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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022122774
(43)【公開日】2022-08-23
(54)【発明の名称】ネックレス
(51)【国際特許分類】
   A44C 25/00 20060101AFI20220816BHJP
【FI】
A44C25/00 A
【審査請求】有
【請求項の数】14
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021020242
(22)【出願日】2021-02-10
(71)【出願人】
【識別番号】520278974
【氏名又は名称】河野 良太
(71)【出願人】
【識別番号】598142081
【氏名又は名称】桐原 勉
(74)【代理人】
【識別番号】110002697
【氏名又は名称】めぶき国際特許業務法人
(74)【代理人】
【識別番号】100104709
【弁理士】
【氏名又は名称】松尾 誠剛
(72)【発明者】
【氏名】桐原 勉
【テーマコード(参考)】
3B114
【Fターム(参考)】
3B114AA02
3B114AA11
3B114AA21
3B114FA01
3B114FA05
3B114JB03
(57)【要約】
【課題】デザイン部そのものに加工を施すことなく、複数個のデザイン部の各デザイン部間の間隔を自在かつ容易に設定することができ、設定した位置で各デザイン部の動きを規制することができるネックレスを提供する。
【解決手段】デザイン部としての宝飾体100と、チェーン通し孔231,232を有し、宝飾体100の突出部120が嵌め込まれた状態で爪251~254にて宝飾体100を支持する宝飾体支持部材200と、複数個の宝飾体支持部材200が取り付けられるチェーン300と、宝飾体支持部材200に収納され、宝飾体100が宝飾体支持部材200に支持された状態においてはチェーン300に押圧力を付与する弾性体400と備え、チェーン通し孔231,232は、チェーン300が軸周りに回転しない細長形状をなし、長手方向が宝飾体支持部材200の内部底面241の側から開口端部210の周縁部211側に向くように設けられている。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
デザイン部と、
有底となっている一方の端部と一対のチェーン通し孔が設けられている側面とを有する筒状をなし、前記デザイン部を前記一方の端部とは反対側に位置する他方の端部の側で支持するデザイン部支持体と、
長手方向に直交する断面形状がほぼ扁平形状をなし、複数個の前記デザイン部支持体の各デザイン部支持体に設けられている前記一対のチェーン通し孔を貫くことにより、前記複数個の前記デザイン部支持体が列をなすように取り付けられるチェーンと、
前記デザイン部支持体の内部に存在し、前記チェーンの移動を規制する作用を有する弾性体と、
備え、
前記チェーン通し孔は、前記チェーンが当該チェーン通し孔を貫いた状態においては、前記チェーンが軸周りに回転しない細長形状をなし、前記チェーン通し孔の長手方向が前記デザイン部支持体の前記一方の端部の側から前記他方の端部の側に向くように設けられていることを特徴とするネックレス。
【請求項2】
請求項1に記載のネックレスにおいて、
前記デザイン部は、表側に宝飾部を有するとともに裏側に突出部を有する宝飾体でなり、
前記デザイン部支持体は、前記他方の端部が開口端部となっており、当該開口端部の周縁部には前記宝飾部を押さえるための複数個の爪を有し、前記突出部が前記開口端部に嵌め込まれた状態で前記複数個の爪によって前記宝飾体を支持し、
前記弾性体は、一方の面と、当該一方の面とは反対側の他方の面と、前記一方の面と前記他方の面との間に形成される側面とを有し、前記一方の面が前記デザイン部支持体の内部底面の側に位置し、前記他方の面が前記一対のチェーン通し孔の少なくとも一部を覆う位置にまで達した状態で前記デザイン部支持体の内部に存在し、前記宝飾体が前記デザイン支持部に支持された状態においては、前記突出部の押圧力により弾性変形して前記チェーンに対して押圧力を付与することを特徴とするネックレス。
【請求項3】
請求項2に記載のネックレスにおいて、
前記一対のチェーン通し孔は、
前記デザイン部支持体を平面視したときの当該デザイン部支持体の中心を通る直線で前記デザイン部支持体の側面を一方の側面領域と他方の側面領域とに2等分したときの前記一方の側面領域に設けられていることが好ましい。
【請求項4】
請求項3に記載のネックレスにおいて、
前記デザイン部支持体の中心と前記デザイン部支持体の側面の周方向に沿った任意の位置との間を結び、前記中心を含まない仮想的な線分を仮想線分としたとき、
前記一対のチェーン通し孔は、前記デザイン部支持体の側面において、前記仮想線分に交わる仮想的な仮想直線上で、かつ、前記任意の位置を挟んだ両側の位置に設けられることを特徴とするネックレス。
【請求項5】
請求項4に記載のネックレスにおいて、
前記爪の数が2つである場合には、当該2つの爪は、前記開口端部の周縁部において前記中心を挟んで対峙した位置に設けられ、前記任意の位置は、前記デザイン部支持体の側面において、前記2つの爪のうちの一方の爪が設けられている位置に対応する位置であり、
前記チェーン通し孔は、前記デザイン部支持体の側面において、前記2つの爪のうちの一方の爪を挟んだ両側に設けられていることを特徴とするネックレス。
【請求項6】
請求項4に記載のネックレスにおいて、
前記爪の数が3つ又は4つである場合には、当該3つ又は4つの爪は、前記開口端部の周縁部においてそれぞれ等間隔に設けられ、前記任意の位置は、当該デザイン部支持体の側面において、前記3つ又は4つの爪のうちの1つの爪が設けられている位置に対応する位置であり、
前記チェーン通し孔は、前記デザイン部支持体の側面において、前記3つ又は4つの爪のうちの1つの爪を挟んだ両側に設けられていることを特徴とするネックレス。
【請求項7】
請求項4に記載のネックレスにおいて、
前記爪が3つ又は4つである場合には、当該3つ又は4つの爪は、前記開口端部の周縁部においてそれぞれ等間隔に設けられ、前記任意の位置は、当該デザイン部支持体の側面において、前記3つ又は4つの爪のうちの隣り合う2つの爪が設けられている位置の中間位置に対応する位置であり、
前記チェーン通し孔は、前記デザイン部支持体の側面において、前記3つ又は4つの爪のうちの隣り合う2つの爪を挟んだ両側に設けられていることを特徴とするネックレス。
【請求項8】
請求項2~7のいずれかに記載のネックレスにおいて、
前記弾性体は、当該弾性体の前記他方の面が前記チェーン通し孔をほぼ覆う位置にまで達した状態で前記デザイン部支持体の内部に存在し、
前記チェーンは、当該チェーンが前記チェーン通し孔を貫いた状態においては、前記弾性体の前記側面と前記デザイン部支持体の前記側面の内壁面との間に介在されていることを特徴とするネックレス。
【請求項9】
請求項2~7のいずれかに記載のネックレスにおいて、
前記弾性体は、当該弾性体の前記上面が前記チェーン通し孔の一部を覆う位置にまで達した状態で前記デザイン部支持体の内部に存在し、
前記チェーンは、当該チェーンが前記チェーン通し孔を貫いた状態においては、前記弾性体の前記他方の面と前記突出部との間に介在されていることを特徴とするネックレス。
【請求項10】
請求項2~9のいずれかに記載のネックレスにおいて、
前記突出部は錐体形状をなし、前記宝飾体が前記デザイン部支持体に支持された状態においては、前記突出部の先端が前記弾性体の前記他方の面に対して押圧力を付与することを特徴とするネックレス。
【請求項11】
請求項1に記載のネックレスにおいて、
前記デザイン部と前記デザイン部支持体とは一体化された構成となっており、
前記弾性体は、少なくとも前記チェーン通し孔をほぼ覆う位置にまで達した状態で前記デザイン部支持体の内部に存在し、
前記チェーンは、当該チェーンが前記チェーン通し孔を貫いた状態においては、前記弾性体の側面と前記デザイン部支持体の前記側面の内壁面との間に介在されていることを特徴とするネックレス。
【請求項12】
請求項11に記載のネックレスにおいて、
前記一対のチェーン通し孔は、
前記デザイン部支持体を平面視したときの当該デザイン部支持体の中心を通る直線で前記デザイン部支持体の側面を一方の側面領域と他方の側面領域とに2等分したときの前記一方の側面領域に設けられていることを特徴とするネックレス。
【請求項13】
請求項12に記載のネックレスにおいて、
前記デザイン部支持体の中心と前記デザイン部支持体の側面の周方向に沿った任意の位置との間を結び、前記中心を含まない仮想的な線分を仮想線分としたとき、
前記一対のチェーン通し孔は、前記デザイン部支持体の側面において、前記仮想線分に交わる仮想的な仮想直線上で、かつ、前記任意の位置を挟んだ両側の位置に設けられることを特徴とするネックレス。
【請求項14】
請求項1~13のいずれかに記載のネックレスにおいて、
前記弾性体はシリコーンゴムであることを特徴とするネックレス。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ネックレスに関し、特に複数個のデザイン部がチェーンに沿ってスライド可能となっているネックレスとして好ましく用いることができるネックレスに関する。
【背景技術】
【0002】
複数個のデザイン部が連なった状態でチェーンに沿ってスライド可能に取り付けられているネックレスがある。このようなネックレスは、複数個のデザイン部の各デザイン部間の間隔を自在に設定することができ、設定した位置で各宝飾体の動きを規制することができるようになっている。このため、使用者はその時の気分や服装に合わせて、各デザイン部の位置を任意に決めることができる。なお、ここでのデザイン部とは、金属や宝石などが、アクセサリとしての装飾性を有するようなデザインに加工されたものを指すものとする。
【0003】
このようなネックレスとしては、例えば、複数個のデザイン部のそのものにチェーンを通し、個々のデザイン部をチェーンに沿って自在にスライド可能として、任意の位置で個々のデザイン部を位置決め可能とするネックレスが知られている(例えば、特許文献1参照。)。また、個々のデザイン部がデザイン部支持体に支持されていて、当該デザイン部支持体がチェーンに沿ってスライド可能となっているネックレスも知られている(例えば、特許文献2及び3参照。)。
