(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022122827
(43)【公開日】2022-08-23
(54)【発明の名称】プロセス制御システム内でエンジニアリングデータを生成および実装するための方法、システム、およびコンピュータプログラム製品
(51)【国際特許分類】
G05B 19/042 20060101AFI20220816BHJP
【FI】
G05B19/042
【審査請求】未請求
【請求項の数】15
【出願形態】OL
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2021209332
(22)【出願日】2021-12-23
(31)【優先権主張番号】17/172,759
(32)【優先日】2021-02-10
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.ブルートゥース
(71)【出願人】
【識別番号】000006507
【氏名又は名称】横河電機株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100106909
【弁理士】
【氏名又は名称】棚井 澄雄
(74)【代理人】
【識別番号】100167553
【弁理士】
【氏名又は名称】高橋 久典
(74)【代理人】
【識別番号】100181124
【弁理士】
【氏名又は名称】沖田 壮男
(72)【発明者】
【氏名】イ・エエ・ロケ
(72)【発明者】
【氏名】マリセル・バカカオ
(72)【発明者】
【氏名】アーチー・サンビタン・オリド
(72)【発明者】
【氏名】マックス・ジソン・ジャン
(72)【発明者】
【氏名】安波 大輔
(72)【発明者】
【氏名】ウィルフレッド・ウーン・ユー・テオ
(72)【発明者】
【氏名】中村 裕之
(72)【発明者】
【氏名】大河原 忠輝
(72)【発明者】
【氏名】湯浅 慶子
【テーマコード(参考)】
5H220
【Fターム(参考)】
5H220AA04
5H220BB12
5H220CC07
5H220CX06
5H220FF01
5H220FF03
5H220FF05
5H220GG03
5H220GG04
5H220GG05
5H220GG12
5H220GG14
5H220JJ12
5H220JJ26
5H220JJ47
5H220JJ53
(57)【要約】 (修正有)
【課題】バッチプロセス用の後続の取出しおよび実装のためにエンジニアリングデータの生成および格納を可能にする方法、システム、およびコンピュータプログラム製品を提供する。
【解決手段】本発明は、プロセッサ実装ユニットモデルエディタを実行するステップと、P&ID内に表されたユニットに対応するデータを含むユニットモデルを生成するステップと、ユニットモデルから構文解析されたデータに基づいて、P&ID内に表されたユニットに対応する制御論理図を生成するステップ、およびP&ID内に表されたユニットに対応するグラフィック図を生成するステップと、動作シーケンスエディタを実行するステップと、ユニットに対応する1つまたは複数の動作シーケンスを生成するステップと、生成された制御論理図、生成されたグラフィック図、および生成された1つまたは複数の動作シーケンスを含むラッパオブジェクトを生成するステップとを含む。
【選択図】
図17
【特許請求の範囲】
【請求項1】
統合ソフトウェアインターフェース内で、プロセッサ実装ユニットモデルエディタの実行を開始するステップと、
前記ユニットモデルエディタ内で、配管計装図(P&ID)内に表されたユニットに対応するデータを含むユニットモデルを生成するステップと、
ユニットモデルコンバータにおいて、
前記P&ID内に表された前記ユニットに対応するエンジニアリングデータを表す制御論理図を生成するステップ、および
前記P&ID内に表された前記ユニットに対応するエンジニアリングデータを表すグラフィック図を生成するステップを実施するステップであって、
前記制御論理図および前記グラフィック図が、前記生成されたユニットモデルから前記ユニットモデルコンバータによって構文解析されたデータに基づいて生成される、ステップと、
前記統合インターフェース内で、動作シーケンスエディタの実行を開始するステップと、
前記動作シーケンスエディタを介して、前記ユニットに対応する1つまたは複数の動作シーケンスを生成するステップと、
前記生成された制御論理図、前記生成されたグラフィック図、および前記生成された1つまたは複数の動作シーケンスに対応するデータを含むユニットテンプレートを生成するステップであって、前記制御論理図、前記グラフィック図、および前記動作シーケンスの各々が、他とは異なる形式に基づいて生成される、ステップとを含む、
プロセス制御システム内でプロセス制御用のエンジニアリングデータを生成する方法。
【請求項2】
前記制御論理図、前記グラフィック図、または前記1つもしくは複数の動作シーケンスを生成する前記ステップが、少なくとも1つのユニットモデル、または制御モジュール形状、または機能ブロック、前記機能ブロック内のソフトウェアコードセグメントにプレースホルダタグを割り当てるステップを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記生成されたエンジニアリングデータを前記プロセス制御システム内に実装するステップをさらに含み、前記生成されたエンジニアリングデータを実装するステップが、
前記生成されたユニットテンプレートをライブラリから取り出すステップと、
前記取り出されたユニットテンプレートから、制御論理図、グラフィック図、および1つまたは複数の動作シーケンスのうちの1つまたは複数を含むエンジニアリングデータを抽出するステップと、
前記抽出されたエンジニアリングデータ内で、1つまたは複数のプレースホルダタグ名を識別するステップと、
修正された制御論理図、修正されたグラフィック図、および1つまたは複数の修正された動作シーケンスのいずれかを含む修正されたエンジニアリングデータを生成するステップであって、前記1つまたは複数のプレースホルダタグ名を、前記抽出されたエンジニアリングデータが適用されるよう意図されたプロセス制御システムコンポーネントに対応するタグ名に置き換えるステップを含む、ステップと、
前記プロセス制御システムによって実行される1つまたは複数のプロセス用の制御データとして、前記修正されたエンジニアリングデータを実装するステップとを含む、請求項2に記載の方法。
【請求項4】
前記ユニットテンプレートがラッパオブジェクトを含み、前記ラッパオブジェクトが、前記ラッパオブジェクト内の前記制御論理図、前記グラフィック図、または前記シーケンスライブラリ内に含まれる1つまたは複数のユニットモデルの識別に基づいて取出しのために識別される、請求項3に記載の方法。
【請求項5】
前記抽出されたエンジニアリングデータ内で1つまたは複数のプレースホルダタグ名を識別するステップを含み、前記ユニットテンプレートが、前記プロセス制御システム内の1つまたは複数のデバイスまたは機能ブロックに対する前記ユニットの決定された相関関係に基づいて取出しのためにさらに識別される、請求項4に記載の方法。
【請求項6】
メモリと、
プロセッサとを備え、前記プロセッサが、
統合ソフトウェアインターフェース内で、プロセッサ実装ユニットモデルエディタの実行を開始することと、
前記ユニットモデルエディタ内で、配管計装図(P&ID)内に表されたユニットに対応するデータを含むユニットモデルを生成することと、
ユニットモデルコンバータにおいて、
前記P&ID内に表された前記ユニットに対応するエンジニアリングデータを表す制御論理図を生成するステップ、および
前記P&ID内に表された前記ユニットに対応するエンジニアリングデータを表すグラフィック図を生成するステップを実施することであって、
前記制御論理図および前記グラフィック図が、前記生成されたユニットモデルから前記ユニットモデルコンバータによって構文解析されたデータに基づいて生成される、実施することと、
前記統合インターフェース内で、動作シーケンスエディタの実行を開始することと、
前記動作シーケンスエディタを介して、前記ユニットに対応する1つまたは複数の動作シーケンスを生成することと、
前記生成された制御論理図、前記生成されたグラフィック図、および前記生成された1つまたは複数の動作シーケンスに対応するデータを含むユニットテンプレートを生成することであって、前記制御論理図、前記グラフィック図、および前記動作シーケンスの各々が、他とは異なる形式に基づいて生成される、生成することとを行うように構成される、
プロセス制御システム内でプロセス制御用のエンジニアリングデータを生成するシステム。
【請求項7】
前記制御論理図、前記グラフィック図、または前記1つもしくは複数の動作シーケンスを生成することが、少なくとも1つのユニットモデル、または制御モジュール形状、または機能ブロック、前記機能ブロック内のソフトウェアコードセグメントにプレースホルダタグを割り当てることを含むように構成される、請求項6に記載のシステム。
【請求項8】
前記生成されたエンジニアリングデータを前記プロセス制御システム内に実装することを行うように構成され、前記生成されたエンジニアリングデータを実装することが、
前記生成されたユニットテンプレートをライブラリから取り出すことと、
前記取り出されたユニットテンプレートから、制御論理図、グラフィック図、および1つまたは複数の動作シーケンスのうちの1つまたは複数を含むエンジニアリングデータを抽出することと、
前記抽出されたエンジニアリングデータ内で、1つまたは複数のプレースホルダタグ名を識別することと、
修正された制御論理図、修正されたグラフィック図、および1つまたは複数の修正された動作シーケンスのいずれかを含む修正されたエンジニアリングデータを生成することであって、前記1つまたは複数のプレースホルダタグ名を、前記抽出されたエンジニアリングデータが適用されるよう意図されたプロセス制御システムコンポーネントに対応するタグ名に置き換えることを含む、生成することと、
前記プロセス制御システムによって実行される1つまたは複数のプロセス用の制御データとして、前記修正されたエンジニアリングデータを実装することとを含む、請求項7に記載のシステム。
【請求項9】
前記ユニットテンプレートがラッパオブジェクトを含み、前記ラッパオブジェクトが、前記ラッパオブジェクト内の前記制御論理図、前記グラフィック図、または前記シーケンスライブラリ内に含まれる1つまたは複数のユニットモデルの識別に基づいて取出しのために識別されるように構成される、請求項8に記載のシステム。
【請求項10】
前記抽出されたエンジニアリングデータ内で、1つまたは複数のプレースホルダタグ名を識別することを行うように構成され、前記ユニットテンプレートが、前記プロセス制御システム内の1つまたは複数のデバイスまたは機能ブロックに対する前記ユニットの決定された相関関係に基づいて取出しのためにさらに識別される、請求項9に記載のシステム。
【請求項11】
