(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022124299
(43)【公開日】2022-08-25
(54)【発明の名称】宿泊サービスシステム、宿泊サービス装置、宿泊サービス方法及びプログラム
(51)【国際特許分類】
G06Q 50/12 20120101AFI20220818BHJP
G08B 25/10 20060101ALI20220818BHJP
【FI】
G06Q50/12
G08B25/10 D
【審査請求】有
【請求項の数】12
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021021978
(22)【出願日】2021-02-15
(71)【出願人】
【識別番号】515309885
【氏名又は名称】イグニション・ポイント株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100077665
【弁理士】
【氏名又は名称】千葉 剛宏
(74)【代理人】
【識別番号】100116676
【弁理士】
【氏名又は名称】宮寺 利幸
(74)【代理人】
【識別番号】100191134
【弁理士】
【氏名又は名称】千馬 隆之
(74)【代理人】
【識別番号】100136548
【弁理士】
【氏名又は名称】仲宗根 康晴
(74)【代理人】
【識別番号】100136641
【弁理士】
【氏名又は名称】坂井 志郎
(74)【代理人】
【識別番号】100180448
【弁理士】
【氏名又は名称】関口 亨祐
(72)【発明者】
【氏名】安田 鉄平
【テーマコード(参考)】
5C087
5L049
【Fターム(参考)】
5C087AA02
5C087AA03
5C087AA10
5C087AA19
5C087BB18
5C087BB64
5C087DD03
5C087FF01
5C087FF02
5C087FF16
5C087FF23
5C087GG12
5C087GG17
5C087GG32
5C087GG54
5C087GG66
5C087GG70
5C087GG83
5L049CC25
(57)【要約】 (修正有)
【課題】宿泊者へのサービス向上に資する宿泊サービスシステム、宿泊サービス装置、宿泊サービス方法及びプログラムを提供する。
【解決手段】宿泊サービスシステム10は、携帯端末表示部52に表示されたSOSボタンが押されたことを示すSOS情報を宿泊サービス装置18に送信するSOS情報送信部60を備える携帯端末14と、SOS情報が受信された場合に、SOS情報を送信した携帯端末14を所持する宿泊者に関する宿泊者情報を、宿泊者情報記憶部42から取得する宿泊者情報取得部38及び宿泊者に関する宿泊者情報を、宿泊施設12に備えられた通話端末16に備えられた通話端末表示部43に、SOS情報とともに表示する通話端末表示制御部40を備える宿泊サービス装置18と、を備える。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
宿泊施設の宿泊者が所持する携帯端末と、
前記携帯端末とデータ送受信可能に接続され得る宿泊サービス装置と、
を備える宿泊サービスシステムであって、
前記携帯端末は、
前記宿泊施設に対して緊急対応を要求するためのボタンであるSOSボタンを、前記携帯端末に備えられた表示部である携帯端末表示部に表示する制御を行う携帯端末表示制御部と、
前記携帯端末表示制御部によって表示された前記SOSボタンが押された場合に、前記SOSボタンが押されたことを示す情報であるSOS情報を送信するSOS情報送信部と、
を備え、
前記宿泊サービス装置は、
前記宿泊施設に備えられるとともに前記携帯端末と通話可能に接続され得る通話端末と、
前記宿泊者に関する情報である宿泊者情報を記憶する宿泊者情報記憶部と、
前記SOS情報を受信するSOS情報受信部と、
前記SOS情報受信部によって前記SOS情報が受信された場合に、前記SOS情報を送信した前記携帯端末を所持する前記宿泊者に関する前記宿泊者情報を、前記宿泊者情報記憶部から取得する宿泊者情報取得部と、
前記宿泊者情報取得部によって取得された前記宿泊者情報を、前記SOS情報とともに、前記通話端末に備えられた表示部である通話端末表示部に表示する制御を行う通話端末表示制御部と、
を備える、宿泊サービスシステム。
【請求項2】
請求項1に記載の宿泊サービスシステムにおいて、
前記通話端末表示制御部によって表示される前記宿泊者情報は、前記宿泊者の氏名と、前記宿泊者の部屋番号とを含む、宿泊サービスシステム。
【請求項3】
請求項2に記載の宿泊サービスシステムにおいて、
前記通話端末表示制御部によって表示される前記宿泊者情報は、前記宿泊者が会話をすることが可能な言語を示す情報を更に含む、宿泊サービスシステム。
【請求項4】
宿泊施設の宿泊者が所持する携帯端末とデータ送受信可能に接続され得る宿泊サービス装置であって、
前記宿泊施設に備えられるとともに前記携帯端末と通話可能に接続され得る通話端末と、
前記宿泊者に関する情報である宿泊者情報を記憶する宿泊者情報記憶部と、
前記宿泊者が所持する前記携帯端末に備えられた携帯端末表示部に表示されたSOSボタンが押されたことを示す情報であるSOS情報を、前記携帯端末から受信するSOS情報受信部と、
前記SOS情報受信部によって前記SOS情報が受信された場合に、前記SOS情報を送信した前記携帯端末を所持する前記宿泊者に関する前記宿泊者情報を、前記宿泊者情報記憶部から取得する宿泊者情報取得部と、