【0004】
図14は、特許文献1に記載のネックレス910を説明するために示す図である。なお、特許文献1においては、発明の名称が「宝石及び装身具」と記載されているが、デザイン部としての宝石が複数個、チェーン(結合部材)に連結されており、ネックレスとしての使用が可能であるため、ここではネックレスとして説明する。
【0005】
特許文献1に記載のネックレス910は、図14に示すように、球状をなす個々の宝石911(図14おいては1つの宝石911のみが図示されている。)の内部にオーリング状の弾性体912が縮径した状態で収納されている。そして、弾性体912の中空部にはチェーン913が貫いていて、当該チェーン913は弾性体912の縮径力によって把持されている。これにより、宝石911がチェーン913に沿って自在にスライド可能となっていて、任意の位置で宝石911を位置決め可能としている。なお、図14においては、1個の宝石911のみが示されているが、実際には、複数個の宝石911が列をなしてチェーン913に取り付けられており、各宝石911はチェーン913に沿って自在にスライド可能であり、任意の位置で個々の宝石911の動きを規制できる。
【0006】
特許文献1に記載のネックレス910は、いわゆるスライドボール式のネックレスと呼ばれているものであり、各宝石911間の間隔を自在に設定することができ、設定した位置で各宝石911の動きを規制することができる。
【0007】
図15は、特許文献2に記載のネックレス920を説明するために示す図である。なお、特許文献2においては装飾要素を備える装身具システムとして記載されているが、特許文献1と同様、デザイン部としての装飾要素が複数個、チェーンに連結されていて、ネックレスとしての使用が可能であるため、この場合もネックレスとして説明する。特許文献2に記載のネックレス920は、デザイン部としての装飾要素921とデザイン部支持体としての基台部922とを有している。図15(a)は装飾要素921と基台部922とを分離して示す図であり、図15(b)は装飾要素921と基台部922とがチェーン923に取り付けられた状態を示す図である。
【0008】
特許文献2に記載のネックレス920は、図15示すように、基台部922における開口端の対向する位置には、ノッチ924が形成されており、当該ノッチ924にチェーン923が通っていて、装飾要素921の底面に形成されているディスク925によってチェーン923が押さえられている。なお、装飾要素921と基台部922とはスナップ結合によって着脱できるようになっており、装飾要素921によるチェーン923の押さえ具合によって装飾要素921はチェーン923に沿ってスライド可能とすることができるとしている。
【0009】
このように、特許文献2に記載のネックレス920は、装飾要素921によるチェーン923の押さえ具合によって、装飾要素921はチェーン923に沿ってスライド可能とすることができる。これにより、特許文献2に記載のネックレス920は、特許文献1に記載のネックレス910と同様、各装飾要素体921間の間隔を自在に設定することができる。
【0010】
図16は、特許文献3に記載のネックレス930を説明するために示す図である。なお、特許文献3においては装身具として記載されているが、特許文献1及び特許文献2と同様、デザイン部としての宝玉が複数個、チェーンに連結されていて、ネックレスとしての使用が可能であるため、この場合もネックレスとして説明する。
【0011】
特許文献3に記載のネックレス930は、特許文献2に記載のネックレス920と同様に、デザイン部としての宝玉931はデザイン部支持体としての石座932に取り付けられている。そして、石座932の対向する側面には非円形(例えば細長い角形)の連結用開口部933が形成されており、当該連結用開口部933には、当該連結用開口部933に対応した非円形の断面(例えば細長い角形)を有するワイヤ部材934が挿通されている。特許文献3に記載のネックレス930は、ワイヤ部材934と石座932に形成されている連結用開口部933とがそれぞれ非円形であるため、石座932がワイヤ部材934を中心にして軸周り方向に回ってしまうことを防ぐことができ、宝玉931の向きを所定方向に向けることができるとしている。
【0012】
また、特許文献3に記載のネックレス930は、宝玉931が取り付けられている石座932に連結用開口部933が形成されていいて、当該連結用開口部933にワイヤ部材934を挿通させる作業を連続的に行うことにより、宝玉931が数珠つなぎとなったネックレス930とすることができるとしている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0013】
【特許文献1】特開2001-346615号公報
【特許文献2】特開2004-503318号公報
【特許文献3】特開2018-134375号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0014】
しかしながら、特許文献1に記載のネックレス910は、デザイン部としての宝石911そのものに貫通孔を形成したり、宝石911内部に弾性体としてのオーリング912を収納したりする必要があるため、適用できるデザイン部の種類が限られたものとなってしまうといった課題がある。
【0015】
また、特許文献2に記載のネックレス920は、デザイン部としての装飾要素921と基台部922とは、スナップ結合によって結合されている構造であるため、複数個の装飾要素間の間隔を設定する際には、装飾要素921と基台部922とを分離したり、スナップ結合の度合いを緩めたりして、装飾要素921と基台部922とをスライドさせ、所定の位置で、再び、装飾要素921と基台部922とをスナップ結合させるといった操作が必要となる。このため、各装飾要素921間の間隔を設定して、設定した位置で各装飾要素921の動きを規制する操作が面倒である。
【0016】
また、特許文献3に記載のネックレス930は、ワイヤ部材934に取り付けられている複数個の石座932は、ワイヤ部材934を挿通させることによって、デザイン部としての宝玉931が数珠つなぎとなったネックレス930とすることが可能であるが、個々の石座932をワイヤ部材934の任意の位置に固定するための構造についての記載はなされていない。このため、特許文献3に記載のネックレス930は、各宝玉931間の間隔を自在に設定して、設定した位置で各宝玉931の動きを規制できるものではなく、各宝玉931を任意の位置に設定できるものとはならないと考えられる。
【0017】
本発明は上記事情に鑑みてなされたものであり、デザイン部そのものに加工を施すことなく、複数個のデザイン部の各デザイン部間の間隔を自在かつ容易に設定することができ、設定した位置で各デザイン部の動きを規制することによって、各デザイン部を任意の位置に設定できるネックレスを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0018】
[1]本発明のネックレスは、デザイン部と、有底となっている一方の端部と一対のチェーン通し孔が設けられている側面とを有する筒状をなし、前記デザイン部を前記一方の端部とは反対側に位置する他方の端部の側で支持するデザイン部支持体と、長手方向に直交する断面形状がほぼ扁平形状をなし、複数個の前記デザイン部支持体の各デザイン部支持体に設けられている前記一対のチェーン通し孔を貫くことにより、前記複数個の前記デザイン部支持体が列をなすように取り付けられるチェーンと、前記デザイン部支持体の内部に存在し、前記チェーンの移動を規制する作用を有する弾性体と、備え、前記チェーン通し孔は、前記チェーンが当該チェーン通し孔を貫いた状態においては、前記チェーンが軸周りに回転しない細長形状をなし、前記チェーン通し孔の長手方向が前記デザイン部支持体の前記一方の端部の側から前記他方の端部の側に向くように設けられていることを特徴とする。
【0019】
[2]本発明のネックレスにおいては、前記デザイン部は、表側に宝飾部を有するとともに裏側に突出部を有する宝飾体でなり、前記デザイン部支持体は、前記他方の端部が開口端部となっており、当該開口端部の周縁部には前記宝飾部を押さえるための複数個の爪を有し、前記突出部が前記開口端部に嵌め込まれた状態で前記複数個の爪によって前記宝飾体を支持し、前記弾性体は、一方の面と、当該一方の面とは反対側の他方の面と、前記一方の面と前記他方の面との間に形成される側面とを有し、前記一方の面が前記デザイン部支持体の内部底面の側に位置し、前記他方の面が前記一対のチェーン通し孔の少なくとも一部を覆う位置にまで達した状態で前記デザイン部支持体の内部に存在し、前記宝飾体が前記デザイン支持部に支持された状態においては、前記突出部の押圧力により弾性変形して前記チェーンに対して押圧力を付与することが好ましい。
【0020】
[3]本発明のネックレスにおいては、前記一対のチェーン通し孔は、前記デザイン部支持体を平面視したときの当該デザイン部支持体の中心を通る直線で前記デザイン部支持体の側面を一方の側面領域と他方の側面領域とに2等分したときの前記一方の側面領域に設けられていることが好ましい。
【0021】
[4] 本発明のネックレスにおいては、前記デザイン部支持体の中心と前記デザイン部支持体の側面の周方向に沿った任意の位置との間を結び、前記中心を含まない仮想的な線分を仮想線分としたとき、前記一対のチェーン通し孔は、前記デザイン部支持体の側面において、前記仮想線分に交わる仮想的な仮想直線上で、かつ、前記任意の位置を挟んだ両側の位置に設けられることが好ましい。
【0022】
[5]本発明のネックレスにおいては、前記爪の数が2つである場合には、当該2つの爪は、前記開口端部の周縁部において前記中心を挟んで対峙した位置に設けられ、前記任意の位置は、前記デザイン部支持体の側面において、前記2つの爪のうちの一方の爪が設けられている位置に対応する位置であり、前記チェーン通し孔は、前記デザイン部支持体の側面において、前記2つの爪のうちの一方の爪を挟んだ両側に設けられていることが好ましい。
【0023】
[6]本発明のネックレスにおいては、前記爪の数が3つ又は4つである場合には、当該3つ又は4つの爪は、前記開口端部の周縁部においてそれぞれ等間隔に設けられ、前記任意の位置は、当該デザイン部支持体の側面において、前記3つ又は4つの爪のうちの1つの爪が設けられている位置に対応する位置であり、前記チェーン通し孔は、前記デザイン部支持体の側面において、前記3つ又は4つの爪のうちの1つの爪を挟んだ両側に設けられていることが好ましい。
