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特開2022-123048モジュラリゼーションロボットの構成に用いられるサブユニットモジュール
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022123048
(43)【公開日】2022-08-23
(54)【発明の名称】モジュラリゼーションロボットの構成に用いられるサブユニットモジュール
(51)【国際特許分類】
   B25J 9/08 20060101AFI20220816BHJP
【FI】
B25J9/08
【審査請求】有
【請求項の数】8
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022096840
(22)【出願日】2022-06-15
(62)【分割の表示】P 2020533725の分割
【原出願日】2018-12-17
(31)【優先権主張番号】201711379016.8
(32)【優先日】2017-12-19
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(71)【出願人】
【識別番号】520176681
【氏名又は名称】北京可以科技有限公司
【氏名又は名称原語表記】BEIJING KEYI TECHNOLOGY CO.,LTD
【住所又は居所原語表記】Room 801,Floor 8,No.B3,Huayuan Road,Haidian District,Beijing,China
(74)【代理人】
【識別番号】110002262
【氏名又は名称】TRY国際特許業務法人
(72)【発明者】
【氏名】楊 健勃
(57)【要約】      (修正有)
【課題】モジュラリゼーションロボットの構成に用いられるサブユニットモジュールを提供する。
【解決手段】サブユニットモジュール(10)は対向するように配置された第一ケース(11)と第二ケース(12)を含み、第一ケースと第二ケースは相対的回転でき、2つのケースには当接部(14)がそれぞれ形成され、当接部に隣接している他のロボットモジュールを機械的連結させるとともに電気的接続させることに用いられ、サブユニットモジュールは制御回路を更に含み、制御回路は他のロボットモジュールと通信するために用いられ、サブユニットモジュールは他のロボットモジュールの制御信号を受信することによりサブユニットモジュールの第一ケースと第二ケースの相対的回転および/またはサブユニットモジュールが外力を受けることによる第一ケースと第二ケース同士の相対的回転を制御する。
【選択図】図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
モジュラリゼーションロボットの構成に用いられるサブユニットモジュールであって、前記サブユニットモジュールは他のロボットモジュールに連結されることができ、前記サブユニットモジュールは対向するように配置された第一ケースと第二ケースを含み、前記第一ケースと第二ケースは相対的回転することができ、前記2つのケースには当接部がそれぞれ形成され、前記当接部は当該当接部に隣接している他のロボットモジュールを機械的連結させるとともに電気的接続させることに用いられ、前記サブユニットモジュールは制御回路を更に含み、前記制御回路は他のロボットモジュールと通信するために用いられ、前記サブユニットモジュールは他のロボットモジュールの制御信号を受信することによりサブユニットモジュールの第一ケースと第二ケースの相対的回転および/またはサブユニットモジュールが外力を受けることによる第一ケースと第二ケース同士の相対的回転を制御し、
前記サブユニットモジュールは多段軸受アセンブリを更に含み、前記第一ケースと第二ケースはいずれも多段軸受アセンブリに連結され、前記第一ケースと第二ケースは多段軸受アセンブリにより回転可能に連結され、
前記多段軸受アセンブリは、多段軸受内部リング、多段軸受外部リングおよび中央リングアセンブリを含み、前記中央リングアセンブリは多段軸受内部リングと多段軸受外部リングに相対的回転することができ、前記中央リングアセンブリは駆動アセンブリに連結され、前記第一ケースは多段軸受外部リングに連結され、前記第二ケースは中央リングアセンブリに連結され、前記駆動アセンブリは中央リングアセンブリを駆動することにより第二ケースが回転するように駆動することを特徴とするモジュラリゼーションロボットの構成に用いられるサブユニットモジュール。
【請求項2】
前記サブユニットモジュールはモーターを更に含み、前記モーターと当接部はいずれも制御回路に電気的接続され、前記制御回路は当接部により制御信号を受信するか、或いは制御回路は無線制御信号を受信することによりモーターが第一ケースと第二ケースの相対的回転を駆動することを制御することを特徴とする請求項1に記載のモジュラリゼーションロボットの構成に用いられるサブユニットモジュール。
【請求項3】
前記サブユニットモジュールは装着フレームを更に含み、前記装着フレームは多段軸受アセンブリの多段軸受アセンブリから離れている一側に配置され、前記装着フレームは多段軸受アセンブリに連結され、前記装着フレームは当接部、および多段軸受アセンブリにより第一ケースに連結されることを特徴とする請求項に記載のモジュラリゼーションロボットの構成に用いられるサブユニットモジュール。
【請求項4】
前記サブユニットモジュールは回転導電アセンブリを更に含み、回転導電アセンブリは対向するように設けられた固定端と回転端を含み、前記回転端は固定端に対して回転することができ、前記回転導電アセンブリは多段軸受アセンブリの第一ケースから離れている一側に配置され、前記固定端は多段軸受アセンブリにより第一ケースに連結され、前記回転端は第二ケースに連結されることを特徴とする請求項に記載のモジュラリゼーションロボットの構成に用いられるサブユニットモジュール。
【請求項5】
前記回転端は当接部に連結され、前記当接部は多段軸受アセンブリにより第二ケースに連結されることを特徴とする請求項に記載のモジュラリゼーションロボットの構成に用いられるサブユニットモジュール。
【請求項6】
前記サブユニットモジュールは角度測定装置を更に含み、前記角度測定装置は多段軸受アセンブリの第一ケースから離れている一側に配置され、前記角度測定装置の一端は多段軸受アセンブリにより第一ケースに連結され、前記角度測定装置の他端は回転導電アセンブリを貫通し、かつ回転導電アセンブリの回転端に連結されることを特徴とする請求項に記載のモジュラリゼーションロボットの構成に用いられるサブユニットモジュール。
【請求項7】
前記第一ケースと第二ケースが回転するとき、回転軸が位置している平面は回転面であり、前記当接部は回転面に対して傾斜していることを特徴とする請求項1に記載のモジュラリゼーションロボットの構成に用いられるサブユニットモジュール。
【請求項8】
前記サブユニットモジュールは提示部品と電源を更に含み、前記提示部品は第一ケースおよび/または第二ケースに配置され、前記電源は第一ケースに連結されることを特徴とする請求項1に記載のモジュラリゼーションロボットの構成に用いられるサブユニットモジュール。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、インテリジェントロボットの技術分野に属し、特に、モジュラリゼーションロボットの構成に用いられるサブユニットモジュールに関するものである。
【背景技術】
【0002】
科学技術の発展に伴い、ロボットはいろいろな分野に用いられている。モジュラリゼーションロボットはモジュールユニットで構成されることによりその形状を変化させかつその機能を変化させることができるため、近年その技術分野の注目を集めている。しかしながら、従来のモジュラリゼーションロボットは、構造が複雑で、製造が面倒である。
【0003】
そのため、構造が簡単なモジュラリゼーションロボットを提供することはロボット分野の需要となっている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
従来のモジュラリゼーションロボットの構造が複雑である技術的課題を解決するため、本発明においてモジュラリゼーションロボットの構成に用いられるサブユニットモジュールを提供する。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明において技術的課題を解決する方法としてモジュラリゼーションロボットの構成に用いられるサブユニットモジュールを提供する。前記サブユニットモジュールは対向するように配置された第一ケースと第二ケースを含み、前記第一ケースと第二ケースは相対的回転することができ、前記2つのケースには当接部がそれぞれ形成され、前記当接部は当該当接部に隣接している他のロボットモジュールを機械的連結させるとともに電気的接続させることに用いられ、前記サブユニットモジュールは制御回路を更に含み、前記制御回路は他のロボットモジュールと通信するために用いられ、前記サブユニットモジュールは他のロボットモジュールの制御信号を受信することによりサブユニットモジュールの第一ケースと第二ケースの相対的回転および/またはサブユニットモジュールが外力を受けることによる第一ケースと第二ケース同士の相対的回転を制御する。
【0006】
好ましくは、前記サブユニットモジュールはモーターを更に含み、前記モーターと当接部はいずれも制御回路に電気的接続され、前記制御回路は当接部により制御信号を受信するか、或いは制御回路は無線制御信号を受信することによりモーターが第一ケースと第二ケースの相対的回転を駆動することを制御する。
【0007】
