IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ お母さん株式会社の特許一覧

特開2022-123960教育装置、教育方法及び教育装置用プログラム
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022123960
(43)【公開日】2022-08-25
(54)【発明の名称】教育装置、教育方法及び教育装置用プログラム
(51)【国際特許分類】
   G09B 5/08 20060101AFI20220818BHJP
   G06Q 50/20 20120101ALI20220818BHJP
   G06N 20/00 20190101ALN20220818BHJP
【FI】
G09B5/08
G06Q50/20 300
G06N20/00 130
【審査請求】有
【請求項の数】3
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021021444
(22)【出願日】2021-02-15
(11)【特許番号】
(45)【特許公報発行日】2021-10-06
(71)【出願人】
【識別番号】515137750
【氏名又は名称】株式会社ギルドヒーローズ
(74)【代理人】
【識別番号】100185270
【弁理士】
【氏名又は名称】原田 貴史
(72)【発明者】
【氏名】森井 聡
【テーマコード(参考)】
2C028
5L049
【Fターム(参考)】
2C028AA10
2C028BD01
5L049CC34
(57)【要約】
【課題】子供向け教育において、学習に対するモチベーションを高めながら創造力を育成させる。
【解決手段】ユーザの学習に利用される教育装置100であって、種類の異なる複数の推論対象のうちからユーザが選択した推論対象を取得する取得部3033と、取得部3033が取得した推論対象を推論する推論器30と、推論器30が推論対象を推論した結果を検証させる課題をユーザに付与する課題付与部3031と、ユーザが課題に取り組んだ結果をユーザから取得する取得部3033と、を有する。
【選択図】図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ユーザの学習に利用される教育装置であって、
種類の異なる複数の推論対象のうちから前記ユーザが選択した前記推論対象を取得する推論対象取得部と、
前記推論対象取得部が取得した前記推論対象を推論する推論部と、
前記推論部が前記推論対象を推論した結果を検証させる課題を前記ユーザに付与する課題付与部と、
前記ユーザが前記課題に取り組んだ結果を前記ユーザから取得する結果取得部と、
を有する、教育装置。
【請求項2】
ユーザの学習に利用される教育装置が実行する教育方法であって、
種類の異なる複数の推論対象のうちから前記ユーザが選択した前記推論対象を取得する第1ステップと、
前記推論対象取得部が取得した前記推論対象を推論する第2ステップと、
前記推論部が前記推論対象を推論した結果を検証させる課題を前記ユーザに付与する第3ステップと、
前記ユーザが前記課題に取り組んだ結果を前記ユーザから取得する第4ステップと、
を実行する、教育方法。
【請求項3】
ユーザの学習に利用される教育装置に処理を実行させる教育装置用プログラムであって、
種類の異なる複数の推論対象のうちから前記ユーザが選択した前記推論対象を取得する第1処理と、
前記推論対象取得部が取得した前記推論対象を推論する第2処理と、
前記推論部が前記推論対象を推論した結果を検証させる課題を前記ユーザに付与する第3処理と、
前記ユーザが前記課題に取り組んだ結果を前記ユーザから取得する第4処理と、
を実行させる、教育装置用プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ユーザの学習に利用される教育装置、教育方法及び教育装置用プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、ユーザの訓練およびタスク管理のための適応型人工知能が知られている(例えば、特許文献1)。そして、特許文献1に記載の技術によれば、人工知能タスク管理システムは、特定の主題を学習し且つ/又は特定の主題に関連するタスクを実行しているユーザを監視して、ユーザの技能のレベルを判断する。
【0003】
また、教育の分野において、例えば、教育訓練用プログラムでは、ユーザの練成度の上昇に伴ってグレード判定が行われたり、電子ゲーム装置やパーソナルコンピュータを使用しないカードゲームとして、積み上げた経験値等をカード表面に装飾的なキャラクタ図柄として表現されることがあった。そして、特許文献2には、仮想空間で展開されるゲームや教育訓練の進捗を、実体空間とつなぎ、体感できる電子ゲーム装置が開示されている。
【0004】
更に、遊戯性と、教育上の目的に向けて教示する複数の学習活動と、を含んだオンライン教育システムが、特許文献3に開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2020-98325号公報
【特許文献2】特開2003-169962号公報
【特許文献3】特表2015-517689号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
従来の子供向け教育サービスは、何らかの成果物を作成するものであって、例えば、プログラミング教育として、視覚的に簡単にプログラミングができるツールを体験するものが知られている。一方、近年の人工知能の進化により、所定の成果物の作成はコンピュータによる自動処理に代替されると考えられており、子供向け教育における創造力の育成の重要性が増してきている。従来技術によれば、ユーザの訓練およびタスク管理のための適応型人工知能が知られているが(例えば、特許文献1)、人工知能を使いこなすことで創造力を育成させる子供向け教育サービスは皆無であった。
