(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022123968
(43)【公開日】2022-08-25
(54)【発明の名称】建物架構推定装置、及び建物架構推定方法
(51)【国際特許分類】
E04B 1/18 20060101AFI20220818BHJP
G06F 30/13 20200101ALI20220818BHJP
G06F 30/27 20200101ALI20220818BHJP
G06N 20/00 20190101ALI20220818BHJP
【FI】
E04B1/18 A ESW
G06F17/50 680B
G06F17/50 604D
G06N20/00
【審査請求】未請求
【請求項の数】7
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021021457
(22)【出願日】2021-02-15
(71)【出願人】
【識別番号】000002299
【氏名又は名称】清水建設株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100149548
【弁理士】
【氏名又は名称】松沼 泰史
(74)【代理人】
【識別番号】100161506
【弁理士】
【氏名又は名称】川渕 健一
(74)【代理人】
【識別番号】100161207
【弁理士】
【氏名又は名称】西澤 和純
(72)【発明者】
【氏名】黒木 光博
(72)【発明者】
【氏名】横山 一智
(72)【発明者】
【氏名】渡辺 泰志
(72)【発明者】
【氏名】佐竹 浩芳
(72)【発明者】
【氏名】岡澤 岳
(72)【発明者】
【氏名】大山 巧
【テーマコード(参考)】
5B046
5B146
【Fターム(参考)】
5B046AA03
5B146AA04
5B146DC03
(57)【要約】
【課題】建物の架構体積量から適切な構造架構を決定する。
【解決手段】建物架構推定装置は、建物の水平面と平行な第1方向における建物の柱と梁とを結合する接合部の種類ごとの数を要素とするベクトルである第1接合部数ベクトルと、水平面と平行、且つ、第1方向と異なる方向である第2方向における接合部の種類ごとの数を要素とするベクトルである第2接合部数ベクトルとの内積値である接合部数ベクトル内積値と、建物の架構体積量とから建物の建物架構を推定する建物架構推定モデルであって、接合部数ベクトル内積値と、架構体積量と、建物の建物架構とを少なくとも含む組データを複数有する学習データに基づいて構築された建物架構推定モデルを記憶するモデル記憶部と、モデル記憶部が記憶する建物架構推定モデルと、接合部数ベクトル内積値と、建物の架構体積量とから建物の建物架構を推定する建物架構推定部とを備える。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
建物の水平面と平行な第1方向における前記建物の柱と梁とを結合する接合部の種類ごとの数を要素とするベクトルである第1接合部数ベクトルと、前記水平面と平行、且つ、前記第1方向と異なる方向である第2方向における前記接合部の種類ごとの数を要素とするベクトルである第2接合部数ベクトルとの内積値である接合部数ベクトル内積値と、前記建物の架構体積量とから前記建物の建物架構を推定する建物架構推定モデルであって、前記接合部数ベクトル内積値と、前記架構体積量と、前記建物の建物架構とを少なくとも含む組データを複数有する学習データに基づいて構築された建物架構推定モデルを記憶するモデル記憶部と、
前記モデル記憶部が記憶する前記建物架構推定モデルと、前記接合部数ベクトル内積値と、前記建物の架構体積量とから前記建物の建物架構を推定する建物架構推定部と
を備えることを特徴とする建物架構推定装置。
【請求項2】
前記接合部数ベクトル内積値には、前記建物の最上階の内積値と、前記建物の中間階の内積値と、前記建物の最下階の内積値とが含まれ、
前記建物架構推定部は、前記最上階の内積値、前記中間階の内積値、及び前記最下階の内積値と、前記架構体積量とに基づいて、前記建物の建物架構を推定する
ことを特徴とする請求項1に記載の建物架構推定装置。
【請求項3】
前記建物架構推定モデルは、前記架構体積量と前記接合部数ベクトル内積値とに基づくクラスタリングにより前記建物架構を複数のグループに分類して、分類された前記グループを示すグループ識別情報を、前記架構体積量及び前記接合部数ベクトル内積値から出力し、
前記建物架構推定部は、前記建物架構推定モデルに基づいて、前記グループ識別情報を取得し、取得した前記グループ識別情報に対応する前記グループに属する前記建物架構を、前記建物の建物架構として推定する
ことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の建物架構推定装置。
【請求項4】
前記架構体積量と、前記建物の基準階の面積と、前記第1方向のスパン長さと、前記第2方向のスパン長さと、前記建物の階の高さを示す階高とを取得するデータ取得部と、
