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  • 特開-魚釣用スピニングリール 図1
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022123280
(43)【公開日】2022-08-24
(54)【発明の名称】魚釣用スピニングリール
(51)【国際特許分類】
   A01K 89/01 20060101AFI20220817BHJP
【FI】
A01K89/01 C
【審査請求】未請求
【請求項の数】4
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021020494
(22)【出願日】2021-02-12
(71)【出願人】
【識別番号】000002495
【氏名又は名称】グローブライド株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100097559
【弁理士】
【氏名又は名称】水野 浩司
(74)【代理人】
【識別番号】100123674
【弁理士】
【氏名又は名称】松下 亮
(72)【発明者】
【氏名】堤 わたる
(72)【発明者】
【氏名】弘田 悠将
(72)【発明者】
【氏名】對馬 大輔
【テーマコード(参考)】
2B108
【Fターム(参考)】
2B108BC00
2B108BC19
(57)【要約】
【課題】ラインスライダを可及的に軽量化して良好な回転バランスが得られると共に魚釣り操作性の向上が図れる魚釣用スピニングリールを提供する。
【解決手段】スプールに釣糸を案内する釣糸案内部10を有する魚釣用スピニングリールにおいて、釣糸案内部10は、ベール8によってピックアップされる釣糸をスプールに案内するラインローラ12と、ベール8から釣糸をラインローラ12に案内するラインスライダ14と、を備えている。ラインスライダ14は、ベール8が一体的に結合又は形成される装着部14aと、アームレバー取着用のネジ部材15を装着しその頭部15aの少なくとも一部を収容する第1の凹部14A、及び、ラインローラ12の端部側を収容しその縁部外周を微小隙間Gを以てカバーする第2の凹部14Bに区分けする壁部14fと、を備え、壁部14fとラインスライダ14は一つの部材で形成されている。
【選択図】 図5
【特許請求の範囲】
【請求項1】
リール本体に回転可能に支持されたハンドルの回転操作で回転するロータと、前記ハンドルの回転操作で前後動するスプールと、前記ロータに設けられた一対のアーム部に回動可能に支持されたアームレバーの一方に配設され、前記スプールに釣糸を案内する釣糸案内部と、を有する魚釣用スピニングリールにおいて、
前記釣糸案内部は、前記一対のアーム部に取り付けられるベールによってピックアップされる釣糸を前記スプールに案内するラインローラと、前記ベールから釣糸をラインローラに案内するラインスライダと、を備え、
前記ラインスライダは、前記ベールが一体的に結合又は形成される装着部と、アームレバー取着用のネジ部材を装着しその頭部の少なくとも一部を収容する第1の凹部、及び、前記ラインローラの端部側を収容しその縁部外周を微小隙間を以てカバーする第2の凹部に区分けする壁部と、を備え、
前記壁部とラインスライダは一つの部材で形成されている、
ことを特徴とする魚釣用スピニングリール。
【請求項2】
前記第1の凹部と第2の凹部は、連通形成されていることを特徴とする請求項1に記載の魚釣用スピニングリール。
【請求項3】
前記装着部は、中空状に形成されており、前記第1の凹部と中空状の装着部は、板状部で区画され、前記板状部に前記壁部が一体化されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の魚釣用スピニングリール。
【請求項4】
前記装着部は、中空状に形成されており、前記第1の凹部及び第2の凹部に連通されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の魚釣用スピニングリール。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、魚釣用スピニングリールに関し、詳細には、ロータのアームレバーに配設される釣糸案内部に特徴を備えた魚釣用スピニングリールに関する。
