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  • 特開-茹麺撹拌装置 図1
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022124151
(43)【公開日】2022-08-25
(54)【発明の名称】茹麺撹拌装置
(51)【国際特許分類】
   A23L 7/109 20160101AFI20220818BHJP
   B01F 29/60 20220101ALI20220818BHJP
【FI】
A23L7/109 J
B01F9/02 B
【審査請求】有
【請求項の数】8
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021021747
(22)【出願日】2021-02-15
(11)【特許番号】
(45)【特許公報発行日】2021-10-13
(71)【出願人】
【識別番号】000132725
【氏名又は名称】株式会社ソディック
(72)【発明者】
【氏名】岩尾 健一
(72)【発明者】
【氏名】谷口 正人
(72)【発明者】
【氏名】道田 麻衣子
【テーマコード(参考)】
4B046
4G036
【Fターム(参考)】
4B046LA01
4B046LB04
4B046LC15
4B046LE15
4B046LE18
4B046LP30
4B046LP55
4G036AA06
4G036AA07
4G036AA25
(57)【要約】      (修正有)
【課題】より簡易でコンパクトに構成された、茹麺撹拌装置を提供する。
【解決手段】ベッドと、ベッドに立設されるコラムと、コラムに軸支され水平方向に延びる公転軸21と、第1の中心線C1を中心に所定角度毎に公転軸を回転させる公転駆動装置と、公転軸21に固定され公転軸21を中心に回転する支持部材25と、供給された茹麺を撹拌して排出する少なくとも1つの撹拌ユニット3とを備え、撹拌ユニット3は、第1の中心線C1を中心とする円周上に所定角度毎に均等に配置され支持部材25に取り付けられる複数のカップ4と、複数のカップ4をそれぞれ回転させる自転機構5とを含み、複数のカップ4はそれぞれ底板41の中心から第1の中心線C1への垂線h1が開口45の中心から第1の中心線C1への垂線h2よりも短くなるように傾斜して設けられる、茹麺撹拌装置。
【選択図】図6
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ベッドと、
前記ベッドに立設されるコラムと、
前記コラムに軸支され、水平方向に延びる公転軸と、
前記公転軸の軸線である第1の中心線を中心に所定角度毎に前記公転軸を回転させる公転駆動装置と、
前記公転軸に固定され、前記公転軸を中心に回転する支持部材と、
供給された茹麺を撹拌して排出する少なくとも1つの撹拌ユニットと、を備え、
前記撹拌ユニットは、
底板と、前記底板の周縁を囲む側板と、前記側板の上端に形成される開口と、を有し、前記第1の中心線を中心とする円周上に前記所定角度毎に均等に配置され、前記支持部材に取り付けられる複数のカップと、
前記底板の中心と前記開口の中心を通る第2の中心線を中心に、前記複数のカップをそれぞれ回転させる自転機構と、を含み、
前記複数のカップはそれぞれ、前記底板の中心から前記第1の中心線への垂線が前記開口の中心から前記第1の中心線への垂線よりも短くなるように傾斜して設けられる、茹麺撹拌装置。
【請求項2】
前記第1の中心線と前記第2の中心線間の角度は、40°以上50°以下である、請求項1に記載の茹麺撹拌装置。
【請求項3】
前記自転機構は、
一端が前記複数のカップの前記底板に固定され、前記支持部材に軸支される自転軸と、
前記自転軸の他端に設けられる永久磁石である従動磁石と、
前記コラムに支持されるブラケットと、
前記所定角度毎に前記ブラケットに配置され、前記従動磁石と所定間隔を空けて対向する永久磁石である駆動磁石と、
前記駆動磁石を回転させる自転駆動装置と、を有する、請求項1または請求項2に記載の茹麺撹拌装置。
【請求項4】
前記撹拌ユニットは、前記公転軸に沿って複数設けられる、請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の茹麺撹拌装置。
【請求項5】
所定の動作が行われるカップ位置が前記円周上に前記所定角度毎に設定され、
前記カップ位置は、
前記カップの前記開口が上方を向いた状態で、前記カップに前記茹麺を投入する投入位置と、
