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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022123853
(43)【公開日】2022-08-24
(54)【発明の名称】船舶用推進ユニット
(51)【国際特許分類】
   B63H 21/20 20060101AFI20220817BHJP
   B63H 23/16 20060101ALI20220817BHJP
   B63H 23/26 20060101ALI20220817BHJP
   B63H 21/32 20060101ALI20220817BHJP
【FI】
B63H21/20
B63H23/16
B63H23/26
B63H21/32 B
【審査請求】未請求
【請求項の数】16
【出願形態】OL
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2022017148
(22)【出願日】2022-02-07
(31)【優先権主張番号】21156729.2
(32)【優先日】2021-02-12
(33)【優先権主張国・地域又は機関】EP
(71)【出願人】
【識別番号】518415071
【氏名又は名称】ボルボ ペンタ コーポレーション
【氏名又は名称原語表記】VOLVO PENTA CORPORATION
(74)【代理人】
【識別番号】100099623
【弁理士】
【氏名又は名称】奥山 尚一
(74)【代理人】
【識別番号】100168642
【弁理士】
【氏名又は名称】関谷 充司
(74)【代理人】
【識別番号】100169018
【弁理士】
【氏名又は名称】網屋 美湖
(74)【代理人】
【識別番号】100217076
【弁理士】
【氏名又は名称】宅間 邦俊
(72)【発明者】
【氏名】ラーシュ・ショーブロム
(72)【発明者】
【氏名】ミカエル・オスベリ
(72)【発明者】
【氏名】マティアス・オストロム
(57)【要約】      (修正有)
【課題】騒音制御の観点、設計の観点、及び/又は設置の観点から有益であるエンジンからの排気を処理する方法を提供する。
【解決手段】船舶用推進ユニット(200)を提供する。推進ユニットは、少なくとも1つの動力供給ユニット(210a,210b)から動力を受けるように適合され、船舶の船体に取り付けられるように適合された静止部(215)と、船舶を運ぶ水に作用することによって受けた動力を推力に変換するように適合された1つ又は複数の推力生成装置(230)を備える可動部(220)と、を備える。そして、推進ユニットは、少なくとも2つの内燃エンジン(210a,210b)から排気ガスを受けるように適合され、可動部(220)は、排気ガスを水中に放出するように適合されることを特徴とする。
【選択図】図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
船舶(1)用推進ユニット(200)であって、
-少なくとも1つの動力供給ユニット(210a,210b)から動力を受けるように適合され、
-前記船舶の船体に取り付けられるように適合された静止部(215)と、前記船舶を運ぶ水に作用することによって前記受けた動力を推力に変換するように適合された1つ又は複数の推力生成装置(230)を備える可動部(220)と、を備え、
-前記推進ユニットは、少なくとも2つの内燃エンジン(210a,210b)から排気ガスを受けるように適合され、前記可動部(220)は、前記排気ガスを水中に放出するように適合されることを特徴とする、推進ユニット。
【請求項2】
前記推進ユニットは、2つのユニット入口(301,302)を備え、前記ユニット入口の各々は、2つのエンジン(210a,210b)の各々から排気ガスを受けるように適合されることを特徴とする、請求項1に記載の推進ユニット。
【請求項3】
前記可動部(220)は、前記排気ガスを水中に放出するための少なくとも1つのユニット出口(311,312)を備え、前記推進ユニットは、前記ユニット入口(301,302)と前記ユニット出口(311,312)との間の距離の少なくとも一部に沿って前記排気ガスを分離した状態で保つように適合されることを特徴とする、請求項2に記載の推進ユニット。
【請求項4】
前記静止部(215)は、2つの静止排気導管(305,306)を備え、前記静止排気導管の各々は、前記ユニット入口(301,302)の各々から前記可動部(220)まで延びることを特徴とする、請求項2-3のいずれか1つに記載の推進ユニット。
【請求項5】
前記静止部(215)は、前記排気ガスを前記可動部(220)に送達するように適合された2つの静止出口(307,308)を備えることを特徴とする、請求項4に記載の推進ユニット。
【請求項6】
前記可動部(220)は、2つの可動入口(313,314)を備え、前記可動入口の各々は、前記静止出口(307,308)の各々から排気ガスを受けるように適合されることを特徴とする、請求項5に記載の推進ユニット。