前記宿泊者情報取得部によって取得された前記宿泊者情報を、前記通話端末に備えられた表示部である通話端末表示部に、前記SOS情報とともに表示する制御を行う通話端末表示制御部と、
を備える、宿泊サービス装置。
【請求項5】
請求項4に記載の宿泊サービス装置において、
前記通話端末表示制御部によって表示される前記宿泊者情報は、前記宿泊者の氏名と、前記宿泊者の部屋番号とを含む、宿泊サービス装置。
【請求項6】
請求項5に記載の宿泊サービス装置において、
前記通話端末表示制御部によって表示される前記宿泊者情報は、前記宿泊者が会話をすることが可能な言語を示す情報を更に含む、宿泊サービス装置。
【請求項7】
宿泊施設に対して緊急対応を要求するためのボタンであるSOSボタンを、前記宿泊施設の宿泊者が所持する携帯端末に備えられた携帯端末表示部に表示する制御を行う携帯端末表示制御ステップと、
前記携帯端末表示制御ステップにおいて表示された前記SOSボタンが押された場合に、前記SOSボタンが押されたことを示す情報であるSOS情報を、前記携帯端末とデータ送受信可能に接続され得る宿泊サービス装置に前記携帯端末から送信するSOS情報送信ステップと、
前記携帯端末からの前記SOS情報を受信するSOS情報受信ステップと、
前記SOS情報受信ステップにおいて前記SOS情報が受信された場合に、前記SOS情報を送信した前記携帯端末を所持する前記宿泊者に関する情報である宿泊者情報を、前記宿泊者情報を記憶する宿泊者情報記憶部から取得する宿泊者情報取得ステップと、
前記宿泊者情報取得ステップにおいて取得された前記宿泊者情報を、前記宿泊施設に備えられるとともに前記携帯端末と通話可能に接続され得る通話端末に備えられた表示部である通話端末表示部に、前記SOS情報とともに表示する制御を行う通話端末表示制御ステップと、
を有する、宿泊サービス方法。
【請求項8】
請求項7に記載の宿泊サービス方法において、
前記通話端末表示制御ステップにおいて表示される前記宿泊者情報は、前記宿泊者の氏名と、前記宿泊者の部屋番号とを含む、宿泊サービス方法。
【請求項9】
請求項8に記載の宿泊サービス方法において、
前記通話端末表示制御ステップにおいて表示される前記宿泊者情報は、前記宿泊者が会話をすることが可能な言語を示す情報を更に含む、宿泊サービス方法。
【請求項10】
コンピュータに、
宿泊施設の宿泊者が所持する携帯端末に備えられた携帯端末表示部に表示されたSOSボタンが押されたことを示す情報であるSOS情報を、前記携帯端末から受信するSOS情報受信ステップと、
前記SOS情報受信ステップにおいて前記SOS情報が受信された場合に、前記SOS情報を送信した前記携帯端末を所持する前記宿泊者に関する情報である宿泊者情報を、前記宿泊者情報を記憶する宿泊者情報記憶部から取得する宿泊者情報取得ステップと、
前記宿泊者情報取得ステップにおいて取得された前記宿泊者情報を、前記宿泊施設に備えられるとともに前記携帯端末と通話可能に接続され得る通話端末に備えられた表示部である通話端末表示部に、前記SOS情報とともに表示する制御を行う通話端末表示制御ステップと、
を実行させるためのプログラム。
【請求項11】
請求項10に記載のプログラムにおいて、
前記通話端末表示制御ステップにおいて表示される前記宿泊者情報は、前記宿泊者の氏名と、前記宿泊者の部屋番号とを含む、プログラム。
【請求項12】
請求項11に記載のプログラムにおいて、
前記通話端末表示制御ステップにおいて表示される前記宿泊者情報は、前記宿泊者が会話をすることが可能な言語を示す情報を更に含む、プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、宿泊サービスシステム、宿泊サービス装置、宿泊サービス方法及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、人感センサ、SOSボタン、ドアセンサ、温度センサ等のセンサ類が接続された機械装置が開示されている。特許文献1で、これらのセンサによって取得される情報に基づいて、宿泊者にサービスが提供され得る。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、宿泊者へのサービスの更なる向上に資する技術が待望されている。
【0005】
本発明の目的は、宿泊者へのサービスの向上に資する宿泊サービスシステム、宿泊サービス装置、宿泊サービス方法及びプログラムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の一態様による宿泊サービスシステムは、宿泊施設の宿泊者が所持する携帯端末と、前記携帯端末とデータ送受信可能に接続され得る宿泊サービス装置と、を備える宿泊サービスシステムであって、前記携帯端末は、前記宿泊施設に対して緊急対応を要求するためのボタンであるSOSボタンを、前記携帯端末に備えられた表示部である携帯端末表示部に表示する制御を行う携帯端末表示制御部と、前記携帯端末表示制御部によって表示された前記SOSボタンが押された場合に、前記SOSボタンが押されたことを示す情報であるSOS情報を送信するSOS情報送信部と、を備え、前記宿泊サービス装置は、前記宿泊施設に備えられるとともに前記携帯端末と通話可能に接続され得る通話端末と、前記宿泊者に関する情報である宿泊者情報を記憶する宿泊者情報記憶部と、前記SOS情報を受信するSOS情報受信部と、前記SOS情報受信部によって前記SOS情報が受信された場合に、前記SOS情報を送信した前記携帯端末を所持する前記宿泊者に関する前記宿泊者情報を、前記宿泊者情報記憶部から取得する宿泊者情報取得部と、前記宿泊者情報取得部によって取得された前記宿泊者情報を、前記SOS情報とともに、前記通話端末に備えられた表示部である通話端末表示部に表示する制御を行う通話端末表示制御部と、を備える。
