これに関して、リモートUE502、リモート戦術無線機504、リレー戦術無線機506、及びリレーUE508は、WiFi、Bluetooth、NFC、イーサネット、またはUSB接続に適した1つ以上の層(例えば、第1の接続性インターフェース503または第2の接続性インターフェース507)を含み得る。
【0051】
図7図10を広く参照すると、システム500は、1つ以上のネットワークトポロジを参照して説明されている。
【0052】
前述のように、システム500は、複数のUE及び複数の戦術無線機を含むネットワークトポロジを含み得る。実施形態では、リモート戦術無線機504は、接続性メトリックに基づいてリレー戦術無線機506を選択するように構成される。接続性メトリックは、1つ以上のUE(例えば、リレーUE508、リレーUE1004、リレーUE1008)のセルラー接続性状態を含み得る。接続性メトリックはまた、様々な戦術無線機(例えば、リモート戦術無線機504、リレー戦術無線機506、中間戦術無線機802、リレー戦術無線機1002、リレー戦術無線機1006)のメッシュ波形ステータスを含み得る。
【0053】
ここで図7を参照すると、システム500は、本開示の1つ以上の実施形態に従って説明される。
【0054】
敵が拒否する領域402のために、リモートUE502は、基地局204とのUuインターフェースを形成することが防止され得、同様に、リレーUE508とのD2Dサイドリンクを形成することが防止され得る。しかしながら、リモートUE502は、リレーUE508との接続を確立でき、続いて、第1の接続性インターフェース503、リモート戦術無線機504、メッシュ波形505、リレー戦術無線機506、及び第2の接続性インターフェース507によって基地局204との接続を確立できる。従って、リモートUE502と基地局204との間の間接通信が確立され得る。
【0055】
実施形態では、リモート戦術無線機504は、(例えば、接続性メトリックに基づいてProSeアプリケーション層によって)リレー戦術無線機506及びリレーUE508を選択することができる。
【0056】
図8は、本開示の1つ以上の実施形態による、システム500の例示的なネットワークトポロジを示している。
【0057】
実施形態では、システム500は、少なくとも1つの中間戦術無線機802をさらに含む。リモートUE502は、リモート戦術無線機504、少なくとも1つの中間戦術無線機802、及びリレー戦術無線機506によって、通信をリレーUE508(そして続いて基地局204)にルーティングすることができる。少なくとも1つの中間戦術無線機802は、リモート戦術無線機によって(例えば、接続性メトリックに基づいてProSeアプリケーション層によって)自動的に選択され得る。少なくとも1つの中間戦術無線機802は、1つ以上の中間戦術波形803によって、リモート戦術無線機504とリレー戦術無線機506との間の通信をルーティングすることができる。
【0058】
ここで、図9図10を参照すると、本開示の1つ以上の実施形態によるマルチチャネル戦術接続を含むシステム500の実装が開示されている。
【0059】
実施形態では、システム500の戦術無線機(例えば、リモート戦術無線機504、リレー戦術無線機506、リレー戦術無線機1002、リレー戦術無線機1004)は、それぞれが戦術波形をホストするように構成された2つ以上のチャネルを含み得る。例えば、リモート戦術無線機504は、少なくとも第1のチャネル902及び第2のチャネル904を含むマルチチャネル戦術無線機を含み得る。例えば、リモート戦術無線機504及び/またはリレー戦術無線機506は、2チャネルを含むAN/PRC-162戦術無線機を含み得る。
【0060】
各チャネル902、904は、冗長性を改善するか、または信号のデータ伝送速度を改善するかにいずれかのために、波形を同時にホストすることができる。異なるチャネルで同じ通信を送信することにより、冗長な接続性を確立できる。改善されたデータレート接続はまた、第2のチャネル904上のデータの第2のパケットと共に第1のチャネル902上のデータの第1のパケットを送信することによって確立され得、データの第1のパケットとデータの第2のパケットは(例えば、逆多重化及び/または多重分離化によって)異なっている。
【0061】
理解され得るように、戦術無線機は、任意の適切なマルチチャネル無線機を含み得る。例えば、戦術無線機には、AN/PRC-162マンパックが含まれ得るが、これに限定されない。AN/PRC-162マンパックは、2つの同時アンチジャミング波形(各チャネルに1つの波形)をホストすることが可能な2チャネルのソフトウェア無線(SDR)である。
【0062】
ここで図9を参照すると、本開示の1つ以上の実施形態に従って、システム500が説明されている。
【0063】
