(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022122679
(43)【公開日】2022-08-23
(54)【発明の名称】製袋包装機
(51)【国際特許分類】
B65B 9/213 20120101AFI20220816BHJP
【FI】
B65B9/213
【審査請求】未請求
【請求項の数】7
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021020064
(22)【出願日】2021-02-10
(71)【出願人】
【識別番号】000147833
【氏名又は名称】株式会社イシダ
(74)【代理人】
【識別番号】110000202
【氏名又は名称】新樹グローバル・アイピー特許業務法人
(72)【発明者】
【氏名】藤田 健斗
(72)【発明者】
【氏名】小池 伸治
(72)【発明者】
【氏名】高野 元気
【テーマコード(参考)】
3E050
【Fターム(参考)】
3E050AA01
3E050AA02
3E050AB02
3E050AB08
3E050BA11
3E050CA01
3E050CB03
3E050CB07
3E050DC02
3E050DC08
3E050DD03
3E050DF01
3E050DH04
3E050FA01
3E050FB01
3E050FB07
3E050GB06
3E050HB02
(57)【要約】
【課題】製造する商品の品質を向上する製袋包装機を提供する。
【解決手段】製袋包装機(100)は、物品Aが収容された複数の袋(B)と、ヘッダ(H)と、が一体的に連なった連包袋(C)を製袋する製袋包装機であって、フィルム送り部(30)と、シール部と、制御部(90)と、を備える。フィルム送り部(30)は、筒状のフィルム(F)を送る。シール部は、フィルム送り部(30)によって送られるフィルム(F)をシールする。制御部(90)は、フィルム送り部(30)及びシール部の動作を制御する。制御部(90)は、連包袋(C)の袋長が変わるときに、フィルム(F)のシール動作前後に行う関連動作を変える。
【選択図】
図6
【特許請求の範囲】
【請求項1】
物品が収容された複数の袋と、ヘッダと、が一体的に連なった連包袋を製袋する製袋包装機であって、
筒状のフィルムを送るフィルム送り部と、
前記フィルム送り部によって送られる前記フィルムをシールするシール部と、
前記フィルム送り部及び前記シール部の動作を制御する制御部と、
を備え、
前記制御部は、前記連包袋の袋長が変わるときに、前記フィルムのシール動作前後に行う関連動作を変える、
製袋包装機。
【請求項2】
複数の前記袋は、複数の異なる袋長を有する、
請求項1に記載の製袋包装機。
【請求項3】
前記シール部は、筒状の前記フィルムに横シールする横シール部を含み、
前記横シール部で前記フィルムに横シールする前に、前記フィルムに対してしごき動作を行うしごき部をさらに備え、
前記制御部は、袋長が変わるときに、前記しごき動作を変える、
請求項1または2に記載の製袋包装機。
【請求項4】
前記制御部は、前記ヘッダを形成するタイミングと、前記袋を形成するタイミングとにおいて、前記ヘッダを形成するタイミングで前記しごき部におけるしごき動作を省略する、
請求項1~3のいずれか1項に従属する請求項4に記載の製袋包装機。
【請求項5】
前記シール部は、筒状の前記フィルムに横シールした後に、前記フィルムを膨らませるブラウジング動作を行う横シール部を含み、
前記制御部は、袋長が変わるときに、前記ブラウジング動作を変える、
請求項1~4のいずれか1項に記載の製袋包装機。
【請求項6】
前記制御部は、前記ヘッダを形成するタイミングと、前記袋を形成するタイミングとにおいて、前記ヘッダを形成するタイミングで前記ブラウジング動作を省略する、
請求項1~5のいずれか1項に従属する請求項6に記載の製袋包装機。
【請求項7】
第1の物品が収容された第1の袋と、前記第1の袋の袋長と異なる袋長を有し、かつ第2の物品が収容された第2の袋と、が連なった連包袋を製造する、
請求項1~6のいずれか1項に記載の製袋包装機。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、製袋包装機に関する。
【背景技術】
【0002】
物品が収容された複数の収容袋と、この複数の収容袋の上に設けられたヘッダと、を備えるヘッダ付き連包袋を製造する製袋包装機が知られている。このような製袋包装機は、例えば、特許文献1(特開2009-83894号公報)に開示されている。特許文献1には、フィルム送り機構により連続して搬送される筒状フィルムに対しその搬送方向と交差する方向へ所定間隔毎にエンドシール機構によりエンドシールを施して、物品が収容された複数の収容袋の一端に空袋となるヘッダを連設することが開示されている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
