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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022122580
(43)【公開日】2022-08-23
(54)【発明の名称】袋体の製作枠からの吊り上げ方法
(51)【国際特許分類】
   E02B 3/08 20060101AFI20220816BHJP
【FI】
E02B3/08 301
【審査請求】有
【請求項の数】3
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021019915
(22)【出願日】2021-02-10
(11)【特許番号】
(45)【特許公報発行日】2022-06-03
(71)【出願人】
【識別番号】392031572
【氏名又は名称】キョーワ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001586
【氏名又は名称】弁理士法人アイミー国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】梶原 幸治
(72)【発明者】
【氏名】川村 裕紀
【テーマコード(参考)】
2D118
【Fターム(参考)】
2D118BA01
2D118GA31
2D118GA55
(57)【要約】
【課題】中詰め材を収容した袋体が製作枠から容易に脱型できる、袋体の製作枠からの吊り上げ方法を提供する。
【解決手段】袋体10の製作枠17からの吊り上げ方法は、上端に設けられ、吊りロープ14が挿通された開口部と、開口部の反対に設けられ、拘束ロープ12に接続された底部16とを有する袋材11を準備し、所定の製作枠17内に、開口部を広げて、袋材11を配置し、開口部より中詰め材20を投入し、拘束ロープ12及び吊りロープ14を開口部まで持ち上げて、拘束ロープ12にジョイントロープ18を接続し、拘束ロープ12とジョイントロープ18の接続した長さを吊りロープ14の長さより長くし、吊りロープ14側の張力を拘束ロープ12側の張力より大きくして袋体10を製作枠から吊り上げる。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
上端に設けられ、吊りロープが挿通された開口部と、開口部の反対に設けられ、拘束ロープに接続された底部とを有する袋材を準備し、
所定の製作枠内に、開口部を広げて、袋材を配置し、
開口部より中詰め材を投入し、
拘束ロープ及び吊りロープを開口部まで持ち上げて、拘束ロープにジョイントロープを接続し、拘束ロープとジョイントロープの接続した長さを吊りロープの長さより長くし、
吊りロープ側の張力を拘束ロープ側の張力より大きくして袋体を製作枠から吊り上げる、中詰め材を含む袋体の製作枠からの吊り上げ方法。
【請求項2】
吊りロープ側の張力を拘束ロープ側の張力より大きくするステップは、
吊りロープの開口部の周長の長さの1/4をA、袋材を広げたときの、開口部の端部から、底までの、側面の曲面に沿った長さをB、拘束ロープの底部から上端部までの長さをC、二つ折りになったジョイントロープの拘束ロープの先端部からの長さをD、底部からジョイントロープの上端部までの寸法をH(=C+D)、nを袋材の開口部からの吊りロープの引き出し本数としたとき、
拘束ロープ+ジョイントロープの長さと袋体のサイズの関係は、
(4A/2n)+(0.2×B)≦H≦(4A/2n)+(0.6×B)
とするステップを含む、請求項1に記載の袋体の製作枠からの吊り上げ方法。
【請求項3】
吊りロープ側の張力を拘束ロープ側の張力より大きくするステップは、
開口部の端部から、底までの、側面の曲面に沿った長さをB、拘束ロープの底部から上端部までの長さをCとしたとき、拘束ロープと網の長さとの関係を、
0.2×B≦C≦0.6×B
