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  • 特開-射出成形品の製造方法 図1
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022123957
(43)【公開日】2022-08-25
(54)【発明の名称】射出成形品の製造方法
(51)【国際特許分類】
   B29C 45/26 20060101AFI20220818BHJP
   B29C 33/12 20060101ALI20220818BHJP
【FI】
B29C45/26
B29C33/12
【審査請求】有
【請求項の数】5
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021021440
(22)【出願日】2021-02-15
(11)【特許番号】
(45)【特許公報発行日】2022-01-14
(71)【出願人】
【識別番号】502133675
【氏名又は名称】内藤プロセス株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100116034
【弁理士】
【氏名又は名称】小川 啓輔
(74)【代理人】
【識別番号】100144624
【弁理士】
【氏名又は名称】稲垣 達也
(72)【発明者】
【氏名】内藤 正和
【テーマコード(参考)】
4F202
【Fターム(参考)】
4F202AA33
4F202AA45
4F202AD08
4F202AF01
4F202AG05
4F202AJ05
4F202CA11
4F202CB01
4F202CK27
4F202CK90
4F202CQ10
(57)【要約】
【課題】効率的に射出成形品を製造する。
【解決手段】平板状のエラストマーのシートからなり、第1面31と、第2面32とを有する型面形成用シート30であって、第1面31に、エラストマー自体の凹凸による模様Mが形成された型面形成用シート30を準備するシート準備工程と、凹み形状の内面42Aを有する射出成形用の金型40に、第2面32を金型の内面42Aに向け、第1面31をキャビティ内に向けた状態で、型面形成用シート30を固定するシート固定工程と、金型40を型締めする型締工程と、キャビティ内に溶融樹脂を射出して、溶融樹脂MPの圧力により型面形成用シート30を変形させて、第2面32を金型40の内面42Aに押し付けるとともに、第1面31の模様を溶融樹脂MPの製品面PSに転写させる成形工程と、溶融樹脂MPの固化後、型面形成用シート30を金型40に残した状態で射出成形品50を取り出す取出工程と、を行う。
【選択図】図4
【特許請求の範囲】
【請求項1】
射出成形品の製造方法であって、
平板状のエラストマーのシートからなり、第1面と、前記第1面とは反対側の第2面とを有する型面形成用シートであって、前記第1面に、エラストマー自体の凹凸による模様が形成された型面形成用シートを準備するシート準備工程と、
凹み形状の内面を有する射出成形用の金型に、前記第2面を前記金型の前記内面に向け、前記第1面をキャビティ内に向けた状態で、前記型面形成用シートを固定するシート固定工程と、
前記金型を型締めする型締工程と、
前記キャビティ内に溶融樹脂を射出して、前記溶融樹脂の圧力により前記型面形成用シートを変形させて、前記第2面を前記金型の前記内面に押し付けるとともに、前記第1面の模様を前記溶融樹脂の製品面に転写させる成形工程と、
前記溶融樹脂の固化後、前記型面形成用シートを前記金型に残した状態で射出成形品を取り出す取出工程と、を有することを特徴とする射出成形品の製造方法。
【請求項2】
前記取出工程において、前記型面形成用シートが弾性により平板状に戻ることを特徴とする請求項1に記載の射出成形品の製造方法。
【請求項3】
前記シート準備工程において、
平板状の金属板の表面に、印刷により盛り上がった模様を形成して原版を作成し、
前記模様が形成された前記原版の表面に、エラストマーの材料を密着させ、
エラストマーが硬化した後に、硬化したエラストマーを前記原版から剥がすことで、前記型面形成用シートを作成することを特徴とする請求項1または請求項2に記載の射出成形品の製造方法。
【請求項4】
前記シート準備工程において、平板状のエラストマーのシートの表面に、レーザー彫刻によって凹凸を形成して前記型面形成用シートを作成することを特徴とする請求項1または請求項2に記載の射出成形品の製造方法。
【請求項5】