ヘッダは、空袋であるので、一般的に、物品が収容された収容袋よりも短い。このため、特許文献1の製袋包装機でヘッダ付き連包袋を製造する際には、収容袋の袋長と、ヘッダの袋長とが変化するので、各袋とシール部との位置関係等が変化する。また、袋長の変化に伴い、物品の投入状態等が変化する。このため、袋長の変化によって、ヘッダ付き連包袋の製袋状態へ影響が生じる場合がある。この場合、商品としてのヘッダ付き連包袋の品質が低下してしまう。
【0004】
本発明の課題は、製造する商品の品質を向上する製袋包装機を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
第1観点に係る製袋包装機は、物品が収容された複数の袋と、ヘッダと、が一体的に連なった連包袋を製袋する製袋包装機であって、フィルム送り部と、シール部と、制御部と、を備える。フィルム送り部は、筒状のフィルムを送る。シール部は、フィルム送り部によって送られるフィルムをシールする。制御部は、フィルム送り部及びシール部の動作を制御する。制御部は、連包袋の袋長が変わるときに、フィルムのシール動作前後に行う関連動作を変える。
【0006】
第1観点に係る製袋包装機では、袋長の変化があるときに、制御部により、フィルムのシール動作前後に行う関連動作を変える。これにより、袋長の変化による製袋状態への影響を低減できる。したがって、製造する商品の品質を向上することができる。
【0007】
第2観点に係る製袋包装機は、第1観点に係る製袋包装機であって、複数の袋は、複数の異なる袋長を有する。
【0008】
第2観点に係る製袋包装機は、複数の袋の袋長がさらに変わる、ヘッダ付き連包袋の製造に用いることもできる。
【0009】
第3観点に係る製袋包装機は、第1観点または第2観点に係る製袋包装機であって、シール部は、筒状のフィルムに横シールする横シール部を含む。横シール部でフィルムに横シールする前に、フィルムに対してしごき動作を行うしごき部をさらに備える。制御部は、袋長が変わるときに、しごき動作を変える。
【0010】
第3観点に係る製袋包装機では、制御部により、袋長の変化があるときに、横シール部に連動するしごき部のしごき動作を変える。このため、袋長の変化による製袋状態への影響をより低減できるので、製造する商品の品質をより向上することができる。
【0011】
第4観点に係る製袋包装機は、第1観点から第3観点に係る製袋包装機であって、制御部は、ヘッダを形成するタイミングと、袋を形成するタイミングとにおいて、ヘッダを形成するタイミングでしごき部におけるしごき動作を省略する。
【0012】
第4観点に係る製袋包装機では、制御部により、物品を収容しないヘッダを形成するタイミングで、物品を収容する袋を形成するタイミングと異なり、しごき動作を省略する。これにより、物品を収容しないヘッダを形成する際に、商品を取り除くしごき動作を省略できるので、連包袋を効率よく製造することができる。
【0013】
第5観点に係る製袋包装機は、第1観点から第4観点に係る製袋包装機であって、シール部は、筒状のフィルムに横シールした後に、フィルムを膨らませるブラウジング動作を行う横シール部を含む。制御部は、袋長が変わるときに、ブラウジング動作を変える。
【0014】
第5観点に係る製袋包装機では、制御部により、袋長の変化があるときに、横シールした後に行われるブラウジング動作を変える。このため、袋長の変化による製袋状態への影響を低減できるので、製造する商品の品質をより向上することができる。
【0015】
第6観点に係る製袋包装機は、第1観点から第5観点に係る製袋包装機であって、制御部は、ヘッダを形成するタイミングと、袋を形成するタイミングとにおいて、ヘッダを形成するタイミングでブラウジング動作を省略する。
【0016】
第6観点の製袋包装機では、制御部により、物品を収容しないヘッダを形成するタイミングで、物品を収容する袋を形成するタイミングと異なり、ブラウジング動作を省略する。これにより、物品を収容しないヘッダを形成する際に、袋を膨らませるブラウジング動作を省略できるので、連包袋を効率よく製造することができる。
【0017】
第7観点に係る製袋包装機は、第1観点から第6観点に係る製袋包装機であって、第1の袋と、第2の袋と、が連なった連包袋を製造する。第1の袋は、第1の物品が収容される。第2の袋は、第1の袋の袋長と異なる袋長を有し、かつ第2の物品が収容される。
【0018】
第7観点に係る製袋包装機は、異なる物品を収容する袋を有する連包袋の製造に用いることもできる。
【発明の効果】
【0019】
本発明によれば、製造する商品の品質を向上することができる。
【図面の簡単な説明】
【0020】
【
図1】実施形態の製袋包装機を含む包装機の斜視図である。
【
図2】実施形態の製袋包装機を含む包装機の模式図である。
【
図4】実施形態の横シール部、袋等を示す概略的な側面図である。
【
図5】実施形態の製袋包装機の概略構成を示す斜視図である。
【
図7】実施形態の製袋包装機が連包袋を製造する工程を示す模式図である。
【
図8】変形例の製袋包装機が連包袋を製造する工程を示す模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0021】
