(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022122884
(43)【公開日】2022-08-23
(54)【発明の名称】マッサージ機を備えたマッサージシステム
(51)【国際特許分類】
A61H 7/00 20060101AFI20220816BHJP
G07F 17/08 20060101ALI20220816BHJP
【FI】
A61H7/00 323S
A61H7/00 323G
G07F17/08
【審査請求】有
【請求項の数】9
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022080530
(22)【出願日】2022-05-16
(62)【分割の表示】P 2017208659の分割
【原出願日】2017-10-27
(71)【出願人】
【識別番号】000112406
【氏名又は名称】ファミリーイナダ株式会社
(72)【発明者】
【氏名】稲田 二千武
(72)【発明者】
【氏名】石藤 裕大
(57)【要約】 (修正有)
【課題】マッサージ機より少数の管理装置で複数のマッサージ機のマッサージ部の動作を管理や制御することができるマッサージ機を備えたマッサージシステムを提供する。
【解決手段】マッサージシステム100は、使用者にマッサージを行うマッサージ部8を有する複数のマッサージ機1と、複数の前記マッサージ機とは分離し、複数の前記マッサージ機の動作を管理する管理装置110と、を有し、前記管理装置は、複数の前記マッサージ機と通信する通信機能を有し、前記管理装置は、前記マッサージ機の少なくともマッサージ部を動作させることができる使用可能モードと前記マッサージ機の少なくともマッサージ部の動作を禁止する使用不可モードとに切替えるモード切替手段を有する。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
使用者にマッサージを行うマッサージ部を有する複数のマッサージ機と、
複数の前記マッサージ機とは分離し、複数の前記マッサージ機の動作を管理する管理装置と、を有し、
前記管理装置は、複数の前記マッサージ機と通信する通信機能を有し、
前記管理装置は、前記マッサージ機の少なくともマッサージ部を動作させることができる使用可能モードと前記マッサージ機の少なくともマッサージ部の動作を禁止する使用不可モードとに切替えるモード切替手段を有するマッサージシステム。
【請求項2】
前記管理装置は、時計機能を有し、
前記モード切替手段は、前記時計機能で所定時間の経過を判定し、前記使用可能モードから前記使用不可モードへの切替えができることを特徴とする請求項1に記載のマッサージシステム。
【請求項3】
前記管理装置は、表示機能を有し、
前記表示機能で複数の前記マッサージ機の使用可能モードから使用不可モードへの切替えまでの残時間を表示することができることを特徴とする請求項2に記載のマッサージシステム。
【請求項4】
前記管理装置は、決済機能を有し、
前記モード切替手段は、前記決済機能で所定決済を確認することにより、前記使用不可モードから前記使用可能モードへの切替えができることを特徴とする請求項1~3のいずれかに記載のマッサージシステム。
【請求項5】
前記決済機能は、キャッシュレス決済と現金決済とのうち少なくともいずれかで決済することを特徴とする請求項4に記載のマッサージシステム。
【請求項6】
前記管理装置は、入力機能を有し、
前記モード切替手段は、前記入力機能で識別コードを入力することにより、前記使用不可モードから前記使用可能モードへの切替えができることを特徴とする請求項1~5のいずれかに記載のマッサージシステム。
【請求項7】
前記管理装置は、予約機能を有し、
前記モード切替手段は、前記予約機能で予約することにより、前記使用可能モードにあるマッサージ機を次に使用可能モードとすることを予約することができることを特徴とする請求項1~6のいずれかに記載のマッサージシステム。
【請求項8】
前記予約機能は、
予約コードを発行する発行手段と、
予約コードを入力する入力手段と、を有し、
前記モード切替手段は、前記発行手段で発行された予約コードを前記入力手段により入力することで、前記使用不可モードから前記使用可能モードへの切替えができることを特徴とする請求項7に記載のマッサージシステム。
【請求項9】
前記マッサージ機は背凭れ部を有する椅子型マッサージ機であり、
前記使用不可モードは前記背凭れ部のリクライニング動作を許容することを特徴とする請求項1~8に記載のマッサージシステム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はマッサージ機を備えたマッサージシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、使用者がコインを投入することで一定時間マッサージ施療を行う事ができる、コインタイマーが取り付けられた椅子型マッサージ機が提案されている。(例えば、特許文献1参照。)
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記特許文献1に開示された椅子型マッサージ機は、マッサージ機1台1台にコインタイマーが取り付けられており、使用者がマッサージ機に着座してコインタイマーにコインを投入することでマッサージ施療を実行することができる。しかし、マッサージ機1台1台にコインタイマーを取付けると、コインタイマーに係るコストが掛かってしまうという問題があります。
また、第三者が使用中のマッサージ機に乗りたい場合、使用中のマッサージ機の使用状況を確認できないという問題もあります。