実施形態では、第1のチャネル902及び第2のチャネル904は、リレー送信無線機506に送信され、リレー送信無線機506から受信され得る。例えば、リモート戦術無線機504は、情報のロバスト性を改善するために、第1のチャネル902及び第2のチャネル904で情報を冗長に送受信するように構成され得る。別の例として、第1のチャネル902の情報は、第2のチャネル904の情報とは異なり得る。これに関して、ロバスト性を犠牲にして、データレートを改善することができる。
【0064】
ここで図10を参照すると、本開示の1つ以上の実施形態に従って、システム500が説明されている。
【0065】
実施形態では、リモートUE502は、第1のリレーUE1002(例えば、チャネル902による)と第2のリレーUE1004(例えば、チャネル904による)との接続を確立する。第1のリレーUE1002と第2のリレーUE1004は、次いで(例えば、Uuインターフェース105によって)基地局204と通信することができる。例えば、情報のロバスト性を改善するために、チャネル902、904によって同じ情報を有する波形が送信され得る。他の実施形態では、チャネル902、904は、データ転送レートを改善するために、異なるデータを送信することができる。
【0066】
ここで図11を参照すると、本開示の1つ以上の実施形態による方法1100が開示されている。システム500の文脈において本明細書で前述した実施形態及び実現技術は、方法1100に拡張すると解釈されるべきである。しかしながら、方法1100は、システム500に限定されないことがさらに認識される。
【0067】
ステップ1110において、リモートUE(例えば、リモートUE502)は、基地局(例えば、基地局204)との直接セルラー接続性をチェックする。直接接続が利用可能な場合、通信は、基地局との直接的にセルラー接続性(例えば、Uuインターフェース105)によって行われる。リモートUEから基地局への接続は、敵の妨害機によって発生するノイズフロアの量と基地局までの距離に依存するため、可能である場合と不可能な場合がある。
【0068】
ステップ1120において、基地局との直接接続性が利用できない場合、リモートUEは、リレーUE(例えば、リレーUE506)とのデバイス間(D2D)セルラー接続をチェックする。リモートUEは、P5セルラーインターフェース仕様(例えば、D2D接続性)を備えたLTEを介した標準のProSeサービスによるD2D接続性をチェックすることができる。
【0069】
ステップ1130において、D2Dセルラー接続性が、リモートUEとリレーUEとの間で利用可能でない場合、接続は、リモート戦術無線機(例えば、リモート戦術無線機504)及びリレー戦術無線機(例えば、リレー戦術無線機506、リレー戦術無線機1002、リレー戦術無線機1006)によってリモートUEとリレーUEとの間で確立される。接続性により、リモートUEは、基地局に間接的に接続され得る。間接的接続性は、(例えば、第1の接続性インターフェース503による)リモートUEのアプリケーション層とリモート戦術無線機のアプリケーション層との間のローカル接続と、(例えば、メッシュ波形505による)リモート戦術無線機の物理層とリレー戦術無線機の物理層との間のメッシュ接続と、(例えば、第2の接続性インターフェース507による)リレー戦術無線機のアプリケーション層とリレーUEとの間のローカル接続と、(例えば、Uuインターフェース105による)リレーUEの物理層と基地局との間のセルラー接続と、を含み得る。
【0070】
ステップ1130の特定の実装は、ステップ1131~ステップ136によって説明される。
【0071】
ステップ1130は、リモートUEによって、リモート戦術無線機及びリレー戦術無線機を介してリレーUEとリレー要請(Relay Solicitation、RS)を行うステップ1131を含み得る。
【0072】
ステップ1130は、リレーUEによって、リレー戦術無線機及びリモート戦術無線機を介してリモートUEとリレー応答(Relay Response、RR)を行うステップ1132を含み得る。
【0073】
ステップ1130は、リモートUEによって、リモート戦術無線機及びリレー戦術無線機を介してリレーUEとの直接接続要求(Direct Connection Request、DCR)を行うステップ1133を含み得る。
【0074】
ステップ1130は、リレーUEによって、リレー戦術無線機及びリモート戦術無線機を介してリモートUEとの直接セキュリティモードコマンド(Direct Security Mode Command 1、DSMC1)を作成するステップ1134を含み得る。
【0075】
ステップ1130は、リモートUEによって、リモート戦術無線機及びリレー戦術無線機を介してリレーUEで直接セキュリティモード完了(Direct Security Mode Complete 2、DSMC2)を行うステップ1135を含み得る。
【0076】