好ましくは、前記サブユニットモジュールは多段軸受アセンブリを更に含み、前記第一ケースと第二ケースはいずれも多段軸受アセンブリに連結され、前記第一ケースと第二ケースは多段軸受アセンブリにより回転可能に連結される。
【0008】
好ましくは、前記多段軸受アセンブリは、多段軸受内部リング、多段軸受外部リングおよび中央リングアセンブリを含み、前記中央リングアセンブリは多段軸受内部リングと多段軸受外部リングに相対的回転することができ、前記中央リングアセンブリは駆動アセンブリに連結され、前記第一ケースは多段軸受外部リングに連結され、前記第二ケースは中央リングアセンブリに連結され、前記駆動アセンブリは中央リングアセンブリを駆動することにより第二ケースが回転するように駆動する。
【0009】
好ましくは、前記サブユニットモジュールは装着フレームを更に含み、前記装着フレームは多段軸受アセンブリの多段軸受アセンブリから離れている一側に配置され、前記装着フレームは多段軸受アセンブリに連結され、前記装着フレームは当接部、および多段軸受アセンブリにより第一ケースに連結される。
【0010】
好ましくは、前記サブユニットモジュールは回転導電アセンブリを更に含み、回転導電アセンブリは対向するように設けられた固定端と回転端を含み、前記回転端は固定端に対して回転することができ、前記回転導電アセンブリは多段軸受アセンブリの第一ケースから離れている一側に配置され、前記固定端は多段軸受アセンブリにより第一ケースに連結され、前記回転端は第二ケースに連結される。
【0011】
好ましくは、前記回転端は当接部に連結され、前記当接部は多段軸受アセンブリにより第二ケースに連結される。
【0012】
好ましくは、前記サブユニットモジュールは角度測定装置を更に含み、前記角度測定装置は多段軸受アセンブリの第一ケースから離れている一側に配置され、前記角度測定装置の一端は多段軸受アセンブリにより第一ケースに連結され、前記角度測定装置の他端は回転導電アセンブリを貫通し、かつ回転導電アセンブリの回転端に連結される。
【0013】
好ましくは、前記第一ケースと第二ケースが回転するとき、回転軸が位置している平面は回転面であり、前記当接部は回転面に対して傾斜している。
【0014】
好ましくは、前記サブユニットモジュールは提示部品と電源を更に含み、前記提示部品は第一ケースおよび/または第二ケースに配置さ、前記電源は第一ケースに連結される。
【発明の効果】
【0015】
従来の技術と比較してみると、本発明のサブユニットモジュールは対向するように配置された第一ケースと第二ケースを含み、前記第一ケースと第二ケースは相対的回転することができる。前記2つのケースには当接部がそれぞれ形成され、前記当接部は当該当接部に隣接している他のロボットモジュールを機械的連結させるとともに電気的接続させることに用いられ、前記サブユニットモジュールは制御回路を更に含み、前記制御回路は他のロボットモジュールと通信するために用いられる。前記サブユニットモジュールは他のロボットモジュールの制御信号を受信することによりサブユニットモジュールの第一ケースと第二ケースが相対的回転することおよび/またはサブユニットモジュールが外力を受けることによる第一ケースと第二ケース同士の相対的回転を制御する。サブユニットモジュールは、構造が簡単で、2つのケース同士の相対的回転を制御することにより他のユニットモジュールの位置を制御でき、位置を調節する構造が簡単であり、かつ容易に実施される。
【0016】
本発明のサブユニットモジュールは多段軸受アセンブリを更に含み、前記第一ケースと第二ケースはいずれも多段軸受アセンブリに連結され、前記第一ケースと第二ケースは多段軸受アセンブリにより回転可能に連結されるので、摩擦力が小さく、かつ第一ケースと第二ケースを回転可能に連結させる。
【0017】
本発明の多段軸受アセンブリは、多段軸受内部リング、多段軸受外部リングおよび中央リングアセンブリを含み、前記中央リングアセンブリは多段軸受内部リングと多段軸受外部リングに対して回転することができ、前記中央リングアセンブリは駆動アセンブリに連結され、前記第一ケースは多段軸受外部リングに連結され、前記第二ケースは中央リングアセンブリに連結され、前記駆動アセンブリは中央リングアセンブリを駆動することにより第二ケースが回転するように駆動する。多段軸受アセンブリは、構造が簡単であり、摩擦力が小さく、サブユニットモジュールの寿命を増加させ、モーターのパワーを低減する。
【0018】
本発明のサブユニットモジュールは回転導電アセンブリを更に含み、回転導電アセンブリは対向するように設けられた固定端と回転端を含み、前記回転端は固定端に対して回転することができる。前記回転導電アセンブリは第一ケースから離れている多段軸受アセンブリの一側に配置され、前記固定端は多段軸受アセンブリにより第一ケースに連結され、前記回転端は第二ケースに連結される。第一ケースと第二ケースが相対的回転するとき、回転により導線が巻き取られて断線することはない。
【0019】
本発明の第一ケースと第二ケースが回転するとき、回転軸が位置している平面は回転面であり、前記当接部は回転面に対して傾斜している。したがって、サブユニットモジュールが回転するとき、サブユニットモジュールに連結されるユニットモジュールを二方向に移動させる。
【図面の簡単な説明】
【0020】
図1】本発明のモジュラリゼーションロボットの各モジュールを示す斜視構造図である。
図2】本発明のモジュラリゼーションロボットのサブユニットモジュールを示す平面構造図である。
図3】本発明のモジュラリゼーションロボットのサブユニットモジュールを示す分解構造図である。
図4】本発明のモジュラリゼーションロボットの多段軸受アセンブリを示す分解構造図である。
図5】本発明のモジュラリゼーションロボットの中央リングアセンブリを示す分解構造図である。
図6】本発明のモジュラリゼーションロボットの多段軸受アセンブリと連結リングを示す分解構造図である。
図7】本発明のモジュラリゼーションロボットの駆動アセンブリを示す斜視構造図である。
図8】本発明のモジュラリゼーションロボットの第一ケースを示す分解構造図である。
図9】本発明のモジュラリゼーションロボットのサブユニットモジュールを示す分解構造図である。
図10】本発明のモジュラリゼーションロボットの連結部品を示す斜視構造図である。
図11】本発明のモジュラリゼーションロボットの連結部品を示す分解構造図である。
図12】本発明のモジュラリゼーションロボットの位置決めケースを示す斜視構造図である。
図13】本発明のモジュラリゼーションロボットの位置決めケースを他の角度で観察することを示す斜視構造図である。
図14】本発明のモジュラリゼーションロボットの弾性導電アセンブリを示す分解構造図である。
図15】本発明のモジュラリゼーションロボットの保護ケースを示す斜視構造図である。
図16】本発明のモジュラリゼーションロボットの角度測定装置を示す分解構造図である。
図17】本発明のモジュラリゼーションロボットの回転軸を示す斜視構造図である。
図18A】本発明のモジュラリゼーションロボットのセンサーを示す斜視構造図である。
図18B】本発明のモジュラリゼーションロボットのセンサーの測定原理を示す図である。
図19】本発明のモジュラリゼーションロボットの回転軸と回転導電アセンブリが結合されることを示す斜視構造図である。
図20】本発明のモジュラリゼーションロボットの回転導電アセンブリを示す分解構造図である。
図21】本発明のモジュラリゼーションロボットの導電環状部の内部構造を示す図である。
図22】本発明のモジュラリゼーションロボットのブラシワイヤアセンブリを示す斜視構造図である。
図23】本発明のモジュラリゼーションロボットのブラシワイヤを示す斜視構造図である。
図24】本発明のモジュラリゼーションロボットのスリップリング本体を示す斜視構造図である。
図25】本発明のモジュラリゼーションロボットの提示モジュールの回路モジュールを示す構造図である。
【発明を実施するための形態】
【0021】
本発明の目的、技術手段および発明の効果をより明確にするため、以下、図面と実施例により本発明をより詳細に説明する。注意されたいことは、下記の具体的な実施例は、本発明を説明するものであるが、本発明を限定するものでない。
【0022】
図1を参照すると、本発明においてモジュラリゼーションロボット(図示せず)を提供する。モジュラリゼーションロボットは標準部品でありかつ互いに独立する複数個のモジュールで構成され、各モジュールは駆動部、動力部等を含む。異なる複数個のロボットモジュールを一体に組み立て、1個の制御システムで制御することにより本発明の前記モジュラリゼーションロボットを構成する。モジュラリゼーションロボットは、同一のロボットモジュールで構成されることができ、異なる多種のロボットモジュールで構成されることもできる。本発明の実施例において、モジュラリゼーションロボットは2種のロボットモジュールを含み、2種のロボットモジュールはモジュラリゼーションロボットのユニットモジュール(以下、ユニットモジュールと略称)1とホイール2をそれぞれ構成する。ユニットモジュール1とホイール2はいずれも当接部14を含み、ユニットモジュール1とホイール2は当接部14により着脱可能に連結される。ユニットモジュール1とホイール2を連結させるとき、当接部14同士の機械的連結、電気的接続および信号の伝送を同時に実現することができる。好ましくは、ユニットモジュール1は、ホイール2の回転を制御するための制御信号を送ることができる。また、モジュラリゼーションロボットは、他のモジュールを更に含むことができ、本発明の2種のモジュールにのみ限定されるものでなく、本発明の保護する技術手段を採用するものであればいずれも本発明の特許請求の範囲に含まれることは勿論である。さらに、本発明は制御端末を更に含み、制御端末はユニットモジュール1および/またはホイール2に無線で接続されることによりユニットモジュール1および/またはホイール2を制御することができる。制御端末はモジュラリゼーションロボットに信号を送信することができる。制御端末、ユニットモジュール1およびホイール2はモジュラリゼーションロボットの制御システムを構成する。なお、制御端末をロボットモジュールの一部としてもよい。