そこで、本発明は、上述した問題を解消するためになされたものであり、マッサージ機より少数の管理装置で複数のマッサージ機のマッサージ部の動作を管理や制御することができるマッサージ機を備えたマッサージシステムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明は、使用者にマッサージを行うマッサージ部を有する複数のマッサージ機と、複数の前記マッサージ機とは分離し、複数の前記マッサージ機の動作を管理する管理装置と、を有し、前記管理装置は、複数の前記マッサージ機と通信する通信機能を有し、前記管理装置は、前記マッサージ機の少なくともマッサージ部を動作させることができる使用可能モードと前記マッサージ機の少なくともマッサージ部の動作を禁止する使用不可モードとに切替えるモード切替手段を有することを特徴とする。
このような構成とすることにより、マッサージ機より少数の管理装置で複数のマッサージ機のマッサージ部の動作を管理することができ、従来のマッサージ機1台につき1台の管理装置を設けていることに比べて、管理装置に係るコストを抑えることができる。
【0006】
また、前記管理装置は、時計機能を有し、前記モード切替手段は、前記時計機能で所定時間の経過を判定し、前記使用可能モードから前記使用不可モードへの切替えができることが好ましい。
このような構成とすることにより、複数のマッサージ機のモード切替えを時間情報で管理することができる。
【0007】
また、前記管理装置は、表示機能を有し、前記表示機能で複数の前記マッサージ機の使用可能モードから使用不可モードへの切替えまでの残時間を表示することができることが好ましい。
このような構成とすることにより、複数のマッサージ機のモード切替えを時間情報で管理することでき、かつ第三者はマッサージ機の使用不可モードまでの時間を知ることができる。
【0008】
また、前記管理装置は、決済機能を有し、前記モード切替手段は、前記決済機能で所定決済を確認することにより、前記使用不可モードから前記使用可能モードへの切替えができることが好ましい。
このような構成とすることにより、複数のマッサージ機のモード切替えを決済情報で管理することができる。
【0009】
また、前記決済機能は、キャッシュレス決済と現金決済とのうち少なくともいずれかで決済することが好ましい。
このような構成とすることにより、キャッシュレス決済(電子マネー・クレジット・プリペイド等)又は現金決済により、マッサージ機を使用することができる。
【0010】
また、前記管理装置は、入力機能を有し、前記モード切替手段は、前記入力機能で識別コードを入力することにより、前記使用不可モードから前記使用可能モードへの切替えができることが好ましい。
このような構成とすることにより、複数のマッサージ機のモード切替えを識別コードの入力情報で管理することができる。
【0011】
また、前記管理装置は、予約機能を有し、前記モード切替手段は、前記予約機能で予約することにより、前記使用可能モードにあるマッサージ機を次に使用可能モードとすることを予約することができることが好ましい。
このような構成とすることにより、使用中のマッサージ機に対して次に使用することを予約することができる。
【0012】
また、前記予約機能は、予約コードを発行する発行手段と、予約コードを入力する入力手段と、を有し、前記モード切替手段は、前記発行手段で発行された予約コードを前記入力手段により入力することで、前記使用不可モードから前記使用可能モードへの切替えができることが好ましい。
このような構成とすることにより、マッサージ機に対して次に使用することを予約することができる。
【0013】
また、前記マッサージ機は背凭れ部を有する椅子型マッサージ機であり、前記使用不可モードは前記背凭れ部のリクライニング動作を許容することが好ましい。
このような構成とすることにより、使用不可モードにおいても背凭れ部のリクライニング動作を使用することができる。
【発明の効果】
【0014】
本発明によれば、マッサージ機より少数の管理装置で複数のマッサージ機のマッサージ部の動作を管理や制御することができる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【
図1】本発明の第1実施形態に係るマッサージシステムを示す全体構成図ある。
【
図2】本発明の第1実施形態に係るマッサージ機の正面斜視図である。
【
図3】本発明の第1実施形態に係るマッサージ機の模式図である。
【
図4】マッサージシステムの機能ブロック図である。
【
図5】マッサージ機の姿勢を説明する側面図である。
【
図8】マッサージシステムの機能を説明するフロー図である。
【
図9】マッサージシステムの機能を説明するフロー図である。
【
図10】マッサージシステムの機能を説明するフロー図である。
【
図11】マッサージシステムの機能を説明するフロー図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
[マッサージシステムの構成]
以下、本発明の第1実施形態に係るマッサージシステム100の全体構成について説明する。
図1は本発明の第1実施形態に係るマッサージシステム100を示す全体構成図である。
図2は本発明の第1実施形態に係るマッサージ機1の正面斜視図である。
図3は本発明の第1実施形態に係るマッサージ機1の模式図である。
図4はマッサージシステム100の機能ブロック図である。
図5はマッサージ機1の姿勢を説明する側面図である。
図6はマッサージユニット8の正面図である。
なお、以下の説明で用いる方向の概念は、
図2に示すマッサージ機1に着座した使用者から見たときの方向の概念と一致するものとし、その他の場合は適宜説明するものとする。また、身体の表裏の定義については、起立した使用者の胸側を「表面」、背中側を「背面」として説明する。
【0017】
図1に示すとおり、本発明の第1実施形態に係るマッサージシステム100は、使用者にマッサージを行う後述するマッサージ部15有するマッサージ機1と、複数のマッサージ機1とは分離し、複数のマッサージ機1の動作を管理する管理装置110とを有している。管理装置110は、複数のマッサージ機1と無線通信又は有線通信によって通信する通信機能111を有している。