【背景技術】
【0002】
一般的に、魚釣用スピニングリールは、ハンドルの巻き取り回転操作によって、連動回転するロータ及び前後動するスプールを備えた構造となっており、前記ロータには、スプールの周りを回転する一対のアーム部が取り付けられている。これら一対のアーム部の先端には、アームレバー(ベール支持部材)が釣糸巻き取り位置と釣糸放出位置に回動(反転)可能に支持されており、一方のアームレバーには、釣糸案内部が装着されている。
【0003】
上記した釣糸案内部として、例えば、特許文献1及び2に開示された構成が知られている。これらの特許文献に開示されている釣糸案内部は、板材又はパイプ材でベールとラインスライダを一体形成し、ラインスライダの開口端に、ネジ部材を取着する支持部材を圧入するように構成されている。この場合、特許文献1の釣糸案内部は、ネジ部材をラインスライダ側から挿入し、特許文献2の釣糸案内部は、ネジ部材をアームレバー側から挿入するよう構成されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特許第3510465号
【特許文献2】特許第3510466号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上記した特許文献1,2に開示されている釣糸案内部は、ラインスライダの開口端に別体の支持部材を圧入して取着する構成のため、その分、重量化してしまい、良好なロータ回転バランスが得られず、魚釣り操作性に劣るという問題がある。また、特許文献2に開示された釣糸案内部は、アームレバー側からネジ部材を挿入する構成であるため、釣糸が絡み易く、魚釣り操作性に劣るという問題がある。
【0006】
本発明は、上記した問題に着目してなされたものであり、ラインスライダを可及的に軽量化して良好な回転バランスが得られると共に魚釣り操作性の向上が図れる魚釣用スピニングリールを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記した目的を達成するために、本発明は、リール本体に回転可能に支持されたハンドルの回転操作で回転するロータと、前記ハンドルの回転操作で前後動するスプールと、前記ロータに設けられた一対のアーム部に回動可能に支持されたアームレバーの一方に配設され、前記スプールに釣糸を案内する釣糸案内部と、を有する魚釣用スピニングリールにおいて、前記釣糸案内部は、前記一対のアーム部に取り付けられるベールによってピックアップされる釣糸を前記スプールに案内するラインローラと、前記ベールから釣糸をラインローラに案内するラインスライダと、を備え、前記ラインスライダは、前記ベールが一体的に結合又は形成される装着部と、アームレバー取着用のネジ部材を装着しその頭部の少なくとも一部を収容する第1の凹部、及び、前記ラインローラの端部側を収容しその縁部外周を微小隙間を以てカバーする第2の凹部に区分けする壁部と、を備え、前記壁部とラインスライダは一つの部材で形成されていることを特徴とする。
【0008】
上記した構成の魚釣用スピニングリールでは、釣糸案内部のラインスライダは、第1の凹部と第2の凹部を区分けする壁部と一つの部材で形成しているため、ラインスライダを可及的に軽量化することができ、魚釣り操作性の向上が図れるようになる。また、釣糸案内部のアームレバー取着用のネジ部材は、ラインローラを収容する第2の凹部とは反対側の第1の凹部内に、頭部の少なくとも一部を収容する構成であるため、糸絡みを効果的に抑制することができ、魚釣り操作性の向上が図れる。
【発明の効果】
【0009】
本発明に係る魚釣用スピニングリールによれば、ラインスライダを可及的に軽量化して良好な回転バランスが得られると共に魚釣り操作性の向上が図れるようになる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1】本発明に係る魚釣用スピニングリールの一実施形態を示す側面図。
図2図1に示す構成において、釣糸案内部を拡大して示す図。
図3図2に示す釣糸案内部を構成するラインスライダを示す図であり、(a)はネジ部材が挿入される側から見た斜視図、(b)はアームレバー側から見た斜視図。