【0023】
ホイール2内にはモーターが設けられ、モーターとホイール2の当接部14は電気的接続される。ホイール2の当接部14とユニットモジュール1の当接部14の構造は同一である。下記では当接部14の構造を詳細に説明し、ここでは再び説明しない。
【0024】
ユニットモジュール1はモジュラリゼーションロボットを構成するメインユニットモジュール(以下、メインユニットモジュールと略称)30とモジュラリゼーションロボットを構成するサブユニットモジュール(以下、サブユニットモジュールと略称)10を含み、メインユニットモジュール30とサブユニットモジュール10はいずれも、1個または複数個の当接部14を含む。メインユニットモジュール30とサブユニットモジュール10同士の当接部14が着脱可能に連結されるとき、対応する2つの当接部14は同時に電気的接続を実現する。メインユニットモジュール30、サブユニットモジュール10およびホイール2は着脱可能に連結され、複数個のホイール2、サブユニットモジュール10およびメインユニットモジュール30を異なる方式に構成させることにより異なる機能を有するモジュラリゼーションロボットを構成することができる。制御端末はサブユニットモジュール10に信号を送信することができる。制御端末がサブユニットモジュールに信号を送信するとき、制御端末はまずメインユニットモジュール30に信号を送信し、メインユニットモジュール30がその信号をサブユニットモジュール10に再び送信するか、或いは制御端末はサブユニットモジュール10に信号を直接に送信する。
【0025】
メインユニットモジュール30は通信メインモジュール(図示せず)、電源(図示せず)および当接部14を含み、電源は当接部14、通信メインモジュールに電気的接続され、メインユニットモジュール30は当接部14によりサブユニットモジュール10および/またはホイール2に連結される。メインユニットモジュール30は充電ポートとインジケータランプを更に含み、充電ポートとインジケータランプはいずれも電源に電気的接続される。充電ポートにより電源を充電させ、インジケータランプによりいろいろな状況を表示することができる。例えば、電源を充電させるときインジケータランプは緑色になり、電源の電力がすぐになくなるときインジケータランプは赤色になり、メインユニットモジュール30がインターネットに接続されるときインジケータランプは点滅すること等である。インジケータランプは1個でもあってもよく、複数個であってもよい。本発明の複数個は「少なくとも2個である」ことを意味する。
【0026】
図2図3を一緒に参照すると、サブユニットモジュール10の対向するように配置された2個のサブモジュールにおいて、2個のサブモジュールは相対的回転することができ、各サブモジュールには少なくとも1個または2個の当接部14が設けられている。ここで2個のサブモジュールの回転軸が位置している平面を回転面に定義すると、サブユニットモジュール10の当接部14は回転面に対して傾斜している。2個のサブモジュールはいろいろな形状に形成でき、2個のサブモジュールの形状は一致してもよく、一致しなくてもよい。例えば1つの形状は円台形であり、他の1つの形状は半球形であることができる。異なるサブユニットモジュール10同士が当接部14により連結された後、サブユニットモジュール10の2個のサブモジュールが回転するとき、サブユニットモジュール10がそのサブユニットモジュールに連結される他のサブユニットモジュール10に干渉を与えない構造であればよい。サブユニットモジュール10の対向するように配置された2個のサブモジュールが相対的回転すると、サブユニットモジュール10に連結される他のロボットモジュールを回転させることにより空間の位置を変換させることができる。サブユニットモジュール10の構造をより詳細に説明するため、以下、サブユニットモジュール10の形状が球形であることを例として説明する。球形は本発明の好適な実施例であり、本発明を限定されるためのものではない。
【0027】
サブユニットモジュール10は対向するように配置された第一ケース11と第二ケース12を含み、第一ケース11と第二ケース12は回転可能に連結される。サブユニットモジュール10は、提示部品13、多段軸受アセンブリ15、駆動アセンブリ16、連結リング17、装着フレーム18、回転導電アセンブリ19および角度測定装置101を更に含む。第一ケース11と第二ケース12が回転可能に連結されることにより収納空間が形成され、多段軸受アセンブリ15、駆動アセンブリ16、連結リング17、装着フレーム18、回転導電アセンブリ19および角度測定装置101はいずれも収納空間内に配置される。当接部14は少なくとも2個であり、第一ケース11と第二ケース12には少なくとも1個の当接部14がそれぞれ配置されている。好ましくは、第一ケース11と第二ケース12には少なくとも2個の当接部14がそれぞれ配置される。多段軸受アセンブリ15は収納空間内に配置され、かつ第一ケース11と第二ケース12が回転可能に連結される接触面に位置し、駆動アセンブリ16は多段軸受アセンブリ15に連結され、第一ケース11は多段軸受アセンブリ15に連結され、装着フレーム18は多段軸受アセンブリ15に連結され、かつ第二ケース12から離れている多段軸受アセンブリ15の一側に位置し、装着フレーム18は第一ケース11に連結される。連結リング17は多段軸受アセンブリ15に連結され、第二ケース12は連結リング17に連結され、角度測定装置101と回転導電アセンブリ19はいずれも多段軸受アセンブリ15に連結され、かつ第一ケース11から離れている多段軸受アセンブリ15の一側に配置され、角度測定装置101と回転導電アセンブリ19はいずれも駆動アセンブリ16に電気的接続され、角度測定装置101は回転導電アセンブリ19を貫通し、角度測定装置101は第一ケース11から離れている回転導電アセンブリ19の一端に連結され、回転導電アセンブリ19は第二ケース12に連結される。提示部品13は第一ケース11の第二ケース12と接触する辺縁に設けられるか、或いは提示部品13は第二ケース12の第一ケース11と接触する辺縁に設けられることができる。また、提示部品13を第一ケースおよび/または第二ケースの他の位置に設けることもできる。さらに、サブユニットモジュール10の数が複数個である場合、サブユニットモジュール10の第一ケース11と第二ケース12を1つずつ相対的に回転させるか、或いはサブユニットモジュール10の第一ケース11と第二ケース12を同時に相対的回転させることができる。また、サブユニットモジュール10は電源を含むことができる。電源は収納空間内に配置され、電源とメイン回路基板161は電気的接続される。
【0028】
図4図5を一緒に参照すると、多段軸受アセンブリ15は、多段軸受内部リング151、多段軸受外部リング153および中央リングアセンブリ155を含み、中央リングアセンブリ155は多段軸受内部リング151に被装され、中央リングアセンブリ155は多段軸受内部リング151と多段軸受外部リング153との間に挟まれ、中央リングアセンブリ155は多段軸受内部リング151と多段軸受外部リング153に対して回転することができる。好ましくは、多段軸受内部リング151は多段軸受外部リング153に連結され、中央リングアセンブリ155は多段軸受外部リング153と多段軸受内部リング151に対して回転することができる。多段軸受内部リング151は、駆動アセンブリ16、回転導電アセンブリ19および角度測定装置101に連結され、多段軸受内部リング151は装着フレーム18と当接部14を順番に通過して多段軸受外部リング153に連結され、多段軸受外部リング153は第一ケース11にも連結される。駆動アセンブリ16は中央リングアセンブリ155に噛み合わせることにより中央リングアセンブリ155が回転するように駆動する。中央リングアセンブリ155は連結リング17に連結され、連結リング17は第二ケース12に連結され、連結リング17は当接部14により第一ケース11から離れている回転導電アセンブリ19の一端に連結される。また、サブユニットモジュール10は外力を受けることができ、外力により第一ケース11と第二ケース12同士は相対的回転し、その場合、第二ケース12の駆動により中央リングアセンブリ155は多段軸受内部リング151と多段軸受外部リング153に対して回転することが理解できる。多段軸受アセンブリ15の材料はポリホルムアルデヒド(polyformaldehyde、POM)であることが好ましい。その材料は、耐熱性、曲げ強度、耐疲労性および耐摩耗性がよく、自己潤滑性を有する。
【0029】