前記データ取得部が取得した、前記基準階の面積と、前記第1方向のスパン長さと、前記第2方向のスパン長さと、前記階高とに基づいて、前記接合部数ベクトル内積値を生成する内積生成部と、
前記建物架構推定部が推定した前記建物の建物架構を示す出力情報を出力部に出力する出力制御部と
を備えることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の建物架構推定装置。
【請求項5】
前記接合部の種類には、前記建物の角部で柱と梁とを結合する第1の接合部と、前記建物の外周の柱と梁とを結合する第2の接合部と、前記建物の梁と、当該梁の上下のうちの一方で柱とを結合する第3の接合部と、前記建物の柱と梁とを十字状に結合する第4の接合部とが含まれ、
前記第1接合部数ベクトル及び前記第2接合部数ベクトルは、前記第1の接合部、前記第2の接合部、前記第3の接合部、及び前記第4の接合部のそれぞれの数をベクトルの要素として含む
ことを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか一項に記載の建物架構推定装置。
【請求項6】
前記学習データに基づいて、前記建物架構推定モデルを構築するモデル構築部を備える
ことを特徴とする請求項1から請求項5のいずれか一項に記載の建物架構推定装置。
【請求項7】
建物の水平面と平行な第1方向における前記建物の柱と梁とを結合する接合部の種類ごとの数を要素とするベクトルである第1接合部数ベクトルと、前記水平面と平行、且つ、前記第1方向と異なる方向である第2方向における前記接合部の種類ごとの数を要素とするベクトルである前記第1接合部数ベクトルとの内積値である接合部数ベクトル内積値と、前記建物の架構体積量とから前記建物の建物架構を推定する建物架構推定モデルであって、前記接合部数ベクトル内積値と、前記架構体積量と、前記建物の建物架構とを少なくとも含む組データを複数有する学習データに基づいて構築された建物架構推定モデルを記憶するモデル記憶部を備える建物架構推定装置の建物架構推定方法であって、
前記モデル記憶部が記憶する前記建物架構推定モデルと、前記接合部数ベクトル内積値と、前記建物の架構体積量とから前記建物の建物架構を推定する建物架構推定ステップを含むことを特徴とする建物架構推定方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、建物架構推定装置、及び建物架構推定方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、建物の構造設計の初期段階において、建物の架構体積量である建物ボリュームから構造架構を決定する際には、設計担当者が、過去の経験や知見、過去の類似案件、等に基づいて、工学的判断を盛り込みながら個別におこなっていた。なお、建物架構を設計する技術としては、特許文献1に記載の技術が知られている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、例えば、設計担当者の経験の浅い場合には、過去の経験や知見が不足しているため、設計の次工程において手戻りが発生してしまう等、構造架構の設計精度がばらついてしまう場合があり、建物の架構体積量から適切な構造架構を決定することが困難であった。
【0005】
本発明は、上記問題を解決すべくなされたもので、その目的は、建物の架構体積量から適切な構造架構を決定することができる建物架構推定装置、及び建物架構推定方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記問題を解決するために、本発明の一態様は、建物の水平面と平行な第1方向における前記建物の柱と梁とを結合する接合部の種類ごとの数を要素とするベクトルである第1接合部数ベクトルと、前記水平面と平行、且つ、前記第1方向と異なる方向である第2方向における前記接合部の種類ごとの数を要素とするベクトルである第2接合部数ベクトルとの内積値である接合部数ベクトル内積値と、前記建物の架構体積量とから前記建物の建物架構を推定する建物架構推定モデルであって、前記接合部数ベクトル内積値と、前記架構体積量と、前記建物の建物架構とを少なくとも含む組データを複数有する学習データに基づいて構築された建物架構推定モデルを記憶するモデル記憶部と、前記モデル記憶部が記憶する前記建物架構推定モデルと、前記接合部数ベクトル内積値と、前記建物の架構体積量とから前記建物の建物架構を推定する建物架構推定部とを備えることを特徴とする建物架構推定装置である。
【0007】
