(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022124304
(43)【公開日】2022-08-25
(54)【発明の名称】情報処理装置、情報処理方法及び情報処理プログラム
(51)【国際特許分類】
G06Q 30/02 20120101AFI20220818BHJP
【FI】
G06Q30/02 480
【審査請求】未請求
【請求項の数】12
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021021989
(22)【出願日】2021-02-15
(71)【出願人】
【識別番号】520173691
【氏名又は名称】株式会社Yondemy
(74)【代理人】
【識別番号】110002516
【氏名又は名称】特許業務法人白坂
(72)【発明者】
【氏名】笹沼 颯太
【テーマコード(参考)】
5L049
【Fターム(参考)】
5L049BB01
(57)【要約】
【課題】ユーザにより適した文章媒体を提案することができる情報処理装置、情報処理方法及び情報処理プログラムを提供する。
【解決手段】情報処理装置は、第1媒体における第1文章の構成要素に対してタグを設定する第1設定部と、そのタグに対して第1文章中の重要度を設定する第2設定部と、第1媒体、タグ及び重要度を関連付けた関連情報を記憶する第1記憶部と、ユーザが読んだ第2媒体における第2文章のタグ及び重要度を取得する第1取得部と、第2文章のタグ及び重要度並びに関連情報に基づいて第2文章に類似する第1文章を特定し、その第1文章が記録される第1媒体を特定する特定部と、その第1媒体をユーザ端末に提案する提案部と、を備える。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の第1媒体それぞれに記録される第1文章の1又は複数の構成要素に対して、文章の内容に関するタグを設定する第1設定部と、
前記第1設定部によって設定されるタグに対して第1文章中の重要度を設定する第2設定部と、
第1媒体、同一の第1媒体について前記第1設定部によって設定されるタグ、及び、同一の第1媒体について前記第2設定部によって設定される重要度を関連付けた関連情報を、複数の第1媒体それぞれについて記憶する第1記憶部と、
ユーザが読んだ第2媒体に記録される第2文章に設定されるタグ及び重要度を取得する第1取得部と、
前記第1取得部によって取得する第2文章についてのタグ及び重要度、並びに、前記第1記憶部に記憶される関連情報に基づいて、第2文章に類似する第1文章を特定し、当該第1文章が記録される第1媒体を特定する特定部と、
前記特定部によって特定される第1媒体を、ユーザが使用するユーザ端末に提案する提案部と、
を備える情報処理装置。
【請求項2】
第1文章の難易度を設定する第3設定部を備え、
前記第1記憶部は、第1媒体、同一の第1媒体について前記第1設定部によって設定されるタグ、同一の第1媒体について前記第2設定部によって設定される重要度、及び、同一の第1媒体について前記第3設定部によって設定される難易度を関連付けた関連情報を、複数の第1媒体それぞれについて記憶する
請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記提案部によって提案した第1媒体についてのユーザの評価に関する評価情報を取得する第2取得部と、
前記第2取得部によって取得される評価情報に基づいて、ユーザが文章を読む場合の評価を取得する第3取得部と、を備え、
前記特定部は、前記第3取得部によって取得されるユーザの評価と、前記第1記憶部に記憶される関連情報とに基づいて、ユーザの評価に応じた第1文章を特定し、当該第1文章が記録される第1媒体を特定する
請求項1又は2に記載の情報処理装置。
【請求項4】
ユーザが文章を読む場合の評価と、当該評価に応じたユーザへの質問及び回答とを関連付けた回答情報を記憶する第2記憶部と、
前記第2取得部によって評価情報を取得する場合、当該評価情報及び前記第2記憶部に記憶される回答情報に基づいて、評価情報に含まれる評価に応じた質問及び回答を前記ユーザ端末に通知する通知部と、
を備える請求項3に記載の情報処理装置。
【請求項5】
前記通知部は、前記ユーザ端末との間でチャット形式によって通知を行う
請求項4に記載の情報処理装置。
【請求項6】
前記通知部は、第3取得部によってユーザの評価を取得した場合、ユーザが読んだ第1媒体に関する画像を取得して、前記ユーザ端末の表示部に表示させるよう、当該画像を前記ユーザ端末に送信する
請求項4又は5に記載の情報処理装置。
【請求項7】
前記第2取得部によって評価情報を取得する場合、当該評価情報に基づく評価を複数のユーザ間で共有可能にする共有部を備える
請求項3~6のいずれか1項に記載の情報処理装置。
【請求項8】
前記共有部は、評価情報に基づいて複数のユーザを複数のレベルに分類し、同一のレベルに分類される複数のユーザ間で評価情報に基づく評価を共有可能にする
請求項7に記載の情報処理装置。
【請求項9】
前記提案部は、ユーザの学習レベルを取得した場合、当該ユーザの学習レベルに応じた第1媒体を提案する
請求項1~8のいずれか1項に記載の情報処理装置。
【請求項10】
前記第3設定部は、第1文章の難易度を設定する場合、予め作成された指標を利用して難易度を設定する
請求項2に記載の情報処理装置。
【請求項11】
コンピュータが、
複数の第1媒体それぞれに記録される第1文章の1又は複数の構成要素に対して、文章の内容に関するタグを設定する第1設定ステップと、
前記第1設定ステップによって設定されるタグに対して第1文章中の重要度を設定する第2設定ステップと、
第1媒体、同一の第1媒体について前記第1設定ステップによって設定されるタグ、及び、同一の第1媒体について前記第2設定ステップによって設定される重要度を関連付けた関連情報を、複数の第1媒体それぞれについて記憶部に記憶する記憶ステップと、
ユーザが読んだ第2媒体に記録される第2文章に設定されるタグ及び重要度を取得する取得ステップと、
前記取得ステップによって取得する第2文章についてのタグ及び重要度、並びに、前記記憶部に記憶される関連情報に基づいて、第2文章に類似する第1文章を特定し、当該第1文章が記録される第1媒体を特定する特定ステップと、
前記特定ステップによって特定される第1媒体を、ユーザが使用するユーザ端末に提案する提案ステップと、
を実行する情報処理方法。
【請求項12】
コンピュータに、
複数の第1媒体それぞれに記録される第1文章の1又は複数の構成要素に対して、文章の内容に関するタグを設定する第1設定機能と、
前記第1設定機能によって設定されるタグに対して第1文章中の重要度を設定する第2設定機能と、
第1媒体、同一の第1媒体について前記第1設定機能によって設定されるタグ、及び、同一の第1媒体について前記第2設定機能によって設定される重要度を関連付けた関連情報を、複数の第1媒体それぞれについて記憶する記憶機能と、
ユーザが読んだ第2媒体に記録される第2文章に設定されるタグ及び重要度を取得する取得機能と、
前記取得機能によって取得する第2文章についてのタグ及び重要度、並びに、前記記憶機能に記憶される関連情報に基づいて、第2文章に類似する第1文章を特定し、当該第1文章が記録される第1媒体を特定する特定機能と、
前記特定機能によって特定される第1媒体を、ユーザが使用するユーザ端末に提案する提案機能と、
を実現させる情報処理プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報処理装置、情報処理方法及び情報処理プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、ユーザの読書に関する興味に応じて他の書籍を提案するシステムが存在する。特許文献1に記載された技術は、書籍のうちユーザによって注視される注視部分を検出し、その注視部分の内容に関連する他の書籍を提案する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上述したように、特許文献1に記載された技術は、ユーザが注視する部分に応じて他の書籍を提案する。しかしながら、ユーザに書籍を提案する場合、ユーザが注視する部分に着目しただけでは、そのユーザに適した書籍を提案できるとは限らない。したがって、従来の技術を除く他の技術を利用して、ユーザに適した書籍等を始めとする文章が記載される媒体を提案することが望まれている。
【0005】
本発明は、ユーザにより適した文章媒体を提案することができる情報処理装置、情報処理方法及び情報処理プログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
一態様の情報処理装置は、複数の第1媒体それぞれに記録される第1文章の1又は複数の構成要素に対して、文章の内容に関するタグを設定する第1設定部と、第1設定部によって設定されるタグに対して第1文章中の重要度を設定する第2設定部と、第1媒体、同一の第1媒体について第1設定部によって設定されるタグ、及び、同一の第1媒体について第2設定部によって設定される重要度を関連付けた関連情報を、複数の第1媒体それぞれについて記憶する第1記憶部と、ユーザが読んだ第2媒体に記録される第2文章に設定されるタグ及び重要度を取得する第1取得部と、第1取得部によって取得する第2文章についてのタグ及び重要度、並びに、第1記憶部に記憶される関連情報に基づいて、第2文章に類似する第1文章を特定し、その第1文章が記録される第1媒体を特定する特定部と、特定部によって特定される第1媒体を、ユーザが使用するユーザ端末に提案する提案部と、を備える。
【0007】
一態様の情報処理装置は、第1文章の難易度を設定する第3設定部を備え、第1記憶部は、第1媒体、同一の第1媒体について第1設定部によって設定されるタグ、同一の第1媒体について第2設定部によって設定される重要度、及び、同一の第1媒体について第3設定部によって設定される難易度を関連付けた関連情報を、複数の第1媒体それぞれについて記憶することとしてもよい。
【0008】
一態様の情報処理装置は、提案部によって提案した第1媒体についてのユーザの評価に関する評価情報を取得する第2取得部と、第2取得部によって取得される評価情報に基づいて、ユーザが文章を読む場合の評価を取得する第3取得部と、を備え、特定部は、第3取得部によって取得されるユーザの評価と、第1記憶部に記憶される関連情報とに基づいて、ユーザの評価に応じた第1文章を特定し、その第1文章が記録される第1媒体を特定することとしてもよい。
【0009】
一態様の情報処理装置は、ユーザが文章を読む場合の評価と、その評価に応じたユーザへの質問及び回答とを関連付けた回答情報を記憶する第2記憶部と、第2取得部によって評価情報を取得する場合、その評価情報及び第2記憶部に記憶される回答情報に基づいて、評価情報に含まれる評価に応じた質問及び回答をユーザ端末に通知する通知部と、を備えることとしてもよい。
【0010】
一態様の情報処理装置では、通知部は、ユーザ端末との間でチャット形式によって通知を行うこととしてもよい。
【0011】
一態様の情報処理装置は、第2取得部によって評価情報を取得する場合、その評価情報に基づく評価を複数のユーザ間で共有可能にする共有部を備えることとしてもよい。
【0012】