図4】(a)はラインスライダの平面図、(b)は図(a)の(b)-(b)線に沿った断面図。
図5図2に示した釣糸案内部の主要部の構成を示す断面図。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、本発明に係る魚釣用スピニングリールの実施形態について説明する。
図1及び図2は、本発明に係る魚釣用スピニングリールの一実施形態を示す図であり、図1は全体構成を示す側面図、図2図1に示す魚釣用スピニングリールの釣糸案内部を拡大して示す図である。
【0012】
魚釣用スピニングリール1のリール本体2には、釣竿に装着される脚部2Aが形成されている。前記リール本体内には、ハンドル軸が軸受を介して回転可能に支持されており、ハンドル軸の端部には、巻き取り操作されるハンドル3が装着されている。また、前記ハンドル軸には、公知の駆動力伝達機構が連結されており、ハンドル3の回転操作に伴ってロータ5を回転駆動すると共に、公知のオシレーティング機構を介して、スプール4を前後動させるようになっている。
【0013】
前記ロータ5には、一対のアーム部(片方のみ図示)6が略180°間隔で、軸方向に延出して対向するように形成されており、前記スプール4は、一対のアーム部間に位置して前後に往復駆動される。各アーム部6の先端には、アームレバー7A,7Bが、釣糸巻き取り位置と釣糸放出位置との間で回動可能に支持されている。また、それぞれのアームレバー7A,7Bには、半環状のベール8の基端部が取着されており、ベール8は、前記アームレバー7A,7Bと共に回動可能となっている。そして、一方(図1の反対側)のアームレバー7Bの先端には、図2に示すように、釣糸案内部10が配設されている。
【0014】
前記釣糸案内部10は、公知のように、釣糸をスプール4に案内するラインローラ12と、釣糸をベール8からラインローラ12へ案内するラインスライダ14とを備えており、ラインスライダ14には、ベール8の一方の基端部8aが結合されている。この場合、本実施形態のベール8は、中空形状に形成されており、ラインスライダ14の装着部14aに一体的に結合されているが、ベール8は、中実構造でラインスライダ14の装着部14aに一体的に結合される構成であっても良いし、ラインスライダ14の装着部14aからそのまま延出させてラインスライダ14と共に一体形成される構成であっても良い。
【0015】
図1は、釣糸巻き取り状態を示しており、この状態でハンドル3を回転操作すると、駆動力伝達機構を介してロータ5が回転駆動され、オシレーティング機構を介してスプール4は前後に往復駆動される。これにより、釣糸は、ロータ5と共に回転するアームレバー7Bの釣糸案内部10のラインローラ12を介してスプール4の釣糸巻回胴部4aに均等に巻回される。
【0016】
また、前記ベール8は、図1に示す釣糸巻き取り状態からアームレバー7A,7Bの回動と共に釣糸放出位置に回動(矢印方向の回動)されると、スプール4に巻回されている釣糸は放出状態となる。そして、この釣糸放出状態で釣糸(仕掛け)を放出した後、ベール8を釣糸放出位置から釣糸巻き取り位置に回動すると、釣糸は、ベール8によってピックアップされて前記ラインスライダ14に沿ってラインローラ12に案内され、図1に示す釣糸巻き取り状態となる。なお、ベール8の釣糸放出位置から釣糸巻き取り位置への回動(反転復帰)は、ベール8を手で把持して手動で行なう、或いは、ハンドル3を巻き取り操作した際、公知の自動復帰機構を介して行なうことが可能である。
【0017】
次に、図3から図5を参照して、前記釣糸案内部10の構成について説明する。
上記したように、釣糸案内部10は、ラインローラ12とラインスライダ14とを備えており、ラインローラ12は筒状に形成されて、前記アームレバー7Bとラインスライダ14との間で回転可能に支持されている。本実施形態のラインローラ12は、後述するように、前記ラインスライダ14をアームレバー7Bに対して固定する固定部材(ネジ部材)15に、一対の軸受(転がり式軸受)17,18を介在させることで回転可能に支持されている。
【0018】