多段軸受内部リング151は略円環形に形成され、多段軸受内部リング151の外側には突出部1511が形成され、第一ケース11から離れている前記多段軸受内部リング151の一端には多段軸受内部リング151の中心から離れる方向に延伸する突出延伸部1513が形成され、第一ケース11に近い多段軸受内部リング151の一端にはモーター装着部1515が配置されている。突出部1511の幅Dは1~3mmであり、好ましくは1.5~2.5mmである。すべての突出部1511が円周方向に均等に配置されている。突出部1511の間の隙間は0.2~1.5mmであり、好ましくは0.3~1mmである。突出部1511が配置されることにより中央リングアセンブリ155と多段軸受内部リング151との間の摩擦力がより低減される。好ましくは、突出延伸部1513は第一ケース11から離れる方向に傾斜することにより、突出延伸部1513と中央リングアセンブリ155をよりよく接触させ、かつ突出延伸部1513により中央リングアセンブリ155が多段軸受内部リング151の軸方向に移動することを防止する。多段軸受内部リング151に所定の隔離板または連結板等を設けることによりサブユニットモジュール10の他の部品を容易に連結させることができる。例えば多段軸受外部リング153と容易に連結させることができる。好ましくは、多段軸受内部リング151の材料はポリホルムアルデヒドであることにより多段軸受内部リング151の寿命を延長させ、かつ中央リングアセンブリ155と多段軸受内部リング151の回転を順調にし、中央リングアセンブリ155と多段軸受内部リング151との間の摩擦力を低減することができる。
【0030】
図5を参照すると、中央リングアセンブリ155は回転リング1551と複数個の軸受1555を含み、軸受1555は前記多段軸受内部リング151の突出延伸部1513および多段軸受外部リング153と転がり接触する。回転リング1551は複数個の軸受1555を一体に連結させ、軸受1555は回転リング1551に対して回転することができ、同時に、回転リング1551は多段軸受内部リング151に被装される。また、軸受1555の外部リングは前記多段軸受内部リング151の突出延伸部1513と多段軸受外部リング153のうち少なくとも1つと転がり接触する。
【0031】
回転リング1551は円環形であることが好ましい。回転リング1551の側面には複数個の凹型溝1553が形成され、凹型溝1553の数は軸受1555の数に対応し、軸受1555は凹型溝1553内に取り付けられる。凹型溝1553が回転リング1551の両端面を貫通することにより、軸受1555は多段軸受内部リング151の突出延伸部1513および多段軸受外部リング153と接触することができる。好ましくは、回転リング1551の側面を傾斜にすることにより回転リング1551の側面に取り付けられた軸受1555を傾斜にする。それにより軸受1555の外部リングと多段軸受内部リング151の突出延伸部1513をよく接触させ、かつ連結リング17と中央リングアセンブリ155の回転リング1551をよく連結させる。第二ケース12から離れている回転リング1551の端面において、回転リング1551の中心に近づいている辺縁部には回転ギア1557が環状に形成されている。回転ギア1557は駆動アセンブリ16に噛み合わせる。好ましくは、回転リング1551の材料はポリホルムアルデヒドである。
【0032】
本発明は軸受1555の種類を限定しない。好ましくは、軸受1555は回転リング1551の側面に均等に配置される。軸受1555の外部リングの直径は3~12mmであり、好ましくは4~8mmである。
【0033】
多段軸受外部リング153は略円環形に形成され、多段軸受外部リング153には軸方向に環状収納溝1531が形成され、その環状収納溝1531は他の部品を取り付けるための位置になる。例えばその環状収納溝1531により装着フレーム18と多段軸受外部リング153を容易に連結させることができる。多段軸受外部リング153の軸方向にはモーター保護部1535が更に配置される。多段軸受外部リング153と多段軸受内部リング151を連結させるとき、モーター保護部1535はモーター装着部1515の位置に対応する。多段軸受外部リング153の側壁には少なくとも2個の係合開口1533が更に形成され、係合開口1533は第一ケース11を係合させることに用いられる。好ましくは、係合開口1533は多段軸受外部リング153の側面に均等に配置される。好ましくは、多段軸受外部リング153の材料はポリホルムアルデヒドである。
【0034】
図6を参照すると、連結リング17は第一ケース11から離れている多段軸受アセンブリ15の一側に配置され、連結リング17は中央リングアセンブリ155に連結される。連結リング17は略円環形に形成され、連結リング17の側壁には複数個の係合開口が形成されている。連結リング17の係合開口と多段軸受外部リング153の係合開口1533は一致する。好ましくは、連結リング17上の係合開口は連結リング17の側壁上に均等に配置される。他の実施例において連結リング17を省略することができる。連結リング17が省略されるとき、第二ケース12は中央リングアセンブリ155の回転リング1551に直接に連結される。
【0035】
図7を参照すると、駆動アセンブリ16は、メイン回路基板161、モーター163およびベベルギア1631を含む。メイン回路基板161とモーター163はいずれも回転リング1551に連結され、モーター163は第一ケース11に近づいているメイン回路基板161の一側に位置する。すなわちモーター163は回転リング1551のモーター装着部1515に配置され、多段軸受外部リング153のモーター保護部1535はモーター163の回転軸を保護する。モーター163はメイン回路基板161にも電気的接続され、ベベルギア1631はモーター163の回転軸に連結され、ベベルギア1631は中央リングアセンブリ155の回転リング1551上の回転ギア1557に噛み合わせる。モーター163が回転することによりベベルギア1631が回転するように駆動され、ベベルギア1631により回転リング1551が回転するように駆動される。回転リング1551上の軸受1555と多段軸受内部リング151の突出延伸部1513は転がり接触し、回転リング1551上の軸受1555と多段軸受外部リング153は転がり接触する。回転リング1551は回転リング1551に連結される連結リング17、第二ケース12等が回転するように駆動する。なお、使用者が外力により第一ケース11と第二ケース12を相対的に回転させるとき、中央リングアセンブリ155はモーター163の回転軸が回転するように駆動することが理解できる。
【0036】
メイン回路基板161にはサブユニットモジュール10の機能に必要な部品が集積されている。例えば、メイン回路基板161は信号受信モジュールを含むことにより他のサブユニットモジュール10またはメインユニットモジュール30の通信メインモジュールが送信する信号を受信する。メイン回路基板161は制御回路、例えば中央処理装置を更に含むことにより他のモジュールまたは部品の作動を制御する。メイン回路基板161の制御回路は他のロボットモジュールの制御信号を受信することによりサブユニットモジュール10の第一ケース11と第二ケース12の相対的回転を制御することができる。制御回路は当接部14により制御信号を受信するか、或いは制御回路により無線制御信号を受信することによりモーター163が多段軸受アセンブリ15の回転を駆動することを制御する。他の部品がメイン回路基板161に電気的接続されるとき、その他の部品は制御回路に電気的接続される。
【0037】
図8図9を一緒に参照すると、装着フレーム18は第二ケース12から離れているモーター163の一側に配置され、装着フレーム18は多段軸受内部リング151に連結される。装着フレーム18の材料はプラスチックであることが好ましい。
【0038】
第一ケース11は略半球形に形成され、その上には当接孔115が形成されている。当接孔115の孔壁は傾斜に形成され、サブユニットモジュール10の中心に近づいている当接孔115の一端からサブユニットモジュール10の中心から離れる当接孔115の一端に向かって当接孔115の直径が漸次に増加することが好ましい。より好ましくは、当接孔115の孔壁は円弧型の傾斜面に形成される。第一ケース11と多段軸受外部リング153が連結される個所にはウエッジ凸部113が形成され、ウエッジ凸部113の数と位置は多段軸受外部リング153の係合開口1533の数と位置に対応する。第一ケース11と多段軸受外部リング153が連結されるとき、ウエッジ凸部113が係合開口1533に係合されることにより第一ケース11を係合開口1533に係合連結させる。第一ケース11が係合開口1533に係合連結されると、ウエッジ凸部113と係合開口1533はいずれもサブユニットモジュール10の内部に位置するので、サブユニットモジュール10が容易に分解されることを防止し、サブユニットモジュール10の内部の構造を保護するとともに密閉させることができる。注意されたいことは、ウエッジ凸部113と係合開口1533の位置を交換しても係合の効果に影響を与えない。第一ケース11と第二ケース12が接触する接触面には位置譲与領域111が形成され、位置譲与領域111は提示部品13を取り付けることに用いられる。それにより提示部品13は他の部品に干渉されない。提示部品13を第一ケース11の他の位置に配置してもよいことが理解でき、当接部14に近づいている個所に配置することが好ましい。提示部品13を第一ケース11の当接部14上に配置してもよい。サブユニットモジュール10を当接部14により他のサブユニットモジュール10、メインユニットモジュール30またはホイール2に連結させる必要がある場合、当接部14に近づいている提示部品または当接部14上の提示部品13は発光する。提示部品13はライトストリップであることが好ましく、1個または複数個のインジケータランプ、例えばLEDランプであってもよい。従って、提示部品13は発光することができる。
【0039】