【0007】
本発明の他の態様による宿泊サービス装置は、宿泊施設の宿泊者が所持する携帯端末とデータ送受信可能に接続され得る宿泊サービス装置であって、前記宿泊施設に備えられるとともに前記携帯端末と通話可能に接続され得る通話端末と、前記宿泊者に関する情報である宿泊者情報を記憶する宿泊者情報記憶部と、前記宿泊者が所持する前記携帯端末に備えられた携帯端末表示部に表示されたSOSボタンが押されたことを示す情報であるSOS情報を、前記携帯端末から受信するSOS情報受信部と、前記SOS情報受信部によって前記SOS情報が受信された場合に、前記SOS情報を送信した前記携帯端末を所持する前記宿泊者に関する前記宿泊者情報を、前記宿泊者情報記憶部から取得する宿泊者情報取得部と、前記宿泊者情報取得部によって取得された前記宿泊者情報を、前記通話端末に備えられた表示部である通話端末表示部に、前記SOS情報とともに表示する制御を行う通話端末表示制御部と、を備える。
【0008】
本発明の更に他の態様による宿泊サービス方法は、宿泊施設に対して緊急対応を要求するためのボタンであるSOSボタンを、前記宿泊施設の宿泊者が所持する携帯端末に備えられた携帯端末表示部に表示する制御を行う携帯端末表示制御ステップと、前記携帯端末表示制御ステップにおいて表示された前記SOSボタンが押された場合に、前記SOSボタンが押されたことを示す情報であるSOS情報を、前記携帯端末とデータ送受信可能に接続され得る宿泊サービス装置に前記携帯端末から送信するSOS情報送信ステップと、前記携帯端末からの前記SOS情報を受信するSOS情報受信ステップと、前記SOS情報受信ステップにおいて前記SOS情報が受信された場合に、前記SOS情報を送信した前記携帯端末を所持する前記宿泊者に関する情報である宿泊者情報を、前記宿泊者情報を記憶する宿泊者情報記憶部から取得する宿泊者情報取得ステップと、前記宿泊者情報取得ステップにおいて取得された前記宿泊者情報を、前記宿泊施設に備えられるとともに前記携帯端末と通話可能に接続され得る通話端末に備えられた表示部である通話端末表示部に、前記SOS情報とともに表示する制御を行う通話端末表示制御ステップと、を有する。
【0009】
本発明の更に他の態様によるプログラムは、コンピュータに、宿泊施設の宿泊者が所持する携帯端末に備えられた携帯端末表示部に表示されたSOSボタンが押されたことを示す情報であるSOS情報を、前記携帯端末から受信するSOS情報受信ステップと、前記SOS情報受信ステップにおいて前記SOS情報が受信された場合に、前記SOS情報を送信した前記携帯端末を所持する前記宿泊者に関する情報である宿泊者情報を、前記宿泊者情報を記憶する宿泊者情報記憶部から取得する宿泊者情報取得ステップと、前記宿泊者情報取得ステップにおいて取得された前記宿泊者情報を、前記宿泊施設に備えられるとともに前記携帯端末と通話可能に接続され得る通話端末に備えられた表示部である通話端末表示部に、前記SOS情報とともに表示する制御を行う通話端末表示制御ステップと、を実行させる。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、宿泊者へのサービスの向上に資する宿泊サービスシステム、宿泊サービス装置、宿泊サービス方法及びプログラムを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【
図1】一実施形態による宿泊サービスシステムを示すブロック図である。
【
図2】携帯端末表示部の表示画面の例を示す図である。
【
図4】通話端末表示部の表示画面の例を示す図である。
【
図5】一実施形態による宿泊サービスシステムの動作の例を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0012】
本発明による宿泊サービスシステム、宿泊サービス装置、宿泊サービス方法及びプログラムについて、好適な実施形態を挙げ、添付の図面を参照して以下に詳細に説明する。
【0013】
[一実施形態]
一実施形態による宿泊サービスシステム、宿泊サービス装置、宿泊サービス方法及びプログラムについて
図1~
図5を用いて説明する。
図1は、本実施形態による宿泊サービスシステムを示すブロック図である。
【0014】
本実施形態による宿泊サービスシステム10は、宿泊者が所持する携帯端末14に表示されたSOSボタン80(
図2参照)が押された場合に、以下のような処理を行い得るものである。即ち、宿泊サービスシステム10は、かかる場合、SOSボタン80が押された携帯端末14を所持する宿泊者に関する情報86、88、90(
図4参照)をSOS情報84(
図4参照)とともに、宿泊施設12に備えられた通話端末16に表示させるものである。
【0015】
宿泊サービスシステム10は、宿泊サービス装置18と、携帯端末14とによって構成され得る。宿泊サービス装置18と携帯端末14とは、例えば、インターネット等のネットワーク20と中継局22とを介してデータ送受信可能に接続され得るが、これに限定されるものではない。
【0016】
