(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022122438
(43)【公開日】2022-08-23
(54)【発明の名称】わさび芋皮粉末及びその製造方法、並びに該わさび芋皮粉末を混合したわさび石鹸及びその製造方法
(51)【国際特許分類】
A61K 8/9789 20170101AFI20220816BHJP
C11D 9/38 20060101ALI20220816BHJP
C11D 9/02 20060101ALI20220816BHJP
C11D 9/50 20060101ALI20220816BHJP
A61K 8/60 20060101ALI20220816BHJP
A61Q 19/10 20060101ALI20220816BHJP
A01N 65/08 20090101ALN20220816BHJP
A01P 3/00 20060101ALN20220816BHJP
A01N 43/16 20060101ALN20220816BHJP
【FI】
A61K8/9789
C11D9/38
C11D9/02
C11D9/50
A61K8/60
A61Q19/10
A01N65/08
A01P3/00
A01N43/16 A
【審査請求】未請求
【請求項の数】6
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021019671
(22)【出願日】2021-02-10
(71)【出願人】
【識別番号】594040006
【氏名又は名称】カメヤ食品株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001014
【氏名又は名称】弁理士法人東京アルパ特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】亀谷 泰一
【テーマコード(参考)】
4C083
4H003
4H011
【Fターム(参考)】
4C083AA111
4C083AC241
4C083AD391
4C083CC23
4C083DD21
4H003AB03
4H003BA01
4H003CA02
4H003EB46
4H003FA34
4H011AA01
4H011BB08
4H011BB22
4H011DA02
4H011DG16
(57)【要約】
【課題】天然のわさび芋に含まれるシニグリンと概ね同程度のシニグリンを含有するわさび芋皮粉末を提供すること。また、該わさび芋皮粉末を混合した、天然のわさび芋に含まれるシニグリンと概ね同程度のシニグリンを含有するわさび石鹸を提供すること。
【解決手段】冷凍したわさびの芋皮を粉砕する粉砕工程と、粉砕した該わさびの芋皮を乾燥する工程であって、該わさびの芋皮に含まれるシニグリン量の減少を抑制する乾燥処理工程と、乾燥した該わさびの芋皮を粉末にする粉末処理工程とを含む、わさび芋皮粉末の製造方法、及び該製造方法により得られるわさび芋皮粉末を、油脂とアルカリ金属の水酸化物とをけん化して得られる石鹸組成物に混合する、わさび石鹸の製造方法。
【選択図】
図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
冷凍したわさびの芋皮を粉砕する粉砕工程と、
粉砕した該わさびの芋皮を乾燥する工程であって、該わさびの芋皮に含まれるシニグリン量の減少を抑制する乾燥処理工程と、
乾燥した該わさびの芋皮を粉末にする粉末処理工程とを含む、わさび芋皮粉末の製造方法。
【請求項2】
乾燥処理工程は、該わさびの芋皮を真空下でマイクロ波加熱することを特徴とする、請求項1記載のわさび芋皮粉末の製造方法。
【請求項3】
乾燥後の該わさびの芋皮1g当たりのシニグリン含有量は、少なくとも0.00602gであることを特徴とする、請求項1又は請求項2記載のわさび芋皮粉末の製造方法。
【請求項4】