第二ケース12の構造と第一ケース11の構造は一致している。第二ケース12にも当接孔115が配置され、第一ケース11と連結リング17が連結される個所にはウエッジ凸部113が配置され、第二ケース12と第一ケース11が接触する接触面には位置譲与領域111が形成されているので、提示部品13を取り付けることができる。本発明はそれを再び説明しない。提示部品13を第二ケース12の他の位置に配置してもよいことが理解でき、好ましは、当接部14に近づいている個所に配置する。提示部品13を第二ケース12の当接部14に配置してもよい。サブユニットモジュール10を当接部14により他のサブユニットモジュール10、メインユニットモジュール30またはホイール2に連結させる必要がある場合、当接部14に近づいている提示部品または当接部14上の提示部品13は発光する。
【0040】
当接部14は隣接している2つのロボットモジュールを機械的連結させることと電気的接続させることに用いられる。1つの当接部14は2個の当接部品141と1個の連結部品142を含む。ここで第一ケース11上の当接部14の構造と連結位置を説明する。当接部品141は第一ケース11上に配置され、連結部品142は第一ケース11に間接的に連結される。具体的に、2つの当接部品141は1つの当接孔115の辺縁部に配置され、1つの連結部品142は1つの当接孔115から露出する。連結部品142の辺縁部は装着フレーム18、多段軸受外部リング153にそれぞれ連結される。提示部品13は当接部品および/または連結部品142上に配置してもよいことが理解できる。好ましくは、第一ケース11には4個の当接部14、すなわち8個の当接部品141と4個の連結部品142が設けられる。4個の当接部14は第一ケース11に均等に配置される。
【0041】
当接部品141の厚さは、当接孔115の孔壁に連結される端部から当接孔115の孔壁から離れる方向に向かって薄くなる。好ましくは、サブユニットモジュール10の中心に向く当接部品141の一側には凹型点1411が形成される。具体的に、当接孔115の孔壁から離れる当接部品141の端部において、サブユニットモジュール10の中心に向かうことにより厚さが薄くなる当接部品141の一側には凹型点1411が形成されている。凹型点1411は連結部品142と係合することに用いられる。
【0042】
図10図11を一緒に参照すると、連結部品142は、内部ケース143、位置決めケース144および弾性導電アセンブリ145を含む。内部ケース143の辺縁部は装着フレーム18、多段軸受外部リング153にそれぞれ連結され、位置決めケース144は内部ケース143に連結され、弾性導電アセンブリ145は位置決めケース144と内部ケース143との間に挟まれる。弾性導電アセンブリ145は内部ケース143に連結され、弾性導電アセンブリ145の一部は位置決めケース144を貫通し、前記弾性導電アセンブリ145は当接孔115から露出する。サブユニットモジュール10と他のサブユニットモジュール10が連結されるとき、1つのサブユニットモジュール10の当接部品141は他の1つのサブユニットモジュール10の連結部品142の位置決めケース144に係合されて機械的連結を達成し、1つのサブユニットモジュール10の弾性導電アセンブリ145が他の1つのサブユニットモジュール10の弾性導電アセンブリ145に接触することにより電気的接続を実現する。
【0043】
内部ケース143は略円形に形成されている。当接孔115から露出している内部ケース143の端面はサブユニットモジュール10の中心に向く方向に窪んでいるので、当接部14同士の係合を容易にする。内部ケース143には係合溝1431が形成されているので、内部ケース143を位置決めケース144に係合連結させる。係合溝1431は少なくとも2個である。好ましくは係合溝1431を3個または4個形成することにより位置決めケース144と内部ケース143の係合をより安定にする。係合溝1431の位置が非対称的であることが好ましい。これにより、位置決めケース144を内部ケース143に連結させるとき、位置決めケース144は所定の位置からしか内部ケース143に連結できず、ポカヨケ(Fool-proofing)の効果を奏する。また、内部ケース143上に他の孔または溝等の構造を更に形成することにより弾性導電アセンブリ145を内部ケース143に取り付け固定してもよいことが理解できる。
【0044】
図12図13を一緒に参照すると、内部ケース143に向く位置決めケース144の一端には係合爪部1441が形成され、係合爪部1441の位置と数は係合溝1431の位置と数に対応する。位置決めケース144には位置決めケース144を軸方向に貫通する貫通孔1442が形成され、貫通孔1442の側壁には位置決め溝1448が形成され、位置決め溝1448は内部ケース143に近づいている端面と連通する。位置決めケース144の側面には円弧型位置制限部1443と切欠口1444が形成され、前記円弧型位置制限部1443と前記切欠口1444は連通している。1つのサブユニットモジュール10の当接部品141が他の1つのサブユニットモジュール10の連結部品142に係合されるとき、当接部品141は前記切欠口1444から前記円弧型位置制限部1443に挿入され、当接部品141の位置は円弧型位置制限部1443により制限される。
【0045】
貫通孔1442は弾性導電アセンブリ145を通過させることに用いられ、位置決め溝1448は弾性導電アセンブリ145と協働することに用いられる。
【0046】
位置決め溝1448が弾性導電アセンブリ145と協働することにより弾性導電アセンブリ145が貫通孔1442から過度に突出することを防止する。位置決め溝1448は複数個であることが好ましい。複数個の位置決め溝1448は非対称的に形成されることが好ましい。これにより弾性導電アセンブリ145が位置決め溝1448と協働するとき、ポカヨケの効果を奏する。好ましくは、位置決め溝1448は対称的に設けられてもよいが、すべての位置決め溝1448は1個の対称軸しか有しない。そのため、弾性導電アセンブリ145を2つの方向からしか位置決め溝1448と協働できない。
【0047】
円弧型位置制限部1443は位置制限溝1445と止動部1446を含み、止動部1446は位置制限溝1445と切欠口1444との間に形成され、内部ケース143から離れている位置制限溝1445の側壁には凸点1447が形成されている。好ましくは、切欠口1444の位置から位置制限溝1445に向かう方向において止動部1446の厚さは漸次に厚くなる。従って、切欠口1444から当接部品141を位置制限溝1445に送入するとき、当接部品141を位置制限溝1445に容易に送入させ、かつ当接部品141の端部が位置制限溝1445に完全に送入された後、止動部1446の厚さが比較的厚いことにより当接部品141が位置制限溝1445から容易に離脱できない。凸点1447の位置は当接部品141上の凹型点1411の位置に対応するので、当接部品141を位置制限溝1445内に係合させるとき、凸点1447は凹型点1411内に係合される。また、凸点1447の位置と凹型点1411の位置は交換できることが理解できる。つまり、凸点1447が形成される位置に凸点1447を形成せず、凹型点1411を形成し、凹型点1411が形成される位置に凹型点1411を形成せず、凸点1447を形成することができる。
【0048】
図14を参照すると、弾性導電アセンブリ145は、保護ケース1451、当接回路基板1453および弾性部品1455を含む。保護ケース1451は位置決め溝1448に止められ、保護ケース1451が位置決めケース144の貫通孔1442を通過し、その一部を露出させる。弾性部品1455は保護ケース1451と内部ケース143との間に配置され、当接回路基板1453は内部ケース143に連結される。当接回路基板1453には弾性プローブ1454と挿入ポート1456が更に設けられ、挿入ポート1456はメイン回路基板161に電気的接続される。保護ケース1451が圧力を受けると、弾性部品1455が圧縮されることにより、保護ケース1451は内部ケース143側に移動し、弾性プローブ1454は保護ケース1451を通過して露出される。
【0049】
当接回路基板1453は保護ケース1451に向く内部ケース143の一側に配置される。挿入ポート1456は保護ケース1451から離れている回路基板の一側に形成され、挿入ポート1456は内部ケース143を貫通する。弾性プローブ1454は保護ケース1451に近づいている回路基板の一側に配置される。好ましくは、弾性プローブ1454は3個である。また、好ましくは、弾性プローブ1454の底部には3個の弾性プローブ1454を一体に固定させる固定部品(図示せず)が設けられている。ことにより、弾性プローブ1454と当接回路基板1453との接続効果がより向上させる。他の実施例において、挿入ポート1456を設けず、当接回路基板1453をメイン回路基板161に直接に電気的接続させることができる。他の実施例において、当接回路基板1453を設けず、弾性プローブ1454をメイン回路基板161に直接に電気的接続させることもできる。
【0050】
弾性部品1455はスプリングであり、弾性部品1455は固定部品上に結合されることが好ましい。弾性部品1455の一端は保護ケース1451と接触し、他端は当接回路基板1453または内部ケース143と接触する。
【0051】
図15を参照すると、保護ケース1451は略「ボトルキャップ形状」に形成され、保護ケース1451の底部には小型孔1452が形成され、保護ケース1451の頂部に近づいている側面には保護ケース1451の中心から離れている位置制限辺縁部1457が形成されている。小型孔1452の位置と数は弾性プローブ1454の位置と数に対応し、保護ケース1451が圧力を受けると、弾性プローブ1454は小型孔1452から露出される。本実施例において、小型孔1452の数は3個である。位置制限辺縁部1457の位置と数は位置制限溝1445の位置と数に対応し、弾性導電アセンブリ145が内部ケース143と位置決めケース144との間に挟まれるとき、保護ケース1451の位置制限辺縁部1457は位置決めケース144の位置制限溝1445内においてスライドする。保護ケース1451が圧力を受けると、保護ケース1451が内部ケース143側に移動することにより弾性プローブ1454は小型孔1452から露出し、弾性プローブ1454は圧縮され、弾性プローブ1454の長さは短くなる。