【請求項7】
前記可動部(220)は、前記船体に対する前記推力の方向を調整するために、回転軸(R)を中心として前記静止部(215)に対して回転可能であり、前記可動部は、前記静止出口(307,308)から排気ガスを受けるように適合された少なくとも1つの可動入口(313,314)を備え、前記可動入口の前記回転軸に対する周方向における拡がりは、前記静止出口の周方向における拡がるよりも大きいことを特徴とする、請求項5-6のいずれか1つに記載の推進ユニット。
【請求項8】
前記可動部(220)は、前記船体に対する前記推力の方向を調整するために、回転軸(R)を中心として前記静止部(215)に対して回転可能であり、前記ユニット入口(301,302)は、前記回転軸に対する周方向における別々の位置に配置され、前記静止出口(307,308)は、前記回転軸に対する半径方向における別々の位置に配置され、前記静止排気導管(305,306)を分離する静止壁(309)は、前記静止排気導管に沿って捻じられていることを特徴とする、請求項4-7のいずれか1つに記載の推進ユニット。
【請求項9】
前記可動部(220)は、前記船体に対する前記推力の方向を調整するために、回転軸(R)を中心として前記静止部(215)に対して回転可能であり、前記静止部は、前記静止排気導管(305,306)を分離する静止壁(309)を備え、前記可動部における前記回転軸から前記静止壁までの距離は、前記静止壁に沿って一定であることを特徴とする、請求項4-8のいずれか1つに記載の推進ユニット。
【請求項10】
前記可動部(220)は、2つの可動排気導管(315,316)を備え、前記可動部は、前記可動排気導管を分離する可動壁(317)を備え、前記可動壁は、前記静止部(215)において、前記回転軸(R)に沿って見た時に前記静止壁(309)と一致することを特徴とする、請求項9に記載の推進ユニット。
【請求項11】
前記推進ユニットは、前記静止部(215)と前記可動部(220)との間の界面にシール(321)を備え、前記シールは、前記静止排気導管(305,306)の一方によって及び前記可動排気導管の一方によって導かれる排気ガスを前記静止排気導管の他方によって及び前記可動排気導管の他方によって導かれる排気ガスから封止するように適合されることを特徴とする、請求項10に記載の推進ユニット。
【請求項12】
前記可動部(220)は、2つの可動排気導管(315,316)を備え、前記可動排気導管の各々は、前記静止排気導管(305,306)の各々から排気ガスを受けるように適合され、前記可動排気導管(315,316)は、前記排気ガスを水内に放出するために、2つのユニット出口(311,312)の各々において終端する、請求項4-11のいずれか1つに記載の推進ユニット。
【請求項13】
前記可動部(220)は、前記船体に対する前記推力の方向を調整するために、回転軸(R)を中心として前記静止部(215)に対して回転可能であり、前記2つのユニット出口(311,312)は、前記可動部の回転軸を実質的に横切って分配されるように配置されることを特徴とする、請求項12に記載の推進ユニット。
【請求項14】
前記可動部は、前記可動排気導管を分離する可動壁(317)を備え、前記ユニット出口は、前記可動壁(317)によって少なくとも部分的に形成され、前記可動壁の少なくとも下部分(3171)は、取外し可能であることを特徴とする、請求項12-13のいずれか1つに記載の推進ユニット。
【請求項15】
請求項1-14のいずれかに記載の推進ユニットと、2つの内燃エンジン(210a,210b)とを備え、前記エンジンの両方が動力を前記推進ユニットに送達するように構成される、推進システム。
【請求項16】
請求項15に記載の推進システムを有する船舶。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、船舶用推進ユニットに関する。また、本発明は、推進ユニットを備える推進システム及び推進システムを備える船舶に関する。
【0002】
本発明は、どのような特定の形式の船舶にも制限されるものではない。代わって、本発明は、どのような形式及びどのような大きさの船舶に用いられてもよく、特に水面船舶に用いることができる。
【背景技術】
【0003】
船舶用推進ユニットとして、船舶の船体に取り付けられるように適合された静止部と1つ又は複数のプロペラを備える可動部とを備えるものが知られている。また、このような推進ユニットが2つの内燃エンジンから動力を受けるように適合され得ることが、特許文献1から知られている。それによる利点は、エンジンの大きさを縮小し、比較的大きな動力要件に対して容易に入手可能なエンジンの使用が可能になることである。
【0004】
