(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022012280
(43)【公開日】2022-01-17
(54)【発明の名称】情報処理装置
(51)【国際特許分類】
G16H 50/30 20180101AFI20220107BHJP
A61B 5/00 20060101ALI20220107BHJP
【FI】
G16H50/30
A61B5/00 102B
【審査請求】未請求
【請求項の数】7
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2020113999
(22)【出願日】2020-07-01
(71)【出願人】
【識別番号】520240133
【氏名又は名称】株式会社リバランス
(74)【代理人】
【識別番号】100205659
【弁理士】
【氏名又は名称】齋藤 拓也
(74)【代理人】
【識別番号】100154748
【弁理士】
【氏名又は名称】菅沼 和弘
(72)【発明者】
【氏名】池井 佑丞
【テーマコード(参考)】
4C117
5L099
【Fターム(参考)】
4C117XA07
4C117XB02
4C117XB08
4C117XE71
4C117XJ48
4C117XL01
4C117XR01
5L099AA15
(57)【要約】
【課題】日々刻々と変化する社会的状況に適合させた指標によって人の健康状態を正確に判断し、的確な改善策を講じるための支援を行うこと。
【解決手段】就業者Wの健康状態を評価するサーバ1において、体調情報取得部101は、就業者Wの体調情報を取得する。環境情報取得部102は、就業者Wの環境情報を取得する。評価部103は、体調情報取得部101により取得された就業者Wの体調情報と、環境情報取得部102により取得された就業者Wの環境情報との組み合わせに基づいて、就業者Wの健康状態に関する評価を行う。これにより、上記の課題を解決する。
【選択図】
図7
【特許請求の範囲】
【請求項1】
対象者の健康状態を評価する情報処理装置であって、
前記対象者の体調に関する情報を第1情報として取得する第1取得手段と、
前記対象者を取り巻く環境に関する情報を第2情報として取得する第2取得手段と、
前記第1取得手段により取得された前記第1情報と、前記第2取得手段により取得された前記第2情報との組み合わせに基づいて、前記対象者の前記健康状態に関する評価を行う評価手段と、
を備える情報処理装置。
【請求項2】
前記評価手段は、
前記評価として、前記対象者が属する組織におけるリスクと生産性とのうち少なくとも一方についての評価を行う、
請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記第1情報は、前記対象者の過去の健診の結果と問診の結果をとのうち少なくとも一方を含み、
前記第2情報は、前記組織における、勤怠に関する情報と、異動に関する情報と、有休消化率に関する情報と、心理的負荷に関する情報とのうち少なくとも1つを含み、
前記評価手段による評価の結果に基づいて、前記組織における損益の額を算出する算出手段をさらに備える、
請求項2に記載の情報処理装置。
【請求項4】
前記算出手段により算出された前記損益の額を適正化させるための手法を提案する第1提案手段をさらに備える、
請求項3に記載の情報処理装置。
【請求項5】
前記第2取得手段により取得された前記第2情報に基づいて、前記対象者を取り巻く前記環境の変化を検知する検知手段と、
前記検知手段により検知された前記環境の変化の内容に基づいて、前記第2情報に新たに追加すべき項目を提案する第2提案手段と、
をさらに備える、
請求項2乃至4のうちいずれか1項に記載の情報処理装置。
【請求項6】
前記組織において前記対象者を管理する者による、前記評価の結果を示す所定形態のレポートの出力要求を受け付ける受付手段と、
前記受付手段により受け付けられた前記出力要求に基づいて、前記評価の結果を示す前記所定形態のレポートを生成する生成手段と、
をさらに備える、
請求項2乃至5のうちいずれか1項に記載の情報処理装置。
【請求項7】
前記第2情報には、前記対象者の、転職前の職場における心理的負荷に関する情報と、転職後の職場における心理的負荷に関する情報とが含まれ、
前記評価手段は、
前記第1取得手段により取得された前記第1情報と、前記第2取得手段により取得された前記第2情報との組み合わせに基づいて、前記対象者の前記健康状態に関する評価として、前記対象者の転職による影響の評価を行う、
請求項2乃至6のうちいずれか1項に記載の情報処理装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報処理装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、人の健康管理を支援するシステムは存在する。例えば特許文献1には、所定のセンサにより検出された生体情報に基づいて、人の健康管理を支援するシステムが記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1に記載の技術を含め、従来の技術では、人の健康状態を判断し改善するための指標として、体調に関するアンケート結果や、健康診断の結果が用いられていた。
しかしながら、体調に関するアンケートに含まれる質問は、公的機関等から出されるガイドライン等に基づいたものとなっている。このため、日々刻々と変化する社会的状況に適合していないものも多い。具体的には例えば、未知のウィルスが急速に蔓延した社会的状況では、これに対応させたガイドラインが公的機関から出されるまでにはタイムラグが生じる。さらに、体調に関するアンケート結果や健康診断の結果だけでは、人の健康状態を正確に判断し、的確な改善策を講じることはできない。その人を取り巻く環境がどのようなものであるかが考慮されることで、初めてその人の健康状態を正確に判断することができ、的確な改善策を講じることが可能となる。
【0005】
本発明は、このような状況に鑑みてなされたものであり、日々刻々と変化する社会的状況に適合させた指標によって人の健康状態を正確に判断し、的確な改善策を講じるための支援を行うことを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するため、本発明の一態様の情報処理装置は、
対象者の健康状態を評価する情報処理装置であって、
前記対象者の体調に関する情報を第1情報として取得する第1取得手段と、
前記対象者を取り巻く環境に関する情報を第2情報として取得する第2取得手段と、
前記第1取得手段により取得された前記第1情報と、前記第2取得手段により取得された前記第2情報との組み合わせに基づいて、前記対象者の前記健康状態に関する評価を行う評価手段と、
を備える。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、日々刻々と変化する社会的状況に適合させた指標によって人の健康状態を正確に判断し、的確な改善策を講じることができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図1】本発明の情報処理装置の一実施形態に係るサーバが適用される情報処理システムの適用対象となる本サービスの概要を示す図である。
【
図2】環境情報として提供される「勤務結果シート」の具体例を示す図である。
【
図3】環境情報又は体調情報として提供される「問診結果シート」の具体例を示す図である。
【
図4】体調情報として提供される「健診結果シート」の具体例を示す図である。