【0018】
マッサージシステム100は、通信ネットワーク101に接続されている。通信ネットワーク101を介して、事業者が所有する通信サーバ103とマッサージ機1、事業者が所有する通信サーバ103と管理装置110とが通信できるようになっている。通信サーバ103とマッサージ機1、通信サーバ103と管理装置110が通信可能となることで、マッサージ機1の使用状況や管理装置110の情報を通信サーバ103で管理することができる。また、通信ネットワーク101を介して、後述する外部端末102とマッサージ機1、後述する外部端末102と管理装置110とも通信できるようになっている。後述する外部端末102とマッサージ機1、後述する外部端末102と管理装置110が通信可能となることで、マッサージ機1の使用状況や管理装置110が管理している複数のマッサージ機1の使用状況を後述する外部端末102で知ることができ、第三者は管理装置110から離れた場所にいたとしても外部端末102から知ることができる。外部端末102としては、タブレット端末、携帯電話、ウェアラブル端末などを用いることができる。通信ネットワーク101は、例えば、インターネット網、ビル内の通信ネットワーク網、地域内のネットワーク網など、を含む。
【0019】
[マッサージ機の全体構成]
図2~
図5に示すとおり、本発明の第1実施形態に係るマッサージ機1は、主として、使用者が着座する座部2と、座部2の後部にリクライニングが可能に設けられた使用者が凭れる背凭れ部3と、座部2の前部に上下揺動可能に設けられた使用者の下肢を支持するフットレスト4と、背凭れ部3の上部前面に設けられた使用者の頭及び/又は首を支持する枕部5と、座部2の左右両側には肘掛け部6と、背凭れ部3の左右両側には側壁部7と、を有している。座部2、背凭れ部3、フットレスト4、枕部5、肘掛け部6、及び側壁部7は、使用者の身体を支持する身体支持部として機能する。身体支持部2~7の各所には、使用者の身体に対してマッサージを行う後述するエアセル20や後述するバイブレータ21によるマッサージ部15が設けられている。また、マッサージ機1は、背凭れ部3に後述する揉み動作及び/又は叩き動作を行うマッサージ部15としてのマッサージユニット8と、マッサージ機1の各動作を制御する制御部9と、後述する使用者に各種操作を行わせるコントローラ10と、後述する管理装置110と通信する通信部51と、を有している。
【0020】
図2,
図4及び
図5に示すとおり、背凭れ部3は、座部2の下方に設けられた第1アクチュエータ11(
図4参照)により、座部2に対して前後にリクライニング動作が可能に構成されており、
図2に示す起立姿勢から背凭れ面が略水平となるリクライニング姿勢(
図5参照)まで変更可能となっている。なお、肘掛け部6は背凭れ部3のリクライニング動作に連動して後方へ移動し、背凭れ部3の起立に連動して前方へ移動するよう構成されている。フットレスト4は、座部2の下方に設けられた第2アクチュエータ12(
図4参照)により、座部2に対して上下に揺動可能に構成されており、
図2に示す垂下姿勢から膝を伸ばした状態で下腿及び足部が支持される上昇姿勢(
図5参照)まで変更可能となっている。
【0021】
図2~4に示すとおり、座部2の左右両側には、使用者の臀部及び/又は大腿部の外側面に対向して設けられた壁部22が設けられている。この壁部22は、座部の側方において上方へ立設されている。そして、壁部22の内側面には、臀部及び/又は大腿部の外側面をマッサージする臀部マッサージ部a4が設けられている。座部2の左右両側の肘掛け部6の内側壁を壁部22として利用してもよく、臀部マッサージ部a4を肘掛け部6の内側壁に設ければよい。また、座部2には、使用者の臀部及び/又は大腿部を下方(背面)からマッサージする臀部マッサージ部a5が設けられていてもよい。臀部マッサージ部a4,a5は、エアの給排気により膨張収縮するエアセル20により構成されている。このように、臀部マッサージ部a4は左右で対をなしてマッサージ部群A4を構成し、臀部マッサージ部a5は左右で対をなしてマッサージ部群A5を構成している。
【0022】
[背凭れ部の構成]
図2~
図4に示すとおり、背凭れ部3は、硬質の背フレーム3aと、背フレーム3aに組み付けられたマッサージ部15であるマッサージユニット8の昇降をガイドするガイドレール18と、背フレーム3aを被覆するカバー部材3cと、により構成されている。背フレーム3aは、金属部材及び/又は樹脂部材により構成されている。また、背フレーム3aは、左右中央に形成された前後方向に開口する開口部3bを有し、正面視で略門型をなしている。また、カバー部材3cは、開口部3bを前方から覆っている。マッサージユニット8の施療子62(
図6参照)が開口部3bより前方へ突出しており、カバー部材3cを介して使用者の胴体を後方からマッサージできるようになっている。
【0023】
[マッサージユニットの構成]
以下、マッサージユニット8の構成について説明する。
図2~
図4,
図6に示すとおり、背凭れ部3には、使用者の上半身を後方(背面)からマッサージするマッサージユニット8が設けられている。このマッサージユニット8は、身長方向に沿って複数(本実施形態では1つ)設けられていてもよい。このマッサージユニット8は、左右で対をなすアーム61と、アーム61の上下両端部に設けられた施療子62と、により構成されており、マッサージモータM1,M2の駆動により左右の施療子62が近接離反する揉み動作、及び左右の施療子62が交互に使用者側へ進退する叩き動作を行わせることができる。また、マッサージユニット8は、昇降モータM3の駆動により身長方向に沿って上方又は下方へ移動して、身体に対する位置を変更したり、ローリングマッサージを行わせたりすることができる。背フレーム3aには、身長方向に延設された左右で対をなすガイドレール18が設けられており、マッサージユニット8はガイドレール18に沿って移動する。マッサージユニット8が身長方向に移動可能であるため、使用者の首から腰の間を施療子62でマッサージすることができる。
