(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022122833
(43)【公開日】2022-08-23
(54)【発明の名称】清掃アセンブリ及び清掃ロボット
(51)【国際特許分類】
A47L 11/14 20060101AFI20220816BHJP
B08B 1/04 20060101ALI20220816BHJP
A47L 11/28 20060101ALI20220816BHJP
【FI】
A47L11/14
B08B1/04
A47L11/28
【審査請求】有
【請求項の数】20
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022012157
(22)【出願日】2022-01-28
(31)【優先権主張番号】202110187167.3
(32)【優先日】2021-02-10
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(71)【出願人】
【識別番号】518454852
【氏名又は名称】云鯨智能科技(東莞)有限公司
【氏名又は名称原語表記】YUNJING INTELLIGENCE TECHNOLOGY (DONGGUAN) CO.,LTD.
【住所又は居所原語表記】Building 7, No.4, Xingye Rd., Songshan Lake Park, Dongguan, Guangdong, 523000, China
(71)【出願人】
【識別番号】521539878
【氏名又は名称】云鯨智能(深▲セン▼)有限公司
【氏名又は名称原語表記】Yunjing Intelligence (Shenzhen) Co., Ltd.
【住所又は居所原語表記】Unit 02, 2nd Floor, West Tower, Baidu International Building, No. 8, Haitian First Road, Binhai Community, Yuehai Street, Nanshan District, Shenzhen 518000, China
(74)【代理人】
【識別番号】110002262
【氏名又は名称】TRY国際特許業務法人
(72)【発明者】
【氏名】張 峻彬
(72)【発明者】
【氏名】林 偉勁
(72)【発明者】
【氏名】李 星▲えん▼
【テーマコード(参考)】
3B116
【Fターム(参考)】
3B116AA31
3B116AB52
3B116BA01
3B116BA13
(57)【要約】 (修正有)
【課題】本発明は、清掃アセンブリ及び清掃ロボットを開示する。
【解決手段】本発明に関して、清掃アセンブリは、清掃装置10と、取付台20と、及びスイングアーム30とを含み、前記清掃装置10は、縦方向に移動できるようにしており、前記清掃装置10には、位置決め部が設けられている。前記取付台20は、前記清掃装置10の側に位置する。前記スイングアーム30の第1の端部は、前記取付台20に枢着され、前記スイングアーム30の第2の端部は、前記位置決め部に接続され、且つ前記位置決め部の縦移動に伴って揺動する。本発明は、清掃装置10が自己適応的にフローティングすることに有利であり、さらにこの清掃アセンブリを有する清掃ロボットの適応性を向上させる。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
取付台と、前記取付台に対し、縦方向に移動できるように配置され、少なくとも1つの位置決め部を含む清掃装置と、第1の端部が前記取付台に枢着され、第2の端部が前記位置決め部に接続され、且つ前記位置決め部の縦移動に伴って揺動するように配置されたスイングアームと、を含むことを特徴とする清掃アセンブリ。
【請求項2】
前記位置決め部は、前記スイングアームに摺動接続され、前記位置決め部の縦移動と前記スイングアームの揺動運動とは、前記位置決め部と前記スイングアームとの相対的な摺動移動により、互いに変換されることを特徴とする請求項1に記載の清掃アセンブリ。
【請求項3】
前記スイングアームは、スライド溝を含み、前記位置決め部は、前記スライド溝と摺動係合しており、前記位置決め部の縦移動と前記スイングアームの揺動運動とは、前記位置決め部が前記スライド溝内での摺動移動により、互いに変換されることを特徴とする請求項1に記載の清掃アセンブリ。
【請求項4】