【0024】
[7]本発明のネックレスにおいては、前記爪が3つ又は4つである場合には、当該3つ又は4つの爪は、前記開口端部の周縁部においてそれぞれ等間隔に設けられ、前記任意の位置は、当該デザイン部支持体の側面において、前記3つ又は4つの爪のうちの隣り合う2つの爪が設けられている位置の中間位置に対応する位置であり、前記チェーン通し孔は、前記デザイン部支持体の側面において、前記3つ又は4つの爪のうちの隣り合う2つの爪を挟んだ両側に設けられていることが好ましい。
【0025】
[8]本発明のネックレスにおいては、前記弾性体は、当該弾性体の前記他方の面が前記チェーン通し孔をほぼ覆う位置にまで達した状態で前記デザイン部支持体の内部に存在し、前記チェーンは、当該チェーンが前記チェーン通し孔を貫いた状態においては、前記弾性体の前記側面と前記デザイン部支持体の前記側面の内壁面との間に介在されていることが好ましい。
【0026】
[9]本発明のネックレスにおいては、前記弾性体は、当該弾性体の前記上面が前記チェーン通し孔の一部を覆う位置にまで達した状態で前記デザイン部支持体の内部に存在し、前記チェーンは、当該チェーンが前記チェーン通し孔を貫いた状態においては、前記弾性体の前記他方の面と前記突出部との間に介在されていることが好ましい。
【0027】
[10]本発明のネックレスにおいては、前記突出部は錐体形状をなし、前記宝飾体が前記デザイン部支持体に支持された状態においては、前記突出部の先端が前記弾性体の前記他方の面に対して押圧力を付与することが好ましい。
【0028】
[11]本発明のネックレスにおいては、前記デザイン部と前記デザイン部支持体とは一体化された構成となっており、前記弾性体は、少なくとも前記チェーン通し孔をほぼ覆う位置にまで達した状態で前記デザイン部支持体の内部に存在し、前記チェーンは、当該チェーンが前記チェーン通し孔を貫いた状態においては、前記弾性体の側面と前記デザイン部支持体の前記側面の内壁面との間に介在されていることが好ましい。
【0029】
[12]本発明のネックレスにおいては、前記一対のチェーン通し孔は、前記デザイン部支持体を平面視したときの当該デザイン部支持体の中心を通る直線で前記デザイン部支持体の側面を一方の側面領域と他方の側面領域とに2等分したときの前記一方の側面領域に設けられていることが好ましい。
【0030】
[13]本発明のネックレスにおいては、前記デザイン部支持体の中心と前記デザイン部支持体の側面の周方向に沿った任意の位置との間を結び、前記中心を含まない仮想的な線分を仮想線分としたとき、前記一対のチェーン通し孔は、前記デザイン部支持体の側面において、前記仮想線分に交わる仮想的な仮想直線上で、かつ、前記任意の位置を挟んだ両側の位置に設けられることが好ましい。
【0031】
[14]本発明のネックレスにおいては、前記弾性体はシリコーンゴムであることが好ましい。
【発明の効果】
【0032】
本発明のネックレスによれば、デザイン部そのものに加工を施すことなく、複数個のデザイン部の各デザイン部間の間隔を自在かつ容易に設定することができ、設定した位置で各デザイン部の動きを規制することができる。これにより、本発明のネックレスは、複数個のデザイン部がチェーンに沿って所定間隔で存在する、いわゆる「ステーションネックレス」としての使用の仕方も可能であり、また、複数個のデザイン部がチェーン上で隣接した状態でまとめて存在するような使用の仕方も可能である。このため、使用者はその時の気分や服装に合わせて、各デザイン部の間隔や位置を任意に決めることができる。
【図面の簡単な説明】
【0033】
図1】実施形態1に係るネックレス1を説明するために示す図である。
図2図1に示す実施形態1に係るネックレス1を分解して示す斜視図である。
図3】チェーン300について説明するために示す図である。
図4】一対のチェーン通し孔231,232を設ける位置について説明するために示す図である。
図5図4に示した一対のチェーン通し孔231,232を設ける位置を実施形態1に係るネックレス1に適用した場合の具体例について説明するために示す図である。
図6】実施形態1に係るネックレス1のチェーン通し孔231,232とチェーン300と弾性部材400との関係を説明するために示す図である。
図7】実施形態1に係るネックレス1を使用者500が装着した様子を示す図である。
図8】実施形態1に係るネックレス1の第1変形例を説明するために示す図である。
図9】実施形態1に係るネックレス1の第2変形例を説明するために示す図である。
図10】実施形態1に係るネックレス1の第3変形例を説明するために示す図である。
図11】実施形態1に係るネックレス1の第4変形例を説明するために示す図である。
図12】実施形態2に係るネックレス2を説明するために示す図である。
図13】実施形態3に係るネックレス3を説明するために示す図である。
図14】特許文献1に記載のネックレス910を説明するために示す図である。
図15】特許文献2に記載のネックレス920を説明するために示す図である。
図16】特許文献3に記載のネックレス930を説明するために示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0034】
以下、本発明の実施形態について説明する。
【0035】
[実施形態1]
図1は、実施形態1に係るネックレス1を説明するために示す図である。なお、図1(a)は宝飾体100がデザイン部支持体200に支持された状態の斜視図であり、図1(b)は図1(a)のa-a矢視断面図(径に沿って切断した場合の断面図)であり、図1(c)は図1(a)のb-b矢視断面図である。
【0036】
図2は、図1に示す実施形態1に係るネックレス1を分解して示す斜視図である。図1及び図2を参照して実施形態1に係るネックレス1について説明する。
【0037】
実施形態1に係るネックレス1は、図1及び図2に示すように、表側に宝飾部(いわゆる宝石など)110を有するとともに、裏側に錐体形状(円錐形状とする。)の突出部120を有するデザイン部としての宝飾体100と、宝飾体100を支持する宝飾体支持体200と、複数個の宝飾体支持体200が取り付けられるチェーンと300と、宝飾体支持体200の内部に存在し、チェーン300の移動を規制する作用を有する弾性体400とを有している。なお、宝飾体100をここではデザイン部としているため、宝飾体支持体200は、以下、デザイン部支持体200と表記することとする。
【0038】
デザイン部支持体200は、外観的には、筒状をなしている。そして、開口となっている端部(開口端部という。)210と、有底となっている端部(有底端部という。)220と、一対のチェーン通し孔231,232が設けられている側面240とを有するとともに、開口端部210の周縁部211には宝飾部110を押さえるための複数個の爪(4つの爪251,252,253,254とする。)を有している。そして、宝飾体100の突出部120が開口端部210に嵌め込まれた状態で4つの爪251,252,253,254によって宝飾体100を支持する。
【0039】
なお、4つの爪251,252,253,254(4つの爪251~254と表記する場合もある。)は、デザイン部支持体200の側面240に柱状をなすように設けられており、先端部に鉤部251a,252a,253a,254aを有し、当該鉤部251a,252a,253a,254aで宝飾体100(宝飾体100の宝飾部110)を支持する。
【0040】
また、デザイン部支持体200は、上述したように、外観的には筒状をなしているが、実施形態1に係るネックレス1においては、ほぼ円筒状であるとして説明する。なお、当該デザイン部支持体200のサイズは高さh1(図1(b)参照。)が5mm程度、外径Φ1(図1(b)参照。)も5mm程度であるとするが、これらのサイズは一例であって、限定されるものではなく、種々のサイズのものを使用できる。
【0041】
また、実施形態1に係るネックレス1においては、4つの爪251~254は、開口端部210の周縁部211に沿って等間隔に設けられているものとする。ここで、デザイン部支持体200の材料としてはプラチナ、金、銀などの貴金属を好ましく用いることができる。
【0042】
図3は、チェーン300について説明するために示す図である。図3(a)はチェーン300の一部を示す斜視図であり、図3(b)は図3(a)に示すチェーン300のc-c矢視断面図(チェーン300の長手方向に直交する断面図)である。実施形態1に係るネックレス1において用いるチェーン300は、図3に示すように、細かい環状の部品(鎖素子という。)を繋げた構成となっており、全体的に見ると、図3の破線枠Aで示すように、厚みの薄いほぼ平板状をなしている。
【0043】
チェーン300は、図3に示すように、長手方向に直交する断面(図3におけるc-c矢視断面)の形状がほぼ扁平形状をなしている。そして、複数個のデザイン部支持体200の各デザイン部支持体200に設けられている一対のチェーン通し孔231,232(図1及び図2参照。)を貫くことにより、複数個のデザイン部支持体200が列をなすように取り付けられる(後述する図7参照。)。
【0044】
実施形態1に係るネックレス1において用いるチェーン300は、厚みt1が1mm程度、幅Wが2mm程度であるとするが、これらのサイズは一例であって特に限定されるものではなく、任意のサイズのものを用いることができる。
【0045】
続いて、弾性体400について説明する。弾性体400は、上述したように、チェーン300の移動を規制する作用を有するものであるが、ここでの「チェーン300の移動を規制する作用を有する」というのは、チェーン300に所定以上の引っ張り力を与えない状態では、チェーン300は移動しないでその位置に留まるということであり、チェーン300に所定以上の引っ張り力を与えて引っ張ったときには、チェーン300を移動させることができるということを意味している。なお、弾性体400の材料としては、合成ゴム又は天然ゴムなどのゴム状部材を好ましく用いることができる。弾性体400の材料は特に限定されるものではないが、実施形態1に係るネックレス1においてはシリコーンゴムであるとする。
【0046】
弾性体400は、図2に示されているように、径Φ2及び高さ(厚み)h2を有する円板状をなしている。弾性体400は、一方の面410(下面410とする。)がデザイン部支持体200の内部底面241に接触するようにデザイン部支持体200内に存在している。このとき、弾性体400は、デザイン部支持体200の内部に篏合した状態で存在する。