本発明の一実施形態に係る製袋包装機100について、以下に説明する。なお、以下の説明では、方向等を表すために、「前(正面)」、「後(背面)」、「上」、「下」、「左」、「右」等の表現を使用する場合がある。特記無き場合、ここでの「前」、「後」、「上」、「下」、「左」、「右」は、図面に付された矢印の向きに従う。
【0022】
(1)全体概要
図1は、本実施形態の製袋包装機100を含む包装機1の斜視図である。
図2は、本実施形態の製袋包装機100を含む包装機1の模式図である。
図1及び
図2において、包装機1は、計量機2及び製袋包装機100を備えている。
【0023】
図3は、本実施形態の製袋包装機100が製造する連包袋Cを示す模式図である。
図1及び
図2に示す製袋包装機100は、
図2に示す物品Aが収容された複数の袋BとヘッダHとが一体的に連なった連包袋Cを製造することと、連なっていない1つの袋Bを製造することとが可能である。
【0024】
連包袋Cにおいて、複数の袋BとヘッダHとは、互いにミシン目Sで連なっている。連包袋Cを構成する袋Bは、2以上であれば限定されない。本実施形態では、4の袋Bと、ヘッダHと、を有する連包袋Cを製造している。複数の袋Bは、同じ袋長(上下方向の距離)を有する。ヘッダHの袋長は、各袋Bの袋長よりも小さい。ヘッダHには物品Aは収容されていない。また、ヘッダHには、吊り下げ部として、パンチ穴Pが形成されている。なお、
図3では、連包袋Cを構成する袋Bにおいて、先頭から(作製される)順に、袋B1、B2、B3、B4及びヘッダHとしている。
【0025】
連包袋Cを構成する各袋Bは、横シール箇所Xと、縦シール箇所Yと、を有している。横シール箇所Xは、各袋B間に横方向に形成されている。
図3では、各袋Bの上端部と下端部とに横シール箇所X0~X4が形成されている。各袋B間の横シール箇所Xには、ミシン目Sが形成されている。縦シール箇所Yは、各袋Bの縦方向に形成されている。
【0026】
図1及び
図2に示すように、計量機2は、袋Bに収容する物品Aを計量する。物品Aは特に限定されないが、ここでは、ポテトチップスなどの食品である。製袋包装機100は、計量機2の下方に設置される。製袋包装機100は、計量機2から物品Aを受け取り、その物品Aを筒状に成形されたフィルムF(以下、筒状フィルムFmとも呼ぶ)で包装することによって、袋Bを製造する。
【0027】
製袋包装機100は、
図1及び
図2に示すフィルム供給ユニット10と、フォーマユニット20と、フィルム送り部30と、縦シール部40と、横シール部50と、
図4に示すしごき部60と、気体抜き部70と、
図5に示す袋叩き装置80と、
図6に示す制御部90と、を備える。なお、
図4は、本実施形態の横シール部50、袋B等を示す概略的な側面図である。
図5は、本実施形態の製袋包装機100の概略構成を示す斜視図である。
図6は、本実施形態の製袋包装機100のブロック図である。
【0028】
図1及び
図2に示すフィルム供給ユニット10は、フォーマユニット20に袋Bとなるシート状のフィルムFを供給する。フォーマユニット20は、送られてくるシート状のフィルムFを筒状に成形する。フィルム送り部30は、筒状となったフィルムF(筒状フィルムFm)を下方に搬送する。縦シール部40は、筒状フィルムFmの重ね合わせ部分を縦方向にシールする。横シール部50は、筒状フィルムFmを横方向にシールすることで袋Bの上下端を封止する。
図4に示すしごき部60は、横シール部50で筒状フィルムFmに横シールする前に、筒状フィルムFmに対してしごき動作を行う。気体抜き部70は、横シール部50で筒状フィルムFmに横シールする前に、筒状フィルムFmから気体を排出させる。
図5に示す袋叩き装置80は、横シール部50で横シールされた袋Bを叩く。
図6に示す制御部90は、連包袋Cの袋長が変わるときに、フィルムFのシール動作前後に行う関連動作を変える。
【0029】
(2)詳細構成
(2-1)フィルム供給ユニット
図1及び
図2に示すフィルム供給ユニット10は、フォーマユニット20に対してシート状のフィルムFを供給するユニットである。フィルム供給ユニット10にはフィルムFが巻かれたフィルムロールRがセットされ、このフィルムロールRからフィルムFが繰り出される。フィルムFの材料は、特に限定されず、例えば、樹脂素材、紙素材などを含む。
【0030】
(2-2)フォーマユニット
フォーマユニット20は、シート状のフィルムFを筒状に成形する成形機構である。
図2及び
図5に示すように、フォーマユニット20は、セーラ21と、チューブ22と、を有している。チューブ22は、上下方向に延びる。チューブ22は、部分的に筒状の部材であり、上下端が開口している。このチューブ22の上端の開口部には、計量機2で計量された物品Aが投入される。
【0031】
セーラ21は、チューブ22を取り囲むように配置されている。フィルム供給ユニット10から供給されるシート状のフィルムFは、セーラ21とチューブ22との間を通るときに筒状に成形される。セーラ21及びチューブ22は、製造する袋Bの大きさに応じて取り替えることができる。
【0032】
(2-3)フィルム送り部