とするステップを含む、請求項1または2に記載の袋体の製作枠からの吊り上げ方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は袋体の製作枠からの吊り上げ方法に関し、特に、中詰め材を収容した袋体の製作枠からの製作が容易な袋体の製作枠からの吊り上げ方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来の袋体の中詰め方法が、例えば、特開2003-129444号公報(特許文献1)に開示されている。同公報によれば、水流や波浪による中詰め材の移動を防止し、剪断変形の生じない土木工事用袋材とこれを用いた袋体を提供するために、合成繊維で編成した網で形成し中詰め材を充填して使用する袋材を用いて、袋材に連結し、袋材の開口を閉じた口部から外に引き出される、底部と口部とを連結する拘束手段具を設けている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2003-129444号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
従来の袋体の中詰め方法を、図面を参照して説明する。図10は、従来の袋材111を示す図であり、図11は、袋体100の製造のために、袋材111を製作枠117に入れ、この中に砕石等の中詰め材120を充填する状態を示す図であり、図12は、従来の問題点を示す図である。
【0005】
図10を参照して、袋材111は、合成繊維で編成した網で形成され、その上部に開口部を有し、その開口部の周囲には、その下部の網目に吊りロープ114が設けられ、さらに、その下部の網目に口縛りロープ113が設けられている。袋材111の開口部の反対側には、底部116が設けられ、ここに二重になった拘束ロープ112が接続され、袋材内の中詰め材の動きを拘束する。
【0006】
なお、図10においては、吊りロープ114の位置を袋材111の開口部より下部に設け、その袋材111からの引き出し部114a~114fを●で示しているが、これは、吊りロープ114が、実際には、開口部の下部の網目を通っているためである。
【0007】
このような袋材111を用いた袋体100の製造方法を図11に示す。図11は、袋体100を製造するために、六角錐台形状の製作枠(点線で示す)117に開口部を広げて、袋材111を配置した状態を示す図である。この袋材111に、砕石、玉石、コンクリート殻、鉄鉱石塊、重晶石塊、鉄鋼スラグ塊、鉄鋼スラグ水和固化体塊などの密度2t/m以上の中詰め材120を投入する。袋材111は、中詰め材120を充填後、その開口部が口縛りロープ113で縛られ、吊りロープ114とともに製作枠117から外へ吊り出される。また、袋材111の底部116には拘束ロープ112が取り付けられ、この拘束ロープ112が、袋体100の底部116の中心を通って、口縛りロープ113および吊りロープ114と一体化されて、袋体100が製作枠117から重機のフック等で吊り上げられる。
【0008】
ところで、このように、製作枠117に袋材111を入れ、袋材111の内部に砕石等の中詰め材120を充填すると次のような問題が生じる。
【0009】
図12は、このような問題点を示す図である。図12を参照して、袋材111の上端に備え付けている吊りロープ114と拘束ロープ112とを1つに束ねて吊り上げようとすると、拘束ロープ112の下部に接続されている底部116の網地が横方向に水平放射状に外へ押し出され、結果として、袋材111が側面方向に膨らみ(図12において、太い矢印で示す)、中詰め材120を収容した袋体100が製作枠117から脱型ができず、袋材111の網が破れるという問題があった。
【0010】
この発明は、上記のような問題点を解消するためになされたもので、中詰め材を収容した袋体が製作枠から容易に脱型できる、袋体の製作枠からの吊り上げ方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0011】
この発明に係る袋体の製作枠からの吊り上げ方法は、上端に設けられ、吊りロープが挿通された開口部と、開口部の反対に設けられ、拘束ロープに接続された底部とを有する袋材を準備し、所定の製作枠内に、開口部を広げて、袋材を配置し、開口部より中詰め材を投入し、拘束ロープ及び吊りロープを開口部まで持ち上げて、拘束ロープにジョイントロープを接続し、拘束ロープとジョイントロープの接続した長さを吊りロープの長さより長くし、吊りロープ側の張力を拘束ロープ側の張力より大きくして袋体を製作枠から吊り上げる。