【0047】
また、弾性体400の高さ(厚み)h2は、実施形態1に係るネックレス1においては、当該弾性体400の下面410がデザイン部支持体200の内部底面241に接触するように収納したときに、当該弾性体400の他方の面420(上面420とする。)が一対のチェーン通し孔231,232をほぼ覆う位置まで達した状態となるような高さ(厚み)とする(図1(a)及び図1(b)参照。)。
【0048】
具体的には、弾性体400の高さ(厚み)h2は、当該弾性体400の下面410がデザイン部支持体200の内部底面241に接触するようにデザイン部支持体200内に収納したときに、弾性体400の上面420が、チェーン通し孔231,232の上端辺231a,232a(図1参照。)に達する程度の高さ(厚み)となっている。ここで、図1(a)において、一対のチェーン通し孔231,232内の灰色で示す部分が弾性体400の側面430である。なお、図1(b)は、宝飾体100の突出部120の先端部121で弾性体400が押圧されていることによって、弾性体400が弾性変形して、弾性体400の上面420が盛り上がっている状態が示されている。
【0049】
続いて、一対のチェーン通し孔231,232について説明する。一対のチェーン通し孔231,232は、チェーン300が当該チェーン通し孔231,232を貫いた状態においては、当該チェーン300が軸周りに回転しない細長形状をなしている(図1及び図2参照。)。このような細長形状のチェーン通し孔231,232は、当該チェーン通し孔231,232の長手方向がデザイン部支持体200の内部底面241の側から開口端部210の周縁部211側に向くように設けられている。すなわち、チェーン通し孔231,232は、当該チェーン通し孔231,232の長手方向がデザイン部支持体200の縦方向(図1においてz軸に沿った方向)に向くように設けられている。
【0050】
図4は、一対のチェーン通し孔231,232を設ける位置について説明するために示す図である。なお、図4は模式図であり、デザイン部支持体200を平面視した図、すなわち、デザイン部支持体200の開口端部210の側を平面視した図である。
【0051】
一対のチェーン通し孔231,232は、デザイン部支持体200の側面において、デザイン部支持体200を平面視したときの当該デザイン部支持体200の中心P0を通る直線L0でデザイン部支持体200の側面240を一方の側面領域240aと他方の側面領域240bとに2等分したときの一方の側面領域240aに設けられている。ここでは、一対のチェーン通し孔231,232は、一方の側面領域240aの側に設けられるとしたが、いずれか一方の側面領域に設けられるようにすればよいため、他方の側面領域240bの側に設けられていてもよい。
【0052】
なお、図4においては、デザイン部支持体200を平面視した形状が円形である場合、すなわち、デザイン部支持体200が円筒形である場合を例示したが、デザイン部支持体200を平面視した形状が多角形である場合、すなわち、デザイン部支持体200が角筒形である場合においても同様に適応できる。この場合、一対のチェーン通し孔231,232が同一の側面に存在する場合も含まれる。例えば、デザイン部支持体200を平面視した形状が4角形の角筒状である場合には、4つの側面のうちの1つの側面(同じ側面)に一対のチェーン通し孔231,232が存在する場合も含まれる。
【0053】
図5は、図4に示した一対のチェーン通し孔231,232を設ける位置を実施形態1に係るネックレス1に適用した場合について説明するために示す図である。図5は模式図であり、図4と同様にデザイン部支持体200を平面視した図、すなわち、デザイン部支持体200の開口端部210の側を平面視した図である。デザイン部支持体200を平面視した図、すなわち、デザイン部支持体200の開口端部210の側を平面視した図である。
【0054】
一対のチェーン通し孔231,232は、デザイン部支持体200の中心P0(デザイン部支持体200を平面視したときのデザイン部支持体200の中心P0)とデザイン部支持体200の側面240の周方向に沿った任意の位置P1との間を結び、中心P0を含まない仮想的な線分を仮想線分L1としたとき、前記デザイン部支持体の側面において、当該仮想線分L1に交わる仮想的な仮想直線L2上で、かつ、任意の位置P1を挟んだ両側の位置P2,P3に設けられる。なお、位置P2,P3は近接した位置に設けることが好ましい。なお、ここでは、仮想直線L2は仮想線分L1に直交するものとして説明する。
【0055】
一対のチェーン通し孔231,232をこのような位置に設けることにより、例えば、図5に示すデザイン部支持体200の側面240を上半分側の側面領域と下半分の側の側面領域とに2等分した場合、一対のチェーン通し孔231,232は、一方の側面領域(この場合、上半分側の側面領域のみに設けることができる。
【0056】
一対のチェーン通し孔231,232がこのような位置に設けられていることにより、チェーン通し孔231とチェーン通し孔232とが近接した位置に設けられることとなるため、チェーン300をデザイン部支持体200内で大きく迂回させる必要がない。
【0057】
ここで、図5(a)及び図5(b)において、図5(a)は、任意の位置P1を4つの爪251~254のうちの隣り合う2つの爪(例えば爪251,252とする。)の中間位置に対応する位置とした場合が示されており、図5(b)は、任意の位置P1を4つの爪251~254のうちのある1つの爪(例えば、爪251とする。)の位置に対応する位置とした場合が示されている。
【0058】
図5(a)に示すように、任意の位置P1を4つの爪251~254のうちの隣り合う2つの爪251,252の中間位置に対応する位置(中間位置P1とする。)とした場合は、仮想線分L1に直交する仮想直線L2がデザイン部支持体200の側面240と交わる位置P2,P3は、側面240において、隣り合う2つの爪251,252の中間位置P1を挟んだ両側の位置となる。この場合、一対のチェーン通し孔231,232は、爪251,252の中間位置P1を挟んだ両側の位置に設けられることとなる。なお、一対のチェーン通し孔231,232は、チェーン通し孔231とチェーン通し孔232とが、近接した位置に設けられていることが好ましく、図5(a)においては、2つの爪251,252の間に設けられている。
【0059】
一方、図5(b)に示すように、任意の位置P1を4つの爪251~254のうちの1つの爪251の位置に対応する位置(爪251の位置P1とする。)とした場合は、仮想線分L1に直交する仮想直線L2がデザイン部支持体200の側面240と交わる位置P2,P3は、側面240において、爪251の位置P1を挟んだ両側の位置となる。この場合、一対のチェーン通し孔231,232は、爪251の位置P1を挟んだ両側の位置に設けられることとなる。このように、爪251の位置P1の両側に、一対のチェーン通し孔231,232が設けられた場合も、一対のチェーン通し孔231,232は、チェーン通し孔231とチェーン通し孔232とが、近接した位置に設けられることが好ましい。
【0060】
図6は、実施形態1に係るネックレス1のチェーン通し孔231,232とチェーン300と弾性部材400との関係を説明するために示す図である。なお、図6図5と同様に模式図であり、デザイン部支持体200を平面視した図である。なお、チェーン300は、当該チェーン300の縁部320(図3(b)参照。)を平面視した状態が模式的に描かれている。このようなチェーン300の描き方は、後述する図8図11においても同様である。また、図6においては、チェーン通し孔231,232は、図5(b)に示した位置、すなわち、4つの爪251~254のうちの1つの爪(爪251)の位置P1を挟んだ両側の位置に設けられている。
【0061】
実施形態1に係るネックレス1は、このような位置(爪251の位置P1を挟んだ両側の位置)に設けられた一対のチェーン通し孔231,232に、チェーン300が通されたのちに、弾性体400がデザイン部支持体200の開口端部210からデザイン部支持体200の内部に嵌め込まれ、さらに、宝飾体100の突出部120がデザイン部支持体200の開口端部に嵌め込まれている。そして、4つの爪251~254によって、宝飾体100の宝飾部110を押さえることにより、図1に示すような実施形態1に係るネックレス1となる。なお、宝飾体100の宝飾部110は、実際には爪251~254の鈎部251a~254dによって押さえられている。なお、図1及び図6においては、実施形態1に係るネックレス1の一部のみが示されているが、実際には、チェーン300には複数個のデザイン部支持体200が列をなすように取り付けられる(後述する図7参照。)。
【0062】
ここで、チェーン300と弾性体400との関係について、図6の他に、図1(b)、図1(c)を参照して説明する。図1(b)、図1(c)及び図6に示すように、チェーン300は、弾性体400の側面430とデザイン部支持体200の側面240の内壁面240aとの間に介在され、弾性体400により押圧された状態となる。このとき、弾性体400は、宝飾体100の突出部120の先端部121によって弾性体400の上面420のほぼ中央部が押圧される(図1(b)参照。)。このため、弾性体400は、弾性変形して、周縁部が多少盛り上がった状態となる(図1(b)参照。)。なお、弾性体400の上面420の中央部には、宝飾体100の突出部120の先端部121が多少入り込むことができるような凹部(図示は省略する。)を形成してもよい。
【0063】
ここで、弾性体400はシリコーンゴムであり、弾性力に富んだ素材であるため、チェーン300を押圧した状態となっていても、使用者は、デザイン部支持体200をチェーン300に沿ってスライドさせることは容易である。一方、デザイン部支持体200をチェーン300に沿ってスライドさせた後は、弾性体400がチェーン300を確実に押圧した状態となるため、一定以上の外力が加わらない限り、デザイン部支持体200が自然にスライドしてしまうといったことを確実に防止できる。
【0064】
また、チェーン通し孔231とチェーン通し孔232とが近接した位置に設けられているため、チェーン300をデザイン部支持体200内で大きく迂回させる必要がない。このため、各デザイン部支持体200をスライドさせる際は、個々のデザイン部支持体200をチェーン300に沿ってスムーズにスライドさせることができ、チェーン300に損傷を与えにくくすることができる。