【0052】
当接部14により連結する場合、例えばメインユニットモジュール30とサブユニットモジュール10を連結する場合、サブユニットモジュール10の当接部品141はメインユニットモジュール30の切欠口1444に挿入され、メインユニットモジュール30の当接部品141はサブユニットモジュール10の切欠口1444に挿入され、力によりメインユニットモジュール30および/またはサブユニットモジュール10を回転させると、当接部品141は切欠口1444から円弧型位置制限部1443の位置制限溝1445に滑り込み、当接部品141が止動部1446に止動され、当接部品141の凹型点1411は位置制限溝1445の側壁上の凸点1447に係合されることにより、メインユニットモジュール30とサブユニットモジュール10は機械的に係合連結される。また、メインユニットモジュール30とサブユニットモジュール10が連結されるとき、メインユニットモジュール30とサブユニットモジュール10の連結部品142の弾性プローブ1454はいずれも圧縮され、メインユニットモジュール30の弾性プローブ1454とサブユニットモジュール10の弾性プローブ1454は接触することにより、メインユニットモジュール30とサブユニットモジュール10との電気的接続および/または信号伝送を実現する。また、サブユニットモジュール10と他のモジュラリゼーションロボットのモジュールを連結させるときも、その構造により電気的接続および/または信号伝送を実現することが理解できる。例えば2個のサブユニットモジュール10の間は上記と同じ構成により機械的連結、電気的接続および/または信号伝送を実現する。
【0053】
図16を参照すると、角度測定装置101は第二ケース12が第一ケース11に対して回転することを直接に検出する。具体的に、角度測定装置101は回転軸104とセンサー103を含み、センサー103は多段軸受内部リング151により第一ケース11に連結される。回転軸104は対向する第一端1041と第二端1043を含み、回転軸104の第一端1041はセンサー103に連結され、回転軸104の第二端1043は第二ケース12に連結される。第二ケース12が第一ケース11に対して回転するとき回転軸104が回転するように駆動し、センサー103は第二ケース12の回転を検出する。また、角度測定装置101は第二ケース12が第一ケース11に対して回転することを間接的に検出することが理解できる。具体的に、角度測定装置101はエンコーダーまたはコードディスクであり、角度測定装置101がモーター163の回転軸に配置されることによりモーター163の回転を検出し、それを第一ケース11と第二ケース12との間の相対的回転角度に換算することができる。また、角度測定装置101は前記構造にのみ限定されるものでなく、第二ケース12が第一ケース11に対して回転する角度を検出できる構造であればよいことが理解できる。
【0054】
図17を参照すると、回転軸104の第一端1041の横断面の形状は略「D字型」であることが好ましい。その場合、回転軸104とセンサー103を連結させるため回転軸104をセンサー103に挿入すると、ポカヨケの効果を奏することができ、回転軸104を取り外した後、回転軸104を再び取り付けるとき同一の角度から取り付ける必要がある。回転軸104の第二端1043は針形状に形成されることが好ましい。その場合、回転軸104と第二ケース12を連結させても、ポカヨケの効果を奏することができ、回転軸104を取り外した後、回転軸104を再び取り付けるときも同一の角度から取り付ける必要がある。したがって、第二ケース12とセンサー103が適当な同じ角度を維持するようにし、サブユニットモジュール10を取り外した後、再び組み立てるとき、そのサブユニットモジュール10を再び調節する必要がない。また、回転軸104の第一端1041と第二端1043の形状は、本発明の実施例の形状にのみ限定されるものでなく、他のポカヨケ構造に形成することもでき、ポカヨケの効果を奏することができる構造であればよい。サブユニットモジュール10の他の部位をポカヨケの効果を奏することができる構造にする必要があるが、本発明ではその構造を限定せず、ポカヨケの効果を奏することができる構造であればよい。ポカヨケ構造は本発明の技術分野の技術者が容易に想到できる構造であるので、本発明では例をあげて更に説明しない。
【0055】
図18Aを参照すると、センサー103は、角度測定回路基板1031、第一ポテンシオメーター1032および第二ポテンシオメーター1033を含む。第一ポテンシオメーター1032と第二ポテンシオメーター1033は電気的並列され、2つのポテンシオメーターのデッドバンド(deadband)領域は互いに覆わない。角度測定回路基板1031は第一ポテンシオメーター1032と第二ポテンシオメーター1033との間に配置され、第一ポテンシオメーター1032と第二ポテンシオメーター1033はいずれも角度測定回路基板1031に接続され、かつ第一ポテンシオメーター1032と第二ポテンシオメーター1033はいずれも角度測定回路基板1031に電気的接続される。
【0056】
図18Bを参照すると、第一ポテンシオメーター1032は第一抵抗器1034と第一スライドレオスタット1035を含み、第二ポテンシオメーター1033は第二抵抗器1036と第二スライドレオスタット1037を含む。
【0057】
第一スライドレオスタット1035の端部は第一抵抗器1034上においてスライドし、第二スライドレオスタット1037の端部は第二抵抗器1036上においてスライドし、第一スライドレオスタット1035と第二スライドレオスタット1037は絶縁材料により固定接続される。第一スライドレオスタット1035と第二スライドレオスタット1037は同一の回転軸を共用する。すなわち第一スライドレオスタット1035と第二スライドレオスタット1037はいずれも回転軸104の第一端1041に連結され、かつ回転軸104を中心として回転する。第一抵抗器1034のデッドバンド領域の一部は第二抵抗器1036の非デッドバンド領域に覆われ、第二抵抗器1036のデッドバンド領域の一部は第一抵抗器103411の非デッドバンド領域に覆われる。
【0058】
角度測定回路基板1031には第一ポテンシオメーター1032と第二ポテンシオメーター1033の入出力ポートが集積されている。入出力ポートは、抵抗器の接続電圧Vccのポート、接地ポートおよびスライドレオスタットの出力ポートを含む。他の実施例において、角度測定回路基板1031を設けず、第一ポテンシオメーター1032と第二ポテンシオメーター1033をメイン回路基板161に直接に電気的接続させ、メイン回路基板161に角度測定回路基板1031の機能モジュールを集積させることができる。
【0059】
測定をより正確にするため、本発明の実施例においてポテンシオメーターのデッドバンド領域が2つの領域を含むようにする。1つは、単一ポテンシオメーターが直接に測定することができない領域、すなわち抵抗器の両端の間に位置する領域である。例えば図18B中のマイナーアーク(Minor arc)AODである。もう1つは、単一ポテンシオメーターの端部に近づいておりかつ測定の精度が高くない領域、例えば図18B中のマイナーアークAOBとマイナーアークCODである。測定の精度が高くない領域の2個の臨界端部BとCはスライドレオスタットの出力の最小電圧と最大電圧に対応する。図18Bの第一ポテンシオメーター103210のデッドバンド領域をマイナーアークBOCの領域に定義する。
【0060】
本発明において、ダブルポテンシオメーターに基づくデッドバンド領域のない角度測定装置101により360度の角度で測定する原理は次のとおりである。
2個のスライドレオスタットが共用する回転軸の中心をOと表記し、電圧Vccに接続される第一抵抗器1034の一端をDと表記し、接地する第一抵抗器1034の一端をAと表記し、接地する第二抵抗器1036の一端をGと表記する。第一ポテンシオメーター1032が出力する最小電圧と最大電圧はそれぞれVminとVmaxであり、Vmin~Vmaxは第一ポテンシオメーター1032で第一スライドレオスタット1035の回転角度を測定するとき測定の精度が高い出力電圧の範囲である。第一スライドレオスタット1035の直流電圧出力がVminであるとき、第一スライドレオスタット1035は第一抵抗器1034上のB点に位置し、第二スライドレオスタット1037は第二抵抗器1036上のF点に位置する。第一スライドレオスタット1035の直流電圧出力がVmaxであるとき、第一スライドレオスタット1035は第一抵抗器1034上のC点に位置し、第二スライドレオスタット1037は第二抵抗器1036上のE点に位置する。
【0061】
∠AOB=φ0であり、C点に対応する第一スライドレオスタット1035の直流電圧出力がVmaxであるとき、
φ0=Vmin/k (2)
ただし、kは第一抵抗器103411の角度分圧係数である。
【0062】
半直線OBFが角度測定のゼロ初期線であると規定するとき、すなわち第一スライドレオスタット1035と第二スライドレオスタット1037がOBFと重畳するとき、そのときに測定した角度φがOであると規定する。第一スライドレオスタット1035により測定された電圧値Vが下記式(3)を満たすとき、