前記エラストマーは、シリコーンエラストマーであることを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の射出成形品の製造方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、表面に模様が形成された射出成形品の成形方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、微細なラインピッチによる微細線からなる模様を、樹脂製フィルムの表面にスクリーン印刷によって形成した型面形成用シートを作成し、この型面作成用シートを金型内に配置して、射出成形品の表面に模様を転写する発明が知られている。これにより、金型表面に直接模様を形成することなく、簡易に、模様を表面に有する射出成形品を製造することができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特許第5750747号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、従来の型面形成用シートは、模様が印刷により形成されたものであるため、射出成形を繰り返すと模様が損傷しやすいという問題がある。また、従来の型面形成用シートは、射出成形時の熱により金型の内面に沿って熱変形し、金型の内面に張り付くようにして金型内に残り、キャビティとパーティングラインの境目などの形状変化があるところにおいて強い折り目が付く。そして、樹脂製フィルムに柔軟性が無いこともあって、この強い折り目の部分から割れ易いという問題がある。
【0005】
そこで、本発明は、型面形成用シートの交換頻度を低くして、効率的に射出成形品を製造する方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
前記した目的を達成するための射出成形品の製造方法は、平板状のエラストマーのシートからなり、第1面と、第1面とは反対側の第2面とを有する型面形成用シートであって、第1面に、エラストマー自体の凹凸による模様が形成された型面形成用シートを準備するシート準備工程と、凹み形状の内面を有する射出成形用の金型に、第2面を金型の内面に向け、第1面をキャビティ内に向けた状態で、型面形成用シートを固定するシート固定工程と、金型を型締めする型締工程と、キャビティ内に溶融樹脂を射出して、溶融樹脂の圧力により型面形成用シートを変形させて、第2面を金型の内面に押し付けるとともに、第1面の模様を溶融樹脂の製品面に転写させる成形工程と、溶融樹脂の固化後、型面形成用シートを金型に残した状態で射出成形品を取り出す取出工程と、を有する。
【0007】
このような構成によれば、エラストマーの型面形成用シートは平板状であるので、凹凸による模様を容易に作成することができる。そして、型面形成用シートは、平板状のエラストマーシートであるため、従来の樹脂フィルムよりも柔軟性に富み破損しにくい。また、型面形成用シートの第1面の模様が、印刷のインクではなく、エラストマー自体の凹凸により形成されているため、印刷、つまり、インクによる凹凸の場合に比較して繰り返しの射出成形に対して耐久性が高い。このため、型面形成用シートの交換頻度を低くすることができ、効率的に射出成形品を製造することができる。
【0008】
前記した取出工程においては、型面形成用シートが弾性により平板状に戻るようにしてもよい。
【0009】
すなわち、十分な耐熱性を有するエラストマーの型面形成用シートを用いることで、取出工程において金型を開いたときに型面形成用シートが平板状に戻り、この際に、射出成形品を押し出すので、スムーズに射出成形品を取り出すことができる。
【0010】
前記したシート準備工程においては、平板状の金属板の表面に、印刷により盛り上がった模様を形成して原版を作成し、模様が形成された原版の表面に、エラストマーの材料を密着させ、エラストマーが硬化した後に、硬化したエラストマーを原版から剥がすことで、型面形成用シートを作成することができる。
【0011】
このような方法によれば、印刷を用いて金属板に簡単に模様を形成し、この模様をエラストマーに転写させることで、エラストマーに簡単に凹凸による模様を形成することができる。
【0012】
前記したシート準備工程においては、平板状のエラストマーのシートの表面に、レーザー彫刻によって凹凸を形成して型面形成用シートを作成してもよい。
【0013】
このような構成によれば、エラストマーに簡単に凹凸による模様を形成することができる。
【発明の効果】
【0014】
本発明によれば、型面形成用シートの交換頻度を低くして、効率的に射出成形品を製造することができる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
図1】本発明の製造方法による、射出成形品の正面図(a)と、(a)の模様部分の拡大図である。
図2】印刷により模様が形成された原版の正面図(a)と、(a)の部分拡大断面図である。
図3】原版を金型に配置した図(a)と、型面形成用シートを成形するときの図(b)である。
図4】射出成形の工程を説明する図であり、(a)型面形成用シートを固定する固定工程と、(b)型面形成用シートを金型に固定して型締めする型締工程と、(c)溶融樹脂を射出する成形工程と、(d)金型を開いて射出成形品を取り出す取出工程とを示す。
【発明を実施するための形態】
【0016】
次に、本発明の実施形態について、適宜図面を参照しながら詳細に説明する。
図1(a)に示すように、本発明の製造方法により製造される射出成形品50は、表面に凹凸による模様Mが形成されたものである。射出成形品50は、模様Mがある面が曲面状に盛り上がっており、裏側が凹んでいる。模様Mを構成する線は、畝のように突出した形状が長く延びることで形成されている
【0017】