一態様の情報処理装置では、共有部は、評価情報に基づいて複数のユーザを複数のレベルに分類し、同一のレベルに分類される複数のユーザ間で評価情報に基づく評価を共有可能にすることとしてもよい。
【0013】
一態様の情報処理方法では、コンピュータが、複数の第1媒体それぞれに記録される第1文章の1又は複数の構成要素に対して、文章の内容に関するタグを設定する第1設定ステップと、第1設定ステップによって設定されるタグに対して第1文章中の重要度を設定する第2設定ステップと、第1媒体、同一の第1媒体について第1設定ステップによって設定されるタグ、及び、同一の第1媒体について第2設定ステップによって設定される重要度を関連付けた関連情報を、複数の第1媒体それぞれについて記憶部に記憶する記憶ステップと、ユーザが読んだ第2媒体に記録される第2文章に設定されるタグ及び重要度を取得する取得ステップと、取得ステップによって取得する第2文章についてのタグ及び重要度、並びに、記憶部に記憶される関連情報に基づいて、第2文章に類似する第1文章を特定し、その第1文章が記録される第1媒体を特定する特定ステップと、特定ステップによって特定される第1媒体を、ユーザが使用するユーザ端末に提案する提案ステップと、を実行する。
【0014】
一態様の情報処理プログラムは、コンピュータに、複数の第1媒体それぞれに記録される第1文章の1又は複数の構成要素に対して、文章の内容に関するタグを設定する第1設定機能と、第1設定機能によって設定されるタグに対して第1文章中の重要度を設定する第2設定機能と、第1媒体、同一の第1媒体について第1設定機能によって設定されるタグ、及び、同一の第1媒体について第2設定機能によって設定される重要度を関連付けた関連情報を、複数の第1媒体それぞれについて記憶する記憶機能と、ユーザが読んだ第2媒体に記録される第2文章に設定されるタグ及び重要度を取得する取得機能と、取得機能によって取得する第2文章についてのタグ及び重要度、並びに、記憶機能に記憶される関連情報に基づいて、第2文章に類似する第1文章を特定し、その第1文章が記録される第1媒体を特定する特定機能と、特定機能によって特定される第1媒体を、ユーザが使用するユーザ端末に提案する提案機能と、を実現させる。
【発明の効果】
【0015】
一態様の情報処理装置は、第1媒体における第1文章の構成要素に対する文章の内容に関するタグと、そのタグに対する文章中の重要度とを設定して関連情報として第1記憶部に記憶し、ユーザが読んだ第2媒体の第2文章に設定されるタグ及び重要度を取得し、第2文章についてのタグ及び重要度と関連情報とに基づいて、第2文章に類似する第1文章を特定し、その第1文章が記録される第1媒体を特定して第1媒体をユーザ(ユーザ端末)に提案するので、ユーザにより適した文章媒体を提案することができる。
一態様の情報処理方法及び情報処理プログラムは、上述した一態様の情報処理装置と同様の効果を奏することができる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【
図1】一実施形態に係る情報処理システムについて説明するための図である。
【
図2】一実施形態に係る情報処理装置について説明するためのブロック図である。
【
図3】ユーザ端末の表示部に表示される画面の一例について説明するための第1の図である。
【
図4】ユーザ端末の表示部に表示される画面の一例について説明するための第2の図である。
【
図5】ユーザ端末の表示部に表示される画面の一例について説明するための第3の図である。
【
図6】情報処理装置がユーザに第1媒体を提案する場合の処理方法について説明するためのフローチャートである。
【
図7】情報処理装置がユーザの評価に応じて第1媒体を提案する場合の処理方法について説明するためのフローチャートである。
【
図8】情報処理装置がユーザの評価を取得する場合の処理方法について説明するためのフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0017】
本発明の一実施形態について説明する。
本明細書では、「情報」の文言を使用しているが、「情報」の文言は「データ」と言い換えることができ、「データ」の文言は「情報」と言い換えることができる。
【0018】
まず、情報処理装置200の概要について説明する。
図1は、一実施形態に係る情報処理システム1について説明するための図である。
【0019】
情報処理システム1は、ユーザ端末100及び情報処理装置200を備える。
【0020】
ユーザ端末100は、ユーザが使用する端末である。ユーザ端末100は、例えば、スマートフォン、タブレット、ラップトップ及びデスクトップ等であってもよい。
【0021】
情報処理装置200は、後述する媒体をユーザ端末100(ユーザ)に提案する装置である。情報処理装置200は、例えば、ラップトップ、デスクトップ及びサーバ等であってもよい。
【0022】
情報処理装置200は、書籍、雑誌、新聞及び電子出版物等の種々の媒体をユーザ(一例として、子供等)に提案する。ユーザの一例としての子供は、例えば、媒体に記載される文章が長い場合及び文章が難しい場合、その文章(媒体)を読むのをあきらめてしまうことがある。この場合、子供は、その媒体に限らず他の複数の媒体を読むのをためらうようになる可能性がある。また、子供は、例えば、自身の興味のないジャンル及びストーリについては文章(媒体)を読むのをためらうこともある。情報処理装置200は、ユーザ(一例として、子供等)に、そのユーザの好み及び文章を読むレベルに応じた文章が記録される媒体を提案するようになっている。
【0023】
すなわち、情報処理装置200は、1又は複数の媒体(第1媒体)に記載される文章(第1文章)を構成要素に分解してタグを設定する。また、情報処理装置200は、そのタグに対して第1文章の重要度を設定する。情報処理装置200は、その設定により第1文章のストーリ及び難易度等を取得することが可能である。
また、情報処理装置200は、ユーザが媒体(第2媒体)に記載される第2文章を読んだ場合、その文章に設定されるタグと、そのタグに対する重要度とを取得する。
情報処理装置200は、ユーザが読んだ第2媒体に記載される第2文章に関するタグ及び重要度と、第1媒体に記載される第1文章に関するタグ及び重要度とに基づいて、第2文章に類似する第1文章を特定する。情報処理装置200は、その特定される第1文章が記載される第1媒体を特定し、その第1媒体をユーザに提案する。
【0024】
次に、情報処理装置200について詳細に説明する。
図2は、一実施形態に係る情報処理装置200について説明するためのブロック図である。
【0025】
情報処理装置200は、通信部221、第1記憶部222、第2記憶部223、表示部224、第1設定部202、第2設定部203、第3設定部204、第1取得部205、特定部206、提案部207、第2取得部208、第3取得部209、通知部210及び共有部211を備える。第1設定部202、第2設定部203、第3設定部204、第1取得部205、特定部206、提案部207、第2取得部208、第3取得部209、通知部210及び共有部211は、情報処理装置200の制御部201(例えば、演算処理装置等)の一機能として実現されてもよい。
【0026】
通信部221は、情報処理装置200の外部にある端末との間で情報の送受信を行う。例えば、通信部221は、ユーザが使用するユーザ端末100等との間で通信を行う。
【0027】
第1記憶部222は、関連情報を記憶する。関連情報は、第1媒体、その第1媒体の文章の構成要素に関するタグ、及び、そのタグの第1媒体における重要度を関連付けた情報である。また、関連情報は、第1媒体、その第1媒体の文章の構成要素に関するタグ、そのタグの第1媒体における重要度、及び、その第1媒体の難易度を関連付けた情報であってもよい。タグは、後述するように第1設定部202によって設定される。重要度は、後述するように第2設定部203によって設定される。難易度は、後述するように第3設定部204によって設定される。関連情報は、複数の第1媒体それぞれについて、第1媒体、その第1媒体についてのタグ、及び、その第1媒体についての重要度を関連付けた関連情報であってもよい。また、関連情報は、複数の第1媒体それぞれについて、第1媒体、その同一の第1媒体についてのタグ、その同一の第1媒体についての重要度、及び、その同一の第1媒体についての難易度を関連付けた関連情報であってもよい。関連情報は、予め記憶部に記憶されてもよい。関連情報は、後述するように、ユーザが読んだ媒体(第2媒体)に応じてそのユーザに他の媒体(第1媒体)を勧める場合に利用される。
【0028】
第2記憶部223は、ユーザが文章を読む場合の評価と、その評価に応じたユーザへの質問及び回答とを関連付けた回答情報を記憶することとしてもよい。回答情報は、後述するように、情報処理装置200とユーザ端末100との間で行われる、例えば、チャット等で利用される。回答情報は、例えば、ユーザ端末100に送信される、ユーザへの質問、及び、ユーザによってユーザ端末100に入力される内容に対する回答等の情報である。すなわち、回答情報は、ユーザが文章を読む場合のそのユーザの種々の評価(ユーザ端末100への入力内容)に応じた質問及び回答等の情報である。
【0029】
ユーザの評価の一例は、「媒体を読んで面白かった」、「媒体を読んだけどつまらなかった」、「媒体が長かった」、「媒体が短かった」、「もっとも読みたい」及び「他の種類(ジャンル)の媒体を読みたい」等を始めとする種々の評価であってもよい。ユーザの評価は、例えば、ユーザの感想(例えば、感想文等)等であってもよい。ユーザへの質問及び回答の一例は、「読んだ媒体は面白かったですか?」、「媒体の長さは適当でしたか?」、「媒体をもっと読みたいですか?」及び「他の種類(ジャンル)の媒体を読みたいですか?」等を始めとする種々の質問及び回答であってもよい。
【0030】
第1記憶部222及び第2記憶部223は、それぞれ異なる記憶部であってもよく、同一の記憶部であってもよい。また例えば、第1記憶部222及び第2記憶部223は、同一の記憶部における、異なる記憶領域であってもよく、同一の記憶領域であってもよい。
【0031】
表示部224は、例えば、文字、記号及び画像等を表示する。例えば、表示部224は、後述する提案部207によってユーザ端末100に提案する第1媒体を表示してもよい。また例えば、表示部224は、後述する通知部210によってユーザ端末100と通信する内容(一例として、チャット内容等)を表示してもよい。また例えば、表示部224は、後述する共有部211によってグループで共有される内容を表示してもよい。
【0032】
第1設定部202は、複数の第1媒体それぞれに記録される第1文章の1又は複数の構成要素に対して、文章の内容に関するタグを設定する。第1設定部202は、例えば、第1媒体(第1文章)を内容及び構成等を始めとする種々の構成要素に分解することによりタグを設定する。タグは、ユーザに媒体を勧める場合に利用される。タグは、ユーザに媒体を勧める要因となるものである。タグは、一例として、第1媒体(第1文章)のジャンル、第1文章の主人公、第1文章の登場人物、第1文章に登場する場面及び第1文章に登場する物品等の属性を始めとする、第1媒体に記載される文章(第1文章)の種々の構成要素に対して設定される。具体的な一例として、タグは、「本のジャンル」の場合は、ファンタジ、冒険、学校もの、料理もの、及び、お店もの等を始めとする種々の属性であってもよい。また、具体的な一例として、タグは、「主人公」の場合は、人、動物及び乗り物等を始めとする種々の属性であってもよい。