コンピュータ可読プログラムコードが具現化された非一時的コンピュータ使用可能媒体を含み、
前記コンピュータ可読プログラムコードが、プロセッサベースのコンピューティングシステム内において、
統合ソフトウェアインターフェース内で、プロセッサ実装ユニットモデルエディタの実行を開始するステップと、
前記ユニットモデルエディタ内で、配管計装図(P&ID)内に表されたユニットに対応するデータを含むユニットモデルを生成するステップと、
ユニットモデルコンバータにおいて、
前記P&ID内に表された前記ユニットに対応するエンジニアリングデータを表す制御論理図を生成するステップ、および
前記P&ID内に表された前記ユニットに対応するエンジニアリングデータを表すグラフィック図を生成するステップを実施するステップであって、
前記制御論理図および前記グラフィック図が、前記生成されたユニットモデルから前記ユニットモデルコンバータによって構文解析されたデータに基づいて生成される、ステップと、
前記統合インターフェース内で、動作シーケンスエディタの実行を開始するステップと、
前記動作シーケンスエディタを介して、前記ユニットに対応する1つまたは複数の動作シーケンスを生成するステップと、
前記生成された制御論理図、前記生成されたグラフィック図、および前記生成された1つまたは複数の動作シーケンスに対応するデータを含むユニットテンプレートを生成するステップであって、前記制御論理図、前記グラフィック図、および前記動作シーケンスの各々が、他とは異なる形式に基づいて生成される、ステップと
を実施するための命令を含む、
プロセス制御システム内でプロセス制御用のエンジニアリングデータを生成するためのコンピュータプログラム製品。
【請求項12】
前記制御論理図、前記グラフィック図、または前記1つもしくは複数の動作シーケンスを生成する前記ステップが、少なくとも1つのユニットモデル、または制御モジュール形状、または機能ブロック、前記機能ブロック内のソフトウェアコードセグメントにプレースホルダタグを割り当てるステップを含む、請求項11に記載のコンピュータプログラム製品。
【請求項13】
前記生成されたエンジニアリングデータを前記プロセス制御システム内に実装するための命令をさらに含み、前記生成されたエンジニアリングデータを実装するステップが、
前記生成されたユニットテンプレートをライブラリから取り出すステップと、
前記取り出されたユニットテンプレートから、制御論理図、グラフィック図、および1つまたは複数の動作シーケンスのうちの1つまたは複数を含むエンジニアリングデータを抽出するステップと、
前記抽出されたエンジニアリングデータ内で、1つまたは複数のプレースホルダタグ名を識別するステップと、
修正された制御論理図、修正されたグラフィック図、および1つまたは複数の修正された動作シーケンスのいずれかを含む修正されたエンジニアリングデータを生成するステップであって、前記1つまたは複数のプレースホルダタグ名を、前記抽出されたエンジニアリングデータが適用されるよう意図されたプロセス制御システムコンポーネントに対応するタグ名に置き換えるステップを含む、ステップと、
前記プロセス制御システムによって実行される1つまたは複数のプロセス用の制御データとして、前記修正されたエンジニアリングデータを実装するステップとを含む、請求項12に記載のコンピュータプログラム製品。
【請求項14】
前記ユニットテンプレートがラッパオブジェクトを含み、前記ラッパオブジェクトが、前記ラッパオブジェクト内の前記制御論理図、前記グラフィック図、または前記シーケンスライブラリ内に含まれる1つまたは複数のユニットモデルの識別に基づいて取出しのために識別される、請求項13に記載のコンピュータプログラム製品。
【請求項15】
前記抽出されたエンジニアリングデータ内で1つまたは複数のプレースホルダタグ名を識別するための命令を含み、前記ユニットテンプレートが、前記プロセス制御システム内の1つまたは複数のデバイスまたは機能ブロックに対する前記ユニットの決定された相関関係に基づいて取出しのためにさらに識別される、請求項14に記載のコンピュータプログラム製品。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、産業オートメーションおよびプロセス制御システムの分野に関する。より詳細には、本発明は、バッチプロセス用の後続の取出しおよび実装のためにエンジニアリングデータの生成および格納を可能にする方法、システム、およびコンピュータプログラム製品を提供する。
【背景技術】
【0002】
産業環境は、製造、変換、または生産のプロセスを実行および制御するための制御システム(例えば、分散プロセス制御システム)を実装する。制御システムは、通常、1つまたは複数のフィールドデバイスに接続された1つまたは複数のプロセスコントローラを含む。フィールドデバイスは、産業環境内に配置された弁、弁アクチュエータ、スイッチ、および送信機(例えば、温度センサ、圧力センサ、レベルセンサ、および流量センサ)を含むことができ、物理制御機能またはプロセス制御機能のために構成される。フィールドデバイスの制御機能の例には、プロセスプラントまたはシステム内で1つまたは複数のプロセスを制御するための、弁の開閉、ならびに、プロセスおよび/または環境パラメータ(例えば温度または圧力)の測定が含まれる。
【0003】
他方で、制御システム内のプロセスコントローラは、フィールドデバイスによって生成された信号を受信するように構成されてよく、受信された信号は、フィールドデバイスによって測定されるプロセスパラメータに対応する情報および/またはフィールドデバイスの状態に関する他の情報を伝達する。加えて、プロセスコントローラは、プロセス制御決定を実装するために1つまたは複数の制御モジュールを実装する制御アプリケーションを実行することができる。プロセスコントローラ内の制御モジュールは、通信回線または通信接続を介してフィールドデバイスに制御信号を送信し、フィールドデバイスのうちの1つまたは複数の動作を制御する。プロセスコントローラと1つまたは複数のフィールドデバイスとの間の通信仲介手段として配置される入出力(I/O)デバイスは、電気信号をデジタル値に変換し、かつ1つまたは複数の通信プロトコルを介してそのような信号を送受信することによって、プロセスコントローラとフィールドデバイスとの間のデータ転送および制御命令転送を可能にする。
【0004】
プロセスプラント内の制御システムは、1つまたは複数のプロセスコントローラを含むことができ、各コントローラはI/Oカードおよび/またはI/Oポートを介して1つまたは複数のフィールドデバイスに接続される。1つまたは複数のコントローラは、制御アプリケーションを格納し、フィールドデバイスの制御および動作のための制御戦略を実施する。制御システムは、フィールドデバイス、回転機器、および主要機械を含むがこれらに限定されない、様々なプラント資産またはプラント設備に関連するデータを追跡または収集するように構成され得る。制御システムは、プラント資産のステータスおよび健全性を監視して保守作業を行うために、プラントまたはプラントのグループ内のすべてのデバイスまたは資産についてのデバイス関連データおよび/または性能データを取出し可能に格納する。加えて、制御システムは、そのようなフィールドデバイスの効率的な構成、コミッショニング、検査、および保守を可能にするために、一方のプラントオペレータまたはオペレータ端末と、他方の1つまたは複数のフィールドデバイスとの間の通信仲介手段として機能するように構成され得る。
【0005】
本説明の目的で、「フィールドデバイス」への言及は、産業プロセス環境内に配置され得、かつ物理制御機能またはプロセス制御機能のために構成され得る弁、弁アクチュエータ、スイッチ、送信機、スマート送信機、ポジショナ、または他のセンサデバイスのいずれかへの言及を含み得ることが理解されよう。フィールドデバイスは、「スマート」フィールドデバイス、すなわち、HARTまたはFoundation Fieldbus通信プロトコルなどのデジタル通信プロトコルをサポートするデバイスを含み得る。
【0006】
本説明の目的で、「制御システム」への言及は、プロセス制御環境、産業プラント、または産業環境内に実装され得る任意の制御システムへの言及として理解され、分散制御システム(DCS)および/または安全制御システム(SCS)を含む。
【0007】
以下の説明の目的で、「物理デバイスタグ」という用語は、実際のフィールドデバイスに関連付けられているデバイス名またはデバイス識別子を意味する。産業環境内に配置された、または産業環境内の制御システムに結合されたすべてのフィールドデバイスが、固有の物理デバイスタグを備えることが理想的である。通常、各フィールドデバイスはローカルメモリを備え、そのようなフィールドデバイスに対応する物理デバイスタグは、ローカルメモリ内に取出し可能に格納される。フィールドデバイスが制御システムに結合されると、制御システムは、フィールドデバイスに対応する物理デバイスタグを取り出して読み取り、そのような物理デバイスタグを、フィールドデバイスの動作、制御、または監視の目的で、フィールドデバイスに対応する固有の識別子として使用することができる。
【0008】
以下の説明の目的で、「システムタグ」という用語は、制御システム内のソフトウェア機能ブロックまたはソフトウェア制御モジュールに一意に関連付けられている名前または識別子を意味し、そのソフトウェア機能ブロックまたはソフトウェア制御モジュールは、特定のフィールドデバイスを制御する、監視する、またはこれと連動するように構成される。フィールドデバイスを制御する、監視する、またはこれと連動するように構成されるソフトウェア制御モジュールのすべてのソフトウェア機能ブロックが、固有のシステムタグを備えることが理想的である。システムタグは、制御システムによって、対応するソフトウェア機能ブロックまたはソフトウェア制御モジュールを実装する、制御する、および/または動作させるために使用される。
【0009】
以下の説明の目的で、「タグ」という用語自体は、物理デバイスタグまたはシステムタグのいずれかを指すものと理解される。
【0010】
産業環境内でプロセスを構成および実装するとき、プロセスフローの配管を設置される機器および計装と共に示す配管計装図(P&ID)を図として使用する。通常、1つまたは複数のP&IDが、プリントアウトの形式、またはPDFファイルもしくはイメージファイルの形式でエンジニアに提供される。P&IDは、通常、パイプ、信号線、計器、および計器のグループの標準化された記号および番号を含む。
【0011】
プロセス制御環境設計プロセス(例えば、産業プラント設計プロセス)の間、制御エンジニアは、P&ID図に基づいてプロセス制御システムを設計することができる。制御エンジニアは、P&IDを読み取り、そこからエンジニアリングデータを抽出する。エンジニアリングデータは、プロセス制御環境内でバッチプロセスまたは1つもしくは複数の他のプロセスを構成するために使用され得る。
【0012】
図1は、例示的なP&ID100を示す。