請求項1から請求項3のいずれか一項記載の製造方法により得られるわさび芋皮粉末。
【請求項5】
請求項4の製造方法により得られるわさび芋皮粉末を、油脂とアルカリ金属の水酸化物とをけん化して得られる石鹸組成物に混合する、わさび石鹸の製造方法。
【請求項6】
請求項5記載の製造方法により得られるわさび石鹸。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、わさび芋皮粉末の製造方法に関し、特に、抗菌効果を有するシニグリンの減少を抑制するわさび芋皮粉末の製造方法に関する。また、本発明は該わさび芋皮粉末を混合して製造される抗菌効果を有するわさび石鹸と、その製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
天然のわさび芋に含まれるシニグリンは、「食べ物の栄養素と効果&効能辞典」によると、抗菌作用、防腐作用、血行促進作用、食欲増進作用があり、従来から、抗菌効果を謳ったわさび粉末が製造されている。例えば、非特許文献1に記載の製造方法によると、わさび葉を原材料として使用し、粗粉砕、ブランチング(80°C、180/s)、冷却、脱水、低温バッチ式による熱風乾燥(65°C、30時間)といった工程で製造している。
【0003】
ここで、シニグリンは、酸素に触れるとミロシナーゼとの生化学反応により、抗菌効果を有するアリルイソチオシアネート(以下、「AITC」。)を生成する。そして、シニグリン含量とAITC含量とは、高い正の相関関係が認められる。(参考文献「静岡県農業試験場研究所報告(2001年12月)『ワサビ品種・系統における辛味成分含量とその部位別分布』」p40)。
【0004】
AITCは揮発性で、かつ熱に対して不安定であるため、前記工程のとおりわさび葉を長時間熱風乾燥すると、該工程により製造したわさび粉末が含有するAITCは、天然のわさび芋が含有するAITCより著しく減少してしまうという問題があった(非特許文献1では「AIT」と表記)。(参考文献「広島県食品工業技術センター研究報告(第27号)『酵素量のコントロールによるおろしワサビ中のアリルイソチオシアネート保持技術』」)。また、ブランチングをすることにより、水溶性のシニグリンが減少するという課題もあった。(参考文献「日本大百科全書」)。
【0005】
また、わさびから抽出したわさび油を混合した抗菌石鹸が製造されている。例えば、特許文献1に記載される、抗酸性用わさび歯磨(テオリーくん130号)抗酸性用熊笹茶(テオリーくん131号)わさび抗菌石鹸(テオリーくん132号)わさび抗菌シャンプー(テオリーくん133号)わさび抗菌治療油(テオリーくん134号)わさび抗菌美容液(テオリーくん135号)抗酸性用わさびドリンク(テオリーくん136号)抗酸性用わさびガム(テオリーくん137号)マドロスわさびパイプ(テオリーくん138号)においては、植物のわさびから抽出したわさび油、又は市販のチューブ入りわさびを市販の石鹸に含有させたわさび石鹸について、抗菌効果を発揮することが期待されている。
【0006】
しかしながら、シニグリンは水や酸素に対して不安定であり、AITCも熱や酸素に対して不安定であるため、わさび油、又は市販のチューブ入りわさびを市販の石鹸に含有させる方法によっては、該わさび石鹸に含まれるシニグリン、又はAITCの含有量が減少してしまうという問題があった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【非特許文献】
【0008】
【非特許文献1】株式会社健康栄養素研究所「わさび葉殺菌粉末の製造工程」
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