【0033】
第2設定部203は、第1設定部202によって設定されるタグに対して第1文章中の重要度を設定する。すなわち、第2設定部203は、重要度として、第1文章中の1又は複数のタグが第1文章中でどれだけ大事かを示す指標を設定する。重要度(大事かを示す指標)は、例えば、数値で表されてもよい。一例として、重要度を表す数値が相対的に大きい(又は、数値が相対的に小さい)場合には、タグが第1文章中においてより重要であること(重要度が相対的に高いこと)を示してもよい。具体的な一例として、第2設定部203は、重要度として、物語に影響を与える度合いが大きいほど大きな(又は、小さな)数値を設定してもよい。すなわち、第2設定部203は、重要度として、媒体に記載される物語を説明する上で重要な要素に大きな(又は、小さな)数値を設定する。
【0034】
より具体的な一例として、制御部201は、第1媒体の物語において、欠かせない構成要素について「10」を設定し、重要でない構成要素に「1」を設定し、含まれない構成要素には数値を設定しない。また、制御部201は、構成要素の重さに応じて2~9の数値を設定する。この場合、制御部201には、複数の構成要素が予め設定されていてもよい。制御部201は、1~10の数値が設定される構成要素をタグとして設定し、その構成要素に付された数値を重要度として設定する。
【0035】
第3設定部204は、第1文章の難易度を設定することとしてもよい。難易度は、例えば、第1文章の長さ、1文の長さ、文章中に使用される漢字の難しさ、及び、文体の難しさ等の読みやすさのレベルを示す指標であってもよい。難易度は、例えば、数値で表されてもよい。一例として、難易度を表す数値が相対的に大きい(又は、数値が相対的に小さい)場合には、第1文章がより難しいこと(難しさが相対的に増すこと)を示してもよい。
【0036】
なお具体的な一例として、第3設定部204は、難易度を設定する場合に考慮される第1文章の長さとして、第1媒体の文字数を取得してもよい。すなわち、第3設定部204は、媒体が何字分の文章かを取得してもよい。この場合、例えば、第3設定部204は、媒体中の任意の1~2ページを抽出し、そのページの一行の文字数と行数とを乗算し、その計算結果にさらにページ数を乗算することにより、文字数(長さ)を取得してもよい。
また、第3設定部204は、漢字率、平均文長、語彙の難しさ、及び、漢字の難しさ等に基づいて、難易度を設定してもよい。
【0037】
上述したようにタグ、重要度及び難易度が設定された場合、制御部201は、タグ、重要度及び難易度を関連付けた関連情報を第1記憶部222に記憶する。
すなわち、制御部201は、第1媒体、同一の第1媒体について第1設定部202によって設定されるタグ、及び、同一の第1媒体について第2設定部203によって設定される重要度を関連付けた関連情報を、複数の第1媒体それぞれについて第1記憶部222に記憶する。
制御部201は、第1媒体、同一の第1媒体について第1設定部202によって設定されるタグ、同一の第1媒体について第2設定部203によって設定される重要度、及び、同一の第1媒体について第3設定部204によって設定される難易度を関連付けた関連情報を、複数の第1媒体それぞれについて第1記憶部222に記憶することとしてもよい。
【0038】
第1取得部205は、ユーザが読んだ第2媒体に記録される第2文章に設定されるタグ及び重要度を取得する。例えば、第1取得部205は、ユーザが読んだ第2媒体と同一の第1媒体の関連情報が第1記憶部222に記憶される場合、その関連情報に基づいて、第2媒体のタグ及び重要度を取得してもよい。
【0039】
第2取得部208は、後述する提案部207によって提案した第1媒体についてのユーザの評価に関する評価情報を取得することとしてもよい。すなわち、第2取得部208は、後述するようにユーザに媒体(第1媒体)をお勧めした場合、そのお勧めした媒体のユーザの評価(評価情報)を取得する。ユーザの評価は、上述したように例えば、「媒体を読んで面白かった」、「媒体を読んだけどつまらなかった」、「媒体が長かった」、「媒体が短かった」、「もっと読みたい」及び「他の種類(ジャンル)の媒体を読みたい」等を始めとする種々の評価であってもよい。ユーザの評価は、例えば、ユーザの感想等であってもよい。
【0040】
ここで、例えば、ユーザが使用するユーザ端末100によって評価が入力された場合、ユーザ端末100は、その入力された評価に関する評価情報を情報処理装置200に送信することしてもよい。又は、ユーザ端末100と情報処理装置200との間でチャットが行われる場合、そのチャットにおいてユーザ端末100を介してユーザが評価を入力すると、第2取得部208は、その評価に関する評価情報をチャットから取得してもよい。第2取得部208は、例えば、情報処理装置200からユーザ端末100に評価に関する複数の選択肢を提示した場合、その複数の選択肢から選択された内容(評価)を評価情報として取得してもよい。
【0041】
第3取得部209は、第2取得部208によって取得される評価情報に基づいて、ユーザが文章を読む場合の評価を取得することとしてもよい。第3取得部209は、評価情報に基づいて、上述した一例のように評価の内容を取得する。
【0042】
特定部206は、第1取得部205によって取得する第2文章についてのタグ及び重要度、及び、第1記憶部222に記憶される関連情報に基づいて、第2文章に類似する第1文章を特定し、その第1文章が記録される第1媒体を特定する。
特定部206は、第1取得部205によって取得されるタグ及び重要度に基づいて、第2文章のどの部分に重点が置かれているのかを取得することが可能である。すなわち、特定部206は、数値化された重要度に応じて、複数のタグのうちどのタグに重点が置かれているのかを取得することが可能である。これにより、特定部206は、一例として第2文章のストーリの濃淡を取得することが可能である。
同様に、特定部206は、関連情報に含まれるタグ及び重要度に基づいて、第1文章のどの部分に重点が置かれているのか取得することが可能である。
【0043】
特定部206は、上述したように取得する、第2文章の重点が置かれた部分と、第1文章の重点が置かれた部分とを比較することにより、第2文章と第1文章とが類似しているか否かを取得することができる。特定部206は、第2文章に類似する第1文章を特定し、その特定した第1文章が記載される第1媒体を特定する。
一例として、特定部206は、第2文章のタグに付された重要度と、関連情報に基づく第1媒体のタグに付された重要度と基づいて、両者の数値が所定範囲内にあるものを類似媒体として特定し、この特定に応じて第1媒体を特定してもよい。なお、特定部206は、上述した一例の処理内容に限らす、種々の処理を利用して、第2媒体に類似する第1媒体を特定してもよい。また、特定部206は、例えば、学習(例えば、機械学習及び深層学習等)を利用して、第2媒体に類似する第1媒体を特定してもよい。
【0044】
特定部206は、第3取得部209によって取得されるユーザの評価と、第1記憶部222に記憶される関連情報とに基づいて、ユーザの評価に応じた第1文章を特定し、その第1文章が記録される第1媒体を特定することとしてもよい。特定部206は、ユーザが第2媒体(第2文章)を読んだ場合の評価を取得する。特定部206は、例えば、ユーザが第2媒体を読んだ場合の評価が「楽しい」及び「もっとも読みたい」等の肯定的な評価だった場合には、ユーザが読んだ第2媒体の第2文章の重点が置かれた部分と、第1文章の重点が置かれた部分とを比較することにより、第2文章に類似する第1文章を特定する。特定部206は、第2文章に類似する第1文章を特定し、その特定した第1文章が記載される第1媒体を特定する。
【0045】
特定部206は、例えば、ユーザが第2媒体を読んだ場合の評価が「第2媒体(第2文章)が長い(又は、短い)」等の場合には、ユーザが読んだ第2媒体の第2文章の重点が置かれた部分と、第1文章の重点が置かれた部分とを比較することにより、第2文章よりも短い(又は、長い)第1文章を特定する。
【0046】
特定部206は、例えば、ユーザが第2媒体を読んだ場合の評価が「第2媒体(第2文章)が難しい(又は、簡単)」等の場合には、ユーザが読んだ第2媒体の第2文章の重点が置かれた部分と、第1文章の重点が置かれた部分とを比較することにより、第2文章よりも難易度の低い(又は、難易度の高い)第1文章を特定する。
【0047】
特定部206は、上述した一例に限定されず、タグ及び重要度に基づいて、ユーザの種々の評価に応じて適切な第1文章を特定する。特定部206は、特定した第1文章が記録される第1媒体を特定する。
【0048】
提案部207は、特定部206によって特定される第1媒体を、ユーザが使用するユーザ端末100に提案する。すなわち、提案部207は、第1媒体をユーザにお勧めする。この場合、提案部207は、特定部206によって第2媒体に類似する複数の第1媒体が特定されると、その複数の第1媒体をユーザにお勧めしてもよい。提案部207は、例えば、ユーザ端末100と情報処理装置200との間で行われるチャットにおいて、第1媒体をチャット形式でお勧めしてもよい。
【0049】
図3は、ユーザ端末100の表示部101に表示される画面の一例について説明するための第1の図である。
図3に一例を示すように、ユーザ端末100は、チャット形式により、情報処理装置200(提案部207)によって提案される第1媒体を表示部101に表示する。
【0050】
通知部210は、第2取得部208によって評価情報を取得する場合、その評価情報及び第2記憶部223に記憶される回答情報に基づいて、評価情報に含まれる評価に応じた質問及び回答をユーザ端末100に通知することとしてもよい。この場合、通知部210は、ユーザ端末100との間でチャット形式によって通知を行うこととしてもよい。一例として、通知部210は、ユーザが第2媒体を読んだ場合のより正確な評価を得るために、ユーザの評価を深堀するような質問及び回答をユーザ端末100に通知してもよい。具体的な一例として、通知部210は、第2媒体を読んだユーザの評価が「難しかった」の場合、第2媒体の他の評価を取得するために、回答情報に基づいて、「ストーリは楽しかったですか?」及び「登場人物は良かったですか?」等の質問及び回答をユーザ端末100に通知してもよい。この場合、通知部210は、質問中に複数の選択肢を通知して、その選択肢を選択させるようにしてもよい。
【0051】
共有部211は、第2取得部208によって評価情報を取得する場合、その評価情報に基づく評価を複数のユーザ間で共有可能にすることとしてもよい。共有部211は、1人のユーザの評価を他のユーザとの間で共有してもよい。この場合、共有部211は、ユーザの評価のうちそのユーザの感想文を他のユーザと共有してもよい。すなわち、共有部211は、ユーザの評価を他のユーザに閲覧可能にさせてもよい。
【0052】
この場合、共有部211は、評価情報に基づいて複数のユーザを複数のレベルに分類し、同一のレベルに分類される複数のユーザ間で評価情報に基づく評価を共有可能にすることとしてもよい。共有部211は、評価情報に基づいて、ユーザが媒体を読む場合の読むレベル、すなわち、ユーザがどのくらいの難しさの媒体を読めるかに応じて、そのユーザの評価を同一レベルの他のユーザとの間で共有してもよい。