前記スイングアームは、対向して設けられた2本のアームを含み、2本のアームは、いずれも1つのスライド溝を含み、前記少なくとも1つの位置決め部は、前記清掃装置に互いに対向して対称的に配置された2つの位置決め部を含み、前記2つの位置決め部は、それぞれ2つのスライド溝と摺動係合していることを特徴とする請求項1に記載の清掃アセンブリ。
【請求項5】
前記清掃装置は、上方向の推力を受けた時に上方向に移動し、且つ前記位置決め部によって前記スイングアームを駆動して揺動させ、前記上方向の推力がなくなった時に自動的に落下するように配置されることを特徴とする請求項1に記載の清掃アセンブリ。
【請求項6】
さらに、前記スイングアームに作用し、且つ、前記清掃装置が上方向に移動する時に、弾性ポテンシャルエネルギーを蓄積する弾性部材を含み、前記清掃装置は、自体の重力と前記弾性部材の弾性ポテンシャルエネルギーの放出との少なくとも1つによって下方向に落下するように配置されることを特徴とする請求項5に記載の清掃アセンブリ。
【請求項7】
前記スイングアームに作用する前記弾性部材は、前記清掃装置が下方向に移動する時に、弾性ポテンシャルエネルギーを放出して、前記スイングアームのバックスイングを促進するように配置されることを特徴とする請求項6に記載の清掃アセンブリ。
【請求項8】
前記弾性部材は、前記取付台と前記スイングアームとの間に連結された圧縮ばねを含み、前記圧縮ばねは、前記清掃装置が上方向に移動する時に、圧縮されて弾性ポテンシャルエネルギーを蓄積することを特徴とする請求項7に記載の清掃アセンブリ。
【請求項9】
前記スイングアームは、連結アームと枢着アームとを含み、前記連結アームの第1の端部は、前記位置決め部に接続され、前記枢着アームの上端部は、前記連結アームの第2の端部に接続され、前記枢着アームの下端部は、前記取付台に枢着され、前記圧縮ばねは、前記連結アームの第2の端部と前記取付台との間に連結されることを特徴とする請求項8に記載の清掃アセンブリ。
【請求項10】
前記弾性部材は、ねじりばねを含み、前記ねじりばねは、ねじりばね本体と、前記ねじりばね本体の両側に接続された第1のねじりアームと、第2のねじりアームとを含み、前記ねじりばね本体は、前記取付台に取り付けられ、前記第1のねじりアームは、前記スイングアームに当接し、前記第2のねじりアームは、前記取付台に当接し、前記スイングアームが上方向に揺動する時に、前記第1のねじりアームは、前記スイングアームが押圧され、前記ねじりばね本体に弾性ポテンシャルエネルギーを蓄積することを特徴とする請求項7に記載の清掃アセンブリ。
【請求項11】
前記スイングアームは、連結アームと枢着アームとを含み、前記連結アームの第1の端部は、前記位置決め部に接続され、前記枢着アームの上端部は、前記連結アームの第2の端部に接続され、前記枢着アームの下端部は、前記取付台に枢着され、前記取付台は、ねじりばね軸部を含み、前記ねじりばね軸部は、前記枢着アームの枢着位置と同軸上に配置され、前記ねじりばね本体は、前記ねじりばね軸部にスリーブ接続され、前記第1のねじりアームは、前記連結アームの第2の端部に当接することを特徴とする請求項10に記載の清掃アセンブリ。
【請求項12】
さらに、取付台を駆動して縦に移動させる昇降駆動アセンブリを含み、前記スイングアームは、前記取付台と共に縦に移動するように配置されることを特徴とする請求項7に記載の清掃アセンブリ。
【請求項13】
前記スイングアームは、当接部を含み、前記取付台は、ストッパを含み、前記ストッパは、前記当接部を阻んで前記スイングアームの下方向揺動を制限し、前記ストッパと前記当接部との係合により、前記取付台は、上方向に移動する時、前記スイングアームを上方向に移動させ、前記取付台は、下方向に移動する時に、前記スイングアームを上方向に駆動し、前記弾性部材の弾性ポテンシャルエネルギーによって維持された前記ストッパと前記当接部との接触により、前記取付台は、下方向に移動する時に、前記スイングアームを下方向に駆動することを特徴とする請求項12に記載の清掃アセンブリ。
【請求項14】
前記取付台と前記スイングアームとの間に、位置制限構造が設けられ、前記制限構造は、前記スイングアームの下方向揺動を制限するように配置されていることを特徴とする請求項1に記載の清掃アセンブリ。
【請求項15】
前記位置制限構造は、前記スイングアームに形成された当接部と、前記取付台に形成されたストッパとを含み、前記ストッパは、前記当接部を阻んで前記スイングアームの下方向揺動を制限することを特徴とする請求項14に記載の清掃アセンブリ。