【0065】
図7は、実施形態1に係るネックレス1を使用者500が装着した様子を示す図である。なお、図7に示す実施形態1に係るネックレス1は、各デザイン部支持体200がチェーン300に沿って所定間隔を置いた状態となっている、いわゆる「ステーションネックレス」として使用した場合が示されている。ここで、チェーン300は、図3(b)において説明したように、断面が扁平形状をなしている。実施形態1に係るネックレス1を使用者が装着すると、使用者500の首の後面には、チェーン300の平面部310(図3(b)参照。)が接触した状態となり、使用者500の胸元ではチェーン300の縁部320(図3(b)参照。)が胸元に接触する状態となることが一般的である。
【0066】
一方、デザイン部支持体200のチェーン通し孔231,232は、チェーン300が当該チェーン通し孔231,232を貫いた状態においては、当該チェーン300が軸周りに回転しない細長形状をなし、当該チェーン通し孔231,232の長手方向がデザイン部支持体200の内部底面241の側から開口端部210の周縁部211側に向くように設けられている。
【0067】
このため、実施形態1に係るネックレス1を図7に示すように装着すると、各デザイン部支持体200に支持されている各宝飾体100は、全ての宝飾体100の宝飾部110の各表面が使用者500の正面の側と同じ側を向いた状態になりやすい(図7の破線枠B参照。)。これにより、当該使用者500に対峙した位置にいる他の人が当該使用者500を見た場合、他の人は全ての宝飾体100の宝飾部110の表面を見ることとなる。
【0068】
また、実施形態1に係るネックレス1においては、図6に示すように、一対のチェーン通し孔231,232は、デザイン部支持体200の側面240において、4つの爪251~254のうちの1つの爪251を挟んだ両側に設けられている。また、一対のチェーン通し孔231,232は、チェーン通し孔231とチェーン通し孔232とが、近接した位置に設けられているため、チェーン300をデザイン部支持体200内で大きく迂回させる必要がない。このため、各デザイン部支持体200をスライドさせる際は、個々のデザイン部支持体200をチェーン300に沿ってスムーズにスライドさせることができ、チェーン300に損傷を与えにくくすることができる。
【0069】
また、実施形態1に係るネックレス1においては、爪251~254は、デザイン部支持体200の側面240に柱状に形成されている。このため、チェーン通し孔231とチェーン通し孔232とを、1つの爪251を挟んで両側の近接した位置に設けた場合、チェーン通し孔231とチェーン通し孔232との間には、柱状の爪251が存在するため、デザイン部支持体200の側面240が柱状の爪251によって補強された状態となることにより、デザイン部支持体200における側面240の強度を高くすることができる。
【0070】
ところで、図7においては、各デザイン部支持体200がチェーンに沿って所定間隔を置いた位置となっているが、各デザイン部支持体200がスライド可能となっている。このため、各デザイン部支持体200の間隔は任意に設定可能である。各デザイン部支持体200をスライドさせる際は、個々のデザイン部支持体200をチェーン300に沿ってスライドさせればよい。このとき、チェーン300は、デザイン部支持体200に収納されている弾性体(シリコーンゴム)400の側面430とデザイン部支持体200の側面240の内壁面との間に介在されているため(図1(b)及び図6参照。)、使用者は多少の摩擦力を感じながら各デザイン部支持体200をスライドさせることができる。そして、各デザイン部支持体200を所望の位置にスライドさせた状態においては、チェーン300は弾性体400の押圧力を受けるため、デザイン部支持体200が容易に動いてしまうことはなく、デザイン部支持体200の動きを規制することができる。それによって、デザイン部支持体200を任意の位置に設定できる。
【0071】
また、弾性体(シリコーンゴム)400の弾性力によって摩擦力を得ているため、チェーン300に損傷を与えにくくすることができる。特に、実施形態1に係るネックレス1においては、チェーン通し孔231とチェーン通し孔232とが近接した位置に設けられているため、チェーン300をデザイン部支持体200内で大きく迂回させる必要がないため、各デザイン部支持体200をスライドさせる際は、個々のデザイン部支持体200をチェーン300に沿ってスムーズにスライドさせることができ、チェーン300に損傷を与えにくくすることができる。
【0072】
以上説明したように、実施形態1に係るネックレス1によれば様々な効果が得られる。すなわち、宝飾体100そのものに加工を施すことなく、複数個の宝飾体100の各宝飾体間の間隔を自在かつ容易に設定することができ、設定した位置で各宝飾体100の動きを規制することができる。これにより、各宝飾体100を任意の位置に設定できる。このように、実施形態1に係るネックレス1は、複数個の宝飾体100がチェーン300に沿って所定間隔で存在する、いわゆる「ステーションネックレス」としての使用の仕方も可能であり、また、複数個の宝飾体100がチェーン300上で隣接した状態でまとめて存在するような使用の仕方も可能である。このため、使用者はその時の気分や服装に合わせて、各宝飾体100の位置を任意に決めることができる。しかも、各宝飾体をスライドさせる際には、チェーンに与える損傷を抑制できるネックレスとすることができる。
【0073】
また、実施形態1に係るネックレス1を図6に示すように装着すると、各デザイン部支持体200に支持されている各宝飾体100は、全ての宝飾体100の宝飾部110の各表面が使用者500の正面の側と同じ側を向いた状態になりやすい。これにより、当該使用者500に対峙した位置にいる他の人が当該使用者500を見た場合、当該他の人は全ての宝飾体100の宝飾部110の表面を見ることとなり、ネックレスとしての価値を高めることができる。
【0074】
[実施形態1に係るネックレス1の第1変形例]
図8は、実施形態1に係るネックレス1の第1変形例を説明するために示す図である。なお、図8図5及び図6と同様に模式図であり、デザイン部支持体200を平面視した図であり、図5及び図6と同一構成要素には、同一符号が付されている。実施形態1に係るネックレス1の第1変形例は、爪が2つの場合であり、2つの爪(爪251,252とする。)が、デザイン部支持体200の中心P0を挟んで対向する位置(180度の間隔)に設けられているものとする。
【0075】
実施形態1に係るネックレス1の第1変形例においても、一対のチェーン通し孔231,232は、仮想線分L1に交わる(直交する)仮想的な仮想直線L2上で、かつ、任意の位置P1を挟んだ両側の位置に設けられる。ここで、実施形態1に係るネックレス1の第1変形例(爪が2つである場合)においては、任意の位置P1は、側面240において、2つの爪251,252のうちの一方の爪(爪251とする。)が設けられている位置に対応する位置としている。そして、チェーン通し孔231,232は、爪251を挟んだ両側に設けられている。この場合も、一対のチェーン通し孔231,232は、チェーン通し孔231とチェーン通し孔232とが、近接した位置に設けられることが好ましい。
【0076】
このように構成されている実施形態1に係るネックレス1の第1変形例においても、前述の実施形態1に係るネックレス1と同様の効果が得られる。
【0077】
[実施形態1に係るネックレス1の第2変形例]
図9は、実施形態1に係るネックレス1の第2変形例を説明するために示す図である。なお、図9図5及び図6と同様に模式図であり、デザイン部支持体200を平面視した図であり、図5及び図6と同一構成要素には、同一符号が付されている。実施形態1に係るネックレス1の第2変形例は、爪が3つの場合であり、3つの爪(爪251,252,253とする。)が、デザイン部支持体200における開口端部210の周縁部211に等間隔(120度間隔)で設けられているものとする。
【0078】
実施形態1に係るネックレス1の第2変形例においても、一対のチェーン通し孔231,232は、仮想線分L1に交わる(直交する)仮想的な仮想直線L2上で、かつ、任意の位置P1を挟んだ両側の位置に設けられる。ここで、実施形態1に係るネックレス1の第2変形例(爪が3つである場合)においては、任意の位置P1は、側面240において、3つの爪251,252,253のうちの1つの爪(爪251とする。)が設けられている位置に対応する位置としている。そして、チェーン通し孔231,232は、爪251を挟んだ両側に設けられている。この場合も、一対のチェーン通し孔231,232は、それぞれのチェーン通し孔231,232が、近接した位置に設けられることが好ましい。
【0079】
このように構成されている実施形態1に係るネックレス1の第2変形例においても、前述の実施形態1に係るネックレス1と同様の効果が得られる。
【0080】
[実施形態1に係るネックレス1の第3変形例]
図10は、実施形態1に係るネックレス1の第3変形例を説明するために示す図である。なお、図10図5及び図6と同様に模式図であり、デザイン部支持体200を平面視した図であり、図5及び図6と同一構成要素には、同一符号が付されている。実施形態1に係るネックレス1の第3変形例は、爪が4つの場合で、かつ、4つの爪(爪251~254)のうちの隣り合う2つの爪(爪251,252とする。)を挟んで両側に一対のチェーン通し孔231,232を設けた場合である。
【0081】
実施形態1に係るネックレス1の第3変形例においても、一対のチェーン通し孔231,232は、仮想線分L1に交わる(直交する)仮想的な仮想直線L2上で、かつ、任意の位置P1を挟んだ両側の位置3に設けられる。ここで、実施形態1に係るネックレス1の第3変形例においては、任意の位置P1は、側面240において、4つの爪251~254のうちの隣り合う2つの爪251,252の中間位置に対応する位置としている。そして、チェーン通し孔231,232は、爪251,252を挟んだ両側に設けられている。この場合も、一対のチェーン通し孔231,232は、チェーン通し孔231とチェーン通し孔232とが、近接した位置に設けられることが好ましい。
【0082】