それにもかかわらず、騒音制御の観点から並びに設計及び設置の観点から有益である両エンジンからの排気を処理する方法を提供することが望まれる。例えば、船舶、特に比較的大型の船舶、例えば、25-50m級の船舶における推進エンジンのためのスペースは、船舶のレイアウトごとに異なることがある。排気システムの設計として、排気を船尾板又は船体側部を通して排出させる配置、マフラーの配置、及び安全な船体貫通部の配置等が挙げられる。このような比較的大型の船舶、例えば、商用船又はプライベートヨット用の排気システムの設計は、広範囲な規制によって指導される。これらの全てが、排気システムの設計と設置を複雑にする一因となっている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】国際公開第2020/083494号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明の目的は、騒音制御の観点、設計の観点、及び/又は設置の観点から有益であるエンジンからの排気を処理する方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記の目的は、請求項1に記載の方法によって達成される。従って、本発明の目的は、
-少なくとも1つの動力供給ユニットから動力を受けるように適合され、
-船舶の船体に取り付けられるように適合された静止部と、船舶を運ぶ水に作用することによって受けた動力を推力に変換するように適合された1つ又は複数の推力生成装置を備える可動部と、を備え、
-推進ユニットは、少なくとも2つの内燃エンジンから排気ガスを受けるように適合され、可動部は、排気ガスを水中に放出するように適合される、船舶用推進ユニット
によって達成される。
【0008】
本発明の実施形態によれば、エンジンからの排気を、船舶を運ぶ水中に放出することが可能である。これによって、エンジンからの騒音レベルを低減させることができる。また、船上の人に対する排気ガスの臭いを低減させることもできる。加えて、1つ又は複数の推力発生装置が1つ又は複数のプロペラである場合、排気ガスをプロペラ後流によって送り出し、これによって、排気ガスを水面に現れる前に船舶から比較的遠くに排出することが可能である。
【0009】
更に、エンジンが推進ユニットの近くにある場合、排気が船舶内において比較的短い距離しか移動しないので、排気のための比較的短い配管配置が可能になる。その結果、スペース及び設置時間のそれぞれの要件が軽減される。また、エンジン設置の複雑さも軽減される。加えて、排気ガスを導くための別の切欠きを船体に設ける必要がない。何故なら、推進ユニットのための船体切欠きが排気ガスのために用いられるからである。更に、排気システムは、種々のレイアウトのエンジンルームを有する船舶に適合するように設計され得る。これによって、排気システムを設置するプロセスを大幅に簡素化することができる。
【0010】
推進ユニットは、ポッドドライブであってもよい。本明細書において以下に例示されるポッドドライブは、例えば、船尾板を貫通する推進ユニットと対照的に船体の底を貫通する推進ユニットとして理解されたい。しかしながら、いくつかの実施形態では、推進ユニットは、スターンドライブであってもよい。
【0011】
1つ又は複数の推力発生装置は、船舶を運ぶ水と接触するように適合されてもよい。1つ又は複数の推力発生装置によってもたらされる推力は、船舶に推進力をもたらすことができる。可動部は、船体に対する推力の方向を調整するために、回転軸を中心として静止部に対して回転可能であってもよい。これによって、船舶の操舵作用がもたらされることとなる。
【0012】
静止部は、船体の開口において船体に取り付けられ得る。静止部は、船体に柔軟に取り付けられ得る。例えば、静止部と船体との間に1つ又は複数のシールリングが設けられ得る。シールリングは、静止部が貫通する船体の開口の周囲に沿って延ばされ得る。シールリングによって、船体に対する静止部のわずかな動きが可能になる。これによって、シールリングは、静止部の柔軟な取付けをもたらすことができる。また、シールリングは、静止部と船体との間を封止するように配置されるとよい。しかしながら、いくつかの実施形態では、静止部は、例えば、ボルト締め又は接着剤によって船体に固定されてもよい。
【0013】
推進ユニットは、少なくとも1つの動力供給ユニットから動力を受けるように適合されるが、このような動力供給ユニットは、少なくとも2つの内燃エンジンであると言ってもよい。これによって、推進ユニットは、少なくとも2つの動力供給ユニットから動力を受けるように適合される。すなわち、推進ユニットは、少なくとも2つの内燃エンジンから動力を受けるように適合され得る。これによって、推進ユニットは、ポッドドライブ、すなわち、駆動シャフトが船体を通って船体の外側の出力トランスミッションまで延び、その出力トランスミッションから1つ又は複数のプロペラシャフトがそれぞれのプロペラまで延びる、ポッドドライブとすることができる。駆動シャフトは、推進ユニットが設置される船体の局所的な拡張部に対して概して直交しているとよい。もし船体が推進ユニットの設置箇所において局所的に水平であるなら、駆動シャフトは、概して垂直であってもよい。推進ユニットが船舶内に設置される時、1つ又は複数のプロペラシャフトは、概して水平であってもよい。
【0014】