【
図5】本発明の一実施形態に係るサーバが適用される情報処理システムの構成の一例を示すブロック図である。
【
図6】
図5の情報処理システムのうち、サーバのハードウェア構成の一例を示すブロック図である。
【
図7】
図6のサーバにより実行が制御される処理のうち、評価結果報知処理を実現させる機能的構成の一例を示す機能ブロック図である。
【
図8】就業者の健康状態に関する評価結果としてサーバにより生成される各種のレポートのうち、「ケアリスト」の具体例を示す図である。
【
図9】就業者の健康状態に関する評価結果としてサーバにより生成される各種のレポートのうち、「産業医の眼」の具体例を示す図である。
【
図10】就業者の健康状態に関する評価結果としてサーバにより生成される各種のレポートのうち、「産業医の眼」の具体例を示す図である。
【
図11】就業者の健康状態に関する評価結果としてサーバにより生成される各種のレポートのうち、「産業医の眼」の具体例を示す図である。
【
図12】就業者の健康状態に関する評価結果としてサーバにより生成される各種のレポートのうち、「産業医の眼」の具体例を示す図である。
【
図13】就業者の健康状態に関する評価結果としてサーバにより生成される各種のレポートのうち、「全体分析」の具体例を示す図である。
【
図14】就業者の健康状態に関する評価結果としてサーバにより生成される各種のレポートのうち、「就業者管理表」の具体例を示す図である。
【
図15】就業者の健康状態に関する評価結果としてサーバにより生成される各種のレポートのうち、「全体レポート(月別)」の具体例を示す図である。
【
図16】就業者の健康状態に関する評価結果としてサーバにより生成される各種のレポートのうち、「全体レポート(年度別)」の具体例を示す図である。
【
図17】就業者の健康状態に関する評価結果としてサーバにより生成される各種のレポートのうち、「全体レポート(年度別)」の具体例を示す図である。
【
図18】就業者の健康状態に関する評価結果としてサーバにより生成される各種のレポートのうち、「全体レポート(年度別)」の具体例を示す図である。
【
図19】就業者の健康状態に関する評価結果としてサーバにより生成される各種のレポートのうち、「個別レポート(月別)」の具体例を示す図である。
【
図20】就業者の健康状態に関する評価結果としてサーバにより生成される各種のレポートのうち、「個別レポート(経時)」の具体例を示す図である。
【
図21】就業者の健康状態に関する評価結果としてサーバにより生成される各種のレポートのうち、「個別レポート(経時)」の具体例を示す図である。
【
図22】就業者の健康状態に関する評価結果としてサーバにより生成される各種のレポートのうち、「健康リスクレポート」の具体例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、本発明の実施形態について、図面を用いて説明する。
【0010】
まず、
図1乃至
図4を参照して、本発明の情報処理装置の一実施形態に係るサーバ1が適用される情報処理システム(後述する
図5参照)の適用対象となるサービス(以下、「本サービス」と呼ぶ)の概要について説明する。
【0011】
図1は、本発明の情報処理装置の一実施形態に係るサーバが適用される情報処理システムの適用対象となる本サービスの概要を示す図である。
【0012】
本サービスは、本発明の情報処理装置の一実施形態に係るサーバ1を管理するサービス提供者Gにより提供されるサービスである。本サービスは、例えば企業に属する就業者W、及び就業者Wの健康を管理する立場にある管理者Uに対して提供される。
【0013】
本サービスでは、就業者Wの体調に関する情報(以下、「体調情報」と呼ぶ)と、就業者Wを取り巻く環境に関する情報(以下、「環境情報」と呼ぶ)との組み合わせに基づいて、就業者Wの健康状態に関する評価が行われる。
なお、ここでいう「体調」とは、就業者Wの身体的な調子を意味し、就業者Wの心身が充実した状態を示す「健康」とは異なる概念として用いられる。
また、ここでいう「評価」には、就業者Wの健康状態が企業に与える、リスク(以下、「健康リスク」と呼ぶ)についての評価と、生産性についての評価とが含まれる。
【0014】
本サービスでは、就業者Wに対する健康リスクに関する診断(以下、「健診」と呼ぶ)、問診、既往歴、疲労度に関するテスト、心理的負荷(ストレス)の評価に関する結果等が、就業者Wの体調情報として取り扱われる。このうち、健診の結果には、例えば要再検査とされたもの、再検査を勧奨されたもの等が含まれる。また、問診の結果には、例えばオンラインによる面談時の就業者Wの表情、うつ病の診断テストの際に行われる問診の結果、睡眠状況についての問診の結果等が含まれる。
【0015】
ここで、疲労度に関するテスト等に含まれる質問には、公的機関や各種の医療団体等により出されるガイドライン等(以下、「公的基準」と呼ぶ)に基づいた質問と、公的基準に基づかない質問が含まれる。そして、公的基準に基づかない質問には、社会的状況に迅速に対応させるためにサービス提供者Gが独自に作成した基準(以下、「独自基準」と呼ぶ)に基づいた質問が含まれる。
このように、独自基準に基づいた質問を含めることにより、日々刻々と変化する社会的状況に迅速に適合させた評価が可能となる。具体的には例えば、未知のウィルスによる疾患が重篤化し易い可能性がある既往歴など、新しい情報を質問に含めることもできる。また例えば、社会的状況として、筋肉量のセンシングが一般的に行われるようになった場合には、従来のBMI(Body Mass Index)に関する質問のみならず、筋肉量に関する質問を加えることもできる。本サービスでは、このような社会的状況の変化を自動的に検知して、質問の追加を提案することもできる。
【0016】
また、本サービスでは、就業者Wの勤怠、異動、職場環境に関する情報等が、就業者Wの環境情報として取り扱われる。
【0017】
本サービスを管理するサーバ1は、就業者Wの就業者端末3と、管理者Uの管理者端末2とのうち少なくとも一方から提供される、就業者Wの体調情報と環境情報とを取得する(ステップSS1及びSS2)。
そして、サーバ1は、取得した就業者Wの体調情報と環境情報との組み合わせに基づいて、上述の評価を行う(ステップSS3)。
また、サーバ1は、上述の評価の結果を示す所定形態の各種のレポートを生成して、管理者U又は就業者Wのうち少なくとも一方に報知する(ステップSS4)。なお、サーバ1により生成される各種のレポートの具体例については、
図8乃至
図22を参照して後述する。
【0018】
管理者Uと就業者Wとの夫々は、管理者端末2と就業者端末3との夫々にインストールされた、本サービスを利用可能にする専用のアプリケーションソフトウェアにより本サービスを利用することができる。また、管理者Uと就業者Wとの夫々は、管理者端末2と就業者端末3との夫々のブラウザ機能により表示される、本サービスを利用可能にする専用のウェブサイトにアクセスして本サービスを利用することもできる。
【0019】
以上のように、本サービスによれば、上述の独自基準が反映された体調情報と、環境情報との組み合わせに基づいて、就業者Wの健康状態についての評価が行われる。具体的には、体調情報と環境情報とは互いに独立した評価単位を有し、その評価単位の合計値により健康リスクの判定が行われる。判定結果は、数値化した点数で出力することもできる。健康リスクを判定する際の具体的手法としては、例えば、就業者Wの残業時間に基づいた手法等を採用することができる。