このように構成されている実施形態1に係るネックレス1の第3変形例においても、前述の実施形態1に係るネックレス1と同様の効果が得られる。
【0083】
[実施形態1に係るネックレス1の第4変形例]
図11は、実施形態1に係るネックレス1の第4変形例を説明するために示す図である。なお、図11図5及び図6と同様に模式図であり、デザイン部支持体200を平面視した図であり、図5及び図6と同一構成要素には、同一符号が付されている。実施形態1に係るネックレス1の第4変形例は、爪が3つの場合であり、かつ、3つの爪(爪251~253)のうちの隣り合う2つの爪(爪251,252とする。)を挟んで両側に一対のチェーン通し孔231,232を設けた場合である。
【0084】
実施形態1に係るネックレス1の第4変形例においても、一対のチェーン通し孔231,232は、仮想線分L1に交わる(直交する)仮想的な仮想直線L2上で、かつ、任意の位置P1を挟んだ両側の位置に設けられる。ここで、実施形態1に係るネックレス1の第4変形例においては、任意の位置P1は、側面240において、3つの爪251~253のうちの隣り合う2つの爪251,252の中間位置に対応する位置としている。そして、チェーン通し孔231,232は、爪251,252を挟んだ両側に設けられている。この場合も、一対のチェーン通し孔231,232は、チェーン通し孔231とチェーン通し孔232とが、近接した位置に設けられることが好ましい。
【0085】
このように構成されている実施形態1に係るネックレス1の第4変形例においても、前述の実施形態1に係るネックレス1と同様の効果が得られる。
【0086】
[実施形態2]
図12は、実施形態2に係るネックレス2を説明するために示す図である。図12(a)は宝飾体100がデザイン部支持体200に支持された状態の斜視図であり、図12(b)は実施形態2に係るネックレス2において用いる弾性体400を示す図であり、図12(c)は図12(a)のc-c矢視断面図である。
【0087】
実施形態2に係るネックレス2の外観構成は、実施形態1に係るネックレス1とほぼ同じである。実施形態2に係るネックレス2が実施形態1に係るネックレス1と異なる主な点は、弾性体400の厚みと、デザイン部支持体200の内部におけるチェーン300の通し方である。その他は、実施形態1に係るネックレス1とほぼ同じであり、実施形態1に係るネックレス1と同一構成要素には同一符号が付されている。
【0088】
実施形態2に係るネックレス2においては、弾性体400は、高さ(厚み)h3であり、当該高さ(厚み)h3は、当該弾性体400の他方の面(上面420としている。)がチェーン通し孔231,232の一部を覆う位置まで達する程度の高さ(厚み)である。ここで、弾性体400の上面420がチェーン通し孔231,232の一部を覆う位置まで達する程度の高さ(厚み)h3というのは、図12(c)に示すように、弾性体400の上面420がチェーン通し孔231,232の下端辺231bよりもやや上方に達する程度の高さ(厚み)である。このため、チェーン通し孔231,232の多くの部分は空間となっている。
【0089】
そして、チェーン300は、デザイン部支持体200の内部においては、弾性体400の上面420と宝飾体100の突出部120との間に介在される。突出部120は、錐体形状(この場合は円錐形状)をなしているため、チェーン300は、デザイン部支持体200の内部においては、弾性体400の上面420と宝飾体100の突出部120の傾斜面122との間に介在される(図12(c)参照。)。
【0090】
なお、チェーン通し孔231,232は、実施形態1に係るネックレス1と同様に、仮想線分L1に交わる(直交する)仮想的な仮想直線L2上で、かつ、任意の位置P1を挟んだ両側の位置に設けられる(図5参照。)。また、チェーン通し孔231,232のチェーン300の通し方は、弾性体400の上面420を多少押圧した状態でチェーン300をチェーン通し孔231,232に通し、チェーン300を通した後に、弾性体400への押圧力を解除する。これにより、チェーン300は、弾性体400の弾性復帰力によって、動きが規制される。
【0091】
ところで、実施形態2に係るネックレス2においては、上述したように、チェーン300は、デザイン部支持体200の内部においては、弾性体400の上面420と宝飾体100の突出部120の傾斜面122との間に介在されるため、チェーン300は突出部120の先端を迂回させる必要がある。このことを考慮すると、図4において説明したように、一対のチェーン通し孔231,232は、デザイン部支持体200の側面において、デザイン部支持体200の中心P0を通る直線L0でデザイン部支持体200の側面240を一方の側面領域240aと他方の側面領域240bとに2等分したときの一方の側面領域240aに設けられていることが好ましいものとなる。すなわち、チェーン通し孔231,232が、一方の側面領域に設けられていることにより、チェーン300を突出部120の先端を迂回して通すことができる。
【0092】
また、チェーン300は、デザイン部支持体200の内部においては、弾性体400の上面420と宝飾体100の突出部120(突出部120の傾斜面122)との間に介在されるため、宝飾体100をデザイン部支持体200に取り付けた状態(例えば、図12参照。)とすると、チェーン300は宝飾体100の突出部120の傾斜面122と弾性体400の上面420との間に挟まれることとなり、これによっても、チェーン300の動きを規制することができる。
【0093】
実施形態2に係るネックレス2においても、前述の実施形態1に係るネックレス1及びその変形例1~4と同様、使用者がデザイン部支持体200をチェーン300の長手方向にスライドさせれば、デザイン部支持体200はチェーン300に沿ってスライドさせることができ、任意の位置で動きを規制できる。
【0094】
また、実施形態2に係るネックレス2においても、実施形態1に係るネックレス1と同様、各デザイン部支持体200の間隔は任意に設定可能である。このとき、チェーン300は、宝飾体100の突出部120(突出部120の傾斜面122)と弾性体400との間に介在されているため(図12(c)参照。)、使用者は多少の摩擦力を感じながら各デザイン部支持体200をスライドさせることができる。そして、各デザイン部支持体200を所望の位置にスライドさせた状態においては、チェーン300は、宝飾体100の突出部120(突出部120の傾斜面122)と弾性体400との間に介在されているため、デザイン部支持体200が容易に動いてしまうことはない。また、弾性体400はシリコーンゴムなどでなるため、チェーンに損傷を与えにくくすることができる。
【0095】
以上説明したような構成となっている実施形態2に係るネックレス2においても、実施形態1に係るネックレス1と同様の効果が得られる。すなわち、宝飾体100そのものに加工を施すことなく、複数個の宝飾体100の各宝飾体間の間隔を自在かつ容易に設定することができ、設定した位置で各宝飾体100の動きを規制することができる。これにより、実施形態2に係るネックレス2は、複数個の宝飾体100がチェーン300に沿って所定間隔で存在する、いわゆる「ステーションネックレス」としての使用の仕方も可能であり、また、複数個の宝飾体100がチェーン300上で隣接した状態でまとめて存在するような使用の仕方も可能である。このため、使用者はその時の気分や服装に合わせて、各宝飾体100の位置を任意に決めることができる。しかも、各宝飾体をスライドさせる際には、チェーン300に与える損傷を抑制できるネックレスとすることができる。
【0096】
また、実施形態2に係るネックレス2を図6に示すように装着すると、各デザイン部支持体200に支持されている各宝飾体100は、全ての宝飾体100の宝飾部110の各表面が使用者500の正面の側と同じ側を向いた状態になりやすい。これにより、当該使用者500に対峙した位置にいる他の人が当該使用者500を見た場合、当該他の人は全ての宝飾体100の宝飾部110の表面を見ることとなり、ネックレスとしての価値を高めることができる。
【0097】
[実施形態3]
図13は、実施形態3に係るネックレス3を説明するために示す図である。図13(a)はデザイン部610がデザイン部支持体200に支持された状態の斜視図であり、図13(b)は図13(a)のa-a矢視断面図である。
【0098】
実施形態3に係るネックレス3は、デザイン部610と、有底となっている一方の端部(有底端部)621と一対のチェーン通し孔231,232が設けられている側面623とを有する筒状(ここでは円筒状とする。)をなし、デザイン部610を一方の端部621とは反対側に位置する他方の端部622の側で支持するデザイン部支持体620と、長手方向に直交する断面形状がほぼ扁平形状をなし、複数個のデザイン部支持体620の各デザイン部支持体620に設けられている一対のチェーン通し孔231,232を貫くことにより、複数個のデザイン部支持体620が列をなすように取り付けられるチェーン300と、デザイン部支持体620の内部に存在し、チェーン300に対して当該チェーン300の移動を規制する作用を有する弾性体400と、備えている。
【0099】
なお、実施形態3に係るネックレス3におけるデザイン部610は、金属などをネックレスとしての装飾性を有するようなデザインに加工したものであるが、材質などは特に限定されるものではない。
【0100】
また、チェーン通し孔231,232は、前述の各実施形態と同様に、チェーン300が当該チェーン通し孔213,232を貫いた状態においては、チェーン300が軸周りに回転しない細長形状をなし、チェーン通し孔231,232の長手方向がデザイン部支持体620の一方の端部(有底端部)621の側から他方の端部622の側に向く(図13におけるz軸に沿った縦方向に向く)ように設けられている。
【0101】
また、デザイン部610とデザイン部支持体620とは一体化された構成となっている。この場合、デザイン部610とデザイン部支持体620とを一体成型によって製造することにより、デザイン部610とデザイン部支持体620とが一体化された構成となっていてもよく、また、別体となっているデザイン部610とデザイン部支持体620とを溶接(例えばレーザー溶接)などによって接合することによって、デザイン部610とデザイン部支持体620とが一体化された構成となっていてもよい。なお、デザイン部610とデザイン部支持体620とを一体成型によって製造する場合、デザイン部支持体620の一方の端部621は、開口の状態で一体成型によって製造した後で、底面となる蓋体を溶接(例えばレーザー溶接)などによって、開口を塞いで有底端部621を形成するようにしてもよい。