前記カップの前記開口が上方を向いた状態で、前記カップに前記茹麺と混合される被混合材料を投入するとともに、前記カップを前記第2の中心線を中心に回転させて前記茹麺と前記被混合材料の混合撹拌を行う複数の撹拌位置と、
前記カップの前記開口が下方を向いた状態で、前記カップから前記茹麺を排出する排出位置と、を有する、請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の茹麺撹拌装置。
【請求項6】
前記カップ位置は、前記カップの前記開口が下方を向いた状態で、前記カップに水を噴出して前記カップの洗浄を行う洗浄位置をさらに有する、請求項5に記載の茹麺撹拌装置。
【請求項7】
前記投入位置において、前記カップに前記茹麺および前記被混合材料が投入されるとともに、前記カップを前記第2の中心線を中心に回転させて前記茹麺と前記被混合材料の混合撹拌が行われる、請求項5または請求項6に記載の茹麺撹拌装置。
【請求項8】
前記撹拌位置から前記排出位置までの間で、少なくとも前記カップの前記開口が水平方向または下方を向く範囲において前記開口を覆い、前記カップから排出された前記茹麺を案内する排出シュートをさらに備える、請求項5から請求項7のいずれか1項に記載の茹麺撹拌装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、茹麺撹拌装置に関する。
【背景技術】
【0002】
例えば茹麺を商品容器に包装するにあたり、茹麺が団子状に固まってしまうのを防止するため、事前に食用油脂等からなるほぐし剤を茹麺にまぶすことが望ましい。そこで、ほぐし剤を茹麺に噴霧してから茹麺を撹拌して、ほぐし剤を茹麺に均一に付着させる茹麺撹拌装置が公知である。
【0003】
特許文献1および特許文献2に示される茹麺撹拌装置においては、傾斜して配置された支持板に対して、茹麺およびほぐし剤が投入される複数のカップが垂直に設けられる。そして、支持板を回転させることによりカップが位置決めされ、カップを回転させることにより茹麺とほぐし剤とが撹拌され、混ざり合わされる。撹拌後、カップは所定の排出位置に位置決めされ、ほぐし剤が付着された茹麺は装置外に排出される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特許3260136号公報
【特許文献2】特許3494632号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
従来の茹麺撹拌装置においては支持板が傾斜して配置され、また支持板を回転される公転軸が傾斜した支持板に対して垂直に接続されるので、傾斜方向に装置が比較的大きくなっていた。また、カップは常に上方に開口するように配置されているので、カップは排出位置に位置決めされた後、開口を下方に向ける反転動作を行う必要がある。そのため、カップを反転させるための機構が必要となっていた。
【0006】
本発明はこのような事情に鑑みてなされたものであり、より簡易な構成で、よりコンパクトに構成された、茹麺撹拌装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明によれば、ベッドと、ベッドに立設されるコラムと、コラムに軸支され、水平方向に延びる公転軸と、公転軸の軸線である第1の中心線を中心に所定角度毎に公転軸を回転させる公転駆動装置と、公転軸に固定され、公転軸を中心に回転する支持部材と、供給された茹麺を撹拌して排出する少なくとも1つの撹拌ユニットと、を備え、撹拌ユニットは、底板と、底板の周縁を囲む側板と、側板の上端に形成される開口と、を有し、第1の中心線を中心とする円周上に所定角度毎に均等に配置され、支持部材に取り付けられる複数のカップと、底板の中心と開口の中心を通る第2の中心線を中心に、複数のカップをそれぞれ回転させる自転機構と、を含み、複数のカップはそれぞれ、底板の中心から第1の中心線への垂線が開口の中心から第1の中心線への垂線よりも短くなるように傾斜して設けられる、茹麺撹拌装置が提供される。
【発明の効果】
【0008】
本発明に係る茹麺撹拌装置においては、複数のカップが設けられる支持部材は、水平方向に延びる公転軸によって回転される。また、複数のカップはそれぞれ、底板の中心から第1の中心線への垂線が開口の中心から第1の中心線への垂線よりも短くなるように傾斜して設けられる。そのため、カップは下方に位置決めされると自然に開口が下方を向き、茹麺の排出にあたりカップの反転動作が不要となる。ひいては、反転動作のための機構が不要となる。また、装置を比較的コンパクトに構成することが可能である。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】第1の実施形態に係る茹麺撹拌装置の正面図である。