これにより、体調情報の評価単位に応じて環境情報の評価単位を変更して健康リスクの判定を行うことができる。同様に、体調情報の評価単位に応じて環境情報の評価単位を変更して健康リスクの判定を行うことができる。また、体調情報及び環境情報を説明変数とし、健康リスクを目的変数とするAI(人工知能)を構成することもできる。
その結果、日々刻々と変化する社会的状況に適合させた指標によって就業者Wの健康状態を正確に判断し、的確な改善策を講じるための支援を行うことが可能となる。
【0020】
また、本サービスには、例えば以下のようなサービスが含まれる。
即ち、就業者Wの健康状態の評価結果に基づいて、就業者Wが属する企業における損益の額を算出することもできる。
具体的には例えば、年収400万円の就業者Wが1年間欠勤した場合に生産性に与える影響や、就業者Wが花粉症である場合に生産性に与える影響を損失額として算出することができる。これにより、管理者Uは、具体的数値に基づいた対策が可能となる。
【0021】
また例えば、企業で別途管理される勤怠管理システムに本サービスを連動させることもできる。この場合、健康リスクの判定結果が「高リスク」とされた就業者Wについては、残業時間の削減目標となる値を提示して、その値を超える残業申請に対しては所定の通知(例えば管理者Uに対する通知)がなされるようにしてもよい。即ち、就業者Wの健康リスクを改善させるべく、本サービスにより設定又は推奨された値や制限が破られる行為に対しては、所定のアラートが報知されるようにすることができる。また、報知されるアラートも、単にメッセージが送信されるだけではなく、AI(人工知能)によるコミュニケーションが発生するようにすることもできる。さらに、複数の就業者Wからなるグループ(例えば部署)や組織(例えば会社)の単位で、健康リスク及び生産性の評価と、評価結果に基づくアドバイス等のフォローとが行われるようにすることもできる。
【0022】
また例えば、企業で別途管理されるビジネス・チャットシステムに本サービスを連動させることもできる。この場合、就業者Wに対して心理的な負荷の改善目標を提示して、その目標を達成するための支援となるコメントが自動的に出力されるようにすることもできる。これにより、管理者Uや就業者Wは、あたかもプロの産業医の指導を受けるように本サービスを利用することができる。
【0023】
また例えば、本サービスでは、ネガティブな「健康リスク」のみならず、就業者Wの「生産性」など、ポジティブな評価を行うことができる。「生産性」には、就業者Wの価値や特性が含まれる。具体的には例えば、心理テスト等が実施により、就業者Wから労働者としての高い価値や、企業にとって利益となり得る特性が見出された場合には、就業者Wの「生産性」が高いと評価される。
【0024】
また例えば、就業者Wが感じるストレス(心理的負荷)は職種毎に異なるため、就業者Wが転職した場合には、評価結果を職種に応じた値に換算することができる。即ち、現職の業種や業界におけるストレス環境と、現職とは異なる転職先の業種や業界におけるストレス環境とが考慮されて、就業者Wの「生産性」がどの程度の影響を受けるかを示す評価結果が改めて出力される。その結果、就業者Wは、転職先を探す際の情報取得のツールとして本サービスを利用することができる。
【0025】
図2は、
図1の管理者端末から環境情報として提供される「勤務結果シート」の具体例を示す図である。
【0026】
図2には、管理者端末2により管理される勤怠結果シートに含まれる情報の具体例が示されている。「勤怠結果シート」とは、企業に属する就業者Wの夫々の勤怠に関する情報を一覧化した表のことをいう。
図2に示すように、勤怠結果シートには、就業者Wの勤怠に関する情報として、管理No.(管理番号)、DATA年月(データ生成更新年月)、会社ID、会社名、部署ID、個人ID、氏名、部署名、役職、生年月日、性別、勤務状況、異動情報、人事情報、勤務日数、欠勤日数、有休数(有休休暇の日数)、休職日数、所定内勤務時間、残業時間、深夜残業時間、及び提出有無(勤怠関連情報の提出の有無)等が含まれる。
これにより、サーバ1は、管理者端末2から環境情報として提供される勤怠結果シートに含まれる様々な情報を考慮して、就業者Wの健康状態に関する評価を行うことが可能になる。
【0027】
図3は、管理者端末から環境情報又は体調情報として提供される「問診結果シート」の具体例を示す図である。
【0028】
図3には、就業者端末3に入力された情報に基づいて生成される問診結果シートに含まれる情報の具体例が示されている。問診結果シートとは、就業者端末3を介してオンラインで実施される、就業者Wに対する問診の結果を一覧化した表のことをいう。
図3に示すように、問診結果シートには、就業者Wに対する問診の結果に関する情報として、年月(問診が行われた年月)、会社ID、個人ID、氏名、質問(質問の番号)、回答(選択肢の番号)、カテゴリ、DP、質問文言、回答文言等が含まれる。
このうち、「カテゴリ」とは、問診における質問の内容を意味する。
図3の例では、カテゴリが「01」である場合、問診における質問の内容が環境情報に関連することを意味する。また、カテゴリが「02」である場合、問診における質問の内容が体調情報に関連することを意味する。
また、「DP」とは、問診における質問の種類を意味する。
図3の例では、DPが「A」である場合、問診における質問が公的基準に基づくものであることを意味する。また、DPが「B」である場合、問診における質問が独自基準に基づくものであることを意味する。
また、「質問文言」とは、問診における質問の具体的な内容を意味する。質問文言としては、例えば
図3に示すように、「落ち着かない事がありますか?」、「ゆううつになることがありますか?」といった例が挙げられる。
また、「回答文言」とは、質問に対する回答の具体的な内容を意味する。回答文言としては、図示はしないが、例えば「時々ある」、「無い、ほとんど無い」、「時々ある」、「よくある」といった例が挙げられる。
これにより、サーバ1は、管理者端末2から環境情報又は体調情報として提供される問診結果シートに含まれる情報を考慮して、就業者Wの健康状態に関する評価を行うことが可能になる。
【0029】
図4は、管理者端末から体調情報として提供される健診結果シートの具体例を示す図である。
【0030】
図4には、管理者端末2により管理される健診結果シートに含まれる情報の具体例が示されている。健診結果シートとは、企業に属する就業者Wの夫々の健診の結果に関する情報を一覧化した表のことをいう。
図4に示すように、健診結果シートには、就業者Wの健診の結果に関する情報として、管理No.(管理番号)、健診月(健診が行われた年月)、会社ID、個人ID、氏名、既往歴等が含まれる。このうち、「既往歴」には、具体的な疾患毎の既往歴が含まれる。即ち、
図4に示すように、高血圧、糖尿病、高脂血症、肥満、痛風ないし高尿酸血症、脳血管疾患、虚血性心疾患、不整脈等が含まれる。また、既往歴には、総合判定の結果が含まれる。総合判定の結果としては、例えば、未実施、異常なし、所見あるが問題なし、経過観察、現在治療中・管理中、要再検査、要精密検査、要治療等が挙げられる。
これにより、サーバ1は、管理者端末2から体調情報として提供される健診結果シートに含まれる情報を考慮して、就業者Wの健康状態に関する評価を行うことが可能になる。
【0031】
次に、
図5を参照して、
図1乃至
図4に示す本サービスを実現可能とする情報処理システムの構成の一例について説明する。
図5は、本発明の一実施形態に係るサーバが適用される情報処理システムの構成の一例を示すブロック図である。
【0032】