フィルム送り部30は、筒状フィルムFmを送る。ここでは、フィルム送り部30は、フィルムロールRから引き出したフィルムFをセーラ21に搬送する。また、フィルム送り部30は、セーラ21で成形された筒状フィルムFmを横シール部50へ搬送する。フィルム送り部30は、チューブ22に巻き付いた筒状フィルムFmを吸着して下方に搬送する。
【0033】
本実施形態のフィルム送り部30は、筒状フィルムFmを間欠的に搬送する。このため、フィルム送り部30は、フィルムFの送りとフィルムFの停止とを繰り返す。
【0034】
フィルム送り部30は、セーラ21の下方に配置される。また、フィルム送り部30は、チューブ22の左側方(図示せず)及び右側方にそれぞれ配置されている。
【0035】
フィルム送り部30は、ベルト31と、駆動ローラ32と、従動ローラ33と、を有する。ベルト31は、吸着機能を有する。ベルト31は、駆動ローラ32及び従動ローラ33に巻き掛けられている。駆動ローラ32は、ローラ駆動モータ(図示されない)と連結され、ローラ駆動モータにより駆動される。ベルト31がフィルムFを吸着した状態で、駆動ローラ32がローラ駆動モータにより駆動されると、筒状フィルムFmは下方に搬送される。
【0036】
(2-4)縦シール部
縦シール部40は、筒状に成形された筒状フィルムに
図3に示す縦シール箇所Yを形成する。縦シール部40は、チューブ22に巻き付いた筒状フィルムFmの重なり部分(合せ目)を、一定の圧力でチューブ22に押しつけながら加熱して縦にシールする機構である。
【0037】
縦シール部40は、ヒータ(図示せず)と、筒状フィルムFmの重なり部分に接触するヒータベルト41(
図1参照)と、ヒータベルトを駆動する駆動機構(図示せず)と、を有する。
【0038】
ヒータは、ヒータベルト41を加熱する。駆動機構は、ヒータベルト41をチューブ22に近づくように、あるいは、チューブ22から遠ざかるように前後方向に駆動する。ヒータベルト41が、駆動機構によりチューブ22に近づくように駆動されることで、チューブ22に巻き付いた筒状フィルムFmの重なり部分が、ヒータベルト41とチューブ22との間に挟まれる。縦シール部40は、加熱されたヒータベルト41で、筒状フィルムFmの重なり部分を所定の圧力でチューブ22に押しつけることで、筒状フィルムFmの重なり部分を縦方向に熱シールする。この縦方向のシールにより、袋B及びヘッダHに縦シール箇所Yが形成される。
【0039】
(2-5)横シール部
図2及び
図5に示すように、横シール部50は、チューブ22の下方に配置されている。横シール部50は、筒状フィルムFmを筒状フィルムFmの搬送方向と交差(
図2及び
図5では直交)する方向に横シールする。ここでは、横シール部50は、筒状フィルムFmの袋Bの上下端となる部分を横方向にシールすることで袋を封止する。横シール部50は、フィルムFが停止している際に、横シールを行う。
【0040】
横シール部50は、左右一対の第1シールジョー51及び第2シールジョー52を有している。一対のシールジョー51、52は、内部にヒータを有している。このヒータによってシールジョー51、52のシール面(横シール時に対向する面)が加熱され、シールジョー51、52によって挟み込まれた筒状フィルムFmが横方向に熱シールされる。この横方向のシールにより、袋Bに横シール箇所X(
図3参照)が形成される。シールジョー51、52は、アーム部材(図示されない)を介して回転軸(図示されない)に連結されており、当該回転軸の周りを旋回する。当該回転軸は、シールジョー51、52を旋回させるとともに、互いに近接したり離反したりするように水平移動をし、シールジョー51、52に適当なタイミングで筒状フィルムFmを挟み込む動作を行わせる。
【0041】
また、横シール部50は、筒状フィルムFmに横シールした後に、筒状フィルムFmを膨らませるブラウジング動作を行う。
【0042】
さらに、
図2及び
図4に示すように、横シール部50は、切断機構53と、ミシン目機構54と、パンチ機構55と、を有している。
【0043】
切断機構53は、袋B上下の端部を切断する。詳細には、切断機構53は、袋Bの横シール箇所Xにおいて筒状フィルムFmを切断する。切断機構53は、カッター53aと受容部53bとを含む。カッター53aは、第1シールジョー51に設けられている。受容部53bは、第2シールジョー52に設けられている。カッター53aは延出及び退避できる。延出したカッター53aは受容部53bに収容される。カッター53aを延出させることで、横シール箇所Xにおいて、筒状フィルムFmの搬送方向における中央部で横方向に切断される。
【0044】
ミシン目機構54は、連なる袋Bの間にミシン目Sを形成する。本実施形態のミシン目機構54は、切断機構53に含まれる。具体的には、ミシン目機構54のカッターは、切断機構53のカッター53aと共通である。袋Bの横シール箇所Xにミシン目Sを形成する際には、切断機構53により横シール箇所Xを切断する際に加えられる力よりも弱い力、すなわち切断されない程度の力になるように、カッター53aを横シール箇所Xに延出させる。これにより、横シール箇所Xにおいて、筒状フィルムFmの搬送方向における中央部に、横方向にミシン目Sが形成される。
【0045】