【請求項16】
前記清掃装置は、清掃対象面を清掃するための清掃モジュールと、前記清掃モジュールを回転させるための回転軸とを含み、前記清掃モジュールは、前記回転軸に取り付けられ、前記回転軸は、回転伝達機構に接続され、前記回転伝達機構は、モータに接続され、前記回転軸は、前記モータに対して軸方向に移動可能であり、前記回転軸は、スライド台に固定的に接続され、且つ前記スライド台に対して回転可能であり、前記位置決め部は、前記スライド台に形成されていることを特徴とする請求項1に記載の清掃アセンブリ。
【請求項17】
ハウジングと、取付台と、前記取付台に対し、縦方向に移動できるように配置され、少なくとも1つの位置決め部を含む清掃装置と、第1の端部が前記取付台に枢着され、第2の端部が前記位置決め部に接続され、且つ前記位置決め部の縦移動に伴って揺動するように配置されたスイングアームと、を含むことを特徴とする清掃ロボット。
【請求項18】
前記位置決め部は、前記スイングアームに摺動接続され、前記位置決め部の縦移動と前記スイングアームの揺動運動とは、前記位置決め部と前記スイングアームとの相対的な摺動移動により、互いに変換されることを特徴とする請求項17に記載の清掃ロボット。
【請求項19】
前記スイングアームには、スライド溝を含み、前記位置決め部は、前記スライド溝と摺動係合しており、前記位置決め部の縦移動と前記スイングアームの揺動運動とは、前記位置決め部が前記スライド溝内での摺動移動により、互いに変換されることを特徴とする請求項17に記載の清掃ロボット。
【請求項20】
前記スイングアームは、対向して設けられた2本のアームを含み、2本のアームは、いずれも1つのスライド溝を含み、前記少なくとも1つの位置決め部は、前記清掃装置に互いに対向して対称的に配置された2つの位置決め部を含み、前記2つの位置決め部は、それぞれ2つのスライド溝と摺動係合していることを特徴とする請求項17に記載の清掃ロボット。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は清掃ロボットの技術分野に関し、特に清掃アセンブリ及び清掃ロボットに関するものである。
【背景技術】
【0002】
科学技術の発展に伴い、清掃ロボットはますます人々の生活に応用されるようになる。1種の従来の清掃ロボットは、モップ装置を含み、清掃ロボットはモップ装置を利用して清掃対象面を清掃することができる。ただし、この清掃ロボットのモップ装置は、起伏のある清掃対象面を清掃する際に自己適応的にフローティングすることできないため、清掃ロボットの適応性に影響を与える。
【発明の概要】
【0003】
本発明の目的は、清掃装置が自己適応的にフローティングすることに有利であることにより、さらに清掃ロボットの適応性を向上させる一種類の清掃アセンブリを提供することにある。
【0004】
本発明のもう1つの目的は、清掃装置が自己適応的にフローティングすることに有利であることにより、さらに適応性が向上された一種類の清掃ロボットを提供することにある。
【0005】
上記目的を達成するために、本発明は清掃アセンブリを提供し、前記清掃アセンブリは、清掃装置と、取付台と、及びスイングアームとを含み、前記清掃装置は縦方向に移動できるようにしており、前記清掃装置には、位置決め部が設けられ、前記取付台は、前記清掃装置の側に位置し、前記スイングアームの第1の端部は、前記取付台に枢着され、前記スイングアームの第2の端部は、前記位置決め部に接続され、且つ前記位置決め部の縦移動に伴って揺動する。
【0006】
前記位置決め部と前記スイングアームとは、摺動接続であってもよい、前記位置決め部と前記スイングアームとの相対的な摺動移動は、前記位置決め部の縦移動と前記スイングアームの揺動運動とを互いに変換することが可能である。
【0007】
前記スイングアームにはスライド溝が形成されており、前記位置決め部は前記スライド溝に摺設しており、前記位置決め部の前記スライド溝内での摺動移動は、前記位置決め部の縦移動と前記スイングアームの揺動運動とを互いに変換することが可能である。
【0008】
前記スイングアームは、対向して設けられた2本のアームを含み、2本のアームにはいずれもスライド溝が形成されており、前記清掃装置には2つの位置決め部が対称的に設けられ、2つの位置決め部が2つのスライド溝内に対応して摺設していることが可能である。
【0009】