図2図1におけるA-A矢視断面図である。
図3】カップの一例を示す。
図4】カップの一例を示す。
図5】カップの一例を示す。
図6】撹拌ユニットの拡大図である。
図7】第2の実施形態に係る茹麺撹拌装置の側面断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、図面を用いて本発明の実施形態について説明する。以下に説明される各種変形例は、それぞれ任意に組み合わせて実施することができる。
【0011】
なお、本明細書における麺とは、食用粉を水等と共に練り上げて成形した食品一般をいい、うどん、蕎麦、素麺、冷麦、中華麺、パスタ類、ビーフン、春雨等が含まれる。茹麺は、茹麺撹拌装置に供給される前に茹で上げられた麺をいう。また、茹麺撹拌装置内で茹麺と混合されるものを広く被混合材料といい、被混合材料にはほぐし剤以外のものも含まれる。具体的に、被混合材料は、水、食用油脂、調味料(香辛料、ハーブ、薬味等も含む)、ソース(固形物を有するものも含む)、食品添加物を含む。
【0012】
図1および図2には、第1の実施形態に係る茹麺撹拌装置1が示される。茹麺撹拌装置1は、ベッド11と、コラム13と、公転機構2と、撹拌ユニット3と、供給シュート61と、材料ノズル63と、排出シュート65と、洗浄ノズル67と、制御装置7と、を備える。
【0013】
土台となるベッド11には、コラム13が立設される。茹麺撹拌装置1を移動可能に構成する場合は、ベッド11の下面にキャスター15が設けられる。
【0014】
公転機構2は、公転軸21と、公転駆動装置23と、支持部材25と、を含む。公転軸21は、コラム13に軸支され、水平方向に延びる。ここで、公転軸21の軸線を第1の中心線C1とする。公転駆動装置23は、第1の中心線C1を中心として、所定角度毎に公転軸21を回転させる。後述するように、本実施形態においては、撹拌ユニット3は5つのカップ4を有しており、公転駆動装置23は、72°毎に公転軸21を時計回りに回転させる。本明細書においては、第1の中心線C1を中心とする回転動作を公転と呼ぶ。公転駆動装置23は、公転軸21を回転可能な任意のアクチュエータを有する装置であればよいが、例えば、モータと、モータの動力を公転軸21に伝える伝達機構と、を有する。支持部材25は、公転軸21に固定され、公転軸21を中心に回転する。支持部材25には撹拌ユニット3のカップ4が取り付けられる。
【0015】
撹拌ユニット3は、供給された茹麺を撹拌し、被混合材料と混合した上で排出する。撹拌ユニット3は、複数のカップ4と、自転機構5と、を含む。
【0016】
カップ4は、茹麺を保持する容器である。具体的に、カップ4は、底板41と、底板41の周縁を囲む側板43と、側板43の上端に形成される開口45と、を有している。カップ4は単純な円筒形状であってもよいが、図3から図5に示されるように、側板43の底板41側および開口45側の少なくとも一方が、内側に傾斜していてもよい。底板41側の側板43を内側に傾斜させることで、撹拌性を向上させることができる。開口45側の側板43を内側に傾斜させることで、茹麺がカップ4から漏出することを抑制することができる。また、茹麺をより好適にほぐし、茹麺と材料との混合を効率的に行うために、カップ4内部に茹麺が移動する際に衝突する障害物が設けられてもよい。例えば、図3に示されるように棒状の突起47が設けられてもよいし、図4および図5に示されるように平板状の羽根49が設けられてもよい。複数のカップ4は、第1の中心線C1を中心とする円周上に所定角度毎に均等に配置され、支持部材25に取り付けられる。本実施形態においては、カップ4の個数は5つであり、カップ4は72°毎に支持部材25に取り付けられる。ここで、各カップ4の中心線、すなわち、底板41の中心と開口45の中心を通る線を第2の中心線C2とする。カップ4は、自転機構5により、第2の中心線C2を中心として回転される。本明細書においては、第2の中心線C2を中心とする回転動作を自転と呼ぶ。
【0017】