図5に示す情報処理システムは、サーバ1と、管理者端末2と、就業者端末3とを含む。
サーバ1と、管理者端末2と、就業者端末3とはネットワークNを介して相互に接続されている。なお、ネットワークNは、その形態は特に限定されず、例えば、Bluetooth(登録商標)、Wi-Fi、LAN(Local Area Network)、インターネット(Internet)等を採用することができる。
なお、
図5には、管理者端末2と就業者端末3とが夫々1台ずつのみ描画されているが、これは説明を理解し易くするためのものである。即ち、実際の企業には複数の管理者Uと就業者Wとが存在し得るため、図示せぬ複数の管理者端末2と就業者端末3とが夫々存在し得る。
【0033】
サーバ1は、上述したように、サービス提供者Gにより管理される情報処理装置である。サーバ1は、管理者端末2又は就業者端末3のうち少なくとも一方から提供される、就業者Wの体調情報と環境情報とに基づいて、就業者Wの健康に関する評価を行う。そして、サーバ1は、評価の結果を示す各種のレポートを生成して、管理者U又は就業者Wのうち少なくとも一方に報知する。
【0034】
管理者端末2は、上述したように、管理者Uにより操作される情報処理装置である。管理者端末2は、例えばパーソナルコンピュータ、スマートフォンやタブレット等で構成される。
【0035】
就業者端末3は、上述したように、就業者Wにより操作される情報処理装置である。就業者端末3は、例えばパーソナルコンピュータ、スマートフォンやタブレット等で構成される。
【0036】
図6は、
図5の情報処理システムのうち、サーバのハードウェア構成の一例を示すブロック図である。
【0037】
サーバ1は、CPU(Central Processing Unit)11と、ROM(Read Only Memory)12と、RAM(Random Access Memoy)13と、バス14と、入出力インターフェース15と、入力部16と、出力部17と、記憶部18と、通信部19と、ドライブ20と、を備えている。
【0038】
CPU11は、ROM12に記録されているプログラム、又は記憶部18からRAM13にロードされたプログラムに従って各種の処理を実行する。
RAM13には、CPU11が各種の処理を実行する上において必要なデータ等も適宜記憶される。
【0039】
CPU11、ROM12及びRAM13は、バス14を介して相互に接続されている。このバス14にはまた、入出力インターフェース15も接続されている。入出力インターフェース15には、入力部16、出力部17、記憶部18、通信部19及びドライブ20が接続されている。
【0040】
入力部16は、各種ハードウェア釦等で構成され、操作者の指示操作に応じて各種情報を入力する。
出力部17は、液晶等のディスプレイにより構成され、各種画像を表示する。
【0041】
記憶部18は、DRAM(Dynamic Random Access Memory)等で構成され、各種データを記憶する。
通信部19は、インターネットを含むネットワークNを介して他の装置(管理者端末2、及び就業者端末3等)との間で行う通信を制御する。
【0042】
ドライブ20は、必要に応じて設けられる。ドライブ20には、磁気ディスク、光ディスク、光磁気ディスク、或いは半導体メモリ等よりなる、リムーバブルメディア40が適宜装着される。ドライブ20によってリムーバブルメディア40から読み出されたプログラムは、必要に応じて記憶部18にインストールされる。また、リムーバブルメディア40は、記憶部18に記憶されている各種データも、記憶部18と同様に記憶することができる。
【0043】
このような
図6のサーバ1の各種ハードウェアと各種ソフトウェアとの協働により、後述する各種処理の実行が可能になる。
なお、図示はしないが、
図5の情報処理システムのうち、管理者端末2及び就業者端末3も、
図6に示すハードウェア構成を有している。このため、管理者端末2及び就業者端末3のハードウェア構成についての説明は省略する。ただし、管理者端末2及び就業者端末3がスマートフォンやタブレットで構成される場合には、入力部16及び出力部17として、タッチパネルを有している。
【0044】
図7は、
図6のサーバにより実行が制御される処理のうち、評価結果報知処理を実現させる機能的構成の一例を示す機能ブロック図である。
【0045】
「評価結果報知処理」とは、就業者Wの健康状態を評価して、その評価結果を所定形態のレポートにて報知する処理のことをいう。サーバ1のCPU11(
図6)において評価結果報知処理の実行が制御されることで、管理者U及び就業者Wは本サービスを利用することができる。
【0046】
図7に示すように、サーバ1のCPU11においては、評価結果報知処理の実行が制御される場合には、体調情報取得部101と、環境情報取得部102と、評価部103と、算出部104と、生成部105と、検知部106と、受付部107と、報知制御部108とが機能する。また、サーバ1の記憶部18の一領域には、ユーザDB181が設けられている。
【0047】
体調情報取得部101は、就業者Wの体調に関する情報を体調情報として取得する。体調情報取得部101により取得された体調情報は、ユーザDB181に記憶されて管理される。
【0048】
環境情報取得部102は、就業者Wを取り巻く環境に関する情報を環境情報として取得する。環境情報取得部102により取得された環境情報は、ユーザDB181に記憶されて管理される。
【0049】
評価部103は、体調情報取得部101により取得された就業者Wの体調情報と、環境情報取得部102により取得された就業者Wの環境情報との組み合わせに基づいて、就業者Wの健康状態に関する評価を行う。体調情報には、就業者Wの過去の健診の結果、問診の結果等を含めることができる。また、環境情報には、就業者Wが属する企業における、勤怠に関する情報、異動に関する情報、有休消化率に関する情報、心理的負荷に関する情報等を含めることができる。
また、評価部103は、就業者Wが属する企業におけるリスクと生産性とのうち少なくとも一方についての評価を行う。
【0050】
算出部104は、評価部103による評価の結果に基づいて、就業者Wが属する企業における損益の額を算出する。
【0051】
生成部105は、評価部103による評価の結果を示す所定形態のレポートを生成する。
また、生成部105は、算出部104により算出された、就業者Wが属する企業の損益の額を適正化させるための手法を生成する。
また、生成部105は、後述する検知部106による検知の結果に基づいて、環境情報に新たに追加すべき項目を生成する。
【0052】
検知部106は、環境情報取得部102により取得された、就業者Wの環境情報に基づいて、就業者Wを取り巻く環境の変化を検知する。
【0053】
受付部107は、管理者Uによる、就業者Wの健康状態の評価の結果を示す所定形態のレポートの出力要求を受け付ける。
【0054】
報知制御部108は、生成部105により生成された所定形態のレポートを管理者端末2又は就業者端末3のうち少なくとも一方に報知する制御を実行する。
また、報知制御部108は、生成部105により生成された、環境情報に新たに追加すべき項目を、管理者端末2に報知する制御を実行する。
【0055】
次に、
図8乃至
図22を参照して、就業者Wの健康状態に関する評価結果としてサーバ1により生成される各種のレポートの具体例について説明する。
図8は、就業者の健康状態に関する評価結果としてサーバにより生成される各種のレポートのうち、「ケアリスト」の具体例を示す図である。
【0056】
サーバ1は、就業者Wの健康状態に関する評価結果として、例えば