【0007】
また、子供向け教育において、子供の学習に対するモチベーションを保ちながら学習習慣を定着させるためには、楽しさ、遊び、ゲーム性の要素でモチベートすることで学習が楽しみになるような仕組みが重要となる。
【0008】
本開示の目的は、子供向け教育において、学習に対するモチベーションを高めながら創造力を育成させることにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本開示の教育装置は、ユーザの学習に利用される教育装置であって、種類の異なる複数の推論対象のうちから前記ユーザが選択した前記推論対象を取得する推論対象取得部と、前記推論対象取得部が取得した前記推論対象を推論する推論部と、前記推論部が前記推論対象を推論した結果を検証させる課題を前記ユーザに付与する課題付与部と、前記ユーザが前記課題に取り組んだ結果を前記ユーザから取得する結果取得部と、を有する。
【0010】
他の教育方法は、ユーザの学習に利用される教育装置が実行する教育方法であって、種類の異なる複数の推論対象のうちから前記ユーザが選択した前記推論対象を取得する第1ステップと、前記推論対象取得部が取得した前記推論対象を推論する第2ステップと、前記推論部が前記推論対象を推論した結果を検証させる課題を前記ユーザに付与する第3ステップと、前記ユーザが前記課題に取り組んだ結果を前記ユーザから取得する第4ステップと、を実行する。
【0011】
他の教育装置用プログラムは、ユーザの学習に利用される教育装置に処理を実行させる教育装置用プログラムであって、種類の異なる複数の推論対象のうちから前記ユーザが選択した前記推論対象を取得する第1処理と、前記推論対象取得部が取得した前記推論対象を推論する第2処理と、前記推論部が前記推論対象を推論した結果を検証させる課題を前記ユーザに付与する第3処理と、前記ユーザが前記課題に取り組んだ結果を前記ユーザから取得する第4処理と、を実行させる。
【発明の効果】
【0012】
本開示によれば、ユーザ、例えば、子供向け教育において、学習に対するモチベーションを高めながら創造力を育成させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
図1】第1実施形態における、教育装置の概略構成を示す図である。
図2】第1実施形態における、教育装置に含まれるサーバの構成要素をより詳細に示すとともに、サーバと通信を行うユーザ端末の構成要素を示した図である。
図3A】第1実施形態において、ユーザに付与される課題の画面を例示する第1の図である。
図3B】第1実施形態において、推論器によって推論された答えを検証する画面を例示する第1の図である。
図4】第1実施形態における、推論器に対する入力から得られる識別結果と、該推論器を構成するニューラルネットワークを説明するための図である。
図5A】第1実施形態において、ユーザに付与される課題の画面を例示する第2の図である。
図5B】第1実施形態において、推論器によって推論された答えを検証する画面を例示する第2の図である。
図6A】第1実施形態において、ユーザに付与される課題の画面を例示する第3の図である。
図6B】第1実施形態において、推論器によって推論された答えを検証する画面を例示する第3の図である。
図7A】第1実施形態において、ユーザに付与される課題の画面を例示する第4の図である。
図7B】第1実施形態において、推論器によって推論された答えを検証する画面を例示する第4の図である。
図8A】第1実施形態において、ユーザに付与される課題の画面を例示する第5の図である。
図8B】第1実施形態において、推論器によって推論された答えを検証する画面を例示する第5の図である。
図9】第1実施形態における教育装置の動作の流れを例示する図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、図面に基づいて、本開示の実施の形態を説明する。以下の実施形態の構成は例示であり、本開示は実施形態の構成に限定されない。
【0015】
<第1実施形態>
第1実施形態における教育装置の概要について、図1を参照しながら説明する。図1は、本実施形態における教育装置の概略構成を示す図である。本実施形態に係る教育装置100は、ネットワーク200と、サーバ300と、ユーザ端末400と、を含んで構成される。なお、本実施形態における教育装置100を利用するユーザは、小学校就学前の幼児や小学校に就学した児童等である。
【0016】
ネットワーク200は、例えば、IPネットワークである。ネットワーク200は、IPネットワークであれば、無線であっても有線であっても無線と有線の組み合わせであってもよく、例えば、無線による通信であれば、ユーザ端末400は、無線LANアクセスポイント(不図示)にアクセスし、LANやWANを介してサーバ300と通信してもよい。また、ネットワーク200は、これらの例に限られず、例えば、公衆交換電話網やブルートゥース(Bluetooth(登録商標))、光回線、ADSL回線、衛星通信網などであってもよい。
【0017】
サーバ300は、ネットワーク200を介して、ユーザ端末400と接続される。なお、図1において、説明を簡単にするために、サーバ300は3台、ユーザ端末400は2台ずつ示してあるが、これ以下でもこれ以上存在してもよいことは言うまでもない。
【0018】