【0024】
図6に示すとおり、マッサージユニット8は、ベースフレーム60aと、ベースフレーム60aに支持された可動フレーム60bと、を有している。ベースフレーム60aは、その左右両側においてガイドレール18に嵌合するガイドローラ63を有している。そして、ラックピニオン等よりなる昇降機構(図示せず)によって、身長方向に沿って移動することができる。可動フレーム60bは、左右方向の揺動軸64を介してベースフレーム60aに支持されている。ベースフレーム60aと可動フレーム60bの間には、エアセル等よりなる進退駆動部65が設けられている。進退駆動部65の駆動により、可動フレーム60bは揺動軸64を中心として前後方向に進退することができる。なお、可動フレーム60bを進退させる構造でなくてもよく、アーム61に進退駆動部65を設けてアーム61のみを進退させる構造であってもよい。
【0025】
アーム61は、左右方向に延設された揉み軸66及び叩き軸67に連結されている。揉み軸66の左右両側には、傾斜軸部66bを有する傾斜カム66aが設けられており、この傾斜カム66aにアーム61が取り付けられている。左右の傾斜軸部66bは、正面視で略ハの字型となるように揉み軸66の軸心に対して傾斜している。叩き軸67の左右両側には、叩き軸67の軸心に対して偏心した偏心軸部67bを有する偏心カム67aが設けられており、この偏心カム67aにアーム61がコンロッド68を介して取り付けられている。左右の偏心軸部67bは、叩き軸67の軸心に対する位相が互いに異なっており、具体的には180度だけ異なっている。揉み軸66及び叩き軸67は、それぞれマッサージモータM1,M2の駆動により回転する。施療子62は揉み軸66の回転により揉み動作を行い、使用者に対して揉みマッサージを行うことができる。また、施療子62は叩き軸67の回転により叩き動作を行い、使用者に対して叩きマッサージを行うことができる。その他に、施療子62は揉み軸66と叩き軸67の回転により揉み叩き動作を行い、使用者に対して揉み叩きマッサージを行うことができ、揉み動作と進退駆動部65の駆動を組合せることで指圧動作を行い、使用者に対して指圧マッサージを行うこともできる。なお、施療子62が設けられたアーム61、揉み軸66、及び叩き軸67は、可動フレーム60bに支持されている。従って、施療子62は、可動フレーム60bの移動を介して使用者に対して進退可能である。
【0026】
アーム61は、前後方向に揺動自在であり、上側の施療子62が前方へ突出するようにバネ等よりなる付勢手段(図示せず)により付勢されている。また、マッサージユニット8は、使用者の身体情報を検出するセンサ69を有している。このセンサ69は、アーム61が所定の揺動位置となったことを検出することで身体情報を得ることができる。具体的に説明すると、マッサージユニット8を身長方向に沿って上昇させる過程で、上側の施療子62が肩の上方に到達すると、施療子62に作用する負荷が解除されて、アーム61が前方へ揺動して所定の揺動位置となる。アーム61が所定の揺動位置となったことをセンサ69が検出し、その際のマッサージユニット8の上下位置に基づいて肩の位置を検出する。肩の位置を基準として、その他の部位(首、背中、腰等)の位置を計算により求める。検出された身体情報は後述する記憶部50に記憶される。
【0027】
[側壁部の構成]
図2~
図4に示すとおり、背フレーム3a(背凭れ部3)の左右両側には、使用者の肩又は上腕の外側面に対向して設けられた側壁部7が設けられている。この側壁部7は、背凭れ部3の側方において前方へ立設されている。そして、側壁部7の内側面には、肩又は上腕の外側面をマッサージする肩側マッサージ部a2が設けられている。肩側マッサージ部a2は、エアの給排気により膨張収縮するエアセル20により構成されている。このように、肩側マッサージ部a2は左右で対をなしてマッサージ部群A2を構成している。
【0028】
[枕部の構成]
図2~
図4に示すとおり、背凭れ部3の上部前面には、使用者の頭及び/又は首を支持する枕部5が設けられている。枕部5の前面には、頭及び/又は首の後面に対向して設けられた左右で対をなす頭部マッサージ部a1が設けられている。頭部マッサージ部a1は、エアの給排気により膨張収縮するエアセル20により構成されている。このように、頭部マッサージ部a1は、左右で対をなしてマッサージ部群A1を構成している。この頭部マッサージ部a1は、頭及び/又は首の外側面に対向して設けてもよい。この場合は、前方へ立設された壁部(図示せず)の内側面に設けるとよい。また、頭部マッサージ部a1は、枕部5に設けるのではなく、背凭れ部3の上部前面に直接設けてもよい。
【0029】
[肘掛け部の構成]
図2~
図4に示すとおり、座部2の左右両側には、使用者の手先と前腕を支持する肘掛け部6が設けられている。肘掛け部6の手先と前腕の上下方向には、腕マッサージ部a3が設けられている。腕マッサージ部a3は、エアの給排気により膨張収縮するエアセル20により構成されている。このように、腕マッサージ部a3は、左右で対をなしてマッサージ部群A3を構成している。
【0030】
[フットレストの構成]
図2~
図4に示すとおり、フットレスト4は、使用者の下腿を支持する左右一対の脚支持部40と、使用者の足部を支持する左右一対の足支持部41と、を有している。脚支持部40は、使用者の下腿の背面に対向して設けられた底壁40aと、底壁40aの左右両端から前方に向かって立設された側壁40bと、底壁40aの左右中央から前方に向かって立設された中央壁40cと、を有している。
【0031】