図1に示すP&ID100は、アイスティーの製造および分配に関与するプロセスを示し、ティーポット、2つのピッチャ、水および蒸気の投入、ならびに前記プロセスに関与する対応する配管、弁、および制御部品の図示を含む。
【0013】
1つまたは複数の産業プロセスを構成するための、P&IDからエンジニアリングデータを抽出および構成するための従来技術のプロセスは、(i)ユニット計器、その構成機器、および制御モジュールを表す機能ブロックを定義および構成するステップ、(ii)動作シーケンスを定義および構成するステップ、ならびに(iii)全体的なバッチプロセス/産業プロセスを表すグラフィック図を作成するステップを含む。
【0014】
この説明の目的で、「ユニット」という用語は、(規格ISA-88に従って)プロセス機器、制御機器、および主要な処理活動を行う関連論理の集合を指すものと理解される。例えば、主要な処理活動は、物質の反応、結晶化、または混合を含み得る。
【0015】
この説明の目的で、「動作シーケンス」または「動作」という用語は、(規格ISA-88に従って)物質に物理的変化または化学的変化を生じさせる、順序付けられた一連の相を指すものと理解される。
【0016】
この説明の目的で、「グラフィック図」という用語は、産業プラントにおけるプロセスを可視化するために作成され、プラントのオペレータが産業環境内で実施されている動作を監視および制御できるようにするグラフィックスまたはイラストレーションを指すものと理解される。
【0017】
上記の3つのカテゴリのエンジニアリングデータの作成および構成のための従来技術のプロセスは、次のような複数の欠点を示す。
- P&IDからエンジニアリングデータを抽出および構成するための既存のプロセスは、マンパワーおよび時間がかかり、データの一貫性を確保する(すなわち、様々な異なるカテゴリのエンジニアリングデータにわたって正しいタグ名を一貫して使用する)ために多大な労力が必要である。
- タグ名は、バッチプロセス用のエンジニアリングデータを構成するときに広く使用される。タグの命名規則は所有者/オペレータによって異なる場合があるため、従来技術のプロセスから得られる最終的な構成済みエンジニアリングデータは、他のプロジェクトには再利用できないことが多い。これは、タグ名のみに基づいて、異なるカテゴリのエンジニアリングデータ間で機能ブロックを正確に相関させることが困難であるからである。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0018】
したがって、(i)P&IDからのエンジニアリングデータのより直感的な抽出および構成を可能にし、(ii)単一のユーザインターフェース内で機能ブロック、動作シーケンス、およびグラフィック図の構成を可能にし、(iii)複数の異なるインターフェースエディタ間でエンジニアリングデータの構成に関連する複雑さを軽減し、かつ(iv)エンジニアリングデータのための再利用可能なテンプレートの生成を可能にして、複数の異なるバッチプロセス間でそのようなテンプレートの展開を実現する解決策が必要である。
【課題を解決するための手段】
【0019】
本発明は、バッチプロセス用の後続の取出しおよび実装のためにエンジニアリングデータの生成および格納を可能にする方法、システム、およびコンピュータプログラム製品を提供する。
【0020】
本発明は、プロセス制御システム内でプロセス制御用のエンジニアリングデータを生成する方法を提供する。方法は、(i)統合ソフトウェアインターフェース内で、プロセッサ実装ユニットモデルエディタの実行を開始するステップと、(ii)ユニットモデルエディタ内で、配管計装図(P&ID)内に表されたユニットに対応するデータを含むユニットモデルを生成するステップと、(iii)ユニットモデルコンバータにおいて、(a)P&ID内に表されたユニットに対応するエンジニアリングデータを表す制御論理図を生成するステップ、および(b)P&ID内に表されたユニットに対応するエンジニアリングデータを表すグラフィック図を生成するステップを実施するステップであって、制御論理図およびグラフィック図が、生成されたユニットモデルからユニットモデルコンバータによって構文解析されたデータに基づいて生成される、ステップと、(iv)統合インターフェース内で、動作シーケンスエディタの実行を開始するステップと、(v)動作シーケンスエディタを介して、ユニットに対応する1つまたは複数の動作シーケンスを生成するステップと、(vi)生成された制御論理図、生成されたグラフィック図、および生成された1つまたは複数の動作シーケンスに対応するデータを含むユニットテンプレートを生成するステップであって、制御論理図、グラフィック図、および動作シーケンスの各々が、他とは異なる形式に基づいて生成される、ステップとを含む。
【0021】
また、本発明は、プロセス制御システム内でプロセス制御用のエンジニアリングデータを生成するシステムを提供する。システムは、メモリとプロセッサとを備える。プロセッサは、(i)統合ソフトウェアインターフェース内で、プロセッサ実装ユニットモデルエディタの実行を開始することと、(ii)ユニットモデルエディタ内で、配管計装図(P&ID)内に表されたユニットに対応するデータを含むユニットモデルを生成することと、(iii)ユニットモデルコンバータにおいて、(a)P&ID内に表されたユニットに対応するエンジニアリングデータを表す制御論理図を生成するステップ、および(b)P&ID内に表されたユニットに対応するエンジニアリングデータを表すグラフィック図を生成するステップを実施することであって、制御論理図およびグラフィック図が、生成されたユニットモデルからユニットモデルコンバータによって構文解析されたデータに基づいて生成されることと、(iv)統合インターフェース内で、動作シーケンスエディタの実行を開始することと、(v)動作シーケンスエディタを介して、ユニットに対応する1つまたは複数の動作シーケンスを生成することと、(vi)生成された制御論理図、生成されたグラフィック図、および生成された1つまたは複数の動作シーケンスに対応するデータを含むユニットテンプレートを生成することであって、制御論理図、グラフィック図、および動作シーケンスの各々が、他とは異なる形式に基づいて生成される、生成することとを行うように構成され得る。
【0022】
加えて、本発明は、プロセス制御システム内でプロセス制御用のエンジニアリングデータを生成するためのコンピュータプログラム製品を提供する。コンピュータプログラム製品は、コンピュータ可読プログラムコードが具現化された非一時的コンピュータ使用可能媒体を含み、コンピュータ可読プログラムコードは、プロセッサベースのコンピューティングシステム内において、(i)統合ソフトウェアインターフェース内で、プロセッサ実装ユニットモデルエディタの実行を開始するステップと、(ii)ユニットモデルエディタ内で、配管計装図(P&ID)内に表されたユニットに対応するデータを含むユニットモデルを生成するステップと、(iii)ユニットモデルコンバータにおいて、(a)P&ID内に表されたユニットに対応するエンジニアリングデータを表す制御論理図を生成するステップ、および(b)P&ID内に表されたユニットに対応するエンジニアリングデータを表すグラフィック図を生成するステップを実施するステップであって、制御論理図およびグラフィック図が、生成されたユニットモデルからユニットモデルコンバータによって構文解析されたデータに基づいて生成される、ステップと、(iv)統合インターフェース内で、動作シーケンスエディタの実行を開始するステップと、(v)動作シーケンスエディタを介して、ユニットに対応する1つまたは複数の動作シーケンスを生成するステップと、(vi)生成された制御論理図、生成されたグラフィック図、および生成された1つまたは複数の動作シーケンスに対応するデータを含むユニットテンプレートを生成するステップであって、制御論理図、グラフィック図、および動作シーケンスの各々が、他とは異なる形式に基づいて生成される、ステップとを実施するための命令を含む。
【図面の簡単な説明】
【0023】
【
図1】エンジニアリングデータのソースとしてのP&IDの例を示す図である。
【
図2】エンジニアリングデータを抽出および生成するための従来のビルダインターフェースを含むプロセス制御環境を示す図である。
【
図3】P&IDに基づいて生成され得る種類の制御論理図の簡略化された図である。
【
図4】P&ID内のユニットについて定義された動作シーケンスのリストを含むシーケンスライブラリを示す図である。
【
図5】例示的な動作シーケンスのステップの例示的な順序付けられたシーケンスを示す図である。
【
図6】P&IDに基づく
図2のグラフィックビルダを使用して生成され得る種類のグラフィック図を示す図である。
【
図7】発明の教示により構成された統合ソフトウェアインターフェースを示す図である。
【
図8】本発明の教示による、ユニットプロパティを構成するためおよび取出し可能に格納するために使用され得る種類の例示的なデータレコードを示す図である。
【
図9】本発明の教示による、動作シーケンスプロパティを構成するためおよび取出し可能に格納するために使用され得る種類の例示的なデータレコードを示す図である。
【
図10】
図8の統合ソフトウェアインターフェース内に実装され得る種類のユニットモデルエディタを示す図である。
【
図11】本発明の教示による、エンジニアリングデータのインスタンスに対するプレースホルダタグ名の割当てを示す図である。
【
図12】
図8の統合ソフトウェアインターフェース内に実装され得る種類の動作シーケンスエディタを示す図である。
【
図13】本発明の教示による、P&IDから抽出されたエンジニアリングデータを制御論理図、グラフィック図、およびシーケンスライブラリに変換する際に関与する様々な構成要素を示す図である。
【
図14】本発明の教示による、再利用可能なユニットテンプレートの生成を示す図である。
【
図15】本発明の教示による、エンジニアリングデータを生成および展開する方法を示す図である。
【
図16】本発明の教示による、エンジニアリングデータを生成および展開する方法を示す図である。
【
図17】本発明の教示による、例示的なエンジニアリングデータ構成システムを示す図である。
【
図18】本発明の様々な実施形態が実施され得る例示的なコンピュータシステムを示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0024】
本発明は、バッチプロセス用の後続の取出しおよび実装のためにエンジニアリングデータの生成および格納を可能にする方法、システム、およびコンピュータプログラム製品を提供する。
【0025】
本発明を説明する目的で、機能ブロック、動作シーケンス、およびグラフィック図の作成および構成のためのプロセスについて以下で説明する。
【0026】
図2のプロセス制御環境200において、P&ID202が次のように構文解析される。
- 機能ブロック2052は、制御図ビルダ2042内で識別および構成される。機能ブロックを識別および構成するプロセスは、各機能ブロックについてタグ名を定義することを含む。