サーバ300は、データの取得、生成、更新等の演算処理及び加工処理のための処理能力のあるコンピュータ機器であればどの様な電子機器でもよく、例えば、パーソナルコンピュータ、サーバ、メインフレーム、その他電子機器であってもよい。すなわち、サーバ300は、CPUやGPU等のプロセッサ、RAMやROM等の主記憶装置、EPROM、ハードディスクドライブ、リムーバブルメディア等の補助記憶装置、比較回路を有するコンピュータとして構成することができる。なお、リムーバブルメディアは、例えば、USBメモリ、あるいは、CDやDVDのようなディスク記録媒体であってもよい。補助記憶装置には、オペレーティングシステム(OS)、各種プログラム、各種テーブル等が格納されている。
【0019】
また、サーバ300は、本実施形態に係る教育装置100専用のソフトウェアやハードウェア、OS等を設けずに、クラウドサーバによるSaaS(Software as a Service)、Paas(Platform as a Service)、IaaS(Infrastructure as a Service)を適宜用いてもよい。
【0020】
ユーザ端末400は、教育装置100を利用するユーザが保有する携帯端末等の電子機器であればよく、例えば、携帯端末、タブレット端末、スマートフォン、ウェアラブル端末、パーソナルコンピュータ等、その他端末機器であってもよい。
【0021】
次に、図2に基づいて、主にサーバ300の構成要素の詳細な説明を行う。図2は、第1実施形態における、教育装置100に含まれるサーバ300の構成要素をより詳細に示すとともに、サーバ300と通信を行うユーザ端末400の構成要素を示した図である。
【0022】
サーバ300は、機能部として通信部301、記憶部302、制御部303を有しており、補助記憶装置に格納されたプログラムを主記憶装置の作業領域にロードして実行し、プログラムの実行を通じて各機能部等が制御されることによって、各機能部における所定の目的に合致した各機能を実現することができる。ただし、一部または全部の機能はASICやFPGAのようなハードウェア回路によって実現されてもよい。
【0023】
ここで、通信部301は、サーバ300をネットワーク200に接続するための通信インタフェースである。通信部301は、例えば、ネットワークインタフェースボードや、無線通信のための無線通信回路を含んで構成される。サーバ300は、通信部301を介して、ユーザ端末400やその他の外部装置と通信可能に接続される。
【0024】
記憶部302は、主記憶装置と補助記憶装置を含んで構成される。主記憶装置は、制御部303によって実行されるプログラムや、当該制御プログラムが利用するデータが展開されるメモリである。補助記憶装置は、制御部303において実行されるプログラムや、当該制御プログラムが利用するデータ、ユーザに提供する学習題材等が記憶される装置である。また、記憶部302は、ユーザ端末400等から送信されたデータを記憶する。なお、サーバ300は、通信部301を介してユーザ端末400等から送信されたデータを取得する。
【0025】
制御部303は、サーバ300が行う制御を司る機能部である。制御部303は、CPUなどの演算処理装置によって実現することができる。制御部303は、更に、課題付与部3031と、推論器30と、取得部3033と、判定部3034と、報酬付与部3035と、の5つの機能部を有して構成される。各機能部は、記憶部302に記憶されたプログラムをCPUによって実行することで実現してもよい。なお、推論器30の構築にあたっては、機械学習に伴う演算量が多いため、記憶されたプログラムをGPUによって実行することで実現してもよい。このように、GPUを機械学習に伴う演算処理に利用するようにすると、高速処理できるようになる。また、より高速な処理を行うために、このようなGPUを搭載したコンピュータを複数台用いてコンピュータ・クラスターを構築し、このコンピュータ・クラスターに含まれる複数のコンピュータにて並列処理を行うようにしてもよい。課題付与部3031は、教育に関する所定の課題を通信によりユーザ端末400に送信することで、該課題をユーザに付与する。
【0026】
そして、ユーザは、ユーザ端末400を用いて課題に取り組むことができる。ここで、本実施形態におけるユーザ端末400は、制御回路46、機能部として通信部401、入出力部402、記憶部403、読取装置45を有している。入出力部402、通信部401、記憶部403、読取装置45は、制御回路46へ通信可能に接続されている。制御回路46は、入力ポート、出力ポート、中央演算処理装置、比較回路等を有するマイクロコンピュータである。
【0027】
通信部401は、ユーザ端末400をネットワーク200に接続するための通信インタフェースであり、例えば、ネットワークインタフェースボードや、無線通信のための無線通信回路を含んで構成される。入出力部402は、通信部401を介して外部から送信されてきた情報等を表示させたり、通信部401を介して外部に情報を送信する際に当該情報を入力したりするための機能部である。記憶部403は、サーバ300の記憶部302と同様に主記憶装置と補助記憶装置を含んで構成される。
【0028】
入出力部402は、更に、表示部4021、操作入力部4022を有している。表示部4021は、各種情報を表示する機能を有し、例えば、LCD(Liquid Crystal Display)ディスプレイ、LED(Light Emitting Diode)ディスプレイ、OLED(Organic Light Emitting Diode)ディスプレイ等により実現される。操作入力部4022は、ユーザからの操作入力を受け付ける機能を有し、具体的には、タッチパネル等のソフトキーあるいはハードキーにより実現される。読取装置45は、イメージスキャナ、OCR(optical character reader)、DVD(Digital Versatile Disc)レコーダ等を含む。
【0029】