Vmin≦V≦Vmax (3)
すなわち第一スライドレオスタット1035がメージャーアーク(major arc)BOC上にスライドするとき、第一抵抗器1034の抵抗分圧原理により測定された角度φは下記式(4)のとおりである。
第一スライドレオスタット1035により測定された電圧値Vが前記式(3)を満たさないとき、すなわち第一スライドレオスタット1035がメージャーアークBOC上をスライドしないとき、第二スライドレオスタット1037は第二抵抗器1036のマイナーアークEOF上においてスライドする。測定された第二スライドレオスタット1037の直流出力電圧はVであり、第二抵抗器1036の抵抗分圧原理により測定された角度φは下記式(5)のとおりである。
ただし、kは第一抵抗器103621の角度分圧係数である。
【0063】
前記第二スライドレオスタット1037がE点において出力する電圧がVEOGにより下記式を獲得することができる。
第一ポテンシオメーター1032が出力する最小電圧と最大電圧により第一ポテンシオメーター1032のデッドバンド領域はマイナーアークBOC領域になり、第二ポテンシオメーター1033の非デッドバンド領域がマイナーアークBOC領域を覆うように設定する。
【0064】
前記デッドバンド領域のない角度測定装置101に基づいて、本発明によるデッドバンド領域のない角度測定方法は具体的に下記とおりである。
(1)測定により∠AOBと∠EOGを獲得する。
(2)第一スライドレオスタット1035の出力電圧Vを獲得した後、その出力電圧Vが式(3)を満たすかどうかを判断する。満たすとき、式(4)により角度φを確定し、満たしていないとき、第二スライドレオスタット1037の出力電圧Vを獲得した後、式(5)により角度φを確定する。
【0065】
角度測定装置101を使用するとき、角度測定装置101は第二ケース12が第一ケース11に対して回転することを直接または間接的に検出し、それにより角度測定装置101は検出信号を生成するとともにその検出信号をメイン回路基板161の制御回路に送信する。制御回路は前記検出信号により第一ケースと第二ケースの相対的回転を制御する。例えば、回転の進行、回転の停止、回転過程中の回転速度等を制御する。
【0066】
制御をするとき、制御端末は制御信号を制御回路に送信し、制御回路は制御信号により第二ケース12と第一ケース11が回転すべき相対角度を確定し、第一ケース11と第二ケース12の相対的回転を制御する。制御回路が検出信号を受信すると、制御回路は検出信号により第一ケース11と第二ケース12の相対的に所定の角度に回転したことを判断すると、第一ケース11に対する第二ケース12の回転を停止させるように制御する。
【0067】
他の制御方法において、第一ケース11と第二ケース12が外力により回転するとき、角度測定装置101は回転の角度を検出し、それにより角度測定装置101は検出信号を制御回路に送信する。制御回路は前記検出信号により第一ケース11と第二ケース12の相対的回転する角度を判断し、かつ前記検出信号を制御端末に送信し、前記制御端末は検出信号により1個または複数個の動作フレームを生成する。前記制御端末は1個または複数個の動作フレームにより事前設定動作を生成し、事前設定動作として記憶する。制御端末は各サブユニットモジュール10の第一ケース11と第二ケース12の相対的な回転角度により各サブユニットモジュールの空間位置を確定することができる。制御端末は事前設定動作により制御回路に事前設定動作信号を送信し、制御回路は事前設定動作信号により第二ケース12と第一ケース11の回転すべき相対角度を確定し、制御回路は第一ケース11と第二ケース12の相対的回転を制御する。制御回路が検出信号を受信すると、制御回路は検出信号により第一ケース11と第二ケース12が相対的に所定の角度まで回転したことを判断すると、第一ケース11に対する第二ケース12の回転を停止させるように制御する。
【0068】
サブユニットモジュール10同士は当接部14により連結されるか、或いはサブユニットモジュール10は他のモジュラリゼーションロボットのモジュールと連結される。サブユニットモジュール10と他のモジュラリゼーションロボットのモジュールがフェースアイデンティフィケーションをすることにより当接部14が第一ケース11上に位置するか或いは第二ケース12上に位置するかを確定し、サブユニットモジュール10と他のモジュラリゼーションロボットのモジュールが連結されている当接部14の位置を確定することができる。サブユニットモジュール10はフェースアイデンティフィケーション情報を制御端末に送信し、制御端末はフェースアイデンティフィケーション情報によりサブユニットモジュール10の到達すべき目標位置を確定し、各サブユニットモジュール10の第一ケース11と第二ケース12の回転すべき角度を確定する。
【0069】
図19図20を一緒に参照すると、回転導電アセンブリ19は対向するように設けられる固定端と回転端を含み、回転端は固定端に対して回転することができる。固定端は多段軸受内部リング151により第一ケース11に連結され、回転端は第二ケース12に連結される。回転軸104の第二端1043は回転導電アセンブリ19を通過して前記回転端に連結される。具体的に、回転導電アセンブリ19は、導電環状部191、導電環状ベース193および連結フレーム195を含み、導電環状ベース193は導電環状部191上に被装され、かつ導電環状部191を第一ケース11上に固定させ、第一ケース11から離れている前記導電環状部191の一端は連結フレーム195により第二ケース12に連結される。導電環状部191には軸方向に導電環状部191の両端を貫通する中空孔1911が形成されていることにより、回転軸104の第二端1043はその中空孔1911を通過することができる。導電環状ベース193は固定端に位置し、前記連結フレーム195は回転端に位置する。
【0070】
導電環状ベース193は略円筒状に形成され、その両端は底面のない貫通状態になっている。多段軸受内部リング151に近づいている導電環状ベース193の一端には固定足部(図示せず)が形成されていることにより、導電環状ベース193を固定する。導電環状部191と導電環状ベース193との間の摩擦力を増加させるため、導電環状ベース193内に筋部等を形成することができる。
【0071】
図21を参照すると、導電環状部191は、導電環状部外部ケース(図示せず)、スリップリング本体1913およびブラシワイヤアセンブリ1912を含み、導電環状部外部ケースはスリップリング本体1913上に同軸に被装され、ブラシワイヤアセンブリ1912は導電環状部外部ケースとスリップリング本体1913との間に位置する。第一ケース11から離れているスリップリング本体1913の一端は連結フレーム195により第二ケース12に連結され、第一ケース11に近づいているスリップリング本体1913の一端は導電環状ベース193により第一ケース11に連結される。
【0072】
図22を参照すると、ブラシワイヤアセンブリ1912は導電環状部回路基板1915とブラシワイヤ1916を含む。ブラシワイヤ1916の一端は前記導電環状部回路基板1915に連結され、ブラシワイヤ1916は前記導電環状部回路基板1915に電気的接続され、ブラシワイヤ1916の他端は前記スリップリング本体1913と接触し、スリップリング本体1913が回転するときブラシワイヤ1916はスリップリング本体1913と連続的に接触するとともにスリップリング本体1913に電気的接続される。回転時に、ブラシワイヤアセンブリ1912はスリップリング本体1913の軸線の周りを回転し、ブラシワイヤ1916を介してスリップリング本体1913と接触すればよい。これは構造が簡単であるという利点を有する。また、スリップリング本体の線路が変化するとき、導電環状部回路基板1915のみを変化させることにより線路を変化させることができる。すなわちスリップリング本体全体を変化させる必要がないので、コストを節約することができる。また、ブラシワイヤアセンブリ1912が導電環状部外部ケースに連結され、かつスリップリング本体1913が回転可能であってもよく、スリップリング本体1913が導電環状部外部ケースに連結され、かつブラシワイヤアセンブリ1912が回転可能であってもよいことが理解できる。好ましくは、ブラシワイヤアセンブリ1912は導電環状部外部ケースに連結され、スリップリング本体1913はブラシワイヤアセンブリ1912と導電環状部外部ケースに対して回転することができ、スリップリング本体1913は連結端にも連結される。
【0073】
図23を参照すると、ブラシワイヤ1916は、ブラシワイヤ本体1917、ブラシワイヤ本体1917の両端に位置するブラシワイヤ摺動端1919およびブラシワイヤ固定端1918を含む。ブラシワイヤ摺動端1919はスリップリング本体1913と接触するブラシワイヤ1916の一端であり、ブラシワイヤ固定端1918は導電環状部回路基板1915に固定されるブラシワイヤ1916の一端である。ブラシワイヤ本体1917とブラシワイヤ摺動端1919との間には鈍角が形成されることによりブラシワイヤ摺動端1919の回転を確保することができる。ブラシワイヤ本体1917とブラシワイヤ固定端1918との間には直角が形成されることにより、ブラシワイヤ1916を導電環状部回路基板1915上に容易に溶接させることができる。好ましくは、ブラシワイヤ1916間は平行に配置される。
【0074】
導電環状部回路基板1915が位置している平面とスリップリング本体1913の軸線は平行に配置され、スリップリング本体が回転するとき、導電環状部回路基板1915とスリップリング本体1913との間の距離がいかなる状態でも等しくなるようにしてブラシワイヤ1916の長さを一定に確保する。導電環状部回路基板1915はメイン回路基板161にも電気的接続される。