側壁40bの内側面には、下腿の外側面をマッサージする脚マッサージ部a6が設けられている。中央壁40cの両外側面には、下腿の内側面をマッサージする脚マッサージ部a6が設けられている。また、底壁40aには、使用者の下腿の背面からマッサージする脚マッサージ部a7が設けられている。脚マッサージ部a6,a7は、エアの給排気により膨張収縮するエアセル20により構成されている。脚マッサージ部a6は、下腿の内側面に対向する脚マッサージ部a6と、下腿の外側面に対向する脚マッサージ部a6、により左右で対をなしてマッサージ部群A6を構成している。脚マッサージ部a7は、中央壁40cを挟んで左側の下腿の背面に対向する脚マッサージ部a7と、中央壁40cを挟んで右側の下腿の背面に対向する脚マッサージ部a7と、により左右で対をなしてマッサージ部群A7を構成している。
【0032】
足支持部41は、使用者の足裏を置く底壁41aと、底壁41aの左右両端から上方に向かって立設された側壁41bと、底壁41aの左右中央から上方に向かって立設された中央壁41cと、底壁41aの後部から上方へ立設された足部の背面(踵付近)に対向する後壁41dと、を有している。各壁41a~41dより上方及び前方が開口した凹部42が形成されており、凹部42に足部を収容できるようになっている。
【0033】
各壁41a~41cには、使用者の足をマッサージする足マッサージ部a8が設けられ、左右で対をなしてマッサージ群A8を構成している。足マッサージ部a8は、エアの給排気により膨張収縮するエアセル20により構成されている。
【0034】
[コントローラの構成]
図2~
図5に示すとおり、肘掛け部6の上部にはコントローラ10が備えられており、使用者が着座した状態で操作することができる。このコントローラ10は、使用者が目視で確認できる画面10aと、使用者が画面10a上を指先操作するタッチパネル10bを有している。コントローラ10を操作することにより、リクライニングさせて背凭れ部3の姿勢を変更することができ、上下に揺動させてフットレスト4の姿勢を変更することができる。また、動作させるマッサージユニット8,各マッサージ部a1~a8を選択したり、マッサージユニット8,各マッサージ部a1~a8の動作(手技又は強さ等)を変更したりすることもできる。コントローラ10の画面10a上に選択部30を表示させて、タッチパネル10bによる操作によって、使用者は予め定められたプログラムに基づくマッサージコースを選択することができる。タッチパネル10bによる操作の代わりに、コントローラ10内に配置した物理ボタン31のみやコントローラ10内に設置されたマイク(図示せず)を使った音声認識部32による操作のみであってもよい。このようにすることで、使用者は容易に選択することができる。なお、音声認識部32であるマイク(図示せず)をコントローラ10内ではなく、背凭れ部3の上部や枕部5に設置してもよい。このようにすることで、使用者はわざわざ姿勢を変えなくても背凭れ部3に凭れたまま、音声認識部32で選択を行うことができる。また、コントローラ10は、報知部33を有している。報知部33は、上述した画面10aでもいいし、コントローラ10内に設置されたスピーカ(図示せず)
であってもよい。
【0035】
図3,
図4に示すとおり、座部2の下方には、エアセル20よりなる各マッサージ部a1~a8に対してエアを給排気するポンプ13a及びバルブ13bを有する給排気装置13と、前述した制御部9と、が設けられている。各マッサージ部a1~a8と同じ場所にモータにより駆動されるバイブレータ21を設けてもよい。エアセル20は、エアを給排気することで使用者を押圧することができる。バイブレータ21は、偏心分銅が回転することで使用者に振動を与えることができる。制御部9は、プログラマブルなマイコン等を有しており、各アクチュエータ11,12、マッサージ部15、及び給排気装置13を駆動制御する。制御部9には、コントローラ10や記憶部50が電気的に接続されている。マッサージ機1は、記憶部50に記憶された予め定められたプログラム(マッサージコース)に従って動作する他、使用者によるコントローラ10からの指示に従って動作する。
【0036】
[管理装置の構成]
以下、管理装置110について説明する。
図7は管理装置110を説明する図である。
図1,
図4,
図7に示すとおり、管理装置110は、後述する表示機能114で表示した項目を使用者が指先で押し込むことにより選択できる物理ボタン110bや使用者が指先で選択できるタッチパネル110cより構成されている選択部110aと、複数のマッサージ機1と通信する通信機能111と、複数のマッサージ機1のマッサージ部15の動作を制限するモードが複数用意されており、当該モードを切替えるモード切替手段112と、複数のマッサージ機1の時間管理ができる時計機能113と、複数のマッサージ機1のモード切替えや使用時間等の情報を表示させる表示機能114と、所定金額を決済することでマッサージ機1のマッサージを受けることができる決済機能115と、識別コード(図示せず)を入力することでマッサージ機1のマッサージを受けることができる入力機能と116と、使用中のマッサージ機1を次に使用すること予約することができる予約機能117と、を有している。
【0037】
通信機能111は、複数のマッサージ機1と管理装置110とを無線通信又は有線通信によって通信する。管理装置110は、通信することで複数のマッサージ機1のモード切替えを管理したり、複数のマッサージ機1のマッサージ部15を動作させたり、マッサージ部15の動作を禁止させたりすることができる。また、通信機能111は通信ネットワーク101を介して、外部端末102や通信サーバ103と通信可能となる。管理装置110で管理する複数のマッサージ機1のモード切替えを外部端末102に送信することで、外部端末102を用いて第三者が管理装置110から離れた場所で複数のマッサージ機1のモード切替えを確認することができる。また、管理装置110で管理する複数のマッサージ機1のモード切替えを通信サーバ103に送信することで、通信サーバ103で複数のマッサージ機1のモード切替えを管理することができる。