図8に示す「ケアリスト」を生成する。
「ケアリスト」とは、企業に属する複数の就業者Wのうち、何等かのケアが必要になるとサーバ1により判断された就業者Wのリストのことをいう。「ケアリスト」は管理者Uに報知されるので、企業内におけるケアが可能になる。
【0057】
図8に示すように、「ケアリスト」には、アラームリスト者(ケアが必要と判断された就業者)、DATA年月(データ生成更新年月)、会社ID、部署名、個人ID、氏名、性別、役職、年齢、DrP-平均A(基礎)、産業医所見等が含まれる。「DrP」とは、「産業医所見」をポイントで示した値を意味する。
「産業医所見」には、就業者Wが属する企業の産業医の所見が表示される。具体的には、「体調」の見地からの所見、「環境」の見地からの所見、及び特記事項の具体的内容が表示される。
これにより、管理者Uは、ケアを要する就業者Wを把握することができるとともに、具体的なケアの手法を考慮する際の参考資料とすることができる。
【0058】
図9乃至
図12は、就業者の健康状態に関する評価結果としてサーバにより生成される各種のレポートのうち、「産業医の眼」の具体例を示す図である。
【0059】
サーバ1は、就業者Wの健康状態に関する評価結果として、例えば
図9乃至
図12に示す「産業医の眼」を生成する。即ち、「産業医の眼」は、
図9乃至
図12に示す情報で構成された1つのレポートのことをいう。
管理者Uは、
図9に示す「選択」の「個人ID」の入力欄に、就業者Wの個人IDを入力する。すると、対象となる就業者Wの健康状態に関する評価結果として、
図9乃至
図12に示す情報が表示される。
【0060】
具体的には、
図9に示すように、「システム集計」、「会社マスタ」、「勤怠情報」、「産業医の眼の結果」、及び「補正事由」の各欄に示す情報が表示される。このうち、「システム集計」には、上述の
図3の質問のカテゴリとDPとの夫々の点数が表示される。この点数は、就業者Wの健康状態に関する評価結果を点数で表したものである。「会社マスタ」には、就業者Wの氏名、性別、年齢、役職、及び勤務状況が表示される。「勤怠情報」には、就業者Wの欠勤数、有休数(有休日数)、休職日数、残業時間、前回残業時間、前々回残業時間、深夜残業時間、3ケ月平均残業時間、及び6ケ月平均残業時間が表示される。「産業医の眼の結果」には、修正値、修正後のDrP、及び自動判定の結果が表示される。「補正事由」には、入力内容の補正に関する情報が表示される。
【0061】
また、
図10に示すように、「アラーム」、「健診データ」、「問診アラート状況」、「[参考]問診結果(1)公的基準から導き出される「仕事の負担度」」、「自覚症状」、及び「特記事項等」の各欄に示す情報が表示される。このうち、「アラーム」には、残業が1ケ月100時間以上、残業が3ケ月(平均)80時間以上といった基準を満たした場合に出力されるアラームの実績値が月別で表示される。「健診データ」には、高血圧、糖尿病といった各疾患に関する問診結果と、会社(就業者Wの属する企業)の直近の健診の結果等が表示される。「問診アラート状況」には、公的基準と独自基準との夫々による疲労度と負担度との夫々の評価結果を示す値(点数)が表示される。「[参考]問診結果(1)公的基準から導き出される「仕事の負担度」」には、自覚症状の点数、勤務状況の点数、総合判定の点数、及び仕事の負担度のコメントが表示される。「自覚症状」には、勤務の状況別の判定結果が表示される。「特記事項等」には、異動情報、人事情報、通勤時間、及び勤務情報について特記すべき事項が表示される。
【0062】
また、
図11に示すように、就業者W毎の「基礎情報」として、就業者Wの部署名、DATA年月、休職者、退職者、及び在席者状況が表示される。このうち、「在籍者状況」とは、在籍する就業者Wに関する情報のことをいい、個人ID、区分、体調(体調についての評価点数(以下、「体調点数」と呼ぶ))、環境(環境についての評価点数(以下、「環境点数」と呼ぶ))、健(健診の有無)、残(残業時間)、及び算出された体調点数と環境点数との関係を示すグラフが表示される。
また、当該グラフには、体調点数と環境点数との関係を示す3種類のアイコンがプロットされている。即ち、公的基準に基づいて算出された体調点数と環境点数との関係を示すアイコン(近傍に「公的」という文字が付されたアイコン)と、独自基準に基づいて算出された体調点数と環境点数との関係を示すアイコン(近傍に「独自」という文字が付されたアイコン)と、その平均を示すアイコン(近傍に「平均」という文字が付されたアイコン)との夫々が表示される。
【0063】
また、
図12に示すように、就業者Wに対する「産業医の眼」として、就業者Wの部署名、DATA年月、休職者、退職者、在籍者状況、及び問診の結果修正された体調点数と環境点数との関係を示すアイコン(近傍に「修正反映」及び「問診」という文字が付されたアイコン)がプロットされたグラフが表示される。さらに、産業医の「所見」が表示される。
【0064】
図13は、就業者の健康状態に関する評価結果としてサーバにより生成される各種のレポートのうち、「全体分析」の具体例を示す図である。
【0065】
サーバ1は、就業者Wの健康状態に関する評価結果として、例えば
図13に示す「全体分析」を生成する。「全体分析」の特徴は、企業(会社)に属する複数の就業者Wの夫々の体調点数と環境点数との関係を示すアイコンが同じグラフにプロットされるところにある。
【0066】
具体的には、
図13に示すように、当該グラフには、体調点数と環境点数との関係を示すアイコンが、企業に属する就業者W毎にプロットされている。プロットされているアイコンには近傍に数字等が付されているが、これは個人ID等を示している。また、プロットされているアイコンは、大きさ、色、模様によって、健康、不健康、健康注意、1ケ月の残業40時間以下、1ケ月の残業40時間超等に区別することができる。
【0067】
図14は、就業者の健康状態に関する評価結果としてサーバにより生成される各種のレポートのうち、「就業者管理表」の具体例を示す図である。
【0068】
サーバ1は、就業者Wの健康状態に関する評価結果として、例えば
図14に示す「就業者管理表」を生成する。「就業者管理表」の特徴は、健康状態に関する評価を含む、企業(会社)に属する複数の就業者Wを管理するために必要となる情報が一覧視できるところにある。
【0069】
具体的には、
図14に示すように、「就業者管理表」には、就業者Wの健康状態に関する評価を含む、企業(会社)に属する複数の就業者Wを管理するために必要となる情報として、個人ID、氏名、カナ、性別、生年月日、年度末年齢、メールアドレス、在席状況、就業規則、健診、及び点数等が含まれる。このうち、「就業規則」には、就業制限ステータス(就業制限についてのステータス)、開始日(更新日)、内容、及び点数(1)(就業制限についての点数)が含まれる。また、「健診」には、健診ステータス(健診についてのステータス)、項目、本人通知の有無、経過・結果、面談(面談の有無)、日付(面談の日付)、時間(面談の時間)、結果(面談の結果)、結果詳細(面談の結果の詳細)、及び点数(2)(健診についての点数)が含まれる。
また、「就業者管理表」には、これらの情報の他に、勤怠、点数(勤怠についての点数)、その他、休暇、総合判定が含まれる。このうち、「勤怠」には、残業時間(単月)、3ケ月平均(過去3ケ月の残業時間の平均)、6ケ月平均(過去6ケ月の残業時間の平均)、欠勤(欠勤日数)、年休(年休の日数)、点数(1)(勤怠についての点数)の値、問診票の要否、問診回答日、問診点数、面談時間、(面談の)日付、(面談の)時間、経過(面談結果)、就業制限遵守(の有無)、及び点数(2)(問診についての点数)が含まれる。また、「その他」には、夜間勤務、連続勤務、疲労度等が含まれる。また、「休暇」には、年次欠勤合計及び年度有休合計が含まれる。また、「総合判定」には、合計点数及びリスク判定の結果が含まれる。