しかしながら、いくつかの実施形態では、推進ユニットは、少なくとも1つの電源ユニットから電力を受けるように適合される。例えば、推進ユニットがポッドドライブである場合、推進ユニットは、1つ又は複数の推力発生装置を駆動するために1つ又は複数の電気モータを備えてもよい。この場合、推進ユニットは、1つ又は複数の電動モータを駆動するために電力を受けるように適合されてもよい。従って、少なくとも1つの電源ユニットは、1つ又は複数の発電機であってもよい。また、少なくとも2つの内燃エンジンは、1つ又は複数の発電機を駆動するように構成されてもよい。
【0015】
いくつかの実施形態では、推進ユニットは、並列ハイブリッド駆動列から動力を受けるように適合される。この場合、電動モータは、両エンジンの一方との間又は両エンジンの各々との間に配置され得る。いくつかの実施形態では、両エンジンの一方又は両方は、船舶内に補助動力を供給するように構成され得る。
【0016】
好ましい実施形態では、推進ユニットは、2つの内燃エンジンからの排気ガスを受けるように適合される。いくつかの実施形態では、排気ガスは、冷却剤を含んでもよい。
【0017】
好ましくは、推進ユニットは、2つのユニット入口を備え、これらのユニット入口の各々は、2つのエンジンの各々から排気ガスを受けるように適合される。従って、両エンジンからの排気ガスを両エンジンから別々に推進ユニットに導くことができる。これによって、排気経路が推進ユニットに達する前の排気経路の混合が排除される。その結果、両エンジンの一方からの排気ガスが両エンジンの他方内に押し込まれるリスクが低減又は排除される。例えば、両エンジンの一方のみが作動している場合、他方のエンジンの排気通路への背圧が生じないこととなり得る。両排気通路が接続された場合、両エンジンの一方からの排気が両エンジンの他方に到達する可能性がある。これによって、故障、例えば排気を受けるエンジンの排気処理システムの故障が生じることがある。2つのエンジンのそれぞれから排気ガスを受けるように適合された2つのユニット入口を備える推進ユニットによって、このような故障のリスクが低減又は排除される。また、排気通路に弁等を設けることなく、このリスクが低減される。その結果、堅牢なエンジンの設置が可能になる。
【0018】
好ましくは、可動部は、排気ガスを水中に放出するための少なくとも1つのユニット出口を備え、推進ユニットは、ユニット入口とユニット出口との間の距離の少なくとも一部に沿って排気ガスを分離した状態で保つように適合される。これによって、排気ガスは、推進ユニットを通る距離の少なくとも一部に沿って分離された状態で保たれる。従って、両エンジンの一方からの排気が両エンジンの他方に到達するリスクが更に低減される。いくつかの実施形態では、単一のユニット出口が設けられる。いくつかの実施形態では、2つのユニット出口、具体的には、各ユニット入口ごとに1つのユニット出口が設けられる。
【0019】
好ましくは、静止部は、2つの静止排気導管を備え、これらの静止排気導管の各々は、ユニット入口の各々から可動部まで延びる。また、静止部は、排気ガスを可動部に送達するように適合された2つの静止出口を備える。これによって、排気ガスは、静止部を通る時に分離された状態で保たれる。その結果、両エンジンの一方からの排気が両エンジンの他方に到達するリスクが更に低減される。
【0020】
いくつかの実施形態では、可動部は、2つの可動入口を備え、これらの可動入口の各々は、静止出口の各々からの排気ガスを受けるように適合される。従って、2つの可動排気導管が可動部内に設けられ得る。これによって、排気ガスは、可動部内に分離した状態で保たれ得る。その結果、両エンジンの一方からの排気が両エンジンの他方に到達するリスクが更に低減される。
【0021】
いくつかの実施形態では、可動部は、静止出口から排気ガスを受けるように適合された少なくとも1つの可動入口を備える。少なくとも1つの可動入口は、可動部の回転軸に対して、半径方向のみならず周方向にも延びる。同様に、静止出口は、回転軸に対して半径方向のみならず周方向にも延びる。好ましくは、少なくとも1つの可動入口の周方向における拡がりは、静止出口の周方向における拡がりよりも大きい。
【0022】
これによって、少なくとも1つの可動入口は、可動部の回転のある角度間隔内において静止出口と完全に重なることができる。従って、可動部への排気ガスの移送が該角度間隔において確実になる。この間隔は、直進走行するための中立位置から互いに逆方向における2つの角距離から成ってもよい。各角距離は、例えば、4-10°以内であり得る。
【0023】
少なくとも1つの可動入口は、可動部の境界を定める側壁の間で周方向に延びることができる。これによって、操舵角が大きくなる場合、例えば、港湾操縦において、排気ガスの少なくとも一部が静止部から可動部の外側の周囲の水に直接放出されることがある。しかしながら、仮に排気ガスが可動部の外側に排出されたとしても、両エンジンからの排気ガスが静止部において分離されていることによって、両エンジンの一方からの排気ガスが両エンジンの他方に到達するリスクが低減又は排除される。