【0038】
モード切替手段112は、複数のマッサージ機1の少なくともマッサージ部15を動作させることができる使用可能モードと複数のマッサージ機1の少なくともマッサージ部15の動作を禁止する使用不可モードとに切替えることができる。
【0039】
図4,
図7に示すとおり、使用可能モードでは、マッサージ機1が有する機能であるマッサージユニット8、エアセル20、バイブレータ21、第1アクチュエータ11、第2アクチュエータ12に関して、全て作動させることができる。すなわち、使用可能モードでは、マッサージ機1のコントローラ10の全ての操作が有効に設定されている。
【0040】
図4,
図7に示すとおり、使用不可モードでは、使用可能モードにおいて使用者が使用可能な機能のうちマッサージ機1の少なくともマッサージ部15の動作を禁止する制限をかけている。換言すると、マッサージ機1が有する機能であるマッサージユニット8、エアセル20、バイブレータ21、第1アクチュエータ11、第2アクチュエータ12に関して、マッサージ部15であるマッサージユニット8、エアセル20、バイブレータ21の動作を禁止し、作動させることができない。具体的には、使用不可モードでは、マッサージ機1のコントローラ10のマッサージ動作に係る操作ができない。一方、マッサージ部15の動作と関係しない第1アクチェータ11や第2アクチェータ12の操作は有効に設定されている。従って、使用不可モードでは第1アクチェータ11や第2アクチェータ12を操作して、背凭れ部3のリクライニング動作やフットレスト4の揺動動作を許容することができる。
【0041】
このようにすることで、マッサージ機1より少数の管理装置110は複数のマッサージ機1のマッサージ部15の動作を管理や制御することができ、従来のマッサージ機1に対して1台ずつ管理する必要がなく、また管理装置110を1台ずつ取付ける必要もなくなり、コストを抑えることができる。
【0042】
図4,
図7に示すとおり、時計機能113は複数のマッサージ機1の使用時間をカウントすることができ、マッサージ機1の使用時間が所定時間を経過した場合、モード切替手段112によって使用可能モードから使用不可モードに切替えることできる。なお、所定時間を経過していない場合、使用可能モードのまま継続する。このようにすることで、管理装置110は、複数のマッサージ機1のモード切替えを時間情報で管理することができる。
【0043】
(時計機能によるモード切替の流れ)
以下、時計機能での所定時間の経過による使用可能モードから使用不可モードへの切替えについて説明する。
図8は時計機能によるモード切替を説明するフロー図である。
図8に示すとおり、まず使用者はマッサージ機1を使用する為に、管理装置110のモード切替手段112によって使用不可モードから使用可能モードに切替える。次に使用者はマッサージ機1のコントローラ10を操作して、マッサージ機1のマッサージ部15でマッサージ動作を行う。マッサージ動作の開始と同じタイミングで時計機能による使用時間のカウントが始まる。次に時計機能で使用時間が所定時間を経過したかどうかを判定する。所定時間は、例えばマッサージコースの1コース分の15分とした場合、マッサージ機1の使用時間が所定時間の15分を経過するまでは使用時間のカウントをし、使用時間が15分を経過すると、マッサージ機1のマッサージ部15の動作を停止させて、マッサージを完了させる。マッサージが完了すると、管理装置110のモード切替手段112は使用可能モードから使用不可モードに切替える。このようにすることで、管理装置110は、複数のマッサージ機1のモード切替えを時間情報で管理することができる。また、
図7に示すとおり、表示機能114で上記説明した各マッサージ機1のモード切替えである使用可能モードや使用不可モードを表示することや各マッサージ機1の使用時間から算出した残り使用時間を表示することで、複数のマッサージ機1のモード切替えを時間情報で管理することができる。
図7では、No.Aのマッサージ機1は現在マッサージ中であるため、使用可能モードと表示され、残り使用時間は10分と表示される。No.Bのマッサージ機1も現在マッサージ中であるため、使用可能モードと表示され、残り使用時間は5分と表示される。また、No.Bのマッサージ機1は後述する予約機能により次の予約が1件となっている。No.Cのマッサージ機1は現在誰も使用していないため、使用不可モードと表示される。このように、第三者は管理装置110の表示機能114で表示された情報を見ることで複数のマッサージ機1のモード切替えや使用不可モードまでの時間を知ることができる。
【0044】
図4,
図7に示すとおり、決済機能115は所定決済を確認することにより、モード切替手段112によって使用不可モードから使用可能モードに切替えることできる。決済機能115はキャッシュレス決済と現金決済とのうち少なくともいずれかで決済することができる。キャッシュレス決済は、例えば電子マネー決済やクレジットカード決済やプレペイカード決済が挙げられる。電子マネーについては、専用の読取端末115aに電子マネー機能付きの磁気カードやICカードを接触することで所定決済を行うことができる。クレジットカードについては、専用の読取端末115aにクレジット機能付きの磁気カードやICカードの情報を読取させることで所定決済を行うことができる。プレペイカードについては、専用の読取端末115aに一定の金額が積み立てているプイペイド機能付きの磁気カードやICカードの情報を読取させることで所定決済を行うことができる。キャッシュレス決済は上記説明に限定されなく、その他のキャッシュレス決済であってもよい。また、現金決済は、現金投入口115bに現金(コイン)を投入することで所定決済を行うことができる。このようにすることで、管理装置110は、複数のマッサージ機1のモード切替えを決済情報で管理することができる。