【0070】
図15は、就業者の健康状態に関する評価結果としてサーバにより生成される各種のレポートのうち、「全体レポート(月別)」の具体例を示す図である。
【0071】
サーバ1は、就業者Wの健康状態に関する評価結果として、例えば
図15に示す「全体レポート(月別)」を生成する。「全体レポート(月別)」の特徴は、ダッシュボード機能として、健康状態に関する評価を含む、企業(会社)に属する就業者W全体に関する月別の情報を一覧視できるところにある。
【0072】
具体的には、
図15に示すように、「全体レポート(月別)」には、就業者Wの健康状態に関する評価を含む、企業(会社)に属する就業者W全体に関する月別の情報として、健康リスク度、就業区分、就業状況、有休取得状況、健診受診率、健診産業医判定、健診後要管理者、ストレスチェック、長時間残業、過重労働者対応、及び面談集計等が含まれる。
このうち、「健康リスク度」には、全体の健康リスクの度合や、健康リスクの度合(高リスク者、中リスク者、低リスク者、及び異常なし)毎の人数及び構成割合が含まれる。また、「就業区分」には、通常勤務者、就業制限がある者、及び休業している者の夫々の人数及び構成割合が含まれる。また、「就業状況」には、深夜業務発生者、異動者、欠勤日数が2日以上ある者、及び連続勤務日が14日以上続いている者の夫々の人数及び構成割合が含まれる。「有休取得状況」には、有休取得日数毎の人数及び構成割合が含まれる。「健診受診率」には、未受診の者と、受診済の者との夫々の人数及び構成割合が含まれる。「健診産業医判定」には、「異常あり」と判定された者と、「所見あり」と判定された者と、受診勧奨と判定された者と、受診確認と判定された者との夫々の人数及び構成割合が含まれる。「健診後要管理者」には、受診確認該当者の人数、及び経過中の情報が含まれる。「ストレスチェック」には、ストレスチェックを未受検の者の人数及び構成割合、ストレスチェックを受検済の者の人数及び構成割合、及び経過中の情報が含まれる。「長時間残業」には、残業時間が1ケ月あたり45h(時間)以下の者の人数及び構成割合等が含まれる。「過重労働者対応」には、問診対象者の人数及び構成割合、問診回収率、問診した産業医の判定結果等が含まれる。「面談集計」には、産業医面談と保健師面談との夫々が行った面談の結果(件数)が含まれる。
【0073】
図16乃至
図18は、就業者の健康状態に関する評価結果としてサーバにより生成される各種のレポートのうち、「全体レポート(年度別)」の具体例を示す図である。
【0074】
サーバ1は、就業者Wの健康状態に関する評価結果として、例えば
図16乃至
図18に示す「全体レポート(年度別)」を生成する。「全体レポート(年度別)」の特徴は、ダッシュボード機能として、健康状態に関する評価を含む、企業(会社)に属する就業者W全体に関する年度別の情報を一覧視できるところにある。
【0075】
具体的には、
図16に示すように、「全体レポート(年度別)」には、就業者Wの健康状態に関する評価を含む、企業(会社)に属する就業者W全体に関する年度別の情報として、就業区分、就業状況、及び有休取得状況等が含まれる。
このうち、「就業区分」には、休業している者、就業制限がある者、及び通常勤務者の夫々の月別の人数が含まれる。また、「就業状況」には、深夜業務発生者、異動者、欠勤日数が2日以上ある者、及び連続勤務日が14日以上続いている者の夫々の月別の人数が含まれる。また、「有休取得状況」には、有休取得日数毎の人数及び構成割合が含まれる。
【0076】
また、
図17に示すように、「全体レポート(年度別)」には、健診受診率(経年比較)、健診産業医判定(経年比較)、健診後要管理者、ストレスチェック集計、及び健診労基署集計が含まれる。
このうち、「健診受診率(経年比較)」には、未受診の者と、受診済の者との夫々の年度別の人数が含まれる。「健診産業医判定(経年比較)」には、受診確認と判定された者と、受診勧奨と判定された者と、所見ありと判定された者と、異常なしと判定された者との夫々の人数が含まれる。「健診後要管理者」には、健診を受診したことの確認がとれた者のうち、就業制限者、管理修了者、及び二次検査未提出者の夫々の人数が含まれる。「ストレスチェック集計」には、ストレス反応結果(偏差値)と、高ストレス者の人数とその割合を示すグラフ等が含まれる。「健診労基署集計」には、労働基準監督署の集計による、健診の判定件数の累積数と、産業医の所見がある者の累積数とが含まれる。
【0077】
また、
図18に示すように、「全体レポート(年度別)」には、長時間残業、過重労働者対応、及び面談集計が含まれる。
このうち、「長時間残業」には、1ケ月の残業時間が、45時間以下、45時間乃至60時間、60時間乃至80時間、80時間乃至100時間、及び100時間以上である就業者Wの夫々の人数の月毎の推移が含まれる。また、3ケ月の平均残業時間が60時間以上、及び6カ月の平均残業時間が60時間以上である就業者Wの夫々の人数の月毎の推移が含まれる。「過重労働者対応」には、問診対象者、回収率(問診の回収率)、要産業医面談(産業医の面談が必要と判定された者)、及び要保健師面談(保健師の面談が必要と判定された者)の人数の月毎の推移が含まれる。「面談集計」には、健診事後(健診の後)、長時間残業(長時間残業があったとき)、休職復職(休職又は復職があったとき)、健康相談(健康相談があったとき)、及びその他の夫々の件数についての月毎の推移が含まれる。
【0078】
図19は、就業者の健康状態に関する評価結果としてサーバにより生成される各種のレポートのうち、「個別レポート(月別)」の具体例を示す図である。
【0079】
サーバ1は、就業者Wの健康状態に関する評価結果として、例えば
図19に示す「個別レポート(月別)」を生成する。「個別レポート(月別)」の特徴は、ダッシュボード機能として、健康状態に関する評価を含む、企業(会社)に属する個々の就業者Wに関する月別の情報を一見して把握できるところにある。
【0080】
具体的には、
図19に示すように、「個別レポート(月別)」には、就業者Wの健康状態に関する評価を含む、企業(会社)に属する就業者Wに関する月別の情報として、健康リスク度、就業区分、勤怠、有休取得状況、就業状況、健診受診状況、健診産業医判定、健診産業医二次判定、過重労働対応、ストレスチェック、及び最終面談日等が含まれる。
このうち、「健康リスク度」には、就業者Wの健康リスクの度合(例えば「高リスク」)の表示が含まれる。「就業区分」には、就業制限の内容等が含まれる。「勤怠」には、対象となる月の、出勤日数、総労働時間、時間外労働時間等が含まれる。「有休取得状況」には、有休取得日数、有休の残りの日数、及び有休取得の達成度を示すグラフ等が含まれる。「就業状況」には、深夜業務の日数、欠勤日数、連続勤務の日数、最終異動年月等が含まれる。「健診受診状況」には、受診予定日、及び最終受診日が含まれる。「健診産業医判定」には、最終判定日、就業区分、及び産業医による判定の結果等が含まれる。「健診産業医二次判定」には、二次検査受診日、及び産業医による二次判定の結果等が含まれる。「過重労働対応」には、問診対象、問診回答日、問診判定の結果、及び長時間残業面談の結果等が含まれる。「ストレスチェック」には、最終回答日等が含まれる。「最終面談日」には、健診の後の対応時に行われた面談の日、長時間残業があったときに行われた面談の日、休職又は復職があったときに行われた面談の日、健康相談のときに行われた面談の日等が含まれる。