ステップ1130は、リレーUEによって、リレー戦術無線機及びリモート戦術無線機を介してリモートUEで直接通信受け入れ(Direct Communication Accept、DCA)を行うステップ1136を含み得る。
【0077】
ステップ1140において、リレーUEのリレーProSeは、利用可能なProSeリソースがリモートUEのニーズを満たすのに十分であるかどうかを確認するためにチェックする。利用可能なProSeリソースが不十分な場合、RelayProSeは、ベースステーションからのリソース構成(Resource Configuration、SRC)を要求し、ベースステーションからリソース再構成(Resource Reconfiguration、SRR)を受信することができる。
【0078】
ステップ1150において、リレーUEは、ProSeサーバに(Relay UE Reports、RUER1)を報告し、ProSeサーバから応答(RUER2)を受信する。応答を受信すると、リモートUEとProSeサーバ間のエンドツーエンド接続性が確立されることができる。
【0079】
ステップ1160において、双方向ユーザデータ(Bi-Directional User Data、BDUD)は、リモートUE、リモート戦術無線機、リレー戦術無線機、リレーUE、基地局、及びProSeサーバの間で送信される。
【0080】
ここで図12を参照すると、システム1200が、本開示の1つ以上の実施形態に従って説明されている。
【0081】
システム1200は、以下を除いて、システム500と同一であり得る。
【0082】
第1の接続性インターフェース503及び第2の接続性インターフェース507は、WiFi、Bluetooth、NFC、イーサネットまたはUSB接続のうち1つ以上として説明されてきたが、これは、本開示の制限としては意図されていない。例えば、第1の接続性インターフェース503は、リモートコンピュータ1102を含み得、第2の接続性インターフェース507は、リレーコンピュータ1104を含み得る。リモートコンピュータ1102によって、リモートUE502とリモート戦術無線機504を結合することができる。リモートUEとリモート戦術無線機504との間の通信は、リモートコンピュータ1102を介してルーティングされ得る。同様に、リレーコンピュータ1104によって、リレー戦術無線機506及びリレーUE508は結合され得る。リレーUE508とリレー戦術無線機506との間の通信は、リレーコンピュータ1104を介してルーティングされ得る。例えば、リモートUE502は、USBを介してPC5メッセージをリモートコンピュータ1102に通信することができる。リモートコンピュータ1102は、USBを介してPC5メッセージをリモート戦術無線機504に通信することができる。リモート戦術無線機504は、メッシュ波形505によってリレー戦術無線機506と通信することができる。リレー戦術無線機506は、次いでUSBを介してPC5メッセージをリレーコンピュータ1104に通信することができる。次に、リレーコンピュータ1104は、USBを介してPC5メッセージをリレーUE508に通信することができる。従って、双方向通信は、リモートUE502とリレーUE508(そして続いて基地局204)との間で確立され得る。
【0083】
実施形態では、リモートコンピュータ1102は、プロキシミティサービスアプリケーションを含み得る。プロキシミティサービスアプリケーションによって、リモートコンピュータ1102は、リレー戦術無線機506及びリレーUE508を(例えば、接続性メトリックに基づいて)選択することができる。リモートコンピュータ1104は、リモートUE502と基地局204との間に(D2Dによる)直接接続または間接接続が存在しないことから、戦術的中継サービスが必要であると判定することができる。次に、リモートコンピュータ1102は、リレーUE508を発見するためのプロセスを開始し、リレーUE508に接続されたリレー戦術無線機506を確認し、通信のためにPC5メッセージをリモート戦術無線機504に転送する。例えば、プロキシミティサービスアプリケーションは、リモートコンピュータ1102のメモリ上に維持され得る。
【0084】
前述の開示された方法におけるステップの特定の順序は、例示的な手法の例であることに留意されたい。設計の好みに基づいて、本開示の範囲内にとどまりながら、方法におけるステップの特定の順序を再配置することができることが理解される。本発明及びそれに付随する利点の多くは、前述の説明によって理解されると考えられる。また、本開示の範囲及び趣旨から逸脱することなく、その構成要素の形態、構造、及び配置に様々な変更を加えることができることも明らかであると考えられる。本明細書に記載の形態は、その説明的な実施形態である。
図1A
図1B
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12