また、本発明の一態様は、建物の水平面と平行な第1方向における前記建物の柱と梁とを結合する接合部の種類ごとの数を要素とするベクトルである第1接合部数ベクトルと、前記水平面と平行、且つ、前記第1方向と異なる方向である第2方向における前記接合部の種類ごとの数を要素とするベクトルである前記第1接合部数ベクトルとの内積値である接合部数ベクトル内積値と、前記建物の架構体積量とから前記建物の建物架構を推定する建物架構推定モデルであって、前記接合部数ベクトル内積値と、前記架構体積量と、前記建物の建物架構とを少なくとも含む組データを複数有する学習データに基づいて構築された建物架構推定モデルを記憶するモデル記憶部を備える建物架構推定装置の建物架構推定方法であって、前記モデル記憶部が記憶する前記建物架構推定モデルと、前記接合部数ベクトル内積値と、前記建物の架構体積量とから前記建物の建物架構を推定する建物架構推定ステップを含むことを特徴とする建物架構推定方法である。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、建物の架構体積量から適切な構造架構を決定することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【
図1】本実施形態による建物架構推定装置の一例を示すブロック図である。
【
図2】本実施形態における建物架構及び接合部の一例を説明する図である。
【
図3】本実施形態における建物架構推定モデルの構築処理の一例を説明する図である。
【
図4】本実施形態による建物架構推定装置の建物架構推定モデルの構築処理の一例を示すフローチャートである。
【
図5】本実施形態による建物架構推定装置の建物架構推定処理の一例を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、本発明の一実施形態による建物架構推定装置、及び建物架構推定方法について、図面を参照して説明する。
【0011】
図1は、本実施形態による建物架構推定装置1の一例を示すブロック図である。
図1に示すように、建物架構推定装置1は、例えば、パーソナルコンピュータやサーバ装置などのコンピュータ装置である。建物架構推定装置1は、例えば、建物の架構体積量及び構造設計上考慮する基本的な設計諸量(例えば、基準階面積、XYスパン長さ、及び階高など)を入力データとして取得し、当該入力データに対して、建物の建物架構を推定して、当該建物架構を出力する。
建物架構推定装置1は、入力部11と、表示部12と、記憶部13と、制御部14とを備える。
【0012】
入力部11は、例えば、キーボードやマウスなどの入力装置であり、例えば、入力データなどの各種情報を受け付けて、制御部14に出力する。
表示部12は、例えば、液晶ディスプレイなどの表示装置であり、例えば、出力データ(出力情報)である建物の建物架構などの各種情報を表示する。なお、表示部12は、出力情報を出力する出力部の一例である。なお、ソフトウェアを使用する場合には、建物架構推定装置1は、3次元モデリングツール等を利用して、表示部12に建物の建物架構などを表示する。
【0013】
記憶部13は、建物架構推定装置1が利用する各種情報を記憶する。記憶部13は、学習データ記憶部131と、モデル記憶部132と、入力情報記憶部133と、内積情報記憶部134と、建物架構記憶部135とを備える。
【0014】
学習データ記憶部131は、後述する建物架構推定モデルを構築するための学習データを記憶する。学習データ記憶部131は、例えば、建物の架構体積量と、建物の基準階の面積(基準階面積)と、X方向のスパン長さと、Y方向のスパン長さと、階高と、後述する接合部数ベクトル内積値と、建物架構とを対応付けた組データを複数有する学習データを記憶している。ここで、建物架構、及び接合部数ベクトル内積値について説明する。
【0015】
図2は、本実施形態における建物架構及び接合部の一例を説明する図である。
図2(a)は、建物架構の一例を示している。なお、
図2(a)において、建物の基準階の底面(水平面)に平行な方向を、X方向及びY方向とし、X方向とY方向とは、互いに直交する、あるいは直交に近い関係にあるものとする。
【0016】
図2(a)に示すように、建物架構は、柱と梁とを接合した構造になっており、最上階、中間階、及び最下階の3つの部分に分類される。
また、
図2(b)は、別の建物架構の一例における架構断面を示している。
図2(b)に示すように、建物架構において、柱と梁とは、4種類の接合部形式により接合されている。ここで、接合部の種類には、L型接合部K1(第1の接合部)と、ト型接合部K2(第2の接合部)と、T型接合部K3(第3の接合部)と、十字型接合部K4(第4の接合部)とが含まれる。
【0017】
L型接合部K1は、建物の角部で柱と梁とを結合するL字型の接合部である。また、ト型接合部K2は、建物の外周の柱と梁とを結合する接合部である。また、T型接合部K3は、建物の梁と、当該梁の上下のうちの一方で柱とを結合するT字型の接合部である。また、十字型接合部K4は、建物の柱と梁とを十字状に結合する十字型の接合部である。
【0018】
本実施形態では、X方向におけるL型接合部K1、ト型接合部K2、T型接合部K3、及び十字型接合部K4の各接合部の数を要素としたベクトルをX方向の接合部数ベクトル(第1接合部数ベクトル)とする。また、Y方向におけるL型接合部K1、ト型接合部K2、T型接合部K3、及び十字型接合部K4の各接合部の数を要素としたベクトルをY方向の接合部数ベクトル(第2接合部数ベクトル)とする。
【0019】
さらに、上述した4種類の接合部の数を要素としたベクトル(接合部数ベクトル)は、上述した最上階、中間階、及び最下階ごとに生成される。