【0081】
図20及び21は、就業者の健康状態に関する評価結果としてサーバにより生成される各種のレポートのうち、「個別レポート(経時)」の具体例を示す図である。
【0082】
サーバ1は、就業者Wの健康状態に関する評価結果として、例えば
図20及び
図21に示す「個別レポート(経時)」を生成する。「個別レポート(経時)」の特徴は、ダッシュボード機能として、健康状態に関する評価を含む、企業(会社)に属する個々の就業者Wに関する経時情報を一見して把握できるところにある。
【0083】
具体的には、
図20及び
図21に示すように、「個別レポート(経時)」には、就業者Wの健康状態に関する評価を含む、企業(会社)に属する就業者Wに関する経時情報として、就業区分(経時)、勤怠、健診判定、健診産業医判定、健診産業医二次判定、健診経過、過重労働対応、ストレスチェック、及び最終面談日等が含まれる。
このうち、「就業区分(経過)」には、通常勤務の日数、就業制限があった日数、及び休業の日数の月毎の経時情報等が含まれる。「勤怠」には、出勤日数、総労働時間、時間外労働時間、有休取得日数、有休残日数、深夜業務があった日数、欠勤の日数、連続勤務の日数、異動の有無の夫々の月毎の経時情報等が含まれる。「健診判定」には、受診予定日及び最終受診日等が含まれる。「健診産業医判定」には、最終判定日、就業区分、及び産業医による判定の結果等が含まれる。「健診産業医二次判定」には、二次検査受診日、及び産業医による二次判定の結果等が含まれる。「健診経過」には、健診受診、二次検査受診、産業医面談、保健師面談、及びフォローの終了等についての月毎の経時情報が含まれる。「過重労働対応」には、疲労蓄積度チェック該当の有無、産業医面談、保健師面談、及びフォローの終了等についての月毎の経時情報が含まれる。「ストレスチェック」には、ストレスチェックの回答、産業医面談、保健師面談、及びフォローの終了等についての月毎の経時情報が含まれる。「面談集計」には、健診事後(健診の後)、長時間残業(長時間残業があったとき)、休職復職(休職又は復職があったとき)、健康相談(健康相談があったとき)、及びその他の夫々の件数についての月毎の経時情報が含まれる。
【0084】
図22は、就業者の健康状態に関する評価結果としてサーバにより生成される各種のレポートのうち、「健康リスクレポート」の具体例を示す図である。
【0085】
サーバ1は、就業者Wの健康状態に関する評価結果として、例えば
図19に示す「健康リスクレポート」を生成する。「健康リスクレポート」の特徴は、企業に属する複数の就業者Wを、健康に対するリスクが高い者(以下、「高リスク者」と呼ぶ)と、健康に対するリスクが中程度の者(以下、「中リスク者」と呼ぶ)と、健康に対するリスクが低い者(以下、「低リスク者」と呼ぶ)とに区分して一覧化させるところにある。
【0086】
具体的には、
図22に示すように、「健康リスクレポート」には、就業者Wの健康状態に関する評価により算出された健康リスク度が高かった順に就業者Wが並べられる。そして、健康リスク度の値に所定の閾値が設けられて、就業者Wが、高リスク者、中リスク者、及び低リスク者に区分される。
図22の(A)乃至(C)には、高リスク者、中リスク者、及び低リスク者の夫々を一覧化した、高リスク者リスト、中リスク者リスト、及び低リスク者リストの夫々が示されている。ここで、就業者Wを、高リスク者、中リスク者、及び低リスク者に区分する際の健康リスク度の閾値は特に限定されない。なお、
図22の例では、健康リスク度が20以上である場合には高リスク者に区分され、健康リスク度が15以上20未満である場合には中リスク者に区分される。そして、健康リスク度が15未満である場合には低リスク者に区分される。
健康リスクレポートにおける高リスク者リスト、中リスク者リスト、及び低リスク者リストには、ID(個人ID)、氏名、リスク状態、勤怠、健康リスク度、コメント等に関する情報が含まれる。また、高リスク者リストには、3者面談に関する速報がさらに含まれる。
管理者Uは、健康リスクレポートを見ることで、企業に属する就業者Wのうち、高リスク者、中リスク者、及び低リスク者の夫々に区分される者を一見して把握することができる。さらに、コメントに記載された内容に基づいた効率の良い対応が可能となる。
【0087】
以上、本発明の情報処理装置の一実施形態について説明したが、本発明は上述した本実施形態に限るものではない。また、本実施形態に記載された効果は、本発明から生じる最も好適な効果を列挙に過ぎず、本発明による効果は、本実施形態に記載されたものに限定されるものではない。
【0088】
例えば上述の実施形態では、企業に属する就業者の健康状態が評価の対象となっているが、これに限定されない。企業以外のあらゆる組織に属する者の健康状態を評価の対象とすることができる。また、組織に属しない個人の健康状態を評価の対象とすることもできる。
【0089】
また例えば、
図11乃至
図13には、体調を示す第1軸(縦軸)と、環境を示す第2軸(横軸)と、残業時間を示す第3軸(バブル)とによる3次元グラフが表示されているが、第3軸は残業時間に限定されない。例えば健診の結果や既往歴により算出される健康リスクや、健診の事後対応の有無等を第3軸とすることもできる。
【0090】
また例えば、上述の実施形態では、就業者Wの健康状態の評価結果の報知先として管理者U又は就業者Wが想定されているが、これに限定されない。例えば就業者Wが転職を希望している場合には、転職先となる企業に評価結果を報知することもできる。
【0091】
また、
図5に示すシステム構成、
図6に示すハードウェア構成、及び
図7に示す機能的構成は、本発明の目的を達成するための例示に過ぎず、特に限定されない。
【0092】
換言すると、
図7に示す機能的構成は例示に過ぎず、特に限定されない。
即ち、上述した一連の処理を全体として実行できる機能が、
図5に示す情報処理システムに備えられていれば足り、この機能を実現するためにどのような機能ブロックを用いるのかは特に
図7の例に限定されない。また、機能ブロックの存在場所も、
図7に特に限定されず、任意でよい。例えば、サーバ1の機能ブロックを、管理者端末2、又は就業者端末3、あるいは図示せぬ他の情報処理装置等に移譲してもよい。即ち、サーバ1により実行が制御される評価結果報知処理のうち少なくとも一部を管理者端末2や就業者端末3が制御できるようにすることもできる。
また、1つの機能ブロックは、ハードウェア単体で構成してもよいし、ソフトウェア単体で構成してもよいし、それらの組み合わせで構成してもよい。
【0093】
また例えば、一連の処理をソフトウェアにより実行させる場合には、そのソフトウェアを構成するプログラムが、コンピュータ等にネットワークや記録媒体からインストールされる。
コンピュータは、専用のハードウェアに組み込まれているコンピュータであってもよい。
また、コンピュータは、各種のプログラムをインストールすることで、各種の機能を実行することが可能なコンピュータ、例えばサーバの他汎用のスマートフォンやパーソナルコンピュータであってもよい。
【0094】
また例えば、このようなプログラムを含む記録媒体は、利用者にプログラムを提供するために装置本体とは別に配布される図示せぬリムーバブルメディアにより構成されるだけでなく、装置本体に予め組み込まれた状態で利用者に提供される記録媒体等で構成される。
【0095】