図3Aは、本実施形態において、ユーザに付与される課題の画面を例示する第1の図である。図3Aに例示する画面SC1は、学習題材をユーザに通知するための画面であって、ユーザが有するユーザ端末400の表示部4021に表示される。学習題材は、種類が異なる複数のものを含む。画面SC1には、設問SC11、選択肢SC12、およびドラッグエリアSC13が示される。ここで、選択肢SC12には、学習題材の一例である果物として、りんご、梨、洋梨の画像が示される。設問SC11及び選択肢SC12は、記憶部302に記憶されている。そして、ユーザは、これらの画像の中から好きなものを一つ選択して、ユーザ端末400の操作入力部4022(タッチパネル)を用いてドラッグエリアSC13にドラッグすることができる。そうすると、サーバ300の記憶部302に記憶された推論器30によって推論された画像の識別結果がユーザに提供される。
【0030】
そして、図3Bは、本実施形態において、推論器30によって推論された答えを検証する画面を例示する第1の図である。上記の図3Aにおいて、ドラッグエリアSC13に画像がドラッグされると、図3Bに示すように、画面SC1には、設問SC11、選択肢SC12、およびドラッグエリアSC13に加えて、識別結果SC14が表示される。そして、ユーザは、識別結果SC14に表示の推論器によって推論された答えの中から、正解しているものがあればその項目を、なければ「ハズレ」ボタンをタッチすることで、推論器によって推論された答えを検証することができる。なお、画面SC1の下部には、「前へ」と「次へ」のボタンがあり、ユーザはこれらをタッチすることで別の課題に取り組むことができる。
【0031】
ここで、図4は、第1実施形態における推論器30に対する入力から得られる識別結果と、該推論器30を構成する人工知能の一例であるニューラルネットワークを説明するための図である。本実施形態では、推論器30として、ディープラーニングにより生成されるニューラルネットワークモデルを用いる。本実施形態における推論器30は、画像情報の入力を受け付ける入力層31と、入力層31に入力されたデータから特徴量を抽出する中間層(隠れ層)32と、特徴量に基づく識別結果を出力する出力層33とを有する。なお、図4の例では、推論器30は、1層の中間層32を有しており、入力層31の出力が中間層32に入力され、中間層32の出力が出力層33に入力されている。ただし、中間層32の数は、1層に限られなくてもよく、推論器30は、2層以上の中間層32を有してもよい。
【0032】
また、図4によると、層31乃至層33は、単数または複数のニューロンをそれぞれ備えている。例えば、入力層31のニューロンの数は、入力される画像情報に応じて設定することができる。また、出力層33のニューロンの数は、識別結果のデータの種類数に応じて設定することができる。
【0033】
そして、隣接する層のニューロン同士は適宜結合され、各結合には重み(結合荷重)が機械学習の結果に基づいて設定される。図4の例では、各ニューロンは、隣接する層の全てのニューロンと結合されているが、ニューロンの結合は、このような例に限定されなくてもよく、適宜設定することができる。
【0034】
推論器30は、教師データを用いて教師あり学習を行う。具体的には、推論器30は、教師データに含まれる入力データである特徴量とラベルとの組みをニューラルネットワークに与え、ニューラルネットワークの出力がラベルと同じとなるように、ニューロン同士の結合の重みをチューニングする。このようにして、推論器30は、教師データの特徴を学習し、入力から結果を推定するための処理を帰納的に行う。そして、推論器30は、学習結果、推論結果、推論履歴等を、の記憶部302に記憶させる。
【0035】
以上に述べたように、推論器30は、知識ベースの学習によって構築される。詳しくは、本実施形態における推論器30は、画像に関するデータの学習によって構築され、パターンマッチングによるデータ照合が可能に構成される。そして、本実施形態において、サーバ300からユーザ端末400へ送られる“ユーザの課題”は、“推論器30によって推論された画像の識別結果を、ユーザが検証すること。”である。識別結果の検証とは、推論器30が行った推論が正しいか否かを、ユーザ、つまり、人間の視点で検証することである。つまり、本実施形態の教育装置100を利用するユーザは、課題への取り組みを通して、人工知能(AI:artificial intelligence)の利用を体験することができる。
【0036】
そうすると、ユーザは、人工知能を身近に感じたり、人工知能が出来ることと、出来ないこととを知ることができる。また、人工知能を使って何ができるかを考え、人工知能を評価することができる。さらに、人間が行っている作業または処理を、教育装置100で行わせることにより、作業または処理を、自動化、効率化等を図ることが可能かどうかの適性を、ユーザが学ぶことができる。言い換えると、人工知能を使うための考え方を、ユーザが学ぶことができる。そして、このような人工知能の利用体験によれば、子供向け教育において、ユーザである子供の創造力を育成させることができる。なお、ユーザが幼児や小学校低学年の児童である場合には、親のサポートを得て教育装置100が利用されてもよい。
【0037】
ここで、本実施形態においてユーザに付与される課題は、上述した図3Aに限定されない。図5Aは、本実施形態において、ユーザに付与される学習題材の画面を例示する第2の図である。図5Aに例示する画面SC2には、設問SC21、およびドラッグエリアSC23が示される。設問SC21は、記憶部302に記憶されている。そして、ユーザは、インターネットから好きな画像をダウンロードして、ユーザ端末400の操作入力部4022(タッチパネル)を用いてドラッグエリアSC23にドラッグすることができる。そうすると、サーバ300の記憶部302に記憶された推論器によって推論された画像の識別結果がユーザに提供される。そして、図5Bに示すように、画面SC2には、識別結果SC24が表示される。ユーザは、識別結果SC24に表示の推論器によって推論された答えの中から、正解しているものがあればその項目を、なければ「ハズレ」ボタンをタッチすることで、推論器によって推論された答えを検証することができる。