- 動作シーケンス2054は、シーケンシャルファンクションチャート(SFC)シーケンスビルダ2044によって生成される。SFCシーケンスビルダ2044は、動作シーケンス内の各機能ブロックについて定義されたタグ名を参照する。
- グラフィック
図2056は、グラフィックビルダ2046によって生成される。グラフィックビルダ2046も、動作シーケンス内の各機能ブロックについて定義されたタグ名を参照することができる。
【0027】
制御図ビルダ2042、SFCシーケンスビルダ2044、およびグラフィックビルダ2046の各々は、エンジニアリングデータ構成プラットフォーム204内で実行可能な別個のプロセッサ実装ソフトウェアインターフェースエディタを含むことができる。
【0028】
さらに、
図2の例示において、P&ID202は、プロセス制御環境200についてのエンジニアリングデータを構成するための入力として機能する。P&ID202に基づいて、3つの主要ユニット(ティーポット、ピッチャ1、およびピッチャ2)が識別され、各ユニットについてエンジニアリングデータが生成される。従来技術のプロセスでは、制御エンジニアは、P&ID202を研究することができ、エンジニアリングデータ構成プラットフォーム204内の3つの別個のソフトウェアインターフェースエディタ2042~2046の各々を使用してエンジニアリングデータを手動で作成することができる。
【0029】
図3は、P&ID202に基づいて生成され得る種類の制御論理
図300の簡略化された図である。制御論理
図300は、制御図ビルダ2042によりティーポットユニットについて作成された機能ブロック2052を含む。各機能ブロックは、少なくとも2つの別個のデータ要素を有するデータレコードとして示され、第1のデータ要素は、機能ブロックに割り当てられたタグ名を含み、第2のデータ要素は、機能ブロックに関連付けられた機能ブロックタイプを表すデータを含むことに留意されたい。
【0030】
図4は、P&ID202のティーポットユニットについて定義された動作シーケンス402~412のリストを含むまたはリストからなるシーケンスライブラリ400を示す。シーケンスライブラリは、
図2のSFCシーケンスビルダ2044によって生成され得る。リスト400は、P&ID202内に表された、初期設定(INIT402)、水充填(WTRCHG404)、撹拌(AGIT406)、温度制御(TEMPCTL408)、移送(XFEROUT410)、および終了(END412)の動作シーケンスを含む。各動作シーケンスはステップの順序付きシーケンスを含み、このシーケンスは、P&ID202の関連ユニット内に保持され含まれる、または関連ユニットによって動作する物質の変化(例えば、物理的変化または化学的変化または他の状態変化)を生じさせ、シーケンスフローチャートで表すことができる。
【0031】
例示の目的で、
図5は、ティーポットユニットに水を充填する動作を行う、
図4の水充填(WTRCHG404)動作シーケンスのステップの例示的な順序付けられたシーケンスを示す。ソフトウェアコード(例えば、シーケンスおよびバッチ指向言語(SEBOL)コード)は、シーケンスフローチャート内の各ステップについて定義され、
図4は、
図5内の充填ステップに対応する例示的なコードスニペットを示す。
図5に示すように、ソフトウェアコードは、シーケンスフローチャート内で特定のステップを実施する目的で関与または動作される機能ブロックのタグ名(例えば、01XV001、01LI001)への参照を含み得る。
【0032】
図6は、P&ID202に基づく
図2のグラフィックビルダ2046を使用して生成され得る種類のグラフィック
図600を示す。グラフィックビルダ2046によって生成されたグラフィック図は、バッチプロセス全体を視覚化し、オペレータがバッチプロセスを動作させることおよび制御することができるようにする。
図6に示すように、グラフィック
図600は、前記グラフィック
図600に含まれる機能ブロックのタグ名を参照することができる。
【0033】
図7は、統合ソフトウェアインターフェース700を示す。統合ソフトウェアインターフェース700は、単一または統一ソフトウェアインターフェース内で制御論理図、グラフィック図、および動作シーケンスの生成を可能にするように構成される。
【0034】
図7に示すように、統合ソフトウェアインターフェース700は、複数のウィンドウを含むことができる。ウィンドウ702は、プロジェクトコンポーネントのツリー構造表示を提供するように構成され得る。
図7に示す実施形態において、ウィンドウ702は折りたたみ可能なツリー構造を提供し、このツリー構造では、構造内の親ノードがP&IDから抽出された個々のユニット7022を表し、構造内のサブノードがそのような各ユニットに対応する個々の動作シーケンス7024を表す。
【0035】
ウィンドウ704は、統合ソフトウェアインターフェース内のユニットモデルコンフィギュレータまたは動作シーケンスコンフィギュレータを起動して表示するように構成され、そのような各コンフィギュレータは、他のコンフィギュレータとは別個の形式またはレコードタイプで出力エンジニアリングデータを生成するように構成され得る。
【0036】
ウィンドウ706は、ウィンドウ702、704内で選択されたまたは動作されている個々のエンジニアリングデータのプロパティの表示および構成を可能にするように構成される。
【0037】
図7の統合インターフェース700は、ユニットおよびそのようなユニットに対応する動作シーケンスを単一インターフェース内で一元的に作成および管理できるように構成される。制御エンジニアは、
- 統合インターフェース700内でユニットのプロパティ(例えばユニット名、機能ブロックタイプなど)を構成することができ、ユニットの構成されたプロパティ802~806(例えば、ユニット名、機能ブロックタイプ、および任意のコメント)を表す(
図8に示される種類の)データレコード800を生成することができ、
- 統合インターフェース700内で動作シーケンス(例えば、動作シーケンス名、機能ブロックタイプなど)を構成することができ、動作シーケンスの構成されたプロパティ902~906(例えば、動作シーケンス名、機能ブロックタイプ、および任意のコメント)を表す(
図9に示される種類の)データレコード900を生成することができる。
【0038】
統合インターフェース700は、各ユニットをユニットモデルとして表すことができるように構成される。各ユニットモデルは、統合インターフェース700のウィンドウ704内で起動され得る、
図10に示すようなユニットモデルエディタ1000内に構成され得る。ユニットモデルエディタ1000は、制御エンジニアがユニットの視覚的な図を作成するための描画キャンバス1006を提供する。基本的な形状(例えば、矩形、楕円など)は、予め定義されたステンシル/形状のライブラリ1002内から選択するように提供され、ユニットモデルおよび/または制御モジュール形状は、ユニットモデルおよび/または制御モジュール形状のライブラリ1004内から選択するように提供される。これらの形状は、ユニットモデルエディタ1000内におけるユニットモデルの簡便な作成の際に制御エンジニアを助ける。それぞれの利用可能な形状または制御モジュール形状は、物理的機器のタイプ(例えば、弁、センサ、モータなど)を表す。
【0039】
加えて、ユニットモデルエディタ1000は、ユニットモデルエディタ1000内のユニットモデルに割り当てられているユニットのプロパティ1010を表示および構成するためのウィンドウ1008を提供する。
【0040】
図11は、本発明の教示による、エンジニアリングデータのインスタンスに対するプレースホルダタグ名の割当てを示す。特に、
図11は、開閉弁を表す制御モジュール形状に対するプレースホルダタグ名「GWATER」の割当てを示す。機能ブロックタイプ「SIO-21」が、例えばユーザの知識に基づいてユーザによって入力され、通常は開閉弁の制御に使用される。最後に、「WATERCHG」動作シーケンスが制御モジュール形状に割り当てられる。
図11に示すように、ユニットモデル1100を作成するときに、ユニットモデルエディタ1000により、オペレータが、各ユニットモデルおよび/または制御モジュール形状に関連付けられるよう意図された1つまたは複数の機能ブロックについて実際のタグ名を指定することを避けることができる。代わりに、制御エンジニアが、各ユニットモデルおよび/または制御モジュール形状の1つまたは複数に「プレースホルダタグ名」を割り当てることができる。「プレースホルダタグ名」は、実際のタグ名のプレースホルダとして機能する。これにより、各ユニットモデルおよび/または対応する機能ブロックが実際のタグ名から切り離され、再利用性を容易にする。「プレースホルダタグ名」に加えて、制御エンジニアは、機能ブロックタイプおよび動作シーケンス名(または動作シーケンスに関連付けられた他の識別子)も含む、他のユニットモデルプロパティおよび/または制御モジュール形状プロパティを構成することもできる。これにより、制御エンジニアは、各ユニットモジュールをその機能ブロックおよび対応する動作シーケンスに関連付けることができる。
【0041】
ユーザがユニットまたは制御モジュール形状を生成した後、エンジニアリングデータの様々なアイテムまたはインスタンスをユニットまたは制御モジュールに割り当てることができることが理解されよう。例えば、
図11に示すように、生成されたユニットまたは制御モジュールをユーザが選択すると、プロパティテーブル(または属性テーブル)を(例えば、ユニットモデルエディタ1000内の)統合インターフェース700を介して表示することができ、これにより、ユーザまたは制御エンジニアが、エンジニアリングデータのインスタンスを、ユニットまたは制御モジュールに関連付けられたプロパティとして、ユニットまたは制御モジュールに割り当てることができる。したがって、例えば、ユーザまたは制御エンジニアは、(プロパティテーブルを使用して、)開閉弁を表す制御モジュール形状に「GWATER」プレースホルダタグ名を定義する/割り当てることができる。ユーザまたは制御エンジニアは、機能ブロックタイプ「SIO-21」を(例えば、統合インターフェース700内に表示される利用可能な機能ブロックタイプのパレットまたはメニューから)選択することもでき、通常、これを用いて、同じプロパティテーブルを使用して開閉弁を制御する。最後に、ユーザは、同じプロパティテーブルを使用して、統合インターフェース700を介して、制御モデル形状に対する動作シーケンス名(または動作シーケンスに関連付けられた他の識別子)を選択することができる。したがって、
図11の教示に基づいて、インターフェースエディタ700またはそのコンポーネントが、ユニットまたは制御モジュールのプロパティまたは属性を割り当てるまたは指定することによって、ユーザがユニットまたは制御モジュールを生成した後にエンジニアリングデータのアイテムまたはインスタンスをユニットまたは制御モジュールに割り当てることができるように構成され得ることが理解されよう。
【0042】