パンチ機構55は、筒状フィルムFmが横シールされるタイミングに合わせて、筒状フィルムFmの既に横シールされた部分にパンチ穴Pを開ける。パンチ穴Pは、例えば、物品Aが充填された袋Bを吊るすフックを通すために、ヘッダHに形成される。
【0046】
本実施形態のパンチ機構55は、切断機構53の下方に設けられる。パンチ機構55は、主として、筒状パンチ55aと、パンチ受けピン55bと、を含む。筒状パンチ55aは、第2シールジョー52に内蔵されている。パンチ受けピン55bは、第1シールジョー51に内蔵されている。
【0047】
筒状パンチ55aは、横シールされる部分を切断してパンチ穴Pを開けるための切断部を有する。切断部は、筒状パンチ55aの端部である。切断部の先端には、刃が取り付けられている。
【0048】
筒状パンチ55aは、筒状の金属製の部材である。筒状パンチ55aには、パンチヒータが内蔵されている。パンチヒータは、切断部を加熱するための電熱式のヒータである。パンチヒータは、外部の電源(図示せず)と耐熱リード線等によって、電気的に接続されている。この耐熱リード線は、ガラスチューブ等によって覆われた状態で、シールジョーの内部に埋め込まれている。
【0049】
パンチ受けピン55bは、シールジョー51の内部において、シールジョー51に固定されている。パンチ受けピン55bは、略円柱形の金属製または樹脂製の部材である。パンチ受けピン55bは、テーパ状になっているピン先端部を有している。ピン先端部は、筒状パンチ55aの切断部の中に入り込む部分である。
【0050】
(2-6)しごき部
図4に示すように、しごき部60は、横シール部50に連動する。しごき部60は、筒状フィルムFmの搬送速度よりも速い速度で、下方に移動する。詳細には、しごき部60は、横シール部50が筒状フィルムFmを横シールする前に、筒状フィルムFmと接触しながら、フィルム送り部30によって下方に搬送される筒状フィルムFmよりも速く下降することで、筒状フィルムFmをしごく。
【0051】
しごき部60は、筒状フィルムFm(袋B)を下方に向かってしごくことにより、筒状フィルムFmの内側の物品Aを強制的に下方へ落下させて、筒状フィルムFmの横シールされる部分において、シールジョー51、52が物品A等の異物を噛み込むことを回避する。したがって、しごき部60は、シールジョー51、52によるシール不良の発生を抑制することができる。
【0052】
(2-7)気体抜き部
気体抜き部70は、横シール部50の下方に配置される。ここでは、気体抜き部70は、しごき部60の下方に配置される。気体抜き部70は、横シールされる袋Bから気体を排出させる。
【0053】
気体抜き部70は、しごき部60と連結されている。気体抜き部70は、筒状フィルムFmの搬送速度よりも速い速度で、下方に向かって移動する。詳細には、気体抜き部70は、横シール部50が筒状フィルムFmを横シールする前に、筒状フィルムFmと接触しながら、フィルム送り部30によって下方に搬送される筒状フィルムFmよりも速く下降することで、筒状フィルムFm内の気体を排出する。
【0054】
図4に示す気体抜き部70は、シールジョー51、52が筒状フィルムFmを横シールする直前において互いに接近し、筒状フィルムFmに当たる。これにより、筒状フィルムFmの内部の空気を上方に押し出して排出し、筒状フィルムFmの厚みを調整する。
【0055】
(2-8)袋叩き装置
図5に示すように、袋叩き装置80は、横シール部50の下方に配置される。袋叩き装置80は、袋Bの下端部が横シールされるとともに袋Bの上端部が開放された状態で、かつ内部に物品Aを収容した状態で、平板を用いて、袋Bの下端部の底叩きを行い、物品Aのかさ高さを抑制する。
【0056】
(2-9)制御部
図6に示す制御部90は、連包袋Cの袋長が変わるときに、フィルムFのシール動作前後に行う関連動作を変える。「シール動作」とは、横シール部50及び縦シール部40の少なくとも一方に関する動作である。「横シール動作前後に行う関連動作」は、例えば、筒状フィルムFmの横シールと連動して行われるブラウジング動作、横シール部50に連結されているしごき部60、気体抜き部70、袋叩き装置80等の横シール部50と連動して行われる動作である。「動作を変える」とは、動作量を変えることと、動作を省略することとを含む。
【0057】
本実施形態では、制御部90は、フィルムFのレジマークを検出するレジマークセンサ91によって、連包袋Cを構成する袋Bの袋長及び袋数と、ヘッダHの袋長と、に関する情報を取得する。袋Bの袋長とヘッダHの袋長とは異なるため、制御部90は、袋長が変わる、袋BとヘッダHとの間で、横シール部50、しごき部60、気体抜き部70及び袋叩き装置80の動作を変える。
【0058】
具体的には、制御部90は、袋長が変わるときに、しごき動作を変える。すなわち、しごき部60におけるしごき動作を、ヘッダHを形成するタイミングと、袋Bを形成するタイミングとにおいて変更させる。ここでは、制御部90は、ヘッダHを形成するタイミングと、袋Bを形成するタイミングとにおいて、ヘッダHを形成するタイミングでしごき部60におけるしごき動作を省略する。具体的には、次の袋長が長くなるヘッダHの上側を横シールする際に、しごき動作を省略する。なお、上側は、ヘッダHにおいて、シールジョー51、52に後で流れてくる側である。