【0038】
また、図6Aは、本実施形態において、ユーザに付与される課題の画面を例示する第3の図である。図6Aに例示する画面SC3には、設問SC31、およびドラッグエリアSC32が示される。学習題材である設問SC31は、記憶部302に記憶されている。そして、ユーザは、自分や家族の今と昔の写真を自ら用意し、かつ、ユーザ端末400で読み込ませて、それら写真をドラッグエリアSC32にドラッグすることができる。そうすると、サーバ300の記憶部302に記憶された推論器によって推論された画像の識別結果がユーザに提供される。そして、図6Bに示すように、画面SC3には、識別結果SC33が表示される。ユーザは、識別結果SC33に表示の推論器によって推論された答えの中から、正解しているものがあればその項目を、なければ「ハズレ」ボタンをタッチすることで、推論器によって推論された答えを検証することができる。なお、図6Aに例示される課題は、図5Aに例示される課題よりも難易度が高い。また、図5Aに例示される課題は、図3Aに例示される課題よりも難易度が高い。したがって、課題付与部3031は、年齢に応じた難易度の課題をユーザに付与してもよい。
【0039】
更に、本実施形態における推論器は、言語に関するデータの学習によって構築され、自然言語処理によるデータ照合が可能に構成されてもよい。そして、この場合の課題は、推論器によって推論された言語の識別結果を検証するものであってもよい。
【0040】
図7Aは、本実施形態において、ユーザに付与される課題の画面を例示する第4の図である。図7Aに例示する画面SC4には、設問SC41、選択肢SC42、およびドラッグエリアSC43が示される。学習題材である設問SC41、及び選択肢42Cは、記憶部302に記憶されている。選択肢42Cは、主として活字である。そして、ユーザは、選択肢SC42の中から一つ選択して、ユーザ端末400の操作入力部4022(タッチパネル)を用いてドラッグエリアSC43にドラッグすることができる。そうすると、サーバ300の記憶部302に記憶された推論器30によって推論された言語の識別結果がユーザに提供される。そして、図7Bに示すように、画面SC4には、識別結果SC44が表示される。ユーザは、識別結果SC44に表示の推論器30によって推論された答えの中から、正解しているものがあればその項目を、なければ「ハズレ」ボタンをタッチすることで、推論器30によって推論された答えを検証することができる。
【0041】
また、図8Aは、本実施形態において、ユーザに付与される課題の画面を例示する第5の図である。図8Aに例示する画面SC5には、設問SC51、および文字入力エリアSC52が示される。学習題材である設問SC51は、記憶部302に記憶されている。そして、ユーザは、ユーザ端末400の操作入力部4022(タッチパネル)を用いて文字入力エリアSC52に、手書きで文字入力することができる。そうすると、サーバ300の記憶部302に記憶された推論器によって推論された言語の識別結果がユーザに提供される。そして、図8Bに示すように、画面SC5には、識別結果SC53が表示される。ユーザは、識別結果SC53に表示の推論器によって推論された答えの中から、正解しているものがあればその項目を、なければ「ハズレ」ボタンをタッチすることで、推論器によって推論された答えを検証することができる。
【0042】
そして、図2に戻って、サーバ300の制御部303が有する取得部3033は、ユーザが選択した推論対象を、ユーザ端末400から取得する処理と、ユーザが課題に取り組んだ結果をユーザ端末400から取得する処理と、ユーザによる課題の進捗状況をユーザ端末400から取得する処理と、を行う。取得部3033は、上述した答えの検証を通信によりユーザ端末400から取得することで(ユーザが、上述した課題の画面に表示された識別結果をタッチすると、その情報がユーザ端末400からサーバ300に送信される)、ユーザによる課題の進捗状況を取得する。
【0043】
判定部3034は、取得部3033によって取得したユーザの進捗状況に基づいて、該ユーザの達成度を判定する。ユーザの達成度は、取り組んだ課題の数が多いほど高くなる。例えば、判定部3034は、ユーザが取り組んだ課題が多いほど該ユーザに付与される経験値が高くなるように、ユーザの達成度を判定してもよい。そして、この場合、判定部3034は、後述する対戦型カードゲームに用いられるレベルについて、ユーザの経験値が所定の値に達する度に、該ユーザをレベルアップさせることができる。また、判定部3034は、人工知能を利用して検証する課題についての達成度の判定に、外部スクール(スポーツスクールや学習塾等)での学習についての達成度の状況を付加してもよい(外部スクールでの学習についての達成度は、所定のアプリを用いてユーザ端末400からサーバ300に送信することができる。)。この場合、判定部3034は、後述する対戦型カードゲームに用いられるキャリアについて、学習科目に応じたキャリアをユーザに付与してもよい。例えば、人工知能を利用して検証する課題については「勇者」キャリアを、運動系科目については「戦士」キャリアを、基礎系科目については「魔術師」キャリアを付与してもよい。
【0044】
報酬付与部3035は、判定部3034によって判定したユーザの達成度に基づいて、所定のゲームで利用可能な報酬を該ユーザに付与する。ここで、本実施形態におけるゲームは、所定のカードに付与されたキャラクタの特性を、所定のルールに基づいて比較することで対戦を行う、対戦型カードゲームである。これについて、以下に説明する。