前記清掃装置は上方向の推力を受けた時に上方向に移動できて、前記位置決め部によって前記スイングアームを揺動できるように配置され、前記推力がなくなった時に自動的に落下することができるように配置されることが可能である。
【0010】
前記清掃アセンブリは、弾性部材を含み、さらに前記清掃装置が上方向への移動は、前記弾性部材が弾性ポテンシャルエネルギーを蓄積するように促進し、前記清掃装置の自体の重力及び前記弾性部材の弾性ポテンシャルエネルギーの放出は、前記清掃装置を下方向に落下させることが可能である。
【0011】
前記弾性部材は前記スイングアームに作用し、前記清掃装置が上方向に移動する時、前記スイングアームの揺動により、前記弾性部材に弾性ポテンシャルエネルギーが蓄積され、前記弾性ポテンシャルエネルギーの放出は、前記スイングアームのバックスイングを促進できることが可能である。
【0012】
前記弾性部材は、前記取付台と前記スイングアームとの間に連結された圧縮ばねを含み、前記圧縮ばねは、前記清掃装置が上方向に移動する時に圧縮されて弾性ポテンシャルエネルギーを蓄積できるように構成されることが可能である。
【0013】
前記スイングアームは、連結アームと枢着アームとを含み、前記連結アームの第1の端部が前記位置決め部に係合し、前記枢着アームの上端部が前記連結アームの第2の端部に接続され、前記枢着アームの下端部が前記取付台に枢着され、前記圧縮ばねは、前記連結アームの第2の端部と前記取付台との間に接続されることが可能である。
【0014】
前記弾性部材は、ねじりばね本体を含み、ねじりばねは、ねじりばね本体と両側に接続された第1のねじりアームと第2のねじりアームとを含み、前記ねじりばね本体は、前記取付台に取り付けられ、前記第1のねじりアームは、前記スイングアームに当接し、前記第2のねじりアームは、前記取付台に当接し、前記スイングアームが上方向に揺動する時前記スイングアームが前記第1のねじりアームに押圧し、前記スイングアーム本体は、弾性ポテンシャルエネルギーを蓄積することが可能である。
【0015】
前記スイングアームは、連結アームと枢着アームとを含み、前記連結アームの第1の端部は、前記位置決め部と摺動係合し、前記枢着アームの上端部は、前記連結アームの第2の端部に連結され、前記枢着アームの下端部は、前記取付台に枢着され、前記取付台にはねじりばね軸部が設けられ、前記ねじりばね軸部は、前記枢着アームの枢着位置と同軸上に配置され、前記ねじりばね本体は、前記ねじりばね軸部にスリーブ接続され、前記第1のねじりアームは前記連結アームの第2の端部に当接することが可能である。
【0016】
前記清掃アセンブリは、上下移動するための昇降駆動アセンブリを含み、前記昇降駆動アセンブリは、取付台の上下移動を駆動することに使うものであり、前記スイングアームは、前記取付台と共に上下移動することが可能である。
【0017】
前記取付台には、ストッパが設けられ、前記スイングアームには当接部が設けられ、前記ストッパにより当接部を阻んで前記スイングアームの下方向揺動を制限し、前記ストッパによる前記当接部の阻み作用で、前記取付台が上方向に移動する時前記スイングアームを上方向に移動させ、前記弾性部材の弾性ポテンシャルエネルギーによって維持された前記ストッパと前記当接部との接触により、前記取付台は、下方向に移動する時、前記スイングアームを下方向に駆動することが可能である。
【0018】
前記取付台と前記スイングアームとの間には位置制限構造が設けられ、前記ストッパは前記スイングアームの下方向揺動を制限するような構造が配置されていることが可能である。
【0019】
前記位置制限構造は、前記取付台に形成されたストッパと前記スイングアームに形成された当接部とを含み、前記ストッパは、前記当接部を阻んで前記スイングアームの下方向揺動を制限することが可能である。
【0020】
前記清掃装置は、清掃対象面を清掃するための清掃モジュールと前記清掃モジュールの回転を駆動するための回転軸とを含み、清掃モジュールは、前記回転軸に取り付けられ、前記回転軸は、周軸方向に移動できる方式で回転伝達機構に接続され、前記回転伝達機構は、回転駆動モータと伝動接続され、前記回転軸には、スライド台が固定的に接続されており、前記回転軸は前記スライド台に対して回転できるようにしており、前記位置決め部は前記スライド台に形成されていることが可能である。
【0021】
上記別の目的を達成するために、本発明は、清掃ロボットを提供し、前述したような清掃アセンブリを含むことにある。
【0022】