宿泊サービス装置18は、例えば宿泊施設12に備えられ得る。宿泊サービス装置18には、演算部24と、記憶部26と、通信部28と、操作部30と、表示部32と、通話端末16とが備えられ得る。なお、宿泊サービス装置18には、これらの構成要素以外の構成要素も備えられ得るが、ここでは説明を省略する。宿泊サービス装置18の少なくとも一部が宿泊施設12外に備えられたサーバ等によって構成されていてもよい。記憶部26には、本実施形態による宿泊サービス方法をコンピュータに実行させるためのプログラムがインストールされ得る。
【0017】
演算部24は、例えば、CPU(Central Processing Unit)、GPU(Graphics Processing Unit)等のプロセッサ(processor)、即ち、処理回路(processing circurity)によって構成され得る。
【0018】
演算部24には、制御部34と、SOS情報受信部36と、宿泊者情報取得部38と、通話端末表示制御部40とが備えられ得る。制御部34と、SOS情報受信部36と、宿泊者情報取得部38と、通話端末表示制御部40とは、記憶部26に記憶されているプログラムが演算部24によって実行されることによって実現され得る。
【0019】
なお、制御部34、SOS情報受信部36、宿泊者情報取得部38、通話端末表示制御部40の少なくとも一部が、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)、FPGA(Field-Programmable Gate Array)等の集積回路によって実現されるようにしてもよい。また、制御部34、SOS情報受信部36、宿泊者情報取得部38、通話端末表示制御部40の少なくとも一部が、ディスクリートデバイスを含む電子回路によって構成されるようにしてもよい。
【0020】
記憶部26には、不図示の揮発性メモリと、不図示の不揮発性メモリとが備えられ得る。揮発性メモリとしては、例えばRAM(Random Access Memory)等が挙げられ得る。不揮発性メモリとしては、例えばROM(Read Only Memory)、フラッシュメモリ等が挙げられ得る。データ等が、例えば揮発性メモリに記憶され得る。プログラム、テーブル、マップ等が、例えば不揮発性メモリに記憶され得る。記憶部26の少なくとも一部が、上述したようなプロセッサ、集積回路等に備えられていてもよい。また、記憶部26には、HDD(Hard Disk Drive)、SSD(Solid State Drive)等が更に備えられ得る。記憶部26には、後述する宿泊者情報記憶部42が備えられ得る。
【0021】
通信部28には、例えば、不図示の通信モジュールが備えられている。通信部28は、インターネット等のネットワーク20を介してデータの送受信を行い得る。また、通信部28は、例えば、無線LANを用いた通信をも行い得る。より具体的には、通信部28は、Wi-Fi(登録商標)規格等に基づく無線通信をも行い得る。
【0022】
操作部30は、宿泊施設12の従業員等が宿泊サービス装置18を操作する際に用いられ得る。操作部30としては、キーボード、マウス等が挙げられ得るが、これに限定されるものではない。
【0023】
表示部32には、不図示の表示素子が備えられている。表示素子としては、例えば、液晶表示素子、有機エレクトロルミネッセンス表示素子等が用いられ得る。このような表示素子が備えられた不図示のタッチパネルによって、操作部30と表示部32とが構成されるようにしてもよい。
【0024】
通話端末16、即ち、電話機は、宿泊施設12に備えられている。通話端末16は、宿泊者が所持する携帯端末14と通話可能に接続され得る。通話端末16は、当該宿泊施設12の従業員等によって取り扱われ得る。通話端末16は、携帯可能な通話端末であってもよいし、携帯不能な通話端末であってもよい。携帯可能な通話端末としては、例えばスマートフォン、タブレット等が挙げられ得るが、これに限定されるものではない。携帯不能な通話端末としては、例えば、固定電話機等が挙げられ得るが、これに限定されるものではない。通話端末16が、固定電話機の親機であってもよいし、固定電話機の子機であってもよい。通話端末16には、当該通話端末16の表示部である通話端末表示部43が備えられ得る。通話端末表示部43は、通話端末16の本体と一体に備えられていてもよいし、通話端末16の本体と別個に備えられていてもよい。
【0025】
携帯端末14は、宿泊施設12に宿泊する宿泊者によって所持される。宿泊者は、当該宿泊施設12内に位置している場合もあるし、当該宿泊施設12外に位置している場合もある。即ち、携帯端末14は、宿泊者が宿泊施設12から外出する際にも、当該宿泊者によって所持され得る。携帯端末14としては、例えばスマートフォン、タブレット等が挙げられ得るが、これに限定されるものではない。
【0026】
携帯端末14には、演算部44と、記憶部46と、通信部48と、操作部50とが備えられ得る。また、携帯端末14には、当該携帯端末14の表示部である携帯端末表示部52が更に備えられ得る。なお、携帯端末14には、これらの構成要素以外の構成要素も備えられ得るが、ここでは説明を省略する。携帯端末14には、本実施形態による宿泊サービス方法をコンピュータに実行させるためのプログラムが予めインストールされ得る。より具体的には、後述するサービスアプリケーションプログラム、即ち、サービスアプリが、携帯端末14に予めインストールされ得る。
【0027】
演算部44は、例えば、CPU、GPU等のプロセッサ、即ち、処理回路によって構成され得る。
【0028】