図6に示されるように、自転機構5は、自転軸51と、従動磁石53と、ブラケット55と、駆動磁石57と、自転駆動装置59と、を有する。自転軸51は支持部材25に軸支され、一端がカップ4の底板41に固定される。すなわち、カップ4は自転軸51を介して支持部材25に取り付けられる。自転軸51の他端には、永久磁石である従動磁石53が設けられる。ブラケット55は、コラム13の側方に支持されており、駆動磁石57および自転駆動装置59を配置する土台となる。駆動磁石57は、所定角度毎、すなわち本実施形態では72°毎にブラケット55に配置される。駆動磁石57が設けられる位置と、カップ4が位置決めされる位置とは、対応関係にある。駆動磁石57は永久磁石であり、カップ側磁石53と所定間隔を空けて対向する。駆動磁石57と従動磁石53とは、マグネットカップリングを構成する。駆動磁石57の回転に伴い、従動磁石53は磁力により回転し、自転軸51を介してカップ4が自転する。自転駆動装置59は、駆動磁石57毎にブラケット55に配置される。自転駆動装置59は、駆動磁石57を回転可能な任意のアクチュエータを有する装置であればよいが、例えば、モータと、モータの動力を駆動磁石57に伝える伝達機構と、を有する。
【0018】
自転機構5は以上に説明した構成に限定されないが、このような自転機構5は防水性が高く好適である。また、このような自転機構5によれば、カップ4に直接的に設けられるのは従動側の部材のみでよいので、支持部材4や公転軸21にかかる負荷が少なくて済む。また、カップ4を容易に装置から取り外せるよう構成することができ、メンテナンス性が向上する。
【0019】
公転により位置決めされるカップ4の位置は、第1の中心線C1を中心とする角度で表すことができる。正面視において第1の中心線C1上の点を原点とする座標平面を考えたとき、カップ4および原点を結んだ直線とx軸とがなす角度を、当該カップ4の公転角度θとする。本実施形態においては、公転角度θが18°、90°、162°、234°、306°となる位置にカップ4が位置決めされる。公転角度θが162°となる位置が、カップ4に茹麺が投入される投入位置である。公転角度θが90°および18°となる位置が、被混合材料が投入され茹麺と被混合材料の混合撹拌が行われる撹拌位置である。公転角度θが306°となる位置が、カップ4から茹麺が排出される排出位置である。公転角度θが234°となる位置が、カップ4の洗浄が行われる洗浄位置である。
【0020】
各カップ4は、第1の中心線C1を中心にして開口45が外側を向くよう、傾斜して配置される。換言すれば、各カップ4は、底板41の中心から第1の中心線C1への垂線h1が、開口45の中心から第1の中心線C1への垂線h2よりも短くなるように傾斜して設けられている。このようにすれば、公転角度θが0°超180°未満となるときカップ4の開口45は上を向き、公転角度θが180°超360°未満となるときカップ4の開口45は下を向く。そのため、茹麺の排出をする際はカップ4を下方に位置決めするだけでよく、カップ4を反転させるための機構は不要となる。カップ4の傾斜角度θ、すなわち第1の中心線C1と第2の中心線C2間の角度は、40°以上50°以下であることが望ましい。本実施形態においては、傾斜角度θは45°である。
【0021】
供給シュート61は、投入位置におけるカップ4に茹麺を案内する。材料ノズル63は、撹拌位置付近に設けられ、撹拌位置におけるカップ4に材料を投入する。なお、投入位置におけるカップ4に対しても材料が投入されてもよい。すなわち、投入位置付近にも材料ノズル63が設けられてもよい。材料ノズル63は不図示の開閉弁を介して不図示の材料タンクおよびポンプと接続され、材料の供給開始および供給停止が所望のタイミングで切換可能に構成される。排出シュート65は、カップ4から排出された茹麺を商品容器等に案内する。カップ4は公転に伴い、開口45が下方を向く。そのため、排出位置に至る前に落下した茹麺を受け止められるよう、排出シュート65は、撹拌位置から排出位置までの間で、少なくともカップ4の開口45が水平方向または下方を向く範囲、すなわち本実施形態においては公転角度θが0°(360°)となってから306°となるまでの間において、開口45を覆うよう構成されることが好ましい。洗浄ノズル67は、洗浄位置付近に設けられ、洗浄位置におけるカップ4に水を噴出してカップ4の洗浄を行う。洗浄ノズル67は不図示の開閉弁を介して不図示の清水源と接続され、水の噴出開始および噴出停止が所望のタイミングで切換可能に構成される。供給シュート61、材料ノズル63、排出シュート65および洗浄ノズル67は、カップ4の公転時にカップ4と干渉しない位置に設けられる。
【0022】