図1(b)に一部の模様Mを拡大して示すように、模様Mは、領域の境界を示す線2の他、微細なハッチング3A,3B,3Cを有してなる。各ハッチング3A,3B,3Cは、平行な線からなり、ハッチング3Aが延びる方向と、ハッチング3Bが延びる方向と、ハッチング3Cが延びる方向とは、互いに異なっている。このため、人がこの模様Mを見る方向によって、ハッチング3A,3B,3Cのうち、強く光を反射するものと、弱く反射するものがある。したがって、模様Mは、人が見る方向によって、強調されて見える部分が異なり、キラキラとした印象を与える。
【0018】
本実施形態の製造方法は、まず、エラストマーの表面に凹凸による模様Mが形成された型面形成用シート30(図3(c)参照)を準備する(シート準備工程)。
【0019】
シート準備工程においては図2(a)、(b)のように、平板状の金属板11の表面に、印刷により盛り上がった模様Mを形成して、原版10を作成する。この場合の印刷は、スクリーン印刷やインクジェット印刷の手法を用いることができる。印刷に用いるインクは、紫外線硬化性インクを用い、インクを金属板11の表面に載せた後に、紫外線を当てることで、迅速に盛り上げ印刷を行うことができる。若しくは、通常のインクを用いて、インクが乾く前に樹脂パウダーをインクにかけ、樹脂パウダーを溶融して定着させる、いわゆるバーコ印刷を用いてもよい。
【0020】
金属板11の材質は、インクが定着可能である限り、特に限定されないが、例えば、アルミニウムやステンレスを用いることができる。金属板11を原版11の素材に用いることで、成形したエラストマーの型面形成用シート30を原版10から剥がしやすい。
【0021】
そして、図3(a)~(c)に示すように、原版10を用いて、エラストマーの型面形成用シート30を作成する。
型面形成用シート30の作成は、例えば、図3(a)に示すように、原版10の厚みより少し深い凹みを有する金型20の内面に、原版10を設置する。金型20は、固定型22と可動型21を有しており、いずれかの型の内面に、原版10を、模様Mがキャビティ(金型の空間内)を向くようにして設置する。このとき、ピンPを設置しておくことで、成形された型面形成用シート30に、穴35を形成することもできる。
【0022】
そして、図3(b)に示すように、エラストマーの材料EMを射出することで、模様Mが形成された原版10の表面に、エラストマーの材料EMを密着させる。エラストマーの材料EMは特に限定されないが、熱可塑性の材料または熱硬化性の材料のいずれを用いることもできる。熱可塑性のエラストマー材料としては、例えば、スチレン系、オレフィン系、エステル系、硬質塩ビ系、ウレタン系、アミド系などがある。また、熱硬化性の材料の場合、ブタジエン系、イソプレン系、ウレタン系の他、シリコーンエラストマーを用いることができる。型面形成用シート30には、特に、耐熱性、柔軟性に優れたシリコーンエラストマーを用いることが望ましい。エラストマーは、いずれの材料を用いる場合であっても、耐熱性が高いことが望ましく、少なくとも、後述する成形工程において用いる樹脂の融点に耐えうる耐熱性の材料を用いる。
【0023】
そして、図3(c)に示すように、エラストマーが硬化した後に、硬化したエラストマーを原版10から剥がすことで、型面形成用シート30を作成する。型面形成用シート30は、平板状のエラストマーのシートからなり、第1面31と、第1面31と反対側の第2面32とを有する。型面作成用シートの第1面31には、インク13の凸形状が反転して転写されることで、エラストマー自体の凹凸により模様Mが形成される。本実施形態では、インク13の凸形状が転写された凹み33により模様Mが形成される。金型20にピンPを設置していた場合には、型面形成用シート30には、ピンPに対応した穴35が形成される。
【0024】
型面形成用シート30を準備した後、図4(a)に示すように、凹み形状の内面42Aを有する射出成形用の金型40に、第2面32を金型40の内面42Aに向け、第1面31をキャビティ内に向けた状態で、型面形成用シート30を固定する(シート固定工程)。
【0025】
具体的には、金型40は、一例として、固定型41と可動型42を有し、可動型42に、凹み形状の内面42Aを有する。固定型41は、凹み形状の内面42Aに対応して、凸形状の内面41Aを有している。凹み形状の内面42Aは、固定型41と可動型42のいずれが有していてもよい。可動型42は、型面形成用シート30の穴35を係合させて型面形成用シート30を固定するピンP2を有していてもよい。型面形成用シート30を金型40に固定する場合には、凹み形状の内面42Aの外側の平面部分44に固定するとよい。なお、型面形成用シート30を金型40に固定する場合に、接着剤や両面テープを用いてもよい。型面形成用シート30を金型40に固定した状態において、型面形成用シート30は、平板状であるので、可動型42に固定しただけでは、凹み形状の内面42Aに密着しない(二点鎖線参照)。
【0026】
図4(b)に示すように、金型40を型締めすると(型締工程)、型面形成用シート30は、凸形状の内面41Aに押されて伸びるが、凹み形状の内面42Aには密着しない。この金型40において、材料が充填されるキャビティは、型面形成用シート30と凸形状の内面41Aの間の空間(次の成形工程で溶融樹脂MPが充填される空間)である。