また、本実施形態では、X方向の接合部数ベクトルと、Y方向の接合部数ベクトルとの内積値を接合部数ベクトル内積値とする。
【0020】
ここで、最上階におけるX方向の接合部数ベクトルUVx、Y方向の接合部数ベクトルUVy、及び接合部数ベクトル内積値UIPは、下記の式(1)で表される。
【0021】
【0022】
ここでのULx、UTx、UWx、及びUPxは、最上階のX方向におけるL型接合部K1の数、T型接合部K3の数、ト型接合部K2の数、及び十字型接合部K4の数を示している。また、ULy、UTy、UWy、及びUPyは、最上階のY方向におけるL型接合部K1の数、T型接合部K3の数、ト型接合部K2の数、及び十字型接合部K4の数を示している。
なお、建物の最上階には、ト型接合部K2及び十字型接合部K4は、存在せず、その数は、“0”である。
【0023】
また、中間階におけるX方向の接合部数ベクトルMVx、Y方向の接合部数ベクトルMVy、及び接合部数ベクトル内積値MIPは、下記の式(2)で表される。
【0024】
【0025】
ここでのMLx、MTx、MWx、及びMPxは、中間階のX方向におけるL型接合部K1の数、T型接合部K3の数、ト型接合部K2の数、及び十字型接合部K4の数を示している。また、MLy、MTy、MWy、及びMPyは、中間階のY方向におけるL型接合部K1の数、T型接合部K3の数、ト型接合部K2の数、及び十字型接合部K4の数を示している。
【0026】
また、最下階におけるX方向の接合部数ベクトルBVx、Y方向の接合部数ベクトルBVy、及び接合部数ベクトル内積値BIPは、下記の式(3)で表される。
【0027】
【0028】
ここでのBLx、BTx、BWx、及びBPxは、最下階のX方向におけるL型接合部K1の数、T型接合部K3の数、ト型接合部K2の数、及び十字型接合部K4の数を示している。また、BLy、BTy、BWy、及びBPyは、最下階のY方向におけるL型接合部K1の数、T型接合部K3の数、ト型接合部K2の数、及び十字型接合部K4の数を示している。
なお、建物の最下階には、ト型接合部K2及び十字型接合部K4は、存在せず、その数は、“0”である。
【0029】
図1の説明に戻り、学習データには、上述した接合部数ベクトル内積値(最上階の内積値UIP、中間階の内積値MIP、最下階の内積値BIP)が含まれる。また、学習データに含まれる建物架構は、建物の基準階の面積(基準階面積)、X方向のスパン長さ、Y方向のスパン長さ、及び階高などから、例えば、既存の3次元モデリングツール等を用いて生成したものであってもよいし、過去に設計したものであってもよい。すなわち、学習データの各組データは、様々な形状、架構体積量などに応じて既存の3次元モデリングツール等で生成したデータや、過去に設計したデータである。
【0030】
モデル記憶部132は、接合部数ベクトル内積値と、建物の架構体積量及び構造設計上考慮する基本的な設計諸量とから建物の建物架構を推定する建物架構推定モデルを記憶する。建物架構推定モデルは、上述した学習データ記憶部131が記憶する学習データに基づいて構築されたモデルである。建物架構推定モデルは、例えば、架構体積量と接合部数ベクトル内積値とを特徴量としたクラスタリング等の機械学習により建物架構を複数のグループに分類して、分類されたグループを示すラベル(グループ識別情報)を、架構体積量及び接合部数ベクトル内積値から出力するモデルであり、その詳細は後述する。
【0031】
入力情報記憶部133は、建物架構を推定する際に、外部から入力された各種情報(例えば、基準階面積、X方向のスパン長さ、Y方向のスパン長さ、及び階高など)を記憶する。
【0032】
内積情報記憶部134は、建物架構を推定する際の入力データとして使用する接合部数ベクトル内積値(最上階の内積値UIP、中間階の内積値MIP、最下階の内積値BIP)を記憶する。なお、内積情報記憶部134は、X方向の接合部数ベクトル及びY方向の接合部数ベクトルを記憶するようにしてもよい。
【0033】
建物架構記憶部135は、例えば、建物架構のデータベースであり、上述したラベル(グループ識別情報)と建物架構とを対応付けて記憶する。建物架構記憶部135が記憶する建物架構は、例えば、建物架構推定モデルを構築するのに用いた建物架構や、過去に設計した建物の建物架構などである。建物架構記憶部135は、ノウハウとして、過去に設計した建物の建物架構を随時追加されるようにしてもよい。
【0034】
制御部14は、例えば、CPU(Central Processing Unit)などを含むプロセッサであり、建物架構推定装置1を統括的に制御する。制御部14は、主に、建物架構推定モデルの構築処理と、建物架構の推定処理とを実行する。制御部14は、モデル構築部141と、データ取得部142と、内積生成部143と、建物架構推定部144と、表示制御部145とを備える。
【0035】
モデル構築部141は、学習データ記憶部131が記憶する学習データに基づいて、機械学習を行い、建物架構推定モデルを構築する。モデル構築部141は、構築した建物架構推定モデルをモデル記憶部132に記憶させる。ここで、