【0053】
次に、情報処理装置200の一実施例について説明する。
まず、情報処理装置200が媒体をユーザに提案する実施例(選書)について説明する。
【0054】
情報処理装置200は、媒体に記載される文章の物語のストーリに基づいて、ユーザ(例えば、子供等)の好みに合わせる選書を行う。まず、制御部201は、媒体(一例として、児童書等)のストーリを判定する。この場合、制御部201は、児童書(書籍A)の構成要素をタグに分解し、それぞれのタグの重要度を数値評価した情報を生成する。一例として、制御部201は、媒体に記載される文字をデータ化した文字情報を取得し、種々の解析(一例として、形態素解析等を始めとする種々の処理)及び学習(例えば、機械学習及び深層学習等)を利用した処理等を行うことにより、タグ及び重要度を設定してもよい。制御部201は、タグに基づいて、児童書の物語のストーリを定量的に取得することができる。換言すると、制御部201は、タグ及び重要度の情報を行列的に扱って内積を計算すると、類似するストーリが記載される媒体(例えば、児童書等を始めとする書籍等(書籍B))を把握することができる。情報処理装置200は、子供が書籍Aを好む場合には、書籍Bを提案するという選書を実現することができる。
【0055】
また、制御部201は、タグの情報について種々のネットワーク分析等を行うことにより、書籍についてのグループ化を行うことができる。一例として、制御部201は、タグとして「恋愛」が設定される複数の媒体(例えば、小説及び歴史書等)をグループ化することができる。すなわち、制御部201は、タグ及び重要度を利用して、関連する複数の媒体をグループ化することができる。これにより、情報処理装置200は、ユーザに媒体を提案する場合に、そのユーザの興味の幅を広げる提案(選書)を行うことができる。また、情報処理装置200は、タグ及び重要度を利用して、媒体同士及びグループ同士で関連する媒体をユーザに見つけさせることができる。具体的な一例として、情報処理装置200は、恋愛小説が好きな子供に歴史に興味を持ってもらうために、恋愛要素の強い歴史物を提案することができる。
【0056】
また、情報処理装置200は、媒体に対する難易度の設定に応じて、すなわち、媒体の難易度を数値評価したものと、文字数に基づいた子供たちの読書力とに応じて、子供たちに媒体を提案することができる。一例として、制御部201は、媒体に記載される文字をデータ化した文字情報を取得し、学習(例えば、機械学習及び深層学習等)等を利用した種々の処理を行うことにより、媒体に対する難易度を設定してもよい。ここで、例えば、制御部201は、文章の長さとは独立した指標であって、漢語率、和語率、平均文長、漢字率、語彙の難しさ、及び、ページ数等に基づいて、難易度を設定してもよい。一例として、制御部201は、難易度を判定する媒体のうち、1000~2000字程度の文章をテキストファイルとして読み込んでもよい。制御部201は、読み込んだ文章を、形態素解析エンジン(例えば、MeCab等)を用いて分かち書きを行い、次のような数値a~fを取得する。すなわち、制御部201は、全文字中の漢字率(ここではaとする)、1文の平均長さ(ここではbとする)、全形態素中の漢語率(ここではcとする)、全形態素中の和語率(ここではdとする)、全形態素中の動詞率(ここではeとする)、及び、全形態素中の助詞率(ここではfとする)を算出する。次に、制御部201は、以下に一例を示すような式に前述した数値a~fを入力し、読みやすさレベルLとしての文章の難易度を算出する。
L=60*a+0.24*b+126*c+42*d+145*e+44*f
制御部201は、自然言語処理の技術を用いて、文章全体の流れの複雑さを組んだ難易度判定を行うこととしてもよい。また、制御部201は、文章内の情報以外に、使用語彙の難易度表、及び、漢字の学年レベルを考慮してもよい。また、例えば、制御部201は、ページ当たりの文字数に基づいて、媒体1つ当たりの文字数を算出してもよい。これにより、情報処理装置200は、例えば、媒体の難しさ及び長さとは独立した指標に基づいて、読書を通じて子供の成長を的確に促す媒体の提案を実現することができる。
【0057】
具体的な一例として、情報処理装置200は、低学年だが読書の得意な子供には難易度が相対的に低く文字数が相対的に多い書籍を提案してもよい。また、具体的な一例として、情報処理装置200は、高学年だが読書の苦手な子供には難易度が相対的に高く文字数が相対的に少ない書籍を提案してもよい。これにより、情報処理装置200は、読書に関して子供のステップアップを目指す場合、子供への負荷を軽減することができる。また一例として、情報処理装置200は、常に「文章が相対的に難しく、且つ、相対的に長い」媒体Cを提案するのではなく、「文章が相対的に難しく、且つ、相対的に短い」媒体Dと「文章が相対的にやさしく、且つ、相対的に長い」媒体Eとの提案を、媒体Cを複数回提案する間に挟むこともできる。
【0058】
また、情報処理装置200は、ユーザの評価(フィードバック)に応じて、そのユーザに提案する媒体を変更してもよい。すなわち、制御部201は、ユーザが媒体を読むと、その媒体の評価(例えば、感想アンケート)を行うような質問等をユーザ端末100に送信してもよい。制御部201、例えば、「媒体が好きか嫌いか」、「媒体が難しかったか簡単だったか」及び「媒体が長かったか短かったか」の指標をユーザに評価させるような質問等をユーザ端末100に送信してもよい。一例として、制御部201は、ユーザの評価が「媒体が好き」の場合には、ユーザが読んだ媒体に対して類似度が高い媒体を提案する。一例として、制御部201は、ユーザの評価が「媒体が難しい」の場合には、ユーザが読んだ媒体よりも簡単な媒体を提案する。一例として、制御部201は、ユーザの評価が「媒体が長い」の場合には、ユーザが読んだ媒体よりも短い媒体を提案する。
【0059】
また、情報処理装置200は、ユーザの評価に基づいて、そのユーザの性格等を判定することができる。例えば、制御部201は、「媒体が好きか嫌いか」の評価と、「媒体が長かったか短かったか」の評価の相関関係に基づいて、ユーザが「見栄っ張りな性格」か否か等を判定することができる。
一例として、媒体が難しくて内容を理解してなく、且つ、媒体を読むことを楽しめていない場合、見栄っ張りな子供は、「ちょうど良い」の評価を行うことがある。この場合、制御部201は、子供(ユーザ端末100)との間で質問等とユーザの評価とのチャットを繰り返すことにより、「ちょうど良い」けど「つまらない」との子供の評価を取得することがある。さらにこの場合、制御部201は、子供による「簡単」の評価の媒体に対して「ちょうど良い」とのその子供の評価を取得することがある。そのような場合、制御部201は、子供(ユーザ)の性格を判定し、その性格に応じて媒体を提案することとしてもよい。すなわち、制御部201は、「見栄っ張り」な性格のユーザに対しては、そのユーザが読んだ媒体よりも難易度が簡単な媒体を提案してもよい。これにより、情報処理装置200は、相互補完的な選書を行うことができる。
【0060】
また、制御部201は、ユーザの好みの評価に基づいて、好みの要因となるタグを特定することもできる。例えば、制御部201は、媒体の類似度が相対的に高いが、好みの評価に差が有るような複数の媒体の評価に基づいて、その差分からユーザの好みの評価に影響を大きく与えるタグを特定することもできる。制御部201は、ユーザが楽しめる状態で、そのユーザが読み媒体の幅を広げる提案を行う場合には、そのようなタグの特定が重要になる。
【0061】
また、情報処理装置200は、媒体の特徴を表すキーワードに基づいて、各媒体を数値付けした情報(媒体のタグ情報)を予め備えていてもよい。媒体の特徴は、「ジャンル:ファンタジ」、「題材:動物」及び「読み手の感情:感動」等であってもよい。制御部201は、例えば、自然言語処理により本の内容を分析し、媒体にタグ(タグ情報)を付与してもよい。制御部201は、例えば、上述した数値の付け方の差によって選書にばらつきがでないように、各媒体のタグ情報を標準化してもよい。一例として、制御部201は、各媒体に付されたタグ情報をベクトルとみなし、そのベクトルの長さを表すL2ノルムを所定値(一例として、30等)にそろえるようにスケール変換を行ってもよい。
【0062】
制御部201は、ユーザが現在までに読んで相対的に高い評価を行った媒体のなかから、後述の方法で得らえる基準に基づいて、その媒体とは異なる他の媒体の類似度を算出し、類似度が相対的に高い媒体を次の選書としてユーザに提案してもよい。この場合、制御部201は、提案の候補となる媒体を、後述の選書タイプに応じて変えてもよい。また、制御部201は、ユーザとなる子供の成長に応じて(子供の成長段階を踏まえて)選書を決定してもよい。
制御部201は、例えば、ユーザが適正な読みやすさレベルLの媒体を読んで十分に楽しめている場合には、「difficult」及び「long」のレベルとなる媒体を読むようにステップアップを促してもよい。一方、制御部201は、例えば、ユーザが読書を十分に楽しめているがステップアップには早い場合には、現在のレベルを維持するような選書を行うこととしてもよい。
また、制御部201は、例えば、読書にネガティブで感想提出頻度も少ないユーザには、後述するような「normal」及び「easy」のレベルとなる選書を多めに行い、読書にポジティブで感想提出頻度も十分なユーザには、後述するような「difficult」、「long」及び「commu」のレベルとなる選書を多めに行ってもよい。
制御部201は、上述した類似度として、2冊の媒体に対してそれぞれの媒体のタグ情報をベクトルとみなし、その内積を取ることで算出してもよい。
【0063】
制御部201は、選書を行う場合の選書の仕方(選書タイプ)として以下に示すものを設定してもよい。すなわち、制御部201は、例えば、選書タイプとして、ユーザの成長を自然に促すために、ユーザの好みに合わせた通常の選書(ここではnormalと呼ぶ)だけではなく、読みやすさレベルLが相対的に高めの媒体からの選書(ここではdifficultと呼ぶ)、文字数が相対的に多めの媒体からの選書(ここではlongと呼ぶ)、読みやすさレベルL及び文字数をユーザの適性より抑えめにした媒体からの選書(ここではeasyと呼ぶ)、及び、ユーザが今まであまり読んでいない種類の媒体からの選書(ここではcommuと呼ぶ)の5つを組み合わせてもよい。
制御部201は、上述した「normal」の選書として、読みやすさレベルL及び文字数がそれぞれ適性な読みやすさレベルL及び適性な文字数に合致する媒体のみに限定して選書を行う。
制御部201は、上述した「difficult」の選書として、読みやすさレベルLが適性よりも少し高い媒体のみに限定して選書を行う。この場合、制御部201は、読みやすさレベルLが高いほど文字数が少なめの媒体に絞って選書を行ってもよい。
制御部201は、上述した「long」の選書として、文字数が適性よりも少し長い媒体に限定して選書を行ってもよい。ここで、制御部201は、文字数が多いほど、読みやすさレべルLが低めの媒体に絞って選書を行ってもよい。
制御部201は、上述した「easy」の選書として、読みやすさレベルL若しくは文字数、又は、その両方が適性よりもやや低めの媒体に限定して選書を行ってもよい。