【0024】
いくつかの実施形態では、2つのエンジンのそれぞれから排気ガスを受けるように適合された両ユニット入口は、回転軸に対して周方向における別々の位置に配置される。これによって、両静止出口が回転軸に対して半径方向における別々の位置に配置される場合、両静止排気導管を分離する静止壁は、これらの静止排気導管に沿って捩じられることとなり得る。
【0025】
ユニット入口及び静止出口は、船舶の直進走行の方向に対して回転軸の後ろに位置するように配置されてもよい。また、両ユニット入口は、可動部の回転軸から実質的に同じ半径距離に配置されてもよい。両ユニット入口は、回転軸と一致すると共に船舶の直進走行の方向とも一致する仮想平面の両側に位置するように配置されてもよい。両ユニット入口が可動部の回転軸から実質的に同じ半径距離に配置されることによって、船舶が直進走行する方向における推進ユニットの拡がりを比較的短く保つことができる。これは、省スペースの観点から有益である。また、推進ユニットの静止部に対する船体の開口又は切欠きの大きさを縮小することもできる。
【0026】
加えて、両静止出口が回転軸に対して半径方向における別々の位置に配置されることによって、両静止出口は、同じ周方向の間隔内に延びることが可能になる。これによって、両エンジンからの排気ガスを可動部の回転のある角度間隔内において可動部に到達させることができる。
【0027】
代替的実施形態では、両ユニット入口は、同じ周方向位置ではあるが、回転軸から異なる半径距離の位置に配置されてもよいことに留意されたい。更なる実施形態では、両ユニット入口は、異なる周方向位置であって、かつ回転軸から異なる半径距離の位置に配置されてもよい。
【0028】
好ましくは、静止部が両静止排気導管を分離する静止壁を備える場合、可動部における回転軸から静止壁までの距離は、静止壁に沿って一定である。この場合、静止壁は、湾曲していてもよい。また、可動部が2つの可動排気導管とこれらの可動排気導管を分離する可動壁とを備える場合、可動壁は、回転軸に沿って見たとき、静止部において静止壁と一致してもよい。この場合、可動壁は、湾曲していてもよい。
【0029】
従って、回転軸から静止壁までの距離と同様、可動部における回転軸から可動壁までの距離は、可動壁に沿って一定であり得る。この場合、回転軸から静止壁までの距離及び回転軸から可動壁までの距離は、同じであり得る。その結果、静止壁及び可動壁が半径方向において重なることが確実になり得る。これによって、静止部と可動部との間の界面における排気ガスの分離が可動部の回転のある期間にわたって確実になり得る。
【0030】
しかしながら、いくつかの実施形態では、静止壁及び/又は可動壁は、静止部と可動部との間の界面においてある幅を有してもよい。この幅は、可動部の回転のある期間にわたって排気ガスの分離を確実にするのに十分に大きいとよい。すなわち、静止壁及び/又は可動壁は、可動部の半径方向において拡がりを有してもよく、これによって、可動部の回転のある期間にわたって壁間の重なりが確実になる。このために、両壁の一方又は両方は、界面において、例えば、徐々に及び/又はフランジによって幅広にされ得る。
【0031】
可動排気導管は、各々、静止部から少なくとも1つのユニット出口に向かって延びていてもよいことを理解されたい。
【0032】
好ましくは、推進ユニットは、静止部と可動部との間の界面にシールを備える。シールは、両静止排気導管の一方によって及び両可動排気導管の一方によって導かれる排気ガスを両静止排気導管の他方によって及び両可動排気導管の他方によって導かれる排気ガスから封止するように適合される。これによって、静止部と可動部との間の界面における排気ガスの分離が、可動部の回転のある期間にわたって更に確実になり得る。
【0033】
いくつかの実施形態では、可動部は、2つの可動排気導管を備え、これらの可動排気導管の各々は、静止排気導管の各々から排気ガスを受けるように適合される。両可動排気導管は、排気ガスを水中に放出するための2つのユニット出口のそれぞれで終端する。この場合、2つのユニット出口は、可動部の回転軸を実質的に横切って分配されるように配置され得る。
【0034】
可動部の回転軸は、推進ユニットが設置される船体の局所的な拡張部に対して実質的に直交していてもよい。いくつかの例では、回転軸は、推進ユニットが船体に設置される時に概して垂直であってもよい。これは、推進ユニットが船体の実質的に水平方向の底部に設置される場合に相当し得る。これによって、2つのユニット出口は、実質的に水平に分配されるように配置され得ることとなる。しかしながら、推進ユニットが水平に対して非ゼロ角度の船体の部分、例えば、船体のいわゆる船底勾配に設置される場合、可動部の回転軸は、垂直に対して非ゼロ角で延びていてもよい。この角度は、例えば、0-33°又は0―22°、例えば、約15°であってもよい。にもかかわらず、このような角度であっても、ユニット出口の垂直方向の重なりは、わずかであり得る。
【0035】