演算部44には、制御部54と、携帯端末表示制御部56と、判定部58と、SOS情報送信部60とが備えられ得る。制御部54と、携帯端末表示制御部56と、判定部58と、SOS情報送信部60とは、記憶部46に記憶されているプログラムが演算部44によって実行されることによって実現され得る。
【0029】
なお、制御部54、携帯端末表示制御部56、判定部58、SOS情報送信部60の少なくとも一部が、ASIC、FPGA等の集積回路によって実現されるようにしてもよい。また、制御部54、携帯端末表示制御部56、判定部58、SOS情報送信部60の少なくとも一部が、ディスクリートデバイスを含む電子回路によって構成されるようにしてもよい。
【0030】
記憶部46には、不図示の揮発性メモリと、不図示の不揮発性メモリとが備えられ得る。揮発性メモリとしては、例えばRAM等が挙げられ得る。不揮発性メモリとしては、例えばROM、フラッシュメモリ等が挙げられ得る。データ等が、例えば揮発性メモリに記憶され得る。プログラム、テーブル、マップ等が、例えば不揮発性メモリに記憶され得る。記憶部46の少なくとも一部が、上述したようなプロセッサ、集積回路等に備えられていてもよい。
【0031】
通信部48には、例えば、不図示の通信モジュールが備えられている。通信部48は、中継局22とネットワーク20とを介してデータの送受信を行い得る。また、通信部48は、例えば、無線LANを用いた通信をも行い得る。より具体的には、通信部48は、Wi-Fi(登録商標)規格等に基づく無線通信をも行い得る。操作部50は、携帯端末14のユーザが当該携帯端末14を操作する際に用いられ得る。携帯端末表示部52には、不図示の表示素子が備えられている。表示素子としては、例えば、液晶表示素子、有機エレクトロルミネッセンス表示素子等が用いられ得る。このような表示素子が備えられた不図示のタッチパネルによって、操作部50と携帯端末表示部52とが構成されるようにしてもよい。
【0032】
携帯端末14には、上述したように、本実施形態による宿泊サービス方法を携帯端末14に備えられたコンピュータに実行させるためのプログラムが予めインストールされ得る。より具体的には、サービスアプリケーションプログラム、即ち、サービスアプリが、携帯端末14に予めインストールされ得る。サービスアプリは、例えば宿泊施設12等から提供され得る。例えば、ウェブサイト等を介してサービスアプリがダウンロードされ得るが、これに限定されるものではない。サービスアプリは、後述するように、宿泊施設12に対して緊急対応を求めるためのボタンであるSOSボタン80(
図2参照)を携帯端末表示部52に表示させる機能を備える。また、サービスアプリは、宿泊施設12に備えられた通話端末16と携帯端末14との間での音声通話等を実現する機能をも備える。
【0033】
携帯端末14には、上述したように、制御部54が備えられ得る。制御部54は、携帯端末14の全体の制御を司る。
【0034】
携帯端末14には、上述したように、携帯端末表示制御部56が備えられ得る。
図2は、携帯端末表示部の表示画面の例を示す図である。
図2に示すように、携帯端末表示制御部56は、携帯端末表示部52の表示画面78にSOSボタン80、即ち、緊急ボタンを表示し得る。なお、ここでは、SOSボタン80に「SOS」という文字が付されている場合が図示されているが、これに限定されるものではない。例えば、SOSボタン80に、「緊急」という文字が付されていてもよい。また、SOSボタン80に、「緊急SOS」という文字が付されていてもよい。上述したように、携帯端末14には、サービスアプリが予めインストールされ得る。サービスアプリは、携帯端末表示部52に不図示のサービスアプリ画面を表示し得る。当該サービスアプリ画面には、SOSボタン80を表示させるための不図示の選択メニューが表示され得る。SOSボタン80を表示させるための選択メニューがユーザによって選択されることによって、携帯端末表示部52の表示画面78にSOSボタン80が表示され得る。
【0035】
携帯端末14には、上述したように、判定部58が備えられ得る。判定部58は、携帯端末表示制御部56によって表示されたSOSボタン80が押されたか否かを判定し得る。
【0036】
携帯端末14には、上述したように、SOS情報送信部60が備えられ得る。SOS情報送信部60は、SOSボタン80が押されたことが判定部58によって判定された場合、以下のような処理を行い得る。即ち、SOS情報送信部60は、かかる場合、SOSボタン80が押されたことを示す情報であるSOS情報を、通信部48を介して宿泊サービス装置18に送信し得る。SOS情報送信部60は、SOS情報とともに、当該宿泊者を識別するための情報を宿泊サービス装置18に送信し得る。宿泊者を識別するための情報としては、例えば、会員ID、即ち、管理ID等が挙げられ得るが、これに限定されるものではない。会員IDは、宿泊者に対して予め付与されたIDである。会員IDは、当該宿泊施設12を利用するための会員登録等を行った際等において付与され得る。会員登録は、例えば、サービスアプリを用いて行われ得るが、これに限定されるものではない。携帯端末14にインストールされているサービスアプリは、当該宿泊者に対して付与した会員IDを記憶部46に記憶し得る。なお、当該宿泊者を識別するための情報は、会員IDに限定されるものではない。当該宿泊者を識別するための情報は、携帯端末14の電話番号等であってもよい。
【0037】
宿泊サービス装置18には、上述したように、制御部34が備えられ得る。制御部34は、宿泊サービス装置18の全体の制御を司る。
【0038】