図3を参照して、モデル構築部141による建物架構推定モデルの構築処理について説明する。
【0036】
図3は、本実施形態における建物架構推定モデルの構築処理の一例を説明する図である。
図3(a)は、学習データ記憶部131が記憶する学習データの各組データを、架構体積量及び接合部数ベクトル内積値を特徴量として、クラスタリング等の機械学習により分類した多次元チャートを示している。
図3(a)において、破線部F1が、建物の架構体積量、及び接合部数ベクトル内積値に対応する。
【0037】
モデル構築部141は、
図3(a)に示すようなクラスタリング処理を実行して、グループ(G1、G2、G3、・・・)に分類し、分類された各グループに、グループ識別情報として、ラベルを付与する。モデル構築部141は、架構体積量及び接合部数ベクトル内積値を特徴量としたクラスタリング処理により、建物の建物架構を、複数のグループに分類する。
【0038】
次に、モデル構築部141は、学習データの架構体積量及び接合部数ベクトル内積値から、クラスタリング処理により分類した各グループ(グループ識別情報)を推定する推定モデルを、例えば、ニューラルネットワーク等の深層学習により構築する。モデル構築部141は、機械学習により、例えば、
図3(b)に示すようなニューラルネットワークNN1を、建物架構推定モデルとして構築する。ニューラルネットワークNN1は、架構体積量、構造設計上考慮する基本的な設計諸量、及び接合部数ベクトル内積値から、建物架構のグループ(に付与されるラベル)を推定する。
モデル構築部141は、構築した建物架構推定モデルをモデル記憶部132に記憶させる。
【0039】
図1の説明に戻り、データ取得部142は、建物架構を推定する際の入力データ(入力情報)を取得する。データ取得部142は、例えば、入力部11を介して、架構体積量と、建物の基準階の面積(基準階面積)と、X方向のスパン長さと、Y方向のスパン長さと、建物の階の高さを示す階高とを入力データとして取得する。データ取得部142は、取得した入力データを、入力情報記憶部133に記憶させる。
【0040】
内積生成部143は、データ取得部が取得した、基準階の面積と、X方向のスパン長さと、Y方向のスパン長さと、階高とに基づいて、接合部数ベクトル内積値を生成する。内積生成部143は、入力情報記憶部133が記憶する入力データを基に、接合部の各種類の数を算出し、上述した式(1)~式(3)を用いて、接合部数ベクトル内積値(最上階の内積値UIP、中間階の内積値MIP、最下階の内積値BIP)を生成する。内積生成部143は、生成した接合部数ベクトル内積値(最上階の内積値UIP、中間階の内積値MIP、最下階の内積値BIP)を内積情報記憶部134に記憶させる。
【0041】
建物架構推定部144は、モデル記憶部132が記憶する建物架構推定モデルと、接合部数ベクトル内積値と、建物の架構体積量及び構造設計上考慮する基本的な設計諸量とから建物の建物架構を推定する。建物架構推定部144は、例えば、内積情報記憶部134が記憶する最上階の内積値、中間階の内積値、及び最下階の内積値と、入力情報記憶部133が記憶する建物の架構体積量及び構造設計上考慮する基本的な設計諸量とに基づいて、建物の建物架構を推定する。
【0042】
具体的に、建物架構推定部144は、建物架構推定モデルに基づいて、グループ識別情報を取得し、取得したラベル(グループ識別情報)に対応するグループに属する建物架構を、建物架構として推定する。建物架構推定部144は、例えば、取得したラベルに対する建物架構を、建物架構記憶部135から取得して、取得した建物架構を、推定結果の建物架構として出力する。
【0043】
表示制御部145(出力制御部の一例)は、建物架構推定部144が推定した建物の建物架構を示す出力情報を表示部12(出力部)に出力する。すなわち、表示制御部145は、例えば、建物架構の3次元モデルや画像等を、表示部12に表示させる。なお、表示制御部145は、建物架構推定部144が推定したラベル(グループ識別情報)に対応するグループに属する複数の建物架構を表示部12に表示させる。この場合、表示制御部145は、例えば、推定されたグループの基準建物架構(平均値の建物架構)に、近い建物架構を優先して、表示部12に表示させるようにしてもよい。
【0044】
次に、図面を参照して、本実施形態による建物架構推定装置1の動作について説明する。
図4は、本実施形態による建物架構推定装置1の建物架構推定モデルの構築処理の一例を示すフローチャートである。
【0045】
図4に示すように、建物架構推定装置1は、建物架構推定モデルの構築処理において、まず、学習データを取得する(ステップS101)。建物架構推定装置1のモデル構築部141は、学習データ記憶部131が記憶する学習データを取得する。
【0046】
次に、モデル構築部141は、架構体積量及び接合部数ベクトル内積を特徴量としたクラスタリング処理等により建物架構を分類し、ラベルを付与する(ステップS102)。モデル構築部141は、