ユニット出口の垂直方向の重なりが存在しないか又はわずかであることによって、船舶が移動しておらず、両エンジンの一方のみが作動している時に作動しているエンジンからの排気ガスが作動していないエンジンの排気経路に入るリスクが排除される。
【0036】
更に具体的には、このような状況では、両ユニット出口のいずれかに存在する排気ガスは、両ユニット出口の他方を通ることなく周囲の水内に放出されることとなる。
【0037】
有利には、可動部が両可動排気導管を分離する可動壁を備え、両ユニット出口が少なくとも部分的に可動壁によって形成される場合、可動壁の少なくとも下部は、取外し可能である。これによって、両ユニット出口を互いに接合し、可動部の推力発生装置の駆動アセンブリにアクセスするための開口を形成することができる。
【0038】
また、上記の目的は、本発明のいずれかの実施形態による推進ユニットと、2つの内燃エンジンであって、いずれもが動力を推進ユニットに送達するように構成される2つの内燃エンジンと、を備える推進システムによって達成される。従って、推進ユニットは、好ましくは、前述したように、2つのユニット入口であって、各々が2つのエンジンの各々から排気ガスを受けるように適合される、2つのユニット入口を備えるとよい。しかしながら、いくつかの実施形態では、推進ユニットは、両エンジンからの排気ガスを受けるように適合されるが、両エンジンからの排気通路が両エンジンからの排気ガスを推進ユニットの上流に集めるように構成されてもよい。
【0039】
上記の目的は、本発明のいずれかの実施形態による推進システムを備える船舶によっても達成される。
【0040】
本発明の更なる利点及び有利な特徴は、以下の説明及び従属請求項に開示される。
【0041】
以下、添付の図面を参照して、例として引用される本発明の実施形態を更に詳細に説明する。
【図面の簡単な説明】
【0042】
図1】本発明の一実施形態による推進ユニットを含む推進システムを備える船舶を下から見た斜視図である。
図2図1の船舶の推進システムの側面図である。
図3】推進ユニットのプロペラ軸及び駆動シャフトと一致する断面を示す図1の船舶の推進ユニットの断面図である。
図4図3の矢印IV-IVによって示されるように配向された断面を有する推進ユニットの断面図である。
図5図3の矢印V-Vによって示されるように配向された断面を有する推進ユニットの断面図である。
図6】推進ユニットの可動部が推進ユニットの静止部に対して回転される状態を示す、図3の矢印V-Vによって示されるように配向された断面を有する推進ユニットの断面図である。
図7】推進ユニットの可動部が推進ユニットの静止部に対して回転される状態を示す、図3の矢印V-Vによって示されるように配向された断面を有する推進ユニットの断面図である。
図8】本発明の代替的実施形態による推進ユニットの図3と同様の断面図である。
図9】本発明の更なる実施形態による推進ユニットの図3と同様の断面図である。
図10図9の矢印Xによって示されるように背後から見た図9の推進ユニットの一部の図である。
【発明を実施するための形態】
【0043】
図1は、パワーボートの形態にある船舶1を示す。本発明は、他の形式の船舶、例えば、大型船又は帆走ヨットにも同様に適用可能であることに留意されたい。船舶1は、船首3及び船尾4を有する船体2を備える。船舶1は、本発明の一実施形態による推進ユニット200を有する推進システムを更に備える。この例では、推進ユニットは、ポッドドライブである。
【0044】
図2も参照されたい。推進ユニット200は、船舶の船体に取り付けられるように適合された静止部215を備える。静止部は、中間ハウジング2153を備える。中間ハウジングは、船体、具体的には、船体の切欠きに取り付けられるように適合される。切欠きは、船体の喫水線の下にある。中間ハウジングと船体との間を封止するために、シールリング2154が設けられる。
【0045】
推進ユニットは、可動部220も備える。可動部は、船舶を運ぶ水中に浸漬されるように適合される。推進システムは、2つの内燃エンジン210a,210bを備える。この実施形態では、これらのエンジンは、推進ユニット200に機械的な動力を送達するように適合されたそれぞれの動力供給ユニットを形成する。この実施形態では、これらのエンジンは、船舶の直進走行の方向に対して推進ユニット200の前方及び後方に配置される。
【0046】
可動部は、プロペラ230の形態にある2つの推力生成装置を備える。推力生成装置は、船舶を運ぶ水に作用することによって受けた動力を推力に変換するように適合される。これらのプロペラは、同軸に配置され、互いに逆方向に回転する。しかしながら、本発明は、単一プロペラを有する推進ユニットにも同様に適用可能である。この実施形態では、プロペラは、牽引プロペラである。しかしながら、本発明は、1つ又は複数の推進プロペラを有する推進ユニットにも同様に適用可能である。また、本発明は、他の形式の推進ユニット、例えば、スターンドライブ型の推進ユニットにも同様に適用可能であることにも留意されたい。
【0047】