制御部201は、上述した「commu」の選書として、データ上の媒体を、10前後のグループ(例えば、「コミュニティ」と呼んでもよい)に分割し、ユーザが今まで読んだ媒体の少ないコミュニティに属する媒体について優先的に選書を行ってもよい。この場合、読みやすさレベルL及び文字数の範囲設定は、上述した「normal」の場合と同様であってもよい。
【0064】
制御部201は、上述した媒体のコミュニティ化の方法として、例えば、データ上の媒体に付されたタグ情報のデータをベクトルとみなし、全ての媒体の組に対して、その2つのベクトルの内積を計算する。制御部201は、内積の計算結果を、その2冊の媒体の類似度としてもよい。これにより、制御部201は、頂点を媒体として、2冊の類似度を辺の重みとした、重み付き無向グラフを構成することができる。制御部201は、例えば、そのグラフに対してLouvain法等を用いることで、類似の媒体を集めたコミュニティを抽出することができる。
制御部201は、例えば、コミュニティの選択方法として、ユーザの成長目標から逆算することに基づいて選択を行ってもよい。制御部201は、例えば、あるジャンルの習熟度を上げることで、将来的にユーザが楽しめる媒体の幅が広がると予想されるジャンルを選択してもよい。
【0065】
また、制御部201は、ユーザが過去にが読んで「面白くない」と判定した媒体を参考にして、ユーザの好みではない媒体を予測し、それを選書の候補から除外してもよい。
また、制御部201は、1冊から関連する別の1冊を選書するだけでなく、ユーザの読書履歴全体に基づいて、ユーザの好き嫌いを分析し、並びに、読書及び感想提出の頻度などを分析して、ユーザの読書に関するモチベーションに合わせて選書を行ってもよい。
【0066】
また、制御部201は、適正な読みやすさレベルL及び適正な文字数を決定する方法として、次のような処理を行ってもよい。
すなわち、制御部201は、例えば、ユーザが媒体を読んだ時に感想を提出する場合、その媒体が「面白かったか」「難しかったか」及び「長かったか」をそれぞれ5段階で回答してもらった結果を取得する。
【0067】
制御部201は、適正な読みやすさレベルLを決定する場合、例えば、ユーザが今まで読んだ媒体のうち、質問「難しかったか」に対して回答「ちょうどいい(例えば、5段階中の3段階目)」、又は、それよりも易しいと回答している媒体に注目し、その中で1~3番目に読みやすさレベルLが高い媒体の読みやすさレベルLを適性な読みやすさレベルLとして決定してもよい。この場合、制御部201は、例えば、ユーザが今までどれだけの媒体を読んでいるか、矛盾する評価(例えば、読みやすさレベルLが低く簡単な本であるはずなのに「難しい」と回答しているもの等)、及び、媒体を読んだタイミング(例えば、最近読んだ媒体ほど適性な読みやすさレベルLの決定に大きく寄与する等)など、様々な情報を加味してもよい。さらに、制御部201は、適性な読みやすさレベルLを読んだ媒体1冊ごとに微調整してもよい。制御部201は、その微調整のパラメータとして、今後ユーザのデータを得てそれを分析することで、より精度の高いものに更新してもよい。また、制御部201は、ユーザが媒体を読んで難しいと感じているはずなのに見栄を張って「簡単」と回答しているユーザを検出することに基づいて、その場合についても適性なレベルの媒体を提案してもよい。
【0068】
また、制御部201は、適正な文字数を決定する場合、上述した適性な読みやすさレベルLの決定と同様に、例えば、ユーザが今まで読んだ媒体のうち、質問「長かったか」に対して回答「ちょうどいい(例えば5段階中の3段階目)」、又は、それよりも短いと回答している媒体に注目し、その中で1~3番目に文字数が多い媒体の文字数を適性な文字数として決定してもよい。この場合、制御部201は、上述した適性な読みやすさレベルLを決定する場合と同様の方法により、読んだ媒体1冊ごとに微調整を加えていくこととしてもよい。
【0069】
また、制御部201は、適正な読みやすさレベルLと適正な文字数Charとを連動させる、適正なL-Char関数を生成してもよい。この場合、制御部201は、ジャンル毎に、適性な読みやすさレベルLと、適正な文字数Charとを算出してもよい。
ここで、例えば、ユーザがファンタジの媒体は読み慣れているので特有の表現やストーリ展開がわかっており難しい媒体も読めるが、学校モノの媒体は読み慣れていないため簡単な媒体から読まないと楽しめない、などの事象が起こりうる。このような場合でも、制御部201は、語彙習得・概念習得を最適化するような文脈であり、「スキーマの獲得状況」を考慮して選書を行うことができる。
【0070】
また、制御部201は、選書の基準とする媒体の選び方として、例えば、質問「面白かったか」に対してユーザの回答「好き(例えば、5段階中の3段階目)」、又は、それよりも高い評価をした媒体に限定し、その中から数冊を選書の基準にする媒体として採用してもよい。
制御部201は、原則として、ユーザの回答が「とても好き(例えば、5段階中の4段階目)」又は「もう一度読みたい(例えば、5段階中の5段階目)」の評価がついている媒体を優先して選択してもよい。なお、制御部201は、ユーザの読んだ媒体が少ないときなど、それだけで十分な数の媒体をそろえられない時に限り、「好き」の評価が付いている媒体を採用してもよい。この場合、制御部201は、実際に採用する媒体の数を、選書タイプ及びユーザが今まで読んだ媒体の数などに応じて変化させてもよい。
また、制御部201は、例えば、優先度の低い媒体については、その媒体に重率を与えて選書の基準として採用してもよい。制御部201は、例えば、0.8倍の重率を与えて採用すると、他の媒体との類似度が0.8倍されて算出されるため、普通の基準の媒体よりも選書に用いられる確率を低くすることができる。
また、制御部201は、以上のパラメータとして、ユーザのデータが集まり次第、より精度の高いものに更新することとしてもよい。
【0071】
また、制御部201は、初回の選書の方法として、例えば、ユーザによる以下に例示するようなアンケートを取得し、そのアンケートの結果に基づいて適性な読みやすさレベルLや適性な文字数を決定し、ユーザの好みに応じた媒体を選書してもよい。
制御部201は、初回アンケートとして、例えば、「本は好きか(例えば、4段階)」及び「どれくらい絵の入った本なら読めるか(例えば、4段階)」等の質問に対する回答を取得してもよい。
又は、制御部201は、例えば、ユーザに読みやすさレベルLの異なる4つの媒体の一部分を提示し、それぞれについて、上述した媒体の感想を提出するときと同様に、5段階で「難しかったか」等のアンケートをユーザに提示してもよい。
又は、制御部201は、例えば、「可愛い」「笑える」及び「冒険」等のなどの媒体の特徴を表すキーワードを所定数(一例として、12個等)提示し、ユーザが好きなものを任意の数だけ選択した結果を取得してもよい。
制御部201は、例えば、初回アンケートにおいて4つの媒体に対する難易度評価の回答を取得した場合、その回答を数値化して平面上にプロットし、回帰直線を引いてもよい。さらに、制御部201は、例えば、「本は好きか」及び「どれくらい絵の入った本なら読めるか」等の回答結果に基づいて、回帰直線の決まった位置の切片を調べ、それを適性な読みやすさレベルLとしてもよい。この場合、制御部201は、例えば、回帰直線上のどの点を取るかについては、難易度評価の回答の矛盾(例えば、読みやすさレベルLが高い文章を「かんたん」と回答している一方で、読みやすさレベルLが低い本を「むずかしい」と回答している状況等)等も加味してもよい。また、制御部201は、適正な読みやすさレベルLの幅をどれだけ取るについても、上記と同様に回答状況に応じて変化させてもよい。
【0072】
また、制御部201は、媒体のデータを解析することで各読みやすさレベルLに対応する平均的な文字数を算出し、それを適性文字数としてもよい。この場合、制御部201は、媒体が好きでないと回答したユーザに対しては、その値よりも低く適性な文字数を設定するなど、初回アンケートの回答結果に応じて微調整を行ってもよい。
制御部201は、上述した方法において、例えば、ユーザの読書状況(現在週間読書量はどれくらいか等)は変数として採用してもよい。
また、制御部201は、例えば、初回アンケートで提示した12個のキーワードに、それぞれ媒体の特徴を表すタグ情報を対応付けてもよい。制御部201は、ユーザが選択したキーワードに対応したタグ情報を持つ架空の媒体のデータを生成し、それと類似度の高い媒体を、上述した通常の選書と同様に探し、選書する候補としてもよい。制御部201は、選書の候補となる媒体の中から、読みやすさレベルLが相対的に分散するように媒体を選択し、それを初回ブックリストとしてもよい。
【0073】
次に、情報処理装置200がユーザの評価を取得する場合の実施例(チャットボット)について説明する。
【0074】
制御部201は、ユーザが媒体を読んだ場合のその媒体の評価を取得するために、質問等をユーザ端末100に送信する。この場合、制御部201は、ユーザに媒体を評価させるための複数の選択肢をユーザ端末100に送信し、ユーザ端末100から選択肢を選択した結果を受信する。制御部201は、選択肢の選択結果を受信すると、その選択結果に応じた、新たな複数の選択肢をユーザ端末100に送信する。制御部201は、選択肢の送信と、選択肢の選択結果の受信とを繰り返す。この場合、制御部201は、例えば、チャットボットにより、ユーザによる選択肢の選択結果に応じて自動でメッセージ(選択肢等)を送信してもよい。
【0075】
なお、情報処理装置200は、ユーザの評価を取得するためにチャットボットを利用する一例に限定されず、ユーザが媒体を読むことをより楽しめるようにするためにチャットボットを利用してもよい。すなわち、情報処理装置200は、シナリオ形式により、ユーザ対する読書のレッスンを行うこととしてもよい。
【0076】
例えば、制御部201は、ユーザが楽しめる媒体を提案するのと同時に、ユーザが読書を楽しめる気持ちになるように、ユーザの読書への苦手意識を払しょくしたり、ユーザが読書への期待感を高めたりするのに、チャットボットによる会話を利用してもよい。
また、制御部201は、チャットボットによる会話を利用して、ユーザに対して「読む技術」を譲り渡してもよい。例えば、制御部201は、チャットボットによる会話を利用して、媒体の楽しみ方及び媒体の読解方法等の技術を教示してもよい。
また、制御部201は、チャットボットによる会話を利用して、感想文を書くコツ等の技術を教示してもよい。
また、制御部201は、ユーザの読書の状況に応じて、ユーザ個別の上述したレッスンを行うこととしてもよい。この場合、制御部201は、ユーザの評価を取得するため、その評価に基づいてユーザの読書の状況を取得することができる。例えば、制御部201は、ユーザの評価の頻度に基づいてユーザの読書の頻度を取得することができ、ユーザの評価のうちの「読書時間」の評価に応じて1日当たりの読書時間数を取得することができる。制御部201は、読書時間数と、読んだ媒体の文字数とに基づいて、読書速度を取得することができる。また、制御部201は、ユーザによる「好み」の評価に基づいて、読書に対するユーザの気持ちを取得することができる。制御部201は、読書頻度が相対的に低いユーザに対しては、読書の習慣化を促すようなコンテンツを提案することができる。また、制御部201は、読書に対して苦手意識を有すると推定されるユーザに対しては、読書の楽しさを伝えるコンテンツを提案することができる。この場合、例えば、制御部201は、ユーザが好むジャンル等に応じて予め提案するコンテンツを特定していてもよい。