【0012】
好ましくは、吊りロープ側の張力を拘束ロープ側の張力より大きくするステップは、吊りロープの開口部の周長の長さの1/4をA、袋材を広げたときの、開口部の端部から、底までの、側面の曲面に沿った長さをB、拘束ロープの底部から上端部までの長さをC、二つ折りになったジョイントロープの拘束ロープの先端部からの長さをD、底部からジョイントロープの上端部までの寸法をH(C+D)、nを袋材の開口部からの吊りロープの引き出し本数としたとき、拘束ロープ+ジョイントロープの長さと袋体のサイズの関係を、(4A/2n)+(0.2×B)≦H≦(4A/2n)+(0.6×B)とするステップを含む。
【0013】
さらに好ましくは、吊りロープ側の張力を拘束ロープ側の張力より大きくするステップは、開口部の端部から、底までの、側面の曲面に沿った長さをB、拘束ロープの底部から上端部までの長さをCとしたとき、拘束ロープと網の長さとの関係を、0.2×B≦C≦0.6×Bとするステップを含む。
【発明の効果】
【0014】
所定の製作枠内に、開口部を広げて、袋材を設置し、中詰め材を投入した後、開口部まで持ち上げた拘束ロープをジョイントロープに接続して拘束ロープ側の長さを長くすることによって、拘束ロープ側の張力を下げて網地を伸び易くし、拘束ロープ側よりも吊りロープ側の張力を大きくして、袋体が製作枠から離れやすくなるようにした。
【0015】
その結果、中詰め材を収容した袋体が製作枠から容易に脱型できる、袋体の製作枠からの吊り上げ方法を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
図1】この実施の形態に係る袋材を示す図である。
図2】中詰め材を収容した袋体の形態を示す図である。
図3】中詰め材を収容した袋体の製作枠からの吊り上げ方法を示す図である。
図4】中詰め材を収容した袋体の製作枠からの吊り上げ方法を示す図である。
図5】この実施の形態における、拘束ロープと吊りロープの力のかかり方を説明する図である。
図6】この実施の形態に係る袋体の、拘束ロープとジョイントロープの長さの合計が一定より短い場合の寸法の制約条件を説明するための図である。
図7】この実施の形態に係る袋体の、拘束ロープとジョイントロープの長さの合計が一定より長い場合の寸法の制約条件を説明するための図である。
図8】仮置きしてジョイントロープを引き出す図である。
図9】完成した袋体を吊り上げた状態を示す図である。
図10】従来の袋材の構成を示す図である。
図11】従来の袋体の製作枠からの吊り上げ方法を示す図である。
図12】従来の袋体の問題点を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下、図面を参照して、この発明に係る、袋体10の製作方法の一実施の形態について説明する。図1は、この発明の実施形態に係る袋体として使用される袋材を示す図である。
【0018】
図1を参照して、袋材11は、図10に示した従来の袋材111と同様の構成および形状をしており、袋材11は上部に開口部を有し、その開口部の周囲には、吊りロープ14が設けられ、その下部の網目に口縛りロープ13が設けられている。袋材11の開口部の反対側には、底部16が設けられ、ここに拘束ロープ12が接続され、袋材11内の中詰め材の動きを拘束する。袋材11における、従来の袋材111と同様の構成要素については、その参照番号を下部の2桁としている。
【0019】
したがって、図10の従来の袋材111と、図1の袋材11との異なる点は、二重になった拘束ロープ12の先端部に二つ折りになったジョイントロープ18が接続されている点である。
【0020】
また、ここには、袋材11を構成する各要素の寸法を示している。図1に示すように、開口部の吊りロープ14の周長の長さの1/4をA、袋材11を広げたときの、開口部の端部から、底までの、側面の曲面に沿った長さをB,拘束ロープ12の底部16から上端部までの長さをC、二つ折りになったジョイントロープ18の拘束ロープ12の先端部からの長さをD、底部16からジョイントロープ18の上端部までの寸法をH(C+D)とする。
【0021】