【0059】
また、制御部90は、袋長が変わるときに、ブラウジング動作を変える。ここでは、制御部90は、ヘッダHを形成するタイミングと、袋Bを形成するタイミングとにおいて、ヘッダHを形成するタイミングでブラウジング動作を省略する。具体的には、次の袋長が短くなるヘッダHの下側を横シールする際に、ブラウジング動作を省略する。なお、下側は、連包袋Cにおいて、シールジョー51、52に先に流れてくる側である。
【0060】
図7は、本実施形態の製袋包装機100が製造するフィルムの送り方向に対する連包袋Cを示す模式図である。例えば、
図7に示すように、製袋包装機100が、1つの連包袋Cにおいて、袋B1、袋B2、袋B3、袋B4及びヘッダHの順に製袋する場合を例に挙げて説明する。制御部90は、袋B間の横シール箇所X1、X2、X3を形成する際には、しごき動作及びブラウジング動作を行う。これにより、物品Aを収容する袋B1~B4を製造する際に、ブラウジング動作により袋を膨らませて、物品Aを投入し易くするとともに、しごき動作により物品Aを取り除いた状態で、横シールを行う。
【0061】
なお、本実施形態では、制御部90は、横シール箇所X1、X2、X3を形成する際には、気体抜き部70による気体抜き動作及び袋叩き装置80による袋叩き動作を行う。
【0062】
また、制御部90は、袋B4とヘッダHとの間の横シール箇所X4を形成する際には、しごき動作を行うが、ブラウジング動作は省略する。すなわち、パンチ機構55によりヘッダHにパンチ穴Pを形成する際に、ブラウジング動作を行わない。このように、物品Aを収容しないヘッダHを形成する際に、袋Bを膨らませるブラウジング動作を省略する。
【0063】
なお、本実施形態では、制御部90は、横シール箇所X4を形成する際には、気体抜き部70による気体抜き動作及び袋叩き装置80による袋叩き動作を行う。
【0064】
また制御部90は、ヘッダHと次の連包袋Cの袋B1との間の横シール箇所X0を形成する際には、ブラウジング動作を行うが、しごき動作を省略する。すなわち、切断機構53により横シール箇所X0を切断する際に、しごき動作を行わない。このように、物品を収容しないヘッダHを形成する際に、物品Aを取り除くしごき動作を省略する。
【0065】
なお、本実施形態では、制御部90は、横シール箇所X0を形成する際には、気体抜き部70による気体抜き動作及び袋叩き装置80による袋叩き動作を省略する。
【0066】
また、制御部90は、袋長が変わるときに、フィルムの送り量を変える。袋Bの袋長とヘッダHの袋長とは異なるため、ここでは、制御部90は、袋BとヘッダHとでフィルムの送り量を変えるように、フィルム送り部30を制御する。このように、制御部90は、袋長が変わるときに、フィルムFの送り量を変えるとともに、フィルムFのシールに関する動作を変える。
【0067】
(3)製袋包装機の動作
図1及び
図2に示すように、フィルム供給ユニット10から供給されたシート状のフィルムFは、フィルム送り部30により、フォーマユニット20へと搬送される。フォーマユニット20では、セーラ21とチューブ22との隙間にシート状のフィルムFが通される。セーラ21でシート状のフィルムFを筒状に折返し、筒状に成形したフィルムFをチューブ22により案内する。
【0068】
一方、計量機2で計量された物品Aは、チューブ22の上開口端に順次投下される。このとき、チューブ22の外周は、物品Aを包装するための筒状フィルムFmで覆われている。
【0069】
フォーマユニット20で成形された筒状フィルムFmは、フィルム送り部30により下方に搬送され、縦シール部40により筒状フィルムFmの重なり部分が縦方向にシールされる。縦シール部40により縦シール箇所Yが形成された筒状フィルムFmは、フィルム送り部30によりさらに下方に搬送され、横シール部50により、筒状フィルムFmの袋Bの上下端となる部分が横方向にシールされる。
【0070】
ここで、横シール部50によって、袋B1の上部及び後続の袋B2の底部となる横シール箇所X1を形成するときの動作について説明する。ここでは、制御部90によって、横シール動作前後に行う関連動作として、ブラウジング動作、しごき動作、気体抜き動作及び袋叩き動作を行う。
【0071】
横シール箇所X1を形成する直前に、筒状フィルムFmの搬送速度よりも速い速度で移動するしごき部60により、袋B1に充填された物品Aを下方に向かってしごく。
【0072】
また、横シール箇所X1を形成する直前に、筒状フィルムFmの搬送速度よりも速い速度で移動する気体抜き部70により、袋B1の内部の空気を上方に押し出す。
【0073】
そして、一対のシールジョー51、52が横シール箇所X1を挟んで横シールをするとともに、ミシン目機構54によってミシン目Sを形成した後、シールジョー51、52を上昇させる。これにより、シールジョー51、52より上方の筒状フィルムがシールジョー51、52に持ち上げられることによって袋Bが水平方向に膨らむ。このブラウジング動作によって、シールジョー51、52の上方において、袋B2内の空間の容積が増加するので、物品Aが袋B内に効率的に収容される。そして、袋叩き装置80によって、袋B2の底叩きを行い、物品Aのかさ高さを抑制する。