本発明の清掃アセンブリは、清掃装置と、取付台と、及びスイングアームとを含む。清掃装置は、縦方向に移動でき、清掃装置には、位置決め部が設けられている。取付台は、清掃装置の側に位置し、スイングアームの第1の端部は、取付台に枢着され、スイングアームの第2の端部は、位置決め部に接続され、且つ位置決め部の縦移動に伴って揺動する。これにより、清掃装置が自己適応的にフローティングすることに有利であり、さらにこの清掃アセンブリを有する清掃ロボットとしての適応性を向上させる。
【図面の簡単な説明】
【0023】
【
図1】
図1は、清掃アセンブリの立体構成を示す図である。
【
図3】
図3は、
図2のA-A線に沿う断面構成を示す図である。
【
図5】
図5は、
図4のB-B線に沿う断面構成を示す図である。
【
図6】
図6は、
図4のC-C線に沿う断面構成を示す図である。
【
図7】
図7は、清掃アセンブリの立体構成を示す図である。
【
図8】
図8は、清掃アセンブリの分解構成を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0024】
本発明の技術内容、構成特徴、実現の効果を詳細に説明するために、以下は実施の形態に併せて添付図面で詳しく説明する。
【0025】
図1~
図13を参照すると、本発明は清掃アセンブリを公開し、前記清掃アセンブリは清掃装置10/10’と、取付台20/20’と、及びスイングアーム30/30’とを含み、清掃装置10/10’は縦方向に移動可能な状態であり、清掃装置10/10’には位置決め部11/11’が設けられ、取付台20/20’は清掃装置10/10’の側に位置する。スイングアーム30/30’の第1の端部は取付台20/20’に枢着され、スイングアーム30/30’の第2の端部は位置決め部11/11’に接続され、位置決め部11/11’の縦移動によって揺動する。上記技術手段により、清掃装置10/10’が自己適応的にフローティングすることに有利であり、さらにこの清掃アセンブリを有する清掃ロボットの適応性を向上させることができる。
【0026】
図1~
図6に参照すると、いくつかの実施例において、位置決め部11とスイングアーム30とは、摺動接続であってもよい。位置決め部11とスイングアーム30との相対的な摺動移動は、位置決め部11の縦移動とスイングアーム30の揺動運動とを互いに変換させられる。清掃装置10が障害物から上方向への推力を受けると、位置決め部11がスイングアーム30に対して摺動し、スイングアーム30が相応の揺動を行い、清掃装置10が受ける障害物からの推力がなくなると、清掃装置10が下方向向に落下し、スイングアーム30が相応のバックスイングをする。
【0027】
図1と
図3に関連して、具体的には、スイングアーム30には、スライド溝31が形成されており、位置決め部11は、スライド溝31に摺設しており、位置決め部11のスライド溝内での摺動移動は、位置決め部11の縦移動とスイングアーム30の揺動運動をお互いに変換させられる。
【0028】
スイングアーム30と清掃装置10とのより確実な組み合わせを実現するために、スイングアーム30は、相対的に設けられた2本のアーム32を含み、2本のアーム32には、いずれもスライド溝31が形成され、清掃装置10には、対称に設けられた2つの位置決め部11があり、2つの位置決め部11は、2つのスライド溝31内に対応して摺設している。
【0029】
当該実施例において、清掃装置10は、上方向への推力を受けた時に、上方向へ移動でき、且つ位置決め部11によってスイングアーム30の揺動を駆動し、推力がなくなった時に自動的に落下する(例えば、自体の重力によって)ように設定され、これによって清掃装置10が自己適応的にフローティングすることを実現する。
【0030】
いくつかの実施例において、清掃アセンブリは、さらに弾性部材も含む。清掃装置10の上方向への移動は、弾性部材が弾性ポテンシャルエネルギーを蓄積することを促進し、清掃装置10の自体の重力及び弾性部材の弾性ポテンシャルエネルギーの放出は、清掃装置10を下方向に落下させる。弾性部材により、清掃装置10を確実且つ自己適応的にフローティングさせる。
【0031】
具体的には、弾性部材は、スイングアーム30に作用し、清掃装置10が上方向へ移動する時、スイングアーム30の揺動により弾性部材に弾性ポテンシャルエネルギーが蓄積され、弾性ポテンシャルエネルギーの放出によりスイングアーム30のバックスイングを促進させ、さらに清掃装置10の落下を促進させる。1つの実施例において、弾性部材は、スイングアーム30に作用するものに限らず、例えば、清掃装置10に直接作用することもできる。