図3も参照されたい。可動部220は、船体に対する推力の方向を調整するために、回転軸Rを中心として静止部215に対して回転可能である。このために、推進ユニットは、回転軸受配列2001を備える。可動部は、例えば、1つ又は複数の電動モータ2002及びコグ係合部の形態にある1つ又は複数の回転アクチュエータによって回転されるように構成される。1つ又は複数の回転アクチュエータは、ユーザー操縦手段、例えば、(図示されない)操舵輪からの信号に基づいて(図示されない)電子制御ユニットによって制御可能であり得る。制御ユニットは、計算手段、例えば、CPU又は他の処理装置と、記憶手段、例えば、RAM又はROMのような半導体記憶部若しくはハードディスク又はフラッシュメモリのような記憶装置とを備えることができる。
【0048】
静止部215は、それぞれの動力供給ユニットの出力シャフト210a1,210b1からの動力を動力ユニットの中間駆動シャフト2152に伝達するための入力トランスミッション2151を備える。動力供給ユニット210a,210bは、例えば、それぞれのディスククラッチ、例えば、乾式又は湿式プレートクラッチ、遠心クラッチ、オーバランクラッチ、及び/又は電磁クラッチによって、入力トランスミッションに離脱可能に接続可能であり得る。入力トランスミッション2151は、国際公開第2020/083494号に記載されている。この文献は、参照することによってここに含まれるものとする。このようなトランスミッションは、中間駆動シャフト2152の回転方向を逆転させるために2つの出力歯車及び2つのクラッチ歯車を有する。しかしながら、入力トランスミッションは、どのような適切な形態で設けられてもよいことに留意されたい。例えば、逆転歯車は、エンジンと推進ユニットとの間に設けられてもよい。これによって、入力トランスミッションは、単一の出力歯車を備え、クラッチを備えなくてもよいこととなる。
【0049】
使用時に、中間駆動シャフト2152は、推進ユニットが設置された船体の局所的な拡張部に対して実質的に直交していてもよい。中間駆動シャフト2152は、静止部215から可動部220内に延びている。中間駆動シャフト2152は、回転軸Rと同軸である。可動部220は、中間駆動シャフト2152からの動力を2つの最終駆動シャフト2301,2302に伝達するように構成された出力トランスミッション2201を備える。最終駆動シャフト2301,2302の各々は、動力のそれぞれの部分を推力生成装置230の各々に伝達するように構成される。中間シャフトは、好ましくは、(図示されない)スプラインスリーブに接続された2つのシャフト部分を備える。
【0050】
推進ユニットは、エンジン210a,210bから排気ガスを受けるように適合され、可動部220は、排気ガスを水中に放出するように適合される。
【0051】
図4も参照されたい。エンジンから排気ガスを受けるために、推進ユニットは、2つのユニット入口310,302を備える。各ユニット入口310,302は、エンジン210a,210bの各々から排気ガスを受けるように適合される。エンジン、例えば、エンジンの排気処理装置からの排気ガスの送達は、それぞれの排気管210a2,210b2によってなされていてもよい(図2)。
【0052】
図3に例示されるように、静止部215は、2つの静止排気導管305,306を備える。静止排気導管305,306の各々は、ユニット入口310,302の各々から可動部220に延びている。
【0053】
静止部215は、排気ガスを可動部220に送達するように適合された2つの静止出口307,308を更に備える。可動部220は、2つの可動入口313,314を備え、可動入口313,314の各々は、静止出口307,308の各々から排気ガスを受けるように適合される。
【0054】
図4から分かるように、ユニット入口301,302は、回転軸Rに対して周方向における別々の位置に配置される。図3から分かるように、静止出口307,308は、回転軸Rに対して半径方向における別々の位置に配置される。このために、静止排気導管305,306を分離する静止壁309は、静止排気導管に沿って捩じられている。
【0055】
図5-7も参照されたい。可動部220において、(図7に示されるように)回転軸Rから静止壁309までの距離は、静止壁に沿って一定である。このために、可動部において静止壁309は、湾曲している。この湾曲は、回転軸Rを中心として静止壁309を通過する仮想円の曲率を有する。
【0056】
図3から分かるように、可動部220は、2つの可動排気導管315,316を備える。可動部は、可動排気導管を分離する可動壁317を備える。図5-7から分かるように、回転軸Rに沿って見た時、可動壁317は、静止部215において静止壁309と一致する。このために、可動壁317は、静止部215において、可動部220における静止壁309の曲率と実質的に等しい曲率で湾曲している。従って、可動部220のどのような回転位置においても、可動壁317は、半径方向において静止壁309に重なる。
【0057】