前記ラインスライダ14は、軽量で摺動性の良い金属材料、例えば、薄膜のステンレス合金やアルミ合金で一体形成されており、アームレバー7B側で略円形に形成された開口14bと、開口14bの反対側でベール8の基端部と結合される装着部14aとを備えている。前記装着部14aは、ベール8の基端部8aに嵌入、固定される連結パイプ30(図5参照)が差し込まれる大きさの挿入口14cを備えており、この挿入口14cに前記連結パイプ30を差し込んで接着等によって固定することでラインスライダ14とベール8は一体的に結合されている。
【0019】
前記ラインスライダ14には、前記固定部材15の頭部15aの少なくとも一部を収容する凹部(第1の凹部)14Aが形成されている。この第1の凹部14Aは、前記装着部14aからアームレバー側に向けて、軸方向に沿って、両サイドで次第に広がると共に上昇する一対の傾斜部14d間に形成されている。そして、第1の凹部14Aの両サイドの前記一対の傾斜部14dの上端側は、リング状の環状部14eに一体化されてアームレバー側が前記開口14bを形成しており、前記一対の傾斜部14dの下端側は、前記装着部14aと一体化されている。
【0020】
前記環状部14eは、軸方向に一定の長さを有しており、その内周面のベール側には、輪帯状の壁部14fが一体形成されている。この壁部14fは、前記第1の凹部14Aと、環状部14eの内側において、前記ラインローラ12の端部側を収容可能にする凹部(第2の凹部)14Bとを区分けする機能を有している。この壁部14fによって区分けされた第1の凹部14A内には、ラインスライダ14をアームレバー7Bの先端側の内側面に取着するネジ部材15の頭部15aの少なくとも一部が収容される。また、第2の凹部14B内には、ラインローラ12の端部側が収容されると共に、その縁部外周は、前記環状部14eの内周面との間で微小隙間Gを以てカバーされるようになっている。
【0021】
上記した構成では、ネジ部材15がベール側から差し込まれ、その軸部15bの中間部に前記軸受17,18が設置され、軸部15bの端部に形成された雄ネジ部15cがアームレバー7Bの内面7aに設けられた雌ネジ部7bに螺合、固定されるようになっている。このため、第1の凹部14Aと第2の凹部14Bは、壁部14fを境界にして連通形成されており、壁部14fには、ネジ部材15の軸部15bを挿通させるための開口14gが形成されている。
【0022】
また、前記軸部15bに支持される軸受17,18は、軸方向の移動が規制されて位置決め支持されるようになっている。例えば、前記ラインローラ12には、中央部内周に環状突部12aが形成されており、この環状突部12aに対して、軸方向両側から、リング状の規制部材19,20を当て付ける。規制部材19,20の端部には、それぞれフランジ19a,20aが形成されており、この部分に軸受17,18が当て付くことで、軸受17,18の外輪側は軸方向に位置決めされる。また、各軸受17,18の内輪側の軸方向外方には、前記壁部14fとの間、及び、前記アームレバー7Bに形成される雌ネジ部7bとの間に、それぞれスペーサ21,22が介在されて軸方向の位置決めをしており、両軸受の内輪間にも位置決め用のスペーサ23が介在されている。
なお、スペーサ22とアームレバー7Bとの間には、防水、防砂の機能を有する保護部材25を配設しても良い。
【0023】
これにより、前記壁部14fに対して両側にワッシャ27,28を介在してベール側からネジ部材15を差込み、その軸部15bにスペーサ21,軸受17,規制部材19及びラインローラ12を組み込み、その後、スペーサ23,軸受18,規制部材20,スペーサ22,保護部材25を組み込んでネジ部材15をアームレバー7Bに固定することで、釣糸案内部10をアームレバー7Bに取着することができる。
【0024】
上記した釣糸案内部10は、ラインスライダ14に、第1の凹部14Aと第2の凹部14Bに区分けする壁部14fを一体形成した構造であるため、従来のように、アームレバー側の開口端に別体の支持部材を圧入する必要がない。すなわち、壁部14fとラインスライダ14は一つの部材で形成されるため、ラインスライダ部分の軽量化が図れ、良好なロータ回転バランスが得られ魚釣り操作性の向上が図れるようになる。また、釣糸案内部10のアームレバー7Bに対する取着方法は、ベール8側からネジ部材15を挿入すると共に、ラインスライダ14の第1の凹部14Aによって、ネジ部材15の頭部15aの少なくとも一部を第1の凹部14Aに収容する構成であるため、アームレバー側にネジ部材が露出することなく表面を面一状にすることができ、釣糸を絡み難くすることができる。また、頭部15aを、両傾斜部14dの内側となるようにすることで、ラインスライダ14の内側においても釣糸を絡まないようにしている。