【0045】
(決済機能によるモード切替の流れ)
以下、決済機能115での所定決済の確認による使用不可モードから使用可能モードへの切替えについて説明する。
図9は決済機能115によるモード切替を説明するフロー図である。
図9に示すとおり、まず使用者は使用不可モードにあるマッサージ機1を使用する為に、決済機能115によって所定決済を行う。所定決済が完了しなければ、マッサージ機1は使用不可モードのままである。決済機能115によって所定決済を行うと、管理装置110のモード切替手段112によって使用不可モードから使用可能モードに切替わり、使用者はマッサージ機1のコントローラ10を操作して、マッサージ動作を行うことができる。例えば、使用者はコントローラ10を操作して、マッサージコースを選択し、一連のマッサージコースの動作を行うことができる。一連のマッサージコースが完了すると、マッサージ機1のマッサージ部15の動作を停止させて、マッサージを完了させる。マッサージが完了すると、管理装置110のモード切替手段112は使用可能モードから使用不可モードに切替える。このようにすることで、管理装置110は、複数のマッサージ機1のモード切替えを決済情報で管理することができる。
【0046】
図4,
図7に示すとおり、入力機能116は識別コード(図示せず)を入力することにより、モード切替手段112によって使用不可モードから使用可能モードに切替えることできる。本実施形態の入力機能116はカメラ116aであり、カメラ116aで識別コード(図示せず)を映すことで識別コード(図示せず)を入力することができる。カメラ116aを例に挙げたが、これに限定されない。例えば、ICカードリーダーなどの入力機能を持ったものでもよい。また、識別コード(図示せず)はQRコード(登録商標)よりなる二次元コード、バーコードよりなる一次元コード、ICカード等の識別データである。このようにすることで、管理装置110は、複数のマッサージ機1のモード切替えを識別コード(図示せず)の入力情報時で管理することができる。
【0047】
(入力機能によるモード切替の流れ)
以下、入力機能116での識別コード(図示せず)を入力することによる使用不可モードから使用可能モードへの切替えについて説明する。
図10は入力機能116によるモード切替を説明するフロー図である。
図10に示すとおり、まず使用者は使用不可モードにあるマッサージ機1を使用する為に、入力機能116によって識別コード(図示せず)を入力する。識別コード(図示せず)を入力しなければ、マッサージ機1は使用不可モードのままである。入力機能116によって識別コード(図示せず)を入力すると、管理装置110のモード切替手段112によって使用不可モードから使用可能モードに切替わり、使用者はマッサージ機1のコントローラ10を操作して、マッサージ動作を行うことができる。例えば、使用者はコントローラ10を操作して、マッサージコースを選択し、一連のマッサージコースの動作を行うことができる。一連のマッサージコースが完了すると、マッサージ機1のマッサージ部15の動作を停止させて、マッサージを完了させる。マッサージが完了すると、管理装置110のモード切替手段112は使用可能モードから使用不可モードに切替える。このようにすることで、管理装置110は、複数のマッサージ機1のモード切替えを入力情報で管理することができる。
【0048】
図4,
図7に示すとおり、予約機能117は予約することにより、使用可能モードにあるマッサージ機1を次に使用可能モードとすることを予約することができる。また、使用不可モードにあるマッサージ機1であっても予約することができ、予約することで次に使用可能モードとすることを予約することができる。予約機能117は、予約コード(図示せず)を発行する発行手段117aと予約コード(図示せず)を入力する入力手段117bを有している。発行手段117aから発行される予約コード(図示せず)を入力手段117bにより入力することで、使用不可モードから使用可能モードに切替わり、使用可能モードのマッサージ機1のコントローラ10を操作して、マッサージ動作を行うことができる。発行手段117aから発行される予約コード(図示せず)は、数字やアルファベットの羅列であってもよいし、上述したQRコード(登録商標)よりなる二次元コードやバーコードよりなる一次元コードでもよい。予約コード(図示せず)を入力する入力手段117bは、表示機能114上に表示されたキーボードのタッチパネル110cであり、予約コード(図示せず)である数字やアルファベットの羅列を入力することができる。また、入力手段117bは上述したカメラ116aであってもよく、QRコード(登録商標)よりなる二次元コードやバーコードよりなる一次元コードをカメラ116aで映して入力することができる。このようにすることで、管理装置110は、使用中の又は使用していないマッサージ機1に対して次に使用することを予約することができる。
【0049】
(予約機能の発行手段と入力手段によるモード切替の流れ)
以下、予約機能117の発行手段117aと入力手段117bによる、使用可能モード又は使用不可モードのマッサージ機1の予約について説明する。
図11は予約機能117の発行手段117aと入力手段117bによるモード切替を説明するフロー図である。
図11に示すとおり、まず使用者は使用したいマッサージ機1を予約機能117で予約する。使用可能モードにあるマッサージ機1であっても、使用不可モードにあるマッサージ機1であっても予約することができる。使用可能モードにあるマッサージ機1を次に使用可能モードとすることを予約することができる。使用不可モードにあるマッサージ機1を使用可能モードとすることを予約することができる。