図3から分かるように、推進ユニットは、静止部215と可動部220との間の界面にシール321を備える。この実施形態では、シールは、静止部215に固定される。シールは、静止排気導管305,306の一方によって及び可動排気導管の一方によって導かれる排気ガスを静止排気導管305、306の他方によって及び可動排気導管の他方によって導かれる排気ガスから封止するように適合される。
【0058】
可動部220は、排気ガスを水中に放出するためのユニット出口311を備える。ユニット出口311は、例えば、点検又は補修のために可動部のプロペラ駆動アセンブリに到達するための実質的に円筒形状のアクセス空間2202の後端に形成される。可動壁317は、可動入口313、314とユニット出口311との間で終端する。従って、推進ユニットは、ユニット入口310,302と可動壁317が終端する箇所との間の距離に沿って排気ガスを分離した状態で保つように適合される。
【0059】
図5-7から分かるように、可動入口313,314の回転軸Rに対する周方向の拡がりは、静止出口307,308の周方向における拡がりよりも大きい。これによって、可動部220が回転しても、可動入口313,314は、静止出口307,308に完全に重なった状態で維持され得ることとなる。この例では、この完全な重なりは、図6に示されるように、船舶を直進させるように操舵するための可動部の中立位置に対して約7°の可動部220の回転角まで維持される。
【0060】
可動入口313,314は、可動部の境界を定める両壁間で周方向に延びている。可動部220の回転角が大きくなると、可動部は、図7に示されるように、静止出口307,308を周囲の水に直接露出させるように移動する。
【0061】
本発明の代替的実施形態を示す図8を参照されたい。この実施形態は、以下の点を除けば、図1―7を参照して述べた実施形態と同様である。ここでは、可動壁317が設けられていない。代わって、可動部は、静止出口307,308の両方から排気ガスを受けるように適合された単一の可動入口313を備える。これによって、推進ユニットは、ユニット入口301,302と静止出口307,308との間の距離に沿って排気ガスを分離した状態で保つように適合される。
【0062】
本発明の更なる実施形態を示す図9,10を参照されたい。図1-7を参照して述べた実施形態におけるように、推進ユニットは、可動壁317を備える。可動部220は、排気ガスを水中に放出するための2つのユニット出口311,312を備える。ユニット出口311,312は、可動壁317によって部分的に形成される。従って、推進ユニットは、ユニット入口310,302とユニット出口311,312との間の距離に沿って排気ガスを分離した状態で保つように適合される。
【0063】
可動壁317の下部3171は、捩じられている。ユニット出口311,312において、可動壁317は、可動部の回転軸と実質的に平行に延びている。これによって、図10から分かるように、ユニット出口311,312は、可動部の回転軸を実質的に横切って分配される。これによって、両ユニット出口の垂直方向の重なりが排除されるか、又は小さく保たれる。その結果、船舶が動いておらず、エンジンの1つだけが作動している時に、作動しているエンジンからの排気ガスが作動していないエンジンの排気経路に入るリスクが排除される。更に具体的には、このような状況では、ユニット出口311,312のいずれかから出る排気ガスは、ユニット出口311,312の他方を通ることなく、周囲の水中に放出される。
【0064】
可動壁317の下部3171は取外し可能である。これによって、プロペラ駆動アセンブリに到達するためのアクセススペース2202にアクセスすることができる。しかしながら、いくつかの実施形態では、可動壁の全体が可動部220の残りに固定されてもよいことに留意されたい。このような実施形態では、可動部は、プロペラ駆動アセンブリへのアクセスがプロペラが配置される箇所からなされるように構成されてもよい。
【0065】
推進ユニットが1つ又は複数の推進プロペラを有する場合、1つ又は複数のユニット出口がプロペラハブに設けられてもよいことに留意されたい。これによって、排気ガスは、1つ又は複数のプロペラの内の1つ又は複数を介して導かれ得ることとなる。
【0066】
本発明は、図面を参照して前述した実施形態に制限されないことを理解されたい。むしろ、当業者であれば、添付の請求項の範囲内において多くの変更及び修正がなされ得ることを認識するだろう。
【0067】
例えば、排気ガスを両エンジンから1つ又は複数の補助排気出口に導くために、1つ又は複数の補助排気導管が設けられてもよい。1つ又は複数の補助排気出口は、船体内、例えば、喫水線の上に配置されてもよい。1つ又は複数の補助排気導管は、船舶が動いていない時又はゆっくりと動いている時、エンジンがアイドリングしている時、又はアイドリングをわずかに超える回転速度で走行している時に、用いられてもよい。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
【外国語明細書】