図2は、このような袋材11を製作枠17に入れて、袋材11の内部に、中詰め材を投入して、袋体10を構成した状態を示す図である。図2を参照して、袋材11に中詰め材20を投入して、開口部を予め閉じた状態を示している。
【0022】
図2を参照して、袋材11は、中詰め材20を充填後、その開口部が口縛りロープ13で予め閉じられ、吊りロープ14とともに開口部から外へ吊り出される。このとき、図2に示すように、吊りロープ14は、その数カ所(図中6カ所)で、ループ14a~14fを形成し、拘束ロープ12のループ12aにジョイントロープ18を通す。
【0023】
次に、図3に示すように、吊りロープ14のループ14a~14fを一つにまとめて、開口部を口縛りロープ13で縛る。
【0024】
このようにして吊り上げる準備ができた状態を図4に示す。図4を参照して、吊りロープのループ14a~14f及びジョイントロープ18のループ18a,18bに重機のフックを矢印のように掛けて、吊り上げる準備ができた状態で、吊りロープ14と拘束ロープロープ12に接続されたジョイントロープ18とが引き上げられる。
【0025】
ここで、拘束ロープロープ12にジョイントロープ18を接続することにより、拘束ロープ12側の張力を下げて網地を伸び易くし、拘束ロープ12側よりも吊りロープ14側の張力を大きくして、袋体10が製作枠17から離れやすくなるようにした。
【0026】
図5は、ジョイントロープ18を拘束ロープに接続する効果を説明する図である。図5を参照して、袋材11の底部16に接続された拘束ロープ12にジョイントロープ18を接続したため、拘束ロープ12側の張力に対して、束ねている吊りロープ14が短くなり、図5において、外側の張力が大きくなり、太い矢印で示すように、中詰め材が内部方向に窄まるように力が掛かり、従来のように、袋体10が製作枠17に引っ掛かることは無い。その結果、袋体10の製作枠17からの脱型が容易になる。
【0027】
吊り上げた状態で、脱型された袋体を地面に仮置きし、吊りロープ14のみを重機のフックから外し、図8のようにジョイントロープ18のみを再度吊り上げ、拘束ロープ12との接続部を袋体開口部より外部へ引き出してジョイントロープ18を取り除く。
【0028】
再度、重機のフックに吊りロープ14および拘束ロープ12を挿通して吊り上げて図9に示すように袋体10が完成する。
【0029】
以下、この実施の形態における、袋材11、拘束ロープ12、および吊りロープ14等の好ましい寸法の規定について説明する。
【0030】
図1を参照して、この実施の形態においては、拘束ロープ12、ジョイントロープ18の長さと袋体10のサイズの関係は、以下の式(1)を満たす。
(4A/2n)+(0.2×B)≦H≦(4A/2n)+(0.6×B)・・・(1)
【0031】
ここで、A,B,およびHは、図1において、説明した通りである。
【0032】
なお、nは、袋材の開口部からの吊りロープ14の引き出し本数である。
【0033】
ここで、nは、袋材の開口部からの吊りロープの引き出し本数である。
【0034】
吊りロープ14の引き出し本数nは、3≦n≦10の範囲にある。N<3になると吊りロープが挿通されている網目の網糸を太くしなければならず、袋材が重たくなる。また、吊りロープ14の太さを太くしなければならない。
【0035】
n>10の10を超えると吊り上げ時に、開口部と吊りロープのループ14a~14fとの間隔が短くなり重機のフック等に掛け難くなり、作業性が著しく阻害される。
【0036】
具体的には、袋体10が、2t、4t、および8tの場合に、次のようになる。
【0037】
<実施例1>
8トン用の袋材11において、拘束ロープ12の長さは1.7m、ジョイントロープ18の長さは1.5m、吊りロープの吊り用ループ14a~14fの6カ所で袋体11の製作作業を行った。
【0038】
製作枠17内に袋材11を配置し、拘束ロープ12を開口部高さに位置し、中詰め材20を充填する。拘束ロープ12のループにジョイントロープ18を挿通する。吊りロープ14の吊り部ループを引き出し、ジョイントロープ18のループと吊りロープ14の吊り部ループを揚重機のフックに掛け仮吊り上げを行い、上部の網がたるむまでフック等を下げて口縛りロープ13により口縛りを行った。次に、本吊り上げを行った。ジョイントロープ18は伸びることはない状態で、袋材11の網地が伸びながら袋体10が吊り上げられた。吊り上げられる過程において、製作枠17の側壁での擦れ切れや引っ掛かりがなく、網地の破れ等の損傷の発生はなかった。