図3(a)に示すようなクラスタリング処理を実行して、グループ(G1、G2、G3、・・・)に分類し、分類された各グループに、グループ識別情報として、ラベルを付与する。
【0047】
次に、モデル構築部141は、架構体積量、基本的な設計諸量、及び接合部数ベクトル内積値からラベルを推定する推定モデルを構築する(ステップS103)。モデル構築部141は、機械学習により、例えば、
図3(b)に示すようなニューラルネットワークNN1を、建物架構推定モデルとして構築する。ニューラルネットワークNN1は、構造設計上考慮する基本的な設計諸量を入力値とし、架構体積量及び接合部数ベクトル内積値を判断材料として、建物架構のグループ(に付与されるラベル)を推定する。
【0048】
次に、モデル構築部141は、構築した推定モデルを建物架構推定モデルとしてモデル記憶部132に記憶させる(ステップS104)。ステップS104の処理後に、モデル構築部141は、建物架構推定モデルの構築処理を終了する。
【0049】
次に、
図5を参照して、本実施形態による建物架構推定装置1の建物架構推定処理について説明する。
図5は、本実施形態による建物架構推定装置1の建物架構推定処理の一例を示すフローチャートである。
【0050】
図5に示すように、建物架構推定装置1は、建物架構推定処理において、まず、入力データを取得する(ステップS201)。建物架構推定装置1のデータ取得部142は、例えば、入力部11を介して、架構体積量と、建物の基準階の面積と、X方向のスパン長さと、Y方向のスパン長さと、建物の階の高さを示す階高とを入力データとして取得する。データ取得部142は、取得した入力データを、入力情報記憶部133に記憶させる。
【0051】
次に、建物架構推定装置1の内積生成部143は、入力データから接合部数ベクトル内積値を生成する(ステップS202)。内積生成部143は、入力情報記憶部133が記憶する入力データを基に、接合部の各種類の数を算出し、上述した式(1)~式(3)を用いて、接合部数ベクトル内積値(最上階の内積値UIP、中間階の内積値MIP、最下階の内積値BIP)を生成する。内積生成部143は、生成した接合部数ベクトル内積値を内積情報記憶部134に記憶させる。
【0052】
次に、建物架構推定装置1の建物架構推定部144は、建物架構推定モデルと、建物の架構体積量及び接合部数ベクトル内積値等とからグループのラベルを推定する(ステップS203)。なお、接合部数ベクトル内積値等には、例えば、構造設計上考慮する基本的な設計諸量などが含まれる。建物架構推定部144は、内積情報記憶部134が記憶する最上階の内積値、中間階の内積値、及び最下階の内積値と、入力情報記憶部133が記憶する建物の架構体積量及び構造設計上考慮する基本的な設計諸量とから、モデル記憶部132が記憶する建物架構推定モデル(ニューラルネットワークNN1)を利用して、グループのラベルを推定する。
【0053】
次に、建物架構推定装置1は、ラベルに対応するグループの建物架構を出力する(ステップS204)。建物架構推定部144は、推定したラベルに対応する建物架構を建物架構記憶部135から取得する。建物架構推定装置1の表示制御部145は、例えば、取得した建物架構の3次元モデルや画像等を、表示部12に表示させる。ステップS204の処理後に、建物架構推定装置1は、建物架構推定処理を終了する。
【0054】
以上説明したように、本実施形態による建物架構推定装置1は、モデル記憶部132と、建物架構推定部144とを備える。モデル記憶部132は、接合部数ベクトル内積値と、建物の架構体積量とから建物の建物架構を推定する建物架構推定モデルであって、接合部数ベクトル内積値と、架構体積量と、建物の建物架構とを少なくとも含む組データを複数有する学習データに基づいて構築された建物架構推定モデルを記憶する。ここで、接合部数ベクトル内積値は、物の水平面と平行なX方向(第1方向)における建物の柱と梁とを結合する接合部の種類ごとの数を要素とするベクトルであるX方向の接合部数ベクトル(第1接合部数ベクトル)と、水平面と平行、且つ、X方向と直交する、あるいは直交に近いY方向(第1方向と異なる方向である第2方向)における接合部の種類ごとの数を要素とするベクトルであるY方向の接合部数ベクトル(第2接合部数ベクトル)との内積値である。建物架構推定部144は、モデル記憶部132が記憶する建物架構推定モデルと、接合部数ベクトル内積値と、建物の架構体積量とから建物の建物架構を推定する。
【0055】
これにより、本実施形態による建物架構推定装置1は、建物の架構体積量及び接合部数ベクトル内積値から適切な建物架構の候補を推定するので、例えば、設計担当者の経験の浅い場合であっても、適切な構造架構を決定することができる。また、本実施形態による建物架構推定装置1では、X方向の接合部数ベクトルとY方向の接合部数ベクトルとの内積値を特徴量として用いるため、接合部数ベクトルをそのまま特徴量として用いる場合に比べて、特徴量を減らすことができ、処理を簡略化することができる。例えば、上述した式(1)の接合部数ベクトル内積値UIP、式(2)の接合部数ベクトル内積値MIP、及び式(3)の接合部数ベクトル内積値BIPのそれぞれは、XY方向と接合部の4パターンとの合計8つの特徴量を1次元の数値に縮約している。