各ユニットモデル(および各ユニットモデルの制御モジュール)またはエンジニアリングデータの任意の他のアイテムもしくはインスタンスの割当てを含む事柄についてのプレースホルダタグ名および機能ブロックタイプの割当てを含む情報を、定義されたユニットモデルに基づいて制御論理図を生成するように構成されたコンバータへの入力として使用することができる(以下でより詳細に説明する)。
【0043】
図12は、
図8の統合ソフトウェアインターフェース内に実装され得る種類の動作シーケンスエディタ1200を示す。
【0044】
動作シーケンスエディタ1200は、特定のユニットまたはユニットモデルに対応する動作シーケンスが、動作シーケンスエディタ1200内で生成され得るように構成されてよい。エディタ1200は、制御エンジニアがステップの順序付けられたシーケンスを作成してシーケンスフローチャートを表すための描画キャンバス1204を提供することができる。ステップのシーケンスは、ウィンドウ1202から利用可能な有向コネクタを選択することによって順序付けられてよく、有向コネクタは制御フローを指定し、1つのステップから次のステップへ進む方法を定義することができる。テキストエディタ1206は、動作シーケンスの1つまたは複数のステップにより、制御エンジニアが、動作シーケンスの1つまたは複数の特定のステップにおいて実施されるよう意図されたプログラミングコード(例えば、SEBOLコード)を指定または作成できるように構成される。
図11の場合と同様に、動作シーケンスエディタにより、制御エンジニアは、「プレースホルダタグ名」をプログラミングコードに割り当てることができる。ユニットモデルの動作シーケンスに関連付けられたプログラミングコードのスニペットまたはセグメントにおいて使用されるプレースホルダタグ名は、ユニットモデルがユニットモデルエディタ1000内で作成されたときに、対応するまたは関連するユニットモデルまたは制御モジュール形状に割り当てられた同じプレースホルダタグ名になる。これにより、制御エンジニアは、各動作シーケンスをその対応するユニットモデルおよび/または制御モジュール形状およびその対応する機能ブロックに関連付けることができる。
【0045】
図13は、本発明の教示による、P&IDから抽出されたエンジニアリングデータを制御論理図、グラフィック図、およびシーケンスライブラリに変換する際に関与する様々な構成要素を示す。
図13に示すように、ユニットモデルエディタ1302を使用して、P&ID内に表されたデータに基づいて1つまたは複数のユニットモデル1304を生成する。次に、生成されたユニットモデル1304をプロセッサ実装ユニットモデルコンバータ1306により構文解析および処理して、(i)生成されたユニットモデル1304(およびその割り当てられたプロパティ)に基づいて制御論理
図1308を生成し、(ii)生成されたユニットモデル1304(およびその割り当てられたプロパティ)に基づいてグラフィック
図1310を生成する。
【0046】
動作シーケンスエディタ1312を使用して、P&ID内に表されたデータに基づいて1つまたは複数の動作シーケンス1314を生成する。その後、動作シーケンスエディタ1312によって生成された動作シーケンス1314を、プロセッサ実装動作シーケンスコンバータ1316により構文解析および処理して、生成された動作シーケンス1314に基づいて1つまたは複数の動作シーケンスライブラリ1318を生成することができる。制御論理
図1308、グラフィック
図1310、および動作シーケンスライブラリ1318のすべてが統合インターフェース700内の制御エンジニアによって生成されるという事実にもかかわらず、それぞれが異なる基本的形式もしくは規格に従って生成され、および/またはそれぞれが他とは別個のソフトウェアプログラムによって読み取り可能である。
【0047】
図14は、本発明の教示による、再利用可能なユニットテンプレート1410の生成を示す。
図14に示すように、
図13の教示により生成された制御論理
図1402、グラフィック
図1404、およびシーケンスライブラリ1406の各々は、ユニットモデルエクスポータ1408により構文解析および処理され、ユニットモデルエクスポータ1408は、制御論理
図1402、グラフィック
図1404、およびシーケンスライブラリ1406のすべてを内部に含むように構成されたラッパオブジェクトを含むユニットテンプレート1410を生成するように構成される。前記制御論理
図1402、グラフィック
図1404、およびシーケンスライブラリ1406の各々が、他の2つとは異なる形式またはプロトコルに従って生成されている。ユニットテンプレート1410内で、共通のタグに関連付けられている、相関するユニットモデル(またはそのコンポーネント)、機能ブロック、および動作シーケンスの各セットは、同一のプレースホルダタグ名によって識別される。これにより、制御論理
図1402、グラフィック
図1404、およびシーケンスライブラリ1406がユニットテンプレート1410から解凍または抽出された後でも、そのようなセットのすべての相関メンバを識別および関連付けることができる。
【0048】
ユニットテンプレート1410が解凍されると、解凍された制御論理
図1402、グラフィック
図1404、およびシーケンスライブラリ1406は、プロセス制御システム内の制御エンジニアによって展開されるよう求められ、前記制御論理
図1402、グラフィック
図1404、およびシーケンスライブラリ1406の各々のプレースホルダタグ名を、実際のタグに対応するタグ名に置き換えることができ、これに関連して、解凍されたコンポーネントが実装または展開されるよう意図される。プレースホルダタグ名を使用し、その後、展開前にそのようなプレースホルダタグ名を実際のタグ名に置き換えることにより、制御論理
図1402、グラフィック
図1404、およびシーケンスライブラリ1406の再利用性を容易にする。
【0049】
図15は、本発明の教示による、バッチプロセス用のエンジニアリングデータを生成および構成する方法を示す。
【0050】
ステップ1502は、統合インターフェース(例えば、統合インターフェース700)の実行を開始するステップを含む。
【0051】
ステップ1504は、統合インターフェース700内でユニットモデルエディタ(例えば、ユニットモデルエディタ1000)の実行を開始するステップを含む。
【0052】
ステップ1506は、ユニットモデルエディタ1000を介して、P&ID内に表されたユニットに対応するエンジニアリングデータを表す制御論理図を生成するステップを含む。
【0053】
ステップ1508において、ユニットモデルエディタ1000を使用して、P&ID内に表されたユニットに対応するエンジニアリングデータを表すグラフィック図を生成する。
【0054】
ステップ1510は、統合インターフェース700内で動作シーケンスエディタ(例えば、動作シーケンスエディタ1200)を開始するステップを含む。
【0055】
ステップ1512は、動作シーケンスエディタ1200を介して、P&ID内に表されたユニットに対応する動作シーケンスを含む1つまたは複数の動作シーケンスライブラリを生成するステップを含む。
【0056】
ステップ1514は、制御論理図、グラフィック図、および1つまたは複数の動作シーケンスライブラリを含むユニットテンプレートを生成するステップを含む。実施形態において、制御論理
図1308、グラフィック
図1310、および動作シーケンスライブラリ1316の各々が、異なる基本的形式もしくは規格に従って生成され、および/またはそれぞれが他とは別個のソフトウェアプログラムによって読み取り可能である。
【0057】
図16は、本発明の教示による、エンジニアリングデータ(例えば、
図15の教示により生成されたエンジニアリングデータ)を展開する方法を示す。
【0058】
ステップ1602は、ユニットテンプレートのライブラリからユニットテンプレートを取り出すステップを含む。ユニットテンプレートは、ユニットテンプレートが展開されるよう意図されたプロセス制御システム内の1つまたは複数のデバイス(制御モジュール)または機能ブロックに対する、前記ユニットモデルの決定された相関関係または適合性に基づいて、制御エンジニアによって取出しのために識別され得る。
【0059】
ステップ1604は、取り出したユニットテンプレートから、制御論理図、グラフィック図、および/または1つもしくは複数の動作シーケンスのうちの1つまたは複数を含むエンジニアリングデータを抽出するステップを含む。
【0060】
ステップ1606は、抽出されたエンジニアリングデータ内で、1つまたは複数のプレースホルダタグ名を識別するステップを含む。
【0061】
ステップ1608は、抽出された制御論理図、グラフィック図、および/または1つもしくは複数の動作シーケンスのいずれかにおける識別されたプレースホルダタグ名を、抽出されたエンジニアリングデータが適用されるよう意図されたプロセス制御システム内のシステムコンポーネントに対応するタグ名に置き換えることによって、修正された制御論理図、修正されたグラフィック図、および/または修正された動作シーケンスを含む修正されたエンジニアリングデータを生成するステップを含む。
【0062】
ステップ1610は、プロセス制御システムによって実行される1つまたは複数のプロセスまたはバッチプロセスを制御するための制御データとして、修正されたエンジニアリングデータを実装するステップを含む。
【0063】
図17は、本発明の教示によって構成された、例示的なエンジニアリングデータ構成システム1700を示す。
【0064】
エンジニアリングデータ構成システム1700は、(i)統合インターフェースコントローラ1702、(ii)ユニットモデルエディタコントローラ1704、(iii)動作シーケンスエディタコントローラ1706、(iii)ユニットモデル変換コントローラ1708、(iv)動作シーケンス変換コントローラ1710、(v)ユニットモデルエクスポートコントローラ1712、(vi)プロセッサ1714、および(vii)メモリ1716を含む。
【0065】
統合インターフェースコントローラ1702は、プロセッサ実装コントローラであり、統合インターフェースコントローラ700の上記の機能性を与えて有効にするように構成され得る。
【0066】
ユニットモデルエディタコントローラ1704は、プロセッサ実装コントローラであり、ユニットモデルエディタ1000の上記の機能性を与えて有効にするように構成され得る。
【0067】
動作シーケンスエディタコントローラ1706は、プロセッサ実装コントローラであり、動作シーケンスエディタ1200の上記の機能性を与えて有効にするように構成され得る。
【0068】
ユニットモデル変換コントローラ1708は、ユニットモデルコンバータ1306の上記の機能性を実装して有効にするように構成されたプロセッサ実装コントローラである。
【0069】
動作シーケンス変換コントローラ1710は、動作シーケンスコンバータ1316の上記の機能性を実装して有効にするように構成されたプロセッサ実装コントローラである。