制御装置7は、茹麺撹拌装置1を操作して種々の制御を行う。具体的に、制御装置7は、公転駆動装置23および自転駆動装置59を駆動させてカップ4の自転と公転を行うとともに、材料ノズル63からの材料供給および洗浄ノズル67からの水噴出の制御を行う。制御装置7は、所望の制御を実現する限りにおいて、ハードウェアとソフトウェアを任意に組み合わせて構成されてよい。
【0023】
以上のような茹麺撹拌装置1によれば、茹麺を排出させるにはカップ4を下方に位置決めさせるだけでよいので、反転動作の機構が不要である。ひいては、装置を比較的簡単に、かつコンパクトに構成することができる。
【0024】
ここで、以上に説明した本実施形態の茹麺撹拌装置1による茹麺の撹拌方法について説明する。
【0025】
まず、投入位置に位置決めされたカップ4に対し、投入シュート61を介して茹麺が投入される。このとき、材料ノズル63を介してカップ4に被混合材料が投入されてもよい。カップ4は自転機構5により自転し、茹麺と被混合材料が混合撹拌される。所定時間経過後、公転機構2により、カップ4が1つ目の撹拌位置に位置決めされる。
【0026】
次に、1つ目の撹拌位置に位置決めされたカップ4に対し、材料ノズル63を介してカップ4に被混合材料が投入される。カップ4は自転機構5により自転し、茹麺と被混合材料が混合撹拌される。所定時間経過後、公転機構2により、カップ4が2つ目の撹拌位置に位置決めされる。同様にして、2つ目の撹拌位置においても被混合材料がカップ4に投入され、茹麺と混合撹拌される。
【0027】
投入位置および撹拌位置においてはカップ4の開口45は上方を向いているので、茹麺および材料の投入が容易であり、また茹麺および材料がカップ4から零れることなく撹拌を行うことができる。
【0028】
第2の撹拌位置における混合撹拌を終えた後、カップ4は公転機構2により排出位置に位置決めされる。排出位置に位置決めされたカップ4は自然と開口45が下方を向き、茹麺が下方に排出される。このとき、自転機構5はカップ4を自転させ、茹麺の排出を促進させる。排出された茹麺は排出シュート65に案内され、商品容器等に送られる。
【0029】
茹麺の排出後、カップ4は公転機構2により洗浄位置に位置決めされる。洗浄位置においては、開口45が下方を向いた状態であるカップ4に対し洗浄ノズル67から水が噴出され、カップ4に付着した汚れが洗い流される。このとき、自転機構5はカップ4を自転させ、カップ4内にまんべんなく水が当たるようにする。
【0030】
カップ4は再度供給位置に位置決めされ、同様の工程が繰り返される。なお、以上の工程は、位置毎に平行して行われる。
【0031】
ここで、第2の実施形態を説明する。図7には、第2の実施形態に係る茹麺撹拌装置1Aが示される。なお、第1の実施形態と同等の部材については同一の符号を付し、詳細な説明は省略する。
【0032】
ベッド11には一対のコラム13が立設され、公転軸21がコラム13間に軸架される。複数の撹拌ユニット3が公転軸21に沿って設けられる。具体的に、本実施形態においては、5つのカップ4および自転機構5を有する撹拌ユニット3が、水平方向に4つ配置される。公転機構2は、第1の実施形態と同様に、公転軸21と、公転駆動装置23と、支持部材25と、を含む。合計20個のカップ4はそれぞれ、公転軸21に固定された支持部材25に取り付けられる。すなわち、各撹拌ユニット3におけるカップ4の公転は、1つの公転機構2により同時に行われる。
【0033】
本実施の茹麺撹拌装置1Aにおいては、公転軸21は水平方向に延びるように設けられるので、公転軸21に沿って複数の撹拌ユニット3を配置することが容易であり、1つの公転機構2を共用して全てのカップ4を公転させることができる。また、カップ4の反転動作が不要であるため、各撹拌ユニット3の間隔を詰めて配置することができ、よりコンパクトに装置を構成することができる。
【0034】
本発明は、既にいくつかの例が具体的に示されているように、図面に示される実施形態の構成に限定されず、本発明の技術思想を逸脱しない範囲で種々の変形または応用が可能である。
【符号の説明】
【0035】
1 茹麺撹拌装置
1A 茹麺撹拌装置
3 撹拌ユニット
4 カップ
5 自転機構
11 ベッド
13 コラム
21 公転軸
23 公転軸駆動装置
25 支持部材
41 底板
43 側板
45 開口
51 自転軸
53 従動磁石
55 ブラケット
57 駆動磁石
59 自転軸駆動装置
65 排出シュート
C1 第1の中心線
C2 第2の中心線
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7