【0045】
本実施形態のカードゲームについて、2人のユーザがお互いのカードを出し合って対戦するゲームを例にして説明する。なお、参加する各ユーザは、複数のカードを有している。このゲームでは、例えば、順番にサイコロアクションを行い、出目によって予め定められた攻撃、防御、回復等のムーブが発生する。そして、各ムーブにおいて、ユーザは、手持ちのカードを出して所定のアクションを起こすことができる。例えば、攻撃のムーブでユーザが「勇者」キャリアのカードを出した場合には、そのカードに付与されているスキルやパラメータ(攻撃力や技等)に基づいた攻撃アクションを起こすことができる。また、例えば、回復のムーブでユーザが「魔術師」キャリアのカードを出した場合には、そのカードに付与されているスキルやパラメータ(回復魔法や、回復される体力、消費する魔法力等)に基づいた回復アクションを起こすことができる。なお、このようなゲームは、アナログカードゲームであってもよいし、所定のアプリで実行されるデジタルカードゲームであってもよい。
【0046】
そして、報酬付与部3035は、このようなゲームに利用可能なカードをユーザに付与する。このとき、報酬付与部3035は、判定部3034によって判定されたレベルとキャリアに応じたカードをユーザに付与することができる。そうすると、上述した課題についての達成度に応じてスキルやパラメータが高められたカードがユーザに付与されることになり、該ユーザは対戦を優位に進めることが可能となる。そのため、ユーザは、上述した課題に意欲的に取り組むことになる。なお、上述したゲームには、キャリアの転職等の周知の仕組みが取り入れられてもよい。また、上述したゲームがアナログカードゲームである場合には、報酬付与部3035はカード郵送のための処理を実行してもよいし、上述したゲームがデジタルカードゲームである場合には、報酬付与部3035はカード情報を所定のアプリで送信してもよい。
【0047】
以上に述べたように、本実施形態に係る教育装置100は、ゲーム管理機能も有する。これによれば、楽しさ、遊び、ゲーム性の要素で学習をモチベートすることができ、以て、子供向け教育において、子供の学習に対するモチベーションを保ちながら学習習慣を定着させることができる。
【0048】
ここで、教育装置100が有するゲーム管理機能は、対戦型カードゲームの管理機能に限定されない。例えば、上記の判定部3034が、人工知能を利用して検証する課題についての達成度の判定に、周知のeスポーツ体験についての達成度の状況を付加し、更に上記の報酬付与部3035が、eスポーツで利用可能な報酬をユーザに付与してもよい。また、例えば、上記の判定部3034は、人工知能を利用して検証する課題についての達成度の判定に、身体を動かす表現力を養うダンス体験についての達成度の状況を付加してもよい。
【0049】
ここで、本実施形態における教育装置100の動作の流れ、つまり、教育方法について説明する。図9は、本実施形態における教育装置100の動作の流れを例示する図である。図9では、本実施形態における教育装置100における各構成要素間の動作の流れ、および各構成要素が実行する処理を説明する。
【0050】
本実施形態では、先ず、ユーザがユーザ端末400の操作入力部4022を操作して、サーバ300にアクセスして所定のサイトにログインし、学習開始等のメニューを選択する。すると、サーバ300は、記憶部302から学習題材を読み出し(ステップS101)、サーバ300は、学習題材をユーザ端末400へ送信する(S102)。ユーザ端末400は、学習題材を取得する(ステップS103)。次に、ユーザは、ユーザ端末400の操作入力部4022を操作することで、学習題材に含まれ、かつ、種類(バリエーション)が異なる複数の推論対象のうち、何れかの推論対象を選択する(ステップS104)。ユーザ端末400は、ユーザが選択した推論対象をサーバ300に送信する(ステップS105)。
【0051】
そして、サーバ300は、ユーザ端末400から送信された推論対象を取得する(ステップS106)。サーバ300は、記憶部302に記憶された推論器30によって推論対象を識別(推論)し(ステップS107)、識別結果(推論結果)をユーザ端末400に送信する(ステップS108)。このステップS108は、サーバ300から、ユーザ端末400へ課題を付与する処理である。
【0052】
ユーザ端末400は、サーバ300から送信された識別結果を取得する(ステップS109)。ユーザは、ユーザ端末400の表示部4021に表示された識別結果の中から、例えば、上記の図3Bの説明で述べたように、正解しているものがあればその項目を、なければ「ハズレ」ボタンをタッチすることで、推論器30によって推論された答えを検証することができる。つまり、ユーザは、推論器30が行った推論結果が正しいか否かを、ユーザは、S109においてユーザの視点で検証し、ユーザは、操作入力部4022を介して検証結果を入力する。ユーザがS109で行う処理が、サーバ300から付与された課題に取り組む処理である。ユーザが、操作入力部4022を操作して検証結果を入力すると、ユーザ端末400は検証結果を取得し(ステップS110)、その検証結果をサーバ300に送信する(ステップS111)。
【0053】
そして、サーバ300は、検証結果を取得し(ステップS112)、ユーザの達成度を判定する(ステップS113)。このとき、サーバ300は、取得した検証結果から得られるユーザの進捗状況に基づいて、該ユーザの達成度を判定する。例えば、サーバ300は、ユーザが取り組んだ課題が多いほど該ユーザに付与される経験値が高くなるように、ユーザの達成度を判定してもよい。そして、サーバ300は、判定したユーザの達成度に基づいて、所定のゲームで利用可能な報酬を該ユーザに付与する(ステップS114)。なお、サーバ300は、ステップS112でユーザ端末400から検証結果を取得した場合、推論対象の推論に用いるデータ等を学習制御によって補正し、補正したデータ及び推論履歴等を記憶部302へ記憶する。以上に述べた教育装置100によれば、子供向け教育において、学習に対するモチベーションを高めながら創造力を育成させることができる。