宿泊サービス装置18には、上述したように、SOS情報受信部36が備えられ得る。SOS情報受信部36は、通信部28を介して携帯端末14からSOS情報を受信し得る。なお、上述したように、携帯端末14からは、SOS情報とともに、当該携帯端末14を所持する宿泊者を識別するための識別情報も送信される。従って、SOS情報受信部36は、SOS情報とともに、当該SOS情報を発した携帯端末14を所持する宿泊者を識別するための識別情報をも受信し得る。
【0039】
宿泊サービス装置18には、上述したように、宿泊者情報取得部38が備えられ得る。宿泊者情報取得部38は、SOS情報受信部36によってSOS情報が受信された場合、当該SOS情報を送信した携帯端末14を所持する宿泊者に関する宿泊者情報を、宿泊者情報記憶部42から取得する。
図3は、宿泊者情報の例を示す図である。
図3に示すように、宿泊者情報には、会員ID、氏名、連絡先、宿泊予定日、チェックイン予定時刻、チェックアウト予定時刻、部屋番号、当該宿泊者が会話をすることが可能な言語等が含まれ得るが、これに限定されるものではない。連絡先には、電話番号、住所、電子メールアドレス等が含まれ得るが、これに限定されるものではない。宿泊者情報に会員IDが含められているため、宿泊者情報取得部38は、会員IDに基づいて、当該宿泊者に関する宿泊者情報を宿泊者情報記憶部42から取得し得る。なお、上述したように、宿泊者を識別するための識別情報は、当該宿泊者の電話番号等であってもよい。宿泊者情報に電話番号等が含まれているため、宿泊者情報取得部38は、電話番号等に基づいて、当該宿泊者に関する宿泊者情報を宿泊者情報記憶部42から取得し得る。
【0040】
このように、宿泊者情報取得部38は、SOS情報受信部36によって受信された識別情報に基づいて、当該SOS情報を送信した携帯端末14を所持する宿泊者に関する宿泊者情報を宿泊者情報記憶部42から取得し得る。宿泊者情報取得部38は、当該宿泊者の氏名を示す情報と、当該宿泊者の部屋番号を示す情報とを、宿泊者情報記憶部42から少なくとも取得し得る。宿泊者情報取得部38は、前記宿泊者が会話をすることが可能な言語を示す情報を宿泊者情報記憶部42から更に取得するようにしてもよい。宿泊者情報取得部38は、これらの情報以外の情報を宿泊者情報記憶部42から更に取得するようにしてもよい。
【0041】
宿泊サービス装置18には、上述したように、通話端末表示制御部40が更に備えられ得る。通話端末表示制御部40は、通話端末表示部43の画面表示を制御し得る。通話端末表示制御部40は、宿泊者情報取得部38によって取得された当該宿泊者の宿泊者情報を、SOS情報とともに、通話端末表示部43に表示する制御を行い得る。
図4は、通話端末表示部の表示画面の例を示す図である。
図4に示すように、通話端末表示制御部40は、通話端末表示部43の表示画面82に、SOS情報84を表示し得る。また、通話端末表示制御部40は、通話端末表示部43の表示画面82に、当該宿泊者の氏名を示す情報86と、当該宿泊者の部屋番号を示す情報88とを、当該宿泊者に関する情報として更に表示し得る。また、通話端末表示制御部40は、通話端末表示部43の表示画面82に、当該宿泊者が会話をすることが可能な言語を示す情報90を、当該宿泊者に関する情報として更に表示し得る。また、通話端末表示制御部40は、通話端末表示部43の表示画面82に、当該宿泊者が所持する携帯端末14の電話番号等を、当該宿泊者に関する情報として更に表示するようにしてもよい。
【0042】
次に、本実施形態による宿泊サービスシステム10の動作の例について
図5を用いて説明する。
図5は、本実施形態による宿泊サービスシステムの動作の例を示すフローチャートである。
【0043】
ステップS1において、携帯端末表示制御部56は、携帯端末表示部52の表示画面78にSOSボタン80(
図2参照)を表示する。なお、上述したように、SOSボタン80を表示させるための選択メニューがユーザによって選択されることによって、携帯端末表示部52の表示画面78にSOSボタン80が表示され得る。この後、ステップS2に遷移する。
【0044】
ステップS2において、判定部58は、携帯端末表示制御部56によって表示されたSOSボタン80が押されたか否かを判定する。SOSボタン80が押されたことが判定部58によって判定された場合(ステップS2においてYES)、ステップS3に遷移する。SOSボタン80が押されていないことが判定部58によって判定された場合、
図5に示す処理が完了する。
【0045】
ステップS3において、SOS情報送信部60は、SOSボタン80が押されたことを示す情報であるSOS情報を、通信部48を介して宿泊サービス装置18に送信する。上述したように、SOS情報送信部60は、SOS情報とともに、当該宿泊者を識別するための情報を宿泊サービス装置18に送信する。上述したように、当該宿泊者を識別するための情報としては、会員ID等が挙げられ得るが、これに限定されるものではない。当該宿泊者を識別するための情報は、携帯端末14の電話番号等であってもよい。この後、ステップS4に遷移する。
【0046】
ステップS4において、SOS情報受信部36は、通信部28を介して携帯端末14からSOS情報を受信する。上述したように、携帯端末14からは、SOS情報とともに、当該携帯端末14を所持する宿泊者を識別するための識別情報も送信される。従って、SOS情報受信部36は、SOS情報とともに、当該SOS情報を発した携帯端末14を所持する宿泊者を識別するための識別情報をも受信する。この後、ステップS5に遷移する。