【0056】
また、本実施形態では、接合部数ベクトル内積値には、建物の最上階の内積値UIPと、建物の中間階の内積値MIPと、建物の最下階の内積値BIPとが含まれる。建物架構推定部144は、最上階の内積値UIP、中間階の内積値MIP、及び最下階の内積値BIPと、架構体積量とに基づいて、建物の建物架構を推定する。
【0057】
これにより、本実施形態による建物架構推定装置1は、建物の形状によって、最上階、中間階、及び最下階における接合部の種類及ぶ接合部数の傾向がことなるため、最上階の内積値UIP、中間階の内積値MIP、及び最下階の内積値BIPに分けることで、形状に応じたより適切な建物架構を推定することができる。
【0058】
また、本実施形態では、建物架構推定モデルは、架構体積量と接合部数ベクトル内積値とに基づくクラスタリングにより建物架構を複数のグループに分類して、分類されたグループを示すラベル(グループ識別情報)を、架構体積量及び接合部数ベクトル内積値から出力する。建物架構推定部144は、建物架構推定モデルに基づいて、グループ識別情報を取得し、取得したラベル(グループ識別情報)に対応するグループに属する建物架構を、建物の建物架構として推定する。
【0059】
これにより、本実施形態による建物架構推定装置1は、クラスタリングにより分類されたグループを推定するようにしたので、利用者は、グループに属する複数の候補の中から適切な建物架構を選択することができる。
【0060】
また、本実施形態による建物架構推定装置1は、データ取得部142と、内積生成部143と、表示制御部145(出力制御部)とを備える。データ取得部142は、架構体積量と、建物の基準階の面積と、X方向のスパン長さと、Y方向のスパン長さと、建物の階の高さを示す階高とを取得する。内積生成部143は、データ取得部142が取得した、基準階の面積と、X方向のスパン長さと、Y方向のスパン長さと、階高とに基づいて、接合部数ベクトル内積値を生成する。表示制御部145は、建物架構推定部144が推定した建物の建物架構を示す出力情報を表示部12(出力部)に出力する。
【0061】
これにより、本実施形態による建物架構推定装置1は、入力データである建物の基準階の面積と、X方向のスパン長さと、Y方向のスパン長さと、建物の階の高さとから接合部数ベクトル内積値を算出するため、利用者が接合部数ベクトル内積値を生成する必要がなく、利便性を向上させることができる。また、本実施形態による建物架構推定装置1では、表示制御部145が、推定した建物の建物架構を示す出力情報を表示部12(出力部)に出力するため、利用者は、例えば、建物架構を視覚的に確認することができるため、利用者がより適切に建物架構を選択し易くすることができる。
【0062】
また、本実施形態では、接合部の種類には、建物の角部で柱と梁とを結合するL型接合部(第1の接合部)と、建物の外周の柱と梁とを結合するト型接合部(第2の接合部)と、建物の梁と、当該梁の上下のうちの一方で柱とを結合するT型接合部(第3の接合部)と、建物の柱と梁とを十字状に結合する十字型接合部(第4の接合部)とが含まれる。X方向の接合部数ベクトル及びY方向の接合部数ベクトルは、L型接合部K1、ト型接合部K2、T型接合部K3、及び十字型接合部K4のそれぞれの数をベクトルの要素として含む。
【0063】
これにより、本実施形態による建物架構推定装置1は、建物の形状に応じて、接合部の種類と接合部数が異なる傾向にあるため、接合部数ベクトルを用いることで、建物の特徴を適切にとらえることが可能である。
【0064】
また、本実施形態による建物架構推定装置1は、学習データに基づいて、建物架構推定モデルを構築するモデル構築部141を備える。
これにより、本実施形態による建物架構推定装置1は、例えば、定期的になど、学習データを更新した建物架構推定モデルを再構築することができる。
【0065】
また、本実施形態による建物架構推定方法は、モデル記憶部132を備える建物架構推定装置1の建物架構推定方法であって、建物架構推定ステップを含む。なお、モデル記憶部132は、接合部数ベクトル内積値と、建物の架構体積量とから建物の建物架構を推定する建物架構推定モデルであって、接合部数ベクトル内積値と、架構体積量と、建物の建物架構とを少なくとも含む組データを複数有する学習データに基づいて構築された建物架構推定モデルを記憶する。建物架構推定ステップにおいて、建物架構推定装置1は、モデル記憶部132が記憶する建物架構推定モデルと、接合部数ベクトル内積値と、建物の架構体積量とから建物の建物架構を推定する。
これにより、本実施形態による建物架構推定方法は、上述した建物架構推定装置1と同様の効果を奏し、例えば、設計担当者の経験の浅い場合であっても、適切な構造架構を決定することができる。
【0066】
なお、本発明は、上記の実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で変更可能である。