【0032】
図1、
図3、
図5に関連して、いくつかの実施例において、弾性部材は、取付台20とスイングアーム30との間に連結された圧縮ばね40を含み、圧縮ばね40は、スイングアーム30が上方向へ揺動する(主にスイングアーム30と清掃装置10との連結部分は、清掃装置10が上方向へ押されると上方向へ揺動することを指す)時に押圧されて弾性ポテンシャルエネルギーを蓄積するように構成されている。清掃装置10の受けた推力がなくなった時、圧縮ばね40の弾性ポテンシャルエネルギーの放出は、スイングアーム30及び清掃装置10がリセットすることを促進することができる。
【0033】
具体的には、スイングアーム30は、連結アーム33と枢着アーム34を含み、連結アーム33の第1の端部が位置決め部11に係合し、枢着アーム34の上端部が連結アーム33の第2の端部に接続され、枢着アーム34の下端部が取付台20に枢着され、圧縮ばね40は、連結アーム33の第2の端部と取付台20との間に接続される。もちろん、スイングアーム30は、かならずしもこのような具体的な形態に限定されるものではなく、圧縮ばね40もかならずしもこのような設定に限定されるものではない。
【0034】
1つの実施例において、清掃アセンブリは、昇降駆動アセンブリも含み、昇降駆動アセンブリは、取付台20の上下移動を駆動するために使うもので、取付台20の上下移動によってスイングアーム30が上下移動させ、スイングアーム30の上下移動によって清掃装置10が上下移動させ、清掃装置10が上昇して上昇位置に保つように制御することができる。一部の清掃ロボットが清掃を必要としない走行期間においては、清掃装置10のリフトによって清掃ロボットの走行に影響を与えることを回避することができ、清掃ロボットの適応性を向上させることができる。
【0035】
図1を参照すると、具体的に取付台20には、ストッパ21が設けられ、スイングアーム30には、当接部35が設けられ、ストッパ21は、当接部35を阻んでスイングアーム30の下方向の揺動を制限する。ストッパ21による当接部35の阻みによって、取付台20が上方向に移動する時、スイングアーム30を上方向に移動させる。取付台20が下方向に移動する時、弾性部材の弾性ポテンシャルエネルギーは、ストッパ21と当接部35との接触を保たせ、スイングアーム30が取付台20に従って下方向へ移動する。この技術手段によれば、取付台20は上下移動する時、スイングアーム30の揺動動作を抑制することができ、スイングアーム30を動かして確実に上下移動することができる。
【0036】
具体的な例では、水平に設けられた圧縮ばね40の弾性ポテンシャルエネルギーは、ストッパ21と当接部35との安定した接触を保たせ、これにより、スイングアーム30が取付台20に従って下方向に移動することができ、取付台20が下方向に移動する際のスイングアーム30の揺動を防止することができる。
【0037】
1つの実施例において、スイングアーム30の下方向揺動を制限するために設けられた位置制限構造は上記ストッパ21と当接部35との組み合わせ方に限定されない。
【0038】
図1を参照すると、1つの実施例において、清掃装置10は2つであり、2つの清掃装置10と取付台20との間には、それぞれスイングアーム30が接続されているので、2つの清掃装置10が1つの取付台20を共用し、清掃装置10をリフトする必要がある場合にも、取付台20を1セットの昇降駆動アセンブリで駆動すればよく、スペースの占有を効果的に減らすことができる。
【0039】
図1、
図5及び
図6を参照すると、1つの実施例において、清掃装置10は、清掃対象面を清掃する清掃モジュール12と清掃モジュール12を回転させるための回転軸13とを含み、清掃モジュール12が回転軸13に取り付けられ、回転軸13が軸方向に移動できるような方式で回転伝達機構50に接続され、回転伝達機構50は、1台の回転駆動モータ60と伝動接続され、回転軸13には、固定的に接続されたスライド台15があり、回転軸13はスライド台15に対して回転でき、位置決め部11は、スライド台15に形成される。この技術手段により、清掃装置10は、清掃対象面に対する回転式清掃を実現できると共に、回転軸13の軸方向移動により清掃装置10の昇降を実現することもできる。具体的な例では、清掃モジュール12はモップモジュールであるが、これに限定されない。スライド台15はエンドキャップとしての機能を果たしていて、スライド台15と回転軸13との間には、軸受16が設けられる。