【0102】
また、弾性体400は、図13に示すように、デザイン部支持体620の内部全体を埋めるようにデザイン部支持体620に存在していることが好ましいが、少なくともチェーン通し孔231,232をほぼ覆う位置にまで達した状態でデザイン部支持体620に存在するようにしてもよい。いずれの場合も、チェーン300は、当該チェーン300がチェーン通し孔231,232を貫いた状態においては、弾性体400の側面430とデザイン部支持体620の側面623の内壁面623aとの間に介在されている。
【0103】
また、弾性体400は、シリコーンゴムなどからなる例えば円盤状(円柱状)の部品として形成されているものをデザイン部支持体620内に嵌め込むようにして収納することが可能であるが、これに限られるものではない。例えば、液状のシリコーンゴムなどをディスペンサーなどによって注入することも可能である。この場合、デザイン部支持体620内に液状のシリコーンゴムを注入する際の注入孔としては、チェーン通し孔231,232を利用することができる。
【0104】
また、実施形態3に係るネックレス3においても、チェーン通し孔231,232は、前述した実施形態1に係るネックレス1において説明した位置に設けることが好ましい。
すなわち、図4において説明したように、一対のチェーン通し孔231,232は、デザイン部支持体200の側面において、デザイン部支持体200の中心P0を通る直線L0でデザイン部支持体200の側面240を一方の側面領域240aと他方の側面領域240bとに2等分したときの一方の側面領域に設けられている。一対のチェーン通し孔231,232をこのような位置に設ける一例として、図5(a)を参照して説明する。なお、図5(a)においては、爪251~254が存在しているが、実施形態3に係るネックレス3においては、爪251~254は存在しないため、図5(a)において、爪251~254は無視して説明する。また、ここでは、図5(a)におけるデザイン部支持体200を、実施形態3に係るネックレス3におけるデザイン部支持体620に置き換えて説明する。
【0105】
実施形態3に係るネックレス3においては、一対のチェーン通し孔213,232は、図5(a)におけるデザイン部支持体200(実施形態3においてはデザイン部支持体620)の中心P0とデザイン部支持体200(実施形態3においてはデザイン部支持体620)の側面240(実施形態3においては側面623)の周方向に沿った任意の位置P1との間を結び、中心P0を含まない仮想的な線分を仮想線分L1としたとき、当該仮想線分L1に交わる(直交する)仮想的な仮想直線L2上で、かつ、任意の位置P1を挟んだ両側の位置P2,P3に設けられる。なお、実施形態3に係るネックレス3においては、実施形態1に係るネックレス1とは異なり、爪が存在しないため、任意の位置P1は自由に設定できる。
【0106】
以上説明したような構成となっている実施形態3に係るネックレス3においても、実施形態1に係るネックレス1と同様の効果が得られる。すなわち、デザイン部610そのものに加工を施すことなく、複数個のデザイン部610の各デザイン部間の間隔を自在かつ容易に設定することができ、設定した位置で各デザイン部610の動きを規制することができる。これにより、実施形態3に係るネックレス3は、複数個のデザイン部610がチェーン300に沿って所定間隔で存在する、いわゆる「ステーションネックレス」としての使用の仕方も可能であり、また、複数個のデザイン部610がチェーン300上で隣接した状態でまとめて存在するような使用の仕方も可能である。このため、使用者はその時の気分や服装に合わせて、各デザイン部610の位置を任意に決めることができる。しかも、各デザイン部610をスライドさせる際には、チェーン300に与える損傷を抑制できるネックレスとすることができる。
【0107】
また、実施形態3に係るネックレス3を図7に示すように装着すると、各デザイン部支持体620に支持されている各デザイン部610は、全てのデザイン部610の各表面が使用者500(図6参照。)の正面の側と同じ側を向いた状態になりやすい。これにより、当該使用者500に対峙した位置にいる他の人が当該使用者を見た場合、当該他の人は全てのデザイン部610の表面を見ることとなり、ネックレスとしての価値を高めることができる。
【0108】
なお、本発明は上述の実施形態に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々変形実施可能となるものである。たとえば、下記に示すような変形実施も可能である。
【0109】
(1)上記各実施形態においては、デザイン部支持体200(実施形態3においてはデザイン部支持体620)の平面視した形状が円形である場合、すなわち、デザイン部支持体200(実施形態3においてはデザイン部支持体620)が円筒形である場合を例示したが、デザイン部支持体200(実施形態3においてはデザイン部支持体620)を平面視した形状が多角形である場合においても同様に適応できる。この場合、一対のチェーン通し孔231,232が同一の側面に存在していてもよい。例えば、デザイン部支持体を平面視した形状が4角形の筒状である場合には、4角形の4つの側面のうちの1つ同じ側面に一対のチェーン通し孔231,232が存在していてもよい。
【0110】
(2)上記実施形態1及び実施形態2においては、爪251~254は、デザイン部支持体200の側面240に柱状に形成されている場合を例示したが、デザイン部支持体200における開口端部210の周縁部211から突出させるようにしたものであってもよい。
【0111】
(3)上記各実施形態においては、チェーン300は、細かい環状の部品(鎖素子)を繋げたものを例示したが、このようなものに限られるものではなく、ループを形成可能で、かつ、柔らかい素材で作られている紐のように、ループの形状を自在に変化できるようなものを含むものであるとする。
【0112】
(4)上記実施形態1及び実施形態2においては、弾性体400は、シリコーンゴムなどからなる円盤状の部品として形成されているものをデザイン部支持体200内に嵌め込むようにして収納させた例が示されているが、実施形態3において説明したように、例えば、液状のシリコーンゴムなどをディスペンサーなどによって、デザイン部支持体200の内部に注入することによって、デザイン部支持体200内で弾性体400を形成するようにしてもよい。この場合、注入量を適宜設定することにより、デザイン部支持体200内における弾性体400の高さを実施形態1及び実施形態2に対応させることができる。なお、デザイン部支持体200内に液状のシリコーンゴムを注入する際の注入孔としては、チェーン通し孔231,232を利用することができる。
【0113】
(5)上記各実施形態においては、仮想直線L2は仮想線分L1に直交するとしたが、必ずしも直交でなくてもよい。
【符号の説明】
【0114】
1,2,3・・・ネックレス、100・・・宝飾体、110・・・宝飾部、120・・・突出部、121・・・突出部120の先端部、122・・・突出部120の傾斜面、200・・・デザイン部支持体、210・・・デザイン部支持体200の開口となっている端部(開口端部)、211・・・周縁部、220・・・デザイン部支持体200の有底となっている端部(有底端部)、231,232・・・チェーン通し孔(一対のチェーン通し孔)、240・・・デザイン部支持体200の側面、240a・・・一方の側面、240b・・・他方の側面、251~254・・・爪、251a~254a・・・爪の鈎部、300・・・チェーン、310・・・チェーン300の平面部、320・・・チェーン300の縁部、400・・・弾性体、410・・・弾性体400の一方の面(下面)、420・・・弾性体400の他方の面(上面)、610・・・デザイン部、430・・・弾性体400の側面、620・・・デザイン部支持体、621・・・デザイン部支持体620の一方の端部(有底端部)、622・・・デザイン部支持体620の他方の端部、623・・・デザイン部支持体200の側面、623a・・・デザイン部支持体620の側面623の内壁面、L0・・・中心P0を通る直線、L1・・・仮想線分、L2・・・仮想直線、P0・・・デザイン部支持体200の中心、P1・・・任意の位置(デザイン部支持体200の側面240の周方向に沿った任意の位置)、P2,P3・・・任意の位置P1を挟んだ両側の位置(チェーン通し孔231,232が設けられる位置)
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
【手続補正書】
【提出日】2022-04-30
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
デザイン部と、
有底となっている一方の端部と一対のチェーン通し孔が設けられている側面とを有する筒状をなし、前記デザイン部を前記一方の端部とは反対側に位置する他方の端部の側で支持するデザイン部支持体と、
長手方向に直交する断面形状がほぼ扁平形状をなし、複数個の前記デザイン部支持体の各デザイン部支持体に設けられている前記一対のチェーン通し孔を貫くことにより、前記複数個の前記デザイン部支持体が列をなすように取り付けられ、ループを形成可能なチェーンと、
前記デザイン部支持体の内部に存在し、前記チェーンの移動を規制する作用を有する弾性体と、備え、
前記チェーン通し孔は、前記チェーンが当該チェーン通し孔を貫いた状態においては、前記チェーンが軸周りに回転しない細長形状をなし、前記チェーン通し孔の長手方向が前記デザイン部支持体の前記一方の端部の側から前記他方の端部の側に向くように設けられ、
前記一対のチェーン通し孔は、前記デザイン部支持体を平面視したときの当該デザイン部支持体の中心を通る直線で前記デザイン部支持体の側面を一方の側面領域と他方の側面領域とに2等分したときの前記一方の側面領域に設けられることを特徴とするネックレス。
【請求項2】
請求項1に記載のネックレスにおいて、
前記デザイン部は、表側に宝飾部を有するとともに裏側に突出部を有する宝飾体でなり、
前記デザイン部支持体は、前記他方の端部が開口端部となっており、当該開口端部の周縁部には前記宝飾部を押さえるための複数個の爪を有し、前記突出部が前記開口端部に嵌め込まれた状態で前記複数個の爪によって前記宝飾体を支持し、