【0027】
次に、図4(c)に示すように、キャビティ内に溶融樹脂MPを射出して、溶融樹脂MPの圧力により型面形成用シート30を変形させて、第2面32を金型40の内面42Aに押し付けるとともに、第1面31の模様Mを溶融樹脂MPの製品面PSに転写させる(成形工程)。
【0028】
そして、図4(d)に示すように、溶融樹脂MPの固化後、型面形成用シート30を金型40に残した状態で射出成形品50を取り出す(取出工程)。射出成形品50にランナー59などが残っている場合には、ランナー59を切除する。射出成形品50の表面には、型面形成用シート30の第1面31の凹凸形状が転写され、模様Mが形成される。本実施形態においては、模様Mは、凸形状53による模様となる。
【0029】
型面形成用シート30が、耐熱性に優れた材料である場合、取出工程において型面形成用シート30がその弾性により平板状に戻る。このため、型面形成用シート30が平板状に戻る力を利用して、射出成形品50をスムーズに型面形成用シート30から剥がして取り出すことができる。なお、通常の射出成形と同様に、取出のための押し出しピンを適宜使用することが望ましい。
【0030】
以上に説明した本実施形態の射出成形品の製造方法によれば、次のような効果を奏することができる。
型面形成用シート30のエラストマーは平板状であるので、凹凸による模様を容易に作成することができる。本実施形態では、印刷により形成した凸形状を、エラストマーの成形時に転写することで、エラストマーの表面に、エラストマー自体の凹形状33を容易に作成することができる。そして、この印刷により形成する凸形状は、平板状の金属板11の表面に形成するので、容易に作成することができる。
【0031】
そして、型面形成用シート30は、平板状のエラストマーシートであるため、従来の樹脂フィルムよりも柔軟性に富み、折り目がつきにくく、破損しにくい。また、型面形成用シート30の第1面31の模様Mは、印刷のインクではなく、エラストマー自体の凹凸により形成されているため、印刷による凹凸の場合に比較して繰り返しの射出成形に対して耐久性が高い。このため、型面形成用シート30の交換頻度を低くすることができ、効率的に射出成形品50を製造することができる。
【0032】
また、取出工程において金型40を開いたときに型面形成用シート30が平板状に戻り、この際に、射出成形品50を押し出すので、スムーズに射出成形品50を取り出すことができる。
【0033】
また、本実施形態では、印刷を用いて金属板11に簡単に模様Mを形成し、この模様Mをエラストマーに転写させることで、型面形成用シート30に簡単に凹凸による模様Mを形成することができる。
【0034】
以上に本発明の一実施形態について説明したが、本発明は、前記実施形態に限定されることなく適宜変形して実施することができる。
例えば、前記実施形態では、金属板11に印刷により形成した凹凸を、エラストマーに転写してエラストマーの表面の凹凸を形成したが、シート準備工程においては、平板状のエラストマーのシートの表面に、レーザー彫刻によって凹凸を形成して型面形成用シートを作成してもよい。
このような方法によっても、エラストマーに簡単に凹凸による模様を形成することができる。
【0035】
また、前記実施形態においては、金属板に印刷により凹凸を形成して原版を作成していたが、金属板の表面に、レーザー彫刻や、機械加工、職人による加工により凹凸を形成してもよい。このような印刷以外の凹凸をエラストマーの表面に転写してもよい。また、原版の材料は、エラストマーの成形に用いることができれば、金属板に限られず、例えば、セラミックなどでもよい。
さらに、型面作成シートは、自ら作成せずに他人に作成させてもよい。
【0036】
前記実施形態においては、エラストマーの表面に、凹形状による線で模様を描いていたが、凸形状による線や点で模様を描いてもよい。例えば、金属板の表面にレーザー彫刻によって凹形状による模様を形成し、この模様をエラストマーの表面に転写すれば、エラストマーの表面に凸形状による模様を形成することができる。また、凹形状による線と凸形状による線の両方をエラストマーの表面に形成してもよい。
【0037】
また、模様は、特許第5594641号公報に記載されたような微細線からなるチェンジング画像であってもよい。チェンジング画像は、平行な複数の破線による、背景となるベース柄を形成する第1の線画と、第1の線画と重なる範囲に設けられ、第1の線画の破線とは異なる方向を向く平行な複数の破線による絵柄を構成する、少なくとも1つの第2の線画とを有するものである。そして、各破線は、畝状の盛り上がった形状によって構成されることで、見る方向によって見える絵柄が変化するものである。このような微細線による線画は、印刷により凹凸を形成する方法に適するので、本発明を有効に利用することができる。
【0038】
また、前記した実施形態および変形例で説明した各要素を、任意に組み合わせて実施してもよい。
【符号の説明】
【0039】
10 原版
11 金属板
13 インク
20 金型
30 型面形成用シート
31 第1面
32 第2面
33 凹形状
40 金型
42A 内面
50 射出成形品
図1
図2
図3
図4