【0070】
ユニットモデルエクスポートコントローラ1712は、ユニットモデルエクスポータ1408の上記の機能性を実装して有効にするように構成されたプロセッサ実装コントローラである。
【0071】
例示的な実施形態
本発明は、プロセス制御システム内でプロセス制御用のエンジニアリングデータを生成する方法を提供する。方法は、(i)統合ソフトウェアインターフェース内で、プロセッサ実装ユニットモデルエディタの実行を開始するステップと、(ii)ユニットモデルエディタ内で、配管計装図(P&ID)内に表されたユニットに対応するデータを含むユニットモデルを生成するステップと、(iii)ユニットモデルコンバータにおいて、(a)P&ID内に表されたユニットに対応するエンジニアリングデータを表す制御論理図を生成するステップ、および(b)P&ID内に表されたユニットに対応するエンジニアリングデータを表すグラフィック図を生成するステップを実施するステップであって、制御論理図およびグラフィック図が、生成されたユニットモデルからユニットモデルコンバータによって構文解析されたデータに基づいて生成される、ステップと、(iv)統合インターフェース内で、動作シーケンスエディタの実行を開始するステップと、(v)動作シーケンスエディタを介して、ユニットに対応する1つまたは複数の動作シーケンスを生成するステップと、(vi)生成された制御論理図、生成されたグラフィック図、および生成された1つまたは複数の動作シーケンスに対応するデータを含むユニットテンプレートを生成するステップであって、制御論理図、グラフィック図、および動作シーケンスの各々が、他とは異なる形式に基づいて生成される、ステップとを含む。
【0072】
方法の実施形態において、制御論理図、グラフィック図、または1つもしくは複数の動作シーケンスを生成するステップは、少なくとも1つのユニットモデル、または制御モジュール形状、または機能ブロック、機能ブロック内のソフトウェアコードセグメントにプレースホルダタグを割り当てるステップを含む。
【0073】
より具体的な実施形態において、生成されたエンジニアリングデータをプロセス制御システム内に実装するステップをさらに含み、生成されたエンジニアリングデータを実装するステップは、(i)生成されたユニットテンプレートをライブラリから取り出すステップと、(ii)取り出されたユニットテンプレートから、制御論理図、グラフィック図、および1つもしくは複数の動作シーケンスのうちの1つまたは複数を含むエンジニアリングデータを抽出するステップと、(iii)抽出されたエンジニアリングデータ内で、1つまたは複数のプレースホルダタグ名を識別するステップと、(iv)修正された制御論理図、修正されたグラフィック図、および1つまたは複数の修正された動作シーケンスのいずれかを含む修正されたエンジニアリングデータを生成するステップであって、1つまたは複数のプレースホルダタグ名を、抽出されたエンジニアリングデータが適用されるよう意図されたプロセス制御システムコンポーネントに対応するタグ名に置き換えるステップを含む、ステップと、(v)プロセス制御システムによって実行される1つまたは複数のプロセス用の制御データとして、修正されたエンジニアリングデータを実装するステップとを含む。
【0074】
方法は、ユニットテンプレートがラッパオブジェクトを含み、前記ラッパオブジェクトが、ラッパオブジェクト内の制御論理図、グラフィック図、またはシーケンスライブラリ内に含まれる1つまたは複数のユニットモデルの識別に基づいて取出しのために識別される、実施形態を含むことができる。
【0075】
特定の実施形態において、方法は、抽出されたエンジニアリングデータ内で1つまたは複数のプレースホルダタグ名を識別するステップを含むことができ、ユニットテンプレートが、プロセス制御システム内の1つまたは複数のデバイスまたは機能ブロックに対する前記ユニットの決定された相関関係に基づいて取出しのためにさらに識別される。
【0076】
本発明は、プロセス制御システム内でプロセス制御用のエンジニアリングデータを生成するシステムを提供する。システムは、メモリとプロセッサとを備える。プロセッサは、(i)統合ソフトウェアインターフェース内で、プロセッサ実装ユニットモデルエディタの実行を開始することと、(ii)ユニットモデルエディタ内で、配管計装図(P&ID)内に表されたユニットに対応するデータを含むユニットモデルを生成することと、(iii)ユニットモデルコンバータにおいて、(a)P&ID内に表されたユニットに対応するエンジニアリングデータを表す制御論理図を生成するステップ、および(b)P&ID内に表されたユニットに対応するエンジニアリングデータを表すグラフィック図を生成するステップを実施することであって、制御論理図およびグラフィック図が、生成されたユニットモデルからユニットモデルコンバータによって構文解析されたデータに基づいて生成されることと、(iv)統合インターフェース内で、動作シーケンスエディタの実行を開始することと、(v)動作シーケンスエディタを介して、ユニットに対応する1つまたは複数の動作シーケンスを生成することと、(vi)生成された制御論理図、生成されたグラフィック図、および生成された1つまたは複数の動作シーケンスに対応するデータを含むユニットテンプレートを生成することであって、制御論理図、グラフィック図、および動作シーケンスの各々が、他とは異なる形式に基づいて生成される、生成することとを行うように構成され得る。
【0077】
システムは、制御論理図、グラフィック図、または1つもしくは複数の動作シーケンスを生成することが、少なくとも1つのユニットモデル、または制御モジュール形状、または機能ブロック、機能ブロック内のソフトウェアコードセグメントにプレースホルダタグを割り当てることを含むように構成され得る。
【0078】
特定の実施形態において、システムは、生成されたエンジニアリングデータをプロセス制御システム内に実装することを行うように構成され得、生成されたエンジニアリングデータを実装することは、(i)生成されたユニットテンプレートをライブラリから取り出すことと、(ii)取り出されたユニットテンプレートから、制御論理図、グラフィック図、および1つまたは複数の動作シーケンスのうちの1つまたは複数を含むエンジニアリングデータを抽出することと、(iii)抽出されたエンジニアリングデータ内で、1つまたは複数のプレースホルダタグ名を識別することと、(iv)修正された制御論理図、修正されたグラフィック図、および1つまたは複数の修正された動作シーケンスのいずれかを含む修正されたエンジニアリングデータを生成することであって、1つまたは複数のプレースホルダタグ名を、抽出されたエンジニアリングデータが適用されるよう意図されたプロセス制御システムコンポーネントに対応するタグ名に置き換えることを含む、生成することと、(v)プロセス制御システムによって実行される1つまたは複数のプロセス用の制御データとして、修正されたエンジニアリングデータを実装することとを含む。
【0079】
実施形態において、システムは、ユニットテンプレートがラッパオブジェクトを含み、前記ラッパオブジェクトが、ラッパオブジェクト内の制御論理図、グラフィック図、またはシーケンスライブラリ内に含まれる1つもしくは複数のユニットモデルの識別に基づいて取出しのために識別されるように構成され得る。
【0080】
さらなる実施形態において、システムは、抽出されたエンジニアリングデータ内で、1つまたは複数のプレースホルダタグ名を識別することを行うように構成され得、ユニットテンプレートが、プロセス制御システム内の1つまたは複数のデバイスまたは機能ブロックに対する前記ユニットの決定された相関関係に基づいて取出しのためにさらに識別される。
【0081】
本発明は、プロセス制御システム内でプロセス制御用のエンジニアリングデータを生成するためのコンピュータプログラム製品を提供する。コンピュータプログラム製品は、コンピュータ可読プログラムコードが具現化された非一時的コンピュータ使用可能媒体を含み、コンピュータ可読プログラムコードは、プロセッサベースのコンピューティングシステム内において、(i)統合ソフトウェアインターフェース内で、プロセッサ実装ユニットモデルエディタの実行を開始するステップと、(ii)ユニットモデルエディタ内で、配管計装図(P&ID)内に表されたユニットに対応するデータを含むユニットモデルを生成するステップと、(iii)ユニットモデルコンバータにおいて、(a)P&ID内に表されたユニットに対応するエンジニアリングデータを表す制御論理図を生成するステップ、および(b)P&ID内に表されたユニットに対応するエンジニアリングデータを表すグラフィック図を生成するステップを実施するステップであって、制御論理図およびグラフィック図が、生成されたユニットモデルからユニットモデルコンバータによって構文解析されたデータに基づいて生成される、ステップと、(iv)統合インターフェース内で、動作シーケンスエディタの実行を開始するステップと、(v)動作シーケンスエディタを介して、ユニットに対応する1つまたは複数の動作シーケンスを生成するステップと、(vi)生成された制御論理図、生成されたグラフィック図、および生成された1つまたは複数の動作シーケンスに対応するデータを含むユニットテンプレートを生成するステップであって、制御論理図、グラフィック図、および動作シーケンスの各々が、他とは異なる形式に基づいて生成される、ステップとを実施するための命令を含む。
【0082】
コンピュータプログラム製品の実施形態において、制御論理図、グラフィック図、または1つもしくは複数の動作シーケンスを生成するステップは、少なくとも1つのユニットモデル、または制御モジュール形状、または機能ブロック、機能ブロック内のソフトウェアコードセグメントにプレースホルダタグを割り当てるステップを含む。
【0083】
さらなる実施形態において、コンピュータプログラム製品は、生成されたエンジニアリングデータをプロセス制御システム内に実装するための命令を含み、生成されたエンジニアリングデータを実装するステップは、(i)生成されたユニットテンプレートをライブラリから取り出すステップと、(ii)取り出されたユニットテンプレートから、制御論理図、グラフィック図、および1つまたは複数の動作シーケンスのうちの1つまたは複数を含むエンジニアリングデータを抽出するステップと、(iii)抽出されたエンジニアリングデータ内で、1つまたは複数のプレースホルダタグ名を識別するステップと、(iv)修正された制御論理図、修正されたグラフィック図、および1つまたは複数の修正された動作シーケンスのいずれかを含む修正されたエンジニアリングデータを生成するステップであって、1つまたは複数のプレースホルダタグ名を、抽出されたエンジニアリングデータが適用されるよう意図されたプロセス制御システムコンポーネントに対応するタグ名に置き換えるステップを含む、ステップと、(v)プロセス制御システムによって実行される1つまたは複数のプロセス用の制御データとして、修正されたエンジニアリングデータを実装するステップとを含む。
【0084】