本発明は、シニグリンの減少を抑制してわさび芋皮粉末を製造する方法を提供し、該製造方法により製造したわさび芋皮粉末は天然のわさび芋が含有するシニグリンと概ね同程度のシニグリンを含有していることを目的とする。また、本発明はシニグリンの減少を抑制しながら該わさび芋皮粉末を混合したわさび石鹸を製造する方法を提供し、該製造方法により製造したわさび石鹸は天然のわさび芋が含有するシニグリンと概ね同程度のシニグリンを含有していることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
(1)本発明で、冷凍したわさびの芋皮を粉砕する粉砕工程と、粉砕した該わさびの芋皮を乾燥する工程であって、該わさびの芋皮に含まれるシニグリン量の減少を抑制する乾燥処理工程と、乾燥した該わさびの芋皮を粉末にする粉末処理工程とを含む、わさび芋皮粉末の製造方法を提供する。
(2)乾燥処理工程は、該わさびの芋皮を真空下でマイクロ波加熱することを特徴とする。
(3)乾燥後の該わさびの芋皮1g当たりのシニグリン含有量は、少なくとも0.00602gであることが望ましい。
(4)本発明は、上記わさび芋皮粉末の製造方法により得られるわさび芋皮粉末を提供する。
(5)本発明は、上記わさび芋皮粉末を、油脂とアルカリ金属の水酸化物とを反応熱のみによりけん化して得られる石鹸組成物に混合する、わさび石鹸の製造方法を提供する。
(6)本発明は、上記わさび石鹸の製造方法により得られるわさび石鹸を提供する。
【発明の効果】
【0011】
本発明によれば、乾燥処理は粉砕した冷凍のわさびの芋皮を真空下でマイクロ波加熱で脱水することにより行うので、低温、短時間にて乾燥処理を完了することが可能となり、シニグリンの減少を抑制することができ、かつ該製造方法により製造したわさび芋皮粉末は天然のわさび芋が含有するシニグリン含有量と概ね同程度のシニグリンを含有することができる。また、該わさび芋皮粉末を含有したわさび石鹸の製造方法は、公知のコールドプロセス製法により低温で生成した石鹸組成物にわさび芋皮粉末を混合することにより行うので、シニグリンの減少を抑制することができ、かつ該製造方法により製造したわさび石鹸は天然のわさび芋が含有するシニグリン含有量と概ね同程度のシニグリンを含有することができる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【
図1】わさび品種ごとのわさび芋のシニグリン含有量を示す図である。
【
図2】わさび芋皮粉末の製造方法の一例を示す工程図である。
【
図3】わさび芋皮粉末分析結果(株式会社マシス)を示す図である。
【
図4】わさび石鹸の製造方法の一例を示す工程図である。
【
図5】わさび石鹸のシニグリン含有量を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下に、本発明を実施するための最良の形態について詳細に説明する。
天然のわさび芋から剥皮した芋皮を冷凍し、粉砕する。粉砕した芋皮を、真空下で、最も好ましくは30°C以下で2時間以内、マイクロ波加熱で脱水することにより乾燥する。その後、乾燥した芋皮を粉末処理し、わさび芋皮粉末が得られる。
公知のコールドプロセス製法により生成した石鹸組成物を、好ましくは40°C以下に維持して、上記製造工程により製造されたわさび芋皮粉末を混合して撹拌し、わさび石鹸が得られる
【0014】
(1)わさび芋皮粉末の製造方法
図1は、「静岡県農業試験場研究所報告(2001年12月)『ワサビ品種・系統における辛味成分含量とその部位別分布』」p38、第4表から抜粋した、わさび品種ごとのわさび芋のシニグリン含有量の測定結果を示す。これによると、天然のわさび芋は、0.00562g/g~0.0104g/g(平均値)のシニグリンを含有する。
【0015】
以下では、シニグリンを含有するわさび芋皮粉末の製造方法を、
図2を用いて説明する。
なお、本発明において、原料としては天然のわさび芋の芋皮(以下、「芋皮」。)を使用することができるが、わさび芋の中心部やわさび葉を混合してもよい。ここでは、原料として天然のわさび芋を使用する(ステップ1)。