【0040】
「回転軸の軸方向移動可能」とは、回転軸と回転伝達機構との間に、キーで接続されるものであってもいい、もちろん、他の手段も除外されない、例えば、回転軸には、ギヤ部が一体成形されるものであってもいい、ギヤ部は、回転伝達機構に対して軸方向に移動することができる。
【0041】
注意すべきことは、本発明における清掃装置の昇降は、必ずしも回転軸の軸方向移動によって実現されるものではなく、例えば、回転駆動モータ、回転伝達機構及び清掃装置の全体の昇降によって実現されることも排除されない。もちろん、清掃装置もこの形態に限定されるものではなく、例えば、清掃装置が回転機能を持たなくてもよいのである。なお、解釈すべきことは、「回転軸にスライド台が取り付けられる」とは、互いに相対的に移動していないことを意味し、当該「固定接続」は、回転軸の回転に影響を与えず、固定接続の形態は、ロック部品によって回転軸に接続されていてもよいが、これに限定されるものではない。
【0042】
図1を参照すると、1つの実施例において、清掃アセンブリは固定台90を含み、昇降駆動アセンブリは固定台90に装着されている。固定台90には、陥没領域91が形成されており、取付台20は、陥没領域91に対応して設けられる。取付台20は、陥没領域91に対応して設けられるものであり、これによって高さ方向における空間の占有をより低減することができる。
【0043】
図1及び
図6を参照すると、具体的に、昇降駆動アセンブリは、昇降駆動モータ70と昇降伝達機構80とを含み、昇降伝達機構80は、ギヤセット82とワイヤロッド81とを含み、ギヤセット82は、昇降駆動モータ70とワイヤロッド81とに伝動接続され、ワイヤロッド81は、取付台20とねじ接続されて取付台20の昇降を駆動する。昇降駆動モータ70は、固定台90内に取り付けられ、昇降駆動モータ70の出力軸は、固定台90から上方向に突出してギヤセット82に接続され、ギヤセット82は、1個の歯箱83を介して固定台90に取り付けられ、歯箱83の一部は、陥没領域91の真上に吊り下げられてギヤセット82とワイヤロッド81とを接続させる。この技術手段によって、空間の合理的な利用を実現することができる。もちろん、昇降駆動アセンブリは、上記の形態に限定されるものではない。
【0044】
具体的には、固定台90には、縦方向のガイドレバー92が装着され、取付台20は、ガイドレバー92に縦に摺設しているガイドレバー92による取付台20のガイド作用により、取付台20の確実な昇降を実現することに有利である。
【0045】
図1、
図5及び
図6を参照すると、いくつかの実施例において、2つの清掃装置10の回転軸13は、取付台20の同側に位置し、2本のスイングアーム30は、取付台20に対して片側に偏ってそれぞれ対応する回転軸13に接続される。固定台90には、さらにギヤボックス95が形成されており、ギヤボックス95と回転軸13とは、取付台20の同側に位置し、且つ2つの清掃モジュール12の真上に位置しており、ギヤボックス95内には、モータ60が設けられ、ギヤボックス95内には、モータ60と2本の回転軸13とを伝動接続するギヤセットが回転伝達機構50として設けられる。この技術手段によって、空間の合理的な利用を実現することができる。
【0046】
図7~
図13は、本発明の清掃アセンブリのいくつかの実施例を示す。
【0047】
図7及び
図8を参照すると、1つの実施例において、位置決め部11’とスイングアーム30’との接続形態は
図6に示すこととほぼ同様であり、スイングアーム30’にも同様に位置決め部11’に係合するスライド溝31’が設けられている。スイングアーム30’と清掃装置10’とのより確実な組み合わせを実現するために、スイングアーム30’は相対的に設けられた2本のアーム32’を含み、2本のアーム32’にはいずれもスライド溝31’が形成され、清掃装置10’には対称に設けられた2つの位置決め部11’があり、2つの位置決め部11’は2つのスライド溝31’内に対応して摺設している。
【0048】
図7及び
図13を参照すると、1つの実施例において、弾性部材はねじりばねの形式を採用している。ねじりばね40’はねじりばね本体41’とねじりばね本体41’の両側に接続された第1のねじりアーム42’及び第2のねじりアーム43’とを含む。ねじりばね本体41’は取付台20’に取り付けられ、第1のねじりアーム42’はスイングアーム30’に当接され、第2のねじりアーム43’は取付台20’に当接され、スイングアーム30’が上方向に揺動するとスイングアーム30’が第1のねじりアーム42’を押圧し、ねじりばね本体41’は弾性ポテンシャルエネルギーを蓄積し、ねじりばね本体41’の弾性ポテンシャルエネルギーの放出はスイングアーム30’のバックスイングを促進することができる。