例えば、上記の実施形態において、建物架構推定装置1が、モデル構築部141を備える構成例を説明したが、これに限定されるものではなく、建物架構推定モデルは、建物架構推定装置1の外部で構築されるようにしてもよい。この場合、例えば、モデル構築装置が、モデル構築部141を備えて、建物架構推定モデルを構築するようにしてもよい。
【0067】
また、上記の実施形態において、モデル構築部141は、クラスタリングを用いて、分類したグループのラベル(グループ識別情報)を推定するモデルを構築する例を説明したが、これに限定されるものではない。モデル構築部141は、グループのラベル(グループ識別情報)の代わりに、建物架構を直接推定するモデルを構築するようにしてもよい。
【0068】
また、上記の実施形態において、建物架構推定装置1は、1台の装置で構成する例を説明したが、これに限定されるものではなく、複数の装置(例えば、複数のサーバ装置など)で構成されるようにしてもよい。また、建物架構推定装置1は、記憶部13の一部、又は全部を外部に備えるようにしてもよい。
【0069】
また、上記の実施形態において、出力部が、表示部12である例を説明したが、これに限定されるものではなく、例えば、プリンタや、ファイルサーバなどの記憶装置など他の出力部であってもよい。
また、上記の実施形態において、第1方向と異なる方向である第2方向の一例として、互いに直交する、あるいは直交に近い関係にある2つの方向(X方向及びY方向)を用いる例を説明したが、これに限定されるものではなく、他の関係にある異なる方向であってもよい。
【0070】
また、上記の実施形態において、建物架構を複数のグループに分類する機械学習の手法の一例として、クラスタリングを用いる例を説明したが、これに限定されるものではなく、例えば、次元削減や主成分分析等の他の手法をもちいてもよい。
【0071】
なお、上述した建物架構推定装置1が備える各構成は、内部に、コンピュータシステムを有している。そして、上述した建物架構推定装置1が備える各構成の機能を実現するためのプログラムをコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録して、この記録媒体に記録されたプログラムをコンピュータシステムに読み込ませ、実行することにより上述した建物架構推定装置1が備える各構成における処理を行ってもよい。ここで、「記録媒体に記録されたプログラムをコンピュータシステムに読み込ませ、実行する」とは、コンピュータシステムにプログラムをインストールすることを含む。ここでいう「コンピュータシステム」とは、OSや周辺機器等のハードウェアを含むものとする。
【0072】
また、「コンピュータシステム」は、インターネットやWAN、LAN、専用回線、仮想デスクトップの通信回線を含むネットワークを介して接続された複数のコンピュータ装置を含んでもよい。また、「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM、CD-ROM等の可搬媒体、コンピュータシステムに内蔵されるハードディスク等の記憶装置のことをいう。このように、プログラムを記憶した記録媒体は、CD-ROM等の非一過性の記録媒体であってもよい。
【0073】
また、記録媒体には、当該プログラムを配信するために配信サーバからアクセス可能な内部又は外部に設けられた記録媒体も含まれる。なお、プログラムを複数に分割し、それぞれ異なるタイミングでダウンロードした後に建物架構推定装置1が備える各構成で合体される構成や、分割されたプログラムのそれぞれを配信する配信サーバが異なっていてもよい。さらに「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、ネットワークを介してプログラムが送信された場合のサーバやクライアントとなるコンピュータシステム内部の揮発性メモリ(RAM)のように、一定時間プログラムを保持しているものも含むものとする。また、上記プログラムは、上述した機能の一部を実現するためのものであってもよい。さらに、上述した機能をコンピュータシステムに既に記録されているプログラムとの組み合わせで実現できるもの、いわゆる差分ファイル(差分プログラム)であってもよい。
【0074】
また、上述した機能の一部又は全部を、LSI(Large Scale Integration)等の集積回路として実現してもよい。上述した各機能は個別にプロセッサ化してもよいし、一部、又は全部を集積してプロセッサ化してもよい。また、集積回路化の手法はLSIに限らず専用回路、又は汎用プロセッサで実現してもよい。また、半導体技術の進歩によりLSIに代替する集積回路化の技術が出現した場合、当該技術による集積回路を用いてもよい。
【符号の説明】
【0075】
1…建物架構推定装置、11…入力部、12…表示部、13…記憶部、14…制御部、131…学習データ記憶部、132…モデル記憶部、133…入力情報記憶部、134…内積情報記憶部、135…建物架構記憶部、141…モデル構築部、142…データ取得部、143…内積生成部、144…建物架構推定部、145…表示制御部