【0047】
ステップS5において、宿泊者情報取得部38は、当該SOS情報を送信した携帯端末14を所持する宿泊者に関する宿泊者情報を、宿泊者情報記憶部42から取得する。上述したように、SOS情報受信部36は、SOS情報とともに、当該SOS情報を発した携帯端末14を所持する宿泊者を識別するための識別情報をも受信し得る。宿泊者情報取得部38は、SOS情報受信部36によって受信された、当該宿泊者を識別するための識別情報に基づいて、当該SOS情報を送信した携帯端末14を所持する宿泊者に関する宿泊者情報を宿泊者情報記憶部42から取得し得る。宿泊者情報取得部38は、当該宿泊者の氏名を示す情報と、当該宿泊者の部屋番号を示す情報とを、宿泊者情報記憶部42から少なくとも取得する。宿泊者情報取得部38は、前記宿泊者が会話をすることが可能な言語を示す情報を宿泊者情報記憶部42から更に取得するようにしてもよい。宿泊者情報取得部38は、これら以外の情報を宿泊者情報記憶部42から更に取得するようにしてもよい。この後、ステップS6に遷移する。
【0048】
ステップS6において、通話端末表示制御部40は、宿泊者情報取得部38によって取得された当該宿泊者の宿泊者情報を、SOS情報とともに、通話端末表示部43に表示する。通話端末表示制御部40は、通話端末表示部43にSOS情報を表示する。また、通話端末表示制御部40は、通話端末表示部43に、当該宿泊者の氏名を示す情報86と、当該宿泊者の部屋番号を示す情報88とを、当該宿泊者に関する情報として表示する。また、通話端末表示制御部40は、通話端末表示部43に、当該宿泊者が会話をすることが可能な言語を示す情報90を、当該宿泊者に関する情報として更に表示してもよい。また、通話端末表示制御部40は、通話端末表示部43に、当該宿泊者が所持する携帯端末14の電話番号等を、当該宿泊者に関する情報として更に表示するようにしてもよい。
【0049】
このように、本実施形態によれば、宿泊施設12の宿泊者が所持する携帯端末14に表示されたSOSボタン80が押された場合、携帯端末14から宿泊サービス装置18にSOS情報が送信される。携帯端末14から宿泊サービス装置18にSOS情報が送信されると、当該宿泊者に関する情報である宿泊者情報が宿泊サービス装置18に備えられた宿泊者情報記憶部42から取得される。そして、当該宿泊者に関する宿泊者情報が、SOS情報とともに、通話端末表示部43に表示される。当該宿泊者に関する宿泊者情報が、SOS情報とともに、通話端末表示部43に表示されるため、宿泊施設12の従業員は、的確に緊急対応を提供することができる。しかも、携帯端末14は、当該宿泊者が宿泊施設12から外出する際にも、当該宿泊者によって所持され得る。従って、当該宿泊者は、宿泊施設12から外出している際に緊急事態に直面した場合においても、当該SOSボタン80を押すことによって、緊急対応の提供を宿泊施設12から受け得る。このように、本実施形態によれば、宿泊者へのサービスの向上に資することができる。
【0050】
本発明についての好適な実施形態を上述したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において、種々の改変が可能である。
【0051】
上記実施形態をまとめると以下のようになる。
【0052】
宿泊サービスシステム(10)は、宿泊施設(12)の宿泊者が所持する携帯端末(14)と、前記携帯端末とデータ送受信可能に接続され得る宿泊サービス装置(18)と、を備える宿泊サービスシステムであって、前記携帯端末は、前記宿泊施設に対して緊急対応を要求するためのボタンであるSOSボタン(80)を、前記携帯端末に備えられた表示部である携帯端末表示部(52)に表示する制御を行う携帯端末表示制御部(56)と、前記携帯端末表示制御部によって表示された前記SOSボタンが押された場合に、前記SOSボタンが押されたことを示す情報であるSOS情報を送信するSOS情報送信部(60)と、を備え、前記宿泊サービス装置は、前記宿泊施設に備えられるとともに前記携帯端末と通話可能に接続され得る通話端末(16)と、前記宿泊者に関する情報である宿泊者情報を記憶する宿泊者情報記憶部(42)と、前記SOS情報を受信するSOS情報受信部(36)と、前記SOS情報受信部によって前記SOS情報が受信された場合に、前記SOS情報を送信した前記携帯端末を所持する前記宿泊者に関する前記宿泊者情報を、前記宿泊者情報記憶部から取得する宿泊者情報取得部(38)と、前記宿泊者情報取得部によって取得された前記宿泊者情報を、前記SOS情報とともに、前記通話端末に備えられた表示部である通話端末表示部(43)に表示する制御を行う通話端末表示制御部(40)と、を備える。このような構成によれば、宿泊施設の宿泊者が所持する携帯端末に表示されたSOSボタンが押された場合、当該携帯端末から宿泊サービス装置にSOS情報が送信される。携帯端末から宿泊サービス装置にSOS情報が送信されると、当該宿泊者に関する情報である宿泊者情報が宿泊サービス装置に備えられた宿泊者情報記憶部から取得される。そして、当該宿泊者に関する宿泊者情報が、SOS情報とともに、通話端末表示部に表示される。当該宿泊者に関する宿泊者情報が、SOS情報とともに、通話端末表示部に表示されるため、宿泊施設の従業員は、的確に緊急対応を提供することができる。しかも、携帯端末は、当該宿泊者が宿泊施設から外出する際にも、当該宿泊者によって所持され得る。従って、当該宿泊者は、宿泊施設から外出している際に緊急事態に直面した場合においても、当該SOSボタンを押すことによって、緊急対応の提供を宿泊施設から受け得る。このように、このような構成によれば、宿泊者へのサービスの向上に資することができる。