コンピュータプログラム製品の別の実施形態において、ユニットテンプレートはラッパオブジェクトを含み、前記ラッパオブジェクトは、ラッパオブジェクト内の制御論理図、グラフィック図、またはシーケンスライブラリ内に含まれる1つまたは複数のユニットモデルの識別に基づいて取出しのために識別される。
【0085】
特定の実施形態において、コンピュータプログラム製品は、抽出されたエンジニアリングデータ内で1つまたは複数のプレースホルダタグ名を識別するための命令を含み、ユニットテンプレートが、プロセス制御システム内の1つまたは複数のデバイスまたは機能ブロックに対する前記ユニットの決定された相関関係に基づいて取出しのためにさらに識別される。
【0086】
図18は、本発明の様々な実施形態が実施され得る例示的なシステム1800を示す。
【0087】
システム1800は、コンピュータシステム1802を備え、コンピュータシステム1802は、1つまたは複数のプロセッサ1804と少なくとも1つのメモリ1806とを備える。プロセッサ1804はプログラム命令を実行するように構成され、実プロセッサまたは仮想プロセッサであってよい。コンピュータシステム1802は、記載された実施形態の使用または機能性の範囲に関するいかなる限定も示唆していないことが理解されよう。コンピュータシステム1802は、汎用コンピュータ、プログラムされたマイクロプロセッサ、マイクロコントローラ、集積回路、および本発明の方法を構成するステップを実施可能な他のデバイスまたはデバイスの配置のうちの1つまたは複数を含むことができるが、これらに限定されない。本発明によるコンピュータシステム1802の例示的な実施形態は、1つまたは複数のサーバ、デスクトップ、ラップトップ、タブレット、スマートフォン、携帯電話、モバイル通信デバイス、タブレット、ファブレット、および携帯情報端末を含むことができる。本発明の実施形態において、メモリ1806は、本発明の様々な実施形態を実施するためのソフトウェアを格納することができる。コンピュータシステム1802は、追加のコンポーネントを有することができる。例えば、コンピュータシステム1802は、1つまたは複数の通信チャネル1808、1つまたは複数の入力デバイス1810、1つまたは複数の出力デバイス1812、およびストレージ1814を含むことができる。バス、コントローラ、またはネットワークなどの相互接続機構(図示せず)が、コンピュータシステム1802のコンポーネントを相互接続する。本発明の様々な実施形態において、オペレーティングシステムソフトウェア(図示せず)が、プロセッサ1804を使用してコンピュータシステム1802で実行する様々なソフトウェアの動作環境を提供し、コンピュータシステム1802のコンポーネントの異なる機能性を管理する。
【0088】
通信チャネル1808は、通信媒体による他の様々なコンピューティングエンティティへの通信を可能にする。通信媒体は、プログラム命令または通信媒体内の他のデータなどの情報を提供する。通信媒体は、電気、光、RF、赤外線、音響、マイクロ波、ブルートゥース、または他の伝送媒体により実施される有線または無線の方法を含むが、これらに限定されない。
【0089】
入力デバイス1810は、タッチスクリーン、キーボード、マウス、ペン、ジョイスティック、トラックボール、音声デバイス、スキャンデバイス、またはコンピュータシステム1802に入力を提供可能な任意の別のデバイスを含むことができるが、これらに限定されない。本発明の実施形態において、入力デバイス1810は、サウンドカード、またはアナログもしくはデジタル形式で音声入力を受ける同様のデバイスであってよい。出力デバイス1812は、CRT、LCD、LEDディスプレイ上のユーザインターフェース、またはサーバ、デスクトップ、ラップトップ、タブレット、スマートフォン、携帯電話、モバイル通信デバイス、タブレット、ファブレット、および携帯情報端末のいずれかに関連付けられた任意の他のディスプレイ、プリンタ、スピーカ、CD/DVDライタ、またはコンピュータシステム1802からの出力を提供する任意の他のデバイスを含むことができるが、これらに限定されない。
【0090】
ストレージ1814は、磁気ディスク、磁気テープ、CD-ROM、CD-RW、DVD、任意のタイプのコンピュータメモリ、磁気ストライプ、スマートカード、印刷されたバーコード、または情報を格納するために使用可能であり、かつコンピュータシステム1802によってアクセス可能な任意の他の一過性または非一時的媒体を含むことができるが、これらに限定されない。本発明の様々な実施形態において、ストレージ1814は、記載された実施形態のいずれかを実施するためのプログラム命令を含むことができる。
【0091】
本発明の実施形態において、コンピュータシステム1802は、分散ネットワークの一部または利用可能なクラウドリソースのセットの一部である。
【0092】
本発明は、システム、方法、またはコンピュータ可読記憶媒体もしくはプログラミング命令を遠隔位置から通信するコンピュータネットワークなどのコンピュータプログラム製品を含む多くの方法で実施され得る。
【0093】
本発明は、コンピュータシステム1802と共に使用するコンピュータプログラム製品として適切に具現化され得る。本明細書に記載の方法は、通常、コンピュータシステム1802または任意の他の同様のデバイスによって実行されるプログラム命令のセットを含むコンピュータプログラム製品として実装される。プログラム命令のセットは、コンピュータ可読記憶媒体(ストレージ1814)、例えば、ディスケット、CD-ROM、ROM、フラッシュドライブ、もしくはハードディスクなどの有形媒体に格納された一連のコンピュータ可読コードであってよく、または、光もしくはアナログ通信チャネル1808を含むがこれらに限定されないいずれかの有形媒体により、モデムまたは他のインターフェースデバイスを介して、コンピュータシステム1802に送信可能であってもよい。コンピュータプログラム製品としての本発明の実装は、マイクロ波、赤外線、ブルートゥース、または他の伝送技術を含むがこれらに限定されない無線技術を使用する無形の形式であってもよい。これらの命令は、システムに予めロードされてよく、またはCD-ROMなどの記憶媒体に記録されてよく、またはインターネットもしくは携帯電話ネットワークなどのネットワークによりダウンロードするように利用可能にされてもよい。一連のコンピュータ可読命令は、本明細書で前述した機能性の全部または一部を具現化することができる。
【0094】
上記に基づいて、本発明が大きな利点をもたらすことが明らかであろう。特に、本発明は、統合エディタ内における機能ブロック、動作シーケンス、およびグラフィック図の構成を可能にする。その結果、P&IDからエンジニアリングデータを抽出および構成するための既存のプロセスは、マンパワーおよび時間効率が向上し、データの一貫性を確保する(すなわち、様々な異なるカテゴリのエンジニアリングデータにわたって正しいタグ名を一貫して使用する)ための労力を最適化する。加えて、本発明は、エンジニアリングデータの生成、およびそのようなエンジニアリングデータのユニットテンプレート/ラッパオブジェクトの作成中に、プレースホルダタグ名を提供し、その後、プロセス制御システム内で展開する前に、そのようなエンジニアリングデータ内のプレースホルダタグ名を置き換えることによって、プロセス制御システム間ならびに産業プラントおよびプロジェクト間におけるエンジニアリングデータの再利用性を容易にする。
【0095】
本発明の例示的な実施形態が本明細書に記載され図示されているが、これらは例示的なものに過ぎないことが理解されよう。当業者には、添付の特許請求の範囲によって定義される本発明の趣旨および範囲から逸脱するまたはこれに反することなく、形式および詳細における様々な変更を行うことができることが理解されよう。加えて、本明細書で例示的に開示される本発明は、本明細書で具体的に開示されない任意の要素がない状態で適切に実行することができ、具体的に企図される特定の実施形態において、本発明は、本明細書で具体的に開示されない任意の1つまたは複数の要素がない状態で実行されるよう意図される。
【符号の説明】
【0096】
200 プロセス制御環境
202 P&ID
204 エンジニアリングデータ構成プラットフォーム
300 制御論理図
400 シーケンスライブラリ
402~412 動作シーケンス
600 グラフィック図
700 統合ソフトウェアインターフェース
702 ウィンドウ
704 ウィンドウ
706 ウィンドウ
800 データレコード
802~806 プロパティ
900 データレコード
902~906 プロパティ
1000 ユニットモデルエディタ
1002 ステンシル/形状のライブラリ
1004 ユニットモデルおよび/または制御モジュール形状のライブラリ
1006 描画キャンバス
1008 ウィンドウ
1010 プロパティ
1100 ユニットモデル
1200 動作シーケンスエディタ
1202 ウィンドウ
1204 描画キャンバス
1206 テキストエディタ
1302 ユニットモデルエディタ
1304 ユニットモデル
1306 ユニットモデルコンバータ
1308 制御論理図
1310 グラフィック図
1312 動作シーケンスエディタ
1314 動作シーケンス
1316 動作シーケンスコンバータ
1318 シーケンスライブラリ
1402 制御論理図
1404 グラフィック図
1406 シーケンスライブラリ
1408 ユニットモデルエクスポータ
1410 ユニットテンプレート
1700 エンジニアリングデータ構成システム
1702 統合インターフェースコントローラ
1704 ユニットモデルエディタコントローラ
1706 動作シーケンスエディタコントローラ
1708 ユニットモデル変換コントローラ
1710 動作シーケンス変換コントローラ
1712 ユニットモデルエクスポートコントローラ
1714 プロセッサ
1716 メモリ
1800 システム
1802 コンピュータシステム
1804 プロセッサ
1806 メモリ
1808 通信チャネル
1810 入力デバイス
1812 出力デバイス
1814 ストレージ
2042 制御図ビルダ
2044 シーケンシャルファンクションチャートシーケンスビルダ
2046 グラフィックビルダ
2052 機能ブロック
2054 動作シーケンス
2056 グラフィック図
7022 ユニット
7024 動作シーケンス
【手続補正書】
【提出日】2022-01-27
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
統合ソフトウェアインターフェース内で、プロセッサ実装ユニットモデルエディタの実行を開始するステップと、
前記ユニットモデルエディタ内で、配管計装図(P&ID)内に表されたユニットに対応するデータを含むユニットモデルを生成するステップと、
ユニットモデルコンバータにおいて、
前記P&ID内に表された前記ユニットに対応するエンジニアリングデータを表す制御論理図を生成するステップ、および