わさび芋を水洗いした後(ステップ2)、重量100g前後のわさび芋を選別し(ステップ3)、わさび芋の皮を剥皮する(ステップ4)。
剥皮した芋皮を冷凍する(ステップ5)。その後、冷凍した状態の芋皮を食品用カッターで粉砕する(ステップ6)。冷凍した芋皮の大きさや形状は特に限定しないが、好ましくは2~3mmの刻み形状に、例えば東京食品機械株式会社製の食品用カッター(ステファンミクロカッターUM)を使用して粉砕する。
粉砕した芋皮を、真空状態で一定の温度で一定の時間、マイクロ波加熱式の乾燥機で乾燥する(ステップ7)。芋皮の乾燥には、例えば、ENWAVE CORPORATION社製(10kW nutraREV dryer Machine 84)の乾燥機が使用されてよく、芋皮を真空下で、好ましくは30°Cで2時間、最も好ましくは30°C以下で2時間以内、マイクロ波加熱で脱水することにより行うことができる。
その後、乾燥した芋皮を粉末処理すると(ステップ8)、天然のわさび芋が含有するシニグリン含有量と概ね同程度のシニグリンを含有するわさび芋皮粉末が出来上がる(ステップ9)。乾燥処理後の芋皮を、特に限定はしないが、粉末の粒子径が好ましくは0.1mm以下となるよう粉末処理してわさび芋皮粉末が得られる。芋皮を粉末にする手段については、公知の方法であれば特に限定されないが、例えば摩砕、粉砕、篩を使用した分級、サイクロン、遠心分離機を用いた遠心分離等が挙げられ、それらは単独で使用しても、2種以上を組み合わせた方法でもよい。
【0016】
本発明にかかるわさび芋皮粉末は真空下でマイクロ波加熱で脱水することにより行う乾燥処理を経て製造されるので、低温かつ短時間にて乾燥処理を行うことが可能となり、シニグリンの減少を抑制することができる。そのため、わさび芋皮粉末のシニグリン含有量は、0.00602g/g、又はそれ以上であり、天然のわさび芋が含有するシニグリンの量と概ね同程度のシニグリンを含有することができるという効果が得られる。
図3は、「HPLC-MS/MS」分析方法(株式会社マシスに分析委託)による、本発明にかかるわさび芋皮粉末のシニグリン含有量を示す。これによると、わさび芋皮粉末は、602mg/100g(0.00602g/g)のシニグリンを含有する。
【0017】
(2)わさび石鹸の製造方法
図4は、上記芋皮粉末を利用した固形のわさび石鹸の製造方法にかかる工程図である。このわさび石鹸は、石鹸組成物にわさび芋皮粉末を混合したものであり、例えば固形石鹸、液体石鹸、洗顔料、シャンプー、ボディーソープ等を挙げることができる。
本実施形態においては、一例として固形石鹸を詳しく説明するが、本発明は固形石鹸に限定されるものではなく、その他の形態の石鹸に適用可能であることはもちろんである。
【0018】
本発明において、固形のわさび石鹸の製造方法としては、例えば、丸菱石鹸株式会社の製造方法が実施されてよく、油脂、例えば、オリーブ油、パーム油、パーム核油、ヤシ油、コメヌカ油、ホホバ油、シア脂、カカオ脂、アルガンオイルにアルカリ金属の水酸化物、好ましくは水酸化ナトリウムを混合してけん化させ、石鹸組成物を生成することができる。好ましくは40°C以下に維持した石鹸組成物に、上記製造工程により製造されたわさび芋皮粉末を混合して撹拌し、固形のわさび石鹸が得られる。まず、油脂に水酸化ナトリウムを混合してけん化させ石鹸組成物を生成する(ステップ11)。
次に、一定の温度を維持した石鹸組成物に上記製造工程により製造されたわさび芋皮粉末を混合して撹拌し(ステップ12)、天然のわさび芋が含有するシニグリン含有量と概ね同程度のシニグリンを含有する固形のわさび石鹸が出来上がる(ステップ13)。
【0019】
図5は、本発明にかかる固形のわさび石鹸のシニグリン含有量を示す。これによると、わさび石鹸の総重量107,600g中には、わさび芋皮粉末が1,056g含有され、わさび芋皮粉末中にはシニグリンが6.357g又はそれ以上含有される。