【0053】
前記通話端末表示制御部によって表示される前記宿泊者情報は、前記宿泊者の氏名と、前記宿泊者の部屋番号とを含むようにしてもよい。このような構成によれば、宿泊者の氏名と、宿泊者の部屋番号とが通話端末表示部に表示されるため、宿泊施設の従業員は、当該宿泊者の氏名と部屋番号とを把握した上で、緊急対応を行い得る。
【0054】
前記通話端末表示制御部によって表示される前記宿泊者情報は、前記宿泊者が会話をすることが可能な言語を示す情報を更に含むようにしてもよい。このような構成によれば、当該宿泊者が会話をすることが可能な言語が表示されるため、当該宿泊者が会話をすることが可能な言語で会話を行い得る従業員によって速やかに緊急対応が行われ得る。
【0055】
宿泊サービス装置は、宿泊施設の宿泊者が所持する携帯端末とデータ送受信可能に接続され得る宿泊サービス装置であって、前記宿泊施設に備えられるとともに前記携帯端末と通話可能に接続され得る通話端末と、前記宿泊者に関する情報である宿泊者情報を記憶する宿泊者情報記憶部と、前記宿泊者が所持する前記携帯端末に備えられた携帯端末表示部に表示されたSOSボタンが押されたことを示す情報であるSOS情報を、前記携帯端末から受信するSOS情報受信部と、前記SOS情報受信部によって前記SOS情報が受信された場合に、前記SOS情報を送信した前記携帯端末を所持する前記宿泊者に関する前記宿泊者情報を、前記宿泊者情報記憶部から取得する宿泊者情報取得部と、前記宿泊者情報取得部によって取得された前記宿泊者情報を、前記通話端末に備えられた表示部である通話端末表示部に、前記SOS情報とともに表示する制御を行う通話端末表示制御部と、を備える。
【0056】
前記通話端末表示制御部によって表示される前記宿泊者情報は、前記宿泊者の氏名と、前記宿泊者の部屋番号とを含むようにしてもよい。
【0057】
前記通話端末表示制御部によって表示される前記宿泊者情報は、前記宿泊者が会話をすることが可能な言語を示す情報を更に含むようにしてもよい。
【0058】
宿泊サービス方法は、宿泊施設に対して緊急対応を要求するためのボタンであるSOSボタンを、前記宿泊施設の宿泊者が所持する携帯端末に備えられた携帯端末表示部に表示する制御を行う携帯端末表示制御ステップ(S1)と、前記携帯端末表示制御ステップにおいて表示された前記SOSボタンが押された場合に、前記SOSボタンが押されたことを示す情報であるSOS情報を、前記携帯端末とデータ送受信可能に接続され得る宿泊サービス装置に前記携帯端末から送信するSOS情報送信ステップ(S3)と、前記携帯端末からの前記SOS情報を受信するSOS情報受信ステップ(S4)と、前記SOS情報受信ステップにおいて前記SOS情報が受信された場合に、前記SOS情報を送信した前記携帯端末を所持する前記宿泊者に関する情報である宿泊者情報を、前記宿泊者情報を記憶する宿泊者情報記憶部から取得する宿泊者情報取得ステップ(S5)と、前記宿泊者情報取得ステップにおいて取得された前記宿泊者情報を、前記宿泊施設に備えられるとともに前記携帯端末と通話可能に接続され得る通話端末に備えられた表示部である通話端末表示部に、前記SOS情報とともに表示する制御を行う通話端末表示制御ステップ(S6)と、を有する。
【0059】
前記通話端末表示制御ステップにおいて表示される前記宿泊者情報は、前記宿泊者の氏名と、前記宿泊者の部屋番号とを含むようにしてもよい。
【0060】
前記通話端末表示制御ステップにおいて表示される前記宿泊者情報は、前記宿泊者が会話をすることが可能な言語を示す情報を更に含むようにしてもよい。
【0061】
プログラムは、コンピュータに、宿泊施設の宿泊者が所持する携帯端末に備えられた携帯端末表示部に表示されたSOSボタンが押されたことを示す情報であるSOS情報を、前記携帯端末から受信するSOS情報受信ステップと、前記SOS情報受信ステップにおいて前記SOS情報が受信された場合に、前記SOS情報を送信した前記携帯端末を所持する前記宿泊者に関する情報である宿泊者情報を、前記宿泊者情報を記憶する宿泊者情報記憶部から取得する宿泊者情報取得ステップと、前記宿泊者情報取得ステップにおいて取得された前記宿泊者情報を、前記宿泊施設に備えられるとともに前記携帯端末と通話可能に接続され得る通話端末に備えられた表示部である通話端末表示部に、前記SOS情報とともに表示する制御を行う通話端末表示制御ステップと、を実行させる。
【0062】
前記通話端末表示制御ステップにおいて表示される前記宿泊者情報は、前記宿泊者の氏名と、前記宿泊者の部屋番号とを含むようにしてもよい。
【0063】
前記通話端末表示制御ステップにおいて表示される前記宿泊者情報は、前記宿泊者が会話をすることが可能な言語を示す情報を更に含むようにしてもよい。
【符号の説明】
【0064】
10:宿泊サービスシステム 12:宿泊施設
14:携帯端末 16:通話端末
18:宿泊サービス装置 20:ネットワーク
22:中継局 24、44:演算部
26、46:記憶部 28、48:通信部
30、50:操作部 32:表示部
34、54:制御部 36:SOS情報受信部
38:宿泊者情報取得部 40:通話端末表示制御部
42:宿泊者情報記憶部 43:通話端末表示部
52:携帯端末表示部 56:携帯端末表示制御部
58:判定部 60:SOS情報送信部
78、82:表示画面 80:SOSボタン
84:SOS情報 86、88、90:情報