このようなプログラムを含む記録媒体は、ユーザにプログラムを提供するために装置本体とは別に配布される
図6のリムーバブルメディア40により構成されるだけでなく、装置本体に予め組み込まれた状態で各ユーザに提供される記録媒体等で構成される。リムーバブルメディア40は、例えば、磁気ディスク(フロッピディスクを含む)、光ディスク、又は光磁気ディスク等により構成される。光ディスクは、例えば、CD-ROM(Compact Disk-Read Only Memory),DVD(Digital Versatile Disk)等により構成される。光磁気ディスクは、MD(Mini-Disk)等により構成される。また、装置本体に予め組み込まれた状態でユーザに提供される記録媒体は、例えば、プログラムが記録されている
図6のROM12や、
図6の記憶部18に含まれるハードディスク等で構成される。
【0096】
なお、本明細書において、記録媒体に記録されるプログラムを記述するステップは、その順序に沿って時系列的に行われる処理はもちろん、必ずしも時系列的に処理されなくとも、並列的或いは個別に実行される処理をも含むものである。
また、本明細書において、システムの用語は、複数の装置や複数の手段等より構成される全体的な装置を意味するものとする。
【0097】
以上まとめると、本発明が適用される情報処理装置は、次のような構成を取れば足り、各種各様な実施形態を取ることができる。
即ち、本発明が適用される情報処理装置(例えば
図7のサーバ1)は、
対象者(例えば
図1の就業者W)の健康状態を評価する情報処理装置であって、
前記対象者の体調に関する情報を第1情報(例えば
図1の体調情報)として取得する第1取得手段(例えば
図7の体調情報取得部101)と、
前記対象者を取り巻く環境に関する情報を第2情報(例えば
図1の環境情報)として取得する第2取得手段(例えば
図7の環境情報取得部102)と、
前記第1取得手段により取得された前記第1情報と、前記第2取得手段により取得された前記第2情報との組み合わせに基づいて、前記対象者の前記健康状態に関する評価を行う評価手段(例えば
図7の評価部103)と、
を備える。
【0098】
これにより、対象者の体調に関する情報と、対象者を取り巻く環境に関する情報との組み合わせに基づいて、対象者の健康状態に関する評価が行われる。その結果、組織において対象者の健康を管理する立場にある者は、対象者の健康状態を正確に判断し、的確な改善策を講じることが可能となる。
【0099】
また。前記評価手段は、
前記評価として、前記対象者が属する組織(例えば企業)におけるリスク(例えば上述の健康リスク)と生産性とのうち少なくとも一方についての評価を行うことができる。
【0100】
これにより、対象者が属する組織におけるリスクと生産性との少なくとも一方についての評価が行われるので、対象者の健康状態が組織に与えるネガティブな影響及びポジティブな影響を可視化させることができる。その結果、組織において対象者の健康を管理する立場にある者は、対象者の健康状態が組織に与える種々の影響を考慮した管理が可能となる。
【0101】
また、前記第1情報は、前記対象者の過去の健診の結果と問診の結果をとのうち少なくとも一方を含み、
前記第2情報は、前記組織における、勤怠に関する情報と、異動に関する情報と、有休消化率に関する情報と、心理的負荷(ストレス)に関する情報とのうち少なくとも1つを含み、
前記評価手段による評価の結果に基づいて、前記組織における損益の額を算出する算出手段(例えば
図7の算出部104)をさらに備えることができる。
【0102】
これにより、対象者の過去の健診や問診の結果が経時的情報として第1情報に含まれ、対象者の勤怠や異動などの人事的な情報が第2情報に含まれる。そして、対象者の健康状態が組織に与える種々の影響が具体的な損益の額として算出される。その結果、その結果、組織において対象者の健康を管理する立場にある者は、対象者の健康状態が組織に与える種々の影響を考慮した対策が可能となる。
【0103】
また、前記算出手段により算出された前記損益の額を適正化させるための手法を提案する第1提案手段(例えば
図7の生成部105、報知制御部108)をさらに備えることができる。
【0104】
これにより、対象者の健康状態が組織に与える種々の影響が具体的な損益の額として算出された場合に、算出された額を適正化させるための手法が提案される。その結果、組織において対象者の健康を管理する立場にある者は、提案された手法を考慮した対策が可能となる。
【0105】
また、前記第2取得手段により取得された前記第2情報に基づいて、前記対象者を取り巻く前記環境の変化を検知する検知手段(例えば
図7の検知部106)と、
前記検知手段により検知された前記環境の変化の内容に基づいて、前記第2情報に新たに追加すべき項目を提案する第2提案手段(例えば
図7の生成部105、報知制御部108)と、
をさらに備えることができる。
【0106】
これにより、取得された第2情報に基づいて、対象者を取り巻く環境の変化が検知される。そして、検知された環境の変化に基づいて、第2情報に新たに追加すべき情報が提案される。その結果、組織において対象者の健康を管理する立場にある者は、日々刻々と変化する社会的状況に適合させた指標によって対象者の健康状態を正確に判断し、的確な改善策を講じることが可能となる。
【0107】
また、前記組織において前記対象者を管理する者(例えば
図1の管理者U)による、前記評価の結果を示す所定形態のレポートの出力要求を受け付ける受付手段(例えば
図7の受付部107)と、
前記受付手段により受け付けられた前記出力要求に基づいて、前記評価の結果を示す前記所定形態のレポートを生成する生成手段(例えば
図7の生成部105)と、
をさらに備えることができる。
【0108】
これにより、対象者によるレポートの出力要求が受け付けられる。そして、その要求に基づいて所定形態のレポートが生成される。その結果、組織において対象者の健康を管理する立場にある者は、レポートを見ることで対象者の健康状態を正確に判断し、的確な改善策を講じることが可能となる。
【0109】
また、前記第2情報には、前記対象者の、転職前の職場における心理的負荷に関する情報と、転職後の職場における心理的負荷に関する情報とが含まれ、
前記評価手段は、
前記第1取得手段により取得された前記第1情報と、前記第2取得手段により取得された前記第2情報との組み合わせに基づいて、前記対象者の前記健康状態に関する評価として、前記対象者の転職による影響の評価を行うことができる。
【0110】
これにより、第1情報と、転職前後の夫々の職場における対象者の心理的負荷に関する情報を含む第2情報との組み合わせに基づいて、対象者の転職による影響の評価が行われる。その結果、その結果、組織において対象者の健康を管理する立場にある者は、転職が対象者の健康状態に与えた影響を正確に把握することが可能となる。そして、的確な改善策を講じることが可能となる。
【符号の説明】
【0111】
1・・・サーバ、2・・・管理者端末、3・・・就業者端末、11・・・CPU、12・・・ROM、13・・・RAM、14・・・バス、15・・・入出力インターフェース、16・・・入力部、17・・・出力部、18・・・記憶部、19・・・通信部、20・・・ドライブ、40・・・リムーバブルメディア、101・・・体調情報取得部、102・・・環境情報取得部、103・・・評価部、104・・・算出部、105・・・生成部、106・・・検知部、107・・・受付部、108・・・報知制御部、181・・・ユーザDB、G・・・サービス提供者、U・・・管理者、W・・・就業者、N・・・ネットワーク