【0039】
<実施例2>
6トン用の袋材11において、拘束ロープ12の長さは1.4m、ジョイントロープ18の長さは1.5m、吊りロープ14の吊り用ループは5カ所で、袋体10の製作作業は実施例1と同様に行った。吊り上げられる過程において、製作枠17の側壁での擦れ切れや引っ掛かりがなく、網地の破れ等の損傷の発生はなかった。
【0040】
<実施例3>
4トン用の袋材11において、拘束ロープ12の長さは1.2m、ジョイントロープ18の長さは1.3m、吊りロープ14の吊り用ループは4カ所で、袋体10の製作作業は実施例1と同様に行った。吊り上げられる過程において、製作枠17の側壁での擦れ切れや引っ掛かりがなく、網地の破れ等の損傷の発生はなかった。
【0041】
<実施例4>
2トン用の袋材において、拘束ロープの長さは1.2m、ジョイントロープ18の長さは1.1m、吊りロープ14の吊り用ループは4カ所で、袋体10の製作作業は実施例1と同様に行った。吊り上げられる過程において、製作枠17の側壁での擦れ切れや引っ掛かりがなく、網地の破れ等の損傷の発生はなかった。
【0042】
次に、上記の式(1)を満たさない場合について説明する。
【0043】
(a)H<((4A/2n)+(0.2×B)の場合について説明する。
【0044】
図6を参照して、この場合は、拘束ロープ12+ジョイントロープ18の長さが袋材11の外部より短くなり、先に袋体10の内側が引っ張られ、太い矢印で示すように、中詰め材が外側に膨れて製作枠17の内壁と袋体10の網が摩擦により破網する。
【0045】
(b)次に、(4A/2n)+B(0.6×B)<H の場合について説明する。
【0046】
図7を参照して、この場合は、拘束ロープ12+ジョイントロープ18の長さが袋材11の外部より長くなり、先に拘束ロープ12+ジョイントロープ18が外側に引っ張られ、太い矢印で示すように、中詰め材が外側に膨れて製作枠17の内壁と袋体10の網が摩擦により破網する。
【0047】
(c)次に、C<0.2×Bの場合について説明する。
【0048】
ジョイントロープ18の下部が袋体10内にあり、ジョイントロープ18を外すことができない。この場合を、図7を参照して説明する。
【0049】
(d)次に、0.6×B<Cの場合について説明する。
【0050】
(b)と同じような状態で、拘束ロープ12+ジョイントロープ18の長さが袋材11の外部より長くなり、先に拘束ロープ12が袋体10の最下部まで位置し、網地は外側に引っ張られ、図7に示すように、太い矢印で示すように、中詰め材が外側に膨れて製作枠17の内壁と袋体の網が摩擦により破網する。
【0051】
以上、図面を参照してこの発明の実施形態を説明したが、この発明は、図示する実施形態のものに限定されない。図示された実施形態に対して、この発明と同一の範囲内において、あるいは均等の範囲内において、種々の修正や変形を加えることが可能である。
【産業上の利用可能性】
【0052】
この発明にかかる袋体の製作枠からの吊り上げ方法は、中詰め材を収容した袋体が製作枠から容易に脱型できるため、袋体の製作枠からの吊り上げ方法として、有利に使用される。
【符号の説明】
【0053】
10 袋体、11 袋材、12 拘束ロープ、12a 拘束ロープのループ、13 口縛りロープ、14 吊りロープ、14a~14f 吊りロープの引き出し部、16 底部、17 製作枠、18 ジョイントロープ、18a、18b ジョイントロープのループ、20 中詰め材。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
【手続補正書】
【提出日】2022-03-14
【手続補正1】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】全図
【補正方法】変更
【補正の内容】
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12