【0075】
図24を参照すると、スリップリング本体1913は円筒状に形成され、スリップリング本体1913の側面には環状凹部192が形成され、多段軸受内部リング151から離れているスリップリング本体1913の端面にはスリップリング接線柱体194が形成され、スリップリング接線柱体194は環状凹部192に電気的接続される。
【0076】
環状凹部192は導電でき、環状凹部192はブラシワイヤ1916と接触し、スリップリング本体1913が回転するとき、ブラシワイヤ摺動端1919はスリップリング本体1913の軸線に対して回転する。ブラシワイヤ1916はスリップリング本体1913の環状凹部192と接触することにより自由に回転し、導線を使用することで巻き取りや断線が容易に発生することはない。ブラシワイヤ1916と環状凹部192が接触することにより導電回路を形成することもできる。好ましくは、各環状凹部192は少なくとも2本のブラシワイヤ1916に対応する。それによりいかなる場合でもブラシワイヤ1916がスリップリング本体1913と接触することを確保し、回路の導電状態を確保することができる。環状凹部192の数を限定されず、必要に応じて環状凹部192の数を設定することができる。
【0077】
スリップリング接線柱体194の数と環状凹部192の数は一致している。他の実施例において、スリップリング接線柱体194は設けなくてもよく、スリップリング接線柱体194の代わりに導電が可能な導線を直接使用してもよい。
【0078】
図3を再び参照すると、第二ケース12上に設けられた当接部14の構造は前述した当接部14の構造と同じであり、同様に、当接部品141と連結部品142を含むので、ここでは、第二ケース12上に設けられる当接部14の構造を再び説明せず、当接部14の当接部品141と連結部品142の連結位置のみを説明する。
【0079】
当接部品141は第二ケース12上に形成される当接孔115の辺縁部に設けられ、連結部品142は前記当接孔115から露出し、連結部品142の辺縁部は連結フレーム195に連結され、連結部品142の辺縁部は連結リング17により第二ケース12と中央リングアセンブリ155の回転リング1551にそれぞれ連結される。連結部品142の当接回路基板の挿入ポート1456は回転導電アセンブリ19のスリップリング接線柱体194に電気的接続され、かつ導電環状部回路基板1915によりメイン回路基板161に電気的接続される。第二ケース12が回転するとき、当接部品141の電気的接続に用いられる導線は回転することにより巻かれることがなく、回転の回数が多いことにより断線されることもない。2つのサブユニットモジュール10を連結させるとき、1つのサブユニットモジュール10の当接部品141を他の1つのサブユニットモジュール10の連結部品142に係合連結させることにより2つのサブユニットモジュール10の連結部品142間の電気的接続を実現する。好ましくは、第二ケース12には4個の当接部14、すなわち8個の当接部品141と4個の連結部品142が設けられる。4個の当接部14は第二ケース12に均等に配置される。
【0080】
図25を参照することにより、本実施例では前記提示部品13をより詳細に説明する。提示部品13はメイン回路基板161に電気的接続される。メイン回路基板161が異なる状況になっているとき、提示部品13が所定の提示をするように制御する。提示部品13がインジケータランプであるとき、メイン回路基板161が異なる状況になることにより提示部品13が発光するように制御する。
【0081】
メイン回路基板161は制御回路1611、オンライン検出モジュール1613およびフェースアイデンティフィケーションモジュール1615を含む。提示部品13、オンライン検出モジュール1613およびフェースアイデンティフィケーションモジュール1615はいずれも制御回路1611に電気的接続される。提示部品13はいろいろな発光モードを有し、前記制御回路1611は下記の3つのモードにより提示部品13が発光するように制御する。第一モードにおいて、制御回路1611と外部の部品が電気的接続されるとき、例えばメイン回路基板161に電気的接続される当接部によりサブユニットモジュール10と他のサブユニットモジュール10、メインユニットモジュール30またはホイール2が連結されるとき、サブユニットモジュール10は導電状態になるか、或いはサブユニットモジュール10はロボットモジュールが送信するデータ信号を受信し、制御回路1611は提示部品13が提示を送信するように制御する。第二モードにおいて、制御回路1611はオンライン検出モジュール1613によりサブユニットモジュール10のオンライン状態を検出し、制御回路1611は提示部品13が提示を送信するように制御する。第三モードにおいて、制御回路1611はフェースアイデンティフィケーションモジュール1615により他のサブユニットモジュール10、メインユニットモジュール30またはホイール2に連結されるサブユニットモジュール10がフェースアイデンティフィケーションをするかを検出し、制御回路1611は提示部品13が提示を送信するように制御する。提示部品13が提示を出力するとき、いろいろな色の光線を出射するか或いは発光の時間(例えば0.5~6秒)が異なるか或いは点滅の周波数が異なることにより提示を出力することができる。提示部品13は複数個であり、複数個の提示部品が協力することにより発光することができる。例えば、複数個の提示部品が協力することにより点滅をすることができる。提示部品13を他の方式に制御することもできる。
【0082】
本発明のモジュラリゼーションロボットを使用するとき、ホイール2とメインユニットモジュール30を一体に連結させるか、或いはサブユニットモジュール10によりホイール2とメインユニットモジュール30を一体に連結させるか、或いはメインユニットモジュール30とサブユニットモジュール10を一体に連結させ、かつその上に他の実行構造を設けることができる。ホイール2、メインユニットモジュール30およびサブユニットモジュール10の間は当接部14により連結される。
【0083】
従来の技術と比較してみると、本発明のサブユニットモジュールは対向するように配置された第一ケースと第二ケースを含み、前記第一ケースと第二ケースは相対的回転することができる。前記2つのケースには当接部がそれぞれ形成され、前記当接部は当該当接部に隣接している他のロボットモジュールを機械的連結させるとともに電気的接続させることに用いられ、前記サブユニットモジュールは制御回路を更に含み、前記制御回路は他のロボットモジュールと通信するために用いられる。前記サブユニットモジュールは他のロボットモジュールの制御信号を受信することによりサブユニットモジュールの第一ケースと第二ケースが相対的回転することおよび/またはサブユニットモジュールが外力を受けることによる第一ケースと第二ケース同士の相対的回転を制御する。サブユニットモジュールは、構造が簡単で、2つのケース同士の相対的回転を制御することにより他のユニットモジュールの位置を制御でき、位置を調節する構造が簡単であり、かつ容易に実施される。
【0084】
本発明のサブユニットモジュールは多段軸受アセンブリを更に含み、前記第一ケースと第二ケースはいずれも多段軸受アセンブリに連結され、前記第一ケースと第二ケースは多段軸受アセンブリにより回転可能に連結されるので、摩擦力が小さく、かつ第一ケースと第二ケースを回転可能に連結させる。
【0085】
本発明の多段軸受アセンブリは、多段軸受内部リング、多段軸受外部リングおよび中央リングアセンブリを含み、前記中央リングアセンブリは多段軸受内部リングと多段軸受外部リングに対して回転することができ、前記中央リングアセンブリは駆動アセンブリに連結され、前記第一ケースは多段軸受外部リングに連結され、前記第二ケースは中央リングアセンブリに連結され、前記駆動アセンブリは中央リングアセンブリを駆動することにより第二ケースが回転するように駆動する。多段軸受アセンブリは、構造が簡単であり、摩擦力が小さく、サブユニットモジュールの寿命を増加させ、モーターのパワーを低減する。
【0086】
本発明のサブユニットモジュールは回転導電アセンブリを更に含み、回転導電アセンブリは対向するように設けられた固定端と回転端を含み、前記回転端は固定端に対して回転することができる。前記回転導電アセンブリは第一ケースから離れている多段軸受アセンブリの一側に配置され、前記固定端は多段軸受アセンブリにより第一ケースに連結され、前記回転端は第二ケースに連結される。第一ケースと第二ケースが相対的回転するとき、回転により導線が巻き取られて断線することはない。
【0087】
本発明の第一ケースと第二ケースが回転するとき、回転軸が位置している平面は回転面であり、前記当接部は回転面に対して傾斜している。したがって、サブユニットモジュールが回転するとき、サブユニットモジュールに連結されるユニットモジュールを二方向に移動させる。
【0088】
以上、本発明の好適な実施例を説明してきたが、前記実施例は本発明の例示に過ぎないものであり、本発明は前記実施例に限定されるものでない。本発明の要旨を逸脱しない範囲内において、設計の変更、取り換えおよび改良等をすることができ、いずれも本発明の保護範囲に含まれることは勿論である。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
図18A
図18B
図19
図20
図21
図22
図23
図24
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