【0049】
さらに
図11に関連して、具体的には、スイングアーム30’は連結アーム33’と枢着アーム34’とを含み、連結アーム33’の第1の端部は位置決め部11’に摺動係合し、枢着アーム34’の上端部は連結アーム33’の第2の端部に接続され、枢着アーム34’の下端部は取付台20’に枢着されている。取付台20’にはねじりばね軸部23’が設けられており、ねじりばね軸部23’と枢着アーム34との枢着位置は同一軸線であり、ねじりばね本体41’はねじりばね軸部23’にスリーブ接続され、第1ねじりアーム42’は連結アーム33の第2の端部に当接する。
【0050】
図11を参照すると、1つの実施例において、取付台20’にはストッパ21’が設けられ、スイングアーム30’には当接部35’が設けられ、ストッパ21’には当接部35’が設けられてスイングアーム30’の下方向への揺動を制限する。ストッパ21’による当接部35’の阻みにより、取付台20’が上方向に移動すると、スイングアーム30’を上方向に駆動して移動させる。もちろん、スイングアーム30’の下方向揺動を制限するために設けられた位置制限構造は上記ストッパ21’と当接部35’との組み合わせ実施方法に限定されない。
【0051】
1つの実施例において、清掃アセンブリは同様に取付台20’の上下移動を駆動するための昇降駆動アセンブリを含む。具体的には、取付台20’が駆動されて下方向に移動する場合、ねじりばね40’の弾性ポテンシャルエネルギーはストッパ21’と当接部35’との接触を保たせ、従ってスイングアーム30’を取付台20’に従って下方向に移動させる。
【0052】
図7を参照すると、1つの実施例において、清掃装置10’は2つであり、2つの清掃装置10’と取付台20’との間には、それぞれスイングアーム30’が接続されているので、2つの清掃装置10’が1つの取付台20’を共用し、清掃装置10’をリフトする必要がある場合にも、取付台20’を1セットの昇降駆動アセンブリで駆動すればよく、スペースの占有を効果的に減らすことができる。
【0053】
図7及び
図11を参照すると、いくつかの実施例において、清掃装置10’は清掃対象面に対して清掃する清掃モジュール12’と清掃モジュール12’を回転させる回転軸13’とを含む。回転軸13’は軸方向に移動できる方式で回転伝達機構50’に接続され、回転伝達機構50’はモータ60’に伝動接続され、回転軸13’にはスライド台15’が固定的に接続されており、回転軸13’はスライド台15’に対して回転でき、位置決め部11’はスライド台15’に形成されている。この技術手段により、清掃装置10’は、清掃対象面に対する回転式清掃を実現できると共に、回転軸13’の軸方向移動により清掃装置10’の昇降を実現することもできる。具体的な例では、清掃モジュール12’はモップモジュールであるが、これに限定されない。スライド台15’はエンドキャップとしての機能を果たしていて、スライド台15’と回転軸13’との間に軸受16’が設けられる。
【0054】
図1、
図11及び
図12を参照すると、いくつかの実施例において、2つの清掃装置10’の回転軸13’はモータ60’の同側に位置し、2つの回転伝達機構50’はモータ60’に対応して、一方側にバイアスし対応する回転軸13’とそれぞれ伝動接続し、2つの回転伝達機構50’はそれぞれ2つの伝達箱51’内に取り付けられ、2つの伝達箱51’の間には収容空間Sが形成されており、昇降駆動ユニットと取付台20’とが収容空間Sに設けられている。ここで、昇降駆動ユニットは昇降駆動モータ70’と昇降駆動機構80’とを含み、固定台90’に取り付けられ、昇降駆動機構80’は、ギヤセット82とワイヤロッド81を含み、ワイヤロッド81は取付台20’にねじ接続されて、取付台20’を昇降させる。この技術的手段により、空間を合理的に利用することができる。
【0055】
以上の開示されたものは本発明の好ましい実施例に過ぎず、その機能は、当業者が理解し実施できることを容易にするためであって、もちろん、本発明の請求の範囲を制限することができず、従って、本発明の出願の範囲によってなした同等の変更は、依然として本発明のカバーする範囲に属する。