【0054】
<第2実施形態>
上述した第1実施形態では、人工知能を利用して検証する課題についての達成度を判定し、対戦型カードゲームで利用可能な報酬をユーザに付与する例を説明した。また、人工知能を利用して検証する課題についての達成度の判定に、周知のeスポーツ体験についての達成度の状況を付加し、eスポーツで利用可能な報酬をユーザに付与してもよいことや、人工知能を利用して検証する課題についての達成度の判定に、身体を動かす表現力を養うダンス体験についての達成度の状況を付加してもよいことに言及した。
【0055】
本実施形態では、人工知能を利用して検証する課題についての達成度の判定に、旅行体験についての達成度の状況を付加する(旅行体験についての達成度は、所定のアプリを用いてユーザ端末400からサーバ300に送信することができる。)。ここで、旅行体験によると、自然や文化から学びを得たり、身体を動かす体験を通じて机での学習では得られない「気づき」を促し、子供の興味関心や創造力を引き出すことができる。
【0056】
また、本実施形態では、旅行体験に関連した課題がユーザに付与されてもよい。例えば、上記の図5Aにおいて、ユーザがインターネットから画像をダウンロードして、その画像を推論器に推論させる例について説明したが、本実施形態では、ユーザが旅行先で建物や風景等を撮影し、その画像を推論器に推論させるとともに、推論された答えを現地で検証してもよい。この場合、ユーザ端末400には、例えば、Charged-Coupled Devices(CCD)、Metal-oxide-semiconductor(MOS)あるいはComplementary Metal-Oxide-Semiconductor(CMOS)等のイメージセンサを用いた撮像装置が備えられる。
【0057】
<その他の変形例>
上記の実施形態はあくまでも一例であって、本開示はその要旨を逸脱しない範囲内で適宜変更して実施しうる。例えば、本開示において説明した処理や手段は、技術的な矛盾が生じない限りにおいて、自由に組み合わせて実施することができる。
【0058】
また、1つの装置が行うものとして説明した処理が、複数の装置によって分担して実行されてもよい。例えば、推論器30が、サーバ300とは別の演算処理装置に設けられていてもよい。このとき当該別の演算処理装置はサーバ300と好適に協働可能に構成される。また、異なる装置が行うものとして説明した処理が、1つの装置によって実行されても構わない。コンピュータシステムにおいて、各機能をどのようなハードウェア構成(サーバ構成)によって実現するかは柔軟に変更可能である。
【0059】
本開示は、上記の実施形態で説明した機能を実装したコンピュータプログラムを教育装置のコンピュータに供給し、当該コンピュータが有する1つ以上のプロセッサがプログラムを読み出して実行することによっても実現可能である。このようなコンピュータプログラムは、コンピュータのシステムバスに接続可能な非一時的なコンピュータ可読記憶媒体によってコンピュータに提供されてもよいし、ネットワークを介してコンピュータに提供されてもよい。非一時的なコンピュータ可読記憶媒体は、例えば、磁気ディスク(フロッピー(登録商標)ディスク、ハードディスクドライブ(HDD)等)、光ディスク(CD-ROM、DVDディスク・ブルーレイディスク等)など任意のタイプのディスク、読み込み専用メモリ(ROM)、ランダムアクセスメモリ(RAM)、EPROM、EEPROM、磁気カード、フラッシュメモリ、光学式カード、電子的命令を格納するために適した任意のタイプの媒体を含む。
【0060】
さらに、本実施形態の教育装置は、サーバ300とユーザ端末400とがネットワーク200を介して通信可能に接続されるものの他、ネットワークを介さずに利用可能な教育装置を含む。例えば、ユーザが保有する固定型端末、または携帯型端末が、実施形態で説明したサーバ300及びユーザ端末400の両方の構成、及び両方の機能を備えていてもよい。固定型端末は、デスクトップ型パーソナルコンピュータ、ノート型パーソナルコンピュータを含む。携帯型端末は、タブレット端末、スマートフォン、ウェアラブル端末を含む。
【0061】
そして、図9で実行される教育方法を実行可能なプログラムが、予めネットワーク200を介して、ユーザの保有する固定型端末、または携帯型端末等にダウンロードされていれば、固定型端末または携帯型端末がネットワークに接続されていない環境で、図1及び図2に示された教育装置100と同様の処理、判断を行うことができ、かつ、同様の効果を得ることができる。さらに、教育装置は、ネットワーク200を介してプログラムをダウンロードされるものに限定されない。例えば、教育装置が、CD、DVD等の記録媒体に記憶されているプログラムを読み取るように構成されていてもよい。
【0062】
なお、本実施形態で説明した事項の技術的意味の一例は、次の通りである。教育装置100は、教育装置の一例である。取得部3033は、推論取得部及び結果取得部の一例である。推論器30は、推論部の一例である。課題付与部3031は、課題付与部の一例である。
【0063】
図9の制御に含まれるルーチンは、教育方法の一例である。図9のステップS106の内容は、第1ステップ及び第1処理の一例である。ステップS107の内容は、第2ステップ及び第2処理の一例である。ステップS108の内容は、第3ステップ及び第3処理の一例である。ステップS112の内容は、第4ステップ及び第4処理の一例である。図9の制御を行うために記憶部302に記憶されているプログラムが、教育装置用プログラムの一例である。