予約方法は、管理装置110の表示機能114に表示された発行手段117aを用いて、予約コード(図示せず)を発行する。予約コード(図示せず)は、管理装置110の表示機能114に表示された数字やアルファベットの羅列や予約機能117の発行手段117aから発行された紙面に印刷された数字やアルファベットの羅列である。また、予約コード(図示せず)は、通信ネットワーク101を介して発行手段117aから使用者が所有する外部端末102にデータを転送してもよいし、メール機能でメール送信してもよい。管理装置110はマッサージ機1の使用モードを判定し、使用不可モードである場合は、後述する入力手段117bで予約コード(図示せず)を入力する。使用可能モードである場合は、使用中のマッサージ機1のマッサージ動作が完了し、使用可能モードから使用不可モードに切替えるまで使用者は待つことになる。管理装置110のモード切替手段112によって使用可能モードから使用不可モードに切替わり、使用不可モードにおいて入力手段117bで予約コード(図示せず)を入力することで、管理装置110のモード切替手段112は使用不可モードから使用可能モードに切替え、使用者はマッサージ機1のコントローラ10を操作して、マッサージ動作を行うことができる。例えば、使用者はコントローラ10を操作して、マッサージコースを選択し、一連のマッサージコースの動作を行うことができる。一連のマッサージコースが完了すると、マッサージ機1のマッサージ部15の動作を停止させて、マッサージを完了させる。マッサージが完了すると、管理装置110のモード切替手段112は使用可能モードから使用不可モードに切替える。このようにすることで、管理装置110の予約機能117の発行手段117aと入力手段117bによって、使用中の又は使用していないマッサージ機1に対して次に使用することを予約することができる。
【0050】
[他の実施形態]
また、本発明のマッサージシステム100は、図示する形態に限らず、この発明の範囲内において他の形態のものであっても良い。
例えば、前述した実施形態では、複数のマッサージ機1のモード切替えの管理を例に挙げたが、複数のマッサージ機1の故障状況を管理してもよい。例えば、修理が必要としたマッサージ機1を使用不可モードとすることで、使用者に修理が完了するまで使用不可にすることができる。また、使用者は管理装置110の表示を見るだけで、複数のマッサージ機1の中で使用可能なマッサージ機1を知ることができる。
【産業上の利用可能性】
【0051】
本発明は、マッサージ機より少数の管理装置で複数のマッサージ機のマッサージ部の動作を管理や制御することができるマッサージ機を備えたマッサージシステムに適用できる。
【符号の説明】
【0052】
1 マッサージ機
8 マッサージユニット(マッサージ部)
15 マッサージ部
20 エアセル(マッサージ部)
21 バイブレータ(マッサージ部)
100 マッサージシステム
101 通信ネットワーク
102 外部端末
103 通信サーバ
110 管理装置
111 通信機能
112 モード切替手段
【手続補正書】
【提出日】2022-06-02
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
使用者にマッサージを行うマッサージ部を有する複数のマッサージ機と、
複数の前記マッサージ機とは分離し、複数の前記マッサージ機の動作を管理する管理装置と、を有し、
前記マッサージ機は、前記管理装置と通信可能な通信部を有し、
前記管理装置は、複数の前記マッサージ機の通信部と無線通信する通信機能を有し、
前記管理装置は、前記マッサージ機の少なくともマッサージ部を動作させることができる使用可能モードと前記マッサージ機の少なくともマッサージ部の動作を禁止する使用不可モードとに切替えるモード切替手段を有するマッサージシステム。
【請求項2】
前記管理装置は、時計機能を有し、
前記モード切替手段は、前記時計機能で所定時間の経過を判定し、前記使用可能モードから前記使用不可モードへの切替えができることを特徴とする請求項1に記載のマッサージシステム。
【請求項3】
前記管理装置は、表示機能を有し、
前記表示機能で複数の前記マッサージ機の使用可能モードから使用不可モードへの切替えまでの残時間を表示することができることを特徴とする請求項2に記載のマッサージシステム。
【請求項4】
前記管理装置は、決済機能を有し、
前記モード切替手段は、前記決済機能で所定決済を確認することにより、前記使用不可モードから前記使用可能モードへの切替えができることを特徴とする請求項1~3のいずれかに記載のマッサージシステム。
【請求項5】
前記決済機能は、キャッシュレス決済と現金決済とのうち少なくともいずれかで決済することを特徴とする請求項4に記載のマッサージシステム。
【請求項6】
前記管理装置は、入力機能を有し、
前記モード切替手段は、前記入力機能で識別コードを入力することにより、前記使用不可モードから前記使用可能モードへの切替えができることを特徴とする請求項1~5のいずれかに記載のマッサージシステム。
【請求項7】
前記管理装置は、予約機能を有し、
前記モード切替手段は、前記予約機能で予約することにより、前記使用可能モードにあるマッサージ機を次に使用可能モードとすることを予約することができることを特徴とする請求項1~6のいずれかに記載のマッサージシステム。
【請求項8】
前記予約機能は、
予約コードを発行する発行手段と、
予約コードを入力する入力手段と、を有し、
前記モード切替手段は、前記発行手段で発行された予約コードを前記入力手段により入力することで、前記使用不可モードから前記使用可能モードへの切替えができることを特徴とする請求項7に記載のマッサージシステム。
【請求項9】
前記マッサージ機は背凭れ部を有する椅子型マッサージ機であり、
前記使用不可モードは前記背凭れ部のリクライニング動作を許容することを特徴とする請求項1~8に記載のマッサージシステム。