前記弾性体は、一方の面と、当該一方の面とは反対側の他方の面と、前記一方の面と前記他方の面との間に形成される側面とを有し、前記一方の面が前記デザイン部支持体の内部底面の側に位置し、前記他方の面が前記一対のチェーン通し孔の少なくとも一部を覆う位置にまで達した状態で前記デザイン部支持体の内部に存在し、前記宝飾体が前記デザイン部支持体に支持された状態においては、前記突出部の押圧力により弾性変形して前記チェーンに対して押圧力を付与することを特徴とするネックレス。
【請求項3】
デザイン部と、
有底となっている一方の端部と一対のチェーン通し孔が設けられている側面とを有する筒状をなし、前記デザイン部を前記一方の端部とは反対側に位置する他方の端部の側で支持するデザイン部支持体と、
長手方向に直交する断面形状がほぼ扁平形状をなし、複数個の前記デザイン部支持体の各デザイン部支持体に設けられている前記一対のチェーン通し孔を貫くことにより、前記複数個の前記デザイン部支持体が列をなすように取り付けられ、ループを形成可能なチェーンと、
前記デザイン部支持体の内部に存在し、前記チェーンの移動を規制する作用を有する弾性体と、備え、
前記チェーン通し孔は、前記チェーンが当該チェーン通し孔を貫いた状態においては、前記チェーンが軸周りに回転しない細長形状をなし、前記チェーン通し孔の長手方向が前記デザイン部支持体の前記一方の端部の側から前記他方の端部の側に向くように設けられ、
前記デザイン部支持体の中心と前記デザイン部支持体の側面の周方向に沿った任意の位置との間を結び、前記中心を含まない仮想的な線分を仮想線分としたとき、前記一対のチェーン通し孔は、前記デザイン部支持体の側面において、前記仮想線分に交わる仮想的な仮想直線上で、かつ、前記任意の位置を挟んだ両側の位置に設けられることを特徴とするネックレス。
【請求項4】
請求項3に記載のネックレスにおいて、
前記デザイン部は、表側に宝飾部を有するとともに裏側に突出部を有する宝飾体でなり、
前記デザイン部支持体は、前記他方の端部が開口端部となっており、当該開口端部の周縁部には前記宝飾部を押さえるための複数個の爪を有し、前記突出部が前記開口端部に嵌め込まれた状態で前記複数個の爪によって前記宝飾体を支持し、
前記弾性体は、一方の面と、当該一方の面とは反対側の他方の面と、前記一方の面と前記他方の面との間に形成される側面とを有し、前記一方の面が前記デザイン部支持体の内部底面の側に位置し、前記他方の面が前記一対のチェーン通し孔の少なくとも一部を覆う位置にまで達した状態で前記デザイン部支持体の内部に存在し、前記宝飾体が前記デザイン部支持体に支持された状態においては、前記突出部の押圧力により弾性変形して前記チェーンに対して押圧力を付与することを特徴とするネックレス。
【請求項5】
請求項4に記載のネックレスにおいて、
前記爪の数が2つであって、当該2つの爪は、前記開口端部の周縁部において前記中心を挟んで対峙した位置に設けられ、前記任意の位置は、前記デザイン部支持体の側面において、前記2つの爪のうちの一方の爪が設けられている位置に対応する位置であり、
前記チェーン通し孔は、前記デザイン部支持体の側面において、前記2つの爪のうちの一方の爪を挟んだ両側に設けられていることを特徴とするネックレス。
【請求項6】
請求項4に記載のネックレスにおいて、
前記爪の数が3つ又は4つであって、当該3つ又は4つの爪は、前記開口端部の周縁部においてそれぞれ等間隔に設けられ、前記任意の位置は、当該デザイン部支持体の側面において、前記3つ又は4つの爪のうちの1つの爪が設けられている位置に対応する位置であり、
前記チェーン通し孔は、前記デザイン部支持体の側面において、前記3つ又は4つの爪のうちの1つの爪を挟んだ両側に設けられていることを特徴とするネックレス。
【請求項7】
請求項に記載のネックレスにおいて、
前記爪の数が3つ又は4つであって、当該3つ又は4つの爪は、前記開口端部の周縁部においてそれぞれ等間隔に設けられ、前記任意の位置は、当該デザイン部支持体の側面において、前記3つ又は4つの爪のうちの隣り合う2つの爪が設けられている位置の中間位置に対応する位置であり、
前記チェーン通し孔は、前記デザイン部支持体の側面において、前記3つ又は4つの爪のうちの隣り合う2つの爪を挟んだ両側に設けられていることを特徴とするネックレス。
【請求項8】
表側に宝飾部を有するとともに裏側に突出部を有する宝飾体を含むデザイン部と、
デザイン部支持体と、
長手方向に直交する断面形状がほぼ扁平形状をなし、複数個の前記デザイン部支持体の各デザイン部支持体に設けられている一対のチェーン通し孔を貫くことにより、前記複数個の前記デザイン部支持体が列をなすように取り付けられるチェーンと、
前記デザイン部支持体の内部に存在し、前記チェーンの移動を規制する作用を有する弾性体と、備え、
前記デザイン部支持体は、有底となっている一方の端部と前記一対のチェーン通し孔が設けられている側面と前記一方の端部とは反対側に位置する他方の端部とを有する筒状をなし、前記他方の端部は開口端部となっていて、当該開口端部の周縁部には前記宝飾部を押さえるための複数個の爪を有し、前記突出部が前記開口端部に嵌め込まれた状態で前記複数個の爪によって前記宝飾体を支持し、
前記チェーン通し孔は、前記チェーンが当該チェーン通し孔を貫いた状態においては、前記チェーンが軸周りに回転しない細長形状をなし、前記チェーン通し孔の長手方向が前記デザイン部支持体の前記一方の端部の側から前記他方の端部の側に向くように設けられ、
前記弾性体は、一方の面と、当該一方の面とは反対側の他方の面と、前記一方の面と前記他方の面との間に形成される側面とを有し、前記一方の面が前記デザイン部支持体の内部底面の側に位置し、前記他方の面が前記チェーン通し孔をほぼ覆う位置にまで達した状態で前記デザイン部支持体の内部に存在し、前記宝飾体が前記デザイン部支持体に支持された状態においては、前記突出部の押圧力により弾性変形して前記チェーンに対して押圧力を付与し、
前記チェーンは、当該チェーンが前記チェーン通し孔を貫いた状態においては、前記弾性体の前記側面と前記デザイン部支持体の前記側面の内壁面との間に介在されていること
を特徴とするネックレス。
【請求項9】
表側に宝飾部を有するとともに裏側に突出部を有する宝飾体からなるデザイン部と、
デザイン部支持体と、
長手方向に直交する断面形状がほぼ扁平形状をなし、複数個の前記デザイン部支持体の各デザイン部支持体に設けられている一対のチェーン通し孔を貫くことにより、前記複数個の前記デザイン部支持体が列をなすように取り付けられるチェーンと、
前記デザイン部支持体の内部に存在し、前記チェーンの移動を規制する作用を有する弾性体と、備え、
前記デザイン部支持体は、有底となっている一方の端部と前記一対のチェーン通し孔が設けられている側面と前記一方の端部とは反対側に位置する他方の端部とを有する筒状をなし、前記他方の端部は開口端部となっていて、当該開口端部の周縁部には前記宝飾部を押さえるための複数個の爪を有し、前記突出部が前記開口端部に嵌め込まれた状態で前記複数個の爪によって前記宝飾体を支持し、
前記チェーン通し孔は、前記チェーンが当該チェーン通し孔を貫いた状態においては、前記チェーンが軸周りに回転しない細長形状をなし、前記チェーン通し孔の長手方向が前記デザイン部支持体の前記一方の端部の側から前記他方の端部の側に向くように設けられ、
前記弾性体は、一方の面と、当該一方の面とは反対側の他方の面と、前記一方の面と前記他方の面との間に形成される側面とを有し、前記一方の面が前記デザイン部支持体の内部底面の側に位置し、前記他方の面が前記チェーン通し孔の一部を覆う位置にまで達した状態で前記デザイン部支持体の内部に存在し、前記宝飾体が前記デザイン部支持体に支持された状態においては、前記突出部の押圧力により弾性変形して前記チェーンに対して押圧力を付与し、
前記チェーンは、当該チェーンが前記チェーン通し孔を貫いた状態においては、前記弾性体の前記他方の面と前記突出部との間に介在されていることを特徴とするネックレス。
【請求項10】
請求項2及び4~9のいずれかに記載のネックレスにおいて、
前記突出部は錐体形状をなし、前記宝飾体が前記デザイン部支持体に支持された状態においては、前記突出部の先端が前記弾性体の前記他方の面に対して押圧力を付与すること
を特徴とするネックレス。
【請求項11】
デザイン部と、
有底となっている一方の端部と一対のチェーン通し孔が設けられている側面とを有する筒状をなし、前記デザイン部を前記一方の端部とは反対側に位置する他方の端部の側で支持するデザイン部支持体と、
長手方向に直交する断面形状がほぼ扁平形状をなし、複数個の前記デザイン部支持体の各デザイン部支持体に設けられている前記一対のチェーン通し孔を貫くことにより、前記複数個の前記デザイン部支持体が列をなすように取り付けられるチェーンと、
前記デザイン部支持体の内部に存在し、前記チェーンの移動を規制する作用を有する弾性体と、備え、
前記チェーン通し孔は、前記チェーンが当該チェーン通し孔を貫いた状態においては、前記チェーンが軸周りに回転しない細長形状をなし、前記チェーン通し孔の長手方向が前記デザイン部支持体の前記一方の端部の側から前記他方の端部の側に向くように設けられ、
前記デザイン部と前記デザイン部支持体とは一体化された構成となっており、
前記弾性体は、少なくとも前記チェーン通し孔をほぼ覆う位置にまで達した状態で前記デザイン部支持体の内部に存在し、
前記チェーンは、当該チェーンが前記チェーン通し孔を貫いた状態においては、前記弾性体の側面と前記デザイン部支持体の前記側面の内壁面との間に介在されていることを特徴とするネックレス。
【請求項12】
請求項11に記載のネックレスにおいて、
前記一対のチェーン通し孔は、
前記デザイン部支持体を平面視したときの当該デザイン部支持体の中心を通る直線で前記デザイン部支持体の側面を一方の側面領域と他方の側面領域とに2等分したときの前記一方の側面領域に設けられていることを特徴とするネックレス。
【請求項13】
請求項11に記載のネックレスにおいて、
前記デザイン部支持体の中心と前記デザイン部支持体の側面の周方向に沿った任意の位置との間を結び、前記中心を含まない仮想的な線分を仮想線分としたとき、
前記一対のチェーン通し孔は、前記デザイン部支持体の側面において、前記仮想線分に交わる仮想的な仮想直線上で、かつ、前記任意の位置を挟んだ両側の位置に設けられることを特徴とするネックレス。
【請求項14】
請求項1~13のいずれかに記載のネックレスにおいて、
前記弾性体はシリコーンゴムであることを特徴とするネックレス。