【0025】
すなわち、上記したラインスライダ14によれば、ベール8及びアームレバー7Bと一体化する機能、壁部14fを形成することで区分けされる第1の凹部14Aと第2の凹部14Bによってネジ部材15の頭部とラインローラ12の端部側とを収容する機能、更に、ベール8によってピックアップされた釣糸をラインローラ12に案内する機能を備えた構成において、可及的に軽量化を図ることができる。
【0026】
また、第1の凹部14Aと第2の凹部14Bは、開口14gを有する壁部14fによって連通形成されており、その部分にネジ部材15を挿通して、ネジ部材の軸部15bに軸受17,18を支持する構造であり、ラインローラ12の端部側を第2の凹部14Bに収容することから、釣糸案内部10をコンパクトにして可及的に軽量化することが可能となる、魚釣り操作性を一段と向上することができる。
【0027】
なお、本実施形態のラインスライダ14の装着部14aは、ベールの基端部と結合される部分が中空状に形成されることで、より軽量化が図られており、更に、第1の凹部14Aと中空状の装着部14aは、板状部14hで区画され、板状部14hのアームレバー側に前記壁部14fが一体化されている。すなわち、第1の凹部14Aは、湾曲状に形成された底面(板状部14h)によって装着部14aと区画されていることから、第1の凹部14A側から海水、異物等が装着部14a内に入り込むことはない。また、ベール8が中空状に形成されていても、そのベール内に海水、異物等が入り込むこともない。
【0028】
前記中空状に形成された装着部14aは、第1の凹部14A及び第2の凹部14Bに連通された構成(底面が無い構成)であっても良く、これによりラインスライダを更に軽量化することも可能となる。
【0029】
上記したラインスライダ14は、例えば、板材又はパイプ材等の母材を、プレス成型及び切削加工等の複数の工程を経て一体成形したり、樹脂材や金属材を、金型を用いて一体成形することが可能であり、その材料や製造法については、特に限定されることはなく、ラインスライダ14とベール8は一体形成する構成であっても良い。
【0030】
また、ラインスライダ14とベールの結合構造についても特に限定されることはない。例えば、図5に示すように、中央フランジ31が形成された連結パイプ30を、ラインスライダ14の装着部14aとベール8の基端部8aに圧入し、両部材を中央フランジ31に当て付けて装着部14aと基端部8aを連結パイプ30に接着等によって固定し、中央フランジ31を研磨処理することで、両部材を段差なく面一状に結合することも可能である。
【0031】
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は、上記した構成に限定されることはなく、種々変形することが可能である。
本発明は、釣糸案内部10を構成するラインスライダ14の部分に特徴を有しており、これ以外の構成については、上記した実施形態の構成に限定されることはなく、種々変形することが可能である。例えば、ラインローラ12の外周面形状、材質等は任意であり、ラインローラ12を支持する軸受17,18についても、合成樹脂等によって一体形成された筒状のカラー部材等、適宜変形することが可能である。
【0032】
また、ラインスライダ14の壁部14fは、ラインスライダと同一の部材で一体形成され、第1の凹部14Aと第2の凹部14Bを区分けするものであれば良く、その区分けする壁部14fに、軸受を支持する突部が形成された構成であっても良い。更に、ラインスライダ14の外観形状についても適宜、変形することが可能である。
【符号の説明】
【0033】
1 魚釣用スピニングリール
2 リール本体
3 ハンドル
4 スプール
5 ロータ
7A,7B アームレバー
10 釣糸案内部
12 ラインローラ
14 ラインスライダ
14A 第1の凹部
14B 第2の凹部
14f 壁部
15 ネジ部材
図1
図2
図3
図4
図5