前記P&ID内に表された前記ユニットに対応するエンジニアリングデータを表すグラフィック図を生成するステップを実施するステップであって、
前記制御論理図および前記グラフィック図が、前記生成されたユニットモデルから前記ユニットモデルコンバータによって構文解析されたデータに基づいて生成される、ステップと、
前記統合インターフェース内で、動作シーケンスエディタの実行を開始するステップと、
前記動作シーケンスエディタを介して、前記ユニットに対応する1つまたは複数の動作シーケンスを生成するステップと、
前記生成された制御論理図、前記生成されたグラフィック図、および前記生成された1つまたは複数の動作シーケンスに対応するデータを含むユニットテンプレートを生成するステップであって、前記制御論理図、前記グラフィック図、および前記動作シーケンスの各々が、他とは異なる形式に基づいて生成される、ステップとを含む、
プロセス制御システム内でプロセス制御用のエンジニアリングデータを生成する方法。
【請求項2】
前記制御論理図、前記グラフィック図、または前記1つもしくは複数の動作シーケンスを生成する前記ステップが、少なくとも1つのユニットモデル、または制御モジュール形状、または機能ブロック、前記機能ブロック内のソフトウェアコードセグメントにプレースホルダタグを割り当てるステップを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記生成されたエンジニアリングデータを前記プロセス制御システム内に実装するステップをさらに含み、前記生成されたエンジニアリングデータを実装するステップが、
前記生成されたユニットテンプレートをライブラリから取り出すステップと、
前記取り出されたユニットテンプレートから、制御論理図、グラフィック図、および1つまたは複数の動作シーケンスのうちの1つまたは複数を含むエンジニアリングデータを抽出するステップと、
前記抽出されたエンジニアリングデータ内で、1つまたは複数のプレースホルダタグ名を識別するステップと、
修正された制御論理図、修正されたグラフィック図、および1つまたは複数の修正された動作シーケンスのいずれかを含む修正されたエンジニアリングデータを生成するステップであって、前記1つまたは複数のプレースホルダタグ名を、前記抽出されたエンジニアリングデータが適用されるよう意図されたプロセス制御システムコンポーネントに対応するタグ名に置き換えるステップを含む、ステップと、
前記プロセス制御システムによって実行される1つまたは複数のプロセス用の制御データとして、前記修正されたエンジニアリングデータを実装するステップとを含む、請求項2に記載の方法。
【請求項4】
前記ユニットテンプレートがラッパオブジェクトを含み、前記ラッパオブジェクトが、前記ラッパオブジェクト内の前記制御論理図、前記グラフィック図、または前記シーケンスライブラリ内に含まれる1つまたは複数のユニットモデルの識別に基づいて取出しのために識別される、請求項3に記載の方法。
【請求項5】
前記抽出されたエンジニアリングデータ内で1つまたは複数のプレースホルダタグ名を識別するステップを含み、前記ユニットテンプレートが、前記プロセス制御システム内の1つまたは複数のデバイスまたは機能ブロックに対する前記ユニットの決定された相関関係に基づいて取出しのためにさらに識別される、請求項4に記載の方法。
【請求項6】
メモリと、
プロセッサとを備え、前記プロセッサが、
統合ソフトウェアインターフェース内で、プロセッサ実装ユニットモデルエディタの実行を開始することと、
前記ユニットモデルエディタ内で、配管計装図(P&ID)内に表されたユニットに対応するデータを含むユニットモデルを生成することと、
ユニットモデルコンバータにおいて、
前記P&ID内に表された前記ユニットに対応するエンジニアリングデータを表す制御論理図を生成するステップ、および
前記P&ID内に表された前記ユニットに対応するエンジニアリングデータを表すグラフィック図を生成するステップを実施することであって、
前記制御論理図および前記グラフィック図が、前記生成されたユニットモデルから前記ユニットモデルコンバータによって構文解析されたデータに基づいて生成される、実施することと、
前記統合インターフェース内で、動作シーケンスエディタの実行を開始することと、
前記動作シーケンスエディタを介して、前記ユニットに対応する1つまたは複数の動作シーケンスを生成することと、
前記生成された制御論理図、前記生成されたグラフィック図、および前記生成された1つまたは複数の動作シーケンスに対応するデータを含むユニットテンプレートを生成することであって、前記制御論理図、前記グラフィック図、および前記動作シーケンスの各々が、他とは異なる形式に基づいて生成される、生成することとを行うように構成される、
プロセス制御システム内でプロセス制御用のエンジニアリングデータを生成するシステム。
【請求項7】
前記制御論理図、前記グラフィック図、または前記1つもしくは複数の動作シーケンスを生成することが、少なくとも1つのユニットモデル、または制御モジュール形状、または機能ブロック、前記機能ブロック内のソフトウェアコードセグメントにプレースホルダタグを割り当てることを含むように構成される、請求項6に記載のシステム。
【請求項8】
前記生成されたエンジニアリングデータを前記プロセス制御システム内に実装することを行うように構成され、前記生成されたエンジニアリングデータを実装することが、
前記生成されたユニットテンプレートをライブラリから取り出すことと、
前記取り出されたユニットテンプレートから、制御論理図、グラフィック図、および1つまたは複数の動作シーケンスのうちの1つまたは複数を含むエンジニアリングデータを抽出することと、
前記抽出されたエンジニアリングデータ内で、1つまたは複数のプレースホルダタグ名を識別することと、
修正された制御論理図、修正されたグラフィック図、および1つまたは複数の修正された動作シーケンスのいずれかを含む修正されたエンジニアリングデータを生成することであって、前記1つまたは複数のプレースホルダタグ名を、前記抽出されたエンジニアリングデータが適用されるよう意図されたプロセス制御システムコンポーネントに対応するタグ名に置き換えることを含む、生成することと、
前記プロセス制御システムによって実行される1つまたは複数のプロセス用の制御データとして、前記修正されたエンジニアリングデータを実装することとを含む、請求項7に記載のシステム。
【請求項9】
前記ユニットテンプレートがラッパオブジェクトを含み、前記ラッパオブジェクトが、前記ラッパオブジェクト内の前記制御論理図、前記グラフィック図、または前記シーケンスライブラリ内に含まれる1つまたは複数のユニットモデルの識別に基づいて取出しのために識別されるように構成される、請求項8に記載のシステム。
【請求項10】
前記抽出されたエンジニアリングデータ内で、1つまたは複数のプレースホルダタグ名を識別することを行うように構成され、前記ユニットテンプレートが、前記プロセス制御システム内の1つまたは複数のデバイスまたは機能ブロックに対する前記ユニットの決定された相関関係に基づいて取出しのためにさらに識別される、請求項9に記載のシステム。
【請求項11】
プロセッサベースのコンピューティングシステム内において、
統合ソフトウェアインターフェース内で、プロセッサ実装ユニットモデルエディタの実行を開始するステップと、
前記ユニットモデルエディタ内で、配管計装図(P&ID)内に表されたユニットに対応するデータを含むユニットモデルを生成するステップと、
ユニットモデルコンバータにおいて、
前記P&ID内に表された前記ユニットに対応するエンジニアリングデータを表す制御論理図を生成するステップ、および
前記P&ID内に表された前記ユニットに対応するエンジニアリングデータを表すグラフィック図を生成するステップを実施するステップであって、
前記制御論理図および前記グラフィック図が、前記生成されたユニットモデルから前記ユニットモデルコンバータによって構文解析されたデータに基づいて生成される、ステップと、
前記統合インターフェース内で、動作シーケンスエディタの実行を開始するステップと、
前記動作シーケンスエディタを介して、前記ユニットに対応する1つまたは複数の動作シーケンスを生成するステップと、
前記生成された制御論理図、前記生成されたグラフィック図、および前記生成された1つまたは複数の動作シーケンスに対応するデータを含むユニットテンプレートを生成するステップであって、前記制御論理図、前記グラフィック図、および前記動作シーケンスの各々が、他とは異なる形式に基づいて生成される、ステップと
を実施するための命令を含む、
プロセス制御システム内でプロセス制御用のエンジニアリングデータを生成するためのコンピュータプログラム。
【請求項12】
前記制御論理図、前記グラフィック図、または前記1つもしくは複数の動作シーケンスを生成する前記ステップが、少なくとも1つのユニットモデル、または制御モジュール形状、または機能ブロック、前記機能ブロック内のソフトウェアコードセグメントにプレースホルダタグを割り当てるステップを含む、請求項11に記載のコンピュータプログラム。
【請求項13】
前記生成されたエンジニアリングデータを前記プロセス制御システム内に実装するための命令をさらに含み、前記生成されたエンジニアリングデータを実装するステップが、
前記生成されたユニットテンプレートをライブラリから取り出すステップと、
前記取り出されたユニットテンプレートから、制御論理図、グラフィック図、および1つまたは複数の動作シーケンスのうちの1つまたは複数を含むエンジニアリングデータを抽出するステップと、
前記抽出されたエンジニアリングデータ内で、1つまたは複数のプレースホルダタグ名を識別するステップと、
修正された制御論理図、修正されたグラフィック図、および1つまたは複数の修正された動作シーケンスのいずれかを含む修正されたエンジニアリングデータを生成するステップであって、前記1つまたは複数のプレースホルダタグ名を、前記抽出されたエンジニアリングデータが適用されるよう意図されたプロセス制御システムコンポーネントに対応するタグ名に置き換えるステップを含む、ステップと、
前記プロセス制御システムによって実行される1つまたは複数のプロセス用の制御データとして、前記修正されたエンジニアリングデータを実装するステップとを含む、請求項12に記載のコンピュータプログラム。
【請求項14】
前記ユニットテンプレートがラッパオブジェクトを含み、前記ラッパオブジェクトが、前記ラッパオブジェクト内の前記制御論理図、前記グラフィック図、または前記シーケンスライブラリ内に含まれる1つまたは複数のユニットモデルの識別に基づいて取出しのために識別される、請求項13に記載のコンピュータプログラム。
【請求項15】
前記抽出されたエンジニアリングデータ内で1つまたは複数のプレースホルダタグ名を識別するための命令を含み、前記ユニットテンプレートが、前記プロセス制御システム内の1つまたは複数のデバイスまたは機能ブロックに対する前記ユニットの決定された相関関係に基づいて取出しのためにさらに識別される、請求項14に記載のコンピュータプログラム。
【外国語明細書】