【0074】
また、横シール箇所X2、X3を形成するときの動作は、横シール箇所X1と同様である。すなわち、制御部90によって、横シール動作前後に行う関連動作として、ブラウジング動作、しごき動作、気体抜き動作及び袋叩き動作を行う。
【0075】
横シール箇所X4を形成するときの動作は、横シール箇所X1~X3と異なり、制御部90によって、横シール動作前後に行う関連動作としてのブラウジング動作を省略する。ここでは、制御部90は、横シール箇所X4を形成するときに、しごき動作、気体抜き動作及び袋叩き動作を行う。また、制御部90は、パンチ機構55によりヘッダHにパンチ穴Pを形成する。
【0076】
横シール箇所X0を形成するときの動作は、横シール箇所X1~X3と異なり、制御部90によって、横シール動作前後に行う関連動作としてのしごき動作、気体抜き動作及び袋叩き動作を省略する。ここでは、制御部90は、横シール箇所X0を形成するときに、ブラウジング動作を行う。また、制御部90は、横シール箇所X0が形成された直後に、切断機構53によって、横シール箇所X0の中央を切断する。
【0077】
以上の工程を実施することによって、物品Aが収容された複数の袋BとヘッダHとを有する連包袋Cを製造することができる。
【0078】
(4)特徴
(4-1)
連包袋Cにおいて、ヘッダHの袋長と、袋Bの袋長とは、異なる。このため、製袋包装機100の稼働中に袋長が変わると、物品の投入状態、シール部との位置関係及び動作等が変わる。このため、シール部への噛み込みや、商品にしわが発生する場合がある。このように、製袋包装機100の稼働中に袋長が変わることによって、製袋状態への影響が生じることがあるという問題に本発明者は着目した。
【0079】
そして、袋長が一定の袋を製造する場合の制御とは別で、袋長の変化がある場合の制御を鋭意検討した結果、本実施形態の製袋包装機100に想到した。
【0080】
すなわち、本実施形態に係る製袋包装機100は、物品Aが収容された複数の袋Bと、ヘッダHと、が一体的に連なった連包袋Cを製袋する製袋包装機であって、フィルム送り部30と、シール部(
図2では縦シール部40及び横シール部50)と、制御部90と、を備える。フィルム送り部30は、筒状フィルムFmを送る。シール部は、フィルム送り部30によって送られる筒状フィルムFmをシールする。制御部90は、フィルム送り部30及びシール部の動作を制御する。制御部90は、連包袋Cの袋長が変わるときに、筒状フィルムFmのシール動作前後に行う関連動作を変える。
【0081】
本実施形態の製袋包装機100では、袋BとヘッダHとにおいて袋長の変化があるときに、制御部90により、筒状フィルムFmのシール動作前後に行う関連動作を変える。これにより、袋長の変化に伴い、各袋とシール部との位置関係等が変化したり、物品Aの投入状態等が変化しても、当該袋長の変化による製袋状態への影響を低減できる。したがって、製造する商品としての連包袋Cの品質を向上することができる。
【0082】
(4-2)
本実施形態の製袋包装機100は、シール部は、筒状フィルムFmに横シールする横シール部50を含む。横シール部50で筒状フィルムFmに横シールする前に、筒状フィルムFmに対してしごき動作を行うしごき部60をさらに備える。制御部90は、袋長が変わるときに、しごき動作を変える。
【0083】
ここでは、制御部90により、袋長の変化があるときに、横シール部50に連動するしごき部60のしごき動作を変える。このため、袋長の変化による製袋状態への影響をより低減できるので、製造する商品としての連包袋Cの品質をより向上することができる。
【0084】
(4-3)
本実施形態の製袋包装機100は、制御部90は、ヘッダHを形成するタイミングと、袋Bを形成するタイミングとにおいて、ヘッダHを形成するタイミングでしごき部60におけるしごき動作を省略する。
【0085】
ここでは、制御部90により、物品Aを収容しないヘッダHを形成するタイミングで、物品Aを収容する袋Bを形成するタイミングと異なり、しごき動作を省略する。これにより、物品Aを収容しないヘッダHを形成する際に、物品Aを取り除くしごき動作を省略できる。このように、ヘッダH及び袋Bの特性に対して不要な動作を省略することによって、連包袋Cを効率よく製造することができる。
【0086】
(4-4)
本実施形態の製袋包装機100は、シール部は、筒状のフィルムに横シールした後に、筒状フィルムFmを膨らませるブラウジング動作を行う横シール部50を含む。制御部90は、袋長が変わるときに、ブラウジング動作を変える。
【0087】
ここでは、制御部90により、袋長の変化があるときに、横シールした後に行われるブラウジング動作を変える。このため、袋長の変化による製袋状態への影響を低減できるので、製造する商品としての連包袋Cの品質をより向上することができる。
【0088】
(4-5)
本実施形態の製袋包装機100は、制御部90は、ヘッダHを形成するタイミングと、袋Bを形成するタイミングとにおいて、ヘッダHを形成するタイミングでブラウジング動作を省略する。
【0089】