わさび石鹸1個当たりの量目85g中には、わさび芋皮粉末が0,8342g含有され、わさび芋皮粉末中にはシニグリンが0.005g又はそれ以上含有される。
【0020】
本発明にかかる固形のわさび石鹸は、上記のようにわさび芋皮粉末を40°C以下に維持した石鹸組成物に混合することにより製造されるので、シニグリンの減少を抑制することができる。そのため、固形のわさび石鹸1個(85g)当たりのシニグリン含有量は、0.005g又はそれ以上であり、天然のわさび芋が含有するシニグリンの量と概ね同程度のシニグリンを含有することができるという効果が得られる。なお、シニグリンの含有量は、石鹸組成物に混合するわさび芋皮粉末の量を増量することで増加することができる。
【0021】
本発明の固形のわさび石鹸は、石鹸組成物以外に、固形石鹸に通常用いられる成分を本発明の効果を損なわない範囲において任意で添加することができる。例えば、グリセリン等の保湿剤、エタノール、イソプロパノール、ブタノール等のアルコール類、プロピレングリコール、ソルビトール、ショ糖等のポリオール類、アニオン、両性、ノニオン等の界面活性剤、スクワラン、スクワレン、流動パラフィン、ラノリン誘導体、脂肪酸、ヒアルロン酸、高級アルコール等の過脂肪剤、タルク、マイカ、セリサイト、顔料、パール化剤、香料、紫外線吸収剤、酸化防止剤、ビタミン類などを配合することができる。
また、本発明のための香料には、例えば、ラベンダー、ゼラニウム、ローズウッド、ローズマリー、ヒノキ、柚子、ティーツリー、オレンジ、レモン、グレープフルーツ、月見草、ミント、バニラなどの精油を用いてもよい。
【実施例0022】
本実施例は、本発明の範囲を何ら限定するのではなく、本発明の効果を発揮できる範囲内で適宜変更可能である。
【0023】
天然のわさび芋を井戸水で30分間水洗いし、重量100g前後のわさび芋を選別した。次いで、わさび芋の外皮を厚さ1~2mmに包丁でささがき切りにして剥皮した。次いで、剥皮した芋皮を2Kgずつビニール袋に入れ、-20°Cで2~7日間冷凍保存した。その後、芋皮を冷凍したまま東京食品機械株式会社製の食品用カッター(ステファンミクロカッターUM)で2~3mmの刻み形状に粉砕した。粉砕した芋皮を、30°Cに設定したENWAVE CORPORATION社製(10kW nutraREV dryer Machine 84)の乾燥機で2時間、真空下でマイクロ波加熱した。乾燥後、芋皮(水分量はほぼ0g)を粒子径0.1mmの粉末に粉末処理してわさび芋皮粉末を得た。
丸菱石鹸株式会社において、公知のコールドプロセス製法を用いて、油脂に水酸化ナトリウムを混合してけん化させて得られた石鹸組成物を40°Cに維持し、上記の製造工程により得られたわさび芋皮粉末(1,056g、内シニグリン6.357g)を混合し、攪拌した後、直方体の型に流し込んだ。その後、自然乾燥で3~4週間熟成して固形のわさび石鹸(107,600g)を得た。固形のわさび石鹸は、ピアノ線で押し切りして直方体に成型(1個85g、内わさび芋皮粉末0.8342g、わさび芋皮粉末中のシニグリン0.005g)した。(
図5参照)
【0024】
一態様において、石鹸組成物に、例えば、香料や添加剤を配合してもよい。
また、成型処理については、例えば、金型成型してもよいし、デザインやロゴを刻印してもよい。いずれの型であっても、シニグリンを0.005g、又はそれ以上含有する分量のわさび芋皮粉末が含まれていればよい。
本発明により抗菌性に優れるわさび芋皮粉末が提供される。本発明の製造方法により製造されるわさび芋皮粉末を含有するわさび石鹸は、肌の洗浄において極めて有用であり、産業上利用可能性を有している。
本発明は、わさび芋皮粉末の製造方法に関し、特に、抗菌効果を有するシニグリンの減少を抑制するわさび芋皮粉末の製造方法に関する。また、本発明は該わさび芋皮粉末を混合して製造されるわさび石鹸と、その製造方法に関する。