【0077】
また、制御部201は、上述したレッスンに対しても、ユーザに評価をさせるようにしてもよい。すなわち、制御部201は、レッスンに対するユーザの評価を取得するための複数の選択肢をユーザ端末100に送信してもよい。制御部201は、レッスンに対するユーザの評価に基づいて、ユーザが好むレッスンの内容を取得することができる。
また、制御部201は、上述したレッスンにおいて、自由記述式の感想をユーザに求めることとしてもよい。この場合、制御部201は、感想の分量、感想の内容及び感想に記載される語彙等に基づいて、感想を書く技術をレッスンしてもよい。例えば、制御部201は、読んだ媒体から推定される既知の語彙と、ユーザの感想から推定される使用語彙との差分を埋めるようなレッスンを行うこととしてもよい。
【0078】
また、制御部201は、感想を取得する場合の処理として、次のようなものを行ってもよい。
制御部201は、例えば、ユーザが読んだ媒体のタイトル等を入力する手間を省くために、お勧めの媒体の表紙を候補としてユーザ端末100に表示する。制御部201は、お勧め以外の媒体の感想をユーザが書く場合には、媒体に記載されるISBNコード等を、バーコードリーダを利用して読み取り可能にし、タイトルをユーザ端末100に入力できるようにしてもよい。制御部201は、ユーザが読みたい媒体のリストに記載される媒体も候補としてユーザ端末100に表示できるようにしてもよい。
まず、制御部201は、例えば、選択形式の質問をユーザ端末100に送信し、ユーザ端末100においてユーザ(子供)でも直観的に評価(例えば、好き又は嫌い、難しい又は短い、長い又は短い、ワクワク又はドキドキ等)を回答できるようにし、その質問の最後に自由記述式の感想を回答するようにユーザ(ユーザ端末100)に促してもよい。この場合、制御部201は、質問と回答とを繰り返すにしたがって、自由度及び抽象度が増すような質問をユーザ端末100に送信してもよい。
また、制御部201は、ユーザに読書時間を回答させる質問及び読んだページ数を回答させる質問でも、記入式ではなく、ユーザ端末100に表示させる時計を回すような動作で入力できる等の直感的な入力方式の質問をユーザ端末100に送信してもよい。
また、制御部201は、ユーザが自由記述式の感想を書く上でのヒントをユーザ端末100に表示させるよう、そのヒントをユーザ端末100に送信してもよい。制御部201は、例えば、普遍的に使えるヒントをユーザ端末100にランダム表示するよう制御してもよい。一例として、制御部201は、「もし自分が物語の中にいたとしたらどうしていた?」等の質問をユーザ端末100に送信してもよい。
【0079】
また、制御部201は、例えば、媒体固有に設定される質問をユーザ端末100に送信してもよい。一例として、制御部201は、特定の場面での主人公の行動について感想を求める質問等をユーザ端末100に送信してもよい。
また、制御部201は、例えば、制御部201は、自由記述に至るまでにユーザが回答した評価に基づいて、条件分岐的に決定されるアドバイスをユーザ端末100に表示するよう、そのアドバイスをユーザ端末100に送信してもよい。一例として、制御部201は、「『とても好き』と思ったんだね。『とても好き』と思ったシーンやセリフ、キャラクタがあったら、先生に教えてね」等のアドバイスをユーザ端末100に送信してもよい。なお、制御部201は、アドバイスの「とても好き」の部分は自由記述より前にある選択式の質問の回答で、「好き」及び「もう一度読みたい」など自動で入れ替わるようにしてもよい。また、制御部201は、「『ワクワク』したのはどうしてかな?、どうして『ワクワク』したのか、どんなところで『ワクワク』したのかを先生におしえてね!」等のアドバイスをユーザ端末100に送信してもよい。
【0080】
また、制御部201は、ユーザが記載した感想へのフィードバックをユーザ端末100に送信してもよい。制御部201は、例えば、ユーザが媒体を読んだ後の評価及び感想に応じたフィードバックをユーザ端末100に送信してもよい。制御部201は、例えば、評価(ここでは、選択式の質問に対する回答の総称)に応じた条件分岐的なアドバイスをユーザ端末100に送信してもよい。
また、制御部201は、例えば、自由記述式の感想を分析し、それに応じた適切なアドバイスをユーザ端末100に送信してもよい。制御部201は、過去のユーザの感想ビッグデータをユーザからのエンゲージメントの高低などを踏まえて分析し、より良い感想(エンゲージメントの高い感想を良いとするなど)との差分を判定し、事前に設定したパターンに応じたアドバイスをユーザ端末100に送信してもよい。
【0081】
図4は、ユーザ端末100の表示部101に表示される画面の一例について説明するための第2の図である。
図4に一例を示すように、ユーザ端末100は、チャット形式により、情報処理装置200(提案部207)によるレッスンの内容を表示部101に表示する。この場合、ユーザ端末100は、選択肢102を選択するのに応じてレッスンが行われる場合には、選択肢102を表示部101に表示してもよい。
【0082】
次に、情報処理装置200が、ユーザが媒体を読む時のモチベーションを維持するための実施例(モチベーション維持)について説明する。
【0083】
例えば、制御部201は、ユーザが媒体を読むことについてゲーム化するような処理を行うこととしてもよい。例えば、制御部201は、ユーザが媒体を読んだ場合、物品(例えば、バッジの画像)等をユーザ端末100に送信してもよい。また、例えば、制御部201は、ユーザが媒体を読んだ場合に点数を付与し、その点数についてのランキングを公表してもよい。
【0084】
また、例えば、制御部201は、ユーザが媒体を読んだ場合に提出される感想を、複数のユーザで構成されるグループ内にシェアしてもよい。この場合、制御部201は、ユーザの評価に基づいて読書傾向を判定し、同一レベル及び同じ好みのユーザでグループを形成してもよい。なお、「同じレベル」には、「ほぼ同じレベル」及び「同程度のレベル」等を始めとする類似するレベルが含まれてもよい。また、「同じ好み」には、「ほぼ同じ好み」及び「類似する好み」等を始めとする関連する好みが含まれてもよい。また、制御部201は、同一の媒体を読んだ複数のユーザでグループを形成してもよい。
【0085】
図5は、ユーザ端末100の表示部101に表示される画面の一例について説明するための第3の図である。
制御部201(例えば、通知部210)は、第3取得部209によってユーザの評価を取得した場合、ユーザが読んだ第1媒体に関する画像を取得して、ユーザ端末100の表示部101に表示させるよう、その画像(画像情報)をユーザ端末100に送信してもよい。第1媒体に関する画像は、上述した点数に関する画像、及び、第1媒体の表紙及び書名等の画像であってもよい。第1媒体の表紙及び書名の画像は、第1記憶部222又は第2記憶部223に記憶されていてもよく、外部のサーバ(図示せず)等に記憶される第1媒体の表紙及び書名の画像を取得して利用してもよい。
図5に一例を示すように、ユーザ端末100は、ユーザが獲得した点数103を表示部101に表示してもよい。この場合、ユーザ端末100は、ユーザが今までに読んだ媒体の表紙104及び書名105を表示部101に表示してもよい。
【0086】
次に、一実施形態に係る情報処理方法について説明する。
まず、情報処理装置200がユーザに第1媒体を提案する場合の処理方法について説明する。
図6は、一実施形態に係る情報処理方法であり、情報処理装置200がユーザに第1媒体を提案する場合の処理方法について説明するためのフローチャートである。
【0087】
ステップST101において、第1設定部202は、複数の第1媒体それぞれに記録される第1文章の1又は複数の構成要素に対して、文章の内容に関するタグを設定する。
【0088】
ステップST102において、第2設定部203は、ステップST101で設定されるタグに対して第1文章中の重要度を設定する。
【0089】
ステップST103において、第3設定部204は、第1文章の難易度を設定する。
【0090】
ステップST104において、第1記憶部222は、ステップST101で設定されるタグ、ステップST102で設定される重要度、及び、ステップST103で設定される難易度を関連付けた関連情報を記憶する。
【0091】
ステップST105において、第1取得部205は、ユーザが読んだ第2媒体に記録される第2文章に設定されるタグ及び重要度を取得する。一例として、第1取得部205は、ユーザ端末100が読んだ第2媒体の情報が送信された場合、その第2媒体の情報と、第1記憶部222に記憶される関連情報とに基づいて、第2媒体のタグ及び重要度を取得してもよい。
【0092】
ステップST106において、特定部206は、ステップST105で取得される第2媒体に関するタグ及び重要度、及び、ステップST104で第1記憶部222に記憶される関連情報に基づいて、第2文章に類似する第1文章を特定し、その第1文章が記録される第1媒体を特定する。
【0093】
ステップST107において、提案部207は、ステップST106で特定される第1媒体をユーザ(ユーザ端末100)に提案する。
【0094】
次に、情報処理装置200がユーザの評価に応じて第1媒体を提案する場合の処理方法について説明する。
図7は、一実施形態に係る情報処理方法であり、情報処理装置200がユーザの評価に応じて第1媒体を提案する場合の処理方法について説明するためのフローチャートである。
【0095】
ステップST201において、第2取得部208は、
図6に示すステップST107で提案した第1媒体についてのユーザの評価(評価情報)をユーザ端末100から取得する。
【0096】
ステップST202において、第3取得部209は、ステップST201で取得した評価情報に基づいてユーザの評価を取得する。
【0097】
ステップST203において、特定部206は、ステップST202で取得されるユーザの評価と、第1記憶部222に記憶される関連情報とに基づいて、ユーザの評価に応じた第1文章を特定し、その第1文章が記録される第1媒体を特定する。
【0098】
ステップST204において、提案部207は、ステップST203で特定される第1媒体をユーザ(ユーザ端末100)に提案する。
【0099】
ステップST205において、共有部211は、ステップST201で取得する評価情報、すなわち、共有部211は、ステップST203で取得するユーザの評価を複数のユーザ間で共有する。この場合、共有部211は、複数のユーザを複数のレベルに分類し、同一(又は、ほぼ同一)のレベルに分類される複数のユーザ間で評価を共有してもよい。
【0100】
次に、情報処理装置200がユーザの評価を取得する場合の処理方法について説明する。
図8は、一実施形態に係る情報処理方法であり、情報処理装置200がユーザの評価を取得する場合の処理方法について説明するためのフローチャートである。
【0101】
ステップST301において、第2取得部208は、
図6に示すステップST107で提案した第1媒体についてのユーザの評価(評価情報)をユーザ端末100から取得する。この場合、第3取得部209は、第2取得部208が取得する評価情報に基づいてユーザの評価を取得してもよい。