ここでは、制御部90により、物品Aを収容しないヘッダHを形成するタイミングで、物品Aを収容する袋Bを形成するタイミングと異なり、ブラウジング動作を省略する。これにより、物品Aを収容しないヘッダHを形成する際に、袋を膨らませるブラウジング動作を省略できる。このように、ヘッダH及び袋Bの特性に対して不要な動作を省略することによって、連包袋Cを効率よく製造することができる。
【0090】
(5)変形例
以下に、上記実施形態の変形例を示す。なお、各変形例の内容の一部または全部は、互いに矛盾しない範囲で上記実施形態の内容や他の変形例の内容と組み合わされてもよい。
【0091】
(5-1)変形例A
上記実施形態では、連包袋Cの袋長が変わるときに、フィルムFのシール動作前後に行う関連動作を変える例として、制御部90によって、袋B4の上端部とヘッダHの下端部との間の横シール箇所X4でブラウジング動作を省略しているが、これに限定されない。ブラウジング動作は、袋のしわをのばす効果を奏するので、本変形例の制御部90は、ヘッダHの形状に応じて、横シール箇所X4を形成する際にブラウジング動作を行う。この場合、商品の美観を向上できる。
【0092】
(5-2)変形例B
上記実施形態では、制御部90は、連包袋Cの袋長が変わるときに、フィルムFの横シール動作前後に行う関連動作を変えているが、これに限定されない。本変形例では、制御部90は、連包袋Cの袋長が変わるときに、フィルムFの縦シール動作前後に行う関連動作を変える。
【0093】
(5-3)変形例C
上述した実施形態では、フィルム送り部30は筒状フィルムFmを間欠的に搬送するが、これに限定されない。本変形例では、フィルム送り部30は、筒状フィルムFmを連続的に搬送する。
【0094】
(5-4)変形例D
上記実施形態では、同じ袋長の複数の袋Bを有する連包袋Cを例に挙げて説明したがこれに限定されない。本変形例では、複数の袋Bは、異なる袋長を有する。例えば、
図3において、袋B1~B3の袋長が同じで、袋B4の袋長が袋B1~B3の袋長と異なる。この場合、制御部90は、袋長が変わる横シール箇所X3において、横シール動作前後に行う関連動作を変える。
【0095】
本変形例のように、製袋包装機100は、複数の袋Bの袋長がさらに変わる、ヘッダ付き連包袋Cの製造に用いることもできる。
【0096】
(5-5)変形例E
上記実施形態では、物品Aを収容する複数の袋Bを有する連包袋Cを例に挙げて説明したがこれに限定されない。本変形例では、複数の袋Bの少なくとも2つに、異なる物品が収容される。
【0097】
例えば、
図3において袋B1~B3には、第1の物品が収容され、袋B4には、第2の物品が収容される。第1の物品と第2の物品とは、異なる。また、変形例Dのように、袋B1~B3の袋長が同じで、袋B4の袋長が袋B1~B3の袋長と異なる。すなわち、第1の物品が収容された袋B1~B3の袋長と、第2の物品が収容された袋B4の袋長とは、異なる。
【0098】
このように、本変形例の製袋包装機100は、第1の袋と、第2の袋と、が連なった連包袋Cを製造する。第1の袋は、第1の物品が収容される。第2の袋は、第1の袋の袋長と異なる袋長を有し、かつ第2の物品が収容される。このように、本変形例の製袋包装機は、異なる物品を収容する複数の袋Bを有する連包袋Cの製造に用いることもできる。
【0099】
なお、本変形例では、2種類の物品がそれぞれ収容される2種類の袋を有する連包袋Cを製造しているが、3種類以上の物品がそれぞれ収容される3つ以上の袋Bを有する連包袋Cを製造してもよい。
【0100】
(5-6)
上記実施形態では、連包袋Cの下側から順に製造する製袋包装機100を例に挙げて説明したが、これに限定されない。本変形例の製袋包装機は、連包袋Cの上側から順に製造する。
【0101】
図8は、本変形例の製袋包装機が製造するフィルムの送り方向に対する連包袋Cを示す模式図である。例えば、
図8に示すように、製袋包装機100が、1つの連包袋Cにおいて、ヘッダH、袋B4、袋B4、袋B2及び袋B1の順に製袋する場合を例に挙げて説明する。
【0102】
本変形例の制御部90は、ヘッダHの下側の横シール箇所X0を形成する際には、ブラウジング動作を省略して、しごき動作を行う。ここでは、切断機構53により横シール箇所X0を切断するともに、パンチ機構55によりヘッダHにパンチ穴Pを形成する際に、ブラウジング動作を行わない。
【0103】
また、制御部90は、ヘッダHの上側、すなわち袋B4とヘッダHとの間の横シール箇所X4を形成する際には、しごき動作を省略して、ブラウジング動作を行う。
【0104】
なお、制御部90は、袋B間の横シール箇所X1、X2、X3を形成する際には、上述した実施形態と同様に、しごき動作及びブラウジング動作を行う。
【符号の説明】
【0105】
1 :包装機
2 :計量機
10 :フィルム供給ユニット
20 :フォーマユニット
30 :フィルム送り部
40 :縦シール部
50 :横シール部
60 :しごき部
90 :制御部
100 :製袋包装機
A :物品
B,B1,B2,B3,B4:袋
H :ヘッダ
C :連包袋
F,Fm:フィルム
【先行技術文献】
【特許文献】
【0106】