【0064】
教育装置100は、学習装置、学習システム、情報処理装置、情報教育システムと定義することも可能である。図9の制御に含まれるルーチンは、学習方法、情報処理方法と定義することも可能である。図9の制御を行うために記憶部302に記憶されているプログラムは、学習プログラム、情報処理プログラムと定義することも可能である。
【0065】
本実施形態において、学習題材で使用する画像、写真、文字、言語、絵、ロゴ、記号等は、推論対象の一例である。文字は、漢字、平かな、カタカナ、アルファベット等のいずれでもよい。文字は、活字または手書き文字の何れでもよい。記憶部302に記憶されている写真または絵と、ユーザが用意した写真または絵とは、種類が異なる。活字と手書き文字とは、種類が異なる。同じ題材であっても、撮影時期が異なる写真同士は、種類が異なる。記憶部302に記憶されている画像と、ユーザが用意した画像とは、種類が異なる。なお、推論対象の種類は、推論部が推論を行う場合の難易度が異なること、推論レベルが異なること、等の意味も含む。
【0066】
また、ゲームは、カードを用いないゲームでもよい。また、ゲームは、対戦型ゲームまたは、個人遊戯型のゲームの何れもよい。また、対戦型ゲームの相手は、人間またはコンピュータの何れでもよい。さらに、ユーザが選択は、ユーザが入力、ユーザが操作、ユーザが決定、ユーザが確定等の意味を含む。また、文字が手書き入力である場合も、画像、写真、手書き文字、言語、絵、ロゴ、記号等のうちから、ユーザが手書き文字を選択したという意味において、ユーザが選択した、という概念に含まれる。さらに、手書き文字には、漢字、平かな、カタカナ、英字等が含まれ、これらの手書き文字のうちから、ユーザが何れかを選択したという意味において、ユーザが選択した、という概念に含まれる。さらにまた、手書き文字のうち、例えば、平かなという1分類に含まれるとしても、複数の平かなのうちから、ユーザが何れかを選択したという意味において、ユーザが選択という概念に含まれる。また、ユーザの操作は、ドラッグ、ドロップ、タップ、クリック等を含む。
【符号の説明】
【0067】
30・・・推論器、100・・・教育装置、200・・・ネットワーク、300・・・サーバ、301・・・通信部、302・・・記憶部、303・・・制御部、400・・・ユーザ端末、3031・・・課題付与部、3033・・・取得部
図1
図2
図3A
図3B
図4
図5A
図5B
図6A
図6B
図7A
図7B
図8A
図8B
図9
【手続補正書】
【提出日】2021-05-28
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ユーザの学習に利用される教育装置であって、
種類の異なる複数の推論対象のうちから前記ユーザが選択した前記推論対象を取得する推論対象取得部と、
前記推論対象取得部が取得した前記推論対象を推論する推論部と、
前記推論部が前記推論対象を推論した結果を検証させる課題を前記ユーザに付与する課題付与部と、
前記ユーザが前記課題に取り組んだ結果を前記ユーザから取得する結果取得部と、
を有する、教育装置。
【請求項2】
ユーザの学習に利用される教育装置が実行する教育方法であって、
種類の異なる複数の推論対象のうちから前記ユーザが選択した前記推論対象を取得する第1ステップと、
前記第1ステップが取得した前記推論対象を推論する第2ステップと、
前記第2ステップが前記推論対象を推論した結果を検証させる課題を前記ユーザに付与する第3ステップと、
前記ユーザが前記課題に取り組んだ結果を前記ユーザから取得する第4ステップと、
を実行する、教育方法。
【請求項3】
ユーザの学習に利用される教育装置に処理を実行させる教育装置用プログラムであって、
種類の異なる複数の推論対象のうちから前記ユーザが選択した前記推論対象を取得する第1処理と、
前記第1処理で取得した前記推論対象を推論する第2処理と、
前記第2処理で前記推論対象を推論した結果を検証させる課題を前記ユーザに付与する第3処理と、
前記ユーザが前記課題に取り組んだ結果を前記ユーザから取得する第4処理と、
を実行させる、教育装置用プログラム。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0010
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0010】
他の教育方法は、ユーザの学習に利用される教育装置が実行する教育方法であって、種類の異なる複数の推論対象のうちから前記ユーザが選択した前記推論対象を取得する第1ステップと、前記第1ステップが取得した前記推論対象を推論する第2ステップと、前記第2ステップが前記推論対象を推論した結果を検証させる課題を前記ユーザに付与する第3ステップと、前記ユーザが前記課題に取り組んだ結果を前記ユーザから取得する第4ステップと、を実行する。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0011
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0011】
他の教育装置用プログラムは、ユーザの学習に利用される教育装置に処理を実行させる教育装置用プログラムであって、種類の異なる複数の推論対象のうちから前記ユーザが選択した前記推論対象を取得する第1処理と、前記第1処理で取得した前記推論対象を推論する第2処理と、前記第2処理で前記推論対象を推論した結果を検証させる課題を前記ユーザに付与する第3処理と、前記ユーザが前記課題に取り組んだ結果を前記ユーザから取得する第4処理と、を実行させる。