【0102】
ステップST302において、通知部210は、ステップST301で取得する評価情報(ユーザの評価)と、第2記憶部223に記憶される回答情報とに基づいて、ユーザの評価に応じた質問及び回答をユーザ端末100に通知する。この場合、通知部210は、ユーザ端末100との間でチャット形式によって通知を行うこととしてもよい。
【0103】
次に、本実施形態の効果について説明する。
情報処理装置200は、第1媒体に関するタグを設定する第1設定部202と、そのタグに対して重要度を設定する第2設定部203と、第1媒体、タグ及び重要度を関連付けた関連情報を記憶する第1記憶部222と、ユーザが読んだ第2媒体に関するタグ及び重要度を取得する第1取得部205と、第1取得部205によって取得する第2文章についてのタグ及び重要度、並びに、関連情報に基づいて、第2文章に類似する第1文章を特定し、その第1文章が記録される第1媒体を特定する特定部206と、特定部206によって特定される第1媒体を、ユーザが使用するユーザ端末100に提案する提案部207と、を備える。
ユーザは、自身の好みに応じて媒体を選択し、その媒体に記録される文章を読むことができる。このため、情報処理装置200は、ユーザが好むジャンル及び内容等の文章(第2文章)が第2媒体に記録されていると推定して、その第2媒体に類似する第1媒体をユーザにお勧めすることができる。すなわち、情報処理装置200は、ユーザにより適した第1媒体をお勧めすることができる。
また、情報処理装置200は、例えば、ユーザが子供の場合には、その子供が読んだ第2媒体(例えば、本等)に類似する第1媒体(例えば、本等)をお勧めするので、読書が苦手な子供に対しても、その子供の興味のあるジャンル及び内容等の第1媒体を勧めることができる。これにより、情報処理装置200は、子供が第1媒体を読む可能性を高めることができ、複数の第1媒体を繰り返し子供に勧めて読ませることにより、媒体(例えば、本等)を読むのは楽しいことだと学習させることができる。また、情報処理装置200は、繰り返し第1媒体を子供に勧めることにより、子供が本を読むモチベーションを高めることができる。
また、情報処理装置200は、タグと重要度に基づいてユーザに第1媒体を勧めるので、例えば、ユーザが媒体の内容として「恋愛もの」を読む場合には、「歴史もの」且つ「恋愛もの」の内容が記載される第1媒体をユーザにお勧めすることもできる。これにより、情報処理装置200は、ユーザが読む媒体のジャンル及び内容等を広げることができ、ユーザに幅広い興味を持たせることができる。
【0104】
情報処理装置200は、第1文章の難易度を設定する第3設定部204を備えることとしてもよい。この場合、第1記憶部222は、第1媒体、タグ、重要度及び難易度を関連付けた関連情報を記憶することとしてもよい。
例えば、ユーザが子供の場合には、ユーザの年齢等に応じて文章を読むレベル(難易度)が異なる。このため、情報処理装置200は、第1文章の難易度を設定することにより、ユーザの読むレベルに応じた第1媒体をそのユーザにお勧めすることができる。
【0105】
情報処理装置200は、提案部207によって提案した第1媒体についてのユーザの評価(評価情報)を取得する第2取得部208と、その評価情報に基づいてユーザが文章を読む場合の評価を取得する第3取得部209と、を備えることとしてもよい。この場合、特定部206は、第3取得部209によって取得されるユーザの評価と、関連情報とに基づいて、ユーザの評価に応じた第1文章を特定し、その第1文章が記録される第1媒体を特定することとしてもよい。
ユーザが媒体を読んだ場合、その媒体の内容を好む場合がある。一方、ユーザが媒体を読んだ場合、その媒体の内容を好まない場合もある。情報処理装置200は、例えば、そのようなユーザの好み(評価)を取得し、ユーザの好み(評価)に応じた第1媒体をお勧めすることができる。
【0106】
情報処理装置200は、ユーザの評価と、その評価に応じたユーザへの質問及び回答とを関連付けた回答情報を記憶する第2記憶部223と、第2取得部208によって評価情報を取得すると、評価情報及び回答情報に基づいて、ユーザの評価に応じた質問及び回答をユーザ端末100に通知する通知部210と、を備えることとしてもよい。
すなわち、情報処理装置200は、ユーザの評価に応じた質問及び回答をユーザ端末100に通知することができる。これにより、情報処理装置200は、ユーザに対する質問及び回答を1回又は複数回通知することにより、ユーザのより正確な評価を取得することができる。よって、情報処理装置200は、よりユーザの好み(評価)に応じた第1媒体をそのユーザにお勧めすることができる。
【0107】
情報処理装置200では、通知部210は、ユーザ端末100との間でチャット形式によって通知を行うこととしてもよい。
これにより、情報処理装置200は、ユーザ端末100との間での通信、例えば、ユーザの評価の取得と、その評価に応じた質問及び回答の通知とを行いやすくすることができる。すなわち、情報処理装置200は、ユーザにとって使いやすいシステムを提供することができる。
【0108】
情報処理装置200は、第2取得部208によって評価情報を取得すると、その評価情報に基づくユーザの評価を複数のユーザ間で共有可能にする共有部211を備えることとしてもよい。
すなわち、情報処理装置200は、1人のユーザの評価をグループ内の他のユーザに閲覧させることができる。情報処理装置200は、グループ内のユーザは他のユーザの評価を閲覧することで、他のユーザが読んだ媒体を読みたいという気持ちを起こさせることができ、また他のユーザの媒体を読んだ時の感動を共有することができる。これにより、情報処理装置200は、ユーザに対してより多くの媒体を読みたいという気持ちを起こさせることができ、ユーザの媒体を読むモチベーションを高めることができる。
【0109】
情報処理装置200では、共有部211は、評価情報に基づいて複数のユーザを複数のレベルに分類し、同一のレベルに分類される複数のユーザ間で評価情報に基づく評価を共有可能にすることとしてもよい。
情報処理装置200は、同一レベルの複数のユーザをグループ化することで、複数のユーザ間で類似するレベルの感動を共有させることができ、他のユーザが読んだ媒体を読みたいという気持ちをより起こさせることができる。
【0110】
情報処理方法では、コンピュータが、第1媒体に関するタグを設定する第1設定ステップと、そのタグに対して重要度を設定する第2設定ステップと、第1媒体、タグ及び重要度を関連付けた関連情報を記憶部に記憶する記憶ステップと、ユーザが読んだ第2媒体に関するタグ及び重要度を取得する取得ステップと、取得ステップによって取得する第2文章についてのタグ及び重要度、並びに、関連情報に基づいて、第2文章に類似する第1文章を特定し、その第1文章が記録される第1媒体を特定する特定ステップと、特定ステップによって特定される第1媒体を、ユーザが使用するユーザ端末100に提案する提案ステップと、を実行する。
ユーザは、自身の好みに応じて媒体を選択し、その媒体に記録される文章を読むことができる。このため、情報処理方法は、ユーザが好むジャンル及び内容等の文章(第2文章)が第2媒体に記録されていると推定して、その第2媒体に類似する第1媒体をユーザにお勧めすることができる。すなわち、情報処理方法は、ユーザにより適した第1媒体をお勧めすることができる。
【0111】
情報処理プログラムは、コンピュータに、第1媒体に関するタグを設定する第1設定機能と、そのタグに対して重要度を設定する第2設定機能と、第1媒体、タグ及び重要度を関連付けた関連情報を、複数の第1媒体それぞれについて記憶する記憶機能と、ユーザが読んだ第2媒体に関するタグ及び重要度を取得する取得機能と、取得機能によって取得する第2文章についてのタグ及び重要度、並びに、関連情報に基づいて、第2文章に類似する第1文章を特定し、その第1文章が記録される第1媒体を特定する特定機能と、特定機能によって特定される第1媒体を、ユーザが使用するユーザ端末100に提案する提案機能と、を実現させる。
ユーザは、自身の好みに応じて媒体を選択し、その媒体に記録される文章を読むことができる。このため、情報処理プログラムは、ユーザが好むジャンル及び内容等の文章(第2文章)が第2媒体に記録されていると推定して、その第2媒体に類似する第1媒体をユーザにお勧めすることができる。すなわち、情報処理プログラムは、ユーザにより適した第1媒体をお勧めすることができる。
【0112】
上述した情報処理装置200の各部は、コンピュータの演算処理装置等の機能として実現されてもよい。すなわち、情報処理装置200の第1設定部202、第2設定部203、第3設定部204、第1取得部205、特定部206、提案部207、第2取得部208、第3取得部209、通知部210及び共有部211は、コンピュータの演算処理装置等による第1設定機能、第2設定機能、第3設定機能、第1取得機能、特定機能、提案機能、第2取得機能、第3取得機能、通知機能及び共有機能としてそれぞれ実現されてもよい。
情報処理プログラムは、上述した各機能をコンピュータに実現させることができる。情報処理プログラムは、外部メモリ又は光ディスク等の、コンピュータで読み取り可能な非一時的な記録媒体に記録されていてもよい。
また、上述したように、情報処理装置200の各部は、コンピュータの演算処理装置等で実現されてもよい。その演算処理装置等は、例えば、集積回路等によって構成される。このため、情報処理装置200の各部は、演算処理装置等を構成する回路として実現されてもよい。すなわち、情報処理装置200の第1設定部202、第2設定部203、第3設定部204、第1取得部205、特定部206、提案部207、第2取得部208、第3取得部209、通知部210及び共有部211は、コンピュータの演算処理装置等を構成する第1設定回路、第2設定回路、第3設定回路、第1取得回路、特定回路、提案回路、第2取得回路、第3取得回路、通知回路及び共有回路として実現されてもよい。
また、情報処理装置200の通信部221、第1記憶部222、第2記憶部223及び表示部224は、例えば、演算処理装置等の機能を含む通信機能、第1記憶機能、第2記憶機能及び表示機能として実現されもよい。また、情報処理装置200の通信部221、第1記憶部222、第2記憶部223及び表示部224は、例えば、集積回路等によって構成されることにより通信回路、第1記憶回路、第2記憶回路及び表示回路として実現されてもよい。また、情報処理装置200の通信部221、第1記憶部222、第2記憶部223及び表示部224は、例えば、複数のデバイスによって構成されることにより通信装置、第1記憶装置、第2記憶装置及び表示装置として構成されてもよい。
【0113】
なお、上述した実施形態では、情報処理装置200は、ユーザが読書をする場合に、読書の対象となる媒体(例えば、書籍、雑誌、新聞及び電子出版物等)を提案する構成について説明した。しかしながら、本発明の情報処理装置200は、その一例の構成に限定されることはない。すなわち、情報処理装置200は、学校の授業等で複数の子供それぞれに提供する文章を提案する場合に、各子供に適した文章(第1媒体)を提供する構成であってもよい。この場合、情報処理装置200は、ユーザである子供に対して、各子供の学習レベルに応じた文章(第1媒体)、例えば、同一内容であって複数のレベルで記載される文章(第1媒体)を提供してもよい。また、情報処理装置200は、この他にも、文章が記載されたる媒体(第1媒体)をユーザに勧める場合に利用されてもよい。
【0114】
また、例えば、情報処理装置200は、媒体の難易度を設定する場合に、Lexile指数のような日本語に対応する指標を利用してもよい。その指標(Lexile指数)は、例えば、「読解力」及び「文章の難易度」等を示す指標である。情報処理装置200は、そのLexile指数を、上述した読書指導(レッスン)に限らず、教育領域全般及び出版等に活用してもよい。
この場合、情報処理装置200は、フレームワークを作成し、そのフレームワークをまず書籍へ適用し、それに応じて読書教育において活用してもよい。すなわち、情報処理装置200は、フレームワークによる難易度判定を活用した精緻な読書指導を行い、フレームワークを前提とした著作物の出版に活用してもよい。
また、情報処理装置200は、上述した構成を文章全体へ応用することで、教育インフラとしての活用することもできる。例えば、情報処理装置200は、教育インフラとして、教科書及び記事を難易度ごとに作成することもできる。また、例えば、情報処理装置200は、ただ点数を出して終わりである既存のテストではなく、次の学習にも生きる形で読解力を測定できる仕組みの構築に利用することもできる。
また、情報処理装置200は、文章と難易度とをセットにした学習データに限らず、ユーザの評価というフィードバックからも難易度が測れるようになっていてもよい。
【0115】
また、情報処理装置200は、上述したように設定されるタグを種々のものに応用することができる。例えば、情報処理装置200は、ユーザの評価に関するビックデータとタグとを分析し、どのようなユーザにどのような構成の物語が人気なのかを測り、新たに媒体を出版する場合に利用することができる。また例えば、情報処理装置200は、どのような難易度及び長さの媒体の本を用意することでユーザの成長を最大化できるかを取得し、それに応じて新たに媒体を出版する場合に利用してもよい。情報処理装置200は、文章からタグを算出するプログラムを実装してもよい。
【0116】
また、情報処理装置200は、作文教育に利用されてもよい。例えば、情報処理装置200は、国語教育上、読書教育と対をなす作文教育を行い、それに応じて受験市場おいて利用されてもよい。また例えば、情報処理装置200は、ユーザの評価(一例として、感想等)を種々のサービス等に活用してもよい。また例えば、情報処理装置200は、複数のユーザによってコミュニティを形成し、そのコミュニティ内のユーザによるピアレビューに活用されてもよい。
【0117】
また、情報処理装置200は、生涯学習に利用されてもよい。例えば、情報処理装置200は、子供を寝かしつける時、子供に対する媒体の読み聞かせ、子供に対する読書教育、子供の受験に必要な国語教育、高等教育(大学・大学院レベルの専門書についての教育)、リカレント教育、及び、老後の学習等において利用されてもよい。すなわち、情報処理装置200は、全年齢のユーザが全教科を学ぶ時の学習に利用されてもよい。
【0118】
また、情報処理装置200は、ゲーミフィケーション機能を有していてもよい。情報処理装置200は、例えば、ゲーミフィケーション機能として、バッジ機能、ポイント制度及びクエスト機能を有してもよい。
情報処理装置200は、バッジ機能として、読字数、読書時間及び読書冊数等に加え、本の構成要素(タグ情報)ごとの経験値なども対象としてユーザ(ユーザ端末100)にバッジを付与してもよい。
また、情報処理装置200は、ポイント制度として、媒体を読んだ時、感想を出した時、フレンドに媒体をお勧めした時、及び、フレンドにお勧めした媒体を読んでもらえた時など、すべての行動に応じてユーザ(ユーザ端末100)にポイントを付与してもよい。
また、情報処理装置200は、クエスト機能として、複数の選択肢の中からユーザ自身で今週の目標を選択してもよい。この場合、情報処理装置200は、その選択肢はユーザ(例えば、子供及び生徒等)の読書状況などを鑑みて、上述した選書と連動する形で自動で生成してもよい。情報処理装置200は、フレンドとのアクションをそのユーザのゴールとして設定してもよい。
【0119】
情報処理装置200は、読んだ媒体の記録のカレンダ及びグラフを表示してもよい。すなわち、情報処理装置200は、各種記録を可視化するような表示を行うこととしてもよい。この場合、情報処理装置200は、上述したように設定されるゴールを表示してもよい。
また、情報処理装置200は、ロードマップを表示してもよい。情報処理装置200は、例えば、過去のユーザ、及び、フレンド親和性が高いユーザの状況との比較ができるような表示を行うこととしてもよい。また、情報処理装置200は、その比較に基づいて、ゴールを自動的に生成してもよい。情報処理装置200は、ユーザに関するデータを解析し、モチベーションアップに最適なゴールを設定できるようにしてもよい。
【0120】
情報処理装置200は、コミュニティ機能を有していてもよい。コミュニティ機能は、例えば、上述したフレンド機能であってもよい。情報処理装置200は、例えば、友達になると、その友達のプロフィールや、その友達が提出した感想を見ることができるようにしてもよい。この場合、情報処理装置200は、ユーザと友達との共通の読了本を見つけることで、「この子、私と同じ本を読んでる!」というコアエクスペリエンスに繋げることができる。
また、情報処理装置200は、タイムラインのように友達が提出した感想を時系列で見ることができるようにしてもよい。この場合、情報処理装置200は、ユーザが任意の感想にリアクション及びコメントを送ることができる機能、任意の感想を起点に、その媒体の他の感想を見ることができる機能、リアクション及びコメントの量を踏まえて、エンゲージメントの高い感想順で表示することもできる機能を実装してもよい。情報処理装置200は、後述するフレンド親和性を考慮して、最適化した感想をユーザ端末100に表示してもよい。
【0121】
情報処理装置200は、フレンド追加機能を有してもよい。情報処理装置200は、例えば、ユーザが媒体を読み終わった際に、その媒体の他のユーザの感想を一覧形式で見ることができ、任意の感想を選択することで、その感想を書いた他のユーザと友達になれる機能をフレンド追加機能として有していてもよい。これにより、情報処理装置200は、ユーザと友達とを共通の読了本を軸に繋げることができ、近い感想を書いた他のユーザと繋げることができる(例えば、ある媒体について「もう一度読みたい」と答えたユーザ同士、つまり感性が近いユーザ同士を繋げることができる)。情報処理装置200は、感想一覧の表示順を後述のフレンド親和性等を利用して制御することができる。
また、情報処理装置200は、媒体をお勧めされたときに、その媒体を過去に読んだことがある友達を表示してもよい。この場合、情報処理装置200は、みんなが読んでいるなら、読んでみようかな、という気持ちへ繋げることができる。
また、情報処理装置200は、フレンド登録のお勧めを行うことができる。情報処理装置200は、ユーザが読んでいる媒体の傾向及びそこに対する感想・評価の類似度、そして感想提出頻度などのエンゲージメントからフレンド親和性を測定することが可能である。この場合、情報処理装置200は、媒体のタイトルベースでの分析よりも詳細な、本の構成要素を示すタグ情報レベルでの分析を行う。情報処理装置200は、フレンド親和性をベースに友達をクラスタリングすることで、熱量の高いグループコミュニティを形成することもできる。情報処理装置200は、コミュニティの特徴を分析し、そこにマッチするイベントなどを与えることもできる。情報処理装置200は、例えば、特定の媒体に関する話題提起及びプロフィールに関する質問など、会話の起点を生成してもよい。情報処理装置200は、上述したロードマップ機能により目標となるユーザをフレンド登録することができる。
【0122】
情報処理装置200は、ユーザが読みたい媒体のリストを記憶してもよい。情報処理装置200は、様々な場面で感想の閲覧や新しい媒体との出会いが存在するため、その中でそこで見つけた気になる媒体をプールすることができる。情報処理装置200は、プールされた媒体のおすすめ度合いを上述した選書のシステムにより分析して表示してもよい。この場合、情報処理装置200は、ユーザの好み及び読む力に合う確率のみならず、成長を踏まえた視点に基づいてリストに登録してもよい。
【0123】
情報処理装置200は、ユーザへ媒体をお勧めすることもできる。情報処理装置200は、特定の友人又は不特定多数の友人に、媒体を理由付きでお勧めしてもよい。この場合、情報処理装置200は、お勧め理由をテキスト又は音声等で提供してもよい。また、情報処理装置200は、お勧めへのハードルを下げる各種レコメンド機能を有していてもよい。情報処理装置200は、ユーザがある媒体を読み終わったときに、友人の中からその媒体を好きになりそうな友人を特定し、「その友人にその媒体をおすすめしないか?」というレコメンドを送信してもよい。また、情報処理装置200は、新しく友人を追加した時に、ユーザ自身の読了本の中からその友人と相性が良さそうな媒体を特定し、「その友人にその本をお勧めしないか?」というレコメンドを送信してもよい。情報処理装置200は、お勧めされた媒体を読んだ後に友人が提出する感想を、そのお勧めしたユーザに通知してもよい。
【0124】
情報処理装置200は、種々の媒体を用意してもよい。情報処理装置200は、上述した選書システムで提案する媒体及びユーザの読みたいリストに登録されている媒体を配送で届けるようにしてもよい。情報処理装置200は、その装置を有する会社の倉庫に媒体を抱え、その倉庫にある媒体を配送するようにしてもよい。この場合、情報処理装置200は、ユーザが読み終わった媒体を返送してもらうことで、在庫を循環させることができる。また、情報処理装置200は、選書システムと連動することで、出荷予定量を事前に推定して必要在庫を取得してもよい。情報処理装置200は、在庫状況から逆算して選書システムで提案する媒体を調整することもできる。
情報処理装置200は、ユーザ同士での中古本取引のマッチングができるようにしてもよい。この場合、情報処理装置200は、選書システムの様子やユーザが読みたいリストの登録状況から需給を推測してもよい。情報処理装置200は、ユーザの住所情報も含め、最適な配送を実現することができる。また、情報処理装置200は、フレンド親和性が高いユーザ同士のマッチングを行うことにより、ユーザ同士で直接の手紙(例えば、手書きの感想等)などを送れるようにしてもよい。
情報処理装置200は、媒体が上述したように循環する際の循環履歴(足跡)を記録してもよい。情報処理装置200は、新しい媒体を勧められた時に、その媒体を前に持っていたユーザと友人になるように登録してもよい。
情報処理装置200は、選書システムで提案する媒体の選択肢を、ユーザ最寄りの図書館の蔵書状況と照らし合わせて決定してもよい。この場合、情報処理装置200は、図書館APIと連携してもよい。
【符号の説明】
【0125】
1 情報処理システム
100 ユーザ端末
101 表示部
200 情報処理装置
201 制御部
202 第1設定部
203 第2設定部
204 第3設定部
205 第1取得部
206 特定部
207 提案部
208 第2取得部
209 第3取得部
210 通知部
211 共有部
221 通信部
222 第1記憶部
223 第2記憶部
224 表示部